JP2009043504A - 燃料電池用セル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池用セルにおいて、セパレータに用いられる導電体の使用量を低減し、製造コストを抑えることである。
【解決手段】燃料電池の電極を形成する膜電極接合体18と、膜電極接合体18の両面に積層され、ガス流路を形成するエキスパンド成形体20と、エキスパンド成形体20に積層され、隣設するセル間のガスを分離するセパレータ22とを備える。エキスパンド成形体20は、セパレータ22に沿って、セパレータと接触して電気的に接続する接触部28を有し、セパレータ22は、金属材料で形成されるセパレータ基板32と、セパレータ基板表面に導電体で形成され、エキスパンド成形体20の接触部28と接触する導電層34とを有し、導電層34は、接触部28と対応する部位に形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池用セル及びその製造方法に係り、特に、燃料電池の電極を形成する膜電極接合体と、膜電極接合体の両面に積層され、ガス流路を形成するガス流路形成基体と、ガス流路形成基体に積層され、隣設するセル間のガスを分離するセパレータと、を備える燃料電池用セル及びその製造方法に関する。
燃料電池は、高効率と優れた環境特性を有する電池として近年脚光を浴びている。燃料電池は、一般的に、燃料ガスである水素に、酸化剤ガスである空気中の酸素を電気化学反応させて、電気エネルギを作りだしている。そして、水素と酸素とが電気化学反応した結果、水が生成される。
燃料電池の種類には、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、アルカリ型、固体高分子型等がある。この中でも、常温で起動しかつ起動時間が速い等の利点を有する固体高分子型の燃料電池が注目されている。このような固体高分子型の燃料電池は、移動体、例えば、車両等の動力源として用いられている。
固体高分子型の燃料電池は、複数の単セル、集電板、エンドプレート等を積層して組み立てられる。そして、燃料電池用セルは、電解質膜と、触媒層と、ガス拡散層と、セパレータとを含んで構成される。
特許文献1には、電極と金属セパレータとの間に繊維質材料からなるガス拡散層を挟持した構成の燃料電池において、金属セパレータ側には耐食導電材料からなるメッキ層を形成せずに、ガス拡散層側に金(Au)等の耐食導電材料からなる層を蒸着等により形成することが示されている。
特許文献2には、ステンレス鋼(SUS304)をプレス成形することにより内周面に多数個の凹凸からなる膨出成形部を形成し、膨出成形部の膨出先端側端面に金メッキ層を形成した燃料電池用セパレータを備える燃料電池が示されている。
特開2004−178893号公報 特開平10−228914号公報
ところで、燃料電池用セルを製造する場合には、上述したように、金(Au)等の電気伝導性の高い導電体をガス拡散層またはセパレータの表面に被覆して、ガス拡散層とセパレータとの間の接触抵抗を低減させている。しかし、金(Au)等の導電体をガス拡散層に被覆する場合には、ガス拡散層は、一般的に、多孔質な繊維材料で成形されるため、金(Au)等がガス拡散層の内部に入り込み、セパレータと接触しない部位まで金(Au)等で被覆される可能性がある。また、金(Au)等の導電体をセパレータに被覆する場合においても、例えば、ガス拡散層との接触面以外の不要な部分にも金(Au)等が被覆される可能性がある。
そこで、本発明の目的は、セパレータに用いられる導電体の使用量をより低減し、製造コストを抑えた燃料電池用セル及びその製造方法を提供することである。
本発明に係る燃料電池用セルは、燃料電池の電極を形成する膜電極接合体と、膜電極接合体の両面に積層され、ガス流路を形成するガス流路形成基体と、ガス流路形成基体に積層され、隣設するセル間のガスを分離するセパレータと、を備え、ガス流路形成基体は、セパレータに沿って、セパレータと接触して電気的に接続する接触部を有し、セパレータは、金属材料で形成されるセパレータ基板と、セパレータ基板表面に導電体で形成され、接触部と接触する導電層と、を有する、燃料電池用セルであって、導電層は、接触部と対応する部位に形成されることを特徴とする。
本発明に係る燃料電池用セルにおいて、導電体は、金であることを特徴とする。
本発明に係る燃料電池用セルにおいて、セパレータ基板は、チタンまたはステンレス鋼で形成されることを特徴とする。
