JP2009027035A - フォトダイオード、表示装置、及び表示装置の製造方法 - Google Patents

フォトダイオード、表示装置、及び表示装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】出力特性のばらつきが抑制されたフォトダイオード、表示装置、及び表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】複数のアクティブ素子が形成されたアクティブマトリクス基板1と、フォトダイオード10とを有する表示装置を用いる。フォトダイオード10は、第1導電型の第1の半導体領域(p層6)と、真性半導体領域(i層7)と、第1導電型の第2の半導体領域(p層8)と、導電型が第1導電型の逆となった第2導電型の第3の半導体領域(n層9)とが設けられたシリコン膜11を備えている。シリコン膜11は、アクティブマトリクス基板のベース基板(ガラス基板4)上に設けられている。第1の半導体領域(p層6)、真性半導体領域(i層7)、第2の半導体領域(p層8)、及び第3の半導体領域(n層9)は、シリコン膜11の面方向に沿って、順に一列に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトダイオード、それを搭載した表示装置、及び表示装置の製造方法に関する。
液晶表示装置に代表される表示装置の分野においては、表示装置の周囲の光(以下「外光」という。)の強度に応じて表示画面の輝度の調整を行うため、表示装置に光センサを搭載することが提案されている。表示装置への光センサの搭載は、表示パネルに、ディスクリート部品の光センサを実装することによって行うことができる。また、液晶表示装置の場合は、光センサは、アクティブ素子(TFT)や周辺回路の形成プロセスを利用して、アクティブマトリクス基板にモノリシックに形成することもできる。
このうち、特に、携帯端末装置用の表示装置の分野では、光センサは、部品点数の削減化や表示装置の小型化の観点から、アクティブマトリクス基板にモノリシックに形成することが求められている。モノリシックに形成された光センサとしては、例えば、ラテラル構造を備えたフォトダイオードが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、従来からのフォトダイオード(光センサ)について図6を用いて説明する。図6は、従来からのフォトダイオードの構成を示す断面図である。図6に示すように、フォトダイオード51は、ラテラル構造を備えたPINダイオードであり、液晶表示パネルを構成するアクティブマトリクス基板50にモノリシックに形成されている。
図6に示すように、フォトダイオード51は、アクティブマトリクス基板50のベース基板となるガラス基板52に設けられたシリコン膜60を備えている。シリコン膜60は、アクティブ素子として機能する薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor))の形成工程を利用して、これと同時に形成されている。また、シリコン膜60には、面方向に沿って順に、p型の半導体領域(p層)51a、真性半導体領域(i層)51b、及びn型の半導体領域(n層)51cが設けられている。このフォトダイオード51においては、i層51bが光検出領域となる。
i層51bは、隣接するp層51a及びn層51cに比べて電気的に中性に近い領域であり、伝導電子密度と正孔密度とが等しくなるように、アクティブ素子(TFT)や周辺回路の形成工程で行われるイオン注入工程を利用して形成されている。また、フォトダイオード51の下層には、ベースコート膜54を介して、バックライト装置からの照明光を遮光する遮光膜53が設けられている。フォトダイオード51は、層間絶縁膜55及び56によって被覆されている。
図6において、57はp層51aに接続された配線を示し、58はn層51cに接続された配線を示している。また、59は平坦化膜を示し、61は保護膜を示している。62は、液晶層である。対向基板63は外形のみを図示している。
図6に示したフォトダイオード51において、p層51aとi層51bとの間、及びn層51cとi層51bとの間には、空乏層が形成される。そして、フォトダイオード51の両端に逆バイアス電圧が印加されているときに、i層51bに光が入射すると、各空乏層の自由電子がn層51cに向かって移動し、正孔がp層51aに向かって移動する。この結果、フォトダイオード51から光電流が出力される。
