JP2009030082A - 摺動部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接触摺動部における油膜の厚さが比較的薄い状況下おいても、境界潤滑領域での摺動を維持し、信頼性が高く、安価な摺動部材、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の摺動部材は、互いに摺動する摺動部材101であって、少なくとも一方の摺動部材101の摺動面130に炭酸カルシウムの成分が転写されたものであり、炭酸カルシウムが有する固体潤滑機能を摺動面130に付与して、摺動部材101の摺動面130の耐摩耗、耐焼付き性を向上させ、境界潤滑領域においても摩耗を低減した構成である。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種産業機器、例えば冷凍冷蔵庫用圧縮機、工作機械、自動車用内燃機関などが駆動する際に互いに接触して、摺動する摺動部分に用いられる摺動部材及びその製造方法に関するものである。
近年、様々な産業機器にあっては、高出力化や低回転数化など様々な駆動条件に対して適合できる摺動部分の表面改質技術が強く望まれている。
図13は摺動部分に用いられる従来の摺動部材の断面図である。図13において、第1の摺動部材1及びその相手側となる第2の摺動部材10は、例えば、冷凍冷蔵庫用圧縮機のクランクシャフトとベアリングや、ピストンピンとコンロッド等に代表されるような互いに摺動し合う部材である。第1の摺動部材1と第2の摺動部材10との間の接触摺動部20には、潤滑と冷却の機能を有する潤滑油が供給される。
従来の摺動部材において、第1の摺動部材1及び第2の摺動部材10は、加工し易く、かつ比較的安価な鉄やアルミニウムを主成分とする鉄系やアルミニウム系の材料により形成されている。
第1の摺動部材1及びその相手側である第2の摺動部材10の両摺動面30,40を微視的に見ると、各々には粗さやうねりがある。接触摺動部20の摺動実態は、摺動面30,40の凹凸による金属接触部分と、摺動部材間の潤滑油などの油膜部分とで支え合っており、いわゆる境界潤滑領域と流体潤滑領域とが共存する混合潤滑領域であることが知られている。
冷凍冷蔵庫用圧縮機にて通常よく使用される回転数である1500〜3000rpmの条件下において、接触摺動部20の油膜の厚さは1〜2μm程度かそれ以下と計算されている。従来の摺動部材においては、摺動面30,40の凹凸を小さくして、第1の摺動部材1及び第2の摺動部材10の摺動面30,40を平滑化することにより、接触摺動部20での摺動による摩耗を抑え、摩擦損失を低減していた(例えば、特許文献1参照。)。
そこで、従来の摺動部材においては、第1の摺動部材1及び第2の摺動部材10の各摺動面30,40は、両面ともRa0.3〜0.6μm程度の表面粗さに研削加工された後、ラッピングやホーニング等によりRa0.2μm以下に仕上げ加工されている。この結果、第1の摺動部材1及び第2の摺動部材10の両方の摺動面30,40の粗さやうねりは殆ど除去されていた。
特開2000−145637号公報
しかしながら、上記従来の構成では、例えば、冷凍冷蔵庫用圧縮機において更なる高出力化、低回転化が進むことで、摺動実態が一層苛酷になり、その結果、第1の摺動部材1と第2の摺動部材10との間の接触摺動部20の油膜が破断し、摺動部材1,10同士の金属接触が主となる境界潤滑領域での摺動状態が支配的となる。このような摺動状態が長期間継続すると、金属接触過多による摺動発熱が顕著となり、接触摺動部20において凝着摩耗やアブレシブ摩耗が進行することがある。その結果、互いの接触摺動面の荒れが加速され、最終的に、凝着による焼付きや、異常摩耗が発生する可能性がある。
本発明は、上記従来の構成における課題を解決するものであり、油膜厚さが比較的薄い状況下、つまり境界潤滑領域においても、摺動部材の摩耗を低減し、信頼性が高い摺動部材を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の摺動部材は、互いに摺動する摺動部材であって、少なくとも一方の摺動部材の摺動面に炭酸カルシウムの成分が転写されたものであり、炭酸カルシウムが有する固体潤滑機能が摺動面に付与されている。このため、本発明の摺動部材は摺動部材の摺動面の耐摩耗、耐焼付き性を向上させるという作用を有する。
