JP2009036673A - 時刻修正装置、時刻修正装置付き計時装置及び時刻修正方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電波信号を受信する際に駆動する第1クロック発振部35と常時動作して時刻情報を生成に使用される第2クロック発振部38とを有し、時刻修正情報取得部66が、時刻修正情報74を取得した際は時刻修正情報74に基づいて時刻情報を修正し、取得しなかった際は、補正時間情報94により時刻情報を補正する時刻情報補正部とを備える時刻修正装置10等。
【選択図】図13
Description
また、一方、長波標準電波などの信号を受信し、この電波信号に含まれる時刻コードを解析して、時刻を修正を行う方法も提案されている。
そして、このように、GPS衛星からの信号や長波標準電波の信号などの電波信号を受信するには、受信機側に、極めて正確で、高精度なクロック発振器が必要となっている。
そこで、通常、このような高精度なクロック発振器は、電波信号を受信する際のみ駆動させるようにしている。そして、それ以外では、消費電力の少ない、低速なクロック発振器を使用するようにしている。ここで、低速クロック発振器は、例えば、32kHzのクロック発振器である。この32kHzのクロック発振器は、温度等の環境の変化によって、周波数が変動する場合があるが、変動した周波数を補正する機能を有していない。
このため、この32kHzのクロック発振器をタイマーとして使用して、次の受信のタイミングを測る場合に、タイマーが判断する受信時刻と実際の受信時刻とのタイミング誤差が生じてしまう場合がある。そこで、周波数精度の高いクロック発振器として、例えば、温度補償手段を有する温度補償付き水晶発振器(TCXO)に基づいて、受信タイミングの補正を行うようになっている移動無線端末装置が提案されている(例えば、特許文献1、段落0010)。
これらは、いずれも電波信号を受信する際のタイミングの調整を行うようになっているものであり、高速で高精度なクロック発振器は、動作時の消費電力が大きいので、常時動作させておく場合には、大きい電力が得られる大型の電池等が必要であることから、できるだけ動作時間を限定している。そして、通常は、消費電力の少ない低速で低精度のクロック発振器で信号を発信して受信のタイミングをカウントするものである。
そして、電波信号が受信できない場合には、第2クロック発振部の周波数偏差量を計測して、この周波数偏差量から補正時間情報を生成し、時刻情報補正部が、補正時間情報に基づいて時刻情報を補正する、仮の時刻修正が行われるようになっている。そして、時刻情報を含む電波信号を受信できた際は、この電波信号の時刻情報に基づいて時刻情報修正部が、第2クロック発振部の生成する時刻情報が修正されるようになっている。
このため、受信ができた際は、正確に時刻情報の修正ができ、また、受信ができなかった際にも、時刻情報を生成する際に使用する第2クロック発振部の周波数のズレに基づいた補正ができるので、時刻のズレの少ない時刻修正装置を提供することができる。
前記構成によれば、24時間ごとに電波信号の受信を開始するために、第1クロック発振部の開始情報が設定されている。このため、一定時間ごとに、決まった時刻で、時刻修正を行うことができる。従って、使用者が、受信し易い環境を選択して設定でき、時刻情報の修正が確実に行うことが可能となる。
前記構成によれば、電波信号は、位置情報衛星からの衛星信号となっている。従って、使用環境が異なる環境でも、時刻修正装置の使用が可能となる。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明に係る時刻修正装置付き計時装置である例えば、GPS時刻修正装置付き腕時計10(以下「GPS付き腕時計」という)を示す概略図であり、図2は、図1の概略断面端部図である。また、図3は、図1及び図2のGPS付き腕時計10の主なハードウエア構成等を示す概略図である。
図1及び図2に示すように、GPS付き腕時計10は、その表面に文字板12、秒針、分針、時針等の指針13が配置される時刻表示部と、緯度や経度各種メッセージが表示されるLCD表示パネル等からなるディスプレイ14等が形成されている。そして、このディスプレイ14は、緯度、経度や都市名等の位置情報を表示する他、メッセージ情報を表示する。そして、指針13はモータコイル18などからなるステップモータで歯車を介して駆動される。
なお、GPS衛星15は、位置情報衛星の一例となっている。
GPS付き腕時計10は、以上のように構成されている。
