JP2009012057A - 線状加熱曲げ加工の加熱位置修正方法 - Google Patents

線状加熱曲げ加工の加熱位置修正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 線状加熱の実加熱工程の途中で金属板が変形しても、加熱線に加熱コイルを配置できるようにする。
【解決手段】 加熱方案が策定されると(S1)、実加熱工程前に、初期形状の金属板における各加熱線を順次加熱するごとに金属板に生じる変形を解析し(S2)、金属板の変形により変位する加熱線の当初設定位置からのずれ量を検出して(S4)、許容量と比較し(S5)、ずれ量が許容範囲内の場合は、次の加熱線を追加して(S6)、再び金属板の加熱変形解析を行う。ずれ量が許容量を超えた場合は、加熱変形解析が行われた変形状態の金属板の初期形状からの節点変位を抽出し(S8)、抽出された節点変位に基づいて、以降の加熱順序に沿う加熱線の当初設定位置からの加熱線構成点のずれ量を算定し(S9)、変位後の加熱線の位置情報を基に、実加熱工程で加熱コイルをNC制御するためのNCデータを修正させるようにする(S10)。
【選択図】図1

Description

本発明は、線状加熱を用いた板曲げ加工における加熱位置を修正する方法に関するもので、詳しくは、所要の加熱方案に基づいて初期形状の金属板に対して配置を設定した各加熱線を、制御が自動化された加熱手段により順次線状加熱して上記金属板の曲げ加工を行う際に、各加熱線を順次線状加熱する過程で上記金属板が初期形状から変形しても、変形後の金属板における加熱線の位置に応じて上記加熱手段の位置を制御できるように、予め該加熱手段を自動制御するための制御データを修正できるようにするための線状加熱曲げ加工の加熱位置修正方法に関するものである。
船舶の船殻曲がり外板等に用いられる金属板の曲げ加工には、線状加熱による曲げ加工方法が採用されている。
上記線状加熱は、金属板を点熱源で線状に局所加熱すると、周囲から拘束を受けて塑性歪を発生して変形する性質を利用し、金属板上の各所に加熱個所を適当に配置することで、金属板を目的曲面形状に曲げ加工する技術である。
従来、線状加熱による金属板の曲げ加工は、長い経験を経て修得する技能とされていて、熟練者が勘や技能により加熱位置、方向、加熱条件等を定めて行うようにしていたが、近年では、加熱手段の制御を自動化して線状加熱を機械的に行う方法が提案されてきている。
この種の線状加熱を機械的に行う方法としては、有限要素法(FEM)を応用して、金属板の初期形状に対して加熱場所となる加熱線の配置と、該加熱線の加熱条件、すなわち、加熱手段の移動速度とを加熱方案として策定し、該策定された加熱方案にしたがって、制御が自動化された加熱手段として、たとえば、NC制御(CNC制御)される加熱コイルにより、上記金属板に設定された各加熱線に沿って線状加熱を行うことで、該金属板を所定の目的形状に曲げ加工することが考えられている。
上記加熱方案の策定方法としては、従来、様々な手法(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)が提案されているが、その基本的な手順の概要は以下のようにしてある。
すなわち、図2に示す如く、先ず、所望する曲げ加工の目的形状がFEMモデルとして与えられると、加工対象となる所要の初期形状の金属板、たとえば、平板状の金属板を、上記目的形状に変形するために要求される変形量(ひずみ量)を求める(ステップA1:A1)。
一方、予め加熱条件と変形量、より具体的には、NC台車上に搭載された加熱手段としての加熱コイルが高周波誘導加熱を行いながら加熱対象となる金属板上を移動する速度と、その結果得られる変形量との関係の実測値を蓄積してなるデータベースを備えておき(ステップA2)、該データベースを参照して、上記ステップA1で要求される変形量を満足させるための初期形状の金属板に対する加熱線の配置と、該加熱線の加熱条件としての加熱コイルの移動速度とからなる加熱方案を策定する(ステップA3)。
その後、上記ステップA3で策定された加熱方案に基づいて、初期形状である展開形状の金属板に上記各加熱線を設定すると仮定した条件(ステップA4)の下で、FEM弾性解析により、上記金属板に設定してある各加熱線を、それぞれ上記加熱方案で設定した加熱条件で線状加熱することによって形成される金属板の形状(計算形状)を計算して求める(ステップA5)。
更に、上記FEM弾性解析によって求められた上記加熱方案に基づく金属板の計算形状を、上記目的形状と比較して誤差を求め、該求められた誤差が許容範囲内に収まっているか、否かを判定する(ステップA6)。
