JP2009019840A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷蔵庫の背面外観の体裁に優れ、しかも、断熱材中に余分なパイプ固定具等を必要としない冷蔵庫を提供する。
【解決手段】庫内に設置した冷却器から機械室に設置した圧縮機に冷媒を戻すサクションパイプを、内箱の庫内側を通した後、外殻に露出することなく前記機械室内に配設したので、冷蔵庫の外殻にサクションパイプや該サクションパイプを被覆する配管断熱材等が露出しないので、外観体裁の良い冷蔵庫を提供できる。また、断熱材中に余分なパイプ固定具等を必要としないので、製造コスト上有利な冷蔵庫を提供できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷凍サイクルを有する冷蔵庫に関するものである。
従来の冷凍サイクルを有する冷蔵庫の例として、以下の特許文献1によれば、添付の図9に示すように、冷却器2に接続されたサクションパイプ3及びキャピラリチューブ4を冷蔵庫本体1の背面に設けた透孔1aより引き出し、これに配管断熱材5を被覆するも、或いは、添付の図10に示すように、内箱11内に位置する冷却器12に接続されたサクションパイプ13及びキャピラリチューブ14に、その接続部の近傍において、少なくとも50mm以上の直線部分を有する∩字形状部(13a、14a)を形成し、当該∩字形状部を形成した後のサクションパイプ13b及びキャピラリチューブ14bを冷蔵庫本体の発泡断熱材層15内に埋設したものが既に知れられている。
また、以下の特許文献2にも示されるように、例えば、内箱と外箱の間に断熱材を充填し、当該断熱材中にパイプ固定具を設け、かつ、このパイプ固定具によってサクションパイプを保持することによって、サクションパイプを前記内箱と外箱の中間に配置したもの、及び、例えば、以下の特許文献3にも示されるように、サクションパイプにキャピラリチューブを1回以上巻きつけて溶接もしくはハンダ付等で密着させることによって、サクションパイプを短縮したもの、更には、例えば、以下の特許文献4に示されるように、サクションパイプの長手方向に形成した凹溝内にキャピラリチューブを圧着挿入することにより、サクションパイプとキャピラリチューブの熱交換を行うもの等が既に知られている。
実公昭 62−18939号公報 特開2004−245526号公報 特開平11−304338号公報 特開2002−243286号公報
即ち、従来は、上述した従来例に関する図9に示すように、冷却器2に接続されたサクションパイプ3等を冷蔵庫本体1の背面に設けた透孔1aより庫外に引き出しているので、上記透孔1aを介して外気からの熱が侵入するという欠点があった。また、サクションパイプ3等を被覆する配管断熱材5が冷蔵庫背面に露出してしまう為に、背面の外観が好ましくないという欠点も指摘されていた。
一方、上述した欠点を改善するために成された、上記図10にも示した従来技術の構造では、サクションパイプ13中の半分以上の長さを有するサクションパイプ13bの部分が冷蔵庫本体の発泡断熱材15中に埋設されていることから、当該サクションパイプ13bの位置決め手段として、例えば、上記特許文献2にも示されるように、予め断熱材中にパイプ固定具を設けておき、当該パイプ固定具によってサクションパイプを保持する必要があった。従って、上記パイプ固定具自身を製作する製作費用や、上記パイプ固定具を追加するための加工費用等が必要となり、そのため、製造コストの面からも不利となるという欠点があった。
しかしながら、前述した特許文献1、更には、上記の特許文献2〜4を含めた従来技術には、上記の問題点に対する具体的な対応策の提示は示されていない。
