JP2009034695A - Cooling structure for die - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、金型の冷却構造に関し、さらに詳しくは、金型内に形成された通路に水などの冷却媒体を通すことによりその金型の冷却を行う構造に関するものである。 The present invention relates to a mold cooling structure, and more particularly to a structure for cooling a mold by passing a cooling medium such as water through a passage formed in the mold.
溶融された金属材料や樹脂材料(以下、これらをまとめて成形材料という)を所望の形状に成形するためのキャビティを形成する金型においては、成形材料の熱により高温となる金型を冷却して金型を適切な温度に維持することが製品の品質及び生産性を向上させるために重要である。従来、金型の内部に設けられた冷却通路に冷却水等の冷却媒体を流通させることにより、金型を冷却することが従来から一般に行われている。 In a mold for forming a cavity for molding a molten metal material or resin material (hereinafter collectively referred to as a molding material) into a desired shape, the mold that is heated to a high temperature by cooling the molding material is cooled. It is important to maintain the mold at an appropriate temperature in order to improve the quality and productivity of the product. Conventionally, the mold is generally cooled by circulating a cooling medium such as cooling water through a cooling passage provided in the mold.
従来の金型の冷却構造としては、金型の冷却が必要な所定の位置にそれぞれ冷却穴を形成し、各冷却穴に冷却パイプを挿入するものが知られている。冷却パイプは、一般に図16に示すように、冷却穴200に挿入されてその先端近傍に冷却媒体を導入するインナパイプ300と、インナパイプ300の基端側に外嵌されて冷却穴200の基端近傍から冷却媒体を排出するアウタパイプ301とを有する所謂二重管構造となっている。そして、インナパイプ300に冷却媒体の供給路を接続する供給路接続口800と、アウタパイプ301に冷却媒体の排出路を接続する排出路接続口900は、それぞれインナパイプ300とアウタパイプ301の側部に接合されており、供給路および排出路を構成するホースがそれぞれ接続される。冷却穴200に供給された冷却媒体が漏出するのを防止するために、アウタパイプ301の外周面にはOリング302が設けられている。冷却パイプは、不用意に抜け出すことがないように、たとえば金型100の背面側に押え板303を設けて冷却パイプの端部を押えるなどにより固定されている。
As a conventional mold cooling structure, there is known a structure in which cooling holes are formed at predetermined positions where the mold needs to be cooled, and a cooling pipe is inserted into each cooling hole. As shown in FIG. 16, the cooling pipe is generally inserted into the
また、別の従来の金型の冷却構造としては、図17に示すように、金型101の冷却が必要な所定の位置にそれぞれ冷却穴201が形成され、各冷却穴201の中間部を連通して各冷却穴201に冷却媒体を供給すると共に各冷却穴201から冷却媒体を排出する連通路700が金型101内に形成され、各冷却穴201に冷却パイプ305が配置されたものが知られている。冷却パイプ305は、冷却穴201に挿入されてその冷却穴201における上流側の連通路700から冷却穴201の先端近傍に冷却媒体を導入するもので、冷却パイプ305の端部が冷却穴201における連通路700の上流側に開口するように冷却パイプ305を保持すると共に各冷却穴201と上流側の連通路700との連通を閉塞し、且つ、各冷却穴201とその下流側の連通路700との連通を許容するための切り欠き306が設けられた栓部材307と、冷却穴201の連通路700よりも基端側に挿入されて栓部材307を保持すると共に冷却穴201の連通路700よりも基端側を閉塞する埋め栓308とを有している。そして、図18に横断平面図で示すように、従来の連通路700は、所定の位置に形成された複数の冷却穴201を連通するために、互いに隣接する冷却穴201、201を直線状に結ぶようにドリルなどによって金型101の側部から穴明け加工し、穴の開放端部に埋め栓309を施している。
As another conventional mold cooling structure, as shown in FIG. 17, a
また、さらに別の従来の金型の冷却構造としては、特許文献1が知られている。特許文献1には、金型内に形成された通路に冷却水を通すことによりその金型の冷却を行う構造の金型冷却装置において、前記通路内には、スラッジが付着し易いスラッジ保持材が前記金型から取り外しできる構造で位置決めされていること、さらには前記通路は、主通路と、その主通路から分岐した深穴である冷却穴とを備えており、この構成に加えて、前記スラッジ保持材は板状に成形されて前記主通路の流れを遮るようにその主通路を横断して前記冷却穴の元部から先端近傍まで挿入されるように位置決めされていることなどを特徴とする金型冷却装置が開示されている。
Further,
