JP2009025213A - 高圧水素耐圧部材の疲労設計方法 - Google Patents

高圧水素耐圧部材の疲労設計方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高圧水素容器などに用いられる高圧水素耐圧部材の疲労設計を精度よく行うことを可能にする。
【解決手段】高圧水素ガス環境下にあるフェライト鋼製の高圧水素耐圧部材の疲労設計方法であって、前記フェライト鋼の大気中にて示される材質の引張強さSuが958〜1144MPaの範囲にあり、かつ前記水素ガス環境圧力が45MPa迄の範囲において、前記高圧水素ガス環境下での疲れ破壊限界応力S(MPa)を S(MPa)=2577−1.8925×Su(MPa)の式(1)により求める。前記式(1)によって求められる疲れ破壊限界応力に基づいて前記高圧水素耐圧部材に対する高圧水素ガス環境の影響を判定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、水素スタンドの蓄圧器や圧縮機等における高圧水素機器などに用いられる高圧水素耐圧部材の疲労判定方法に関するものである。
水素ガス環境下にある高圧水素容器などでは、水素との接触による脆化の問題があり、非特許文献1では、水素損傷の分類の一つとしてHEE(Hydrogen Environment Embrittlement)が定義されている。この水素脆化に関する研究報告として、非特許文献2では、高圧水素中の引張性質を明らかにするため、熱処理により強度を変化させた試料の高圧水素雰囲気中における引張試験を行い、水素圧及び歪速度の影響について検討している。また、非特許文献3では、蓄圧器や水素圧縮器の材料(クロムモリブデン鋼(SCM435))の内部に予め水素を侵入させて疲労試験を行っており、内部水素が微量の水素でも疲労強度の低下、疲労寿命の減少がみられたと報告している。さらに、非特許文献4では、各種の表面仕上(240grit−0.05μアルミナ研磨)を受けた標記材料を水素及び酸素中で破裂試験を行なった結果、表面仕上が粗くなる程、水素中では漏れによる破壊が促進されたのに対して、酸素中では表面の効果は認められなかったことが報告されている。
非特許文献5では、高圧ガス保安協会基準が示されており、表面粗さによる応力集中係数を疲労解析の手順で考慮することが規定されており、非特許文献6では、ASMEにおける圧力容器の表面粗さによる応力集中係数を疲労解析の手順で考慮する方法が記載されている。非特許文献7には、各種加工により生ずる残留応力値が記載されている。
ところで、例えば水素スタンドの蓄圧器においては、1日100回、年間36,500回程度の繰り返し圧力充填が想定されており、高圧水素機器に対しては疲労を考慮した設計が必要となる。
従来、水素ガス環境を考慮しない高圧ガス設備の疲労設計方法では、供用圧力が高圧となった場合は、疲れによる応力振幅に表面粗さによる応力集中係数を乗じて疲労設計を行うことが要求されている(例えば非特許文献5の第38頁、非特許文献6のKD322項)。
「長時間使用した圧力容器用2.25Cr−1Mo鋼の水素脆化感受性評価」、日本圧力容器研究会議、2001年 今出政明、福山誠司、ZHANGL WEN M、横川清志(産業技術総合研 計測フロンティア研究部門)著、「SCM440鋼の室温高圧水素雰囲気下における水素脆化」、日本金属学会誌、2005年02月20日発行、Vol.69 No.2、Page.190−193、写図7、表1、参18 村上敬宜(九大)著、「水素利用技術の難題−水素は如何に材料の強度を弱めるか」、季報エネルギー総合工学、2005年07月20日発行、Vol.28 No.2、Page.22−29 LEWIS B A,LOUTHAN JR M R,WAGNER J, SISSON JR R D,McNITT R P,LOUTHAN III M R(Virginia Polytechnic Inst.)著、"The effect of surface finish on thedeformation characteristics of 1015 steel at 250°C"、Met Hydrogen Syst、1982年発行、Page.347−353 "高圧ガス保安協会基準"、超高圧ガス設備に関する基準KHK S 0220、2004年発行 : "ASME Boiler And Pressure Vessel Code"、Section VIII Division 3、Part KD300、p.39 :"疲労強度の設計資料(II)"、表面状態、表面処理(改訂第2版)、日本機械学会、1982年発行
