JP2009072885A - ボーリング工具、およびボーリング工具を用いた中ぐり加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来と比較してより簡易な構成で切屑の飛散を防止できるボーリング工具、およびこのボーリング工具を用いた中ぐり加工方法を提供すること。
【解決手段】ボーリング工具10は、円筒状のシリンダボア31と、クランクケース32とが形成されたシリンダブロック30について、シリンダボア31内の第1の空間を中ぐり加工する。ボーリング工具10は、その先端側にチップ12が設けられたボーリング工具本体11を備え、ボーリング工具本体11の外周面には、このボーリング工具本体11の先端側から基端側へ向かい、このボーリング工具本体11の回転方向と同じ方向にらせん状に延びる少なくとも一条の逆ねじれ溝13が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】ボーリング工具10は、円筒状のシリンダボア31と、クランクケース32とが形成されたシリンダブロック30について、シリンダボア31内の第1の空間を中ぐり加工する。ボーリング工具10は、その先端側にチップ12が設けられたボーリング工具本体11を備え、ボーリング工具本体11の外周面には、このボーリング工具本体11の先端側から基端側へ向かい、このボーリング工具本体11の回転方向と同じ方向にらせん状に延びる少なくとも一条の逆ねじれ溝13が形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ボーリング工具、およびボーリング工具を用いた中ぐり加工方法に関する。詳しくは、工作物のボア孔を中ぐり加工するボーリング工具と、このボーリング工具を用いた中ぐり加工方法に関する。
内燃機関のシリンダブロックにおいて、ピストンが摺動するシリンダボアには、その内壁を切削することで所定の内径に仕上げる中ぐり加工が施される。このような中ぐり加工は、切刃が先端部に取り付けられたボーリング工具を回転させながら、シリンダボア内を進退させることで行われる。
ここで、中ぐり加工により生じる切屑は、シリンダボアの内壁とボーリング工具との隙間を通って、ボーリング工具の基端側に送られて、ボアの開口から飛び出る。この際、切屑は、隙間の大気と混合されて切屑と大気の噴流として噴出し、作業環境が悪化してしまうおそれがある。
従来から、このような切屑の噴流により作業環境が悪化するのを防止するために、切削油剤を、ボアの開口部、すなわちシリンダブロックのガスケット面へ、シリンダブロックの上方から掛け流していた。これにより切屑は、下流に設けられたタンクに、切削油剤とともに貯留され、さらにタンク内でろ過されて、工作機械から取り除かれる。
ところで、このようにしてボーリング工具を回転させながら切削油剤を掛け流すと、ボーリング工具の周囲に、切屑を含んだ水滴状の切削油剤が飛散してしまい、作業環境が悪化してしまうおそれがある。そこで、特許文献1には、切刃で切削しながらエアを吹き付けることで、切屑が周囲に飛散するのを防止するボーリング工具が提案されている。
この特許文献1のボーリング工具は、工具本体の外周部に設けられ、切刃の近傍から工具の根元側へ延びる溝状の切屑排出通路と、工具本体の内部に設けられ、切屑排出通路内の切屑を根元側へ排出するためのエアが導入される気体通路と、を備える。このボーリング工具によれば、エアを供給しながら切削することにより、発生した切屑を切屑排出通路から排出させるとともに、この切屑を工具本体の根元側に配置された吸引機で吸引することにより、切屑が飛散するのを防止できる。
特開2006−130616号公報
しかしながら、上述のようなボーリング工具では、切屑を根元側へ排出しているため、この切屑を回収するための吸引機をボーリング工具の周囲に配置する必要がある。このため、装置が大掛かりなものになるおそれがある。
本発明は、従来と比較してより簡易な構成で、切屑や、切屑を含んだ切削油剤などの飛散を防止できるボーリング工具、およびこのボーリング工具を用いた中ぐり加工方法を提供することを目的とする。
