JP2009028085A - 生体状態評価装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理時間の短縮を図りつつ、生体状態の評価を精度よく行う。
【解決手段】検出部1は、それぞれが異なる複数の生体信号を検出する。演算部12は、検出部1によって検出された生体信号のそれぞれを処理対象として、この生体信号が含む情報を定量化した評価指標として、ゆらぎ指標を算出す。比較部15は、互いに異なる生体信号に対応した二つのゆらぎ指標を比較する。評価部16は、比較部15の比較結果に基づいて、生体状態を評価する。
【選択図】図1
【解決手段】検出部1は、それぞれが異なる複数の生体信号を検出する。演算部12は、検出部1によって検出された生体信号のそれぞれを処理対象として、この生体信号が含む情報を定量化した評価指標として、ゆらぎ指標を算出す。比較部15は、互いに異なる生体信号に対応した二つのゆらぎ指標を比較する。評価部16は、比較部15の比較結果に基づいて、生体状態を評価する。
【選択図】図1
Description
本発明は、生体の状態を評価する生体状態評価装置に関する。
例えば、特許文献1には、運転中のドライバの生体信号からカオス理論に基づいて、生体のゆらぎを示すカオス指標を算出し、このカオス指標に基づいて、ドライバの疲労や覚醒といった生体状態を評価する手法が開示されている。
特開平09−308614号公報
しかしながら、単一の生体信号から得られるカオス指標はその変動が大きいため、生体状態を評価するためには、そのデータの観測に十分な時間を設定しなければならないという問題がある。また、カオス指標は個人によってその特性が異なるため、生体状態を精度よく評価するためには、過去のデータを参照しなければならい場合があるといった問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、処理時間の短縮を図りつつ、生体状態の評価を精度よく行うことである。
かかる課題を解決するために、本発明は、第1の検出手段と、演算手段と、比較手段と、評価手段とを有する生体状態評価装置を提供する。ここで、第1の検出手段は、それぞれが異なる複数の生体信号を検出する。演算手段は、第1の検出手段によって検出された生体信号のそれぞれを処理対象として、当該生体信号が含む情報を定量化した評価指標を算出する。比較手段は、互いに異なる生体信号に対応した、少なくとも二つの評価指標を比較する第1の比較処理を行う。評価手段は、比較手段の比較結果に基づいて、生体状態を評価する。
本発明によれば、各部位の生体信号に対応する評価指標は、精神的な負荷の程度によって同調したり、固有の値を推移したりするため、互いに異なる生体信号に対応した二つの評価指標を比較することにより、単一の生体信号に対応する評価指標の推移のみで評価する場合と比較して、観測時間を必要とせず、また、異なる評価指標の相対比較であるため、個人の特性も反映されることとなり、過去のデータを参照する必要もない。よって、生体状態の評価を短時間で、かつ、精度よく行うことができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる生体状態評価装置の構成を示すブロック図である。この生体状態評価装置は、生体の状態を評価する装置であり、例えば、車両運転中のドライバの生体状態を評価する。この生体状態評価装置は、生体信号を検出する検出部1と、制御ユニット10とを主体に構成されている。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる生体状態評価装置の構成を示すブロック図である。この生体状態評価装置は、生体の状態を評価する装置であり、例えば、車両運転中のドライバの生体状態を評価する。この生体状態評価装置は、生体信号を検出する検出部1と、制御ユニット10とを主体に構成されている。
検出部(第1の検出手段)1は、複数の生体信号を検出する。検出部1によって検出される生体信号としては、代表的には、脈波(容積脈波)、圧脈波、心電波形、皮膚表面温度、呼吸変動などが挙げられるが、これ以外にも、発汗量、重心動揺、体圧分布なども挙げられる。例えば、光学式の脈波センサをステアリングに取り付けることにより、ステアリングを握るドライバの掌や指尖から脈波を検出することができる。また、脈波センサをドライバの前腕に取り付けることで橈骨動脈の脈波を、或いは、ドライバの耳朶に取り付けることで耳朶脈波を検出することができる。また、電極をステアリングに取り付けることにより、ステアリングを握るドライバの掌から発汗量や心電波形を検出することができる。さらに、赤外線センサによってドライバを撮像することにより、外部に露出する手の甲や顔面の表面温度を検出することができる。また、シート座面、シートベルトに圧電素子や空気圧センサを取り付けることにより、臀部および背中などから、圧脈波、呼吸変動、重心揺動、体圧分布などを検出することができる。
検出部1は、所望とする生体信号に応じて、これらの検出手段を組み合わせて構成することができる。検出部1は、例えば、掌と橈骨とから脈波をそれぞれ検出するといったように、同一種類の生体信号を異なる検出部位からそれぞれ検出することで、複数の生体信号を検出してよく、また、脈波や発汗といったように種類を異にする生体信号をそれぞれ検出することで、複数の生体信号を検出してもよい。検出部1によって検出された検出信号は、制御ユニット10に出力される。なお、検出された生体信号には、検出部位特有の外乱が含まれていることもあるので、フーリエフィルターやウエーブレットフィルターなどによって一定周波数大域の除去処理が施される。
制御ユニット10は、検出部1によって検出された生体信号を読み込むと、この読み込まれた個々の生体信号に基づいて生体の状態を評価する。制御ユニット10としては、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。制御ユニット10は、これを機能的に捉えた場合、信号取得部(信号取得手段)11と、演算部(演算手段)12と、重み付け部(抽出手段)13と、選択部14と、比較部(比較手段)15と、評価部(評価手段)16と、記憶部17とを有する。
信号取得部11は、検出部1によって検出される生体信号のそれぞれを、所定の周期毎に読み込む。演算部12は、検出された生体信号のそれぞれを処理対象として、この生体信号が含む情報を定量化した評価指標を算出する。重み付け部13は、個々の生体信号の種類(性質による種類や検出部位による種類)に基づいて、算出された評価指標のそれぞれに重み付け処理を行い、比較部15が処理対象とする評価指標の候補を抽出する。選択部14は、複数のカテゴリーに分類された個々の生体信号に対して、カテゴリー毎の重み(重み係数)を設定し、これを重み付け部13に対して指示する。比較部15は、互いに異なる二つの生体信号に対応した二つの評価指標を比較する。評価部16は、比較部15の比較結果に基づいて、生体状態を評価する。記憶部17は、検出部1から読み込まれた生体信号を、生体信号毎に、時系列的に記憶する。また、記憶部17は、重み付け部13において重み付け処理が行われた評価指標を、この評価指標に対応する生体信号毎に、時系列的に記憶する。
図2は、本実施形態に係る生体評価方法を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、所定周期で呼び出され、制御ユニット10によって実行される。まず、ステップ1(S1)において、信号取得部11は、検出部1によって検出される個々の生体信号を読み込む。この読み込まれた個々の生体信号は、生体信号毎に、記憶部17に時系列的に格納される。
