JP2009040817A - 固形石鹸及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】化学的な殺菌剤や消毒剤を使用せずに、人体にも環境にも安全無害であり、かつ高い洗浄力と、優れた殺菌及び消臭力を有する固形石鹸及びその製造方法を提供する。
【解決手段】固形石鹸を、天然油脂と苛性ソーダを混合して得られる石鹸用素地に光触媒素材とアパタイトの複合体粒子を練り合わせて成形する。これにより、アパタイトが有害化学物質、悪臭物質、細菌等を吸着し、光触媒がそれらを分解、除去するという連携した作用により、わずかな光で大量の有害化学物質等を確実に分解除去できるばかりでなく、それらの作用が減少することがないため最後まで高い洗浄効果、優れた殺菌及び消臭効果を発揮することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、工業的に合成された界面活性剤等を使用しない天然素材を主成分とする固形石鹸及びその製造方法に関し、特に、化学的な殺菌剤や消毒剤を使用せずに、高い洗浄力と、優れた殺菌及び消臭力を有する固形石鹸及びその製造方法に関するものである。
人体の皮膚を清浄にする石鹸としては、従来から固形や液状の石鹸が用いられている。石鹸とは、高級脂肪酸の塩の総称であり、特に脂肪酸ナトリウム又は脂肪酸カリウムを指し、ひとつの分子内に親水性部分と親油性部分を持ち、油成分を水に溶かし込む性質を持つ。
近年、市販されている石鹸の多くは、工業的に合成された界面活性剤を利用するものであり、人によってはその強すぎる洗浄力により皮膚炎を生じたり、石鹸の製造過程や石鹸使用後の廃液が環境汚染を引き起こす等の問題が指摘されており、人体や環境に優しいとは言い難い。
殺菌効果を有する石鹸としては、殺菌成分にトリクロサンやトリクロカルバン等を配合した薬用石鹸が市販され、広く普及している。
また、このような薬品を配合した薬用石鹸の他に、電子イオンの働きにより、滅菌又は殺菌作用を有する光触媒を用いた皮膚洗浄料が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2005−206477号公報
しかしながら、上記従来の化学物質を配合した薬用石鹸は、殺菌成分として添加されているトリクロサン、トリクロカルバン自体が環境汚染を引き起こす可能性を有していた。即ち、トリクロサンはダイオキシンの前駆物質として知られ、下水に排出された後、環境中の塩素と紫外線によりダイオキシンに変化する可能性がある。また、トリクロカルバンも環境残留性の高い有害な物質であり、その危険性が以前より指摘されていた。
また、このような従来の薬用石鹸は、特有の薬品臭を有していたので、手洗い以外、特に化粧用や浴用には適していなかった。
一方、例えば特許文献1に示した従来の光触媒を含有した皮膚洗浄料は、光触媒自体の作用、すなわち化学物質や細菌、悪臭原因物質等を積極的に引き寄せたり多量に吸着したりする等の作用が弱く、光触媒表面に接触したものしか分解、除去することができないため、その洗浄効果、殺菌及び消臭効果が十分ではなかった。また、従来の光触媒を含有した皮膚洗浄剤は、ある程度以上の光量を照射させ続けなければ、光触媒の薬理作用が大きく減退してしまうとういう課題を有していたのである。
本発明は、上記従来の問題に鑑みて、人体にも環境にも安全無害であり、かつ光触媒の薬理作用を充分に発揮し最後まで高い洗浄力と優れた殺菌及び消臭力を持続し得る固形石鹸及びその製造方法を提供することを目的とする。
このため、本発明は、天然油脂と苛性ソーダを混合して得られる石鹸用素地に光触媒素材とアパタイトの複合体粒子を練り合わせて成形された固形石鹸を提供するものである。
また、本発明は、天然油脂とアルカリとから得られる脂肪酸を中和させた石鹸用素地に光触媒とアパタイトの複合体粒子を練り合わせて成形された固形石鹸を提供するものである。
ここで、前記光触媒とアパタイトの複合体粒子は、アパタイトにより光触媒粒子が被覆された複合体粒子とする。
あるいは、前記光触媒とアパタイトの複合体粒子は、アパタイトの結晶構造中に光触媒を置換形成された複合体粒子とする。
また、前記光触媒素子の除菌及び殺菌作用を活性化させる活性剤を、さらに含有する。