その後、上記ステップA6において、誤差が許容範囲を超えていると判断された場合は、上記ステップA5で求めた計算形状を、上記目的形状と一致させるために、変形が不足している部分についての不足要求変形量を求めた後(ステップA7)、ステップA1へ戻って、この不足要求変形量を前回のステップA1の要求変形量に加えてなる新たな要求変形量を求めた後、ステップA2のデータベースを参照して、上記新たな要求変形量を満足させるための加熱方案を再び策定することと(ステップA3)、該策定した加熱方案を展開形状の金属板に適用して(ステップA4)から得られる計算形状を求めること(ステップA5)とを再度行った後、ステップA6にて上記求められる計算形状と、目的形状との比較を行い、計算形状の目的形状に対する誤差が許容範囲内であると判断されるようになるまで上記ステップA7を経てステップA1へ戻った後、ステップA2〜A6の手順を繰り返すようにする。
しかる後、上記ステップA6にて、上記ステップA3で策定した加熱方案に基づいてステップA4、A5で求めた計算形状の目的形状に対する誤差が、許容範囲内であると判断された場合には、そのとき策定されている加熱方案を実行案として採用するようにしてある。
したがって、上述したように実行案となる所要の加熱方案が策定された後は、実加熱工程に移って、上記加熱方案で設定した初期形状の金属板に配置された各加熱線の位置情報と、該各加熱線の加熱条件をNCデータとして与えて、加熱手段としての加熱コイルをNC制御することで、該加熱コイルにより、上記金属板における各加熱線が設定された個所を、設定した加熱条件で線状加熱することで、該金属板を目的形状に曲げ加工するようにしてある。
特開2002−192240号公報 特開2003−211230号公報
ところが、上記した線状加熱による金属板の曲げ加工を行う実加熱工程では、所要の加熱方案により金属板に設定されている各加熱線を、順番に加熱するようにしているため、加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱することによって金属板が初期形状から変形されると、該変形した金属板における加熱順序として後から加熱する加熱線の位置は、初期形状の金属板にて対応する加熱順序の加熱線が当初設定されていた位置より変位させられるようになる。
従来の線状加熱による金属板の曲げ加工は、通常、曲率半径が10m以上となるような緩曲率での曲げ加工を対象としていたため、上記したように実加熱工程で加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱することに伴って金属板が変形しても、その変形量が比較的小さいものとなっていた。そのために、加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱することに伴って金属板が変形することに起因して、該金属板に設定されている加熱順序として後から加熱する加熱線の位置が、初期形状の金属板における当初設定位置より変位しても、その変位量が小さく抑えられていたため、上記初期形状の金属板において設定された加熱線の当初設定位置の位置情報を、そのまま実加熱工程で加熱コイルをNC制御するためのNCデータとして用いても、上記金属板の線状加熱による曲げ加工の加工精度に大きな影響を及ぼすことはなかった。
しかし、線状加熱により曲率半径が3m〜5m程度となるような大曲率で金属板の板曲げ加工を行おうとすると、加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱することによって金属板に生じる変形の変形量が大きくなるため、該大きく変形された金属板における加熱順序として後から加熱する加熱線の位置は、初期形状の金属板における当初設定位置から大きくずれるようになる。そのために、上記初期形状の金属板における加熱線の当初設定位置の位置情報を、そのまま加熱コイルをNC制御するためのNCデータとして用いて線状加熱の実加熱工程を実施すると、加熱順序として先に加熱する加熱線の線状加熱に伴い変形量の大きな変形が生じた金属板においては、該変形状態の金属板における加熱順序として後から加熱する加熱線の位置と、上記初期形状の金属板における加熱線の当初設定位置の位置情報をNCデータとしてNC制御される加熱コイルによる実際の加熱位置に、大きな狂いが生じるようになることから、加工精度が悪化する虞が懸念されるというのが実状である。
更に、所要の加熱方案によって初期形状の金属板の板端部付近に加熱線が配設されている場合は、上記したように大曲率の金属板の曲げ加工を行う際に、加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱することによって金属板に変形量の大きな変形が生じて該金属板の平面形状が収縮するようになると、上記初期形状の金属板における加熱線の当初設定位置の位置情報に基づいてNC制御される加熱コイルが、金属板の板端部から脱落してしまう虞も懸念される。