ステップ2(S2)において、演算部12は、個々の生体信号毎に、生体信号の時系列データに基づいて、評価指標を算出する。生体信号は、脈波や発汗量といったように、その種類(性質による種類)が異なれば単位系が異なるため、それらを直接的に比較することができない。そこで、生体信号が含む情報を定量化し、異なる種類の生態信号同士の比較を可能とする評価指標を算出する。本実施形態では、カオス理論に基づく指標を求め、生体信号が持つゆらぎを数値化することにより、生体信号が含む情報を定量化する。評価指標となるゆらぎ指標は、例えば、リアプノフ指数やシャノエントロピーといった無次元単位系を用いる。
具体的には、生体信号のダイナミクスに基づいて、埋込遅延時間と埋込次元とのパラメーターを設定し、ターケンスの埋込定理を用いることにより、時系列データからアトラクタが再構成される。ここで、アトラクタは、n次元空間(n:埋込次元)における系の軌道を表している。例えば、生体信号が脈波であれば、埋込遅延時間は、0.5秒、埋込次元は、4次元といったように、埋込遅延時間と埋込次元は、生体信号のダイナミクスに応じて予め設定されている。そして、リアプノフ指数、或いは、シャノンエントロピーを用いてアトラクタがもつ軌道の不安定性を定量化することにより、これをゆらぎ指標として算出することができる。
図3は、リアプノフ指数λの概念を説明する説明図である。本実施形態では、ゆらぎ指標として、リアプノフ指数を用いることとする。このリアプノフ指数λは、誤差の指数的増大の速さを示すものであり、以下に示す一般式で示される。
ここで、r(0)は基準時間(t=0)における超球半径を示し、l(t)は基準時間から時間発展(その時間t)により変形された超球の半径を示している。このゆらぎ指標(リアプノフ指数λ)は、無次元指標であるためダイナミクスが異なる脈波や発汗などの質の異なるデータ同士でも比較することができる。なお、ゆらぎ指標としては、互いに異なるゆらぎ指標同士を組み合わせて、例えば、リアプノフ指数およびシャノエントロピーを組み合わせて用いてもよい。
ステップ3(S3)において、重み付け部13は、個々の生体信号の種類に基づいて、その生体信号に対応するゆらぎ指標に重み付け処理を行う。本実施形態において、重み付け部13は、生体信号の性質による種類に基づいて、各ゆらぎ指標に重み付け処理を行う。このような重み付け処理を前提として、個々の生体信号は、生体信号の性質と対応付けられた各カテゴリーに予め分類されている。生体信号が分類されるカテゴリーとしては、脈波カテゴリー、発汗カテゴリー、体温カテゴリーなどが挙げられる。ここで、脈波カテゴリーは、指尖や耳朶といった各箇所の脈波を性質とする生体信号を含むカテゴリーであり、発汗カテゴリーは、掌や足裏といった各箇所の発汗量を性質とする生体信号を含むカテゴリーである。また、体温カテゴリーは、顔面や腕部といった各所の皮膚表面温度を性質とする生体信号を含むカテゴリーである。
重み付け部13は、緊張感やストレスなどといった早い反応から生体状態を評価する場合、脈波および発汗量が自律神経系の情報を表すことから、脈波カテゴリーおよび発汗カテゴリーに対応するゆらぎ指標の重み(重み係数)を「1」に設定し、他のカテゴリーに対応するゆらぎ指標の重みを「0」に設定する。また、ヒヤッとする、ハッとするといったさらに早い反応から生体状態を評価する場合には、発汗量の方が脈波よりも反応が早いことから、発汗カテゴリーに対応するゆらぎ指標の重みが「1」に設定され、他のカテゴリーに対応するゆらぎ指標の重みが「0」に設定される。さらに、疲労感や快適性などのゆっくりとした反応から生体状態を評価する場合には、体温カテゴリーに対応するゆらぎ指標の重みが「1」に設定され、他のカテゴリーに対応するゆらぎ指標の重みが「0」に設定される。
重み付け部13は、個々の生体信号に対応するゆらぎ指標毎に、ゆらぎ指標と、対応するカテゴリーに設定された重みとの積算値を算出する。この重み付け処理により、「1」が設定されたカテゴリーに対応するゆらぎ指標がそのままの値として残され、「0」が設定されたカテゴリーに対応するゆらぎ指標が消去されるので、結果として、後述する比較部15が処理対象とするゆらぎ指標の候補が抽出されることとなる。重み付け処理が行われたゆらぎ指標は、対応する生体信号毎に、制御ユニット10のRAMに時系列的に格納される。
なお、個々のカテゴリーに対応して設定される重みは、選択部14によって重み付け部13に対して指示されており、選択部14には、生体状態の評価において着目すべき生体の反応速度に基づいて、個々のカテゴリーに設定すべき重みが予め記憶されている。ここで、選択部14において、個々のカテゴリーと、重みとの対応付けを変更することにより、生体状態の評価において着目すべき生体の反応速度を変更することができる。
ステップ4(S4)において、比較部15は、第1の比較処理を行う。この第1の比較処理は、重み付け処理を経て抽出されたゆらぎ指標の候補のうち、互いに異なる二つの生体信号に対応したゆらぎ指標を任意に選択し、選択されたゆらぎ指標同士を比較する。具体的には、比較部15は、両者の乖離、すなわち、差分値を算出し、その差分値の2乗値を比較値として算出する。
ステップ5(S5)において、評価部16は、比較部15の比較結果、すなわち、比較値に基づいて、生体状態を評価する。図4(a)に示すように、運転操作とともにエアコンを操作するといったように精神的な負荷が大きい場合、体内のゆらぎは、各部位において同調する傾向を示す。一方、図4(b)に示すように、精神的な負荷が小さい場合、或いは、リラックス状態である場合、体内のゆらぎは、各部位毎に個々の特性に合わせて変動する傾向を示す。そのため、二つのゆらぎ指標の乖離は、精神的な負荷が大きい状態と比較すると、大きくなる傾向となる。
評価部16は、比較値と判定値とを比較して、比較値が判定値よりも大きい場合には、生体状態を、精神的な負荷が小さい、或いは、リラックス状態であると評価する。一方、評価部16は、比較値が判定値以下の場合には、生体状態を、精神的な負荷が高い状態であると評価する。ここで、判定値は、二つのゆらぎ指標の乖離の程度、すなわち、比較値が大きいのか、それとも小さいのかを判定するための基準値であり、実験やシミュレーションを通じてその最適値が予め設定されている。
ここで、図5から図7を参照して、互いに異なる2つの生体信号に対応するゆらぎ指標の推移について説明する。まず、運転中のドライバの指尖と耳朶とに脈波センサをそれぞれ取り付け、指尖脈波と耳朶脈波との測定を行い、指尖脈波と耳朶脈波とに関するリアプノフ指数(ゆらぎ指標)λをそれぞれ計算する。ここで、λ1は、耳朶脈波に対応するゆらぎ指標であり、λ2は、指尖脈波に対応するゆらぎ指標である。また、Γは、2つのゆらぎ指標λ1,λ2の差分値を二乗して算出される比較値を示す。
図5は、あるタスクを遂行して負荷状態にあるドライバに関する2つのゆらぎ指標λ1,λ2と、その比較値Γとの時系列的な推移を示している。タスク遂行中において、2つのゆらぎ指標λ1,λ2は、互いに同調する傾向となり、比較値Γは、全体的に、小さな値を推移する傾向となっている。
図6は、安静状態にあるドライバに関する2つのゆらぎ指標λ1,λ2と、その比較値Γとの時系列的な推移を示している。このケースでは、2つのゆらぎ指標λ1,λ2は、互いに固有の傾向を示すため、同調せず、比較値Γは、全体的に、大きな値を推移する傾向となる。
