JP2009058533A - 法線情報生成装置および法線情報生成方法 - Google Patents

法線情報生成装置および法線情報生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】陰影領域について高精度に法線情報を生成することができる法線情報生成装置等を提供する。
【解決方法】被写体の表面における法線情報を生成する法線情報生成装置100であって、被写体からの光の輝度に関する情報である輝度情報及び被写体からの光の偏光に関する情報である偏光情報を含む被写体画像に関する情報を取得する画像情報取得部110と、画像情報取得部110で取得された輝度情報及び偏光情報に基づいて、光の当たり方によって被写体の表面に生じる陰領域、及び、被写体によって光が遮断されたことによって他の物体上に生じる影領域を、被写体画像から抽出する陰影領域抽出部120と、陰影領域抽出部120で抽出された陰領域について、画像情報取得部110で取得された偏光情報を用いて、対応する被写体の表面での法線を特定する法線情報を生成する法線情報生成部104とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、被写体の表面における法線情報を生成する装置に関し、特に、偏光画像から法線情報を生成する装置に関する。
将来のカメラ付き携帯電話やデジタルカメラ、デジタルムービーカメラなどはHDTV並みに高精細化すると言われており、付加価値を求めて小型化も進行中である。しかし、光学系や撮像素子が小型化すると、感度やレンズ回折限界などの基本的な画像撮像の限界の問題が発生し、将来的には高精細化も限界に到達すると考えられる。その場合、不足する取得された被写体の画像情報に加えてコンピュータグラフィックスで画像生成に利用される各種物理特性に関係する情報量の付与を行なうことで画質を向上することが有効になる。そのためには、従来の2次元画像処理の枠を超え、被写体の3次元形状情報や、被写体を照明する光源など、画像生成過程における物理情報を取得しなくてはならない。形状情報の入力には、レーザ光やLED光源を投光するアクティブセンサや、2眼ステレオなどの距離計測システムが必要で、大掛かりなシステムになる上に、たとえばカメラと被写体との距離がせいぜい数m程度までしかとれない、対象被写体が固形物で明るい拡散物体に限られるなどの制約がある。これでは運動会などの遠距離の屋外シーン撮影や髪の毛や衣服が重要な人物撮影には利用できない。
屋外シーンや一般被写体に使える技術として、完全にパッシブ(受動的)な被写体形状センシング方式として偏光を利用する技術がある。例えば、特許文献1では、被写体照明には特別な仮定をせず(ランダム偏光:非偏光照明)、カメラのレンズ前に装着した偏光板を回転させながら鏡面反射成分を観測する方法で被写体の局所的な法線情報を生成する方法が開示されている。被写体の表面法線は2つの自由度を有するが、これらは光の入射と反射の光線を包含する入射面と、入射面内での入射角という2つの角度を求めることにより決定している。鏡面反射の入射面の情報は、偏光板を回転させて変化する輝度の最小値となる角度から求めている。
また、非特許文献1では、被写体照明には特別な仮定をせず(ランダム偏光:非偏光照明)、カメラのレンズ前に装着した偏光板を回転させながら拡散反射成分を観測する方法で、被写体の法線情報のうち、光の入射と反射の光線を包含する出射面の角度1自由度を求めている。拡散反射の出射面の情報は、偏光板を回転させて変化する輝度の最大値となる角度から求めている。この手法によれば、カメラや光源の位置を変化させてステレオ処理することで、被写体法線を表現する2自由度を求めることも可能であると考えられる。
米国特許第5028138号明細書 Ondfej Drbohlav and Sara Radim、"Using polarization to determine intrinsic surface properties"、Proc. SPIE Vol.3826、pp.253−263、1999
しかしながら、上記特許文献1の技術では、鏡面反射のみを対象にしており、陰影領域については法線情報を生成できないという問題がある。また、非特許文献1の技術では、拡散反射のみを対象にしており、影や鏡面反射のような反射特性の異なる領域では正確に法線情報を求めることができないという問題がある。
つまり、上記従来の技術では、いずれも、偏光を用いて法線情報を生成するものの、陰影領域については、もはや法線情報を生成することはできないという問題がある。陰影領域について法線情報を生成しない場合には、法線情報の推定精度は向上するが、法線情報を推定できる領域が限られてしまう。あるいは、上記従来の技術によって陰影領域について法線情報を生成した場合には、その精度は極端に悪くなってしまう。
そこで、本発明では、陰影領域について高精度に法線情報を生成することができる法線情報生成装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る法線情報生成装置は、被写体の表面における法線情報を生成する法線情報生成装置であって、前記被写体からの光の輝度に関する情報である輝度情報及び前記被写体からの光の偏光に関する情報である偏光情報を含む被写体画像に関する情報を取得する画像情報取得部と、前記画像情報取得部で取得された輝度情報及び偏光情報に基づいて、光の当たり方によって被写体の表面に生じる陰領域、及び、被写体によって光が遮断されたことによって他の物体上に生じる影領域を、前記被写体画像から抽出する陰影領域抽出部と、前記陰影領域抽出部で抽出された陰領域について、前記画像情報取得部で取得された偏光情報を用いて、対応する前記被写体の表面での法線を特定する法線情報を生成する法線情報生成部とを備えることを特徴とする。これにより、陰領域について、偏光情報を用いて、対応する前記被写体の表面での法線情報が生成される。
つまり、本発明では、陰(attached shadow)領域と影(cast shadow)領域の偏光特性の違いに着目して法線情報を生成している。このとき、偏光特性の違いから陰影(shadow)領域を陰領域と影領域に分割し、陰領域に関しては、鏡面反射を仮定することで、陰領域における正確な法線情報を生成する。
また、偏光情報に誤差が多く、法線情報を生成しても精度が極端に悪くなる影領域に関しては、法線情報の生成処理を行なわないことで、結果として、できるかぎり広い領域で高精度な法線情報を生成する。
ここで、「陰影」とは、立体に光が当たったときに生じる「かげ(shadow)」であり、「陰(attached shadow)」と「影(cast shadow)」とを含む。「陰」とは、光の当たり方によって立体自身に生じる「かげ」であり、「影」とは、立体により光が遮断されたことにより他の平面や他の立体の上にできる「かげ」である。
なお、本発明は、法線情報生成装置として実現できるだけでなく、法線情報生成方法として実現したり、その方法に含まれるステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムが記録されたDVD等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現することもできる。
本発明によれば、被写体の偏光情報を利用することで、陰領域及び影領域の抽出が行われ、陰領域について法線情報が生成される。よって、陰影領域について高精度に法線情報が生成される。
よって、本発明により、被写体の3次元形状情報が生成され、画像の高精細化が可能となり、特に、光学系や撮像素子の小型化によって画像の解像度が問題となるカメラ付き携帯電話、デジタルカメラ、デジタルムービーカメラなどの携帯型撮像装置が普及してきた今日における実用的意義は極めて高い。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態における法線情報生成装置の概要について説明する。
図1は、本実施の形態における法線情報生成装置100の構成を示す機能ブロック図である。この法線情報生成装置100は、被写体の表面における法線情報を生成する装置であり、画像情報取得部110、陰影領域抽出部120および法線情報生成部104を備える。
画像情報取得部110は、被写体からの光の輝度に関する情報である輝度情報及び被写体からの光の偏光に関する情報である偏光情報を含む被写体画像に関する情報を取得する処理部であり、偏光画像撮像部101及び偏光情報生成部102を有する。なお、この画像情報取得部110は、被写体画像を構成する単位画像ごとに、輝度情報及び偏光情報を取得する。
画像情報取得部110における偏光画像撮像部101は、偏光主軸角度が異なる複数の偏光子を透過してくる光を受光することで、被写体の偏光画像を取得する処理部である。
画像情報取得部110における偏光情報生成部102は、偏光画像撮像部101によって取得された偏光画像から、当該偏光画像を構成する画像領域のそれぞれについて、複数の偏光子の偏光主軸角度と複数の偏光子を透過した光の輝度との対応関係を用いて、受光した偏光に関する情報である偏光情報を生成する処理部である。
陰影領域抽出部120は、画像情報取得部110で取得された輝度情報及び偏光情報に基づいて、単位画像の単位で、光の当たり方によって被写体の表面に生じる「かげ」の領域である陰領域、及び、被写体によって光が遮断されたことによって他の物体上に生じる「かげ」の領域である影領域を、被写体画像から抽出する処理部であり、本実施の形態では、領域抽出の一例である領域分割をする領域分割部103を有する。
陰影領域抽出部120における領域分割部103は、偏光画像の輝度情報と偏光情報生成部102で生成された偏光情報とにおける類似性(共通性)を利用して、偏光画像を、光学的に共通する画像領域の集まりからなる複数の領域に分割する処理部である。このとき、領域分割部103は、画像領域の輝度と予め定められたしきい値とを比較し、輝度がしきい値よりも小さい場合に、当該画像領域を、陰影領域(陰領域及び影領域)を含む低輝度領域(本実施の形態では、陰影領域)として、領域分割をする。
なお、この領域分割部103は、画像(ここでは、偏光画像)に対して領域分割をするが、本発明における陰影領域抽出部の動作としては、領域分割に限られず、領域抽出(つまり、画像の一部の領域を特定する処理)でよい。つまり、本明細書では、発明の理解を容易にするために、領域抽出の一例として、画像の全領域を、陰領域及び影領域を含む複数の種類の領域のいずれかに分割する領域分割について説明するが、本発明に係る法線情報生成装置としては、このような領域分割に限られず、画像の一部の領域を特定する領域抽出でよい。よって、本明細書における「領域分割(領域の分割)」は、「領域抽出(領域の抽出)」と読み替えてもよい。また、本明細書における「領域検出(領域の検出)」は、「領域抽出(領域の抽出)」と同義である。
法線情報生成部104は、領域分割部103で分割された領域ごとに、偏光情報生成部102で生成された偏光情報を用いて、対応する被写体の表面での法線を特定する法線情報を生成する処理部である。
図2は、本実施の形態における法線情報生成装置100が搭載されたカメラ200のハードウェア構成例を示している。図3は、図2に示されたパターン偏光子201と撮像素子202との関係を示した模式図である。このカメラ200は、法線情報を生成する機能を備える撮像装置であり、パターン偏光子201、撮像素子202、メモリ203、CPU204および発光装置207を備える。
パターン偏光子201は、図3に示されるように、偏光主軸角度Ψi=0°、45°、90°、135°の4種類の偏光子を1組として2次元状に配置された偏光子の集まりである。
