JP2009069006A - カンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検査方法 - Google Patents

カンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009069006A
JP2009069006A JP2007238074A JP2007238074A JP2009069006A JP 2009069006 A JP2009069006 A JP 2009069006A JP 2007238074 A JP2007238074 A JP 2007238074A JP 2007238074 A JP2007238074 A JP 2007238074A JP 2009069006 A JP2009069006 A JP 2009069006A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cantilever
liquid
resonance frequency
detected
piezoelectric element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2007238074A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Sakashita
幸雄 坂下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2007238074A priority Critical patent/JP2009069006A/ja
Priority to CN200880106805A priority patent/CN101802586A/zh
Priority to US12/676,064 priority patent/US20100186487A1/en
Priority to PCT/JP2008/066796 priority patent/WO2009035125A1/en
Priority to EP08830834A priority patent/EP2185908A1/en
Publication of JP2009069006A publication Critical patent/JP2009069006A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54366Apparatus specially adapted for solid-phase testing
    • G01N33/54373Apparatus specially adapted for solid-phase testing involving physiochemical end-point determination, e.g. wave-guides, FETS, gratings
    • G01N33/5438Electrodes

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

【課題】測定精度が高く、かつ小型で低コストなカンチレバー型センサを提供すること。
【解決手段】一端が支持部に固定され、内部に流路が形成されたカンチレバーと、圧電体及び圧電体の両面に形成された電極部で構成され、カンチレバーの少なくとも1面に配置された圧電素子と、圧電素子の電極部に電圧を印加し、カンチレバーを振動させる駆動部と、圧電素子の伸縮からカンチレバーの振動を検出する検出部と、液体をカンチレバーの流路に流す液体供給手段とを有する構成とすることで上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、カンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検査方法に関するものである。
近年、バイオ分野を中心に、たんぱく質、細胞、ウイルス、バクテリアなどの微細物質を検知する必要が高まり、微細物質の検出装置及び方法が開発されている。
高感度な検出方法としては、表面プラズモンの共鳴を利用したSPR(Surface Plasmon Resonance)測定などの光学的手法が実用化されているが、カンチレバーのたわみ量や、振動数から微細物質を検出するカンチレバー型センサを用いた検出装置も提案されている(特許文献1及び特許文献2)。
例えば、特許文献1には、ターゲット物質に感応するコーティングが表面の1つに施した測定カンチレバーと、ターゲット物質に感応的でないコーティングを表面に施した基準カンチレバーとを有するセンサシステムが記載されている。
このセンサシステムでは、基準ステップにおいて基準液体にさらし、検出ステップにおいて両方のカンチレバーを、ターゲット物質を有する基準液体にさらして、基準ステップと検出ステップの間の測定カンチレバーと基準カンチレバーとの間のたわみの差を検出している。また、たわみを検出する方法として、光センサを用いる方法が記載されている。
また、特許文献2には、上面に駆動膜、電気パッドが積層され、下面に被測定物質に反応する物質で形成された分子認識層が積層されたカンチレバーを有するカンチレバーセンサ型分析システムが記載されている。
このシステムでは、カンチレバーの分子認識層に反応物質を固着させた後、駆動膜にてカンチレバーを振動させ、電気パッドでカンチレバーの周波数を感知することで検知する。
感知した共振周波数と、分子認識層に反応物質が固着されない状態で測定した共振周波数とを比較することで、分子認識層に固着された反応物質の量を検出する。
また、非特許文献1には、カンチレバー内に流路を設け、測定対象の液体、または、測定対象を有する液体を流路内に流して測定対象の質量を測定するカンチレバー型センサが記載されている。
特表2004−506872号公報 特開2005−156526号公報 Nature vol446 p1066-1069(2007)
ここで、特許文献1及び特許文献2に記載されたシステムのように、カンチレバーの一面に物質を吸着させる方法は、流体中にカンチレバーを配置するため、カンチレバーの機械的品質係数Qが低下し、感度が低下するという問題がある。
また、抗原−抗体反応により、選択的に測定対象を吸着させているが、非特異吸着が発生するため、測定精度を高くすることができない。
一方、非特許文献1に記載されたカンチレバーのように、内部に流路を形成することで、空気中で振動させることができ、溶液中で振動させる場合よりも機械的品質係数Qを高くすることができる。また、測定対象を吸着させずに測定ができるため、非特異吸着を生じることなく測定することができる。
しかしながら、非特許文献1に記載のカンチレバーでは、カンチレバーを静電方式で振動させる駆動機構と、光センサでたわみを検出する検出部とを用いているため装置が大型化するという問題がある。