特開2006−3857号公報(第2図、第3図)
ところで、図6に示したフォトダイオード51の出力特性(光電流と逆バイアス電圧との関係:I−V特性)は、i層51bの順方向における長さ(チャネル長)lによって決まり、チャネル長Lがばらつくと、一緒にばらついてしまう。また、チャネル長Lのばらつきは、イオン注入時にマスクとなるレジストパターンのアライメント精度に負うところが大きく、PINダイオード毎に生じ易い。
このため、各表示装置それぞれに形成された同一仕様のフォトダイオード間において、また、同一のアクティブマトリクス基板に形成された複数個の同一仕様のフォトダイオード間において、フォトダイオード毎に出力特性が異なってしまうという問題がある。更に、出力特性にばらつきが生じると、フォトダイオードによる表示画面の輝度調整や、高画質での画像の取り込みは困難となる。このため、フォトダイオード51の製造工程においては、チャネル長Lのばらつきの抑制が求められている。
本発明の目的は、上記問題を解消し、出力特性のばらつきが抑制されたフォトダイオード、表示装置及び表示装置の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のフォトダイオードは、第1導電型の第1の半導体領域と、真性半導体領域と、第1導電型の第2の半導体領域と、導電型が第1導電型の逆となった第2導電型の第3の半導体領域とが設けられたシリコン膜を備え、前記第1の半導体領域、前記真性半導体領域、前記第2の半導体領域、及び前記第3の半導体領域は、前記シリコン膜の面方向に沿って、順に一列に配置されていることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明における表示装置は、複数のアクティブ素子が形成されたアクティブマトリクス基板と、フォトダイオードとを有する表示装置であって、前記フォトダイオードは、第1導電型の第1の半導体領域と、真性半導体領域と、第1導電型の第2の半導体領域と、導電型が第1導電型の逆となった第2導電型の第3の半導体領域とが設けられたシリコン膜を備え、前記シリコン膜は、前記アクティブマトリクス基板のベース基板上に設けられ、前記第1の半導体領域、前記真性半導体領域、前記第2の半導体領域、及び前記第3の半導体領域は、前記シリコン膜の面方向に沿って、順に一列に配置されていることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明における表示装置の製造方法は、複数のアクティブ素子が形成されたアクティブマトリクス基板と、フォトダイオードとを有し、前記フォトダイオードは、第1導電型の第1の半導体領域と、真性半導体領域と、第1導電型の第2の半導体領域と、導電型が第1導電型の逆となった第2導電型の第3の半導体領域とが設けられたシリコン膜を備え、前記第1の半導体領域、前記真性半導体領域、前記第2の半導体領域、及び前記第3の半導体領域は、前記シリコン膜の面方向に沿って、順に一列に配置されている表示装置の製造方法であって、(a)前記アクティブマトリクス基板のベース基板上に、前記シリコン膜を形成する工程と、(b)前記シリコン膜に、前記真性半導体領域を形成する工程と、(c)前記(b)の工程の終了後、前記シリコン膜の上に、前記第1の半導体領域になる部分の上方と前記第2の半導体領域になる部分の上方とにそれぞれ開口部を有するマスクを配置し、前記マスクを配置した状態で、前記シリコン膜に、第1導電型の不純物を導入し、これによって、前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域とを同時に形成する工程と、(d)前記(b)の工程の終了後、前記シリコン膜の上に、前記第3の半導体領域になる部分の上方に開口部を有するマスクを配置し、前記マスクを配置した状態で、前記シリコン膜に、前記第2導電型の不純物を導入し、これによって前記第3の半導体領域を形成する工程とを有することを特徴とする。
本発明では、フォトダイオードの真性半導体領域は、導電型が同一の第1の半導体領域と第2の半導体領域との間に配置されている。そして、これらの二つの半導体領域は、一つのマスクによって同時に形成できるので、マスクのアライメント誤差による、真性半導体領域の順方向における長さ(チャネル長)のばらつきは抑制される。このため、本発明によれば、フォトダイオードの出力特性のばらつきの抑制を図ることができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態におけるフォトダイオード、それを備えた表示装置、表示装置の製造方法について、図1〜図5を参照しながら説明する。最初に、本発明の実施の形態におけるフォトダイオード及び表示装置の構造について図1〜図3を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるフォトダイオード及び表示装置の構成を概略的に示す断面図である。