そして、特許文献1には、「冷却水通路3は、冷却水入口(図示されていない)から冷却水出口(図示されていない)まで冷却水を導くための横穴3yと、その横穴3yから直角に分岐して金型2の突出部2tを冷却する深穴である冷却穴3sとから構成されている」(0007)、「スラッジ保持部材4は、冷却水を冷却穴3sの先端まで導くとともに冷却水に含まれるスラッジを捕集するための板状部材であり、ボルト部41、フランジ部42、プレート部43及び被覆材44とから構成されている。前記ボルト部41はスラッジ保持部材4を金型2に固定するためのものであり、前記冷却穴3sと同心となる位置に形成された金型2の雌ねじ穴2mに螺合されるようになっている。また、前記フランジ部42はボルト部41の端面にそのボルト部41と同軸に固定されており、さらに、そのフランジ部42にはフランジ面に対して直角にプレート部43が固定されている。そして、前記プレート部43とフランジ部42のフランジ面とが被覆材44によって被われている。」(0008)などと記載されている。すなわち、特許文献1における横穴は、図18に示した連通路と同様に、隣接する冷却穴を直線状に結ぶようにドリルなどによって金型の側部から穴明け加工し、穴の開放端部に埋め栓を施すことにより構成されているものと思われる。
図16に示したような金型の冷却構造にあっては、冷却パイプの基端側がインナパイプ300と同芯状にアウタパイプ301が外嵌されているために構造が複雑であり、アウタパイプ301が比較的大径となり、しかも、ホースに接続される供給路接続口800と排出路接続口900がそれぞれインナパイプ300とアウタパイプ301の側部に接合されており、さらには、金型100の背面側に押え板303を設けるために、隣接する冷却穴200の間隔(ピッチ)を狭くするには限界があり、したがって、冷却穴200の配置の自由度が低いという問題があった。
In the mold cooling structure as shown in FIG. 16, the
また、図17に示したような金型101の冷却構造にあっては、冷却媒体が上流側の連通路700から冷却パイプ305を通って冷却穴201内に供給され、栓部材307の切り欠き306を通って下流側の連通路700に排出されるよう構成されているため、冷却媒体の流れる断面積が大きく変化することから圧力損失が多いという問題があった。かかる問題は、上述した二重管構造(図16)でも同様に存在する。さらに、この金型101の冷却構造にあっては、図18に示したように、連通路700が連通する冷却穴201の位置に応じて直線状に穴明け加工することにより形成し、穴の開放端部に埋め栓309を施す必要があったため、金型101の材料に無駄が生じ、手間やコストがかかるなどの問題があった。さらにまた、この金型101の冷却構造にあっては、図17に示したように、冷却穴201の連通路700よりも基端側に埋め栓308を挿入して閉塞する必要があり手間やコストがかかるなどの問題があった。、
Further, in the cooling structure of the
一方、上記特許文献1にあっては、スラッジ保持部材4を固定し雌ねじ穴2mに螺合されるボルト部41およびフランジ部42の径が冷却穴の内径よりも大きいことから(特許文献1の図1および図2を参照)、図16に示した二重管構造と同様に、隣接する冷却穴のピッチを狭くするには限界があり、したがって、冷却穴の配置の自由度が低いという問題があった。また、上記特許文献1にあっては、図18に示した連通路と同様に、隣接する冷却穴を直線状に結ぶようにドリルなどによって金型の側部から穴明け加工して横穴を形成するものであると考えられるため、金型の材料に無駄が生じ、手間やコストがかかるなどの問題があった。
On the other hand, in
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、冷却穴の配置の自由度を向上させることができ、しかも、容易に組み付けることができるよう構成された金型の冷却構造を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above-described problems, and it is possible to improve the degree of freedom of arrangement of the cooling holes with a simple configuration and to cool the mold that can be easily assembled. The purpose is to provide a structure.
上記の課題を解決するために、本発明の金型の冷却構造は、金型本体に開放端を有する冷却穴が複数形成され、該冷却穴内にインサートが配置されて冷却穴内を仕切り冷却媒体の往路と復路が形成され、前記金型本体に冷却回路プレートが接合されていることにより、前記各冷却穴の開放端を連通する連通路が形成されると共に、前記インサートが封入されていることを特徴とするものである。 In order to solve the above problems, the mold cooling structure of the present invention has a plurality of cooling holes having open ends in the mold body, and an insert is disposed in the cooling hole to partition the cooling hole and A forward path and a return path are formed, and a cooling circuit plate is joined to the mold body to form a communication path that communicates the open ends of the cooling holes, and the insert is enclosed. It is a feature.
請求項1に係る発明によれば、冷却穴内にインサートを配置して金型本体と冷却回路プレートを接合することにより、金型本体に複数形成された冷却穴の開放端を連通する連通路が形成されると共に、冷却穴内に配置されたインサートが封入され固定されるため、冷却穴の配置の自由度を向上させることができ、しかも、金型の冷却構造を容易に構成することができる。 According to the first aspect of the present invention, there is provided a communication path that connects the open ends of the plurality of cooling holes formed in the mold body by arranging the insert in the cooling hole and joining the mold body and the cooling circuit plate. Since it is formed and the insert disposed in the cooling hole is enclosed and fixed, the degree of freedom in arranging the cooling hole can be improved, and the mold cooling structure can be easily configured.
