JP2009042503A - ラビングロール、ラビングロールの製造方法、及び液晶装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転ドラムの外周に設けた起毛が摩耗した場合、誰でも簡単に再生させることが可能で、再生時の作業性のよいラビングロールを提供する。
【解決手段】ラビングロール204は、回転ドラム204aと、回転ドラム204aの外周に接着剤を塗布して形成した接着層204bと、接着層204bに植設された無数のフィラメントFからなる起毛層204cとを備える。フィラメントFは、接着層204bに対して静電気力の働きにより植設される。
【選択図】図8
【解決手段】ラビングロール204は、回転ドラム204aと、回転ドラム204aの外周に接着剤を塗布して形成した接着層204bと、接着層204bに植設された無数のフィラメントFからなる起毛層204cとを備える。フィラメントFは、接着層204bに対して静電気力の働きにより植設される。
【選択図】図8
Description
本発明は、回転ドラムの外周に接着層を介して起毛層を形成したラビングロール、ラビングロールの製造方法、及びこのラビングロールを用いて配向膜にラビング処理を施す液晶装置の製造方法に関する。
液晶プロジェクタ等の投射型表示装置に搭載される光変調手段や、携帯電話等に搭載される直視型表示装置として用いられる液晶装置は、互いに対向する一対の基板を有し、この両基板間に液晶層が挟持されている。又、両基板には液晶層に対して電圧を印加するための電極が各々形成されている。
この一対の基板の対向面には、それぞれ、電圧無印加時において液晶層を構成する液晶分子を所定の配向状態とするための配向膜が形成されている。この配向膜は、ポリイミド樹脂等の配向性高分子からなり、その表面、すなわち、液晶層との界面にはラビング処理が予め施されている。
ラビング処理は、ラビングクロス材等のラビング布を回転ドラムに巻回してなるラビングロールを回転させながら、配向膜表面上を一定方向に摺動させることで、ラビング布の起毛部先端で配向膜の表面に溝を形成するものである。配向膜表面をラビング処理することで、液晶分子をラビング方向に配向させることができる。
ところで、ラビング処理を繰り返すと、ラビング布の起毛が摩耗するため、一定期間毎にラビング布を交換する必要がある。そのため、回転ドラムに対してラビング布を交換自在に貼付する技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1(特開2005−91899号公報)には、ラビング布の裏面にクッション材を積層し、このクッション材の裏面を回転ドラムに貼付した技術が開示されている。
この文献に開示されている技術によれば、ラビング布の起毛が摩耗した場合、それを積層するクッション材を回転ドラムから剥離し、ラビング布の積層されている新たなクッション材を回転ドラムに貼付することで交換することができる。
特開2005−91899号公報
しかし、上述した文献に開示されている技術では、ラビング布をクッション材を介して回転ドラムに貼付するようにしているため、貼り付ける際にシワが発生しやすく、均一に貼り付けるには熟練が必要で、誰でも簡単に貼り付けることができない。
又、繰り返しラビング処理を行っている際に、クッション材にシワやヨレが発生し易く、ラビング不良の発生原因となる。
本発明は、上記事情に鑑み、回転ドラムの外周に設けた起毛が摩耗した場合、誰でも簡単に再生させることが可能で、再生時の作業性が良く、しかも、起毛を接着する接着層にシワやヨレが発生せず、ラビング不良の発生原因を低減させることのできるラビングロールの製造方法、ラビングロール、並びに液晶装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため第1発明は、液晶用基板上に形成された配向膜にラビング処理を施すラビングロールであって、回転ドラムと、前記回転ドラムの外周に接着剤を塗布して形成した接着層と、前記接着層に植設された無数のフィラメントからなる起毛層とを備えることを特徴とする。
このような構成では、回転ドラムの外周に接着剤を直接塗布することで接着層を形成し、この接着層に無数のフィラメントを植設して起毛層を形成したので、接着層、及びこの接着層を介して保持されている起毛層を回転ドラムに強固に保持させることができる。その結果、起毛層を接着する接着層にシワやヨレが発生せず、又、起毛層が抜け落ちることがなくなり、ラビング不良の発生原因を低減させることができる。又、回転ドラムの外周に設けた起毛層が摩耗した場合、この起毛層を保持する接着層を融解させることで、接着層と基層槽とを回転ドラムから簡単に除去することができ、再生時の作業性が良い。
