JP2009039666A - 樹脂を用いた砒素の処理方法、砒素を含む化合物および砒素の運搬・保管方法 - Google Patents

樹脂を用いた砒素の処理方法、砒素を含む化合物および砒素の運搬・保管方法 Download PDF

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Abstract

【課題】砒素含有化合物を、処理コスト抑制しながら、外部からの酸、アルカリ、有機化合物など様々な溶媒に対して耐候性を持ったものへと処理する処理方法を提供する。
【解決手段】付着水分が15質量%以下である砒素を含む化合物を、樹脂でコートする砒素の処理方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、砒素を含む化合物および砒素の処理方法に関し、特に、樹脂を用いた砒素の処理方法、砒素を含む化合物および砒素の運搬・保管方法に関する。
非鉄製錬においては、様々な形態の製錬原料となり得るものが存在し、且つ、各種製錬中間物が発生する。これらの鉱石や製錬中間物には、有価金属が含まれている一方で、砒素などの元素も含まれている。砒素は、環境基準の規制物質でもあるため、これを分離、保管、廃棄処理するためにさまざまな方法が提案されている。
特許文献1には、製錬の中間物からアルカリ等を用いて砒素を溶出し、砒素を有効に利用するための分離回収する方法が提唱されている。その他にも、砒素を溶出しないように除去・固定しようとする方法が多数提案されている。例えば、3価の鉄イオンと5価の砒素イオンとの反応により砒酸鉄を化合する方法。砒素をカルシム塩と反応させ、砒化カルシウム化合する方法がある。他にも硫化物や、砒化銅として砒素を分離回収する方法がある。
一方、化学的に安定な砒素含有化合物として、スコロダイト結晶が知られている。スコロダイト結晶は天然においても存在する安定な状態の結晶である。スコロダイト結晶は、砒素と鉄と酸素の結晶物であり、例えば、上記砒化カルシウム等と比べると、包含する水分量が低く、緻密で省スペースというコンパクトな状態である。しかしながら、このスコロダイト結晶は、pH9のNaOH液に接触すると砒素が溶出するとの報告がある。(例えば、非特許文献1参照)
砒素の結晶としては、亜砒酸の形態も知られている。亜砒酸結晶は、包含する水分も少なくコンパクトである。しかし、アルカリ等に溶解し易いことが知られている。
特開昭54−106590号公報 M. C. Bluteau and G. P. DmopoulosFiXation of arsenic in the form of scorodite −A solubility study Waste Processing and Recycling in Mineral and Metallurgical Industries V, Fifth International Symposium 43rd Annual Conference of Metallurgist of CIMS.R.Rao, F.W.Harrison, J.A.Kozinski, L.M.Amaratunga, T.C.Cheng and G.G.Richards Eds., Canadian Institute of MiningHamilton, Ontario, Canada, 2004, 439-451.
砒素が溶出し難い難溶出形態の砒素含有化合物が、さまざま提案されている。しかし、砒素を難溶出形態とした後においても、当該砒素含有化合物の運搬または保管が必要である。
ここで本発明者らは、環境への安全性等の観点から、当該砒素含有化合物の反応性が、外部からの様々な影響に対しても、十分に抑制されていることが肝要であることに想到した。
近年、環境問題が重視される中、砒素の難溶出形態に対しても、さらなる安全性が求められ、管理面からは、省スペースであること、処理コストが低いことが望まれる。
ここで、本発明者らは、砒素を難溶出形態とした上、さらに樹脂によりコートすることで、砒素を難溶出性化し、安定性を向上させることに想到した。
ところが、上記難溶出形態の砒素の化合物は、多量の水分を含む場合が多く、また嵩も大きい。このため、当該砒素含有化合物の表面を樹脂コートしようとしても、樹脂が付着し難い。さらに、当該樹脂で当該砒素含有化合物をコートすることが出来た場合でも、砒素含有化合物内部に水分を含有しているので、自己反応を起こす可能性ある。また、当該砒素含有化合物の嵩が大きいため、樹脂コートする為には、多量の樹脂が必要でコスト高となってしまう。