本発明の目的は、上記従来技術に基づく問題点を解消し、測定精度が高く、かつ小型で低コストなカンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検知方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態は、液体に含有された測定対象を検知するカンチレバー型センサであって、一端が支持部に固定され、内部に流路が形成されたカンチレバーと、圧電体及び前記圧電体の両面に形成された電極部で構成され、前記カンチレバーの少なくとも1面に配置された圧電素子と、前記圧電素子の前記電極部に電圧を印加し、前記カンチレバーを振動させる駆動部と、前記圧電素子の伸縮から前記カンチレバーの振動を検出する検出部と、液体を前記カンチレバーの前記流路に流す液体供給手段とを有するカンチレバー型センサを提供するものである。
ここで、前記圧電体は、圧電特性を高める観点から、Pbを含有するペロブスカイト結晶の組成物であることが好ましい。また、前記圧電体は、環境保護の観点から、Pbを含有しないペロブスカイト結晶の組成物であることも好ましい。ここで、Pbを含有しない組成物とは、Pbの含有量が0.1w%以下の組成物である。
また、前記カンチレバーは、一端のみが支持部に固定されていることが好ましい。また、前記カンチレバーは、両端が支持部に固定されていることも好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の第2の形態は、上記のいずれかに記載のカンチレバー型センサと、検出部で検出した値から前記カンチレバーの共振周波数を算出する周波数算出部と、前記算出部で算出した共振周波数と、前記流路に前記測定対象を含有しない液体を流した場合の前記カンチレバーの共振周波数とを比較し、比較した結果から前記流路内の前記測定対象を検知する検知部とを有する物質検知システムを提供するものである。
ここで、前記検知部は、前記比較した結果から、前記測定対象の質量を検知することが好ましい。
また、前記検知部は、前記比較した結果から、前記測定対象の物質の有無を検知することも好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の第3の形態は、液体内の測定対象を検知する物質検知方法であって、少なくとも1面に圧電素子が配置され、かつ内部に流路が形成されたカンチレバーの前記流路に液体を流し、前記圧電素子に電圧を印加し、前記圧電素子を伸縮させることで前記液体が流された状態の前記カンチレバーを振動させ、前記カンチレバーの振動を前記圧電素子で検出し、前記検出した振動から前記液体が流された状態の前記カンチレバーの共振周波数を検出し、検出した共振周波数と、前記流路に測定対象を含有しない液体を流した状態のカンチレバーの共振周波数とを比較し、比較した結果から測定対象を検知する物質検知方法を提供するものである。
ここで、物質検知方法は、前記比較した結果から、測定対象の質量を検知することが好ましい。
本発明によれば、カンチレバー内に形成した流路に液体を流すことで検知ができるため、カンチレバーを空気中で振動させることができ、また、測定対象を吸着させることなく流路内に流しつつ検知することができるため、非特異吸着を生じることなく、検知することができる。これにより、測定精度を高くすることができる。
また、圧電素子によりカンチレバーの加振とカンチレバーの振動の検出ができるため、装置構成を簡単にすることができ、かつ装置を小型化することができる。
また、装置構成を簡単かつ小型化できるため、容易にアレイ化することができる。
本発明に係るにカンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検知方法について、添付の図面に示す実施形態を基に詳細に説明する。
図1は、本発明のカンチレバー型センサを用いる本発明の物質検知システムの概略構成を示す模式図であり、図2は、図1に示すカンチレバー型センサの本体部のカンチレバー及び支持部の概略構成を示す斜視図であり、図3(A)は、図1に示カンチレバー型センサの本体部の上面断面図であり、図3(B)は、図1に示すカンチレバー型センサの本体部の側面断面図である。
図1に示すように、物質検知システム10は、測定対象を含有した液体をカンチレバーの内部に流し、内部を流れる測定対象によりカンチレバー共振周波数が変化するカンチレバー型センサ12と、カンチレバー型センサ12の共振周波数を算出する周波数算出部14と、周波数算出部14で算出された共振周波数から測定対象の質量を算出する質量算出部16とを有する。
ここで、測定対象とは、微細物質であり、たんぱく質、細胞、ウイルス、バクテリア、ナノ粒子、ビーズ等が例示される。
また、測定対象を含有させる液体は、特に限定されないが、水、アルコール等が例示される。
まず、カンチレバー型センサ12について説明する。
カンチレバー型センサ12は、本体部20と、信号源22と、混合器24と、分波器26と、検波器28と、液体供給回収部30とを有する。
本体部20は、図2、図3(A)及び(B)に示すように、カンチレバー32と、カンチレバー32の一端を支持する支持部34と、カンチレバー32の上面に配置された圧電素子36とを有する。
カンチレバー(片持ち梁)32は、一端が支持部34に支持された梁である。また、支持部34は、カンチレバー32の一端を支持する基体であり、カンチレバー32と一体で形成されている。
カンチレバー32及び支持部34は、内部に流路38が形成されている。
図2に示すように、流路38は、支持部34からカンチレバー32の基端を通り、カンチレバー32の先端部まで伸び、さらに、カンチレバー32の先端部で折り返され、カンチレバー32の基端部から支持部34を通るように形成されている。
つまり、流路38のカンチレバー32に形成されている部分は、先端部が折り返し部となるU字状に形成されている。また、流路38の支持部34に形成されている部分は、カンチレバー32の基端部側の2つの流路にそれぞれ接続した2つの流路が形成されている。また、支持部34の2つの流路38は、それぞれ後述する液体供給回収部30と接続されている。
圧電素子36は、カンチレバー32の上面に配置されており、下部電極40と、圧電体42と、上部電極44と、保護層46と、取り出し電極48、50とを有する。
下部電極40は、カンチレバー32の上面に配置されている板状の電極である。下部電極40は、取り出し電極48を介して後述する混合器24に接続されている。
ここで、下部電極40は、種々の材料で作製することができ、例えば、Au,Pt及びIr等の金属、IrO,RuO,LaNiO及びSrRuO等の金属酸化物及びこれらの組み合わせで作製することができる。
圧電体42は、下部電極40上に形成されており、上部電極44から下部電極40に向かう方向(図3(B)中上下方向)に一定の厚みのある部材である。圧電体42は、印加される電圧が変化することにより伸縮する、また、伸縮されることで所定の電圧を出力する材料により形成されており、本実施形態では、Pbを主成分として形成されている。ここで、x、y、zは、任意の実数であり、Bは、Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe及びNiの少なくとも1つで構成されている。また、圧電体は、x=y=1、z=3とした場合が標準であり、xとyは、ペロブスカイト構造をとりうる範囲内で種々の値に変更することができる。Pbを主成分とした場合は、ペロブスカイト構造とすることで、圧電係数等の圧電特性を高くすることができる。これにより低電圧の印加で大きく伸縮させることができる。
