JP2009070528A - 磁気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】近年の磁気ヘッドスライダは、スライダの浮上を安定させるために、スライダ表面を多段ステップ形状にしている。このため有機コンタミや潤滑剤の付着、蓄積が特異的な箇所にて生じることとなり、磁気ヘッドスライダの浮上が不安定になる。
【解決手段】磁気ヘッドスライダ1は、高さの異なる3段の面からなる空気軸受面19を有する。1段目の流出側レール面13と流入側レール面12a,12bは、ほぼ同一の高さである。2段目のリアステップ軸受面21と、フロントステップ軸受面11と、サイドステップ軸受面22a,22bは、ほぼ同一の高さにあり、1段目の面より低く形成された浅溝面である。深溝面10は、2段目の面よりもさらに低く形成された面である。2段目の浅溝面11、22a、22b及び21に、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は磁気ディスク装置および磁気ディスク装置等に搭載される磁気ヘッドスライダに係り、特に磁気ディスクの潤滑剤や有機コンタミ成分の磁気ヘッドスライダへの吸着・蓄積を防止し、磁気ヘッドスライダの浮上安定性を確保するものである。
磁気ディスク装置では、回転する磁気記録媒体(磁気ディスク)上を磁気ヘッドスライダが一定の間隔を保ち浮上している。通常、磁気ヘッドスライダには、その空気流出端側に磁気ディスクに信号を書き込む、また、磁気ディスク上の信号を読み出すための磁気トランスデューサ(磁気ヘッド)を備えている。磁気ディスク装置では記録容量を高めるために、磁気ディスクと磁気ヘッド間の距離を狭小化し、記録単位面積(ビット)を小さくすることが要求されている。このため、磁気ヘッドスライダの浮上量を低下させ、さらに安定に浮上させる必要があるため、負圧を利用したスライダが一般的に利用されている。
しかし、負圧スライダにおいては、負圧部分が存在することにより筐体内に存在する有機コンタミ成分を磁気ヘッドスライダの負圧部分に集めてしまったり、磁気ディスク上の潤滑剤成分を磁気ヘッドスライダ上に集めてしまったりする。浮上量が浮上姿勢の変動幅に比べて十分高い場合には、磁気ディスクに対する磁気ヘッドでの記録・再生動作に影響は軽微であるが、近年では浮上量が狭小化され、僅かなスライダ浮上姿勢変動でも問題となる。このため、負圧部分に僅かな有機コンタミ成分の吸着によっても浮上量変動が生じ、記録・再生動作に影響を与えてしまう。また、潤滑剤がスライダに移着した場合には、負圧発生部位に潤滑剤が蓄積しスライダの浮上姿勢を乱したり、蓄積した潤滑剤が磁気ディスク上に落下し、その落下した潤滑剤の液滴にスライダが衝突することによりスライダの安定浮上が阻害されたりする場合がある。
磁気ディスクの回転が停止した際に、磁気ディスク上を浮上していた磁気ヘッドスライダが磁気ディスク上に着地するCSS(Contact Start Stop)方式においても、磁気ヘッドスライダへ潤滑剤が蓄積し、停止時に磁気ヘッドスライダと磁気ディスク間に潤滑剤が入り込み、磁気ヘッドスライダが磁気ディスクに粘着し起動不良となることから、特許文献1に記載されているように、磁気ヘッドスライダ表面をフッ素系樹脂でコーティングすることにより、磁気ヘッドスライダへの潤滑剤蓄積を防止する方法が提案されている。
また、同じくCSS方式の磁気ディスク装置において、磁気ヘッドスライダが磁気ディスク上に着地した際に、水分やオイル成分が磁気ヘッドスライダと磁気ディスク間に入り込み、磁気ヘッドスライダの粘着問題を引き起こすことから、これらの解決手段として特許文献2乃至9に開示されるようなフッ素系化合物による磁気ヘッドスライダの表面処理による、問題となる物質の吸着防止手段が提案されている。
特開平11−353839号公報 特開昭59−227065号公報 特開昭61−87209号公報 特開昭63−251981号公報 特開平8−102164号公報 特開平4−102221号公報 特開平5−325161号公報 特開平6−259911号公報 特開平7−312051号公報
上記のとおり、磁気ヘッドスライダ上への有機コンタミの蓄積や、潤滑剤の蓄積を防止する手段として、磁気ヘッドスライダ表面をフッ素系化合物のコーティングにより低表面エネルギーの表面に改質し、吸着・蓄積を防止することが有効である。しかしながら、一般的に磁気ディスク装置に用いられているパーフルオロポリエーテル系の潤滑剤では、潤滑剤自体がフッ素系の化合物であり、この潤滑剤が極薄膜にて塗布された磁気ディスク表面でも撥水・撥油効果が見られる。従ってこのような潤滑剤の付着を防止するためには潤滑剤の表面張力よりもさらに表面エネルギーの低い表面への改質が求められる。
磁気ヘッドスライダ表面をフッ素系樹脂にてコーティングした場合、磁気トランスデューサ(磁気ヘッド)の存在する浮上面にもコーティングが存在した場合には、コーティング膜厚により磁気ヘッドと磁気ディスク媒体間の距離が増加することになり、記録・再生時のS/Nを低下させることになり、記録容量増大の妨げとなる。
従って、磁気ヘッドと磁気ディスク媒体間の距離を増加させることなく、有機コンタミの吸着を防止する、もしくは潤滑剤の吸着を抑止することができれば、今後の記録密度向上を妨げることなく、信頼性の高い磁気ディスク装置を提供することが可能となる。また、近年の磁気ヘッドスライダではスライダの浮上を安定させるためにスライダ表面を多段ステップ形状にしている。このため有機コンタミの付着や潤滑剤の蓄積が特異的な箇所にて生じることとなり、付着防止手段を講じることが必要となる。