第2発明は、第1発明において、前記回転ドラムと前記接着層とが導電性を有していると共に、該回転ドラムがアースされていることを特徴とする。
このような構成では、回転ドラムと接着層とが導電性を有し、更に回転ドラムをアースさせたので、ラビング処理中に発生する静電気は、回転ドラムを介して逃がされるため、ラビング処理中に、配向膜が形成されている基板に電荷が帯電することがなくなり、製品の品質が向上する。
第3発明は、第1或いは第2発明において、前記フィラメントが帯電性物質で形成されていることを特徴とする。
このような構成では、フィラメントを帯電性物質で形成したので、このフィラメントに静電誘導により電荷を帯電させることで、このフィラメントを接着層に対して静電気力の働きにより植設させることができ、起毛層の成形が容易となる。
第4発明は、液晶用基板上に形成された配向膜にラビング処理を施すラビングロールの製造方法であって、回転ドラムの外周に接着層を形成する接着層形成工程と、前記回転ドラムにプラス電荷を帯電させ、該回転ドラムの外周に形成された前記接着層に対し、マイナス電荷が帯電されたフィラメントを静電気力の働きにより植設して起毛層を形成する起毛層形成工程とを備えることを特徴とする。
このような構成では、接着層形成工程で回転ドラムの外周に接着層を形成した後、起毛層形成工程で、回転ドラムにプラス電荷を帯電させ、ブラス電荷の帯電された回転ドラムの外周に形成された接着層に対し、マイナス電荷が帯電されたフィラメントを静電気力の働きにより植設して起毛層を形成するようにしたので、フィラメントを接着層に対し簡単、且つ確実に植設させることができる。
第5発明は、第4発明において、前記接着層形成工程の前工程として、回転ドラムの外周に形成されている前記接着層を溶融して摩耗した前記起毛層を剥離する起毛層除去工程を有することを特徴とする。
このような構成では、接着層形成工程の前工程として起毛層除去工程を有し、この起毛層除去工程では、回転ドラムの外周に形成されている接着層を溶融して起毛層を除去するようにしたので、起毛層を簡単に除去することができ、作業性がよい。
第6発明は、第1の発明のラビングロールを用いて液晶用基板上に形成された配向膜にラビング処理を施す液晶装置の製造方法であって、回転する前記回転ドラムと前記液晶用基板とを相対移動させて、該回転ドラムの外周に形成されている前記起毛層にて、前記配向膜の表面に溝を形成することを特徴とする。
このような構成では、回転する回転ドラムと液晶用基板とを相対移動させて、回転ドラムの外周に形成されている起毛層にて、液晶基板上に形成されている配向膜の表面に溝を形成する。この場合、回転ドラムの外周に接着層が直接形成されており、この接着層に起毛層が形成されているので、回転ドラムの中心から起毛層までの距離がほぼ一定となり、従って、配向膜の表面に対して起毛層をほぼ一定の圧力で接触させることができ、ラビング精度を向上させることができる。
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1は液晶装置をその上に形成された各構成要素と共に対向基板側から見た平面図、図2はTFT基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封入する組立工程終了後の液晶装置であって、図1のH−H'断面図、図3はラビング装置の斜視図である。
先ず、図1、図2を参照して本実施形態で採用する液晶装置100の全体構成について説明する。液晶装置100は、TFT基板10と、これに対向配置される対向基板20とを有し、両基板10,20の対向面間の画像表示領域10aの周囲に設けたシール領域が、シール材52を介して貼り合わされている。更に、この両基板10,20の対向面間とシール材52とで囲まれた領域内に液晶50が挟持されている。この液晶50は、シール材52に切欠き形成された液晶注入口108からセル注入方式で注入される。尚、この液晶注入口108は液晶注入後、封止材109で封止される。又、液晶50を注入する方式としては、セル注入方式以外に液晶滴下方式が知られている。この液晶滴下方式では、両基板10,20を貼り合わせる前に、液晶50をシール材52で囲まれた領域に予め滴下しておくため、シール材52に液晶注入口108を形成する必要はない。
