JP2009064090A - モデル予測制御装置およびモデル予測制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御対象の入出力制約に幅広く対処しつつ、周期的な目標値に制御量を追従させる。
【解決手段】仮想目標値生成部2は、繰り返し目標値rの位相が調整された仮想目標値系列ν(k)を目標値としてモデル予測制御器3に与え、モデル予測制御器3は、評価関数Jの形式に基づいて評価区間中の未来の制御量系列y(k)を制御対象4のモデルから予測し、仮想目標値生成部2から与えられた評価区間中の仮想目標値系列ν(k)を用いることで評価関数Jの値を計算し、その評価関数Jの値が最小になるような操作量系列u(k)を制約条件cを満たす範囲内で求め、後退ホライズン方策に基づいて、その操作量系列u(k)の先頭項のみを実際の操作量uとして制御対象4に出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明はモデル予測制御装置およびモデル予測制御方法に関し、特に、同一のパターンの目標値が繰り返し与えられる制約付き繰り返し目標値追従制御方法に適用して好適なものである。
多くの産業アプリケーション、例えば、ロボット、工作機械、電源機器などにおいては、図4に示すような周期的な繰り返し目標値(指令値)に制御量(制御対象の出力)を追従させることが要求される。このような要求には、目標値の周期性を意識しないで済むPID制御や、高精度の目標値追従特性を持つ繰り返し制御などが利用されている。
例えば、特許文献1には、何度かの運転を経過させながら追従誤差を蓄積し、優れた追従特性を最終的に達成することができる繰り返し制御と言われるフィードバック制御手法が提案されている。
また、特許文献2には、アクチュエータの定格や飽和特性に起因する操作量(制御対象の入力)の入力制約や制御対象の可動範囲や障害物などに起因する出力制約を考慮しながら、周期的な繰り返し目標値に制御量を追従させることができるようにするために、リミッタ付き繰り返し制御が提案されている。
図5は、従来のリミッタ付き繰り返し目標値追従制御系の概略構成を示すブロック図である。
図5において、リミッタ付き繰り返し目標値追従制御系には、繰り返し目標値rから制御量yを減算する減算器11、リミッタ14の出力に基づいてオン/オフ動作するスイッチ12、制御偏差が減るように出力を制御する繰り返し制御器13、繰り返し制御器13を所定の範囲h2内に制限するリミッタ14、リミッタ14の出力と制御偏差とを加算する加算器15、加算器15の出力から操作量uを算出する直列補償器16、制御対象18の入力を所定の範囲h1内に制限するリミッタ17、操作量uに応じた制御量yを出力する制御対象18が設けられている。
そして、繰り返し制御器13の出力の飽和をリミッタ14にて検知し、繰り返し制御器13の出力が飽和した場合にスイッチ12をオフすることにより、制御対象18に設けられたリミッタ17で制御対象18に与えられる信号の飽和が起きないようにすることができ、信号の飽和に伴う非線形性によって系が不安定化するのを防止することができる。
特公平6−77201号公報 特公平7−92684号公報
しかしながら、従来のリミッタ付き繰り返し目標値追従制御方法では、制御対象18の入力側の正負対称な飽和特性には対処できるが、正負非対称な飽和特性や変化率制限、出力の正負非対称な制限などの制御対象18や制御問題の一般的な入出力制約には対処できないという問題があった。すなわち、図5の構成では、操作量uに関する制約がumin≦u≦umaxとすると、umin=−h1、umax=h1に限定される。
また、従来のリミッタ付き繰り返し目標値追従制御方法では、記述関数法に準拠しているため、非線形要素の飽和特性により生じた高調波が制御ループを一巡する間に線形要素によって十分に減衰させることができない場合には、誤った結果が導かれたり、大きな誤差を生じたりするという問題があった。
そこで、本発明の目的は、制御対象の入出力制約に幅広く対処しつつ、同一のパターンが繰り返される繰り返し目標値に制御量を追従させることが可能なモデル予測制御装置およびモデル予測制御方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1記載のモデル予測制御装置によれば、後退ホライズン方策に基づいて、制約条件を満たしながら特定の評価関数が最小になるように、制御対象から出力される制御量を目標値に追従させる操作量を前記制御対象のモデルを用いて生成するモデル予測制御器と、同一のパターンが繰り返される繰り返し目標値の位相が調整された仮想目標値を前記目標値として前記モデル予測制御器に与える仮想目標値生成部とを備えることを特徴とする。
また、請求項2記載のモデル予測制御装置によれば、前記仮想目標値生成部は、一周期分の繰り返し目標値の波形に基づいて、モデル予測制御の評価区間における任意長の仮想目標値を生成することを特徴とする。
また、請求項3記載のモデル予測制御装置によれば、前記仮想目標値生成部は、一周期分の繰り返し目標値の波形を記憶するリングバッファを備え、前記リングバッファからの信号の取り出し位置を変化させることで、繰り返し目標値の位相を調整することを特徴とする。
また、請求項4記載のモデル予測制御装置によれば、前記特定の評価関数は、制御偏差項および定常的な制御偏差を小さくするような規範的操作量系列と操作量系列との差を評価する項を含むことを特徴とする。
また、請求項5記載のモデル予測制御装置によれば、前記規範的操作量系列は、定常的な制御偏差がゼロになるように設定されることを特徴とする。
また、請求項6記載のモデル予測制御装置によれば、前記規範的操作量系列は、前記制御対象のモデルの状態空間表現に基づいて求めることを特徴とする。
また、請求項7記載のモデル予測制御装置によれば、前記特定の評価関数は、制御偏差項および定常的な制御偏差を小さくするような規範的操作量系列と操作量系列との差を評価する項の二次形式からなることを特徴とする。
また、請求項8記載のモデル予測制御装置によれば、制御偏差が所定値以下の時に定常状態に近い状態にあると判断して操作量系列として前記規範的操作量系列を用いることを特徴とする。
また、請求項9記載のモデル予測制御装置によれば、前記制約条件は、前記制御対象の入力に関する制約または前記制御対象の出力に関する制約または前記制御対象の入力と出力の双方に関する制約であることを特徴とする。
また、請求項10記載のモデル予測制御装置によれば、前記制約条件を設けないことを特徴とする。
また、請求項11記載のモデル予測制御方法によれば、同一のパターンが繰り返される繰り返し目標値の位相が調整された仮想目標値を生成するステップと、前記仮想目標値をモデル予測制御器に目標値として与えるステップと、制御対象から出力される制御量を前記モデル予測制御器に与えるステップと、後退ホライズン方策に基づいて、制約条件を満たしながら特定の評価関数が最小になるように、前記制御量を前記目標値に追従させる操作量を前記制御対象のモデルを用いて前記モデル予測制御器にて生成するステップと、
前記モデル予測制御器にて生成された操作量を前記制御対象に与えるステップとを備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、モデル予測制御を用いて繰り返し目標値に制御量を追従させることが可能となり、制御対象の入出力制約に幅広く対処させることが可能となるとともに、繰り返し目標値の位相を調整することで、繰り返し目標値に対する追従遅れを低減することができ、繰り返し目標値への追従問題にモデル予測制御を適用した場合においても、良好な追従特性を得ることができる。
また、制御偏差項および定常的な制御偏差を小さくするような規範的操作量系列と操作量系列との差を評価する項から評価関数を構成することにより、繰り返し目標値に制御量が追従した時の操作量が繰り返し信号になった場合においても、追従状態において評価値が上がるのを抑制することができ、高精度の追従を実現することができる。
以下、本発明の実施形態に係るモデル予測制御装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るモデル予測制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図1において、モデル予測制御装置1には、同一のパターンが繰り返される繰り返し目標値rの位相が調整された仮想目標値系列(未来の目標値系列)ν(k)を目標値としてモデル予測制御器3に与える仮想目標値生成部2および制御対象4から出力される制御量yを目標値に追従させる操作量uを制御対象4のモデルを用いて生成するモデル予測制御器(MPC)3が設けられている。
ここで、仮想目標値系列(未来の目標値系列)ν(k)は、モデル予測制御の最適化演算のための評価関数を計算する評価区間(予測ホライズン)に対応させて生成することができる。そして、仮想目標値系列ν(k)は、本来の繰り返し目標値rから求まる繰り返し目標値系列r(k)に対して、その時間的な進みや遅れである位相を調整した系列とすることができ、繰り返し目標値rとして繰り返し波形を対象とすることから、その位相を調整することができる。例えば、繰り返し部分の周期がLサンプルであれば、(L−1)サンプルだけ遅れた信号は、1サンプルだけ進んだ信号と等価になる。
また、モデル予測制御器3には、評価関数Jの形式および制約条件cが与えられ、モデル予測制御器3は、後退ホライズン方策に基づいて、制約条件cを満たしながら評価関数Jが最小になるように操作量uを生成することができる。
なお、制約条件cとしては、入力(操作量u)に関する制約umin≦u≦umaxのみを与えるようにしてもよいし、入力に関する制約umin≦u≦umaxと変化率Δuに関する制約Δumin≦Δu≦Δumaxを与えるようにしてもよいし、出力(制御量y)に関する制約ymin≦y≦ymaxのみを与えるようにしてもよいし、入力(操作量u)に関する制約および出力(制御量y)に関する制約の双方を同時に与えるようにしてもよい。また、制約条件cを与えないようにしてもよい。
そして、モデル予測制御器3は、評価関数Jの形式に基づいて評価区間(予測ホライズン)中の未来の制御量系列y(k)を制御対象4のモデルから予測し、仮想目標値生成部2から与えられた評価区間中の仮想目標値系列ν(k)を用いることで評価関数Jの値を計算し、その評価関数Jの値が最小になるような操作量系列u(k)を制約条件cを満たす範囲内で求める最適化計算を実施する。そして、後退ホライズン方策に基づいて、その操作量系列u(k)の先頭項のみを実際の操作量uとして制御対象4に出力する。
なお、後退ホライズン方策では、現在から一定時間だけ先の未来に渡って予測ホライズンと呼ばれる評価区間を設け、その評価区間(周期とは一般に異なる)において制御性能の評価関数Jを定義し、制約条件cを考慮した上で評価関数Jを最小化する仮想的な操作量系列u(k)を求め、その操作量系列u(k)の先頭項のみを実際の操作量uとする。
次の時間ステップでは、評価区間を1ステップだけ未来側に後退させ、全く同じ計算を反復する。
評価関数Jの形式として代表的なものは、制御量系列y(k)と仮想目標値系列ν(k)との差である追従誤差系列e(k)=ν(k)−y(k)および操作量系列u(k)の重み付き二乗和である。
そして、モデル予測制御器3は、本来の繰り返し目標値系列r(k)の代わりに、仮想目標値生成部2にて位相が調整された仮想目標値系列ν(k)を目標値として用いることにより、モデル予測制御を用いて繰り返し目標値rに制御量yを追従させることが可能となり、制御対象4の入出力制約に幅広く対処させることが可能となるとともに、繰り返し目標値rの位相を調整することで、繰り返し目標値rに対する追従遅れを低減することができ、繰り返し目標値rへの追従問題にモデル予測制御を適用した場合においても、良好な追従特性を得ることができる。
また、モデル予測制御を用いることで、制御対象4が多変数系になった場合においても、制御対象4の入出力制約に幅広く対処しつつ、繰り返し目標値rに制御量yを追従させることができる。
なお、仮想目標値生成部2は、一周期分の繰り返し目標値rの波形に基づいて、モデル予測制御の評価区間における任意長の仮想目標値を生成するようにしてもよい。
図2は、図1の仮想目標値生成部で行われる処理を示す図である。
図2において、周期Lサンプルの繰り返し目標値系列r(k)の基本周期部分を以下のベクトルrb (k)で表す。
b (k)=[r1,r2,・・・,rL-1,rL,]´
ただし、´は転置を表す。この繰り返し目標値系列r(k)を1サンプルだけ循環的に進めると、以下のベクトルrb (k+1)で表される。
b (k+1)=[r2,・・・,rL-1,rL,r1]´=Rtb (k)
ただし、Rtは基本周期部分の繰り返し目標値系列r(k)を1ステップだけ循環的に進める変換であり、以下の式で表すことができる。
Figure 2009064090
ただし、(1,1)ブロックの0は(L−1)×1の列ベクトル、(2,2)ブロックの0は1×(L−1)の行ベクトル、(1,2)ブロックのIは(L−1)×(L−1)の単位行列である。
この変換Rtを用いることにより、基本周期部分の繰り返し目標値系列r(k)をnステップだけ循環的に進める変換は、Rt nとして表すことができる。そして、この変換Rt nを用いることにより、繰り返し目標値系列r(k)の位相を任意に調整することができる。
次に、繰り返し目標値rの周期性を用いることで、基本周期部分の繰り返し目標値系列を評価区間(予測ホライズン)長に変換する。例えば、評価区間長が基本周期の2倍、すなわち、2Lの場合を考えると、nステップだけ位相を進めた評価区間長の繰り返し目標値系列r(k+n)は、以下の式で表すことができる。
(k+n)=Texpt nb (k)
ただし、Texpは基本周期部分の繰り返し目標値系列を評価区間長に拡大する行列であり、以下の式で表すことができる。
Figure 2009064090
なお、基本周期部分の繰り返し目標値系列を任意の評価区間長に拡大するには、以下の式で表される行列Texp,∞に対して、先頭から評価区間長分の行数部分を抽出した行列をTexpとすることができる。
Figure 2009064090
仮想目標値生成部2は、このような行列を用いることで、一周期分の繰り返し目標値rの波形に基づいて、任意の位相調整が施された任意長のモデル予測制御の評価区間における仮想目標値を生成することができる。
なお、周期Lサンプルの繰り返し目標値系列r(k)の基本周期部分の位相を調整する場合、L個のシフトレジスタを持つリングバッファを用いることができる。
図3は、本発明の一実施形態に係るリングバッファを用いた基本周期部分の位相調整方法を示すブロック図である。
図3において、リングバッファには、循環的に接続されたL個のシフトレジスタZ-1が設けられている。ここで、シフトレジスタZ-1は1サンプルごとに動作する単位遅延要素を構成することができ、Lサンプル経過すると、リングバッファの状態は元に戻ることができる。
そして、リングバッファからの信号の取り出し位置を変化させることで、繰り返し目標値系列r(k)の基本周期部分の位相を調整することができる。例えば、位相を1ステップだけ進めた繰り返し目標値系列を取り出すには、シフトレジスタZ-1の1個ずれた位置から信号を取り出せばよく、位相をnステップだけ進めた繰り返し目標値系列を取り出すには、シフトレジスタZ-1のn個ずれた位置から信号を取り出せばよい。
なお、繰り返し目標値追従問題では、制御量yが目標値に追従した場合、操作量uが繰り返し信号になる。このため、操作量uそのものの大きさを評価する項を含む評価関数Jでは、追従状態では評価値が上昇し、このような評価関数Jから求められた操作量uでは、高精度の追従を実現することができない場合がある。
そこで、高精度の追従を実現するために、制御偏差項および定常的な制御偏差を小さくするような規範的操作量系列と操作量系列との差を評価する項から評価関数Jを構成するようにしてもよい。また、この規範的操作量系列は、制御対象4の繰り返しパルス列に対する繰り返し応答特性を求め、その逆特性と目標値から求めることができる。
例えば、制御偏差項および定常的な制御偏差を小さくするような規範的操作量系列u*(k)と操作量系列u(k)との差を評価する項から、以下の式で評価関数J(k)を構成することができる
(k)=f(e(k))+g(u(k)−u*(k)
ただし、fとgは()内の大きさを評価する非負の評価関数で、例えば、絶対値に比例した値を返す関数を用いることができる。
あるいは、制御偏差項および定常的な制御偏差を小さくするような規範的操作量系列u*(k)と操作量系列u(k)との差を評価する項の二次形式から、以下の式で評価関数J(k)を構成するようにしてもよい。
(k)=e(k)´Qe(k)+(u(k)−u*(k))´Qu(u(k)−u*(k)
ただし、
e=Qe T≧0、Qu=Qu T≧0
である。
ここで、規範的操作量系列u*(k)は、定常的な制御偏差がゼロになるように設定することができ、制御対象4のモデルの状態空間表現に基づいて規範的操作量系列u*(k)を求めることができる。
例えば、制御対象4の動特性は、iを整数として、以下の式で表されるものとする。
i+1=Axi+Bui
i=Cxi
そして、制御対象4は安定であると仮定すると、繰り返し目標値rに追従する定常的・周期的な操作量系列u(k)を逆算し、規範的操作量系列u*(k)とすることができる。
すなわち、周期Lを持つ任意の入力系列u*(k)が与えられた時の制御対象4の応答を求める。そして、周期入力と周期応答との関係から特定の周期応答を実現する周期入力を逆算する。
周期Lを持つ任意の入力系列u*(k)は、周期Lごとに励起する周期的単位インパルスの線形結合として表すことができる。このため、周期的単位インパルスに対する応答が求まれば、任意の周期入力に対する応答を求めることができる。
まず、i=0における単一の単位インパルスに対する制御対象4の状態応答xiは、因果性を考慮して以下の式で表すことができる。
i=0(i≦0)
i=Ai-1B(i≧1)
次に、無限個の周期的単位インパルス列の一つの発生点上をi=0として番号付けすると、1≦i≦Lでの状態応答xiは、過去に存在するi,i+L,i+2L,・・・サンプル前の単位インパルスに対する応答の重ね合わせになり、以下の式で表すことができる。
i=Ai-1B+AL(Ai-1B)+A2L(Ai-1B)+・・・
=(I+AL+A2L+・・・)Ai-1
=(I−AL-1i-1
従って、周期的入出力応答の一周期部分を取り出した周期入力系列u*(L×1)と周期出力系列y*(L×1)との関係式は、以下の式で表すことができる。
*=Grep*
Figure 2009064090
i=Cxi=C(I−AL-1i-1
従って、|Grep|≠0であれば、逆行列Grep -1が存在し、繰り返し目標値系列rb (k)に追従させるための定常的な周期入力系列u* b (k)は、以下の式で表すことができる。
* b (k)=Grep -1(k)=Grep -1b (k)
そして、以下の式に示すように、周期入力系列u* b (k)を評価区間長に拡張した結果を規範的操作量系列u*(k)とすることができる。
*(k)=Texp* b (k)=Texprep -1b (k)
また、規範的操作量系列u*(k)を位相調整する場合、以下の式で表すことができる。
*(k)=Texprep -1t nb (k)
あるいは、理想的には定常状態における操作量系列u(k)は規範的操作量系列u*(k)に収束することから、制御偏差が所定値以下に時に定常状態に近い状態にあると判断して操作量系列u(k)を規範的操作量系列u*(k)に置き換えるようにしてもよい。
なお、図1の仮想目標値生成部2およびモデル予測制御器3は、これらの手段で行われる処理を遂行させる命令が記述されたプログラムをコンピュータに実行させることにより実現することができる。そして、このプログラムをCD−ROMなどの記憶媒体に記憶しておけば、モデル予測制御装置1のコンピュータに記憶媒体を装着し、そのプログラムをコンピュータにインストールすることにより、仮想目標値生成部2およびモデル予測制御器3で行われる処理を実現することができる。
また、仮想目標値生成部2およびモデル予測制御器3で行われる処理を遂行させる命令が記述されたプログラムをコンピュータに実行させる場合、スタンドアロン型コンピュータで実行させるようにしてもよく、ネットワークに接続された複数のコンピュータに分散処理させるようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係るモデル予測制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の仮想目標値生成部で行われる処理を示す図である。 本発明の一実施形態に係るリングバッファを用いた基本周期部分の位相調整方法を示すブロック図である。 繰り返しパターンから構成される目標値の一例を示す図である。 従来のリミッタ付き繰り返し目標値追従制御系の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 モデル予測制御装置
2 仮想目標値生成部
3 モデル予測制御器
4 制御対象

Claims (11)

  1. 後退ホライズン方策に基づいて、制約条件を満たしながら特定の評価関数が最小になるように、制御対象から出力される制御量を目標値に追従させる操作量を前記制御対象のモデルを用いて生成するモデル予測制御器と、
    同一のパターンが繰り返される繰り返し目標値の位相が調整された仮想目標値を前記目標値として前記モデル予測制御器に与える仮想目標値生成部とを備えることを特徴とするモデル予測制御装置。
  2. 前記仮想目標値生成部は、一周期分の繰り返し目標値の波形に基づいて、モデル予測制御の評価区間における任意長の仮想目標値を生成することを特徴とする請求項1記載のモデル予測制御装置。
  3. 前記仮想目標値生成部は、一周期分の繰り返し目標値の波形を記憶するリングバッファを備え、前記リングバッファからの信号の取り出し位置を変化させることで、繰り返し目標値の位相を調整することを特徴とする請求項2記載のモデル予測制御装置。
  4. 前記特定の評価関数は、制御偏差項および定常的な制御偏差を小さくするような規範的操作量系列と操作量系列との差を評価する項を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のモデル予測制御装置。
  5. 前記規範的操作量系列は、定常的な制御偏差がゼロになるように設定されることを特徴とする請求項4記載のモデル予測制御装置。
  6. 前記規範的操作量系列は、前記制御対象のモデルの状態空間表現に基づいて求めることを特徴とする請求項5記載のモデル予測制御装置。
  7. 前記特定の評価関数は、制御偏差項および定常的な制御偏差を小さくするような規範的操作量系列と操作量系列との差を評価する項の二次形式からなることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項記載のモデル予測制御装置。
  8. 制御偏差が所定値以下の時に定常状態に近い状態にあると判断して操作量系列として前記規範的操作量系列を用いることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項記載のモデル予測制御装置。
  9. 前記制約条件は、前記制御対象の入力に関する制約または前記制御対象の出力に関する制約または前記制御対象の入力と出力の双方に関する制約であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載のモデル予測制御装置。
  10. 前記制約条件を設けないことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載のモデル予測制御装置。
  11. 同一のパターンが繰り返される繰り返し目標値の位相が調整された仮想目標値を生成するステップと、
    前記仮想目標値をモデル予測制御器に目標値として与えるステップと、
    制御対象から出力される制御量を前記モデル予測制御器に与えるステップと、
    後退ホライズン方策に基づいて、制約条件を満たしながら特定の評価関数が最小になるように、前記制御量を前記目標値に追従させる操作量を前記制御対象のモデルを用いて前記モデル予測制御器にて生成するステップと、
    前記モデル予測制御器にて生成された操作量を前記制御対象に与えるステップとを備えることを特徴とするモデル予測制御方法。
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