そこで、本発明者らは、当該砒素含有化合物の水分を乾燥させてから、樹脂でコートすることを試みた。ところが、当該砒素含有化合物を乾燥させると、水分が存在していた部分が空孔し、当該空孔部分を充填するのに樹脂が用いられ、さらに樹脂が必要となりコスト高になってしまうことが判明した。
本発明は、上述の状況の下でなされたものであり、その解決しようとする課題は、砒素含有化合物を、処理コスト抑制しながら、外部からの酸、アルカリ、有機化合物など様々な溶媒に対して耐候性を持ったものへと処理する処理方法、当該方法で処理された砒素を含む化合物、および当該砒素を含む化合物を用いた砒素の運搬・保管方法を提供することである。
上述の課題を解決するため、本発明者らは、さらに鋭意研究を行った。
そして、従来の技術に係る砒素含有化合物とは異なる、付着水分が15質量%以下である難溶出形態の砒素含有化合物に想到した。そして、当該コンパクトな難溶出形態の砒素含有化合物を高分子化合物の樹脂でコーティングすることにより、上述の課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、課題を解決するための第1の手段は、
付着水分が15質量%以下である砒素を含む化合物を、樹脂でコートすることを特徴とする砒素の処理方法である。
第2の手段は、
前記砒素を含む化合物が、砒素含有化合物結晶であることを特徴とする第1の手段に記載の砒素の処理方法である。
第3の手段は、
前記砒素含有化合物結晶が、スコロダイト、砒酸鉄、三酸化二砒素、硫化砒素、鶏冠石、砒素結晶、砒素合金、硫砒鉄鉱、硫砒銅鉱、オリーブ銅鉱、ミメット鉱、砒カワから選択されるいずれか1以上であることを特徴とする第2の手段に記載の砒素の処理方法である。
第4の手段は、
前記樹脂が、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、パラフィン、天然ゴム、アスファルト、硫黄から選択されるいずれか1以上であることを特徴とする第1から第3の手段のいずれかに記載の砒素の処理方法である。
第5の手段は、
前記樹脂が、フェノール樹脂、ユリヤ樹脂、メラミン樹脂、アリル樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂から選択されるいずれか1以上であることを特徴とする第1から第3の手段のいずれかに記載の砒素の処理方法である。
第6の手段は、
前記樹脂が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ビニル樹脂から選択されるいずれか1以上、または、当該熱可塑性樹脂の共重合体であることを特徴とする第1から第3の手段のいずれかに記載の砒素の処理方法である。
第7の手段は、
前記樹脂が、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、アイオノマー樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテル・エーテルケトン樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂から選択されるいずれか1以上であることを特徴とする第1から第3の手段のいずれかに記載の砒素の処理方法である。
第8の手段は、
前記樹脂が、テトラフルオロエチレン樹脂、トリフルオロエチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂から選択されるいずれか1以上であることを特徴とする第1から第3の手段のいずれかに記載の砒素の処理方法である。
第9の手段は、
前記樹脂が、エチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、硝酸セルロースから選択されるいずれか1以上であることを特徴とする第1から第3の手段のいずれかに記載の砒素の処理方法である。
第10の手段は、
前記樹脂が、エラストマーであることを特徴とする第1から第3の手段のいずれかに記載の砒素の処理方法である。
第11の手段は、
前記樹脂が、使用済みのPET樹脂の再生利用品であることを特徴とする第1から第3の手段のいずれかに記載の砒素の処理方法である。
第12の手段は、
前記樹脂が、農業用シートを再生した塩化ビニル樹脂であることを特徴とする第1から第3の手段のいずれかに記載の砒素の処理方法である。
第13の手段は、
前記砒素を含む化合物と、前記樹脂とを、粉末状態または顆粒状態とし、両者を混練して当該砒素を含む化合物を、当該樹脂でコートすることを特徴とする第1から第12の手段のいずれかに記載の砒素の処理方法である。
