JP2009050744A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【目的】 予告図柄を決定する際に、決定のための演出を実行したり、遊技者の選択により決定することにより遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供する。
【解決手段】 可変表示パターンを決定する可変表示パターン事前決定手段と、画像表示装置の表示を制御する表示制御手段と、特定のリーチパターンを決定するリーチパターン選択手段と、を備え、表示制御手段は、特定のリーチパターンを示す画像を表示するリーチパターン選択結果画像表示手段を有し、可変表示パターン事前決定手段は、特定表示結果となることが決定されたとき、非特定表示結果となることが決定されたときに比べて特定のリーチパターンデータを選択する割合が高くなるように構成された選択データを用いて可変表示パターンの決定を行うことにより、所定条件が成立することで1つのリーチ演出が決定され、大当りになると決定された場合には、この決定されたリーチ演出が実行され易くなる。
【選択図】 図29

Description

本発明は、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報画像の可変表示を行い表示結果を導出表示する画像表示装置と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段と、前記識別情報画像を含む画像データを記憶する画像データ記憶手段と、を備え、前記表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに前記画像表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる遊技機に関するものである。
従来、一般に、可変表示装置を備えた遊技機としての例である弾球遊技機は、可変表示装置で図柄(識別情報画像)を可変表示(これを変動ともいう)し、その表示結果が予め定めた大当り図柄(特定表示結果)となったことを条件に特定遊技状態を発生するようになっていた。このような弾球遊技機では、始動入賞口への遊技球の入賞時に予め当り外れを判定し、その後、その判定結果に基づいた表示結果を可変表示装置に導出表示するようになっていた。また、可変表示装置を画像表示装置によって構成し、リーチ時等の演出表示としてキャラクタ等の画像を表示することで、視覚的な興趣を向上するものや、当りの予告演出を行うことで、遊技者の当りへの期待を持たせるものが提案されていた。
このような、予告演出を行うものの場合、可変表示する図柄の表示以外に予告図柄を表示し、この予告図柄が過去に出現した確定図柄と一致したときに大当りになり易くするもの(例えば、特許文献1参照)が提案されていた。
一方、上記したリーチ演出を行う際のリーチパターンを遊技者のボタン操作により選択するものが提案されていた。
特開2001−321509号公報(第3〜4頁、図5)
ところが、上記特許文献1の構成では、予告として表示する図柄は、単に過去に出現したものであり、この図柄を決定する際に特別な演出が行われるものではないため、演出が単調になりがちであり、また、予告図柄の表示は、遊技者の遊技に対する興味が高まるリーチ時以外にも行われるものであったため、遊技の興趣を高めることができないという問題があった。
また、上記した、遊技者のボタン操作によりリーチパターンを選択するものの場合、遊技者が選択したリーチパターンは、選択後に行われる一回の可変表示に対してのみ反映されるものであったため、選択したリーチパターンに対する興味がすぐに薄れてしまうという問題があった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、リーチパターンを決定する際に、決定のための演出を実行したり、遊技者の選択により決定することにより遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明においては、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報画像の可変表示を行い表示結果を導出表示する画像表示装置と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段と、前記識別情報画像を含む画像データを記憶する画像データ記憶手段と、を備え、前記表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに前記画像表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる遊技機であって、前記画像データ記憶手段には、前記画像表示装置に前記表示結果を導出表示する際に実行される前記識別情報画像の複数種類のリーチパターンを含む複数種類の可変表示パターンを示す複数種類の可変表示パターンデータが記憶され、前記始動条件の成立に基づいて前記画像表示装置に前記表示結果を導出表示する際に実行する可変表示パターンをその導出表示以前に前記複数種類の可変表示パターンから選択決定する可変表示パターン事前決定手段と、前記画像データを用いて前記画像表示装置の表示を制御する表示制御手段と、所定条件の成立に基づいて前記複数種類の前記リーチパターンのうち特定のリーチパターンとして1つのリーチパターンを選択するリーチパターン選択手段と、をさらに備え、前記表示制御手段は、前記リーチパターン選択手段により選択された特定のリーチパターンを示す画像を選択結果画像として表示するリーチパターン選択結果画像表示手段を有し、前記可変表示パターン事前決定手段は、前記表示結果事前決定手段によって特定表示結果となることが決定されたとき、非特定表示結果となることが決定されたときに比べて前記リーチパターン選択手段によって選択された特定のリーチパターンデータを選択する割合が高くなるように構成された選択データを用いて可変表示パターンの決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、所定条件が成立することで複数のリーチ演出のうちから1つのリーチ演出が決定され、大当りになると決定された場合には、この決定されたリーチ演出が実行され易くなる。このため、この決定されたリーチ演出を大当りの予告演出として使うことができ、これにより、遊技者は、決定されたリーチ演出が出現すると大当りになるのではという期待を持つことができ、また、リーチ演出の決定を様々な演出によって行うことができるため、リーチ演出決定の際の演出によって遊技の興趣を高めることができる。
また、前記リーチパターン選択結果画像表示手段は、前記リーチパターンデータの一部のデータを用いて前記選択結果画像を表示するように構成すれば、リーチパターンデータの一部を選択結果画像で表示するデータとして活用することでデータ量を軽減することができ、しかも同一データを使用することで、リーチ決定演出の内容を遊技者に分かり易くできる。
また、前記リーチパターン選択手段は、前記特定遊技状態中における前記始動条件の成立に基づいて前記複数種類のリーチパターンのうち特定のリーチパターンを選択するように構成すれば、特定遊技状態中に予め特定のリーチパターンデータを選択しておくことができるため、特定遊技状態終了後のリーチパターン決定の演出を行い易くすることができる。
また、前記表示制御手段は、前記リーチパターン選択結果画像表示手段によって前記選択結果画像を表示する以前に前記画像データ記憶手段に記憶された複数種類のリーチパターンを示す複数種類の画像を抽選画像として表示するリーチパターン抽選演出手段を有し、前記リーチパターン抽選演出手段は、前記リーチパターン選択手段によって選択された特定のリーチパターンを示す画像を前記複数種類の抽選画像の1つとして表示するように構成すれば、特定のリーチパターン決定の演出の際に用いる選択対象としての複数のリーチパターンを表示することで、遊技者に期待感を持たせて決定演出を盛り上げることができる。また、選択対象としての複数のリーチパターンを表示することで、遊技者は、演出が行われるリーチパターンの種類を明確に視認することができる。
また、遊技者の操作を検出する検出手段を備え、前記表示制御手段は、前記画像データ記憶手段に記憶された複数種類のリーチパターンを示す画像を複数種類の選択肢画像として表示する選択肢画像表示手段を含み、前記検出手段の検出に基づいて遊技者が前記選択肢画像表示手段によって表示された前記画像表示装置に表示される前記複数種類の選択肢画像を選択したかを判定する判定手段と、をさらに備え、前記リーチパターン選択手段は、前記判定手段によって判定された選択肢画像に対応するリーチパターンを特定のリーチパターンに選択するように構成すれば、所定条件が成立することで複数のリーチ演出のうちから1つのリーチ演出が決定され、大当りになると決定された場合には、この決定されたリーチ演出が実行され易くなる。このため、この決定されたリーチ演出を大当りの予告演出として使うことができ、このリーチ演出の決定を遊技者によるリーチパターンデータの選択によって行うことにより、遊技者参加型の演出を行うことができるため、リーチ演出決定の際の演出によって遊技の興趣を高めることができる。
また、前記選択肢画像表示手段は、前記リーチパターンデータの一部を用いて前記選択肢画像として表示するように構成すれば、リーチパターンデータの一部を選択肢画像で表示するデータとして活用することでデータ量を軽減することができ、しかも同一データを使用することで、選択肢画像の内容を遊技者に分かり易くできる。
また、前記特定遊技状態が終了した後、該特定遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態に制御する機能を有し、前記特別遊技状態は、前記画像表示装置における識別情報画像の可変表示時間が通常遊技状態時よりも短く制御され、前記リーチパターン抽選演出手段は、前記抽選画像を表示するタイミングとして、前記特別遊技状態となるときの前記特定遊技状態終了後から可変表示が開始されるまでの間に表示するように構成すれば、可変表示の変動時間が短縮される特別遊技状態、いわゆる時短の開始前に特定のリーチパターンの決定演出が行われるため、その後開始される単調になりがちな時短中であっても、決定演出により決定されたリーチパターンが出現しないかとの期待を遊技者が持つことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、前記特定遊技状態が終了した後、該特定遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態に制御する機能を有し、前記特別遊技状態は、前記画像表示装置における識別情報画像の可変表示時間が通常遊技状態時よりも短く制御され、前記選択肢画像表示手段は、前記選択肢画像を表示するタイミングとして、前記特別遊技状態となるときの前記特定遊技状態終了後から可変表示が開始されるまでの間に表示するように構成すれば、可変表示の変動時間が短縮される特別遊技状態、いわゆる時短の開始前に特定のリーチパターンの決定演出が行われるため、その後開始される単調になりがちな時短中であっても、決定演出により決定されたリーチパターンが出現しないかとの期待を遊技者が持つことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、前記表示制御手段は、前記選択結果画像を前記特別遊技状態中に継続して前記画像表示装置に表示する機能を有するように構成すれば、決定されたリーチパターンデータが時短中に亘って表示されるため、遊技者は、決定されたリーチパターンを確実に視認することができ、記憶しておく必要がない。
更に、前記リーチパターン選択結果画像表示手段により前記選択結果画像が表示された後に前記特定遊技状態終了後の可変表示が開始されるまでの時間を、前記複数種類の選択肢画像が表示された後に遊技者がいずれかの選択肢画像を選択するまでの時間に応じて変化させることで、遊技者がいずれかの選択肢画像を選択するまでの時間に拘らず前記複数種類の選択肢画像が表示された後、可変表示が開始されるまでの時間を一定にする表示時間設定手段を含むように構成すれば、遊技者の操作に応じてリーチパターンデータの選択が可能な画像表示装置の構成において、選択肢画像が表示された後可変表示が開始されるまでの時間を一定とすることで、画像表示制御におけるリーチ演出の時間の管理を統一化し、制御負担を軽減することができる。