そこで、本発明は、上述した従来技術になる構成が有していた問題を解決しようとするものであり、即ち、その目的とする所は、冷蔵庫の背面外観の体裁(意匠性)に優れ、しかも、断熱材中に余分なパイプ固定具等を必要とすることがなく、もって、製造コスト面からも有利な冷蔵庫の構造を提供することである。
上述した目的を達成する為に、本発明では、まず、断熱箱体を、外殻を形成する外箱と、庫内を形成する内箱と、前記外箱と内箱との間に設けた断熱材とで構成すると共に、圧縮機を前記断熱箱体下部の機械室内に設置した冷蔵庫であって、前記庫冷蔵内に設置した冷却器から前記圧縮機に冷媒を戻すサクションパイプを、前記内箱の庫内側において、当該サクションパイプ内の冷媒の温度分布に対応して予め設定された領域に配設した冷蔵庫が提供される。
また、本発明では、前記に記載された冷蔵庫において、前記冷蔵庫内には、少なくとも冷凍温度室と冷蔵温度室とを設けると共に、前記冷蔵温度室内には、前記サクションパイプの比較的低温度帯域部を配設し、前記冷凍温度室内には、前記サクションパイプの比較的中温度帯域部を配管断熱材で被覆して配設し、更に、前記機械室内には、前記サクションパイプの比較的高温度帯域部を配設することが好ましい。
更に、本発明では、前記に記載された冷蔵庫において、前記サクションパイプの比較的低温度帯域部と、前記サクションパイプの比較的中温度帯域部とを、前記冷凍温度室と前記冷蔵温度室とを区画する断熱性を有する仕切り部材で区画すると共に、前記サクションパイプの比較的中温度帯域部と、前記サクションパイプの比較的高温度帯域部とを、前記冷凍温度室と前記機械室とを区画する断熱壁で区画し、又は、前記冷蔵温度室内の背部には冷却用ダクトを覆う冷蔵室区画板を設け、かつ、前記冷凍温度室内の背部に冷却器室等を覆う冷凍室区画板を設けると共に、前記冷蔵室区画板の裏面には、前記サクションパイプの比較的低温度帯域部を配設し、前記冷凍室区画板の裏面には、前記サクションパイプの比較的中温度帯域部を配設し、又は、前記サクションパイプの比較的低温度帯域部に近接して、冷蔵温度室冷却用板若しくは冷蔵温度室冷却用フィンを設けることが好ましい。
上述した本発明によれば、庫内に設置した冷却器から前記圧縮機に冷媒を戻すサクションパイプを、前記内箱の庫内側を通した後、外殻に露出することなく前記機械室内に配設したので、冷蔵庫の外殻にサクションパイプや該サクションパイプを被覆する配管断熱材等が露出しないので、外観体裁(意匠性)に優れた冷蔵庫を提供できる。また、断熱材中に余分なパイプ固定具等を必要としないので、製造コスト上有利な冷蔵庫を提供できる。
加えて、本発明に寄れば、庫内に冷凍温度室と冷蔵温度室とを設けると共に、前記冷蔵温度室内にサクションパイプの比較的低温度帯域部を配設したので、該サクションパイプの比較的低温度帯域部が断熱材厚さの充分にある庫内を通るので、該サクションパイプ配設部相当の冷蔵庫外壁に結露の生じる恐れの少ない冷蔵庫を提供できる。
以下、本発明の種々の実施例になる冷蔵庫について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
先ず、添付の図1は、本発明の第1の実施例(実施例1)になる冷蔵庫の要部縦断面説明図であり、添付の図2は、上記図1におけるA−A線断面説明図であり、これら図1及び2に於いて、冷蔵庫本体30は、断熱箱体40と共に、当該断熱箱体40の前面開口部を開閉可能に閉塞する扉34、35とにより構成されている。
前記断熱箱体40は、外殻を形成する外箱50と、庫内31を形成する内箱41と、前記外箱50と内箱41との間に設けた断熱材48とで構成されている。そして、前記した断熱箱体の下部には、冷蔵庫本体30の外殻に露出しないように設置された機械室49が設けられ、当該機械室内には、後述する冷凍サイクル60の一部を構成する圧縮機62や凝縮器64等が設けられている。さらに、庫内を形成する内箱41には、仕切部材81が取り付けられており、もって、その上方には冷蔵温度室32を、他方、その下部には、冷凍温度室33を、それぞれ、区画して形成している。