撮像素子202は、図3に示されるように、パターン偏光子201を構成する個々の偏光子を透過した光を受光する2次元状に配置された画素(受光素子)の集まりであり、撮像素子202の撮像面に平行に設置されることが望ましい。なお、パターン偏光子201における4個(4種類)の偏光子と、撮像素子202における対応する4個の画素(受光素子)とから、撮像単位206が構成される。この撮像単位206によって得られる画像は、偏光情報生成部102、領域分割部103および法線情報生成部104における各処理の単位(「単位画像」)である。つまり、法線情報生成装置100は、撮像単位206によって得られる単位画像(以下、「画素」ともいう。)ごとに、偏光情報の生成、領域分割および法線情報の生成を行なう。
メモリ203は、CPU204の作業領域としてのRAMおよびプログラム等が格納されたROMを含む。
CPU204は、メモリ203に格納されたプログラムを実行し、メモリ203にアクセスしたり、撮像素子202および発光装置207を制御するプロセッサである。
発光装置207は、被写体に投光するフラッシュである。
なお、図1に示された偏光画像撮像部101は、図2に示されたパターン偏光子201および撮像素子202によって実現される。図1に示された偏光情報生成部102、領域分割部103および法線情報生成部104は、図2に示されたCPU204がメモリ203に格納されたプログラムを実行することによって実現される。また、メモリ203は、偏光画像撮像部101で取得された偏光画像、偏光情報生成部102で生成された偏光情報、法線情報生成部104で生成された法線情報、および、一時的に発生する各種パラメータ等を格納する作業領域としても使用される。
図4は、本実施の形態における法線情報生成装置100による処理の流れを示すフローチャートである。まず、偏光画像撮像部101は、パターン偏光子201を通して被写体を撮像素子で受光することで、偏光情報を含んだ画像である偏光画像を撮像する(S101)。偏光情報生成部102は、偏光画像撮像部101が撮像した偏光画像の輝度変化を利用して、偏光情報を生成する(S102)。領域分割部103は、偏光情報生成部102が生成した偏光情報や偏光画像撮像部101が取得した輝度情報を利用し、画像を拡散反射領域、鏡面反射領域および低輝度領域(本実施の形態では、陰領域および影領域)に領域分割する(S103)。法線情報生成部104は、領域分割部103が行なった領域分割の結果に基づき、偏光情報生成部102が生成した偏光情報から法線情報を生成する(S104)。このとき、影領域に関しては偏光情報に誤差が多いため、法線情報を生成しない。
次に、本実施の形態における法線情報生成装置100の各構成要素の詳細な機能を説明する。
まず、偏光画像撮像部101の詳細な機能について説明する。偏光画像撮像部101は、被写体からの光をパターン偏光子201を通して撮像素子202で受光することで、偏光情報を含んだ偏光画像を取得する。図5は、図3に示された撮像単位206を入射光方向から眺めた模式図である。本図において、各偏光子(各画素)内の直線は、各画素上に設置された微小偏光板の偏光主軸方向を示している。すなわち、この撮像単位206は、偏光軸の回転角(Ψi=0°、45°、90°、135°)の4種類の偏光方向を有する画素を持つ。パターン偏光子は、TM波が透過、TE波が反射(透過せず)という偏光特性を示す。
このような特性は、例えば、『川島、佐藤、川上、長嶋、太田、青木、“パターン化偏光子を用いた偏光イメージングデバイスと利用技術の開発”、電子情報通信学会2006年総合全国大会、No.D−11−52、P52、2006』:非特許文献2に記載されたフォトニック結晶を用いて作成することができる。フォトニック結晶の場合、表面に形成された溝に平行な振動面を持つ光がTE波、垂直な振動面を持つ光がTM波となる。
この偏光情報の撮影に際しては、輝度のダイナミックレンジとビット数は、なるべく大きいこと(例えば16ビット)が望ましい。
次に、偏光情報生成部102の詳細な機能について説明する。偏光情報生成部102は、偏光画像撮像部101が取得した偏光画像を利用して、偏光情報を生成する処理部である。
偏光子を透過した輝度は、偏光子の偏光主軸角によって変化することが知られている。図6は、異なる偏光主軸角度Ψi=0°、45°、90°、135°の4種類の偏光子を透過した輝度401〜404が1本の正弦関数カーブを形成する様子を示す。つまり、この正弦関数カーブは、図5の点501における偏光特性を示している。なお、偏光主軸角度の0°と180°(π)は同一である。また、この正弦関数カーブを求める際、撮影ガンマ=1となるカメラを用いるか、リニアリティ補正により撮影ガンマ=1となるように補正することが望ましい。この4点は、1本の正弦関数カーブ上にちょうど乗るように描かれているが、実際には、多数の観測点から180度周期の正弦関数が最適値として1本決定されるのが好ましい。
この偏光情報生成部102は、偏光情報として、このカーブの振幅と位相情報を生成する。具体的には、パターン偏光子201の主軸角ψに対する反射光輝度Iを以下のように近似する。
Figure 2009058533
ここで、図6に示されるように、式1におけるA、B、Cは定数であり、それぞれ、偏光子による輝度の変動カーブの振幅、位相、平均値を表現している。ところで、式1は、以下のように展開できる。
Figure 2009058533
ただし、
Figure 2009058533
Figure 2009058533
つまり、4画素のサンプル(ψi、Ii)において、以下の式5を最小にするA、B、Cを求めれば正弦関数(式1)の近似ができる。ただし、Iiは、偏光板回転角ψi時の観測輝度を示している。また、Nはサンプル数であり、ここでは、4である。
Figure 2009058533
以上の処理により、正弦関数近似のA、B、Cの3パラメータが確定する。
こうして求めたパラメータを利用して、偏光情報生成部102は、偏光情報として、以下のいずれかまたは複数を生成する。
・偏光度ρ
Figure 2009058533
・偏光位相φ(0°≦φ≦180°)
Figure 2009058533
・偏光推定誤差E
Figure 2009058533
ここで、偏光度とは、光がどれだけ偏光しているかを表す指標であり、偏光位相とは、偏光主軸角度に依存して変化する輝度が最大となる角度であり、偏光推定誤差とは、4画素のサンプルについて観測された輝度と近似によって得られた上述の正弦関数から定まる輝度との差の合計である。
図7は、球体であるプラスチック製ボールの被写体を撮影した場合の偏光度ρ、偏光位相φおよび偏光推定誤差Eを画像として表示した図である。この図において、図7(a)は被写体であるプラスチック製ボールの画像、図7(b)は図7(a)の被写体に対する偏光度ρ、図7(c)は図7(a)の被写体に対する偏光位相φ(0°が黒、180°が白)、図7(d)は図7(a)の被写体に対する偏光推定誤差Eを示している。また、図8は、図7の各図を模式的に示した図(濃淡を明瞭化した図)である。いずれも輝度の白いほうが値が大きいことを意味しており、ボールの遮蔽エッジ付近で偏光度が大きいこと
、被写体の影に覆われていない領域では偏光位相が180°周期で球体の周囲を反時計回りに単調増加していることがわかる。この偏光位相は、回転させて変化する輝度の最大値となる角度であり、被写体が拡散反射であった場合の出射面の情報である。
次に、領域分割部103の詳細な機能について説明する。領域分割部103は、偏光情報生成部102が生成した偏光情報と偏光画像撮像部101が取得した輝度情報を利用し、画像を拡散反射領域、鏡面反射領域、陰領域および影領域に領域分割する。
ここで、拡散反射と鏡面反射について説明する。被写体表面の反射特性は、「てかり」である鏡面反射成分と、マットな反射成分である拡散反射成分との和として表現されることが知られている。拡散反射成分は、被写体を照射する光源がいずれの方向に存在しても観測されるが、鏡面反射成分は、被写体の法線方向と視線方向に対し、ほぼ正反射方向に光源が存在する場合にのみ観測される方向依存性の強い成分である。これは、偏光特性に関しても成り立つ。
被写体が「てかり」である鏡面反射を生じる物体である場合、すべての方向から光が照射された場合、被写体は正反射成分である鏡面反射による影響を強く受けることが知られている(例えば、透明物体に関しては、斉藤めぐみ、佐藤洋一、池内克史、柏木寛、“ハイライトの偏光解析にもとづく透明物体の表面形状測定”、電子情報通信学会論文誌 D−II、Vol. J82−D−II、No.9、pp.1383−1390、1999:非特許文献3)。
図9および図10は、それぞれ、被写体の屈折率n=1.1、1.3、1.5、2.0の場合における鏡面反射成分および拡散反射成分の偏光度を示したグラフである(例えば、「L.B.Wolff and T.E.Boult、“Constraining object features using a polarization reflectance model”、IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence、Vol.13、No.7、pp.635−657、1991」:非特許文献4参照)。ここで、図9の横軸は入射角、縦軸は偏光度を示している。また、図10の横軸は出射角、縦軸は偏光度を示している。これらの図より、すべての方向から光が入射された場合、拡散反射成分に比べ、鏡面反射成分の偏光度が高くなることがわかる。このことから、偏光特性としても、鏡面反射成分が支配的になると推測される。このことは、出射角が90°に近い、遮蔽エッジなどを除外した場合に成り立つ。
また、偏光位相φから、被写体の法線情報のうち、光の入射と反射の光線を包含する出射面(入射角)の角度1自由度を求める方法が知られている。しかし、被写体において鏡面反射が支配的か拡散反射が支配的かによって、法線情報の求め方が全く異なることも知られている(例えば、非特許文献1参照)。拡散反射成分が支配的な場合、拡散反射の出射面の情報は、偏光板を回転させて変化する輝度の最大値となる角度として求めることができる。一方、鏡面反射成分が支配的な場合、拡散反射の入射面の情報は、偏光板を回転させて変化する輝度の最小値となる角度として求めることができる。ここで、偏光輝度の変動カーブが180°周期の正弦関数となることに着目すると、拡散反射が支配的か鏡面反射が支配的かを考慮せずに法線情報を生成した場合、推定された法線の1自由度は90°の誤差を持ってしまうことがわかる。そのため、拡散反射と鏡面反射とを分類することは、偏光情報からの法線情報を生成する処理において重要である。
次に、陰領域と影領域について説明する。図11は、陰領域と影領域(陰影領域の分類)を説明するための模式図である。ここでは、ある面1002に置かれた球状物体である被写体1001が、光源1003に照らされている様子が示されている。この図において、領域1004と領域1005は、どちらも、陰影領域を示している。領域1004は、被写体1001の法線が光源1003を向いていないために生じる「陰領域」であり、領域1005は、面1002において、遮蔽物である被写体1001によって光が遮蔽されることによって生じる「影領域」である。
次に、陰領域と影領域の偏光特性の違いについて説明する。まず、地上で撮影されるほとんどの撮影シーンで成り立つ以下の条件1が満たされた撮影シーンにおいて撮影が行なわれると想定する。
