JP2009054478A - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、装置の重量を軽量化することで運搬や設置を向上しつつ、放電灯を安定的に点灯起動することができる放電灯点灯装置を提供するものである。
【解決手段】本発明に係る放電灯点灯装置1は、放電灯Lを点灯起動するものであり、昇圧回路4と、インバータ回路5と、放電補助回路6と、制御回路7と、電流検出回路8と、を備えており、この放電補助回路6は、インバータ回路5と放電灯Lとの間にそれぞれ接続される第1インダクタL4と第2インダクタL5と、両インダクタL4,L5間に接続される容量素子C5と、容量素子C5に直列に接続されるリレーReとを有し、制御回路7は、放電灯Lを点灯させるための交流電圧を放電灯Lへ供給したときに、電流検出回路8で検出された電流に基づいて、放電灯Lが点灯してないと判断した場合、放電補助回路6のリレーReを駆動させてサージ電圧を生起し、インバータ回路5から出力される交流電圧のピーク電圧にサージ電圧を重畳させるように制御する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る放電灯点灯装置1は、放電灯Lを点灯起動するものであり、昇圧回路4と、インバータ回路5と、放電補助回路6と、制御回路7と、電流検出回路8と、を備えており、この放電補助回路6は、インバータ回路5と放電灯Lとの間にそれぞれ接続される第1インダクタL4と第2インダクタL5と、両インダクタL4,L5間に接続される容量素子C5と、容量素子C5に直列に接続されるリレーReとを有し、制御回路7は、放電灯Lを点灯させるための交流電圧を放電灯Lへ供給したときに、電流検出回路8で検出された電流に基づいて、放電灯Lが点灯してないと判断した場合、放電補助回路6のリレーReを駆動させてサージ電圧を生起し、インバータ回路5から出力される交流電圧のピーク電圧にサージ電圧を重畳させるように制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、放電灯を点灯起動させる放電灯点灯装置に関する。
近年、放電灯には、メタルハライドランプなどの高輝度なものが用いられている。この種の放電灯は、点灯を開始するために高電圧の交流電圧を印加する必要があり、放電灯専用の点灯装置(以下、「放電灯点灯装置」とする。)が必要となる。
一般に放電灯点灯装置として、トランスを用いた磁気回路式の放電灯点灯装置が用いられており、交流電圧をトランスの巻き数比に応じて昇圧して点灯起動用電圧を生成し、この電圧を放電灯に印加することで点灯起動させていた(例えば、特許文献1の「従来技術」の欄参照)。
しかし、この磁気回路式点灯装置では、内蔵されたトランスの重量が数十Kgにもなり、例えば、10灯の放電灯を点灯するには10台の点灯装置が必要なため、装置の総重量が数百Kgと非常に重くなる。
そこで、トランスなどの受動部品を用いずに、パワー半導体素子などの能動部品で構成する放電灯用の電子回路式点灯装置が提案されている(例えば、先行文献1の「実施例」の欄参照)。
この電子回路式点灯装置は、交流電圧を整流・平滑回路及び昇圧回路によって高電圧の直流電圧に変換した後、インバータ回路によってこの直流電圧を交流電圧に変換し、放電灯に供給するものである。
特開平5−54988号公報
ところで、放電灯として用いられるメタルハライドランプは、一般に2kW〜3kW容量であり、このメタルハライドランプを点灯させるためには、一般に、600V以上の高電圧が必要であることから、昇圧回路やインバータ回路を高耐電力、高耐圧の素子で構成しなければならない。
各回路を構成する素子は、高耐電力、高耐圧になればなるほど高価となってくることから、コスト面の観点からは、できるだけ定格の低い安価な部品で構成することが望ましい。
一方で、メタルハライドランプなどの放電灯は、様々なメーカから販売されており、その点灯電圧にばらつきがあることから、定格の低い素子で昇圧回路やインバータ回路を構成すると、点灯することができないことがある。