前記冷蔵温度室32内の背部には、当該前記冷蔵冷蔵温度室32を冷却するための冷却用ダクト87(図2参照)や、庫内露受皿83、或いは、図示しない冷気流通量制御用ダンパ等を覆う冷蔵室区画板90が設けられており、また、冷凍温度室33内の背部には、冷却器69を配設した冷却器室69a等を覆うように、所謂、冷凍室区画板92が設けられている。
そして、上記冷蔵室区画板90の裏面には、後述するサクションパイプのうち、その内部の冷媒温度が比較的低温度の部分(比較的低温度帯域部)71aが配設されておいる。他方、上記冷凍室区画板92の裏面には、配管断熱材85で被覆されたサクションパイプのうち、内部冷媒温度が比較的中温度の部分(比較的中温度帯域部)71bが配設されており、加えて、前記の冷却器69により生成した冷気を庫内31に通風循環するための送風機38が設けられることによって、前記冷蔵温度室32や冷凍温度室33を、それぞれ所定の温度に冷却するように構成されている。また、前記機械室49内には、前記サクションパイプの比較的高温度部分(比較的高温度帯域部)71cを配設することにより、当該比較的高温度帯域部71c内の冷媒が前記機械室49内の温熱を受けて蒸発するように、つまり、その内部の冷媒が圧縮機62へ冷媒液の状態のままで戻らないように構成されている。
加えて、前記サクションパイプの比較的低温度帯域部71aとその比較的中温度帯域部71bとは、前記冷凍温度室33と冷蔵温度室32とを区画するために配設された断熱性を有する仕切り部材81で区画されており、これにより、当該サクションパイプの比較的低温度帯域部71aと比較的中温度帯域部71bとの間の、相互の温度影響を少なくする構成となっている。また、サクションパイプの比較的中温度帯域部71bとそのサクションパイプの比較的高温度帯域部71cとは、やはり、前記冷凍温度室33と機械室49とを区画するように設けられ、断熱材48の一部で構成した断熱壁48aで区画することにより、同様に、前記サクションパイプの比較的高温度帯域部71cの温熱が前記冷凍温度室33内の温度に影響する程度を少なくする構成としている。
ここで、上記冷凍サイクル60の働きについて、特に、前述した図2を参照しながら、より詳細に説明する。即ち、この図2に於いて、前述した機械室49内に設置された圧縮機62から吐出された高温・高圧の冷媒は、接続管63を経て、凝縮器64や図示しない露付き防止用放熱パイプ等により放熱され、中温度、高圧の冷媒となり、接続管65やドライヤー(乾燥器)66を経て、減圧器として働くキャピラリチューブ(毛細管)67に送られる。そして、上記キャピラリチューブ(毛細管)67に送られた冷媒は、後述するサクションパイプ71との熱交換が容易なように、当該サクションパイプ71に沿うように設置されたキャピラリチューブにより減圧された後、入口管68より冷却器69に送られる。該冷却器69内で周囲から蒸発潜熱を奪って蒸発した冷媒は、前記冷却器69の出口に設けられたアキュームレータ(気液分離器)70を経てサクションパイプ71により前述した圧縮機62に戻される。
ここで、上記減圧器として働くキャピラリチューブ67の長さは、本発明の冷蔵庫の温度を補償する為に、例えば、1,000〜2、500mm程度の長さを必要とする。従って、該キャピラリチューブ67と熱交換させるサクションパイプ71の長さも上記キャピラリチューブ67とほぼ同じ長さを必要とする。従って、冷却器69と圧縮機62との離隔距離(例えば、図2中の「Lx」寸法)より、上記サクションパイプ71の必要な長さが長くなる場合が生じる。
