JP2009039693A - 吸湿による汚染土壌の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】汚染土壌の浄化において、汚染土壌の発生する現地内で該汚染土壌中の汚染源となっている重金属や揮発性有機化合物を該土壌から分離し、除去することが望まれ、且つ、産業上の実施からコストがかからない、簡便な方法が望まれていた。
【解決手段】汚染土壌中の水分または液体状で含まれる汚染物質を土壌中から回収するにあたって、吸湿性シートを設置する以外は動力、機械設備が不要な静的状態にて連続的に除去可能とした。具体的には、含液汚染土壌の領域内に、吸湿シートを該汚染土壌と接触するように存在させ、該吸湿シートの少なくとも端部を大気中に存在させ、吸湿シートに該汚染土壌中の汚染物質を含んだ汚染液分を移動させることを有する汚染土壌の処理方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、汚染土壌から汚染物質を除去し、該汚染土壌を浄化する処理に関する。
鉛(Pb)、砒素(As)、カドミニウム(Cd)、クロムニウム(Cr)などの重金属元素により汚染された重金属汚染土壌の処理に対して、浄化の要望が当然として発生し、より低コストかつ高効率の方法が市場で求められている。
重金属汚染土壌の処理は、現状、ほとんどが掘削除去され、汚染土壌処理施設あるいはセメント工場等へ運搬処理されており、掘削箇所へは清浄な土壌が運搬され埋め戻されている。これに対して現地で重金属汚染土壌を処理する技術がいくつか提案されている。
土壌中の重金属を不溶化する技術である。例えば、特許文献1には、汚染土壌に鉄またはアルミニウム塩を混合し、その後中和することにより、土壌中の重金属類を不溶化する方法が紹介されている。
不溶化による処理によって汚染土壌からの重金属の溶出は抑制され、安全なものとなる。しかし、土壌中の重金属は残存するため、土壌汚染対策法上では汚染の除去という分類とはならず、重金属汚染土壌中の重金属を該土壌から除去する方法が要望されている。
土壌中の重金属を除去する方法として、例えば、特許文献2には、汚染土壌を洗浄分級し、清浄土となる砂質区分と汚染の濃縮した粘土区分に分離する方法が紹介されている。
実際、現地に洗浄分級処理設備を建設し、本方法により汚染土壌を処理する事例も見られるが、設備の建設費および設置面積が大きいため、処理土量10000tonを超えるような大規模なサイトでのみ経済合理性が発揮される方法であり、採択するサイトの規模に制限がある。
また、土壌が粘土分を多く含む場合、汚染濃縮土が増加し、場外の処理施設に運搬処理する必要がある、土壌を水によりスラリー化するのに大量の洗浄水を利用するため、固液分離と脱水工程の負荷が大きく、かつ重金属の溶解した大量の水を処理しなければならない点で困難である。
また、特許文献3では重金属汚染土壌に対して、鉱酸を用いて土壌中の重金属類を溶解し、除去する方法がある。
本方法は洗浄分級による方法と組み合わせて適用される例が見られ、最終的には前述の洗浄分級と同様の問題を有している。
さらに、特許文献4では土壌中に電極を挿入し、土壌中の重金属を、電気泳動により電極表面上へ移動させ、回収する方法も紹介されている。
本方法は電極間の分極により反応が停止する等の問題があり、また、電極を密に配置する必要があり、経済性の面で課題がある。
なお、特許文献3、4の方法は土壌中の重金属の含有量は低減されるものの溶出量の低減は困難である。
以上より、市場では重金属汚染土壌の処理について、重金属の含有量および溶出量を現地で同時に低減でき、より簡便な設備で、かつ経済的な処理法が望まれている。
一方、トリクロロエチレンをはじめとする揮発性有機ハロゲン化合物およびベンゼン等の揮発性有機化合物の浄化方法としては原位置で地中に鉄粉を混合または注入して汚染物質を還元分解する方法、原位置で地中に過酸化水素等の酸化剤を混合または注入して汚染物質を酸化分解する方法する方法、あるいは原位置で地中にアミノ酸、ビタミン等からなる微生物活性剤を混合または注入して汚染物質を微生物により分解する方法等が適用されている。
これらの方法は、いずれも有効であり市場においても適用例が多く見られるが、その効果は期間が限られており、有機ハロゲン化物が地下水に溶解して広範に分布するようなサイト等では複数回の施工が必要な場合もある。