請求項1の発明においては、所定条件が成立することで複数のリーチ演出のうちから1つのリーチ演出が決定され、大当りになると決定された場合には、この決定されたリーチ演出が実行され易くなる。このため、この決定されたリーチ演出を大当りの予告演出として使うことができ、これにより、遊技者は、決定されたリーチ演出が出現すると大当りになるのではという期待を持つことができ、また、リーチ演出の決定を様々な演出によって行うことができるため、リーチ演出決定の際の演出によって遊技の興趣を高めることができる。
また、リーチパターンデータの一部を選択結果画像で表示するデータとして活用することでデータ量を軽減することができ、しかも同一データを使用することで、リーチ決定演出の内容を遊技者に分かり易くできる。
また、特定遊技状態中に予め特定のリーチパターンデータを選択しておくことができるため、特定遊技状態終了後のリーチパターン決定の演出を行い易くすることができる。
また、特定のリーチパターン決定の演出の際に用いる選択対象としての複数のリーチパターンを表示することで、遊技者に期待感を持たせて決定演出を盛り上げることができる。また、選択対象としての複数のリーチパターンを表示することで、遊技者は、演出が行われるリーチパターンの種類を明確に視認することができる。
また、所定条件が成立することで複数のリーチ演出のうちから1つのリーチ演出が決定され、大当りになると決定された場合には、この決定されたリーチ演出が実行され易くなる。このため、この決定されたリーチ演出を大当りの予告演出として使うことができ、このリーチ演出の決定を遊技者によるリーチパターンデータの選択によって行うことにより、遊技者参加型の演出を行うことができるため、リーチ演出決定の際の演出によって遊技の興趣を高めることができる。
また、リーチパターンデータの一部を選択肢画像で表示するデータとして活用することでデータ量を軽減することができ、しかも同一データを使用することで、選択肢画像の内容を遊技者に分かり易くできる。
また、可変表示の変動時間が短縮される特別遊技状態、いわゆる時短の開始前に特定のリーチパターンの決定演出が行われるため、その後開始される単調になりがちな時短中であっても、決定演出により決定されたリーチパターンが出現しないかとの期待を遊技者が持つことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、可変表示の変動時間が短縮される特別遊技状態、いわゆる時短の開始前に特定のリーチパターンの決定演出が行われるため、その後開始される単調になりがちな時短中であっても、決定演出により決定されたリーチパターンが出現しないかとの期待を遊技者が持つことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、決定されたリーチパターンデータが時短中に亘って表示されるため、遊技者は、決定されたリーチパターンを確実に視認することができ、記憶しておく必要がない。
更に、遊技者の操作に応じてリーチパターンデータの選択が可能な画像表示装置の構成において、選択肢画像が表示された後可変表示が開始されるまでの時間を一定とすることで、画像表示制御におけるリーチ演出の時間の管理を統一化し、制御負担を軽減することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。先ず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面から見た正面図、図2はパチンコ遊技機1の遊技領域を正面から見た正面図、図3はパチンコ遊技機1の内部構造を示す全体背面図である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、縦長な方形状に枠組形成される外枠2aと、該外枠2aの内側に開閉可能に軸支されかつパチンコ遊技機1の主要構成部が集約して設けられる前面枠2bと、該前面枠2bの前面上部に開閉自在に軸支されて設けられる額縁状のガラス扉枠2とから構成されている。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿3が設けられている。前面枠2bにおいて、打球供給皿3の下部には、打球供給皿3から溢れた貯留球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。また、ガラス扉枠2の後方に位置する前面枠2bには、前面側に遊技領域7が形成された遊技盤6が着脱可能に設けられている。前面枠2b及びガラス扉枠2は、パチンコ遊技機1の正面から見て左側の端部において軸支され、軸支位置を開閉軸として開閉される。ガラス扉枠2には、遊技盤6の遊技領域7をほぼ透視し得る透視窓が開設され該透視窓の裏面からガラス板が装着されている。遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカー27が設けられている。遊技領域7の外周には、遊技効果ランプ28a,28b,28cが設けられている。
図2に示すように、遊技領域7の中央付近には、液晶表示器よりなる特別図柄表示部(画像表示装置)9と遊技演出に合わせて作動する役物キャラクタ64とリーチ選択遊技画面で遊技者からの選択指示(遊技者の操作)を検出する検出手段としての光センサ61,62,65とを含む可変表示装置8が設けられている。なお、光センサについては図5等を用いて詳述する。
また、特別図柄表示部9の表示画面には、始動記憶の表示と普通図柄の可変表示が演出内容・図柄変動等と合わせて表示されるように構成されている。この始動記憶の表示点灯数により、識別情報としての特別図柄を始動させるための始動入賞口14への入賞数が記憶されている数を遊技者は認識できる。また、遊技領域内にはゲート通過記憶表示器40が設けられている。このゲート通過記憶表示器40のLEDの点灯している数により、普通図柄を始動させるための通過ゲート11への遊技球の通過数が上限を4として記憶されていることが表示される。
遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点灯表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。
遊技が開始された際の打球発射装置34から発射された打玉は、誘導レール76を通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を流下してくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートスイッチ12で検出されると、特別図柄表示部9内に表示される普通図柄の表示が変動する状態になる。また、打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、図柄の変動を開始できる状態であれば、特別図柄表示部9内の図柄回転を始める。図柄の変動を開始できる状態でなければ、特別図柄表示部9内に表示される始動入賞記憶の表示点灯数を1増やす点灯表示がなされる。
特別図柄表示部9内の映像の回転(以下、これを特図ゲームともいう)は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の画像の組合せ(例えば、111,777等のゾロ目)が大当り図柄の組合せであると、大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行する。即ち、大入賞口20が、一定時間経過するまで、又は、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、大入賞口20の開放中に打球が特定入賞領域に入賞しVカウントスイッチ22で検出されると、継続権が発生し大入賞口20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3を参照して説明する。パチンコ遊技機1の遊技盤6の裏側には、前面枠2bが設けられており、さらに向かって手前に機構板36が備えられている。前面枠2bには、特別図柄表示部9の表示制御を行う表示制御基板80、基板ケース32に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板31、及びパチンコ玉の払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球基板37が設置されている。さらに、モータの回転力を利用して打玉を遊技領域7に発射する打球発射装置34と、スピーカー27及び遊技効果LED・ランプ28a,28b,28cに信号を送るためのランプ制御基板35が設けられている。一方、機構板36の上部には玉タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊技機設置島に設置された状態でその上方からパチンコ玉が玉タンク38に供給される。玉タンク38内のパチンコ玉は、誘導樋39を通って玉払出装置に供給される。
図4は、遊技制御基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。また、図4には、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、及び表示制御基板80が示されている。遊技制御基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ53と、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ19、満タンスイッチ41、球切れスイッチ42、球切れ検出スイッチ43、及び賞球カウントスイッチ44からの信号を遊技制御用マイクロコンピュータに与えるスイッチ回路58と、入賞球装置15を開閉するソレノイド16と大入賞口20の開閉板を開閉するソレノイド21及び役物キャラクタ64を作動させるソレノイド13を遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であるRAM55、制御用プログラムに従って制御動作を行うCPU56及びI/Oポート部57を含む遊技制御用のマイクロコンピュータである。この実施の形態ではROM54,RAM55はCPU56に搭載されている。即ち、CPU56は1チップマイクロコンピュータである。なお、CPU56とROM54,RAM55とは1チップ化されていなくてもよい。つまり、ROM54、RAM55及びI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、マイクロコンピュータにおける情報入出力可能な端子である。
また、本実施形態における特別図柄を可変表示する特別図柄表示部9の表示制御は、表示制御基板80に搭載されている表示制御用マイクロコンピュータによって行われる。遊技制御基板31から表示制御基板80には、可変表示装置8の表示,ランプの点灯,遊技音発生等の演出の制御に関する指令情報として表示制御コマンドが伝送される。表示制御基板80では、伝送されてきた表示制御コマンドに応じて特別図柄表示部9の表示制御を行う。さらに、表示制御基板80は、光センサ61,62,65で検出された信号が入力され、その指定値により後述する演出態様等の変更を行うことができる。また、表示制御基板80では、その伝送されてきた表示制御コマンドの解析がなされ、選択されている演出,光センサ61,62,65からの入力信号等に基づいてランプ・音制御コマンドを設定し、それぞれランプ・音制御制御基板に出力される。
ところで、表示制御基板80は、遊技制御基板31から出力される表示制御コマンドデータ(変動パターンコマンド)に基づいて特図ゲームに用いられる画像を特別図柄表示部9上に表示する。このため、表示制御基板80は、表示制御手段としての画像処理プロセッサであるGCL(Graphics Controller LSI)と、動画圧縮・伸張部と、キャラクタのデータを格納する画像データ記憶手段としてのCGROMと、フレームバッファ、キャラクタのソースデータ、パレットデータを格納するSDRAM(VRAM:Video RAM)と、特別図柄表示部9に信号を出力するための表示制御部及びDACとを備えている。なお、GCLは、描画順序や、色数、拡大縮小率、パレット番号、座標等を指定するためのパラメータとなるアトリビュートを解析するためのアトリビュート解析部、SDRAMにおけるアドレス情報を生成するためのVRAMアドレス生成部、クリッピング部、半透明輝度変調部、パレットバッファ、CGデータバッファから構成されている。