図1に示すように、本実施の形態における表示装置は、液晶表示装置である。液晶表示装置は、アクティブマトリクス基板1、液晶層2及び対向基板3を備えている。液晶層2は、アクティブマトリクス基板1と対向基板3との間に挟み込まれている。対向基板3は、図示していないが、対向電極とカラーフィルタとを備えている。カラーフィルタは、各画素に対応した複数の着色層を備えている。なお、本実施の形態において、表示装置は、液晶表示装置以外の表示装置、例えば、EL表示装置等であっても良い。
本実施の形態における表示装置は、その他に、図示していないが、照明光源となるバックライトや、各種のICチップが搭載された回路基板等も備えている。本実施の形態における表示装置は、コンピュータ、携帯端末装置、テレビジョン放送受信装置、カーナビゲーションシステム等の各種機器の表示装置として利用できる。
また、図1に示すように、本実施の形態におけるフォトダイオード10は、アクティブマトリクス基板1にモノリシックに形成されている。アクティブマトリクス基板1には、図示されていないが、n型薄膜トランジスタ(n−TFT)と、p型薄膜トランジスタ(p−TFT)もモノリシックに形成されている。n−TFTは、マトリクス状に配置されており、アクティブ素子として機能している。p−TFTは、アクティブ素子を制御する周辺回路(例えば、ゲートドライバやソースドライバ等)の一部を構成している。
n−TFT及びp−TFTは、シリコン膜を備えている。シリコン膜は、後述するフォトダイオード10のシリコン膜11と同様のものであり、ガラス基板4を被覆する絶縁性のベースコート膜12の上に形成されている。シリコン膜には、ソース領域となるn型又はp型の半導体領域と、ドレイン領域となるn型又はp型の半導体領域と、チャネル領域とが、シリコン膜の面方向に沿って形成されている。
また、フォトダイオード10は、複数個のn−TFTが形成された領域(表示領域)の外に配置されており、アンビエントセンサーとして機能している。表示装置においては、フォトダイオード10が出力した信号に基づいて、表示装置の周辺の明るさが検出され、検出結果に応じてバックライトの光量が調節される。また、複数個のフォトダイオード10が、表示領域内に、一又は数個の画素毎に配置された態様であっても良い。この態様では、複数個のフォトダイオード10は、エリアセンサーとして機能する。
ここで、更に図2を用いて、フォトダイオード10の具体的構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態におけるフォトダイオードの概略構成を示す斜視図である。図1及び図2に示すように、フォトダイオード10は、シリコン膜11を備えている。シリコン膜11は、ガラス基板4の上に、ベースコート膜12を介して形成されている(図1参照)。シリコン膜11と重なっているベースコート膜12の下層には、更に、遮光膜5が形成されている(図1参照)。遮光膜5は、バックライトからの照明光がフォトダイオード10に入射するのを阻止している。
また、図1及び図2に示すように、シリコン膜11には、p型の半導体領域(p層)6と、真性半導体領域(i層)7と、p層6とは別のp層8と、n型の半導体領域(n層)9とが形成されている。p層6、i層7、p層8、及びn層9は、シリコン膜11の面方向に沿って、順に一列に配置されている。
フォトダイオード10は、ラテラル構造を備えているが、従来のフォトダイオード51(図6参照)と同様のPIN構造ではなく、PIPN構造を備えている。フォトダイオード10では、i層7は、同じ導電型の二つの半導体領域(p層6とp層8)によって挟まれており、i層7の順方向における長さ(チャネル長)Lは、p層6とp層8との位置によって決定されている(図2参照)。
このような構成により、フォトダイオード10においては、p層6とp層8との形成領域に重なる部分が開口したマスクを用いたイオン注入を行うことによって、チャネル長Lを決定することができる。また、マスクとしてフォトレジストを用いる場合、上記二つの開口はリソグラフィ工程によって形成されるが、上記二つの開口の位置関係は、露光機に取り付けられたマスクによって決定され、一定である。
