JP2009049455A - アンテナ、通信装置、通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 LF帯の搬送波で通信するループアンテナ101、ループアンテナ101上に設けられ、VHF帯またはUHF帯の搬送波を使って電波通信するLC並列共振回路202a、202b、共振制御付きLC並列共振回路203a、203bとを一対としたLC並列共振回路対を有するアンテナにおいて、給電点223を挟んでLC並列共振回路対が少なくとも1つずつ設けられ、共振制御付きLC並列共振回路203a、203bはLC並列共振回路202a、202bよりも給電点223の近傍に設けられ、共振制御付きLC並列共振回路203aのスイッチ205は交互に切替えられて共振を無効化、または有効化する。
【選択図】 図2
Description
ただし、電波通信には、屋内、屋外を問わず発生するフェージングによって信号強度が弱まるという欠点がある。なお、フェージングとは、電波が建物や壁等の障害物によって反射されて生成される到来波や見通し内の直接到来波同士が干渉する現象をいう。このような通信は、送信機と受信機との距離を特定する際の誤差がフェージングによって大きくなるという欠点がある。
電波通信と電磁誘導通信とを組み合わせた通信に、さらに偏波ダイバーシチを用いれば、電磁誘導通信によって送信機と受信機との距離を特定し、以降は偏波ダイバーシチを用いてフェージングを軽減しながら電波通信によって通信することができる。
また、偏波ダイバーシチを用いれば、アンテナ802及びアンテナ803の二方向のアンテナが必要になって、無線通信装置の設置に必要なスペースがいっそう広くなるという不具合がある。
また、請求項3に記載のアンテナは、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第1搬送波の周波数が30kHz〜300kHzの範囲にあって、前記第2搬送波の周波数が30MHz〜300MHzの範囲または300MHz〜3GHzの範囲にあることを特徴とする。
また、請求項4に記載のアンテナは、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記給電点にあって不平衡型信号と平衡型信号を変換するバランを備えることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明によれば、1つのアンテナをVHF帯(30MHz〜300MHz)またはUHF帯(300MHz〜3GHz)を使う電波通子と、LF帯(30kHz〜300kHz)を使う電磁誘導通信とに使用することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、不平衡伝送路を使用するVHF帯またはUHF帯を使った通信を可能にすることができる。
図示した通信システムは、無線装置である無線親機1、無線親機1が備えるアンテナ(図1においては実施形態1のアンテナを構成するループアンテナ101として示した)、無線子機2で構成されている。無線親機1は、通信に使用される電波の周波数変換及び変復調をする装置である。また、無線子機2は、LF帯受信部及びVHF帯またはUHF帯の電波を送信する送信部を持つ。
図2は、本発明の実施形態1のアンテナと、このアンテナを備える本体である通信親機1を説明するための図である。実施形態1のアンテナは、第1の搬送波であるLF帯の搬送波(以降、単にLF帯ともいう)を使って電磁誘導通信するループアンテナ101と、ループアンテナ101上に設けられ、第2の搬送波であるVHF帯またはUHF帯の搬送波(以降、単にVHF帯またはUHF帯ともいう)を使って電波通信するためのインダクタンス201とコンデンサ204とを並列に接続したLC並列共振回路202a、202bと、インダクタンス201とコンデンサ204と共振の有効化及び無効化を切替えるスイッチ205とを備えた共振制御付きLC並列共振回路203a、203bと、を有している。
スイッチ205は、共振制御機能付きLC並列共振回路203a、203bの共振を無効化するための短絡スイッチである。なお、スイッチ205は、電磁的なリレーであってもよいし、フォトMOSリレーであってもよい。