また、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段ではランプ制御用マイクロコンピュータにより、遊技効果LED28a、賞球ランプ51、球切れランプ52、ゲート通過記憶表示器40、役物飾りランプ63及び、装飾ランプ25の点灯制御が行われる。即ち、表示制御基板80から伝送されるランプ制御コマンド等の情報にしたがい、ランプ制御用マイクロコンピュータがランプ制御コマンドに応じて制御対象機器を駆動する制御を行う。
また、音制御基板70には、音制御用マイクロコンピュータが搭載されており、この音制御用マイクロコンピュータが、音制御コマンドに応じてスピーカー27からの出力される遊技音等の制御を行う。表示制御基板80から伝送される音制御コマンド等の情報にしたがい、音制御用マイクロコンピュータが、音制御コマンドに応じて制御対象機器を駆動する制御を行う。
図5は、本実施形態による可変表示装置8を右上から見た斜視図を示す図である。図5においては、図1に示された可変表示装置8と共通する部分については同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図5を参照して、本実施形態の可変表示装置8においては、特別図柄表示部9の左上部に、遊技者により画面表示上の左側の選択肢(例えば、「左側キャラクタ」の選択肢)の選択を検出するための第1の光センサ61が斜め下方向に向け設けられ、特別図柄表示部9の右上部に、遊技者により画面表示上の右側の選択肢(例えば、「右側キャラクタ」の選択肢)の選択を検出するための第2の光センサ62が斜め下方向に向け設けられ、特別図柄表示部9の中央上部(役物キャラクタ64の下側部分)に、遊技者により画面表示上の中央の選択肢(例えば、「中央キャラクタ」の選択肢)の選択を検出するための第3の光センサ65が斜め下方向に向け設けられている。光センサ61,62,65の各々は、光を前方へ投光する投光部、投光に応じて物体により反射した光を受光する受光部、及び、受光部における反射光を受光した受光スポットの位置に基づいて前方に存在する物体までの距離を算出し所定距離範囲内の物体の有無を検出する演算検出部とを含み、センサの前方の所定距離範囲内に物体(例えば、遊技者の指先)を検出した場合に検出信号を出力する。なお、この光センサ61,62,65からの検出信号は、前述した遊技制御基板31を経ることなく、前述した表示制御基板80に直接的に入力される。これにより、遊技制御基板31に入力信号が入力されないため不正防止を図れる。
本実施形態で用いる光センサ61,62,65は、上述したように簡易な構造であるため、省スペース化を実現でき可変表示装置8のデザインを損なうことなく組み込みやすくなる。また、物体を検出する方法が物体からの反射光を受光部で受光した際の受光スポットの位置により物体までの距離を計測し、その物体までの距離が所定距離範囲内にあるか否かで検出を行う(測距式)ため、受光量で検出を行うセンサと比較して、物体固有の反射率に影響を受けず確実に検出できる。さらに、検出可能な反射率を人間(遊技者)の肌の反射率(約40パーセント)を含む値に設定可能であるため、髪の毛や衣服で検出される誤検出の発生が極度に防止でき検出の精度を高めることができる。さらに、物体の有無を検出することができる範囲を示す所定距離範囲を設定することができるため、遊技場必要としない距離にある物体、例えば遊技台から1m離れた物体等を検出してしまう誤検出を防止することも可能となる。具体的には、図6を参照し説明する。
図6は、パチンコ遊技機1の可変表示装置8の横断面図であり、これを参照し本実施形態で用いるセンサの検出方法を段階的に説明する。なお、図6では、ガラス扉枠2のガラス板10と、光センサ61からの投射光を実線で、物体に衝突後の反射光を点線で表わしている。
先ず、図6(A)では、透過部材の性質を考慮せずに基本的な検出の仕組みを説明する。光センサ61の投射部から投射された投射光は、ガラス板10を透過しパチンコ遊技機1の外部に放たれる。外部に放たれた投射光路上の所定距離範囲内に遊技者が指を移動させることにより、投射光が指に衝突し反射する。その反射した反射光が再びガラス板10を透過しパチンコ遊技機1の内部に進入し、光センサ61の受光部で受光される。その際に、光センサは、受光した受光スポットの位置に基づき、反射点である遊技者の指までの距離が所定距離範囲内であったか否かを判別し所定距離範囲内であった場合には、表示制御基板80に入力信号を出力するように構成されている。
次に、透過部材の性質を考慮した場合を図6(B)を参照し説明する。先ず、透過部材は、光が該透過部材を透過(貫通)する場合にその光の一部を反射させ光路を変更させる性質を有している。本実施形態では、ガラス板10が透過部材であるため図6(A)を参照し説明したように、例えば、物体固有の反射率を考慮せず、また、光センサの検出可能な所定距離範囲をある程度調整しなければ図6(B)に示すような誤検出を発生することとなる。投射光がガラス板10に衝突した際に、投射光の一部がパチンコ遊技機1の外部に放出されることなく内部に反射し、遊技機部品(例えば、特別図柄表示部9の表示面)に衝突し、その衝突による反射光の一部が再びガラス板10により反射され光センサの受光部で受光される。これにより、光センサは常に遊技機部品(例えば、特別図柄表示部9の表示面)を誤検出してしまう可能性が有り、本来必要とする遊技者の指が光路上に移動されているか否かの検出が不可能となる。
そこで、本実施形態では、上述した不都合を避けるために、光センサの検出可能となる反射率の範囲と所定距離範囲を独自に調節設定した光センサを使用している。これにより、センサ感度・検出精度の向上を実現している。
即ち、光センサの検出可能な反射率を人間の肌の反射率(約40パーセント)を含むように30パーセントから70パーセントの値に限定している。これにより、遊技者が反射率の高い白色の衣服を身に着けていたとしても反射率が高いため検出することはなく、逆に、遊技者が頭を下げた際に反射率の低い髪の毛を検出することもなく、光センサによる検出の精度を各段に向上させることができる。
また、光センサが物体の有無を検出できる所定距離範囲を遊技者の手が届く範囲の距離、例えば、ガラス板10の前面側表面から5cmまで等のように限定している。これにより、遊技中、遊技者の顔を光センサが検出してしまうことがなく検出の信頼性が向上する。
以上、独自の調節設定を行った光センサを使用した場合について、具体的に図6(C)を参照し説明する。
光センサから投射された投射光92は、ガラス板10に衝突し反射した投射光91が生じる。その投射光91は、その投射光路上に位置する可変表示装置8やその他遊技機部品にA点で衝突し、その後は図6(B)の説明と同様、光センサで受光されることとなる。しかし、本実施形態で用いる光センサは、A点までの距離を所定距離範囲内に含めないように調節設定しているため、可変表示装置8やその他遊技機部品を検出した旨の検出信号が出力される場合はない。
また、投射光92がガラス板10を透過し、本実施形態で用いる光センサが設定されている所定距離範囲内で、限定している反射率の範囲内に含まれる遊技者の指に衝突し、それにより反射する反射光93は受光され、遊技者の指を検出した旨の検出信号が光センサから出力される。
つまり、光センサの有効範囲を設定することで、ガラス板10により反射した投射光91の光路上に存在する遊技機部品等の設置されている範囲以外の所定距離範囲内に存在する遊技者の指のみを検出可能としている。これにより、パチンコ遊技機1の部品自体を検出してしまうことはなく、誤検出を完全に防止することができる。なお、本実施形態では、光センサの検出可能な所定距離範囲を調節したが、これに限らず、光センサの設置位置・設置方向を調節する場合でもよく、透過部材により反射された投射光路上の、遊技機部品が設置されている範囲以外の所定距離範囲の物体のみを検出可能にするものであればよい。
また、光センサの検出可能な反射率の数値を限定することで、光センサの設定されている反射率範囲内でなければ、投射光路上に物体が存在してもその物体を検出した旨の検出信号が光センサから出力されることはない。これにより、光センサに検出をさせようとする遊技者自らの意思がない場合には、前述したように遊技者の衣服や髪の毛を偶然誤って検出することもなく、極めて検出精度の高い状態で遊技を行うことができる。このように光センサの検出精度を高めることにより後述するリーチ選択においても、左の選択肢を選択したにもかかわらず、右の選択肢を選択していたり又は何の選択もされていないといった不都合は生じず、リーチ選択を十分に楽しむことができ、遊技に対する興趣をさらに増すことができる。
図7は、後述するリーチ選択時の特別図柄表示部9の表示画面と光センサ61,62,65の検出可能範囲との関係を説明するための図であり、遊技者が正面位置から表示画面を見た場合を示している。より具体的には、リーチ選択時に光センサ61,62,65の判定が有効になった場合のガラス板10前面における有効検出範囲を図面上だ円で囲い示している。本実施形態においては、光センサ61の有効検出範囲をガラス板10前面側で検出可能とし、かつ、その有効検出範囲を遊技者が正面位置から見た場合に左の選択肢の表示と重なるように設定している。光センサ62の有効検出範囲についても同様に右の選択肢の表示と重なるように設定している。また、光センサ66の有効検出範囲についても同様に中央の選択肢の表示と重なるように設定している。即ち、遊技者がリーチ選択画面の表示を見た場合に、特別図柄表示部9に表示される選択肢と光センサ61,62,65の有効検出範囲が互いに重なり合うようにそれぞれ設定されている。これにより、遊技者は、選択したい選択肢の表示を押すような感覚でガラス前面に指を移動させるだけで、目視することはできない光センサの有効検出範囲に指を自動的に移動させることができ、指を検出した光センサから検出信号が出力される。つまり、特別図柄表示部9の表示画像と光センサ61,62,65の有効検出範囲がそれぞれリンクするように設定しているため、遊技者にとってリーチ選択時の遊技の進行方法・光センサの検出方法を容易に理解することができ興趣が増す。また、ガラス板10自体をタッチセンサにするよりも、安価かつ制御負担の軽減が図れる構成とすることができる。
さらに、本実施形態においては、リーチ選択画面において表示されている左側、中央、右側の選択肢の表示数に光センサの数を対応させている。これと同様に、選択肢が4つ以上ある場合でも、その選択肢に対応した光センサを検出させることで選択できる。これにより、1回の選択作業でいずれの選択肢についても選択可能となり、選択肢を複数設けた場合であっても選択作業が面倒になる不都合は生じず、リーチ選択の選択肢の項目を多様に設定することが可能となる。
また、上述のように、複数の光センサを設けた場合であっても、各々の光センサの検出範囲が重ならないように設定設置しているため、複数の光センサにおいて同時に検出がなされる場合はなく誤検出の防止につながる。なお、本実施形態では、仮に複数の検出信号が同時に出力されたとしても、表示制御基板80には誤検出時事前決定処理手段が組み込まれており、誤検出が発生した場合は予め設定している入力値を採用するため、不都合は発生しない。
なお、光センサは、可変表示装置8に限らず、例えば、入賞球装置15等、遊技領域7内において遊技者が選択可能となる場所であればどのような場所に設けてもよい。前述したように光センサの所定距離範囲をガラス扉枠2のガラス板10より外部側に設定しておけば、打玉の流下経路途中であっても打玉を検出することはなく、遊技演出との関連性を考慮した場合にさまざまな配置パターンを実現でき、そのデザインを見た遊技者は該遊技台に興味を示し興趣を向上させることができる。
さらに、この本実施形態においては、次のような効果を得ることができる。前述のような遊技者による選択を検出するために、遊技者に非接触で選択の検出を行って選択に関する信号入力を行う光センサのような非接触入力手段を用いたことにより、物理的なスイッチ(例えば、押しボタンスイッチ)のように遊技者に接触する態様で選択の検出を行って選択に関する信号入力を行う接触入力手段を用いる場合と比較して、装置が物理的に破損するおそれが少なくなる。また、光センサのような非接触入力手段を遊技領域7に設けたことにより、遊技機の枠(例えば、ガラス扉枠2、前面枠2b)を共通化することができる。これにより、遊技機の機種変更を行う場合には遊技盤を新しいものに交換するに際して遊技枠毎新しいものに交換せずに遊技盤のみを交換することで足りるようにすることができる。