そこで、本発明は、所要の加熱方案に基づいて初期形状の金属板に設定された加熱線のうち、加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱することにより金属板が変形することに起因して、該金属板における加熱順序として後から加熱する加熱線の位置に変位が生じても、該加熱順序として後から加熱する加熱線の変位先の位置に応じて、実加熱工程で金属板を加熱するために用いる加熱手段の位置を、予め修正できるようにするための線状加熱曲げ加工における加熱位置修正方法を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、初期形状の金属板における加熱線の配置と、各加熱線の加熱条件と、各加熱線の加熱順序が定められた加熱方案を基にして、実加熱工程の実施前に、上記加熱方案により初期形状の金属板に対して配置が設定されている各加熱線を、設定された加熱順序に従って、設定された加熱条件で順次線状加熱するときに、加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱することにより生じる金属板の変形に伴い加熱順序として後から加熱する加熱線が変位するときの変位先を予測して、該予測された加熱順序として後から加熱する加熱線の変位先の位置情報を基に、実加熱工程で加熱線の加熱に用いる加熱手段を自動制御するための制御データを予め修正する方法とする。
より具体的には、初期形状の金属板における加熱線の配置と、各加熱線の加熱条件と、各加熱線の加熱順序が定められた加熱方案を基にして、実加熱工程の実施前に、上記加熱方案により初期形状の金属板に対して配置が設定されている各加熱線を、設定された加熱順序に従って、設定された加熱条件で順次線状加熱するときに該各加熱線の線状加熱ごとに上記金属板に生じることとなる変形を解析し、次に、上記金属板の加熱変形解析により、或る加熱順序までの加熱線の線状加熱により生じる金属板の変形に伴って、加熱順序として次の加熱線の位置が、初期形状の金属板における対応する加熱線の当初設定位置より変位すると判断される場合に、該加熱順序として次の加熱線の変位後の位置情報に基づいて、実加熱工程で加熱線の加熱に用いる加熱手段を自動制御するための制御データを修正する方法とする。
本発明の線状加熱曲げ加工における加熱位置修正方法によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)初期形状の金属板における加熱線の配置と、各加熱線の加熱条件と、各加熱線の加熱順序が定められた加熱方案を基にして、実加熱工程の実施前に、上記加熱方案により初期形状の金属板に対して配置が設定されている各加熱線を、設定された加熱順序に従って、設定された加熱条件で順次線状加熱するときに、加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱することにより生じる金属板の変形に伴い加熱順序として後から加熱する加熱線が変位するときの変位先を予測して、該予測された加熱順序として後から加熱する加熱線の変位先の位置情報を基に、実加熱工程で加熱線の加熱に用いる加熱手段を自動制御するための制御データを予め修正する方法、より具体的には、上記と同様の加熱方案を基にして、実加熱工程の実施前に、上記加熱方案により初期形状の金属板に対して配置が設定されている各加熱線を、設定された加熱順序に従って、設定された加熱条件で順次線状加熱するときに該各加熱線の線状加熱ごとに上記金属板に生じることとなる変形を解析し、次に、上記金属板の加熱変形解析により、或る加熱順序までの加熱線の線状加熱により生じる金属板の変形に伴って、加熱順序として次の加熱線の位置が、初期形状の金属板における対応する加熱線の当初設定位置より変位すると判断される場合に、該加熱順序として次の加熱線の変位後の位置情報に基づいて、実加熱工程で加熱線の加熱に用いる加熱手段を自動制御するための制御データを修正する方法としてあるので、所要の加熱方案により初期形状の金属板に設定された加熱線を、加熱方案で定められた所定の加熱順序で順次加熱するときに生じる金属板の変形を加熱変形解析した上で、該金属板の変形に伴って各加熱線が変位する先の位置情報に基づいて、実加熱工程で各加熱線を線状加熱するために用いる加熱手段を自動制御するための制御データを、予め修正することができる。