以下、図3に示す各構成について説明する。
図3に示すように、GPS付き腕時計10は、受信部44(例えば、GPS装置)を備え、図1のGPS衛星15から受信した信号をアンテナ11からフィルタ(SAW)26やRF部(Radio Frequency:無線周波数)30を介してベースバンド部31で信号として取出される構成となっている。
つまり、フィルタ(SAW)26は、バンドパスフィルタであり、1.5GHzの衛星信号を抜き出すものとなっている。そして、このように抜き出された衛星信号は、LNA27で増幅された後、ミキシングされ、IF(中間周波数)にダウンコンバートされる。また、PLL回路28用のクロック信号は、温度補償付き水晶発振器(TCXO)35から生成されるようになっている。IFフィルタ、IFアンプを通り、ADC(A/D変換器)29でデジタル信号に変換される。そして、ベースバンド部31で、制御信号に基づき、衛星信号の演算を行うようになっている。ベースバンド部31で得られた時刻データ、測位データは、記憶部39に記憶され、駆動回路43を通して、修正された時刻情報を表示するようになっている。
また、ベースバンド部31には、DSP(Digital Signal Processor)32、CPU(Central Processing Unit)33a、SRAM(Static Random Access Memory)34を備え、温度補償付き水晶発振器(TCXO)35やフラッシュメモリ36等も接続されている。
そして、時刻修正装置40は、時計用制御部37に備わる32.768kHzの水振振動子38aに基づく時計用発振器38の周波数振動をカウントして時刻情報を生成する時刻情報生成部の一例である時刻カウンタ41を有している。また、水晶振動子38aに基づく時計用発振器38の周波数情報の変動である偏差量をTCXO35に基づいて、計測するクロック偏差量計測回路42や記憶部39、CPU33bを備える。そして、時計用制御部37は、駆動回路43を経て、時刻表示装置45の表示時刻情報を修正して、表示するようになっている。
つまり、本実施の形態における時計機構は、いわゆる電子時計となっている。
そこで、表示時刻データの誤差が生じないために、基準のクロックを発生される発振器に、受信部44が受信する際に使用する高精度で高速なTCXO35を使用すると、消費電力が大きくなり、腕時計等の小型の電子機器には不向きである。このため、常時駆動して、基準クロックを発生する発振器は、時計用発振器38を使用し、その時刻のずれは、例えば、GPS衛星15の衛星信号の時刻情報によって修正を加えるようになっている。
ここで、TCXO35は、第1クロック発振部の一例であり、時計用発振器38は、第2クロック発振部の一例となっている。そして、TCXO35は、周波数情報に基づいて高精度で高速な周波数信号を出力するようになっており、受信部44が、GPS衛星15を受信する際にのみ駆動するようになっている。
そして、本実施の形態では、GPS衛星15などの位置情報衛星からの衛星信号に含まれる時刻情報などを受信できなかった場合においても、表示時刻データが終始されるよう構成となっており、時刻情報のずれが大きくならないようにしている。
図4に示すように、GPS付き腕時計10は、制御部51を有し、制御部51は、各種プログラム格納部60、各種データ記憶部70、クロック補正用各種プログラム80、クロック補正用各種データ記憶部90を有する構成となっている。
そして、図4に示す各種プログラム格納部60内の各種プログラムは、主に各種データ記憶部70内の各種データを処理する構成となっており、クロック補正用各種プログラム格納部80の各種プログラムは、主にクロック補正用各種データ記憶部90の各種データを処理する構成となっている。
また、図4には、各種プログラム格納部60、各種データ記憶部70及びクロック補正用各種プログラム格納部80、クロック補正用各種データ記憶部90と分けて示してあるが、実際に、このようにデータが分けて格納されているわけではなく、説明上の便宜のために分けて記載したものである。
なお、図4の各種プログラム格納部60、各種データ記憶部70は、GPS衛星15から衛星信号を受信する際、受信した衛星信号の時刻情報を処理する際に使用する各種プログラム、各種データを主にまとめて記載している。そして、クロック補正用各種プログラム格納部80、クロック補正用各種データ記憶部90には、衛星信号を受信できなかった場合に関係する各種プログラム、各種データを主にまとめて記載している。
