JP2009010361A - 太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】
筐体の放熱性を向上させることにより、筐体内部に配置されたダイオードが発熱した場合にダイオードの温度上昇を抑え、信頼性を向上させた太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】
一対の導体27を有するモジュール本体38と、一対の導体27に導通接続されたダイオード2と、ダイオード2を内部に有する筐体13と、筐体13の内部でダイオード2の少なくとも一部を覆う第一樹脂36と、を備える太陽電池モジュールであって、筐体13はその内部に気体領域39を有し、且つ、筐体13の内壁は気体領域39及び第一樹脂36に接する凸部42を有するものとする。
【選択図】 図1
筐体の放熱性を向上させることにより、筐体内部に配置されたダイオードが発熱した場合にダイオードの温度上昇を抑え、信頼性を向上させた太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】
一対の導体27を有するモジュール本体38と、一対の導体27に導通接続されたダイオード2と、ダイオード2を内部に有する筐体13と、筐体13の内部でダイオード2の少なくとも一部を覆う第一樹脂36と、を備える太陽電池モジュールであって、筐体13はその内部に気体領域39を有し、且つ、筐体13の内壁は気体領域39及び第一樹脂36に接する凸部42を有するものとする。
【選択図】 図1
Description
本発明は太陽電池モジュールに関するものであり、特にダイオードの放熱性を高めることにより信頼性を向上させた太陽電池モジュールに関するものである。
太陽電池素子は、単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作製することが多い。
このため太陽電池素子は物理的衝撃に弱く、また野外に太陽電池を取り付けた場合、雨などからこれを保護する必要がある。また太陽電池素子1枚では発生する電気出力が小さいため、複数の太陽電池素子を直並列に接続して、実用的な電気出力が取り出せるようにする必要がある。
このため複数の太陽電池素子を接続し、透光性基板と充填材で封入して、モジュール本体を作成することが通常行われている。
さらに通常、モジュール本体の裏面には、外部回路との接続を行うため、筐体が取り付けられている(例えば特許文献1参照)。
このような太陽電池モジュールにおいて、複数の太陽電池素子のすべてに光が当たっている場合を考えると、逆方向に接続されているダイオードには、そのダイオード特性から電流は流れない。
しかし複数の太陽電池素子の中にある特定の太陽電池素子が何かの影になった場合などで発電が不十分になった時、太陽電池素子は抵抗となり、発熱するようになる。この様な現象は、ホットスポット現象と呼ばれている。この時、太陽電池素子の両電極にはその抵抗値と流れる電流の積の電位差が発生するので、ダイオードの両端の電圧が正常な時に比べて逆転し、ダイオードに電流が流れるようになり、影になった太陽電池素子に流れる電流が減少し、太陽電池素子の発熱が抑えられる。太陽電池素子の発熱は、直列接続された太陽電池素子の枚数が多くなるほど大きくなるので、ダイオードは例えば太陽電池素子の直列数が16枚から20枚毎に接続されている。
このように発電が不十分になった太陽電池素子が発生した場合、ダイオードに順方向電流が流れるようになり、ダイオードは発熱するようになる。
これにおいて、上記のようにダイオードを太陽電池モジュールの筐体内部に配置した場合、正常な場合でも真夏の昼間では50℃以上になり、もしダイオードに電流が流れると筐体の内部に封止されているため、急激にその温度が上昇し、それに伴いダイオードの特性上、電流容量が低下する。この状態で電流が流れ続け、ダイオードの温度が、最大定格温度(通常150℃程度)を超えるとダイオードは破壊されてしまうという問題があった。
この様なホットスポット発生時のダイオードの温度上昇を抑えるため、筐体の蓋体を金属製にすること、さらにこの金属製の蓋体の一部を筐体内側に凸状として、ダイオードに直接または充填材を介して接触させることにより、蓋体表面からの放熱を促進させることによりダイオードの温度上昇を抑えることが提案されている(特許文献2参照)。
