JP2009027327A - データ送受信装置 - Google Patents

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禎之 井上
Hiroshi Kasahara
裕志 笠原
Yasuyuki Hashizume
靖之 橋詰
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淳子 貴島
Masahiro Naito
正博 内藤
Miki Sugano
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Abstract

【課題】クライアント端末間で映像ストリームを伝送中に、管理端末の電源が切られるなどして管理端末が動作しなくなった場合でも、クライアント間の同期を保ち、再びネットワークが構築されるまで映像ストリームを途切れることなく伝送できるデータ送受信装置を提供する。
【解決手段】BCHを検出した場合は、各クライアント端末のCPU11はBCH中に付加されている管理端末1の基準時刻情報に基づいて基準時刻の補正を実施する(S51)。BCHを検出できず、さらに、自機の内部時刻がBCH受信時刻になるまで検出動作を繰り返しても、BCHが検出されなかった場合は(S52)、各クライアント端末のCPU11は、その旨をPLCネットワーク制御データ生成回路408、およびPLC受信タイミング生成回路507に通知し、内部の基準時刻を、前回までに計測した誤差情報に基づいて生成するように指示する。
【選択図】図10

Description

本発明はデータ送受信装置に関し、特に、無線通信あるいは高速PLC(Power Line Communication)などのネットワークシステムにおいて映像ストリーム等のデータを送受信するデータ送受信装置に関する。
昨今の無線通信、あるいは高速PLCなどのネットワークシステムの高速化に伴い、これらのシステムを用いて家庭内の映像ネットワークを構築する研究がなされている。無線通信、あるいは高速PLCなどを用いて、映像あるいは音声などのリアルタイム性を要求されるデータを送受信するためには、映像、音声を途切れなくスムーズに伝送するために、予め送信するデータの伝送帯域を確保した上で伝送する必要がある。そのため、無線LAN(Local Area Network)等では、TDMA(Time Division Multiple Access)方式を採用し、データの伝送帯域を予め確保してデータを伝送する方式なども導入されつつある。具体的には、例えばARIB(社団法人電波産業会)にて標準規格化されたHiSWANa(High Speed Wireless Access Networking Type a:ARIB STD-T70 1.0版)などがある。
以下、上記HiSWANa規格に採用されたTDMA方式の概要を簡単に説明する。HiSWANaで採用されたTDMA方式は、管理端末と呼ばれる1台の端末(データ送受信装置)によりネットワーク内の各端末(データ送受信装置)が管理される。なお、管理端末により管理される端末をクライアント端末と呼称する。
管理端末は、ネットワーク全体の時刻同期を管理するために、Beacon信号と呼ばれるパケットデータ(以下、BCH:Broadcast CHannelと表記)を予め定められた周期で同報通信する(HiSWANaでは2ms周期)。
ネットワーク内に配置された各クライアント端末は、BCHを受信すると、それを基準に、端末内の基準時刻情報をリセットするとともに、管理端末より送信される各種制御パケットの受信準備を開始する。管理端末は、BCH送出後、ネットワークに接続された各クライアント端末のデータ送信スケジュールを含むネットワークシステム制御用のパケットデータ(以下、FCH:Frame CHannelと表記)を、各クライアント端末に対して同報通信する。
上記FCHには、ネットワークに接続された各クライアント端末のデータ送信、および受信のスケジュール情報(データの送受信スロット情報(送受信開始タイミング情報、データ送受信時間情報など))が付加され送信される。各クライアント端末は、FCHを受信すると、自端末がデータを受信するタイミングおよび自端末がデータを送信するタイミングを検出する。
管理端末は、FCHの送信に引き続き、各クライアント端末に対して送信要求受信通知のパケットデータ(以下、ACH:Access feedback CHannelと表記)を送信する。管理端末より、上記BCH、FCH、ACHの各パケットデータの送信が完了すると、FCHにて通知されたスケジュールに基づき各クライアント端末はパケットデータの受信、および送信動作を開始する(以下、各端末間でデータの送受信を行う期間をTCHと表記)。
TDMA方式では、管理端末は送信したいデータを持つクライアント端末についてのみデータ送信スロットをスケジューリングする。従って、送信したいデータを持つクライアント端末は、管理端末に対して自端末のデータを送信するためのスロットを割り振るよう要求する必要がある。上記HiSWANa規格で採用されたTDMA方式では、各クライアント端末より送信リクエストを受け付けるため、1Beacon周期内(以下、1フレームと表記)の最後に、各端末からの上記送信スロット要求リクエスト(帯域割り当て要求)を受け付けるためのCSMA(Carrier Sense Multiple Access)期間(以下、RCH:Random access CHannel期間と表記)を準備している。
管理端末は、RCH期間に上記送信スロット要求リクエストを受け取った端末に対しては、次のBeacon周期内のACHにて帯域割り当て要求を受け取った旨を通知する。
次に、上述したHiSWANa規格をベースとしたTDMA方式を、例えば高速PLCに適用した従来のデータ送受信装置におけるシステム構成について説明する。
一般に、無線LANや高速PLCをベースとしたデータ送受信装置では、クライアント端末間でデータの送受信を実施する際は、管理端末経由でデータの送受信を実施する。具体的には、第1のクライアント端末から第2のクライアント端末にデータを送信する際は、第1のクライアント端末は管理端末に対して送信データを送り、データを受け取った管理端末は第2のクライアント端末に受信したデータを送信する。この場合、第1のクライアント端末から第2のクライアント端末に対してのデータの送信であるにもかかわらず、管理端末を経由するため、限られた帯域を2倍使用することになる。
このような問題を解決するため、クライアント端末間で直接にデータの送受信を実施する方法がある。すなわち、TDMA方式では、先に説明したように、管理端末と各クライアント端末間の同期は、定期的に管理端末から出力されるBeacon信号によって確保されている。従って、スケジューリングの概念を拡張することにより同期の取れたクライアント端末間の直接通信が可能となる。
例えば、特許文献1では、無線ネットワーク上で、特定の無線端末が管理端末(マスタ)として動作し、全ての無線端末が管理端末に同期して動作するのではなく、アドホックネットワークを構成して、近隣の無線端末間で自律分散的に同期を取る同期方式が開示されている。
特開2005−341148号公報
しかしながら、高速PLCを家庭内で使用するAV(Audio Visual)機器などに内蔵した場合、以下のような問題が発生する。例えば、居間に置かれたAVレコーダをクライアント端末の1つとし、再生された映像ストリームを他のクライアント端末である寝室に置かれたTV(Television)システムに送信中に、管理端末である、居間にあるTVシステムの電源コンセントがユーザーによって抜かれた場合を考える。
この場合、管理端末である居間にあるTVシステムの電源が切られたため、PLCネットワークとしてはBCH、FCH等の制御フレーム情報を送信する管理端末がなくなり、各クライアント端末間の同期が取れなくなるとともに、スケジュールデータが受信できなくなるため、居間にあるAVレコーダと寝室にあるTVシステムとの間の映像ストリームの送受信が中断するといった問題点があった。
例えば、特許文献1で述べられている自律分散型のアドホックネットワークでは、近隣端末間の同期を取ることはできるが、映像ストリームなどのリアルタイム性の要求されるデータを伝送する場合、送信される映像ストリームの送信帯域が確保されるとは限らないので、表示画像が一時的に止まる、あるいは乱れるといった問題が発生する。
また、特許文献1の技術では、各クライアント端末が同期を取るために、タイムスロット(スーパーフレームを64個に分割したものの1つ)内に、自己のビーコン送信位置が設定され、一定周期でビーコンが送信される。そのため、データを送信しない端末も一定周期でビーコンを送出するため送信帯域が必要となり、送信帯域を無駄に使用してしまうといった問題点があった。
特に高速PLCでは1OFDMシンボルのシンボル長が長く設定されている場合が多い。従って、ネットワークに接続されている各クライアント端末が一定周期でビーコンを送出した場合、同期を取るためのオーバーヘッド(無駄な帯域使用)期間が長くなるといった問題点があった。例えば、1OFDMシンボル長を50μsとし、プリアンブルを4シンボル、ペイロードを1シンボルとした場合でも、1クライアント端末あたり少なくともビーコン送出に250μsの伝送再域を使用することになる。
本発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、クライアント端末間でデータの送受信が実施可能なネットワークを構成するデータ送受信装置において、クライアント端末間で映像ストリームを伝送中に、管理端末の電源が切られるなどして管理端末が動作しなくなった場合でも、クライアント間の同期を保ち、再びネットワークが構築されるまで映像ストリームを途切れることなく伝送できるデータ送受信装置を提供することにある。
本発明に係る請求項1記載のデータ送受信装置は、ネットワークシステムの複数の端末のそれぞれに含まれるデータ送受信装置であって、前記複数の端末は、他の端末を管理する管理端末と、該管理端末により管理されるクライアント端末を複数含み、前記管理端末より出力されるスケジュール情報に基づいて前記複数の端末間でのデータの送受信が実行され、前記データ送受信装置は、前記管理端末より出力される同期情報および前記スケジュール情報を検出する制御情報検出部と、前記制御情報検出部から出力される検出結果に基づいて前記データ送受信装置内の基準時刻を補正する基準時刻補正手段と、前記管理端末より出力された前記スケジュール情報に基づいて前記データの受信タイミングを生成するタイミング生成部と、を備え、前記同期情報および前記スケジュール情報の少なくとも一方が受信できなかった場合、前回までに受信したスケジュール情報に基づいて前記タイミング生成部を制御するとともに、前回までに受信した前記スケジュール情報に基づいて検出したクロックの誤差情報を用いて前記基準時刻を補正する。
本発明に係る請求項1記載のデータ送受信装置によれば、同期情報およびスケジュール情報の少なくとも一方が受信できなかった場合、前回までに受信したスケジュール情報に基づいてタイミング生成部を制御するとともに、前回までに受信した前記スケジュール情報に基づいて検出したクロックの誤差情報を用いて基準時刻を補正するので、クライアント端末間でデータの伝送中に管理端末の電源などが切れた場合でも、クライアント間の同期を保ち、再びネットワークが構築されるまでデータを途切れることなく伝送できる。
