JP2009061034A - 医用画像診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】視認不可能な腫瘍に対する手術範囲の決定を支援することができる医用画像診断装置を提供する。
【解決手段】医用画像診断装置1において、医用画像から部位の腫瘍を囲む腫瘍範囲を腫瘍の周囲の構造体に関連付け、第1の位置情報D2を生成して記憶部7に保存する手段と、保存した第1の位置情報D2に基づいて腫瘍範囲を再現し、再現した腫瘍範囲を手術用の医用画像と共に表示部5に表示させる手段と、部位に埋め込まれたマーカを検出する手段と、切開前に検出したマーカの位置及び保存した第1の位置情報D2に基づいて、マーカの位置と腫瘍範囲との位置関係を示す第2の位置情報D3を生成して記憶部7に保存する手段と、切開後に検出したマーカの位置及び保存した第2の位置情報D3に基づいて腫瘍範囲を再現し、再現した腫瘍範囲を手術用の医用画像と共に表示部5に表示させる手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、医用画像を表示する医用画像診断装置に関し、特に、手術支援用の医用画像を表示する医用画像診断装置に関する。
医用画像診断装置は、医用画像を撮影する撮影部やその医用画像を処理する医用画像処理部等を備えている。この医用画像診断装置としては、例えば、X線断層撮影装置(CT)、X線透視撮影装置及び磁気共鳴撮影装置(MRI)及び超音波診断装置等が挙げられる。このような医用画像診断装置の発展に伴って、医師が患者の部位を示す医用画像を用いて診察や手術等を行う機会が増加している。例えば、腫瘍を切除する切除手術を行う場合には、術者は手術前に医用画像を参照しながら、腫瘍の位置を示すための複数のマーカを患者の体内に埋め込み、その後、手術時にそれらのマーカを視認して切除範囲を確認しつつ切除手術を進める。なお、そのマーカを患者の体内に埋め込む技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、近年、患者のQOL(Quality Of Life)向上のために、臓器の切除範囲をなるべく小さくしようとする動きがある。そこで、悪性腫瘍の切除手術の前に腫瘍細胞を弱らせたり、腫瘍の大きさを縮小させたりする等の目的で、化学療法や放射線療法による治療を行う場合がある。これにより、例えば肝臓の1区域すべてを切除するのではなく、3cm以下の腫瘍だけを切除することも可能になるため、術後の患者の回復が早くなるという利点がある。
特開2000−33089号公報
しかしながら、治療により医用画像上で腫瘍が消えたように見えても、生検等により目に見えない微小な腫瘍細胞が残っていると判断される場合には、その腫瘍があった部分(消失前の腫瘍領域)を全て切除しなければならない。このとき、腫瘍は目に見えなくなっているため、術者が部位(例えば肝臓)に対する切除範囲(手術範囲)を決定することは難しい。すなわち、視認不可能な腫瘍に対する手術範囲を決定することは非常に困難である。
一方、治療前のCT画像を用いれば、消失又は縮小前の腫瘍領域の近傍にマーカを埋め込むことは可能である。術者は手術中にそのマーカを目視し、あるいは、術中の超音波画像やX線画像によりマーカを検索し、切除範囲を特定することができる。なお、術中の画像撮影装置としては、超音波診断装置やX線撮影装置等が挙げられるが、対象臓器により得失が異なるため、いずれか一方を用いることになる。例えば、肺腫瘍の場合には、超音波画像がきわめて不鮮明になるため、X線透視画像を用いることになる。このように埋め込んだマーカを目視や術中の医用画像で確認して切除ラインを決定する場合には、治療前の腫瘍を囲むように20個程度の多数のマーカを埋め込んでおけば、確実な切除ラインを決定することができるはずである。
ところが、治療前の腫瘍を完全に囲むように多数のマーカを埋め込むには、多数の刺入経路が必要であり、これが可能かどうかは対象組織及び腫瘍の位置による。これが可能であることは非常にまれなケースであり、実用的には多くても3〜4個程度の少数のマーカで切除範囲を決定せざるを得ない現状がある。3〜4個程度の少数のマーカのみで、術者が治療前の腫瘍領域を想定することは、ある程度可能であるが、実際に想定した切除範囲(手術範囲)で治療前の腫瘍を全摘することができるという確信を得るまでには至っていない。すなわち、少数のマーカを埋め込むだけでは、術者が確信を持って治療前の腫瘍領域の全域をカバーする切除範囲を決定することは困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、視認不可能な腫瘍に対する手術範囲の決定を支援することができる医用画像診断装置を提供することである。