図7は、安静状態と、負荷状態(例えば、暗算による計算作業)とが繰り返し行われたドライバに関する2つのゆらぎ指標λ1,λ2と、その比較値Γとの時系列的な推移を示している。安静状態では、2つのゆらぎ指標λ1,λ2は、互いに同調せず、比較値Γは、全体的に、大きい値を推移する傾向となり、一方、タスク状態、すなわち、精神的な負荷が大きい状態では、2つのゆらぎ指標λ1,λ2は、互いに同調する傾向となり、比較値Γは、全体的に、小さい値を推移する傾向となっている。同図から分かるように、安静状態と、高負荷状態とでは、比較値Γの傾向に差が生じるため、比較値Γと判定値とを比較することにより、両者の状態を切り分けることができる。
図8は、安静状態と、精神的な負荷状態(例えば、暗算による計算作業)とが繰り返し行われたドライバに関する2つのゆらぎ指標λ1,λ2と、その比較値Γとの時系列的な推移を示している。安静状態では、2つのゆらぎ指標λ1,λ2は、互いに同調せず、比較値Γは、全体的に、大きい値を推移する傾向となり、一方、高負荷状態では、2つのゆらぎ指標λ1,λ2は、互いに同調する傾向となり、比較値Γは、全体的に、小さい値を推移する傾向となっている。同図から分かるように、安静状態と、高負荷状態とでは、比較値Γの傾向に差が生じるため、比較値Γと判定値とを比較することにより、両者の状態を切り分けることができる。
このように本実施形態において、生体状態評価装置は、検出部1と、演算部12と、比較部15と、評価部16とを主体に構成されている。ここで、検出部1は、それぞれが異なる複数の生体信号を検出する。演算部12は、検出部1によって検出された生体信号のそれぞれを処理対象として、この生体信号が含む情報を定量化した評価指標として、ゆらぎ指標を算出す。比較部15は、互いに異なる生体信号に対応した二つのゆらぎ指標を比較する。評価部16は、比較部15の比較結果に基づいて、生体状態を評価する。
単一の生体信号から得られるゆらぎ指標によって生体状態を評価する場合、ゆらぎ指標の観測にはある程度の時間が必要であり、また、場合によっては、その個人の特性を示す過去のデータを参照する必要がある。しかしながら、各部位のゆらぎ指標は、精神的な負荷の程度によって同調したり、互いに独立して固有の値を推移したりする。そのため、互いに異なる生体信号に対応した二つのゆらぎ指標を比較することにより、単一のゆらぎ指標の推移のみで評価する場合と比較して、観測時間を短く設定しても、生体状態を評価することができる。また、異なるゆらぎ指標の相対比較であるため、個人の特性が相殺されることとなり、個人の特性を考慮するために、過去のデータを参照するといった必要もない。よって、生体状態の評価を短時間で、かつ、精度よく行うことができる。
また、本実施形態において、生体状態評価装置は、評価指標のそれぞれに重み付け処理を行い、比較部15が処理対象とする評価指標の候補を抽出する重み付け部13をさらに有している。
かかる構成によれば、生体信号に対応した複数のゆらぎ指標のうち、抽出されたゆらぎ指標の候補の中から第1の比較処理が行われる。このため、抽出されたゆらぎ指標の候補に応じて、特定の評価項目に着目して、生体状態を評価するといったことが可能となる。
ここで、重み付け部13は、生体信号の性質による種類に基づいて、評価指標のそれぞれに重み付け処理を行う。
かかる構成によれば、生体信号の性質による種類に基づいて、ゆらぎ指標の候補を抽出することにより、生体の反応速度に着目して、生体状態を評価することが可能となる。そのため、生体に現れる早い反応あるいは遅い反応に特価した生体状態の評価が可能となる。
なお、本実施形態では、比較部15において二つのゆらぎ指標を比較する構成であるが、本発明はこれに限定されない。三つ以上のゆらぎ指標を相互に比較することでもよい。この場合には、重畳的にゆらぎ指標が比較され、その比較結果から生体状態が評価されるので、精度よく生体状態を評価することができる。
また、本実施形態では、比較値として、二つのゆらぎ指標の差分値の二乗値を用いているが、差分値をそのまま比較値としてもよい。ただし、差分値の二乗値を用いることにより、ゆらぎ指標の乖離状態がより顕著な傾向を示すため、評価精度の向上を図ることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る生体状態評価装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、重み付け部13による重み付け処理である。なお、第2の実施形態において、生体状態評価装置のシステム構成および生体評価方法は第1の実施形態と基本的に同じであり、重複する部分については説明を省略することとし、以下、相違点について説明する。
第2の実施形態に係る生体状態評価装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、重み付け部13による重み付け処理である。なお、第2の実施形態において、生体状態評価装置のシステム構成および生体評価方法は第1の実施形態と基本的に同じであり、重複する部分については説明を省略することとし、以下、相違点について説明する。
本実施形態において、重み付け部13は、生体信号の検出部位による種類に基づいて、各ゆらぎ指標に重み付け処理を行う。このような重み付け処理を前提として、個々の生体信号は、人体を構成する各部(例えば、頭、腕、足など)と対応付けられた各カテゴリーに予め分類されている。生体信号が分類されるカテゴリーとしては、手部カテゴリー、シート部カテゴリー、頭部カテゴリーなどが挙げられる。手部カテゴリーは、掌の発汗や指尖脈波といった手を中心とした検出部位から検出される各種の生体信号を含むカテゴリーであり、シート部カテゴリーは、臀部の圧脈波、重心揺動および体圧分布といったシートを介した検出部位から検出される各種の生体信号を含むカテゴリーである。頭部カテゴリーは、顔面の皮膚表面温度や耳朶の脈波といった顔を中心とした検出部位から検出される各種の生体信号を含むカテゴリーである。
このようなカテゴリーを前提として、重み付け部13は、手や腕の疲労感といった生体状態を評価する場合、手部カテゴリーに対応するゆらぎ指標の重みを「1」に設定し、他のカテゴリーに対応するゆらぎ指標の重みを「0」に設定する。また、シートの座り心地といった生体状態を評価する場合には、シート部カテゴリーに対応するゆらぎ指標の重みが「1」に設定され、他のカテゴリーに対応するゆらぎ指標の重みが「0」に設定される。また、視線行動の負荷といった生体状態を評価したい場合は、頭部カテゴリーに対応するゆらぎ指標の重みが「1」に設定され、他のカテゴリーに対応するゆらぎ指標の重みが「0」に設定される。
重み付け部13は、個々の生体信号に対応するゆらぎ指標毎に、ゆらぎ指標と、対応するカテゴリーに設定された重みとの積算値を算出する。この重み付け処理により、「1」が設定されたカテゴリーに対応するゆらぎ指標がそのままの値として残され、「0」が設定されたカテゴリーに対応するゆらぎ指標が消去されるので、結果として、比較部15が処理対象とするゆらぎ指標の候補が抽出されることとなる。重み付け処理が行われたゆらぎ指標は、対応する生体信号毎に、制御ユニット10のRAMに時系列的に格納される。
なお、個々のカテゴリーに対応して設定される重みは、選択部14によって重み付け部13に対して指示されており、選択部14には、生体状態を評価する生体の部位に基づいて、個々のカテゴリーに設定すべき重みが予め記憶されている。ここで、選択部14において、個々のカテゴリーと、重みとの対応付けを変更することにより、生体状態を評価する生体の反応速度を変更することができる。