<A.実施の形態>
<A−1.ネットワークシステムの構成>
図1は、本発明の実施の形態に係るデータ送受信装置を備えた高速PLCネットワークシステムの構成を概略的に示す図である。なお、以下においては、データ送受信装置を端末と呼称する。
図1に示すように、当該高速PLCネットワークシステムは、ネットワーク全体を管理する管理端末1、PLCネットワークシステムに接続されたクライアント端末A3、クライアント端末B5およびクライアント端末B7と、信号ラインともなる電灯線9とを備え、管理端末1、クライアント端末A3、クライアント端末B5およびクライアント端末B7と電灯線9との間は、それぞれ電源コンセント2、4、6および8によって電気的に接続されている。
なお、図1に示された高速PLCネットワークシステムの構成は、本発明のデータ送受信装置が適用できるシステム構成の一例であり、本発明のデータ送受信装置は、他の構成を持つ高速PLCネットワークシステム、無線LANを用いたネットワークシステム、Ethernet(登録商標)を用いたネットワークシステムなどの他のシステムにも適用可能である。
<A−2.ネットワークシステムの概略動作>
次に、図1を用いて高速PLCネットワーク内での管理端末1の動作を中心として、当該ネットワークシステムの概略動作について説明する。なお、実施の形態では、MAC(Media Access Control)方式として、従来技術として説明したHiSWANa規格で採用されたTDMA方式を採用した場合を例に説明する。
<A−2−1.管理端末の動作>
管理端末1は、最初にネットワーク全体の時刻同期を管理するために同期情報としてBeacon信号(BCH:Broadcast CHannel)を予め定められた周期で同報通信する。BCH送信後、管理端末1は高速PLCネットワーク内の各クライアント端末のデータ受信およびデータ送信のタイミング情報(FCH:Frame CHannel)を同報通信する。FCH送信後、前フレームで各クライアント端末より出力されるRCH(Random access CHannel)を受信した場合、RCHの送信クライアント端末に対して正常受信したことを通知するACH(Access feedback CHannel)を出力する。
ACH送信後は、FCHにて送信されたスケジュールに基づき管理端末1、クライアント端末A3、クライアント端末B5およびクライアント端末C7は、各クライアント端末間でのデータの送受信を実施する。なお、FCHについては後に詳述する。
FCHでのスケジュールに基づくデータの送受信が終了すると、各クライアント端末は送信データを持っている場合はRCHの期間に管理端末1に対して帯域割り当て要求を出力する。なお、TDMA方式を用いた上記BCH、FCH、ACH、RCH信号の送受信タイミングについては後に詳述する。
<A−2−2.クライアント端末の動作>
次に、クライアント端末の動作について説明する。クライアント端末は、管理端末1より出力されるBCHを受信すると、そのBCHに基づいてクライアント端末内の基準時刻の補正を実施する。
基準時刻の補正を実施した後、各クライアント端末は管理端末1より出力されるFCHに基づいて、それぞれのデータ送信タイミングおよびデータ受信タイミングをMAC部((詳細は後述)および変復調部(図示せず)に通知する。
データ送信、および受信タイミングの通知を受けると、変復調部はBCHにより補正された基準時刻情報に基づいてデータの送信および受信の準備を開始する。具体的には、データ受信の場合は、FCHに基づく受信時刻になると変復調部の高速PLCデータ復調回路部は、データ受信動作を開始し、データの先頭に予め付加されているプリアンブル情報の検出を実施する。プリアンブル情報が所定のタイミングで検出されると、高速PLCデータ復調回路部は、検出したプリアンブル情報に基づいて受信データの先頭を検出して受信データを復調し、復調したデータをMAC部に出力する。一方、所定のタイミングでプリアンプルが検出できない場合は、高速PLCデータ復調回路部はMAC部に対して受信できなかった旨を通知する。
また、データ送信の場合は、FCHに基づく送信時刻が近づくとMAC部は送信データの生成を開始する。MAC部において送信データの生成が完了すると、変復調部の高速PLCデータ変調回路部に予め定められたタイミングで出力する。高速PLCデータ変調回路部ではMAC部より出力される送信データに対して変調を施すとともに、プリアンブル情報を付加して所定のタイミングで電灯線9に送信データを送出する。なお、MAC部での送信動作については後に詳述する。
本実施の形態では、管理端末1は居間のTVシステムに内蔵され、クライアント端末Aは寝室のTVシステム3に内蔵され、クライアント端末Bは居間のDVDレコーダ5に内蔵され、クライアント端末Cは居間のDVDレコーダ7に内蔵されている場合を例にとして以下の説明を行う。また、本発明に係るデータ送受信装置は、TVシステム、DVDレコーダの内部において、Ethernetインターフェイスを介して接続されているものとする。
<A−3.高速PLC端末の構成>
<A−3−1.データ送受信装置の構成>
次に、図2〜図5を用いて高速PLC端末の構成を説明する。
図2は本発明に係るデータ送受信装置を高速PLC端末に適用した場合のデータ送受信装置10の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、データ送受信装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、Ethernetインターフェイス回路12、ブリッジインターフェイス回路13、ブリッジ用メモリ14、PLCモデム回路15、PLC送信用メモリ16、PLC受信用メモリ17およびCPUバス18を備えている。
ここで、ブリッジインターフェイス回路13は、Ethernetインターフェイス回路12より入力されるEthernetフレームデータ、Ethernetインターフェイス回路12へ出力されるEthernetフレームデータ、PLCモデム回路15へ出力されるEthernetフレームデータ、PLCモデム回路15から入力されるEthernetフレームデータをブリッジする回路である。
また、ブリッジ用メモリ14は、ブリッジインターフェイス回路13に入力されたEthernetフレームが、宛先ごとに振り分けられて記憶するメモリであり、PLC送信用メモリ16は、電灯線9(図1)を介して送出するMACフレームデータを記憶するメモリであり、PLC受信用メモリ17は、電灯線9を介して受信したMACフレームデータを記憶するメモリである。
そして、Ethernetインターフェイス回路12は、入力端子20および出力端子21を介してEthernetフレームデータを、外部からデータ送受信装置10に入力およびデータ送受信装置10から外部に出力する回路であり、PLCモデム回路15は、出力端子22を介して外部にフレームデータを送信し、また入力端子23を介して入力されたPLCフレームを受信する回路である。
一般に、高速PLCネットワークでは、電灯線9(図1)に接続された各端末を論理ポートという概念を用いて、ブリッジインターフェイス回路13において、宛先(図1中の管理端末1、クライアント端末A3、クライアント端末B5およびクライアント端末C7)ごとにデータを振り分けて、ブリッジ用メモリ14内にキューイングする。
具体的にはEthernetインターフェイス回路12より入力されるEthernetフレームデータを、その行き先ごとにブリッジ用メモリ14内に振り分けて記憶する処理である。実施の形態で説明する高速PLCを用いたネットワークシステムでは、管理端末1の内蔵されているTVシステムにおいて受信した映像ストリームを、クライアント端末Bの内蔵されているDVDレコーダ5に記録しながら、DVDレコーダ5に記憶されているコンテンツを再生し、管理端末1の内蔵されている居間のTVシステムにて視聴するなど、各端末は複数の端末とデータの授受を実施する。従って、実施の形態に係るデータ送受信装置10は上記ブリッジインターフェイス回路13を必要とする。
<A−3−2.PLCモデム回路の構成>
図3は、図2に示したデータ送受信装置10内のPLCモデム回路15の構成を示すブロック図である。
図3に示すようにPLCモデム回路15は、ブリッジインターフェイス回路13より入力端子30を介して入力されるEthernetデータを複数個連結してPLCMACフレームデータを生成するPLC送信制御回路40と、電灯線9(図1)を介して受信したPLCMACフレームデータからEthernetフレームデータを分離して出力端子31を介してブリッジインターフェイス回路13に出力するPLC受信制御回路50とを備えている。また、PLC送信制御回路40は、PLC送信用メモリ16との間で、送信用のMACフレームデータの授受を行い、PLC受信制御回路50は、受信用メモリ17との間で、MACフレームデータの授受を行う。
<A−3−3.PLC送信制御回路の構成>
図4は、図3に示したPLC送信制御回路40の構成を示すブロック図である。
図4に示すようにPLC送信制御回路40は、PLCフレームに付加するMACヘッダを生成するPLCヘッダ生成回路401、ブリッジインターフェイス回路13から入力端子30を介して入力されるEthernetフレームデータを複数個集めて送信データを生成するパケットデータ生成回路402、パケットデータ生成回路402から出力されるデータに暗号化を施す暗号化回路403、後述するPLCネットワーク制御データ生成回路408より出力されるBeaconフレームデータやスケジュールデータと、暗号化回路403より出力される暗号化されたデータとの切り換えを行うセレクタ404、セレクタ404より出力されるデータの先頭にPLCヘッダ生成回路401にて生成されたPLCMACヘッダを付加するヘッダ付加回路405、ヘッダ付加回路405より出力されるデータと、後述するPLC送信用メモリ制御回路409より出力されるデータとの切り換えを行うセレクタ406、データ送受信装置10よりPLCネットワークへ出力するデータの送出タイミングを生成するPLC送信タイミング生成回路407、PLCネットワーク制御データ生成回路408、PLC送信用メモリ制御回路409および、出力端子22を介して外部に送信するPLCフレームにCRC符号(誤り検出符号)を付加するCRC符号付加回路410を備えている。
ここで、PLCネットワーク制御データ生成回路408は、送信するデータに付加するシーケンスナンバー、自機の基準時刻情報、前回の受信タイミングで、受信データが正常受信されたか否かを示すACK/NACK情報、BCH、FCH等の制御チャンネルに付加するBeacon制御データおよび1フレーム内のスケジュールデータなどを生成して出力する回路である。
また、PLC送信用メモリ制御回路409は、再送制御時に使用する送信フレームを、PLC送信用メモリ16に記憶する際の書き込み制御信号を発生するとともに、再送時にPLC送信用メモリ16内に記憶されているデータを読み出すための読み出し制御信号を発生する回路である。
<A−3−4.PLC受信制御回路の構成>
図5は、図3に示したPLC受信制御回路50の構成を示すブロック図である。
