JP2009037946A - バックライトユニット及び表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 バックライトユニット及び表示装置において、輝度及び色度均一性を維持したまま光束利用効率を向上させ、消費電力を低下させること。
【解決手段】 拡散板１２と、該拡散板１２の下方に対向配置された実装基板３と、該実装基板３の実装面上に設置された複数のＬＥＤ光源１と、中央に開けられた第１窓部１４ａ内にＬＥＤ光源１を配して実装面上に設置された複数の絶縁性正反射シート１４と、複数開けられた第２窓部１５ａ内にそれぞれＬＥＤ光源１を配して実装面上及び絶縁性正反射シート１４上に設置された拡散反射シート１５と、を備え、第１窓部１４ａが、第２窓部１５ａよりも小径に設定され、絶縁性正反射シート１４が、第２窓部１５ａ内に露出している。
【選択図】 図１

Description

本発明は、液晶表示パネルなどを裏面より照射する面状光源に用いられるバックライトユニット及びこれを備えた表示装置に関する。

液晶テレビジョン、パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション、携帯電話機、ＰＤＡ、ＡＴＭ（現金自動預け払い機）等の各ディスプレイには、画像表示のための液晶表示装置が広く採用されている。この液晶表示装置には、液晶表示パネルの裏面側から光を全面にわたって照射して表示画面の輝度を高める面状光源となるバックライトユニットが用いられている。特に、液晶テレビジョン用などの大型・中型の液晶ディスプレイでは、液晶パネルの主面直下に複数の蛍光ランプやＬＥＤ等の光源を配置することで、高コントラストかつ高輝度の表示が得られる直下型のバックライトが多く採用されている。

このバックライトユニットとしては、例えば特許文献１又は２に記載されているように、液晶パネルの直下に配され、実装基板上に実装された発光ダイオード（ＬＥＤ）素子を搭載した複数のＬＥＤ光源と、これらＬＥＤ光源からの照射光を一様に液晶パネル（ＬＣＤ）側に拡散する拡散板とを備えた直下型バックライトが用いられている。この直下型バックライトユニットでは、図４に示すように、ＬＥＤ光源１直上に配置された拡散板等により下方に反射された光をバックライトの発光面方向へ反射させる拡散反射シート２が実装基板３側に設けられている。

特開２００５−１１７０２３号公報（請求項２３、図１８） 特開２００６−１８９５１９号公報

しかしながら、上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、図４に示すように、ＬＥＤ光源１は、拡散反射シート２に開けられた窓部２ａ内に配置されているが、ＬＥＤ光源１からの水平方向（実装基板に平行な方向）に進む光は隣接する拡散反射シート２の端部で反射され、この反射光の一部は下方向へ進んで実装基板３で吸収されてしまい、光束利用効率が低下してしまう不都合があった。より詳しくは、実装基板３の表面に成膜されたレジスト等によって光が吸収されてしまう。このように、光束利用効率が低いため、高い電力が必要であった。
また、従来の直下型バックライトは、１枚の反射シートを貼り付けるために複数のＬＥＤとのクリアランスを考慮して各ＬＥＤに対応する孔を広くする必要があった。このため、ＬＥＤ周辺において実装基板の露出部分が広くなり、ＬＥＤ周辺から出射された光が露出した実装基板によって吸収されてしまい、光の利用効率が低下してしまう不都合があった。

本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、輝度及び色度均一性を維持したまま光束利用効率を向上させ、消費電力を低下させることができるバックライトユニット及び表示装置を提供することを目的とする。

本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のバックライトユニットは、拡散板と、該拡散板の下方に対向配置された実装基板と、該実装基板の実装面上に設置された複数のＬＥＤ光源と、中央に開けられた第１窓部内に前記ＬＥＤ光源を配して前記実装面上に設置された複数の絶縁性反射シートと、複数開けられた第２窓部内にそれぞれ前記ＬＥＤ光源を配して前記実装面上及び前記絶縁性反射シート上に設置された反射シートと、を備え、前記第１窓部が、前記第２窓部よりも小径に設定され、前記絶縁性反射シートが、前記第２窓部内に露出していることを特徴とする。