ここで、圧電体42としては、Bサイトの元素としてZr及びTiを有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とすることが好ましい。主成分をPZTとすることで、圧電特性を高くすることができ、比較的安価にすることができる。
また、圧電体としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)に限定されず、チタン酸鉛、ジルコニウム酸鉛、チタン酸鉛ランタン、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン、マグネシウムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛等の鉛含有化合物を用いることができる。
また、本実施形態では、Pbを主成分としたが、いわゆるAサイトに鉛を含有していない、チタン酸ビスマスカリウム、ニオブ酸ナトリウム、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、ビスマスフェライト及びそれらの固溶体等も用いることもできる。
上記組成物で圧電体を形成する場合もペロブスカイト構造とすることが好ましい。圧電体を上記組成物のペロブスカイト構造とすることで、圧電特性を高くすることができる。 また、Pbを含有するペロブスカイト構造の組成物の圧電体を用いることで、圧電特性をより高くすることができ、上述のように、Pbを含有しないペロブスカイト構造の組成物の圧電体を用いることで、環境保護を図ることができる。ここで、Pbを含有しないとは、組成物中のPbの含有量が0.1w%以下の組成物であり、上述した各材料が例示される。
また、上述したようにペロブスカイト構造の圧電体を用いることが好ましいが、これに限定されず、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、五酸化二タンタル(Ta)などの圧電体も用いることができる。
ここで、圧電体42は、バルク焼結、スクリーン印刷、スピンコート法等種々の方法で作成することができるが、気相成長法によって作製することが好ましい。具体的には、プラズマを用いた気相成長法、光、熱等を用いた気相成長法を用いる、スパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、イオンプレーティング法、PLD(Pulsed Laser Deposition)法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等種々の気相成長法で作製することが好ましい。
気相成長法により作製することでアニール処理等をすることなく圧電体を作製することができ、鉛抜け等を防止できるため、均一な圧電体を形成することができる。
上部電極44は、板状の電極であり、圧電体42の下部電極40が配置されている面とは反対側の面に配置されている。つまり、上部電極44と下部電極40は、圧電体42を挟むように配置されている。上部電極44は、取り出し電極50を介して後述するに混合器に接続されている。
この上部電極44は、種々の材料で作製することができ、例えば、Au,Pt及びIr等の金属、IrO,RuO,LaNiO及びSrRuO等の金属酸化物、Al,Ta,Cr及びCu等の一般的に半導体プロセスで用いられる電極材料及びこれらの組み合わせで作製することができる。
また、上部電極44は、圧電体との密着性を高めるため、密着層と電極層とを積層させた多層構造としてもよい。
次に、保護層46は、SiO等の絶縁性材料で形成されており、取り出し電極48及び50を除いた下部電極40、圧電体42及び上部電極44の露出部を覆っている。
保護層46を設けることで、下部電極40、圧電体42及び上部電極44の露出部がなくなり、放電、漏電等が発生することが防止できる。
本体部20は、基本的に以上のような構成である。
次に、信号源22は、電圧を印加する電源であり、混合器24を介して、圧電素子36の下部電極40及び上部電極44と接続されている。
混合器24は、圧電素子36、信号源22及び分波器26と接続されている。混合器24は、信号源22から出力された電圧を圧電素子36に供給し、さらに、圧電素子36から出力された電圧を分波器26に供給する。
分波器26は、カンチレバー32の振動による圧電素子36の圧電体42の変形で発生した電圧を混合器24より受け取り、周波数毎に分ける。
検波器28は、分波器26で分けた各周波数の出力から各周波数の強度等を算出する。
さらに、液体供給回収部30は、支持部34の流路38の2つの流路のそれぞれの端部と接続しており、流路38に液体を供給し、流路38を流れた液体を回収する。
ここで、液体供給回収部30は、液体として、測定対象を含有する液体と、測定対象を含有しない液体を供給する。後述するが、測定対象を含有しない液体は、測定対象の質量を検知するための基準を算出するために用いる。
カンチレバー型センサ12は、基本的に以上のような構成である。
周波数算出部14は、検波器28で検出された値に基づいて、カンチレバー32の共振周波数を検出する。
質量算出部16は、カンチレバー32の共振周波数と予め検出した流路38に測定対象を含有していない液体を流した状態のカンチレバー32の共振周波数とを比較し、その差分から測定対象の質量を算出する。
物質検知システム10を用いた本発明の物質検知方法について説明する。
図4及び図5は、それぞれ本発明の物質検知方法の一例を示すフロー図である。
物質検知システム10は、測定対象の物質の検知を行う前に測定対象の物質を含有していない液体を流路に流した場合のカンチレバーの共振周波数を検出する。
まず、液体供給回収部30から、流路38に測定対象を含有しない液体を流し、カンチレバー32の流路38に測定対象を含有しない液体が流れている状態にする(ステップS12)。
次に、液体が流れているカンチレバー32を圧電素子36により振動させる(ステップS14)。具体的には、信号源22で所定電位のパルス波を生成し、混合器24を介して圧電素子36の上部電極44に印加する。なお、下部電極40には、一定電圧を印加する。このようにして下部電極40と上部電極44に電圧が印加されると、圧電体42に電位差が生じ、圧電体42が伸縮する。圧電体42の伸縮によりカンチレバー32に力が加わり、カンチレバー32が一定量変位する。その後、カンチレバー32は、減衰振動しつつ、変位前の位置に戻る。
カンチレバー32の振動からカンチレバー32の共振周波数を算出する(ステップS16)。具体的には、以下のようにして算出する。