電磁誘導送信データ生成部221、電磁誘導送信装置220、増幅器219、コンデンサ204は、LF帯の送信信号を送信するための構成である。局部発信器213は、復調回路211、変調回路214により変復調された搬送波を生成するための構成である。
通信親機1は、以上の構成を統括的に制御する制御回路218を有している。制御回路218は、送受信された結果を示すデータを通信親機1とやり取りする外部接続機器222と接続されている。
(2πf)2=1/(L・C) (1)
上記した式(1)において、πは円周率、fはVHF帯またはUHF帯の搬送波の周波数(Hz)、Lはインダクタンス(H)、Cはコンデンサの容量(F)である。
一方、LF帯における電磁誘導通信では、使用される周波数がLC並列共振回路202a、202bの共振周波数よりも充分小さい。このため、ループアンテナは、一般の導線に比べればわずかながらインピーダンスが高まるものの、略導線によって構成されたものと略同様に機能する。
ここで、上述した式(1)に具体的な数値を代入して説明する。LF帯の周波数を125kHz、VHF帯またはUHF帯の周波数を300MHzとする。また、式(1)を満たすよう、L及びCを、次のように決定する。L=28pF、C=10pFとする。
−j2πfL/((2πf)2LC−1)=j0.02[Ω] (2)
このように、実施形態1のアンテナでは、LC並列共振回路202a、202bのインピーダンスが充分小さく、LC並列共振回路202a、202bを持たないループアンテナと略同様に機能することが可能である。
この際、無線親機1は、制御回路218の制御によって電磁誘導送信データ生成部225が応答要求コマンドを含むデータを生成する。生成されたデータは、電磁誘導送信装置220によって変調され、増幅された後にアンテナから送信される。なお、この際、磁界/電界通信切替SW207は、磁界通信の側に切替えられている。
また、所定のエリアに無線子機2が存在した場合、無線子機2は、無線親機1に対して無線親機ID、及び自己の無線子機IDを含んだ応答コマンドをVHF帯またはUHF帯の電波で送信する(S2)。以上の手順によって通信システムにおける、いわゆるハンドシェイクが完了する。
また、実施形態1のアンテナは、共振制御機能付きLC並列共振回路203a、203bのスイッチ205を交互にオン、オフすることによって偏波ダイバーシチを実現することができる。このため、偏波面を切替えることによってフェージングを軽減しながら電波通信をすることができる。
次に、本発明の実施形態2について説明する。図4は、本発明の実施形態2を説明するための図である。実施形態2では、実施形態1で説明した構成と同様の構成については図4において同様の符号を付して示し、説明を一部略すものとする。
実施形態2の構成は、バラン206が通信親機1の側に設けられる点でバラン206をループアンテナ101に設ける実施形態1と相違する。
LF帯を使って電磁誘導通信する場合、ループアンテナ101とコンデンサ204とが直列共振する。直列共振によってループアンテナ101を流れる電流の大きさに比例する磁界が得られので、電磁誘導通信にはバラン206は必要ない。しかし、VHF帯またはUHF帯を使った通信では、50Ωの不平衡伝送路を一般的に使用するのでバラン206が必要になる。
なお、本発明の実施形態1、実施形態2は、以上述べた構成に限定されるものではない。例えば、実施形態1、実施形態2のいずれにおいてもループアンテナは1ターン巻きまわされるものに限定されるものでなく、より多い回数巻きまわされるものであってもよい。
図5は、ループアンテナの巻き数以外の構成が図2と全て同じであるから、通信親機1の詳細な図示を省く。図6は、ループアンテナのターン数以外の構成が図4と全て同じであるから、通信親機1の詳細な図示を省いている。なお、ループアンテナのターン数は3回に限定されるものでなく、2回であっても、3回以上であってもよいことはいうまでもない。
なお、本発明の実施形態1、実施形態2では、上記したインダクタンスLや容量Cの値の調整と、ループアンテナ間の距離の距離を調整する方法とのいずれか一方のみを使用する構成に限定されるものではない。両者を組み合わせてループアンテナを複数回巻き回した場合の通信への影響を抑えることができることはもちろんである。
201 インダクタンス、202a,202b LC並列共振回路
