JP2009052942A - シグナル伝達調節剤のスクリーニング方法 - Google Patents

シグナル伝達調節剤のスクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 erbB1を介したシグナル伝達経路の活性化を調節できるシグナル伝達調節剤のスクリーニング方法を提供する。
【解決手段】 候補物質の存在下、erbB1またはその部分ペプチドとFRS2βまたはその部分ペプチドとを接触させ、前記候補物質による前記両者の相互作用の促進または抑制を検出し、前記相互作用を促進した候補物質をシグナル伝達を促進する調節剤として選択し、前記相互作用を抑制した候補物質をシグナル伝達を抑制する調節剤として選択する。erbB1の部分ペプチドはチロシンキナーゼドメインを含むペプチド、FRS2βの部分ペプチドはPTBドメインを含むペプチドである。この方法によりerbBを介したシグナル伝達の活性化を調節する物質がスクリーニングできる。得られた物質は、FRS2βとの併用により、前記シグナル伝達の阻害や癌の予防・治療に使用できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、シグナル伝達調節剤のスクリーニング方法に関する。
シグナル伝達経路の受容体チロシンキナーゼが、癌の発症に関与することが、広く知られている。中でも、erbBファミリーに属するerbB1は、細胞膜に発現する、チロシンキナーゼ活性を有する受容体型タンパク質であり、種々の癌での過剰発現が報告されている。erbB1は、EGFR(上皮増殖因子受容体)、HER1とも呼ばれており、例えば、口腔癌、食道癌等の扁平上皮性の癌や、非小細胞肺癌等で過剰発現が確認されている。このようにerbB1の過剰発現が癌の発症と関連していることから、これらの受容体のチロシンキナーゼ活性を抑制する薬剤を分子標的抗癌剤として使用することが試みられている。具体例としては、非小細胞肺癌に対するerbB1チロシンキナーゼ阻害剤(一般名Gefitinib、商品名イレッサ)があげられる。しかしながら、erbB1を標的とする抗癌剤の投与は、前記受容体を過剰発現している癌症例に限られている。したがって、新たな抗癌剤の提供が望まれている。
Oncology vol.20,p1763−1771,2006 Journal of Clinical Oncology,vol.25,p587−595,2007
そこで、本発明は、癌の発症に関与するシグナル伝達経路、特にerbB1を介したシグナル伝達経路の活性化を調節できるシグナル伝達調節剤のスクリーニング方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のスクリーニング方法は、シグナル伝達を調節するシグナル伝達調節剤のスクリーニング方法であって、以下の第1のスクリーニング方法と第2のスクリーニング方法を含む。
本発明の第1のスクリーニング方法は、前記調節剤が、erbB1とFRS2βとの相互作用を調節する物質であり、下記(A)〜(C)工程を有することを特徴とする。
(A) 候補物質の存在下、erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとを接触させる工程であり、前記erbB1の部分ペプチドが、チロシンキナーゼドメインを含むペプチドであり、前記FRS2βの部分ペプチドがPTBドメインを含むペプチドである、前記工程
(B) 前記候補物質による、erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用の促進または抑制を検出する工程
(C) 前記erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を促進した候補物質を、シグナル伝達を促進する調節剤として選択し、前記erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を抑制した候補物質を、シグナル伝達を抑制する調節剤として選択する工程
本発明の第2のスクリーニング方法は、前記調節剤が、ERKとFRS2βとの相互作用を調節する物質であり、下記(a)〜(c)工程を有することを特徴とする。
(a) 候補物質の存在下、ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとを接触させる工程であり、前記FRS2βの部分ペプチドが、FRS2βの250番目−251番目のジペプチドおよび315番目−316番目のジペプチドの少なくとも一方のジペプチドを含むペプチドである、前記工程
(b) 前記候補物質による、ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用の促進または抑制を検出する工程