特開2005−57008号公報
特開平11−251614号公報
しかしながら、上述のように筐体の蓋体を金属製にして、さらにこの金属製の蓋体の一部を筐体内側に凸状として、ダイオードに直接または充填材を介して接触させることにより、ダイオード発熱時の熱により蓋体が膨張し、ダイオードを直接または充填材を介して押圧することとなる。太陽電池モジュールの10〜20年にわたる長期間の屋外環境での使用により繰り返しこの様な圧力がダイオードに係るとダイオード自体が破損したり、ダイオードとターミナルのハンダ付け部分の強度が低下し、この部分の抵抗が増加し、ダイオードの本来の働きが十分果たせない場合があるという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、筐体内部に配置されたダイオードが発熱した場合でも、ダイオード自体や太陽電池モジュールの他の部材に圧力等の影響が及ぶこと無く、筐体全体としての放熱性を向上させることにより、太陽電池モジュールの信頼性を向上させることを目的とする。
本発明の太陽電池モジュールは、一対の導体を有するモジュール本体と、前記一対の導体に導通接続されたダイオードと、前記ダイオードを内部に有する筐体と、前記筐体の内部で前記ダイオードの少なくとも一部を覆う第一樹脂とを備え、前記筐体はその内部に気体領域を有し、且つ、前記筐体の内壁は気体領域及び前記第一樹脂に接する凸部を有するものである。
また、前記凸部は、前記筐体内壁のうち、前記モジュール本体に対する載置部を除く部位に設けられていることを特徴とする。
さらに、前記筐体は、前記モジュール本体に接合され開口部を有する筐体本体と、前記筐体本体の前記開口部を覆う蓋体とからなり、前記蓋体に前記凸部が形成されていることを特徴とする。
またさらに、前記筐体は、前記ダイオードが実装される筐体基板部を備え、前記筐体基板部上に前記一対の導体と前記ダイオードとを導通接続する複数の接続導体が形成されるとともに、隣接する前記接続導体の間、前記一対の導体の間、および前記接続導体と前記導体との間の少なくとも1箇所において、前記筐体基板部を貫通するスリットを有することを特徴とする。
さらにまた、前記筐体基板部は、プリント基板で構成されていることを特徴とする。
またさらに、前記ダイオードは、その外表面が前記第一樹脂とは異なる第二樹脂で覆われていることを特徴とする。
さらにまた、前記第一樹脂は、その主成分よりも熱伝導率及び/又は絶縁性が高い粒子材料を含有して成ることを特徴とする。特に、前記粒子材料は、アルミナまたはジルコニアからなることを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュールは、一対の導体を有するモジュール本体と、前記一対の導体に導通接続されたダイオードと、前記ダイオードを内部に有する筐体と、前記筐体の内部で前記ダイオードの少なくとも一部を覆う第一樹脂とを備え、前記筐体はその内部に気体領域を有し、且つ、前記筐体の内壁は気体領域及び前記第一樹脂に接する凸部を有するものである。
このように、筐体がその内部に気体領域を有することから、第一樹脂による耐湿性を維持しつつ、ダイオード等の発熱に起因する第一樹脂の膨張を気体領域の体積変化によって吸収或いは緩和することができる。それ故、第一樹脂の膨張による押圧力がダイオード、筐体或いはモジュール本体などの他部材に加わることを効果的に抑制することが可能になる。
また、筐体の内壁が気体領域及び第一樹脂に接する凸部を有することから、ダイオード等の熱を、第一樹脂、凸部、筐体の壁、そして筐体の外部の順に効率よく伝えることができるため、ダイオードが温度上昇によって特性低下することを効果的に抑制することができる。
また、前記凸部は、前記筐体内壁のうち、前記モジュール本体に対する載置部を除く部位に設けられていることから、モジュール本体と筺体との間で熱が伝達されて互いに悪影響を与え合うことを効果的に抑制することができる。
さらに、前記筐体は、前記モジュール本体に接合され開口部を有する筐体本体と、前記筐体本体の前記開口部を覆う蓋体とからなり、前記蓋体に前記凸部が形成されていることから、比較的簡素な構成の筐体にしつつ上記効果を得ることができる。