圧電体42から力が加わることでカンチレバー32は振動する。カンチレバー32が振動することで、カンチレバー32の上面に配置された圧電体42も伸縮する。圧電体42は、伸縮(つまり変形)すると電圧が発生する。
圧電体42で発生した電圧は、下部電極40及び上部電極44により検出され、混合器24を介して分波器26に送られる。分波器26は、混合器24から送られた電圧変化を周波数成分に分波して、検波部28に送る。検波部30は、分波された各周波数成分を検出し、周波数算出部14に検出結果を送る。
周波数算出部14は、検波器30で検出されたカンチレバー32の振動の周波数成分からカンチレバー32の共振周波数を算出する。
以上のようにして、測定対象を含有しない液体が流路38を流れるカンチレバー32の共振周波数を算出する。
次に、測定対象の質量を算出する。
まず、液体供給回収部30から、流路38に測定対象を含有する液体を流し、カンチレバー32の流路38に測定対象を含有する液体が流れている状態にする(ステップS22)。
次に、液体が流れているカンチレバー32を圧電素子36により振動させる(ステップS24)。具体的には、上記ステップS14と同様に、圧電素子36の上部電極44に所定の電圧を印加し、圧電体44を伸縮させることで、カンチレバー32を振動させる。
次に、カンチレバー32の振動からカンチレバー32の共振周波数を算出する(ステップS26)。具体的には、上述のステップS16と同様に、カンチレバー32の振動を圧電素子36で検出し、混合器24、分波器26、検波器28により周波数成分を検出する。その後、周波数算出部14は、検波器30で検出されたカンチレバー32の振動の周波数成分からカンチレバー32の共振周波数を算出する。
以上のようにして、測定対象を含有する液体が流路38を流れるカンチレバー32の共振周波数を算出する。
次に、ステップS26で検出した測定対象を含有する液体が流路38を流れるカンチレバー32の共振周波数と、ステップS16で検出した測定対象を含有しない液体が流路38を流れるカンチレバー32の共振周波数との差分を算出する(ステップS28)。
具体的には、質量算出部16で、ステップS26で検出された共振周波数とステップS16で検出された共振周波数とを比較し、2つの共振周波数の差を算出する。
次に、算出した共振周波数の差分から測定対象の質量を検知する(ステップS30)。
具体的には、質量算出部16で、ステップS28で算出した共振周波数の差分からカンチレバー32の流路38内の液体中に含有されている測定対象の質量を算出する。
以上のようにして、測定対象の質量を算出する。
このように、カンチレバー内に流路を設け、流路内に測定対象を含む液体を流して、測定対象の質量を算出することで、カンチレバーを空気中で振動させることができる。これにより、液体中にカンチレバーを配置し、カンチレバーの表面に測定対象を付着させた状態で振動させることで質量を検知する場合よりも、機械的品質係数Qを高くすることができる。
また、測定対象をカンチレバーに付着させる必要も無くなるため、非特異吸着も防止でき、かつ、カンチレバーに付着させることができなかった微細物質等も検知することができるため、より多くの種類の微細物質を検知することが可能となる。
また、流路内の簡単な清掃で残留した微細物質を除去できるため、簡単な清掃でカンチレバーを複数回利用することができ、また、前回検知時の測定対象が残留する可能性も少なくできるため、測定精度を高くすることができる。
さらに、圧電素子でカンチレバーを振動させ、さらに、カンチレバーの振動を検出することで、つまり、圧電素子で、加振また振動検出の両方を行うことで、装置を小型かつ安価にすることができ、装置構成を簡単にすることができる。また、装置を安価にできるため、使いすてにすることも可能となる。
ここで、上記実施形態では、予め測定対象を含有しない液体の共振周波数を測定したが、本発明はこれに限定されない。以下、図6とともに測定方法の他の一例を説明する。
図6は、本発明の物質検知方法の他の一例を説明するためのフロー図である。ここで、本実施形態の測定対象を含有する流体は、測定対象の含有量が少ない液体であり、カンチレバー32の流路38内に測定対象が流れている場合と流れていない場合がある。
まず、液体供給回収部30から、流路38に測定対象を含有する液体を流し、カンチレバー32の流路38に測定対象を含有する流体が流れている状態にする(ステップS22)。
次に、液体が流れているカンチレバー32を圧電素子36により振動させる(ステップS24)。具体的には、上記ステップS14と同様に、圧電素子36の上部電極44に所定の電圧を印加し、圧電体44を伸縮させることで、カンチレバー32を振動させる。
次に、カンチレバー32の振動からカンチレバー32の共振周波数を算出する(ステップS26)。具体的には、上述のステップS16と同様に、カンチレバー32の振動を圧電素子36で検出し、混合器24、分波器26、検波器28により周波数成分を検出する。その後、周波数算出部14は、検波器30で検出されたカンチレバー32の振動の周波数成分からカンチレバー32の共振周波数を算出する。
以上のようにして、測定対象を含有する液体が流路38を流れるカンチレバー32の共振周波数を算出する。
次に、測定開始から所定時間(つまり、予め設定された任意の時間)が経過しているかを判定する(ステップS40)。
所定時間が経過していない場合つまり、所定時間経過前は、ステップS24に戻り、再びカンチレバー32を加振し、測定対象を含有する液体が流路38を流れるカンチレバー32の共振周波数を算出する。つまり、所定時間経過まで、共振周波数の検出を繰り返す。
他方、ステップS40で所定時間が経過している場合は、ステップS42に進む。
測定開始から所定時間が経過した場合は、所定時間経過前までステップS24及びステップS26を繰り返すことで複数回検出した、測定対象を含有する液体が流路38を流れるカンチレバー32の共振周波数から、他の部分とは共振周波数が異なる部分(以下「変化部分」ともいう。)を検出する(ステップS42)。
具体的には、複数回検出した共振周波数は、流路38内に測定対象が流れていたか否かにより、共振周波数が変化するため、この複数回検出した共振周波数を、その共振周波数により、流路内に測定対象が流れている状態で検出した共振周波数と、流路内に測定対象が流れていない状態で検出した共振周波数とに分ける。そして、流路内に測定対象が流れている状態で検出した共振周波数を、変化部分の共振周波数として検出する。
次に、検出した変化部分の共振周波数とその他の部分の共振周波数との差分から測定対象の質量を検知する(ステップS44)。
具体的には、流路内に測定対象が流れている状態で検出した共振周波数と、測定対象を含有しない液体が流路38を流れるカンチレバー32の共振周波数との差分を算出し、共振周波数の差分からカンチレバー32の流路38内の液体中に含有されている測定対象の質量を算出する。
以上のようにして、測定対象の質量を算出してもよい。
このように、測定対象を含有する液体を流しつつ、共振周波数を複数回検出し、その共振周波数の差分を算出することで、測定対象の質量を検出することができる。