本発明に係る燃料電池用セルの製造方法は、燃料電池の電極を形成する膜電極接合体と、膜電極接合体の両面に積層され、ガス流路を形成するガス流路形成基体と、ガス流路形成基体に積層され、隣設するセル間のガスを分離するセパレータと、を備える燃料電池用セルの製造方法であって、ガス流路形成基体は、セパレータに沿って、セパレータと接触して電気的に接続する接触部を有し、セパレータの成形は、金属材料でセパレータ基板を形成するセパレータ基板形成工程と、接触部と接触する導電層を、セパレータ基板表面に導電体で形成する導電層形成工程と、を有し、導電層形成工程は、接触部と対応する部位に導電層を形成することを特徴とする。
本発明に係る燃料電池用セルの製造方法において、導電体は、金であることを特徴とする。
本発明に係る燃料電池用セルの製造方法において、セパレータ基板は、チタンまたはステンレス鋼で形成されることを特徴とする。
上記のように本発明に係る燃料電池用セル及びその製造方法によれば、セパレータに用いられる導電体の使用量をより低減し、製造コストを抑えることができる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。図1は、燃料電池用セル10の断面を示す図である。燃料電池用セル10は、電解質膜12と、触媒層14と、ガス拡散層16とを一体化し、燃料電池の電極を形成する膜電極接合体18(Membrane Electrode Assembly:MEA)と、ガス流路を形成するガス流路形成基体であるエキスパンド成形体20と、隣設するセル(図示せず)間の燃料ガスまたは酸化剤ガスを分離するセパレータ22と、を含んで構成される。
電解質膜12は、アノード極側で発生した水素イオンをカソード極側まで移動させる機能等を有している。電解質膜12の材料には、化学的に安定であるフッ素系樹脂、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸のイオン交換膜が使用される。
触媒層14は、アノード極側での水素の酸化反応や、カソード極側での酸素の還元反応を促進する機能を有している。そして、触媒層14は、触媒と、触媒の担体とを含んで構成される。触媒は、反応させる電極面積をより大きくするため、一般的に粒子状にして、触媒の担体に付着させて使用される。触媒には、水素の酸化反応や酸素の還元反応について、より小さい活性化過電圧を有する白金族元素である白金等が使用される。触媒の担体としては、カーボン材料、例えば、カーボンブラック等が使用される。
ガス拡散層16は、燃料ガスである、例えば、水素ガス等と、酸化剤ガスである、例えば、空気等とを触媒層14に拡散させる機能や、電子を移動させる機能等を有している。そして、ガス拡散層16には、導電性を有する材料であるカーボン繊維織布、カーボン紙等を使用することができる。
エキスパンド成形体20は、膜電極接合体18の両面に積層され、ガス流路を形成するガス流路形成基体としての機能を有している。図2は、エキスパンド成形体20の構成を示す図であり、図2(A)は、エキスパンド成形体20の模式図であり、図2(B)は、A−A方向の断面図である。エキスパンド成形体20は、図2(A)に示すように、複数のストランド部24と、複数のボンド部26とを有しており、多数の開口からなるメッシュ構造を備えている。エキスパンド成形体20に形成されたメッシュは、燃料ガスや酸化剤ガスのガス流路としての機能を有している。このように、エキスパンド成形体20は、多数の開口を有するので、より多くの燃料ガス等が膜電極接合体18と接触して反応し、燃料電池用セル10の発電効率が高められる。エキスパンド成形体20におけるストランド部24の板厚(t)、メッシュの短目方向中心間距離(SW)、メッシュの長目方向中心間距離(LW)、刻み幅(W)、エキスパンド成形体20の厚み(X)は、各々所定の大きさで設けられる。
エキスパンド成形体20は、膜電極接合体18のガス拡散層16と、セパレータ22とに接触して積層され、膜電極接合体18とセパレータ22とに電気的に接続される。そして、エキスパンド成形体20は、図2(B)に示すように、セパレータ22に沿って、セパレータ22と接触して電気的に接続する接触部28を有している。接触部28は、例えば、所定の間隔(Y)で複数設けられる。ここで、接触部28を設ける間隔(Y)は、規則的、例えば、略一定の間隔とすることが好ましい。接触部28を設ける間隔(Y)は、例えば、600μm〜800μmとすることができる。勿論、他の条件次第では、接触部28を設ける間隔(Y)は、各々異なる間隔としてもよく、略一定の間隔に限定されることはない。
エキスパンド成形体20には、例えば、JIS G 3351に示されるエキスパンドメタルや、JIS A 5505に示されるメタルラス等を用いることができる。そして、このようなエキスパンドメタルやメタルラスは、チタン、チタン合金やステンレス鋼等により成形される。ステンレス鋼には、オーステナイト系ステンレス鋼やフェライト系ステンレス鋼等を用いることができる。勿論、エキスパンド成形体20には、エキスパンドメタルやメタルラス等に限定されることなく、パンチングメタル等の他の成形体を用いることができる。