(c) 前記ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を促進した候補物質を、シグナル伝達を促進する調節剤として選択し、前記ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を抑制した候補物質を、シグナル伝達を抑制する調節剤として選択する工程
本発明において、「相互作用」とは、2以上の物質(例えば、分子、原子)が互いに力を及ぼしあうこといい、例えば、イオン間相互作用、水素結合、双極子相互作用、ファンデルワールス力等が例示できる。
本発明者等は、鋭意研究の結果、FRS2βが、erbB1およびERKと相互作用(結合)することで、erbB1を介したシグナル伝達をダウンレギュレーションすることを見出した。そして、さらに、このダウンレギュレーションは、FRS2βのPTBドメイン(リン酸化チロシン結合ドメイン)とerbB1のキナーゼドメインとの相互作用、FRS2βの250番目−251番目のジペプチドとERKとの相互作用、または、FRS2βの315番目−316番目のジペプチドとERKとの相互作用によって、生じることを見出した。このため、例えば、目的のヒト細胞に、FRS2βやその部分ペプチドを導入したり、それらを発現する核酸を導入することによって、前記細胞におけるシグナル伝達を抑制することができる。そして、erbB1のシグナル伝達は、前述のように、癌の発症に関与していることから、FRS2βやその部分ペプチドによりシグナル伝達を阻害することによって、癌の発症を予防し、また、癌の治療を行うことができる。また、前記シグナル伝達の阻害によって、例えば、細胞の癌化ならびに細胞の増殖や生育を抑制できることからも、FRS2βやその部分ペプチドは、癌の予防や治療に有用といえる。以上の点から、FRS2βやその部分ペプチドのerbB1またはERKに対する相互作用(結合)を促進する物質をスクリーニングすれば、FRS2βやその部分ペプチドとの併用によって、さらに効率よく、シグナル伝達の阻害ひいては癌の予防や治療を行えることが明らかとなった。そこで、本発明のように、候補物質の存在下、FRS2βとerbB1またはERKとの相互作用を検出することによって、FRS2βのerbB1またはERKに対する相互作用(結合)を調節する物質をスクリーニングできる。そして、スクリーニングにより得られる物質は、FRS2βのerbB1またはERKに対する相互作用を調節できるため、結果的に、本発明のスクリーニング方法によれば、erbB1を介したシグナル伝達を調節する物質を得ることができる。また、本発明のスクリーニング方法により得られる調節剤は、例えば、FRS2βの相互作用によるダウンレギュレーションの機能を促進できることから、FRS2βの補助剤、抗癌剤としても使用可能といえる。このため、本発明のスクリーニング方法は、医療分野等において極めて有用といえる。
<第1のスクリーニング方法>
本発明の第1のスクリーニングは、前述のように、erbB1を介したシグナル伝達を調節する調節剤のスクリーニング方法であって、前記調節剤が、erbB1とFRS2βとの相互作用を調節する物質であり、下記(A)〜(C)工程を有することを特徴とする。
(A) 候補物質の存在下、erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとを接触させる工程であり、前記erbB1の部分ペプチドが、チロシンキナーゼドメインを含むペプチドであり、前記FRS2βの部分ペプチドがPTBドメインを含むペプチドである、前記工程
(B) 前記候補物質による、erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用の促進または抑制を検出する工程
(C) 前記erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を促進した候補物質を、シグナル伝達を促進する調節剤として選択し、前記erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を抑制した候補物質を、シグナル伝達を抑制する調節剤として選択する工程
erbB1は、前述のように、シグナル伝達に関与するerbBファミリーに属する受容体型チロシンキナーゼであり、EGF(上皮増殖因子)等をリガンドとする受容体である。前記リガンドが前記erbB1の細胞外ドメインに作用すると、前記受容体分子のホモ二量体化やヘテロ二量体化が誘導され、erbB1の細胞内ドメインにおけるキナーゼドメインが活性化される。erbB1は、例えば、EGFR(上皮増殖因子受容体)またはHER1とも呼ばれる。erbB1のアミノ酸配列ならびにDNA配列等は、例えば、NCBIアクセッションNo.X00588等に登録されている。ヒトerbB1のアミノ酸配列を、配列番号2に示す。