このように本実施形態において、重み付け部13は、生体信号の検出部位による種類に基づいて、評価指標のそれぞれに重み付け処理を行う。
かかる構成によれば、検出部位に基づいてゆらぎ指標の候補が抽出されるので、生体の部位を評価項目として生体状態を評価することが可能となる。そのため、生体の固有の部位に特価して生体状態を評価することができる。
なお、情動を評価する場合には、各カテゴリーに対する重みを一律に「1」設定してもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る生体状態評価装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、複数のゆらぎ指標からドライバの特性に対応したゆらぎ指標を第1の基準値として算出し、この第1の基準値とゆらぎ指標と比較することにより、生体状態を評価することである。なお、第3の実施形態において、生体状態評価装置のシステム構成は第1の実施形態と基本的に同じであり、重複する部分については説明を省略することとし、以下、相違点について説明する。
第3の実施形態に係る生体状態評価装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、複数のゆらぎ指標からドライバの特性に対応したゆらぎ指標を第1の基準値として算出し、この第1の基準値とゆらぎ指標と比較することにより、生体状態を評価することである。なお、第3の実施形態において、生体状態評価装置のシステム構成は第1の実施形態と基本的に同じであり、重複する部分については説明を省略することとし、以下、相違点について説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る生体状態評価方法を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、所定時間毎に呼び出され、制御ユニット10によって実行される。まず、第1の実施形態と同様に、ステップ1からステップ3までの処理を行い、個々の生体信号に対応するゆらぎ指標を算出する。
ステップ3に続くステップ6(S6)において、比較部15は、第1の基準値を算出する。具体的には、比較部15は、例えば、重み付け処理を経て抽出されたゆらぎ指標の候補をそれぞれ加算し、この加算値を第1の基準値として算出する。または、比較部15は、例えば、重み付け処理を経て抽出されたゆらぎ指標の候補に関して、それぞれの値の近似度合いを示す相関関数を、第1の基準値として算出する。このように、第1の基準値は、複数のゆらぎ指標から総合的に算出される値であり、ドライバの特性に対応したゆらぎ指標の特性値として機能する。
ステップ6に続くステップ7(S7)において、比較部15は、第2の比較処理を行う。この第2の比較処理は、重み付け処理を経て抽出されたゆらぎ指標の候補うち、一つのゆらぎ指標を代表ゆらぎ指標として任意に選択するとともに、算出された第1の基準値と代表ゆらぎ指標とを比較する。具体的には、比較部15は、両者の乖離、すなわち、第1の基準値と代表ゆらぎ指標との差分値を算出し、その差分値の2乗値を比較値として算出する。
ステップ7に続くステップ5(S5)において、評価部16は、比較部15の比較結果、すなわち、比較値に基づいて、生体状態を評価する。具体的には、評価部16は、比較値が判定値よりも大きい場合には、生体状態を、負荷が小さい状態、或いは、リラックス状態であると評価する。一方、評価部16は、比較値が判定値以下の場合には、生体状態を、負荷が高い状態であると評価する。ここで、判定値は、第1の基準値と代表ゆらぎ指標との乖離が大きいのか、それとも小さいのかを判定するための基準値であり、実験やシミュレーションを通じてその最適値が予め設定されている。
このように本実施形態において、比較部15は、一つのゆらぎ指標と、第1の基準値とを比較する第2の比較処理を、第1の比較処理に代えて実行する。ここで、第1の基準値は、複数の評価指標から算出されるドライバの特性に対応した評価指標の特性値が設定されている。
かかる構成によれば、二つのゆらぎ指標を相対比較するのではなく、複数のゆらぎ指標から総合的に導き出される第1の基準値と、一つのゆらぎ指標とが比較される。この第1の基準値は、ドライバの特性に対応したゆらぎ指標の特性値として機能するため、ゆらぎ指標を一定の基準で比較することができる。これにより、ゆらぎ指標と第1の基準値とを相対比較することにより、単一のゆらぎ指標の推移のみで評価する場合と比較して、観測時間を必要とせず、また、個人の特性が相殺されるので、特段過去のデータ等の個人特性を参照する必要もない。よって、生体状態の評価を短時間で、かつ、精度よく行うことができる。
なお、本実施形態では、比較部15において、第1の基準値と、一つのゆらぎ指標を比較する構成であるが、本発明はこれに限定されない。第1の基準値と、二つ以上のゆらぎ指標を相互に比較することでもよい。この場合には、重畳的にゆらぎ指標が比較され、その比較結果から生体状態が評価されるので、精度よく生体状態を評価することができる。
また、本実施形態では、比較値として、第1の基準値とゆらぎ指標との差分値の二乗値を用いているが、差分値をそのまま比較値としてもよい。ただし、差分値の二乗値を用いることにより、ゆらぎ指標の乖離状態がより顕著な傾向を示すため、評価精度の向上を図ることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る生体状態評価装置が、第3の実施形態のそれと相違する点は、ゆらぎ指標との比較対象となる基準値として、第1の基準値とは異なる第2の基準値を用いることである。なお、第4の実施形態において、生体状態評価装置のシステム構成は第1の実施形態と基本的に同じであり、重複する部分については説明を省略することとし、以下、相違点について説明する。まず、第4の実施形態の具体的な説明を行う前提として、第2の基準値の概念について説明する。
第4の実施形態に係る生体状態評価装置が、第3の実施形態のそれと相違する点は、ゆらぎ指標との比較対象となる基準値として、第1の基準値とは異なる第2の基準値を用いることである。なお、第4の実施形態において、生体状態評価装置のシステム構成は第1の実施形態と基本的に同じであり、重複する部分については説明を省略することとし、以下、相違点について説明する。まず、第4の実施形態の具体的な説明を行う前提として、第2の基準値の概念について説明する。
例えば、右手の橈骨脈波と右手の指尖脈波とを生体信号として検出し、個々の脈波についてゆらぎ指標λ,λ’を算出する。ここで、時刻tにおける橈骨の脈波に関するゆらぎ指標をλ(t)、また、指尖の脈波に関するゆらぎ指標をλ’(t)とする。橈骨から指尖への血液の流れを考慮すると、橈骨におけるゆらぎが、遅れ時間δで指尖におけるゆらぎとして伝播していると考えると、下式が成立する。
ここで、γは、生体内の特性によるゆらぎの伝播状態に変化を与える関数(ゆらぎ伝播関数)である。生体内は等質ではないため、均一なゆらぎの伝播は行われないと考えられるので、γはゼロではないと考える(γ≠0)。
橈骨と指尖との2点間のゆらぎ指標の差分を時間で積分した値は、下式で示される。
ここで、Cは、ゆらぎが導かれる生体の状態定数である。
Γは、ゆらぎ伝播関数の積分項を含む関数であり、生体状態を表す関数となっており、そのため、Λは、ゆらぎ指標λと生体状態を表す関数Γとの和となる。ここで、関数Λは、生体を伝播するゆらぎの伝播状態を示す関数であり、第2の基準値として設定することができる。また、第2の基準値とゆらぎ指標λとの乖離度合い(Λ−λ)が関数Γとなっており、この関数Γが生体状態を表すことが理解される。