これに対して、図6に示した従来のフォトダイオード51では、チャネル長Lは、p層51aとn層51bとの位置によって決定される。よって、p層51aの形成領域に重なる部分が開口したマスクを用いたイオン注入と、n層51bの形成領域に重なる部分が開口したマスクを用いたイオン注入との両方を行って初めて、i層51bのチャネル長Lが決定される。また、各マスクは、露光機のマスクを取り替えが伴う別々のリソグラフィ工程によって形成されるため、各マスクの開口間の位置関係には誤差が生じてしまう。
つまり、本実施の形態では、フォトダイオード10のチャネル長Lは、一種類のマスクのみによって決定でき、従来よりもマスクのアライメント誤差による影響をうけ難くなっている。従って、本実施の形態によれば、従来に比べて、チャネル長Lのばらつきを抑制でき、引いては、フォトダイオードの出力特性のばらつきも抑制できる。
ところで、本実施の形態では、フォトダイオード10は、PIN構造ではなく、PIPN構造を備えており、i層7とn層9との間に、p層8が存在しているが、フォトダイオード10は、従来のフォトダイオード51と同様に機能することができる。
つまり、フォトダイオード10においては、p層8とn層9との間に空乏層が形成されるが、p層8とi層7との間に、それよりも大きな空乏層が形成される。また、シリコン膜11においては、一方の端にp層6が形成され、他方の端にn層9が形成されている。よって、p層8は、単なる拡散抵抗となるに過ぎず、フォトダイオード10は、通常のフォトダイオードとして機能することができる。
なお、図1において、13及び14は層間絶縁膜、17は平坦化膜、18は保護膜である。また、フォトダイオード10には、平坦化膜17、層間絶縁膜14、及び層間絶縁膜13を貫通する配線15及び16が接続されている。
また、本実施の形態では、図1及び図2に示したフォトダイオード10の代わりに、フォトダイオード20を用いることもできる。図3は、本発明の実施の形態におけるフォトダイオードの他の例の概略構成を示す斜視図である。
図3に示すように、フォトダイオード20は、n層22と、i層23と、n層22とは別のn層24と、p層25とが形成されたシリコン膜21を備えている。n層22、i層23、n層24、及びp層25は、シリコン膜21の面方向に沿って、順に一列に配置されている。フォトダイオード20は、NINP構造を備えている。
この構造においても、i層23の順方向における長さLは、n層22とn層24との形成領域に重なる部分が開口したマスクのみによって決定され、フォトダイオード20の出力特性のばらつきは抑制される。また、フォトダイオード20では、n層24が拡散抵抗となるだけで、フォトダイオード20もまた、通常のフォトダイオードとして機能することができる。
次に、本発明の実施の形態におけるフォトダイオード10及び表示装置の製造方法について図4及び図5を用いて説明する。図4及び図5は、本発明の実施の形態におけるフォトダイオード及び表示装置の製造工程を示す断面図である。図4(a)〜図4(c)それぞれは、一連の主な製造工程を示している。図5(a)〜図5(c)は、図4(c)に示した工程の終了後に行われる一連の主な製造工程を示している。また、本実施の形態においては、フォトダイオード10の製造は、アクティブマトリクス基板1を構成するアクティブ素子(n−TFT)や、周辺回路を構成するp−TFTの製造工程を利用して行われている。
最初に、図4(a)に示すように、アクティブマトリクス基板のベース基板となるガラス基板4上に、遮光膜5が形成され、そして、遮光膜5を含むガラス基板4の一方の主面を被覆するように絶縁性のベースコート膜12が形成される。続いて、ベースコート膜12を覆うように、シリコン膜30が形成される。本実施の形態では、シリコン膜30の導電型はn型である。
具体的には、ガラス基板4の一方の主面上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法やスパッタ法等によって、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜といった絶縁膜、又はタンタル(Ta)、チタン(Ti)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)等のうち少なくとも一種を主成分とする金属膜が成膜される。このとき、膜厚は、例えば、50nm以上であれば良い。