そこで、本発明者は、電子回路式点灯装置において、コストを抑えつつ、放電灯を安定的に点灯させるべく、さまざまな点灯実験を行った結果、上記課題を解決できる本発明を導くに至った。
本発明は、上述の点に鑑み、装置の重量を軽量化することで運搬や設置を向上しつつ、放電灯を安定的に点灯起動することができる放電灯点灯装置を提供するものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、入力直流電圧を昇圧する昇圧回路と、この昇圧した直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、前記交流電圧を前記放電灯に出力する放電補助回路と、前記インバータ回路及び前記放電補助回路を制御する制御回路と、前記放電灯に流れる電流を検出する電流検出回路とを備え、前記放電補助回路は、前記インバータ回路と前記放電灯との間にそれぞれ接続される第1インダクタ及び第2インダクタと、これらのインダクタ間に直列に接続される容量素子及びリレーと、を有し、前記制御回路は、前記インバータ回路を制御して前記放電灯を点灯させるための交流電圧を前記放電灯へ供給したときに、前記電流検出回路で検出された電流に基づいて、前記放電灯が点灯してないと判断すると、前記放電補助回路の前記リレーを閉状態から開状態に移行して、前記交流電圧にサージ電圧を重畳させることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御回路は、前記電流検出回路で検出された電流に基づいて前記放電灯を点灯させるための交流電圧がピーク電圧となるタイミングを検出し、このタイミングで前記サージ電圧が生起するように前記リレーを制御することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記制御回路は、前記リレーを閉状態から開状態に移行した後、前記電流検出回路で検出された電流に基づいて、前記放電灯が点灯してないと判断すると、前記インバータ回路を制御して、前記放電灯への交流電圧の供給を停止することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、電子回路式の放電灯点灯装置とすることにより装置自体の重量を軽量化しつつ、放電灯が点灯しない場合に、リレー駆動による放電補助回路によって、より高い点灯電圧を放電灯に印加することができるため、点灯することができない放電灯を低減し、放電灯を安定的に点灯起動可能にならしめる。しかも、電流検出回路で検出された電流に基づいて、放電灯が点灯してないと判断した場合にのみ、リレーを制御して交流電圧にサージ電圧を重畳することから、常にリレー駆動させることに比べ、リレー駆動の回数を可及的に低減することができ、リレーの故障を抑制することができる。さらに、リレーを駆動によりサージ電圧を重畳して電圧を高めた交流電圧を放電灯へ印加しつつも、第1インダクタと第2インダクタとによってサージ電圧がインバータ回路へ印加されることを防ぐことができる。
請求項2に記載の発明によれば、放電灯を点灯させるための交流電圧がピーク電圧となるタイミングでこの交流電圧にサージ電圧を重畳するため、放電灯により効果的に高電圧を供給することができる。
請求項3に記載の発明によれば、サージ電圧を印加しても放電灯が点灯しないときには、放電灯への交流電圧の供給を停止するので、放電灯を安全に交換することができる。
以下、本発明に係る放電補助回路を備えた放電灯点灯装置の一実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る放電灯点灯装置の基本的な構成回路を示す図である。本実施の形態における放電灯Lとは、金属蒸気中の放電によって発光するメタルハライドランプなどの高輝度放電ランプである。
