JP2009066355A - センサ装置 - Google Patents

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恒春 河西
Hideki Shimizu
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Abstract

【課題】従来のセンサ装置は、複数の検出素子の制御を行うために複数の検出素子制御手段を備えていても、特定の検出素子制御手段に検出素子の制御の負荷が集中するという問題があった。
【解決手段】一平面上の所定の方向を第1の方向とし、第1の方向と異なる方向を第2の方向とするとき、検出素子は、第1の方向及び第2の方向と平行に配設しており、隣接する検出素子同士は、互いに異なる検出素子制御手段に接続手段を介して接続する構成とする。このような構成とすることで、複数の検出素子制御手段に負荷が分散され、特定の検出素子制御手段に検出素子制御の負荷が集中することがなく、高速な処理ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、検出素子及び検出素子を制御し、検出素子からの信号を処理する装置に関する。
近年、生体に現れる振動などをセンサで検出して、そこから得られる情報を用いて健康管理やダイエット運動に反映する習慣が浸透している。例えば、脈波を検出して心拍数を得て、その結果から運動の強弱を知り、自己管理しようというものである。
運動の強弱は運動強度とも呼ばれ、例えば、心拍数から公知の計算式を用いて算出することができる。
一例をあげると、被験者の安静時の心拍数が70であるとき、このときの運動強度が0%となり、被験者が運動したことで最も高くなった心拍数が170であるとき、このときの運動強度が100%となる。このように、運動強度は、被験者ごとに変わるものである。一般に運動強度40%〜80%までが有酸素運動、80%を超えると無酸素運動になるとされる。健康管理やダイエット運動には、有酸素運動が適していると言われている。
生体の情報を検出するセンサにはいくつかの種類がある。例えば、生体の被測定箇所の抵抗値の変化を検出する電極式センサ、光の吸収量または反射量の変化を検出する光電式センサ、圧力が加わったことによる容量変化を検出する容量センサ、超音波の吸収量または反射量の変化を検出する超音波センサなどである。
有酸素運動は、前述のごとくさほど高くない運動強度から無酸素運動に近い運動強度まで幅がある。つまり、被験者が有酸素運動をしていると自己管理するには、有酸素運動となる運動強度の範囲に入っているか否かを管理する必要がる。このため、運動を行っている間は、常にセンサによって脈波などを検出する必要がある。
しかしながら、被験者の運動によって、センサが被測定箇所と密着しなくなることがある。そのような場合は、生体の情報を正常に検出することができなくなる。
このような問題を解決するため、センサを被測定箇所に固定する技術が提案されており、多くの提案を見るものである。また、センサ内に複数の検出素子をアレイ状に配設することで、センサと被測定箇所とがずれても、そのずれを免れた検出素子があれば生体の情報を検出することができるようにした技術も知られている。
例えば、人体の脈波を検出するための容量センサを例にして説明する。バンド形状の固定部材を有して、容量センサを手首のとう骨動脈付近の皮膚に押し当てる。容量センサは、血流変化による皮膚の動きによる圧力変化を容量変化として検出し、脈波波形を取得する。そのため、複数の検出素子を所定の間隔を持って平面的に並べたアレイ状とし、その全体を皮膚に押し当てるものである。
人体の場合、実際に脈波波形が検出できる範囲あるいは位置は、血流変化により皮膚の動きの大きい部分になるが、血管の位置、骨の形状など個人により異なる。さらに、センサの押し当て方によっても大きく異なる。つまり、そもそも安静状態であっても検出しにくい状況であり、有酸素運動を実施しているときは、常に検出できる範囲あるいは位置が変化することで、さらに検出しにくくなる。
もちろん、そのような状況は、センサの種類によって解決されるものではなく、上述したセンサの種類すべて同じである。
センサが複数の検出素子を用いていても、その複数の検出素子の制御は、制御手段の簡素化のため、1つの制御回路で行うことが一般的である。しかし、運動中に脈波波形を検出するときのように検出しにくい環境であっては、1つあたりの検出素子からの情報をさらに速く信号処理する必要がある。このため、制御回路を複数用いて並列処理による制御を行い、信号処理にかかる時間を短縮する場合がある。
例えば、1つまたは複数の検出素子を1つの制御回路が制御し、さらにこの組み合わせを複数用いる場合である。このようにすれば、制御回路は複数個必要になるものの、1つの制御回路が受け持つ検出素子の数を少なくすることができる(例えば、特許文献1参照。)。
[従来技術の詳細な説明:図12]
特許文献1に示した従来技術は、視覚情報などを検出する2次元センサに関するものである。検出する対象が脈波など人体の状態を検出するものとは異なるが、検出素子を平面的に複数個配設し、それらを複数個まとめて1つの制御回路に接続し、この制御回路を複数備えることにより、信号処理を高速化する技術であるため例示している。
特許文献1に示した従来技術を図を用いて説明する。図12は、特許文献1に示した従来技術を説明しやすいようにその主旨を逸脱しない程度に書き直した図である。図12において、121は検出素子、122はマルチプレクサ、123はAD変換器、124はプロセッサ回路、1210は4つの検出素子121と1つのマルチプレクサ122と1つのAD変換器123と1つのプロセッサ回路124とで構成された検出素子制御ユニットである。特許文献1に示した従来技術では、この検出素子制御ユニット1210が2次元上に複数配置されることにより検出素子アレイが構成されている。