このバックライトユニットでは、絶縁性反射シートの第１窓部が、反射シートの第２窓部よりも小径に設定され、絶縁性反射シートが第２窓部内に露出しているので、ＬＥＤ光源から水平方向に進む光が反射シートの第２窓部における端部（縁部）に反射され、その反射光の一部が下方向に進んでも露出している絶縁性反射シートで上方向に反射される。これにより、従来、実装基板に吸収されていた光束を低減して、輝度及び色度均一性を維持したまま光束利用効率を向上させることができると共に消費電力の低減を図ることができる。また、絶縁性反射シートが各ＬＥＤ光源に個別に対応して設置されているので、ＬＥＤ光源を配置する孔である第１窓部の大きさを小さく設定でき、実装基板の露出を極力抑えて光の利用効率を向上させることができる。

また、本発明のバックライトユニットは、前記絶縁性反射シートが、前記反射シートよりも薄いことを特徴とする。すなわち、このバックライトユニットでは、絶縁性反射シートが反射シートよりも薄いので、積層により反射シートの端部が高くなることを抑制すると共に、絶縁性反射シートの端部での反射を極力抑えることができる。

また、本発明のバックライトユニットは、前記絶縁性反射シートが、多層誘電体膜で形成されていることを特徴とする。すなわち、このバックライトユニットでは、多層誘電体膜で形成された絶縁性反射シートを採用するので、良好な絶縁性と９８％以上の高い反射率とを有した反射シートを得ることができる。

本発明の表示装置は、画像表示パネルと、前記画像表示パネルの裏面側に配された上記本発明のバックライトユニットと、を備えていることを特徴とする。すなわち、この表示装置では、上記本発明のバックライトユニットを備えているので、高い光束利用効率により低い消費電力で良好な画像表示が得られる。

また、本発明の表示装置は、前記画像表示パネルが、液晶表示パネルであることを特徴とする。すなわち、この表示装置では、液晶表示パネルを用いた液晶表示装置であるので、薄型軽量化及び低コスト化ができると共に、低い消費電力で良好な輝度や色度均一性を有した液晶表示が得られる。

本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るバックライトユニットによれば、絶縁性反射シートの第１窓部が、反射シートの第２窓部よりも小径に設定され、絶縁性反射シートが第２窓部内に露出しているので、第２窓部内に露出した絶縁性反射シートで下方への光を反射して、輝度及び色度均一性を維持したまま光束利用効率を向上させることができると共に消費電力の低減を図ることができる。したがって、これを採用した表示装置によれば、低い消費電力で良好な輝度や色度均一性を有した画像表示が可能になる。

以下、本発明に係るバックライトユニット及びこれを備えた表示装置の一実施形態を、図１から図３に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。

本実施形態の表示装置は、例えば液晶テレビジョン用の液晶ディスプレイに適用される液晶表示装置であって、図１に示すように、液晶表示パネル（画像表示パネル）１０と、液晶表示パネル１０の裏面側に配されたバックライトユニット１１と、を備えている。
なお、本実施形態では、液晶表示パネル１０の画面側及びバックライトユニット１１の光出射面側を表面側又は上面側として記載している。

上記バックライトユニット１１は、いわゆる直下型バックライトユニットであり、図１及び図２に示すように、下方から入射される光を拡散させて面内の光強度を均一にする拡散板１２及びその上面の拡散シート１３と、拡散板１２の下方に間隔を空けて対向配置された実装基板３と、該実装基板３の実装面である上面に設置された複数のＬＥＤ光源１と、中央に開けられた第１窓部１４ａ内に一つのＬＥＤ光源１を配して実装面上に設置された円形状の複数の絶縁性正反射シート（絶縁性反射シート）１４と、所定間隔を空けて複数開けられた第２窓部１５ａ内にそれぞれＬＥＤ光源１を配して実装面上及び絶縁性正反射シート１４上に設置された拡散反射シート（反射シート）１５と、拡散シート１３上に配され拡散シート１３からの光を液晶表示パネル１０に向けた上方向への照射光として出射するプリズムシート１６と、実装基板３上に複数のＬＥＤ光源１を囲むように設置され上部で拡散板１２を支持する枠部材１７と、を備えている。