セパレータ22は、エキスパンド成形体20に積層され、隣設するセル(図示せず)における燃料ガスと酸化剤ガスとを分離する機能を有している。また、セパレータ22は、隣設するセル(図示せず)を電気的に接続する機能を有している。図3は、セパレータ22の構成を示す図である。セパレータ22は、金属材料で形成されるセパレータ基板32と、セパレータ基板表面に導電体で形成され、エキスパンド成形体20の接触部28と接触する導電層34とを有している。
セパレータ基板32は、チタン(Ti)、チタン合金、またはステンレス鋼(SUS)等で成形されることが好ましい。これらの金属材料は、機械的強度が高く、その表面に安定な酸化物(TiO、Ti23,TiO2、CrO2、CrO、Cr23等)からなる不働態膜等の不活性皮膜が形成されるため優れた耐食性を有するからである。ステンレス鋼には、オーステナイト系ステンレス鋼やフェライト系ステンレス鋼等を用いることができる。勿論、他の条件次第では、セパレータ基板32を成形する金属材料は、チタンやステンレス鋼等に限定されることなく、他の金属材料を用いることができる。セパレータ基板32には、例えば、チタンシートまたはステンレスシート等が用いられる。
導電層34は、セパレータ基板32の表面に導電体で形成される。導電層34をセパレータ基板表面に形成することにより、エキスパンド成形体20とセパレータ22との間の接触抵抗を小さくすることができる。導電層34は、金属材料で形成されることが好ましい。金属材料は導電体であり、セパレータ基板32も金属材料で成形されるため、導電層34をカーボン材料等の異種材料で形成する場合よりも、セパレータ基板32と導電層34との密着性が向上するからである。勿論、他の条件次第では、導電層34には、有機系導電体等を用いることができる。
導電層34は、導電体である金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)等の金属材料により形成されることがより好ましい。これらの金属材料は、電気伝導率が高いので、接触抵抗をより小さくすることができるからである。これらの金属材料の中でも、金(Au)は、耐食性に優れており、電気伝導率が大きいので、導電層34を形成する金属材料として更に好ましい。また、導電層34は、金(Au)、白金(Pt)等の合金で形成されてもよい。
導電層34は、エキスパンド成形体20の接触部28と対応する部位に形成される。エキスパンド成形体20の接触部28が所定の間隔、例えば、800μmで設けられている場合には、導電層34は、エキスパンド成形体20が設けられる間隔と略同じ間隔である800μmで形成される。このように、エキスパンド成形体20の接触部28と対応する部位に導電層34を形成することにより、セパレータ基板表面に形成される導電層34の領域が低減されるので、導電体の使用量を抑えることができる。
導電層34は、エキスパンド成形体20の接触部28と対応する部位のみに形成されることがより好ましい。エキスパンド成形体20の接触部28と対応する部位のみに導電層34を形成することにより、導電体の使用量を更に抑制できる。ここで、導電層34の幅を、例えば、0.01μm〜500μmとすることができ、導電層34の厚みを、例えば、0.1μm以上20μm以下とすることができ、導電層34を形成する間隔を、上述したように、エキスパンド成形体20の接触部28が設けられる間隔である600μm〜800μmとすることができる。勿論、導電層34の幅、導電層34の厚み、及び導電層34を形成する間隔は、上記範囲に限定されることはない。
次に、燃料電池用セル10の製造方法について説明する。
膜電極接合体18は、電解質膜12の両面に触媒層14を積層し、各々触媒層14にガス拡散層16を積層した後、例えば、ヒートプレス等で熱圧着することにより成形される。勿論、膜電極接合体18の成形方法は、上記成形方法に限定されることはない。
エキスパンド成形体20、例えば、エキスパンドメタルは、チタンシートやステンレスシート等を、切延加工等することにより成形される。エキスパンドメタルは、例えば、チタンシートまたはステンレスシート等に千鳥状に切れ目を入れると同時に、これを押し延ばして広げることにより網目(メッシュ)状に切延加工して、一体として成形される。また、エキスパンドメタルは、切延加工した後に、ストランド部24やボンド部26が略同一平面となるようにロール加工等されてもよい。勿論、エキスパンド成形体20の成形方法は、上記成形方法に限定されることはない。