(2)したがって、上記(1)で修正した制御データを用いて加熱手段を自動制御して、上記所要の加熱方案により金属板に設定された各加熱線を、設定された加熱順序に従って順次線状加熱する実加熱工程を行うようにすると、各加熱線を順次加熱する過程で金属板に変形が生じても、該金属板の変形に伴う該各加熱線の変位先の位置に一致するように、上記加熱手段の位置を予め修正した状態で配置させることができるようになる。よって、上記金属板に設定されたすべての加熱線を、上記自動制御される加熱手段により正確に線状加熱することができる。このことから、線状加熱により金属板を大曲率で曲げ加工を行う場合であっても、金属板の曲げ加工の精度を高めることが可能になる。又、上記金属板の板端部付近に加熱線が配置されている場合であっても、実加熱工程の際に上記金属板の板端部より加熱手段が脱落する虞を未然に防止することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の線状加熱曲げ加工における加熱位置修正方法の実施の一形態を示すもので、概説すると、所要の加熱方案が策定されて初期形状の金属板に対する加熱線の配置と、各加熱線の加熱条件と、該各加熱線の加熱順序がそれぞれ設定されると、加熱手段としての加熱コイルの位置を上記加熱方案により設定された各加熱線の位置情報に基づいてNC制御する実加熱工程を実施する前に、予め、上記加熱方案により設定された各加熱線を設定された加熱順序に従って設定された加熱条件で順次線状加熱するときに金属板に生じることとなる加熱変形を、たとえば、各加熱線を線状加熱するごとに解析する。更に、上記加熱変形解析の結果、加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱するときに金属板に生じる変形に伴われて、該変形された状態の金属板上における加熱順序として後から加熱する加熱線の位置が、初期形状の金属板における対応する加熱線の当初設定位置より変位している場合は、実加熱工程で加熱コイルをNC制御して上記加熱順序として後から加熱する加熱線の加熱処理を実施するためのNCデータに、上記加熱変形解析結果として得た変形した金属板における加熱順序として後から加熱する加熱線の位置情報に基づく修正を予め加えておくようにする。
具体的には、図1にフローを示す如く、先ず、金属板の初期形状に対する加熱線の配置と、該各加熱線の加熱条件と、各加熱線の加熱順序に関する加熱方案を策定する(ステップ1:S1)。この加熱方案を策定するための手法としては、従来提案されているいかなる加熱方案策定手法を用いるようにしてもよい。
次に、上記加熱方案で設定された各加熱線のうち、加熱順序として最初に加熱する加熱線を上記加熱方案で設定された加熱条件で加熱することにより上記金属板に生じる変形を解析する(ステップ2:S2)。上記金属板に生じる加熱変形の解析は、図2のステップA2に示したと同様の加熱条件と変形量(生成固有ひずみ)とのデータベースを用いた弾性解析か、又は、加熱条件を模擬した熱弾塑性解析により行うようにすればよい。
次いで、上記ステップ2(S2)にて全加熱線についての金属板の加熱変形解析が終了したか否か、すなわち、上記加熱変形の解析に用いた加熱線が、上記加熱方案で設定した加熱順序として最後に加熱する加熱線であるか否かについての判定を行い(ステップ3:S3)、加熱順序として最後でない場合は、ステップ4(S4)に進む。
上記ステップ4(S4)では、上記ステップ2(S2)で解析した加熱変形後の金属板における加熱順序として次に加熱する加熱線の位置を、上記加熱方案により初期形状の金属板にて対応する加熱線が当初配置されていた位置(以下、当初設定位置と云う)と比較して、そのずれ量を検出する。なお、上記において、加熱線の位置情報は、該加熱線を構成する複数点(以下、加熱線構成点と云う)の位置座標を基に得るものとする。
その後、上記ステップ4(S4)で検出されたずれ量が、許容量を上回っているか否かを判断し(ステップ5:S5)、該ずれ量が許容範囲内であると判断された場合は、加熱順序に従い加熱線を1本追加した後(ステップ6:S6)、上記ステップ2(S2)に戻って、前回金属板の加熱変形解析を計算した状態に、上記ステップ6(S6)で追加された次に加熱する加熱線を加熱方案に基づく所定の加熱条件で加熱するときに上記金属板に更に生じる変形を解析するようにした後、上記ステップ3(S3)〜ステップ5(S5)の手順を繰り返して行うようにする。