第14の手段は、
前記砒素を含む化合物を成形して塊状とし、当該塊状成形物の表面へ樹脂を含浸またはコートすることを特徴とする第1から第12の手段のいずれかに記載の砒素の処理方法である。
第15の手段は、
付着水分が15質量%以下であり、表面が第4から12のいずれかの手段に記載の樹脂でコートされていることを特徴とする砒素を含む化合物である。
第16の手段は、
JIS−K5101に準拠した方法で測定した吸油量が、40以下であることを特徴とする第15の手段に記載の砒素を含む化合物である。
第17の手段は、
第15の手段に記載の砒素を含む化合物を用いることを特徴とする砒素の運搬・保管方法である。
本発明に係る処理方法によれば、処理コスト抑制しながら、砒素含有化合物を、外部からの酸、アルカリ、有機化合物など様々な溶媒に対して耐候性を持ったものへと処理することが出来た。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、(1)コンパクトな難溶出形態の砒素含有化合物について、(2)砒素含有化合物をコートする樹脂について、(3)樹脂を用いて砒素含有化合物をコートする方法について、の順に説明する。
(1)コンパクトで難溶出形態である砒素含有化合物について
本発明に係る砒素含有化合物は、水分が少なくコンパクトな化合物結晶粒子または該粒子の集合体であること肝要である。
具体的には、スコロダイトを始めとして、砒酸鉄(Arsenical Ferrihydrite、FeAsO・0.75HO)、三酸化二砒素(As)、硫化砒素(石黄、Orpiment、AS)、鶏冠石(Realgar、AsS)、砒素結晶、砒素合金、硫砒鉄鉱(Arsenopyrite、FeAsS)、硫砒銅鉱(Enargite:CuAsS)、オリーブ銅鉱(Olivenite:Cu(AsO)(OH)、ミメット鉱(Mimetite:Pb(AsOCl、砒カワ(Speiss:FeAs)等の結晶粒子または該粒子の集合体が考えられ、これらの混合物であっても良い。
さらに、上述したスコロダイトを始めとした砒素含有化合物の結晶粒子または該粒子の集合体が、単体または集合体として付着している水分(含水率)が15質量%以下であり、且つ、砒素が溶出しにくい形態であることが肝要である。
次に、当該スコロダイトを始めとした砒素含有化合物の結晶粒子または該粒子の集合体は、後述する樹脂と混合するため、パッキング性が高く、比表面積は小さいことが好ましい。そうであれば、樹脂の使用量が少なくて済むからである。
当該スコロダイトを始めとした砒素含有化合物の結晶粒子または該粒子の集合体を、湿式反応にて生成した場合は、パッキング性、比表面積の他に、水分値を評価することで、その固形分がどのくらいの粒子径であるかを推測することが可能である。
さらに、当該スコロダイトを始めとした砒素含有化合物を、砒素の保管目的で用いるのであれば、砒素の含有率が高く、粒子径が大きいものの方が好ましい。粒子径は、10μmから、数mm程度の範囲で制御可能である。尚、砒素の溶出試験として日本の環境庁告示13号法、46号法を考えているなら、試験に供する粒子として5mm以下のものいを求められるので、予め5mm以下の状態に粉砕またはショット化しておくことが好ましい。
ここで、上述した砒素含有化合物の内でも、スコロダイト結晶は本発明に適した砒素含
有化合物である。
そこで、以下、スコロダイト結晶を例として、本発明に係る砒素含有化合物について、詳細に説明する。
スコロダイト結晶が本発明に適している理由の一つは、スコロダイト結晶の粒径が10μm以上あれば、遊離して存在する水分がほとんどなく、樹脂コートに適しているからである。
結晶粒子または該粒子の粒径が小さいと、集合体とした時に、水分がかなり多く含まれている場合がある。このような場合、当該集合体を樹脂コートしても、樹脂が剥離し易い、内部で水が反応剤となり、安定性が損なわれる等の問題が発生する可能性がある。だからといって、水分を乾燥させて除去する方法では、その水分が抜けた部位が空孔となるので樹脂をコートする際にさらに、当該空孔に樹脂が充填され、必要樹脂量が増加し経済的でなくなる場合がある。
スコロダイト結晶をコンパクトなものとするには、濃度の高い砒素液を準備し砒素を5価の状態にしてから、高温の状態で2価の鉄と酸化剤を反応させるプロセスを用いることで達成されるものである。
具体的には、砒素液中の砒素濃度を20g/L以上程度とすることが好ましい。
