JP2009060302A - 携帯通信端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アンテナ素子と基板との間を同軸ケーブルにより接続する場合に、安定的なグランドを確保し、コストアップも抑えるようにする。
【解決手段】
アンテナ素子3と当該アンテナ素子3を通じて通信を行うためのメイン回路基板との間を同軸ケーブル5により接続する。同軸ケーブル5には、複数箇所の被覆材が除去された状態のシールド線材部分に金属筒材がかしめられた複数のクランプ部6が設けられている。また、筐体1は、導電性材料により形成され、同軸ケーブル5が当該筐体1内に配設した時に、各クランプ部6にそれぞれ対応する場所に当該筐体1と一体化されたスリット部2を備えている。そして、同軸ケーブル5の各クランプ部6は、それらスリット部2に軽圧入される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アンテナ素子と回路基板との間を同軸ケーブルにより接続した構成を備えた携帯通信端末に関する。
従来より、アンテナ素子と基板(アンテナの着地点)との間の距離が物理的に離れているような場合、それらアンテナ素子と基板との間を電気的に接続するための接続手段として同軸ケーブルを用いることが多い。また、このように距離が離れたアンテナ素子と基板との間を同軸ケーブルにて結ぶようにした場合には、アンテナ特性の劣化防止のために、アンテナ素子と基板との間の途中部分において同軸ケーブル自体をグランドに落とす(例えばシールド線をグランドに接続する)必要がある。
ここで、同軸ケーブルをグランドに落とす代表的な手法として、以下のような二つの手法が知られている。
すなわち例えば、第1の手法として、同軸ケーブルの途中部分を、例えばフレキシブル基板の導電パターンに半田付け等にて接続し、そのフレキシブル基板をグランドとなる導電性部品へ電気的に接続することによって、当該同軸ケーブルをグランドに落とす方法が知られている。
また第2の手法として、フレキシブル基板の導電パターン上に、同軸ケーブルを接続するための別部品を実装し、その別部品に同軸ケーブルを半田付け等により固定及び電気的に接続し、上述の第1の手法と同じく、そのフレキシブル基板をグランドとなる導電性部品へ電気的に接続することで、当該同軸ケーブルをグランドに落とす手法が知られている。
その他、特開2006−325152号の公開特許公報(特許文献1)には、折り畳み型の携帯電話機の第1の筐体側の第1回路基板と第2の筐体側の第2回路基板とが、ダイポールアンテナに対して平衡給電を行う同軸ケーブルを利用してグランド接続されると共に、アンテナ給電経路のグランド接続は同軸ケーブルの外周導体により行われる構成が開示されている。
また、特開2006−304037号の公開特許公報(特許文献2)には、中心線材がアンテナ基板のアンテナパターンに接続され、外周のシールド線材がアンテナ基板のグランドパターンに電気的に接続された同軸ケーブルを有し、その同軸ケーブルの高さが、金属部材等にて形成された上ケースと下ケースに設けられた嵌合部の高さと一致するようになされ、上ケースと下ケースを嵌合固定した場合に、同軸ケーブルのシールド線材を圧迫するように、上ケースと下ケースの嵌合部が接触するようになされた構成が開示されている。
特開2006−325152号公報(図2) 特開2006−304037号公報(図1)
ところが、上述した第1,第2の手法の場合、同軸ケーブルはフレキシブル基板を介してグランドに接続されることから、当該同軸ケーブルとフレキシブル基板との間の接点部、及び、フレキシブル基板とグランドの導電性部品との間の接点部という、少なくとも二箇所の接点部のそれぞれについて、電気的に安定的な接続を行わなければならない。すなわち、それら二箇所の接点部のうちの何れか一方でも電気的な接続が不十分であると、安定的なグランドを確保できなくなり、それがアンテナ特性の劣化につながってしまう虞がある。また、第2の手法の場合は、フレキシブル基板に別部品を設けなければならないと共に、当該別部品に同軸ケーブルを半田付け等により固定及び電気的に接続するための工程が必要になるため、コストアップにつながるというデメリットもある。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、アンテナ素子と基板との間を同軸ケーブルにより接続する場合において、安定的なグランドを確保できると共に、コストアップを抑えることも可能な携帯通信端末を提供することを目的とする。