また、前記筐体は、前記ダイオードが実装される筐体基板部を備え、前記筐体基板部上に前記一対の導体と前記ダイオードとを導通接続する複数の接続導体が形成されるとともに、隣接する前記接続導体の間、前記一対の導体の間、および前記接続導体と前記導体との間の少なくとも1箇所において、前記筐体基板部を貫通するスリットを有するような構成にすれば、導体間や接続導体間に筐体基板部が存在しない領域を形成することができる。その結果、このような形態によれば、ダイオード等の過度な発熱によって筐体基板部が炭化した炭化部が形成されたとしても、該炭化部を介した導体同士や接続導体同士の導通による短絡を低減することができるため、信頼性を高めることができる。
特に、前記ダイオードが、その外表面が前記第一樹脂とは異なる第二樹脂で覆われている場合であっても、ダイオードの熱を効果的に放出することが可能となる。
さらにまた、前記第一樹脂は、その主成分よりも熱伝導率及び/又は絶縁性が高い粒子材料を含有して成ることから、上記効果をより向上させることができる。特に、前記粒子材料は、アルミナまたはジルコニアからなることが好ましい。
以下、本発明の太陽電池モジュールの実施の形態について、図面を用いて説明する。
≪太陽電池モジュール≫
本発明の太陽電池モジュールは、図1に示す第1の実施形態に係る太陽電池モジュールのように、一対の導体27を有するモジュール本体38と、一対の導体27に導通接続されたダイオード2と、ダイオード2を内部に有する筺体13と、筺体13の内部でダイオード2の少なくとも一部を覆う第一樹脂36とを備え、筺体13はその内部に気体領域39を有し、且つ、筺体13の内壁は気体領域39及び第一樹脂36に接する凸部42を有するものである。
本発明の太陽電池モジュールは、図1に示す第1の実施形態に係る太陽電池モジュールのように、一対の導体27を有するモジュール本体38と、一対の導体27に導通接続されたダイオード2と、ダイオード2を内部に有する筺体13と、筺体13の内部でダイオード2の少なくとも一部を覆う第一樹脂36とを備え、筺体13はその内部に気体領域39を有し、且つ、筺体13の内壁は気体領域39及び第一樹脂36に接する凸部42を有するものである。
このように、筐体13がその内部に気体領域39を有することから、第一樹脂36による耐湿性を維持しつつ、ダイオード2等の発熱に起因する第一樹脂36の膨張を気体領域39の体積変化によって吸収或いは緩和することができる。それ故、第一樹脂36の膨張による押圧力がダイオード2、筐体13或いはモジュール本体38などの他部材に加わることを効果的に抑制することが可能になる。
また、筐体13の内壁が気体領域39及び第一樹脂36に接する凸部42を有することから、ダイオード2等の熱を、第一樹脂36、凸部42、筐体の壁、そして筐体の外部の順に効率よく伝えることができるため、ダイオード2が温度上昇によって特性低下することを効果的に抑制することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る太陽電池モジュールの受光面側の外観を示す平面図であり、図1(b)は、(a)の太陽電池モジュールの非受光面側(裏面側)の外観を示す平面図を示したものであり、(c)は、(b)のX−Xにおける太陽電池モジュールの断面図であり、特に蓋体をモジュール本体に取り付けた状態を示すものである。
本発明の第1の実施形態に係る太陽電池モジュールは、図1(a)に示すように、インナーリード11で電気的に接続した複数の太陽電池素子10を、充填材にて透光性基板9と裏面シート15の間に封入してモジュール本体を作製し、さらに、モジュール本体の裏面には、図1(b)に示すように、外部回路
との接続を行うための筐体13が取り付けられている。また、このモジュール本体の外周部にモジュール枠12が取り付けられている。
との接続を行うための筐体13が取り付けられている。また、このモジュール本体の外周部にモジュール枠12が取り付けられている。
このような太陽電池モジュールは、図2に示すような接続状態を有する。
図2は、太陽電池モジュール内部の接続状態を示した配線図である。
図2は、太陽電池モジュール内部の接続状態を示した配線図である。
太陽電池モジュールは、複数の太陽電池素子10がインナーリード11で接続され、その端部にプラス側及びマイナス側の一対の導体27を有する。
これらの導体27はそれぞれ、接続導体である太陽電池モジュールのプラス側ターミナル4aとマイナス側ターミナル4bに接続されて、ターミナル4を介して外部回路へと接続されている。