本発明においては、erbB1とその部分ペプチドのいずれを用いてもよいが、後述する(B)工程において、相互作用が確認し易いことから、部分ペプチドを用いることが好ましい。erbB1の部分ペプチドは、前述のように、チロシンキナーゼドメインを含むペプチドである。ヒトerbB1のチロシンキナーゼドメインは、配列番号2の718番目−964番目の領域である。前記部分ペプチドは、チロシンキナーゼドメインのみからなるペプチドでもよいし、チロシンキナーゼドメインを含むペプチドであってもよい。後者の場合、部分ペプチドのアミノ酸残基数は、例えば、718〜800残基である。
また、本発明において、前記チロシンキナーゼドメインを含む部分ペプチドは、チロシンキナーゼドメインのアミノ酸配列(配列番号2の718番目−964番目)において、1もしくは数個のアミノ酸残基が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるペプチドであり、erbB1のチロシンキナーゼドメインと同等の機能を有するペプチドを含む。欠失、置換または付加が可能なアミノ酸残基数は、チロシンキナーゼドメインの機能を喪失しない範囲であれば特に制限されない。
FRS2βは、SNT−2またはFRS3とも呼ばれる。FRS2βは、FGFR(繊維芽成長因子受容体)やニュートロフィン受容体のシグナル伝達に関与するドッキングタンパク質であり、以下のことが知られている。FRS2βは、N末端にミリスチレーションシグナルを持つことにより、細胞膜の脂質に結合している。そして、FGFRやニュートロフィン受容体が活性化すると、FRS2βは、FRS2βのPTBドメイン(リン酸化チロシン結合ドメイン)を介して、前記受容体の細胞内ドメインに結合する。前記受容体に結合したFRS2βは、さらに、チロシン残基にリン酸化を受ける。FRS2βがリン酸化を受けると、このチロシンリン酸化ドメインに、各種チロシンホスファターゼ(例えば、Shp2、Grb2等)が結合し、これらのチロシンホスファターゼが活性化する。そして、これらのチロシンホスファターゼの活性化により、例えば、Ras−ERK経路等の活性化が引き起こされる。しかしながら、FRS2βは、erbB1のシグナル伝達において、すでに報告されている前記FGFRのシグナル伝達における機能とは、全く異なる機能を示す。そして、このことは何ら報告されていない。erbB1のシグナル伝達において、FRS2βが、シグナル伝達の活性化ではなく、ダウンレギュレーションを引き起こすことは、前述のように本発明者らがはじめて見出した。そして、本発明者らは、さらに、FRS2βにおけるPTBドメイン、および、ERKと結合するドメイン(250番目−251番目のジペプチド、315番目−316番目のジペプチド)の少なくとも一方によれば、前記ダウンレギュレーションを実現できることを見出した。具体的には、例えば、erbB1の自己リン酸化や下流分子のリン酸化が阻害されるというような、シグナル伝達のダウンレギュレーションが生じる。
ヒトFRS2βのアミノ酸配列、ヒトFRS2β遺伝子の完全長配列、および、ヒトFRS2βをコードするCDS配列(終止コドンを含む)等は、例えば、NCBIアクセッションNo.NM_006653に登録されている。ヒトFRS2βのアミノ酸配列を配列番号1に示す。
本発明においては、FRS2βとその部分ペプチドのいずれを用いてもいが、後述する(B)工程において、相互作用が確認し易いことから、部分ペプチドを用いることが好ましい。FRS2βの部分ペプチドは、前述のように、PTBドメインを含むペプチドである。ヒトFRS2βのPTBドメインは、配列番号1の1番目〜185番目の領域である。前記部分ペプチドは、PTBドメインのみからなるペプチドでもよいし、PTBドメインを含むペプチドであってもよい。後者の場合、部分ペプチドのアミノ酸残基数は、例えば、188〜250残基である。
また、本発明において、前記PTBドメインを含む部分ペプチドは、PTBドメインのアミノ酸配列(配列番号1の1番目〜185番目)において、1もしくは数個のアミノ酸残基が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるペプチドであり、ヒトFRS2βのPTBドメインと同等の機能を有するペプチドを含む。欠失、置換または付加が可能なアミノ酸残基数は、PTBドメインの機能を喪失しない範囲であれば特に制限されない。
本発明の第1のスクリーニング方法の一例として、以下に、erbB1の部分ペプチド(以下、「erbB1ペプチド」という)と、FRS2βの部分ペプチド(以下、「FRS2βペプチド」という)とを用いる方法を示す。なお、本発明は、これには制限されない。