本実施の形態に係る放電灯点灯装置1は、放電灯Lを点灯する点灯装置であって、交流電源2からの交流電圧を全波整流し、平滑する整流・平滑回路3と、平滑された直流入力電圧を昇圧する昇圧回路4と、昇圧した直流入力電圧を交流電圧に変換するインバータ回路5と、交流電圧を放電灯Lに出力する放電補助回路6と、昇圧回路4とインバータ回路5を制御すると共に放電補助回路6を制御する制御回路7と、放電灯Lの電流を検出する電流検出回路8と、昇圧回路4に入力する直流入力電圧を検出する第1電圧検出回路9と、昇圧回路4の出力電圧を検出する第2電圧検出回路10とを備えている。
放電補助回路6は、インバータ回路5の出力端子と放電灯Lとの間のラインC,Dに第1インダクタL4と第2インダクタL5とがそれぞれ接続され、両インダクタL4,L5間に容量素子C5とリレーReとが直列に接続される。
制御回路7は、放電灯Lを点灯させるための交流電圧を放電灯Lに供給したときに、電流検出回路8で検出された電流Ipに基づいて、放電灯Lが点灯してないと判断した場合、放電補助回路6のリレーReを閉状態から開状態に移行してサージ電圧を生起させ、インバータ回路5が出力する交流電圧のピーク電圧にサージ電圧を重畳させるように制御する。このサージ電圧の重畳により放電灯Lには、インバータ回路5が出力する交流電圧より高い交流電圧が印加される。
さらに、放電灯Lの点灯起動時にサージ電圧を発生させるために、制御回路7がリレーReを開状態にした期間を除き、リレーReは閉状態であることから、放電補助回路6の第1インダクタL4、第2インダクタL5及び容量素子C5は、インバータ回路5の各スイッチング素子S1〜S4で発生するスイッチングノイズを除去するノイズ除去回路として作用させることができる。
また、制御回路7は、第1電圧検出回路9と第2電圧検出回路10で検出された各電圧に基づいて、昇圧回路4及びインバータ回路5を制御する。
また、制御回路7では、平滑回路3で平滑させた直流入力電圧を第1電圧検出回路9で検出し、昇圧回路4で昇圧した電圧を第2電圧検出回路10で検出して、直流入力電圧を所定の電圧へ昇圧可能に昇圧回路4を制御する。特に、交流電源2から出力される交流電圧が変動する場合、不安定な直流入力電圧となるので、昇圧回路4を精度よく制御することができる。
なお、上述したリレーReは、高耐圧リレーであり、内蔵コイルを介して容量素子C5に直列に接続される。また、リレーReとして、ノーマリーオン(通常閉状態)となるものを用いる。リレーReは、制御回路7からの制御信号に基づき閉状態から開状態に駆動させると、数ミリ秒(msec)程度の遅延時間の後、第1インダクタL4、第2インダクタL5による逆起電力でサージ電圧を生成(発生)させる。リレーReの制御は、リレー駆動時における数ミリ秒(msec)程度の遅延時間を計算して、交流電圧のピーク電圧にサージ電圧を重畳させる。
次に、放電灯点灯装置1の各回路について詳細に説明する。
整流・平滑回路3は、交流電源2からの交流電圧をダイオードブリッジで構成される整流回路3aで全波整流し、平滑回路3bで平滑して直流電圧に変換し、直流入力電圧を後述する各回路に供給している。また、平滑回路3は、ラインAにチョークコイルL1を直列接続し、チョークコイルL1を挟んで2つの容量素子C1,C2をラインAとラインB間に接続しており、交流電源2によって生じるノイズも除去する機能も有している。
昇圧回路4は、平滑回路3で平滑にされた直流入力電圧を所要の電圧に昇圧してインバータ回路5に出力するものである。この昇圧回路4は、2つのチョッパ回路からなり、制御回路7で生成されたパルス信号によってそれぞれ駆動される2つのスイッチング素子S5,S6がラインAとラインB間に接続されている。第1チョッパ回路は、ラインAに第1昇圧インダクタL2と第1昇圧ダイオードD5が直列接続され、スイッチング素子S5の一端が第1昇圧インダクタL2の出力端に接続され他端がラインBに接続され、スイッチング素子S5のソース・ドレイン間にダイオードD7が接続され、第1昇圧ダイオードD5と第2昇圧ダイオードD6のカソード側ラインAとラインB間に第2チョッパ回路と共通となる昇圧容量素子C3が接続されている。第2チョッパ回路は、ラインAに第2昇圧インダクタL3と第2昇圧ダイオードD6が直列接続され、スイッチング素子S6の一端が第2昇圧インダクタL3の出力端に接続され他端がラインBに接続され、スイッチング素子S6のソース・ドレイン間にダイオードD8が接続され、共通の昇圧容量素子C3が接続されている。昇圧回路4では、第1チョッパ回路と第2チョッパ回路を制御回路7から出力されるパルス信号に基づき交互に駆動して昇圧されるため各スイッチング素子S5,S6で生じるスイッチノイズを抑制することができる。