条件1:「被写体が存在する撮影シーンには、近傍に広い面を有する物体が存在し、ある広い面から被写体に関して反対方向には光源が存在する」
これは、例えば以下のような撮影シーンでは成り立つ。
1.屋内シーンにおいて、被写体であるボールが机の上に置かれている。また、このボールは天井に設置された蛍光灯で照らされている。
2.屋内シーンにおいて、被写体である人物が、床面に置かれた椅子に座っている。また、この人物は、窓から差し込んでくる太陽光で照らされている。
3.屋外シーンにおいて、被写体である自動車が、道路上を走行している。この被写体は、太陽光で照らされている。
また、壁や建物も広い面を有するため、地上で撮影されるほとんどの撮影シーンでは、この条件が成り立つ。
この条件1が成り立つ場合に、まず陰領域について説明する。図11に示されるように、陰領域は、被写体の法線が光源と反対方向を向いているために生じる陰影(かげ)領域である。ここで、条件1より、光源と反対方向には広い面が存在していることと、陰影領域には実際には多数の回り込み光(多重反射光)が存在していることを考慮すると、陰領域には、さまざまな方向から多重反射光が入射していると考えられる。つまり、カメラ200と陰領域が生じている画素の法線に対して、正反射となる多重反射光が存在すると考えられる。図12は、この様子を示した模式図である。この図において、カメラ1006は、本実施の形態における法線情報生成装置100が搭載されたカメラ、面1007は上記広い面を示している。
ところで、前述のように、鏡面反射成分の偏光度は拡散反射成分に比べて高い。そのため、鏡面反射成分の反射特性を示す陰領域は、相対的に偏光度が高くなる。
次に、影領域について説明する。図11に示されるように、影領域は、何らかの遮蔽物によって光が遮蔽されることによって生じる陰影(かげ)領域である。ここで、条件1を考慮すると、影領域は、広い面と近い法線方向を持った面に生じやすくなる。そのため、多重反射光は、陰領域に比べ、限られた方向からしか入射しない。このことから、正反射方向に光源が存在する可能性は低いと考えられる。図13は、この様子を示した模式図である。
さらに、図10に示されるように、拡散反射成分の偏光度は相対的に低い。このことから、影領域の偏光成分は比較的小さくなることがわかる。陰影領域では、輝度そのものが小さくなるため、小さな偏光成分を推定することは非常に困難である。そのため、影領域の偏光推定誤差は非常に大きくなる。
以上のことをまとめると、陰影領域の偏光特性は、以下のように分類される。
(1)陰領域
・偏光度が高く、偏光推定誤差が小さい。
・多くの場合、鏡面反射特性を示す。
(2)影領域
・偏光度が低く、偏光推定誤差が大きい。
・多くの場合、拡散反射特性を示す。
この分類基準を利用することで、陰影領域を陰領域と影領域とに分類することができる。たとえば、偏光情報が鏡面反射の偏光特性(偏光度が高い、あるいは、偏光推定誤差が小さい)を示す低輝度領域を陰領域と分類することができる。このような性質を利用して領域分割をする領域分割部103について、以下で詳細に説明する。
図14は、図1に示された法線情報生成装置100における領域分割部103の詳細な構成を示す機能ブロック図である。この領域分割部103は、偏光情報生成部102が生成した偏光情報と偏光画像撮像部101が取得した輝度情報を利用し、画像を拡散反射領域、鏡面反射領域、陰領域および影領域に領域分割する処理部であり、陰影領域検出部301、DB302、偏光度比較部303、偏光推定誤差比較部304、領域判断部305および蓄積部306を備える。
陰影領域検出部301は、偏光画像撮像部101が取得した画像における画素が陰影領域であるかどうかを推定する処理部である。
DB302は、偏光度比較部303により参照される閾値TH_PDSおよび偏光推定誤差比較部304により参照される閾値Th_Errを予め格納しているメモリ等である。
偏光度比較部303は、DB302から閾値TH_PDSを読み出し、陰影領域検出部301で陰影領域でないと推定された画素について、対象となる画素の偏光度と閾値TH_PDSとを比較する処理部である。
偏光推定誤差比較部304は、DB302から閾値Th_Errを読み出し、陰影領域検出部301で陰影領域であると推定された画素について、対象となる画素の偏光推定誤差Eと閾値Th_Errとを比較する処理部である。
領域判断部305は、偏光度比較部303および偏光推定誤差比較部304での比較結果に応じて、対象の画素が拡散反射領域、鏡面反射領域、影領域および陰領域のいずれであるかを判断し、その結果を蓄積部306へ蓄積する。
蓄積部306は、領域判断部305による領域分割の結果を格納するメモリ等である。
図15は、この領域分割部103による処理の流れを示すフローチャートである。まず、陰影領域検出部301は、偏光画像撮像部101が取得した画像における画素が低輝度領域(本実施の形態では、陰影領域)であるかどうかを推定する(S201)。これは、例えば、陰影領域は輝度値が低いことを利用し、輝度値や偏光子による輝度の変動カーブの振幅が閾値以下の画素を陰影領域と推定すればよい。このように陰影領域を推定するための閾値は実験的に決定すればよく、例えば、16ビットモノクロ画像の輝度値に対しては、256を設定すればよい。このような閾値はDB302に保持しておけばよい。図16(a)は、図7(a)の画像(その模式図である図8(a))に対して、陰影検出処理を実施した結果である。図の黒色領域が影として検出された結果を示している。
画素が陰影領域ではなかった場合(S201でNo)、偏光度比較部303は、その画素において拡散反射成分が支配的であるか、鏡面反射成分が支配的であるかを判断する(S202)。図17は、この偏光度比較部303による拡散反射鏡面反射分類処理(S202)の詳細な流れを示すフローチャートである。ここでは、偏光度比較部303は、前述の「鏡面反射は偏光度が高い」ことを利用して、画素が拡散反射と鏡面反射のどちらが支配的かを判断する。まず、偏光度比較部303は、画素の偏光度が閾値TH_PDSより小さいか、大きいかを調べる(S211)。画素の偏光度が閾値TH_PDSより小さかった場合(S211でYes)、領域判断部305は、その画素では拡散反射が支配的である(その画素は拡散反射領域である)と判断する(S212)。一方、偏光度が閾値TH_PDSより大きかった場合(S211No)、領域判断部305は、その画素では鏡面反射が支配的である(その画素は鏡面反射領域である)と判断する(S213)。領域判断部305は、領域分割の結果を蓄積部306に蓄積する。
なお、閾値Th_PDSは、被写体の屈折率や被写体の法線方向、光源方向、視線方向などから設定するようにしても構わない。図9および図10に示されるように、被写体の鏡面反射成分偏光度や拡散反射成分偏光度は屈折率と入射角、出射角が求まれば一意に決定できる。そのため、図9および図10で求まる鏡面反射成分偏光度や拡散反射成分偏光度をTh_PDSとして利用すればよい。また、被写体の屈折率や被写体の法線方向、光源方向、視線方向などの情報が得られない場合、拡散反射成分偏光度がとりうる最大値をもとに、閾値Th_PDSとして決定しても構わない。例えば、屈折率2.0以上の被写体は存在しないと仮定すると、図10より、拡散反射成分偏光度の最大値は0.6程度と考えられるので、閾値Th_PDSとして、0.7程度を設定すればよい。このような閾値はDB302に保持しておけばよい。
拡散反射鏡面反射分類処理(S202)が終了後、領域判断部305は、すべての画素の光学的分類が完了したかどうかをチェックする(S203)。もし、まだ分類を行なっていない画素が存在する場合(S203でNo)、陰影領域検出部301は、別の画素が陰影領域かどうかを検出する(S201)。また、すべての画素の光学的分類が完了した場合(S203でYes)、領域分割部103は、処理を終了する。
一方、画素が陰影領域であった場合(S201でYes)、偏光推定誤差比較部304は、上記式8で定義される偏光推定誤差Eの大きさを評価する(S204)。すなわち、偏光推定誤差比較部304は、偏光推定誤差Eの大きさと閾値Th_Errとを比較する。その結果、偏光推定誤差Eの大きさが閾値Th_Errより大きかった場合(S204でYes)、領域判断部305は、その画素が影領域であると判断し(S205)、一方、偏光推定誤差Eの大きさが閾値Th_Errより小さかった場合(S204でNo)、領域判断部305は、その画素が陰領域であると判断する(S206)。領域判断部305は、領域分割の結果を蓄積部306へ蓄積する。
このときの閾値Th_Errは撮影画像の輝度値や式2の振幅成分A、バイアス成分Cを基準に決定すればよい。例えば、振幅成分Aを基準に閾値Th_Errを決定する場合、以下のように決定すればよい。
Figure 2009058533
この式は、偏光推定誤差Eが振幅成分Aに対してどの程度、異なっているかを示している。ここで、Th_Eは適当な正の定数であり、実験的に決定すればよく、例えば、0.3を設定すればよい。また、Nは前述のサンプル数である。このような閾値はDB302に保持しておけばよい。
図16(b)および図16(c)は、それぞれ、このようにして求めた影領域および陰領域を示している。この図において、黒色領域が選択された領域である。こうして求めた影領域と陰領域に対し、画像処理で広く使われている領域の収縮膨張処理を行なうことにより、影領域と陰領域とを分離できる。
図18は、領域分割部103による領域分割例を示す図である。ここでは、偏光画像を構成する各画素について、画素位置、振幅A、偏光度ρ、偏光位相φ、偏光推定誤差Eの具体値と、領域分割結果が示されている。ここでの、領域分割における判断基準は、図19に示される通りである。つまり、拡散反射領域または鏡面反射領域か陰影領域かは、振幅Aが256以上であるか否かによって判断され(図15のS201)、拡散反射領域か鏡面反射領域かは、偏光度ρが0.7より小さいか否かによって判断され(図17のS211)、影領域であるか陰領域であるかは、偏光推定誤差Eが上記式9で示される閾値Th_Errより大きいか否かによって判断される(図15のS204)。このような判断基準で判断された結果、図18に示されるように、画素(141、117)は、拡散反射領域に属すると判断され、画素(151、138)は、鏡面反射領域に属すると判断され、画素(111、144)は、陰領域に属すると判断され、画素(98、151)は、影領域に属すると判断され、画素(165、144)は、拡散反射領域に属すると判断される。
次に、法線情報生成部104の詳細な機能を説明する。図20は、図1に示された法線情報生成装置100における法線情報生成部104の詳細な構成を示す機能ブロック図である。この法線情報生成部104は、領域分割部103が行なった領域分割結果に基づき、偏光情報から法線情報を生成する処理部であり、蓄積部306、領域参照部307、拡散反射仮定法線情報生成部308および鏡面反射仮定法線情報生成部309を備える。なお、この図において、図14と共通の構成要素には図14と同一の符号を付しており、その詳細な説明は省略する。
領域参照部307は、蓄積部306に蓄積された領域分割の結果を参照することで、対象となる画素においては、拡散反射成分が支配的か(拡散反射領域であるか)、あるいは、鏡面反射成分が支配的か(鏡面反射領域であるか)、または、その画素が陰領域であるか否かを判断する処理部である。
拡散反射仮定法線情報生成部308は、拡散反射領域の画素に対して、拡散反射仮定で法線情報を生成する処理部である。具体的には、上述した近似によって得られた正弦関数において輝度が最大となる偏光主軸角度を、当該画素に対応する被写体の出射面の法線情報として生成する。