そして、前記活性剤は、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は重曹の何れか一つ又は複数である。
また、前記光触媒は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化鉄、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウムの何れか一つ又は複数を主成分とする。
さらに、前記アパタイトは、M,Z,Xを任意の元素とした場合、M10(ZO462の組成を有する。
そして、前記任意の元素M及びZの主成分は、それぞれカルシウム及びリンであり、前記Xの主成分はフッ素又は水酸基である。
また、前記天然油脂は、オリーブオイル、ココナッツオイル、パームオイル、ひまし油、キャノーラ油、アボガドオイル、グレープシードオイル、椿油の何れか一つ又は複数から成る。
さらに、ラベンダー、ローズマリー、スイートオレンジ、シダーウッド、カモミール、ペパーミントを含む天然植物の一つ又は複数から得られる植物精油を含む。
さらに、蜜蝋、蜂蜜、ココナッツミルクパウダー、海藻、黒糖、ヨーグルト、卵黄を含む天然素材の一つ又は複数から得られる保湿素材を含む。
一方、本発明は、(a)精製水に苛性ソーダを溶解させることにより苛性ソーダ水溶液を得る工程と、(b)天然油脂と前記苛性ソーダ水溶液を摂氏38乃至45度の温度範囲で混ぜ合わせる工程と、(c)前記ステップ(b)の工程中に、光触媒とアパタイトの複合体粒子を混入しつつ前記天然油脂及び前記苛性ソーダ水溶液を鹸化させる工程と、(d)前記鹸化する混合物を所定の型に流し入れて固化させる工程と、の各工程を有すること特徴とする固形石鹸の製造方法を提供するものである。
ここで、前記ステップ(b)において、天然油脂と苛性ソーダ水溶液の混合液をアルギニンを用いて中和させる工程を含む。
また、(e)完全に鹸化するまで所定期間以上熟成させる工程を、さらに有する。
さらに、前記光触媒とアパタイトの複合体粒子は、アパタイトにより光触媒粒子が被覆された複合体粒子である。
もしくは、前記光触媒とアパタイトの複合体粒子は、アパタイトの結晶構造中に光触媒を置換形成された複合体粒子である。
また、前記ステップ(c)において、前記光触媒素子の除菌及び殺菌作用を活性化させる活性剤を混入させる。
そして、前記活性剤は、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は重曹の何れか一つ又は複数である。
また、前記光触媒は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化鉄、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウムの何れか一つ又は複数を主成分とする。
さらに、前記アパタイトは、M,Z,Xを任意の元素とした場合、M10(ZO462の組成を有し、前記任意の元素M及びZの主成分は、それぞれカルシウム及びリンであり、前記Xの主成分はフッ素又は水酸基である。
また、前記天然油脂は、オリーブオイル、ココナッツオイル、パームオイル、ひまし油、キャノーラ油、アボガドオイル、グレープシードオイル、椿油の何れか一つ又は複数から成る。
また、前記ステップ(c)において、ラベンダー、ローズマリー、スイートオレンジ、シダーウッド、カモミール、ペパーミントを含む天然植物の一つ又は複数から得られる植物精油を投入する。
さらに、前記ステップ(c)において、蜜蝋、蜂蜜、ココナッツミルクパウダー、海藻、黒糖、ヨーグルト、卵黄を含む天然素材の一つ又は複数から得られる保湿素材を投入する。
本発明によれば、光触媒及びアパタイト複合体のアパタイトが有害化学物質、悪臭物質、細菌等を吸着し、光触媒がそれらを分解、除去するという連携した作用により、高い洗浄効果を発揮する一方優れた殺菌及び消臭効果を有する固形石鹸を得ることができたのである。
ここで、光触媒は、アパタイトと複合化されることにより、必ずしも多量の光が照射され続けられなくとも、上記した種々の薬理作用が減少することなくこれを配合した固形石鹸が使いきれるまで、優れた洗浄力と殺菌及び消臭効果を発揮し得るのである。そして、本固形石鹸においては、入浴時の使用時、すなわち、湯又は水との溶かし込み時に光触媒とアパタイトが水分と接触することにより、光触媒とアパタイトの作用効果が最大に発揮されるのである。