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当する。
(Aspect of the Invention)
In the following, the invention that is claimed to be claimable in the present application (hereinafter referred to as “claimable invention”. The claimable invention is at least the “present invention” to the invention described in the claims. Some aspects of the present invention, including subordinate concept inventions of the present invention, superordinate concepts of the present invention, or inventions of different concepts) will be illustrated and described. As with the claims, each aspect is divided into sections, each section is numbered, and is described in a form that cites the numbers of other sections as necessary. This is for the purpose of facilitating the understanding of the claimable invention, and is not intended to limit the combinations of the constituent elements constituting the claimable invention to those described in the following sections. In other words, the claimable invention should be construed in consideration of the description accompanying each section, the description of the embodiments, etc., and as long as the interpretation is followed, another aspect is added to the form of each section. Moreover, the aspect which deleted the component from the aspect of each term can also be one aspect of the claimable invention. In each of the following items, item (1) corresponds to claim 1.
(1) 金型本体に開放端を有する冷却穴が複数形成され、
該冷却穴内にインサートが配置されて冷却穴内を仕切り冷却媒体の往路と復路が形成され、
前記金型本体に冷却回路プレートが接合されていることにより、前記各冷却穴の開放端を連通する連通路が形成されると共に、前記インサートが封入されていることを特徴とする金型の冷却構造。
(1) A plurality of cooling holes having open ends are formed in the mold body,
An insert is disposed in the cooling hole to partition the cooling hole and form a forward path and a return path for the cooling medium,
A cooling circuit plate is joined to the mold body to form a communication path that communicates the open ends of the cooling holes, and the insert is sealed. Construction.
(1)項に記載の発明では、冷却穴内にインサートを配置して金型本体と冷却回路プレートを接合するという簡単な構成により、金型本体に複数形成された冷却穴の開放端を連通する連通路を形成することができると共に、冷却穴内に配置されたインサートを封入して固定することができるため、冷却穴の配置の自由度が向上し、しかも、金型の冷却構造が容易に構成される。 In the invention described in the item (1), the open ends of the plurality of cooling holes formed in the mold body are communicated with each other by a simple configuration in which the insert is disposed in the cooling hole and the mold body and the cooling circuit plate are joined. The communication path can be formed, and the insert placed in the cooling hole can be sealed and fixed, so the degree of freedom in arranging the cooling hole is improved and the mold cooling structure is easily configured. Is done.
(2) 冷却穴の断面が円形に形成されており、該冷却穴の内面と接するインサートの側縁が、その冷却穴の内面と対応する円弧状に形成されていることを特徴とする(1)項に記載の金型の冷却構造。 (2) The cooling hole has a circular cross section, and the side edge of the insert contacting the inner surface of the cooling hole is formed in an arc shape corresponding to the inner surface of the cooling hole (1) The mold cooling structure according to the item).
(2)項に記載の発明では、(1)項に記載の発明において、断面が円形に形成された冷却穴の内面と対応して、これに接するインサートの側縁を円弧状に形成することにより、冷却媒体を往路から復路に容易にリークすることなく効率よく流通させることができる。 In the invention described in the item (2), in the invention described in the item (1), the side edge of the insert in contact with the inner surface of the cooling hole having a circular cross section is formed in an arc shape. Thus, the cooling medium can be efficiently circulated without easily leaking from the forward path to the return path.
(3) 連通路が、冷却回路プレートに形成された溝と冷却穴が開放する金型本体の端面とにより構成されていることを特徴とする(1)または(2)のいずれか1項に記載の金型の冷却構造。 (3) The communication path is configured by a groove formed in the cooling circuit plate and an end surface of the mold body in which the cooling hole is opened. The mold cooling structure described.
(3)項に記載の発明では、(1)または(2)のいずれか1項に記載の発明において、冷却回路プレートの冷却穴と対応する位置を結ぶように溝を形成して、冷却穴内にインサートが配置された金型本体と接合することにより、金型本体に複数形成された冷却穴の開放端を連通する連通路を容易に形成することができる。 In the invention described in (3), in the invention described in any one of (1) or (2), a groove is formed so as to connect a position corresponding to the cooling hole of the cooling circuit plate, By joining with the mold main body in which the insert is disposed, a communication path that communicates the open ends of a plurality of cooling holes formed in the mold main body can be easily formed.
(4) インサートの基端を冷却回路プレートに対して係止する係止機構を設けたことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の金型の冷却構造。 (4) The mold cooling structure according to any one of (1) to (3), wherein a locking mechanism for locking the base end of the insert to the cooling circuit plate is provided.
(4)項に記載の発明では、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の発明において、係止機構を設けたことにより、インサートの基端が冷却媒体の圧力などによって冷却回路プレートの平面に対してずれることなく係止される。 In the invention described in item (4), in the invention described in any one of items (1) to (3), by providing the locking mechanism, the base end of the insert is cooled by the pressure of the cooling medium or the like. It is locked without shifting with respect to the plane of the plate.
(5) インサートをその長手方向軸腺周りに捩ったことを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の金型の冷却構造。 (5) The mold cooling structure according to any one of (1) to (4), wherein the insert is twisted around the longitudinal axis gland.
(5)項に記載の発明では、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の発明において、インサートをその長手方向軸腺周りに捩ったことにより、金型本体の冷却穴の径に対するにインサートの幅などの寸法誤差を吸収することから寸法精度が向上し、冷却媒体が冷却穴とインサートの側縁との間からリークするのを防止することができる。 In the invention described in (5), in the invention described in any one of (1) to (4), the insert is twisted around the longitudinal axis gland, so that the cooling hole of the mold main body is By absorbing a dimensional error such as the width of the insert with respect to the diameter, the dimensional accuracy is improved, and the cooling medium can be prevented from leaking from between the cooling hole and the side edge of the insert.