一方、上記ステップ5(S5)において、ステップ4(S4)で検出された加熱変形後の金属板における加熱順序として次に加熱する加熱線の当初設定位置からのずれ量が、許容量を上回っていると判断された場合は、ステップ7(S7)に進んで、上記加熱順序として次に加熱する加熱線のずれ量が許容量を超える直前までの加熱順序に沿う加熱線、すなわち、上記ステップ7(S7)に進んだ時点で、既にステップ2(S2)にて金属板の加熱変形の解析が行われている加熱線までを、1つの加熱線グループとするようにする。これにより、実加熱工程では、各加熱線グループごとに、加熱線の線状加熱作業を、1つの連続した加熱ステップとして行うことができるようにしてある。
上記ステップ7(S7)にて加熱線のグループ分けを行った後は、上記ステップ2(S2)で金属板の加熱変形解析が行われている状態の金属板について、初期形状からの節点変位を抽出し(ステップ8:S8)、該抽出された節点変位に基づいて、加熱順序として以降のすべての加熱線について、当初設定位置に対する加熱線構成点のずれ量を算定してから(ステップ9:S9)、実加熱工程で加熱コイルをNC制御する際のNCデータとして用いる該各加熱線の位置情報の修正(更新)を行うようにする(ステップ10:S10)。
上記加熱線の位置情報の修正は、具体的には、該修正を行う時点での上記ステップ2(S2)における加熱途中形状の変形解析によって得られた節点変位から、加熱線構成点の位置情報を修正することによって行う。すなわち、加熱線構成点が含まれる要素の節点変位から、加熱線構成点の変位量を内挿し、新たな加熱線構成点の位置情報を作成するようにすればよい。
その後は、加熱順序として後となる各加熱線の位置情報を修正した条件の下で、ステップ6(S6)にて加熱順序に従って加熱線を1本追加した後、上記ステップ2(S2)に戻り、上述したように、該ステップ2(S2)で前回金属板の加熱変形解析を計算した状態に、上記ステップ6(S6)で追加された次の加熱順序となる加熱線を上記加熱方案に基づく所定の加熱条件で加熱するときに上記金属板に生じる変形を更に解析するようにした後、上記ステップ3(S3)〜ステップ5(S5)までの手順を行った後、上記ステップ5(S5)にて、ステップ4(S4)で検出された加熱順序として次に加熱する加熱線の当初設定位置からのずれ量が許容範囲内であると判断された場合は、直接ステップ6(S6)を経てステップ2(S2)に戻る処理を繰り返すようにする。一方、上記ステップ5(S5)にて、ステップ4(S4)で検出された加熱順序として次に加熱する加熱線の当初設定位置からのずれ量が許容量を上回っていると再び判断された場合は、ステップ7(S7)に進んで、該ステップ7(S7)へ進んだ時点で上記ステップ2(S2)にて金属板の加熱変形解析が既に行われている加熱線までを、前回グループ化した加熱線グループとは別の1つの加熱線グループとするようにした後、ステップ8(S8)〜ステップ10(S10)までの手順を行うことで、加熱順序として以降の加熱線についての加熱線位置情報を、解析された金属板の加熱変形状態に応じて更に修正(更新)してからステップ6(S6)を経てステップ2(S2)に戻る処理を繰り返すようにする。
しかる後、上記ステップ6(S6)で加熱順序として最後に加熱する加熱線が追加された後は、ステップ2(S2)にて金属板の加熱変形解析を行った後、ステップ3(S3)に進んだ時点で、上記ステップ2(S2)で加熱変形解析に用いた加熱線が、加熱方案にて加熱順序として最後に設定された加熱線であると判断されるため、この場合は、ステップ11(S11)へ進んで、加熱線の位置情報の修正作業を終了する。
このように、本発明の線状加熱曲げ加工における加熱位置修正方法によれば、所要の加熱方案により初期形状の金属板に設定された加熱線を、加熱方案で定められた所定の加熱順序で順次加熱するときに生じる金属板の変形を加熱変形解析した上で、該金属板の変形に伴って各加熱線が変位する先の位置情報を、予め加熱コイルをNC制御するためのNCデータとして与えることができるようになる。
したがって、上記図1に示した如きフローに基づいて求めた加熱線位置情報によって修正したNCデータを基に加熱コイルをNC制御して、上記所要の加熱方案により金属板に設定された各加熱線を、設定された加熱順序に従って順次線状加熱する実加熱工程を行うようにすると、金属板に配置された各加熱線を上記所定の加熱順序で順次加熱する過程で、加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱処理することによって金属板が変形して、該変形した金属板における加熱順序として後の加熱線の配置が、初期形状の金属板における当初設定位置より変位するようになるが、上記図1のステップ7でグループ化された各加熱線グループの線状加熱処理が行われるごとに、それ以降の加熱順序の各加熱線については、金属板の変形に伴う該各加熱線の変位先の位置に一致するように、上記NC制御される加熱コイルの位置を予め修正した状態で配置させることができる。そのために、該加熱コイルにより、上記金属板に設定されたすべての加熱線を、正確に線状加熱することができるようになる。