又、対向基板20の4隅には、上下導通材106が設けられており、TFT基板10に設けられた上下導通端子107と対向基板20に設けられた対向電極21との間で電気的に導通されている。又、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aを規定する遮光性の周辺遮光膜53が対向基板20側に設けられている。又、画像表示領域の周辺に広がる周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側部分には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFT基板10の一辺に沿って設けられており、走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。更に、TFT基板10の残る一辺には、画像表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路104間を電気的に接続するための複数の配線105が設けられている。尚、走査線駆動回路104、及び配線105は、シール材52の内側の周辺遮光膜53に対向する位置に配設されている。
更に、TFT基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に配向膜16が形成され、他方、対向基板20の最上層部分に配向膜22が形成されており、この両配向膜16,22間で、所定の配向状態が設定される。配向膜16,22は、ポリイミド樹脂等の配向性高分子からなり、印刷等により塗布されて形成されている。
又、外部回路接続端子102には、図示しないフレキシブル配線基板(FPC)が電気的に接続されており、このフレキシブル基板から外部回路接続端子102を介して供給される画像信号に基づいて画像表示領域10aに画像が表示される。
両基板10,20の対向面に形成されている配向膜16,22の表面は、液晶分子を一定方向に配向させるためのラビング処理が施されている。このラビング処理は、いわゆる前工程に設けられているラビング処理工程で行われる。前工程では、多数のTFT基板10と対向基板20とが、大型基板の状態で個別に製造される。
ラビング処理工程では、ラビング装置を用いてラビング処理が行われる。図3に本実施形態で採用するラビング装置の斜視図を示す。尚、大型基板に対するラビング処理は、TFT基板10と対向基板20とで同じであるため、これらを統括し、1枚の大型基板200として説明する。
大型基板200には、TFT基板10或いは対向基板20となる基板領域200aが複数形成されている。この大型基板200は、ラビング装置201に設けられたパレット202上に、所定に位置決めされた状態で載置固定されている。このパレット202が、基台203上に形成されている移動ステージ203aに、図の矢印で示す方向へスライド自在に支持されている。
パレット202の移動方向にラビングロール204が、パレット202の移動方向に対して直交する方向へ横設されている。図3、図4に示すように、ラビングロール204は、少なくとも大型基板200の最大幅(直径)よりも長い幅を有する回転ドラム204aを有し、この回転ドラム204aの外周に接着層204bを介して起毛層204cが形成されている。回転ドラム204aはアルミニウム等の導電性金属、或いはカーボン等の導電物質が混合された導電性樹脂を素材に形成されている。又、起毛層204cは、接着層204bに植設された多数のフィラメントF(図8参照)で構成されている。このフィラメントFは、ナイロン等の化学繊維を代表とする帯電性物質で形成されている。尚、接着層204bは導電性接着剤にて形成されている。
更に、回転ドラム204aの両端に支持軸204dが突設されており、この支持軸204dが、基台203に立設されているブラケット205に回動自在に支持されている。尚、図示しないが、ブラケット205には、支持軸204dの支持高さを調整する高さ調整機構が設けられており、両支持軸204dのパレット202に対する平行度、及び起毛層204cと大型基板200との間の接触位置を調整することができる。又、回転ドラム204aは支持軸204dを介してアースされている。
更に、一方の支持軸204dにサーボモータ等の駆動源(図示せず)が減速機構206を介して連設されている。
このように構成されたラビング装置201では、予め表面に配向膜が塗布された大型基板200をパレット202上に載置すると、パレット202が移動ステージ203aに沿って、図4の矢印で示すように、ラビングロール204の方向へ移動される。尚、ラビングロール204は、駆動源からの回転力が減速機構206により所定に減速されて伝達され、図4に矢印で示すように、パレット202の進入方向と逆の方向へ定速回転している。
そして、パレット202がラビングロール204を通過する際に、大型基板200の表面全体がラビングロール204の外周に設けられている起毛層204cに擦られ、この大型基板200の表面に、移動方向(ラビング方向)に沿って無数の溝が形成される。その際、導電性を有する回転ドラム204aがアースされているため、大型基板200と起毛層204cとの間の摩擦により生じる静電気が、導電性接着剤で形成された接着層204b、回転ドラム204aを介して逃がされる。その結果、大型基板200に電荷が帯電することがなくなる。