図8は、パチンコ遊技機1の遊技制御に用いられる乱数を生成するための各種ランダムカウンタを示す図である。図8は、ランダムカウンタの例として、R1、R2、R3−1、R3−2、R3−3、R4及びR5の乱数を発生させるためのランダムカウンタがそれぞれ示されており、このうちのR1、R2、R3−1、R3−2、R3−3が表示結果事前決定手段を、R4が可変表示パターン事前決定手段を、R5がリーチパターン選択手段を構成している。なお、表示結果事前決定手段は、始動条件の成立に基づいて表示結果をその導出以前に決定するものである。また、可変表示パターン事前決定手段は、始動条件の成立に基づいて画像表示装置に表示結果を導出表示する際に実行される識別情報画像のリーチパターンを含む可変表示パターンをその導出表示以前に決定するものである。また、リーチパターン選択手段は、後述するように、特定遊技状態中における始動条件の成立に基づいて複数種類のリーチパターンのうち特定のリーチパターンを決定するものである。
このパチンコ遊技機1は、前述した大当り状態を発生させるか否か等をランダムカウンタのカウント値(乱数)によりランダムに決定する。以下に、ランダムカウンタの代表例を示す。
R1は、特別図柄表示部9の表示結果に基づいて特定遊技状態としての大当りを発生させるか否かをランダムに決定するためのものである。
R2は、大当り事前決定時の停止図柄(左,中,右が同一の停止図柄)を決定するために用いられるランダムカウンタ(又は大当り図柄決定用乱数そのものを示す場合もある)である。
R3−1、R3−2、R3−3は、R1によりはずれと決定された場合に、特別図柄表示部9に停止表示される左、中、右のはずれ図柄を事前決定するために用いられるランダムカウンタである。
R4は、特別図柄が可変表示される際の変動種類(変動パターンの種類)を決定するためのランダムカウンタであり、0から加算更新されてその上限である250まで加算更新された後再度0から加算更新される。このR4は、タイマ割り込み毎(0.002秒毎)及び、割り込み処理余り時間毎に1ずつ加算される。なお、変動パターンについては、R1、R2、R3により抽出した値によって利用するテーブルの種類が決まり、R4により抽出された値を添字として対応するパターンテーブルをルックアップする。この点については後で詳述する。
R5は、リーチ演出を行う際のリーチの種類を決定するためのランダムカウンタであり、0から加算更新されてその上限である2まで加算更新された後再度0から加算更新される。このR5は、タイマ割り込み毎(0.002秒毎)及び、割り込み処理余り時間毎に1ずつ加算される。なお、リーチパターンについては、R1、R2、R3により抽出した値によって利用するテーブルの種類が決まり、R5により抽出された値を添字として対応するパターンテーブルをルックアップする。この点については後で詳述する。
以上に示したランダムカウンタは、カウンタ別に定められた抽出条件の成立に応じてランダムなタイミング(例えば始動入賞発生時等)でデータが抽出される。これにより、各ランダムカウンタから抽出されたデータは、ランダムな値(乱数値)になる。
なお、図示を省略したが、特別図柄表示部9の表示画面中で表示される普通図柄の表示結果もランダムカウンタにより決定される。そのランダムカウンタは、例えば、2msec毎に1ずつ加算されるものであり、0からカウントアップして上限である10までカウントアップした後再度0からカウントアップし直す。このランダムカウンタのカウント値は、普通図柄の表示結果に基づいて発生する普通当りを発生させるか否かをランダムに決定するためのものである。ゲートスイッチ12によりゲート通過検出がされると、それに応じてランダムカウンタのカウント値が抽出される。そして、ゲート通過検出がされた場合は、その抽出されたランダムカウンタの値が、普通当り判定値(例えば「2」)と一致するか否かの判断がなされ、一致した場合に普通当りを発生させる制御が行われる。普通当りが決定された場合には、それに応じて普通当りに該当する停止図柄が決定され、はずれが決定された場合には、その他のランダムカウンタを用いて普通図柄の停止表示結果が決定される。
図9は、遊技制御基板31から表示制御基板80へ伝送される演出制御コマンドとしての表示制御コマンドデータとランダム3カウンタの抽出値との対応関係を記憶しているテーブルである。この図9のテーブルは、遊技制御基板31内のROM54により記憶されている。
コマンドデータは、2バイトデータで構成されており、上位1バイトによりMODEデータが構成され、下位1バイトによりEXTデータが構成されている。MODEデータは、当該コマンドデータが何を指令するデータかを大まかに特定するためのデータである。EXTデータは、コマンドの具体的内容を指定するためのデータである。
ランダム3−1〜ランダム3−3の抽出値が例えば「0」の場合には、EXTデータが00Hとなり、抽出値が「1」の場合にはEXTデータが01Hとなり、抽出値が「11」の場合にはEXTデータが0BHとなる。従って、例えばランダム3−3の抽出値が「5」であった場合には、表示コマンドは92H05Hとなる。
図10は、変動開始コマンドによって特定される可変表示装置8の可変表示の表示時間及び可変表示パターンを説明するための図である。変動開始コマンドは、MODEデータは「80H」であり、EXTデータは「00H」「01H」「02H」「03H」…「11H」「12H」であり、番号それぞれに対応する可変表示装置8の可変表示の表示時間はT1,T2,T3…T12,T13であり、また、可変表示パターンは、1から13の13パターンであり、「通常変動」、「リーチAハズレ(ショート)」、「リーチAハズレ(ロング)」…「リーチB大当り(ロング)」、「リーチC大当り(ショート)」、「リーチC大当り(ロング)」等である。
図11は、大当り時変動パターン種別選択テーブルの一例を示す説明図である。大当り時変動パターン種別選択テーブルは、大当りと判定されたときに使用されるテーブルであって、リーチパターンの決定演出によって決定された特定のリーチ(以下、ラッキーリーチという)種別ごとの大当り時の変動パターンを選択するために用いられるテーブルである。例えば、リーチパターンの決定演出によってラッキーリーチの種類が「ラッキーリーチA」に決定し、且つ大当りになると判定された場合には、「ラッキーリーチA決定時用」のテーブルを用いて乱数抽出が行われ、パターン8〜13の中から変動パターンが選択される。
図12は、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルの一例を示す説明図である。ハズレ時変動パターン種別選択テーブルは、ハズレと判定されたときに使用されるテーブルであって、決定されたラッキーリーチ種別ごとのハズレ時の変動パターンを選択するために用いられるテーブルである。例えば、リーチパターンの決定演出によってラッキーリーチの種類が「ラッキーリーチA」に決定し、且つハズレになると判定された場合には、「ラッキーリーチA決定時用」のテーブルを用いて乱数抽出が行われ、パターン2〜7の中から変動パターンが選択される。
図13は、パチンコ遊技機1の大当り制御を行うための概略を示すフローチャートである。先ず、0〜630の範囲でカウントするランダムカウンタR1のカウント数を抽出する。
高確率時(確変時)でない通常時では、その抽出値が「7」又は「269」のときには大当りを発生させることが事前決定され、R2からデータを抽出し、その抽出値に基づいて、特別図柄表示部9に表示される大当り図柄が決定される。一方、R1の抽出値が「7」又は「269」以外のときには、はずれが事前決定され、R3−1、R3−2、R3−3からデータを抽出し、その抽出値に基づいて特別図柄表示部9に表示されるはずれ図柄が決定される。ここで、この決定されたはずれ図柄が偶然ゾロ目の図柄であった場合には、R3−2の抽出値を「1」減算し、強制的にはずれ図柄にして表示制御する。
一方、高確率時(確変時)の場合には、R1の抽出値が7,139,269,311,353,395,437,509,581,623のときに大当り状態を発生させることが決定される。一方、高確率時においてランダム1の抽出値が上記カウンタ値以外のときに、はずれが事前決定される。
図14は、前述した変動パターンテーブルの選択決定処理の1例をフローチャートで示したものである。先ず、S1において、R1の抽出値が大当り状態を発生させるカウンタ値であるか、又は、はずれ状態となるカウンタ値であるか判断がなされる。
抽出値が大当り状態を発生させるカウンタ値であった場合は、S2において、現在の遊技状態が時短(特別遊技状態)中であるか否かが判断される。時短(可変表示装置8における特別図柄及び普通図柄の可変時間が通常遊技状態より短く制御される状態)中であると判断された場合には、S3において、後述する特定リーチパターン決定演出処理によって決定されたラッキーリーチの種別が判定され、この決定されたラッキーリーチの種別に対応した変動パターンのテーブルが、大当り時変動パターン種別選択テーブル(図11)から選択される(S4〜S6)。また、S2で時短中でないと判断された場合には、S7により、大当り時変動パターン種別選択テーブルから通常用の変動パターンのテーブルが選択される。
一方、S1において、抽出値がはずれ状態となるカウンタ値であった場合は、S8によりR2で抽出された値に基づき左・中・右の各図柄が設定され、S9において設定された各図柄がリーチ状態となり得るか否かを判断する。リーチ状態となり得ると判断された場合には、S10において、現在の遊技状態が時短(特別遊技状態)中であるか否かが判断される。時短中であると判断された場合には、S11において、後述する特定リーチパターン決定演出処理によって決定されたラッキーリーチの種別が判定され、この決定されたラッキーリーチの種別に対応した変動パターンのテーブルが、ハズレ時変動パターン種別選択テーブル(図12)から選択される(S12〜S14)。また、S10で時短中でないと判断された場合には、S15により、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルから通常用の変動パターンのテーブルが選択される。また、S9において、リーチ状態となり得ないと判断された場合には、S16でハズレ用パターンテーブルが選択される。
図15は、遊技制御基板31により実行される遊技制御メイン処理及び割込処理を示すフローチャートである。図15において、(A)は遊技制御メイン処理が示され、(B)に割込処理が示されている。この割込処理は、例えば2msec毎に1回実行される。
遊技制御メイン処理においては、SA1により、スタックポインタの設定がなされる。これは、スタックポインタの指定アドレスをセットするためのスタックセット処理である。次にSA2により、初期化処理が行われる。初期化処理では、RAM55にエラーが含まれているか判定され、エラーが含まれている場合には、RAM55を初期化すること及び各種フラグの初期化設定などの処理が行われる。さらに、初期化処理では、後述する割込処理を実行するタイミングを規定するタイマ割込時間(例えば2msec)をCPU56に設定する処理がなされる。これにより、電源投入等によるリセット後、初めての割込処理を行う際、実行タイミング規定のために計時が開始される。また、初期化処理においては、種々のタイマがセットされると共に、表示制御基板80のサブ基板初期化コマンドを出力する処理が行われる。
次に、確定図柄(予定停止図柄)を決定する等のためのR3、R4更新処理がSA3により行われる。このパチンコ遊技機1においては、可変表示装置8の可変表示での特別図柄の確定図柄が乱数(ランダムカウンタのカウント値)に基づいて決定される(表示結果事前決定手段)。このSA3では、そのように停止図柄を決定するための表示用乱数が更新される。次にSA4により、タイマ割込ありか否かの判断がなされる。タイマ割込がない場合にはSA3へ戻り、SA3とSA4とによる無限ループにより表示図柄乱数の更新処理が繰返し実行される。
一方、タイマ割込処理は、初期化処理で規定されたタイマ割込時間(例えば2msec)毎に実行され、SA17によりタイマ割込ありが設定され、SA18により割込許可処理がなされる。その結果、SA4によりYESの判断がなされ、SA5に進み、タイマ割込なしが設定され、SA6〜SA16の処理が実行されることとなる。このSA6〜SA16の処理が実行された後にはSA3へ制御が進み、SA5によるタイマ割込なしが設定されているために、SA3,SA4のステップを無限ループで繰返し実行することとなる。この状態で再度2msecの時間が経過すれば、タイマ割込処理によるタイマ割込ありの設定に従ってSA4によりYESの判断がなされて、SA5〜SA16の処理が実行されることとなる。
SA6では、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23等の状態を入力し、各入賞口や可変入賞球装置に対する入賞があったか否か等を判定するスイッチ処理がなされる。始動口スイッチ17により始動入賞が検出された場合には、このスイッチ処理において、始動記憶処理が実行される。