本発明の摺動部材及びその製造方法によれば、接触摺動部における油膜厚さが比較的薄い状況下、つまり境界潤滑領域においても摩耗や焼付きを抑制し、信頼性が高い摺動部材及びその製造方法を提供することができる。
本発明に係る第1の観点の摺動部材は、互いに摺動する摺動部材であって、少なくとも一方の摺動部材の摺動面に炭酸カルシウムの成分が転写されたものである。このように構成された第1の観点の摺動部材は、炭酸カルシウムが有する固体潤滑機能を摺動面に付与しており、摺動部材の摺動面の耐摩耗、耐焼付き性を向上させ、境界潤滑領域においても摩耗を低減し、信頼性が高い摺動部材を提供することができる。
本発明に係る第2の観点の摺動部材は、上記の第1の観点における摺動部材の摺動面に微細くぼみを多数形成したものである。このように構成された第2の観点の摺動部材は、微細くぼみが油溜りとして機能するため、上記の第1の観点による効果に加えて、摺動面外部からの潤滑油の供給が滞るような条件下であっても、接触摺動部の潤滑油を保持し摩耗を低減させることができ、さらに信頼性が高い摺動部材を提供することができる。
本発明に係る第3の観点の摺動部材の製造方法は、炭酸カルシウムの成分を有する投射粒子を摺動部材の摺動面に投射することにより、上記の第1の観点又は第2の観点における摺動部材を製造する製造方法である。上記の第3の観点の摺動部材の製造方法においては、投射粒子の衝突時の衝撃エネルギーによって、摺動部材と投射粒子の表面温度が上昇し、お互いの表面を活性化させることで、摺動面に、固体潤滑機能を有する炭酸カルシウムの成分が転写されるとともに、同時に多数の微細くぼみも形成されるので、信頼性が高く、かつ生産性に優れた摺動部材の製造方法を提供することができる。
本発明に係る第4の観点の摺動部材の製造方法は、上記の第3の観点における投射粒子が石灰石粉末としたものである。第4の観点の摺動部材の製造方法において、投射粒子の形状はアスペクト比(縦方向の径と横方向の径の比率)が概ね1〜1.5からなる塊状であるため、投射粒子の移送経路中における流動性は高い。したがって、第4の観点の摺動部材の製造方法によれば、上記の第3の観点の製造方法による効果に加えて、さらに投射される投射粒子の量のばらつきを抑制することが可能となり、生産性に優れ、かつ信頼性が高い摺動部材を提供することができる。
本発明に係る第5の観点の摺動部材の製造方法は、上記の第3の観点における投射粒子が、貝殻、サンゴ、真珠層、卵殻のうち、少なくとも一つを原料として粉末としたものである。第5の観点の摺動部材の製造方法においては、従来、産業廃棄物として処理されていた材料を投射粒子としてリサイクルすることができるため、上記の第3の観点の製造方法による効果に加えて、さらに地球環境保護に配慮し、かつ信頼性が高い摺動部材を提供することができる。
以下、本発明に係る好適な実施例について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、以下に述べる実施例は本発明の具体例であり、これらの実施例の構成によって本発明が限定されるものではなく、本発明は以下の各実施例に示される技術的思想により構築される全ての構成が含まれものである。
図1は本発明に係る実施例1の摺動部材の一部を拡大して示した拡大断面概略図であり、図2は実施例1の摺動部材の製造方法を示す模式図である。
本発明に係る実施例1の摺動部材101について、以下に説明する。
摺動部材101は、アルミニウム系の材質であるアルミ合金(JIS:A6063)を基材102として形成したものである。
摺動部材101の摺動面130には、炭酸カルシウム(CaCO)が数μmの厚さで転写された転写層104が形成されている。ここで、転写とは、投射粒子111の成分を基材102の表面及び表面近傍に移着、混入させることを言う。ここでは、転写させたい成分を有した投射粒子111を所定の速度で摺動部材101の摺動面130に投射することで実現している。
また、摺動面130には多数の略円形の微小な微細くぼみ105が形成されている。微細くぼみ105の開口径は最大で10数μm程度である。
次に、実施例1の摺動部材101の製造方法について詳細に説明する。