そのために、本発明では、上記離隔距離「Lx」より長さの長くなったサクションパイプ71を冷蔵温度室32内に迂回することにより、上記サクションパイプ71の余分な長さ分をうまく処理できるように構成してある。また、上記キャピラリチューブ67と熱交換させるサクションパイプ71との長さ(「接触長さ」)は、互いの熱交換を効率よく行って、該冷凍サイクルの効率を向上する為には、上記キャピラリチューブのほぼ80%以上をサクションパイプと熱交換させることが良い。
そして、上記キャピラリチューブ67及びサクションパイプ71が庫外から庫内若しくは庫内から庫外に通過する断熱材48部には、該断熱材48中に外気や湿気等が侵入しないように構成された貫通ブッシュ(吸湿防止部材)86を設けてある。また、上記キャピラリチューブ67及びサクションパイプ71が冷凍温度室33から冷蔵温度室32内若しくは冷蔵温度室32から冷凍温度室33内に通過する仕切部材81部には、該仕切部材81中に庫内冷気や湿気等が侵入しないように構成された貫通ブッシュ(吸湿防止部材)82、84を設けてある。
一方、一般に、家庭用冷蔵庫におけるサクションパイプは、当該サクションパイプの長さ方向の場所によって、或いは、該冷蔵庫の使用条件によって、その温度が異なり、そのため、当該サクションパイプ配設部相当の冷蔵庫外壁に結露の生じる恐れがあることは当業者のよく知る所である。
そこで、本発明では、冷蔵庫におけるサクションパイプの温度分布について検討を行い、サクションパイプの長さ方向の庫内での位置を、その温度との関係により、結露等が生じないように設定したものである。
ここで、冷蔵庫内におけるサクションパイプの温度について、添付の図3及び図4を参照しながら説明する。即ち、図3は、冷蔵庫用冷凍サイクルのモリエル線図説明図であり、図中に破線で示したものは、冷媒として、例えばイソブタン(Isobutane)を使用した場合のモリエル線図である。また、図4はサクションパイプの長さ方向の位置と、その温度との関係を説明する説明図である。
先ず、図3について説明する。図中の線Jは前述した圧縮機62によって行われる圧縮過程を、線Kは前述した凝縮器64等によって行われる凝縮過程を、線Lは前述したキャピラリチューブ67によって行われる減圧過程を、そして、線Mは前述した冷却器69によって行われる蒸発過程を示している。なお、サクションパイプの温度は、通常、M3点(例えばマイナス30〜20℃)からM4点(例えば+20〜+32℃)の間であるが、しかしながら、例えば、扉の開閉頻度が少なく、しかも、熱負荷量が少ない場合等は、冷媒が冷却器内(通常M1点からM3点)では完全に蒸発できないために、該冷却器近傍のサクションパイプは冷却器内とほぼ同程度の低温度(例えば−40〜−30℃)になる場合が生じる。従って、前述した図10に示した従来技術においては、サクションパイプ13bの一部が上記サクションパイプの比較的低温度帯域部となる場合は、当該比較的低温度帯域部からの熱漏洩量が増加してしまい、そのため、当該部分の背面部に結露を生じることとなっていた。
また、上記サクションパイプの長さ方向の位置とその温度との関係は、例えば、図4に示すようになる。即ち、この図4に於いて、サクションパイプの長さを示す横軸のLx1部を、冷却器の出口、つまり、上記図3のM3点部とし、横軸のLx4部を、圧縮機の入口、つまり、上記図3のM4点部とすると、当該サクションパイプは、比較的低温度帯域部である71a(例えば、−30℃〜+1℃)と、比較的中温度帯域部である71b(例えば、+1℃〜+15℃)と、そして、比較的高温度帯域部である71c(例えば、+15〜+32℃)の3つの領域が存在することとなる。換言すれば、冷却器69から圧縮機62に冷媒を戻すサクションパイプ71の温度は、通常、M3点(例えば、−30〜−20℃)からM4点(例えば、+20〜+32℃)までの温度と成る。