検出素子121から出力された検出信号は、マルチプレクサ122に入力され、所定の条件に従って選択される。選択後の出力信号は、AD変換器123に入力されデジタルデータに変換される。デジタルデータは、制御回路であるプロセッサ回路124に取り込まれ、内部に設けられたレジスタに保管されるとともに所定の信号処理が施される。これらの信号処理は、検出素子アレイにおいて、プロセッサ回路124により並列に処理される。
図12を用いて示した例では、4つの検出素子121を1つのプロセッサ回路124が受け持っており、このような構成にすることにより、検出素子の個数に対してプロセッサ回路の個数を少なくすることができる。
特開平7−85260号公報(第6頁、第1図)
特許文献1に示した従来技術は、視覚情報などを検出する2次元センサに関するものであるが、検出素子とその検出素子からの信号を処理する制御回路との接続及び配置に関しては、検出する対象が脈波など人体の状態を検出するものにも応用できる。
しかしながら、発明者が検討したところによると、特許文献1に示した従来技術のような構成では、運動中の人体の脈波を検出するような用途には適用できないことがわかった。すなわち、運動中はセンサと被検出箇所とがずれてしまうため、常に検出できる範囲あるいは位置が変化する。そのため、特定のプロセッサ回路124に検出信号の信号処理が集中することになる。
図12において、例えば、破線で囲まれた領域Cが、信号が検出できる範囲であるとす
る。この領域C内にある検出素子制御ユニット1210を仮に1210(a)とすると、領域C内にある検出素子制御ユニット1210(a)内にある4つの検出素子121は、全て同一のプロセッサ回路124に接続され処理されることになる。
その結果、1つのプロセッサ回路に検出信号の処理が集中し、1つのプロセッサ回路が4つの検出素子全ての処理を行うこととなり、処理時間が長くなる、といった問題がある。信号が検出できる範囲である領域Cが多ければ他の検出素子制御ユニット1210にも付加が分散するが、他に処理を担当しないプロセッサ回路があるにもかかわらず、特定のプロセッサ回路のみに処理が集中してしまい、非効率的である。
さらに、検出信号から正確な情報を得るためには、短いサンプリング周期で、一定時間内に多くの検出信号を取り込む必要があるが、処理時間が長くなることにより、サンプリング周期を長くせざるを得ず、重要な情報の取りこぼしが発生し、信号処理を行う上で悪影響を及ぼすといった問題も起きてしまう。
本発明のセンサ装置は、上述の課題を解決するためになされたものであって、検出素子の制御時間を短縮し、検出信号を得るサンプリング周期も短縮でき、信号処理を行う上で不足のない信号情報を得ることができるセンサ装置を提供するものである。
上記した目的を達するため、本発明の生体信号検出装置は、以下に記した構成を採用するものである。
一平面に所定の間隔を設けて互いに離間して設ける複数の検出素子と、この検出素子と接続される複数の検出素子制御手段と、をそれぞれ有し、検出素子の数が検出素子制御手段より多いセンサ装置において、一平面上の所定の方向を第1の方向とし、第1の方向と異なる方向を第2の方向とするとき、検出素子は、第1の方向及び第2の方向と平行に配設しており、当該方向に隣接する検出素子同士は、互いに異なる検出素子制御手段に接続手段を介して接続していることを特徴とする。
このような構成を有することにより、隣接する検出素子は、異なる検出素子制御手段により制御されるため、検出素子からの信号が検出できる範囲または位置にかかわらず、制御される検出素子の数が、均等にそれぞれの検出素子制御手段に割り当てられることになる。
従って、検出素子の制御が特定の検出素子制御手段に集中することがなく、複数の検出素子制御手段に割り当てられ、それぞれぞれの検出素子制御手段が並行して検出素子の制御を行うことにより、制御に費やされる時間を短縮することができる。
また、検出したい検出素子を指定するとともに、指定された検出素子の検出結果を転送するような転送命令を、複数の検出素子制御手段に対して順番に出力する指示手段を設け、検出素子制御手段は、複数の検出結果を取得する結果取得手段と、指示手段からの転送命令を受信したときに、結果取得手段が取得している検出結果を指示手段に転送する転送手段と、を備えたことを特徴とする。
このような構成を有することにより、検出素子から得られた検出結果は、遅延することなくすぐさまに指示手段に送られるため、検出結果が経時的に変化する場合においても、指示手段は、取得した時間からの時間経過によるずれのない、情報を得ることができる。
従って、正確な信号処理を行うことができる。
本発明によれば、検出素子制御手段の負荷を均等に割り振ることができ、検出素子の制御に費やされる時間を短縮することができる。
これにより、検出素子からの信号を取得するサンプリング周期を短くすることができ、必要とされる信号情報を取りこぼすことがなく、信号処理を行う上で不足のない情報量を得ることができる。
さらに、サンプリング周期を短くする必要がないのであれば、検出素子制御手段の動作速度を遅くすることができ、センサ装置の消費電流を低減することができる。
本発明によれば、検出素子から得られた検出結果は、遅延することなくすぐさまに指示手段に送られるため、検出結果が経時的に変化する場合においても、指示手段は、取得した時間からの時間経過によるずれのない情報を得ることができる。従って、正確な信号処理を行うことができる。
以下、本発明のセンサ装置について図を用いて詳細に説明する。複数の図面を用いて説明するが、各図において同一の構成要素及び信号には、同一の符号を付している。
[第1の実施形態の説明:図1]
まず、図1を用いて本発明のセンサ装置の第1の実施形態の構成及び動作を説明する。本発明のセンサ装置の第1の実施形態は、検出手段が18個、検出素子制御手段が2個の例を用いて説明する。
図1において、11および12は、検出素子制御手段である。S1〜S18は、検出素子であり、P1〜P18は、検出素子S1からS18と検出素子制御手段11または検出素子制御手段12とを接続する接続手段である。接続手段P1〜P18は、それぞれ検出素子S1〜S18に対応している。