本発明の実施の形態に係る特徴は、医用画像診断装置において、被検体の部位を示す医用画像を表示する表示部と、情報を記憶する記憶部と、医用画像から部位の腫瘍を囲む腫瘍範囲を腫瘍の周囲の構造体に関連付け、腫瘍範囲の位置を示す第1の位置情報を生成する手段と、生成した第1の位置情報を記憶部に保存する手段と、保存した第1の位置情報に基づいて腫瘍範囲を再現し、再現した腫瘍範囲を手術用の医用画像と共に表示部に表示させる手段と、部位に埋め込まれたマーカを検出する手段と、切開前に検出したマーカの位置及び保存した第1の位置情報に基づいて、マーカの位置と腫瘍範囲との位置関係を示す第2の位置情報を生成する手段と、生成した第2の位置情報を記憶部に保存する手段と、切開後に検出したマーカの位置及び保存した第2の位置情報に基づいて腫瘍範囲を再現し、再現した腫瘍範囲を手術用の医用画像と共に表示部に表示させる手段とを備えることである。
本発明によれば、視認不可能な腫瘍に対する手術範囲の決定を支援することができる医用画像診断装置を提供することができる。
本発明の実施の一形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る医用画像診断装置1は、各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)等の制御部2と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリ3と、患者等の被検体の部位を示す医用画像を撮影する撮影部4と、医用画像等の画像を表示する表示部5と、術者や助手等の操作者からの入力操作を受け付ける操作部6と、各種プログラムや各種データ等を記憶する記憶部7と、外部装置との通信を行う通信部8と、医用画像等の画像を処理する画像処理部9とを備えている。これらの各部は、バス10により電気的に接続されている。
制御部2は、記憶部7に記憶された各種プログラムや各種データ等に基づいて、各部を制御する。特に、制御部2は、各種のプログラムやデータ等に基づいて、データの計算又は加工等を行う一連のデータ処理及び画像を表示する画像表示処理等を実行する。
メモリ3は、制御部2が実行する起動プログラム等を記憶するメモリであって、制御部2のワークエリアとしても機能するメモリである。なお、起動プログラムは、医用画像診断装置1の起動時に制御部2により読み出されて実行される。
撮影部4は、患者等の被検体に対して医用画像を撮影する撮影動作を行う。この撮影部4としては、例えば、X線を使用する撮影部や超音波を使用する撮影部等を用いる。X線を使用する場合には、撮影部4は、寝台の天板上の被検体に対してX線を照射するX線照射部と、そのX線照射部により照射されたX線を検出するX線検出部とを備えている。この撮影部4は、寝台の天板の周囲を移動可能に設けられており、撮影位置から天板上の被検体の各部位の医用画像(CT画像)を撮影する。
表示部5は、医用画像等の画像をカラー表示可能な表示装置であって、特に、被検体の部位(例えば、肝臓)に対する手術用の医用画像を表示する表示装置である。この表示部5としては、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等を用いる。
操作部6は、操作者により入力操作される入力部であって、画像表示の開始や画像の切り替え等の各種の入力操作を受け付ける入力部である。この操作部6としては、例えば、マウスやキーボード等の入力デバイスを用いる。
記憶部7は、各種のプログラムやデータ等を記憶する記憶装置であって、特に、医用画像に関する画像データ(画像情報)D1、部位の腫瘍に対する腫瘍範囲を示す第1の位置データ(位置情報)D2及びマーカの位置を示す第2の位置データ(位置情報)D3を記憶する記憶装置である。この記憶部7としては、例えば、磁気ディスク装置や半導体ディスク装置(フラッシュメモリ)等を用いる。なお、画像データD1は、撮影部4により得られ、バス10を介して記憶部7に格納される。ここで、被検体の部位としては、例えば、肝臓、乳房、肺及び各種消化器等が挙げられる。
通信部8は、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワークを介して外部装置との通信を行う装置である。この通信部8としては、LANカードやモデム等を用いる。外部装置としては、データベースサーバや他の医用画像診断装置等が挙げられる。