そこで、本発明では、上述したように、サクションパイプ71には、図4に示すように、比較的低温度帯域部71a(例えば、−30℃〜+1℃)と、比較的中温度帯域部71b(例えば、+1℃〜+15℃)と、比較的高温度帯域部71c(例えば、+15〜+32℃)とが存在することを積極的に利用したものである。即ち、上記サクションパイプ71には、上述した図1や2において、その内部の冷媒により、なお冷蔵温度室(例えば0〜10℃)を冷却できる部分である比較的低温度帯域部71a(例えば−30〜+1℃程度)が存在しており、そこで、本発明では、当該サクションパイプの比較的低温度帯域部71aを利用することによれば、冷蔵温度室32をより効率よく冷却できることに着目して達成されたもののである。これによれば、上述した目的に加えて、更に、サクションパイプ配設部相当の冷蔵庫外壁に結露の生じる恐れの少ない冷蔵庫を提供することが可能となる。
また、上記キャピラリチューブ(毛細管)67とサクションパイプ71とを熱交換することにより、つまり、図3中の(i2−i1)=(i4−i3)となるように熱交換して該冷凍サイクルの効率向上を図る構成にしてある。
従って、本発明になる冷蔵庫では、上記のように構成されているので、その冷却動作は下記のようになる。
つまり、図1、2に示すように、冷却器69により生成された冷気は送風機38によって冷凍温度室冷却用ダクト91に送られ冷気吐出口92aより冷凍温度室33内に吐出されて、当該冷凍温度室33内を所定の温度に冷却する。そして、同時に、前記冷却器69により生成された冷気は送風機38によって冷蔵温度室冷却用ダクト87に送られ冷気吐出口88より冷蔵温度室32内に吐出されて、当該冷蔵温度室32内を所定の温度に冷却する。そして、同時に、前記冷蔵温度室32は、前述したように、当該冷蔵温度室32内の背面部に設置されたサクションパイプ、特に、その比較的低温度帯域部71aにより冷却された冷気が、冷蔵室区画板90に設けられた開口90aから侵入することによって、言わば、自然冷却されるように構成されている。
ここで、上述したように、冷蔵庫の使用条件若しくは環境条件によっては、上記サクションパイプの比較的低温度帯域部71aの温度が変化するのは当業者の良く知るところである。例えば、貯蔵食品の量が少なく、扉開閉頻度が少ない場合、若しくは、冷蔵庫周囲の外気温度が低い等の熱負荷量が少ないときは、上述した冷却器69内では冷媒が完全に蒸発できないために、当該冷却器近傍のサクションパイプの比較的低温度帯域部71aは、前述した例より低温度となる場合が生じるが、該サクションパイプの比較的低温度帯域部71aによっての前述した冷蔵温度室32内の冷却はさらに促進される方向となる。
一方、上記の図1、2において、前述したように、冷却器69と圧縮機62との設置位置距離が近い場合は、サクションパイプ71相当を、前述した冷蔵温度室32に迂回することなく、前記冷却器69と圧縮機62とのほぼ最短距離に通すことにより、サクションパイプ71相当の長さを短縮する方法がある。しかしながら、その場合には、キャピラリチューブとサクションパイプとの熱交換を確保するために、例えば、上記の特許文献3に示されるように、サクションパイプにキャピラリチューブを1回以上巻きつけ、溶接もしくはハンダ付等で密着させる必要が生じるので、該サクションパイプにキャピラリチューブを巻きつけてハンダ付等を行う加工作業分だけ製造コスト上不利となる恐れがある。