検出素子は、上の行では左上から右へS1、S2、S3・・・S6、真中の行では、左から右へS7、S8、S9・・・S12、下の行では、左から右へS13、S14、S15・・・S18、という符号を付与するものとする。検出素子S1からS18は、視覚情報などを検出するものや人体の脈波などを検出するものであるが、図面が煩雑になるため、省略して表示している。接続手段についても同様に、接続手段P1〜P18は、検出素子S1〜S18からの信号を伝達する金属配線などで構成しているが、図面を見やすくするために省略して1つの線として記載している。
図1の検出素子S1から検出素子S6の方向をX方向と定義し、検出素子S1から検出素子S13の方向をY方向と定義するとき、このX方向とY方向とは、略直交しており、各検出素子は、X方向またはY方向に略平行に配設している。これにより、アレイ状のセンサ装置を構成している。
図1において、検出素子S1、S3、S5、S8、S10、S12、S13、S15、S17が、それぞれ接続手段P1、P3、P5、P8、P10、P12、P13、P15、P17により、検出素子制御手段11に接続されている。
同様に、残りの検出素子S2、S4、S6、S7、S9、S11、S14、S16、S18は、それぞれ接続手段P2、P4、P6、P7、P9、P11、P14、P16、P18により、検出素子制御手段12に接続されている。
これにより、全ての検出素子において、X方向またはY方向に隣接する検出素子が、異なる検出素子制御手段に接続されている。
従って、信号を検出する検出素子の範囲や位置に関わらず、制御される検出素子の数が
、均等に検出素子制御手段11及び検出素子制御手段12に割り当てられることになり、一方に負荷が集中することを避けることができる。よって、検出素子を制御する時間が短縮されるのである。
第1の実施形態として、検出素子の構成を6列x3行としたが、検出素子の数は、これに限定されるものではなく、列及び行の構成は、検出素子が検出する対象物やセンサ装置を動作させるシステムの仕様などにより自由に選択することができる。
[第1の実施形態における検出素子制御手段の説明:図3]
次に、本発明の第1の実施形態における検出素子制御手段について説明する。検出素子制御手段11と検出素子制御手段12とは、その構成が同じであるから、検出素子制御手段11を例にして図3を用いて説明する。なお、すでに説明している構成には同一の番号を付与している。
図3において、31はアナログマルチプレクサ、32はAD変換器、33はデータ処理手段である。アナログマルチプレクサ31からの信号は、AD変換器32に接続しており、AD変換器32からの信号は、データ処理手段33に接続している。データ処理手段33からはアナログマルチプレクサ31に信号を出力している。図1に示す検出素子制御手段11は、図3の破線部分に示すように、1つのアナログマルチプレクサ31と、1つのAD変換器32と、1つのデータ処理手段33とを有している。SG31は、アナログマルチプレクサ31から出力されるアナログ信号、SG32は、AD変換器32によりデジタル値に変換されたデジタルデータ、SG33は、データ処理手段33がアナログマルチプレクサ31に出力する指示信号である。
検出素子S1、S3、S5、S8、S10、S12、S13、S15、S17からの信号を接続手段P1、P3、P5、P8、P10、P12、P13、P15、P17を介してアナログマルチプレクサ31に接続している。アナログマルチプレクサ31は、データ処理手段33からの指示信号SG33に従って、検出素子からのアナログ信号を選択してアナログ信号SG31として、AD変換器32に対して出力する。
AD変換器32は、アナログ信号SG31をデジタル値に変換し、デジタルデータSG32を出力する。
データ処理手段33は、受け取ったデジタルデータSG32を処理すると共に、アナログマルチプレクサ31への指示信号SG33を出力する働きを持つ。
上述のように、図3では、検出素子制御手段11における構成を示しているが、検出素子制御手段12における構成も、検出素子S2、S4、S6、S7、S9、S11、S14、S16、S18からの信号を受信すること以外は、同様である。
[第1の実施形態におけるアナログマルチプレクサの説明:図4]
次に、図4を用いて、第1の実施形態におけるアナログマルチプレクサ31についてより詳細に説明する。図3に示す例と同様に、検出素子制御手段11における構成を例にして説明する。なお、すでに説明している構成には同一の番号を付与している。
図4において、41〜49はコントロール端子付のアナログスイッチである。指示信号SG33a〜iは、図3に示す指示信号33を検出素子S1、S3、S5、S8、S10、S12、S13、S15、S17にそれぞれ対応させた信号である。
アナログスイッチ41は一方の端子に検出素子S1からの信号が入力され、コントロール端子には指示信号SG33aが入力している。アナログスイッチ41の他方の端子は、
他のアナログスイッチ42〜49の他方の端子と共通に接続され、アナログ信号SG31を出力する。
アナログスイッチ41〜49は、コントロール端子に接続されている指示信号SG33a〜iがHighレベルになるとオンし、接続手段P1、P3、P5、P8、P10、P12、P13、P15、P17を介して入力される検出素子S1、S3、S5、S8、S10、S12、S13、S15、S17からの信号をアナログ信号SG31として出力する働きを持つ。
例えば、指示信号SG33bがHighレベルになったとすると、接続手段P3により接続されている検出素子S3からの信号が、アナログ信号SG31として図3に示すAD変換器32に入力されることになる。つまり、指示信号SG33a〜iのうちどれか1つのみHighレベルにすることにより、アナログマルチプレクサ31としての働きをさせることができる。第1の実施形態では、アナログマルチプレクサとして、複数のアナログスイッチを組み合わせることにより構成したが、これに限定されるものではなく、一般にアナログマルチプレクサの機能を持つICを使用してもかまわない。