一方で、複数の太陽電池素子10の接続の途中の出力を、中間出力導体26により取り出した中間出力部6は、例えば、太陽電池素子10の直列接続されている枚数の半分のところに設けられている。中間出力導体26による出力の取り出しは、インナーリード11から並列に取り出しても良いし、太陽電池素子10の直列接続する途中の端部から取り出す形態でもよい。
ダイオード2a、2bは、プラス側ターミナル4aと中間出力部6との間と、中間出力部6とマイナス側ターミナル4bとの間に、それぞれ逆方向接続するように設けられる。
図1(c)に示すように、上記のプラス側ターミナル4a、マイナス側ターミナル4b、中間出力部6、ダイオード2a、2bは、屋外の環境からこれらを守る必要から全て筐体13の内部に配置されていることが好ましい。
以下において、本発明の太陽電池モジュールの各構成要素について、詳細に説明する。
<モジュール本体>
モジュール本体38を構成する各部材について、図3(a)を用いて説明する。
モジュール本体38を構成する各部材について、図3(a)を用いて説明する。
図3(a)は、本発明の第1の実施形態に係るモジュール本体38の構造の一例を示す分解断面図である。
まず、太陽電池素子10は、単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作製され、その厚みは0.3mm程度で、大きさは125〜160mm角程度のものを用いれば良い。太陽電池素子10の受光面及び/又は裏面には、発生した電気出力を取り出すための電極がそれぞれ設けられ、その電極にインナーリード11をハンダ付けなどで取り付け、このインナーリード11により複数の太陽電池素子10を直列又は並列に接続している。
太陽電池モジュールの電気出力は、直並列に接続される太陽電池素子10の数により自由に決定できるが、多結晶太陽電池を使用した電力用太陽電池アレイに使用される太陽電池モジュールでは、例えば出力約150〜200W程度に設定される。
インナーリード11は、太陽電池素子10の電極にハンダ付けすることにより太陽電池素子10同士を直列又は並列に接続するものであり、幅1〜3mm程度、厚み0.1〜0.8mm程度のリボン状の銅箔をハンダコートしたものが用いられる。
透光性基板9としては、ガラスやポリカーボネート樹脂などからなる基板が用いられる。ガラス板については、白板ガラス、強化ガラス、倍強化ガラス、熱線反射ガラスなどが用いられるが、一般的には厚さ3mm〜5mm程度の白板強化ガラスが使用される。他方、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂からなる基板を用いた場合には、厚みが5mm程度
のものが多く使用される。
のものが多く使用される。
受光面側充填材23及び裏面側充填材24は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下EVAと略す)やポリビニルブチラール(以下PVBと略す)から成り、Tダイと押し出し機により厚さ0.4〜1mm程度のシート状に成形されたものが用いられる。これらはラミネート装置により減圧下にて加熱加圧を行うことで、軟化、融着して他の部材と一体化する。また、裏面側充填材24に用いるEVAやPVBは透明でも構わないし、太陽電池モジュールの設置される周囲の設置環境に合わせ酸化チタンや顔料等を含有させ白色等に着色させても構わない。
裏面シート15は、水分を透過しないようにアルミ箔を挟持した耐候性を有するフッ素系樹脂シートや、アルミナまたはシリカを蒸着したポリエチレンテレフタレ−ト(PET)シートなどが用いられる。
一対の導体27は、太陽電池素子10からの電気出力を筺体13内のターミナル4に伝えるものであり、その一端部は電気的に接続された太陽電池素子10の端部の太陽電池素子10の電極にハンダ付けなどで接続され、他端部は裏面シート15の外側に導出される。一対の導体27は、幅1〜3mm程度、厚み0.1〜0.8mm程度のリボン状の銅箔をハンダコートしたものなどが用いられる。
<筐体>
筐体13は、上述したモジュール本体38の裏面側で、一対の導体27および中間出力導体26の導出された裏面シート15上に、シリコン系などの接着材等を用いて取り付けられる。筐体13は、筺体本体31とこの筺体本体31に嵌合する蓋体40から成っている。