続いて、フォトリソグラフィ法によって、金属膜の遮光膜5となる部分が開口したレジストパターン(図示せず)が形成され、これをマスクとして、上記の絶縁膜又は金属膜にエッチングが施される。これにより、遮光膜5が得られる。なお、本実施の形態は、遮光膜が形成されない態様であっても良い。
ベースコート膜12の形成は、CVD法によって、シリコン酸化膜や、シリコン窒化膜を形成することによって行うことができる。例えば、シリコン酸化膜を形成する場合は、SiH4ガスと、N2Oガス(又はO2ガス)を原料ガスとして用いて、CVD法が実行される。ベースコート膜6は、単層であっても良いし、多層であっても良い。ベースコート膜12の厚みは、例えば100nm〜500nmに設定すれば良い。
シリコン膜30の形成は、アモルファスシリコン、低温ポリシリコン、連続粒界結晶シリコンの膜30を形成することによって行うことができる。電子の移動度が高い点から、シリコン膜30は、連続粒界結晶シリコンの薄膜であるのが好ましい。この場合、シリコン膜30は、具体的には以下のようにして形成される。
先ず、ベースコート膜12の上に、酸化シリコン膜とアモルファスシリコン膜とが順に成膜される。次に、アモルファスシリコン膜の表層に、結晶化促進の触媒となるニッケル薄膜が形成される。続いて、固相成長アニールが実施され、ニッケル薄膜とアモルファスシリコン膜との反応が行われ、これらの界面に結晶シリコン層が形成される。その後、エッチング等によって、未反応のニッケル膜と珪化ニッケルの層とが除去される。そして、残ったシリコン膜にレーザアニールが行われ、結晶化が進展すると、連続粒界結晶シリコンの薄膜が完成する。シリコン膜30が連続粒界結晶シリコンによって形成される場合は、その導電型はn型となる。
本実施の形態において、シリコン膜30は、n−TFT又はp−TFT(図示せず)を構成するシリコン膜としても用いられる。上述したシリコン膜30の成膜は、TFTを構成するシリコンの成膜工程を利用して行われている。
次に、図4(b)に示すように、シリコン膜30の一部が除去され、フォトダイオードを構成するシリコン膜11が形成される。具体的には、シリコン膜30の上に、レジストパターン(図示せず)が形成される。レジストパターンには、フォトダイオード10の形成領域と重なる部分が開口した開口部が形成される。そして、このレジストパターンをマスクとして、エッチングが実施される。この工程もTFTの形成工程を利用して行われる。
次に、図4(c)に示すように、シリコン膜30を被覆する層間絶縁膜13が形成される。層間絶縁膜13の形成も、ベースコート膜12と同様に、CVD法によってシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を形成することによって行うことができる。また、層間絶縁膜13も、単層であっても良いし、多層であっても良い。層間絶縁膜13の厚みは、例えば10nm〜120nmに設定すれば良い。本実施の形態では、層間絶縁膜13の形成は、TFTを構成するゲート絶縁膜の成膜工程を利用して行うことができる。
また、層間絶縁膜13の形成後は、ドーズ量の調整によってシリコン膜11に真性半導体領域(i層)を形成するため、イオン注入が行われる。具体的には、シリコン膜8は形成時においてn型となっているため、ボロン(B)やインジウム(In)等のp型の不純物を用いたイオン注入が行われる。これにより、シリコン膜11は電気的に中性となり、その全体がi層となる。
具体的には、層間絶縁膜13の上に、レジストパターン31が形成される。レジストパターン31には、開口部31aが設けられている。開口部31aは、シリコン膜11の上方に、それと重なるように設けられている。この状態でイオン注入を行うと、レジストパターン31の開口部31aを介して、シリコン膜11にp型不純物が導入される。
このとき、イオン注入は、注入後のp型不純物の拡散濃度が1.5×1020[個/cm3]〜3×1021[個/cm3]となるように行うのが好ましい。例えば、注入エネルギーは、10[KeV]〜80[KeV]、ドーズ量は5×1014[ion]〜2×1016[ion]に設定される。本実施の形態においては、上記のイオン注入は、n−TFTやp−TFTの形成時に行われるイオン注入工程の中から、最適な条件のものを選択し、それを利用することによって行うこともできる。