上述のように、図4では、検出素子制御手段11における構成を示しているが、検出素子制御手段12における構成も、アナログスイッチ41に接続手段P2、アナログスイッチ42に接続手段P4、アナログスイッチ43に接続手段P6、アナログスイッチ44に接続手段P7、アナログスイッチ45に接続手段P9、アナログスイッチ46に接続手段P11、アナログスイッチ47に接続手段P14、アナログスイッチ48に接続手段P16、アナログスイッチ49に接続手段P18がそれぞれ接続されること以外は同様である。
[第1の実施形態の動作の説明:図2〜図5]
次に、本発明のセンサ装置における第1の実施形態の動作について詳細に説明する。第1の実施形態の動作として、検出素子に容量センサを用いて、生体の脈波波形を取得する例を取り上げて説明を行う。図2は、第1の実施形態において、脈波波形を検出する領域を指定した場合の構成図である。破線領域Aは、脈波波形を検出する領域例を表す。図2は、図1の構成を簡略化して示すものである。図5は、領域A内にある検出素子から脈波波形を取得する手順を示した処理例をフロー図の形式で示すものである。なお、すでに説明している構成には同一の番号を付与している。
まず、図5の手順51に示すように、検出素子制御手段11及び検出素子制御手段12の両方で、接続されている全ての検出素子からデータを取得する。この検出素子からのデータとは、脈派波形のことである。具体的には、検出素子制御手段11及び検出素子制御手段12それぞれのデータ処理手段33が、アナログマルチプレクサ31への指示信号SG33a〜iを1つずつ順にHighレベルとするように出力する。AD変換器32は、指示信号SG33a〜iが切り替わる都度、アナログ信号SG31をデジタルデータに変換し、データ処理手段33に出力する。この処理は、脈波波形を認識するために必要な時間行われる。
次に、手順52に示すように、データ処理手段33は、取り込んだデジタルデータSG32をもとに、良好に脈波波形を検出している検出素子S1〜S18を選択する。
図2に示す領域Aは、検出素子制御手段11が検出素子S1及びS8を、検出素子制御手段12が検出素子S2及びS7を選択したことを示している。
続いて、手順53に示すように、選択された検出素子からのみ脈波波形を取得するように、検出素子制御手段11のデータ処理手段33は、アナログスイッチ41をオンする指示信号SG33a及びアナログスイッチ44をオンする指示信号SG33dにのみ、交互
にHighレベルの信号を出力する。同様に、検出素子制御手段12のデータ処理手段33も、アナログスイッチ41をオンする指示信号SG33a及びアナログスイッチ44をオンする指示信号SG33dにのみ、交互にHighレベルの信号を出力する。
第1の実施形態におけるデータ処理手段33の機能は、一般的なCPU(Central Processing Unit)で実現できるが、これに限定されるものではなく、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを使用してもよい。
このように、センサ装置全体としては、検出素子S1、S8、S2、S7の4個の検出素子が制御されているが、制御の負荷は、検出素子制御手段11と検出素子制御手段12との双方に2個分ずつ割り振られているため、どちらか一方の検出素子制御手段に負荷集中せずに処理できるため、制御時間の短縮が実現できる。
また、検出素子からの信号を取得するサンプリング周期を短くすることができ、必要とされる信号情報を取りこぼすことがなく、信号処理を行う上で不足のない情報量を得ることができる。
さらに、サンプリング周期を短くする必要がないのであれば、検出素子制御手段の動作速度を遅くすることができ、センサ装置の消費電流を低減する、という効果も有するのである。
[第2の実施形態の説明:図6]
次に、図6を用いて本発明のセンサ装置の第2の実施形態の構成及び動作を説明する。本発明のセンサ装置の第2の実施形態は、検出手段はすでに説明した第1の実施形態と同様に18個であるが、検出素子制御手段が3個の場合を表している。
図6において、61〜63は検出素子制御手段である。検出素子S1〜S18は、接続手段P1〜P18を介して検出素子制御手段61と検出素子制御手段62と検出素子制御手段63とに接続している。なお、すでに説明している構成には同一の番号を付与している。
図6において、検出素子S1、S4、S9、S12、S14、S17が、それぞれ接続手段P1、P4、P9、P12、P14、P17により、検出素子制御手段61に接続されている。同様に、検出素子S2、S5、S7、S10、S15、S18が、それぞれ接続手段P2、P5、P7、P10、P15、P18により、検出素子制御手段62に接続されている。さらに、検出素子S3、S6、S8、S11、S13、S16が、それぞれ接続手段P3、P6、P8、P11、P13、P16により、検出素子制御手段63に接続されている。
これにより、第1の実施形態と同様に、全ての検出素子において、X方向またはY方向に隣接する検出素子が、異なる検出素子制御手段に接続されている。
従って、信号を検出する検出素子の範囲や位置に関わらず、制御される検出素子の数が、均等に検出素子制御手段61、検出素子制御手段62及び検出素子制御手段63に割り当てられることになり、特定の検出素子制御手段に負荷が集中することを避けることができる。よって、検出素子を制御する時間が短縮されるのである。
第2の実施形態として、検出素子の構成を6列x3行としたが、第1の実施形態と同様に、検出素子の数はこれに限定されるものではなく、列及び行の構成は、検出素子が検出する対象物やセンサ装置を動作させるシステムの仕様などにより自由に選択することがで
きる。
[第2の実施形態における検出素子制御手段の説明:図7]
次に、本発明の第2の実施形態における検出素子制御手段について説明する。検出素子制御手段61、検出素子制御手段62、検出素子制御手段63は、その構成が同じであるから、検出素子制御手段61を例にして図7を用いて説明する。なお、すでに説明している構成には同一の番号を付与している。