インバータ回路5は、昇圧回路4で昇圧した所要の直流電圧を低周波の交流電圧に変換して2つの出力端子へ出力し、放電灯L側のラインCとラインD間に供給するものである。インバータ回路5は、制御回路7から出力される制御信号に基づきそれぞれ駆動される4つのスイッチング素子S1〜S4がラインAとラインB間にフルブリッジ型に接続されている。さらに各スイッチング素子S1〜S4には、その出力端子間にダイオードD1〜D4がそれぞれ接続されている。各スイッチング素子S1〜S4は、例えば、高耐圧MOS−FET(Metal Oxide Semiconductor-Field Effect Transistor)を用いられる。MOS−FETを用いることで、IGBT(Insulated Gate Bipolor Transistor)に比べ高速スイッチング制御が可能となる。
制御回路7は、電流検出回路8から検出される電流や第1電圧検出回路9及び第2電圧検出回路10から検出される各電圧に基づいて、昇圧回路4、インバータ回路5及び放電補助回路6に制御信号を供給して制御する。制御回路7には、中央演算処理装置(CPU)と、演算するプログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、各演算結果を一時格納するRAM(Random Access Memory)と、A/D(アナログ/デジタル)変換回路を備えている。このROMには、放電補助回路6、昇圧回路4、インバータ回路5を制御するプログラムや電流検出回路8から検出される電流に基づいて演算するプログラムや第1電圧検出回路9や第2電圧検出回路10から検出される各電圧に基づいて演算するプログラム等が格納される。A/D変換回路は、電流検出回路8から検出される電流、第1電圧検出回路9や第2電圧検出回路10から検出される各電圧をA/D変換してCPUへ出力するものである。
電流検出回路8は、放電補助回路6の入力端に設けられ、ホールセンサーを用いてラインCとラインD間に接続され、放電灯Lのランプ電流Ipを検出するために用いられる。電流検出回路8は、検出した電流を制御回路7へ入力する。電流検出回路8では、点灯起動前後の電流を検知するとともに、放電灯Lへの過電流を精度よく検出することができる。
第1電圧検出回路9は、一端をラインA上の整流・平滑回路3のチョークコイルL1と第1昇圧インダクタL2との間の端子Pに接続され、他端をラインBの端子Qに接続され、昇圧回路4に入力される電圧を検出するものである。この第1電圧検出回路9はラインAの端子PとラインBの端子Qとの間に直列に接続された2つの抵抗からなり、昇圧回路4に供給されるラインAの直流入力電圧を2つの抵抗によって分圧して検出している。第1電圧検出回路9は、検出された電圧を制御回路7へ入力する。
第2電圧検出回路10は、インバータ回路5の入力端に設けられ、一端を昇圧回路4内の第1及び第2昇圧ダイオードD5,D6のカソード側とインバータ回路5との間の端子Rに接続され、他端をラインBの端子Sに接続され、昇圧回路4で昇圧された出力電圧を検出するものである。第2電圧検出回路10は、ラインAの端子RとラインBの端子Qとの間に直列に接続された2つの抵抗からなり、ラインAの電圧を2つの抵抗によって分圧して検出している。第2電圧検出回路10は、検出された電圧を制御回路7へ入力する。