次に、SA7によりエラー処理がなされる。このエラー処理は、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断を行い、その結果に応じて必要ならば警報を発生させる等の処理である。
次にSA8へ進み、乱数更新処理がなされる。これは、遊技制御に用いられる各種の判定用乱数を示す各ランダムカウンタを更新する処理である。具体的には、R1のカウンタの更新処理である。
次にSA9へ進み、表示図柄乱数の更新処理が行われる。この処理は、SA3と同じ処理であり、具体的には、ランダム3−1,ランダム3−2,ランダム3−3を更新する処理である。
次にSA10へ進み、特別図柄プロセス処理がなされる。この特別図柄プロセス処理では、複数ある処理のうち1つが特別図柄プロセスフラグの値に従って選択されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中において更新される。次に、普通図柄プロセス処理がSA11により行われる。この普通図柄プロセス処理では、特別図柄表示部9の表示画面に表示される普通図柄の可変表示を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次にSA12に進み、特別図柄コマンド処理が実行される。この特別図柄コマンド処理は、前述した特別図柄表示用のコマンドデータを遊技制御基板31が表示制御基板80へ伝送する処理である。次にSA13へ進み、普通図柄コマンド処理が実行される。この普通図柄コマンド処理は、特別図柄表示部9の表示画面に表示される普通図柄の可変表示を表示制御するためのコマンドデータを遊技制御基板31が表示制御基板80に伝送する処理である。
次にSA14へ進み、情報出力処理がなされる。この情報出力処理は、情報出力回路60を介して前述した確変情報、大当り情報、始動情報を外部出力する処理である。次にSA15へ進み、ソレノイド出力処理がなされる。このソレノイド出力処理は、前述したソレノイド16,21を励磁制御するための制御信号をソレノイド回路59へ出力するための処理である。次にSA16へ進み、賞球処理がなされる。この賞球処理は、遊技制御基板31が賞球基板37に対し賞球個数信号と賞球可能信号とを送信して、賞品球の払出指令を行うための処理である。このSA16の後制御がSA3へ進む。
図16は、SA10により示された特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理は、特別図柄用プロセスフラグの値に応じて、10種類の処理(SB1〜SB10)のうち、いずれかが実行されるように制御される。SB1〜SB10において、以下のような処理が実行される。
SB1において、特別図柄変動待ち処理が行われる。始動入賞口14(この実施の形態では入賞球装置15の入賞口)に打玉が入賞して始動口スイッチ17がオンするのを待つ。始動口スイッチ17がオンすると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を「1」加算更新すると共に大当り判定用乱数を抽出する。
SB2において、特別図柄判定処理が行われる。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、抽出されている大当り判定用乱数の値に応じて、大当りとするかはずれとするかを決定する。
SB3において、停止図柄設定処理が行われる。左右中図柄の停止図柄を決定する。
SB4において、変動パターン設定処理が行われる。大当りか否かの判定結果及びリーチ判定用乱数の値等に応じた変動パターンテーブルをルックアップし、変動パターン決定用乱数の値に応じて変動パターンを決定する。即ち、図12等に示された処理が実行される。
SB5において、全図柄変動開始処理が行われる。特別図柄表示部9において全図柄が変動開始されるように制御する。このとき、表示制御基板80に対し表示制御コマンドとして、変動パターンコマンドと、左右中予定停止図柄(最終停止図柄)をそれぞれ指令する左,中,右の3つの停止図柄コマンドとが送信される。
SB6において、全図柄停止待ち処理が行われる。所定時間が経過すると、特別図柄表示部9において表示される全図柄が停止されるように制御する。また、全図柄停止のタイミングまで、所定のタイミングで左右図柄が停止されるように制御する。
SB7において、大当り表示処理が行われる。R1に基づく抽出値が大当り状態を発生させる値であった場合には、R2により抽出された値に対応した表示制御コマンドが表示制御基板80に送信されるように制御すると共に内部状態(プロセスフラグ)をステップSB8に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップSB10に移行するように更新する。また、遊技制御基板80の表示制御用マイクロコンピュータは表示制御コマンドのデータに従って、特別図柄表示部9に大当り表示を行う。大当り表示は遊技者に大当りの発生を報知するためになされるものである。具体的には、大当りが確率変動状態(特別遊技状態)を付随する確変大当りであるか否かを判別し、確変大当りでなければ通常大当り(非確変大当り)であることを示す表示を行う一方、大当りが確変大当りであれば確変大当りであることを示す表示を行う。
SB8において、大当り中ラウンド表示処理が行われる。特別図柄表示部9に大当り中のラウンドを表示する制御を開始する。
SB9において、大入賞口開放中V表示処理が行われる。大当り中ラウンド表示の表示制御コマンドデータを表示制御基板80に送信する制御等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、大当り遊技状態の継続条件が成立していれば内部状態をSB8に移行するように更新する。大当り遊技状態の終了条件が成立していれば、内部状態をSB10に移行するように更新する。
SB10において、大当り終了表示処理が行われる。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を行う。この表示が終了したら、内部フラグ等を初期状態に戻し、内部状態をSB1に移行するように更新する。なお、特定遊技状態終了後の遊技状態が特別遊技状態(時短)に制御される場合は、SB11において特定リーチパターン決定演出処理が実行される。特定リーチパターン決定演出処理については後述する。
前述したように、始動入賞口14に打玉が入賞すると、遊技制御基板31は、特別図柄プロセス処理において、大当りとするかはずれとするかの決定、停止図柄の決定、変動表示期間の決定等を行い、その決定に応じた表示制御コマンド及びINT信号を表示制御基板80に向けて出力する。表示制御基板80側の表示制御用マイクロコンピュータは、遊技制御基板31からの表示制御コマンドに応じて特別図柄表示部9の表示制御を行う(表示制御手段)。
前述した特定リーチパターン決定演出処理は、ラッキーリーチとなるリーチパターンを決定するための処理であるが、本実施形態の場合、特別図柄表示部9に表示されるリーチパターンを表す選択肢画像を遊技者が選択することによりラッキーリーチが決定される(第1実施形態)。そこで、第1実施形態に係る特定リーチパターン決定演出処理について図17を参照して説明する。図17は、第1実施形態に係るラッキーリーチの決定方法である、遊技者によるラッキーリーチの選択が行われる際の処理を示すフローチャートである。
まず、図17で示す第1実施形態の特定リーチパターン決定演出処理において、所定条件が成立(大当り終了表示処理(SB10)が終了し、特定リーチパターン決定演出処理(SB11)のフラグをセット)すると、SL1で選択肢画像表示手段(表示制御基板80)によって特別図柄表示部9に選択肢画像を表示した後、SL2でタイマーをセットする。タイマーがセットされると、SL3で遊技者によって選択肢画像から画像が選択されたか否かが判定手段(遊技制御基板31のCPU56)によって判断される。判定手段によって選択肢画像が選択されたと判断された場合には、特別図柄表示部9の画像を選択肢画像の表示から、遊技者に選択された画像の表示にリーチパターン選択結果画像表示手段(表示制御基板80)によって変化させる旨のコマンドがSL4でセットされた後、SL5でタイマーがリセットされる。なお、特別図柄表示部9で選択肢画像として表示される画像は、選択肢画像表示手段によってリーチパターンデータの一部を用いて表示されるものである。また、決定されたリーチパターンを示す画像は、リーチパターン選択結果画像表示手段によってリーチパターンデータの一部を用いることにより表示されるものである。
一方、SL3で選択肢画像が選択されていないと判定手段によって判断された場合には、SL6でタイムオーバーしたか否か、即ち、選択肢画像を選択できる時間が経過したか否かが判断される。タイムオーバーしていないと判断された場合には、SL3のステップに戻り、タイムオーバーしたと判断された場合には、タイムオーバーした場合に特別図柄表示部9で表示する予め定められたリーチパターンの画像を表示する旨のコマンドがSL7でセットされる。
上記した図14の変動パターンテーブル設定処理及び図17の特定リーチパターン決定演出処理の制御により、例えば、特定リーチパターン決定演出処理で、リーチパターン選択手段(遊技制御手段31のCPU56)によってラッキーリーチがリーチAに決定した場合、変動パターンテーブル設定処理において、表示結果事前決定手段によって大当りになると決定されたときには、S4で「リーチ大当り用(ラッキーリーチA用)テーブル」(選択データ)を用いて変動パターンが選択され、一方、表示結果事前決定手段によって大当りにならないと決定されたときには、S12で「リーチハズレ用(ラッキーリーチA用)テーブル」(選択データ)を用いて変動パターンが選択される。
ここで、「リーチ大当り用(ラッキーリーチA用)テーブル」は、図11の「ラッキーリーチA決定時用」のテーブルを示しており、このテーブルでリーチAが選択される場合の乱数は、パターン8及びパターン9で示され、この確率は、230/250である。一方、「リーチハズレ用(ラッキーリーチA用)テーブル」は、図12の「ラッキーリーチA決定時用」のテーブルを示しており、このテーブルでリーチAが選択される場合の乱数は、パターン2及びパターン3であり、リーチAが選択される確率は、130/250である。したがって、ラッキーリーチAが選択された場合において、ラッキーリーチAとなった場合には、当りとなる確率が高くなる。このように、表示結果事前決定手段によって当りとなることが決定されたときには、ハズレとなることが決定されたときに比べてリーチパターン選択手段によって決定されたリーチパターンデータを選択する割合が高くなるように構成されたパターンテーブルを用いて、可変表示パターン事前決定手段(遊技制御手段31のCPU56)により可変表示パターンが決定される。なお、他のリーチパターン(リーチB,リーチC)に関しても同様である。
図18は、(A)が表示制御メイン処理を示すフローチャートであり、(B)がタイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。表示制御メイン処理においては、SC1において、初期化処理が行われる。この初期化処理においては、RAMに記憶されている記憶内容すべてが消去され、新たに各パラメータの初期値(例えば、「0」)が設定される。
次に、SC2においてタイマ割込フラグがセットされているか否かが判別される。タイマ割込フラグがセットされていなければSC2に戻り、タイマ割込フラグがセットされていれば、SC3に進みタイマ割込フラグをクリアしてからSC4においてコマンド解析処理を行う。SC4のコマンド解析処理においては、遊技制御基板31から送信されてきたコマンドを受信して、いかなるコマンドであるかを解析し、可変表示装置8に表示するための図柄をセットする処理が行われる。
次に、SC5においては、表示制御プロセス処理が行われる。この表示制御プロセス処理は、図22を用いて後述するが、可変表示装置8に表示させるための変動開始コマンド受信待処理、選択遊技判定処理、可変表示動作開始処理、図柄変動中処理、全図柄停止待ち処理、及び大当り表示処理等の処理が行われる。SC6においては、音・ランプ制御コマンド処理が行われる。この音・ランプ制御コマンド処理は、前述したように、遊技制御基板31から表示制御基板80に伝送されてきた変動パターンコマンドと特別図柄表示部9で表示されている演出の種類(ゲームモード)、さらに、光センサ61,62,65からの検出信号に基づき遊技音やランプ点灯パターンなどについてのコマンドの設定がなされ、それぞれ対応した音・ランプ制御基板に伝送される処理が行われる。これにより、同期のとれた演出を行うことができる。また、図18の(B)においてはタイマ割込処理が行われ、SC7においてタイマ割込フラグがセットされている。このタイマ割込は33msec秒毎に行われる。そして、SC8において、タイマ割込許可がなされてタイマ割込処理を終了する。なお、タイマ割り込み処理は、33msec経過する毎に1回行われる。