まず、摺動部材101の摺動面130となる基材102の表面を研削加工することにより、表面粗さをRa0.3μm程度に仕上げておく。次に、投射粒子供給装置121(図2)を用いて、投射粒子111を基材102の表面に投射する。
投射粒子供給装置121は、貯蔵タンク(図示せず)内に貯蔵された投射粒子111を移送するための投射粒子移送配管122を、キャリアガス123が流れるガス配管124に接合して、ガス配管124の先端にノズル125が設置されたものである。
実施例1において、投射粒子111として用いた石灰石粉末は、地球資源の石灰石を原料とし、微粉砕機(ローラーミル)と高精度の分級機(セパレーター)にて生産された重質炭酸カルシウムのことである。石灰石粉末は、その平均粒径が20μm前後であり、アスペクト比(縦方向の径と横方向の径の比率)が平均で1.32である塊状を有するものである。
次に、実施例1で使用した石灰石粉末と、化学的に製造された工業用炭酸カルシウムとの化学成分、及び比重を表1に示す。
Figure 2009030082
表1から、酸素(O)、カルシウム(Ca)、炭素(C)の成分比率の合計は98%以上となり、石灰石粉末は、工業用炭酸カルシウムと同様に高純度の炭酸カルシウム(CaCO3)であることが分かる。また、比重もほぼ同じである。
貯蔵タンクに貯留された投射粒子111は、電動ギアポンプ(図示せず)により投射粒子移送配管122を通って、ガス配管124との接合部位まで移送される。ガス配管124内のキャリアガス123は、エアーポンプ(図示せず)を使用した乾燥空気であり、ガス圧が0.3〜0.6MPaの範囲内となるよう調整されている。
このように、ガス配管124と投射粒子移送配管122との接合部位まで連続的に移送された投射粒子111が、キャリアガス123によりノズル125の先端口126より100m/s前後の速度で摺動部材101の摺動面130に対して略垂直に投射される。なお、ノズル125の先端口126から摺動部材101の摺動面130までの距離は30〜40mmの範囲内とした。
さらに、上記のように製造された実施例1の摺動部材101について、図3及び図4を用いて詳述する。
図3は、摺動部材101における摺動面130のEDX元素分析特性図、図4は摺動面130のX線回折分析特性図である。
図3は、投射粒子111の投射前後の摺動部材101の摺動面130をEDX分析装置にて分析した結果を示しており、(a)が投射前であり、(b)が投射後である。図3において、横軸は印加電圧[keV]、縦軸は1秒当りのカウント数(強度)[cps]である。なお、図3に示す分析結果においては、分析条件として印加電圧を最大15keVとし、表面から深さ2〜4μm前後に存在する元素の情報を示した。
この結果から、投射後において、投射前に比べ、投射粒子111の構成元素である酸素(O)、炭素(C)、及びカルシウム(Ca)のピークが顕著に高くなっていることが分かる。
図4は、投射粒子111の投射前後の摺動部材101の摺動面130をX線回折装置で分析した結果であり、(a)が投射前であり、(b)が投射後である。図4において、横軸はX線の入射角度(回折角2θ)[deg]、縦軸は1秒当りのカウント数(強度)[cps]である。なお、図4に示す分析結果は、薄膜X線回折法にて実施したものであり、表面から深さ5μm前後の組織構造の情報を示したものである。各図の下方に記載した横軸を起点とする複数の縦実線はいずれも炭酸カルシウム(CaCO−Calcite)のピーク位置を示し、また、縦破線は基材102であるアルミニウム(Al)のピーク位置を示す。
この結果から、投射後において、回折角2θが29°付近のピーク、すなわち炭酸カルシウム(CaCO−Calcite)のピークが発現していることが分かる。
図3及び図4に示す結果から、摺動部材101の摺動面130には、投射粒子111の成分である炭酸カルシウム(CaCO)が転写された転写層104が形成されていると判断できる。また、図示していないが、表面から深さが10μm以上の組織構造を分析したX線回折結果では、炭酸カルシウム(CaCO)のピークが極端に小さくなることが示されていた。このため、炭酸カルシウム(CaCO)を多く含有する転写層104の厚みは、数μm程度であると推察される。