鏡面反射仮定法線情報生成部309は、鏡面反射領域および陰領域の画素に対して、鏡面反射仮定で法線情報を生成する処理部である。具体的には、上述した近似によって得られた正弦関数において輝度が最小となる偏光主軸角度を、当該画素に対応する被写体の入射面の法線情報として生成する。
図21は、この法線情報生成部104による処理の流れを示すフローチャートである。まず、領域参照部307は、領域分割部103が検出した光学的領域分割の結果を基に、画素において拡散反射成分が支配的かどうかを判断する(S301)。この処理は、領域判断部305の結果が蓄積されている蓄積部306から領域分割結果を読み出せばよい。もし、拡散反射成分が支配的であると判断された場合(S301でYes)、拡散反射仮定法線情報生成部308は、その画素について拡散反射仮定で法線情報を生成する(S302)。具体的には、出射面における法線の1自由度を、偏光板を回転させて変化する輝度の最大値となる角度として求める。つまり、上述した近似によって得られた正弦関数において輝度が最大となる偏光主軸角度を、当該画素に対応する被写体の出射面の法線情報として生成する。
また、画素が拡散反射成分が支配的ではない場合(S301でNo)、領域参照部307は、鏡面反射成分が支配的(画素が鏡面反射領域である)、または、画素が陰領域であるか否かを判断する(S303)。その結果、鏡面反射成分が支配的、または、画素が陰領域であると判断された場合には(S303でYes)、鏡面反射仮定法線情報生成部309は、その画素について鏡面反射仮定で法線情報を生成する(S304)。具体的には、入射面における法線の1自由度を、偏光板を回転させて変化する輝度の最小値となる角度として求める。つまり、上述した近似によって得られた正弦関数において輝度が最小となる偏光主軸角度を、当該画素に対応する被写体の入射面の法線情報として生成する。
一方、画素が影領域であると判断された場合、つまり、拡散反射成分も鏡面反射成分も支配的ではなく、陰領域でもない場合(S303でNo)、この法線情報生成部104は、画素の偏光情報は誤差が支配的であり、正確な法線情報は生成できないと判断し、法線情報生成処理を行なわない(S305)。
なお、図15に示される処理では、画素において拡散反射成分が支配的であるか鏡面反射成分が支配的であるかを判断するために偏光度が利用されたが(S202)、輝度値を利用するようにしても構わない。図22は、輝度値を利用して拡散反射か鏡面反射かを判断する変形例に係る領域分割部103aの詳細な構成を示す機能ブロック図である。この領域分割部103aは、陰影領域検出部301、DB302、偏光推定誤差比較部304、領域判断部305、蓄積部306および輝度比較部310を備える。なお、図22において、図14と共通の構成要素には図14と同一の符号を付しており、その詳細な説明は省略する。
輝度比較部310は、DB302から閾値TH_IDSを読み出し、対象の画素の輝度値と閾値TH_IDSとを比較する処理部である。
図23は、この領域分割部103aによる処理の流れを示すフローチャートである。なお、図23において、図17と共通のステップには図17と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。輝度比較部310は、画素の輝度値が閾値TH_IDSより小さいか、大きいかを調べる(S214)。画素の輝度値が閾値TH_IDSより小さかった場合(S214でYes)、領域判断部305は、その画素は拡散反射が支配的であると判断する(S212)。一方、輝度値が閾値TH_IDSより大きかった場合(S214でNo)、領域判断部305は、その画素は鏡面反射が支配的であると判断する(S213)。このようにして、輝度値を利用して、その画素において拡散反射成分が支配的であるか鏡面反射成分が支配的であるかが判断される。
また、図15に示される処理では、偏光推定誤差を利用して、画素が陰領域か影領域かが判断されたが(S204)、偏光推定誤差ではなく、偏光度を利用するようにしても構わない。図24は、偏光度を利用して陰領域か影領域かを判断する変形例に係る領域分割部103bの詳細な構成を示す機能ブロック図である。この領域分割部103bは、陰影領域検出部301、DB302、偏光推定誤差比較部304、領域判断部305および蓄積部306を備える。なお、図24において、図14と共通の構成要素には図14と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
図25は、この領域分割部103bによる処理の流れを示すフローチャートである。なお、図25において、図15と共通のステップには図15と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
陰影領域検出部301によって画素が陰影領域であると判断された場合(S201でYes)、偏光度比較部303は、その画素が陰領域か影領域かを判断するために、式6で定義される偏光度ρと閾値Th_Pとを比較する(S207)。その結果、偏光度ρが閾値Th_Pより小さかった場合(S207でYes)、領域判断部305は、その画素は影領域であると判断し(S205)、一方、偏光度ρが閾値Th_Pより大きかった場合(S207でNo)、領域判断部305は、その画素は陰領域であると判断する(S206)。このようにして、偏光度と利用して、画素が陰領域か影領域かが判断される。
なお、閾値Th_Pは、被写体の屈折率や被写体の法線方向、光源方向、視線方向などから設定するようにしても構わない。図9および図10に示されるように、被写体の鏡面反射成分偏光度や拡散反射成分偏光度は屈折率と入射角、出射角が求まれば一意に決定できる。そのため、図9および図10で求まる鏡面反射成分偏光度や拡散反射成分偏光度をTh_Pとして利用すればよい。また、被写体の屈折率や被写体の法線方向、光源方向、視線方向などの情報が得られない場合、拡散反射成分偏光度がとりうる最大値をもとに閾値Th_Pとして決定しても構わない。例えば、屈折率2.0以上の被写体は存在しないと仮定すると、図10より拡散反射成分偏光度の最大値は0.6程度と考えられるので、閾値Th_Pとして、0.7程度を設定すればよい。
また、図15に示される処理において、その画素が陰領域か影領域かを判断するに際して(S204)、偏光推定誤差および偏光度のいずれかを利用するのではなく、両方を利用するようにしても構わない。図26は、偏光推定誤差および偏光度の両方を利用して画素が陰領域か影領域かを判断する変形例に係る領域分割部103cの詳細な構成を示す機能ブロック図である。この領域分割部103cは、陰影領域検出部301、DB302、偏光度比較部303、偏光推定誤差比較部304、領域判断部305および蓄積部306を備える。なお、図26において、図14と共通の構成要素には図14と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。この領域分割部103cは、図14に示された領域分割部103と同一の構成要素を備えるが、領域判断部305での領域分割における判断基準が領域分割部103と異なる。
図27は、この領域分割部103cによる処理の流れを示すフローチャートである。なお、図27において、図15と共通のステップには図15と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。陰影領域検出部301によって対象となる画素が陰影領域と判断された場合(S201でYes)、その画素が陰領域か影領域かを判断するために、偏光推定誤差比較部304および偏光度比較部303は、それぞれ、式8で定義される偏光推定誤差Eと式6で定義される偏光度ρとを評価する。つまり、偏光推定誤差比較部304は、偏光推定誤差Eと閾値Th_Errとを比較し、偏光度比較部303は、偏光度ρと閾値Th_Pとを比較する。
その結果、偏光推定誤差Eが閾値Th_Errより大きい、または、偏光度ρの大きさが閾値Th_Pより小さい場合(S208でYes)、領域判断部305は、その画素は影領域であると判断し(S205)、一方、偏光推定誤差Eの大きさが閾値Th_Errより小さく、かつ、偏光度ρの大きさが閾値Th_Pより大きい場合(S208でNo)、領域判断部305は、その画素は陰領域であると判断する(S206)。このようにして、画素が陰領域か影領域かを判断するのに、偏光推定誤差および偏光度の両方が利用される。
なお、偏光推定誤差Eの閾値Th_Errは、図15の処理のように偏光推定誤差のみで判断する場合に比べて大きな値を、偏光度ρの閾値Th_Pは、図25の処理のように、偏光度のみで判断する場合に比べて小さな値をとるようにしても構わない。また、領域判断部305による判断(S208)では、偏光推定誤差Eの大きさが閾値Th_Errより大きく、かつ、偏光度ρの大きさが閾値Th_Pより小さかった場合にのみ、その画素が影領域であると判断するようにしても構わない。
また、図15の処理では、画素が陰領域か影領域かを判断するために偏光推定誤差が利用されたが(S204)、陰領域の偏光特性が鏡面反射特性となることを利用しても構わない。これは、例えば、式7で定義される偏光位相φを利用すればよい。前述のように、偏光位相φは、被写体の法線の1成分を示しているが、偏光位相φと被写体の法線の1成分の関係は、被写体が鏡面反射成分が支配的か、拡散反射成分が支配的かによって位相が90度異なる。例えば、図7(c)(その模式図である図8(c))において、陰領域の偏光位相が、その近傍の偏光位相情報と大きく異なっていることがわかる。これは、陰領域が鏡面反射成分の偏光特性を示しているのに対し、その近傍領域は拡散反射成分の偏光特性を示しているためである。そこで、被写体の偏光位相の連続性を評価することにより、鏡面反射成分の偏光特性を示す画素を検出し、陰領域を検出する。
また、図14等に示される陰影領域検出部301は、カメラ200に搭載された発光装置207(フラッシュなど)を利用するようにしても構わない。これは、暗幕のように、十分に小さい反射率をもつ被写体が存在する場合、前述の輝度値による判断のみでは陰影領域と暗幕の区別がつかないためである。このようなフラッシュを利用する本実施の形態の変形例に係る法線情報生成装置について図を用いて詳述する。
図28は、このような変形例に係る法線情報生成装置100aの構成を示す機能ブロック図である。この法線情報生成装置100aは、図1に示された法線情報生成装置100に発光部105が付加された構成を備える。なお、図28において、図1と共通の構成要素には図1と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
発光部105は、法線情報生成装置100aによる撮像動作に連動して被写体に投光するフラッシュである。このとき、この発光部105はフラッシュの点灯制御を行なう。偏光画像撮像部101は、発光部105と連動し、フラッシュを発光させた状態と発光させない状態の2枚の画像を撮影する。このとき、被写体とカメラ200の位置関係は変化がないように撮影を行なう。このような撮影は、例えば、カメラ200の連写機能などを利用して撮影すればよい。
図29は、この変形例に係る法線情報生成装置100aによる陰影検出処理の流れを示すフローチャートである。つまり、図15における陰影領域検出処理(S201)の別の手法を示すフローチャートである。まず、陰影領域検出部301は、フラッシュを発光させない状態での画素の輝度値を調べる(S401)。もし、画素の輝度値が閾値よりも高い場合(S401でNo)、陰影領域検出部301は、画素は低輝度領域(ここでは、陰影領域)ではないと判断し(S402)、処理を終了する。
