JP2009061287A - 閉鎖装置用の収容手段を有する収集バッグ - Google Patents

Abstract

【課題】操作性や製造条件を容易にし、閉鎖装置のタイプにかかわらず使用することができるとともに、快適さ及び自由さの両者を改良された収集バッグを提供する。
【解決手段】接合されたエッジを有する二つのフィルムブランク２によって形成されたバッグ部材１と、排出開口を有する排出部６とを備える。排出部６における閉鎖装置７は、バッグが開放された排出状態からバッグが閉鎖された使用状態まで状態を変化させる。この閉鎖装置は、バッグの使用状態において収容手段８に収容される。収容手段８は、前記バッグ部材１内で形成された少なくとも一つの開口容器部を具備するとともに基底部９を有し、この基底部９において、前記フィルムブランク２が相互に取り外せないように連結されている。収容手段は、ストリップ１０状の保持要素を有してもよい。
【選択図】図２

Description

本発明は、人間の体の排泄物の収集バッグに関する。この収集バッグは、バッグ部材を有しており、このバッグ部材は、バッグ部材の外側輪郭を定める接合縁を有する２つのフィルムブランク(two film blanks)によって形成されている。入り口開口が前記フィルムブランクのうちの一つに設けられている。前記入り口開口の周囲には、体の開口部にバッグを連結（接続）するための連結要素（接続要素）が設けられている。入り口開口から間隔を隔てて設けられた排出部は、排出開口を有する。バッグが開かれている排出位置（排出状態）からバッグが閉じられている使用位置（使用状態）へ、そのバッグの状態を変化させるための閉鎖装置が、排出部に設けられている。バッグの使用位置（使用状態）において前記閉鎖装置を収容するための収容手段が設けられている。

発明の背景および発明の概要

そのような収集バッグにおいて、排出部は、通常一時的に、バッグの使用位置（使用状態）でバッグ部材に取り付けられるようになっている。これにより、この位置（状態）における小型の外観を達成することができ、また、排出部および閉鎖装置がぶらぶらすることを防止する。排出部および閉鎖装置のぶらつきは、使用者を不快とし得る。略平坦な排出部である引延部を有するバッグにおいて、部分的にはバッグを閉じるために、そして部分的には前記の小型の外観およびバッグ部材への取付のために、この排出部がバッグ部材の方向に折り畳まれ若しくは丸められる。

WO96/19164ではこの種の収集バッグが公表されており、この収集バッグの排出部は、フィルムブランクのうちの一つに留められたクリップまで巻き上げられる。

GB特許出願番号2 268 065および2 000 683では収集バッグが公表されている。この収集バッグにおけるヴェルクロ(velcro)のような連結要素タイプのストリップは、排出部における複数のフィルムブランクの各々の上に配置され、排出部を堅く巻き上げ若しくは折り畳んだ後に相互に接触させられる。

EP特許出願番号13 109では、折り畳まれた排出部がバッグの一つの壁に取り付けられたストリップと壁それ自体との間に設けられた隙間に押し込まれる。
上述の文献のすべてにおいて、排出部は略平坦であることが不可欠である。ある程度の閉鎖装置、例えばバルブや締め金(clamp)のような閉鎖装置を有する収集バッグにおいては、これらの解決策を適用することができない。

US特許番号2,520,831では、折り畳まれた排出部を有する収集バッグが公表されている。この収集バッグは、締め金によって閉じられて、バッグの使用位置における排出部の近端に設けられたポーチに収容される。収集バッグを収容したポーチは、ジッパーのようなスライドファスナーによって閉じられる。閉鎖装置の要素構造のために、バッグの開口および閉口はかなりの巧妙さが必要とされる。例えば、スライドファスナーを作動させる時やバッグが空のためにポーチから引き抜く必要がある時に、放出部は、ポーチ内において手動で保持されなければならない。更に、スライドファスナーの使用は、収集バッグの製造を高価なものにするとともに、やっかいなものにする。

US特許番号4,519,797には人工肛門形成ポーチ用カバーが公表されている。この人工肛門形成ポーチは、ポーチの底部において流出器を有している。カバーは開口を有しており、この開口は、患者に装着されたプレートに、通常の方法でポーチを取り付けることを可能にしている。カバーは、必須ポケットを有しており、このポケットは、人体の敏感な部分の炎症を防止するのに適している流出器を受け入れるようになっている。

しかしながらこの解決策は、人体の敏感な部分に流出器が直接触れることを防ぐ一方で、ポーチのかさばりの原因となっているので、自由な行動の要求に対する制限となっている。