画像処理部9は、撮影した医用画像や記憶した医用画像等の画像に対して様々な画像処理(例えば、画像再構成を含む画像処理等)を行う。ここで、画像処理部9は、画像データから二次元や三次元の医用画像を生成する。詳しくは、画像処理部9は、画像データ(例えばボリュームデータ)に対してボリュームレンダリング処理、MPR(Multi Planer Reconstruction)処理、及びMIP(Maximum Intensity Projection)処理等の画像処理を施し、表示用の画像データを生成する。この画像処理部9はソフトウェア及びハードウェアのどちらか一方又は両方により構成されている。
次に、このような医用画像診断装置1が行う切除範囲決定支援処理(腫瘍範囲保存処理及び手術画像表示処理)について説明する。医用画像診断装置1の制御部2は、治療前に、腫瘍範囲の位置を保存する腫瘍範囲保存処理を実行し、マーカの埋め込み及び切除を行う手術時に、手術用の医用画像を表示する手術画像表示処理を実行する。
通常、医師は、健康診断等により例えば肝臓に腫瘍が見つかった場合、医用画像診断装置1(CTやMRI、超音波診断装置等)による医用画像(臨床画像)を用いて、腫瘍の大きさや個数、種類、原発性か転移性か、切除手術適用か等の診断を行う。その結果、腫瘍が1つで4cm程度の原発性肝がんであった場合、医師は、例えば、化学療法や放射線療法による治療(術前治療)によりその腫瘍を縮小し、その後、手術で切除するという治療計画を立てる。このとき、医師は、治療により腫瘍が見えなくなる可能性があることを考慮し、腫瘍が消失又は縮小する前、すなわち治療前に、医用画像診断装置1により腫瘍の位置、すなわち腫瘍範囲の位置を保存する。その後、医師は手術時に医用画像診断装置1による手術用の医用画像(術中画像)を視認しながら患者の体内に一つ又は複数のマーカ(例えば4個)を埋め込み、それらのマーカを確認しつつ部位の切除範囲部分を切除する。
まず、医師等の操作者が治療前に医用画像診断装置1を用いて腫瘍範囲の位置を保存する場合の腫瘍範囲保存処理について図2及び図3を参照して説明する。
図2に示すように、制御部2は、まず、医用画像G1を撮影する(ステップS1)。すなわち、制御部2は、撮影部4に撮影動作を実行させる。これにより、例えば、図3に示すように、部位として肝臓Tを示す医用画像(三次元画像)G1が得られる。なお、この医用画像G1は画像データD1として記憶部7に保存される。
次いで、制御部2は、撮影した医用画像G1に対して腫瘍範囲(トレースライン)Rの設定を行う(ステップS2)。これにより、図3に示すように、腫瘍範囲Rは、医用画像G1上の腫瘍Taの周囲に設定される。ここで、この腫瘍範囲Rを自動で設定する場合には、例えば、画像処理部9がCAD等の技術により腫瘍Taを認識し、腫瘍Taから切除断端までの距離情報等に基づいてその腫瘍Taの周囲に最適な腫瘍範囲Rが設定される。このときの距離情報等は記憶部7に記憶されている。一方、手動で腫瘍範囲Rを設定する場合には、撮影した医用画像G1が表示部5に表示され、医師や助手等の操作者はその医用画像G1を参照しながら操作部6に対して入力操作を行い、腫瘍Taの周囲にその腫瘍Taを囲む腫瘍範囲Rを設定する。なお、医用画像G1が三次元画像である場合には、腫瘍範囲Rも三次元で設定され、医用画像G1が二次元画像である場合には、腫瘍範囲Rも二次元で設定される。
その後、制御部2は、腫瘍範囲Rを複数の領域Raに分割し(ステップS3)、それらの領域Raを腫瘍Taの周囲の構造体(例えば、肝臓Tの表面及び肋骨Jの表面)に関連付けて第1の位置データD2を生成し(ステップS4)、生成した第1の位置データD2を保存する(ステップS5)。すなわち、制御部2は、画像処理部9を制御し、腫瘍範囲Rを各領域Raに分割し、それらの領域Raを各構造体の各々の面、例えば肝臓Tの表面及び肋骨Jの表面(例えば外面)に関連付けて第1の位置データD2を生成し、その第1の位置データD2を記憶部7に保存する。これにより、図3に示すように、腫瘍範囲Rは各領域Raに分割され、それらの領域Raが肝臓Tの表面及び肋骨Jの表面(各特徴領域)にそれぞれ関連付けられ、それらの関連情報の集合体である第1の位置データD2が生成される。その後、第1の位置データD2は記憶部7に保存される。なお、構造体上の表面の各特徴領域は、例えば、長期間不変である肝臓Tの表面上の血管の形状等の特徴量、さらに、長期間不変である肋骨Jの形状や湾曲の程度等の特徴量によって特定される。
ここで、図3に示すように、ある1つの領域Raの位置を特定する場合には、肝臓Tの表面上の血管の形状で特徴付けられた記録面K1と、肋骨Jの形状及び湾曲率で特徴付けられた記録面K2とが抽出され、それらの記録面K1、K2により1つの領域Raの位置が特定される。これらの記録面K1、K2はそれぞれ特徴領域として機能する。例えば、四角形(例えば正方形)の領域Raの位置は、それらの各角から四角形の記録面K1の各角までの距離と、その記録面K1の各角から四角形の記録面K2の各角までの距離とにより特定される。したがって、1つの領域Raに対して、記録面K1(特徴量情報)、記録面K2(特徴量情報)及び距離情報が1セットの関連情報として取得される。なお、領域Ra、記録面K1及び記録面K2は例えば相似関係にある。この処理が、腫瘍範囲Rの全ての領域Raあるいは一定数の領域Raに対して行われ、それらの関連情報の集合体である第1の位置データD2が生成される。