第1電圧検出回路9及び第2電圧検出回路10から出力される電圧に基づいて、制御回路7は、昇圧回路4における昇圧するために必要な各スイッチング素子S5,S6のスイッチングタイミングを算出した後、このように算出したタイミングに応じたパルス信号を昇圧回路4へ供給して所望の電圧へ昇圧するように昇圧回路4を制御する。
次に、放電灯点灯装置1の動作を図面を参照しながら説明する。図2は、本実施の形態に係る放電灯点灯装置1の入力波形で、(a)ランプ電圧Vpと時間T、(b)ランプ電流信号Ipと時間T、(c)リレー信号Vreと時間Tを示す図である。図3は、放電灯点灯装置1における点灯起動動作を示すフローチャート図である。以下、一例として、ランプ電圧AC230V、ランプ電流13A、ランプ電力3kWの放電灯Lを用いて説明する。
まず、交流電源2から交流電圧が供給させる。これにより、整流・平滑回路3から直流電圧が出力され、昇圧回路4に直流電圧が入力された状態となる。この状態で放電灯Lの点灯起動が外部から指示されると、放電灯点灯装置1の制御回路7は、昇圧回路4及びインバータ回路5を動作させて、整流・平滑回路3から出力される直流電流を昇圧回路4で所定の高電圧(例えば、600V)へ昇圧し、インバータ回路5で周波数60Hzの交流電圧に変換して放電灯Lに点灯起動用電圧を供給する(ステップS1)。
次に、制御回路7は、放電灯Lが点灯したか否かを一定期間で判断するためのタイマーを期間Aにしてセットして、タイマーを起動する(ステップS2)。なお、このタイマーは、外部からの操作によって変更可能となっている。
次に、放電灯Lに点灯起動用電圧が印加されると、放電灯Lが点灯したか否かを決める放電検知の判断を行う(ステップS3)。放電検知がされたと判断する(YES:ステップS3)と、放電灯Lが点灯起動されて、点灯起動処理が終了する。なお、放電検知の判断は、電流検出回路8で検出される電流波形に基づいて行われる。すなわち、電流検出回路8で検出される電流波形が、図2(b)に示す期間Dにおけるランプ電流Ipの波形と同様の波形となったときに、放電灯Lが点灯したと判断することになる。なお、放電灯Lが点灯起動された後、放電灯点灯装置1は、ランプ電力を一定にするための制御を行う。放電灯Lの点灯起動後の制御については、後述する。
放電検知がされないと判断する(NO:ステップS3)と、ステップS2におけるタイマー期間がタイムアップか否かの判断の処理(ステップS4)へ移行する。なお、電流検出回路8で検出される電流波形が、図2(b)に示す期間Aにおけるランプ電流Ipの波形となっているときに、放電検知がされないと判断される。期間Aのランプ電流Ipは、容量素子C5の充放電のみの電流であり非常に微量な電流であり、制御回路7は、容量素子C5に流れる電流を除いた電流を放電灯Lに流れる電流として判断するようにしている。
制御回路7は、ステップS2で起動したタイマーがタイムアップであると判断する(YES:ステップS4)と、インバータ回路5から出力される放電灯Lへの周波数60Hzの交流電圧をストップする(ステップS5)。一方、制御回路7は、タイムアップでないと判断する(NO:ステップS4)とステップS3の放電検知の処理に戻り、再度処理を繰り返す。
次に、制御回路7は、タイマーを期間B(時刻t3〜t4)にセットする(ステップS6)。タイマー期間がタイムアップか否か判断する処理(ステップS7)へ移行する。なお、このタイマーは、外部からの操作によって変更可能となっている。
制御回路7がタイムアップであると判断する(YES:ステップS7)と、上述したステップS1と同様の処理を行う。すなわち、制御回路7は、昇圧回路4及びインバータ回路5を動作させて、平滑回路3から出力される直流電流を昇圧回路4で所定電圧へ昇圧し、インバータ回路5で周波数60Hzの交流電圧に変換して放電灯Lに点灯起動用電圧を供給する(ステップS8)。