US特許番号4,449,971は、最初に述べられた種類の収集バッグを公表している。この収集バッグには、ポケットの形態であって入り口スリットを有する収容手段が、バッグ部材の外延に形成されている。類似の配置が、例えばUS特許番号3,865,165及び4,306,029で示されている。

本発明の目的は、上述した種類の収集バッグを改良したものであり、特に操作性や製造条件を容易にするものである。更に、閉鎖装置のタイプにかかわらず使用することができるとともに、快適さ及び自由さの両者を改良するものである。

これを達成するために、発明に対応する収集バッグは、前記収容手段に特徴を有している。前記収容手段は、前記外側輪郭内における前記バッグ部材内に形成された少なくとも一つの開口容器部を有するとともに基底部を有し、この基底部において、前記の複数のフィルムブランクが相互に取り外せないように接合している。しかも、基底部の周囲は、バッグ部材および排出部が接合した縁部（エッジ）から間隔を隔てて位置している。

基底部を有する形態の開口容器部を有した収容手段を設けることによって、閉鎖装置を収容手段内に配置することが非常に簡単となる。基底部の位置は、バッグ部材の外側輪郭が収容手段によって影響されないように設定される。そして同時に、バッグ部材から排出部への自由通路が設けられている。複数のフィルムブランク間の取り外せない連結は、閉鎖装置をその全体で収容手段内に委ねることを可能にしている。これにより、中身によってバッグが膨張した場合に、閉鎖委装置がフィルムブランクによって形成された弓形面の外側に突き出さないようになっている。更に、収容手段を容易に且つ安く形成することができ、製造及び材料のコストを減らすことができる。

発明を実施するための形態

以下において発明は、概要図への言及により更に詳細に説明されるであろう。この概要図にはバッグが示されており、このバッグは少なくともある程度は満たされている場合を想定している。

図１は、本発明に対応する収集バッグの排出状態における側面図を示している。図２は、図１に示された収集バッグの平面図を示している。図３は、使用状態における収集バッグの平面図を示している。図４は、図３のラインIV-IVにおける断面図を示している。図５は、図３で示された位置における収集バッグの側面図を示している。図６は、図３のラインVI-VIにおける長手部分を示す図である。

図に示された収集バッグは、二つのフィルムブランク２，３によって形成されたバッグ部材１を備えている。このフィルムブランクは、合わせ目（とじ目、継ぎ目）４によって縁部に沿って接着されている。この合わせ目４は、溶接若しくは他のあらゆる都合のよい方法によって作られており、バッグ部材の外側輪郭（外輪郭）を定めている。フィルムブランクは、適切な弾力性を有する任意のプラスチックシートや金属薄片材料によって作られてもよい。

フィルムブランク３は、使用の際には使用者に面することとなるように意図され、また、バッグの背後の壁を形成する。このフィルムブランク３において、図示しない入り口開口が、それ自体既知である方法により設けられている。また、使用者の腹部壁において、いわゆる小孔（stoma）の形態での身体の開口部に、バッグを接続（連結）するための接続要素（連結要素）５によって囲まれている。

入り口開口および接着要素５から間隔を隔てた位置に、排出開口を有する排出部６がバッグに設けられている。詳細には図示されていないが、この排出開口を通じてバッグの中身が空にされ得る
図１および図２に示されている開放状態または排出状態から、バッグが閉鎖されている使用状態へ、バッグの状態を変化させるために、収集バッグは閉鎖装置７を備えている。この閉鎖装置は本実施の形態ではバルブとして設けられるが、他のいかなる手段を設けてもよい。

収集バッグの使用位置において閉鎖装置７を収容する収容手段８は、バッグ部材１内に設けられている。収容手段は基底部（基礎部）９を有する開口容器部を具備しており、この基底部９は、前方フィルムブランク２の一部分２ａによって囲まれている。図４および図６において最も明確にされているように、基底部９において、二つのフィルムブランク２，３は、取り外せない方法で、例えば、基底部９の外周９ａに沿って延びる溶着または熱シールされた接合部によって、或いは、この領域でフィルムブランクを接着剤で接着することによって、相互に接着されている。図３から図６において示されているように、閉鎖装置７は、その全体で収容手段８に収容される。そして閉鎖装置７は、バッグの平面においてバッグの外側輪郭の外側に突出しないように、且つ、前方フィルムブランクの複数の残存部２ｂによって画定される弓形面の外側にも突出しないようになっている。このため、使用位置において、非常に小型なバッグの外観（外形）を実現することができる。