なお、化学療法や放射線療法による治療の過程で、明らかに腫瘍Taの縮小が見られた場合や肝臓Tに治療による変形が見られた場合等には、前述の腫瘍範囲保存処理が再度行われ、第1の位置データD2が書き換えられてもよい。化学療法や放射線療法による治療が終了し、医用画像G1上で腫瘍Taが視認できなくなった場合には、生検等の検査で腫瘍細胞の有無が確認される。結果が陰性であった場合には、ここで治療は終了し、患者は経過観察となる。一方、結果が陽性であった場合、あるいは、腫瘍細胞を弱らせる目的で治療を行い、初めから元の腫瘍部分を切除すると計画されていた場合には、切除のための手術計画を行い、手術用のマーカの埋め込み(留置)を行うことになる。
次に、医師等の操作者が医用画像診断装置1を用いて手術用のマーカの埋め込みを行う場合の手術画像表示処理について図4乃至図6を参照して説明する。
図4に示すように、制御部2は、まず、手術用の医用画像G2を撮影する(ステップS11)。すなわち、制御部2は、撮影部4に撮影動作を実行させる。このとき、撮影は、治療前の医用画像G1(図3参照)となるべく同じ体位で行われる。これにより、例えば、図5に示すように、部位として肝臓Tを示す医用画像(三次元画像)G2が得られる。なお、この医用画像G2は画像データD1として記憶部7に保存される。
次いで、制御部2は、第1の位置データD2に基づいて各領域Raからなる腫瘍範囲Rを再現し(ステップS12)、再現した腫瘍範囲Rを手術用の医用画像G2と共に表示する(ステップS13)。すなわち、制御部2は、記憶部7から第1の位置データD2を読み出し、画像処理部9を制御して第1の位置データD2に基づいて手術用の医用画像G2上に各領域Raを各々再現し、腫瘍範囲Rを手術用の医用画像G2上に表示する。これにより、例えば、図5に示すように、腫瘍範囲Rは医用画像G2上に重畳されて表示される。
ここで、画像処理部9は、第1の位置データD2内の各領域Raにそれぞれ対応する記録面K1、記録面K2及び距離情報に基づいて各領域Raを再現する。このとき、記録面K1及び記録面K2の各々の特徴量情報に基づいて、記録面K1及び記録面K2の位置が特定され、それらの記録面K1及び記録面K2に対する距離情報に基づいて、領域Raが再現される。これが全ての領域Raに対して実行される。その後、制御部2は、再現した腫瘍範囲Rを示す画像を手術用の医用画像G2に重畳し、手術用の医用画像G2と共に手術支援用の医用画像として表示部5に表示させる。なお、高速に画像処理を行うことが可能な装置とすることにより、リアルタイムの手術用の医用画像G2上に腫瘍範囲Rを表示することが可能になる。
その後、術者は、図5に示すように、表示された手術用の医用画像G2及び腫瘍範囲Rを参照しながら、針等の挿入部材Hを用いて樹脂ビーズ等の複数のマーカM1〜M4を患者の体内、すなわち腫瘍範囲Rの周縁に挿入する。なお、マーカM1〜M4の挿入数は、腫瘍範囲Rの大きさや体表からの針でのアプローチの可能性等により決まり、単数でも複数でもよい。
次に、制御部2は、切開前の各マーカM1〜M4の位置を検出する(ステップS14)。これらのマーカM1〜M4の位置検出は、例えば医用画像G2としてCT画像によるガイド下で行われる。例えば、術者や助手等の操作者が、CT画像上に映ったマーカM1〜M4の像に対し、表示部5の表示画面上にタッチするタッチペン等の操作部6を用いて手動で位置決め(マーク付け)を行う。あるいは、画像処理部9が、各マーカM1〜M4を構成する樹脂ビーズ等の形状か、そのCT値や輝度等の特徴量から各マーカM1〜M4を自動的に検出して位置決め(マーク付け)を行ってもよい。さらに、画像処理部9がマーカ挿入前とマーカ挿入後のCT画像の差分から各マーカM1〜M4の位置を自動的に検出してもよい。なお、マーカM1〜M4が複数ある場合には、それぞれの判別が可能なように別々の番号や文字や記号等が各マーカM1〜M4に割り振られてもよく、色や形の違うマークで各マーカM1〜M4が示されてもよい。また、挿入する各マーカM1〜M4がそれぞれ別々の特徴(例えば、物質、形状、密度及びCT値等の違い)を持ち、CT画像上で判別されるようにしてもよい。