まず、FRS2βペプチドを96穴プレートのウェルに固相化する。固相化は、従来公知の方法によって行うことができる。一方、erbB1ペプチドは、アルカリホスファターゼ(ALP)との融合タンパク質(以下、「ALP−erbB1融合タンパク質」という)を調製する。そして、FRS2βペプチドを固相化した前記ウェルに、ALP−erbB1融合タンパク質と候補物質とをアプライする。これによって、固相化したFRS2βペプチドとerbB1ペプチドとの結合反応を行う。この際、ERK、活性化MEKおよびATPを反応系に加え、ERKの活性化反応と、これにより生じた活性化ERKによるFRS2βのリン酸化反応も同時に行わせることが好ましい。そして、反応終了後に、前記ウェルを洗浄し、未結合のALP−erbB1融合タンパク質を除去する。
続いて、前記ウェルに、ALPの発色基質として、例えば、pNPP(p-nitrophenyl phospate)等のALPの発色基質を添加して、ALP活性を測定する。そして、候補物質が無添加であるコントロールのALP活性との比較を行う。その結果、コントロールよりも高いALP活性を示した候補物質は、FRS2βとerbB1との結合を促進する物質、すなわち、erbB1を介するシグナル伝達を促進する調節剤として選択することができる。他方、コントロールよりも低いALP活性を示した候補物質は、FRS2βとerbB1との結合を抑制する物質、すなわち、erbB1を介するシグナル伝達を抑制する調節剤として選択することができる。
本発明において使用する、FRS2βやそのペプチド、erbB1やそのペプチド、その他のタンパク質は、天然由来でもよいし、組換え技術により大腸菌などで発現させたものでもよい。
なお、FRS2βが結合するerbB1の部位が、キナーゼドメインであることが明らかとなったことから、例えば、以下のようなことも可能になると考えられる。FRS2βが結合するerbB1のキナーゼドメインを含むペプチドを、細胞内に投与または細胞内で発現させれば、この外来erbB1ペプチドとFRS2βとの結合が生じる。外来erbB1ペプチドとFRS2βとが結合することにより、FRS2βの構造が変化すると、FRS2βとERKとの結合が促進され、それによってERKの活性が低下し、ERKを介するシグナル伝達が阻害される。
<第2のスクリーニング方法>
本発明の第2のスクリーニング方法は、erbB1を介したシグナル伝達を調節する調節剤のスクリーニング方法であって、前記調節剤が、ERKとFRS2βとの相互作用を調節する物質であり、下記(a)〜(c)工程を有することを特徴とする。
(a) 候補物質の存在下、ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとを接触させる工程であり、前記FRS2βの部分ペプチドが、FRS2βの250番目−251番目のジペプチドおよび315番目−316番目のジペプチドの少なくとも一方のジペプチドを含むペプチドである、前記工程
(b) 前記候補物質による、ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用の促進または抑制を検出する工程
(c) 前記ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を促進した候補物質を、シグナル伝達を促進する調節剤として選択し、前記ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を抑制した候補物質を、シグナル伝達を抑制する調節剤として選択する工程
ERKは、ERK1/2であり、そのアミノ酸配列ならびに塩基配列は、例えば、NCBIアクセッションNo.NM_011952、NM_002745に登録されている。
また、本発明において、ERKは、例えば、前述の登録されたアミノ酸配列において、1もしくは数個のアミノ酸残基が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるペプチドであり、ERKと同等の機能を有するペプチドを含む。欠失、置換または付加が可能なアミノ酸残基数は、ERKの機能を喪失しない範囲であれば特に制限されない。