図7において、71はアナログマルチプレクサ、72はAD変換器、73はデータ処理手段である。これらの接続に関しては、図3に示す第1の実施形態の検出素子制御手段11の構成と同じあるから、説明は省略する。
図6に示す検出素子制御手段61は、図7の破線部分に示すように、1つのアナログマルチプレクサ71と、1つのAD変換器72と、1つのデータ処理手段73とを有している。SG71は、アナログマルチプレクサ71から出力されるアナログ信号、SG72は、AD変換器72によりデジタル値に変換されたデジタルデータ、SG73は、データ処理手段73がアナログマルチプレクサ71に出力する指示信号である。
検出素子S1、S4、S9、S12、S14、S17からの信号を接続手段P1、P4、P9、P12、P14、P17を介してアナログマルチプレクサ71に接続している。アナログマルチプレクサ71は、データ処理手段73からの指示信号SG73に従って、検出素子からのアナログ信号を選択してアナログ信号SG71として、AD変換器72に対して出力する。
AD変換器72は、アナログ信号SG71をデジタル値に変換し、デジタルデータSG72を出力する。
データ処理手段73は、受け取ったデジタルデータSG72を処理すると共に、アナログマルチプレクサ71への指示信号SG73を出力する働きを持つ。
上述のように、図7では、検出素子制御手段61における構成を示しているが、検出素子制御手段62及び検出素子制御手段63における構成も、接続される検出素子が、検出素子制御手段62ではS2、S5、S7、S10、S15、S18、検出素子制御手段63でS3、S6、S8、S11、S13、S16となること以外は、同様である。
[第2の実施形態におけるアナログマルチプレクサの説明:図8]
次に、図8を用いて、第1の実施形態におけるアナログマルチプレクサ71についてより詳細に説明する。図7に示す例と同様に、検出素子制御手段61における構成を例にして説明する。なお、すでに説明している構成には同一の番号を付与している。
図8において、81〜86はコントロール端子付のアナログスイッチである。指示信号SG73a〜fは、図7に示す指示信号73を検出素子S1、S4、S9、S12、S14、S17にそれぞれ対応させた信号である。
アナログスイッチ81は一方の端子に検出素子S1からの信号が入力され、コントロール端子には指示信号SG73aが入力している。アナログスイッチ81の他方の端子は、他のアナログスイッチ82〜86の他方の端子と共通に接続され、アナログ信号SG71を出力する。
アナログスイッチ81〜86は、コントロール端子に接続されている指示信号SG73a〜fがHighレベルになるとオンし、接続手段P1、P4、P9、P12、P14、P17を介して入力される検出素子S1、S4、S9、S12、S14、S17からの信
号をアナログ信号SG71として出力する働きを持つ。
例えば、指示信号SG73bがHighレベルになったとすると、接続手段P4により接続されている検出素子S4からの信号が、アナログ信号SG71として図7に示すAD変換器72に入力されることになる。つまり、指示信号SG73a〜fのうちどれか1つのみHighレベルにすることにより、アナログマルチプレクサ71としての働きをさせることができる。第2の実施形態では、アナログマルチプレクサとして、複数のアナログスイッチを組み合わせることにより構成したが、これに限定されるものではなく、一般にアナログマルチプレクサの機能を持つICを使用してもかまわない。
上述のように、図7では、検出素子制御手段61における構成を示しているが、検出素子制御手段62における構成では、アナログスイッチ81に接続手段P2、アナログスイッチ82に接続手段P5、アナログスイッチ83に接続手段P7、アナログスイッチ84に接続手段P10、アナログスイッチ85に接続手段P15、アナログスイッチ86に接続手段P18がそれぞれ接続され、検出素子制御手段63では、アナログスイッチ81に接続手段P3、アナログスイッチ82に接続手段P6、アナログスイッチ83に接続手段P8、アナログスイッチ84に接続手段P11、アナログスイッチ85に接続手段P13、アナログスイッチ86に接続手段P16がそれぞれ接続されること以外は同様である。
[第2の実施形態の動作の説明:図5〜図8]
次に、本発明のセンサ装置における第2の実施形態の動作について第1の実施形態と同様に図5も参照しながら説明する。
まず、図5の手順51に示すように、検出素子制御手段61及び検出素子制御手段62及び検出素子制御手段63で、接続されている全ての検出素子からデータを取得する。具体的には、検出素子制御手段61及び検出素子制御手段62及び検出素子制御手段63それぞれのデータ処理手段73が、アナログマルチプレクサ71への指示信号SG73a〜fを1つずつ順にHighレベルとするように出力する。AD変換器72は、指示信号SG73a〜fが切り替わる都度、アナログ信号SG71をデジタルデータに変換し、データ処理手段73に出力する。この処理は、脈波波形を認識するために必要な時間行われる。
次に、手順52に示すように、データ処理手段73は、取り込んだデジタルデータSG72をもとに、良好に脈波波形を検出している検出素子S1〜S18を選択する。
図6に示す領域Bは、検出素子制御手段61が検出素子S1を、検出素子制御手段62が検出素子S2及びS7を、そして検出素子制御手段63が検出素子S8を選択したことを示している。
続いて、手順53に示すように、選択された検出素子からのみ脈波波形を取得するよう、検出素子制御手段61のデータ処理手段73は、アナログスイッチ81をオンする指示信号SG73aのみにHighレベルの信号を出力するように動作する。検出素子制御手段62のデータ処理手段73は、アナログスイッチ81をオンする指示信号SG73a及びアナログスイッチ83をオンする指示信号SG73cにのみ、交互にHighレベルの信号を出力する。そして、検出素子制御手段63のデータ処理手段73は、アナログスイッチ83をオンする指示信号SG73cにのみ、Highレベルの信号を出力するように動作する。