(6) インサートの回転を防止するインサート回り止め機構を設けたことを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の金型の冷却構造。 (6) The mold cooling structure according to any one of (1) to (5), wherein an insert detent mechanism for preventing rotation of the insert is provided.
(6)項に記載の発明では、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の発明において、インサート回り止め機構を設けたことにより、冷却穴内でインサートが回転するのを確実に防止することができ、したがって、インサートの上流側の連通路から供給された冷却媒体を冷却穴内の往路から復路へと確実に流入させてインサートの下流側の連通路に排出させることができる。 In the invention described in the item (6), in the invention described in any one of the items (1) to (5), the insert detent mechanism is provided to reliably prevent the insert from rotating in the cooling hole. Therefore, the cooling medium supplied from the communication path on the upstream side of the insert can be surely introduced from the forward path in the cooling hole to the return path and discharged to the communication path on the downstream side of the insert.
(7) インサート回り止め機構が、インサートの側縁に係合するキー部材と、冷却穴に隣接して形成されたキー部材収容部と、を備えていることを特徴とする(6)項に記載の金型の冷却構造。 (7) In the item (6), the insert detent mechanism includes a key member that engages with the side edge of the insert, and a key member housing portion that is formed adjacent to the cooling hole. The mold cooling structure described.
(7)項に記載の発明では、(6)項に記載の発明において、キー部材をインサートの側縁に係合すると共にキー部材収容部に収容することにより、冷却穴内でインサートが回転するのを確実に防止することができるインサートの回り止め機構を具現化させることができる。 In the invention described in the item (7), in the invention described in the item (6), the insert rotates in the cooling hole by engaging the key member with the side edge of the insert and receiving the key member in the key member receiving portion. Thus, it is possible to realize an anti-rotation mechanism for the insert that can reliably prevent the rotation.
(8) インサート回り止め機構が、インサートから突出した突出部と、冷却穴に隣接して形成された突出部係合部と、を備えていることを特徴とする(6)項に記載の金型の冷却構造。 (8) The insert detent mechanism includes a protrusion protruding from the insert, and a protrusion engaging portion formed adjacent to the cooling hole. Mold cooling structure.
(8)項に記載の発明では、(6)項に記載の発明において、インサートから突出した突出部を突出部係合部に係合することにより、冷却穴内でインサートが回転するのを確実に防止することができるインサートの回り止め機構を具現化させることができる。 In the invention described in item (8), in the invention described in item (6), by engaging the protrusion protruding from the insert with the protrusion engaging part, it is ensured that the insert rotates in the cooling hole. An insert detent mechanism that can be prevented can be realized.
(9) 突出部がインサートに外嵌された管状部材を押し潰すことにより成形されていることを特徴とする(8)項に記載の金型の冷却構造。 (9) The mold cooling structure according to item (8), wherein the projecting portion is formed by crushing a tubular member fitted on the insert.
(9)項に記載の発明では、(8)項に記載の発明において、インサートの所定位置に管状部材を外嵌して押し潰すことにより、容易に軽量な構造のインサート回り止め機構の突出部を成形することができる。 According to the invention described in item (9), in the invention described in item (8), the protruding portion of the insert detent mechanism having a lightweight structure can be easily obtained by externally fitting and crushing the tubular member at a predetermined position of the insert. Can be molded.
(10) インサートが、管状部材を押し潰すことにより成形されていることを特徴とする(1)〜(9)のいずれか1項に記載の金型の冷却構造。 (10) The mold cooling structure according to any one of (1) to (9), wherein the insert is formed by crushing a tubular member.
(10)項に記載の発明では、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の発明において、管状部材を押し潰すことにより容易に軽量な構造の板状のインサートを成形することができる。 In the invention described in item (10), in the invention described in any one of items (1) to (9), a plate-like insert having a lightweight structure can be easily formed by crushing the tubular member. it can.
(11) インサートの幅方向の中央部が側縁よりも凹んでいることを特徴とする(10)項に記載の金型の冷却構造。 (11) The mold cooling structure according to item (10), wherein a center portion in the width direction of the insert is recessed from the side edge.
(11)項に記載の発明では、(10)項に記載の発明において、管状部材を押し潰して幅方向の中央部が側縁よりも凹んだインサートを成形することにより、冷却穴内で冷却媒体を流通させる往路と復路の断面積を大きくすることができる。 In the invention described in the item (11), in the invention described in the item (10), the tubular member is crushed to form an insert in which the central portion in the width direction is recessed from the side edge, whereby the cooling medium is formed in the cooling hole. It is possible to increase the cross-sectional area of the forward path and the return path through which the air flows.
(12) 冷却穴の内面に対する冷却媒体の接触を制御する冷却媒体接触制御部材を設けたことを特徴とする(1)〜(11)のいずれか1項に記載の金型の冷却構造。 (12) The mold cooling structure according to any one of (1) to (11), wherein a cooling medium contact control member that controls contact of the cooling medium with the inner surface of the cooling hole is provided.