図19は、ランダムカウンタ抽出値成立条件を満たした場合、遊技制御基板31にコマンドを記憶するRAM55の記憶領域である図柄変動バッファ記憶領域を説明するための図である。ランダムカウンタ抽出値成立条件を満たす毎に、抽出値に対応する各図柄変動コマンドが記憶される。
図20は、遊技制御基板31から送信されてきたコマンドを記憶する表示制御用マイクロコンピュータのRAM(記憶領域)である受信コマンドバッファ記憶領域を説明するための図である。遊技制御基板31から送信されてきたコマンドを表示制御基板80が受信する毎に、受信個数カウンタが0からカウントアップされる。そして、コマンド受信個数カウンタが0のときには受信コマンドバッファ1が選択されて、その受信コマンドが記憶される。
図21は、遊技制御基板31から出力されてきたコマンドが入力された表示制御基板80において行われるコマンド解析処理を説明するためのフローチャートである。図21に示すコマンド解析処理においては、SD1〜SD8において、コマンド受信バッファに受信コマンドがあるか否か、左中右の図柄の指定コマンドであるか否かを判別し、各図柄停止格納エリアに図柄番号を格納する。
また、SD7において受信コマンドが右図柄指定コマンドでなければSD9に進み、受信コマンドが変動パターン決定用コマンドであるか否かが判別される。SD9において、受信コマンドが変動パターン決定用コマンドであれば、SD10において変動パターンコマンドエリアに変動パターンを格納してSD1に戻る。
また、SD9において受信コマンドが変動パターン決定用コマンドでなければ、SD11において受信コマンドがいかなるコマンドか判定して、対応したフラグをセットしてSD1に戻る。即ち、変動開始コマンドであれば変動開始コマンドに対応したフラグをセットし、図柄確定コマンドであれば図柄確定コマンドに対応したフラグをセットするのである。
図22は、表示制御プロセス処理を説明するためのフローチャートである。表示制御プロセス処理においては、SE1において変動開始コマンド受信待処理が行われる。変動開始コマンド受信待処理においては、コマンド受信割込処理によって、可変表示の時間及び可変表示パターンを特定可能な変動開始コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否かを確認する。さらに、受信していなかった場合には、客待ちデモ時プロセス処理を行う。
次に、SE2においては、可変表示動作開始設定処理が行われる。可変表示動作開始設定処理においては、変動パターンに対応したタイマをスタートさせ可変表示が開始されるように制御する。
次に、SE3においては、図柄変動中処理が行われる。図柄変動中処理においては、変動パターンを構成する各変動状態(選択遊技、変動速度や背景、キャラクタ)の切替タイミングを制御すると共に、変動時間の終了を監視する。選択遊技を行う場合はその場合の画面表示のタイミングを制御する。また左右図柄の停止制御を行う。
また、SE4においては、全図柄停止待ち処理が行われる。全図柄停止待ち処理においては、変動時間の終了時に、全図柄の停止を指示する図柄確定コマンドを受信していたら、図柄の変動を停止するための表示制御(図柄確定制御)を行う。また、SE5においては大当り表示制御処理が行われる。大当り表示制御処理においては、変動時間の経過後、確変大当り表示又は通常大当り表示するための制御を行う。また、SE6においては、特定リーチパターン表示処理が行われる。特定リーチパターン表示処理においては、特定リーチパターン決定演出処理(SB11)でセットされたコマンドを受信し、このコマンドに基づいて特定のリーチパターンの表示制御を行う。
図23は、変動開始コマンド受信待ち処理を説明するためのフローチャートである。変動開始コマンド受信待ち処理においては、先ず、表示制御用マイクロコンピュータは、左中右の特別図柄の変動が開始される指示を行うと共に、可変表示時間及び可変表示パターンを特定可能な変動開始コマンドを受信したか否かが確認される(SF1)。SF1において、変動開始コマンドを受信していなければ、SF3においては、客待ちデモ時プロセス処理が行われる。客待ちデモ時プロセス処理においては、変動開始コマンド(変動パターンコマンド)を受信していない場合に処理が行われる。
ここで、客待ちデモ時とは、例えば、始動入賞があった場合に、その始動入賞に起因した特別図柄表示部9の導出動作が開始され、その後、可変表示の表示結果が表示されたにもかかわらず、その始動入賞以後に新たな始動入賞がないため、図柄の変動等が行われない状態時をいう。但し、大当り状態は始動入賞に起因して発生する状態であることと遊技状態が待機状態ではないため、客待ちデモ時には含まれない。
なお、電源投入後の未だ始動入賞が無い状態は、客待ちデモ時に含むと解する。例えば、午前10時にパチンコ遊技機1の電源を投入しその日の午前11時まで始動入賞が一度も無く図柄変動が行われていないため客待ちデモ時には含まれないようにもとれるが、そうではなく、前日の午後10時前後までは始動入賞があり図柄変動が行われていたと考えるのが通常であり、前日の最後の始動入賞後図柄変動が行われ表示結果が導出されたにもかかわらず新たに当日11時まで始動条件が成立していない待機状態であることとなる。
次に、変動開始コマンドを受信していれば、SF2において、プロセスフラグは選択遊技判定処理に設定されて変動開始コマンド受信待ち処理を終了するのである。この変動開始コマンドは、図10に示すいずれかである。従って、可変表示時間及び可変表示パターンを特定可能な変動開始コマンドを受信した場合には、表示制御プロセスフラグの値を可変表示動作開始設定処理SE2に対応した値に変更する。
図24は、可変表示動作開始設定処理を説明するためのフローチャートである。図24に示すように、可変表示動作開始設定処理においては、SH1において可変表示装置8の可変表示時間を計時するための可変表示時間タイマをスタートさせ、SH2において、設定された変動パターン及び可変表示時間で、可変表示装置8において表示結果を導出表示するための可変表示を開始する。次にSH3において、プロセスフラグを図柄変動中処理に設定してから可変表示動作開始設定処理を終了する。
図25は、図柄変動中処理を説明するためのフローチャートである。図柄変動中処理においては、SI1において、可変表示時間タイマがタイムアウトしているか否かが判別される。即ち、表示結果を導出表示するための可変表示を終了するタイミングであるか否かが判別される。SI1において可変表示時間タイマがタイムアウトしていればSI2に進み、プロセスフラグを全図柄停止待ち処理に設定してから図柄変動中処理を終了するが、SI1において可変表示時間がタイムアウトしていなければそのまま図柄変動中処理を終了する。
図26は、全図柄停止待ち処理を説明するためのフローチャートである。全図柄停止待ち処理においては、先ず、SJ1において、左中右の図柄を停止させるための確定コマンドを受信しているか否かが判別される。SJ1において確定コマンドを受信していなければ全図柄停止待ち処理をそのまま終了するが、SJ1において確定コマンドを受信していればSJ2に進み、確定図柄を表示する。次に、SJ3において、確定図柄が大当り図柄であるか否かが判別される。SJ3において確定図柄が大当り図柄であればSJ4に進み、プロセスフラグを大当り表示処理に設定してから全図柄停止待ち処理を終了するが、SJ3において確定図柄が大当り図柄でなければSJ5に進み、プロセスフラグを変動開始コマンド受信待ち処理に設定してから全図柄停止待ち処理を終了する。なお、SJ4において、プロセスフラグが大当り表示処理に設定され、大当り表示処理(SE5)が実行された後、特定リーチパターン決定演出処理(SB11)でセットされたコマンドを受信し、このコマンドに基づいてリーチパターンを表示する特定リーチパターン表示処理(SE6)が実行される。
次に、前述した特定リーチパターン決定演出処理において行われる、第1実施形態に係る遊技者の選択によるリーチ決定演出の具体的な表示画像について、図27乃至図31を参照して説明する。なお、本実施形態では、図28に示すように、個々に特有のキャラクタ104,105,106を動画像表示する3種類のリーチA,B,Cを設定しており、これらリーチA,B,Cの中から遊技者の選択によりリーチ種類が選択されるようになっている。
第1実施形態における特別図柄表示部9での具体的な表示として、まず、大当り(特定遊技状態)が終了すると、図29(A)に示すように、「大当り終了」の文字107が表示されるが、この大当りが例えば、「777」の図柄による大当りであった場合には、その後の遊技状態が特別遊技状態(例えば、時短)となり、特定のリーチパターンを決定するための所定条件が成立する。所定条件が成立すると、図29(B)に示すように、「ラッキーリーチ選択!」の文字108が表示される。表示108が表示されて所定時間の経過後、選択肢画像(図29(C),図17SL1)となる表示態様aに切り換わり(選択肢画像表示手段)、これと同時に光センサ61,62,65によるリーチ種類の選択指示の検出が有効に切り換わる。表示態様aは、図29(C)に示すように、各リーチA,B,Cと対応したキャラクタ104,105,106を特別図柄表示部9の下側領域に左・中・右に並列して表示すると共に、特別図柄表示部9の上下に「好きなリーチ画像にタッチしてください!」の文字109を表示することで、各リーチA,B,Cのいずれかを遊技者に選択させる演出表示となる。このようなリーチ選択の演出では、リーチ選択が可能な有効期間S1(図27参照)が予め設定されている(図17SL2)。具体的には、表示制御基板80内の表示制御用マイクロコンピュータが光センサ61,62,65の検出有効期間を設定し、これをリーチ選択の有効期間S1としている。
次に、上記したリーチ選択の有効期間S1内で光センサ61,65,62の検出に基づくキャラクタ104,105,106(リーチA,B,C)の選択(図29(D))が行われると、光センサ61,62,65によるリーチ種類の選択指示の検出が無効に切り換わる。つまり、このときには、光センサ61からの検出信号(キャラクタ104(リーチA)を選択したとき)、光センサ65からの検出信号(キャラクタ105(リーチB)を選択したとき)、光センサ62からの検出信号(キャラクタ106(リーチC)を選択したとき)のいずれかが表示制御基板80に入力され、その入力された検出信号がいずれの光センサ61,62,65からのものかを遊技制御基板31に搭載されたCPU56で判定し、いずれのキャラクタ104,105,106(リーチA,B,C)が選択されたかを特定する(判定手段)。キャラクタ104,105,106(リーチA,B,C)の選択が行われると、図29(D)に示すように、表示態様aから「好きなリーチ画像にタッチしてください!」の文字109が消えると共に、選択されたキャラクタが他のキャラクタと差別化して表示される態様となり、同図中では、遊技者によって選択されたキャラクタ104(リーチA)の表示明度が増大する一方、その他のキャラクタ105,106の表示明度が減少する場合を例示している。
なお、リーチ選択の有効期間S1内で遊技者がリーチ選択を行わなかった(図17SL6)場合、言い換えれば、光センサ61,62,65の検出がなかった場合、予め設定したリーチ演出(例えば、リーチA)が自動的に選択されるようになっている(図17SL7)。キャラクタ104,105,106(リーチA,B,C)の選択が行われると、表示態様が表示態様bに切り換わる。但し、このように表示態様aから表示態様bに切り換わるタイミングは、後で詳述するように光センサ61,62,65によるリーチ種類の選択指示の検出タイミング、及び選択されたリーチ種類に関わらず、一定に設定されている。表示態様bは、図29(E)に示すように、表示態様aから選択されなかったキャラクタ105,106を消すと共に、選択されたキャラクタ104を特別図柄表示部9の中央領域に移動して拡大表示する態様である。
このように、選択されたキャラクタ104が表示されるのは、図17のSL4あるいはSL7でセットされて遊技制御基板31のCPU56から送信されたコマンドが、図22のSE6で表示制御基板80のCPUで受信され、この受信されたコマンドに基づいて特別図柄表示部9を制御することにより行われるものである。