第2の実施形態における、データ処理手段73の機能は、第1の実施形態と同様に、一般的なCPU、ASICやFPGAなどのハードウェアを使用することができる。
このように、センサ装置全体としては、検出素子S1、S7、S2、S8の4個の検出
素子が制御されているが、制御の負荷は、検出素子制御手段61と検出素子制御手段63との双方に1個分ずつ、検出素子制御手段62に2個割り振られているため、検出素子制御手段に負荷が分散され、制御時間をより多く短縮することができる。
以上説明した例では、本発明の第1の実施形態及び第2の実施形態として、検出素子制御手段の数を2個または3個の例で構成したが、検出素子制御手段の数は、これらに限定されるものではなく、4個以上でもかまわない。検出素子制御手段の数を増やすことにより、検出素子を制御する負荷を分散させるという効果を、より大きくすることができる。よって、制御に費やされる時間を、より短縮することができるのである。
また、検出素子からの信号を取得するサンプリング周期を短くすることができ、必要とされる信号情報を取りこぼすことがなく、信号処理を行う上で不足のない情報量を得ることができる。
さらに、サンプリング周期を短くする必要がないのであれば、検出素子制御手段の動作速度を遅くすることができ、センサ装置の消費電流を低減する、という効果も有するのである。
[第3の実施形態の構成の説明:図9]
次に、本発明においてさらに効果的な構成である第3の実施形態について、図を用いて説明する。図9は、第3の実施形態を表すブロック図である。図9において、91、92は検出素子制御手段、93は指示手段である。SG91は通信信号である。なお、すでに説明している構成には同一の番号を付与している。
検出素子S1〜S18は、第1の実施形態と同様に、接続手段P1〜P18を介して検出素子制御手段91または検出素子制御手段92に接続されている。接続手段P1〜P18のうちどれが検出素子制御手段91または検出素子制御手段92に接続されるかは、第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。検出素子制御手段91または検出素子制御手段92と指示手段93とは、通信信号SG91を介して接続されている。通信信号SG91は、一般的な複数の信号からなるシリアルデータ通信のインタフェースを用いることができる。
例えば、複数のデバイスを内蔵するシステムにおいて、4本の信号を用いて、デバイス同士をクロックに同期したシリアル通信により接続するインタフェースがある。システムは1つのマスターデバイスと、単一または複数のスレーブデバイスとで構成される。信号線は、SS(Slave Select)信号、SCK(Serial Clock)信号、MISO(Master In Slave Out)信号、MOSI(Master Out Slave In)信号の4本で構成されることが一般的である。このようなインタフェースでは、マスターデバイスの入力信号MISOと出力信号MOSIとが独立しているので、データの送信と受信とを同時に行うことができる。
第3の実施形態においては、通信信号SG91として4線式のクロック同期シリアル通信を用いたが、これに限定されるものではなく、2線式、1線式の同期式インタフェースあるいは調歩同期式インタフェースでもよい。さらに、汎用ではない独自のプロトコルを持つインタフェースや、SRAMのアクセスなどに使われるパラレルインターフェースなど、データの送受信ができるものであればよい。
第3の実施形態においては、指示手段93がマスターデバイス、検出信号制御手段91及び検出素子制御手段92がスレーブデバイスとして動作する。マスターデバイスである指示手段93は、SS信号を用いて2つのスレーブデバイスである検出素子制御手段91
と検出素子制御手段92のうち1つを選択し、選択した検出素子制御手段に対し、SCK信号に同期したデータをMOSI信号を通して出力する。と同時に、MISO信号を通して選択した検出素子制御手段が出力したデータを受信するのである。
これにより、指示手段93は、検出素子制御手段91及び検出素子制御手段92に対して、個々の検出素子の検出結果の取得要求と、検出結果の転送とが連続して行われるように指示を出すことができる。
指示手段93は、検出素子制御手段91及び検出素子制御手段92に対し指示を送り、検出結果を取得する役割をもっているが、加えて、取得した検出結果に対し信号処理を行い、脈拍数などを算出する働きも持たせることができる。従って、指示手段93は、CPUで実現されることが好ましいが、これに限定されるものではなく、ASICやFPGAなどのハードウェアを使用してもよい。
これにより、検出素子の検出結果の取得と検出結果の転送とが連続して行われるため、指示手段93は、時間経過によるずれがない検出結果を得ることができる。このため、より即時性のある信号処理を行うことができ、正確な脈拍数を算出することができるのである。
[第3の実施形態の検出素子制御手段の説明:図10]
次に、本発明の第3の実施形態における検出素子制御手段について説明する。検出素子制御手段91と検出素子制御手段92とは、その構成が同じであるから、検出素子制御手段91を例にして図10を用いて説明する。なお、すでに説明している構成には同一の番号を付与している。
図10において、101はアナログマルチプレクサ、102はAD変換器、103は結果取得手段、104は転送手段である。アナログマルチプレクサ101からの信号は、AD変換器102に接続しており、AD変換器32からの信号は、結果取得手段103に接続している。結果取得手段103からはアナログマルチプレクサ101に信号を出力している。結果取得手段103からの信号は転送手段104に接続している。
図10に示す検出素子制御手段91は、図10の破線部分に示すように、1つのアナログマルチプレクサ101と、1つのAD変換器102と、1つの結果取得手段103と、転送手段104とを有している。SG101は、アナログマルチプレクサ101から出力されるアナログ信号、SG102は、AD変換器102によりデジタル値に変換されたデジタルデータ、SG103は、結果取得手段103がアナログマルチプレクサ101に出力する指示信号である。SG104は、結果取得手段103と転送手段104との間でデータの送受信を行うデータ信号である。