次に、セパレータ22の成形方法について説明する。セパレータ22の成形方法は、セパレータ基板形成工程と、前処理工程と、マスキング工程と、導電層形成工程と、マスキング除去工程と、熱処理工程と、を含んで構成される。
セパレータ基板形成工程は、チタンまたはステンレス鋼等の金属材料でセパレータ基板32を形成する工程である。セパレータ基板32の形成は、一般的な、切削加工等の機械加工またはプレス加工等の塑性加工により行うことができる。勿論、セパレータ基板32の形成は、上記加工方法に限定されることはない。
前処理工程は、チタンまたはステンレス鋼等で形成されたセパレータ基板32を脱脂処理または酸洗処理して前処理する工程である。セパレータ基板32を脱脂することにより、セパレータ基板表面に付着した油等が除去される。脱脂処理は、アルカリ脱脂やアルカリ電解脱脂等で行うことができる。セパレータ基板32は、脱脂後、金属基体表面に付着した酸化物等を除去するために酸洗処理される。酸洗処理は、例えば、硝酸とフッ化水素酸とを混合した硝ふっ酸液に、セパレータ基板32を浸漬させて行われる。勿論、セパレータ基板32の脱脂処理または酸洗処理は、上記処理方法に限定されることなく、他の処理方法で行ってもよい。
マスキング工程は、前処理されたセパレータ基板32にマスキングする工程である。前処理されたセパレータ基板表面において、例えば、エキスパンド成形体20の接触部28と対応する部位以外をマスキングすることにより、接触部28と対応する部位に導電層34を形成することができる。マスキング材には、鉄合金等の金属材料や合成樹脂材料等を用いることができる。
導電層形成工程は、前処理されたセパレータ基板32に、金(Au)等の導電体をコーティングして導電層を形成する工程である。金(Au)等のコーティングには、例えば、電解めっき法を用いることができる。電解めっき法には、一般的な、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)等の電解めっき法が用いられる。例えば、導電層34として金(Au)をセパレータ基板表面に被覆する場合には、シアン化金カリウム等を含む金めっき浴を使用することができ、銀(Ag)をセパレータ基板表面に被覆する場合には、シアン化銀等を含む銀めっき浴を使用することができる。また、導電層34を形成する金(Au)粒子等の粒径は、電流密度、めっき処理時間、スズ(Sn),タンタル(Ta),ニッケル(Ni),コバルト(Co)系材料等の添加剤等で制御される。
また、導電層34のコーティング手段には、上述した電解めっき法に限定されることなく、物理蒸着法(PVD法)、化学蒸着法(CVD法)、塗布法、インクジェット法等の他のコーティング手段を用いてもよい。物理蒸着法(PVD法)では、スパッタリング法、イオンプレーティング法等で金(Au)等をコーティングすることができる。塗布法では、金(Au)等の粒子を有機溶剤等のバインダー中に分散させてスラリーを作製し、金(Au)等の粒子が分散したスラリーを塗布してコーティングすることができる。また、インクジェット法の場合には、金(Au)等の粒子を分散させた超微粒子のメタルインクを用いることにより、セパレータ基板表面におけるエキスパンド成形体20の接触部28と対応する部位に直接コーティングすることができる。したがって、インクジェット法の場合には、セパレータ基板32をマスキングしない場合でも、エキスパンド成形体20の接触部28と対応する部位に導電層34を形成できる。
なお、エキスパンド成形体20の接触部28が、規則的、例えば、略一定の間隔で設けられている場合には、導電層34も略一定の間隔で形成されるため、上記コーティングの作業性が良くなり生産性が向上する。
マスキング除去工程は、金(Au)等の導電体をコーティングした後、マスキングを除去する工程である。マスキングされた位置には金(Au)等がコーティングされないため、セパレータ基板表面におけるエキスパンド成形体20の接触部28と対応する部位に金(Au)等の導電層34を形成することができる。
熱処理工程は、金(Au)等の導電層34が形成されたセパレータ基板32を熱処理する工程である。熱処理は、セパレータ基板32と導電層34との密着性をより向上させる場合に行われる。金(Au)等の導電層34が形成されたセパレータ基板32を、所定の温度で熱処理することにより、セパレータ基板32の金属と金(Au)等とが相互拡散し、セパレータ基板32と導電層34との密着性が向上する。例えば、セパレータ基板32がチタン(Ti)で形成される場合には、チタン(Ti)と金(Au)等とが相互拡散し、チタンで形成されたセパレータ基板32と金(Au)等の導電層34との密着性が向上する。