しかしながら、従来の技術においては、高圧水素ガスによる繰り返し圧力が、加工を施された耐圧部表面の疲労き裂発生と破壊に対して如何なる作用をおよぼすかは全く未知であり、材料の選択や耐圧部表面加工方法に関して、安全性を確保するための疲労設計方法が確立出来ていない。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、本発明の目的の一つは、疲れに対する高圧水素ガス環境の影響を、耐圧部の表面仕上げ方法と材料の引張強さから予測し、判定することを可能にした、高圧水素耐圧部材の疲労設計方法を提供することにある。
そして、本発明は、非特許文献1に記載される水素損傷の分類の1つとして定義されている、HEE(Hydrogen Environment Embrittlement)の疲労に対する影響、設計方法等を可能にし、高圧水素ガス環境下で使用される高圧ガス設備の疲れに対する高圧水素ガス環境の影響有無を判定可能にする。
すなわち、本発明の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法のうち、第1の発明は、高圧水素ガス環境下にあるフェライト鋼製の高圧水素耐圧部材の疲労設計方法であって、前記フェライト鋼の大気中にて示される材質の引張強さが958〜1144MPaの範囲にあり、かつ前記水素ガス環境圧力が45MPa迄の範囲において、前記高圧水素ガス環境下での疲れ破壊限界応力SH(MPa)を下記式により求めることを特徴とする。
SH(MPa)=2577−1.8925×Su(MPa) …式(1)
ただし、Suは、前記フェライト鋼の大気中にて示される材質の引張強さを示す。
第2の本発明の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法は、前記第1の本発明において、前記式(1)によって求められる疲れ破壊限界応力に基づいて前記高圧水素耐圧部材の高圧水素ガス環境下での疲労特性を判定することを特徴とする。
第3の本発明の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法は、前記第1または第2の本発明において、前記式(1)によって求められる疲れ破壊限界応力に基づいて前記高圧水素耐圧部材に対する高圧水素ガス環境の影響を判定することを特徴とする。
第4の本発明の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法は、前記第1〜第3の本発明のいずれかにおいて、前記高圧水素耐圧部材の耐圧部表面層下における残留応力を考慮した平均応力と、前記耐圧部表面に生じる応力振幅とによって前記耐圧部表面において応力振幅を与える主応力差のサイクル中の上限値を求め、該上限値と、前記式(1)によって求められる疲れ破壊限界応力との比較に基づいて前記耐圧部表面における疲労特性に対する高圧水素ガス環境の影響を判定することを特徴とする。
第5の本発明の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法は、前記第4の本発明において、前記残留応力が、耐圧部表面加工の際に表面層下に生じたものであることを特徴とする。
第6の本発明の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法は、前記第4または第5の本発明において、前記応力振幅は、前記耐圧部表面の表面粗さによる応力集中係数に公称応力振幅を乗じて求められることを特徴とする。
第7の本発明の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法は、前記第6の本発明において、予め表面仕上げ方法と表面粗さとの関係を定めておき、前記耐圧部表面に施す表面仕上げ方法によって前記応力振幅を求める表面粗さを推定することを特徴とする。
以上説明したように、本発明の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法によれば、高圧水素ガス環境下にあるフェライト鋼製の高圧水素耐圧部材の疲労設計方法であって、前記フェライト鋼の大気中にて示される材質の引張強さSuが958〜1144MPaの範囲にあり、かつ前記水素ガス環境圧力が45MPa迄の範囲において、前記高圧水素ガス環境下での疲れ破壊限界応力SH(MPa)を、
SH(MPa)=2577−1.8925×Su(MPa) …式(1)
により求めるので、高圧水素ガス環境下で高圧水素ガス環境が高圧水素耐圧部材に対し、疲労特性に与える影響を予測、判定をすることができ、水素ガス環境の影響による高圧水素ガス設備の疲れ破壊を未然に防止し、安心、安全な水素エネルギー社会の早期実現に資する効果がある。
以下に、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本実施形態における、疲れに対する高圧水素ガス環境の影響を、耐圧部の表面仕上げ方法や材質の引張強さから予測し、判定するためのフロー図である。