一方、もし、画素の輝度値が閾値以下である場合(S401でYes)、画素が陰影領域である可能性が高いため、陰影領域検出部301は、フラッシュを発光させた状態で撮影したフラッシュ撮影画像と、フラッシュを発光させずに撮影した通常撮影画像の差分画像を作成する(S403)。フラッシュの点灯位置が撮像素子位置に十分近く、ほぼ等しいとすると、点灯したフラッシュによって生じる影は撮影画像には存在しない。これは、視線方向と光源方向が等しいためである。そのため、フラッシュを発光させない状態では陰影であった領域は、フラッシュを発光させることにより、直接光が存在する。そのため、陰影領域の輝度値は大きく増える。
一方、画素が陰影領域ではなく、反射率の小さな暗幕であった場合、フラッシュを発光させても反射率が小さいために、ほとんど輝度値は変化しない。すなわち、もし、フラッシュによる差分画像の輝度値が閾値以上だった場合(S404でYes)、陰影領域検出部301は、その画素は陰影領域と判断し(S405)、処理を終了する。一方、フラッシュによる差分画像の輝度値が閾値より小さかった場合(S404でNo)、陰影領域検出部301は、その画素は陰影領域ではなく、低反射率領域(あるいは、低反射率画素)であると判断し(S406)、処理を終了する。
このように、たとえ暗幕のような小さな反射率を持った被写体が存在したとしても、正確に陰影領域を検出し、陰影領域を陰領域と影領域とに分類することができ、陰領域に関しては、鏡面反射を仮定することで、正確な法線情報が生成される。また、偏光情報に誤差が多く、法線情報生成を行なっても精度が極端に悪くなる影領域に関しては、法線情報生成処理を行なわないことで、できるかぎり広い領域で高精度な法線情報生成を行なうことができる。
以上のように、本実施の形態における法線情報生成装置によれば、陰影領域を陰領域と影領域とに分類し、陰領域に関しては、鏡面反射を仮定することで、正確な法線情報が生成される。また、偏光情報に誤差が多く、法線情報生成を行なっても精度が極端に悪くなる影領域に関しては、法線情報生成処理を行なわないことで、できるかぎり広い領域で高精度な法線情報生成を行なうことができる。
なお、本実施の形態では、パターン偏光子201にフォトニック結晶が用いられたが、フィルム型の偏光素子、あるいはワイヤーグリッド型やその他の原理による偏光素子であってもよい。また、パターン偏光子を利用せずに、カメラ200のレンズ前に装着した偏光板を回転させながら撮影することで、時系列的に偏光主軸の異なる輝度を取得するようにしても構わない。この方法は、例えば、特開平11−211433号公報:特許文献2に開示されている。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態における法線情報生成装置について説明する。
図30は、本実施の形態における法線情報生成装置100bの構成を示す機能ブロック図である。この法線情報生成装置100bは、被写体の表面における法線情報を生成する装置であり、低輝度領域を「陰領域または低反射率領域」と影領域とに分類する点に特徴を有し、第1の実施の形態における法線情報生成装置100が備える領域分割部1031および法線情報生成部1041に代えて、少しだけ機能が異なる領域分割部1031および法線情報生成部1041を備える。なお、第1の実施の形態における法線情報生成装置100と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
領域分割部1031は、偏光画像の輝度情報と偏光情報生成部102で生成された偏光情報とにおける類似性(共通性)を利用して、偏光画像を、光学的に共通する画像領域の集まりからなる複数の領域に分割する処理部である。このとき、領域分割部1031は、画像領域の輝度と予め定められたしきい値とを比較し、輝度がしきい値よりも小さい場合に、当該画像領域を、陰影領域を含む低輝度領域(本実施の形態では、「陰領域または低反射率領域」と影領域とを含む領域)として、領域分割をする。本実施の形態では、領域分割部1031は、低輝度領域を「陰領域または低反射率領域」と影領域とに分類することで、画像を拡散反射領域、鏡面反射領域、「陰領域または低反射率領域」および影領域に領域分割する。
法線情報生成部1041は、領域分割部1031で分割された領域ごとに、偏光情報から法線情報を生成する処理部である。この法線情報生成部1041は、第1の実施の形態と異なり、陰領域を「陰領域または低反射率領域」として法線情報を生成する。
図31は、本実施の形態における法線情報生成装置100bによる処理の流れを示すフローチャートである。なお、図31において、第1の実施の形態における図4と共通のステップには図4と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
領域分割部1031は、偏光情報生成部102が生成した偏光情報や偏光画像撮像部101が取得した輝度情報を利用し、画像を拡散反射領域、鏡面反射領域および低輝度領域(本実施の形態では、「陰領域または低反射率領域」および影領域)に分類する(S1031)。
法線情報生成部1041は、後述するように、領域分割部1031が行なった領域分割結果に基づき、偏光情報から法線情報を生成する(S104)。このとき、影領域に関しては偏光情報に誤差が多いため、法線情報生成処理を行なわない。
まず、反射率の小さな被写体の偏光特性の違いについて説明する。表面が滑らかな反射率の小さな被写体では、内部反射がほぼ0になるため、拡散反射成分が非常に小さくなる。一方、正反射の条件では、光を反射して鏡面反射が大きくなる。つまり、低反射率領域では、拡散反射成分は小さく、相対的に鏡面反射成分が支配的になると考えられる。これは、反射率の小さな物体は、以下のように陰領域と同様の偏光特性を有することを示している。
(1)「陰領域または低反射率領域」
・偏光度が高く、偏光推定誤差が小さい。
・多くの場合、鏡面反射特性を示す。
(2)影領域
・偏光度が低く、偏光推定誤差が大きい。
・多くの場合、拡散反射特性を示す。
この分類基準を利用することで、低輝度領域を「陰領域または低反射率領域」と影領域とに分類する。以下、図を用いてこの処理を詳述する。
図32は、図30に示された法線情報生成装置100bにおける領域分割部1031の詳細な構成を示す機能ブロック図である。この領域分割部1031は、DB302、偏光度比較部303、偏光推定誤差比較部304、領域判断部305、蓄積部306および低輝度画素検出部311を備える。なお、図32において、第1の実施の形態における図14と共通の構成要素には図14と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
低輝度画素検出部311は、偏光画像撮像部101が取得した画像のある画素が低輝度領域(「陰領域または低反射率領域」および影領域を含む領域)であるかどうかを推定する処理部である。
図33は、この領域分割部1031による処理の流れを示すフローチャートである。まず、低輝度画素検出部311は、偏光画像撮像部101が取得した画像のある画素の輝度値を評価する(S501)。これは、前述のステップS201と同様に、輝度値が閾値以下かそうでないかを評価する。このような低輝度領域を推定するための閾値は実験的に決定すればよく、例えば、16ビットモノクロ画像に対しては、256を設定すればよい。このような閾値はDB302に保持しておけばよい。輝度値が閾値より大きかった場合(S501でNo)、領域分割部1031は、その画素において拡散反射成分が支配的であるか、鏡面反射成分が支配的であるかを、前述のステップS202と同様の方法(偏光度比較部303による比較)で判断する(S502)。拡散反射鏡面反射分類処理(S502)が終了後、領域判断部305は、すべての画素の光学的分類が完了したかどうかをチェックする(S503)。もし、まだ分類を行なっていない画素が存在する場合(S503でNo)、低輝度画素検出部311は、別の画素の輝度値を評価する(S501)。また、すべての画素の光学的分類が完了した場合(S503でYes)、領域分割部1031は、処理を終了する。
一方、画素の輝度値が閾値以下であった場合(S501でYes)、その画素が「陰領域または低反射率領域」か影領域かが判断される(S504)。これは、前述のように、偏光推定誤差比較部304が、式8で定義される偏光推定誤差Eの大きさを評価する(偏光推定誤差Eと閾値Th_Errとを比較する)ことにより、実現される。その結果、偏光推定誤差Eの大きさが閾値Th_Errより大きかった場合(S504でYes)、領域判断部305は、画素が影領域であると判断し(S505)、一方、偏光推定誤差Eの大きさが閾値Th_Errより小さかった場合(S504でNo)、領域判断部305は、画素が「陰領域または低反射率領域」であると判断する(S506)。このときの閾値Th_Errは前述の方法で決定すればよい。領域分割を行なった結果は、蓄積部306へ蓄積される。
法線情報生成部1041は、領域分割部1031が行なった領域分割結果に基づき、偏光情報から法線情報を生成する。この法線情報生成部1041は、構成要素としては、第1の実施の形態における法線情報生成部104と同様の構成、つまり、図20に示されるように、蓄積部306、領域参照部307、拡散反射仮定法線情報生成部308および鏡面反射仮定法線情報生成部309を備える。ただし、この法線情報生成部1041は、第1の実施の形態と異なり、陰領域を「陰領域または低反射率領域」として法線情報を生成する。
図34は、この法線情報生成部1041による処理の流れを示すフローチャートである。なお、図34において、図21と共通のステップには図21と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
法線情報生成部1041の領域参照部307は、領域分割部1031が検出した光学的領域分割の結果を基に、画素において拡散反射成分が支配的かどうかを判断する(S301)。この処理は、領域判断部305の結果が蓄積されている蓄積部306から領域分割結果を読み出せばよい。もし、拡散反射成分が支配的であると判断された場合(S301でYes)、拡散反射仮定法線情報生成部308は、その画素の法線情報を拡散反射仮定で生成する(S302)。具体的には、出射面における法線の1自由度を、偏光板を回転させて変化する輝度の最大値となる角度として求める。また、画素は拡散反射成分が支配的ではなく(S301でNo)、鏡面反射成分が支配的、または「陰領域または低反射率領域」であった場合(S306でYes)、鏡面反射仮定法線情報生成部309は、その画素の法線情報を鏡面反射仮定で生成する(S304)。具体的には、入射面における法線の1自由度を、偏光板を回転させて変化する輝度の最小値となる角度として求める。一方、画素が影領域であった場合、(S303でNo)、画素の偏光情報は誤差が支配的であり、正確な法線情報は生成できないと判断し、法線情報生成部1041は、法線情報生成処理を行なわない(S305)。
以上のように、本実施の形態における法線情報生成装置によれば、低輝度領域を「陰領域または低反射率領域」と影領域とに分類し、「陰領域または低反射率領域」に関しては、鏡面反射を仮定することで、正確な法線情報が生成される。また、偏光情報に誤差が多く、法線情報生成を行なっても精度が極端に悪くなる影領域に関しては、法線情報生成処理を行なわないことで、できるかぎり広い領域で高精度な法線情報生成を行なうことができる。