更に、回転ドラム204aの外周に接着層204bが直接形成されており、この接着層204bに起毛層204cが形成されているので、回転ドラム204aの中心から起毛層204cまでの距離がほぼ一定となり、従って、大型基板200の表面に形成されている配向膜の表面に対して、起毛層204cをほぼ一定の圧力で接触させることができ、ラビング精度を向上させることができる。
そして、パレット202がラビングロール204を通過してラビング処理が終了する。
ところで、ラビング処理を繰り返すと、ラビングロール204に設けられている起毛層204cが次第に摩耗する。そして、再生時期に達した場合は、ラビングロール204をラビング装置201から取り外し、起毛層除去工程へ移送する。
起毛層除去工程には、図6に示すような起毛層除去装置211が設けられている。この起毛層除去装置211は、溶剤貯留槽212を有し、この溶剤貯留槽212に、回転ドラム204aの外表面に形成されている接着層204bを溶解する溶剤液213が貯留されている。この溶剤貯留槽212の上部に、回転ドラム204aの両端に突設されている支持軸204dを支持するブラケット(図示せず)が設けられており、更に、回転ドラム204aの外周に摺接する剥離パッド214が設けられている。この剥離パッド214には溶剤液213が含浸されている。
起毛層除去工程では、先ず、起毛層除去装置211を用いて、ラビングロール204に形成されている起毛層204cを除去する。すなわち、ラビングロール204を構成する回転ドラム204aの両端に突設されている支持軸204dを、ブラケット(図示せず)に支持させる。すると、回転ドラム204aの下面が溶剤貯留槽212に貯留されている溶剤液213に浸漬される。この状態で、回転ドラム204aを、手動により、或いは電動モータを用いてゆっくりと回転させると、溶剤液213中に没入された接着層204bが溶解される。
回転ドラム204aの回転方向であって、溶剤液213の液面から露呈されている側面には、溶剤液213を含浸する剥離パッド214が摺接されている。この剥離パッド214にて、溶剤液213の液面から露呈されて接着層204b上に形成されている起毛層204cが、接着層204bと共に回転ドラム204aの表面から除去される。尚、剥離パッド214の回転ドラム204aに対する圧接力を弱くし、回転ドラム204aを繰り返し回転させることで、起毛層204cを接着層204bと共に、回転ドラム204aから徐々に除去するようにしても良い。
回転ドラム204aから起毛層204cが接着層204bと共に除去されると、起毛層204cを構成するフィラメントFが溶剤貯留槽212内に堆積される。
このように、本実施形態では、接着層204bを溶解させるだけで起毛層204cを簡単に除去することができるため除去作業を効率よく行うことができる。又、剥離パッド214を用いて強制的に除去させるようにしているので、より効率よく起毛層204cを除去させることができる。
そして、回転ドラム204aから接着層204b及び起毛層204cを所定に除去した後、この回転ドラム204aを乾燥させる。その後、所定に乾燥した回転ドラム204aを、接着層形成工程へ移送する。
接着層形成工程には、図7に示すような接着剤塗布装置221が設けられている。この接着剤塗布装置221は、接着液貯留槽222を有し、この接着液貯留槽222に、回転ドラム204aの外表面に塗布する導電性接着剤を溶剤で所定濃度に希釈した接着液223が貯留されている。この接着液223に塗布ローラ224が、回転自在に横設されている。この塗布ローラ224は、回転ドラム204aの外周に、接着液223を含浸する接着剤塗布パッド224bが貼り付けられている。
この塗布ローラ224の上部が、接着液223の液面から露呈されており、この露呈されている部分に、回転ドラム204aが圧接される。回転ドラム204aは、その両端から突設されている支持軸204dが接着剤塗布装置221に設けられているブラケット(図示せず)に回転自在に支持される。
接着層形成工程では、先ず、接着剤塗布装置221を用いて回転ドラム204aの外周に接着層204bを形成する。すなわち、所定にセットされた回転ドラム204aを、手動により、或いは電動モータを用いてゆっくりと回転させると、この回転ドラム204aに圧接されている塗布ローラ224が回転し、接着剤塗布パッド224bに含浸されている接着液223が、回転ドラム204aに転写される。そして、回転ドラム204aを繰り返し回転させて、回転ドラム204aの外周に所定厚さの接着層204bを形成する。