次に、図5(a)に示すように、シリコン膜11に、ボロン(B)やインジウム(In)等のp型不純物がイオン注入され、p層6とp層8とが同時に形成される。具体的には、先ず、レジストパターン32が形成される。レジストパターン32には、開口部32aと開口部32bとが設けられている。開口部32aは、フォトダイオード10のp層6になる部分の上方に設けられている。開口部32bは、フォトダイオードp層8になる部分の上方に設けられている。
この状態で、イオン注入を行うと、開口部32aと32bとを介して、p型不純物が導入される。この結果、フォトダイオード10のp層6とp層8とが同時に完成し、更に、i層7も完成する。このとき、イオン注入は、注入後のp型不純物の拡散濃度が1.5×1020[個/cm3]〜3×1021[個/cm3]程度増加するように行うのが好ましい。例えば、注入エネルギーは、10[KeV]〜80[KeV]、ドーズ量は5×1014[ion]〜2×1016[ion]に設定される。イオン注入の終了後、レジストパターン32は除去される。
また、既に全体がi層となっているシリコン膜11にp型不純物が導入されるため、p層6とi層7、i層7とp層8とは、外縁が一致し、且つ、互いに隣接する半導体領域となる。なお、本実施の形態は、中央部分にのみi層7を予め形成しておき、その後、i層7の端に重なるようにして、p層6とp層8とを形成する態様であっても良い。
本実施の形態においては、上記のp層6とp層8とを形成するためのイオン注入も、n−TFTやp−TFTの形成時に行われるイオン注入工程の中から、最適な条件のものを選択し、それを利用することによって行うことができる。
次に、図5(b)に示すように、リン(P)や砒素(As)等のn型の不純物を用いて、シリコン膜11に対してイオン注入が行われる。このイオン注入は、フォトダイオード10にn層9を形成するために行われる。
具体的には、層間絶縁膜13の上に、レジストパターン33が形成される。レジストパターン33には、開口部33aが設けられている。開口部33aは、フォトダイオード10のn層9になる部分の上方に設けられている。この状態で、イオン注入を行うと、開口部33aを介して、n型不純物が導入され、n層9が完成する。また、本実施の形態では、開口部33aは、n層9の端がp層8の端と重なるように、又はn層9の端とp層8の端とが完全に一致するように形成されているのが好ましい。この場合は、p層8とn層9とでpn接合が形成され、両者は電気的に接続される。
このとき、イオン注入は、注入後のn型不純物の拡散濃度が、1.5×1020[個/cm3]〜3×1021[個/cm3]程度増加するように行うのが好ましい。例えば、注入エネルギーは、10[KeV]〜100[KeV]、ドーズ量は5×1014[ion]〜1×1016[ion]に設定される。イオン注入の終了後、レジストパターン33は除去される。n層9の形成も、n−TFTやp−TFTの形成時に行われるイオン注入工程の中から、最適な条件のものを選択し、それを利用することによって行うことができる。
次に、図5(c)に示すように、層間絶縁間13の上面に別の層間絶縁膜14形成され、更に、その上に平坦化膜17が形成される。次いで、平坦化膜17、層間絶縁膜14、及び層間絶縁膜13を貫通する貫通孔が形成され、それを導電性材料によって充填することによって、配線15及び16が形成される。その後、これらの配線と平坦化膜17とを被覆する保護膜18が形成され、アクティブマトリクス基板1が得られる。そして、この上に、液晶層2を挟んだ状態で、対向基板3を重ね合わせれば、液晶表示装置が完成する(図1参照)。
このように、本実施の形態では、フォトダイオード10のp層6とp層8とは、一つのマスク(レジストパターン32)によって同時に完成され、i層7の順方向における長さ(チャネル長)Lは、従来に比べて少ない工程で決定される。また、レジストパターン32において、開口部32aと開口部32bとの位置関係は、露光機に取り付けられたマスクによって決定されるので一定である。よって、本実施の形態では、チャネル長Lは、マスクのアライメント誤差の影響を受け難く、そのばらつきの発生は抑制される。また、チャネル長Lのばらつきの抑制により、フォトダイオード10の出力のばらつきも抑制される。
また、図4(a)〜(c)及び図5(a)〜(c)に示した工程に準じた工程を用いて、図3に示したフォトダイオード20を形成することもできる。具体的には、図5(a)に示した工程においてn型不純物をイオン注入し、図5(b)に示した工程においてp型不純物をイオン注入することによって、図3に示したフォトダイオード20が得られる。