図5に示すようにPLC受信制御回路50は、受信されたPLCフレームよりMACヘッダを分離しその内容を解析するPLCヘッダ解析回路501、受信されたPLCフレームに付加されたCRC情報に基づいて受信PLCフレーム内に発生した誤りを検出するCRC復号回路502、ヘッダ解析回路501より出力される暗号化の施されたデータを復号する暗号復号回路503、PLCフレームに付加されているスケジュール情報などの制御フレーム情報、Ethernetフレーム情報などを分離するPLC制御フレーム分離回路504、PLC制御フレーム分離回路504により分離されたPLC制御フレーム情報を一時的に記憶するPLC制御フレームデータ記憶回路505、PLC受信用メモリ制御回路506およびPLC受信タイミング生成回路507を備えている。なお、PLCヘッダ解析回路501、暗号復号回路503およびPLC制御フレーム分離回路504は、BCH、FCH等の制御フレーム情報を検出する制御情報検出部を構成している。
ここで、PLC受信用メモリ制御回路506は、PLC制御フレーム分離回路504より出力されるEthernetフレーム情報を、一旦、PLC受信用メモリ17に記憶させるための制御信号を生成するとともに、CRC復号回路502より出力される誤り検出結果に基づいて、PLC受信用メモリ17に記憶されているEthernetフレーム情報の読み出し制御を実施する回路である。
また、PLC受信タイミング生成回路507は、PLC制御フレームデータ記憶回路505に記憶されたスケジュールデータをCPU11を介して読み込み、データ受信タイミングを生成する。なお、PLC受信タイミング生成回路507では、Beaconフレーム、およびFCHにて送信されるスケジュール情報の受信に失敗した場合は、受信したPLCMACヘッダに付加された送信端末の時刻情報に基づき受信端末内の時刻の調整も実施する。
<A−4.送信動作>
次に、図2〜図4を参照しつつ、図6〜図14を用いてデータ送受信装置10の送信時の動作について説明する。なお、本実施の形態では従来例と同様に、PLCネットワークでのMAC制御方式としてはTDMA方式を採用するものとする。
まず、図2を参照して送信動作の概略について説明する。
入力端子20を介して入力されたEthernetフレームデータは、Ethernetインターフェイス回路12において、予めデータに付加されているEthernet用MACヘッダ情報に基づいてデータ長などの情報が分離解析されてブリッジインターフェイス回路13へ入力される。
ブリッジ回路インターフェイス13では、Ethernetインターフェイス回路12よりEthernetフレームデータが入力されると、Ethenet用のMACヘッダからデータの優先度情報を分離する。同様に送信先MACアドレス情報を用いて送り先のポートアドレスを検索する。上記、Ethernetフレームに付加されているMACヘッダ情報の解析が終了すると、ブリッジインターフェイス回路13は、受信したEthernetフレームデータを、上記優先度情報、および送り先ポートの検出結果をブリッジ用メモリ14内に記憶する。
ブリッジインターフェイス回路13は、PLCモデム回路15内のPLC送信制御回路40より出力される送り先ポート情報、およびEthernetフレームデータ要求信号に基づいて、ブリッジ用メモリ14内に上記要領でキューイングされたEthernetフレームデータを優先順位の高い順に読み出してPLC送信制御回路40へ出力する。
<A−4−1.PLC送信制御回路の動作>
次に、図4および図6〜図9を用いて管理端末1のPLC送信制御回路40の動作を説明する。
管理端末1では、PLCネットワーク全体の時刻同期を管理するため、従来の技術としても説明したように、周期的にBCHによりBeaconフレームを、またFCHによりスケジュール情報を出力してネットワークを管理する。
図6には、1フレーム内の各種データの送信タイミングを示す。
図6に示すように、1フレームにおいては、BCH、FCHおよびACHの順にネットワーク管理情報を送信した後、データ送受信期間にn個の通信スロットL1〜Lnを送信し、最後にRCHを送信することとなる。
実施の形態では、BCHなどのPLCネットワーク管理情報は20ms周期で出力されるものとする。よって、管理端末1内のPLC送信制御回路40ではBeaconフレーム、およびスケジュール情報を20msに一度の間隔で生成することになる。
また、実施の形態では、Beaconフレーム情報としては、Beaconフレームを送出する際の管理端末1の時刻情報をペイロード情報として送出するものとする。
具体的には、Beaconフレーム送出時のPLCネットワーク制御データ生成回路408(図4)内の基準時刻情報を、ペイロード情報としてセレクタ404に出力する。一方、受信側となるクライアント端末では、Beaconフレーム情報を受信すると、内部の受信基準時刻をBeaconフレームに付加された送信側基準時刻に同期させる。管理端末1はBCHの送信に引き続きFCH(スケジュール情報)の送信を実施する。
以下、図6、および図8を用いてスケジュール情報の生成方法について説明する。
図6に示すように、FCH内には受信時に受信データの先頭位置、およびクロック位相を検出するためのプリアンブル情報と、プリアンブル情報に続いて送信されるスケジュール情報とが含まれている。そして、スケジュール情報には、データ送受信期間に設けられた通信スロットL1〜Lnにそれぞれ対応させて、送信開始時間、送信時間、どの端末(送信端末)からどの端末(受信端末)へのデータ送信かを示す端末情報、およびデータを送受信する際の送受信関連情報が含まれている。
実施の形態では、送信端末情報および受信端末情報については、各端末の持つMACアドレス(Media Access Control Address)情報を用いるものとする。なお、MACアドレス情報以外に、例えばそのPLCネットワーク内の論理ポート番号、あるいはネットワーク内でプライベートに定められた識別情報であっても良い。
このように、FCH内のスケジュール情報には通信スロットごとに対応した上記情報が付加されて伝送される。なお、通信スロットについては、映像ストリームの送信を開始するクライアント端末が、管理端末1に対してRCHのタイムスロットを利用し、帯域割当要求を伝送することにより、管理端末1は映像ストリームの送信要求のあった端末に対して通信帯域を割り当てる。その際、管理端末1は、映像ストリームのようにリアルタイム性の要求されるデータに関しては、固定的に帯域を割り当てるようにスケジューリングを実施する。なお、固定的に割り当てられた帯域を、固定帯域、あるいは固定帯域割当と称する。
<A−4−2.スケジュール情報の生成方法>
次に、図7に示すフローチャートを用いてスケジュール情報の生成方法について説明する。
データの送受信を開始すると、CPU11(図2)がスケジュール情報の生成開始タイミングであるか否かを確認し(ステップS11)、生成開始タイミングである場合にはステップS12に進み、管理端末は固定帯域割当が実施されているクライアント端末の有無を確認する。
そして、固定帯域割当が実施されているクライアント端末が存在しない場合はステップS14に進み、固定帯域割当が実施されているクライアント端末が存在する場合は、CPU11は、PLCネットワーク制御データ生成回路408(図4)を制御して固定帯域用のタイムスロットを割り当てる(ステップS13)。ただし、当該クライアント端末から前フレームにおいて、固定帯域割り当て用のタイムスロットの解放要求の通知あった場合は、固定帯域割当を実施しない。
固定帯域用のタイムスロットの割り当てが終了すると、管理端末のCPU11は前フレームにおいて、クライアント端末から新規通信用の固定帯域割当要求があったか否かを確認する(ステップS14)。
そして、前フレームにおいて新規固定帯域割当要求がなかった場合はステップS18に進み、新規固定帯域割当要求があった場合は、ステップS15において、現在割り当てている固定帯域用のタイムスロットを確認し、新規要求のあった固定帯域を割り当てることができるか否かを確認する。
新規に固定帯域割当が可能な場合は、CPU11は、PLCネットワーク制御データ生成回路408を制御して新規帯域要求端末に対して固定帯域を割り当て(ステップS16)てステップS18に進む。固定帯域割当が不可能な場合は、ステップS17において固定帯域割当不可通知をACHデータとして要求のあったクライアント端末に対して出力するようにPLCネットワーク制御データ生成回路408に指示を出す。
次に、ステップS18では、管理端末のCPU11は、前フレームにおいて、クライアント端末から制御コマンド用の帯域割当要求があったか否かを確認する。
そして、前フレームにおいて制御コマンド用の帯域割当要求がなかった場合はステップS20に進み、制御コマンド用の帯域割当要求があった場合は、PLCネットワーク制御データ生成回路408を制御して制御コマンド用のタイムスロットを割り当てる(ステップS19)。
なお、実施の形態では映像ストリームなどを伝送する場合、ユーザーがリモコンで機器制御を実施する、あるいは著作権管理のために、鍵情報などを交換するなど様々なケースで映像ストリーム以外の制御コマンドがやり取りされる。従って、ステップS13において新規端末に対して固定帯域を割り当てる場合は、少なくとも1フレーム内に1タイムスロット以上の制御コマンド用の帯域を割り当てられるように帯域を確保した後、新規端末へのタイムスロットを割り当てるものとする。なお、制御コマンド用のタイムスロットは1コマンド以上のデータが送信できる帯域を確保すればよいことは言うまでもない。
制御コマンド用のタイムスロットの割り当てが完了すると、管理端末のCPU11は、PLCネットワーク制御データ生成回路408を制御して、管理端末の送信用のタイムスロットを割り当てる(ステップS20)。
送信用タイムスロットの割り当てが完了すると、管理端末のCPU11は、PLCネットワーク制御データ生成回路408を制御して、管理端末を含む各クライアント端末の各タイムスロット情報に基づいてFCHフレームを生成する(ステップS21)。
なお、ステップS21においてFCHフレームを生成する際、実施の形態では各クライアント端末に割り当てる固定帯域割当は、フレーム内では基本的に同一のタイムスロットに割り当てられるものとする。これは、以下の理由に基づく。
すなわち、固定帯域割当により伝送する映像ストリームのようなデータ(VoIP:Voice over Internet Protocolのような音声データも同様)は、伝送する平均データ伝送レートはほぼ一定である。従って、管理端末より送信されたFCHフレームを周辺機器のノイズの影響で受信できなかった場合でも、各クライアント端末間の同期が確保されていれば、前回受信したスケジュール情報に基づいて伝送すればデータの送受信を実施することができるからである。また、詳細は後述するが、クライアント端末間で映像ストリームを再生中に管理端末がPLCネットワークより離脱した場合についても、各クライアント端末間のクロック同期が確立していれば、前回のフレーム送信で受信したスケジュール情報に基づいて映像ストリームを送信することで、新たな管理端末が生起するまでの間、再生画像を乱すことなく伝送することができるからである。
ステップS21においてFCHフレームの生成が終了すると、CPU11はPLCネットワーク制御回路408内にFCHフレームを書き込む。PLCネットワーク制御データ生成回路408はPLC送信タイミング生成回路407より出力されるタイミング情報に基づいてFCHフレームをセレクタ404に出力する(ステップS22)。FCHフレームを出力した後は、ステップS110に戻り、次のスケジュール生成開始タイミングになるまで待機する。