その後、入賞球装置15に遊技球が入賞することにより可変表示の始動条件が成立すると、図29(F)に示すように可変表示が開始する。可変表示後、左右の可変表示部101,103の停止時点でリーチ表示態様となった場合には、選択されたリーチ画像によるリーチ演出が実行される。なお、図示の例では、図29の(D)において「ロボットリーチ」が選択されているため、リーチ演出は、図28の左側列の「ロボットリーチ」に示す態様で行われる。このとき、リーチ表示態様を停止表示した左右の可変表示部101,103と、図柄変動中となる中央の可変表示部102と、が縮小表示される。
ところで、上記した表示態様bから可変表示態様に切り換えるタイミング、言い換えればリーチ選択画像の表示時点から決定後のリーチ画像の表示終了時点までの期間は、予め一定期間S2に設定されている。この構成を図27(A)(B)の各タイムチャートを参照して説明すると、先ず、図27(A)に示すように、表示態様aでの表示開始から時間T1が経過した時点で光センサ61,62,65による選択指示の検出があると、これと同時に表示態様aを表示態様bに切り換え、また、これと同時に光センサ61,62,65による選択指示の検出を無効に切り換える。その後は、表示態様aでの表示開始から予め定めた時間(期間S2)が経過するまでの間、表示態様bでの表示を継続し、期間S2が経過した時点で可変表示を開始する。一方、図27(B)に示すように、表示態様aでの表示開始から時間T2(但し、時間T2は、T1<T2<S1の不等式を満たす値とする)が経過した時点で光センサ61,62,65による選択指示の検出があった場合では、選択指示の検出と同時に表示態様aを表示態様bに切り換えると共に、光センサ61,62,65による選択指示の検出を無効に切り換え、その後、表示態様aでの表示開始から期間S2が経過するまでの間、表示態様bでの表示を継続し、期間S2が経過した時点で可変表示を開始する。即ち、図27(A)の場合では、時間T1が表示態様aの表示時間となり、時間S2−T1が表示態様bの表示時間となるのに対して、図27(B)の場合では、時間T2が表示態様aの表示時間となり、時間S2−T2が表示態様bの表示時間となる。
このように、第1実施形態では、表示時間設定手段(遊技制御基板31のCPU56)によって、リーチ演出の選択表示において選択指示のタイミングに応じて表示態様bの表示時間を調整することで、表示態様aの表示開始時点から表示態様bの表示終了時点(可変表示の開始時点)までを一定にしている。
なお、上記した第1実施形態においては、ラッキーリーチが決定した後、リーチ状態となったときに図28に示すように、ラッキーリーチの表示態様が特別図柄表示部9全体に表示されると共に、リーチ表示態様を停止表示した左右の可変表示部101,103と、図柄変動中となる中央の可変表示部102と、が縮小表示されるものを示したが、このようなものに限らず、図30及び図31の(F)〜(I)に示すように、特別図柄表示部9全体で図柄の可変表示を行うと共に、決定したラッキーリーチのリーチパターンを示す画像を、特別遊技状態中に亘り表示制御手段によって特別図柄表示部9に表示するものであってもよい。このとき、ラッキーリーチのリーチパターンを示す画像は、図17のSL4でセットしたコマンドが遊技制御基板31のCPU56から送信されて表示制御基板80のCPUで受信され、この受信されたコマンドに基づいて特別図柄表示部9を制御することにより表示されるものである。
なお、上記した第1実施形態においては、特別図柄表示部9に表示されるリーチパターンを表す選択肢画像を遊技者が選択することによりラッキーリーチが決定されるものを示したが、このようなものに限らず、遊技制御基板31のCPU56において乱数抽出により行われる抽選によってラッキーリーチが決定されるものであってもよい。このような実施形態(以下、第2実施形態という)について、図32乃至図35を参照して説明する。
図32で示す第2実施形態に係る特定リーチパターン決定演出処理において、大当り表示処理(SB7)で最初に所定条件が成立した際に、CPU56によってリーチパターン決定用のテーブルから抽出された乱数(判定値)と、図8のランダム5の値とがSK1で比較される。そして、SK2でランダム5の値と一致した判定値のリーチパターン、例えば、判定値が0のときはリーチA、1のときはリーチB、2のときはリーチCに決定し、SK3において、決定したリーチパターンをリーチパターン選択結果画像表示手段(表示制御基板80)によって特別図柄表示部9で表示する旨のコマンドがセットされる。
次に、特定リーチパターン決定演出処理において行われる、第2実施形態に係るCPU56の乱数抽出によるリーチ決定演出の具体的な表示画像について、図33乃至図35を参照して説明する。なお、第2実施形態においても第1実施形態と同様、図28に示すように、個々に特有のキャラクタ104,105,106を動画像表示する3種類のリーチA,B,Cを設定しており、これらリーチA,B,Cの中からCPU56の乱数抽出によりリーチ種類が選択されるようになっている。
なお、図33(A)については、第1実施形態の図29(A)と同様であるため、説明を省略する。図29の場合と同様に所定条件が成立すると、図33(B)に示すように、「ラッキーリーチ抽選!」の文字108が表示される。表示108が表示されて所定時間の経過後、図33(C)に示すように、各リーチA,B,Cと対応したキャラクタ104,105,106が、リーチパターン決定演出手段(表示制御基板80)によって特別図柄表示部9の下側領域に左・中・右に並列して表示されると共に、3つのキャラクタが1つずつ順番に、他のキャラクタと差別化して表示される態様となる。同図中では、キャラクタ104(リーチA)の表示明度が増大する一方、その他のキャラクタ105,106の表示明度が減少する場合を例示している。そして、図32のフローチャートのSK1で抽出されていた乱数(判定値)を比較し、SK2で一致した判定値のリーチパターンに決定されると、SK3で決定されたリーチパターンを表示する旨のコマンドがセットされる。このコマンドが遊技制御基板31のCPU56から送信されて図23のSE6で表示制御基板80のCPUで受信され、この受信されたコマンドに基づいて特別図柄表示部9を制御することにより、図33(D)に示すように、決定されたリーチパターンに対応するキャラクタ(図では、キャラクタ106)の表示明度が増大し、そして、図33(E)に示すように、選択されなかったキャラクタ104,105を消すと共に、選択されたキャラクタ106が特別図柄表示部9の中央領域に移動して拡大表示される。
その後、入賞球装置15に遊技球が入賞することにより可変表示の始動条件が成立すると、図33(F)に示すように可変表示が開始する。可変表示後、左右の可変表示部101,103の停止時点でリーチ表示態様となった場合には、選択されたリーチ画像によるリーチ演出が実行される。なお、図示の例では、図33の(D)において「女の子リーチ」が抽選により選択されているため、リーチ演出は、図28の右側列の「女の子リーチ」に示す態様で行われる。このとき、リーチ表示態様を停止表示した左右の可変表示部101,103と、図柄変動中となる中央の可変表示部102と、が縮小表示される。
なお、上記した第2実施形態においても第1実施形態と同様、ラッキーリーチが決定した後、リーチ状態となったときに図28に示すように、ラッキーリーチの表示態様が特別図柄表示部9全体に表示されると共に、リーチ表示態様を停止表示した左右の可変表示部101,103と、図柄変動中となる中央の可変表示部102と、が縮小表示されるものを示したが、このようなものに限らず、図34及び図35の(F)〜(I)に示すように、特別図柄表示部9全体で図柄の可変表示を行うと共に、決定したラッキーリーチのリーチパターンを示す画像を特別遊技状態中に亘り、表示制御手段によって特別図柄表示部9に表示するものであってもよい。このとき、ラッキーリーチのリーチパターンを示す画像は、図32のSK3でセットしたコマンドが遊技制御基板31のCPU56から送信されて表示制御基板80のCPUで受信され、この受信されたコマンドに基づいて特別図柄表示部9を制御することにより表示されることとなる。
なお、上記した第1実施形態及び第2実施形態においては、特定遊技状態終了後に特定のリーチパターンの決定演出が行われるものを示したが、このようなものに限らず、例えば、当りとならない可変表示が所定回数行われた後にリーチパターンの決定演出が行われるものや、あるいは、当たりが所定回数となった時点でリーチパターンの決定演出が行われるもの等であってもよい。
以上、実施形態にかかる弾球遊技機1について詳細に説明してきたが、本実施形態においては、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報画像(特別図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する画像表示装置(特別図柄表示部9)と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段(遊技制御基板31のCPU56)と、前記識別情報画像を含む画像データを記憶する画像データ記憶手段(表示制御基板80のCGROM)と、を備え、前記表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに前記画像表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる遊技機であって、前記画像データ記憶手段には、前記画像表示装置に前記表示結果を導出表示する際に実行される前記識別情報画像の複数種類のリーチパターンを含む複数種類の可変表示パターンを示す複数種類の可変表示パターンデータが記憶され、前記始動条件の成立に基づいて前記画像表示装置に前記表示結果を導出表示する際に実行する可変表示パターンをその導出表示以前に前記複数種類の可変表示パターンから選択決定する可変表示パターン事前決定手段(遊技制御基板31のCPU56,ステップSB4)と、前記画像データを用いて前記画像表示装置の表示を制御する表示制御手段(表示制御基板80のCPUにより特別図柄表示部9の表示をする制御)と、所定条件の成立に基づいて前記複数種類のリーチパターン(リーチA,B,C)のうち特定のリーチパターンとして1つのリーチパターンを選択するリーチパターン選択手段(遊技制御基板31のCPU56,ステップSB11)と、をさらに備え、前記表示制御手段は、前記リーチパターン選択手段により選択された特定のリーチパターンを示す画像を選択結果画像として表示するリーチパターン選択結果画像表示手段(表示制御基板80のCPU,ステップSL4,SL7,SK3)を有し、前記可変表示パターン事前決定手段は、前記表示結果事前決定手段によって特定表示結果となることが決定されたとき、非特定表示結果となることが決定されたときに比べて前記リーチパターン選択手段によって選択された特定のリーチパターンデータを選択する割合が高くなるように構成された選択データ(大当り時変動パターン種別選択テーブル)を用いて可変表示パターンの決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、所定条件が成立することで複数のリーチ演出のうちから1つのリーチ演出が決定され、大当りになると決定された場合には、この決定されたリーチ演出が実行され易くなる。このため、この決定されたリーチ演出を大当りの予告演出として使うことができ、これにより、遊技者は、決定されたリーチ演出が出現すると大当りになるのではという期待を持つことができ、また、リーチ演出の決定を様々な演出によって行うことができるため、リーチ演出決定の際の演出によって遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態においては、前記リーチパターン選択結果画像表示手段は、前記リーチパターンデータ(図28)の一部のデータを用いて前記選択結果画像を表示することを特徴とする。このように構成することにより、リーチパターンデータの一部を選択肢画像で表示するデータとして活用することでデータ量を軽減することができ、しかも同一データを使用することで、選択肢画像の内容を遊技者に分かり易くできる。
また、本実施形態においては、前記リーチパターン選択手段は、前記特定遊技状態中における前記始動条件の成立に基づいて前記複数種類のリーチパターンのうち特定のリーチパターンを選択する(時短中における入賞球装置15への遊技球の入賞に基づいて遊技制御基板31のCPU56に乱数抽出によりリーチパターンを決定する)ことを特徴とする。このように構成することにより、特定遊技状態中に予め特定のリーチパターンデータを選択しておくことができるため、特定遊技状態終了後のリーチパターン決定の演出を行い易くすることができる。