その後、この回転ドラム204aを接着液貯留槽222から取り外し、所定に乾燥させて接着粘度を高めた後、起毛層形成工程へ移送する。
起毛層形成工程には、図8に示すようなフィラメント植設装置231が設けられている。このフィラメント植設装置231は、フィラメント集積槽232を有し、このフィラメント集積槽232に、回転ドラム204aの外周に形成した接着層204bに植設されるフィラメントFが集積されている。尚、上述したように、このフィラメントFは、ナイロン等の化学繊維を代表とする帯電性物質で形成されている。
又、フィラメント集積槽232の底面232aは前後側壁(紙面の左右側面)の上部から下方へ傾斜されて、中央部で収束されると共に、収束部分に電極板234が配設されている。この底面232a、及び電極板234がフィラメント集積槽232の幅方向(紙面手前から奥の方向)へ延出されている。このフィラメント集積槽232の幅方向は、回転ドラム204aの長さよりもやや長く形成されている。
更に、フィラメント集積槽232の上面が遮蔽板233で閉塞されている。この遮蔽板233の、電極板234のほぼ中央部の直上にスリット233aが形成されている。このスリット233aは少なくとも回転ドラム204aの長さとほぼ同じ長さに亘って形成されている。更に、このスリット233aの幅wは、フィラメントFを1本ずつに通過させることの可能なサイズに形成され、更に、スリット233aの対向端面がフィラメントFとの接触を最小限とするためにナイフエッジ状に形成されている。
又、フィラメント植設装置231には、回転ドラム204aの両端に突設されている支持軸204dを回動自在に支持するブラケット(図示せず)が設けられている。両支持軸204dをブラケットに回動自在に支持させると、回転ドラム204aの中心軸がスリット233aの直上で、且つ、このスリット233aに沿って平行に配設されると共に、回転ドラム204aの下面がスリット233aに近接される。
又、回転ドラム204aはアース接続されてプラス電荷が帯電され、電極板234には電源235からの電位によりマイナス電荷が帯電されて、この回転ドラム204aと電極板234との間に静電界が形成される。又、電極板234に接触されているフィラメントFにマイナ電荷が帯電される。
起毛層形成工程では、先ず、フィラメント植設装置231を用いて、回転ドラム204aの外周に形成された接着層204bにフィラメントFを植設する。すなわち、フィラメント集積槽232の上方に所定にセットされた回転ドラム204aを手動により、或いは電動モータを用いてゆっくりと回転させる。
回転ドラム204aはプラス電荷が帯電されており、一方、フィラメント集積槽232内に集積されているフィラメントFは静電誘導によりマイナス電荷が帯電される。その結果、マイナス電荷が帯電されているフィラメントFが電気力線に沿って飛翔し、フィラメント集積槽232の上面を閉塞する遮蔽板233に形成されているスリット233aを通り、回転ドラム204aの外周に形成されている接着層204bに先端から植設される。このとき、回転ドラム204aの中心軸がスリット233aに沿い、このスリット233aと平行に配設されているため、フィラメントFは接着層204bに対しほぼ法線方向に植設される。
そして、回転ドラム204aを繰り返し回転させることで、この回転ドラム204aの外周にほぼ均一に無数のフィラメントFを植設し、この無数のフィラメントFにより、回転ドラム204aの外周に起毛層204cを形成する。
その後、この回転ドラム204aをフィラメント植設装置231から取り外し、所定に乾燥させて接着層204bを硬化させて、ラビングロール204を再生させる。
このように、本実施形態では、回転ドラム204aの外周に接着層204bを直接形成し、この接着層204bにフィラメントFを植設させることで起毛層204cを形成するようにしたので、従来のようなクッション材が不要となり、構成の簡素化を実現することができる。
又、回転ドラム204aの外周に接着層204bを直接形成することで、この接着層204bを回転ドラム204aに強固に接着させることができる。更に、この接着層204bに無数のフィラメントFを植設して起毛層204cを形成したので、フィラメントFを高い粘着性で保持させることができる。従って、ラビング処理の際に接着層204bにシワやヨレが発生せず、又、フィラメントFが接着層204bから抜け落ち難くなり、ラビング不良の発生原因を低減させることができる。