以下、本実施形態に係る生体状態評価方法について説明する。本実施形態に係る生体状態評価方法は、図9のフローチャートに示す、第3の実施形態に係る生体状態評価方法と基本的に同じであるが、ステップ6以降の処理が相違している。重複する部分については説明を省略することとし、以下、相違点について説明する。
図10は、ステップ6における基準値(第2の基準値)の算出処理の手順を示すフローチャートである。まず、ステップ60(S60)において、比較部15は、重み付け処理を経て抽出されたゆらぎ指標の候補について、個々の生体信号に対応するゆらぎ指標のデータの正規化を行う。
ステップ61(S61)において、比較部15は、抽出されたゆらぎ指標の候補の中から、互いに異なる二つの生体信号を選択し、その差分値を算出する。算出された差分値は、記憶部17に時系列的に格納される。
ステップ62(S62)において、比較部15は、記憶部17に格納されている差分値の時系列データを対象として、積分処理を行い、この積分値を第2の基準値Λとして算出する。
ステップ6に続くステップ7において、比較部15は、第2の基準値Λと、この第2の基準値Λの算出対象となるゆらぎ指標λの一方の値(代表ゆらぎ指標)との差分値(比較値)Γを算出する。
ステップ7に続くステップ5において、評価部16は、比較部15の比較結果、すなわち、比較値Γに基づいて、生体状態を評価する。具体的には、評価部16は、比較値Γが判定値よりも大きい場合には、生体状態を、負荷が小さい状態、或いは、リラックス状態であると評価する。一方、評価部16は、比較値Γが判定値以下の場合には、生体状態を、メンタル負荷が高い状態であると評価する。ここで、判定値は、第2の基準値Λと代表ゆらぎ指標λとの乖離が大きいのか、それとも小さいのかを判定するための基準値であり、実験やシミュレーションを通じてその最適値が予め設定されている。
図11は、二つのゆらぎ指標λ1,λ2、第2の基準値Λ、および、比較値Γの時系列的な推移を示す説明図である。まず、運転中のドライバの指先と耳朶とに光学センサをそれぞれ取り付け、指尖脈波と耳朶脈波の測定を行い、指尖脈波と耳朶脈波とに関するリアプノフ指数(ゆらぎ指標)λをそれぞれ計算する。ここで、λ1は、耳朶脈波に対応するゆらぎ指標であり、λ2は、指尖脈波に対応するゆらぎ指標である。また、第2の基準値Λは、二つのゆらぎ指標λ1,λ2の差分値を時系列的に算出し、その差分値の時系列データを積分することにより算出される。また、比較値Γは、第2の基準値Λからゆらぎ指標λ1を減じることにより算出される。
同図に示すように、負荷状態以外の安静状態では、2つのゆらぎ指標λ1,λ2は、互いに同調せず、比較値Γは、全体的に、大きい値を推移する傾向となり、一方、負荷状態では、2つのゆらぎ指標λ1,λ2は、互いに同調する傾向となり、比較値Γは、全体的に、小さい値を推移する傾向となっている。同図から分かるように、安静状態と、高負荷状態とでは、比較値Γの傾向に差が生じるため、比較値Γと判定値とを比較することにより、両者の状態を切り分けることができる。
このように本実施形態において、比較部15は、一つのゆらぎ指標と、第2の基準値とを比較する第2の比較処理を実行する。ここで、第2の基準値は、生体を伝播するゆらぎの伝播状態を示す関数が設定されている。
かかる構成によれば、二つのゆらぎ指標を相対比較するのではなく、この二つのゆらぎ指標から導き出される第2の基準値と、一つのゆらぎ指標とが比較される。この第1の基準値は、生体を伝播するゆらぎの伝播状態を示すドライバに固有の関数であるため、ゆらぎ指標を一定の基準で比較することができる。これにより、ゆらぎ指標と第2の基準値とを相互比較することにより、単一のゆらぎ指標の推移のみで評価する場合と比較して、観測時間を必要とせず、また、個人の特性が相殺されるので、特段過去のデータ等の個人特性を参照する必要もない。よって、生体状態の評価を短時間で、かつ、精度よく行うことができる。
なお、本実施形態では、比較部15において、第2の基準値と、一つのゆらぎ指標を比較する構成であるが、本発明はこれに限定されない。第2の基準値と、二つ以上のゆらぎ指標を相互に比較することでもよい。この場合には、重畳的にゆらぎ指標が比較され、その比較結果から生体状態が評価されるので、精度よく生体状態を評価することができる。
(第5の実施形態)
図12は、本発明の第5の実施形態に係る生体状態評価装置の構成を示すブロック図である。第5の実施形態に係る生体状態評価装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、二つの生体信号に対応するゆらぎ指標を相対比較するのではなく、複数の生体信号に対応するゆらぎ指標を総合的に比較することにより、生体状態を評価することである。
図12は、本発明の第5の実施形態に係る生体状態評価装置の構成を示すブロック図である。第5の実施形態に係る生体状態評価装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、二つの生体信号に対応するゆらぎ指標を相対比較するのではなく、複数の生体信号に対応するゆらぎ指標を総合的に比較することにより、生体状態を評価することである。
検出部1は、第1の実施形態に示すように、各検出部位から各種の生体信号をそれぞれ検出してもよいが、特定の検出部位から複数の生体信号を検出する構成であってもよい。例えば、検出部1は、図13に示すように、複数の光学式脈波センサ1aを格子状に並べ、ステアリングSのグリッピングエリアに取り付けて構成してもよい。このケースでは、ステアリングSを握る掌において、個々の光学式脈波センサ1aから脈波がそれぞれ検出される。
制御ユニット10は、検出部1によって検出された生体信号を読み込むと、この読み込まれた個々の生体信号に基づいて生体の状態を評価する。本実施形態において、制御ユニット10は、これを機能的に捉えた場合、信号取得部11と、演算部12と、分布作成部18と、補間部19と、比較部15と、評価部16と、記憶部17とで構成されている。
信号取得部11は、検出部1によって検出される生体信号のそれぞれを、所定の周期毎に読み込む。演算部12は、検出された生体信号のそれぞれを処理対象として、ゆらぎ指標を算出する。分布作成部18は、ゆらぎ指標のそれぞれをマトリクス状に配置して、ゆらぎ指標の分布図(以下「ゆらぎ分布図」という)を作成する。補間部19は、ゆらぎ分布図において、検出部1の検出エラーなどで値が埋まらなかった箇所を補完する。比較部15は、作成されたゆらぎ分布図に基づいて、個々のゆらぎ指標を総体的に比較する。評価部16は、比較部15の比較結果に基づいて、生体状態を評価する。記憶部17は、検出部1から読み込まれた生体信号、および、分布作成部18によって作成された分布図を時系列的に記憶する。
図14は、本実施形態に係る生体状態評価方法の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、所定時間毎に呼び出され、制御ユニット10によって実行される。まず、ステップ20(S20)において、信号取得部11は、個々の生体信号を検出部1から読み込み、この読み込まれた生体信号は、生体信号毎に、記憶部17に時系列的に格納される。
ステップ21(S21)において、演算部12は、個々の生体信号毎に、生体信号の時系列データに基づいて、評価指標となるゆらぎ指標を算出する。ゆらぎ指標の算出方法は、第1の実施形態におけるステップ2の処理と同様であり、詳細な説明は省略する。