本発明のボーリング工具(例えば、後述のボーリング工具10)は、円筒状の第1の空間(例えば、後述のシリンダボア31により形成された第1の空間)と、この第1の空間が連通する第2の空間(例えば、後述のクランクケース32により形成された第2の空間)とが形成されたワーク(例えば、後述のシリンダブロック30)について、前記第1の空間を中ぐり加工するボーリング工具であって、その先端側に切刃(例えば、後述のチップ12)が設けられたボーリング工具本体(例えば、後述のボーリング工具本体11)を備え、前記ボーリング工具本体の外周面には、当該ボーリング工具本体の先端側から基端側へ向かい、当該ボーリング工具本体の切削の回転方向と同じ方向にらせん状に延びる少なくとも1条の溝(例えば、後述の逆ねじれ溝13)、または、突起が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、ボーリング工具本体の外周面に、このボーリング工具本体の回転方向と同じ方向にらせん状に延びる少なくとも一条の溝を形成した。よって、ボーリング工具本体が切削する向きに回転すると、この溝により、切刃が設けられた先端側へ向かって気流が発生する。したがって、第1の空間を中ぐり加工することで発生した切屑を、この気流により前方へ押し出し第2の空間の内へ排出させることにより、切屑が飛散するのを防止できる。このように、本発明によれば、上述のような従来のボーリング工具と比較してより簡易な構成で切屑の飛散を防止できる。
換言すると、この発明によれば、切屑の飛散を防止するために、従来のようにワークの第1の空間へ切削油剤を掛け流すことが必ずしも必要とはならないので、切屑を含んだ切削油剤が周囲に飛散するのを防止できる。また、切削油剤を使用しない、いわゆるドライ切削や、切削油剤を少量使用する、いわゆるセミドライ切削が容易となる。
本発明の中ぐり加工方法は、円筒状の第1の空間と、この第1の空間が連通する第2の空間とが形成されたワークについて、前記第1の空間を、ボーリング工具を用いて中ぐり加工する中ぐり加工方法であって、前記ボーリング工具として上記ボーリング工具(例えば、後述のボーリング工具10)を用い、前記ボーリング工具本体を回転駆動することにより、前記切刃でワークを切削し前記第1の空間を中ぐり加工しつつ、前記ボーリング工具本体の基端側から先端側へ向けて発生する気流で、ワークを切削することにより生じた切屑を前記第2の空間へ排出することを特徴とする。
この発明によれば、第1の空間を中ぐり加工することで発生した切屑を、ボーリング工具本体の基端側から先端側へ向けて発生する気流で前方へ押し出し、第2の空間内へ排出することにより、切屑が飛散するのを防止できる。
本発明のボーリング工具によれば、ボーリング工具本体の外周面に、このボーリング工具本体の回転方向と同じ方向にらせん状に延びる少なくとも一条の溝を形成した。よって、ボーリング工具本体が切削する向きに回転すると、この溝により、切刃が設けられた先端側へ向かって気流が発生する。したがって、第1の空間を中ぐり加工することで発生した切屑を、この気流により前方へ押し出し第2の空間の内へ排出させることにより、切屑が飛散するのを防止できる。このように、本発明によれば、上述のような従来のボーリング工具と比較してより簡易な構成で切屑の飛散を防止できる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るボーリング工具10の構成を示す側面図である。
図2は、ボーリング工具10の構成を示す正面図であり、ボーリング工具10の回転軸方向に沿って先端側から視た図である。
ボーリング工具10は、切刃としてのチップ12が設けられる略円柱状のボーリング工具本体11と、このボーリング工具本体11を同軸に支持する本体支持部21と、を備える。
図1は、本発明の一実施形態に係るボーリング工具10の構成を示す側面図である。
図2は、ボーリング工具10の構成を示す正面図であり、ボーリング工具10の回転軸方向に沿って先端側から視た図である。
ボーリング工具10は、切刃としてのチップ12が設けられる略円柱状のボーリング工具本体11と、このボーリング工具本体11を同軸に支持する本体支持部21と、を備える。
本体支持部21は、切頭円錐状のテーパシャンク部22と、このテーパシャンク部22の先端側に設けられたチャックホルダ部23と、テーパシャンク部22の基端側に設けられたプルスタッド部24と、を含んで構成される。
テーパシャンク部22は、図示しない工作機械の主軸のテーパ穴に装着され、プルスタッド部24は、この工作機械によりクランプされる。