図9は、本実施の形態にかかるGPS付き腕時計10の主な動作等を示す概略フローチャートである。
具体的には、図5の受信タイミング判断プログラム61は、図6の受信タイミングデータ77を参照し、図6の前回受信時刻データ71からの経過時間が受信タイミングであるかを判断する。たとえば、受信タイミングデータ77は、前回の受信の時刻から24時間毎と設定されている。そして、前回の受信の時刻は、図6の前回受信時刻データ71に記憶されている。従って、前回の受信の時刻から図6の受信タイミングデータ77に達していない場合は、達するまで、カウントされるようになっている。
ここで、このカウントデータは、後述する第2クロック発振部の一例である時計用発振器38(図3参照)の周波数信号に基づいて、カウントするようになっている。時計用発振器38は、図5の時刻情報生成プログラム68により、周波数信号に基づいてカウントして、生成時刻データ76を生成するようになっている。この生成時刻データ76は、GPS付き腕時計10の指針13やディスプレイ14に表示される時刻の基準データとなっている。そして、この受信タイミングに達した際の時刻データが図6の今回受信時刻データ72に記憶されるようになっている。
このTCXO35は、上述したように、温度補償付きであり、温度による周波数変動等がなく、高精度で高速な周波数信号に基づいて、正確なクロック信号を発生することができる。しかし、消費電力が大きいため、常時駆動することはなく、GPS衛星15からの衛星信号を受信する際にのみ駆動するようになっている。
つまり、TCXO35は、周波数情報に基づいて高精度で高速な周波数信号を出力するようになっており、受信部44(図3参照)が、GPS衛星15を受信する際にのみ駆動するようになっている。そして、このTCXO35は、温度補償回路が付いているので、温度によって、周波数情報が変動することがない(図10参照)。
従って、このTCXO35に基づいて、受信タイミングでの時計用発振器38の周波数情報を計測して、図8の受信時周波数データ92に記憶する。ここで、時計用発振器38(図3参照)の設定時の周波数情報は、図8の設定時周波数データ91に記憶されている。設定時の周波数情報とは、初期の周波数情報であって、常温付近(例えば、20℃〜30℃程度)における周波数情報となっている(図10参照)。
そして、図7の周波数補正量計測プログラム81が、設定時周波数データ91と受信時周波数データ92とを比較して、周波数のずれ量(偏差量、周波数偏差ともいう)を計測して、このずれ量を周波数補正量データ93として記憶するようになっている。これで、受信時の時計用発振器38の周波数のずれ量が計測できるようになっている。ここで、図10を参照すると、周波数のずれ量である周波数偏差は、常温付近(例えば、20℃〜30℃程度)では0となっており、常温付近を頂点に放物線を描くようになっている。従って、常温より、高温または低温になると周波数偏差はマイナス方向にずれるようになっている。周波数偏差は、ppmオーダーで計測されるようになっている。
具体的には、図5の受信停止判断プログラム65が、図6の受信停止データ73を参照して、受信停止時間である定時間経過したかを判断する。
ST5で、定時間が経過していないと判断された場合は、ST6に進み、GPS衛星15が捕捉できたかが判断される。捕捉できていない場合は、ST2に戻り、捕捉できた場合は、ST7に進む。
ST8では、図5の衛星時刻情報取得プログラム66が、取得した時刻関連情報を図6の修正時刻データ74として記憶する。
GPS衛星15からは、図11(a)に示すように、1フレーム(30秒)単位で信号が送信され。この1フレームは、5個のサブフレーム(1サブフレームは6秒)を有している。各サブフレームは、10ワード(1ワードは0.6秒)を有している。
また、各サブフレームの先頭のワードは、TLM(Telemetry word)データが格納されたTLMワードとなっており、このTLMワード内には、図11(b)に示すように、その先頭にプリアンブルデータが格納されている。
また、TLMに続くワードは、HOW(hand over word)データが格納されたHOWワードとなり、その先頭には、TOW(Time of week)というGPS衛星の時刻関連情報であるGPS時刻情報(Zカウント)が格納されている。
このZカウントは、次に続く、サブフレームのTLMの開始部分の時刻が格納されている。
GPS時刻は毎週日曜日の0時から経過時間が秒で表示され、翌週の日曜日の0時に0に戻るようになっている。このように、サブフレームの二つ目のワードである、HOWワードを参照すれば、GPS時刻情報であるZカウントを取得することができる。