上記拡散板１２は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等で形成され、拡散反射シート１５から一定の距離を隔てた上方に設置されている。
上記拡散シート１３は、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明な樹脂にシリカ粒子等を分散したもので構成されている。
これら拡散板１２及び拡散シート１３は、それぞれ入射される光を拡散・混色させて面内の光強度を均一にし、輝度均一性及び色度均一性を向上させる光学部材である。

上記実装基板３は、実装するＬＥＤ光源１用の配線が実装面にパターン形成されたガラスエポキシ樹脂等で形成されたプリント基板である。なお、この実装基板３の表面（実装面）には、レジスト（図示略）が成膜されている。

上記ＬＥＤ光源１は、Ｒ（赤），Ｇ（緑），Ｂ（青）のいずれか一色の単色発光ダイオード素子又はこれらを組み合わせたものを搭載した発光素子パッケージであり、これら各色の混色効果で白色光を得るものである。なお、白色ＬＥＤを得るためのＬＥＤ光源としては、上記以外でも種々のものが採用可能である。例えば、青色光又は紫外光の半導体発光素子をＹＡＧ蛍光体が添加された樹脂材で封止したものをＬＥＤ光源としても構わない。

上記絶縁性正反射シート１４は、例えばポリエステル系樹脂を用いた多層誘電体膜で形成されている反射率９８％以上の高反射シートである。また、この絶縁性正反射シート１４は、拡散反射シート１５よりも薄く、本実施形態では、拡散反射シート１５が厚さ０．２００ｍｍであるのに対し、絶縁性正反射シート１４は、厚さ０．０７ｍｍとされている。
なお、本実施形態では、例えば総厚０．６ｍｍ以下のＬＥＤ光源１を採用している。

上記第１窓部１４ａ及び上記第２窓部１５ａは、図３に示すように、それぞれ矩形状に開けられた孔であるが、上記第１窓部１４ａは、ＬＥＤ光源１の外形に対応した形状に切り抜かれて形成され、第２窓部１５ａよりも小径に設定されている。このため、絶縁性正反射シート１４が、第２窓部１５ａ内に露出している。なお、第１窓部１４ａが、ＬＥＤ光源１の外形よりも例えば２ｍｍ程度大きく設定されているので、十分なクリアランスをもって組み立てることが可能になる。

上記拡散反射シート１５は、拡散板１３等により下方向に返された光を上方向（発光面方向）へ反射させ、光をリサイクルする光学部材である。この拡散反射シート１５は、反射する際に拡散反射することから、バックライトとして輝度均一性及び色度均一性を向上させる効果を有している。
この拡散反射シート１５は、実装基板３表面のレジスト上に配され反射率９８％以上の白色ポリエステルフィルム等で形成されている。

上記プリズムシート１６は、拡散シート１３からの光を上面側に集光するための透明シート状の部材であり、平行な複数の稜線を有するプリズム部を上面側に有している。
上記液晶表示パネル１０は、透過型又は半透過型の液晶表示パネルが採用される。例えば、透過型の液晶表示パネル１０は、透明電極、配向膜及び偏光板をそれぞれ有する上基板と下基板との間隙にＴＮ液晶やＳＴＮ液晶等の液晶をシール材で封止したパネル本体を備えたものである。