本発明は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、潤滑剤や有機コンタミ成分の吸着・蓄積を抑制できる磁気ヘッドスライダを提供することである。また、磁気ヘッドスライダと磁気ディスクとの距離を拡大することなく、浮上安定性を確保し、信頼性の高い磁気ディスク装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の磁気ヘッドスライダにおいては、浮上面に形成された3段以上の段差を有する面から構成される空気軸受面のうち、浮上面から2段目の面に有機コンタミ及び潤滑剤の付着を防止する被膜が形成されていることを特徴とする。
前記有機コンタミ及び潤滑剤の付着を防止する被膜は、フッ素を含む化合物であることが好ましい。前記フッ素を含む化合物としては、フルオロアクリレート、フルオロメタクリレート、フルオロエタクリレートのいずれか一種類あるいは二種類以上を主原料とするポリマー成分からなるフッ素系樹脂材料、もしくは一種類以上からなるシロキサン結合を介して被覆表面に結合しているフッ素を含む化合物、もしくはポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフロライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体のいずれか一種類あるいは二種類以上からなる材料、もしくはフッ素を含有するカーボン保護膜であることが好ましい。
さらに、有機コンタミや潤滑剤の付着を防止する被膜が、浮上面から2段目の面以外に、3段目の面、もしくは4段目以降の面に形成されていてもよい。
更にまた、磁気ヘッドスライダの両側面、もしくは両側面と流出側端面、もしくは両側面と流出側端面と流出側端面に形成されていてもよい。
更にまた、有機コンタミや潤滑剤の付着を防止する被膜が、浮上面から2段目の面以外に、磁気トランスデューサが存在する浮上面と同一高さにある浮上面に形成されていてもよい。
更にまた、有機コンタミや潤滑剤の付着を防止する被膜が、浮上面から2段目の面以外に、磁気トランスデューサの存在する浮上面において記録および再生のための磁気トランスデューサ部分の中心から磁気ディスク上を浮上した際の円周方向および半径方向に20μm以下の任意の長さにて囲まれてなる範囲を除く浮上面に形成されていてもよい。
更にまた、有機コンタミや潤滑剤の付着を防止する被膜が、浮上面から2段目の面以外に、磁気ヘッドスライダが磁気ディスク上を浮上した際の磁気ヘッドスライダの浮上最下点を中心に円周方向および半径方向に20μm以下の任意の長さにて囲まれてなる範囲を除く浮上面に形成されていてもよい。
上記目的を達成するために、本発明の磁気ディスク装置においては、浮上面に形成された3段以上の段差を有する面から構成される空気軸受面のうち、浮上面から2段目の面に有機コンタミ及び潤滑剤の付着を防止する被膜が形成されている磁気ヘッドスライダを搭載していることを特徴とする。
前記磁気ディスク装置は、装置内に磁気ディスク上に潤滑剤を供給する機構を備えていることが望ましい。
本発明によれば、磁気ヘッドスライダへの潤滑剤や有機コンタミ成分の吸着・蓄積を抑制することが可能となる。また、磁気ヘッドスライダと磁気ディスク間の距離を遠ざけることなく、磁気ヘッドスライダの安定浮上を確保することができるので、S/Nの低下や記録容量低下なしに、信頼性の高い磁気ディスク装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
図3は本発明に係る磁気ヘッドスライダが搭載される磁気ディスク装置の平面図である。磁気ディスク装置は、筐体3と、筐体3に取り付けられたスピンドルモータ9と、ピボット6と、位置決め機構5を有する。スピンドルモータ9のハブには情報を記録するための磁気記録媒体(磁気ディスク)2が固定され、磁気ディスク2はスピンドルモータ9によって回転される。ピボット6にはサスペンション4を含むヘッド支持機構40が取り付けられ、サスペンション4に磁気ディスク2上に情報を磁気的に書き込むまたは記録された磁気情報を読み出すための磁気トランスデューサ14(図1参照)を備える磁気ヘッドスライダ1が取り付けられている。位置決め機構5を構成するボイスコイルモータによって、ピボット6を軸に磁気ヘッドスライダ1が揺動し、磁気ディスク2上をシークできる構造となっている。磁気ヘッドスライダ1は磁気ディスク2との対向面である浮上面に空気軸受面(ABS:Air Bearing Surface)が形成されており、回転する磁気ディスク2上を僅かな隙間を保ち浮上する。磁気ディスク2の回転が停止している場合には、ランプ機構7により磁気ヘッドスライダ1とサスペンション4を磁気ディスク2上から退避できる構造となっている。また、筐体3内には塵埃を取り除くための塵埃フィルタ8が設置されている。
ここで、磁気ディスク2は面内記録方式、垂直記録方式に限定されるものではなく、磁気ディスク2に対して磁気ヘッドスライダ1の磁気トランスデューサ14によって情報を書き込み、または再生可能であればよい。また、筐体内に設置される磁気ディスク2は複数枚から構成されていても良く、その片面もしくは両面に情報を記録できる構造であってもよい。磁気ディスク2の表面には、パーフルオロポリエーテル系の潤滑剤が塗布されている。