なお、ステップS504において、その画素が「陰領域または低反射率領域」か影領域かを判断するために、偏光推定誤差ではなく、第1の実施の形態と同様に、偏光度、偏光推定誤差と偏光度の両方、偏光位相を利用するようにしても構わない。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態における法線情報生成装置について説明する。
図35は、本実施の形態における法線情報生成装置100cの構成を示す機能ブロック図である。この法線情報生成装置100cは、被写体の表面における法線情報を生成する装置であり、正確に法線情報を生成できる場合にだけ法線情報を生成する点に特徴を有し、図1に示される法線情報生成装置100の構成に加えて、撮像条件判定部106を備える。なお、図35において、図1と共通の構成要素には図1と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
撮像条件判定部106は、偏光画像撮像部101による撮像の対象となる撮像シーンが、法線情報生成部104が正確な法線情報を生成できる撮像条件として予め定められた撮像条件を満たしているか否かを判定する処理部である。
図36は、この撮像条件判定部106の詳細な構成を示す機能ブロック図である。この撮像条件判定部106は、DB302、光軸方向検出部312および光軸方向比較部313を備える。
光軸方向検出部312は、法線情報生成装置100cの光軸方向を検出する角度センサ等である。
光軸方向比較部313は、法線情報生成装置100cが水平面(地平面)よりも上方を向いているかどうかを判断する処理部である。
ここで、本実施の形態においても、第1の実施の形態で説明したように、撮影シーンは、条件1が満たされていることを必要とする。
条件1:「被写体が存在する撮影シーンには、近傍に広い面を有する物体が存在し、ある広い面から被写体に関して反対方向には光源が存在する」
ただし、法線情報生成装置100cが置かれている状況においては、上記条件1が満たされているとは限らない。そこで、本実施の形態では、撮像条件判定部106は、上記条件1が満たされているかどうかを判定する。ここで、光源は上方にあることが多いことに着目すると、条件1は、以下の条件2では満たされない。
条件2:「撮像者が上方を撮影する」
この条件2は、例えば、以下のような撮影シーンでは成り立つ。
1.屋外シーンにおいて、空や月、星などを撮影する。
2.屋内シーンにおいて、蛍光灯が光っている天井方向を撮影する。
上記撮影シーン1の場合、例えば三日月を撮影することを考える。三日月の陰影領域は陰領域であると考えられる。しかし、この陰影領域は、地球照と呼ばれる地球からの多重反射である照り返しにより輝度を持つ。そのため、陰領域ではあるが、多重反射光の入射方向は地球のみの非常に限られた範囲になり、正反射成分である鏡面反射成分はほとんど存在しないと考えられる。そのため、法線情報生成装置100cは正確に機能しない。そこで、撮像条件判定部106は、法線情報生成装置100cが正確に機能する(正確に法線情報を生成できる)かどうかを判断し、機能すると考えられる場合には、陰領域、影領域分割処理を行ない、機能しないと考えられる場合には、陰影領域の分割処理を中止し、陰影領域からの法線情報生成処理を中止する。
図37は、本実施の形態における法線情報生成装置100cが搭載されたカメラ200aのハードウェア構成例を示している。このカメラ200aは、法線情報を生成する機能を備える撮像装置であり、パターン偏光子201、撮像素子202、メモリ203、CPU204、角度センサ205、表示部208およびスピーカ209を備える。なお、図37において、図2と共通の構成要素には図2と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
角度センサ205は、カメラ200aの光軸方向を検出し、その情報を出力する。
表示部208は、撮像条件判定部106によって撮像シーンが上記条件1を満たさないと判断された場合に、その旨のメッセージを表示するディスプレイである。
スピーカ209は、撮像条件判定部106によって撮像シーンが上記条件1を満たさないと判断された場合に、その旨のメッセージを音声で出力する。
なお、図36に示された光軸方向検出部312は、図37に示された角度センサ205によって実現される。図36に示された光軸方向比較部313は、図37に示されたCPU204がメモリ203に格納されたプログラムを実行することによって実現される。
図38は、本実施の形態における法線情報生成装置100cによる処理の流れを示すフローチャートである。なお、図38において、図4と共通のステップには図4と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
本実施の形態では、光軸方向検出部312(角度センサ205)は、法線情報生成装置100c(カメラ200a)の光軸方向を示す光軸方向情報を取得する(S106)。こうして求めた光軸方向情報を利用して、撮影シーンが、法線情報の生成が実現可能な環境であるかどうかが判断される(S107)。これは、光軸方向比較部313が、法線情報生成装置100c(カメラ200a)の光軸方向が上方を向いているかどうかを判断することによって行われる。光軸方向比較部313は、例えば、光軸が水平方向から45度以上上方を向いている場合には、光軸方向が上方を向いていると判断する。この閾値45度は、実験的に決定すればよく、このような閾値は、DB302に保持しておけばよい。ここで、光軸方向が上方を向いていると判断された場合、撮像条件判定部106は撮像シーンが条件1を満たさないと判断し(S107でNo)、領域分割部103は、偏光情報生成部102が生成した偏光情報や偏光画像撮像部101が取得した輝度情報を利用し、画像を拡散反射領域、鏡面反射領域、陰影領域に分類する(S108)。このケースでは、条件1が満たされていないため、陰影領域を陰領域と影領域とに分類することは行なわれない。続いて、法線情報生成部104は、領域分割部103が行なった領域分割結果に基づき、偏光情報から法線情報を生成する(S109)。図39は、この処理(S109)の詳細な流れを示すフローチャートである。なお、図39において、図21と共通のステップには図21と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
法線情報生成部104は、領域分割部103が検出した光学的領域分割の結果を基に、画素において拡散反射成分が支配的かどうかを判断する(S301)。もし、拡散反射成分が支配的であると判断された場合(S301でYes)、法線情報生成部104は、その画素の法線情報を拡散反射仮定で生成する(S302)。具体的には、出射面における法線の1自由度を、偏光板を回転させて変化する輝度の最大値となる角度として求める。また、画素は拡散反射成分が支配的ではなく(S301でNo)、鏡面反射成分が支配的であった場合(S307でYes)、法線情報生成部104は、その画素の法線情報を鏡面反射仮定で法線情報を生成する(S304)。具体的には、入射面における法線の1自由度を、偏光板を回転させて変化する輝度の最小値となる角度として求める。一方、画素が陰影領域であった場合、つまり、拡散反射成分も鏡面反射成分も支配的ではない場合(S307でNo)、法線情報生成部104は、画素の偏光情報は誤差が支配的であり、正確な法線情報は生成できないと判断し、法線情報生成処理を行なわない(S305)。
一方、光軸方向が上方を向いていないと判断された場合(S107でYes)、撮像条件判定部106は、撮像シーンが条件1を満たすと判断し、領域分割部103が光学的領域分割処理を行ない(S103)、続いて、法線情報生成部104が法線情報を生成する(S104)。
なお、撮像条件判定部106によって撮像シーンが条件1を満たさないと判断された場合、表示部208が「陰影領域の法線情報生成処理が実現できません」などとディスプレイに表示したり、スピーカ209が音声信号を発生させることで同様のメッセージを撮像者に伝えるのが望ましい。
もっとも、撮像条件判定部106によって撮像シーンが条件1を満たさないと判断された場合、光学的領域分割処理や法線情報生成処理を行なわないのではなく、陰影領域に関しては拡散反射仮定で法線情報を生成し、表示部208が「法線情報生成処理が不安定です」などとディスプレイに表示したり、スピーカ209が音声信号で発生させることで同様のメッセージを撮像者に伝えるようにしても構わない。
また、撮像条件判定部106によって撮像シーンが条件1を満たさないと判断された場合、法線情報生成部104は、陰影領域に関しては、近傍の法線情報を利用して、補間処理などで、法線情報を合成しても構わない。補間処理については、従来の手法を利用すればよい。
また、撮像条件判定部106は、光軸方向検出部312を利用するものに限るわけではなく、例えば、法線情報生成装置100cが置かれている環境を認識する機能を有する処理部を利用するようにしても構わない。これは、例えば、ソナーなどを利用することで実現する。このような環境認識機能を有する本実施の形態の変形例に係る法線情報生成装置について説明する。
図40は、そのような変形例に係る法線情報生成装置が搭載されたカメラ200bのハードウェア構成例を示している。このカメラ200bは、図37に示された本実施の形態におけるカメラ200aの構成のうち、角度センサ205をソナー210に置き換えた構成を備える。なお、図40において、図37と共通の構成要素には図37と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
図41は、この変形例に係る法線情報装置が備える撮像条件判定部106aの詳細な構成を示す機能ブロック図である。なお、この変形例に係る法線情報生成装置は、図35に示された本実施の形態における法線情報生成装置100cの構成のうち、撮像条件判定部106を撮像条件判定部106aに置き換えた構成を備える。この撮像条件判定部106aは、音波を発生し、音波の反射波を受信することで、周囲の対象物までの距離を測定するソナーを有し、ソナーによって当該法線情報生成装置の近傍に物体があるか否かを判断し、物体がないと判断した場合に、撮像シーンが撮像条件を満たしていないと判定する点に特徴を有し、DB302、撮像環境検出部315および撮像環境認識部316を備える。なお、図41において、図36と共通の構成要素には図36と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
撮像環境検出部315は、周囲の対象物までの距離を測定し、その距離情報を撮像環境情報として生成する処理部であり、図40に示されたソナー210に相当する。
撮像環境認識部316は、撮像環境検出部315からの撮像環境情報を利用して、撮影シーンが光学的領域分割が実現可能な環境であるかどうかを判断する処理部である。
図42は、この変形例に係る法線情報生成装置による処理の流れを示すフローチャートである。なお、図42において、図38と共通のステップには図38と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
本変形例に係る法線情報生成装置では、撮像環境検出部315は、撮像環境情報をソナー210で取得する(S111)。このソナー210は、アクティブソナーであり、超音波や音波を発生させ、その反射波を受信することで、周囲の対象物までの距離を測定する装置である。そのため、ソナー210を利用することで、カメラ200bの周囲に物体があるかないか、また、物体がある場合、その物体までの距離情報を撮像環境情報として取得できる。なお、ソナー210は、魚群探知機などに広く使用されており、公知であるため、詳細な説明は省略する。