以上のように、本実施形態では、時刻関連情報であるGPS時刻情報等を取得して、時刻修正を行うようにもなっている。
このTCXO35は、電波信号の受信の際に、高精度クロック駆動開始プログラム63により、駆動を開始し、高精度クロック停止プログラム64により、駆動を停止するようになっている。また、時計用発振器38は、常時動作して、時刻情報を生成する際に使用されるようになっている。
そして、周波数補正量計測プログラム81が、図8の設定時周波数データ91(設定時周波数情報の一例)と受信時周波数データ92(低速周波数情報の一例)とを比較して、周波数補正量データ93(周波数偏差量の一例)を計測するようになっている。さらに、図7の補正時刻情報算出プログラム82は、図6の前回受信時刻データ71(前回受信時刻情報の一例)と今回受信時刻データ72(今回時刻情報の一例)と、図8の周波数補正量データ93(周波数偏差量の一例)とに基づいて、図8の算出補正時刻データ94(補正時間情報の一例)を生成する。
ここで、図8のクロック補正用各種データ記憶部90は、周波数補正用データ記憶部の一例となっており、図8の周波数補正量データ93(周波数偏差量の一例)に基づいてデータが書き換えられるようになっている。
従って、第1の実施形態によれば、GPS衛星15からの衛星信号(電波信号の一例)を受信して修正時刻データ74(時刻修正情報の一例)を取得した際には、この修正時刻データ74により、生成時刻データ76(時刻情報の一例)が修正される。
従って、このように、受信ができなかった場合においても、時刻情報の補正を行うことで、表示する表示時刻のズレ量が少なくすみ、使用者に便利である
図14及び図15は、本発明の第2の実施形態にかかるGPS付き腕時計10a(図1参照)の一部の構成を示す概略ブロック図であり、図16は、本実施形態にかかるGPS付き腕時計10aの動作を説明するための概略フローチャートである。
本実施形態にかかるGPS付き腕時計10aの構成等は、上述の第1の実施形態に係るGPS付き腕時計10の構成等と多くが共通しているため、共通の構成は同一符号等として説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。図5の各種プログラム格納部60及び図6の各種データ記憶部70の概略ブロック図は、第1の実施形態と重複しているので、説明において使用する場合は、図5及び図6を参照し、説明は省略する。また、図16の概略フローチャートも第1の実施形態に係る概略フローチャート(図9参照)と多くの構成が一致しているので、同一の工程は、説明を省略する。
つまり、第2の実施形態において、第1の実施形態と異なる点は、図16の概略フローチャートにおいて、ST10の次の工程及びST14の次の工程として、ST20が追加されている。そして、その関係で、図14のクロック補正用各種プログラム格納部80a内に、周波数補正プログラム84が追加されている。また、図15のクロック補正用各種データ記憶部90a内に、補正後周波数データ95が追加されている。
つまり、第2の実施形態に係る工程において、第1の実施形態に係る図9の概略フローチャートのST1からST10までの工程と、ST11からST14までの工程は同様となっており、ST20が更に追加されている点が異なる。以下、相違点を中心に説明していく。
ST20では、図3の時計用発振器38の周波数を周波数補正量データに基づいて補正する。具体的には、図14の周波数補正プログラム84が、図15の周波数補正量データ93に基づいて、時計用発振器38の周波数情報である周波数補正量データ93を補正し、図15の補正後周波数データ95として記憶する。そして、この補正後周波数データ95に基づいて、時計用発振器38の周波数信号が補正され、生成時刻データ76が生成される。
図17(A)は、表示時刻データ75の修正の概略イメージであり、縦軸が時刻ズレ量であり、横軸は経過時間である。そして、図17(B)は、時計用発振器38の周波数補正の概略イメージである。
そして、時刻情報の修正のタイミングである受信タイミングを24時間ごとに設定している。従って、一日に一回、時刻修正のためにGPS衛星15のサーチを行うイメージとなっている。時計用発振器38は、表示用の時刻情報を生成するために常時駆動している。そして、この時計用発振器38は、一日の間に、時刻ズレが発生する。これは、上述で説明したように、温度などの環境状況より、周波数がずれるためである(図10参照)。そして、図17(A)の(a)と(c)では、GPS衛星15の衛星信号の受信に成功した際のイメージであり、この場合は、第1の実施形態で説明したように、図5の表示時刻情報修正プログラム67が、表示時刻情報を図6の修正時刻データ74に基づいて修正する。
