JP2009054422A - 送電線路 - Google Patents
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Abstract
【課題】陸上側で拾ったサージ電流を海底側に侵入させないようにした送電線路を提供する。
【解決手段】海底に布設される海底部ソリッドケーブル40と、該海底部ソリッドケーブル40の両端に接続部41,41を介して接続される陸上部ケーブル42,42と、を備え、前記接続部41,41は、渚部に配設され、かつ陸上部ケーブル42,42は、海底部ソリッドケーブル40よりも絶縁耐力が低く設定される。このような構成により、落雷時等には、まず、海底部ソリッドケーブル40よりも絶縁耐力の低い陸上部ケーブル42の方が先に絶縁破壊されるため、海底部ソリッドケーブル40の絶縁破壊を回避することができる。
【選択図】図1
【解決手段】海底に布設される海底部ソリッドケーブル40と、該海底部ソリッドケーブル40の両端に接続部41,41を介して接続される陸上部ケーブル42,42と、を備え、前記接続部41,41は、渚部に配設され、かつ陸上部ケーブル42,42は、海底部ソリッドケーブル40よりも絶縁耐力が低く設定される。このような構成により、落雷時等には、まず、海底部ソリッドケーブル40よりも絶縁耐力の低い陸上部ケーブル42の方が先に絶縁破壊されるため、海底部ソリッドケーブル40の絶縁破壊を回避することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、海底部ソリッドケーブルを含む送電線路に関する。特に、落雷時等に、陸上部側から海底部ソリッドケーブルへの過大なサージ電流の侵入を阻止できるようにした送電線路に関する。
海底に布設される海底部ソリッドケーブルと、海底部ソリッドケーブルの両端末に接続箱を介して陸上部ケーブルが接続されるようにした送電線路は、例えば特許文献1に開示されている。この例では、接続箱は渚部に配設され、かつ陸上部ケーブルには、中粘度以下の粘度の絶縁油を陸上部ケーブルに供給するための給油槽が接続されている。このような送電線路に用いられるソリッドケーブルの構成は、例えば図3に示されるように、中心から順に、導体1、内部半導電層2、油浸絶縁層(以下、絶縁層という)3、外部半導電層4、金属遮蔽層5、ケーブルシース6等で構成される。
ところで、長距離海底ケーブルの場合、ロスの少ないDC送電が主流であるが、絶縁層にクラフト紙よりもサージ特性の高いPPLP(登録商標,Polypropylene Laminated Paper)を用いた場合の絶縁設計でも、耐DC性能、耐サージ性能の確保が必須の要件とされる。雷インパルスや開閉サージ等の耐サージ性能は、所定の規格に定められているが、ケーブル線路に入るサージそのものは、線路に接続される保護装置により定まる。しかし、この保護装置によって、規定の保護レベル内に納まる確率は100%ではない。従って、送電線路は、耐インパルス性能の設計裕度が大きいために、過大なサージ電流が陸上部ケーブルを経て海底部ソリッドケーブルにまで到達する可能性があり、最悪の場合、海底部ソリッドケーブルで絶縁破壊に至る可能性があった。長距離海底ケーブルにこのようなトラブルが発生すると、その修復が困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされ、海底部ケーブルが破壊される前に、陸上部ケーブルをヒューズのように破壊させ、海底部ケーブルに過大なサージを侵入させないようにした送電線路を提供することを目的とする。
本発明の送電線路は、海底に布設される海底部ソリッドケーブルと、該海底部ソリッドケーブルの両端に接続部を介して接続される陸上部ケーブルと、を備え、前記接続部は、渚部に配設され、かつ前記陸上部ケーブルは、絶縁設計裕度内で、前記海底部ソリッドケーブルよりも絶縁耐力に対する裕度が低く設定されることを特徴とする。
このような構成によれば、陸上部ケーブルの絶縁設計裕度内で絶縁耐力が海底部ソリッドケーブルよりも低く設定されるので、落雷時等に設計レベルを超える電圧が発生した場合には、海底ケーブルよりも先に、陸上部ケーブルが絶縁破壊する。従って、海底部ソリッドケーブルへのサージ電流の侵入が阻止される。これにより、海底部ソリッドケーブルの絶縁破壊を回避することができる。
前記陸上部ケーブルと海底部ソリッドケーブルが共に、同一素材からなる絶縁層を具えている場合、前記陸上部ケーブルの絶縁層の厚さを、前記海底部ソリッドケーブルの絶縁層の厚さよりも0.5mm〜3mm薄くするか又は絶縁層の厚さより10%以下薄くするのが好ましい。このようにすれば、陸上部ケーブルの絶縁設計裕度内で絶縁耐力を、海底部ソリッドケーブルよりも確実に低下させることができる。