砒素液中の砒素が3価であるなら、過酸化水素等の酸化剤を添加して、当該3価砒素を5価砒素へ酸化する。当該酸化後に過剰な過酸化水素が残留した場合は、金属銅等を添加して当該残留過酸化水素を消費しておくことも好ましい構成である。
当該5価砒素と2価の鉄とを反応させる際の温度は、50〜100℃程度とすることが好ましい。
生成したスコロダイト結晶粒子は、結晶水として15.6質量%の水を含み、粒子の集合体における付着水分が15質量%以下という、省スペースでコンパクトなものである。尚、本発明において、粒子の集合体における付着水分とは、105℃以下の加熱で蒸発する加熱減量分鋸とをいう。
さらに当該スコロダイト結晶粒子は、1回の洗浄工程で付着する砒素液を簡単に除去でき、前記環境庁告示13号法、46号法に準拠した砒素の溶出試験において、砒素の溶出濃度が0.3mg/L以下まで抑制されていることが確認できている。
しかし、当該コンパクトで砒素の溶出し難いスコロダイト結晶であっても、化学的に厳しい条件下をでは、砒素が溶出する可能性が考えられる。例えば、塩酸、硫酸、硝酸の液性でpH0付近の強酸性下や、苛性ソーダ、苛性カリウムの液性でpH10以上の強アルカリ性下や、ハロゲン元素存在下では、砒素が溶出する可能性が考えられる。さらに、還元性雰囲気下においてスコロダイト中の鉄や砒素が還元され、スコロダイト自体が分解することで砒素が溶出する可能性も想定される。
(2)砒素含有化合物をコートする樹脂について
砒素含有化合物をコートする樹脂について説明する。
当該樹脂は、耐酸性、耐アルカリ性のある樹脂であれば、多様なものが使用可能である。尤も、砒素含有化合物が、亜ヒ酸やメタルの砒素のように溶出しやすい形態である場合には、透水性が低く、耐水性があることが好ましい。
具体的な樹脂種としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、パラフィン、天然ゴム、アスファルト、硫黄などを挙げることが出来る。また、元素性の硫黄も天然ゴムとほぼ同じものであり、利用することが可能である。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ユリヤ樹脂、メラミン樹脂、アリル樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリウレタン樹脂から選択されるいずれか1以上を好適に適用することが出来る。
一方、熱可塑性樹脂は、温度によって可逆的に軟化したり硬化したりするので、砒素含有化合物を保管時には固めておき、使用時には、温度をかけて樹脂を軟化させて砒素含有化合物から分離するといったことも簡単に出来る。
例えば、スコロダイトは150℃以上で、2水和物が脱離して0.75水和物となるが、150℃未満では安定している。また、スコロダイトを150℃以上の状態にした時に生成するアーセニカル・フェリハイドライト(Arsenical Ferrihydrite(FeAsO・0.75HO))は、砒素を溶出しにくい化合物であり、250℃まで安定して存在する。さらに、亜ヒ酸(As)は融点の275℃まで、硫化砒素(As)は融点の300℃まで安定である。従って、これらの温度よりも低い軟化点を持つ熱可塑性樹脂を用いれば、上述した、「砒素含有化合物を保管時には固めておき、使用時には、温度をかけて樹脂を軟化させて砒素含有化合物から分離する。」という構成を容易に実現することが出来る。
例えば、熱可塑性樹脂でありビニル系プラスチックである、ポリエチレン、ポリプロピレンは、50℃から120℃付近で軟らかくなるので、上述の構成に使用することが出来る。発泡スチロールと同じ材料であるポリスチレン樹脂も100℃前後で軟化し、家庭電気製品でよく利用されるプラスチックであるABS樹脂も100℃前後の軟化点であるので、上述の構成に使用することが出来る。一方、ナイロン6で知られるポリアミド樹脂は、軟化点が210℃であるので、150℃以上で脱水反応が起きるスコロダイトに適用するには注意が必要であるが、その他の砒素含有化合物に関しては、当該砒素含有化合物の分解温度の方が高いため、適用可能である。
更に、例えば、飽和ポリエステル樹脂のひとつであるPET樹脂(ポリ・エチレン・テレフタレート)は、軟化点が40℃と低いので、上述の構成に使用することが出来る。PET樹脂は、酸、アルカリに対して非常に安定であることに加え、有機溶媒に対してもほとんど溶解しない(DIMSOやDMFでも溶解しない。)。従って、コート用樹脂としてPET樹脂を用いることは、有機溶剤の暴露に対して砒素の溶出を抑止する観点からは、好ましい選択である。さらに、原料コスト面からPET樹脂を考えた場合、PET樹脂は飲料用途で使用されていてリサイクルが推進されているが、リサイクルが難しい状態となったPET樹脂は焼却される。そこで、このような焼却されるPET樹脂を利用すること等を考慮すれば、原料コスト低減も達成できると考えられる。