そして、このタイミングにおいて、図17(B)で示すように時計用発振器38の周波数が、上述した図14の周波数補正プログラム84により補正される(図17(B)の(a1)、(c1))。
そして、この場合も、同様に、時計用発振器38の周波数が、上述した図14の周波数補正プログラム84により補正される(図17(B)の(b1))。
図18及び図19は、本発明の第3の実施形態にかかるGPS付き腕時計10b(図1参照)の主な構成を示す概略ブロック図であり、図20は、本実施形態にかかるGPS付き腕時計10bの動作を説明するための一部概略フローチャートである。
本実施形態にかかるGPS付き腕時計10bの構成等は、上述の第1の実施形態及び第2の実施形態に係るGPS付き腕時計10、10aの構成等と多くが共通しているため、共通の構成は同一符号等として説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図5の各種プログラム格納部60及び図6の各種データ記憶部70の概略ブロック図は、第1の実施形態と重複しているので、説明において使用する場合は、図5及び図6を参照し、説明は省略する。
第3の実施形態において、第2の実施形態と異なる点は、図20の一部概略フローチャートにおいて、ST1の工程において、受信タイミングで無い場合に、ST30、ST31が実施されるようになっている点である。そして、その関係で、図18のクロック補正用各種プログラム格納部80b内に、周波数補正期間カウントプログラム85、定時間周波数補正プログラム86が追加されている。また、図19のクロック補正用各種データ記憶部90b内に、周波数補正期間データ96が追加されている。
それ以外の工程等は、第2の実施形態の工程と同様となっている。つまり、ST1で受信タイミングである場合以下は、ST2〜ST14の工程とST20の工程を行うようになっている。これらの工程は、第1及び第2の実施形態で説明したので、省略する。
以下、相違点を中心に説明していく。
そして、周波数補正期間を経過した場合は、ST31に進み、図18の定時間周波数補正プログラム86が、時計用発振器38の周波数情報を図19の周波数補正量データ93で補正される。この周波数補正量データ93は、前回の受信時の周波数補正量である。
そして、ST1に戻るようになっている。そして、以下のST2〜ST14、ST20の工程を行うようになっている。
図21及び図22は、本発明の第4の実施形態にかかるGPS付き腕時計10c(図1参照)の主な構成を示す概略ブロック図であり、図23は、本実施形態にかかるGPS付き腕時計10cの動作を説明するための一部概略フローチャートである。
本実施形態にかかるGPS付き腕時計10cの構成等は、上述の第1の実施形態及び第2の実施形態に係るGPS付き腕時計10、10aの構成等と多くが共通しているため、共通の構成は同一符号等として説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図5の各種プログラム格納部60及び図6の各種データ記憶部70の概略ブロック図は、第1の実施形態と重複しているので、説明において使用する場合は、図5及び図6を参照し、説明は省略する。
第4の実施形態において、第2の実施形態と異なる点は、図23の一部概略フローチャートにおいて、ST10の工程の後であってST20の工程の前にST40の工程が追加されている点と、ST13に次いで、ST42の工程及び、ST43、ST44の工程が追加されている点にある。
そして、その関係で、図21のクロック補正用各種プログラム格納部80c内に、補正量閾値判断プログラム87、閾値修正時刻算出プログラム88、表示時刻情報閾値補正プログラム89が追加されている。また、図22のクロック補正用各種データ記憶部90c内に、閾値データ97、受信時修正時刻データ98、閾値修正時刻量データ99が追加されている。
それ以外の工程等は、第2の実施形態の工程と同様となっている。つまり、ST1〜ST5までの工程、ST5〜ST10まで進む工程、ST20の工程、ST11〜ST13までの工程、ST14の工程は、第1及び第2の実施形態で説明したので、省略する。
以下、相違点を中心に説明する。