また、PLCネットワーク制御データ生成回路408は、FCHフレームの送信時に本フレームで各端末に送信するデータのスケジュール(送信タイムスロット情報)をPLC送信タイミング生成回路407に出力する。
なお、本実施の形態ではBCH、FCHなどの固定スロットの送受信タイミングについては予めPLC送信タイミング生成回路407およびPLC受信タイミング生成回路507内に設定されているものとする。また、データ受信タイミングスロット情報に関してはPLC受信制御回路50内の後述するPLC受信タイミング生成回路507に、CPU11を介して設定される。
<A−4−3.Ethernetフレームデータの送信動作>
次に、図2〜図4を参照して、図8に示すフローチャートを用いて、PLC送信制御回路15にブリッジ回路13より入力されるEthernetフレームデータの送信動作について説明する。
管理端末1では、上述したようにFCH送信時にPLCネットワーク制御データ生成回路408からスケジュール情報がPLC送信タイミング生成回路407に出力される。
一方、PLCネットワークに参加している各クライアント端末は、FCHを受信すると、それぞれのCPU11において、自機がデータを送信あるいは受信するためのタイムスロット情報を分離し、送信用のタイムスロットに関してはPLCネットワーク制御データ生成回路408を介してPLC送信タイミング生成回路407に設定する。なお、受信用のタイムスロットに関しては、CPU11からPLC受信制御回路50(図5)内のPLC受信タイミング生成回路507に直接に受信スケジュールを設定する。
なお、本実施の形態では、クライアント端末ではFCHが受信できなかった場合は、前フレームで受信したFCH情報に基づいて固定帯域が割り当てられているタイムスロットに関して、送信タイムスロットあるいは受信タイムスロットを分離し、PLC送信タイミング生成回路407、およびPLC受信タイミング生成回路507に設定する。
上記PLC送信タイミング生成回路407への送信用のタイムスロットの設定動作以外は、管理端末1およびクライアント端末でのEthernetフレームデータのPLCネットワークへの送信動作は同様であるので、管理端末1での送信動作についてのみ、図8を用いて説明する。
MACフレームの生成を開始すると、PLC送信タイミング生成回路407は、PLCネットワーク制御データ生成回路408より出力されるスケジュール情報、次に送信する宛先端末情報を確認し、送信時間に基づいて送信可能バイト数を算出する(ステップS30)。PLCネットワークでは、無線LANと同様に、接続するクライアント端末ごとに送信データのPHY速度(PHY変復調パラメータ)が異なるので、宛先端末情報の確認が必要である。
送信バイト数の算出が終了すると、PLC送信タイミング生成回路407は、固定帯域割り当てによるタイムスロットであった場合は、ブリッジインターフェイス回路13に対してブリッジ用メモリ14内にEthernetフレームの形で記憶されている映像ストリームのEthernetフレーム数を通知するよう要求する。
PLC送信タイミング生成回路407では、ブリッジ回路13から出力される上記Ethernetフレームデータのバイト数情報に基づいて、今回送信するEthernetフレームの連結数を算出する(ステップS31)。
一方、固定帯域割当用のタイムスロットでなかった場合は、PLC送信タイミング生成回路407は、ブリッジインターフェイス回路13に対してブリッジ用メモリ14内に記憶されている、映像ストリーム以外のEthernetフレームのバイト数情報を要求し、その情報に基づいて今回送信するEthernetフレームの連結数を決定する(ステップS31)。
なお、実施の形態では、映像ストリームを送信する場合はブリッジ用メモリ14内に記憶されているEthernetフレーム形式で記憶されているデータを、割り当てられた固定帯域にできる限り詰め込むよう制御する。
ここで、実施の形態では、PLCネットワーク上に効率よくデータを伝送するため、PLCMACフレームデータを生成する際に、複数のEthernetフレームデータを連結して1つのPLCMACフレームデータ(PLC送信データ)とする。
図9には、上記連結処理を模式的に表す。図9に示すように、PLCMACフレームデータは、PLCMACヘッダに引き続き、Ethernetフレームがn個(nは1以上の整数)連結された構成となる。なお、Ethernetフレームの連結数、連結された各Ethernetフレームの長さ情報などはPLCMACヘッダ内に付加されて伝送される。
ここで、図8の説明に戻る。PLC送信タイミング生成回路407では、Ethernetフレームの連結数の算出が終了すると、PLCMACヘッダ生成回路401に対してPLCMACフレームデータを生成する指示を出す(ステップS32)。その際、上記Ethernetフレームの連結情報を出力する。なお、PLC送信タイミング生成回路407は、PLCヘッダ生成回路401への指示を完了すると基準時刻を生成(ステップS33)し、データの送信時刻になるまで待機する。
一方、PLCネットワーク制御データ生成回路408は、PLCMACヘッダ生成回路401に対して、シーケンスナンバー情報、送信データ種別を確認しACK/NACKフレーム送信要求情報、今回送信するPLCMACフレームの送信種別(固定帯域割当による映像ストリームの送信スロットか、制御用データなどの送信スロットかを指し示す情報)などを出力する(ステップS34)。
また、PLCネットワーク制御データ生成回路408は、端末より送信する自機の送信時刻情報についても生成してPLCヘッダ生成回路401に対して出力する(ステップS35)。その際、自機がBCHおよびFCHを受信できたか否かを指し示す情報(OK/NGフラグ)をPLCヘッダ生成回路401に対して出力する(ステップS36)。
ここで、実施の形態において、送信端末の送信時刻情報、およびBCH情報が受信できたか否かを指し示す情報をPLCMACヘッダに付加して送信する理由を説明する。
AV系のネットワークをPLC等を用いて構成した場合、ユーザーが映像ストリームを再生中に、PLCネットワークを管理している管理端末1の電源を落とす場合がある。このような場合でも、AV系のネットワークでは、現在再生中の映像ストリームを途切れさせることなく、管理端末1の切り換え(継承)を実施する必要がある。従って、映像ストリームを送信するクライアント端末は、BCH(Beaconフレーム情報)、あるいはFCH(スケジュール情報)が検出できなかった場合でも、前回受信したスケジュール情報に基づいて映像ストリーム送信、あるいは受信用のスロット(固定帯域が割り当てられたタイムスロット)を用いてデータの送受信を実施するよう制御する。
また、クライアント端末内の基準時刻に関しては、前回受信したBeaconフレーム情報に基づいて生成したクロック情報を使用して補正した自機の時刻情報を使用し、また、映像ストリームに割り当てられた固定帯域は、フレーム内で同一のタイムスロットに割り当てられるよう構成することで、管理端末1の切り換えを実現する。
受信側のクライアント端末では、自機のBeaconフレーム情報、およびスケジュール情報の受信状態に基づいて、受信時のデータ送受信制御を実施する。
具体的には、受信側のクライアント端末でも、Beaconフレーム情報、あるいはスケジュール情報が受信できなかった場合は、前回受信したBeaconフレーム情報に基づいて内部で生成した時刻情報を使用して、受信タイムスロット位置を推定しデータ受信を実施する。
また、スケジュール情報を受信できなかった場合は、映像ストリームを送信する固定帯域割当に相当するタイムスロットについてのみデータ受信を実施する。その際、受信側のクライアント端末自身が、Beaconフレーム情報、およびスケジュール情報の受信ができず、かつ、送信側のクライアント端末でもBeaconフレーム情報、およびスケジュール情報の受信ができていなかった場合は、管理端末1がネットワークより離脱した可能性があると判断し、内部の基準時刻を、受信したPLC用MACヘッダに付加されている送信端末の時刻情報に合わせるように制御する。なお、この動作については後に詳述する。
従って、PLC送信タイミング生成回路407は、PLCネットワーク制御データ生成回路408を介してCPU11より通知されるBCHおよびFCHの受信結果に基づき、自機の送信時刻およびデータ送信タイミングを生成する。
BCH(Beaconフレーム情報)が受信できなかった場合は、管理端末1との基準クロックの同期制御を、前回までに検出したBeaconフレーム情報に基づいて検出した誤差情報を用いて自機の基準時刻情報を生成する。
これは、前回までに検出したBeaconフレーム情報により、管理端末1とクライアント端末間はクロック同期がほぼ確立(クロック周波数の誤差は数ppm以下)しているため、誤差情報を用いてもBCHが復帰するまでの期間があまり長くなければPLCネットワークのクロック同期は確立できるからである。
一方、Beaconフレーム情報が受信できている場合は、受信したBeaconフレーム情報に基づいてクロック周波数の誤差を検出し、クロック同期を取って、内部基準時刻を生成することになる。
ここで、図8の説明に戻ると、PLCヘッダ生成回路401は、送信端末の送信時刻情報およびBCH情報が受信できたか否かを指し示す情報に基づいてPLCMACヘッダ情報を生成し(ステップS37)、データの送信時刻まで待機する。
データ送信時刻になるとPLC送信タイミング生成回路407は、PLCMACヘッダ生成回路401およびパケットデータ生成回路402に対して、ステップS37で生成したPLCMACヘッダ情報に基づいて、送信用PLCMACフレームデータを生成する指示を出すとともに、ブリッジインターフェイス回路13に対して、Ethernetフレームデータを、連結情報に基づいてEthernetフレームデータを連結して出力する指示を出す(ステップS38)。
具体的には、ブリッジ回路13は、PLC送信タイミング生成回路407から出力されるデータ要求指示に従って、ブリッジ用メモリ14から所定のEthernetフレームデータを読み出して連結し、パケットデータ生成回路402に出力する。
なお、映像ストリーム用に固定帯域として割り当てられたタイムスロットを出力する場合は、Ethernetフレーム形式で入力された映像ストリームを、入力された順番に、連結情報に基づいて出力するようにブリッジインターフェイス回路13に対して指示を出す。
一方、制御データ用のタイムスロットを出力する場合は、そのデータの優先度の高い順にEthernetフレームデータを連結情報に基づいて出力するよう指示を出す。
なお、実施の形態では、著作権管理などの応答時間が規定されているような制御データについては、優先的にデータを出力するようにブリッジインターフェイス回路13において、入力されたEthernetフレームデータの優先度を管理し、優先度に応じてデータを出力するよう制御する。
パケットデータ生成回路402では、ブリッジ用メモリ14から読み出されたEthernetフレームデータを、一旦、内部のメモリ(図示せず)に記憶し、予め定められた大きさのブロックに変換し(例えば128ビット単位や32ビット単位等)、暗号化回路403へ出力する。暗号化回路403では、予め定められたサイズにブロック化されたデータに対して暗号化を施す(ステップS39)。