以上により、市場ではトリクロロエチレンをはじめとする揮発性有機ハロゲン化合物およびベンゼン等の有機化合物の処理について、原位置での施工が出来、効果が長持ちして、かつ経済的な処理法が望まれている。
特開2003−290757号公報 特開平10−005738号公報 特開平10−296230号公報 特開平08−257542号公報
このように汚染土壌の浄化において、汚染土壌の発生する現地内で該汚染土壌中の汚染源となっている重金属や揮発性有機化合物を該土壌から分離し、除去することが望まれ、且つ、産業上の実施からコストがかからない、簡便な方法が望まれていた。
発明者は、上記課題を解決すべく、本発明を見出した。すなわち、汚染土壌中の水分または液体状で含まれる汚染物質を土壌中から回収するにあたって、吸湿性シートを設置する以外は動力、機械設備が不要な静的状態にて連続的に除去可能とした。
具体的には、第1の発明として、含液汚染土壌の領域内に、吸湿シートを該汚染土壌と接触するように存在し、該吸湿シートの少なくとも端部を大気中に存在させ、吸湿シートに該汚染土壌中の汚染物質を含んだ汚染液分を移動させることを有する汚染土壌の処理方法である。
第2として、該吸湿性シートは、端部が大気に曝された状態、または別容器に導入された状態で、汚染土壌に10cm〜5mピッチ間隔で挿入し、汚染土壌中の水分を当該吸湿性シートにしみこませ毛細管現象を利用して端部側へ移動させ、当該汚染土壌の水分を低下させると同時に、水分に溶解した汚染物質または液体状の汚染物質を端部側へ移動させることを特徴とする汚染土壌の浄化方法である。
第3として、該汚染物質が砒素、鉛、カドミウム、クロム、水銀、セレン、ふっ素、ほう素、シアンの1種以上である第1または第2に記載の汚染土壌の処理方法である。
第4として、該汚染土壌に前処理として塩酸、硫酸、燐酸のいずれか1種以上の酸溶液を該汚染土壌に対して0.001〜10質量%の量で混練する第1乃至3に記載の汚染土壌の処理方法である。
第5として、第4に記載の汚染土壌の処理後、鉄、アルミニウム、銅、セリウム又はマグネシウムの内少なくとも一つを含む、金属粉、硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩、水酸化物、酸化物の1種以上の薬剤を汚染土壌に0.01〜10質量%の量で添加し、次いで、消石灰、生石灰、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、セメントのいずれかの1種以上を混練して、pH4.5〜11.5に調整する、汚染土壌の処理方法である。
第6として、該汚染土壌に前処理として水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのいずれか1つあるいはそれ以上を土壌に対して0.1〜10質量%の量を混練する第1乃至3に記載の汚染土壌の処理方法である。
第7として、第6に記載の汚染土壌の処理後、鉄、アルミニウム、銅、セリウム又はマグネシウムの少なくとも一つを含む、金属粉、硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩、水酸化物、酸化物のいずれか1つあるはそれ以上を汚染土壌に0.001〜10質量%の量を添加し、塩酸、硫酸、燐酸のいずれか1種以上を混練してpH4.5〜11.5に調整する汚染土壌の処理方法である。
第8として、前記含液汚染土壌がスラリー濃度で40〜80質量%である第1乃至7に記載の汚染土壌の処理方法。
第9として、少なくとも1対の該吸着シートの背面に電極を配置して直流電流を加電し、水の移動および汚染物質の移動を加速する第1乃至8に記載の汚染土壌の処理方法である。
第10として、該汚染物質が揮発性有機ハロゲン化合物である第1乃至9に記載の汚染土壌の処理方法である。
重金属汚染土壌から重金属を分離し、清浄土壌を得られる。また、簡便な方法で浄化可能となるため、さらにはコストも抑制でき安価に達成できる。
本発明に係る汚染土壌の浄化は、汚染土壌を吸湿されやすい状態にする前処理と、汚染物質を移動する吸湿処理と、その後の安定化処理と有する。その処理間、前後においては適宜な処理が含まれてもよい。