ST41では、前回の衛星の受信に成功した際の時刻修正量データと算出補正時刻データを比較するようになっている。つまり、図21の補正量閾値判断プログラム87が、図22の受信時修正時刻データ98と算出補正時刻データ94を比較する。
そして、ST42に進み、算出補正時刻データ94が受信時修正時刻データ98から閾値時間内であるか判断する。つまり、図21の補正量閾値判断プログラム87は、図22の算出補正時刻データ94と図22の受信時修正時刻データ98を比較し、この差が、図22の閾値データ97の範囲内であるか判断する。この閾値データ97は、例えば、±0.5秒程度の値となっており、これは時計用発振器38(図3参照)の精度に起因するデータとなっている。
一方、ST42で、範囲内でないと判断されると、ST43に進む。ST43では、受信時修正時刻データ98から閾値時間分を足して、閾値修正時刻量データ99として記憶される。具体的には、図21の閾値修正時刻算出プログラム88が、図22の受信時修正時刻データ98に、閾値データ97を足して、閾値修正時刻量データ99として記憶する。
次いで、ST20に進み、時計用発振器38の周波数情報が補正される。この工程は、第2の実施形態で説明したと同様である。
そして、補正量閾値判断プログラム87が、閾値データ97を越えていると判断した場合は、閾値修正時刻算出プログラム88が、受信時修正時刻データ98と閾値データ97に基づいて、閾値修正時刻量データ99を算出する。そして、表示時刻情報閾値補正プログラム89が、時刻情報である生成時刻データ76を閾値修正時刻量データ99に基づいて修正する。このため、時刻情報である生成時刻データ76が、受信時修正時刻データ98と閾値データ97に基づいて修正されることになる。
そこで、これを防ぐために、算出補正時刻データ94(補正時間情報の一例)と、前回の時刻の修正量である受信時修正時刻データ98(受信時修正時刻量情報の一例)とを比較する。そして、算出補正時刻データ94が、受信時修正時刻データ98から閾値データ97の範囲内であれば、その算出補正時刻データ94で、時刻情報を補正する。
しかし、逆に、閾値データ97の範囲内でないと判断された場合は、算出補正時刻データ94による補正は行わず、前回の受信の際の受信時修正時刻データ98と閾値データ97とに基づいて生成時刻データ76を修正する。このため、表示される時刻情報が、大きくずれてしまうことが無い。
また、上述の各実施形態は、GPS衛星について説明したが、本発明は、GPS衛星だけではなく、ガリレオ、GLONASSなどの他の全地球的航法衛星システム(GNSS)やSBASなどの静止衛星や準天頂衛星などの時刻情報を含む衛星信号である電波信号を発信する位置情報衛星でもよい。あるいは、長波標準電波などの時刻情報を含む電波信号でもよい。
本発明は、上述の各実施形態に限定されない。
Claims (10)
- 時刻修正情報を含む電波信号を受信する際に開始情報に基づいて駆動を開始して停止情報に基づいて駆動を停止する相対的に高速な高速周波数情報に基づいて高速周波数信号を出力する第1クロック発振部と、
常時動作して、時刻情報を生成する際に使用される前記第1クロック発振部より相対的に低速な低速周波数情報に基づいて低速周波数信号を出力する第2クロック発振部と、
前記第2クロック発振部の設定時周波数情報と前記第1クロック発振部の駆動中の前記第2クロック発振部の前記低速周波数情報とを比較して、周波数偏差量を計測する周波数偏差計測部と、
前記電波信号の前回の受信の際の前記時刻情報である前回受信時時刻情報から前記電波信号の今回の受信の際の前記時刻情報である今回時刻情報までの経過情報と前記周波数偏差量とに基づいて補正時間情報を生成する補正時間生成部と、
前記電波信号から前記時刻修正情報を取得する時刻修正情報取得部と、
を有し、
前記時刻修正情報取得部が前記時刻修正情報を取得した際には、前記時刻修正情報に基づいて前記時刻情報を修正する時刻情報修正部と、
前記時刻修正情報取得部が前記時刻修正情報を取得しなかった際には、前記補正時間情報により前記時刻情報を補正する時刻情報補正部と、
を備えることを特徴とする時刻修正装置。 - 前記低速周波数情報を前記周波数偏差量に基づいて補正する周波数補正部を有し、
前記第1クロック発振部が駆動した際には、前記低速周波数情報は前記周波数補正部により補正した補正低周波数情報とされ、前記時刻情報は前記補正低周波数情報の補正低周波数信号に基づいて生成されることを特徴とする請求項1に記載の時刻修正装置。 - 前記第2クロック発振部の前記低速周波数情報に基づいた前記低速周波数信号は、前記周波数偏差量に基づいて一定時間経過ごとに補正する定時間周波数補正部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の時刻修正装置。