また、本実施形態においては、前記表示制御手段は、前記リーチパターン選択結果画像表示手段によって前記選択結果画像を表示する以前に前記画像データ記憶手段に記憶された複数種類のリーチパターンを示す複数種類の画像を抽選画像として表示するリーチパターン抽選演出手段(表示制御基板のCPU,ステップSE6)を有し、前記リーチパターン抽選演出手段は、前記リーチパターン選択手段によって選択された特定のリーチパターンを示す画像を前記複数種類の抽選画像の1つとして表示することを特徴とする。このように構成することにより、特定のリーチパターン決定の演出の際に用いる選択対象としての複数のリーチパターンを表示することで、遊技者に期待感を持たせて決定演出を盛り上げることができる。また、選択対象としての複数のリーチパターンを表示することで、遊技者は、演出が行われるリーチパターンの種類を明確に視認することができる。
また、本実施形態においては、遊技者の操作を検出する検出手段(光センサ61,65,62)を備え、前記表示制御手段は、前記画像データ記憶手段に記憶された複数種類のリーチパターンを示す画像を複数種類の選択肢画像(3種類のキャラクタ104〜106を表示する表示態様a)として表示する選択肢画像表示手段(表示制御基板80のCPU,ステップSE6)を含み、前記検出手段の検出に基づいて遊技者が前記選択肢画像表示手段によって表示された前記画像表示装置に表示される前記複数種類の選択肢画像を選択したかを判定する判定手段(遊技制御基板31のCPU56,ステップSL3)と、をさらに備え、前記リーチパターン選択手段は、前記判定手段によって判定された選択肢画像に対応するリーチパターンを特定のリーチパターンに選択(光センサ61,65,62の検出に基づいて選択されたキャラクタ104,105,106と対応するリーチA,B,Cを表示)することを特徴とする。このように構成することにより、所定条件が成立することで複数のリーチ演出のうちから1つのリーチ演出が決定され、大当りになると決定された場合には、この決定されたリーチ演出が実行され易くなる。このため、この決定されたリーチ演出を大当りの予告演出として使うことができ、このリーチ演出の決定を遊技者によるリーチパターンデータの選択によって行うことにより、遊技者参加型の演出を行うことができるため、リーチ演出決定の際の演出によって遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態においては、前記選択肢画像表示手段は、前記リーチパターンデータ(図28)の一部を用いて前記選択肢画像として表示することを特徴とする。このように構成することにより、リーチパターンデータの一部を選択肢画像で表示するデータとして活用することでデータ量を軽減することができ、しかも同一データを使用することで、選択肢画像の内容を遊技者に分かり易くできる。
また、本実施形態においては、前記特定遊技状態が終了した後、該特定遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態に制御する機能を有し、前記特別遊技状態は、前記画像表示装置における識別情報画像の可変表示時間が通常遊技状態時よりも短く制御され、前記リーチパターン抽選演出手段は、前記抽選画像を表示するタイミングとして、前記特別遊技状態となるときの前記特定遊技状態終了後から可変表示が開始されるまでの間に表示することを特徴とする。このように構成することにより、可変表示の変動時間が短縮される特別遊技状態、いわゆる時短の開始前に特定のリーチパターンの決定演出が行われるため、その後開始される単調になりがちな時短中であっても、決定演出により決定されたリーチパターンが出現しないかとの期待を遊技者が持つことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態においては、前記特定遊技状態が終了した後、該特定遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態に制御する機能を有し、前記特別遊技状態は、前記画像表示装置における識別情報画像の可変表示時間が通常遊技状態時よりも短く制御され、前記選択肢画像表示手段は、前記選択肢画像を表示するタイミングとして、前記特別遊技状態となるときの前記特定遊技状態終了後から可変表示が開始されるまでの間に表示することを特徴とする。このように構成することにより、可変表示の変動時間が短縮される特別遊技状態、いわゆる時短の開始前に特定のリーチパターンの決定演出が行われるため、その後開始される単調になりがちな時短中であっても、決定演出により決定されたリーチパターンが出現しないかとの期待を遊技者が持つことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態においては、前記表示制御手段は、前記選択結果画像を前記特別遊技状態中に継続して前記画像表示装置に表示する機能を有することを特徴とする。このように構成することにより、決定されたリーチパターンデータが時短中に亘って表示されるため、遊技者は、決定されたリーチパターンを確実に視認することができ、記憶しておく必要がない。
更に、本実施形態においては、前記リーチパターン選択結果画像表示手段により選択結果画像(表示態様b)が表示された後に前記特定遊技状態終了後の可変表示が開始されるまでの時間(S2−T1)を、前記複数種類の選択肢画像(表示態様a)が表示された後に遊技者がいずれかの選択肢画像を選択するまでの時間(T1)に応じて変化させることで、遊技者がいずれかの選択肢画像を選択するまでの時間に拘らず前記複数種類の選択肢画像が表示された後可変表示が開始されるまでの時間(S2)を一定にする表示時間設定手段(遊技制御基板31のCPU56)を含むことを特徴とする。このように構成することにより、遊技者の操作に応じてリーチパターンデータの選択が可能な画像表示装置の構成において、選択肢画像が表示された後可変表示が開始されるまでの時間を一定とすることで、画像表示制御におけるリーチ演出の時間の管理を統一化し、制御負担を軽減することができる。
パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 パチンコ遊技機の遊技領域を正面から見た正面図である。 パチンコ遊技機の内部構造を示す全体背面図である。 遊技制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。 パチンコ遊技機の可変表示装置を右上から見た斜視図である。 パチンコ遊技機の可変表示装置を横から見た断面図である。 リーチ選択時の特別図柄表示部の表示画面と光センサの検出可能範囲との関係を説明するための図である。 パチンコ遊技機の遊技制御に用いられる乱数を生成するための各種ランダムカウンタを説明するための説明図である。 確定図柄を指定するコマンドを説明するための図である。 変動パターンコマンド(変動開始コマンド)を説明するための図である。 大当り時変動パターン種別選択テーブルの一例を示す説明図である。 ハズレ時変動パターン種別選択テーブルの一例を示す説明図である。 パチンコ遊技機の大当り制御を行うための概略を示すフローチャートである。 変動パターンテーブルの振分けを行うための概略を示すフローチャートである。 遊技制御基板により実行される遊技制御メイン処理及び割り込み処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。 第1実施形態に係るラッキーリーチの決定方法である、遊技者によるラッキーリーチの選択が行われる際の処理を示すフローチャートである。 表示制御基板により実行される表示制御メイン処理及び割り込み処理を示すフローチャートである。 遊技制御に用いられる乱数を生成するための各種ランダムカウンタにより抽出された値に対応するコマンドを記憶するための遊技制御基板用のCPUの記憶領域(RAM)である図柄変動バッファ記憶領域を説明するための図である。 遊技制御基板から送信されてきたコマンドを記憶するための表示制御用CPUの記憶領域(RAM)である受信コマンドバッファ記憶領域を説明するための図である。 コマンド解析処理を説明するためのフローチャートである。 表示制御プロセス処理を説明するためのフローチャートである。 変動開始コマンド受信待ち処理を説明するためのフローチャートである。 可変表示動作開始設定処理を説明するためのフローチャートである。 図柄変動中処理を説明するためのフローチャートである。 全図柄停止待ち処理を説明するためのフローチャートである。 選択指示の検出とこれに応じた表示態様の切り換えを示すタイムチャートである。 各リーチA,B,Cの演出態様を示す説明図である。 遊技者によりリーチ画像が選択される状態を示す説明図である。 決定したラッキーリーチのリーチパターンを示す画像が特別図柄表示部に表示される状態示す説明図である。 決定したラッキーリーチのリーチパターンを示す画像が特別図柄表示部に表示される状態示す説明図である。 第2実施形態に係るラッキーリーチの決定方法である、遊技制御基板のCPUによるラッキーリーチの決定が行われる際の処理を示すフローチャートである。 遊技制御基板によりリーチ画像が抽選される状態を示す説明図である。 決定したラッキーリーチのリーチパターンを示す画像が特別図柄表示部に表示される状態示す説明図である。 決定したラッキーリーチのリーチパターンを示す画像が特別図柄表示部に表示される状態示す説明図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機(遊技機)
9 特別図柄表示部(画像表示装置)
31 遊技制御基板(表示結果事前決定手段,可変表示パターン事前決定手段,リーチパターン選択手段,判定手段)
61,62,65 光センサ(検出手段)
80 表示制御基板(画像データ記憶手段、表示制御手段,リーチパターン選択結果画像表示手段,リーチパターン決定演出手段,選択肢画像表示手段)
101,102,103 可変表示部
104,105,106 キャラクタ

Claims (1)

  1. 所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報画像の可変表示を行い表示結果を導出表示する画像表示装置と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する表示結果事前決定手段と、前記識別情報画像を含む画像データを記憶する画像データ記憶手段と、を備え、
    前記表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに前記画像表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる遊技機であって、
    前記画像データ記憶手段には、前記画像表示装置に前記表示結果を導出表示する際に実行される前記識別情報画像の複数種類のリーチパターンを含む複数種類の可変表示パターンを示す複数種類の可変表示パターンデータが記憶され、
    前記始動条件の成立に基づいて前記画像表示装置に前記表示結果を導出表示する際に実行する可変表示パターンをその導出表示以前に前記複数種類の可変表示パターンから選択決定する可変表示パターン事前決定手段と、
    前記画像データを用いて前記画像表示装置の表示を制御する表示制御手段と、
    所定条件の成立に基づいて前記複数種類の前記リーチパターンのうち特定のリーチパターンとして1つのリーチパターンを選択するリーチパターン選択手段と、をさらに備え、
    前記表示制御手段は、前記リーチパターン選択手段により選択された特定のリーチパターンを示す画像を選択結果画像として表示するリーチパターン選択結果画像表示手段を有し、
    前記可変表示パターン事前決定手段は、前記表示結果事前決定手段によって特定表示結果となることが決定されたとき、非特定表示結果となることが決定されたときに比べて前記リーチパターン選択手段によって選択された特定のリーチパターンデータを選択する割合が高くなるように構成された選択データを用いて可変表示パターンの決定を行うことを特徴とする遊技機。
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JP2013090984A (ja) * 2013-02-20 2013-05-16 Kyoraku Sangyo Kk ぱちんこ遊技機

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