なお、提供される材料としては、フェライト鋼で構成される部材を用意し、耐圧部表面に表面加工が施され、その後、適宜の仕上げ加工が施される。
なお、本発明としては、対象とされる部材は、フェライト鋼で構成されていることに限定をされるが、フェライト鋼の組成自体が特定のものに限定をされるものではない。ここで、フェライト鋼の定義としては、Ni基合金やオーステナイト系ステンレス鋼と区別する呼称として用いられ、CrMo鋼やNiCrMo鋼などの焼戻ベイナイト鋼、焼戻マルテンサイト鋼も含まれる。
また、上記表面加工としては、切削加工や研削加工等があり、仕上げ加工としては研削仕上げ、バレル研磨仕上げ、電解研磨仕上げ、バフ研磨仕上げ等が例示されるが、本発明としては、これらの種別が限定されるものではなく、これら加工の有無が限定されるものでもない。
以下に、図1のフロー図に基づいて、判定の手順を説明する。
ステップS1では大気中における材料の引張強さSu値を対象材料について実際に強度試験を行うか、機器の成績書などから求める。すなわち、材料の引張強さは、データとして取得できるものであればよく、その取得方法が限定されるものではない。
上記ステップS1に続いて、ステップS2では、高圧水素ガス環境下での疲れ破壊限界応力を上記ステップS1によって得た、材料の大気中引張強さにより求める。その手順を以下に説明する。
図2には、異なる引張強さを有する市販のフェライト系低合金鋼について、疲労寿命比(水素ガス下/大気下)におよぼす繰り返し上限応力の影響を示す。これより高圧水素ガス環境下での疲れ破壊限界応力Sを各々の引張強さを有する材料について求め、高圧水素ガス環境下での疲れ破壊限界応力Sは材料の引張強さに依存することを示す。その引張強さ依存性が図3の様に表され、その依存性を引張強さSuが958〜1144MPaの範囲において、式(1)により求めることが出来る。
一方、ステップS4〜S5では、耐圧部表面粗さによる応力集中を考慮し、非特許文献5または非特許文献6に示されるような既知の方法(表面粗さ−応力集中係数の関係を示す線図)により、表面粗さRmax値より応力集中係数Krを求める。なお、表面粗さRmaxは、既知の測定方法により測定するものであってもよく、また、表面の仕上げ方法から推定するものであってもよい。該推定においては、予め表面仕上げ方法とRmaxとの関係を設定しておくことで、容易に推定が行われる。なお、この実施形態では、表面粗さは、最大高さRmaxにより評価しているが、本発明としては表面粗さの評価方法がこれに限定されるものではなく、中心線平均粗さ、十点平均粗さなどにより評価するものであってもよい。上記表面粗さから応力集中係数を求める場合、該当する評価方法の表面粗さと、応力集中係数との関係を示す線図を利用することができる。
上記Krを、繰り返し圧力により耐圧部表面に発生する応力の振幅(公称応力振幅)Sに乗じる。
また、一方で、ステップS6では、加工により表面層に生ずる残留応力Sm’をX線測定法等により評価を行う。X線測定が困難な場合は、非特許文献7などにより、研削加工、研磨加工による残留応力値等を参考に推定すればよい。すなわち、本発明としては残留応力を求める方法は特に限定されない。
次いで、ステップS7では、疲れ応力による平均応力Sm0に表面層に生ずる残留応力Sm’を加えて平均応力Sと見なす。
ステップS8では、図4に示される、応力振幅−平均応力平面上において、ステップS2で求まる応力振幅Kr×Sを縦軸に、ステップS7で求まる平均応力Sを横軸にプロットする。繰り返し応力の上限が、Sを通り、グラフの垂直方向と45°の傾きを持つ限界線の領域より外にある場合は、疲れに対する水素ガス環境の影響有り(HEE 有り)と判定され、領域の内側にある場合は、疲れに対する水素ガス環境の影響なしと判定される。
上記判定は、高圧水素ガス機器の疲労設計に反映させることができる。また、上記判定で影響有りと判定される場合、上記影響がなしと判定されるための設計変更を行うことができる。例えば、材料の選定によって、958〜1144MPaの範囲内において引張強さの異なる材料を選定し、水素ガス環境の影響なしと判定されるための設計を行うことができる。引張強さを変更した場合にも、上記ステップS1〜S8によって水素ガス環境の影響有無の判定を行うことができる。
また、上記判定で影響有りと判定される場合、上記影響がなしと判定されるための対処を行うことができ、例えば、加工残留応力の除去を行うために焼鈍などの熱処理などを行うことができる。また、耐圧部表層に圧縮応力を付与することで、残留応力を軽減することができる。圧縮応力付与の方法は特に限定されず、自緊等により行うことができる。また、その他の対処として、表面粗さの解消(表面粗さの低減)のために研磨などをおこなうことができる。これらの対処は、平均応力や応力振幅を小さくすることができ、疲れ破壊限界応力に対する安全度を高める方向に作用する。