こうして求めた撮像環境情報を利用して、撮影シーンが、光学的領域分割が実現可能な環境であるかどうかが判断される(S107)。これは、撮像環境認識部316が、カメラ200bの近傍に物体があるかどうかを判断することによって行われる。具体的には、撮像環境検出部315は、カメラ200bの周囲(全方位)の物体までの距離情報を取得し、その距離が一定値TH_Sより短い立体角の大きさを評価すればよい。このような立体角の大きさが閾値TH_SRより小さい場合、撮像条件判定部106は撮像シーンが条件1を満たさないと判断し(S107でNo)、領域分割部103は、偏光情報生成部102が生成した偏光情報や偏光画像撮像部101が取得した輝度情報を利用し、画像を拡散反射領域、鏡面反射領域、陰影領域に分類する(S108)。条件1が満たされていないため、陰影領域を陰領域と影領域とに分類することは行なわない。さらに法線情報生成部104は、領域分割部103が行なった領域分割結果に基づき、偏光情報から法線情報を生成する(S109)。一方、このような立体角の大きさが閾値TH_SRより大きい場合、撮像条件判定部106は撮像シーンが条件1を満たすと判断し(S108でYes)、領域分割部103によって光学的領域分割処理を行ない、さらに法線情報生成部104によって法線情報を生成する。
なお、このような閾値TH_S、TH_SRは実験的に決定すればよく、また、DB302に保持しておけばよい。
以上のように、本実施の形態における法線情報生成装置によれば、陰影領域を陰領域と影領域とに分類し、陰領域に関しては、鏡面反射を仮定することで、正確な法線情報が生成される。また、偏光情報に誤差が多く、法線情報生成を行なっても精度が極端に悪くなる影領域に関しては、法線情報生成処理を行なわないことで、できるかぎり広い領域で高精度な法線情報生成を行なうことができる。さらに、もし、陰影領域の分類が困難な場合には、精度の悪い結果を求めるのではなく、処理ができないことを撮像者に知らせることで、信頼度の高い法線情報生成処理を行なうことができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態における法線情報生成装置について説明する。
図43は、本実施の形態における法線情報生成装置100dの構成を示す機能ブロック図である。この法線情報生成装置100dは、被写体の表面における法線情報を生成する装置であり、信頼性の低い法線情報を生成しない点に特徴を有し、図1に示される法線情報生成装置100の構成に加えて、信頼性判定部107を備える。なお、図43において、図1と共通の構成要素には図1と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。また、本実施の形態における法線情報生成装置100dが搭載されたカメラは、図2に示される第1の実施の形態におけるカメラ200と同じハードウェア構成を有している。
信頼性判定部107は、領域分割部103による光学的領域分割結果を利用して、光学的領域分割結果の信頼性を評価し、信頼性がない場合には光学的領域分割結果および法線情報を廃棄する。その結果、信頼性がない領域の法線情報が破棄される。
図44は、本実施の形態における法線情報生成装置100dによる処理の流れを示すフローチャートである。なお、図44において、図4および図38と共通のステップには図4および図38と同一の符号を付しており、その詳細な説明を省略する。信頼性判定部107は、領域分割部103の光学的領域分割結果を利用して、上述した条件1が満たされているかどうか、つまり、光学的領域分割結果の信頼性を評価する(S107)。信頼性がない場合には(S107でNo)、信頼性判定部107は、光学的領域分割結果および法線情報生成部104が生成した法線情報を廃棄する(S110)。
ここで、条件1が満たされているかどうかを判断するためには、陰影領域内に正反射多重反射光の影響により鏡面反射成分が支配的となる陰領域が存在するかどうかを判断すればよい。そのために、ここでは、撮像された偏光画像の偏光度と輝度値を利用して信頼性を評価する方法を説明する。これは、陰影領域において、鏡面反射偏光特性を示す画素が存在しない場合、つまり、撮像された画像上に陰領域が存在しない場合、条件1を満たしていないと判断すればよい。
図45は、信頼性判定部107の詳細な構成を示す機能ブロック図である。信頼性判定部107は、DB302、蓄積部306および陰領域存在判断部314を備える。
蓄積部306は、領域分割部103によって行なわれた領域分割結果を蓄積している。
陰領域存在判断部314は、蓄積部306に蓄積された領域分割結果を参照し、十分な(予め定められたしきい値以上の)大きさの陰領域が分割されているかどうかを判断する処理部である。
図44に示される信頼性判定部107による処理(S107、S110)の詳細は以下の通りである。
陰領域存在判断部314は、蓄積部306に蓄積された領域分割結果を参照し、十分な大きさの陰領域が分割されているかどうかを判断する(S107)。その結果、撮像画像中に十分な大きさ、例えば、VGA画像において100画素以上の陰領域が存在しなかった場合(S107でNo)、信頼性判定部107は、撮像シーンが条件1を満たさないと判断し、陰影領域に関する光学的領域分割結果および法線情報を廃棄する(S110)。このとき、表示部208が「陰影領域の法線情報生成処理が実現できません」などとディスプレイに表示したり、スピーカ209が音声信号を発生させることで撮像者に伝えることが望ましい。一方、もし、撮像画像中に陰領域が存在した場合(S107でYes)、信頼性判定部107は、撮像シーンが条件1を満たすと判断し、生成した法線情報を出力する。ここで、陰領域の大きさの閾値は実験的に決定すればよく、このような閾値はDB302に保持しておけばよい。
以上のように、本発明の法線情報生成装置によれば、陰影領域を陰領域と影領域とに分類し、陰領域に関しては、鏡面反射を仮定することで、正確な法線情報が生成される。また、偏光情報に誤差が多く、法線情報生成を行なっても精度が極端に悪くなる影領域に関しては、法線情報生成処理を行なわないことで、できるかぎり広い領域で高精度な法線情報生成を行なうことができる。さらに、もし、陰影領域の分類が困難な場合には、精度の悪い結果を求めるのではなく、処理ができないことを撮像者に知らせることで、信頼度の高い法線情報生成処理を行なうことができる。
以上、本発明に係る法線情報生成装置について、第1〜第4の実施の形態およびその変形例を用いて説明したが、本発明は、これらの実施の形態および変形例に限定されるものではない。
各実施の形態および変形例における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の形態や、各実施の形態および変形例に対して当業者が思いつく変形を施して得られる形態も本発明に含まれる。また、図46に示されるように、本発明に係る法線情報生成装置を内蔵するデジタルスチルカメラやデジタルムービーカメラ等の応用製品も本発明に含まれる。
また、信頼性判定部107によって撮像シーンが条件1を満たさないと判断された場合、法線情報生成処理を行なわないのではなく、処理は行なうが、表示部208が「法線情報生成処理が不安定です」などとディスプレイに表示したり、スピーカ209が音声信号を発生させることで撮像者に伝えるようにしても構わない。
また、信頼性判定部107によって撮像シーンが条件1を満たさないと判断された場合、陰影領域だけではなく、すべての法線情報を廃棄するようにしても構わない。
また、図14等に示される陰影領域検出部301は、影領域を検出するために、まず輝度値を用いて陰影領域を判断したが(図15のS201等)、本発明は、このような手順に限定されず、偏光情報生成部102によって生成された偏光情報だけで影領域を検出してもよい。このような処理は、油絵など、影領域は存在するが、陰領域が存在しないことが分かっている被写体に対して有効である。これは、黒い絵の具のように、十分に小さい反射率をもつ被写体が存在する場合、前述の輝度値による判断のみでは陰影領域と黒い絵の具の区別がつかないためである。このような、本実施の形態の変形例に係る法線情報生成装置について図を用いて詳述する。
このような変形例に係る法線情報生成装置の構成を示す機能ブロック図は図1と同様であるため、ブロック構成の説明は省略する。
図47は、このような変形例に係る法線情報生成装置による陰影検出処理の流れを示すフローチャートである。つまり、図15に示された陰影領域検出処理(S201、S202、S204〜S206)の別の手法を示すフローチャートである。図47に示されるように、偏光度比較部303は、画素の偏光度が閾値TH_PSより小さいか、大きいかを調べる(S407)。画素の偏光度が閾値TH_PDSより大きかった場合(S407でNo)、陰影領域検出部301は、その画素は影領域ではないと判断し(S402)、その画素において拡散反射が支配的であるか鏡面反射が支配的であるかを判定し(S202)、処理を終了する。一方、偏光度が閾値TH_PSより小さかった場合(S407でYes)、陰影領域検出部301は、その画素が影領域であると判断し(S405)、処理を終了する。
図48は、油絵の被写体を撮影した場合の偏光度ρを画像として表示した図である。この図において、図48(a)は被写体である油絵の画像を示し、図48(b)は、図48(a)に示された画像に対応する偏光度ρ(つまり、偏光情報生成部102によって生成された偏光情報)を示している。また、図49は、このような変形例に係る法線情報生成装置によって、図48(a)に示される画像に対して、図48(b)に示される偏光度ρを用いて抽出された影領域を示している。この図における黒色領域が、抽出された影領域である。なお、こうして抽出された影領域を最終的な影領域として出力してもよいし、あるいは、このように抽出された影領域に対して、画像処理で広く使われている領域の収縮膨張処理を行なうことにより、新たに再定義した領域を最終的な影領域として出力してもよい。
このような変形例に係る法線情報生成装置による画像処理のメリットは次の通りである。図48及び図49において、領域Aは影領域を、領域Bは黒い絵の具の領域を示している。図48(a)に示される画像では、これら領域Aと領域Bの輝度情報がほぼ等しいことから分かるように、領域Aと領域Bとの分離が困難である。しかしながら、図48(b)の偏光度情報を利用することで、図49に示されるように、領域Aは影領域であり、領域Bは影領域ではないと、正しく領域抽出ができている。
本発明に係る法線情報生成装置は、被写体の表面における法線情報を生成する法線情報生成装置として、例えば、被写体の3次元形状情報を生成する装置や、その情報を利用して画像を高精細化する装置として、具体的には、デジタルスチルカメラ、デジタルムービーカメラ、監視カメラなどに有用である。