チャックホルダ部23は、チャック機構によりボーリング工具本体11を、工作機械の主軸と同軸にして保持する。これにより、ボーリング工具本体11を、回転軸Zを中心に主軸とともに回転させることができる。また、この工作機械は、回転軸Zを中心としてボーリング工具本体11を回転させながら、この回転軸Z方向に沿ってボーリング工具本体11を進退させることが可能となっている。
チャックホルダ部23は、チャック機構によりボーリング工具本体11を、工作機械の主軸と同軸にして保持する。これにより、ボーリング工具本体11を、回転軸Zを中心に主軸とともに回転させることができる。また、この工作機械は、回転軸Zを中心としてボーリング工具本体11を回転させながら、この回転軸Z方向に沿ってボーリング工具本体11を進退させることが可能となっている。
ボーリング工具本体11の先端部には、5つの凹状のクランプ溝14が、外周方向に沿って略等間隔に設けられている。これらクランプ溝14には、それぞれ、チップ12と、このチップ12を固定するクランプ爪15とが嵌合する。また、クランプ溝14に嵌合したチップ12は、クランプ爪15に設けられたクランプボルト16を締め込むことにより、クランプ溝14内に固定される。
ここで、チップ12は、超硬合金製またはCBN製のものや、各種工具に適した工具材料にコーティングを施したものなどが用いられる。また、近年、切削油剤を使用しない、いわゆるドライ切削や、切削油剤を少量使用する、いわゆるセミドライ切削が容易にできるようなチップが開発されている。そこで、チップ12には、このようなドライ切削やセミドライ切削に適したチップを用いてもよい。
また、ボーリング工具本体11の外周面には、5つのクランプ溝14と対応して5条の逆ねじれ溝13が形成されている。これら逆ねじれ溝13は、それぞれ、ボーリング工具本体11の先端側から基端側へ向かい、ボーリング工具本体11の切削の回転方向と同じ方向にらせん状に延びる。
このような逆ねじれ溝13を設けることにより、回転軸Zを中心としてボーリング工具本体11を、切削する向きへ回転させると、このボーリング工具本体11の周囲に、その基端側から先端側へ向けて流れる気流を発生させることができる。
このような逆ねじれ溝13を設けることにより、回転軸Zを中心としてボーリング工具本体11を、切削する向きへ回転させると、このボーリング工具本体11の周囲に、その基端側から先端側へ向けて流れる気流を発生させることができる。
次に、本実施形態のボーリング工具10を使用して、ワークを中ぐり加工する中ぐり加工方法について説明する。
図3は、ボーリング工具10を使用したワークの中ぐり加工方法を示す模式図であり、ワークとしてのシリンダブロック30に中ぐり加工を施す際におけるボーリング工具10の動作を示す模式図である。
図3は、ボーリング工具10を使用したワークの中ぐり加工方法を示す模式図であり、ワークとしてのシリンダブロック30に中ぐり加工を施す際におけるボーリング工具10の動作を示す模式図である。
このシリンダブロック30は、円筒状のピストンが往復運動する第1の空間が形成されたシリンダボア31と、この第1の空間と連通し、上述のピストンが連結されたクランクが収納される第2の空間が形成されたクランクケース32と、を含んで構成される。
先ず、図3に示すように、回転軸Zを略水平にして、ボーリング工具10を図示しない工作機械に組み付ける。
次に、鉛直方向に延びる略板状の治具35により、シリンダブロック30を、そのクランクケース32側から、略水平になるように固定する。より具体的には、水平方向に延びるボーリング工具10の回転軸Zと、シリンダボア31の中心軸とが一致するように、シリンダブロック30を治具35に固定する。
次に、鉛直方向に延びる略板状の治具35により、シリンダブロック30を、そのクランクケース32側から、略水平になるように固定する。より具体的には、水平方向に延びるボーリング工具10の回転軸Zと、シリンダボア31の中心軸とが一致するように、シリンダブロック30を治具35に固定する。
次に、ボーリング工具本体11を、回転軸Zを中心に回転駆動させつつ、このボーリング工具本体11を、シリンダボア31のガスケット面33側から、シリンダボア31内へクランクケース32側に向かって挿入し、チップ12でシリンダボア31の内壁34を切削し、このシリンダボア31を所定の寸法の内径に中ぐり加工する。なお、本実施形態では、シリンダボア31の開口部に狙いをつけて切削油剤を掛け流すといった従来の方法は行わない。