暗号化回路403において暗号化の施されたデータはセレクタ404に入力される。セレクタ404は、暗号化回路403から出力される暗号化されたEthernetフレームデータと、PLCネットワーク制御データ生成回路408で生成されたBCH、FCHなどのPLCネットワーク制御データとを切り換えて出力する。具体的には、図6に示すデータ送受信期間については暗号化回路403が出力する暗号化されたEthernetフレームデータを選択して出力し、BCH、FCH、ACHおよびRCHの期間ではPLCネットワーク制御回路408が出力するBCH、FCH、ACHおよびRCHのPLCネットワーク制御データを選択して出力する。なお、セレクタ404のセレクト信号は、図4に示すようにPLC送信タイミング生成回路407から与えられる。
セレクタ404の出力はPLCMACヘッダ付加回路405に入力され、PLCMACヘッダ付加回路405において、PLC送信タイミング生成回路407から出力されるタイミング信号に基づいて、セレクタ404から出力されるパケットデータの前方に、PLCMACヘッダ生成回路401から出力されるPLCMACヘッダ情報を付加する(ステップS38)。
なお、実施の形態では、パケットデータ生成回路402において、予め定められたサイズにブロック化されたEthernetフレームデータは、PLCMACヘッダ付加回路405内に設けられたメモリ(図示せず)に一旦記憶され、Ethernetフレームデータのサイズに復元される。
また、PLCネットワーク制御データ生成回路408から出力されるPLCネットワーク制御データに関しても、同様にPLCMACヘッダ付加回路405においてPLCMACヘッダが付加される。
PLCMACヘッダ情報の付加されたPLCパケットデータは、セレクタ406およびPLC送信用メモリ制御回路409に入力される。セレクタ406では、PLC送信用メモリ制御回路409から出力される切り換え信号に基づき、PLCMACヘッダ付加回路405からの出力とPLC送信用メモリ制御回路409からの出力を切り換えて出力する。
セレクタ406の出力は、CRC符号回路410に入力される。CRC符号回路410では、セレクタ406から出力されたPLCMACヘッダの付加されたPLCMACフレームデータに、PLCネットワークに送出した際にPLCネットワークで発生する誤りを検出するためのCRC符号を付加した後、CRC符号回路410内のPHYヘッダ付加回路(図示せず)でPHYヘッダを付加して出力する。
PLC送信制御回路15内のCRC符号回路410から出力されたPHYヘッダが付加PLCMACフレームデータは、図3に示すPLC変調回路19において、例えばOFDM変調などのデジタル変調を施され、PHYヘッダを含む送信データとなる。
デジタル変調の施された送信データは、CRC符号回路410内のプリアンブル付加回路(図示せず)において、PLCMACフレームデータの前方に所定シンボル数のプリアンブルが付加されて電灯線9(図1)上に送出される。PLCMACフレームデータの電灯線9への送出が完了すると、PLCネットワーク制御データ生成回路408は、次のPLCMACフレームデータ生成に備えてシーケンスナンバー(SN)を1つインクリメントして(ステップS39)、PLCMACフレームデータの生成を終了する。
ここで、PLC送信制御回路15内のPLC送信用メモリ制御回路409の動作について説明する。実施の形態では、送信するPLCMACフレームデータの種別により再送制御の有無を設定することを特徴としている。
具体的には、著作権管理のための制御データ、あるいはVoIPのように遅延量を予め定められた時間以下に抑える必要のあるパケットの場合は、再送制御を実施したとしても上記時間内に再送処理が完了しないので再送制御は実施しない。また、ACK/NACKなどの、管理端末1と各クライアント端末間で実施されるPLCのMAC制御などに使用されるプロトコルのみを送信する場合にも同様に再送制御は実施しない。すなわち、Beaconフレーム間隔が20msでSR(Selective Repeat)再送制御方式を採用した場合、再送制御が発生すると60ms程度のデータ遅延が発生するからである。
また、ACK/NACKなどの管理端末とクライアント端末間で実施されるPLCのMAC制御などに使用されるプロトコルのみを送信する場合にも同様に再送制御は実施しない。よって、実施の形態では、著作権管理のための制御データ、およびVoIP以外のEthernetフレームについてのみ再送制御を実施するものとする。なお、映像ストリームについても使用する送信帯域が大きいので再送制御を実施しなくても良い。
<A−5.クライアント端末の送信動作>
次に、以上説明したデータ送受信装置10をクライアント端末として用いる場合の送信動作について、図10に示すフローチャートを用いて説明する。上述したように、TDMAをベースとするMAC方式では、BCHにより管理端末と各クライアント端末間の時刻同期を確立する。BCHにより時刻同期が確立すると、その基準時刻に基づいて管理端末と各クライアント端末間のMACフレームデータの送受信を実施する。従って、PLCネットワークを介したデータの送受信動作が開始されると、各クライアント端末は管理端末1より送出されるBeaconフレーム(BCH)の検出動作を開始する(ステップS50)。
ステップS50においてBCHを検出した場合は、各クライアント端末のCPU11はBeaconフレーム中に付加されている管理端末1の基準時刻情報に基づいて基準時刻の補正を実施する(ステップS51)。なお、先に説明したように、管理端末1と同期が確立されている場合は、受信したBeaconフレームに基づいて、管理端末1との同期を確立するようPLCモデム回路15が動作する。
一方、ステップS50においてBCHを検出できず、さらに、自機の内部時刻がBCH受信時刻になるまで検出動作を繰り返しても、Beaconフレームが検出されなかった場合は(ステップS52)、各クライアント端末のCPU11は、その旨をPLCネットワーク制御データ生成回路408(PLC送信タイミング生成回路407)、およびPLC受信タイミング生成回路507に通知し、内部の基準時刻を、前回までに計測した誤差情報に基づいて生成するように指示する。
上記指示を受け取ったPLC送信タイミング生成回路407およびPLC受信タイミング生成回路507は、ステップS53において、前回までに検出したBeaconフレーム情報に基づいて計測した誤差情報を用いて自機の基準時刻情報を生成するとともに、BCHが受信できなかった旨を通知するBCHNGフラグをセットする(ステップS54)。
上記、基準時刻の補正(ステップS51)、あるいは基準時刻生成(ステップS53)が終了すると、各クライアント端末はFCHの検出動作を開始する(ステップS55)。
ステップS55においてFCHを検出した場合は、各クライアント端末は自機の送受信用のタイムスロットのスケジュールを確認する(ステップS56)。
一方、ステップS55においてFCHを検出できず、さらに、自機の内部時刻がFCH受信時刻になるまで検出動作を繰り返しても、FCHの受信ができなかった場合は(ステップS57)、CPU11はPLC受信タイミング生成回路507に対して、ステップS58において、前回受信したFCHのスケジュール情報を確認するよう指示を出すとともに、FCHが受信できなかった旨を通知するFCHNGフラグをセットする(ステップS59)。
なお、先に説明したように、実施の形態では、FCHが受信できなかった場合、映像ストリーム等を伝送するために割り当てた固定帯域については、スケジューリング時に毎フレーム同一のタイミングで送受信できるように帯域を割り当てるので、FCHが受信できない場合も、前回割り当てられた固定帯域のタイムスロットを用いることで、データの送受信が可能となる。一方、固定帯域以外のタイムスロット(例えば、AV機器の制御用に割り当てた帯域)については無視する。
ステップS56あるいはステップS58において確認したスケジュールに受信スロットがあることを確認した場合(ステップS60)、各クライアント端末は受信時刻を確認し、受信時刻になるまで待機する(ステップS61)。そして、受信時刻になると、各クライアント端末は、電灯線9を介して入力されるデータ(MACフレームデータ)の受信を開始する(ステップS62)。
MACフレームデータの受信を開始すると、受信側のクライアント端末のCPU11は、MACヘッダ部に付加されているEthernetフレームの連結情報、およびMACフレーム長を分離して確認する。その際、BCHおよびFCHのNGフラグの有無を確認し、BCHおよびFCHの受信がNGであった場合は、PLC受信タイミング生成回路507内の受信基準時刻を、受信したMACヘッダに付加された送信基準時刻と比較し、PLC受信タイミング生成回路507内の基準時刻の補正を実施する(ステップS63)。
なお、実施の形態では、BCHあるいはFCHのどちらか一方がNGである場合は、上記時間補正動作は実施しない。また、どちらか一方が受信できる場合は、管理端末1より出力される送信データがノイズなどの影響により受信できなかったと判断するように構成する。なお、BCHがNGの場合に、上記時間補正動作を実施しても、次に検出したBCHにて管理端末1の基準時刻に合わせれば問題なく動作することは言うまでもない。
1MACフレーム分のデータの受信が完了すると、クライアント端末は、ステップS56あるいはステップS58において確認したスケジュールの中に、次の受信スロットがあるかないかを確認する(ステップS64)。
次の受信スロットがあった場合は、ステップS61に戻って次の受信時刻を確認し、その時刻まで待機する。一方、次の受信スロットがない場合は、次に、送信スロットが割り当てられていないかを確認する(ステップS65)。なお、ステップS60で受信スロットが割り当てられていないことを確認した場合についても、ステップS65に進んで送信スロットが割り当てられていないかを確認する。
ステップS65において送信スロットがあることを確認した場合、クライアント端末は送信時刻を確認し、送信時刻まで待機する(ステップS66)。その際、実施の形態では、少なくともBCHおよびFCHが受信できなかった場合は、受信タイミング生成回路507から出力される受信時刻情報に基づいて、送信時刻を計測する。
送信時刻になると、クライアント端末は電灯線9を介してデータ(MACフレームデータ)の送信を開始する(ステップS67)。MACフレームデータの送信が完了すると、クライアント端末は、ステップS56あるいはステップS58において確認したスケジュールの中に、次の送信スロットがあるか否か(送信スロットが完了したか否か)を確認する(ステップS68)。
次の送信スロットがあった場合は、ステップS66に戻って次の送信時刻を確認し、その時刻まで待機する。一方、次の受信スロットがない場合は、次に帯域割り当て要求を実施するか否かを確認する(ステップS69)。
なお、ステップS65において送信スロットが割り当てられていないことが確認された場合についても、ステップS69に進んで帯域割り当て要求を実施するか否かを確認する。
ステップS69において、帯域割り当て要求を実施する場合は、BCHあるいはFCH受信時のNGフラグが立っているか否かを確認する(ステップS70)。NGフラグが立っている場合は、受信品質が悪いと判断し、帯域割当要求は実施せず、BCH受信まで待機する。一方、NGフラグが立っていない場合は、所定の時刻でRCHを送信し(ステップS71)、以後はBCH受信まで待機する。