次いで、制御部2は、切開前に検出した各マーカM1〜M4の位置と再現した腫瘍範囲Rとの位置関係を示す第2の位置データD3を生成し(ステップS15)、生成した第2の位置データD3を保存する(ステップS16)。すなわち、制御部2は、画像処理部9を制御し、検出した各マーカM1〜M4の位置と再現した腫瘍範囲Rとの位置関係を求め、その位置関係を示す第2の位置データD3を生成し、その第2の位置データD3を記憶部7に保存する。
ここで、第2の位置データD3は、図6に示すように、例えば、楕円体の中心を(x,y,z)とする3次元空間座標により腫瘍範囲Rの表面の任意の点及びマーカM1〜M4の位置が設定されるデータである。すなわち、腫瘍範囲Rは、その中心が(x,y,z)であり、各マーカM1〜M4の中心点の4点(x,y,z)、(x,y,z)、(x,y,z)及び(x,y,z)を通り、長軸がacmであり、短軸がbcmである楕円体と仮定される。これにより、後で各マーカM1〜M4の4点に基づいて腫瘍範囲Rを特定することが可能になる。これは、全てのマーカM1〜M4を腫瘍範囲Rの境界に埋め込む場合である。腫瘍範囲Rの外である近傍に埋め込む場合には、各マーカM1〜M4と腫瘍範囲Rとの位置関係を決めるため、再現した各領域Raのそれぞれに対して、各マーカM1〜M4からの距離を算出しておく。また、他の例としては、腫瘍範囲Rの境界を構成する面要素郡の各々と、各マーカM1〜M4の位置との距離を求めておく方法を用いることもできる。
前述のように、医用画像G1から腫瘍Taの位置が腫瘍Taの周囲の構造体、例えば肝臓Tの表面及び肋骨Jの表面に関連付けられ、腫瘍Taの位置を示す第1の位置データD2が生成され、この第1の位置データD2は記憶部7に保存される。その後、各マーカM1〜M4の埋め込みを行う手術前等に、必要に応じて、第1の位置データD2に基づいて肝臓Tに対する腫瘍範囲Rが再現され、その腫瘍範囲Rが手術用の医用画像G2と共に表示される(図5参照)。これにより、目に見えない腫瘍Taに対する腫瘍範囲Rが表示されるので、術者はその腫瘍範囲Rを視認することができる。その結果、術者は迷うことなく自信を持って肝臓Tの腫瘍範囲Rの周縁に各マーカM1〜M4を埋め込むことが可能になり、肝臓Tに対する切除範囲を容易に決定することができる。
次に、医師等の操作者が医用画像診断装置1を用いて切除手術を行う場合の手術画像表示処理について図7乃至図9を参照して説明する。術者は切除手術を開始し、患者を切開(開腹)して肝臓Tの表面を露出させると、三次元用の超音波プローブ等の撮影部4を肝臓Tの表面に当て、肝臓Tの内部に埋め込まれたマーカM1〜M4を探す。
図7に示すように、まず、制御部2は、切開後の手術用の医用画像(術中画像)G3を撮影する(ステップS11)。すなわち、制御部2は、撮影部4に撮影動作を実行させる。これにより、例えば、図8に示すように、部位として肝臓Tを示す医用画像(三次元画像)G3が得られる。なお、この医用画像G3は、必要に応じて画像データD1として記憶部7に保存される。ここで、図8中の一点鎖線は、切開前の肝臓Tの位置を示す。
次いで、制御部2は、切開後の各マーカM1〜M4の位置を検出する(ステップS22)。すなわち、制御部2は、医用画像G3上の各マーカM1〜M4の位置を自動又は手動により認識する。自動の場合には、三次元の超音波画像上でのマーカM1〜M4の特徴量を予め記憶部7に登録し、その特徴量に基づいて各マーカM1〜M4を認識してそれらの位置を検出する。一方、手動の場合には、術者や助手等の操作者がタッチペン等の操作部6により各マーカM1〜M4をマーキングする。制御部2は、そのマーキングに応じて各マーカM1〜M4を認識してそれらの位置を認識する。
その後、制御部2は、切開後に検出した各マーカM1〜M4の位置と記憶した第2の位置データD3に基づいて腫瘍範囲Rを再現し(ステップS23)、再現した腫瘍範囲Rを手術用の医用画像G3と共に表示する(ステップS24)。すなわち、制御部2は、記憶部7から第2の位置データD3を読み出し、画像処理部9を制御して第2の位置データD3及び検出した各マーカM1〜M4の位置に基づいて腫瘍範囲Rを再現し、再現した腫瘍範囲Rを手術用の医用画像G3上に表示する。これにより、例えば、図8に示すように、腫瘍範囲Rは医用画像G3上に重畳されて表示される。
ここで、例えば、図9に示すように、切開前のCT画像(医用画像G2)上のマーカ位置(第2の位置データD3)と切開後の超音波画像(医用画像G3)上のマーカ位置(検出した各マーカM1〜M4の位置)との距離が求められる。その距離が所定量(例えば2mm)以上であった場合には、切開前と切開後で各マーカM1〜M4の位置関係が変化していると判断される。この場合、画像処理部9は、図9に示すように、切開前の各マーカM1〜M4の位置(楕円)からそれらの各マーカM1〜M4がつくる四角形を求め、切開後の各マーカM1〜M4のつくる四角形のY軸が傾いた角度θを取得し、各マーカM1〜M4を囲む楕円形で示される腫瘍範囲RのY軸を元の位置から角度θだけ傾けて腫瘍範囲Rを再設定する。このとき、各マーカM1〜M4がつくる四角形は変形されて正方形とされて用いられ、その変形量も記憶されて腫瘍範囲Rの再設定時に用いられる。