また、例えば、PVC樹脂(塩化ビニル樹脂)も軟化点が60℃から120℃前後であり、上述の構成に使用することが出来る。PVCは、低温で取り扱うことができ、化学的に安定で非常に優れており、耐酸・耐アルカリである。従って、酸・アルカリの暴露に対して砒素の溶出を抑止する観点からは、好ましい選択である。さらに、原料コスト面からPVC樹脂を考えた場合、使用済みの農業用ビニールシートを有効活用できる。PVCはリサイクルが困難な物質のひとつであり、またダイオキシンを発生させやすい物質であることからも、本発明に用いることは好ましい構成である。
さらに、ポリブチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、アイオノマー樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂の各樹脂から選択される1種以上の樹脂、および、これらの樹脂の共重合体も、本発明に好ましく適用できる。
その他として、エンジニアリング・プラスチックも利用可能である。ポリフェニレンスルファイド(PPS)やポリエーテル・エーテルケトン(PEEK)なども上述の構成に
使用することが出来る。また、テトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、トリフルオロエチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂なども同様に、上述の構成に使用することが出来る。
熱可塑性樹脂以外の樹脂についても説明する。
例えば、パラフィン、天然ゴム、アスファルト、硫黄などは、そのコストの安さと、低い軟化点と融点とから、取り扱いが容易であり上述の構成に好ましく使用することが出来る。パラフィンは、液状化するのが60℃前後である。天然ゴムは、60℃で軟化して100℃では液状化する。硫黄は、113℃で液状化する。アスファルトは、軟化点が50℃であるが、道路施工を行う際には70から150℃で加熱する。さらに、C重油も、80℃から105℃に加熱することで流動化させ、冷却することで固形化することが可能であることから上述の構成に使用することが出来る。
上述した、熱可塑性樹脂等を用いて、砒素含有化合物を保管時には固めておき、使用時には、温度をかけて樹脂を軟化させて砒素含有化合物から分離するといった構成をとらず、熱硬化性樹脂等を用いて、砒素含有化合物を固めて保管することも出来る。
当該砒素含有化合物を固めて保管する構成を採るなら、樹脂として、例えば、エポキシ樹脂などが有効である。エポキシ樹脂は、2液タイプで混合することで固化が開始するもの、所定温度以上に加熱することで固化が開始するもの、等があり適宜選択できる。
例えば、シリコーン樹脂も有効である。シリコーン樹脂の中には、脱オキシムタイプの1液タイプであって硬化するものがある。これは住宅でのコーキング剤によく利用される汎用的なものである。
以上説明した樹脂の他、エチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、硝酸セルロース等のセルロース系樹脂から選択されるいずれか1以上の樹脂や、各種エラストマーを適用することも出来る。
(3)樹脂を用いて砒素含有化合物をコートする方法について
上述した各種の樹脂を用いて砒素含有化合物をコートする方法について説明する。
砒素含有化合物へ熱可塑性樹脂をコートするには、砒素含有化合物粉体と樹脂とを混練処理すれば良い。また、まず砒素含有化合物粉体を成形して成形体とし、さらにその成形体表面に樹脂をコートする処理でも良い。当該両処理を並行して行っても良い。
樹脂が、当該砒素含有化合物をコートする形態としては、多様な形態が考えられるが、具体的な形態例を図1〜3に示した。
図1は、砒素含有化合物(黒地部分)と樹脂(白地部分)とが混合され、さらに、当該混合物の表面に樹脂がコートされている態様例の模式図である。
図2は、砒素含有化合物(黒地部分)が樹脂(白地部分)でコートされている態様例、または、砒素含有化合物(黒地部分)の単体粒子が樹脂(白地部分)でコートされている態様例の模式図である。
図3は、砒素含有化合物(黒地部分)と樹脂(白地部分)とが混合され、当該砒素含有化合物の表面に樹脂がコートされている態様例の模式図である。