含液汚染土壌とは、水分や液分が含まれた汚染土壌であって、汚染物質がなんらかの理由ににより含まれた土壌である。汚染土壌が存在する空間が汚染領域となり、地表、地中、容器内の何れでもよい。汚染物質としては、汚染源の重金属がイオン、金属体、分子または酸化化合物等、または有機ハロゲン化合物の少なくとも1種以上を含む汚染物質で汚染された土壌である。該土壌は、自然土地にある地下、地表であるもの、人工的に形成された区画内にあるものであってもよい。汚染土壌の浄化が産業上求められており、環境保全のためにも重要なものである。
重金属等の種類は、例えば、砒素、鉛、カドミウム、クロム、水銀(Hg)、セレン(Se)、ふっ素(F)、ほう素(B)、シアン等がある。有機物は、溶剤、油、有機ハロゲン化合物など高分子化合物を言い、例えば、溶剤は、トルエン、アルコール類があり、油は、鉱油、機械油等があり、有機ハロゲン化合物では、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、PCB、ダイオキシンなどの塩化化合物が代表的に挙げられる。
吸湿シートは、市販のものでよい。例えば、吸湿シートは、ペーパードレーン材がある。吸湿シートにおける一部または、空間と区切り端が端部となる。すなわち、必ずしも吸湿シートの端のみではなく、シートの中央個所の一部を土壌から露出し、大気中に曝した状態である大気中での存在下であってもよい。なお、野外、室内を問わない。
汚染土壌と吸湿シートとを接触させると、吸湿シートが汚染土壌中の液分(水分)を吸湿するため吸湿シートに汚染土壌の液分を移動させることができる。しかしながら、吸湿シートと接触させるだけでは、移動量の限度が低く実用的ではない。そこで、吸湿シートのいずれかの部分的な個所の端部を大気中に曝すと良い。
前処理では、汚染土壌から吸湿シートに汚染物質を移動を促すために、酸や液分を添加しする。予め試験等により汚染物質が移動が十分であれば、前処理は省略可能である。添加する酸は、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の1種以上の鉱酸または混合酸液で良い。酸の添加量は、土壌に対して0.01〜10質量%を混練してもよい。
なお、酸による前処理の場合は、後工程の吸湿後において土壌に対して、鉄、アルミニウム、銅、セリウム又はマグネシウムの内少なくとも一つを含む、金属粉、硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩、水酸化物、酸化物のいずれか1つあるはそれ以上を汚染土壌に0.01〜10質量%の量で添加し、消石灰、生石灰、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、セメントのいずれか1つあるいはそれ以上を混練してpH4.5〜11.5に調整する。
汚染物質によっては、例えばシアン化合物等はアルカリ側の方が移動が促進される場合もあり、アルカリ剤として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのいずれか1つあるいはそれ以上を土壌に対して0.1〜10質量%の量で混練しても汚染物質の移動を促進できる。
なお、このアルカリによる前処理の場合は、後工程の吸湿後は、鉄、アルミニウム、銅、セリウム又はマグネシウムの内少なくとも一つを含む、金属粉、硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩、水酸化物、酸化物のいずれか1つあるはそれ以上を汚染土壌に0.01〜10重量%添加し、塩酸、硫酸、燐酸のいずれか1つあるいはそれ以上を混練してpH4.5〜11.5に調整することによっても安定化を図ることができる。
酸や塩の種類は、含まれる汚染物質の重金属により酸の種類が設定され、濃度も含有量などにより設定すればよい。また、液分として単に水や、本処理による排水を復水して用いてもよい。また、回収した液分を一般的な排水処理方法により汚染物質を除去した後の処理水を利用してもよい。なお、一般的な排水処理方法としては、重金属について凝集沈殿法、鉄共沈法、鉄粉法、キレート樹脂による捕集等が、揮発性有機化合物については曝気法等が挙げられる。
吸湿シートに十分に汚染物質を移動させるため、汚染土壌の液分は20〜50%程度とするのがよい。多すぎては、吸湿シートとの吸湿量のバランスが取れず、吸湿シートから土壌中に汚染物質が移動し、却って土壌中に汚染物質が残留されてしまうためである。