組立工程は、膜電極接合体18と、エキスパンド成形体20と、セパレータ22とを積層して燃料電池用セル予備成形体を予備成形する工程である。膜電極接合体18の両面にエキスパンド成形体20を積層した後、エキスパンド成形体20にセパレータ22を積層する。ここで、セパレータ22をエキスパンド成形体20に積層する場合には、セパレータ基板表面に形成された導電層34が、エキスパンド成形体20の接触部28と接触するようにして積層される。セパレータ22をエキスパンド成形体20に積層するときの位置決めは、例えば、エキスパンド成形体20に突起を形成し、セパレータ22に突起を嵌め込む嵌め込み溝を形成し、突起を嵌め込み溝に嵌め込んで位置出しすることができる。また、セパレータ22に突起を形成し、エキスパンド成形体20に嵌め込み溝を形成してもよい。勿論、セパレータ22とエキスパンド成形体20との位置決めは、上記方法に限定されることはない。そして、膜電極接合体18と、エキスパンド成形体20と、セパレータ22とを積層して組み立てられた燃料電池用セル予備成形体の外周を接着剤で接着等することにより、燃料電池用セル10が製造される。
以上、上記構成によれば、エキスパンド成形体の接触部と対応する部位にセパレータの導電層を形成するため、セパレータに用いられる導電体の使用量を低減し、燃料電池用セルの製造コストを抑制することができる。
上記構成によれば、エキスパンド成形体の接触部を規則的、例えば、略一定の間隔で設けることにより、セパレータにおける導電層の形成が容易となり、燃料電池用セルの生産性が向上する。
2種類の燃料電池用セルを製造し、燃料電池用セルの製造コストを評価した。
まず、実施例1における燃料電池用セルの製造方法について説明する。図4は、実施例1における燃料電池用セル40の断面を示す図である。実施例1における燃料電池用セル40は、上述した図1に示す燃料電池用セル10と同様の製造方法で製造した。膜電極接合体18には、電解質膜12にフッ素樹脂、触媒層14に白金を担持したカーボンブラック、ガス拡散層16にカーボン繊維を使用し、これらを積層した後、ホットプレスで熱圧着したものを用いた。エキスパンド成形体20には、ステンレス鋼で成形したエキスパンドメタルを使用した。そして、エキスパンドメタルの接触部28が設けられる間隔を800μmとした。
図5は、実施例1の燃料電池用セル40に用いたセパレータ50を示す図である。セパレータ50には、チタン基板52の表面に、導電層34として金(Au)層54を形成したものを用いた。金(Au)層54の幅は10μmとし、金(Au)層54の間隔は、エキスパンドメタルの接触部28が設けられる間隔である800μmとした。また、金(Au)層54は、電解メッキ法により形成した。この結果、チタン基板表面に形成された金(Au)層54の合計面積は、チタン基板表面における全面積の50%以下であった。そして、上記における膜電極接合体18と、エキスパンド成形体20と、セパレータ50とを積層し、組み立てて、実施例1における燃料電池用セル40を製造した。
次に、比較例1における燃料電池用セルの製造方法について説明する。図6は、比較例1における燃料電池用セル60の断面を示す図である。膜電極接合体18とエキスパンド成形体20とは、実施例1の燃料電池用セル40と同様ものを使用した。
図7は、比較例1の燃料電池用セル60に用いたセパレータ70を示す図である。セパレータ70には、チタン基板52の略全表面に、金(Au)層72を被覆したものを用いた。この結果、チタン基板表面に被覆された金(Au)層72の合計面積は、チタン基板表面における全面積の80%以上であった。そして、上記における膜電極接合体18と、エキスパンド成形体20と、セパレータ70とを積層し、組み立てて、比較例1における燃料電池用セル60を製造した。
図8は、実施例1及び比較例1の燃料電池用セル40、60において、セパレータ50、70における導電層形成に用いた金(Au)の使用量を示すグラフである。図8において、横軸に燃料電池用セル40、60の種類を取り、縦軸にセパレータ50、70における導電層形成に用いた金(Au)の使用量を取り、各々燃料電池用セル40、60における金(Au)の使用量を棒グラフで示した。なお、金(Au)の使用量は、実施例1の燃料電池用セル40で使用した金(Au)の使用量を1として相対値で示した。図8に示すように、実施例1の燃料電池用セル40では、比較例1の燃料電池用セル60よりも、チタン基板表面に金(Au)層54を形成する部位が減ったため、導電層形成に用いた金(Au)の使用量が低減した。