本発明においては、FRS2βとその部分ペプチドのいずれを用いてもよいが、後述する(B)工程において、相互作用が確認し易いことから、部分ペプチドを用いることが好ましい。FRS2βの部分ペプチドは、前述のように、FRS2βの250番目−251番目のジペプチドおよび315番目−316番目のジペプチドの少なくとも一方のジペプチドを含むペプチドである。前記部分ペプチドは、前記2種類のジペプチドのうち250番目−251番目のジペプチドのみを含むペプチドでもよし、315番目−316番目のジペプチドのみを含むペプチドでもよいし、両方のジペプチドを含む領域からなるペプチドでもよい。250番目−251番目のジペプチドのみを含むペプチドとしては、例えば、配列番号1の237番目〜252番目の領域があげられる。315番目−316番目のジペプチドのみを含むペプチドとしては、例えば、配列番号1の309番目〜333番目の領域があげられる。前記部分ペプチドのアミノ酸残基数は、例えば、10〜100残基である。
本発明において、FRS2βの250番目−251番目のジペプチドおよび315番目−316番目のジペプチドの少なくとも一方のジペプチドを含む部分ペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列において、1もしくは数個のアミノ酸残基が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるペプチドであり、ヒトERKと結合する機能を有するペプチドを含む。欠失、置換または付加が可能なアミノ酸残基数は、ヒトERKと結合する機能を喪失しない範囲であれば特に制限されない。
本発明の第2のスクリーニング方法の一例として、以下に、ERKと、FRS2βの部分ペプチド(以下、「FRS2βペプチド」という)とを用いる方法を示す。なお、本発明は、これには制限されない。
まず、FRS2βペプチドを96穴プレートのウェルに固相化する。固相化は、従来公知の方法によって行うことができる。一方、ERKは、アルカリホスファターゼ(ALP)との融合タンパク質(以下、「ALP−ERK融合タンパク質」という)を調製する。そして、FRS2βペプチドを固相化した前記ウェルに、ALP−ERK融合タンパク質と候補物質とをアプライする。これによって、固相化したFRS2βペプチドとERKとの結合反応を行う。この際、活性化MEKおよびATPを反応系に加え、ERKの活性化反応と、これにより生じた活性化ERKによるFRS2βのリン酸化反応も同時に行わせることが好ましい。そして、反応終了後に、前記ウェルを洗浄し、未結合のALP−ERK融合タンパク質を除去する。
続いて、前記ウェルに、ALPの発色基質として、例えば、pNPP(p-nitrophenyl phospate)等のALPの発色基質を添加して、ALP活性を測定する。そして、候補物質が無添加であるコントロールのALP活性との比較を行う。その結果、コントロールよりも高いALP活性を示した候補物質は、FRS2βとERKとの結合を促進する物質、すなわち、erbB1を介するシグナル伝達を促進する調節剤として選択することができる。他方、コントロールよりも低いALP活性を示した候補物質は、FRS2βとERKとの結合を抑制する物質、すなわち、erbB1を介するシグナル伝達を抑制する調節剤として選択することができる。
なお、本発明において、相互作用の検出方法は、前述の方法には限られず、従来公知の方法が採用できる。具体例としては、FLET、BIACORE等も採用できる。
本発明において使用する、FRS2βやそのペプチド、erbB1やそのペプチド、その他のタンパク質は、天然由来でもよいし、組換え技術により大腸菌などで発現させたものでもよい。
本発明のスクリーニング方法により得られるシグナル伝達調節剤は、FRS2βの機能を促進または抑制することから、本発明は、FRS2βの補助剤のスクリーニング方法ということもできる。また、本発明のスクリーニング方法により得られるシグナル伝達調節剤は、FRS2βとの併用により抗癌剤として使用できることから、本発明は、抗癌剤のスクリーニング方法ということもできる。
また、本発明のスクリーニング方法により得られたシグナル伝達調節剤は、例えば、erbB1を介したシグナル伝達経路が関与する癌細胞を処理するのに有用である。前記癌細胞としては、例えば、乳癌、卵巣癌、胃癌、膀胱癌、口腔癌、食道癌、脳腫瘍、肺非小胞癌等の癌細胞があげられる。また、前述の癌が発生する可能性がある細胞、例えば、乳房、卵巣、胃、膀胱、口腔、食道、脳、肺非小胞等の正常細胞への適用も有用である。
つぎに、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、下記の実施例によってなんら制限されない。
erbB1におけるFRS2βの結合部位を決定した。以下、erbB1は、「EGFR」という。
実施例1−1
野生型ヒトEGFRの全長およびEGFR欠失変異体をコードするcDNAをベクターに連結し、EGFR発現ベクターならびにEGFR変異体発現ベクターを作製した。EGFR欠失変異体の欠失部位を、図1に示す。同図において、WTは野生型、del673−737は、アミノ酸673番目−737番目の領域を欠失する変異体、del962−998は、アミノ酸962番目−998番目の領域を欠失する変異体、1−992は、アミノ酸1番目−992番目の領域からなる変異体(993以降を欠失)である。同図において、TMは、細胞膜貫通ドメインを示す(643番目−668番目)。