本発明の送電線路は、落雷時等に設計レベルを超える電圧が発生した場合には、海底ケーブルよりも先に、陸上部ケーブルが絶縁破壊するので、海底部ソリッドケーブルへのサージ電流の侵入が阻止されるため、海底部ソリッドケーブルの絶縁破壊を回避することができる。
以下に、本発明の実施の形態に係る送電線路について説明する。
図1は、海底部ソリッドケーブルを含む送電線路の布設状態の説明図である。この送電線路は、海底部ソリッドケーブル40の両端末の近傍、好ましくは、周囲温度の異なる陸上と海底を分ける渚部に接続箱(接続部)41,41を設けて陸上部ケーブル42,42を接続している。その陸上部ケーブル42,42には、落雷時のサージ電流から電路を保護するための保護手段として、接続箱41,41に至るまでの陸上区間でサージ電流を充分に減衰できる性能を備えたアレスター(又はフィルター)43,43を設けている。尚、接続箱41はストップジョイント(ST,油止めジョイント)であってもノーマルジョイント(NJ)であってもよい。
図1は、海底部ソリッドケーブルを含む送電線路の布設状態の説明図である。この送電線路は、海底部ソリッドケーブル40の両端末の近傍、好ましくは、周囲温度の異なる陸上と海底を分ける渚部に接続箱(接続部)41,41を設けて陸上部ケーブル42,42を接続している。その陸上部ケーブル42,42には、落雷時のサージ電流から電路を保護するための保護手段として、接続箱41,41に至るまでの陸上区間でサージ電流を充分に減衰できる性能を備えたアレスター(又はフィルター)43,43を設けている。尚、接続箱41はストップジョイント(ST,油止めジョイント)であってもノーマルジョイント(NJ)であってもよい。
陸上部ケーブル42及び海底部ソリッドケーブル40の断面は、図2に示すように、中心から順に、導体1、内部半導電層2、絶縁層3、外部半導電層4、金属遮蔽層5、ケーブルシース6等で構成される。そして、落雷時に、万が一、陸上部ケーブル42,42にサージ電流が侵入しても、その影響を海底部ソリッドケーブル40に及ぼさないようにするために、絶縁設計裕度内で、陸上部ケーブル42,42の絶縁耐力を、海底部ソリッドケーブル40よりも低く設定している。尚、海底部ソリッドケーブル40の絶縁層3には中粘度(粘度が10cst以上500cst未満)の絶縁油が含浸されるのが好ましい。また、陸上部ケーブル42は、ソリッドケーブルであってもよく、接続箱41としてストップジョイントを用いれば、OFケーブルとすることもできる。
例えば、陸上部ケーブル42,42と海底部ソリッドケーブル40の絶縁層3を形成する絶縁材料が同一の場合、陸上部ケーブル42の絶縁層3の厚みt1を海底部ソリッドケーブル40の絶縁層3の厚みt2よりも0.5mm〜3mm薄くするか又は絶縁層の厚さより10%以下薄くする設定することによって、絶縁設計裕度内で、陸上部ケーブル42,42の絶縁耐力を海底部ソリッドケーブル40の絶縁耐力よりも確実に低下させることができる。尚、このような陸上部ケーブル42,42の絶縁耐力の低下部分は、例えば接続箱41,41の近傍の陸上部ケーブル42,42の一部の補修しやすい箇所等に形成されていればよいが、陸上部ケーブル42,42の全体にわたってもよい。
絶縁層3は、例えばポリプロピレンフィルムの両側にクラフト紙を貼り付けてテープ状に形成されたPPLPを、導体1を覆う内部半導電層2の外周に巻回させて形成され、その巻き回数によって厚みが決まり、その厚みによって絶縁耐力が決定される。従って、陸上部ケーブル42,42の絶縁層3を形成する際には、海底部ソリッドケーブル40の絶縁層3を形成する時よりも絶縁厚を薄くすることによって、陸上部ケーブル42,42の絶縁裕度を海底部ソリッドケーブル40よりも確実に低下させることができる。
陸上部ケーブル42,42の絶縁裕度を低下させる別の方法として、例えば絶縁層3の構成(材質)を海底部ソリッドケーブル40の絶縁層3と異ならせてもよい。即ち、陸上部ケーブル42の絶縁層3には、海底部ソリッドケーブル40の絶縁層3よりも耐電圧強度の低い絶縁紙を選択してもよい。具体的には、海底部ソリッドケーブル42では、PPLPで絶縁層3を形成し、陸上部(ソリッド)ケーブル42では、ポリプロピレンフィルムの厚さを薄くするかK値(PPフィルム厚さ/PPLP全体の厚さ)を下げるか、ポリプロピレンフィルムを用いることなくクラフト紙のみで形成した絶縁テープで絶縁層3を形成するようにしてもよい。また、絶縁テープ自体の厚さを厚くすることによっても、絶縁裕度を低下させることができる。或いは、絶縁油の配合組成を選択することによって絶縁特性を低下させてもよい。