次に、放電補助回路6のリレーReを閉・開駆動する処理(ステップS9)へ移行する。制御回路7は、放電補助回路6のリレーReを制御して、リレーReを閉状態から開状態へ移行(図2(c)期間C時刻t5)する。このリレーReの駆動によって、第1インダクタL4、第2インダクタL5による逆起電力で逆起電力であるサージ電圧が発生する。このリレーReは制御回路7から制御信号を出力してから開閉動作するまでに時刻t5〜t6の遅延時間を有するため、この遅延時間を計算して、サージ電圧を交流電圧のピーク電圧に重畳させる(図2(a)の期間D参照)。このとき、サージ電圧は、第1インダクタL4と第2インダクタL5により、インバータ回路5の各スイッチング素子S1〜S4への印加を抑制している。例えば、第1インダクタL4しか配置されていないときには、サージ電圧が容量素子C5を介してインバータ回路5に印加されることになるが、ここでは第2インダクタL5が配置されていることから、インバータ回路5へのサージ電圧の印加が抑制される。
次に、放電灯Lに交流電圧にサージ電圧を重畳した高い点灯電圧が印加されると、放電灯Lが点灯したか否かを決めるための放電検知の判断を行う(ステップS10)。放電検知がされたと判断する(YES:ステップS10)と、放電灯Lが点灯起動されて、この点灯起動処理は終了する。なお、放電検知の判断は、電流検出回路8で検出される電流波形に基づいて行われる。電流検出回路8で検出される電流波形は、図2(b)に示す期間Dにおけるランプ電流の波形となったときに放電検知されたと判断される。
また、電流検出回路8によってランプ電流(図2(b)期間D参照)を放電灯Lの放電検出がされると、制御回路7は、放電補助回路6のリレーReを開状態から閉状態(図2(b)期間D時刻t7)に駆動制御する。このとき、ランプ電流Ipが略0となるタイミングでリレーReを閉状態に移行させるため、リレーReによるサージ電圧は生起されない(図2(b)期間D時刻t8)。リレーReが閉状態であるとき、放電補助回路6は、ノイズ除去回路として作用して、インバータ回路5から出力される交流電圧のノイズを除去して放電灯Lへ供給する。
放電検知がされないと判断する(NO:ステップS10)と、制御回路7は、インバータ回路5を制御して、インバータ回路5から出力される放電灯Lへの周波数60Hzの交流電圧をストップする処理(ステップS11)へ移行する。
放電灯Lへ出力される周波数60Hzの交流電圧がストップした後、放電灯Lは異常となり、この点灯起動処理は終了する。
ここでは、放電灯Lの点灯起動後の制御について説明する。
放電灯Lは、点灯起動後、アーク放電に移行する数分間、ランプ電圧Vpをミリ秒単位(msec)で制御する必要がある。制御回路7は、放電灯Lを点灯後に、ランプ電圧Vpを20V〜30Vに低下させて、徐々にランプ電圧Vpを上げて、アーク放電に移行する数分後に安定したランプ電圧Vp230Vとする。
本実施の形態に係る放電灯点灯装置1によれば、電子回路式の放電灯点灯装置1とすることにより装置自体の重量を軽量化しつつ、放電灯Lが点灯しない場合に、リレー駆動による放電補助回路6によって、より高い点灯電圧を放電灯Lに印加することができるため、点灯することができない放電灯Lを低減し、放電灯Lを安定的に点灯起動可能にならしめる。しかも、電流検出回路8で検出された電流に基づいて、放電灯Lが点灯してないと判断した場合にのみ、リレーReを制御して交流電圧にサージ電圧を重畳することから、常にリレー駆動させることに比べ、リレー駆動の回数を可及的に低減することができ、リレーの故障を抑制することができる。さらに、リレーReを駆動によりサージ電圧を重畳して電圧を高めた交流電圧を放電灯Lへ印加しつつも、第1インダクタL4と第2インダクタL5とによってサージ電圧がインバータ回路5へ印加されることを防ぐことができる。
本実施の形態に係る放電灯点灯装置1によれば、放電灯Lを点灯させるための交流電圧がピーク電圧となるタイミングでこの交流電圧にサージ電圧を重畳するため、放電灯Lにより効果的に高電圧を供給することができる。
本実施の形態に係る放電灯点灯装置1によれば、サージ電圧を印加しても放電灯Lが点灯しないときには、放電灯Lへの交流電圧の供給を停止するので、放電灯Lを安全に交換することができる。
また、スイッチング素子は、高耐圧MOSFETであったが、さらに高耐圧化が必要な場合は、IGBTを用いるようにしてもよい。