なお、ステップS69において帯域割り当て要求を実施しない場合は、本フレームでの動作を完了し、BCH受信まで待機する。なお、送信タイムスロットで帯域割当要求をする場合についても同様に、NGフラグが検出された場合は帯域割当要求を実施しないものとする。
<A−6.クライアント端末の受信動作>
次に、データ送受信装置10をクライアント端末として用いる場合の受信動作について、図2、図3および図5を参照しつつ、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
電灯線9(図1)を介して受信したMACフレームデータは、データ送受信装置10内の入力端子23に入力される。入力端子23に入力されたMACフレームデータは、PLCモデム回路15中のPLC受信制御回路50に入力される。PLC受信制御回路50に入力されたMACフレームデータは、デジタル復調回路部(図示せず)において、送信時に予め付加されたプリアンブルを検出し、その後、受信データにデジタル復調(例えばOFDM)を施して、復調済みのMACフレームデータに変換する(ステップS80)。デジタル復調回路部では送信時に付加されたPHYヘッダ情報も分離する(ステップS81)。PHYヘッダにはデータ長などのパラメータが付加されており、その情報に基づいてデジタル復調処理などを施す。
復調されたMACフレームデータは、PLCヘッダ解析回路501およびCRC復号回路502に入力される。CRC復号回路502では、MACフレームデータに送信時に予め付加されたCRC情報に基づいて、受信したMACフレームデータ内に発生した誤りの検出を実施する(ステップS82)。なお、CRC復号回路502で検出された誤り検出情報は、PLC受信用メモリ制御回路506に入力される。
ステップS82において、誤りが検出されない場合には、PLCヘッダ解析回路501において、入力されたMACフレームデータからMACヘッダ部を分離し、MACヘッダの解析を実施する。具体的には、送信時に付加された送信先MACアドレス情報に基づいて、自機に送信されたデータか否かを確認する(ステップS83)。
自機宛のデータであった場合は、MACヘッダに付加されたMACヘッダ情報、例えば、Ethernetフレームの連結情報、およびMACフレーム長などを分離し(ステップS84)、PLC制御フレーム分離回路504、PLC制御フレームデータ記憶回路505、およびPLC受信タイミング生成回路507に出力する。なお、自機宛のデータでなかった場合はデータを破棄する(ステップS95)。
PLCヘッダ解析回路501においてMACヘッダが分離された受信データは、暗号復号回路503に入力される。
暗号復号回路503では、送信時に施された暗号が復号され(ステップS85)、復号された受信データはPLC制御フレーム分離回路504に入力される。
PLC制御フレーム分離回路504は、受信したMACフレームのシーケンスナンバーの連続性を確認し(ステップS86)、シーケンスナンバーが抜けていた場合についても、そのシーケンスナンバー情報を含むNACKパケットを送出するように制御する(ステップS94)。
PLC制御フレーム分離回路504では、PLCヘッダ解析回路501より入力されるEthernetフレームの連結情報、MACヘッダ解析情報に基づいてACK/NACKパケットなどのPLC制御フレーム情報を分離し(ステップS87)、PLC制御フレーム情報はCPU11に通知される。なお、管理端末1より出力されるFCHのスケジュール情報などのPLC制御フレーム、あるいは各クライアント端末から管理端末1に対して出力されるRCH情報、EthernetフレームデータもPLC制御フレーム分離回路504において分離される(ステップS89)。
PLC制御フレーム分離回路504で分離されたEthernetフレームデータは、PLC受信用メモリ制御回路506に入力される。PLC受信用メモリ制御回路506では、入力されたEthernetフレームデータを、Ethernetフレーム単位でPLC受信用メモリ17に記憶させる動作を制御し(ステップS90)、それを1MACフレーム分の全てのEthernetフレームに対して実行する(ステップS91)。
1MACフレーム分のEthernetフレームのPLC受信用メモリ17への記憶動作を終了するとMACフレームデータの受信動作を終了する。
なお、PLC受信用メモリ制御回路506は、1MACフレーム分のEthernetフレームのPLC受信用メモリ17への記憶動作を終了すると、PLCヘッダ解析回路501より出力されるシーケンスナンバー情報を確認し、受信したMACフレームデータをブリッジインターフェイス回路13に出力できるか確認する。
具体的には、既にブリッジインターフェイス回路13に出力しているMACフレームのシーケンスナンバー情報と、今回受信したMACフレームのシーケンスナンバーの連続性を確認し、連続していた場合は、受信したMACフレームデータをブリッジインターフェイス回路13にEthernetフレーム単位で出力する。
一方、連続していなかった場合は、再送データ受信待ちと判断してPLC受信用メモリ17内からのデータの読み出しを実施しない。一方、ブリッジインターフェイス回路13内に入力されたEthernetフレームデータはFDB(Forwarding Data Base)検索などを実施した後、ブリッジ用メモリ14内に一旦記憶される。ブリッジ用メモリ14内に記憶されたEthernetフレームデータはEthernetインターフェイス回路12から出力されるデータ送信準備完了信号に基づき、ブリッジ用メモリ14より読み出され、Ethernetインターフェイス回路12にて所定のEthernet用のMACヘッダ、PHYヘッダが付加され、出力端子21を介してEthernet網に出力される。
ここで、再び図11の説明に戻り、ステップS82において誤りが検出された場合は、その情報はPLC制御フレーム分離回路504、PLC制御フレームデータ記憶回路505、およびPLC受信タイミング生成回路507にも通知する。また、割り込み制御線(図示せず)を介してCPU11にもその旨を通知する(ステップS92)。通知を受けたCPU11では、固定帯域割当以外のタイムスロットであった場合は、その旨をPLCネットワーク制御データ生成回路408に通知するとともに、消失したシーケンスナンバー情報を含むNACKパケットを送信するか否かについて判断し(ステップS93)、NACKパケットを送信すると判断した場合には、当該NACKパケットを次のフレームで出力するようにPLCネットワーク制御データ生成回路408に指示を出す(ステップS94)。
なお、ステップS94のNACKパケットの生成指示を行った後、あるいはステップS93でNACKパケットを送信しないと判断した場合は、受信したフレームデータを破棄する(ステップS95)。
先に説明したように、映像ストリームを送受信する場合、固定帯域割当のタイムスロットを使用しているので、NACK情報を受信した送信側の端末は次のタイムスロットで再送制御を実施する。
なお、固定帯域以外の制御データでは、FCHが受信できなかった場合は、ACK/NACKパケットを送出することができない。送信側の端末では、BCHおよびFCHの両者が検出できなかった場合は、PLCネットワークから管理端末1が離脱した可能性があるものとして再送制御用のタイムスロットを管理端末1に対して要求しないように制御する。
一方、BCHおよびFCHの少なくとも一方が検出されていた場合は、受信側の端末側で正常受信できなかったと判断し、再送制御の必要なデータであった場合は、再送制御用のタイムスロットを管理端末1に対して要求する。
また、ステップS87において分離されたPLC制御フレームは、一旦PLC制御フレームデータ記憶回路505に記憶される。PLC制御フレーム記憶回路505では1MACフレーム内の全てのPLC制御フレームの記憶が終了すると、CPU11に対して割り込み要求を発生させる。
PLC制御フレームデータ記憶回路505より割り込み要求を受けたCPU11は、一旦、CPU11にてPLC制御フレームを取り込み、その解析結果に基づいて各回路に指示を与える。
例えば、FCHのスケジュール情報を受信した場合には、取り込んだデータを解析した後に、PLC受信タイミング生成回路507にその解析結果に基づいてデータの送受信スロット情報を設定する。
同様に、ACK/NACK情報を受信した場合は、その受信結果に基づき各回路に指示を与える。具体的には、前フレームで送信したデータが相手の端末に正常に届き、ACKパケットが送られて来た場合は、PLC送信用メモリ16内に記憶されている対応するMACフレームのデータを消すように指示を出す。一方、前フレームで送信したデータが相手の端末に正常に届かず、NACKパケットが送られて来た場合は、正常送信されなかった旨をPLCネットワーク制御データ生成回路408にその旨を通知し、再送制御の準備に入るよう指示する。
<A−7.PLCネットワークに接続した場合の動作>
次に、以上説明したデータ送受信装置10を、図1に示すPLCネットワークに接続された機器に適応した場合の送受信動作について、図1を参照しつつ、図12および図13を用いて説明する。
なお、先に説明したように、管理端末は居間のTVシステム1に内蔵され、クライアント端末Aは寝室のTVシステム3に内蔵され、クライアント端末Bは居間のDVDレコーダ5に内蔵され、クライアント端末Cは居間のDVDレコーダ7に内蔵されている場合を例にとして以下の説明を行う。
ユーザーが居間にある管理端末を内蔵したTVシステム1で、同じく居間にあるクライアント端末Bを内蔵したDVDレコーダ5で再生した画像を視聴し、別のユーザーが寝室にあるクライアント端末Aを内蔵したTVシステム3で、居間にあるクライアント端末CCを内蔵したDVDレコーダ7で再生した画像を視聴する場合について、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
PLCネットワーク立ち上げ時の動作より説明すると、居間のTVシステム1の電源が投入されると、TVシステム1内に内蔵されたデータ送受信装置10は、制御フレームの存在の有無に基づいて、管理端末が存在するか否かを確認する(ステップS100)。管理端末が存在していた場合は、当該管理端末に対して自機がPLCネットワークに参加できるようアソシエーション、認証を要求する。
一方、管理端末が確認できなかった場合は、自機が管理端末として起動し(ステップS101)、BCH、FCH等のPLCネットワークを制御するための制御フレームの送信を開始して(ステップS102)、PLCネットワークに参入する。以下は、PLCの屋内ネットワーク立ち上げ時は居間にあるTVシステム1が最初に立ち上がったものとして説明を続ける。
次に、クライアント端末Bが内蔵されているDVDレコーダ5の電源が投入されると、クライアント端末Bは管理端末が存在するかを確認する(ステップS100)。具体的には、BCH、FCH等の制御フレーム送信している端末の存在を確認する。
この場合、既に、居間にあるTVシステム1よりBCH、FCH等の制御フレームが出力されているので、TVシステム1を管理端末1として、BCH(Beacon情報)を検出し(ステップS103)、検出結果に基づいて、管理端末1とのクロック同期、および時刻同期を取る(ステップS104)。