次に、上記磁気ディスク装置に搭載される実施例による磁気ヘッドスライダについて詳細に説明する。図1及び図2は実施例による磁気ヘッドスライダを示し、図1は浮上面側からみた斜視図、図2は空気流出端側から見た図である。磁気ヘッドスライダ1は、磁気ディスク2と対向する面(浮上面)に、磁気ディスク2上を安定に浮上するための空気軸受面19が形成されている。この空気軸受面19は、高さの異なる3段の面から構成されている。空気流入端18側にフロントパッド15が、空気流出端17側にリアパッド16が、深溝面10を介して形成されている。また、フロントパッド15は、1段目の面となる流入側レール面12a,12b、2段目の面となるフロントステップ軸受面11,サイドステップ軸受面22a,22bから構成され、リアパッド16は1段目の面となる流出側レール面13、2段目の面となるリアステップ軸受面21から構成されている。3段目の面は深溝面10である。流出側レール面13と流入側レール面12a,12bは、ほぼ同一の高さ面にあり、磁気ディスク2と対向した場合、磁気ディスク2に最も近い面である。また、リアステップ軸受面21と、フロントステップ軸受面11と、サイドステップ軸受面22a,22bは、ほぼ同一の高さにあり、1段目の面から100nm〜200nm程度低く形成された面である。これら2段目の面となるステップ軸受面は浅溝面と呼ばれる。深溝面10は、1段目の面から約2μm程度低く形成された面である。これら浮上面に形成された空気軸受面形状により流入端面側から流入した空気流が制御され、磁気ヘッドスライダ1が磁気ディスク2上を安定に浮上することが可能である。
しかしながら、磁気ディスク装置内に有機コンタミが存在する場合には、流入側レール面12a,12bの空気流出側の後端部12a′,12b′、流出側レール面13の空気流出側の後端部13′に有機コンタミが蓄積しやすい傾向にある。磁気ディスク装置内に存在する有機コンタミは、主としてシリコン系の有機ガスである。また、磁気ディスク2の表面に塗布されている潤滑剤が、磁気ヘッドスライダ1の負圧力により磁気ヘッドスライダ1に移着し、流入側レール面12a,12bの空気流出側の後端部12a′,12b′、流出側レール面13の空気流出側の後端部13′に蓄積しやすい傾向にある。
本実施例ではこのような有機コンタミや潤滑剤の磁気ヘッドスライダ1への付着・蓄積を抑制するために、図1及び図2に示すように、浮上面側から2段目となる浅溝面11、22a、22b及び21に、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成するものである。特に、流入側レール面12a,12bの空気流出側の後端部12a′,12b′が位置する部分の浅溝面11、流出側レール面13の空気流出側の後端部13′が位置する部分の浅溝面21に形成するのが効果的である。この有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20によって、磁気ヘッドスライダ1への有機コンタミ及び潤滑剤の付着が抑制され、磁気ヘッドスライダ1の浮上姿勢を乱すほどの量が蓄積されることはない。また、この磁気ヘッドスライダ1を搭載した磁気ディスク装置においては、磁気ヘッドスライダ1の浮上が安定するので、信頼性の高い磁気ディスク装置を実現することができる。
なお、上記実施例においては、空気軸受面19が高さの異なる3段の面から構成されているが、段数は3段に限られることはなく、4段以上であっても良い。その場合には、少なくとも2段目の面に有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜を形成する必要があり、望ましくは1段目を除く全ての面に有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜を形成するのが良い。
上記した有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20としては、フッ素を含む化合物であることが好ましい。フッ素を含む化合物としては、フルオロアクリレート、フルオロメタクリレート、フルオロエタクリレートのいずれか一種類あるいは二種類以上を主原料とするポリマー成分からなるフッ素系樹脂材料、もしくは一種類以上からなるシロキサン結合を介して浅溝面に結合しているフッ素を含む化合物、もしくはポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフロライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体のいずれか一種類あるいは二種類以上からなる材料、もしくはフッ素を含有するカーボン保護膜であることが好ましい。
上記、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20の形成は、被膜箇所以外をマスキングすることにより所望する場所に被膜を形成するのが望ましく、具体的には前記マスキングが空気軸受面形成時のレジストを併用する方法が最適である。浮上面に形成された高さの異なる面を有する空気軸受面は、それぞれレジストを用いて保護された箇所以外を、イオンミリングやRIE(反応性イオンエッチング)によって削りとることによって形成される。すなわち図8に示すようイオンミリングやRIEによって2段目の面(浅溝面)が形成された状態にて、レジストが存在する状態において有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成することが望ましい。または、空気軸受面形成後に再度レジストを浅溝面以外に形成し、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成してもよい。