また、放電灯点灯装置は、一例として上述した高出力の放電灯以外の低出力タイプ、例えばランプ電力1kW以下の放電灯の点灯起動にも好適に用いることができる。
また、放電補助回路のリレーは、機械式のメカニカルリレーであったが、半導体素子を用いた半導体スイッチなどであってもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 放電灯点灯装置
2 交流電源
3 整流・平滑回路
3a 整流回路
3b 平滑回路
4 昇圧回路
5 インバータ回路
6 放電補助回路
7 制御回路
8 電流検出回路
9 第1電圧検出回路
10 第2電圧検出回路
C1,C2,C5 容量素子
C3 昇圧容量素子
D1,D2,D3,D4 ダイオード
D5 第1昇圧ダイオード
D6 第2昇圧ダイオード
D7,D8 ダイオード
L 放電灯
L1 チョークコイル
L2 第1昇圧インダクタ
L3 第2昇圧インダクタ
L4 第1インダクタ
L5 第2インダクタ
Re リレー
S1,S2,S3,S4,S5,S6 スイッチング素子
2 交流電源
3 整流・平滑回路
3a 整流回路
3b 平滑回路
4 昇圧回路
5 インバータ回路
6 放電補助回路
7 制御回路
8 電流検出回路
9 第1電圧検出回路
10 第2電圧検出回路
C1,C2,C5 容量素子
C3 昇圧容量素子
D1,D2,D3,D4 ダイオード
D5 第1昇圧ダイオード
D6 第2昇圧ダイオード
D7,D8 ダイオード
L 放電灯
L1 チョークコイル
L2 第1昇圧インダクタ
L3 第2昇圧インダクタ
L4 第1インダクタ
L5 第2インダクタ
Re リレー
S1,S2,S3,S4,S5,S6 スイッチング素子
Claims (3)
- 放電灯を点灯する放電灯点灯装置において、
入力直流電圧を昇圧する昇圧回路と、この昇圧した直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、前記交流電圧を前記放電灯に出力する放電補助回路と、前記インバータ回路及び前記放電補助回路を制御する制御回路と、前記放電灯に流れる電流を検出する電流検出回路と、を備え、
前記放電補助回路は、
前記インバータ回路と前記放電灯との間にそれぞれ接続される第1インダクタ及び第2インダクタと、これらのインダクタ間に直列に接続される容量素子及びリレーと、を有し、
前記制御回路は、
前記インバータ回路を制御して前記放電灯を点灯させるための交流電圧を前記放電灯へ供給したときに、前記電流検出回路で検出された電流に基づいて、前記放電灯が点灯してないと判断すると、前記放電補助回路の前記リレーを閉状態から開状態に移行して、前記交流電圧にサージ電圧を重畳させる
ことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 前記制御回路は、前記電流検出回路で検出された電流に基づいて前記放電灯を点灯させるための交流電圧がピーク電圧となるタイミングを検出し、このタイミングで前記サージ電圧を生起するように前記リレーを制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の放電灯点灯装置。 - 前記制御回路は、前記リレーを閉状態から開状態に移行した後、前記電流検出回路で検出された電流に基づいて、前記放電灯が点灯してないと判断すると、前記インバータ回路を制御して、前記放電灯への交流電圧の供給を停止する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放電灯点灯装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2007
- 2007-08-28 JP JP2007221591A patent/JP2009054478A/ja active Pending
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