図1は、本発明の第1の本実施の形態における法線情報生成装置の構成を示す機能ブロック図である。 図2は、本発明の第1、第2および第4の本実施の形態における法線情報生成装置が搭載されたカメラの構成図である。 図3は、図2に示されたカメラが備えるパターン偏光子と撮像素子との関係を示す模式図である。 図4は、本発明の第1の本実施の形態における法線情報生成装置による処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、図2に示されたカメラが備えるパターン偏光子の配列状態を説明するための模式図である。 図6は、正弦関数輝度変化と観測輝度点を説明するための模式図である。 図7(a)は、球体であるプラスチック製ボールの被写体を示す図、(b)〜(d)は、それぞれ、その被写体を撮影した場合の偏光度ρ、偏光位相φ、偏光推定誤差Eを画像として表示した図である。 図8(a)〜図8(d)は、それぞれ、図7(a)〜図7(d)の濃淡を明瞭化した模式図である。 図9は、被写体の屈折率n=1.1、1.3、1.5、2.0の場合における鏡面反射成分の入射角に対する偏光度を示すグラフである。 図10は、被写体の屈折率n=1.1、1.3、1.5、2.0の場合における拡散反射成分の出射角に対する偏光度を示すグラフである。 図11は、陰領域と影領域による陰影領域の分類を説明するための模式図である。 図12は、陰領域における多重反射光の入射を説明するための模式図である。 図13は、影領域における多重反射光の入射を説明するための模式図である。 図14は、本発明の第1の本実施の形態における領域分割部の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 図15は、本発明の第1の本実施の形態における領域分割部による処理の流れを示すフローチャートである。 図16(a)図16(b)図16(c)は、本発明の第1の本実施の形態における領域分割部による光学的領域分割結果を示す図である。 図17は、本発明の第1の本実施の形態における拡散反射鏡面反射分類処理の流れを示すフローチャートである。 図18は、本発明の第1の本実施の形態における領域分割部による領域分割の具体例を示す図である。 図19は、領域分割部による領域分割時の判断基準の具体例を示す図である。 図20は、本発明の第1の本実施の形態における法線情報生成部の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 図21は、本発明の第1の本実施の形態における法線情報生成部による処理の流れを示すフローチャートである。 図22は、本発明の第1の本実施の形態の変形例に係る領域分割部の構成を示す機能ブロック図である。 図23は、図22に示された領域分割部による拡散反射鏡面反射分類処理の流れを示すフローチャートである。 図24は、本発明の第1の本実施の形態の変形例に係る領域分割部の構成を示す機能ブロック図である。 図25は、図24に示された領域分割部による処理の流れを示すフローチャートである。 図26は、本発明の第1の本実施の形態の変形例に係る領域分割部の構成を示す機能ブロック図である。 図27は、図26に示された領域分割部による処理の流れを示すフローチャートである。 図28は、フラッシュを利用した第1の本実施の形態の変形例における法線情報生成装置の構成を示す機能ブロック図である。 図29は、図28に示される法線情報生成装置による陰影検出処理の流れを示すフローチャートである。 図30は、本発明の第2の本実施の形態における法線情報生成装置の構成を示す機能ブロック図である。 図31は、本発明の第2の本実施の形態における法線情報生成装置による処理の流れを示すフローチャートである。 図32は、本発明の第2の本実施の形態における領域分割部の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 図33は、本発明の第2の本実施の形態における領域分割部による処理の流れを示すフローチャートである。 図34は、本発明の第2の本実施の形態における法線情報生成部による処理の流れを示すフローチャートである。 図35は、本発明の第3の本実施の形態における法線情報生成装置の構成を示す機能ブロック図である。 図36は、本発明の第3の本実施の形態における撮像条件判定部の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 図37は、本発明の第3の本実施の形態における法線情報生成装置が搭載されたカメラの構成例である。 図38は、本発明の第3の本実施の形態における法線情報生成装置による処理の流れを示すフローチャートである。 図39は、本発明の第3の本実施の形態における法線情報生成部による処理の流れを示すフローチャートである。 図40は、ソナーを利用した本発明の第3の本実施の形態の変形例における法線情報生成装置が搭載されたカメラの構成例である。 図41は、本発明の第3の本実施の形態における撮像条件判定部の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 図42は、図40に示された法線情報生成装置による処理の流れを示すフローチャートである。 図43は、本発明の第4の本実施の形態における法線情報生成装置の構成を示す機能ブロック図である。 図44は、本発明の第4の本実施の形態における法線情報生成装置による処理の流れを示すフローチャートである。 図45は、本発明の第4の本実施の形態における撮像条件判定部の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 図46(a)図46(b)は、発明に係る法線情報生成装置を内蔵する応用製品の例を示す図である。 図47は、本発明の変形例に係る法線情報生成装置による陰影検出処理の流れを示すフローチャートである。 図48(a)は、被写体である油絵の画像、図48(b)は、図48(a)に示された画像に対応する偏光度ρ(偏光情報)を示す図である。 図49は、同法線情報生成装置によって抽出された影領域を示す図である。
符号の説明
100、100a、100b、100c、100d 法線情報生成装置
101 偏光画像撮像部
102 偏光情報生成部
103、103a、103b、103c、1031 領域分割部
104、1041 法線情報生成部
105 発光部
106、106a 撮像条件判定部
107 信頼性判定部
110 画像情報取得部
120 陰影領域抽出部
200、200a、200b カメラ
201 パターン偏光子
202 撮像素子
203 メモリ
204 CPU
205 角度センサ
206 撮像単位
207 発光装置
208 表示部
209 スピーカ
210 ソナー
301 陰影領域検出部
302 DB(データベース)
303 偏光度比較部
304 偏光推定誤差比較部
305 領域判断部
306 蓄積部
307 領域参照部
308 拡散反射仮定法線情報生成部
309 鏡面反射仮定法線情報生成部
310 輝度比較部
311 低輝度画素検出部
312 光軸方向検出部
313 光軸方向比較部
314 陰領域存在判断部
315 撮像環境検出部
316 撮像環境認識部

Claims (7)

  1. 被写体の表面における法線情報を生成する法線情報生成装置であって、
    前記被写体からの光の輝度に関する情報である輝度情報及び前記被写体からの光の偏光に関する情報である偏光情報を含む被写体画像に関する情報を取得する画像情報取得部と、
    前記画像情報取得部で取得された輝度情報及び偏光情報に基づいて、光の当たり方によって被写体の表面に生じる陰領域、及び、被写体によって光が遮断されたことによって他の物体上に生じる影領域を、前記被写体画像から抽出する陰影領域抽出部と、
    前記陰影領域抽出部で抽出された陰領域について、前記画像情報取得部で取得された偏光情報を用いて、対応する前記被写体の表面での法線を特定する法線情報を生成する法線情報生成部とを備え、
    前記画像情報取得部は、
    偏光主軸角度が異なる複数の偏光子を透過してくる光を受光することで、前記輝度情報をもつ被写体の偏光画像を取得する偏光画像撮像部と、
    取得された前記偏光画像から、当該偏光画像を構成する単位画像のそれぞれについて、前記複数の偏光子の偏光主軸角度と前記複数の偏光子を透過した光の輝度との対応関係を用いて、前記偏光情報を生成する偏光情報生成部とを有し、
    前記陰影領域抽出部は、前記単位画像ごとに、前記偏光画像の偏光情報に基づいて、当該単位画像の偏光度と予め定められたしきい値とを比較し、前記偏光度が前記しきい値よりも小さい場合に、当該単位画像が、影領域に属すると判断する
    ことを特徴とする法線情報生成装置。
  2. 前記偏光画像撮像部は、前記偏光画像を取得するための複数の撮像単位から構成され、
    前記複数の撮像単位のそれぞれは、
    異なる偏光主軸角度をもつ複数の偏光子と、
    前記複数の偏光子のそれぞれを通過した光を受光する複数の画素を有し、
    前記偏光情報生成部は、前記撮像単位で得られた画像を前記単位画像として偏光情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1記載の法線情報生成装置。
  3. 前記法線情報生成部は、前記陰領域については、前記対応関係において輝度が最小となる前記偏光主軸角度を、当該領域に対応する前記被写体の入射面の法線情報として生成する
    ことを特徴とする請求項1記載の法線情報生成装置。
  4. 前記法線情報生成部は、陰領域及び影領域のうち、陰領域だけについて前記法線情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1記載の法線情報生成装置。
  5. 前記法線情報生成装置はさらに、前記陰影領域抽出部による領域抽出の結果を評価する
    ことで、領域抽出の信頼性があるか否かを判定し、信頼性がないと判定した場合に、前記陰影領域抽出部による領域抽出の結果および前記法線情報生成部により生成された法線情報を破棄する信頼性判定部を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の法線情報生成装置。
  6. 被写体の表面における法線情報を生成する法線情報生成方法であって、
    前記被写体からの光の輝度に関する情報である輝度情報及び前記被写体からの光の偏光に関する情報である偏光情報を含む被写体画像に関する情報を取得する画像情報取得ステップと、
    前記画像情報取得ステップで取得された輝度情報及び偏光情報に基づいて、光の当たり方によって被写体の表面に生じる陰領域、及び、被写体によって光が遮断されたことによって他の物体上に生じる影領域を、前記被写体画像から抽出する陰影領域抽出ステップと、
    前記陰影領域抽出ステップで抽出された陰領域について、前記画像情報取得ステップで取得された偏光情報を用いて、対応する前記被写体の表面での法線を特定する法線情報を生成する法線情報生成ステップとを含み、
    前記画像情報取得ステップは、
    偏光主軸角度が異なる複数の偏光子を透過してくる光を受光することで、前記輝度情報をもつ被写体の偏光画像を取得する偏光画像撮像ステップと、
    取得された前記偏光画像から、当該偏光画像を構成する単位画像のそれぞれについて、前記複数の偏光子の偏光主軸角度と前記複数の偏光子を透過した光の輝度との対応関係を用いて、前記偏光情報を生成する偏光情報生成ステップとを含み、
    前記陰影領域抽出ステップでは、前記単位画像ごとに、前記偏光画像の偏光情報に基づいて、当該単位画像の偏光度と予め定められたしきい値とを比較し、前記偏光度が前記しきい値よりも小さい場合に、当該単位画像が、影領域に属すると判断する
    ことを特徴とする法線情報生成方法。
  7. 被写体の表面における法線情報を生成する法線情報生成装置のためのプログラムであって、
    請求項6記載の法線情報生成方法に含まれるステップをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
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