また、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20の形成方法としては、被膜ポリマー成分が溶解した溶液を用いたディップコート法によって形成する方法が膜厚の均一性が高くなることから好適であるが、スプレー法、インクジェット法、ディスペンス法によって形成してもよい。またはポリマー溶液を用いるのではなくスパッタ法により形成してもよい。あるいはフッ素を含有するカーボン保護膜をプラズマ重合によって形成するようにしてもよい。
本実施例で用いた各種有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜についての効果検証を加速評価試験にて実施した。
シリコン系の有機ガスを放出するシリコンゴム接着剤成分を磁気ディスク装置の筐体内に設置して、60°Cの高温下にて磁気ディスク装置を連続稼動させた。磁気ヘッドスライダに、有機コンタミ及び潤滑剤の付着を防止する被膜を形成していない磁気ディスク装置では、108時間にてエラーが発生し、分解調査の結果、磁気ヘッドスライダ上にスメアの形成が確認された。
同様の加速試験条件にて、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20としてフルオロアクリル系ポリマーをディップコート法にて形成した実施例による磁気ヘッドスライダ1を用いたところ、1000時間の加速試験後においてもエラーの発生は確認されなかった。また、分解調査の結果からも磁気ヘッドスライダ1上にスメアの発生は確認されなかった。
以上のことから、浅溝面11、22a、22b、21に有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成した場合には、有機コンタミ及び潤滑剤に対する耐性が向上したことが確認された。有機コンタミ及び潤滑剤に対する耐性に関しては、有機コンタミ及び潤滑剤が吸着しにくい表面に浅溝面が改質されていればよい。したがって、他の製法にて成膜された被膜であったり、フルオロアクリル系ポリマー以外のフッ素を含有する樹脂でも同様の効果を得ることができる。
図5A、図5Bに、上記実施例による磁気ヘッドスライダ1の変形例を示す。上記実施例と比較して、図5Aでは更に3段目の面である深溝面10及び側面部に有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20が形成されている。図5Bでは更に流入側レール面12a、12bにも有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20が形成されている。上記実施例で説明したように、浅溝面11、22a、22b、21に形成された有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20によって、有機コンタミの付着による障害を抑制可能である。また、磁気ディスク2上の潤滑剤の磁気ヘッドスライダ1への移着に関しては、有機コンタミによる障害と同様に、流入側レール面12a、12b、流出側レール面13の空気流出側の後端部から蓄積が生じるものと推測される。潤滑剤の磁気ヘッドスライダ1への移着に関しては、移着量が多い場合には、レール面後端からさらに3段目である深溝面10に移動、蓄積することとなる。さらに深溝面10にて形成される空気流によって気流速度がほぼ0になる部分に蓄積する。また、これら蓄積した潤滑剤は徐々に流出端側に流れ、最終的に空気軸受面の流出端側に多く蓄積することになる。特に流出端側には磁気トラスデューサ14の形成においてアルミナが蒸着されており、空気軸受面の形成過程において深溝面10を形成する際に用いるイオンミリングやRIE(反応性イオンエッチング)のエッチングレートが、アルミナ(Al)とスライダ基材部分(アルチック:Al−TiC)とで異なるため、僅かな段差が形成されている。このためこのアルミナとスライダ基材部分の段差部分に潤滑剤が蓄積し、蓄積量が多くなった場合には、潤滑剤が磁気ディスク2上に落下したり、磁気ディスク2と磁気ヘッドスライダ1間でメニスカスを形成したりして、磁気ヘッドスライダ1の浮上姿勢を乱す原因となる。
このため潤滑剤が蓄積する第3の面である深溝面10が、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20で覆われることにより、さらに潤滑剤の付着を抑止することが可能となる。すなわち初期段階にて蓄積が開始される流入側レール面12a、12bの空気流出側の後端部12a′,12b′、流出側レール面13の空気流出側の後端部13′での付着を抑制し、さらに蓄積が開始された場合においても、深溝面10での潤滑剤の蓄積が防止でき、磁気ディスク2の潤滑剤移着による障害を防止することが可能となる。