- 前記第2クロック発振部の低速周波数補正用データ記憶部を備え、前記第2クロック発振部の前記低速周波数情報は、前記周波数偏差量に基づいて前記低速周波数補正用データ記憶部のデータを書き換えることで補正されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の時刻修正装置。
- 前記時刻情報を前記時刻修正情報に基づいて修正した前回の時刻の修正量である受信時修正時刻量情報と、今回の前記補正時間情報とを比較して、前記補正時間情報が前記受信時修正時刻量情報から閾値時間情報の範囲内となっているかを判断する閾値時間判断部を有し、
前記閾値時間判断部が、前記閾値時間情報を越えていると判断した場合は、
前記時刻情報は、前記受信時修正時刻量情報と前記閾値時間情報に基づいて修正されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の時刻修正装置。 - 前記第1クロック発振部は温度補正手段を備える温度補償付き水晶発振器(TCXO)であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の時刻修正装置。
- 前記第1クロック発振部の前記開始情報は、前記前回受信時時刻情報から24時間後であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の時刻修正装置。
- 前記電波信号は、位置情報衛星からの衛星信号であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の時刻修正装置。
- 時刻修正情報を含む電波信号を受信する際に開始情報に基づいて駆動を開始して停止情報に基づいて駆動を停止する相対的に高速な高速周波数情報に基づいて高速周波数信号を出力する第1クロック発振部と、
常時動作して、時刻情報を生成する際に使用される前記第1クロック発振部より相対的に低速な低速周波数情報に基づいて低速周波数信号を出力する第2クロック発振部と、
前記第2クロック発振部の設定時周波数情報と前記第1クロック発振部の駆動中の前記第2クロック発振部の前記低速周波数情報とを比較して、周波数偏差量を計測する周波数偏差計測部と、
前記電波信号の前回の受信の際の前記時刻情報である前回受信時時刻情報から前記電波信号の今回の受信の際の前記時刻情報である今回時刻情報までの経過情報と前記周波数偏差量とに基づいて補正時間情報を生成する補正時間生成部と、
前記電波信号から前記時刻修正情報を取得する時刻修正情報取得部と、
を有し、
前記時刻修正情報取得部が前記時刻修正情報を取得した際には、前記時刻修正情報に基づいて前記時刻情報を修正する時刻情報修正部と、
前記時刻修正情報取得部が前記時刻修正情報を取得しなかった際には、前記補正時間情報により前記時刻情報を補正する時刻情報補正部と、
を備えることを特徴とする時刻修正装置付き計時装置。 - 時刻修正情報を含む電波信号を受信する際に開始情報に基づいて駆動を開始して停止情報に基づいて駆動を停止する相対的に高速な高速周波数情報に基づいて高速周波数信号を出力する第1クロック発振部と、
常時動作して、時刻情報を生成する際に使用される前記第1クロック発振部より相対的に低速な低速周波数情報に基づいて低速周波数信号を出力する第2クロック発振部と、
を備える時刻修正装置の時刻修正方法であって、
前記第2クロック発振部の設定時周波数情報と前記第1クロック発振部の駆動中の前記第2クロック発振部の前記低速周波数情報とを比較して、周波数偏差量を計測する周波数偏差計測工程と、
前記電波信号の前回の受信の際の前記時刻情報である前回受信時時刻情報から前記電波信号の今回の受信の際の前記時刻情報である今回時刻情報までの経過情報と前記周波数偏差量とに基づいて補正時間情報を生成する補正時間生成工程と、
前記電波信号から前記時刻修正情報を取得する時刻修正情報取得工程と、
前記時刻修正情報取得部が前記時刻修正情報を取得した際には、前記時刻修正情報に基づいて前記時刻情報を修正する時刻情報修正工程と、
前記時刻修正情報取得部が前記時刻修正情報を取得しなかった際には、前記補正時間情報により前記時刻情報を補正する時刻情報補正工程と、
を有することを特徴とする時刻修正装置の時刻修正方法。
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