このように、1つのみ液体を流した場合でも共振周波数を複数回検出して、その差分により測定対象の質量を検出することもできる。なお、共振周波数を複数回検出して、その差分により測定対象の質量を検出する場合は、液体として、測定対象の含有量が少ない液体を用いることが好ましい。具体的には、カンチレバー内の流路に、測定対象が流れている場合と流れていない場合が発生する液体、つまり、カンチレバー内の流路の容積あたりの測定対象の数が1個より少ない液体であることが好ましい。
また、測定対象がカンチレバーの流路内が流れているか否かに限定されず、共振周波数を複数回検出し、カンチレバーに測定対象が1つ流れている場合と、2つ流れている場合と、3つ流れている場合とに分け、それぞれの差分により、測定対象の質量を検出してもよい。
ここで、本実施形態では、一度の加振で、共振周波数を一回検出したが、本発明はこれに限定されず、加振と共振周波数の検出とのタイミングは任意のタイミングにすればよい。
また、上記実施形態では、所定時間に達するまで共振周波数を繰り返し検出したが、共振周波数の検出回数、また検出終了の判断基準はこれに限定されず、予め決めた回数の共振周波数を検出するようにしても、液体が流し終えるまで、繰り返し共振周波数を検出するようにしても、オペレータの指示があるまで繰り返し共振周波数を検出するようにしてもよい。
ここで、本実施形態では、カンチレバーを1つとしたが、図7に示すように、本体部70を支持部72にカンチレバー32を複数配置した構成としてもよい。
複数のカンチレバーを用いて測定対象を検知することで、より正確に検知することができる。また、カンチレバー毎に徐々に実験条件を変化させて、測定対象の物質の変化を検知することも可能となる。
また、カンチレバーを複数配置した場合も、各カンチレバーに1つの圧電素子を設けることで加振と振動の検出ができるため小型化できる。これにより、カンチレバーを高密度に配置することができ、また簡単にアレイ配置をすることができる。
また、カンチレバーを複数配置する場合は、隣接するカンチレバーの流路を連結させることが好ましい。つまり、一方のカンチレバーの流出側の流路と他方のカンチレバーの流入側の流路とを連結させることが好ましい。
隣接するカンチレバーの流路を連結することで、同一の測定対象を複数回測定することができる。これにより、さらに正確に検知することができる。
また、同一の測定対象を異なる条件(例えば、液体の物性が異なる条件、異なる温度条件等)で検知することもできる。
また、本実施形態では、質量を検知したが、本発明はこれに限定されず、測定対象の有無を検知してもよい。この場合は、質量検知部による質量検知は行わず、共振周波数の比較により測定対象が、カンチレバーの流路内にあるか否かを検知すればよい。
この場合は、液体として、測定対象を含有しているか否かが不明な液体をカンチレバーの流路に流し、その液体を流したときのカンチレバーの共振周波数と、測定対象を含有していない液体を流したときのカンチレバーの共振周波数とを比較し、共振周波数が変化している場合は、液体以外のものが混入していることになる。
このように、測定対象の有無を検出することにも用いることができ、特に測定精度が高いためより微細な物質の有無も検知することができる。
また、本実施形態では、カンチレバーを変位させ、元の位置に戻るまでの減衰振動の周波数を検知し、カンチレバーの共振周波数を検知したが、本発明はこれに限定されず、圧電素子によるカンチレバーの加振周波数を徐々に変化させ、各加振周波数でのカンチレバーの振動を圧電素子で検出し、共振する周波数を検出してもよい。この場合は、信号源で、圧電素子の上部電極に印加する電圧のパルス幅を変化させることで、加振周波数を変化させることができる。
また、カンチレバー型センサは、カンチレバーを密閉する容器を設け、容器内を減圧し、カンチレバーを大気圧より低圧な雰囲気に配置することが好ましく、容器内を真空状態とすることがより好ましい。
カンチレバーを低圧つまりより空気が薄い状態の中で振動させることで、機械的品質係数Qをより高くすることができ、測定精度をより高くすることができ、カンチレバーを真空中で振動させることで測定精度をより高くすることができる。
また、カンチレバーの内部に形成する流路の形状も特に限定されず、カンチレバー内を蛇行した流路としてもよい。また、折り返して配置する2つの流路をカンチレバーの厚み方向に重ねてもよい。
また、圧電素子の配置位置もカンチレバーの上面に限定されず、下面に配置してもよい。また、カンチレバーの振幅をより大きくでき、さらに一次モードの振動で共振周波数を検知できるため、圧電素子をカンチレバーの表面積が最も大きい面、つまり本実施例では、上面または下面に配置することが好ましいが、側面に配置してもよい。
また、流路に測定対象を含有しない液体が流れている場合のカンチレバーの共振周波数の検出タイミングは特に限定されず、測定対象の検知を行う前に毎回行っても、所定回数毎に行ってもよい。また、液体として同一の液体を用いる場合は、最初に使用する際に検知した共振周波数を用いることができる。
次に、本発明のカンチレバー型センサの製造方法について説明する。
図8(A)〜(K)は、本発明のカンチレバー型センサの本体部の製造工程の一例を示す工程図である。
まず、基板として、Si層102、SiO層104及びSi層106が積層されたSOI基板100を用いた(図8(A)参照)。
このSOI基板100のSi層106をドライエッチングし、Si層106に流路108を形成する(図8(B)参照)。
次に、Si層112とSiO層114が積層されたSOI基板110をSOI基板100のSi層106の表面に貼り付ける(図8(C)参照)。ここで、SOI基板100とSOI基板110とは、Si層106とSi層112とが接着されるように貼り付ける。また、貼り付け方法は、特に限定されず、接着剤による接着等、種々の方法を用いることができる。
次に、SOI基板110のSiO層114をエッチング及び研磨してSiO層114’とする(図8(D)参照)。
次に、SOI基板110のSiO層114’上に下部電極116を形成する(図8(E)参照)。具体的には、SiO層114’上にPtまたはTi等の金属膜をスパッタ、または貼り付け等により設けることで、下部電極116を形成する。
次に、下部電極116上に圧電体118を形成する(図8(F)参照)。
具体的な一例としては、ターゲットとしてPZT焼成体を用い、スパッタリング法により下部電極116上にPZTの圧電体118を形成する。または、スパッタに限定されず、下部電極116に圧電体118を貼り付けてもよい。
次に、圧電体118上に上部電極120を形成する(図8(G)参照)。具体的には、圧電体118上にPt等の金属膜をスパッタ、または貼り付け等により設けることで、上部電極120を形成する。
次に、SiO層114’、Si層112、Si層106及びSiO層104を順次エッチングし、溝部122を形成する。ここで、溝部122は、下部電極116の3辺(長手方向に平行な2辺及び短手方向に平行な1辺)に沿って形成されており、カンチレバーとなる部分と支持部となる部分を分離する。また、溝部122を形成しない1辺がカンチレバーと支持部との接続部となる。