そして、本固形石鹸に含有される二酸化チタンは、共に地球上に豊富に存在する元素であり、アパタイトは、人工骨や人工歯根、食品や化粧品等に用いられるものであり、人体にも環境にも安全無害な材料であるため、環境汚染や人体への悪影響を引き起こすことなく、安心して使用できる素材である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の固形石鹸は、石鹸用素地に光触媒及びアパタイト複合体を練り合わせて成形されるものである。
図1は、本発明の固形石鹸に係る光触媒及びアパタイト複合体の機能を説明する模式図である。
まず、本発明に用いられるアパタイトは、M,Z,Xを任意の元素として、M10(ZO462の組成を有する鉱物群であり、日本名ではリン灰石と呼ばれている。ここで、前記のMとZの主成分はそれぞれカルシウムとリンであるが、M,Z,Xは種々の元素で比較的容易に置換することができる。Mにカルシウム、Zにリン、Xにフッ素が主成分として入ると、フッ化アパタイト(フルオロアパタイト)となる。また、Mにカルシウム、Zにリン、Xに水酸基が入ると、水酸化アパタイト(ハイドロキシアパタイト)となる。
このアパタイトは、汚れや臭い、細菌等を吸着保持する機能を有する。例えば窒素酸化物や過酸化脂質、アンモニアやアルデヒド類、大腸菌等の細菌やウィルスを吸着できる。
一方、光触媒は、光が照射された際の酸化還元作用により、上記のアパタイトが吸着した汚れや臭い、細菌等を分解除去する作用を有する。
本発明の固形石鹸では、このような光触媒とアパタイトを、被覆(光触媒をアパタイトで被覆)、置換(アパタイトの結晶構造中に光触媒を置換)等の方法により複合化し、固形石鹸に添加する。それにより、アパタイトと光触媒双方の作用を連携させ、石鹸の洗浄効果の向上に加えて、安全無害に殺菌及び消臭効果を発揮させることができる。
例えば、光触媒は、光を当てることにより非常に強い酸化力を生じ、接触してくる有害化学物質や細菌、カビ、臭い、汚れ等を分解し、炭酸ガスなどに分解し除去することができるが、物質や菌等を引き寄せたり多量に吸着する作用はないため、光触媒表面に接触した物質しか分解できず、また、光が当たらなければ機能することができない。一方で、アパタイトもタンパク質や物質の吸着能に優れ大量に吸着することができるが、それらの分解能がないため一定の吸着量を超えれば飽和してしまいそれ以上は吸着できなくなってしまう。
しかし、光触媒とアパタイトを複合化させると、図1(a)に示すように、光が当たらなくても物質を吸着でき、さらに図1(b)に示すように、光がある時にアパタイトが吸着した物質を光触媒が分解するため、吸着機能がその都度再生する。さらに、光触媒は有機物を分解するために一定の時間を必要とするが、アパタイトは吸着した物質を逃さないため、確実に分解することができるという効果もある。
このため、本発明の固形石鹸は、わずかな光で大量の有害化学物質等を確実に分解除去できるばかりでなく、それらの作用が減少することがないため最後まで高い洗浄力と優れた殺菌及び消臭力を発揮することができる。
さらに、本発明の固形石鹸に、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は重曹(炭酸水素ナトリウム)を加えると、光触媒が活性化するため、その分解能をさらに高めることができる。
なお、本発明に用いるアパタイトとしては、上記のフッ化アパタイト、水酸化アパタイトのほか、塩化アパタイト、炭酸化アパタイト、炭酸化水酸アパタイト等が好適である。
さらに、本発明に用いる光触媒としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化鉄、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウム等が好適である。
次に、本発明の固形石鹸の製造方法について説明する。ここでは、油脂鹸化法による製造方法の一例を示す。
図2は、本発明の固形石鹸の製造工程を説明するためのフローチャートである。
(1)まず、精製水に苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を溶解させ、苛性ソーダ水溶液を作製する(ステップS1)。