本発明の携帯通信端末は、アンテナ素子と当該アンテナ素子を通じて通信を行うための回路基板との間を接続する同軸ケーブルと、同軸ケーブルの複数箇所の被覆材が除去された状態のシールド線材部分に電気的に接続され且つそのシールド線材部分の周囲を覆うように設けられる導電性円筒材と、導電性材料により形成された筐体と、同軸ケーブルを筐体内に配設した時に、少なくとも各導電性円筒材にそれぞれ対応する場所に当該筐体と一体化されて設けられると共にそれら導電性円筒材が挿入されるスリット部とを備えることにより、上述した課題を解決する。
すなわち、本発明によれば、同軸ケーブルの被覆材を除去した後のシールド線材を覆うように導電性円筒材を配置し、また、筐体を導電性材料により形成し、その筐体に一体化してスリット部を設け、そのスリット部に同軸ケーブルの導電性円筒材を挿入(軽圧入)することで、安定した同軸ケーブルのグランドを確保している。
本発明においては、同軸ケーブルの被覆材を除去した後のシールド線材を覆うように導電性円筒材を配置し、筐体を導電性材料により形成された筐体に一体化されたスリット部に、導電性円筒材を挿入(軽圧入)することにより、同軸ケーブルの安定的なグランドを確保すると共に、半田付けが必要な部品を使用しないことで、コストアップを抑えることも可能となっている。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態では、本発明の一適用例として、携帯電話端末を挙げているが、勿論、ここで説明する内容はあくまで一例であり、本発明はこの例に限定されないことは言うまでもない。
〔携帯電話端末の筐体の概略構成〕
図1には、本実施形態の携帯電話端末の端末筐体及びその内部に配置される本発明の主要部の構成を示す。なお、図1及び後述の図4乃至図6は携帯電話端末の端末筐体のうち本発明の主要部の構成が配置されている一部分のみの概略構成をして示している。
図1に示す本実施形態の携帯電話端末において、端末筐体は、底面部13に対向する面側が開放された長方形の箱状の下筐体1と、上面部に対向する面側が開放された長方形の箱状の上筐体(上筐体の図示は省略する。)とを少なくとも有して構成され、それら下筐体1と上筐体の両開放面側を向かい合わせ、上記下筐体1の側壁面部11,12の開放面側上端部と同じく上筐体の側壁面部の開放面側下端部とを付き当てるようにして組み付けた時に、それら下筐体1と上筐体の間に内部空間が形成されるように構成されている。図1は、下筐体1の内部の一部分を開放面側から観た斜視図である。
本実施形態の携帯電話端末において、下筐体1の箱形状を形成する四つの側壁面のうち、例えば長方形の一方の短尺側の側壁面部11の内側には、アンテナ素子3が貼り付けられて配置されており、また、当該一方の短尺側壁面部11近傍の筐体内部は、スピーカとアンテナ用及びスピーカ用の回路等が実装された回路基板が配される副基板収納部9となされている。なお、図1ではスピーカや回路基板の図示については省略している。
一方、本実施形態の携帯電話端末において、上記下筐体1の箱形状を形成する四つの側壁面のうち、上記アンテナ素子3が設けられた上記一方の短尺側壁面部11に相対応する他方の短尺側壁面部の方は、本実施形態の携帯電話端末の主要回路用のメイン基板が配されるメイン基板収納部10となされている。なお、図1ではメイン基板の図示については省略している。
そして、本実施形態の携帯電話端末において、上記副基板収納部9と上記メイン基板収納部10との間は、図示しないバッテリが配置されるバッテリ収納部8となされている。
すなわち、本実施形態の携帯電話端末では、副基板収納部9とメイン基板収納部10との間が、バッテリ収納部8により隔てられた構成となされている。言い換えると、本実施形態の携帯電話端末では、無線通信のために必要な所望の大きさを有したアンテナ素子3を実装可能にすると共に、実使用時においてアンテナ特性の変動が少なく且つ良好なアンテナ特性が得られるようにするために、長方形状の下筐体1の例えば一方の短尺側壁面部11の方に当該アンテナ素子3を配置するようにし、また、充分なバッテリ容量を確保できる大型バッテリを実装可能とするために上記バッテリ収納部8の容積を極力大きくし、その一方で当該端末の小型化及び薄型化を可能とするために、アンテナ素子3(副基板収納部9)とメイン基板収納部10とを離れた位置に配置し、それらアンテナ素子3(副基板収納部9)とメイン基板収納部10との間にバッテリ収納部8を設けるようにしている。
〔同軸ケーブルのグランド確保〕