筐体13は、上述したモジュール本体38の裏面側で、一対の導体27および中間出力導体26の導出された裏面シート15上に、シリコン系などの接着材等を用いて取り付けられる。筐体13は、筺体本体31とこの筺体本体31に嵌合する蓋体40から成っている。
図3(b)は、この蓋体を外した筐体本体31の内部の状態の一例を示したものである。
筐体本体31とその蓋体40の材質として、強度が高く耐候性が良い樹脂や金属などを用いれば良い。好ましくは、筐体13の内部には電気的な接続部が集中しているため、太陽電池モジュールの10〜20年の長期間にわたる屋外での使用により漏電などが発生しないように、電気絶縁性の高い樹脂、例えば変性ポリフェニレンエーテル樹脂(変性PPE樹脂)、フェノール樹脂などが用いられる。さらに、この樹脂製の筐体本体31とその蓋体40は、その内部を紫外線などから保護するため、主成分である樹脂に顔料などを添加して黒色にされることが望ましい。
この様な樹脂製の筐体本体31とその蓋体40は、例えば射出成形などで作製される。
筐体本体31とその蓋体40の材質として、強度が高く耐候性が良い樹脂や金属などを用いれば良い。好ましくは、筐体13の内部には電気的な接続部が集中しているため、太陽電池モジュールの10〜20年の長期間にわたる屋外での使用により漏電などが発生しないように、電気絶縁性の高い樹脂、例えば変性ポリフェニレンエーテル樹脂(変性PPE樹脂)、フェノール樹脂などが用いられる。さらに、この樹脂製の筐体本体31とその蓋体40は、その内部を紫外線などから保護するため、主成分である樹脂に顔料などを添加して黒色にされることが望ましい。
この様な樹脂製の筐体本体31とその蓋体40は、例えば射出成形などで作製される。
本発明は、上述の通り、筺体13の内壁が気体領域39及び第一樹脂36に接する凸部42を有することを特徴とする。
また、凸部42は、第一樹脂36との接触面積が大きくなるように、第一樹脂36と接する部分の表面を粗面化したり、高さ0.5〜1mm程度の凹凸構造にすることが望ましい。この様な粗面化や凹凸構造は、例えば射出成形の型の内周面に微細な凹凸形状を設けることにより設計することが可能である。
図5(a)〜(d)は、筐体内壁の凸部の他の実施例を示す斜視図である。
図5(a)は凸部の断面形状が逆三角形または逆台形を成しており、図5(b)は凸部
の端部44が断面略球状を成すものであり、図5(c)は凸部の側面または端部にフィン45を形成されたものであり、図5(d)は凸部に貫通穴46を形成されたものである。
の端部44が断面略球状を成すものであり、図5(c)は凸部の側面または端部にフィン45を形成されたものであり、図5(d)は凸部に貫通穴46を形成されたものである。
このように、図5(b)、(c)及び(d)に示すような形状とすることによって、第一樹脂36との接触面積を増やすことができ、第一樹脂36の熱を効率よく筺体内壁に伝えることが可能となる。
加えて、図5(a)、(b)及び(d)に示すような形状とすることによって、凸部を蓋体40に形成する場合において、第一樹脂36が硬化した後でも容易に蓋体40を筐体本体31から抜き取ることができる。
この様な蓋体40の取り付けは、第一樹脂36が充填後に硬化する前にできるだけ速やかに行なうことが必要である。
以上の実施形態において、凸部42を筺体13の蓋体40に設ける構成を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、凸部42を、筐体内壁のうち、モジュール本体38に対する載置部を除く部位に設けられていれば良く、これによってモジュール本体38と筺体13との間で熱が伝達されて互いに悪影響を与え合うことを効果的に抑制しつつ、上記効果を得ることができる。
なお、筐体本体31の内壁(特に第一樹脂36に接する部分)を粗面化したり、高さ0.5〜1mm程度の溝などを形成することによる凹凸構造にすることが望ましい。これにより第一樹脂36と筐体本体31の内壁との接触面積が大きくなり、筐体本体31の各面からの放熱をより促進することができる。この様な粗面化や凹凸構造は、例えば成形後の筐体本体31に機械加工などで形成可能である。
なお、筐体13の大きさは、取り付けられるモジュール本体38の大きさにより最適に決定すれば良いが、例えば、一辺が5〜15cm程度、厚みが約1〜5cm程度に設定さ