(12)項に記載の発明では、(1)〜(11)のいずれか1項に記載の発明において、冷却媒体接触制御部材を設けることにより冷却穴の内面に対する冷却媒体の接触箇所や接触量が制御されるため、金型の熱を奪って冷却する箇所および冷却しない箇所や冷却量などを任意に制御することができる。 In the invention described in item (12), in the invention described in any one of items (1) to (11), the location and amount of contact of the cooling medium with respect to the inner surface of the cooling hole by providing the cooling medium contact control member. Therefore, the location where the mold is deprived of heat and cooled, the location where cooling is not performed, the cooling amount, and the like can be arbitrarily controlled.
(13) 前記冷却媒体接触制御部材が、冷却穴の内面の任意の部分を覆うパイプであることを特徴とする(12)項に記載の金型の冷却構造。 (13) The mold cooling structure according to (12), wherein the cooling medium contact control member is a pipe that covers an arbitrary portion of the inner surface of the cooling hole.
(13)項に記載の発明では、(12)項に記載の発明において、パイプにより冷却穴の内面の任意の部分が覆われて、冷却穴に対する冷却媒体の接触が制御される。 In the invention described in item (13), in the invention described in item (12), an arbitrary part of the inner surface of the cooling hole is covered by the pipe, and the contact of the cooling medium with the cooling hole is controlled.
(14) 前記冷却媒体接触制御部材が、冷却穴内でインサートの先端に配置されて冷却媒体の往路と復路を短縮する短縮部材であることを特徴とする(12)項に記載の金型の冷却構造。 (14) The cooling of the mold according to (12), wherein the cooling medium contact control member is a shortening member that is disposed at the tip of the insert in the cooling hole to shorten the forward path and the return path of the cooling medium. Construction.
(14)項に記載の発明では、(12)項に記載の発明において、短縮部材が冷却穴内におけるインサートの先端に配置されて冷却媒体の往路と復路を短縮するため、金型の熱を奪って冷却することができる長さ(深さ)や冷却量などを任意に制御することができる。 In the invention described in item (14), in the invention described in item (12), the shortening member is disposed at the tip of the insert in the cooling hole to shorten the forward path and the return path of the cooling medium. The length (depth) that can be cooled and the cooling amount can be arbitrarily controlled.
本発明の金型の冷却構造の実施の一形態を図1〜図15に基づいて詳細に説明する。図において同じ符号は、同様または相当する部分を示すものとする。
本発明の金型の冷却構造は、概略、キャビティを形成する金型本体1に開放端を有する冷却穴2が複数形成され、この冷却穴2内にインサート3が配置されて冷却穴2内を仕切ることにより冷却媒体の往路4と復路5が形成され、金型本体1に冷却回路プレート6が接合されていることにより、各冷却穴2の開放端を連通する連通路7が形成されると共に、インサート3が封入されているものである。
An embodiment of the mold cooling structure of the present invention will be described in detail with reference to FIGS. In the drawings, the same reference numerals denote the same or corresponding parts.
In the mold cooling structure of the present invention, a plurality of
金型本体1は、図1における上方の面が他の金型本体と協働してキャビティを形成するもので、冷却する位置などに応じて複数の冷却穴2が形成されている。各冷却穴2は、一方端が図1における金型本体の下面に開放しており、他方端が図1における上方に底(天井)を形成している。各冷却穴2は、金型本体1の形状や温度などに応じて、ドリルなどを用いて断面円形に形成されている。各冷却穴2は、金型本体1の形状や温度などに応じて、任意の径や形状に容易に形成することができる。
The mold
図2に平面図で示した実施の形態では、冷却回路プレート6の上面には、各冷却穴2の位置と接続されるように溝70が形成されている。この溝70は、金型本体1と接合されることにより、その金型本体1の端面と協働して、各冷却穴2を連通する連通路7を形成する。そして、溝70の端部には、連通路7に冷却水などの冷却媒体を供給する供給路が接続される供給口8と、連通路7から冷却媒体を排出する排出路が接続される排出口9とが、冷却回路プレート6の下面に貫通するように穿設されている。なお、図2に示した実施の形態では、連通路7を形成する溝70が複数の冷却穴2を直列に接続するように形成された場合を示したが、図3に示すように、各冷却穴2を供給口8および排出口9とそれぞれ並列に接続するように溝70を形成することもできる。