砒素含有化合物粉体と熱可塑性樹脂との混練処理を行う際は、樹脂を軟化点以上の温度に加熱可能な、混連装置(ベンチニーダーやペレタイジング機)、射出成形機、押出成形機、カレンダー成形機などを用いることが可能である。
砒素含有化合物成形体表面へ樹脂のコート処理を行う際は、樹脂を融点以上(但し、分解点以下とする。)まで加熱して樹脂を液状化させておき、そこへ砒素含有化合物成形を浸漬することによってコートすることが出来る。樹脂温度を高くすることで、液状樹脂の
粘度が下がるため、砒素含有化合物成形の表面に付着する樹脂量を少なくすることが可能である。
樹脂として熱硬化樹脂を利用する際でも、上述した熱可塑性樹脂と同様に、混練処理、コート処理、当該両処理の並行、のいずれも選択することが出来る。
すれば良い。また、まず砒素含有化合物粉体を成形して成形体とし、さらにその成形体表面に樹脂をコートしても良い。
砒素含有化合物と熱硬化樹脂との成形体を成形する方法としては、圧縮成形、移送成形、射出成形、キャスティング(注入)法などが可能である。例えば、エポキシ樹脂を例にとると、まず、砒素含有化合物とエポキシ樹脂とを混合し金型で圧縮成形してから、オーブンで加熱して硬化処理を行ことが出来る。また、例えば、シリコーン樹脂の脱オキシムタイプは、室温で空気に触れることで反応が進行する。当該シリコーン樹脂の硬化特性を利用すれば、砒素含有化合物粉体と混練したり、砒素含有化合物成形体の表面に塗付するだけでコートする事も可能である。さらには、当該シリコーン樹脂へトルエン、キシレンなどの希釈剤を添加し、樹脂濃度を下げてコートすることも可能である。当該シリコーン樹脂から希釈剤となる有機溶媒が蒸発すれば、残りの部分が熱硬化性の樹脂となる。
砒素含有化合物と熱硬化樹脂との成形体を成形する際の、異なる方法として、砒素含有化合物と樹脂との混練・成形処理の際に5mm以下のペレット化処理を行なうこととしても良い。この場合、混練後にダイから押し出す際の金型を5mm径以下にしておけば良い。一方、表面コートされた混練物の圧縮成形を行うなら、金型を5mm以下にしてブリケット成形することでカプセル化も可能である。
以上のようにして作製された、本発明に係る樹脂コートされた砒素含有化合物は、酸、アルカリに対して耐性を持つものとなる。特に、PET樹脂でコートされた砒素含有化合物は、有機溶媒に対しても非常に強い耐性を有するものとなる。
さらに本発明に係る樹脂コートされた砒素含有化合物は、例えば、洪水、海面上昇による浸水、火山、隕石、地殻変動、地殻変動による地下物質の浸出等の天災に対しても耐性を有する。従って、本発明に係る樹脂コートされた砒素含有化合物は、砒素の運搬・保管にも適していることが判明した。
以下、実施例および参考例を参照しながら本発明を具体的に説明する。ただし本発明は、これらによって限定されるものではない。
(スコロダイト結晶の製造)
まず、砒素をコンパクト化するため、スコロダイト結晶化する。
出発原料は、今回は全て試薬を用いた。原料の砒素は、試薬(和光純薬工業社製)の砒素溶液で、As濃度500g/L(5価)の溶液を純水で希釈して使用した。原料の鉄塩は、同じく試薬(和光純薬工業社製)の硫酸第1鉄・7水和物(FeSO・7HO)を準備した。
原料の砒素から砒素濃度50g/Lの砒素溶液を調製した。原料の鉄塩から鉄濃度55.91g/Lの鉄溶液を調製した。当該砒素溶液と鉄溶液とを、砒素に対する鉄のモル比が1.5となり、全液量が4Lとなるように混合した。当該混合液を5Lの容量のガラス製ビーカーに移し、2段タービン攪拌羽根・邪魔板4枚をセットした。引続いて、当該攪拌羽根を回転数800rpmで強撹拌しながら、混合液を加熱し95℃とした。温度を所定の95℃に保持したまま、純度99%の酸素ガスを混合液中に吹き込んだ。酸素ガス流量は、4.0L/minとした。温度、撹拌条件、およびガス流量を保持したまま、3時間の反応を行った。その後、混合溶液と析出物との混合スラリーの温度を70℃に低下さ
せた後、ろ過して析出した固形分を採取した。
ろ過して採取した固形分を洗浄した。洗浄は、固形分のウェットケーキに対しパルプ濃度100g/Lの純水を用い、リパルプ洗浄を1時間実施して、再び、ろ過した。この時のろ過温度は30℃とした。洗浄の際の撹拌強度は、上述した2段タービンディスクを用い回転数500rpm、反応容器内の邪魔板も4枚にて行った。
当該洗浄・ろ過後の固形分を60℃で18時間乾燥した。当該乾燥後に得られた固形分の粒子体は、斜方晶型のスコロダイト結晶であり、水分の含有率は12%、平均粒径は20.41μm、比表面積は0.25m/g(BET1点法)であった。当該乾燥した固形分を、以下の実施例および参考例において、スコロダイト試料とした。