次に、以上のように製造された摺動部材101の摩擦摩耗特性について、リングオンディスク方式の摩擦摩耗試験装置を用いて評価したので以下に詳述する。
摺動部材101をディスクとして配置し、相手側摺動部材として、摺動面の内径が38mm、外径が40mm、表面粗さがRa0.2以下、アルミニウム系の材質であるアルミ合金(A6063)で形成されたリングを用いた。
試験条件は、温度22〜28℃、相対湿度55〜65%の雰囲気下において、垂直荷重49N、すべり速度0.47m/sとした。
潤滑油として鉱油を使用し、潤滑油は実験前に0.1mL滴下するのみであり、すべり長さ(摺動距離)の増加によって潤滑油は消費される。試験途中で、接触摺動部にて摩耗が進行し、摩擦係数が急激に増加して0.3以上に達した地点で潤滑油が枯渇して焼付きが発生したものと判断し、試験を終了させた。なお、上記のディスクとリングの仕様条件を実施例1条件1とする。
また、本発明に係る実施例1の摺動部材101に関する摩擦摩耗特性を評価するために、投射粒子111の形状などを変更した他の仕様も実施例1条件1の仕様と併せて下記表2に示す。他のいずれの仕様も、基材102はアルミニウム系の材質であるアルミ合金(A6063)、相手側摺動部材は外径、内径、及び表面粗さを同じとしたアルミニウム系の材質であるアルミ合金(A6063)で形成したリングを用いた。
Figure 2009030082
実施例1条件2は、表面粗さをRa0.3μmに研削加工した後に、投射粒子111を摺動部材101の摺動面130に投射している。投射粒子111として、炭酸カルシウムの成分が98%以上の石灰石粉末を用いた。石灰石粉末は、平均粒径が3μm前後であり、アスペクト比が平均で1.27の塊状を有するものである。なお、実施例1条件2においては、実施例1条件1とほぼ同等程度の炭酸カルシウム成分が転写された転写層104を確認している。実施例1条件2では、微細くぼみ105が最大でも1μm程度であり、実質的に平滑面とほぼ同等である。
比較例は、従来の摺動部材であって、Ra0.3〜0.6μm程度の表面粗さに研削加工され、その後、ラッピングによりRa0.2μm以下となるように表面仕上げ加工されている。
表2に示す仕様による摩擦摩耗特性に関する試験結果を以下に説明する。
図5は実施例1における実施例1条件1、実施例1条件2、及び比較例における焼付きに関する特性図であり、条件毎に焼付きまでのすべり長さ[m]を比較したグラフである。
図6は実施例1における実施例1条件1、実施例1条件2、及び比較例のディスクの比摩耗量の特性図であり、条件毎に試験後の摩耗体積を各々のすべり長さ及び垂直荷重で除して算出した比摩耗量[mm/(N・m)]を比較したグラフである。
図5に示した結果から、比較例がすべり長さ約100m程度で早々に焼付いたのに対し、実施例1条件1の焼付きまでのすべり長さは比較例に比べて約14倍であった。一方、実施例1条件2の焼付きまでのすべり長さは比較例に比べて約10倍であった。また、図示していないが、実施例1条件1、実施例1条件2では、焼付きが発生するまでの摩擦係数は0.1〜0.2の間で推移しており、境界潤滑領域での摺動を保持していたことを確認した。
また、図6に示した結果から、実施例1条件1の比摩耗量が比較例に比べて約1/140であった。一方、実施例1条件2の比摩耗量は比較例に比べて約1/70であった。
したがって、実施例1条件1、並びに実施例1条件2の摺動部材101はともに著しく耐焼付き性及び耐摩耗性が改善されていた。
これは、摺動部材101の摺動面130に形成された炭酸カルシウム(CaCO)を成分とする転写層104が耐焼付き性、耐摩耗性の向上に大きく寄与したためであると推察される。
具体的には、投射粒子111の投射による衝撃力によって、摺動部材101の摺動面130と投射粒子111の表面の温度が瞬間的に上昇した際に、両者の表面が活性化し、投射粒子111の成分である炭酸カルシウム(CaCO)が摺動面130に転写されたことで、炭酸カルシウム(CaCO)が有する無機系の固体潤滑作用の特性が発揮され、接触摺動部での金属接触を抑制し、接触摺動部の耐摩耗性が向上したものと推察される。
以上のことから、炭酸カルシウム(CaCO)に顕著な固体潤滑効果があることを見出すことができ、さらに、実施例1に示した製造方法により、石灰石粉末に対して、耐摩耗性及び耐焼付き性に優れた摺動部材101を製造するための用途を新たに創出することができた。