In the embodiment shown in a plan view in FIG. 2, a
インサート3は、冷却穴2内に配置され金型本体1に冷却回路プレート6が接合された状態で、溝70の底から冷却穴2の先端(底)近くまで達する長さと、冷却穴2の内径に応じた幅とを有している。インサート3の側縁は、冷却穴2に挿入されたときに接する冷却穴2の内面と対応して、円弧状に形成されている(この形状を丸板と称する)。冷却穴2にインサート3をそれぞれ挿入して、金型本体1の端面に冷却回路プレート6を接合することにより、インサート3は、冷却穴2と連通路7とにより形成される冷却回路の内部に封入され、連通路7を遮断して、冷却穴2内に冷却媒体が上流側の連通路7から導入される往路4と、冷却媒体が下流側の連通路7に排出される復路5とを形成する仕切りとして機能する。
The
さらに、この実施の形態におけるインサート3は、その基端部に係合部30が形成されており、溝70の各冷却穴2と対応する位置には、係合部30を係合する凹部60が形成されている。インサート3の係合部30と冷却回路プレート6の凹部60は、インサート3の基端を冷却回路プレート6に対して係止する係止機構を構成している。インサート3の係合部30が冷却回路プレート6の凹部60に係合されていることにより、上流側の連通路7から冷却穴2内に冷却媒体を確実に導入し、冷却穴2内から下流側の連通路7に冷却媒体を確実に排出することができる。
Further, the
上述した冷却回路プレート6の溝70および凹部60は、たとえばミーリングカッタなどを用いて切削加工することにより、直線状や曲線状など、任意の形状および大きさに容易に形成することができる。また、冷却回路プレート6の供給口8および排出口9は、ミーリングカッタやドリルなどを用いて、接続される供給管路および排出管路に応じた径に容易に形成することができる。さらにまた、インサート3は、上述したような丸板とするために、冷却穴2の内径よりも僅かに小さい外径を有する中実棒状の素材の側面を切削加工することにより、冷却穴2の内周面と接する側縁が円弧状で、且つ、所定の厚さを有するよう成形することができる。さらに、必要に応じてインサート3を係合部30と一体に成形することもできるが、丸板のインサート3と係合部30とを別体で成形して必要に応じて両者を溶接などにより接合することもできる。
The
次に、A:本発明の金型の冷却構造(丸板インサート)と、B:図17に示した従来の金型の冷却構造(冷却パイプ)と、C:インサートを丸板とせず断面矩形に成形した場合の金型の冷却構造(角板インサート)とを比較した結果を、図4〜図6に基づいて説明する。
図4および図5は、本発明の金型の冷却構造Aを実際に作成したテストピースの断面図とその冷却回路プレート6の平面図をそれぞれ示したものである。そして、図6は、冷却穴2、201、2’の直径をそれぞれたとえば6mmとし、これらの冷却穴2、201、2’の内面に対するA:丸板インサート3の側縁、B:冷却パイプ305を支持する栓部材307、C:角板インサート3’の角部のクリアランスSをそれぞれ0.025mmとして、冷却媒体の代替として所定の温度に加熱された水(湯)を所定の圧力で冷却回路内に流通させるために必要な流量と、金型本体の表面の温度変化を示したものである。すなわち、図6に示した冷却媒体の必要流量は、その値が多いほどクリアランスSでのリーク(短絡)が多く効率が低いことを意味し、逆に、その値が少ないほどクリアランスSでのリーク(短絡)が少なく効率が高いことを意味する。また、図6に示した時間経過に伴う温度変化は、温度が高くなるほど冷却回路内に循環供給される湯により金型本体が温度上昇しやすく熱伝導効率が高いことを意味し、逆に、温度が低いほど冷却回路内に循環供給される湯によって金型本体が温度上昇し難く熱伝導効率が低いことを意味する。
Next, A: cooling structure of the mold of the present invention (round plate insert), B: cooling structure of the conventional mold (cooling pipe) shown in FIG. The results of comparison with the mold cooling structure (square plate insert) in the case of forming into a shape will be described with reference to FIGS.
4 and 5 show a cross-sectional view of a test piece on which the mold cooling structure A of the present invention is actually made and a plan view of the cooling
図6から明白であるように、本発明によるA:丸板インサート3は、B:冷却パイプ305と比較して冷却媒体の必要流量が少ない、つまり、クリアランスSでの冷却媒体のリークが少なく、しかも、温度変化で表される熱伝導効率がB:冷却パイプ305と略同じとなっている。B:冷却パイプ305の、冷却媒体の必要流量が多いのは、冷却パイプ305の径を大きくするには限界があり、この冷却パイプ305によって冷却媒体を効率よくとり込んで冷却穴201内に導入することができず、栓部材307と冷却穴201との間のクリアランスSから冷却媒体がリークするためであると考えられる。また、C:角板インサート3’は、B:冷却パイプ305と比較して冷却媒体の必要流量が少ないが、A:丸板インサート3と比較すると多い。これは、A:丸板インサート3の側縁と冷却穴2とのクリアランスSと、角板インサート3’の角部と冷却穴2’とのクリアランスSとが同じであっても、C:角板インサート3’の側面が平面であり、角板インサート3’の側面の厚さ方向の中間部と冷却穴2’の内面との間にクリアランスS以上の隙間が生じており、この隙間により冷却媒体がリークすることによるものと想像される。これに対して、本発明のA:丸板インサート3では、その側面が冷却穴2の湾曲した内面に対して沿うように円弧状に成形されているために、冷却媒体がリークすることなく効率よく流通し、しかも、A:丸板インサート3によって冷却媒体が連通路7から確実に往路4に導入され、冷却穴2の先端で折り返して復路5から連通路7に排出されるために、単位水量あたりの熱伝導効率が高くなるものと思われる。
As is clear from FIG. 6, A:
次に、本発明に用いられるインサート3の別の実施の形態を図7および図8に基づいて説明する。なお、上述した実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。図7は、この実施の形態におけるインサート3の正面図(a)と側面図(b)を示したものであり、図8は、この実施の形態におけるインサート3の先端側から見た平面図である。上述した実施の形態におけるインサート3はその全長にわたって直線状に成形されたものであったのに対して、この実施の形態におけるインサート3は、その基端部3Aに対して先端部3Bが長手方向軸腺周りに90度捩られている。このように構成されたインサート3は、特にその外径(幅)が冷却穴2の内径よりも大きいなど、冷却孔2に対する寸法誤差が生じている場合であっても、捩られていることにより寸法誤差を吸収して確実に冷却穴2内に挿入することができ、寸法精度を向上させることができる。また、このように構成されたインサート3を使用することにより、冷却穴2内で冷却媒体を螺旋状に流通させることができる。インサート3の捩る角度や、捩る位置、捩る箇所の数などは、任意に設定することができる。
Next, another embodiment of the
次に、本発明に用いられるインサート3の別の実施の形態を図9および図10に基づいて説明する。なお、上述した実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。図9は、この実施の形態におけるインサート3の基端側から見た平面図であり、図10は、この実施の形態におけるインサート3の正面図(a)と側面図(b)を示したものである。この実施の形態におけるインサート3は、管状部材を押し潰すことにより、板状に容易に形成することができる。そして、この実施の形態におけるインサート3は、図9に示すようにの幅方向中央部が側縁よりも凹むように成形されている。これにより、冷却穴2内の往路4と復路5の断面積を大きくすることができ、したがって、冷却媒体の流通効率を向上させることができる。また、管状部材を押し潰すことによりこのような断面形状のインサート3を容易に成形することができる。
Next, another embodiment of the
さらにまた、この実施の形態におけるインサート3は、金型本体1の端面近傍と対応する位置にインサート3の本体を構成する管状部材よりも大径の管状部材を外嵌し押し潰すことにより、突出部31がインサート3の幅方向に突出するように形成されている。そして、金型本体1の端面には、突出部31と対応する形状の突出部係合部11が、インサート3の基端部が連通路7を遮断させる方向に保持し得るように冷却穴2に隣接して形成されている。突出部31と突出部係合部11は、冷却穴2内でインサート3がその長手方向軸線回りに回転するのを防止するインサート回り止め機構を構成している。これにより、インサート3の基端部が連通路7を確実に遮断し、したがって、連通路7の上流側から冷却穴2内の往路4に冷却媒体を確実に導入させることができると共に、冷却穴2内の復路5から下流側の連通路7に冷却媒体を確実に排出させることができる。そして、この実施の形態においては、比較的大径の管状部材をインサート3の本体に外嵌し押し潰すことにより、インサート3の幅方向に突出する突出部31を容易に形成することができる。
Furthermore, the
次に、インサート回り止め機構の別の実施の形態を図11および図12に基づいて説明する。なお、上述した実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。上述した実施の形態においては突出部31がインサート3と一体となって成形されていたのに対して、この実施の形態においては、キー部材32がインサート3と別体で成形されている。図12に示すように、キー部材32は、一側縁を切欠くことにより係合凹部32aが形成されたコ字状またはC字状に成形されている。また、金型本体1の端面には、キー部材32の係合凹部32aがインサート3の一側縁と係合してインサート3の基端部が連通路7を遮断する方向に保持し得るように、キー部材収容部12が冷却穴2に隣接して形成されている。係合凹部32aが冷却穴2側に位置するようにキー部材32をキー部材収容部12に収容し、インサート3の一側縁を係合凹部32aと係合させた状態で、冷却穴2にインサート3を挿入し、冷却回路プレート6を金型本体1に接合すると、キー部材32は、金型本体1のキー部材収容部12と冷却回路プレート6との間に挟まれ固定される。キー部材32の係合凹部32aに一側縁が係合されることにより、上述した実施の形態と同様に、冷却穴2内でインサート3がその長手方向軸線回りに回転するのを防止することができ、インサート3の基端部が連通路7を確実に遮断して、連通路7の上流側から冷却穴2内の往路4に冷却媒体を確実に導入させることができると共に、冷却穴2内の復路5から下流側の連通路7に冷却媒体を確実に排出させることができる。
Next, another embodiment of the insert detent mechanism will be described with reference to FIGS. Note that portions that are the same as or correspond to those in the above-described embodiment are denoted by the same reference numerals, description thereof is omitted, and only different portions are described. In the embodiment described above, the protruding
次に、本発明の金型の冷却構造の別の実施の形態を図13および図14に基づいて説明する。なお、上述した実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。この実施の形態においては、冷却穴2の内面の任意の部分を覆うパイプ状の冷却媒体接触制御部材20が設けられている。図13は、パイプ状の冷却媒体接触制御部材20の正面図(a)および側面図(b)を示したものであり、図14は、パイプ状の冷却媒体接触制御部材20を冷却穴2内に挿入した状態を示す断面図である。パイプ状の冷却媒体接触制御部材20は、たとえばステンレスなどからなるもので、冷却穴2の内径よりも僅かに小さい外径に成形されており、インサート3はパイプ状の冷却媒体接触制御部材20の内径よりも僅かに小さい幅に成形されている。パイプ状の冷却媒体接触制御部材20の下方は、連通路7との間で冷却媒体が流通し得るように切り欠き20aが形成されている。冷却穴2内にパイプ状の冷却媒体接触制御部材20を挿入し、インサート3をパイプ状の冷却媒体接触制御部材20に挿入して、冷却回路プレート6を金型本体1に接合することにより、パイプ状の冷却媒体接触制御部材20は、インサート3と共に冷却穴2および連通路7からなる冷却回路2内に封入され固定される。そして、冷却穴2内にパイプ状の冷却媒体接触制御部材20が挿入されることにより、冷却穴2の内面は、先端部分のみが露出して、他の部分がパイプ状の冷却媒体接触制御部材20に覆われる。そのため、冷却媒体は、この実施の形態の場合、冷却穴2の内面における先端部分のみで接触が許容され、他の部分で接触が制限されるよう制御される。なお、冷却穴2の内面に対する冷却媒体の接触許容範囲を先端部分から拡大したい場合には、図13に鎖線で示すように、パイプ状の冷却媒体接触制御部材20を部分的に切除すれば良い。