以上のように構成される送電線路では、落雷時等には、まず、陸上部ケーブル42,42に設けている保護手段43,43によって、瞬間的な過電圧を制限して電路を保護することができる。そして、万が一、陸上部ケーブル42,42にサージ電流が侵入しても、海底部ソリッドケーブル40にサージ電流が侵入する前に、絶縁耐力の低い陸上部ケーブル42,42が先に絶縁破壊されるため、海底部ソリッドケーブル40の絶縁破壊を回避することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、落雷時等に発生するサージ電流から海底部ソリッドケーブル40を二重に保護することができ、その保護に万全を期することができる。尚、本発明は、実施の形態に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、適宜、必要に応じて改良、変更等は自由であり、また、各実施の形態間での組み合わせも自由である。
本発明の送電線路は、陸上側で拾ったサージ電流を海底側に侵入させないようにすることができるので、長大な海底部ソリッドケーブルを含む送電線路に適用することができる。
1 導体
2 内部半導電層
3 油浸絶縁層(絶縁層)
4 外部半導電層
5 金属遮蔽層
6 ケーブルシース
40 海底部ソリッドケーブル
41 接続部
42 陸上部ケーブル
43 保護手段(アレスター又はフィルター)
2 内部半導電層
3 油浸絶縁層(絶縁層)
4 外部半導電層
5 金属遮蔽層
6 ケーブルシース
40 海底部ソリッドケーブル
41 接続部
42 陸上部ケーブル
43 保護手段(アレスター又はフィルター)
Claims (2)
- 海底に布設される海底部ソリッドケーブルと、該海底部ソリッドケーブルの両端に接続部を介して接続される陸上部ケーブルと、を備え、
前記接続部は、渚部に配設され、かつ前記陸上部ケーブルは、絶縁設計裕度内で、前記海底部ソリッドケーブルよりも絶縁耐力に対する裕度が低く設定されることを特徴とする送電線路。 - 前記陸上部ケーブルと海底部ソリッドケーブルが、共に同一素材からなる絶縁層を具えている場合、前記陸上部ケーブルの絶縁層の厚さが、前記海底部ソリッドケーブルの絶縁層の厚さよりも0.5mm〜3mm薄く設定されることを特徴とする請求項1に記載の送電線路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007220195A JP2009054422A (ja) | 2007-08-27 | 2007-08-27 | 送電線路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007220195A JP2009054422A (ja) | 2007-08-27 | 2007-08-27 | 送電線路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009054422A true JP2009054422A (ja) | 2009-03-12 |
Family
ID=40505328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007220195A Pending JP2009054422A (ja) | 2007-08-27 | 2007-08-27 | 送電線路 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009054422A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109716452A (zh) * | 2016-07-21 | 2019-05-03 | 杰德尔缆线系统有限公司 | 海底绝缘电缆 |
-
2007
- 2007-08-27 JP JP2007220195A patent/JP2009054422A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109716452A (zh) * | 2016-07-21 | 2019-05-03 | 杰德尔缆线系统有限公司 | 海底绝缘电缆 |
CN109716452B (zh) * | 2016-07-21 | 2021-08-20 | 杰德尔缆线系统有限公司 | 海底绝缘电缆 |
US11355263B2 (en) | 2016-07-21 | 2022-06-07 | Jdr Cable Systems Ltd | Insulated submarine cable |
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