さらに、摺動部材101の摺動面130に形成された微細くぼみ105について、図5及び図6の結果を用いて考察する。
実施例1条件2により製造された摺動部材の耐焼付き性、耐摩耗性は、比較例と比べると明らかに改善されているが、実施例1条件1と比べて、耐焼付き性、耐摩耗性がやや低いことが分かる。
実施例1条件1は、投射粒子111の投射による衝撃力により、摺動面130が塑性変形して、開口径が最大で10数μm程度からなる多数の微細くぼみ105が形成されている。この結果、外部からの潤滑油の供給が滞るような条件下であっても、微細くぼみ105が油溜りとして機能して、接触摺動部にて潤滑作用が発揮できると推察される。
一方、実施例1条件2は、微細くぼみ105の開口径が最大でも1μm程度であり、実質的に平滑面とほぼ同等であることから、接触摺動部での油溜りによる潤滑作用が十分に発揮することができないため、接触摺動部で摩耗が進行し、焼付きが発生したと推察される。
したがって、摺動面130に、炭酸カルシウム(CaCO)が転写された転写層104と微細くぼみ105が同時に形成されるように、投射粒子111の粒度や投射条件などを適宜調整することが、耐摩耗性、耐焼付き性の向上の観点からより好ましい。
以上のように、摺動部材101の摺動面130に、石灰石粉末で構成された投射粒子111を投射することにより、投射粒子111の成分が転写された転写層104と、略円形の微細くぼみ105が形成される。
この結果、接触摺動部に、無機系の固体潤滑作用の特性とともに、潤滑剤の潤滑作用が付与されることにより、接触摺動部における摩耗が相乗的に低減される。このため、実施例1に示した摺動部材の製造方法は、信頼性の高い摺動部材101を製造することができる。
加えて、実施例1において示した、投射粒子111を摺動部材101の摺動面130に高速投射する摺動部材101の製造方法は、投射粒子111の材質や形状、投射条件を調整することによって、摺動部材101の摺動面130に投射粒子111の成分が転写された転写層104と多数の微細くぼみ105を同時に形成して、摺動面130を耐摩耗性及び耐焼付き性に優れた表面に改質することができる。
そのため、実施例1の摺動部材101の製造方法によれば、PVDやCVDなどを用いた製造方法に比べて複雑な装置が不要であり、摺動部材101を安価に製造することが可能である。
なお、実施例1の摺動部材の製造方法では、粒径が20μm以下の石灰石粉末(重質炭酸カルシウム)を投射粒子111として用いたが、最近の粉砕分級技術の進歩により、粒径が数百〜1μm以下まで生産できるようになっており、摺動部材101の材質、例えば硬度などに合わせて、適切な粒度分布を選択すればよい。
また、実施例1の摺動部材の製造方法において用いる石灰石粉末の形状は、粒度に関係なく、アスペクト比が1〜1.5の塊状であり、投射粒子移送配管122内にて移送される投射粒子111の流動性が高く、ノズル125の先端口126から投射粒子111が均一に投射されるので、摺動面130に均一な転写層104が形成できる。即ち、石灰石粉末は、投射粒子111として適した粒子であると言える。
加えて、石灰石粉末は、通常、大気中では水分や二酸化炭素、空気とは反応しない安定的な物質で取り扱い易く、また、安価であることから、生産性に優れている。
また、石灰石を原料とした石灰乳から、炭酸ガス反応法、あるいはソーダ灰反応法にて製造された軽質炭酸カルシウム粉末を投射粒子111として用いても、石灰石を粉砕分級して製造された重質炭酸カルシウムと同じく、炭酸カルシウム(CaCO)が主成分であるので、同様な効果が得られる。
図7は本発明に係る実施例2の摺動部材の一部を拡大して示した拡大断面概略図であり、図8は実施例2の摺動部材の製造方法を示す模式図である。
本発明に係る実施例2の摺動部材201について、以下に説明する。
摺動部材201は、アルミニウム系の材質であるアルミ合金(JIS:A6063)を基材202として形成したものである。
摺動部材201の摺動面230には、炭酸カルシウム(CaCO)が数μmの厚さで転写された転写層204が形成されている。ここで、転写とは、投射粒子211の成分を基材202の表面及び表面近傍に移着、混入させることを言う。ここでは転写させたい成分を有した投射粒子211を所定の速度で摺動部材201の摺動面230に投射することで実現している。