よって、線状加熱により金属板を大曲率で曲げ加工を行う場合であっても、金属板の曲げ加工の精度を高めることが可能になる。
更に、加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱処理することにより金属板が変形することに伴って、加熱順序として後の加熱線が変位するときにも、該変位する加熱線の変位先の位置に、加熱コイルを正しく配置できるようになるため、上記金属板の板端部付近に加熱線が配置されている場合であっても、実加熱工程の際に上記金属板の板端部より加熱コイルが脱落する虞を未然に防止することが可能になる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、線状加熱により金属板の大曲率の曲げ加工を行う場合における加熱手段による加熱位置を修正するために採用するのに好適であるが、金属板を緩曲率で曲げ加工する場合に採用するようにしてもよい。この場合は、曲げ加工の正確性をより高める効果が期待できる。
図1のステップ5(S5)において、ステップ2(S2)での加熱変形解析によって得られる変形後の金属板における加熱順序として次に加熱する加熱線の位置と、初期形状の金属板における対応する加熱線の位置とのずれ量の許容量は、所望する金属板の曲げ加工精度に応じて適宜設定するようにしてよい。
図1のステップ2(S2)においては、加熱線1本ずつについて、該加熱線を加熱方案で設定された加熱条件で線状加熱するときに金属板に生じる変形を解析するごとにステップ3(S3)に進む処理を行うものとして説明したが、上記ステップ2(S2)で、加熱方案で設定された加熱順序に従って、たとえば、2本ずつ等、複数本の加熱線を設定された加熱条件で順次線状加熱する場合に金属板に生じる変形の解析をまとめて行った後、ステップ3(S3)に進む処理を行うようにしてもよい。したがって、この場合は、図1のステップ6(S6)では、加熱順序に従い複数本の加熱線を追加するようにすればよい。
金属板に設定された各加熱線を線状加熱することができるようにしてあれば、実加熱工程で用いる加熱手段は、NC制御される加熱コイル以外の加熱手段であってもよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の線状加熱曲げ加工における加熱位置修正方法の実施の一形態を示すもので、手順のフローを示す図である。 線状加熱の加熱方案を策定するために提案されている従来の手法の概要を示す図である。

Claims (2)

  1. 初期形状の金属板における加熱線の配置と、各加熱線の加熱条件と、各加熱線の加熱順序が定められた加熱方案を基にして、実加熱工程の実施前に、上記加熱方案により初期形状の金属板に対して配置が設定されている各加熱線を、設定された加熱順序に従って、設定された加熱条件で順次線状加熱するときに、加熱順序として先に加熱する加熱線を線状加熱することにより生じる金属板の変形に伴い加熱順序として後から加熱する加熱線が変位するときの変位先を予測して、該予測された加熱順序として後から加熱する加熱線の変位先の位置情報を基に、実加熱工程で加熱線の加熱に用いる加熱手段を自動制御するための制御データを予め修正するようにすることを特徴とする線状加熱曲げ加工における加熱位置修正方法。
  2. 初期形状の金属板における加熱線の配置と、各加熱線の加熱条件と、各加熱線の加熱順序が定められた加熱方案を基にして、実加熱工程の実施前に、上記加熱方案により初期形状の金属板に対して配置が設定されている各加熱線を、設定された加熱順序に従って、設定された加熱条件で順次線状加熱するときに該各加熱線の線状加熱ごとに上記金属板に生じることとなる変形を解析し、次に、上記金属板の加熱変形解析により、或る加熱順序までの加熱線の線状加熱により生じる金属板の変形に伴って、加熱順序として次の加熱線の位置が、初期形状の金属板における対応する加熱線の当初設定位置より変位すると判断される場合に、該加熱順序として次の加熱線の変位後の位置情報に基づいて、実加熱工程で加熱線の加熱に用いる加熱手段を自動制御するための制御データを修正するようにすることを特徴とする線状加熱曲げ加工における加熱位置修正方法。
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WO2021182401A1 (ja) * 2020-03-09 2021-09-16 公立大学法人大阪 線状加熱による金属板の曲げ加工に用いる加熱方案の算出方法

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