次に、下部電極116、圧電体118及び上部電極120が形成されている領域とその周辺、つまり、カンチレバーとなる部分とカンチレバーとの接続部となる側の支持部に保護層124を形成する(図8(I)参照)。具体的には、下部電極116、圧電体118及び上部電極120が形成されている領域とその周辺の上面に、スパッタ、プラズマCVD等でSiO膜を形成することで、保護層124を形成する。この保護層124により、下部電極116、圧電体118及び上部電極120の露出している部分が覆われ、絶縁された状態となる。
次に、保護層124の下部電極116の上面の一部と、上部電極120の上面の一部に開口を形成する。その後、下部電極116の上面に形成した開口に取り出し電極126を形成し、上部電極120の上部の一部に形成した開口に取り出し電極128を形成する(図8(J)参照)。
ここで、保護層124に開口を形成する方法としては、エッチングが例示され、取り出し電極126及び取り出し電極128を形成する方法としては、スパッタが例示される。また、取り出し電極に用いる金属としては、Auが例示される。
このようにして、下部電極116、圧電体118、上部電極120、保護層124及び取り出し電極126、128で構成される圧電素子が形成される。
その後、SOI基板100のSi層102を下面側(SiO層104とは逆の面)からドライエッチングし、開口部130を形成する(図8(K)参照)。
Si層102に開口130を形成することで、Si層102とその上に形成された支持部と、その他の部分のSi層106、112とSiO層104,114’とで構成され、流路108が形成されたカンチレバーとが接合部を除いて分離される。
以上のようにして、カンチレバーと支持部と圧電体とを有する本体部を製造することができる。
その後、本体部に液体供給回収部、混合器等を接続することで、カンチレバー型センサを製造することができる。
ここで、本発明のカンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検知方法は、微細物質の分析や、検知に用いることができ、フローサイトメトリー、創薬スクリーニング等に用いることができる。
以上、本発明に係るカンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検知方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよい。
例えば、本実施形態では、カンチレバーの一端のみを支持部に固定したが、カンチレバーの両端を固定してもよい、つまり板状部材の両端を支持体に固定した構成としてもよい。カンチレバー型センサ(もしくは、梁型センサ)のカンチレバーを両端固定にすることで、片持ちではなくなり、また、振幅は小さくなるが、耐久性を高くすることができる。また、流路を折り返し部のない直線とすること、つまり、板状部材と支持部との一方の接続部から他方の接続部に延びた流路とすることもできる。このように流路を直線上にすることで、対象物質がカンチレバー内の流路で詰まることも防止でき、複数回利用する場合の測定精度を高くすることができる。
本発明のカンチレバー型センサを用いる本発明の物質検知システムの概略構成を示す模式図である。 図1に示すカンチレバー型センサの本体部のカンチレバー及び支持部の概略構成を示す斜視図である。 (A)は、図1に示す物質検知システムに用いるカンチレバー型センサの本体部の上面断面図であり、(B)は、図1に示す物質検知システムに用いるカンチレバー型センサの本体部の側面断面図である。 本発明の物質検知方法の一例を説明するためのフロー図である。 本発明の物質検知方法の一例を説明するためのフロー図である。 本発明の物質検知方法の他の一例を説明するためのフロー図である。 本発明のカンチレバー型センサの他の一例の概略構成を示す上面図である。 (A)〜(K)は、本発明のカンチレバー型センサの本体部の作成方法を示す工程図である。
符号の説明
10 物質検知システム
12 カンチレバー型センサ
14 周波数算出部
16 質量算出部
20、70 本体部
22 信号源(発信器)
24 混合器(ミキサー)
26 分波器(周波数電熱器)
28 検波器
30 液体供給回収部
32、132 カンチレバー
34、72、134 支持部
36 圧電素子
38、108 流路
40、116 下部電極
42、118 圧電体
44、120 上部電極
46、124 保護層
48、50、126、128 取り出し電極
100、110 SOI基板
102、106、112 Si層
104、114 SiO
122、130 開口

Claims (10)

  1. 液体に含有された測定対象を検知するカンチレバー型センサであって、
    少なくとも一端が支持部に固定され、内部に流路が形成されたカンチレバーと、
    圧電体及び前記圧電体の両面に形成された電極部で構成され、前記カンチレバーの少なくとも1面に配置された圧電素子と、
    前記圧電素子の前記電極部に電圧を印加し、前記カンチレバーを振動させる駆動部と、
    前記圧電素子の伸縮から前記カンチレバーの振動を検出する検出部と、
    液体を前記カンチレバーの前記流路に流す液体供給手段とを有するカンチレバー型センサ。
  2. 前記圧電体は、Pbを含有するペロブスカイト結晶の組成物である請求項1に記載のカンチレバー型センサ。
  3. 前記圧電体は、Pbを含有しないペロブスカイト結晶の組成物である請求項1に記載のカンチレバー型センサ。
  4. 前記カンチレバーは、一端のみが支持部に固定されている請求項1〜3のいずれかに記載のカンチレバー型センサ。
  5. 前記カンチレバーは、両端が支持部に固定されている請求項1〜3のいずれかに記載のカンチレバー型センサ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のカンチレバー型センサと、
    検出部で検出した値から前記カンチレバーの共振周波数を算出する周波数算出部と、
    前記算出部で算出した共振周波数と、前記流路に前記測定対象を含有しない液体を流した場合の前記カンチレバーの共振周波数とを比較し、比較した結果から前記流路内の前記測定対象を検知する検知部とを有する物質検知システム。
  7. 前記検知部は、前記比較した結果から、前記測定対象の質量を検知する請求項6に記載の物質検知システム。
  8. 前記検知部は、前記比較した結果から、前記測定対象の物質の有無を検知する請求項6に記載の物質検知システム。
  9. 液体内の測定対象を検知する物質検知方法であって、
    少なくとも1面に圧電素子が配置され、かつ内部に流路が形成されたカンチレバーの前記流路に液体を流し、
    前記圧電素子に電圧を印加し、前記圧電素子を伸縮させることで前記液体が流された状態の前記カンチレバーを振動させ、
    前記カンチレバーの振動を前記圧電素子で検出し、
    前記検出した振動から前記液体が流された状態の前記カンチレバーの共振周波数を検出し、