時刻同期およびクロック同期が確立すると、RCH用のタイムスロット利用し、自機のアソシエーション、および認証の要求を管理端末1に対して送出する。自機のアソシエーション、および認証が完了すると(ステップS106)、居間のTVシステム1を介して送信されるユーザーからの指示に基づいて動作を開始して、PLCネットワークに参入する。なお、クライアント端末Aを内蔵した寝室のTVシステム3、クライアント端末Cを内蔵した居間のDVDレコーダ7についても同様の動作を経てPLCネットワークに参入する。
次に、図13に示すシーケンス図を用いて、映像ストリームの再生動作について説明する。
クライアント端末Bの内蔵されたDVDレコーダ5は、管理端末1(TVシステム1)より映像ストリームの再生指示(ステップS110)を受けると、管理端末1に対して映像データ送信用のデータ送信帯域割当(固定帯域割当)を要求する(ステップS111)。
その際、再生映像ストリームの平均レートが判っていないので、HD(High Definition)ストリームを送信する場合に必要な最大データ伝送帯域(例えば、30Mbps程度の送信帯域)を要求する。
管理端末1は、クライアント端末Bより30Mbpsの固定帯域割当が要求されると、図7を用いて説明したスケジュール作成フローに基づいて、映像ストリーム送信用の固定帯域を割り当てる。クライアント端末Bは管理端末1より送信(ステップS112)されるFCH(スケジュール)情報に基づいて映像ストリームの送信を開始する(ステップS113)。以下、ステップS112およびS113の動作を繰り返すことで、映像ストリームを送信する。
なお、最大データ伝送帯域を要求することで、確実に映像ストリームの送信をすることができる。
以下、クライアント端末B(DVDレコーダ5)の機能として、Ethernetフレーム形式に変換された送信映像ストリームの平均ビットレートを計測する機能を有するものとして説明を続ける。
FCH情報に基づき映像ストリームの送信動作を開始すると、クライアント端末Bは、入力されるEthernetフレーム形式に変換された送信映像ストリームの平均ビットレートの計測(ステップS114)を開始する。なお、一例として、ブリッジ用メモリ14(図2)に送信映像ストリームを記憶する際に計測するものとする。
計測の結果、送信映像ストリームの平均ビットレートが6Mbpsであった場合は、クライアント端末Bは管理端末1に対して、平均ビットレートが6Mbpsであることを通知する(ステップS115)。
管理端末1は、クライアント端末Bより平均ビットレートが通知されると、その通知されたビットレートに応じて割り当てる固定帯域の大きさを、例えば、7Mbps程度に変える(ステップS116)。
クライアント端末Bは、管理端末1より送信されるスケジュール情報(7Mbpsの送信帯域)に基づいて映像ストリームを送信する。なお、クライアント端末Bは、映像ストリームの平均ビットレートの計測は継続し、変化があった場合は管理端末1に通知する(ステップS115)。管理端末1は、クライアント端末Bより使用帯域情報を受け取ると、割り当てた固定帯域を再度見直し、スケジューリングを実施する(ステップS116)。これにより、伝送帯域を有効に使用することが可能になり、限られた帯域を有効に活用できる効果がある。
ここで、クライアント端末Bに入力される映像ストリームの平均レートが急に大きくなった場合について説明する。クライアント端末Bは、ブリッジ用メモリ14内の未送信データの量を監視しており、未送信データの量が急激に変化した場合、管理端末1に対して固定帯域を拡張するよう要求を出力する。
クライアント端末Bより固定帯域を拡張する要求を受け取った管理端末1は、例えば30Mbpsのデータを送信する帯域を割り当てるように再度スケジューリングを実施する。その際、スケジュールとしては前フレームまで7Mbpsの帯域を確保していた固定帯域割当スロットを30Mbpsに拡張する。あるいは、23Mbps分の固定帯域を別に割当ても良いことは言うまでもない。
クライアント端末Bは、再度送信映像ストリームの平均ビットレートを算出し、その結果を管理端末1に送信する。この動作により、急に映像ストリームの送信レートが変化した場合においても、再生映像画像を乱すことなく対応ができ良好な再生画像を得ることができる効果がある。
上述した映像ストリームの再生動作については、クライアント端末Aの内蔵されているTVシステム3とクライアント端末Cが内蔵されているDVDレコーダ7との間においても同様であり、DVDレコーダ7は、管理端末1に対して映像データ送信用のデータ送信帯域を要求する(固定帯域割当)。
その際、再生映像ストリームの平均レートが判っていないので、クライアント端末Bの場合と同様に、HDストリームを送信する場合に必要なデータ伝送帯域を要求する。管理端末1は、クライアント端末Aより30Mbpsの固定帯域割当が要求されると、図7を用いて説明したスケジュール作成フローに基づいて、映像ストリーム送信用の固定帯域を割り当てる。クライアント端末Cは管理端末1より送信されるFCH(スケジュール)情報に基づいて映像ストリームの送信を開始する(ステップS113)。なお、クライアント端末Cについても送信映像ストリームの平均ビットレートの計測機能が内蔵されており、当該計測結果を管理端末1に送信し、限られた伝送帯域を有効に活用するよう制御する。これにより、映像ストリームの送信開始時においても十分に帯域が確保することができるとともに、通信中に最適な帯域が割りあてられるので、限られた帯域を有効に活用できる効果がある。
<A−8.PLCネットワークからの離脱動作>
上述のように、クライアント端末Bから管理端末1へ、クライアント端末Cからクライアント端末Aへの2つのストリームの同時伝送が実施されている状況で、居間にあるTVシステム1でのコンテンツの視聴が終了し、ユーザーが管理端末を内蔵しているTVシステム1の電源を切った場合の動作を以下に説明する。
ユーザーが管理端末1の内蔵されているTVシステム1の電源を切ると、管理端末1はPLCネットワークから切り離される。一方、クライアント端末Cからクライアント端末Aへの映像ストリームの再生は実施されている。
以下、管理端末1のPLCネットワークからの離脱検出機能について、図1を参照しつつ、図14に示すフローチャートを用いて説明する。
PLCネットワークに参加して送受信動作を開始すると、受信側の端末であるクライアント端末Aは、ステップS120においてBCHまたはFCHを受信したか否かを確認する。そして、BCHまたはFCHを受信した場合は、変数Nを0にセットし(ステップS121)、ステップS122に進む。ここで、変数Nは、管理端末1がPLCネットワークから離脱したか否かを判断する際の基準として使用する数値である。
一方、BCHおよびFCHの両方が受信できなかった場合は、ステップS122に進み、自機に対する固定帯域受信タイムスロット(受信用の固定帯域)が前フレームで割り当てられていたか否かを確認する。
ステップS122において、受信用の固定帯域が割り当てられていなかったことが判明した場合は、ステップS120に戻りBCHおよびFCHの受信を待つ。一方、受信用の固定帯域が割り当てられていた場合はステップS123に進み、MACフレーム受信まで待機する。
MACフレームを受信すると、クライアント端末AはMACヘッダに付加されている送信側端末であるクライアント端末CでのBCHおよびFCHの受信状況を確認し、受信エラーの有無を確認する(ステップS124)。
そして、送信側の端末でBCHおよびFCHが正常に受信されていた場合は、一時的に受信側の端末でBCHおよびFCHのデータが受信できなかったものと判断し、ステップS120に戻ってBCHおよびFCHの受信を待つ。
一方、ステップS124において、送信側の端末でも受信できていなかったことが判明した場合は、管理端末1がネットワークから離脱した可能性が高いと判断し、ステップSS125において変数NをN+1に変更(N=N+1)する。
そして、ステップS176において、変数Nが予め定められた所定数以上か否かを判断し、所定数以上の場合は管理端末としてBCH、FCH等の送信動作を開始し、所定数に満たない場合はステップS122以下の処理を繰り返す。
なお、複数個の受信タイムスロットがスケジュールされていた場合は、BCHおよびFCHの送信タイミングが複数の受信クライアント端末で重ならないように送信タイミングは乱数で決定するよう構成するものとする。また、予め受信端末の優先順位を決めておき管理端末の継承を実施しても良いことは言うまでもない。
<A−9.効果>
以上説明したように、実施の形態に係るデータ送受信装置10においては、受信データ用に固定帯域を割り当てられているクライアント端末が優先的に管理端末を継承するように動作することになる。
すなわち、BCH、FCHの受信状況のみで管理端末1のネットワーク離脱を判断するように構成した場合、特に住宅内ネットワークでは、冷蔵庫などのインバータ機器が動作を始めた際に一時的にデータの受信状態が悪くなり、その影響を受けやすい機器のみ受信できなくなる場合が想定される。
これに対し、実施の形態では、固定帯域割当のタイムスロットを使用してデータを受信する端末で、管理端末1の離脱を判断するので、BCHおよびFCHの受信に失敗したとしても、固定帯域として割り当てたタイムスロットに関しては前回受信したスケジュールに基づいてデータの送受信が実施される。従って、受信側の端末では、送信側の端末でのBCHおよびFCHの受信情報がMACヘッダに付加されて伝送されるため、自機以外の情報を用いて管理端末1のPLCネットワークからの離脱が判断でき、管理端末1がPLCネットワークから離脱していないにも関わらず、自機が管理端末として動作を開始することを防ぐ効果がある。
このように、実施の形態に係るデータ送受信装置10を用いれば、クライアント端末間で映像ストリームの送受信実施中に管理端末1がPLCネットワークから離脱した場合でも、映像ストリームを送信する際、固定帯域を割り当てるとともに、1フレーム内での固定帯域割当位置を同じ位置になるようにスケジューリングするので、前回受信したスケジュール情報、および基準時刻情報に基づいて映像ストリームの送受信を実施でき、映像信号を途切れさせることなく管理端末の継承を実施することができる。
また、送信MACフレーム内に、送信側の端末の送信時刻を付加して送信するので、管理端末の交代に伴う同期継承に時間がかかったとしても、受信側端末で受信した時刻情報に基づいて受信側端末内の基準時刻を制御することでクライアント端末間の同期を取ることができるので、基準時刻の同期をほぼ維持することができ、映像を途切れさせることなくスムーズに管理端末の継承ができる。
また、クライアント端末内の基準時刻生成に関しては、管理端末がPLCネットワークから離脱する前のクロック周波数誤差情報などに基づいて基準クロックを生成するので、各クライアント端末内の基準クロックは、ほぼ管理端末のクロック周波数に同期しており、管理端末がPLCネットワーク離脱後、管理端末の継承に若干の時間がかかっても各クライアント端末間の時刻はほぼ合っているのでスムーズに管理端末の継承を行うことができる。これは、各クライアント端末内の基準クロックの周波数誤差が数ppm以下に抑え込まれているために可能となる。
さらに、各端末は、映像ストリームを送信する際、入力される映像ストリームのデータレートを計測するデータレート計測手段を有しているので、送信する映像ストリームの平均データレートに応じて固定帯域を割り当てることができ、限られた伝送帯域を有効に活用できる。