(2)次に、天然油脂と苛性ソーダ水溶液を摂氏40度前後で混ぜ合わせる。これにより天然油脂と苛性ソーダが反応し、鹸化が起こる(ステップS2)。
(3)鹸化が進みトレース(マヨネーズ程度の固さになり、表面に渦を描くとその線がしばらく残るようになる状態)が出るまで混ぜ合わせる(ステップS3)。
(4)ここで、光触媒及びアパタイト複合体を添加し、よく練り込む(ステップS4)。
(5)次いで、所定の型に流し入れ、固化させる(ステップS5)。
(6)完全に鹸化するまで約一か月間置き、熟成させる(ステップS6)。
石鹸の基本材料は、アルカリ、油脂である。油脂にアルカリを加えることにより鹸化が起こり、石鹸が出来る。水は、油脂とアルカリを混合しやすくするための溶媒の役割を果たすものである。本発明では、ここにさらに光触媒及びアパタイト複合体を添加する。
また、光触媒及びアパタイト複合体の他に、さらにラベンダー、ローズマリー、スイートオレンジ、シダーウッド、カモミール、ペパーミント等の天然植物から得られる植物精油を適宜加えても良い。
さらに、保湿剤として蜜蝋、蜂蜜、ココナッツミルクパウダー、海藻、黒糖、ヨーグルト、卵黄等を適宜加えても良い。
本発明では油脂として天然油脂を用いる。この天然油脂は、例えば、オリーブオイル、ココナッツオイル、パームオイル、ひまし油、キャノーラ油、アボガドオイル、グレープシードオイル、椿油等を用いることができる。その他、天然油脂であれば動物性及び植物性に限らず用いることができる。これらは単体で用いても良いし、組み合わせて配合しても良い。また、固さを調節し独特の使用感を出すため、ココアバター、シアバター等のバター類や、蜜蝋、カルナウバワックス等のワックス類を適宜配合しても良い。
使用する水は、皮膚に悪影響を及ぼす不純物が混入している可能性を考え、精製水を用いる。硬度の高い水は、その硬度成分であるカルシウムやマグネシウム等が石鹸の脂肪酸と結び付き、界面活性作用を発揮しにくくする上、石鹸カスを発生させやすくするため避ける。
なお、ここでは鹸化に用いるアルカリとして苛性ソーダを用いたが、オルトケイ酸ソーダ等を用いても良い。
また、本発明の上記製造工程において、ステップS2の天然油脂と苛性ソーダ水溶液を混合する際、アルギニンを用いてこの混合液を中和させても良い。
さらに、上述のようにここでは油脂鹸化法での製造方法を例として挙げたが、本発明の固形石鹸は、脂肪酸中和法で作製されても良い。
ちなみに、このようにして製造した本発明の固形石鹸でモニターテストを行いアンケートを取ったところ、以下のような回答が得られた。
(1)「手肌に付着した臭いがとれた等の消臭効果は実感できましたか」の問いに対して、(実感できた・やや実感できた・あまり感じられなかった・感じられなかった・どちらとも言えない)の選択肢のうち、「実感できた」。
(2)「体臭がとれた等の消臭効果は実感できましたか」の問いに対して、(実感できた・やや実感できた・あまり感じられなかった・感じられなかった・どちらとも言えない)の選択肢のうち、「実感できた」。
(3)「洗浄力(手肌に付着した油などのヌメリが取れた等)は実感できましたか」の問いに対して、(実感できた・やや実感できた・あまり感じられなかった・感じられなかった・どちらとも言えない)の選択肢のうち、「実感できた」。
(4)「手肌の荒れなどは改善されましたか」の問いに対して、(改善された・やや改善された・あまり改善されなかった・改善されなかった・どちらとも言えない)の選択肢のうち、「やや改善された」。
(5)「メイククレンジング不要の洗顔石鹸としてもお使いいただけますが、メイクの落ち具合は満足ですか」の問いに対して、(満足・やや満足・やや不満・不満・どちらとも言えない)の選択肢のうち、「満足」。
(6)「洗い上がりの感触はいかがですか」の問いに対して、(しっとりしている・すべすべしている・つっぱる・その他)の選択肢のうち、「しっとりしている」。
このように本発明では、上記のような製造方法により、天然の素材を生かした刺激の少ない、肌にやさしく洗い上がりの良い石鹸とすることができる。
しかも、本発明によれば、光触媒及びアパタイト複合体のアパタイトが有害化学物質、悪臭物質、細菌等を吸着し、光触媒がそれらを分解、除去するという連携した作用により、高い洗浄効果を発揮する一方優れた殺菌及び消臭効果が得られる。