好ましくはないが、もちろん、バッグ部材の背後（裏側）に形成された対応する容器に閉鎖装置を配置することも考えられる。基底部９と、基底部９を囲む前方フィルムブランク２の部分２ａと、によって形成された開口容器部内における閉鎖装置の安定性を改善するため、収容手段は更に保持手段を有してもよい。この保持手段は、本実施の形態において、ストリップ１０の形状で設けられ、一端は、取り外せないようにバッグ部材に接続され、他端は、バッグ部材の対応する部分に開放可能に係合するための係合部分を有している。係合部分は、例えばヴェルクロタイプ(velcro type)の連結要素を有している。また、ストリップ１０は、中間部分で取り外せないように固定されているとともに、対応する係合部分を有する折り畳み可能な両端を有してもよい。前記折り畳み可能な両端は、係合のために閉鎖装置７の周囲でこの両端が到達することが可能となるような長さを有している。または、ストリップ１０が分離して設けられ、各端部が係合部分を有していてもよい。

他のタイプの保持手段も考え得るであろう。例えば、基底部の対応する部分に開放可能に係合するための係合部分を、閉鎖装置自体に設けることも可能である。

基底部９の外周（周縁）９ａは、例えば合わせ目４のようなバッグ部材の接合縁および排出部６から間隔を隔てて配置され、バッグを空にする間に排出部６および排出開口からバッグの中身を流出させることができるようになっている。バッグ部材と排出部との間に自由通路が設けられている限り、収容手段を縁部のうちの一つの近傍に配置することも当然に可能である。

収容手段の基底部９は、閉鎖装置７の寸法に応じた横断面寸法を有している。このような設計によれば、収容手段８内における閉鎖装置の確かな保持が可能となる。そして、同時に、バッグの残存部分（残りの部分）における身体の排泄物のために利用可能な容積の縮小を、可能な限り少量に抑えることができる。

本発明は上述した具体的な実施の形態に限定されるべきものではない。特許請求の範囲に記載された範囲から外れないような種々の変更を行ってもよい。

例えば、上述の実施の形態において、閉鎖装置は、バルブという一つの種類についてのみ言及しているが、例えば、締め金や粘着性連結要素を有するような閉鎖装置の他の形態にも当然に適用することが可能である。

本発明に対応する収集バッグの排出位置における側面図を示している。 図１に示された収集バッグの平面図を示している。 使用位置における収集バッグの平面図を示している。 図３のラインIV-IVにおける断面図を示している。 図３で示された位置における収集バッグの側面図を示している。 図３のラインVI-VIにおける長手部分を示す図である。

Claims (6)

1. バッグ部材の外側輪郭を定める接合された接合縁を有する二つのフィルムブランク（２，３）によって形成されたバッグ部材（１）と、
   前記フィルムブランクのうちの一つ（３）に設けられた入り口開口と、
   前記入り口開口を囲み、体の開口部にバッグを接続するための接続要素（５）と、
   前記入り口開口から間隔を隔てて設けられ、排出開口を有する排出部（６）と、
   前記排出部（６）に設けられ、バッグが開放された排出状態から、バッグが閉鎖された使用状態へバッグの状態を変化させるための閉鎖装置（７）と、
   バッグの使用状態において前記閉鎖装置（７）を収容するための収容手段（８）と、を備え、
   前記収容手段（８）は、前記バッグ部材（１）の前記外側輪郭内に形成された少なくとも一つの開口容器部を有するとともに、基底部（９）を含み、
   前記基底部（９）において、前記フィルムブランク（２，３）は相互に取り外せないように接合されており、
   基底部（９）の周縁（９ａ）は、バッグ部材（１）の接合縁（４）および排出部（６）から間隔を隔てて位置している
   ことを特徴とする人体排泄物用収集バッグ。
2. 前記フィルムブランク（２，３）は、基底部（９）の周縁（９ａ）に沿って延びる熱シールされた接合部によって、相互に連結されている
   ことを特徴とする請求項１記載の収集バッグ。
3. 前記フィルムブランク（２，３）は、接着剤によって相互に連結されている
   ことを特徴とする請求項１記載の収集バッグ。
4. 前記収容手段（８）は、バッグの使用状態において、閉鎖手段（７）を前記開口容器部内に保持するための保持手段を有する
   ことを特徴とする請求項１乃至３のうちのいずれか１項に記載の収集バッグ。
5. 前記保持手段は、少なくとも一つの係合部を含むストリップ（１０）を有し、
   この係合部は、前記バッグ部材（１）上または前記保持手段の反対の側の端部上の対応する一つ以上の部分と開放可能に係合する
   ことを特徴とする請求項４記載の収集バッグ。
6. 前記基底部（９）は、閉鎖装置の寸法に対応する横断面寸法を有する
   ことを特徴とする請求項１乃至５のうちのいずれか１項に記載の収集バッグ。

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