れる。
れる。
ここで、筺体13内部に、モジュール本体38からの一対の導体27および中間出力導体26をその内部に導入するために、例えば図1(c)に示すように、筐体本体31の底部の約半面の内壁を設けないように構成される。そして、上述したように、太陽電池素子10からのプラス側及びマイナス側の一対の導体27および中間出力導体26は、筐体本体31の底部からその内部に導出され、ターミナル4にハンダ付けされる。このとき、一対の導体27とそれぞれ導通される接続導体であるターミナル4a、4bは、筐体本体31の底面部に相当する筐体基板部にネジ止め、嵌め込み、または接着等で一体的に固定される。この筐体基板部は、筐体本体31の底面部分であるが、筐体本体31と別体で成型されたものとしてもよく、この場合、ターミナル4が組みつけられたものが筐体本体31に挿入される。
また、一対の導体27をターミナル4を介して外部回路に接続するために、例えば筐体本体31の側面部に、接続用ケーブル14を筺体13外部に導出するための貫通穴(図示せず)が設けられている。
また、一対の導体27および中間出力導体26を筐体内に導入する方法としては、本例以外に図7のように筐体底部の一部だけに導体挿入用の貫通口33を設けた構造でもよい。
<ダイオード>
ダイオード2は、太陽電池素子10の発生する光電流の大きさや接続する太陽電池素子10の数などを考慮して、定格電流値などを最適に決定すればよい。
ダイオード2は、太陽電池素子10の発生する光電流の大きさや接続する太陽電池素子10の数などを考慮して、定格電流値などを最適に決定すればよい。
ダイオード2の端子も、ターミナル4に、ハンダ付けまたはネジ止めにて接続される。これにより一対の導体27および中間出力導体26とダイオード2は、ターミナル4を介して導通接続されることとなる。
<第一樹脂>
筐体13の内部に一対の導体27等の所定の接続を行なった後、その内部を第一樹脂3
6で充填する。
筐体13の内部に一対の導体27等の所定の接続を行なった後、その内部を第一樹脂3
6で充填する。
図1(c)はこの第一樹脂を充填した筐体内部の状態を示す断面図である。
第一樹脂36は、ダイオード2の熱を吸収できるようにダイオード2の少なくとも一部を覆うことが必要であり、また、筐体13の内部に太陽電池モジュールの長期間の使用によりカビや錆など発生することを抑制する観点から、一対の導体27、ターミナル4、ダイオード2なども覆うことが望ましい。
また、第一樹脂36は、この筐体本体31の蓋体40を閉めたときにその内部に気体領域39ができるように、筐体本体31内部を完全に充填せずに、筐体本体31内部の50%程度から90%程度入れるようにする。これにより筐体13内部に気体領域39が形成されることになり、ダイオード2が発熱した時に、第一樹脂36が膨張してダイオード2、筐体本体31、または蓋体40に圧力が加わることによる各部材の破損を低減することができる。
この様な第一樹脂36は、その硬化後に経時的な物性変化が少ないエポキシ樹脂などが好適に用いられる。
また、第一樹脂36に、第一樹脂36を構成する主成分よりも熱伝導率及び/または絶縁性の高い粒子材料35を含有させることが望ましく、これによって上記効果をより向上させることができる。例えば、第一樹脂36にエポキシ樹脂(熱伝導率、0.19W/m・K)を使用した場合、粒子材料35としてポリエチレン樹脂(熱伝導率、0.41W/m・K))、アルミナ(熱伝導率、21W/m・K)やジルコニア(熱伝導率、2.5W/m・K)などを含有させれば良い。特に、安定で経時的な物性変化が少なく且つ電気的絶縁性が高い材料である、アルミナやジルコニアが好適に用いられる。
粒子材料35は、例えば、直径1〜5mm程度の略球形状のものを、第一樹脂36に対して体積比5〜30%程度の割合で、第一樹脂36が硬化する前に添加することによって、第一樹脂36に含有させることが可能である。ここで、アルミナやジルコニアは、密度が高いため、流動性の高い時に入れると沈下し底に溜まる可能性があるため、半硬化状態の時に添加することが好ましい。
<接続用ケーブル>
接続用ケーブル14は、太陽電池素子10の電気出力を筺体13の外部に導出し、外部回路と接続するためのものであり、その一端部は筐体13内部のターミナル4にハンダ付けやネジ止めまたはかしめることで接続されており、他端部はコネクターを介して外部回路に接続される。