    検出した共振周波数と、前記流路に測定対象を含有しない液体を流した状態のカンチレバーの共振周波数とを比較し、
    比較した結果から測定対象を検知する物質検知方法。
  10. 前記比較した結果から、測定対象の質量を検知する請求項9に記載の物質検知方法。
JP2007238074A 2007-09-13 2007-09-13 カンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検査方法 Abandoned JP2009069006A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007238074A JP2009069006A (ja) 2007-09-13 2007-09-13 カンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検査方法
CN200880106805A CN101802586A (zh) 2007-09-13 2008-09-10 悬臂型探测器以及使用该探测器的物质探测系统和物质探测方法
US12/676,064 US20100186487A1 (en) 2007-09-13 2008-09-10 Cantilever-type sensor, as well as a substance sensing system and a substance sensing method that use the sensor
PCT/JP2008/066796 WO2009035125A1 (en) 2007-09-13 2008-09-10 Cantilever-type sensor, as well as a substance sensing system and a substance sensing method that use the sensor
EP08830834A EP2185908A1 (en) 2007-09-13 2008-09-10 Cantilever-type sensor, as well as a substance sensing system and a substance sensing method that use the sensor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007238074A JP2009069006A (ja) 2007-09-13 2007-09-13 カンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検査方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009069006A true JP2009069006A (ja) 2009-04-02

Family

ID=40452130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007238074A Abandoned JP2009069006A (ja) 2007-09-13 2007-09-13 カンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検査方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20100186487A1 (ja)
EP (1) EP2185908A1 (ja)
JP (1) JP2009069006A (ja)
CN (1) CN101802586A (ja)
WO (1) WO2009035125A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011232194A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Univ Of Aizu カンチレバーアレイを有する共振センサ装置

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8635911B2 (en) * 2010-05-05 2014-01-28 Massachusetts Institute Of Technology Apparatus and method for measuring buoyant mass and deformability of single cells
CN105900253B (zh) * 2012-12-26 2020-03-10 应用空化有限公司 压电器件
AT514855B1 (de) * 2013-10-04 2015-08-15 Tech Universität Wien Vorrichtung zur Fraktionierung von in einer Flüssigkeit enthaltenen Partikeln
EP2922107B1 (en) * 2014-03-18 2017-05-03 Alcatel Lucent Apparatus for harvesting energy
CN106949914A (zh) * 2017-03-23 2017-07-14 山东大学 一种利用局域等离激元结构提高光热激发微悬臂梁振动能量转换效率的方法
JP6863009B2 (ja) * 2017-03-31 2021-04-21 I−Pex株式会社 物質検出素子
CN110770570A (zh) * 2017-07-28 2020-02-07 富士胶片株式会社 传感器
CN112840197B (zh) * 2018-09-27 2024-04-19 爱沛股份有限公司 物质检测元件
CN109879238A (zh) * 2019-01-15 2019-06-14 江苏大学 内嵌通道式的微悬臂梁装置、加工方法及一种检测方法
CN109896498A (zh) * 2019-01-15 2019-06-18 江苏大学 内嵌通道微悬臂梁的一种并联结构及加工方法
CN111077346A (zh) * 2019-12-30 2020-04-28 武汉市陆刻科技有限公司 基于微悬臂梁的土壤湿度监测方法、装置、设备及介质
CN115243149A (zh) * 2021-04-23 2022-10-25 深圳市韶音科技有限公司 一种振动传感装置
CN113295321B (zh) * 2021-05-26 2023-05-09 江苏大学 一种内嵌流道式微悬臂梁传感器及检测方法
CN113433213B (zh) * 2021-07-05 2022-07-19 吉林大学 基于多模态内共振的多痕量高灵敏同步感测装置及方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02243908A (ja) * 1988-11-09 1990-09-28 Canon Inc プローブユニット,該プローブの駆動方法及び該プローブユニットを備えた走査型トンネル電流検知装置