また、一方、溶接もしくはハンダ付等を使用しないでキャピラリチューブとサクションパイプとの熱交換を確保するために、例えば、上記の特許文献4に示されるように、サクションパイプの長手方向に形成した凹溝内にキャピラリチューブを圧着挿入する方式がある。この場合は、通常キャピラリチューブ長さは、1,000〜2,500mm程度を必要とする。
しかしながら、上述したように、本発明を採用することによれば、キャピラリチューブやサクションパイプの長さの処理を問題なく解決することができる。このことを、次に、添付の図5及び図6を参照しながら説明する。なお、図5は、上記本発明の第1の実施例(実施例1)になる冷蔵庫の断熱箱体の斜視図であり、図6は前述した図2におけるB−B線断面説明図である。なお、前述した図1から図2と同一構成については、同一符号を付しており、その詳細な説明を省略する。
先ず、図5に於いて、断熱箱体40は外殻を形成する外箱50と、庫内31を形成する内箱41と、前記外箱50と内箱41との間に設けた断熱材48とで構成されている。そして、外箱50は、背面板53と左右側面板52と該箱体開口前面を形成する左右シール面51とを一枚の鋼板によって継ぎ目の無いように形成すると共に、上部に天井板42を、下部に底面板43を装着すると共に、前記シール面51の左右を連結するように上部前板45と中前板46と下部前板47とを設けることにより、該外箱50自身の垂直圧縮強度や横方向からの加重に対する強度向上を図る構成にしてある。
そして、上記断熱箱体開口前面を形成する左右シール面51裏面には、図4に示すように、内箱フランジ41aを挟持する挟持部55を設けてあり、該挟持部55に内箱フランジ41aを装着できるように構成してある。
また、冷蔵温度室32内背部には、該冷蔵温度室32を冷却するための冷却用ダクト87を覆う冷蔵室区画板90を設けてあり、該冷蔵室区画板90の裏面には、サクションパイプの比較的低温度帯域部71aを配設してあるので、該サクションパイプの比較的低温度帯域部71aにて冷却された庫内空気が自然対流によって、前記冷蔵室区画板90に設けられた開口90aから庫内を冷却出来るように構成してある。
以上のように構成されているので本発明の第1の実施例(実施例1)では、庫内に設置した冷却器69から圧縮機62に冷媒を戻すサクションパイプ71を、内箱41の庫内側を通した後、外殻に露出することなく機械室49内に配設したので、冷蔵庫の外殻にサクションパイプが露出しないので、外観体裁(意匠性)に優れた冷蔵庫を提供できる。また、断熱材中に余分なパイプ固定具等を必要としないので、製造コスト上も有利な冷蔵庫を提供できる。
加えて、サクションパイプの比較的低温度帯域部71aを、冷蔵庫庫内を通しているので、該比較的低温度帯域部71a配設部相当の冷蔵庫外壁に結露の生じる恐れが少なく、そして、冷蔵温度室32内には、サクションパイプの比較的低温度帯域部71aが設置されているので、該冷蔵温度室32の冷却促進が出来ると共に、万一、送風機38が停止しても、庫内温度上昇程度の少ない冷蔵庫を提供することが可能となる。
また、特に、サクションパイプの比較的高温度帯域部71cを、庫外の機械室内に配設したことから、該比較的高温度帯域部71cの温熱が、庫内に熱負荷として侵入し難い冷蔵庫を提供できる。また、冷凍サイクルの一部を構成する減圧器としてキャピラリチューブ67を使用し、該キャピラリチューブ67とサクションパイプ71とを、その長さ方向を接触させることにより熱交換させるようにすると共に、前記キャピラリチューブ67とサクションパイプ71とを冷蔵温度室32背面部に迂回して設置したので、冷凍サイクルの効率が向上すると共に、キャピラリチューブ67やサクションパイプ71の長さ処理始末の良い構成となる。
更には、上記図5及び6にも示したように、冷蔵庫の背面板53と左右側面板52とを一枚の鋼板によって、継ぎ目の無いように形成することによれば、冷蔵庫の背面外観、より体裁に優れたものとすることが出来ることとなる。