ここで、ボーリング工具本体11を、切削する向きに回転駆動すると、上述のように、ボーリング工具本体11の周囲には、その基端側から先端側へ向かって気流が発生する。この気流により、チップ12で切削することで発生した切屑36は、シリンダボア31内からクランクケース32内へ排出される。
クランクケース32内へ排出された切屑36は、治具35に衝突し、その自重により治具35に沿って下方に落下する。さらにこの落下した切屑36は、治具35の下方に設けられた切屑回収容器37内に回収される。
ここで、チップ12の切れ刃と被切削材料とが接触する箇所に切削油剤を供給しないドライ切削であれば、切屑36には水分が含まれないため、切屑36を容易に排出することができる。
また、例えば、セミドライ切削や、ウェット切削を行う場合であっても、クランクケース32の内部から切屑回収容器37までの経路上に切屑乾燥手段を設け、水分を含んだ切屑36を乾燥させた後に、工作機械から取り除いてもよい。
また、例えば、セミドライ切削や、ウェット切削を行う場合であっても、クランクケース32の内部から切屑回収容器37までの経路上に切屑乾燥手段を設け、水分を含んだ切屑36を乾燥させた後に、工作機械から取り除いてもよい。
本実施形態によれば、以下のような作用効果がある。
本実施形態のボーリング工具10によれば、ボーリング工具本体11の外周面に、このボーリング工具本体11の回転方向と同じ方向にらせん状に延びる複数の逆ねじれ溝13を形成した。よって、ボーリング工具本体11が回転すると、これら逆ねじれ溝13により、チップ12が設けられた先端側へ向かって気流が発生する。したがって、シリンダボア31を中ぐり加工することで発生した切屑を、この気流により前方へ押し出し、クランクケース32内へ排出させることにより、切屑が飛散するのを防止できる。このように、本実施形態のボーリング工具10によれば、上述の特許文献1に示されたボーリング工具と比較してより簡易な構成で切屑の飛散を防止できる。
本実施形態のボーリング工具10によれば、ボーリング工具本体11の外周面に、このボーリング工具本体11の回転方向と同じ方向にらせん状に延びる複数の逆ねじれ溝13を形成した。よって、ボーリング工具本体11が回転すると、これら逆ねじれ溝13により、チップ12が設けられた先端側へ向かって気流が発生する。したがって、シリンダボア31を中ぐり加工することで発生した切屑を、この気流により前方へ押し出し、クランクケース32内へ排出させることにより、切屑が飛散するのを防止できる。このように、本実施形態のボーリング工具10によれば、上述の特許文献1に示されたボーリング工具と比較してより簡易な構成で切屑の飛散を防止できる。
上記実施形態のボーリング工具10を使用した中ぐり加工方法の変形例について説明する。
図4は、上記実施形態のボーリング工具10を使用した中ぐり加工方法の変形例を示す模式図である。
図4は、上記実施形態のボーリング工具10を使用した中ぐり加工方法の変形例を示す模式図である。
先ず、図4に示すように、回転軸Z´を略鉛直にして、ボーリング工具10を図示しない工作機械に組み付ける。
次に、水平方向に延びる略板状の治具35Aにより、シリンダブロック30を、そのクランクケース32側から、略水平になるように固定する。より具体的には、鉛直方向に延びるボーリング工具10の回転軸Z´と、シリンダボア31の中心軸とが一致するように、シリンダブロック30を治具35Aに固定する。また、この治具35Aには、シリンダボア31と略同径の貫通孔38Aが形成されている。
次に、水平方向に延びる略板状の治具35Aにより、シリンダブロック30を、そのクランクケース32側から、略水平になるように固定する。より具体的には、鉛直方向に延びるボーリング工具10の回転軸Z´と、シリンダボア31の中心軸とが一致するように、シリンダブロック30を治具35Aに固定する。また、この治具35Aには、シリンダボア31と略同径の貫通孔38Aが形成されている。
次に、ボーリング工具本体11を、回転軸Z´を中心に回転駆動させつつ、このボーリング工具本体11を、シリンダボア31のガスケット面33側から、シリンダボア31内へクランクケース32側に向かって挿入し、チップ12でシリンダボア31の内壁34を切削し、このシリンダボア31を所定の寸法の内径に中ぐり加工する。
チップ12で切削することで発生した切屑36Aは、ボーリング工具本体11の周囲に、その基端側から先端側へ向かって発生した気流により、シリンダボア31内からクランクケース32内へ排出される。