JPH05325274A (ja) * 1992-05-15 1993-12-10 Canon Inc 圧電変位素子、微小プローブ、及びこれらの製造方法、及びこれらを用いた走査型トンネル顕微鏡並びに情報処理装置
JP2005156526A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Korea Inst Of Science & Technology カンチレバーセンサ型分析システムとその製造方法並びにこれを利用した物質感知方法、極微細物質感知方法、生体物質感知方法及び液体の粘度と密度測定方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7282329B2 (en) * 2002-08-22 2007-10-16 Massachusetts Institute Of Technology Suspended microchannel detectors
JP2007101316A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Yazaki Corp ガスセンサ及びガス濃度検出装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02243908A (ja) * 1988-11-09 1990-09-28 Canon Inc プローブユニット,該プローブの駆動方法及び該プローブユニットを備えた走査型トンネル電流検知装置
JPH05325274A (ja) * 1992-05-15 1993-12-10 Canon Inc 圧電変位素子、微小プローブ、及びこれらの製造方法、及びこれらを用いた走査型トンネル顕微鏡並びに情報処理装置
JP2005156526A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Korea Inst Of Science & Technology カンチレバーセンサ型分析システムとその製造方法並びにこれを利用した物質感知方法、極微細物質感知方法、生体物質感知方法及び液体の粘度と密度測定方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011232194A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Univ Of Aizu カンチレバーアレイを有する共振センサ装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP2185908A1 (en) 2010-05-19
WO2009035125A1 (en) 2009-03-19
US20100186487A1 (en) 2010-07-29
CN101802586A (zh) 2010-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009069006A (ja) カンチレバー型センサ、それを用いる物質検知システム及び物質検査方法
US8291745B2 (en) Analyte sensing device
Luginbuhl et al. Microfabricated Lamb wave device based on PZT sol-gel thin film for mechanical transport of solid particles and liquids
US10393704B2 (en) Multi-frequency BAW mixing and sensing system and method
JP5130422B2 (ja) 検出センサ
JP5242347B2 (ja) 検出センサ
Andrei et al. AlN as an actuation material for MEMS applications: The case of AlN driven multilayered cantilevers
US10267770B2 (en) Acoustic resonator devices and methods with noble metal layer for functionalization
US10352904B2 (en) Acoustic resonator devices and methods providing patterned functionalization areas
US10578614B2 (en) BAW sensor fluidic device with increased dynamic measurement range
US9134276B2 (en) Bulk acoustic wave resonator sensor
US11940415B2 (en) Fluidic device with fluid port orthogonal to functionalized active region
JP2009236607A (ja) Qcmデバイス
EP1533611A1 (en) Apparatus and method for measuring micro mass using oscillation circuit
US20170134002A1 (en) Baw sensor with enhanced surface area active region
Kusano et al. 36% scandium-doped aluminum nitride piezoelectric micromachined ultrasonic transducers
US20170168017A1 (en) Baw sensor device with peel-resistant wall structure
JP6284076B2 (ja) 物理・化学センサおよび特定物質の測定方法
CN113120854A (zh) 一种背衬型高频宽带pmut单元及pmut阵列
JP2007057289A (ja) 分析用マイクロセンサ
KR101265236B1 (ko) 음파 감쇠를 이용한 마이크로 점도계 및 이를 생산하기 위한 제조방법
US20180141801A1 (en) Multilayer mems cantilevers
Mansoorzare et al. Parylene-coated piezoelectrically-actuated silicon disc resonators for liquid-phase sensing
JP5126457B1 (ja) 圧電体膜、インクジェットヘッド、角速度センサ、圧電発電素子
JP2007009726A (ja) マイクロポンプおよびマイクロポンプシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110913

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20111019