接続用ケーブル14は、太陽電池素子10の電気出力を筺体13の外部に導出し、外部回路と接続するためのものであり、その一端部は筐体13内部のターミナル4にハンダ付けやネジ止めまたはかしめることで接続されており、他端部はコネクターを介して外部回路に接続される。
≪太陽電池モジュールの作製方法≫
次に、太陽電池モジュールの作製方法について説明する。
次に、太陽電池モジュールの作製方法について説明する。
なお、以下においては、上述の記載とは異なる或いは追加する部分について詳細に説明し、同様の内容については繰り返し説明しないものとする。
<モジュール本体の作製工程>
初めに、透光性基板9上に受光面側充填材23を置き、その上にインナーリード11や一対の導体27を接続した太陽電池素子10を置く。さらにその上に裏面側充填材24、裏面シート15を順次積層する。
<モジュール本体の作製工程>
初めに、透光性基板9上に受光面側充填材23を置き、その上にインナーリード11や一対の導体27を接続した太陽電池素子10を置く。さらにその上に裏面側充填材24、裏面シート15を順次積層する。
その後、一対の導体27を、裏面側の各部材に向けられたスリットからピンセットなど
を使用して裏面シート25の外部に導出しておく。
を使用して裏面シート25の外部に導出しておく。
このような状態にして、ラミネーターにセットし、減圧下にて加圧しながら100〜200℃で例えば15分〜1時間加熱することにより、これらが一体化してモジュール本体38が出来上がる。
<筺体の取付け工程>
次に、一対の導体27が導出された裏面シート15上に、筐体13をシリコン系などの接着材等を用いて取り付ける。
次に、一対の導体27が導出された裏面シート15上に、筐体13をシリコン系などの接着材等を用いて取り付ける。
<ターミナルの取付け工程>
ターミナル4は、厚さ1〜4mm程度の銅などの良導電性の金属板を所定の形状に打ち抜き加工することなどで作製され、ネジ止めや嵌め込みなどで筐体本体31の内部に取り付けられる。また、筐体側のターミナル4の取り付け部分が別体である場合は、先にターミナル4を取り付けた筐体基板部32を構成してから筐体に組み付けることができるため、筐体を容易に作製することができる。なお、筐体成型時に予めターミナル4を一体的に組み付けて筐体基板部32を有する筐体としたものを用いるのであれば本工程は簡素化できる。
ターミナル4は、厚さ1〜4mm程度の銅などの良導電性の金属板を所定の形状に打ち抜き加工することなどで作製され、ネジ止めや嵌め込みなどで筐体本体31の内部に取り付けられる。また、筐体側のターミナル4の取り付け部分が別体である場合は、先にターミナル4を取り付けた筐体基板部32を構成してから筐体に組み付けることができるため、筐体を容易に作製することができる。なお、筐体成型時に予めターミナル4を一体的に組み付けて筐体基板部32を有する筐体としたものを用いるのであれば本工程は簡素化できる。
上述したように、太陽電池素子10からのプラス側、マイナス側の一対の導体27は、筐体本体31底部からその内部に導出され、ターミナル4にハンダ付けされる。
<ダイオードの取付け工程>
ダイオード2は、その端子が、ターミナル4にハンダ付けまたはネジ止めにて接続される。これにより一対の導体27とダイオード2はターミナル4を介して導通接続されることとなる。
ダイオード2は、その端子が、ターミナル4にハンダ付けまたはネジ止めにて接続される。これにより一対の導体27とダイオード2はターミナル4を介して導通接続されることとなる。
なお、ダイオード2は、太陽電池素子10の発生する光電流の大きさや接続する太陽電池素子10の数などを考慮して、定格電流値などを最適に決定すればよい。
<接続用ケーブルの取付け工程>
接続用ケーブル14は、太陽電池素子10の電気出力を筺体13の外部に導出し、外部回路と接続するためのものであり、その一端部は筐体13内部のターミナル4にハンダ付けやネジ止めまたはかしめることで接続されており、他端部はコネクターを介して外部回路に接続される。
接続用ケーブル14は、太陽電池素子10の電気出力を筺体13の外部に導出し、外部回路と接続するためのものであり、その一端部は筐体13内部のターミナル4にハンダ付けやネジ止めまたはかしめることで接続されており、他端部はコネクターを介して外部回路に接続される。