次に、本発明の第2の実施例(実施例2)について図7及び図8により説明する。なお、図7は本発明の第2の実施例(実施例2)における冷蔵庫の要部縦断面説明図であり、上記第1の実施例(実施例1)における図2のC−C線断面に相当する図面である。また、図8は、上記図7におけるD−D線断面説明図である。なお、前述した第1の実施例(実施例1)と同一構成については、同一符号を付し、ここではその詳細な説明を省略する。
図7及び図8に於いて、参照番号71aは、上記と同様に、庫内に設置した冷却器69から機械室49内に設置した圧縮機62に冷媒を戻すサクションパイプ71のうちの、比較的低温度帯域部であり、該サクションパイプの比較的低温度帯域部71aによって、冷蔵温度室32の冷却促進が出来るように、該冷蔵温度室32背面部に設置されている。
そして、参照番号72は、上記サクションパイプの比較的低温度帯域部71aの熱を庫内に伝達できるように、前記サクションパイプの比較的低温度帯域部71aに密着(又は、近接)して、若しくは、近傍に設置した冷蔵温度室冷却用板若しくは冷蔵温度室冷却用フィンである。73は、前記サクションパイプの比較的低温度帯域部71aの熱を前記冷蔵温度室冷却用板若しくは冷蔵温度室冷却用フィン72に伝達するための、例えば、アルミニウム箔等で構成した固定部材である。
以上のように構成されている本発明の第2の実施例(実施例2)によれば、送風機38の運転によって、冷蔵温度室冷却用ダクト87を経由して冷気吐出口88より吐出する冷気と共に、前記冷蔵温度室冷却用板若しくは冷蔵温度室冷却用フィン72によって冷蔵温度室32を冷却できるので、上記の実施例と同様に、冷却信頼性の高い冷蔵庫を提供することが出来る。
また、冷蔵温度室32内を、前記冷蔵温度室冷却用板若しくは冷蔵温度室冷却用フィン72の自然対流によって冷却できるので、万一、送風機38が故障しても、冷蔵温度室32内の温度上昇を少なく出来る冷蔵庫を提供することも可能となる。
加えて、庫内に設置した冷却器69から機械室49内に設置した圧縮機62に冷媒を戻すサクションパイプ71内を流通する冷媒の熱を、前記冷蔵温度室32内に放熱できるので、万一、サクションパイプ71内を液状冷媒が流通しても、該サクションパイプ71内で完全に蒸発することができるので、圧縮機62に液状冷媒の戻る恐れが少ない。従って、圧縮機62の信頼性の高い冷蔵庫を提供でき、更には、前記サクションパイプ71内で冷媒の蒸発を促進することができるので、冷却器69の出口に設置するアキュームレータ(気液分離器)70を小形化できるので、その分製造コスト上有利な冷蔵庫を提供することが可能となる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、庫内に設置した冷却器から圧縮機に冷媒を戻すサクションパイプを、内箱の庫内側を通した後、外殻に露出することなく機械室内に配設したので、外観体裁にも優れた冷蔵庫を提供できることから、冷凍サイクルを使用する業務用ショウケース、或いは、業務用冷蔵庫等の用途へも適用することが可能である。
本発明の第1の実施例(実施例1)になる冷蔵庫の要部縦断面図である。 上記図1の冷蔵庫におけるA−A線断面図である。 冷蔵庫用冷凍サイクルのモリエル線図である。 サクションパイプの長さ方向の位置とその温度との関係を説明する図である。 上記第1の実施例(実施例1)における断熱箱体の斜視図である。 上記図2の冷蔵庫におけるB−B線断面図である。 本発明の第2の実施例(実施例2)になる冷蔵庫の要部縦断面図である。 上記図5の冷蔵庫におけるD−D線断面図である。 従来例の冷蔵庫の要部拡大縦断面(その1)である。 従来例の冷蔵庫の要部拡大縦断面図(その2)である。