本発明は、光センサとしてフォトダイオードが搭載される、表示装置、例えば、液晶表示装置やEL表示装置に適用でき、産業上の利用可能性を有するものである。
図1は、本発明の実施の形態におけるフォトダイオード及び表示装置の構成を概略的に示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態におけるフォトダイオードの概略構成を示す斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態におけるフォトダイオードの他の例の概略構成を示す斜視図である。 図4は、本発明の実施の形態におけるフォトダイオード及び表示装置の製造工程を示す断面図である。図4(a)〜図4(c)それぞれは、一連の主な製造工程を示している。 図5は、本発明の実施の形態におけるフォトダイオード及び表示装置の製造工程を示す断面図である。図5(a)〜図5(c)は、図4(c)に示した工程の終了後に行われる一連の主な製造工程を示している。 図6は、従来からのフォトダイオードの構成を示す断面図である。
符号の説明
1 アクティブマトリクス基板
2 液晶層
3 対向基板
4 ガラス基板
5 遮光膜
6 p層
7 i層
8 p層
9 n層
10 フォトダイオード
11 シリコン膜
12 ベースコート膜
13、14 層間絶縁膜
15、16 配線
17 平坦化膜
18 保護膜
20 フォトダイオード
21 シリコン膜
22 n層
23 i層
24 n層
25 p層
30 シリコン膜
31 レジストパターン
31a 開口部
32 レジストパターン
32a 開口部
33 レジストパターン
33a 開口部

Claims (3)

  1. 第1導電型の第1の半導体領域と、真性半導体領域と、第1導電型の第2の半導体領域と、導電型が第1導電型の逆となった第2導電型の第3の半導体領域とが設けられたシリコン膜を備え、
    前記第1の半導体領域、前記真性半導体領域、前記第2の半導体領域、及び前記第3の半導体領域は、前記シリコン膜の面方向に沿って、順に一列に配置されていることを特徴とするフォトダイオード。
  2. 複数のアクティブ素子が形成されたアクティブマトリクス基板と、フォトダイオードとを有する表示装置であって、
    前記フォトダイオードは、第1導電型の第1の半導体領域と、真性半導体領域と、第1導電型の第2の半導体領域と、導電型が第1導電型の逆となった第2導電型の第3の半導体領域とが設けられたシリコン膜を備え、
    前記シリコン膜は、前記アクティブマトリクス基板のベース基板上に設けられ、
    前記第1の半導体領域、前記真性半導体領域、前記第2の半導体領域、及び前記第3の半導体領域は、前記シリコン膜の面方向に沿って、順に一列に配置されていることを特徴とする表示装置。
  3. 複数のアクティブ素子が形成されたアクティブマトリクス基板と、フォトダイオードとを有し、
    前記フォトダイオードは、第1導電型の第1の半導体領域と、真性半導体領域と、第1導電型の第2の半導体領域と、導電型が第1導電型の逆となった第2導電型の第3の半導体領域とが設けられたシリコン膜を備え、
    前記第1の半導体領域、前記真性半導体領域、前記第2の半導体領域、及び前記第3の半導体領域は、前記シリコン膜の面方向に沿って、順に一列に配置されている表示装置の製造方法であって、
    (a)前記アクティブマトリクス基板のベース基板上に、前記シリコン膜を形成する工程と、
    (b)前記シリコン膜に、前記真性半導体領域を形成する工程と、
    (c)前記(b)の工程の終了後、前記シリコン膜の上に、前記第1の半導体領域になる部分の上方と前記第2の半導体領域になる部分の上方とにそれぞれ開口部を有するマスクを配置し、前記マスクを配置した状態で、前記シリコン膜に、第1導電型の不純物を導入し、これによって、前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域とを同時に形成する工程と、
    (d)前記(b)の工程の終了後、前記シリコン膜の上に、前記第3の半導体領域になる部分の上方に開口部を有するマスクを配置し、前記マスクを配置した状態で、前記シリコン膜に、前記第2導電型の不純物を導入し、これによって前記第3の半導体領域を形成する工程とを有することを特徴とする表示装置の製造方法。
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