本実施形態の携帯電話端末のように、アンテナ素子3とメイン基板との間の距離が離れている場合、当該アンテナ素子3とメイン基板との間は、例えば同軸ケーブル5により電気的に接続されることになる。本実施形態の携帯電話端末の場合、同軸ケーブル5の一方の端部は、フレキシブル基板4の導電パターンを通じてアンテナ素子3に電気的に接続されており、また、当該同軸ケーブル5の他方の端部は、接続コネクタ7を通じて図示しないメイン基板に電気的に接続されている。なお、上記同軸ケーブル5の一方の端部側の信号線材は、半田付け等によりフレキシブル基板4の信号用導電パターンに電気的に接続され、さらに、同軸ケーブル5の一方の端部側のシールド線材は、半田付け等によりフレキシブル基板4のグランド用導電パターンに電気的に接続されており、また、当該同軸ケーブル5の他方の端部側の信号線材は、接続コネクタ7内の信号用接点に電気的に接続され、さらに、当該同軸ケーブル5の他方の端部側の信号線材は、接続コネクタ7内のグランド用接点に電気的に接続されている。また、本実施形態において、上記フレキシブル基板4の導電パターンは、金属バネ等を介してアンテナ素子3に接続されることで、上記同軸ケーブル5の一方の端部とアンテナ素子3との間の電気的な接続が実現されている。その他、フレキシブル基板4は、メイン基板にも接続されており、当該フレキシブル基板4内の複数の導電パターンのなかには、グランド用パターンとアンテナ信号用のパターンも設けられている。
ここで、本実施形態の携帯電話端末のように、距離が離れたアンテナ素子3とメイン基板との間を同軸ケーブル5にて結ぶようにした場合には、アンテナ特性の劣化防止を図るために、アンテナ素子3とメイン基板との間の途中部分において、同軸ケーブル5自体をグランドに落とす(具体的にはシールド線をグランドに接続する)必要がある。但し、同軸ケーブルをグランドに落とすための手法として、前述の第1の手法や第2の手法を用いたのでは、前述したように、安定的なグランドを確保できず、またコストアップが避けられない。
このようなことから、本実施形態の携帯電話端末では、例えば下筐体1をマグネシウム等の導電性材料により形成して当該下筐体1をメイン基板のグランドとして用い、また、同軸ケーブル5には、図2及び図3に示すように、そのケーブル両端部間の途中の複数箇所にて、外表面を覆っている被覆材51を剥がした上で当該被覆材51が剥がされて外部に露出したシールド線材52の部分上に円筒状の金属筒材(導電性円筒材)をかしめて当該金属筒材とシールド線材52を圧着させたクランプ部6を設けており、さらに上記下筐体1には、長方形状の長尺方向の内壁面側で且つ上記同軸ケーブル5が引き回されることになる部分の複数箇所に、図1及び図4乃至図6に示すように当該下筐体1と一体化された爪部21及び台座部25により形成されたスリット部2を設けている。そして、本実施形態では、それらスリット部2内に上記同軸ケーブル5の各クランプ部6を軽圧入(金属筒材部分を軽圧入)し、同軸ケーブル5のシールド線材52をクランプ部6の金属筒材を介して下筐体1のグランドに接続させることにより、当該同軸ケーブル5のグランドを確保するようにしている。
より詳細に説明すると、同軸ケーブル5は、一般に、中心軸付近に信号線材54が設けられ、その周囲に絶縁材53、またその外側周囲にシールド線材52が配され、さらに当該シールド線材52の外側を絶縁性の被覆材51が覆う構造を有している。本実施形態では、図1乃至図3に示すように、アンテナからメイン基板まで延びる同軸ケーブル5の両端部の間について、グランドに落とすことでアンテナ特性の劣化防止に効果のある複数箇所を例えば計算により求めた上で、更にそれら複数箇所について計測器による実測値を加味した位置修正を加えた複数箇所について、上記被覆材51を剥がし、その被覆材51が剥がされた後のシールド線材52上に円筒状の金属筒材をかしめる等により圧着させてクランプ部6(6a,6b,6d)を形成している。そして、それらクランプ部6(6a,6b,6d)を、下筐体1のスリット部2(2a,2b,2d)内に軽圧入している。
また、本実施形態において、下筐体1の各スリット部2(2a乃至2d)は、図1及び図4乃至図6に示すように、それぞれ爪部21及び台座部25により構成されている。上記爪部21は、当該下筐体1の側壁面部12から筐体内部側に突出して形成されており、当該下筐体1の側壁面部12の開放面側上端部と上筐体の側壁面部の開放面側下端部とが付き当てられて組み合わされる際に、上記上筐体の側壁面部の開放面側下端部を、当該下筐体1の側壁面部12の内側との間で挟み込むと同時に下側から支持するための支持部23と、上記同軸ケーブル5と共にアンテナからメイン基板まで引き回されるフレキシブル基板4が貼り付けられることにより当該フレキシブル基板4の捻れや上下筐体の側壁面部への噛み込みを防止すること等のための側面部22と、上記台座部25の上面27に相対応する下面26とを有して構成されている。