検出素子S1、S3、S5、S8、S10、S12、S13、S15、S17からの信号を接続手段P1、P3、P5、P8、P10、P12、P13、P15、P17を介してアナログマルチプレクサ101に接続している。アナログマルチプレクサ101は、結果取得手段103からの指示信号SG103に従って、検出素子からのアナログ信号を選択してアナログ信号SG101として、AD変換器102に対して出力する。
AD変換器102は、アナログ信号SG101をデジタル値に変換し、デジタルデータSG102を出力する。
すでに図9を用いて説明したように、検出素子制御手段91と指示手段93とは、通信信号SG91を介して接続されている。
結果取得手段103は、転送手段104を介して受信した指示手段93からのコマンドに応じた指示信号SG103を、アナログマルチプレクサ101へ出力するとともに、AD変換器102から受信したデジタルデータSG102を転送手段104に出力する働きを持つ。指示手段93からのコマンドの詳細については後述する。
転送手段104は、指示手段93から出力される通信信号SG91を受信し、データ信号SG104に変換するとともに、結果取得手段103から受け取った検出結果であるデータ信号SG104を通信信号SG91に変換する働きを持つ。
結果取得手段103と転送手段104とは、分けて説明しているが、信号の送受信を制御するための1チップマイクロコントローラには、SPI機能を内蔵したものが多く見受けられるので、そのようなものを用いるときは、1チップマイクロコントローラで結果取得手段103と転送手段104との機能を実現することができる。また、ASIC、FPGAなどのハードウェアを使ってもよい。このようなことは、センサ装置を動作させるシステムの仕様などにより自由に選択することができる。
上述のように、図10では、検出素子制御手段91における構成を示しているが、検出素子制御手段92における構成も、検出素子S2、S4、S6、S7、S9、S11、S14、S16、S18からの信号を受信すること以外は、同様である。
[第3の実施形態の動作の説明:図9、図10、図11]
引き続き、第3の実施形態における検出素子制御手段91、検出素子制御手段92及び指示手段93の動作について詳細に説明する。図11は、結果取得手段103と指示手段93とが、転送手段104を介して送受信する通信信号SG91の転送形式を説明するために模式的に示すタイミング図である。TC1は、検出素子制御手段91と指示手段93との間のタイミング、TC2は、検出素子制御手段92と指示手段93との間のタイミングを表している。
通信信号SG91は、検出素子制御手段91または検出素子制御手段92と指示手段93との間の通信信号である。
ここで、転送方向が、検出素子制御手段91または検出素子制御手段92から指示手段93へ向かう通信信号SG91を「データ」、そして、指示手段93から検出素子制御手段91または検出素子制御手段92へ向かう通信信号SG91を「コマンド」として説明する。つまり、データは、検出素子が取得した検出結果であり、コマンドは、検出素子制御手段に対して、データを受け取りたい検出素子を指定し、その検出素子のデータの転送を指示する転送命令である。
図11において、d1は、検出素子制御手段91または検出素子制御手段92が指示手段93との間でコマンド及びデータの転送を行うのに必要な転送時間、d2は、結果取得手段103が検出素子からの検出結果をアナログマルチプレクサ101及びAD変換器102を通して取得するのに必要な結果取得時間とする。
区間c1で、検出素子制御手段91内の転送手段104は、指示手段93から、1番目に取得したい検出素子の検出結果を要求するコマンドを受信する。例えば、この1番目に取得したい検出素子をS1とする。すると、検出素子制御手段91内の結果取得手段103は、区間dt1において、転送手段103からコマンドを読み出し、アナログマルチプレクサ101に対し、検出素子S1を選択するよう指示信号SG103を出力する。そして、結果取得手段103は、AD変換器102より検出素子S1の検出結果をデジタルデータSG102として取得する。
区間c1のコマンドの転送時間d1後、指示手段93は、区間c2において、検出素子制御手段92に対し、1番目に取得したい検出素子の検出結果を要求するコマンドを送信する。例えば、この1番目に取得したい検出素子をS2とする。すると、区間dt10において、検出素子制御手段92内の結果取得手段103は、区間dt1における検出素子制御手段91と同様の手順で検出素子S2の検出結果を取得する。
続いて、区間tr1で、検出素子制御手段91内の転送手段104は、指示手段93から、2番目に取得したい検出素子の検出結果を要求するコマンドを受信すると同時に、検出素子S1の検出結果をデータとして指示手段93に転送する。例えば、この2番目に取得したい検出素子をS3とする。
検出素子制御手段91は、区間dt2で、区間dt1と同様に検出素子S3の検出結果の取得を行う。
区間tr1の転送時間d1後、指示手段93は、区間tr10において、検出素子制御手段92に対し、2番目に取得したい検出素子の検出結果を要求するコマンドを送信すると同時に、指示手段93は、検出素子S2のデータを受信する。例えば、この2番目に取得したい検出素子をS4とする。
区間tr2では、区間tr1と同様に検出素子S5のコマンド受信及び検出素子S3のデータの転送が行われる。
最後に取得したい検出素子をS17とすると、検出素子制御手段91において、区間dt9で、検出素子S17の検出結果の取得が行われ、次の転送において、区間tr9で指示手段93に検出素子S17のデータが転送される。引き続き検出結果の取得が継続される場合には、転送手段104は、同時に、2回目の検出素子S1の検出結果の取得を要求するコマンドを受信することなる。検出素子制御手段92においても、区間tr9でのデータの転送完了後に区間tr18のデータの転送が行われる。