加えて、画像処理部9は、切開前のCT画像上の各マーカM1〜M4の位置から求められた腫瘍範囲Rの中心と、切開後の超音波画像上の各マーカM1〜M4の位置から求められた腫瘍範囲Rの中心とから、腫瘍範囲Rの移動量を求め、その移動量に基づいて腫瘍範囲Rを再設定する。なお、実際には、切開前と切開後の肝臓Tの変形は、図9に示すように単純ではないため、有限要素法等の手法を用いて、マーカ位置の変化とそれに伴う腫瘍範囲Rの変化を計算することになる。また、切開直後だけでなく、切除手術が進んで行く間に肝臓Tの形は変化して行くため、前述の処理を繰り返し、リアルタイムの画像で腫瘍範囲Rを確認しながら切除手術を進めることが望ましい。
なお、第2の位置データD3として各マーカM1〜M4と各領域Raとの距離を記録している場合には、各マーカM1〜M4と各領域Raとの距離と、術中の超音波画像に再現する各領域Raと術中の超音波画像で決定された各マーカM1〜M4との距離の2乗誤差が最小になるように、各領域Raの位置を決定する(最小2乗法で決定することができる)。面要素郡を用いる場合も同様である。求めた各領域Raからなる腫瘍範囲Rは術中の超音波画像(医用画像G3)の上に重畳表示される。
前述のように、切開後に検出した各マーカM1〜M4の位置と記憶した第2の位置データD3に基づいて腫瘍範囲Rが再現され、その腫瘍範囲Rが手術用の医用画像G3と共に表示される。これにより、切開後等に肝臓Tが変形した場合でも、各マーカM1〜M4に基づいて腫瘍範囲Rが調整されて表示されるので、少数のマーカM1〜M4を埋め込むだけで、術者が確信を持って消失前の腫瘍Taの全域をカバーする切除範囲を決定することができる。特に、肝臓Tに当てた超音波プローブの位置、角度及び、三次元画像上で示された楕円体状の腫瘍範囲Rにより、術者はメスを入れる位置や方向等を決定することが容易になる。通常のように術前に患者の体内に多数のマーカを留置する必要がある場合に比べ、例えば4個程度の少数のマーカM1〜M4を留置すればよく、縮小前の腫瘍範囲Rを術中の医用画像G3に表示することが可能になるので、術者が確信を持って消失前の腫瘍Taの全域をカバーする切除範囲を決定することができる。その結果、術者はその切除範囲内の部分を切除し、治療前の腫瘍Taを全て正確に摘出することができる。
このようにして、化学療法や放射線療法による治療の前に撮影した医用画像G1で腫瘍範囲Rが設定され、治療により腫瘍Taが消失した後に切除手術前の医用画像G2が撮影されて表示される。この医用画像G2には、腫瘍Taが表示されないが、ランドマークとなる構造体の各特徴領域(例えば、各記録面K1、K2)の情報を用いて腫瘍範囲Rが再現されるので、術者はその腫瘍範囲Rをガイドとして各マーカM1〜M4を埋め込むことが可能になる。また、その医用画像G2では、再現した腫瘍範囲R及び埋め込んだ各マーカM1〜M4の関係が求められる。手術中には、術中の医用画像G3に写る各マーカM1〜M4に基づいて腫瘍範囲Rが再度再現される。このように、治療前の医用画像G1における腫瘍範囲Rを構造体の特徴領域を基点として術前の医用画像G2に再現し、さらに、再現した腫瘍範囲Rを各マーカM1〜M4に基づいて術中の医用画像G3に再度再現するという2段階の位置合わせが行われる。これにより、消失前の腫瘍Taに対する腫瘍範囲Rは、各マーカM1〜M4の埋め込みを行う場合、正確に医用画像G2上に再現されて表示され、さらに、切除手術を行う場合にも、正確に医用画像G2上に再現されて表示されるので、術者は確信を持って消失前の腫瘍Taの全域をカバーする切除範囲を容易に決定することができる。その結果、術者は、再現された腫瘍範囲Rをガイドとして各マーカM1〜M4を正確に埋め込むことができ、さらに、決定した切除範囲内の部分を切除し、消失前の腫瘍Taを全て確実に摘出することができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、医用画像G1から肝臓Tの腫瘍Taに対する腫瘍範囲Rの位置をその腫瘍Taの周囲の構造体(例えば、肝臓Tの表面及び肋骨Jの表面)に関連付け、腫瘍範囲Rの位置を示す第1の位置データD2を生成し、その第1の位置データD2を保存し、その後、必要に応じて、記憶した第1の位置データD2に基づいて腫瘍範囲Rを再現し、再現した腫瘍範囲Rを手術用の医用画像G2と共に表示することによって、目に見えない腫瘍Taに対する腫瘍範囲Rが表示され、術者はその腫瘍範囲Rを視認することが可能になる。これにより、視認不可能な腫瘍Taに対する切除範囲の決定を支援することができる。すなわち、術者は迷うことなく自信を持って肝臓Tの腫瘍範囲Rの周縁に各マーカM1〜M4を埋め込むことが可能になり、肝臓Tに対する切除範囲を容易に決定することができる。特に、術者の経験や熟練度等に依存することなく、患者の体内に各マーカM1〜M4を埋め込むことが可能になるので、正確な手術を行うことができる。