ここで、光触媒は、アパタイトと複合化されることにより、必ずしも多量の光が照射され続けられなくとも、上記した種々の薬理作用が減少することなくこれを配合した固形石鹸が使いきれるまで、優れた洗浄力と殺菌及び消臭効果を発揮し得る。
また、地球上に豊富に存在する元素である二酸化チタンと、人工骨や人工歯根、食品や化粧品等に用いられるアパタイトの双方とも、人体にも環境にも安全無害な材料であるため、環境汚染や人体への悪影響を引き起こすことなく、安心して使用できる石鹸を提供できる。
以上詳しく説明したように、本発明の固形石鹸においては、光触媒及びアパタイト複合体のアパタイトが有害化学物質、悪臭物質、細菌等を吸着し、光触媒がそれらを分解、除去するという連携した作用により、高い洗浄効果を発揮する一方優れた殺菌及び消臭効果を有する固形石鹸を得ることができたのである。そして、光触媒は、アパタイトと複合化されることにより、必ずしも多量の光が照射され続けられなくとも、上記した種々の薬理作用が減少することなくこれを配合した固形石鹸が使いきれるまで、優れた洗浄力と殺菌及び消臭効果を発揮し得るのである。そして、本固形石鹸においては、入浴時の使用時、すなわち、湯又は水との溶かし込み時に光触媒とアパタイトが水分と接触することにより、光触媒とアパタイトの作用効果が最大に発揮されるのである。
また、本固形石鹸に含有される二酸化チタンは、共に地球上に豊富に存在する元素であり、アパタイトは、人工骨や人工歯根、食品や化粧品等に用いられるものであり、人体にも環境にも安全無害な材料であるため、環境汚染や人体への悪影響を引き起こすことなく、安心して使用できる素材であり環境に優しい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明は、工業的に合成された界面活性剤等を使用しない天然素材を主成分とする固形石鹸及びその製造方法に関し、特に、化学的な殺菌剤や消毒剤を使用せずに、高い洗浄力と、優れた殺菌及び消臭力を有する固形石鹸及びその製造方法に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
本発明の固形石鹸に係る光触媒及びアパタイト複合体の機能を説明する模式図である。 本発明の固形石鹸の製造工程を説明するためのフローチャートである。

Claims (24)

  1. 天然油脂と苛性ソーダを混合して得られる石鹸用素地に光触媒素材とアパタイトの複合体粒子を練り合わせて成形された固形石鹸。
  2. 天然油脂とアルカリとから得られる脂肪酸を中和させた石鹸用素地に光触媒とアパタイトの複合体粒子を練り合わせて成形された固形石鹸。
  3. 前記光触媒とアパタイトの複合体粒子は、アパタイトにより光触媒粒子が被覆された複合体粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固形石鹸。
  4. 前記光触媒とアパタイトの複合体粒子は、アパタイトの結晶構造中に光触媒を置換形成された複合体粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固形石鹸。
  5. 前記光触媒素子の除菌及び殺菌作用を活性化させる活性剤を、さらに含有する請求項1又は2に記載の固形石鹸。
  6. 前記活性剤は、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は重曹の何れか一つ又は複数である請求項5に記載の固形石鹸。
  7. 前記光触媒は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化鉄、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウムの何れか一つ又は複数を主成分とすることを特徴とする請求項3又は4に記載の固形石鹸。
  8. 前記アパタイトは、M,Z,Xを任意の元素とした場合、M10(ZO462の組成を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の固形石鹸。
  9. 前記任意の元素M及びZの主成分は、それぞれカルシウム及びリンであり、前記Xの主成分はフッ素又は水酸基であることを特徴とする請求項8に記載の固形石鹸。