そして、上記爪部21の下面26と上記台座部25の上面27との間の間隔(つまりスリット部2の間隔)は、上記同軸ケーブル5のシールド線材52に上記金属筒材がかしめられた状態のクランプ部6の外径(かしめられた後の金属筒材の外径)よりも僅かに狭い距離となされている。したがって、上記スリット部2に上記同軸ケーブル5のクランプ部6が例えば図5中の矢印A方向からスライド挿入された場合、当該スリット部2の上記爪部21の下面26と上記台座部25の上面27との間に、クランプ部6の金属筒材が接触した状態で挿入される(つまり軽圧入される)ことになる。これにより、同軸ケーブル5のシールド線材52は、クランプ部6の金属筒材を介して下筐体1のグランドに接続させることになる。なお、本実施形態の場合、クランプ部6の外径とスリット部2の間隔についても、計算値及びそれに実測値を加味して求めた最適な値となされている。
但し、本実施形態において、上記スリット部2は、同軸ケーブル5をグランドに落とすための機能を有していると同時に、当該スリット部2の爪部21は、下筐体1と上筐体が組み合わされる際に、上筐体の側壁面部の開放面側下端部を支持する機能(支持部23としての機能)をも有している。すなわち、スリット部2の個数及び配置場所は、同軸ケーブル5のグランドを確保できるだけの個数及び配置場所を満足すると同時に、上筐体を充分に支持できるだけの爪部21(支持部23)の個数及び配置場所をも満足するものにしなければならない。
一方、同軸ケーブル5をグランドに落とす場合、同軸ケーブル5の任意の場所及び個数をグランドとの接点にしただけでは、必ずしもアンテナ特性を充分に確保できるとは限らない。確実にアンテナ特性の劣化を防止できるようにするためには、予め計算により求め更に実測値をも考慮して、グランド接点とすべき場所及び個数を決めなければならない。なお、本発明者は、同軸ケーブル5のアンテナに近い部分についてはグランド接点間の間隔を狭くし且つグランド接点を複数配することが望ましく、また、アンテナから遠い部分についてはグランド接点間を或る程度の広い間隔に配置しても問題が少ないことを、計算値及び実測値から求めている。
これらのことから、本実施形態の携帯電話端末では、上筐体の支持機能を満足させるために、爪部21(支持部23)の個数及び配置場所を、図1に示すように、下筐体1の側壁面部12内側の例えば四箇所とし、また、同軸ケーブル5のグランド確保機能を満足させるために、上記各爪部21とそれらに対応した台座部25からなる四箇所のスリット部2(2a〜2d)のうち、アンテナに近い側の隣り合ったスリット部2a及び2bの二箇所で同軸ケーブル5をグランドに落とすようにし、一方、アンテナから遠い側のスリット部2c,2dではスリット部2dのみで同軸ケーブル5をグランドに落とすようにしている。言い換えると、本実施形態の携帯電話端末においては、アンテナ特性の劣化防止のために、同軸ケーブル5には、アンテナに近い側に二箇所のクリップ部6a,6bを設け、アンテナから遠い側に一箇所だけクリップ部6dを設けるようにしており、一方、下筐体1には、それら三箇所のクリップ部6a,6b,6dをグランドに落とすために、上記三箇所のクリップ部6a,6b,6dに対応した位置及び個数である少なくとも三箇所のスリット部2a,2b,2dを設けた上で、さらにもう一箇所の爪部21(支持部)つまりスリット部2cを構成する爪部(支持部)を設けることで、上筐体を支持するための充分な強度を確保できるようにしている。
〔まとめ〕
以上説明したように、本実施形態の携帯電話端末によれば、同軸ケーブル5の複数箇所にクランプ部6を設け、一方、筐体を導電性材料により形成すると共に上記同軸ケーブル5の各クランプ部6が軽圧入により挿入されるスリット部2を設けることにより、同軸ケーブル5の安定したグランドを確保でき、また、軽圧入による電気的な接触を行っているため、半田付け等の工程や当該半田付けされる別部品等が不要になり、コストの削減が可能となる。
また、本実施形態の携帯電話端末によれば、同軸ケーブル5のクランプ部6がスリット部2に対してスライド挿入される構造となされているため、アンテナからメイン基板までの同軸ケーブル5を筐体内に組み込む際の組み込み性も良く、製造時の作業時間を短縮でき、コスト削減を実現することができる。