さらに、切開前に検出した各マーカM1〜M4の位置及び記憶した第1の位置データD2に基づいて、検出した各マーカM1〜M4の位置と腫瘍範囲Rとの位置関係を示す第2の位置データD3を生成し、その第2の位置データD3を保存し、その後、切開後に検出した各マーカM1〜M4の位置及び記憶した第2の位置データD3に基づいて腫瘍範囲Rを再現し、再現した腫瘍範囲Rを手術用の医用画像G3と共に表示することによって、少数のマーカM1〜M4を埋め込むだけで、術者は確信を持って消失前の腫瘍Taの全域をカバーする切除範囲を決定することができる。その結果、術者はその切除範囲内の部分を切除し、消失前の腫瘍Taを全て確実に摘出することができる。特に、切開後等に肝臓Tが変形した場合でも、各マーカM1〜M4に基づいて腫瘍範囲Rが再現されるので、術者は正確な切除手術を行うことができる。
加えて、腫瘍範囲Rを複数の領域Raに分割し、分割した各領域Raをそれぞれ肝臓Tの表面及び肝臓Tの周囲に位置する肋骨Jの表面に関連付け、第1の位置データD2を生成することから、精度良く腫瘍Taの位置、すなわち腫瘍範囲Rを再現することが可能になるので、腫瘍範囲Rを正確に示すことができる。
ここで、前述の実施の形態においては、術中画像として超音波画像を用いた場合を説明しているが、これに限るものではなく、術中画像としてX線透視画像(二次元画像)を用いることも可能である。X線透視画像は投影された二次元画像であり、術前のマーカ位置は三次元情報であるため、それらの位置合わせには、以下のような位置合わせ技術が必要となる。
患者の体内に埋め込んだ各マーカM1〜M4(マーカ群)のCT画像上の位置と術中のX線画像上の位置に基づいて、術中のX線画像上に腫瘍範囲Rを再現する手段について図10を用いて説明する。
まず、術者は、X線装置としての撮影部4により患者に対して撮影動作を行い、患者の体内の各マーカM1〜M4を含むX線画像G4を撮影する。これにより、図10に示すようなX線画像G4が得られる。ここで、図10中の矢印A2は撮影方向である。なお、マーカ群を構成する4個のマーカM1〜M4はそれぞれ画像処理部9により判別可能である。一方、前述の実施の形態のように、図10に示すように、三次元の医用画像であるCT画像G2中には、4個のマーカM1〜M4(マーカ群)及び腫瘍範囲Rが登録されている。
画像処理部9は、X線画像G4上に表示された各マーカM1〜M4をシミュレーション平面画像G5上に投影する。次に、画像処理部9は、シミュレーションX線源A1から三次元CT画像G2上の4個のマーカM1〜M4(マーカ群)をシミュレーション平面画像G5上に投影する。次いで、画像処理部9は、シミュレーション平面画像G5へ投影された三次元CT画像G2の像が、シミュレーション平面画像G5上に投影されたX線画像G4の像に一致するように図10中の矢印A3の方向に三次元CT画像G2を移動させて調整する。ここで、シミュレーションX線源A1からシミュレーション平面画像G5の距離は、実際の術中のX線装置におけるX線源からディテクタまでの距離と一致している。
その後、画像処理部9は、三次元CT画像G2とX線画像G4の各マーカM1〜M4の位置がシミュレーション平面画像G5上で一致したところで、三次元CT画像G2上に4個のマーカM1〜M4との位置関係に基づく腫瘍範囲Rを呼び出して再現し、その三次元CT画像G2上の腫瘍範囲Rをシミュレーション平面画像G5上に投影して登録する。このとき、再現した腫瘍範囲Rは三次元の体積を持つ領域であるが、投影した切除領域Rは二次元の面積を持つ領域となる。この二次元の切除領域RをX線画像G4に重ねて表示する場合、切除領域R以外ではX線画像(グレースケール画像)G4をそのまま表示し、切除領域RではX線画像のグレースケールの中間色(例えば黄色等)を表示する。また、切除領域Rの境界を抽出し、境界線をX線画像G4に重畳する。シミュレーション平面画像G5を実際のX線画像G4に重ねて表示することによって、X線画像G4上には、シミュレーション平面画像G5に投影された二次元の腫瘍範囲Rが表示される。これにより、術者は確信を持って消失前の腫瘍Taの全域をカバーする手術範囲を決定することができる。その結果、術者はその切除範囲内の部分を切除し、消失前の腫瘍Taを全て確実に摘出することができる。特に、術者は、リアルタイムのX線画像G4上で二次元の腫瘍範囲Rを確認しながら切除手術を進めることができる。