ステップ22(S22)において、分布作成部18は、算出された個々のゆらぎ指標に基づいて、ゆらぎ分布図を作成する。算出された個々のゆらぎ指標は、二次元的、例えば、マトリクス状に構成されたセル群に配置され、これにより、ゆらぎ分布図が作成される。このゆらぎ分布図において、各セルには、検出部1が検出する個々の生体信号に対応して、ゆらぎ指標の配置位置が予め規定されている。
図15は、補間処理を説明する説明図である。ステップ23(S23)において、補間部19は、ゆらぎ分布図におけるデータの欠落を補間する補間処理を行う。検出部1の検出エラー等によって生体信号が一時的に検出されないといったように、あるゆらぎ指標が算出されないといったケースが生じ得る。そのため、ゆらぎ分布図において、あるセルにデータ(ゆらぎ指標)の欠落が生じることがある。そのため、補間部19は、データの欠落が生じた箇所に対応するゆらぎ指標Xを、その周囲のデータ(ゆらぎ指標a〜h)から推定する。補間手法の一例としては、下式に示すような周囲の算出が挙げられる。
なお、ゆらぎ分布図を構成する個々のセルは、配置されるゆらぎ指標のベースとなる生体信号に基づいて、生体信号の種類、或いは、検出部位などのカテゴリーを対応付けてもよい。このケースでは、補間すべきセルのカテゴリーに基づいて、周囲のセルのゆらぎ指標にそのカテゴリーに応じた重み付けを行った上で、上述の算出を行ってもよい。
ステップ24(S24)において、比較部15は、ゆらぎ分布図に基づいて、複数のゆらぎ指標を総体的に比較する。具体的には、比較部15は、ゆらぎ分布図の分散またはフラクタル次元を算出する。分散は、それぞれのゆらぎ指標が平均値を中心としてどれだけ離れているか(その距離の2乗した値の平均)を示しており、ゆらぎ分布図における個々のゆらぎ指標の散らばり具合を見る目安となる。分散は、その値が大きい程、ゆらぎ分布図における個々のゆらぎ指標が各所で異なっていることを示す。一方で、フラクタル次元は、フラクタルの特性を表す数値であり、物体の形状の複雑さを表す尺度である。フラクタル次元は、その値が大きい程、ゆらぎ分布図における個々のゆらぎ指標が各所で異なっていること示す。
比較処理では、分散、フラクタル次元のいずれを用いてもよい。分散は、検出部位の生体状態の評価に好適である。そのため、図13に示すように、掌といった一箇所の検出部位から生体信号を取得してゆらぎ分布図を作成するといったように、生体の局所的な情報のみを反映させたい場合には、ゆらぎ分布図から分散を求めることが好ましい。一方、フラクタル次元は、部分と全体の分布の関係を定量的に表すことができる指標であるため、体の一部から測定されたゆらぎ分布図から体全体の生体状態を抽出することに優れている。そのため、一部分から生体全体のゆらぎの分布を考察する場合には、フラクタル次元による定量化を選択することが好ましい。本実施形態では、分散またはフラクタル次元が、第1の実施形態に示す比較値として機能する。
ステップ25(S25)において、評価部16は、比較部15の比較結果、すなわち、比較値(分散またはフラクタル次元)に基づいて、生体状態を評価する。具体的には、評価部16は、比較値が判定値以下の場合には、図16(a)に示すように、ゆらぎ分布図における個々のゆらぎ指標が均一な状態であり、各部位におけるゆらぎが同調しており、タスクに集中した状態であると判断を行う。一方、評価部16は、比較値が判定値よりも大きい場合には、図16(b)に示すように、ゆらぎ分布図における各所のゆらぎ指標の変化が大きく生体内のゆらぎの分布が同調していない状態であり、生体状態を、負荷が小さい、或いは、リラックス状態であると評価する。ここで、判定値は、分散またはフラクタル次元が大きいのか、それとも小さいのかを判定するための基準値であり、実験やシミュレーションを通じてその最適値が予め設定されている。
このように本実施形態において、生体状態評価装置は、ゆらぎ指標のそれぞれを二次元的に並べたゆらぎ分布図を作成する分布作成部18をさらに有している。ここで、比較部15は、作成されたゆらぎ分布図におけるゆらぎ指標の分布状態に基づいて、ゆらぎ指標のそれぞれを総体的に比較する。
かかる構成によれば、複数のゆらぎ指標を総体的に比較することができるので、その比較結果に基づいて、生体状態を評価することができる。単一の生体信号から得られるゆらぎ指標によって生体状態を評価する場合には、ある程度のゆらぎ指標の観測時間、或いは、その個人の特性を示す過去のデータを参照する必要がある。しかしながら、各部位のゆらぎ指標は、精神的な負荷の程度によって同調したり、固有の値を推移したりするため、複数のゆらぎ指標を総体的に比較することにより、単一のゆらぎ指標の推移のみで評価する場合と比較して、観測時間を必要とせず、また、複数のゆらぎ指標の相対比較であるため、個人の特性が相殺されることとなり、過去のデータを参照する必要もない。よって、生体状態の評価を短時間で、かつ、精度よく行うことができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態に係る生体状態評価装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、検出部1によって検出される各生体信号について、処理対象として読み込む生体信号を、環境に応じて選択することである。なお、第6の実施形態において、生体状態評価装置のシステム構成および生体評価方法は第1の実施形態と基本的に同じであり、重複する部分については説明を省略することとし、以下、相違点について説明する。
第6の実施形態に係る生体状態評価装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、検出部1によって検出される各生体信号について、処理対象として読み込む生体信号を、環境に応じて選択することである。なお、第6の実施形態において、生体状態評価装置のシステム構成および生体評価方法は第1の実施形態と基本的に同じであり、重複する部分については説明を省略することとし、以下、相違点について説明する。
図17は、生体信号の選択処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、所定時間毎に読み込まれ、制御ユニット10によって実行される。まず、ステップ30(S30)において、信号取得部11は、ドライバが職業ドライバか否かを判断する。ドライバか職業ドライバであるか否かの判断は、例えば、バスやタクシーといった職業ドライバが運転する車両に適用される場合には、ROMに職業ドライバを示すフラグを設定し、このフラグを参照してもよいし、入力装置(図示せず)を介してドライバの種類を入力させてもよい。このステップ30において肯定判定された場合、すなわち、ドライバが職業ドライバである場合には、ステップ31(S31)に進む。一方、ステップ30において否定判定された場合、すなわち、ドライバが職業ドライバでない場合には、ステップ32(S32)に進む。
ステップ31において、信号取得部11は、検出部1から読み込む生体信号のパターンとして、パターン1を選択する。このパターン1では、脈波や心電波形が読み込まれる。職業ドライバであれば、一般ドライバと比較して、身体の一部にセンサを意図的に取り付けてもらい易い。これにより、安定した生体信号を選択することによって、確度の高い生体状態評価を行うことができる。