吸湿処理では、汚染土壌が吸湿シートに挟まるように積層状とするのがよい。積層のピッチは、10cm〜5m間隔が望ましい。土質、吸湿シート、汚染物質によって設定される。積層は、例えば、汚染土壌を小山状にした上に吸湿シートを覆わせ、その吸湿シートの上に汚染土壌を堆積させる、これを繰り返し、積層状としてなる。吸湿の効率が良いためである。汚染土壌と吸湿シートは、積層面が水平面に対して斜方または鉛直方向とする。吸湿シートの端部を曝しやすいのと、吸湿方向が安定するためである。
吸湿性シートは、端部が大気に曝されるが、曝される端部は、吸収シートの全表面積の数%程度の一部でよい。端部を曝すことにより、吸湿シート中の毛細管現象が利用でき、汚染物質をへ移動できる。
移動には、量に対して一定の時間が必要なため、吸湿シートの吸収力や、吸収面積、汚染土壌中での液分の移動速度を考慮するか、または予め試験により接触時間を所定する。接触時間の間は、静置し、積層状態を保持する。接触時間後は、土壌と吸湿シートを分離する。土壌のみを残し、保管、運搬が可能で、次の工程に用いることも可能である。また、このような吸湿処理後の土壌は、汚染物質の移動が液分の移動と共にあるため、汚染土壌中の液分濃度が減少された状態となっている。このため、後工程での取扱も容易になる。
さらに汚染物質の移動を促すため、吸湿性シート1対以上の背面に電極を設置し、直流電流を加電し、水の移動および汚染物質の移動を加速しても良い。電荷が係ることで、イオン化した汚染物質の移動および土壌中の水分の移動が促進される。
吸湿処理後の土壌は、わずかながら汚染物質が残留する場合がある。これらの残留した汚染物質の反応を化学的に抑制できるように安定化を図る安定化処理を行う場合もある。
安定化処理では、前述のとおり、前処理での酸またはアルカリによる場合によって適宜設定して行う。
このように本発明により、汚染土壌から汚染物質を移動させ、清浄土壌を得られる。また、簡便な方法で浄化可能となるため、さらにはコストも抑制でき安価に達成できる。特別な大規模装置、エネルギーを必要とせず、極めて環境負荷が少なく、循環型環境社会への適合している。
(実施例1)
ふっ素・六価クロムの汚染土壌を用意した。この汚染土壌のふっ素含有量は、1000mg/Kg、六価クロム含有量は、200mg/Kgであった。ふっ素溶出量は、3.2mg/L、六価クロム溶出量は0.25mg/Lであった。表1に処理前として示す。なお、各土壌での金属の含有量は、環境省告示19号法(平成15年)、溶出量は、環境省告示第18号法(平成15年)にり、評価、分析した。以下、この方法による。
この汚染土壌1kgを容器に入れ、200mLの水および75%硫酸を0.1mL混合して、含液汚染土壌とし、1時間養生した。その後、吸湿性シート(厚さ3.9mm、幅10cm、長さ30cm)を土壌に挿入し水分を土壌から除去した。引き続き、ポリ塩化アルミニウム1g、硫酸第一鉄 1gを所定量混合し、炭酸カルシウムを混合してpHを6〜7に調整した。処理前後の土壌についてふっ素含有量および溶出量を分析した。結果を表1に示す。含有量は、ふっ素(フッ素) 970mg/Kg、六価クロム 40mg/Kgとなり、溶出量は、ふっ素 0.4mg/L、六価クロム 0.25mg/Lとなった。ふっ素、六価クロムとも、含有量が減少し、溶出も抑制でき、汚染土壌の浄化処理ができた。
(実施例2)
実施例1において、硫酸添加量を1mLとした以外は同様に実施した。結果を表1に示す。含有量は、ふっ素(フッ素) 500mg/Kg、六価クロム 30mg/Kgとなり、溶出量は、ふっ素 0.4mg/L、六価クロム <0.05mg/Lの測定下限以下となった。ふっ素、六価クロムとも、含有量が減少し、溶出も抑制でき、汚染土壌の浄化処理ができた。
(実施例3)
実施例1において、硫酸添加量を10mLとした以外は同様に実施した。結果を表1に示す。含有量は、ふっ素(フッ素) <100mg/Kg、六価クロム 30mg/Kgとなり、溶出量は、ふっ素 0.2mg/L、六価クロム <0.05mg/Lの測定下限以下となった。ふっ素、六価クロムとも、含有量が減少し、溶出も抑制でき、汚染土壌の浄化処理ができた。
Figure 2009039693
(実施例4)
砒素・鉛汚染土壌1kgを用意した。この汚染土壌の砒素含有量は、340mg/Kg、鉛含有量は、600mg/Kgであった。砒素溶出量は、0.2mg/L、鉛溶出量は0.2mg/Lであった。表2に処理前として示す。なお、含有量、溶出量の評価、分析は、実施例1と同様である。