試験材として、市販の低合金フェライト鋼(SCM440鋼)を用い、丸棒試験片とした。なお、試験片の引張強さをJIS Z 2241 金属材料引張試験方法に準じて求めた。その結果は、1015MPaであった。
上記丸棒試験片の表面を研削加工により、表面粗さの狙い値がRmax=19μm、26μm、93μmとなる様に加工した。なお、研削加工後の表面粗さを測定し、表1に示した。これら試験片に対し、それぞれ45MPa超高純度高圧水素ガス環境下および大気中でそれぞれ疲労試験(試験応力S=500MPa、応力比R=−1)および疲労試験(試験応力S=400MPa、応力比R=−1)を行い、疲れに対する水素ガスの影響を評価した。その結果を表1に示した。
一方、図1ブロックダイアグラムに示したステップS1〜S8により、疲れに対する水素ガスの影響を評価した結果を表2に示した。また、各試験片について、図5の応力振幅−平均応力(X線測定残留応力)の平面図上に図示して疲れに対する高圧水素ガス環境の影響の有無を判定した結果を示した。表2および図5の判定結果は、表1の実際の水素ガス下での疲労の傾向と良好な一致を示し、耐圧部の表面仕上げ方法や材質の引張強さから疲れに対する高圧水素ガス環境の影響の有無を精度良く判定することが出来た。
Figure 2009025213
Figure 2009025213
本発明の一実施形態における、高圧水素ガス環境の影響を判定するフロー図である。 同じく、異なる引張り強度を有する市販のフェライト系低合金鋼について、疲労寿命比(水素ガス下/大気下)におよぼす繰り返し上限応力の影響を示す図である。 同じく、水素ガス環境下での疲れに対する破壊限界応力と材料の大気中引張強さの関係を示す図である。 同じく、応力振幅−平均応力平面図上において、高圧水素ガス環境下での疲れ破壊限界応力Sにより水素ガス環境の影響を評価することを説明する模式図である。 本発明の実施例の供試片について、応力振幅−平均応力の平面図上において、本発明により疲れに対する高圧水素ガス環境の影響の有無を判定した結果である。

Claims (7)

  1. 高圧水素ガス環境下にあるフェライト鋼製の高圧水素耐圧部材の疲労設計方法であって、前記フェライト鋼の大気中にて示される材質の引張強さが958〜1144MPaの範囲にあり、かつ前記水素ガス環境圧力が45MPa迄の範囲において、前記高圧水素ガス環境下での疲れ破壊限界応力S(MPa)を下記式により求めることを特徴とする高圧水素耐圧部材の疲労判定方法。
    (MPa)=2577−1.8925×Su(MPa) …式(1)
    ただし、Suは、前記フェライト鋼の大気中にて示される材質の引張強さを示す。
  2. 前記式(1)によって求められる疲れ破壊限界応力に基づいて前記高圧水素耐圧部材の高圧水素ガス環境下での疲労特性を判定することを特徴とする請求項1記載の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法。
  3. 前記式(1)によって求められる疲れ破壊限界応力に基づいて前記高圧水素耐圧部材に対する高圧水素ガス環境の影響を判定することを特徴とする請求項1または2に記載の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法。
  4. 前記高圧水素耐圧部材の耐圧部表面層下における残留応力を考慮した平均応力と、前記耐圧部表面に生じる応力振幅とによって前記耐圧部表面において応力振幅を与える主応力差のサイクル中の上限値を求め、該上限値と、前記式(1)によって求められる疲れ破壊限界応力との比較に基づいて前記耐圧部表面における疲労特性に対する高圧水素ガス環境の影響を判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法。
  5. 前記残留応力が、耐圧部表面加工の際に表面層下に生じたものであることを特徴とする請求項4記載の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法。
  6. 前記応力振幅は、前記耐圧部表面の表面粗さによる応力集中係数に公称応力振幅を乗じて求められることを特徴とする請求項4または5に記載の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法。
  7. 予め表面仕上げ方法と表面粗さとの関係を定めておき、前記耐圧部表面に施す表面仕上げ方法によって前記応力振幅を求める表面粗さを推定することを特徴とする請求項6記載の高圧水素耐圧部材の疲労判定方法。
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