また、深溝面10に有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20が形成されても、磁気ヘッドスライダ1に潤滑剤が移着した場合には、深溝面10の空気流によって流出端側に潤滑剤が流れることになる。これら潤滑剤が磁気ヘッドスライダ1の流出端面もしくは側面に到達した場合には、そこで潤滑剤の凝集が発生する可能性があるために、図5Aに示すように磁気ヘッドスライダ1′の両側面、流出端面、流入端面に有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20が形成されていることが好ましい。但し、両側面と流出端面、あるいは両側面と流入端面に形成した場合でも、一定の効果は得られる。
上記図5Aに示す磁気ヘッドスライダ1′を用い、各種有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜についての効果検証を加速評価試験にて実施した結果では、フルオロメタクリレート系のポリマーでの効果が高いことが確認された。この結果と有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜の表面状態との相関を検証するために、図4に示すような有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜上での潤滑剤の接触角の相関を求めた。ここでいう接触角とは図9に示すように、平面上に液を滴下した際に形成される液滴と平面との交点における液滴の接線と平面のなす角(θ)を意味する。潤滑剤にはソルベイソレクシス社製のZ-DOL(平均分子量2000)を用いた。実際の磁気ヘッドスライダ表面上では被覆のあるエリアが狭いため、接触角を測定することが困難である。このため同一条件の被膜を、磁気ヘッドスライダと同一の材質の上に形成した表面を用いて、接触角を測定した。10mm幅の磁気ヘッドスライダと同一材質であるAl−TiC上に有機コンタミ及び潤滑剤の付着防止被膜を形成し、Z-DOL(平均分子量2000)を1マイクロリットル滴下させ、滴下後1分経過の後に接触角の測定をした。また、同様の処理条件にて作成した有機コンタミ及び潤滑剤の付着防止被膜を有する磁気ヘッドスライダ1′を、磁気ディスク上を浮上させることにより効果を検証した。また、潤滑剤の移着量に関しては加速試験後の磁気ヘッドスライダ1′の表面を顕微鏡にて観察し、付着している液滴の面積から見積もった。
本検討結果からは、潤滑剤の接触角が10°以上となる有機コンタミ及び潤滑剤の付着防止被膜20が形成された場合において、潤滑剤の吸着抑止効果が確認された。また、接触角が40°以上となる場合にはほとんど潤滑剤が付着することなく、潤滑剤吸着抑止効果が高いことが確認された。
また、磁気ヘッドスライダ1′が磁気ディスク2を浮上している際に、S/Nや記録密度の決定因子となるのが、磁気トランスデューサ14部分と磁気ディスク2における記録層との距離である。この距離が遠ざかるとS/Nの低下や、記録密度の低下に繋がる。このため磁気トランスデューサ14部分に有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成した場合には、磁気トランスデューサ14部分と磁気ディスク2の記録層との距離を遠ざけることとなり、記録密度向上の妨げとなるため好ましくない。一方、磁気トランスデューサ14部分に有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜が形成されていなければ、磁気トランスデューサ14による磁気ディスク2への信号の書き込み、及び読み出しに影響はない。このことを鑑み図5Bでは更に流入側レール面12a、12bに有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20が形成されている。この磁気ヘッドスライダ1″においても図5Aの磁気ヘッドスライダ1′と同様に潤滑剤の吸着抑止効果が得られることは言うまでもない。
図5A及び図5Bに示す磁気ヘッドスライダ1′,1″に適用される有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20の材料は、図1に示す実施例で使用した材料と同じである。
有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20の形成は、被膜箇所以外をマスキングすることにより所望する場所に被膜を形成する方法が望ましい。磁気ヘッドスライダ1′,1″の場合には、側面部分にも有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成することを考えて、磁気ヘッドスライダ1′,1″がチップ状に切断された以降に被覆することが好ましい。具体的には磁気ヘッドスライダ1′,1″がチップに切断された状態で、レジストにより有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成する以外の場所をコーティングした後に、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成する方法が好ましい。