  10. 前記天然油脂は、オリーブオイル、ココナッツオイル、パームオイル、ひまし油、キャノーラ油、アボガドオイル、グレープシードオイル、椿油の何れか一つ又は複数から成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の固形石鹸。
  11. ラベンダー、ローズマリー、スイートオレンジ、シダーウッド、カモミール、ペパーミントを含む天然植物の一つ又は複数から得られる植物精油を含む請求項1又は2に記載の固形石鹸。
  12. 蜜蝋、蜂蜜、ココナッツミルクパウダー、海藻、黒糖、ヨーグルト、卵黄を含む天然素材の一つ又は複数から得られる保湿素材を含む請求項1又は2に記載の固形石鹸。
  13. (a)精製水に苛性ソーダを溶解させることにより苛性ソーダ水溶液を得る工程と、
    (b)天然油脂と前記苛性ソーダ水溶液を摂氏38乃至45度の温度範囲で混ぜ合わせる工程と、
    (c)前記ステップ(b)の工程中に、光触媒とアパタイトの複合体粒子を混入しつつ前記天然油脂及び前記苛性ソーダ水溶液を鹸化させる工程と、
    (d)前記鹸化する混合物を所定の型に流し入れて固化させる工程と、
    の各工程を有すること特徴とする固形石鹸の製造方法。
  14. 前記ステップ(b)において、天然油脂と苛性ソーダ水溶液の混合液をアルギニンを用いて中和させる工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の固形石鹸の製造方法。
  15. (e)完全に鹸化するまで所定期間以上熟成させる工程を、さらに有することを特徴とする請求項13又は14に記載の固形石鹸の製造方法。
  16. 前記光触媒とアパタイトの複合体粒子は、アパタイトにより光触媒粒子が被覆された複合体粒子であることを特徴とする請求項13に記載の固形石鹸の製造方法。
  17. 前記光触媒とアパタイトの複合体粒子は、アパタイトの結晶構造中に光触媒を置換形成された複合体粒子であることを特徴とする請求項13に記載の固形石鹸の製造方法。
  18. 前記ステップ(c)において、前記光触媒素子の除菌及び殺菌作用を活性化させる活性剤を混入させることを特徴とする請求項13又は14に記載の固形石鹸の製造方法。
  19. 前記活性剤は、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は重曹の何れか一つ又は複数である請求項18に記載の固形石鹸の製造方法。
  20. 前記光触媒は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化鉄、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウムの何れか一つ又は複数を主成分とすることを特徴とする請求項16又は17に記載の固形石鹸の製造方法。
  21. 前記アパタイトは、M,Z,Xを任意の元素とした場合、M10(ZO462の組成を有し、
    前記任意の元素M及びZの主成分は、それぞれカルシウム及びリンであり、前記Xの主成分はフッ素又は水酸基であることを特徴とする請求項16又は17に記載の固形石鹸の製造方法。
  22. 前記天然油脂は、オリーブオイル、ココナッツオイル、パームオイル、ひまし油、キャノーラ油、アボガドオイル、グレープシードオイル、椿油の何れか一つ又は複数から成ることを特徴とする請求項13に記載の固形石鹸の製造方法。
  23. 前記ステップ(c)において、ラベンダー、ローズマリー、スイートオレンジ、シダーウッド、カモミール、ペパーミントを含む天然植物の一つ又は複数から得られる植物精油を投入することを特徴とする請求項13に記載の固形石鹸の製造方法。
  24. 前記ステップ(c)において、蜜蝋、蜂蜜、ココナッツミルクパウダー、海藻、黒糖、ヨーグルト、卵黄を含む天然素材の一つ又は複数から得られる保湿素材を投入することを特徴とする請求項13又は23に記載の固形石鹸の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106336974A (zh) * 2016-08-19 2017-01-18 陈家泓 一种香皂

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