尚、粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製:LA―500)を用いて測定し、メジアン径をもって平均粒径とした。
(参考例1)
上述の(スコロダイト結晶の製造)により得られた乾燥した固形分を出発原料として、溶出試験を実施した。
溶出試験は、環境庁告示13号に準拠して行った。
まず、固形分とpH5の水とを1対10の割合で混合し、震とう機を用いて6時間震とうした後、固液分離して得た、ろ液を組成分析した。
溶出試験の結果、震とう後のろ液のpHが3.61、砒素濃度は0.26mg/Lであった。法律で規定されている砒素濃度0.3mg/L以下ではあったが、若干の砒素が検出された。
(実施例1)
上述の(スコロダイト結晶の製造)により得られた乾燥した固形分を出発原料とした。
当該出発原料とシリコーン樹脂とを、質量比率100対30として秤量し、計量カップ内にて手で混合した。
尚、シリコーン樹脂は、信越シリコーンのKE−347W一液型RTVゴムを用いた。
そして、当該混合物を、穴径4mmのミンチマシーンを用いて造粒・成形してペレット化し、その後60℃で一晩乾燥させた。乾燥後のペレットは、若干、トレーに接着したものの剥離させ、ペレット同士が付着したものを、カッターを用いて切り離して分離して、樹脂コートされたスコロダイト結晶を得た。当該樹脂コートされたスコロダイト結晶を用いて、溶出試験を実施した。溶出試験の方法は参考例1と同様である。
溶出試験の結果は、震とう後のpHが5.8、砒素濃度は0.01mg/L未満であり、分析の検出限界以下であった。このことから、本発明の樹脂コートが砒素の溶出抑止に有効であることがわかった。
さらに、JIS−K5101に準拠した方法で測定した吸油量が40以下であることも判明した。
(実施例2)
上述の(スコロダイト結晶の製造)により得られた乾燥した固形分を出発原料とした。
当該出発原料を5gずつ計量し、各々を、金型を用いて2トンの加圧成形して成形品とした。そして、当該成形品の表面へシリコーン樹脂を塗布した。尚、シリコーン樹脂は、信越シリコーンのKE−347Wを用いた。シリコーン樹脂塗布に際して、砒素含有化合物とシリコーン樹脂との比率は、100対10の重量比率とし、成形品の表面を、当該シリコーン樹脂で、やや厚く覆った。そして、このシリコーン樹脂で覆った成形品を、20℃で2日間、そのまま放置して乾燥させて、樹脂コートされたスコロダイト結晶を得た。当該樹脂コートされたスコロダイト結晶を用いて、溶出試験を実施した。溶出試験の方法は参考例1と同様である。
溶出試験の結果は、震とう後のpHが5.8、砒素濃度は0.01mg/L未満であり、分析の検出限界以下であった。このことから、本発明の樹脂コートが砒素の溶出抑止に有効であることがわかった。
さらに、JIS−K5101に準拠した方法で測定した吸油量が40以下であることも判明した。
(参考例2)
上述の(スコロダイト結晶の製造)により得られた乾燥した固形分を出発原料とした。
当該出発原料を5gずつ計量し、各々を、直径14mmのダイス鋼で作成した金型(ダイス・上パンチ・下パンチ)を用いて2トン加圧による成形を行ない、成形ピースを4個作製した。当該成形ピースへの樹脂コートは行わなかった。
当該成形されたスコロダイト結晶を用いて、溶出試験を実施した。溶出試験の方法は参考例1と同様である(但し、10mmの成形品のまま容器に投入し、5mm以下に粉砕していないものである。)。
溶出試験の結果は、震とう後のpHが4.0、砒素濃度は0.06mg/Lであり、鉄濃度は6.43mg/Lであった。
試験後の本成形品は、樹脂、バインダーを全く投入しなかったため、水で崩れてスラリー状になった。しかしながら、溶出値は低い値となった。
何故、溶出砒素濃度が下がったのかについて考察してみた。すると、成形品を成形する際に、金型中の鉄成分が作用し、スコロダイト中に鉄粉が混入され、それが砒素を吸着作用として働き、砒素濃度が下がったと推測される。
砒素含有化合物と樹脂とが混合され、さらに、当該混合物の表面に樹脂がコートされている態様例の模式図である。 砒素含有化合物が樹脂でコートされている態様例、または、砒素含有化合物の単体粒子が樹脂でコートされている態様例の模式図である。 砒素含有化合物と樹脂とが混合され、当該砒素含有化合物の表面に樹脂がコートされている態様例の模式図である。

Claims (17)

  1. 付着水分が15質量%以下である砒素を含む化合物を、樹脂でコートすることを特徴とする砒素の処理方法。