また、摺動面230には多数の略円形の微小な微細くぼみ205が形成されている。微細くぼみ205の開口径は最大で10数μm程度である。
次に、実施例2の摺動部材201の製造方法について詳細に説明する。
まず、摺動部材201の摺動面230となる基材202の表面を研削加工することにより、表面粗さをRa0.3μm程度に仕上げておく。次に、投射粒子供給装置221(図8)を用いて、投射粒子211を基材202の表面に投射する。
投射粒子供給装置221は、貯蔵タンク(図示せず)内に貯蔵された投射粒子211を移送するための投射粒子移送配管222を、キャリアガス223が流れるガス配管224に接合して、ガス配管224の先端にノズル225を設置したものである。
実施例2において、投射粒子211として、粒度は20μm以下で、アスペクト比が2.0以下の塊状のホタテ貝殻粉末を用いた。
ここで、実施例2において使用したホタテ貝殻粉末と、化学的に製造された工業用炭酸カルシウムとの化学成分、及び比重を表3に示す。
Figure 2009030082
表3から、酸素(O)、カルシウム(Ca)、炭素(C)の成分比率の合計は98%以上となり、ホタテ貝殻粉末は、工業用炭酸カルシウム同様に高純度の炭酸カルシウム(CaCO3)であることが分かる。また、比重もほぼ同じである。
貝殻とは、炭酸カルシウムの結晶とコンキオリンと総称されるタンパク質を主とする間基質とからなり、その構造は、多数の炭酸カルシウム結晶が間基質によって繋ぎ合わされたものである。実施例2で使用したホタテ貝殻粉末とは、貝殻を熱処理により乾燥、殺菌して、間基質やゴミ、有機物などを完全に除去し、ジョークラッシャー、カッターミルなどの粗粉砕、アトマイザーミル、ジェットミルなどの中粉砕、微粉砕などの工程により粒度を調整したものである。
貯蔵タンクに貯留された投射粒子211は、電動ギアポンプ(図示せず)により投射粒子移送配管222を通って、ガス配管224との接合部位まで移送される。ガス配管224内のキャリアガス223は、エアーポンプ(図示せず)を使用した乾燥空気であり、ガス圧が0.3〜0.6MPaの範囲内となるよう調整されている。
このように、ガス配管224と投射粒子移送配管222との接合部位まで連続的に移送された投射粒子211が、キャリアガス223によりノズル225の先端口226より100m/s前後の速度で摺動部材201の摺動面230に対して略垂直に投射される。なお、ノズル225の先端口226から摺動部材201の摺動面230までの距離は30〜40mmの範囲内とした。
さらに、上記のように製造された実施例2の摺動部材201について、図9及び図10を用いて詳述する。
図9は摺動部材201の摺動面230のEDX元素分析特性図であり、図10は摺動部材201の摺動面230のX線回折分析特性図である。
図9は、投射粒子211の投射前後の摺動部材201の摺動面230をEDX分析装置にて分析した結果を示している。図9において、横軸は印加電圧[keV]、縦軸は1秒当りのカウント数(強度)[cps]である。なお、図9に示す分析結果においては、分析条件として印加電圧を最大15keVとし、表面から深さ2〜4μm前後に存在する元素の情報を示した。この結果から、投射後において、投射前に比べ、投射粒子211の構成元素である酸素(O)、炭素(C)、及びカルシウム(Ca)のピークが顕著に高くなっていることが分かる。
図10は、投射粒子211の投射前後の摺動部材201の摺動面230をX線回折装置で分析した比較結果であり、横軸はX線の入射角度(回折角2θ)[deg]、縦軸は1秒当りのカウント数(強度)[cps]である。なお、図10に示す分析結果は、薄膜X線回折法にて実施したものであり、表面から深さ5μm前後の組織構造の情報を示したものである。各図の下方に記載した横軸を起点とする複数の縦実線はいずれも炭酸カルシウム(CaCO−Calcite)のピーク位置を示し、また、縦破線は基材であるアルミニウム(Al)のピーク位置を示す。この結果から、投射後において、回折角2θが29°付近のピーク、すなわち炭酸カルシウム(CaCO−Calcite)のピークが発現していることが分かる。