有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20の形成方法としては、上記実施例と同様に、被膜ポリマー成分が溶解した溶液を用いたディップコート法によって形成する方法が膜厚の均一性が高くなることから好適であるが、スプレー法、インクジェット法、ディスペンス法によって形成されてもよい。またはポリマー溶液を用いるのではなくスパッタ法によって形成されてもよい。あるいはフッ素を含有するカーボン保護膜をプラズマ重合によって形成するようにしてもよい。
また、図5Aや図5Bに示す磁気ヘッドスライダ1′,1″の製造においては、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を被覆しないレール面に平板を密着させ、レール面以外の場所に有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成する方法も好適である。この場合、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20の形成方法としては、被膜ポリマー成分が溶解した溶液を平板と磁気ヘッドスライダ1′,1″間に流し込む方法や、ディップコート法、ディスペンス法が好適である。
図6に図5Bに示した磁気ヘッドスライダ1″の変形例を示す。図5Aを用いて、磁気トランスデューサ14上に有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20が存在しなければ、S/Nの低下や、記録密度の低下に影響がないことを説明した。このことに鑑み、磁気ヘッドスライダ製造後、もしくはサスペンションにジンバルを介して取り付けられたHGA(ヘッド・ジンバル・アセンブリー)状態、もしくはアームにHGAを取り付けた状態において、ディップコート法により有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成した後に、磁気トランスデューサ14上の有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を摩耗させて除去するのである。
具体的には、近年の磁気ヘッドスライダの浮上量をコントロールする機構である、磁気トランスデューサ付近に埋め込まれたヒータの通電により、磁気トランスデューサ部分を磁気ディスク側へ突出させることが可能である。この浮上量コントロール機構を利用して、HGAの状態にてフルオロアクリル系ポリマー溶液を用いディップコート法により有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成した上で、回転する磁気ディスク2に磁気ヘッドスライダ1の磁気トランスデューサ付近を接触させ、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を摩耗させて除去する。除去する範囲は、磁気トランスデューサ14が存在する面の、磁気トランスデューサ14の中心から約20μm以下の任意の長さにて囲まれてなる範囲を除く部分である。あるいは、磁気ディスク上を浮上した際の浮上最下点を中心に、約20μm以下の任意の長さにて囲まれてなる範囲を除く部分である。
この磁気ヘッドスライダにおいても、潤滑剤付着抑止効果、及び耐コンタミ性に関しては図5Bに示す場合と同様である。なお、摩耗方法に関しては、浮上量コントロール機構を利用して磁気ディスク2に接触させ摩耗させる方法が好適であるが、磁気ディスク2の回転数を低下させることにより磁気ヘッドスライダ1″の浮上量を低下さ接触させる方法や、減圧により磁気ヘッドスライダ1″の浮上量を低下させて接触させる方法を用いることが可能である。さらに、磁気トランスデューサ14付近のみに有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20が形成されていなければよく、磁気ヘッドスライダの製造時にあらかじめ磁気トランスデューサ14上をレジストによりマスクした状態において、他の部位に有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜20を形成させる方法を用いてもよい。
図7は上記実施例あるいは変形例による磁気ヘッドスライダを、潤滑剤供給機構を有する磁気ディスク装置に搭載した例を示す図である。磁気ディスク2上の潤滑剤は回転によるスピンオフや磁気ヘッドスライダ1との接触等により減少することが知られている。この減少を補うために磁気ディスク装置内に潤滑剤供給機構23を備えることが提案されている。潤滑剤供給機構23は潤滑剤を含浸させた不織布により構成される。しかし、潤滑剤を供給した場合には磁気ディスク2上の潤滑剤膜厚が初期膜厚より厚くなり、結果として磁気ヘッドスライダ1に移着する恐れがある。しかしながら上記の実施例あるいは変形例による磁気ヘッドスライダ1,1′,1″においては、磁気ヘッドスライダへの潤滑剤の移着を抑制して蓄積を防止できるので、潤滑剤供給機構23を用いた際に、実施例あるいは変形例による磁気ヘッドスライダ1,1′,1″を用いれば、磁気ヘッドスライダの安定浮上が実現でき、信頼性の高い磁気ディスク装置を実現することができる。
磁気ディスク装置内に潤滑剤を含浸させた不織布を設置することにより、気相を介して潤滑剤を磁気ディスク2上へ供給する方法を用い、本発明の有効性を検証した。