<A−10.PLCネットワークからの離脱動作の他の例>
以下、管理端末のPLCネットワークからの離脱検出動作の他の例について、図1を参照しつつ、図15に示すフローチャートを用いて説明する。
本例においては、管理端末1がPLCネットワークから離脱したことをより迅速に判断するため、各クライアント端末のBCHおよびFCHの受信情報を各クライアント端末より同報通信するよう構成している。これにより、冷蔵庫などのインバータ機器が動作を始めた際に一時的にデータの受信状態が悪くなり、その影響を受けやすい機器のみ受信できなくなる場合においても、PLCネットワークを構成している全てのクライアント端末のBCH、FCHの受信状況が把握できるので、一時的に通信状態が悪くなったためにBCH、FCHが受信できなかったのか否かを判断することができ、管理端末1のPLCネットワークからの離脱の判断を確実なものとすることができる。
以下、図15に示すフローチャートを用いて、クライアント側端末での同報通信実施時の離脱検出動作について説明する。なお、以下においては、同報通信チャンネルとして、管理端末1に対してアソシエーション、認証、帯域割当などを要求するRCHチャンネルを用いてBCH、FCHの受信状態を同報通信する場合について説明する。
PLCネットワークに参加して送受信動作を開始すると、各クライアント端末は自機でのBCHおよびFCHの受信状況を確認する(ステップS131)。そして、BCHおよびFCHが受信できなかった場合は、ステップS132に進み、自機に対する固定帯域受信タイムスロット(受信用の固定帯域)が前フレームで割り当てられていたか否かを確認する。
ステップS132において、受信用の固定帯域が割り当てられていなかったことが判明した場合は、ステップS135に進む。一方、受信用の固定帯域が割り当てられていた場合はステップS133に進み、MACフレーム受信まで待機する。
MACフレームを受信すると、MACヘッダに付加されている送信側端末でのBCHおよびFCHの受信状況を確認し、受信エラーの有無を確認する(ステップS134)。
そして、送信側の端末でBCHおよびFCHが正常に受信されていた場合は、ノイズ等の影響で一時的にBCHおよびFCHのデータが受信できなかったものと判断し、ステップS120に戻ってBCHおよびFCHの受信を待つ。
一方、ステップS124において、送信側の端末でもBCHおよびFCHが受信できなかった場合、あるいはBCHおよびFCHの受信がNGで、かつ、自機宛の固定帯域による受信タイムスロットが確保されていなかった場合は、自機でのBCHおよびFCH受信がNGであったことを通知するためRCHフレームデータを生成する(ステップS135)。その際、ステップS134において送信側の端末でもBCHおよびFCHの受信がNGであった場合は、その情報も付加してRCHを生成するものとする。
RCHの生成が終了すると、RCHの送信タイミングを生成する(ステップS136)。この処理では、管理端末がPLCネットワークから離脱した場合は全てのクライアント端末においてBCH、FCHが受信できなくなり、全ての端末が一斉にRCHを送信することで、データの衝突が発生してデータの受信ができなくなることを考慮し、RCHの送信タイミングをランダムに発生して、データの衝突を回避する構成を採っている。
RCHの送信タイミングの生成が完了すると、クライアント端末はRCHの送信タイミングまでRCHの送信を待機する(ステップS137)。
この待機中に、自端末でのBCHおよびFCHの受信状況を確認する(ステップS1381)。そして、BCHおよびFCHの受信が回復した場合には、前回はノイズの影響によりBCHおよびFCHが受信できなかったものと判断し、生成したRCHフレームを破棄し、ステップS120に戻ってBCHおよびFCHの受信を待つ。
なお、固定帯域のタイムスロットで送信端末の受信状況を確認し、BCHおよびFCHが受信された旨の通知を受けた場合についても生成したRCHフレームを破棄する。
なお、BCHおよびFCHの受信が回復せず、ステップS137においてRCHの送信タイミングに達したことを確認した場合は、RCHを他の全てのクライアント端末および管理端末に向けて送信する(ステップS140)。
以上説明した管理端末のPLCネットワークからの離脱検出動作においては、各クライアント端末のBCHおよびFCHの受信状態を同報通信を用いて全クライアント端末に送信するよう構成したので、管理端末がPLCネットワークから離脱したことをより迅速に判断することができるとともに、冷蔵庫などの家電機器の影響で一時的にBCHおよびFCHの受信状態が悪い場合においても、管理端末のPLCネットワークからの離脱判定の誤判定の発生を防ぐことができ、管理端末がPLCネットワークから離脱していないにもかかわらず、自端末が管理端末として動作を開始することを防ぐ効果がある。
なお、BCHおよびFCHの受信がNGであった旨の情報は、映像ストリームを送信する場合には、当該映像ストリームを送信するパケット中にその情報を追加して、映像ストリームの送り先の端末に向けて送信するようにしても良い。
<A−11.変形例>
以上説明した本発明に係る実施の形態においては、データ送受信装置の適用例として高速PLCを用いた場合について説明したがこれに限るものではなく、無線LAN、あるいはUWB、あるいはTDMA方式、あるいは映像ストリームに固定的な帯域を割当データを送受信する仕組みを有するデータ送受信方式を採用する他の伝送方式を採用しても同様の効果を奏することは言うまでもない。
また、基準時刻の補正を、受信側で固定帯域割当にて受信したMACヘッダに付加され送信された送信端末の時刻情報を用いて実施する例を示したがこれに限るものではなく、各クライアント端末内の基準クロックはほぼ管理端末の基準クロックに同期しているので、基準時刻の補正を行わず固定帯域として割り当てられたタイムスロットを使用してデータの送受信を実施しても同様の効果を奏することは言うまでもない。
また、本実施の形態では、管理端末のPLCネットワークからの離脱判定をBCHおよびFCHともに受信できなかった場合について説明したがこれに限るものではなく、PLCの屋内活用ネットワーク内の同期、および帯域を管理する制御フレームの送受信状態によって判断するよう構成すれば同様の効果を奏することは言うまでもない。
また、映像ストリームを伝送する場合について説明したが映像に限るものではなく、オーディオ、あるいは音声等に適用しても同様の効果を奏することは言うまでもない。
本発明に係るデータ送受信装置を適用した高速PLCネットワークシステムの構成を示す図である。 本発明に係るデータ送受信装置の構成を説明するブロック図である。 本発明に係るデータ送受信装置内のPLCモデム回路の構成を示すブロック図である。 PLCモデム回路内のPLC送信制御回路の構成を示すブロック図である。 PLCモデム回路内のPLC受信制御回路の構成を示すブロック図である。 高速PLCを用いたデータ送受信装置にてデータ送受信を行う際の、1フレーム内のデータフォーマットおよびFCH内のスケジュールデータの構成を示す図である。 本発明に係るデータ送受信装置を管理端末として使用する場合の動作を説明するフローチャートである。 本発明に係るデータ送受信装置において送信用MACフレームの生成を説明するフローチャートである。 本発明に係るデータ送受信装置においてデータの送受信を行う際の1MACフレーム内のデータフォーマット構成を概略的に示す図である。 本発明に係るデータ送受信装置において各端末での動作を説明するフローチャートである。 本発明に係るデータ送受信装置をクライアント端末として用いる場合の受信動作を説明するフローチャートである。 本発明に係るデータ送受信装置をPLCネットワークに接続された機器に適応した場合の送受信動作を説明するフローチャートである。 映像ストリームの再生動作を説明するシーケンス図である。 管理端末の屋内ネットワークからの離脱動作を説明するフローチャートである。 管理端末の屋内ネットワークからの離脱動作を説明するフローチャートである。

Claims (6)

  1. ネットワークシステムの複数の端末のそれぞれに含まれるデータ送受信装置であって、
    前記複数の端末は、他の端末を管理する管理端末と、該管理端末により管理されるクライアント端末を複数含み、
    前記管理端末より出力されるスケジュール情報に基づいて前記複数の端末間でのデータの送受信が実行され、
    前記データ送受信装置は、
    前記管理端末より出力される同期情報および前記スケジュール情報を検出する制御情報検出部と、
    前記制御情報検出部から出力される検出結果に基づいて前記データ送受信装置内の基準時刻を補正する基準時刻補正手段と、
    前記管理端末より出力された前記スケジュール情報に基づいて前記データの受信タイミングを生成するタイミング生成部と、を備え、
    前記同期情報および前記スケジュール情報の少なくとも一方が受信できなかった場合、前回までに受信したスケジュール情報に基づいて前記タイミング生成部を制御するとともに、前回までに受信した前記スケジュール情報に基づいて検出したクロックの誤差情報を用いて前記基準時刻を補正する、データ送受信装置。
  2. 前記データ送受信装置は、前記クライアント端末の1つとして、固定帯域割当のタイムスロットを使用して他のクライアント端末から前記データを受信する場合、前記管理端末より出力される前記同期情報を、前記制御情報検出部において検出できなかった場合であって、かつ、前記他のクライアント端末においても前記同期情報を検出できなかったことを、前記データに含まれる前記同期情報の受信情報より確認した場合は、自らが新たな管理端末として動作を開始する、請求項1記載のデータ送受信装置。
  3. データ送受信装置は、前記データを送信するデータ送信部を備え、
    前記管理端末より出力される前記同期情報を、前記制御情報検出部において検出できなかった場合は、その情報を前記管理端末および他のクライアント端末に対して同報通信するように前記データ送信手段を制御する、請求項1記載のデータ送受信装置。
  4. データ送受信装置は、
    前記データを送信するデータ送信部を備え、前記クライアント端末の1つとして映像ストリームを送信する場合、前記管理端末より出力される前記同期情報を、前記制御情報検出部において検出できなかった場合は、その情報を、前記映像ストリームを送信するパケット中に追加して送信するように前記データ送信手段を制御する、請求項1記載のデータ送受信装置。
  5. 前記データ送受信装置は、
    入力される映像ストリームの入力レートを計測する入力レート計測手段をさらに有し、前記クライアント端末の1つとして前記映像ストリームを送信する場合、前記映像ストリームを他のクライアント端末に対して送信するに際して、前記管理端末に対して、前記入力レート計測手段で計測された前記入力レートを通知し、
    前記管理端末は、通知された前記入力レートに応じて、前記クライアント端末に固定帯域を割り当てる、請求項1記載のデータ送受信装置。
  6. 前記データ送受信装置は、
    前記映像ストリームの送信開始時は、予め定められた映像ストリーム最大伝送レートを前記管理端末に対して通知する、請求項5記載のデータ送受信装置。
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