図9は、実施例1及び比較例1の燃料電池用セル40、60において、セパレータ50、70に金(Au)層54、72を形成するためのコストを示すグラフである。図9において、横軸に燃料電池用セル40、60の種類を取り、縦軸に金(Au)層54、72を形成するためのコストを取り、各々燃料電池用セル40、60におけるコストを棒グラフで示した。なお、金(Au)層54、72を形成するためのコストは、実施例1の燃料電池用セル40に使用した金(Au)のコストを1として相対値で示した。図9に示すように、実施例1の燃料電池用セル40では、比較例1の燃料電池用セル60よりも、チタン基板52表面に金(Au)層54を形成する金(Au)の使用量が減ったため、金(Au)層54を形成するためのコストが低減した。
本発明の実施の形態において、燃料電池用セルの断面を示す図である。 本発明の実施の形態において、エキスパンド成形体の構成を示す図である。 本発明の実施の形態において、セパレータの構成を示す図である。 本発明の実施の形態において、実施例1の燃料電池用セルの断面を示す図である。 本発明の実施の形態において、実施例1の燃料電池用セルに用いたセパレータを示す図である。 比較例1における燃料電池用セルの断面を示す図である。 比較例1の燃料電池用セルに用いたセパレータを示す図である。 本発明の実施の形態において、セパレータにおける導電層形成に用いた金(Au)の使用量を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、セパレータに金(Au)層を形成するためのコストを示すグラフである。
符号の説明
10,40,60 燃料電池用セル、12 電解質膜、14 触媒層、16 ガス拡散層、18 膜電極接合体、20 エキスパンド成形体、22,50,70 セパレータ、24 ストランド部、26 ボンド部、28 接触部、32 セパレータ基板、34 導電層、52 チタン基板、54、72 金(Au)層。

Claims (6)

  1. 燃料電池の電極を形成する膜電極接合体と、
    膜電極接合体の両面に積層され、ガス流路を形成するガス流路形成基体と、
    ガス流路形成基体に積層され、隣設するセル間のガスを分離するセパレータと、
    を備え、
    ガス流路形成基体は、
    セパレータに沿って、セパレータと接触して電気的に接続する接触部を有し、
    セパレータは、
    金属材料で形成されるセパレータ基板と、
    セパレータ基板表面に導電体で形成され、接触部と接触する導電層と、を有する、
    燃料電池用セルであって、
    導電層は、接触部と対応する部位に形成されることを特徴とする燃料電池用セル。
  2. 請求項1に記載の燃料電池用セルであって、
    導電体は、金であることを特徴とする燃料電池用セル。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池用セルであって、
    セパレータ基板は、チタンまたはステンレス鋼で形成されることを特徴とする燃料電池用セル。
  4. 燃料電池の電極を形成する膜電極接合体と、
    膜電極接合体の両面に積層され、ガス流路を形成するガス流路形成基体と、
    ガス流路形成基体に積層され、隣設するセル間のガスを分離するセパレータと、
    を備える燃料電池用セルの製造方法であって、
    ガス流路形成基体は、
    セパレータに沿って、セパレータと接触して電気的に接続する接触部を有し、
    セパレータの成形は、
    金属材料でセパレータ基板を形成するセパレータ基板形成工程と、
    接触部と接触する導電層を、セパレータ基板表面に導電体で形成する導電層形成工程と、
    を有し、
    導電層形成工程は、導電層を、接触部と対応する部位に形成することを特徴とする燃料電池用セルの製造方法。
  5. 請求項4に記載の燃料電池用セルの製造方法であって、
    導電体は、金であることを特徴とする燃料電池用セルの製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の燃料電池用セルの製造方法であって、
    セパレータ基板は、チタンまたはステンレス鋼で形成されることを特徴とする燃料電池用セルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013093299A (ja) * 2011-01-17 2013-05-16 Jfe Steel Corp 燃料電池セパレータ用ステンレス鋼の製造方法、燃料電池セパレータ用ステンレス鋼、燃料電池セパレータ、ならびに燃料電池

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