  2. 前記砒素を含む化合物が、砒素含有化合物結晶であることを特徴とする請求項1に記載の砒素の処理方法。
  3. 前記砒素含有化合物結晶が、スコロダイト、砒酸鉄、三酸化二砒素、硫化砒素、鶏冠石、砒素結晶、砒素合金、硫砒鉄鉱、硫砒銅鉱、オリーブ銅鉱、ミメット鉱、砒カワから選択されるいずれか1以上であることを特徴とする請求項2に記載の砒素の処理方法。
  4. 前記樹脂が、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、パラフィン、天然ゴム、アスファルト、硫黄から選択されるいずれか1以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の砒素の処理方法。
  5. 前記樹脂が、フェノール樹脂、ユリヤ樹脂、メラミン樹脂、アリル樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂から選択されるいずれか1以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の砒素の処理方法。
  6. 前記樹脂が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ビニル樹脂から選択されるいずれか1以上、または、当該熱可塑性樹脂の共重合体であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の砒素の処理方法。
  7. 前記樹脂が、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、アイオノマー樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテル・エーテルケトン樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂から選択されるいずれか1以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の砒素の処理方法。
  8. 前記樹脂が、テトラフルオロエチレン樹脂、トリフルオロエチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂から選択されるいずれか1以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の砒素の処理方法。
  9. 前記樹脂が、エチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、硝酸セルロースから選択されるいずれか1以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の砒素の処理方法。
  10. 前記樹脂が、エラストマーであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の砒素の処理方法。
  11. 前記樹脂が、使用済みのPET樹脂の再生利用品であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の砒素の処理方法。
  12. 前記樹脂が、農業用シートを再生した塩化ビニル樹脂であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の砒素の処理方法。
  13. 前記砒素を含む化合物と、前記樹脂とを、粉末状態または顆粒状態とし、両者を混練して当該砒素を含む化合物を、当該樹脂でコートすることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の砒素の処理方法。
  14. 前記砒素を含む化合物を成形して塊状とし、当該塊状成形物の表面へ樹脂を含浸またはコートすることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の砒素の処理方法。
  15. 付着水分が15質量%以下であり、表面が請求項4から12のいずれかに記載の樹脂でコートされていることを特徴とする砒素を含む化合物。
  16. JIS−K5101に準拠した方法で測定した吸油量が、40以下であることを特徴とする請求項15に記載の砒素を含む化合物。
  17. 請求項15に記載の砒素を含む化合物を用いることを特徴とする砒素の運搬・保管方法。
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