Next, another embodiment of the mold cooling structure of the present invention will be described with reference to FIGS. Note that portions that are the same as or correspond to those in the above-described embodiment are denoted by the same reference numerals, description thereof is omitted, and only different portions are described. In this embodiment, a pipe-shaped cooling medium
次に、本発明の金型の冷却構造の、別の実施の形態における冷却媒体接触制御部材21を図15に基づいて説明する。なお、上述した実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。図15は、冷却媒体接触制御部材21の正面図(a)および側面図(b)を示したものである。上述した実施の形態においては、冷却媒体接触制御部材20がパイプ状であることにより冷却穴2の先端部分のみに冷却媒体の接触を許容する構成であったのに対して、この実施の形態においては、冷却媒体接触制御部材21が冷却穴2の先端部分に対する冷却媒体の接触を制限して、中間部のみに冷却媒体の接触を許容するよう構成されている。すなわち、この実施の形態における冷却媒体接触制御部材21は、冷却穴2内でインサート3の先端に配置された短縮部材21により構成されており(以下、この実施の形態における冷却媒体接触制御部材を短縮部材21という)、インサート3は短縮部材21に接する程度に短く成形されており、インサート3の先端近傍には冷却媒体を流通させるための流通部33が形成されている。短縮部材21は、たとえば銅などからなるもので、冷却穴2の内部先端を覆うように成形されている。短縮部材21を冷却穴2に挿入してから、さらに冷却穴2にインサート3を挿入して、冷却回路プレート6を金型本体に接合することにより、短縮部材21は、インサート3と共に冷却回路を構成する冷却穴2内に封入され固定される。冷却穴2内の先端に短縮部材21が挿入されることにより、冷却穴2の内面は、先端部分のみが短縮部材21に覆われ、他の中間部分が露出した状態となっている。そのため、冷却媒体は、この実施の形態の場合、冷却穴2の内面に対して、往路4に導入されてその中間部分に接触し、先端部分に接触することなく流通部33を通って復路5の中間部分に接触して連通路7の下流側に排出される。そのため、冷却穴2の内面の先端部分に対する冷却媒体の接触が制限されるよう制御される。そのため、この実施の形態では、冷却穴2の中間部分を冷却することができる。なお、図15に示した実施の形態では、インサート3と短縮部材21とを別体で成形した場合で説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されることなく、インサート3と短縮部材21とを一体で成形することもできる。
Next, a cooling medium
1:金型本体、 2:冷却穴、 3:インサート、 4:往路、 5:復路、 6:冷却回路プレート、 7:連通路、 8:供給口、 9:排出口、 11:係合部、 12:キー部材収容部、 20:パイプ状の冷却媒体接触制御部材、21:短縮部材(別の冷却媒体接触制御部材)、 30:係合部、 31:突出部材、 32:キー部材、60:凹部、 70:溝
1: mold body, 2: cooling hole, 3: insert, 4: forward path, 5: return path, 6: cooling circuit plate, 7: communication path, 8: supply port, 9: discharge port, 11: engagement part, 12: Key member accommodating portion, 20: Pipe-shaped cooling medium contact control member, 21: Shortening member (another cooling medium contact control member), 30: Engaging portion, 31: Projection member, 32: Key member, 60: Recess, 70: Groove
Claims (1)
該冷却穴内にインサートが配置されて冷却穴内を仕切り冷却媒体の往路と復路が形成され、
前記金型本体に冷却回路プレートが接合されていることにより、前記各冷却穴の開放端を連通する連通路が形成されると共に、前記インサートが封入されていることを特徴とする金型の冷却構造。
A plurality of cooling holes having open ends are formed in the mold body,
An insert is disposed in the cooling hole to partition the cooling hole and form a forward path and a return path for the cooling medium,
A cooling circuit plate is joined to the mold body to form a communication path that communicates the open ends of the cooling holes, and the insert is sealed. Construction.
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