ヒトFRS2βの全長をコードするcDNAをベクターに連結し、FRS2β発現ベクターを作製した。FRS2β発現ベクターは、FRS2βのC末端にFlag−tagを付加するプラスミドベクターとした。
HEK293T細胞に、前記EGFR発現ベクターまたはEGFR変異体発現ベクターとFRS2β発現ベクターとを、リポフェクション方法により一過性に発現させた。そして、免疫共沈法により、発現した野生型EGFRまたはEGFR欠失変異体とFRS2βとの相互作用を確認した。なお、免疫共沈法は、抗EGFR抗体(528)を用いて、従来公知の方法により行った。この結果を、図2に示す。図2は、ベクターを導入したHEK293T細胞のイムノブロッティングの結果を示す写真である。
同図に示すように、アミノ酸993番目以降を欠失した1−992変異体、アミノ酸673番目−737番目を欠失したdel673−737変異体、および、アミノ酸962番目−998番目を欠失したdel962−998は、いずれも、野生型(WT)と同様に、FRS2βとの相互作用が確認された。この結果から、EGFRは、キナーゼドメインにおいてFRS2βと相互作用することが示唆された。
実施例1−2
さらに、EGFRのキナーゼドメインとFRS2βとの相互作用を確認した。
野生型ヒトEGFRのキナーゼドメイン(配列番号2の718番目−964番目)コードするcDNAをベクターに連結し、EGFRキナーゼドメイン発現ベクターを作製した。前記ベクターは、EGFRキナーゼドメインのC末端に6Myc−tagを付加するプラスミドベクターとした。
HEK293T細胞に、前記EGFRキナーゼドメイン発現ベクターとFRS2β発現ベクターとを、リポフェクション方法により一過性に発現させた。そして、免疫共沈法により、発現したEGFRキナーゼドメインとFRS2βとの相互作用を確認した。なお、免疫共沈法は、抗Flag抗体を用いて、従来公知の方法により行った。この結果を、図3に示す。図3は、ベクターを導入したHEK293T細胞のイムノブロッティングの結果を示す写真である。
同図に示すように、EGFRキナーゼドメインとFRS2βとの相互作用が確認された。この結果から、EGFRは、キナーゼドメインにおいてFRS2βと相互作用することが明らかとなった。
FRS2βにおけるERKの結合部位を決定した。
図4に、FRS2βのアミノ酸配列の概略を示す。同図におけるアミノ酸250番目−251番目のジペプチド、および、315番目−316番目のジペプチドが、FRS2βとERKとの相互作用に関与か否かを確認した。
野生型ヒトFRS2βの全長およびアミノ酸変異体をコードするcDNAをベクターに連結し、FRS2β発現ベクターならびにFRS2β変異体発現ベクターを作製した。FRS2β変異体は、配列番号1の250番目−251番目のアルギニン(R)をアラニン(A)に置換した変異体(R250 251A)、配列番号1の315番目−316番目のアルギニン(R)をアラニン(A)に置換した変異体(R315 316A)、配列番号1の250番目−251番目および315番目−316番目のアルギニン(R)をアラニン(A)に置換した変異体(4RA)の3種類を作製した。前記ベクターは、FRS2βのC末端にFlag−tagを付加するプラスミドベクターとした。
MEK1の恒常活性変異体であるCAMEK1のcDNA(Strategene社製)を、pCMVベクター(Strategene社製)に連結して、CAMEK1発現ベクターを作製した。CAMEK1は、MEK1の218番目および222番目のセリン(S)が、グルタミン酸(E)に置換されている。
HEK293T細胞に、前記FRS2β発現ベクターまたはFRS2β変異体発現ベクターとCAMEK1発現ベクターとを、リポフェクション方法により一過性に発現させた。そして、免疫共沈法により、発現したFRS2βまたはFRS2β変異体とERKとの相互作用を確認した。なお、免疫共沈法は、抗Flag抗体を用いて、従来公知の方法により行った。この結果を、図5に示す。図5は、ベクターを導入したHEK293T細胞のイムノブロッティングの結果を示す写真である。
同図に示すように、2種類のジペプチドのうち一方のRRをAAに置換した変異体(R250 251A、R315 316A)では、野生型FRS2β(WT)と比較して、若干、ERKとの相互作用が低下した。そして、2種類のジペプチドを全て置換した変異体(4RA)では、野生株と比較して、著しくERKとの相互作用に低下が見られた(約10%以下に低下)。この結果から、FRS2βにおいて、アミノ酸250番目−251番目の領域およびアミノ酸315番目−316番目の領域付近が、ERKとの結合部位であることが明らかとなった。