実施例あるいは変形例による磁気ヘッドスライダにおいて、フルオロメタクリル系ポリマーによる有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜を形成し、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜を形成させなかった磁気ヘッドスライダと比較した結果、有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜を形成していない磁気ヘッドスライダでは深溝面の特定の部位に多量の潤滑剤が蓄積するが、実施例あるいは変形例による磁気ヘッドスライダでは潤滑剤の付着は深溝面及び側面、流出端ともなく、潤滑剤の蓄積はほとんど確認されなかった。
このように、潤滑剤供給機構を具備した磁気ディスク装置では、上記実施例あるいは変形例による磁気ヘッドスライダを搭載することにより、更に信頼性を向上させることが可能となる。
以上説明したように、本発明の実施例あるいは変形例による磁気ヘッドスライダによれば、磁気ヘッドスライダへの潤滑剤や有機コンタミ成分の吸着・蓄積を抑制することが可能となる。また、この磁気ヘッドスライダを搭載した磁気ディスク装置によれば、磁気ヘッドスライダと磁気ディスク間の距離を遠ざけることなく、磁気ヘッドスライダの安定浮上を確保することができるので、S/Nの低下や記録容量低下なしに、信頼性を向上させることができる。更に潤滑剤供給機構を具備した磁気ディスク装置においては、潤滑剤の過多供給時に問題となる磁気ヘッドスライダへの潤滑剤の移着、蓄積を抑制することが可能となる。
本発明の実施例による磁気ヘッドスライダの斜視図である。 図1の磁気ヘッドスライダを空気流出端面側から見た図である。 本発明に係る磁気ヘッドスライダを搭載する磁気ディスク装置の平面図である。 実施例による磁気ヘッドスライダにおける有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜上での潤滑剤の接触角と潤滑剤付着量の関係を示す図である 実施例による磁気ヘッドスライダの変形例を示す斜視図である。 実施例による磁気ヘッドスライダの他の変形例を示す斜視図である。 実施例による磁気ヘッドスライダの他の変形例を示す部分側面図である。 潤滑剤供給機構を有する磁気ディスク装置の平面図である。 実施例による磁気ヘッドスライダの製造フローを示す図である。 潤滑剤の接触角を示す図である。
符号の説明
1,1′,1″…磁気ヘッドスライダ、
2…磁気ディスク、
3…筐体、
4…サスペンション、
40…ヘッド支持機構、
5…位置決め機構、
6…ピボット、
7…ランプ機構、
8…塵埃フィルタ、
9…スピンドルモータ、
10…深溝面、
11…フロントステップ軸受面、
12a,12b…流入側レール面、
12a′,12b′…流入側レール面の後端部、
13…流出側レール面、
13′…流出側レール面の後端部、
14…磁気トランスデューサ、
15…フロントパッド、
16…リアパッド、
17…空気流出端、
18…空気流入端、
19…空気軸受面、
20…有機コンタミ及び潤滑剤付着防止被膜、
21…リアステップ軸受面、
22a,22b…サイドステップ軸受面、
23…潤滑剤供給機構。

Claims (18)

  1. 空気軸受面と、磁気トランスデューサを有する磁気ヘッドスライダにおいて、前記空気軸受面は高さの異なる3段以上の面から構成され、前記空気軸受面の最も高い面側から2段目の面に有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜を有することを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  2. 請求項1記載の磁気ヘッドスライダにおいて、さらに前記空気軸受面の最も高い面側から3段目以降の面に有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜を有することを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  3. 請求項2記載の磁気ヘッドスライダにおいて、さらに両側面及び流出側端面、もしくは両側面と流入側端面と流出側端面に有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜を有することを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  4. 請求項1記載の磁気ヘッドスライダにおいて、前記磁気トランスデューサは前記空気軸受面の最も高い面のうち流出側の面に存在し、前記磁気トランスデューサが存在する面と同一高さにある他の面と、両側面及び流出側端面、もしくは両側面と流入側端面と流出側端面に有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜を有することを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  5. 請求項4記載の磁気ヘッドスライダにおいて、さらに前記磁気トランスデューサが存在する面の、磁気トランスデューサの中心から約20μm以下の任意の長さにて囲まれてなる範囲を除く部分に有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜を有することを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  6. 