符号の説明
30…冷蔵庫本体
31…庫内
32…冷蔵温度室
33…冷凍温度室
34、35…扉
36…露受皿
37…背面カバー
37a…開口スリット
38…送風機
40…断熱箱体
41…内箱
41a…内箱フランジ
42…天井板
43…底板
44…機械室上板
45…上部前板
46…中前板
47…下部前板
48…断熱材
48a…断熱壁
49…機械室
50…外箱
51…シール面
52…側面板
53…背面板
54…背面板と側面板との稜線部
55…挟持部
60…冷凍サイクル
62…圧縮機
63、65、72…接続管
64…凝縮器
66…ドライヤー(乾燥器)
67…キャピラリチューブ(毛細管)
68…入口管
69…冷却器
69a…冷却器室
70…アキュームレータ(気液分離器)
71…サクションパイプ
71a…サクションパイプの比較的低温度帯域部
71b…サクションパイプの比較的中温度帯域部
71c…サクションパイプの比較的高温度帯域部
72…冷蔵温度室冷却用板若しくは冷蔵温度室冷却用フィン
73…固定部材
81…仕切部材
82、84、86…貫通ブッシュ(吸湿防止部材)
83…庫内露受皿
85…配管断熱材
87…冷蔵温度室冷却用ダクト
88、92a…冷気吐出口
89…ダクト形成部材
90…冷蔵室区画板
90a…冷蔵室区画板の開口
91…冷凍温度室冷却用ダクト
92…冷凍室区画板
92a…冷凍室区画板の開口。

Claims (5)

  1. 断熱箱体を、外殻を形成する外箱と、庫内を形成する内箱と、前記外箱と内箱との間に設けた断熱材とで構成すると共に、圧縮機を前記断熱箱体下部の機械室内に設置した冷蔵庫において、
    前記庫冷蔵内に設置した冷却器から前記圧縮機に冷媒を戻すサクションパイプを、前記内箱の庫内側において、当該サクションパイプ内の冷媒の温度分布に対応して予め設定された領域に配設したことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記請求項1に記載された冷蔵庫において、前記冷蔵庫内には、少なくとも冷凍温度室と冷蔵温度室とを設けると共に、前記冷蔵温度室内には、前記サクションパイプの比較的低温度帯域部を配設し、前記冷凍温度室内には、前記サクションパイプの比較的中温度帯域部を配管断熱材で被覆して配設し、更に、前記機械室内には、前記サクションパイプの比較的高温度帯域部を配設したことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 前記請求項2に記載された冷蔵庫において、前記サクションパイプの比較的低温度帯域部と、前記サクションパイプの比較的中温度帯域部とを、前記冷凍温度室と前記冷蔵温度室とを区画する断熱性を有する仕切り部材で区画すると共に、前記サクションパイプの比較的中温度帯域部と、前記サクションパイプの比較的高温度帯域部とを、前記冷凍温度室と前記機械室とを区画する断熱壁で区画したことを特徴とする冷蔵庫。
  4. 前記請求項2に記載された冷蔵庫において、前記冷蔵温度室内の背部には冷却用ダクトを覆う冷蔵室区画板を設け、かつ、前記冷凍温度室内の背部に冷却器室等を覆う冷凍室区画板を設けると共に、前記冷蔵室区画板の裏面には、前記サクションパイプの比較的低温度帯域部を配設し、前記冷凍室区画板の裏面には、前記サクションパイプの比較的中温度帯域部を配設したことを特徴とする冷蔵庫。
  5. 前記請求項2に記載された冷蔵庫において、前記サクションパイプの比較的低温度帯域部に近接して、冷蔵温度室冷却用板若しくは冷蔵温度室冷却用フィンを設けたことを特徴とする冷蔵庫。
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