クランクケース32内へ排出された切屑36Aは、その自重により、治具35Aの貫通孔38Aから落下し、この貫通孔38Aの下方に設けられた切屑回収容器37A内に回収される。
本変形例の中ぐり加工方法によれば、上記実施形態と同様の効果に加えて、以下の効果を奏する。
ここで、切屑36Aには、ボーリング工具本体11の基端側から先端側へ向かって発生した気流による圧力に加え、さらに重力が加わる。このため、本変形例によれば、上記実施形態と比較して、切屑36Aをより確実に切屑回収容器37Aに回収できる。
ここで、切屑36Aには、ボーリング工具本体11の基端側から先端側へ向かって発生した気流による圧力に加え、さらに重力が加わる。このため、本変形例によれば、上記実施形態と比較して、切屑36Aをより確実に切屑回収容器37Aに回収できる。
また、本変形例の中ぐり加工方法と、上記実施形態の中ぐり加工方法とを比較すると、上記実施形態の中ぐり加工方法では、治具35に、切屑36を通過させる貫通孔を形成する必要がないので、切削抵抗が大きい重切削に向いているといえる。
なお、本発明は上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、ボーリング工具10で中ぐり加工を行うワークとして、シリンダブロック30を用いたが、これに限らず、円筒状の第1の空間と、この第1の空間と連通する第2の空間とが形成されたワークであれば、シリンダブロック以外のものであってもよい。
また、上記実施形態では、切削油剤を供給しないドライ切削の例を示したが、これに限らない。例えば、ボーリング工具本体11に切削油剤を供給する油供給孔を設けるか、あるいは、治具35に油供給配管を設けることで、チップ12の切れ刃と被切削材料とが接触する箇所に切削油剤を供給する形式、いわゆるセミドライを含むウェット切削にボーリング工具を用いてもよい。
また、上記実施形態では、ボーリング工具本体11の先端側から基端側へ向かい、ボーリング工具本体11の切削の回転方向と同じ方向にらせん状に延びる逆ねじれ溝13を形成したが、これに限らない。例えば、ボーリング工具本体の切削の回転方向と同じ方向にらせん状に延びる帯状の突起を、シリンダボアと干渉しないように設けてもよい。このような帯状の突起を設けても同様の効果を奏することができる。
10…ボーリング工具
11…ボーリング工具本体
12…チップ(切刃)
13…逆ねじれ溝(溝)
21…本体支持部
30…シリンダブロック
31…シリンダボア
32…クランクケース
35,35A…治具
Z,Z´…回転軸
11…ボーリング工具本体
12…チップ(切刃)
13…逆ねじれ溝(溝)
21…本体支持部
30…シリンダブロック
31…シリンダボア
32…クランクケース
35,35A…治具
Z,Z´…回転軸
Claims (2)
- 円筒状の第1の空間と、この第1の空間が連通する第2の空間とが形成されたワークについて、前記第1の空間を中ぐり加工するボーリング工具であって、
その先端側に切刃が設けられたボーリング工具本体を備え、
前記ボーリング工具本体の外周面には、当該ボーリング工具本体の先端側から基端側へ向かい、当該ボーリング工具本体の切削の回転方向と同じ方向にらせん状に延びる少なくとも1条の溝、または、突起が形成されていることを特徴とするボーリング工具。 - 円筒状の第1の空間と、この第1の空間が連通する第2の空間とが形成されたワークについて、前記第1の空間を、ボーリング工具を用いて中ぐり加工する中ぐり加工方法であって、
前記ボーリング工具本体を回転駆動することにより、前記切刃でワークを切削し前記第1の空間を中ぐり加工しつつ、前記ボーリング工具本体の基端側から先端側へ向けて発生する気流で、ワークを切削することにより生じた切屑を前記第2の空間へ排出することを特徴とする請求項1に記載のボーリング工具を使用した中ぐり加工方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110531 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110801 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20120207 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |