JP2009061984A - プログラム及びシミュレーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイヤ乱れ時の旅客の行動を精度良く予測すること。
【解決手段】対象駅であるA駅に出現した旅客Rは、予定していたB駅に向う移動経路が運行中断となった場合、(1)そのまま運転再開を待つ「待つ」、(2)運行中断区間を迂回する迂回経路を選択する「迂回」、のいずれかの行動を選択するが、この選択行動は、ロジットモデルである経路選択モデルに従って決定される。すなわち、「迂回」に対する効用U及び「待ち」に対する効用Uをもとに迂回の選択確率Pを算出し、算出した選択確率Pに従って「迂回」或いは「待ち」を選択する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プログラム及びシミュレーション装置に関する。
鉄道において、事故や故障、災害等によって列車の運行に乱れた生じた場合、安全な運行を遂行するために列車ダイヤを変更する運転整理が行われるが、運転整理案の作成の際には、旅客需要をより正確に予測する必要がある。そこで、旅客の行動を予測するための旅客行動モデルとして、列車運行と旅客数との動的な相互作用を考慮したモデルが提案されている。この旅客行動モデルでは、旅客が列車に乗車するか否かの判断や、列車に乗車している旅客が降車するか否かの判断を、ロジットモデルにもとづいて行う。そして、作成した運転整理案をこの旅客行動モデルを用いて評価し、より良い運転整理案の作成を支援することを可能としている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−55145号公報
しかしながら、上述の特許文献1の旅客行動モデルは、乗車するか否かの乗車と降車するか否かの乗車行動とをロジットモデルを用いて判定する手法のみが開示されている。ダイヤ乱れ時には、旅客は単純に乗車/降車するか否かといった判断以外の他の行動を取る可能性も存在し、その判断には複雑な要因がある。具体的には、旅客は、通常時には、自らの行動を、計画ダイヤに従った運行がなされている前提で決定するが、ダイヤ乱れ時には、列車の運休や遅れ、臨時列車の運行といった列車の運行状況を把握しきれないため、駅員による見込みの情報や自身の予測といった曖昧な情報をもとに決定する。迂回経路を選択するといった行動も、その迂回経路の存在の有無やその迂回経路で目的駅まで移動した場合の所要時間も要因の一つとなってくる。更には、旅客は1人1人目的駅や出現時刻が異なるため、旅客1人1人の行動を推定することが、精度向上に不可欠な技術といえる。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ダイヤ乱れ時の旅客の行動を精度良く予測することを目的としている。
上記課題を解決するための第1の発明は、
コンピュータ(例えば、図3のシミュレーション装置1)を、
シミュレーション時刻を時々刻々と計時する計時手段(例えば、図9のステップA33)、
目的駅と移動経路とを設定した仮想旅客を所定駅に時系列に発生させるとともに、前記計時されているシミュレーション時刻に従って所定のダイヤデータに沿った列車が運行されているとして当該列車に前記仮想旅客を乗車させて、前記所定駅での列車待ち旅客1人1人を管理する列車待ち旅客管理手段(例えば、図9のステップA5〜A31)、
として機能させるためのプログラム(例えば、図3のシミュレーションプログラム510)であって、
前記列車待ち旅客管理手段が、前記ダイヤデータのうち前記仮想駅を含む仮想列車の運行を中断させる中断区間を設定する運行中断設定手段(例えば、図9のステップA1)を有し、当該運行中断区間における列車が運行されないこととして仮想旅客を管理し、
前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客1人1人について、前記運行中断設定手段による中断後の運転再開想定時刻を設定する再開想定時刻設定手段(例えば、図9のステップA5)、
前記計時手段により計時されているシミュレーション時刻が予め定められた所定時刻に到達した際に、前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客1人1人について、1)前記運行中断設定手段により中断が設定されなかった場合に、設定されている移動経路で設定されている目的駅までの移動に要する通常時の到着所要推定時間と、2)設定されている運転再開想定時刻までの待ち時間と、3)前記運行中断区間を迂回する迂回経路で設定されている目的駅までの移動に要する迂回時の到着所要推定時間とを用いた所定の確率算出処理を実行して前記迂回経路の選択確率を算出し、算出された確率に従って当該仮想旅客の経路を選択して当該仮想旅客の移動経路を更新する移動経路選択更新手段(例えば、図9のステップA21)、
前記仮想旅客1人1人に設定されている運転再開想定時刻を可変する運転再開想定時刻可変手段(例えば、図9のステップA17)、
として更に前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
また、第6の発明は、
シミュレーション時刻を時々刻々と計時する計時手段(例えば、図3のCPU10)と、
目的駅と移動経路とを設定した仮想旅客を所定駅に時系列に発生させるとともに、前記計時されているシミュレーション時刻に従って所定のダイヤデータに沿った列車が運行されているとして当該列車に前記仮想旅客を乗車させて、前記所定駅での列車待ち旅客1人1人を管理する列車待ち旅客管理手段(例えば、図3のCPU10)と、
を備えたシミュレーション装置(例えば、図3のシミュレーション装置1)であって、
前記列車待ち旅客管理手段が、前記ダイヤデータのうち前記仮想駅を含む仮想列車の運行を中断させる中断区間を設定する運行中断設定手段を有し、当該運行中断区間における列車が運行されないこととして仮想旅客を管理し、
前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客1人1人について、前記運行中断設定手段による中断後の運転再開想定時刻を設定する再開想定時刻設定手段(例えば、図3のCPU10)と、
前記計時手段により計時されているシミュレーション時刻が予め定められた所定時刻に到達した際に、前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客1人1人について、1)前記運行中断設定手段により中断が設定されなかった場合に、設定されている移動経路で設定されている目的駅までの移動に要する通常時の到着所要推定時間と、2)設定されている運転再開想定時刻までの待ち時間と、3)前記運行中断区間を迂回する迂回経路で設定されている目的駅までの移動に要する迂回時の到着所要推定時間とを用いた所定の確率算出処理を実行して前記迂回経路の選択確率を算出し、算出された確率に従って当該仮想旅客の経路を選択して当該仮想旅客の移動経路を更新する移動経路選択更新手段(例えば、図3のCPU10)と、
前記仮想旅客1人1人に設定されている運転再開想定時刻を可変する運転再開想定時刻可変手段(例えば、図3のCPU10)と、
を備えたシミュレーション装置である。
この第1又は第6の発明によれば、仮想旅客を所定駅に時系列に発生させるとともに、シミュレーション時刻に従って所定のダイヤデータに沿って運行される列車に仮想旅客を乗車させて、所定駅での列車待ち旅客1人1人を管理するシミュレーションにおいて、対象駅を含む仮想列車の運行を中断させる中断区間が設定され、設定された運行中断区間における列車が運行されないこととして仮想旅客が管理される。そして、シミュレーション時刻が予め定められた所定時刻に達すると、所定駅での列車待ち旅客1人1人について、1)通常時の到着所要推定時間と、2)運転再開想定時刻までの待ち時間と、3)迂回時の到着所要推定時間とを用いた所定の確率算出処理を実行して迂回経路の選択確率が算出され、算出された選択確率に従ってこの仮想旅客の経路が選択されて移動経路が更新される。つまり、所定駅で列車待ちの旅客それぞれについて、移動経路として、そのまま所定駅で待つか、運行中断区間を迂回するかの何れかが選択される。また、仮想旅客毎に設定される運転再開想定時刻が異なるため、算出される迂回経路の選択確率は仮想旅客毎に異なる。このように、仮想旅客1人1人について迂回経路の選択確率を算出して移動経路を更新することで、仮想旅客1人1人の行動を忠実に再現した精度の良いシミュレーションが可能となり、その結果、運行中断といったダイヤ乱れ時の旅客需要をより正確に予測することが可能となる。
第2の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記移動経路選択更新手段が、1)通常時の到着所要推定時間と待ち時間の合算時間とを全所要時間とした場合の通常時の効用値と、2)迂回時の到着所要推定時間を全所要時間とした場合の迂回時の効用値とのそれぞれについて、全所要時間を変数とする所定の効用値算出演算を行って算出するとともに、それぞれの場合の効用値を変数とする所定の確率算出演算を行って前記迂回経路の選択確率を算出するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
この第2の発明によれば、1)通常時の効用値と、2)迂回時の効用値とのそれぞれが、全所要時間を変数とする所定の効用値算出演算を行って算出されるとともに、それぞれの場合の効用値を変数とする所定の確率算出処理を行って、仮想旅客それぞれの迂回経路の選択確率が算出される。
また、第3の発明は、第2の発明のプログラムであって、
前記移動経路選択更新手段が、前記算出された迂回時の効用値が通常時の効用値より所定の閾値以上又は超過した場合に前記迂回経路の選択確率を1/2以上とするように前記迂回経路の選択確率を可変して算出するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
この第3の発明によれば、迂回時の効用値が通常時の効用値より所定の閾値以上又は超過した場合に迂回経路の選択確率を1/2以上とするように、迂回経路の選択確率を可変して算出される。運行中断時の旅客の行動としては、通常時の効用値と迂回時の効用値とがほぼ等しい場合、迂回するよりもそのまま所定駅で運転再開を待つ確率の方が高い。このため、迂回時の効用値と通常時の効用値との間に所定の閾値を設けることで、より現実に即したシミュレーションが実現される。
第4の発明は、第1〜第3の何れかの発明のプログラムであって、
前記計時手段により計時されているシミュレーション時刻が、運転再開予定時刻を仮想的に報知する時刻として定められた所定のシミュレーション時刻に到達したことを検出する報知時刻到達検出手段(例えば、図3のCPU10;図9のステップA15)、
前記報知時刻到達検出手段による検出がなされた場合に、前記仮想旅客それぞれに設定されている運転再開想定時刻を前記運転再開予定時刻に更新する運転再開時刻更新手段(例えば、図3のCPU10;図9のステップA17)、
として前記コンピュータを機能させるとともに、
前記移動経路選択更新手段が、前記報知時刻到達検出手段による検出がなされた場合に、前記仮想旅客1人1人についての前記迂回経路の選択確率の算出及び算出された確率に従った経路選択を実行するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
この第4の発明によれば、シミュレーション時刻が、運転再開予定時刻を仮想的に報知する時刻として定められた所定のシミュレーション時刻に到達したことが検出されると、仮想旅客それぞれに設定されている運転再開想定時刻がこの運転再開予定時刻に更新されるとともに、仮想旅客1人1人について、迂回経路の選択確率の算出及び算出された確率に従った経路選択が実行される。旅客の立場から見れば、運転再開時刻を知らない場合、自身が予測している運転再開想定時刻をもとに、迂回か待ちかのどちらかを選択する。そして、駅構内のアナウンス等で運転再開予定時刻が報知されると、この運転再開予定時刻をもとに、迂回か待ちかのどちらかを、再度選択する。つまり、運転再開予定時刻を知っているか否かによって迂回経路の選択確率が異なり、旅客自身が予測している運転再開想定時刻と運転再開予定時刻とのずれが大きいほど、この選択確率のずれも大きくなる。このため、運転再開予定時刻の報知がなされると、各仮想旅客の運転再開想定時刻をこの運転再開予定時刻に更新し、再度、迂回経路の選択確率を算出して経路選択を行うことで、より現実に即した精度の良いシミュレーションが可能となる。
第5の発明は、第1〜第4の何れかの発明のプログラムであって、
前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客1人1人について、前記運行中断区間を迂回する迂回経路の認知有無を初期設定する迂回経路認知有無初期設定手段(例えば、図3のCPU10;図9のステップA5)として前記コンピュータを機能させるとともに、
前記移動経路選択更新手段が、前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客のうち、迂回経路の認知有りと設定されている仮想旅客のみを対象として前記迂回経路の選択確率の算出及び算出された確率に従った経路選択を実行するように前記コンピュータを機能させ、
さらに、
前記計時手段により計時されているシミュレーション時刻が、迂回経路を仮想的に報知する時刻として定められた所定のシミュレーション時刻に到達したことを検出する迂回経路報知時刻到達検出手段(例えば、図3のCPU10;図9のステップA11)、
前記迂回経路報知時刻到達検出手段による検出がなされた場合に、迂回経路の認知無しと設定されている仮想旅客を認知有りに更新する迂回経路認知更新手段(例えば、図3のCPU10;図9のステップA13)、
として前記コンピュータを機能させ、
前記移動経路選択更新手段が、前記迂回経路報知到達時刻検出手段による検出がなされた場合に、前記仮想旅客1人1人についての前記迂回経路の選択確率の算出及び算出された確率に従った経路選択を実行するように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
この第5の発明によれば、仮想旅客のうち、迂回経路の認知有りと設定されている仮想旅客のみを対象として、迂回経路の選択確率の算出及び算出された確率に従った経路選択が実行される。そして、計時されているシミュレーション時刻が、迂回経路を仮想的に報知する時刻として定められた所定のシミュレーション時刻に到達したことが検出されると、迂回経路の認知無しと設定されている仮想旅客が認知有りに更新されるとともに、仮想旅客1人1人についての迂回経路の選択確率の算出及び算出された確率に従った経路選択が実行される。旅客にとっては、迂回経路を知らない場合、必然的に運転再開を待つことになり、迂回経路が報知されると、その時点で初めて迂回か待ちかを選択することになる。このため、迂回経路の報知がなされると、迂回経路の認知無しと設定されている旅客について認知有りに更新し、これらの旅客それぞれについて迂回経路の選択確率を算出して経路選択を行うことで、より現実に即した精度の良いシミュレーションが可能となる。
本発明によれば、仮想旅客を所定駅に時系列に発生させるとともに、シミュレーション時刻に従って所定のダイヤデータに沿って運行される列車に仮想旅客を乗車させて、所定駅での列車待ち旅客1人1人を管理するシミュレーションにおいて、対象駅を含む仮想列車の運行を中断させる中断区間が設定され、設定された運行中断区間における列車が運行されないこととして仮想旅客が管理される。そして、シミュレーション時刻が予め定められた所定時刻に達すると、所定駅での列車待ち旅客1人1人について、1)通常時の到着所要推定時間と、2)運転再開想定時刻までの待ち時間と、3)迂回時の到着所要推定時間とを用いた所定の確率算出処理を実行して迂回経路の選択確率が算出され、算出された選択確率に従ってこの仮想旅客の経路が選択されて移動経路が更新される。つまり、所定駅で列車待ちの旅客それぞれについて、移動経路として、そのまま所定駅で待つか、運行中断区間を迂回するかの何れかが選択される。また、仮想旅客毎に設定される運転再開想定時刻が異なるため、算出される迂回経路の選択確率は仮想旅客毎に異なる。このように、仮想旅客1人1人について迂回経路の選択確率を算出して移動経路を更新することで、仮想旅客1人1人の行動を忠実に再現した精度の良いシミュレーションが可能となり、その結果、運行中断といったダイヤ乱れ時の旅客需要をより正確に予測することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。
[原理]
先ず、本実施形態の原理を説明する。鉄道において、ダイヤ乱れ時の旅客の選択行動としては、大きくは、(1)運転再開を待つ、(2)迂回経路を選択する、の何れかとなる。これは、旅客が予定していた「移動経路」、或いはこの移動経路を迂回する「迂回経路」の何れかを選択する二者択一の経路選択モデルとして扱うことができる。
図1に、本実施形態の経路選択モデルの概要を示す。同図では、対象駅である「A駅」に出現した旅客Rが、目的駅である「B駅」に向うケースを示している。「A駅」から「B駅」に向う経路として、旅客Rが予定している「移動経路」と、この移動経路を迂回して対象駅から目的駅に向う経路である「迂回経路」とがある。そして、旅客Rの移動経路に相当する「A駅」と「B駅」との間の区間の列車運行が中断された場合、この旅客Rは、(1)運転が再開された後、予定していた「移動経路」でB駅に向う、(2)「迂回経路」でB駅に向う、の何れかを選択することになる。
本実施形態において、この経路選択モデルは、公知の非集計ロジットモデルで構築される。非集計ロジットモデルの効用関数及び選択確率は、それぞれ、式(1),(2)で与えられる。
Figure 2009061984
Figure 2009061984
式(1)において、「U」は経路mの効用、「Xkm」は説明変数、「β」はパラメータ、「α」は定数項である。また、式(2)において、「U,U」は、それぞれ経路1,2の効用、「P」は、経路n(n=1,2)の選択確率である。
ところで、正常ダイヤ時の経路選択モデルでは、二つの経路の効用が全く等しい場合、選択確率Pはともに50%となるように定められる。しかし、ダイヤ乱れ時には、二つの経路の効用が等しいならば、旅客は、当初予定していた「移動経路」を選択する、すなわち「待ち」を選択する確率が高いと考えられる。そこで、本実施形態では、この概念を反映させるために、「迂回」の効用Uと「待ち」の効用Uとの差に閾値を設定し、双方の効用差がこの閾値を超えたときに「迂回」の選択確率Pが50%を超えるようなモデル構造としている。
従って、本実施形態の経路選択モデルにおいて、「迂回」の効用Uは式(3)で与えられ、「待ち」の効用Uは式(4)で与えられる。そして、「迂回」の選択確率Pは式(5)で与えられる。
Figure 2009061984
Figure 2009061984
Figure 2009061984
式(3)によれば、「迂回」の効用関数Uには、説明変数Xとして、全所要時間X1aと、他社線ダミーXとが含まれている。全所要時間X1は、迂回経路を経由した場合の対象駅から目的駅までの所要時間である。他社線ダミーXは、迂回経路に他の鉄道会社(他社)の路線が含まれているか否かであり、含まれているならば「1」、含まれていないならば「0」となる。また、式(4)によれば、「待ち」の効用関数Uには、説明変数Xとして、全所要時間X1uと、待ち時間の逆数Xとが含まれている。全所要時間X1uは、通常経路を選択した場合の所要時間であり、運転再開までの待ち時間と、通常経路を経由した場合の対象駅から目的駅までの所要時間との和である。待ち時間の逆数Xは、上述の効用差の閾値に相当する。
図2に、待ち時間と効用差の閾値との関係の一例を示す。同図では、横軸を運転再開までの待ち時間、縦軸を効用差の閾値としたグラフを示している。同図によれば、待ち時間が短いほど閾値が大きくなっているとともに、待ち時間がある値(同図では、10分程度)以下となると、閾値が急激に大きくなっている。これは、「待ち時間が短いほど、迂回をしない」傾向を表現しているとともに、待ち時間が短い(例えば、10分程度)ならば、「迂回」を選択する確率が急激に低下することを表現している。
[構成]
図3は、本実施形態のシミュレーション装置1の内部構成を示すブロック図である。このシミュレーション装置1は、上述の経路選択モデルを用いて旅客それぞれの選択行動をシミュレーションする装置であり、CPU10と、入力部20と、表示部30と、通信部40と、記憶部50とが、バスBにより互いにデータ通信可能に接続されて構成された公知のコンピュータシステムを用いて実現される。
CPU10は、記憶部50に記憶されるプログラムやデータ、入力部20から入力されたデータ等に基づいて、シミュレーション装置1を構成する各部への指示やデータの転送を行い、シミュレーション装置1の全体制御等を行う。また、本実施形態では、CPU10は、シミュレーションプログラム510に従ったシミュレーション処理を行う。このシミュレーション処理では、対象駅から目的駅に向う旅客それぞれについて、この対象駅から目的駅までの経路における列車運行を中断とした場合の選択行動を、上述の経路選択モデルをもとに決定する。
具体的には、先ず、シミュレーション条件を、例えばユーザによる操作入力に従って設定する。このシミュレーション条件には、シミュレーションの対象とする駅(対象駅)及び目的駅や、列車運行を中断する区間、運転中断時刻及び運転再開時刻(運転再開予定時刻)、運行中断の理由のほか、運転再開時刻や迂回経路の情報を対象駅に滞留している旅客(列車待ちの旅客)に提供(報知)する時刻等が含まれている。運行中断区間は、対象駅を含む区間であれば何れでも良いが、本実施形態では、対象駅と目的駅との間の区間とする。
設定されたシミュレーション条件は、条件テーブル531に格納される。図4に、条件テーブル531のデータ構成の一例を示す。同図によれば、条件テーブル531は、対象駅531aと、目的駅531bと、運行中断区間531cと、運転中断時刻531dと、運転再開時刻531eと、運転中断理由531fと、迂回経路531gと、運転再開時刻の提供時刻531hと、迂回経路の提供時刻531iとを格納している。
運行中断区間531cは、対象駅と目的駅との間の区間である。迂回経路531gは、運行中断区間を迂回して対象駅から目的駅に向う経路である。運転再開時刻の提供時刻531hは、対象駅に滞留している旅客に対して運転再開時刻の情報を提供する時刻であり、運転中断時刻から運転再開時刻の間に設定される。迂回経路の提供時刻531iは、対象駅に滞留している旅客に対して迂回経路の情報を提供する時刻であり、運転中断時刻から運転再開時刻までの間に設定される。なお、この運転再開時刻及び迂回経路の提供は、対象駅における駅構内のアナウンス等を想定している。
次いで、CPU10は、設定したシミュレーション条件のもと、対象駅から目的駅に向う旅客それぞれの選択行動を決定する。すなわち、運転中断時刻から運転再開時刻までの間、旅客出現確率テーブル523に従って、対象駅に旅客を出現させる。
旅客出現確率テーブル523は、旅客の出現確率を定義したデータテーブルである。図5に、旅客出現確率テーブル523のデータ構成の一例を示す。同図によれば、旅客出現確率テーブル523は、出現駅と目的駅との組合せ毎に生成され、該当する出現駅523a及び目的駅523bとともに、時間帯523c毎に旅客の出現確率523dを対応付けて格納している。出現確率523dは、目的駅に向う旅客の単位時間(例えば、1分)あたりの出現人数である。この出現確率は、例えば各駅に設置されている自動改札機等で収集された旅客の駅構内への入退場時刻のデータ等から決定されたり、各旅客の利用列車や時間帯毎の各駅間の乗車人数といった調査データをもとに決定される値である。
CPU10は、シミュレーション条件として定められた出現駅及び目的駅の組合せに該当する旅客出現確率テーブル523において定義された現在時刻に該当する時間帯の出現確率に従って、対象駅に旅客を出現させる。そして、出現させた旅客について、移動経路、迂回経路の認知有無及び運転再開想定時刻を設定する。移動経路は、出現駅から目的駅に向う経路であって、本実施形態では運行中断区間そのものとなる。迂回経路の認知有無は、例えば所定の確率に従って決定する。運転再開想定時刻は、当該旅客が予測する再開時刻であり、例えば所定の確率分布に従って決定する。
出現させた旅客についてのデータは、旅客データ532に格納される。図6に、旅客データ532のデータ構成の一例を示す。同図によれば、旅客データ532は、旅客毎に生成され、識別番号である旅客ID532aと、出現駅532bと、出現時刻532cと、目的駅532dと、移動経路532eと、迂回経路認知有無532fと、運転再開想定時刻532gと、選択経路532hと、経路選択フラグ532iと、経路確定フラグ532jとを格納している。
迂回経路認知有無532fは、該当する旅客が迂回経路を認知しているか否かを示す。この迂回経路認知有無は、出現時には、例えば所定確率に従って「有り」或いは「無し」に設定され、迂回経路の提供がなされると「有り」に更新される。運転再開想定時刻532gは、該当する旅客が想定している運転再開時刻である。この運転再開想定時刻は、出現時には、該当する旅客自身が予測した時刻が設定されており、運転再開時刻の提供がなされると、この提供された時刻に変更される。なお、旅客自身が予測する再開時刻は、運転中断の理由に応じて異なることにしても良い。選択経路532hは、該当する旅客が選択した経路である。この選択経路は、出現時には「待ち」に設定され、経路選択を行うと、選択された経路(すなわち、「待ち」或いは「迂回」)に更新される。経路選択フラグ532iは、経路選択を行ったか否かを示すフラグである。この経路選択フラグは、出現時には選択を行っていないことを示す「0」に設定され、1回目の経路選択を行うと「1」に更新される。経路確定フラグ532jは、選択した経路を確定したか否かを示すフラグである。この経路確定フラグは、出現時には確定していないことを示す「0」に設定され、経路選択を行って選択経路が確定されると「1」に更新される。
続いて、CPU10は、出現させた旅客それぞれについて、上述の経路選択モデルにもとづく経路選択を行う。図7は、旅客についての経路選択の概要を示す図である。経路選択のタイミングは、該当する旅客が迂回経路を認知しているか否かによって異なる。
同図(a)は、迂回経路の認知有りの旅客について示している。同図(a)に示すように、迂回経路の認知有りの旅客については、先ず、出現させたタイミング(時刻t)で1回目の経路選択を行う。その結果、「迂回」を選択した場合には、経路選択を「確定」し、該旅客を対象駅から迂回経路の列車に乗車させる。一方、「待ち」を選択した場合には、該旅客を対象駅に滞留させる。その後、運転再開時刻の提供がなされたタイミング(時刻t)で2回目の経路選択を行う。その結果、「待ち」を選択したならば、該旅客を対象駅に滞留させたままとし、「迂回」を選択したならば、該旅客を対象駅から迂回経路の列車に乗車させて対象駅の滞留旅客から除く。そして、該旅客の経路選択を「確定」する。
同図(b)は、迂回経路の認知無しの旅客について示している。同図(b)に示すように、迂回経路の認知無しの旅客については、出現したタイミング(時刻t)では経路選択を行わず、迂回経路の提供がなされたタイミング(時刻t)で1回目の経路選択を行う。これは、旅客が迂回経路を認知していない場合には、必然的に選択肢が「待ち」のみとなるためである。その結果、「迂回」を選択した場合には、経路選択を「確定」し、対象駅から迂回経路の列車に乗車させて滞留旅客から除く。一方、「待ち」を選択した場合には、該旅客を対象駅に滞留させる。その後、再開時刻の提供がなされたタイミング(時刻t)で2回目の経路選択を行う、その結果、「待ち」を選択したならば、該旅客を対象駅に滞留させたままとし、「迂回」を選択したならば、該旅客を対象駅から迂回経路の列車に乗車させて対象駅の滞留旅客から除く。そして、該旅客の選択経路を「確定」する。
旅客の経路選択は、上述の経路選択モデルに従って行う。すなわち、式(3)に従って、「迂回」に対する効用Uを算出する。このとき、全所要時間X1aは、経路選択を行う時点の時刻(対象時刻)tを基準とした、迂回経路を経由した場合の対象駅から目的駅までの所要時間とする。他社線ダミーXは、迂回経路に他社線の路線が含まれているならば「1」とし、含まれていないならば「0」とする。
また、式(4)に従って、「待ち」に対する効用Uを算出する。このとき、全所要時間X1uは、上記対象時刻における運転再開までの待ち時間Δt1と、通常経路を経由した場合の対象駅から目的駅までの所要時間Δt2との和とする。待ち時間Δt1は、対象時刻tから該旅客の再開想定時刻までの時間である。この再開想定時刻は、運転再開時刻の提供がなされていないならば、該旅客が予測するとして定められた時刻であり、運転再開時刻の提供がなされているならば、この運転再開時刻である。そして、所要時間Δt2は、上記再開想定時刻を基準とした、通常経路を経由した場合の通常ダイヤに基づく対象駅から目的駅までの所要時間である。ここで、通常ダイヤは通常ダイヤデータ524に格納されている。この通常ダイヤデータ524には、自社の各路線のダイヤデータのほか、迂回経路に含まれている他社の各路線のダイヤデータも含まれている。
次いで、算出した効用U,Uをもとに、式(5)に従って、「迂回」の選択確率Pを算出する。そして、選択確率Pをもとに、経路を選択する。
ここで、式(3)〜(5)の各関数式は、経路選択モデル式データ521に格納されている。また、各効用関数におけるパラメータβの値は、パラメータテーブル522に格納されている。図8に、パラメータテーブル522のデータ構成の一例を示す。これらのパラメータの値は、所定のアンケート調査結果をもとに推計されたものである。
図3に戻り、入力部20は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル及び各種スイッチ等によって実現される入力装置であり、操作入力に応じた入力信号をCPU10に出力する。表示部30は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)等によって実現される表示装置であり、CPU10から入力される表示信号に基づく各種画面を表示する。通信部40は、例えば、無線通信モジュールやルータ、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される通信装置であり、外部機器との間でデータ通信を行う。
記憶部50は、CPU10がシミュレーション装置1を統合的に制御するための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、シミュレーションを実現するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、CPU10の作業領域として用いられ、CPU10が各種プログラムに従って実行した演算結果や、入力部20からの入力信号等が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部50は、プログラムとしてシミュレーションプログラム510を記憶しているとともに、データとして、経路選択モデル式データ521と、パラメータテーブル522と、旅客出現確率テーブル523と、通常ダイヤデータ524と、条件テーブル531と、旅客データ532とを記憶している。
[処理の流れ]
図9は、CPU10が実行するシミュレーション処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図によれば、CPU10は、先ず、ユーザからの操作入力等に従ってシミュレーションの条件を決定する(ステップA1)。その後、決定したシミュレーション条件のもと、運転中断時刻tから運転再開時刻tまでの間のシミュレーションを開始する。
すなわち、運転中断時刻taを、シミュレーション時刻である仮想時刻tに設定する(ステップA3)。続いて、旅客出現処理を行って、対象駅に旅客を出現させる(ステップA5)。その後、対象駅に滞留している旅客それぞれを対象としたループAの処理を行う。ループAでは、先ず、対象旅客の経路確定フラグF2を判断し、「0」ならば(ステップA7:NO)、更に、対象旅客の迂回経路の認知有無を判断する。仮想旅客の迂回経路の認知有無が“無し”ならば(ステップA9:NO)、仮想時刻tが、迂回経路の提供時刻に達しているか否かを判断し、達しているならば(ステップA11:YES)、対象旅客の迂回経路の認知有無を“有り”に設定する(ステップA13)。
続いて、仮想時刻tが運転再開時刻の提供時刻に達したかを判断し、達しているならば(ステップA15:YES)、対象旅客の再開想定時刻を運転再開時刻に設定する(ステップA17)。そして、経路選択処理を行って、対象旅客の経路選択を行う(ステップA21)。
一方、仮想時刻tが運転再開時刻の提供時刻に達していないならば(ステップA15:NO)、対象旅客の経路選択フラグF1を判断し、「0」ならば(ステップA19:YES)、経路選択処理を行って、対象旅客の経路選択を行う(ステップA21)。
経路選択処理を行うと、CPU10は、該処理で選択した経路が「迂回」ならば(ステップA23:YES)、対象旅客の経路確定フラグF2を「1」に設定し、選択経路を「迂回」として確定する(ステップA25)。一方、選択した経路が「待ち」ならば(ステップA23:NO)、続いて、対象旅客の経路選択フラグF1を判定する。経路選択フラグF1が「1」ならば(ステップA27:YES)、今回の経路選択が2回目の経路選択であると判断し、経路確定フラグF2を「1」に設定して、選択経路を「待ち」として確定する(ステップA29)。一方、経路選択フラグF1が「0」ならば(ステップA27:NO)、今回の経路選択が1回目の経路選択であると判断し、経路選択フラグF1を「1」に設定する(ステップA31)。ループAはこのように行われる。
全ての旅客を対象としたループAの処理を終了すると、CPU10は、仮想時刻tを所定の時分(例えば、1分)だけ進める(ステップA33)。その結果、仮想時刻tが運転再開時刻に達していないならば(ステップA35:NO)、ステップA5に戻る。一方、仮想時刻tが運転再開時刻に達したならば(ステップA35:YES)、シミュレーションを終了し、シミュレーション結果を出力する(ステップA37)。例えば、旅客データ532を参照し、各旅客の選択経路(「待ち」或いは「迂回」)を一覧表示させたり、選択経路が「待ち」である旅客の人数、すなわち運転再開時刻における対象駅の滞留旅客人数を算出して表示させる。以上の処理を行うと、CPU10は、本シミュレーション処理を終了する。
[作用・効果]
このように、本実施形態によれば、対象駅に出現した旅客それぞれについて、ロジットモデルである経路選択モデルに従って、そのまま運転再開を待つ「待ち」、及び運行中断区間を迂回する迂回経路を選択する「迂回」の何れかが選択される。経路選択モデルでは、「迂回」に対する効用U及び「待ち」に対する効用Uをもとに迂回の選択確率Pを算出し、算出した選択確率Pに従って「迂回」及び「待ち」のいずれかを選択する。「待ち」の効用Uにおける説明変数Xである全所要時間X1uには、運転再開までの待ち時間が含まれるが、旅客毎に想定する運転再開時刻(運転再開想定時刻)が異なるため、「迂回」の選択確率Pは旅客毎に異なる。このように、仮想旅客それぞれについて「迂回」の選択確率Pを算出して経路を選択することで、仮想旅客1人1人の行動を忠実に再現した精度の良いシミュレーションが可能となり、その結果、運行中断といったダイヤ乱れ時の旅客需要をより正確に予測することが可能となる。
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)サーバ・クライアントシステム
例えば、上述の実施形態では、本発明を、1台のシミュレーション装置に適用することにしたが、これを、サーバ装置及びクライアント装置から構成されるサーバ/クライアント型のシミュレーションシステムで適用することにしても良い。この場合、ユーザは、クライアント装置においてシミュレーション条件を入力し、入力されたシミュレーション条件は、クライアント装置からサーバ装置へ送信される。すると、サーバ装置は、クライアント装置から送信されてきたシミュレーション条件をもとづいてシミュレーションを行い、シミュレーション結果として、決定した各旅客の選択経路(「待ち」或いは「迂回」)の一覧や、対象駅の滞留旅客人数等を含むデータを、クライアント装置に送信する。そして、クライアント装置では、サーバ装置から送信されてきたシミュレーション結果を、例えば表示等して出力する。
経路選択モデルの概要図。 待ち時間と効用差の閾値との関係例。 シミュレーション装置の内部構成図。 条件テーブルのデータ構成例。 旅客出現確率テーブルのデータ構成例。 旅客データのデータ構成例。 経路選択のタイミングの概要図。 パラメータテーブルのデータ構成例。 シミュレーション処理のフローチャート。
符号の説明
1 シミュレーション装置
10 CPU、20 入力部、30 表示部、40 通信部
50 記憶部
510 シミュレーションプログラム
521 経路選択モデル式データ、522 パラメータテーブル
523 旅客出現確率テーブル、524 通常ダイヤデータ
531 条件テーブル、532 旅客データ

Claims (6)

  1. コンピュータを、
    シミュレーション時刻を時々刻々と計時する計時手段、
    目的駅と移動経路とを設定した仮想旅客を所定駅に時系列に発生させるとともに、前記計時されているシミュレーション時刻に従って所定のダイヤデータに沿った列車が運行されているとして当該列車に前記仮想旅客を乗車させて、前記所定駅での列車待ち旅客1人1人を管理する列車待ち旅客管理手段、
    として機能させるためのプログラムであって、
    前記列車待ち旅客管理手段が、前記ダイヤデータのうち前記仮想駅を含む仮想列車の運行を中断させる中断区間を設定する運行中断設定手段を有し、当該運行中断区間における列車が運行されないこととして仮想旅客を管理し、
    前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客1人1人について、前記運行中断設定手段による中断後の運転再開想定時刻を設定する再開想定時刻設定手段、
    前記計時手段により計時されているシミュレーション時刻が予め定められた所定時刻に到達した際に、前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客1人1人について、1)前記運行中断設定手段により中断が設定されなかった場合に、設定されている移動経路で設定されている目的駅までの移動に要する通常時の到着所要推定時間と、2)設定されている運転再開想定時刻までの待ち時間と、3)前記運行中断区間を迂回する迂回経路で設定されている目的駅までの移動に要する迂回時の到着所要推定時間とを用いた所定の確率算出処理を実行して前記迂回経路の選択確率を算出し、算出された確率に従って当該仮想旅客の経路を選択して当該仮想旅客の移動経路を更新する移動経路選択更新手段、
    前記仮想旅客1人1人に設定されている運転再開想定時刻を可変する運転再開想定時刻可変手段、
    として更に前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  2. 前記移動経路選択更新手段が、1)通常時の到着所要推定時間と待ち時間の合算時間とを全所要時間とした場合の通常時の効用値と、2)迂回時の到着所要推定時間を全所要時間とした場合の迂回時の効用値とのそれぞれについて、全所要時間を変数とする所定の効用値算出演算を行って算出するとともに、それぞれの場合の効用値を変数とする所定の確率算出演算を行って前記迂回経路の選択確率を算出するように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記移動経路選択更新手段が、前記算出された迂回時の効用値が通常時の効用値より所定の閾値以上又は超過した場合に前記迂回経路の選択確率を1/2以上とするように前記迂回経路の選択確率を可変して算出するように前記コンピュータを機能させるための請求項2に記載のプログラム。
  4. 前記計時手段により計時されているシミュレーション時刻が、運転再開予定時刻を仮想的に報知する時刻として定められた所定のシミュレーション時刻に到達したことを検出する報知時刻到達検出手段、
    前記報知時刻到達検出手段による検出がなされた場合に、前記仮想旅客それぞれに設定されている運転再開想定時刻を前記運転再開予定時刻に更新する運転再開時刻更新手段、
    として前記コンピュータを機能させるとともに、
    前記移動経路選択更新手段が、前記報知時刻到達検出手段による検出がなされた場合に、前記仮想旅客1人1人についての前記迂回経路の選択確率の算出及び算出された確率に従った経路選択を実行するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜3の何れか一項に記載のプログラム。
  5. 前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客1人1人について、前記運行中断区間を迂回する迂回経路の認知有無を初期設定する迂回経路認知有無初期設定手段として前記コンピュータを機能させるとともに、
    前記移動経路選択更新手段が、前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客のうち、迂回経路の認知有りと設定されている仮想旅客のみを対象として前記迂回経路の選択確率の算出及び算出された確率に従った経路選択を実行するように前記コンピュータを機能させ、
    さらに、
    前記計時手段により計時されているシミュレーション時刻が、迂回経路を仮想的に報知する時刻として定められた所定のシミュレーション時刻に到達したことを検出する迂回経路報知時刻到達検出手段、
    前記迂回経路報知時刻到達検出手段による検出がなされた場合に、迂回経路の認知無しと設定されている仮想旅客を認知有りに更新する迂回経路認知更新手段、
    として前記コンピュータを機能させ、
    前記移動経路選択更新手段が、前記迂回経路報知到達時刻検出手段による検出がなされた場合に、前記仮想旅客1人1人についての前記迂回経路の選択確率の算出及び算出された確率に従った経路選択を実行するように前記コンピュータを機能させる、
    ための請求項1〜4の何れか一項に記載のプログラム。
  6. シミュレーション時刻を時々刻々と計時する計時手段と、
    目的駅と移動経路とを設定した仮想旅客を所定駅に時系列に発生させるとともに、前記計時されているシミュレーション時刻に従って所定のダイヤデータに沿った列車が運行されているとして当該列車に前記仮想旅客を乗車させて、前記所定駅での列車待ち旅客1人1人を管理する列車待ち旅客管理手段と、
    を備えたシミュレーション装置であって、
    前記列車待ち旅客管理手段が、前記ダイヤデータのうち前記仮想駅を含む仮想列車の運行を中断させる中断区間を設定する運行中断設定手段を有し、当該運行中断区間における列車が運行されないこととして仮想旅客を管理し、
    前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客1人1人について、前記運行中断設定手段による中断後の運転再開想定時刻を設定する再開想定時刻設定手段と、
    前記計時手段により計時されているシミュレーション時刻が予め定められた所定時刻に到達した際に、前記列車待ち旅客管理手段により管理されている仮想旅客1人1人について、1)前記運行中断設定手段により中断が設定されなかった場合に、設定されている移動経路で設定されている目的駅までの移動に要する通常時の到着所要推定時間と、2)設定されている運転再開想定時刻までの待ち時間と、3)前記運行中断区間を迂回する迂回経路で設定されている目的駅までの移動に要する迂回時の到着所要推定時間とを用いた所定の確率算出処理を実行して前記迂回経路の選択確率を算出し、算出された確率に従って当該仮想旅客の経路を選択して当該仮想旅客の移動経路を更新する移動経路選択更新手段と、
    前記仮想旅客1人1人に設定されている運転再開想定時刻を可変する運転再開想定時刻可変手段と、
    を備えたシミュレーション装置。
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