図9及び図10に示す結果から、摺動部材201の摺動面230には、投射粒子211の成分である炭酸カルシウム(CaCO)が転写された転写層204が形成されていると判断できる。また、図示していないが、表面から深さが10μm以上の組織構造を分析したX線回折結果では、炭酸カルシウム(CaCO)のピークが極端に小さくなることが示されていた。このため、炭酸カルシウム(CaCO)を多く含有する転写層204の厚みは、数μm程度であると推察される。
次に、以上のように形成された摺動部材201の摩擦摩耗特性について、リングオンディスク方式の摩擦摩耗試験装置を用いて評価したので以下に詳述する。
摺動部材201をディスクとして配置し、相手側摺動部材(図示せず)として、摺動面230の内径が38mm、外径が40mm、表面粗さがRa0.2以下、アルミニウム系の材質であるアルミ合金(A6063)で形成したリングを用いた。
試験条件は、温度22〜28℃、相対湿度55〜65%の雰囲気下において、垂直荷重49N、すべり速度0.47m/sとした。
潤滑油として鉱油を使用し、潤滑油は実験前に0.1mL滴下するのみであり、すべり長さ(摺動距離)の増加によって潤滑油は消費される。試験途中で、接触摺動部にて摩耗が進行し、摩擦係数が急激に増加して0.3以上に達した地点で潤滑油が枯渇して焼付きが発生したものと判断し、試験を終了させた。なお、上記のディスクとリングの仕様条件を実施例2条件1とする。
また、本発明に係る実施例2の摺動部材201に関する摩擦摩耗特性を評価するために、表面状態を変更した他仕様の比較例を実施例2条件1と併せて下記表4に示す。いずれも、基材202はアルミニウム系の材質であるアルミ合金(A6063)、相手側摺動部材は外径、内径、及び表面粗さを同じとしたアルミニウム系の材質であるアルミ合金(A6063)で形成したリングである。
Figure 2009030082
比較例は、従来の摺動部材であって、Ra0.3〜0.6μm程度の表面粗さに研削加工され、その後、ラッピングによりRa0.2μm以下となるように表面仕上げ加工されている。
表4に示す仕様による摩擦摩耗特性に関する試験結果を以下に説明する。
図11は実施例2条件1及び比較例における焼付きに関する特性図であり、実施例2条件1及び比較例における焼付きまでのすべり長さを比較したグラフである。図12は実施例2条件1及び比較例のディスクの比摩耗量の特性図であり、試験後の摩耗体積を各々のすべり長さ及び垂直荷重で除して導出した比摩耗量[mm/(N・m)]を比較したグラフである。
図11に示した結果から、比較例がすべり長さ約100m程度で早々に焼付いたのに対し、実施例2条件1の焼付きまでのすべり長さは比較例に比べて約11倍となっている。また、図示していないが、実施例2条件1では、焼付きが発生するまでの摩擦係数は0.1〜0.2で安定的に推移しており、境界潤滑領域での摺動を保持していたことを確認した。
また、図12に示した結果から、実施例2条件1の比摩耗量が比較例に比べて約1/100となっている。
したがって、実施例2条件1の摺動部材201は著しい耐焼付き性及び耐摩耗性の改善が確認された。
これは、摺動部材201の摺動面230に形成された炭酸カルシウム(CaCO)を成分とする転写層204が耐焼付き性及び耐摩耗性の向上に寄与したためであると推察する。
具体的には、投射粒子211の投射による衝撃力によって、摺動部材201の摺動面230と投射粒子211の表面の温度が瞬間的に上昇した際に、両者の表面が活性化し、投射粒子211の成分である炭酸カルシウム(CaCO)が摺動面230に転写されたことで、炭酸カルシウム(CaCO)が有する無機系の固体潤滑作用の特性が発揮され、接触摺動部での金属接触を抑制し、比較例に比べて接触摺動部の耐摩耗性がより向上したものと推察される。
以上のことから、炭酸カルシウム(CaCO)に顕著な固体潤滑効果があることを見出すことができる。さらに、実施例2に示した製造方法により、ホタテ貝殻粉末に対して、耐摩耗性及び耐焼付き性に優れた摺動部材201を製造するための用途を新たに創出することができた。
さらに、投射粒子211の投射による衝撃力により、摺動面230が塑性変形して多数の微細くぼみ205が形成されている。この結果、外部からの潤滑油の供給が滞るような条件下であっても、微細くぼみ205が油溜りとなるため、接触摺動部にて潤滑作用が発揮されたと推察される。