この汚染土壌を容器に入れ、200mLの水および35%塩酸を0.1mL混合して、含液汚染土壌として、1時間養生した。その後、吸湿性シート(厚さ3.9mm、幅10cm、長さ30cm)を土壌に挿入し水分を土壌から除去した。引き続き、硫酸第二鉄1gを所定量混合し、炭酸カルシウムを混合してpHを7〜8に調整した。結果を表2に示す。砒素含有量は、338mg/Kg、鉛含有量は、570mg/Kgであった。砒素溶出量は、0.005mg/L、鉛溶出量は<0.005mg/L(測定下限以下)であった。砒素、鉛とも含有量が低減し、溶出も抑制でき、汚染土壌の浄化が可能となった。
(実施例5)
実施例4において、塩酸添加量を1mLとした以外は同様に実施した。結果を表2に示す。砒素含有量は、140mg/Kg、鉛含有量は、150mg/Kgであった。砒素溶出量は、0.002mg/L、鉛溶出量は<0.005mg/L(測定下限以下)であった。砒素、鉛とも含有量が低減し、溶出も抑制でき、汚染土壌の浄化が可能となった。
(実施例6)
実施例4において、塩酸添加量を10mLとした以外は同様に実施した。結果を表2に示す。砒素含有量は、80mg/Kg、鉛含有量は、150mg/Kgであった。砒素溶出量は、<0.001mg/L測定下限以下、鉛溶出量は<0.005mg/L(測定下限以下)であった。砒素、鉛とも含有量が低減し、溶出も抑制でき、汚染土壌の浄化が可能となった。
Figure 2009039693

Claims (10)

  1. 含液汚染土壌の領域内に、吸湿シートを該汚染土壌と接触するように存在し、該吸湿シートの少なくとも端部を大気中に存在させ、吸湿シートに該汚染土壌中の汚染物質を含んだ汚染液分を移動させることを有する汚染土壌の処理方法。
  2. 該吸湿性シートは、端部が大気に曝された状態、または別容器に導入された状態で、汚染土壌に10cm〜5mピッチ間隔で挿入し、汚染土壌中の水分を当該吸湿性シートにしみこませ毛細管現象を利用して端部側へ移動させ、当該汚染土壌の水分を低下させると同時に、水分に溶解した汚染物質または液体状の汚染物質を端部側へ移動させることを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  3. 該汚染物質が砒素、鉛、カドミウム、クロム、水銀、セレン、ふっ素、ほう素、シアンの1種以上である請求項1または2に記載の汚染土壌の処理方法。
  4. 該汚染土壌に前処理として塩酸、硫酸、燐酸のいずれか1種以上の酸溶液を該汚染土壌に対して0.001〜10質量%の量で混練する請求項1乃至3に記載の汚染土壌の処理方法。
  5. 請求項4に記載の汚染土壌の処理後、鉄、アルミニウム、銅、セリウム又はマグネシウムの内少なくとも一つを含む、金属粉、硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩、水酸化物、酸化物の1種以上の薬剤を汚染土壌に0.01〜10質量%の量で添加し、次いで、消石灰、生石灰、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、セメントのいずれかの1種以上を混練して、pH4.5〜11.5に調整する、汚染土壌の処理方法。
  6. 該汚染土壌に前処理として水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのいずれか1つあるいはそれ以上を土壌に対して0.1〜10質量%の量を混練する請求項1乃至3に記載の汚染土壌の処理方法。
  7. 請求項6に記載の汚染土壌の処理後、鉄、アルミニウム、銅、セリウム又はマグネシウムの少なくとも一つを含む、金属粉、硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩、水酸化物、酸化物のいずれか1つあるはそれ以上を汚染土壌に0.001〜10質量%の量を添加し、塩酸、硫酸、燐酸のいずれか1種以上を混練してpH4.5〜11.5に調整する汚染土壌の処理方法。
  8. 前記含液汚染土壌がスラリー濃度で40〜80質量%である請求項1乃至7に記載の汚染土壌の処理方法。
  9. 少なくとも1対の吸着シートの背面に電極を配置して直流電流を加電し、水の移動および汚染物質の移動を加速する請求項1乃至8に記載の汚染土壌の処理方法。
  10. 該汚染物質が揮発性有機ハロゲン化合物である請求項1乃至9に記載の汚染土壌の処理方法。
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