更に、接着層204bは回転ドラム204aを回転させながら、その外周に接着液を被着させることで形成したので、接着層204bをほぼ均一に形成することができる。又、フィラメントFは静電界を利用して、接着層204bに植設させるようにしたので、起毛層204cの形成が容易となり、作業性が良い。又、回転ドラム204aを定速回転させるとで、フィラメントFを回転ドラム204aにほぼ均一に植設させることができ、常に、一定品質の起毛層204cを形成することができる。更に、摩耗した起毛層204cは、接着層204bを溶解させることで除去するようにしたので、起毛層204cを効率よく、しかも確実に除去することができる。
本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えばラビング処理は、大型基板から切り出したTFT基板10、或いは対向基板20等のチッブ状の基板に対して行うようにしても良い。
本発明は、アクティブマトリクス方式の液晶パネルや単純マトリクス方式の液晶パネルの製造において採用するラビングロールに適用することができる。
200…大型基板、201…ラビング装置、204…ラビングロール、204a…回転ドラム、204b…接着層、204c…起毛層、204d…支持軸、205…ブラケット、211…起毛層除去装置、212…溶剤貯留槽、213…溶剤液、214…剥離パッド、221…接着剤塗布装置、222…接着液貯留槽、223…接着液、224…塗布ローラ、224b…接着剤塗布パッド、231…フィラメント植設装置、232…フィラメント集積槽、233…遮蔽板、233a…スリット、234…電極板、F…フィラメント
Claims (6)
- 液晶用基板上に形成された配向膜にラビング処理を施すラビングロールであって、
回転ドラムと、
前記回転ドラムの外周に接着剤を塗布して形成した接着層と、
前記接着層に植設された無数のフィラメントからなる起毛層と
を備えることを特徴とするラビングロール。 - 前記回転ドラムと前記接着層とが導電性を有していると共に、該回転ドラムがアースされている
ことを特徴とする請求項1記載のラビングロール。 - 前記フィラメントが帯電性物質で形成されている
ことを特徴とする請求項1或いは2記載のラビングロール。 - 液晶用基板上に形成された配向膜にラビング処理を施すラビングロールの製造方法であって、
回転ドラムの外周に接着層を形成する接着層形成工程と、
前記回転ドラムにプラス電荷を帯電させ、該回転ドラムの外周に形成された前記接着層に対し、マイナス電荷が帯電されたフィラメントを静電気力の働きにより植設して起毛層を形成する起毛層形成工程と
を備えることを特徴とするラビングロールの製造方法。 - 前記接着層形成工程の前工程として、前記回転ドラムの外周に形成されている前記接着層を溶融して摩耗した前記起毛層を剥離する起毛層除去工程を有する
ことを特徴とする請求項4記載のラビングロールの製造方法。 - 請求項1に記載のラビングロールを用いて液晶用基板上に形成された配向膜にラビング処理を施す液晶装置の製造方法であって、
回転する前記回転ドラムと前記液晶用基板とを相対移動させて、該回転ドラムの外周に形成されている前記起毛層にて、前記配向膜の表面に溝を形成する
ことを特徴とする液晶装置の製造方法。
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JP2007207511A Withdrawn JP2009042503A (ja) | 2007-08-09 | 2007-08-09 | ラビングロール、ラビングロールの製造方法、及び液晶装置の製造方法 |
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JP (1) | JP2009042503A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012159731A (ja) * | 2011-02-01 | 2012-08-23 | Joyo Kogaku Kk | ラビングローラおよびその製造方法 |
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2007
- 2007-08-09 JP JP2007207511A patent/JP2009042503A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012159731A (ja) * | 2011-02-01 | 2012-08-23 | Joyo Kogaku Kk | ラビングローラおよびその製造方法 |
KR101774590B1 (ko) | 2011-02-01 | 2017-09-19 | 조요고가쿠 가부시키가이샤 | 러빙 롤러 및 그 제조 방법 |
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