ステップ32において、信号取得部11は、図示しないステアリングセンサの検出値を参照し、ステアリング操作が多い状態であるか否かを判定する。このステップ32において否定判定された場合、すなわち、ステアリング操作が少ない状態では、ステップ34(S34)に進む。一方、ステップ32において肯定判定された場合、すなわち、ステアリング操作が多い状態では、ステップ37(S37)に進む。
ステップ34において、信号取得部11は、夜間や曇り空のように、太陽光などの外乱がない状態か否かを判断する。この判断は、例えば、現在の時刻に基づいて行ってもよいし、図示しない照度センサからの情報を参照することにより行うことができる。このステップ34において肯定判定された場合、すなわち、太陽光などの外乱がない場合には、ステップ35(S35)に進む。このステップ34において否定判定された場合、すなわち、太陽光などの外乱がある場合には、ステップ36(S36)に進む。
ステップ35において、信号取得部11は、検出部1から読み込む生体信号のパターンとして、パターン2を選択する。このパターン2では、赤外線センサから得られる手の甲や顔面の表面温度が読み込まれる。
ステップ36において、信号取得部11は、検出部1から読み込む生体信号のパターンとして、パターン3またはパターン4を選択する。このパターン3では、ステアリングに取り付けた光学センサから得られる脈波が読み込まれる。パターン4では、ステアリングに取り付けた電極より得られる発汗量や心電波形が読み込まれる。
ステップ37において、信号取得部11は、ステップ34と同様に、太陽光などの外乱がない状態か否かを判断する。このステップ37において肯定判定された場合、すなわち、太陽光などの外乱がない場合には、ステップ38(S38)に進む。このステップ37において否定判定された場合、すなわち、太陽光などの外乱がある場合には、ステップ39(S39)に進む。
ステップ37において、信号取得部11は、ステップ35と同様に、検出部1から読み込む生体信号のパターンとして、パターン2を選択する。
ステップ38において、信号取得部11は、検出部1から読み込む生体信号のパターンとして、パターン5を選択する。このパターン5では、シート座面、シートベルトに取り付けた圧電素子や空気圧センサから得られる圧脈波、呼吸変動、重心揺動、体圧分布が読み込まれる。
このように本実施形態において、生体状態評価装置は、検出部1によって検出される複数の生体信号のうち、運転環境に応じて、生体信号を選択して取得する信号取得部11をさらに有する。
かかる構成によれば、ドライバの環境に合わせ、測定精度の高い生体信号を適宜選択するので、常時変化している運転環境の中でもドライバ状態をロバストに評価することができる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態に係る生体状態評価装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、車両挙動と生体状態とに基づいて、ドライバの運転状態を推定し、その推定結果に応じてドライバに対する運転支援を行うことである。なお、第7の実施形態の生体状態評価装置のシステム構成において、第1の実施形態と重複する構成については説明を省略することとし、以下、相違点について説明する。
第7の実施形態に係る生体状態評価装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、車両挙動と生体状態とに基づいて、ドライバの運転状態を推定し、その推定結果に応じてドライバに対する運転支援を行うことである。なお、第7の実施形態の生体状態評価装置のシステム構成において、第1の実施形態と重複する構成については説明を省略することとし、以下、相違点について説明する。
図18は、第7の実施形態に係る生体状態評価装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る生体状態評価装置は、第1の実施形態のシステム構成に加え、判定部(判定手段)20と、推定部(推定手段)21と、運転支援部(支援手段)22とをさらに有している。なお、本実施形態において、検出部1は、生体信号を検出する第1の検出手段としての機能のみならず、車両状態を検出する第2の検出手段としての機能を担っている。車両状態としては、車速、ヨーレート、ステアリングやアクセルの操作量などが挙げられる。
判定部20は、検出部1によって検出された車両状態に基づいて、車両挙動を推定する。推定部21は、推定された車両挙動と、生体状態の評価結果とに基づいて、ドライバの運転状態を推定する。運転支援部22は、推定されたドライバの運転状態に基づいて、ドライバに対する運転支援を行う。
図19は、本発明の第7の実施形態に係る生体状態評価方法を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、所定周期で呼び出され、制御ユニット10によって実行される。
まず、ステップ8(S8)において、信号取得部11は、個々の生体信号を検出部1から読み込み、この読み込まれた生体信号は、生体信号毎に、記憶部17に時系列的に格納される。また、信号取得部11は、生体信号とともに車両状態信号も読み込み、この読み込まれた車両状態信号は、記憶部17に時系列的に格納される。
ステップ8に続き、第1の実施形態と同様に、ステップ2からステップ5までの処理を行い、生体状態を評価する。
ステップ5に続くステップ9(S9)において、判定部20は、読み込まれた車両状態信号に基づいて、車両挙動を判定する。具体的には、評価部16は、車両状態信号の時系列的な推移に基づいて、車両挙動が安定している、それとも不安定であるかを判定する。
ステップ10(S10)において、運転支援部22は、ドライバに対する運転を支援する運転支援処理を行う。この運転支援処理を行う前提として、推定部21は、生体状態の評価結果と、判定された車両挙動との組合せにより、運転集中状態、危険運転状態、安静運転状態、意識低下運転状態の4通りにドライバの運転状態を推定する。
まず、生体状態が高負荷状態、かつ、車両挙動が安定している場合、運転支援部22は、ドライバの運転状態を、運転集中状態と推定する。この運転集中状態は、ドライバが一定の運転に集中している状態を意味する。この状態では、ドライバが運転に没頭している可能性があるため、周囲の状況変化に気付きにくいことが考えられる。そこで、運転支援部22は、運転支援処理として、車両側方の死角となる領域を撮像した映像、または、車両後方を撮像した映像をモニタ(図示せず)に表示し、周囲状況に注意を喚起する。また、運転支援部22は、クルーズコントロールを作動させて、車間距離や車速の調整を自動的に行ってもよい。
また、生体状態が高負荷状態、かつ、車両挙動が不安定な場合、運転支援部22は、ドライバの運転状態を、危険運転状態と推定する。この危険運転状態は、運転以外へと意識が集中している状態を意味する。運転支援部22は、運転支援処理として、スピーカやモニタを介して運転への注意喚起の警報を行う。
また、生体状態が低負荷、かつ、車両挙動が安定している場合、運転支援部22は、ドライバの運転状態を安静運転状態と推定する。この安静運転状態は、ドライバが安静に運転を行っている状態を意味する。この場合、運転支援処理を行う必要性は低いが、一定時間以上の安静状態が続けば、意識の低下が誘発される虞がある。そのため、運転支援部22は、この安静運転状態が一定時間以上継続された場合には、スピーカやモニタを介して、ドライバへ注意喚起を促す。