このように、指示手段93は、検出素子制御手段91と検出素子制御手段92とに対し、交互にコマンドを送信する。それに対応して、検出素子制御手段91及び検出素子制御手段92は、検出結果の取得を行い、次のコマンド受信において直前に取得した検出結果のデータを送信する、という動作を行う。
検出素子制御手段92のコマンド及びデータの送受信は、検出素子制御手段91より、転送時間d1分遅れて実行される。これにより、検出素子制御手段91の転送時間d1と検出素子制御手段92の結果取得時間d2とが重なり、同様に、検出素子制御手段92の転送時間d1と検出素子制御手段91の結果取得時間d2とが重なることになる。このため、同じ処理が同時に実行されることがなく、処理時間を短縮することができる。
さらに、検出素子S1〜S18から得られた検出結果は、遅延することなくすぐさまに指示手段93に送られるため、脈波波形のように検出結果が経時的に変化する場合においても、指示手段93は、取得した時間からの時間経過によるずれのない、情報を得ることができる。従って、即時性のある信号処理を行うことができ、正確な脈拍数を得ることができる。
第3の実施形態において、指示手段93は、検出素子制御手段91に対しては、検出素子S1、S3、S5、S8、S10、S12、S13、S15、S17、検出素子制御手段92に対しては、検出素子S2、S4、S6、S7、S9、S11、S14、S16、S18の順に制御するように指示を出したとして説明したが、検出素子の制御順は特に指定はなく、各検出素子制御手段に順番に指示を送信すればよい。
ここで用いている順番とは、第3の実施形態に示すように検出素子制御手段が2つの場合は、検出素子制御手段91、検出素子制御手段92、検出素子制御手段91、検出素子制御手段92、というように、指示手段93は、交互にコマンドを送ることをいう。また、検出素子制御手段が3つの場合は、検出素子制御手段61、検出素子制御手段62、検出素子制御手段63、検出素子制御手段61、検出素子制御手段62、検出素子制御手段63、というようにコマンドを送ることである。
なお、複数ある検出素子制御手段の数に関わらず、指示手段は、同一の検出素子制御手段に対し、連続してコマンドを送ることがない。
このような構成並びに制御を行うことで、検出結果が経時的に変化する場合においても、取得した時間からの時間経過によるずれのない情報を取得し、即時性のある信号処理を行うことができる、という効果を有するものである。
第3の実施形態の説明において結果取得手段は、指示手段よりコマンドを受信した場合に、コマンドで指定された検出素子の検出結果の取得を行っているが、検出結果の取得手順はこれに限定されるものではなく、結果取得手段は、コマンドを受信したとき、全ての検出素子の検出結果の取得を行っても良いし、さらに、コマンドの受信とは非同期で検出結果の取得を行っていても良い。
本発明のセンサ装置は、検出素子制御手段の負荷を分散させ、検出素子の制御時間を短縮し、検出素子から得られる信号のサンプリング時間を短縮する。さらに、検出結果が経時的に変化する場合においても、取得した時間からの時間経過によるずれのない情報を得ることができる。このため、素早い信号処理が必要な心拍計や血圧計、脈波を用いる身体機能測定装置に好適である。
本発明のセンサ装置の第1の実施形態を表すブロック図である。 本発明のセンサ装置の第1の実施形態の動作を表すブロック図である。 本発明のセンサ装置の第1の実施形態における検出素子制御手段を表すブロック図である。 本発明のセンサ装置の第1の実施形態におけるアナログマルチプレクサの回路例である。 本発明のセンサ装置の第1の実施形態における検出素子制御手段の処理を示す図である。 本発明のセンサ装置の第2の実施形態を表すブロック図である。 本発明のセンサ装置の第2の実施形態における検出素子制御手段を表すブロック図である。 本発明のセンサ装置の第2の実施形態におけるアナログマルチプレクサの回路例である。 本発明のセンサ装置の第3の実施形態を表すブロック図である。 本発明のセンサ装置の第3の実施形態における検出素子制御手段を表すブロック図である。 本発明のセンサ装置の第3の実施形態の動作を説明するタイミング図である。 特許文献1に示した従来技術におけるセンサ装置のブロック図である。
符号の説明
11、12、61、62、63、91、92 検出素子制御手段
31、71、101 アナログマルチプレクサ
32、72、102 AD変換器
33、73 データ処理手段
41〜49、81〜86 アナログスイッチ
93 指示手段
103 結果取得手段
104 転送手段
S1〜S18 検出素子
P1〜P18 接続手段

Claims (2)

  1. 一平面に所定の間隔を設けて互いに離間して設ける複数の検出素子と、
    該検出素子と接続される複数の検出素子制御手段と、
    をそれぞれ有し、
    前記検出素子の数が前記検出素子制御手段より多いセンサ装置において、
    該一平面上の所定の方向を第1の方向とし、該第1の方向と異なる方向を第2の方向とするとき、
    前記検出素子は、前記第1の方向及び前記第2の方向と平行に配設しており、当該方向に隣接する前記検出素子同士は、互いに異なる前記検出素子制御手段に接続手段を介して接続していることを特徴とするセンサ装置。
  2. 検出したい前記検出素子を指定するとともに、指定された前記検出素子の検出結果を転送するような転送命令を、複数の前記検出素子制御手段に対して順番に出力する指示手段を設け、
    前記検出素子制御手段は、複数の前記検出結果を取得する結果取得手段と、
    前記指示手段からの転送命令を受信したときに、前記結果取得手段が取得している前記検出結果を前記指示手段に転送する転送手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のセンサ装置。
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