(他の実施の形態)
なお、本発明は、前述の実施の形態に限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
例えば、本実施の形態においては、腫瘍Taの周囲の構造体として、肝臓Tの表面及び肋骨Jの表面を用いているが、これに限るものではなく、例えば、他の構造体を用いるようにしてもよい。また、腫瘍Taの周囲の構造体として、肝臓Tの表面及び肋骨Jの表面の両方を用いているが、これに限るものではなく、例えば、それらのどちらか一方だけを用いるようにしてもよい。ただし、肝臓Tの表面及び肋骨Jの表面の両方を用いた場合の方が、それらの片方だけを用いた場合に比べ、腫瘍範囲Rの位置精度を向上させることができる。
また、前述の実施の形態においては、腫瘍範囲Rとして、肝臓Tの腫瘍Taの領域より大きい範囲を設定しているが、これに限るものではなく、例えば、肝臓Tの腫瘍Taの領域と同じ範囲を設定するようにしてもよい。この場合には、腫瘍範囲Rは、術前治療前の腫瘍Taの領域となる。
さらに、前述の実施の形態においては、三次元CTによる腫瘍範囲Rの設定及び再現を説明しているが、これに限るものではなく、例えば、MRIや超音波診断装置等の他の医用画像診断装置やそれらの組み合わせであってもよい。さらに、三次元画像を用いているが、これに限るものではなく、二次元画像を用いるようにしてもよい。
加えて、前述の実施の形態においては、ソフトウェアであるプログラムに基づいて制御部2により各種の処理を実行しているが、これに限るものではなく、例えば、ソフトウェア及びハードウェアのどちらか一方又は両方により各種の処理を実行するようにしてもよい。
本発明の実施の一形態に係る医用画像診断装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す医用画像診断装置が行う腫瘍範囲保存処理の流れを示すフローチャートである。 図2に示す腫瘍範囲保存処理による腫瘍範囲の保存を説明するための説明図である。 図1に示す医用画像診断装置が行う手術画像表示処理の一部の流れを示すフローチャートである。 図4に示す手術画像表示処理による画像の表示を説明するための説明図である。 第2の位置データを説明するための説明図である。 図1に示す医用画像診断装置が行う手術画像表示処理の一部の流れを示すフローチャートである。 図7に示す手術画像表示処理による画像の表示を説明するための説明図である。 図7に示す手術画像表示処理による画像の再現を説明するための説明図である。 術中画像としてX線透視画像(二次元画像)を用いる場合の画像の再現を説明するための説明図である。
符号の説明
1 医用画像診断装置
4 撮影部
5 表示部
7 記憶部
D2 第1の位置情報(第1の位置データ)
D3 第2の位置情報(第2の位置データ)
G1 医用画像
G2 手術用の医用画像
R 腫瘍範囲
T 部位(肝臓)
Ta 腫瘍

Claims (3)

  1. 被検体の部位を示す医用画像を表示する表示部と、
    情報を記憶する記憶部と、
    前記医用画像から前記部位の腫瘍を囲む腫瘍範囲を前記腫瘍の周囲の構造体に関連付け、前記腫瘍範囲の位置を示す第1の位置情報を生成する手段と、
    生成した前記第1の位置情報を前記記憶部に保存する手段と、
    保存した前記第1の位置情報に基づいて前記腫瘍範囲を再現し、再現した前記腫瘍範囲を手術用の前記医用画像と共に前記表示部に表示させる手段と、
    前記部位に埋め込まれたマーカを検出する手段と、
    切開前に検出した前記マーカの位置及び保存した前記第1の位置情報に基づいて、前記マーカの位置と前記腫瘍範囲との位置関係を示す第2の位置情報を生成する手段と、
    生成した前記第2の位置情報を前記記憶部に保存する手段と、
    切開後に検出した前記マーカの位置及び保存した前記第2の位置情報に基づいて前記腫瘍範囲を再現し、再現した前記腫瘍範囲を手術用の前記医用画像と共に前記表示部に表示させる手段と、
    を備えることを特徴とする医用画像診断装置。
  2. 前記生成する手段は、前記腫瘍範囲を複数の領域に分割し、分割した前記複数の領域をそれぞれ前記部位の表面及び前記部位の周囲に位置する肋骨の表面のどちらか一方又は両方に関連付け、前記第1の位置情報を生成することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  3. 前記医用画像を撮影する撮影部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の医用画像診断装置。
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