本発明によれば、候補物質の存在下、FRS2βとerbB1またはERKとの相互作用を検出することによって、FRS2βのerbB1またはERKに対する相互作用(結合)を調節する物質をスクリーニングできる。そして、スクリーニングにより得られる物質は、FRS2βのerbB1またはERKに対する相互作用を調節できるため、結果的に、本発明のスクリーニング方法によれば、erbB1を介したシグナル伝達を調節する物質を得ることができる。また、本発明のスクリーニング方法により得られる調節剤は、例えば、FRS2βの相互作用によるダウンレギュレーションの機能を促進できることから、FRS2βの補助剤、抗癌剤としても使用可能といえる。このため、本発明のスクリーニング方法は、医療分野等において極めて有用といえる。
本発明の実施例1におけるEGFR欠失変異株の欠失部位を示す概略図である。 本発明の実施例1において、ベクターを導入したHEK293T細胞のイムノブロッティングの結果を示す写真である。 本発明の前記実施例1において、ベクターを導入したHEK293T細胞のイムノブロッティングの結果を示す写真である。 本発明の実施例2において、FRS2βのアミノ酸ならびにERKとの結合領域を示す概略図である。 本発明の前記実施例2において、ベクターを導入したHEK293T細胞のイムノブロッティングの結果を示す写真である。

Claims (5)

  1. erbB1を介したシグナル伝達を調節するシグナル伝達調節剤のスクリーニング方法であって、
    前記調節剤が、erbB1とFRS2βとの相互作用を調節する物質であり、下記(A)〜(C)工程を有することを特徴とするスクリーニング方法。
    (A) 候補物質の存在下、erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとを接触させる工程であり、
    前記erbB1の部分ペプチドが、チロシンキナーゼドメインを含むペプチドであり、前記FRS2βの部分ペプチドがPTBドメインを含むペプチドである、前記工程
    (B) 前記候補物質による、erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用の促進または抑制を検出する工程
    (C) 前記erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を促進した候補物質を、シグナル伝達を促進する調節剤として選択し、前記erbB1またはその部分ペプチドと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を抑制した候補物質を、シグナル伝達を抑制する調節剤として選択する工程
  2. 前記(A)工程において、FRS2βの部分ペプチドを、erbB1の部分ペプチドに接触させる、請求項1記載のスクリーニング方法。
  3. erbB1を介したシグナル伝達を調節する調節剤のスクリーニング方法であって、
    前記調節剤が、ERKとFRS2βとの相互作用を調節する物質であり、下記(a)〜(c)工程を有することを特徴とするスクリーニング方法。
    (a) 候補物質の存在下、ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとを接触させる工程であり、
    前記FRS2βの部分ペプチドが、FRS2βの250番目−251番目のジペプチドおよび315番目−316番目のジペプチドの少なくとも一方のジペプチドを含むペプチドである、前記工程
    (b) 前記候補物質による、ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用の促進または抑制を検出する工程
    (c) 前記ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を促進した候補物質を、シグナル伝達を促進する調節剤として選択し、前記ERKと、FRS2βまたはその部分ペプチドとの相互作用を抑制した候補物質を、シグナル伝達を抑制する調節剤として選択する工程
  4. 前記(a)工程において、FRS2βの部分ペプチドを、ERKに接触させる、請求項3記載のスクリーニング方法。
  5. 前記FRS2βの部分ペプチドが、FRS2βの250番目−251番目のジペプチドおよび315番目−316番目のジペプチドを含むペプチドである、請求項3または4記載のスクリーニング方法。
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