以上のように、摺動部材201の摺動面230に、ホタテ貝殻粉末で構成された投射粒子211を投射することにより、投射粒子211の成分が転写された転写層204と、略円形の微細くぼみ205が形成される。
この結果、接触摺動部に、無機系の固体潤滑作用の特性とともに、潤滑剤の潤滑作用が付与されることにより、接触摺動部における摩耗が相乗的に低減されるため、信頼性の高い摺動部材201を製造することができる。
加えて、上記のように、投射粒子211を摺動部材201の摺動面230に高速投射する摺動部材201の製造方法は、投射粒子211の材質や形状、投射条件、並びに摺動部材201の材質などを調整することによって、摺動部材201の摺動面230に投射粒子211の成分が転写された転写層204や多数の微細くぼみ205を同時に形成して、耐摩耗性及び耐焼付き性に優れた表面に改質することができる。
そのため、実施例2に係る摺動部材201の製造方法によれば、PVDやCVDなどに比べて、複雑な装置が不要であり、摺動部材201を安価に製造することが可能である。
なお、実施例2では、投射粒子211はホタテ貝殻粉末である。現在、食品加工時に排出される大量の貝殻の廃棄処理が問題になっているが、実施例2の摺動部材の製造方法によれば、貝殻のリサイクル先として、耐摩耗性及び耐焼付き性に優れた摺動部材201を形成する製造用途を新たに見出すことができる。
また、実施例2は、地球環境に配慮した投射粒子211を用いると言う特長を有している。
また、同様なリサイクル可能な粉末として、イシサンゴ目(Scleractinia)の造礁サンゴを殺菌、熱乾燥して粉末化したサンゴ粉末や、ウグイスガイ科アコヤガイ(Pinctadafucata)を原料とした真珠層粉末、卵の殻を原料とした卵殻粉末がある。いずれも炭酸カルシウム(CaCO)成分が全体の98%以上を占めており、これらを単体でも混合させても、投射粒子211として活用することが可能であり、同様の効果が得られる。
また、これらを原料とした各種反応法(炭酸ガス反応法、ソーダ灰反応法)による粉体化技術を活用することで、結晶型や、形状、粒度を制御し、投射粒子211の均質化を図ることも可能である。
以上のように、本発明の摺動部材は安価で、かつ信頼性が高いため、潤滑油を用いた多くの各種産業機器の摺動部に適用できる。
本発明に係る実施例1の摺動部材の拡大断面概略図 本発明に係る実施例1の摺動部材の製造方法の模式図 本発明に係る実施例1の摺動部材の摺動面のEDX元素分析特性図 本発明に係る実施例1の摺動部材の摺動面のX線回折分析特性図 本発明に係る実施例1の摺動部材の焼付きに関する特性図 本発明に係る実施例1のディスクの比摩耗量の特性図 本発明に係る実施例2の摺動部材の拡大断面概略図 本発明に係る実施例2の摺動部材の製造方法の模式図 本発明に係る実施例2の摺動部材の摺動面のEDX元素分析特性図 本発明に係る実施例2の摺動部材の摺動面のX線回折分析特性図 本発明に係る実施例2の摺動部材の焼付きに関する特性図 本発明に係る実施例2のディスクの比摩耗量の特性図 従来の摺動部材の断面図
符号の説明
101,201 摺動部材
102,202 基材
104,204 転写層
105,205 微細くぼみ
111,211 投射粒子
121,221 投射粒子供給装置
122,222 投射粒子移送配管
123,223 キャリアガス
124,224 ガス配管
125,225 ノズル
126,226 先端口
130,230 摺動面

Claims (5)

  1. 互いに摺動する摺動部材であって、少なくとも一方の前記摺動部材の摺動面に炭酸カルシウムの成分が転写された摺動部材。
  2. 摺動部材の摺動面に微細くぼみを多数形成した請求項1に記載の摺動部材。
  3. 炭酸カルシウムの成分を有する投射粒子を摺動部材の摺動面に投射することにより請求項1又は請求項2に記載の摺動部材を製造する摺動部材の製造方法。
  4. 投射粒子は石灰石粉末である請求項3に記載の摺動部材の製造方法。
  5. 投射粒子は、貝殻、サンゴ、真珠層、卵殻のうち、少なくとも一つを原料とした粉末である請求項3に記載の摺動部材の製造方法。
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