このように本実施形態では、絶縁性正反射シート１４の第１窓部１４ａが、拡散反射シート１５の第２窓部１５ａよりも小径に設定され、絶縁性正反射シート１４が第２窓部１５ａ内に露出しているので、ＬＥＤ光源１から水平方向に進む光が拡散反射シート１５の第２窓部１５ａにおける端部（縁部）に反射され、その反射光の一部が下方向に進んでも露出している絶縁性正反射シート１４で上方向に反射される。これにより、従来、実装基板３に吸収されていた光束を低減して、輝度及び色度均一性を維持したまま光束利用効率を向上させることができると共に消費電力の低減を図ることができる。また、絶縁性正反射シート１４が各ＬＥＤ光源１に個別に対応して設置されているので、ＬＥＤ光源１を配置する孔である第１窓部１４ａの大きさを小さく設定でき、実装基板３の露出を極力抑えて光の利用効率を向上させることができる。

また、絶縁性正反射シート１４が拡散反射シート１５よりも薄いので、積層により拡散反射シート１５の端部が高くなることを抑制すると共に、絶縁性正反射シート１４の端部での反射を極力抑えることができる。
したがって、上記バックライトユニット１１を用いた表示装置では、高い光束利用効率により低い消費電力で良好な輝度や色度均一性を有した液晶表示が得られる。

なお、本実施形態のバックライトユニット１１を、実際に１４．５インチのサイズにおいて３００ｐｃｓの搭載数でＬＥＤ（ＬＥＤ光源１）を実装して作製し、バックライト輝度を測定した結果、従来のバックライトユニットに比べて１〜３％の向上が得られた。

なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。

例えば、上記実施形態では、拡散シート１３を用いているが、拡散シート１３を省略したバックライトユニットとしても構わない。また、１枚のプリズムシート１６を用いているが、２枚のプリズムシートを採用したバックライトユニットとしても構わない。
上記実施形態では、画像表示パネルとして液晶表示パネルを採用しているが、他の画像表示パネルを用いても構わない。例えば、電子ペーパーなどの画像表示パネルを採用しても良い。

本発明に係るバックライトユニット及び表示装置の一実施形態において、表示装置を示した概略的な断面図である。 本実施形態において、水平方向に進行する光の反射を説明するためのＬＥＤ光源周辺を示す拡大断面図である。 本実施形態において、ＬＥＤ光源周辺を示す拡大平面図である。 本発明に係るバックライトユニット及び表示装置の従来例において、水平方向に進行する光の反射を説明するためのＬＥＤ光源周辺を示す拡大断面図である。

符号の説明

１…ＬＥＤ光源、２，１５…拡散反射シート（反射シート）、３…実装基板、１０…液晶表示パネル（画像表示パネル）、１１…バックライトユニット、１２…拡散板、１３…拡散シート、１４ａ…第１窓部、１４…絶縁性正反射シート（絶縁性反射シート）、１５ａ…第２窓部、１７…枠部材

Claims (5)

1. 拡散板と、
   該拡散板の下方に対向配置された実装基板と、
   該実装基板の実装面上に設置された複数のＬＥＤ光源と、
   中央に開けられた第１窓部内に前記ＬＥＤ光源を配して前記実装面上に設置された複数の絶縁性反射シートと、
   複数開けられた第２窓部内にそれぞれ前記ＬＥＤ光源を配して前記実装面上及び前記絶縁性反射シート上に設置された反射シートと、を備え、
   前記第１窓部が、前記第２窓部よりも小径に設定され、
   前記絶縁性反射シートが、前記第２窓部内に露出していることを特徴とするバックライトユニット。
2. 請求項１に記載のバックライトユニットにおいて、
   前記絶縁性反射シートが、前記反射シートよりも薄いことを特徴とするバックライトユニット。
3. 請求項１又は２に記載のバックライトユニットにおいて、
   前記絶縁性反射シートが、多層誘電体膜で形成されていることを特徴とするバックライトユニット。
4. 画像表示パネルと、
   前記画像表示パネルの裏面側に配された請求項１から３のいずれか一項に記載のバックライトユニットと、を備えていることを特徴とする表示装置。
5. 請求項４に記載の表示装置において、
   前記画像表示パネルが、液晶表示パネルであることを特徴とする表示装置。

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