なお、特開2006−304037号の公開特許公報(特許文献2)には、金属部材等にて形成された上ケースと下ケースに設けられた嵌合部により同軸ケーブルのシールド線材を挟み込んで圧迫することで、同軸ケーブルをグランドに落とす技術が開示されているが、この技術の場合、同軸ケーブルのシールド線材をそのまま嵌合部により挟み込むため、シールド線材の破断や接触不良が発生する虞があり、また、嵌合部からはみ出したシールド線材が他の内部回路部品等に接触してしまうことによる誤動作や短絡(ショート)なども発生する虞がある。これに対して、本実施形態の携帯電話端末の場合は、スリット部2を構成する爪部21と台座部25は共に同じ筐体(下筐体1)に一体化されて形成されており、上筐体と下筐1体が組み合わされた場合でも、当該スリット部2の寸法(爪部21の下面26と台座部25の上面27との間隔)精度は高く且つ変化することもなく、また、同軸ケーブル5のグランド接点となる部分は、シールド線材52が露出したままの状態ではなく、金属筒材をかしめたクランプ部6となされているため、当該クランプ部6の寸法精度も上記スリット部2の寸法精度と同様に高いものとなっている。このため、本実施形態によれば、スリット部2にクランプ部6を軽圧入することにより同軸ケーブル5のグランドを確実且つ安定的に確保可能になるだけでなく、シールド線材の破断や接触不良が発生することもなく、また、シールド線材が他の内部回路部品等に接触してしまうことによる誤動作や短絡(ショート)なども発生することがない。
その他、上述した本発明の実施形態の説明は、本発明の一例である。このため、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。
本発明の携帯通信端末は、上述した実施形態の携帯電話端末に限定されず、アンテナを備えたPDA(Personal Digital Assistant)やパーソナルコンピュータ、携帯型テレビゲーム装置、携帯型ディジタルテレビジョン受信機、カーナビゲーション装置など様々な端末にも適用可能である。
本発明実施形態の携帯電話端末の筐体(下筐体)及びその内部に配置される本発明の主要部の概略構成の説明に用いる斜視図である。 同軸ケーブルとクランプ部の部分を拡大して示す外観斜視図である。 同軸ケーブルとクランプ部の部分の概略断面図である。 本発明実施形態の携帯電話端末の筐体(下筐体)内部に配置される一つのスリット部(爪部及び台座部)の部分を拡大して示す斜視図である。 図4の一つのスリット部に同軸ケーブルのクランプ部がスライド挿入される際の様子を示す斜視図である。 図4の一つのスリット部に同軸ケーブルのクランプ部がスライド挿入された後の様子を示す斜視図である。
符号の説明
1 筐体(下筐体)、2 スリット部、3 アンテナ素子、4 フレキシブル基板、5 同軸ケーブル、6(6a,6b,6d) クランプ部、7 接続コネクタ、8 バッテリ収納部、9 副基板収納部、10 メイン基板収納部、11,12 側壁面部、13 底面部、21 爪部、22 爪部の側面部、23 支持部、25 台座部、26 爪部の下面、27 台座部の上面、51 被覆材、52 シールド線材、53 絶縁部、54 信号線材

Claims (5)

  1. アンテナ素子と当該アンテナ素子を通じて通信を行うための回路基板との間を接続する同軸ケーブルと、
    上記同軸ケーブルの複数箇所の被覆材が除去された状態のシールド線材部分に電気的に接続され且つそのシールド線材部分の周囲を覆うように設けられる導電性円筒材と、
    導電性材料により形成された筐体と、
    上記同軸ケーブルを上記筐体内に配設した時に、少なくとも上記同軸ケーブルの上記各導電性円筒材にそれぞれ対応する場所に当該筐体と一体化されて設けられると共に、上記導電性円筒材が挿入されるスリット部と、
    を備えることを特徴とする携帯通信端末。
  2. 上記スリット部は、上記筐体の側壁面上に突出して設けられた爪部の下面と、上記爪部の下面に相対応する位置で且つ当該筐体の底面上に設けられる台座部の上面とにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の携帯通信端末。
  3. 上記スリット部の上記爪部の下面と上記台座部の上面との間の間隔は、上記導電性円筒材の外径よりも狭い間隔となされ、当該スリット部には上記導電性円筒材が軽圧入されることを特徴とする請求項2記載の携帯通信端末。
  4. 上記爪部は、上記筐体と組み合わされることにより一つの端末筐体を構成する別の筐体を支持するための支持部を備えることを特徴とする請求項2記載の携帯通信端末。
  5. 上記同軸ケーブルのアンテナ素子に近い側に配置される導電性円筒材の配置数は、アンテナ素子から遠い側よりも多くなされていることを特徴とする請求項1記載の携帯通信端末。
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