さらに、生体状態が低負荷、かつ、車両挙動が不安定な場合、運転支援部22は、ドライバの運転状態を意識低下運転状態と推定する。この意識低下運転状態は、ドライバの意識が低下している状態を意味する。この場合、運転支援部22は、スピーカやモニタを介して、運転を中止し休息をとることを進める。
このように本実施形態において、生体状態評価装置は、判定部20と、推定部21と、運転支援部22とをさらに有している。また、検出部1は、車両状態を検出する第2の検出手段としての機能を担うとともに、車両を運転するドライバから複数の生体信号を検出する第1の検出手段としての機能を担っている。ここで、判定部20は、検出された車両状態に基づいて、車両挙動を判定する。推定部21は、判定された車両挙動と、評価された生体状態とに基づいて、ドライバの運転状態を推定する。運転支援部22は、推定されたドライバの運転状態に基づいて、ドライバへの運転支援を行う。
かかる構成によれば、生体状態の評価と車両挙動の評価を照合させることにより、ドライバの運転状態を分類することができるため、状況に応じた運転支援を行うことができる。
1 検出部
1a 光学式脈波センサ
10 制御ユニット
11 信号取得部
12 演算部
13 重み付け部
14 選択部
15 比較部
16 評価部
17 記憶部
18 分布作成部
19 補間部
20 判定部
21 推定部
22 運転支援部
1a 光学式脈波センサ
10 制御ユニット
11 信号取得部
12 演算部
13 重み付け部
14 選択部
15 比較部
16 評価部
17 記憶部
18 分布作成部
19 補間部
20 判定部
21 推定部
22 運転支援部
Claims (10)
- 生体状態評価装置において、
それぞれが異なる複数の生体信号を検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段によって検出された生体信号のそれぞれを処理対象として、当該生体信号が含む情報を定量化した評価指標を算出する演算手段と、
互いに異なる生体信号に対応した、少なくとも二つの評価指標を比較する第1の比較処理を行う比較手段と、
前記比較手段の比較結果に基づいて、生体状態を評価する評価手段と
を有することを特徴とする生体状態評価装置。 - 前記評価指標のそれぞれに重み付け処理を行い、前記比較手段が処理対象とする評価指標の候補を抽出する抽出手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載された生体状態評価装置。
- 前記選択手段は、生体信号の性質による種類に基づいて、前記評価指標のそれぞれに重み付け処理を行うことを特徴とする請求項2に記載された生体状態評価装置。
- 前記選択手段は、生体信号の検出部位による種類に基づいて、前記評価指標のそれぞれに重み付け処理を行うことを特徴とする請求項2に記載された生体状態評価装置。
- 前記比較手段は、前記第1の比較処理、または、少なくとも一つの評価指標と基準値とを比較する第2の比較処理のいずれかを比較処理として実行することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載された生体状態評価装置。
- 前記比較手段は、複数の評価指標から算出されるドライバの特性に対応した評価指標の特性値を前記基準値として設定することを特徴とする請求項5に記載された生体状態評価装置。
- 前記評価指標は、生体のゆらぎを定量化したゆらぎ指標であり、
前記比較手段は、生体を伝播するゆらぎの伝播状態を示す関数を前記基準値として設定することを特徴とする請求項5に記載された生体状態評価装置。 - 前記評価指標のそれぞれを二次元的に並べた分布図を作成する分布作成手段をさらに有し、
前記比較部は、前記作成された分布図における評価指標の分布状態に基づいて、前記評価指標のそれぞれを総体的に比較することを特徴とする請求項1に記載された生体状態評価装置。 - 前記第1の検出手段によって検出される複数の生体信号のうち、運転環境に応じて、生体信号を選択して取得する信号取得手段をさらに有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載された生体状態評価装置。
- 車両状態を検出する第2の検出手段と、
前記第2の検出手段によって検出された車両状態に基づいて、車両挙動を判定する判定手段と、
前記判定手段によって判定された車両挙動と、前記評価手段によって評価された生体状態とに基づいて、ドライバの運転状態を推定する推定手段と、
前記推定手段によって推定されたドライバの運転状態に基づいて、ドライバへの運転支援を行う支援手段とをさらに有し、
前記第1の検出手段は、前記車両を運転するドライバから前記複数の生体信号を検出することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載された生体状態評価装置。
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JP2007192342A Pending JP2009028085A (ja) | 2007-07-24 | 2007-07-24 | 生体状態評価装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009028085A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010264095A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Nissan Motor Co Ltd | 心拍数測定装置および心拍数測定方法 |
JP2011227883A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Denso It Laboratory Inc | 運転能力判定装置及び運転能力判定方法 |
JP2015097636A (ja) * | 2013-11-19 | 2015-05-28 | 公立大学法人首都大学東京 | 睡眠段階判定装置、睡眠段階判定プログラムおよび睡眠段階判定方法 |
JP2015189402A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | 株式会社デンソーアイティーラボラトリ | ドライバ状態判定装置及びドライバ状態判定プログラム |
-
2007
- 2007-07-24 JP JP2007192342A patent/JP2009028085A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010264095A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Nissan Motor Co Ltd | 心拍数測定装置および心拍数測定方法 |
JP2011227883A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Denso It Laboratory Inc | 運転能力判定装置及び運転能力判定方法 |
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JP2015189402A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | 株式会社デンソーアイティーラボラトリ | ドライバ状態判定装置及びドライバ状態判定プログラム |
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