203a,203b 共振制御機能付きLC並列共振回路
204 コンデンサ、205 スイッチ、206 バラン
207 切替スイッチ磁界/電界切替SW207
208 整合回路、209 帯域通過フィルタ、211 復調回路
212 デコーダ、213 局部発信器、214 変調回路
215 エンコーダ、216 電界受信判定部、217 電界送信データ生成部
218 制御回路、219 増幅器、220 電磁誘導送信装置
221 電磁誘導送信データ生成部、222 外部接続機器
223 給電点、225 電磁誘導送信データ生成部
Claims (6)
- 第1の搬送波を使って電磁誘導通信するループアンテナと、
前記ループアンテナ上に設けられ、第2の搬送波を使って電波通信するため、インダクタンスとコンデンサとを並列に接続したLC並列共振回路と、前記インダクタンスと前記コンデンサとスイッチとを並列に接続した共振制御付きLC並列共振回路とを一対としたLC並列共振回路対と、を有するアンテナであって、
前記ループアンテナに電力を供給する給電点を挟んで前記LC並列共振回路対が少なくとも1つずつ設けられ、前記共振制御付きLC並列共振回路は、前記LC並列共振回路よりも前記給電点の近傍に設けられ、
前記給電点を挟んで設けられた少なくとも2つの前記共振制御付きLC並列共振回路のスイッチは、交互に切替えられて前記共振制御付きLC並列共振回路における共振を無効化、または有効化することを特徴とするアンテナ。 - 前記LC並列共振回路対のLC並列共振回路が前記給電点から第2の搬送波の略1/4波長の長さ隔てた位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
- 前記第1搬送波の周波数が30kHz〜300kHzの範囲にあって、前記第2搬送波の周波数が30MHz〜300MHzの範囲または300MHz〜3GHzの範囲にあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンテナ。
- 前記給電点にあって不平衡型信号と平衡型信号を変換するバランを備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアンテナ。
- 第1の搬送波を使って電磁誘導通信するループアンテナと、
前記ループアンテナ上に設けられ、第2の搬送波を使って電波通信するため、インダクタンスとコンデンサとを並列に接続したLC並列共振回路と、前記インダクタンスと前記コンデンサとスイッチとを並列に接続した共振制御付きLC並列共振回路とを一対としたLC並列共振回路対と、を有し、
前記ループアンテナに電力を供給する給電点を挟んで前記LC並列共振回路対が少なくとも1つずつ設けられ、前記共振制御付きLC並列共振回路が前記LC並列共振回路よりも前記給電点の近傍に設けられるアンテナと、
前記アンテナの前記給電点を挟んで設けられた少なくとも2つの前記共振制御付きLC並列共振回路のスイッチを交互に切替えて前記共振制御付きLC並列共振回路の共振を無効化、または有効化する制御手段を備えた本体と、
を備えることを特徴とする通信装置。 - 第1の搬送波を使って電磁誘導通信するループアンテナと、
前記ループアンテナ上に設けられ、第2の搬送波を使って電波通信するため、インダクタンスとコンデンサとを並列に接続したLC並列共振回路と、前記インダクタンスと前記コンデンサとスイッチとを並列に接続した共振制御付きLC並列共振回路とを一対としたLC並列共振回路対と、を有し、
前記ループアンテナにバランを接続した接続位置において電力を供給する給電点を挟んで前記LC並列共振回路対が少なくとも1つずつ設けられ、前記共振制御付きLC並列共振回路は、前記LC並列共振回路よりも前記給電点の近傍に設けられるアンテナと、前記アンテナにおける前記給電点を挟んで設けられた少なくとも2つの前記共振制御付きLC並列共振回路のスイッチを交互に切替えて前記共振制御付きLC並列共振回路の共振を無効化、または有効化する制御手段を備えた本体とを備えた無線親機と、
前記無線親機が電磁誘導通信によって送信した第1搬送波を受信すると共に、前記無線親機と第2搬送波を使って電波通信する無線子機と、を備えることを特徴とする通信システム。
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