請求項4記載の磁気ヘッドスライダにおいて、磁気ディスク上を浮上した際の浮上最下点を中心に約20μm以下の任意の長さにて囲まれてなる範囲を除く部分に有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜を有することを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  7. 請求項1記載の磁気ヘッドスライダにおいて、前記有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜が、フッ素を含む化合物であることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  8. 請求項1記載の磁気ヘッドスライダにおいて、前記有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜が、フルオロアクリレート、フルオロメタクリレート、フルオロエタクリレートのいずれか一種類以上を主原料とするポリマー成分からなるフッ素系樹脂材料であることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  9. 請求項1記載の磁気ヘッドスライダにおいて、前記有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜が、一種類以上からなるシロキサン結合を介して前記2段目の面に結合しているフッ素を含む化合物であることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  10. 請求項1記載の磁気ヘッドスライダにおいて、前記有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜が、フッ素を含有するカーボン膜であることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  11. 請求項1記載の磁気ヘッドスライダにおいて、前記有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜が、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフロライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体のいずれか一種類、あるいは二種類以上からなることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  12. 空気軸受面と、磁気トランスデューサを有する磁気ヘッドスライダにおいて、前記空気軸受面は前記磁気トランスデューサが存在する流出側パッドと、流入側パッドと、前記流出側及び流入側パッドから一段低い浅溝面と、前記浅溝面よりも低い深溝面とで構成され、前記浅溝面に有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜を有することを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  13. 請求項12記載の磁気ヘッドスライダにおいて、さらに前記深溝面に有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜を有することを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  14. 請求項12記載の磁気ヘッドスライダにおいて、前記有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜が、フッ素を含む化合物であることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  15. 磁気情報を記録するための磁気ディスクと、前記磁気ディスクを回転駆動するモータと、前記磁気ディスクに対して磁気情報の記録及び/または再生を行う磁気トランスデューサを備えた磁気ヘッドスライダと、前記磁気ヘッドスライダを支持する支持機構と、前記支持機構を介して前記磁気ヘッドスライダを前記磁気ディスクの所望のトラックに位置決めする位置決め機構とを有する磁気ディスク装置において、前記磁気ヘッドスライダは高さの異なる3段以上の面からなる空気軸受面を有し、前記空気軸受面の前記磁気ディスクに最も近い面側から2段目の面に有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜を有することを特徴とする磁気ディスク装置。
  16. 請求項15記載の磁気ディスク装置において、さらに前記空気軸受面の前記磁気ディスクに最も近い面側から3段目以降の面に有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜を有することを特徴とする磁気ディスク装置。
  17. 請求項15記載の磁気ディスク装置において、前記有機コンタミおよび潤滑剤の付着を防止する被膜が、フッ素を含む化合物であることを特徴とする磁気ディスク装置。
  18. 請求項15記載の磁気ディスク装置において、さらに前記磁気ディスク上に潤滑剤を供給する機構を有することを特徴とする磁気ディスク装置。
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