<第一樹脂の充填工程>
筐体13の内部で、一対の導体27等の所定の接続を行なった後、その内部を第一樹脂36で充填する。
筐体13の内部で、一対の導体27等の所定の接続を行なった後、その内部を第一樹脂36で充填する。
図4(a)はこの第一樹脂を充填した筐体内部の状態を示す断面図である。
第一樹脂36は、この筐体本体31の蓋体40を閉めたときにその内部に気体領域ができるように、筐体本体31内部を完全に充填せずに、筐体本体31内部の50%程度から90%程度入れるようにする。これによりダイオード2が発熱した時に、第一樹脂36が膨張してダイオード2や筐体本体31やその蓋体40に圧力が加わり、破損することが無くなる。
なお、上述した粒子材料35は、例えば、直径1〜5mm程度の略球形状のものを、第一樹脂36に対して体積比5〜30%程度の割合で、第一樹脂36が硬化する前に添加することによって、第一樹脂36に含有させることが可能である。ここで、アルミナやジルコニアは、密度が高いため、流動性の高い時に入れると沈下し底に溜まる可能性があるため、半硬化状態の時に添加することが好ましい。
<蓋体の取付け工程>
筺体13の蓋体40は、図4(b)及び図1(c)に示すように、その上面部41が筐体本体31の上面開口部と嵌合するもので、筐体本体31とネジまたは嵌め込みにより固定される。
筺体13の蓋体40は、図4(b)及び図1(c)に示すように、その上面部41が筐体本体31の上面開口部と嵌合するもので、筐体本体31とネジまたは嵌め込みにより固定される。
図4(b)は本発明に係る筐体の蓋体の一例を示す側面図である。
<モジュール枠の取付け工程>
そして、モジュール本体38の外周部にモジュール枠12を取り付けることで、本発明の太陽電池モジュールが完成する。
そして、モジュール本体38の外周部にモジュール枠12を取り付けることで、本発明の太陽電池モジュールが完成する。
モジュール枠12は、太陽電池モジュールに必要とされる強度や耐候性能、コストなどを考慮して、例えばアルミニウム等の金属や樹脂などで作製される。アルミニウムで作製される場合には、例えばアルミニウムを押し出し成形して作製され、さらにモジュール枠の外面部には耐候性向上のためアルマイト処理やクリヤ塗装が施される。
またモジュール枠12には、モジュール本体38を嵌め込むためのコの字状溝部が形成されており、この溝部の底部全域に予め接着と絶縁のために、ブチルゴムやエポキシ接着剤などを塗布しておき、その後モジュール本体38を嵌め入れ、モジュール枠12の端部をビスなどで固定する。
≪他の実施形態≫
図6は、本発明の第2の実際形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図あり、特に、上述の第1の実施形態と筐体の構造が異なるものである。
図6は、本発明の第2の実際形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図あり、特に、上述の第1の実施形態と筐体の構造が異なるものである。
この第2の実施形態に係る太陽電池モジュールでは、筺体本体31が内側の筐体本体31bと外側の筐体本体31aに分かれた2重構造となっており、内側の筐体本体31bの外側の面には凸部または溝部(不図示)が設けられている。これにより、筐体本体31は、内側の筐体本体31bと外側の筐体本体31aの間には気体領域39が形成されている。ここで、気体領域39の幅は、電気絶縁性が保てるように1〜5mm程度が最適である。
内側の筐体本体31bは、その内部にターミナル4やダイオード2などが配置されるため、電気絶縁性の高い上述の樹脂で作製され、また、外側の筐体本体31aは、ダイオード2の熱を速やかに伝導・放熱できるように、防錆の耐久性に優れ熱伝導性の良い金属、例えばステンレスやアルミニウムなどで作製される。
そして、外側の筐体本体31aの側面及び/または底面には、凸部48a、48bが接続されている。この凸部48a、48bは銅やアルミニウムなどの熱伝導性の良い金属製の直径3〜10mm程度の棒またはパイプで作製され、その表面を絶縁のためポリオレフィン等のシートでコーティングしても良い。またその長さは、筺体13の寸法に合わせ、決定すれば良い。
この様な筺体13の取り付けは、次の手順で行なう。
まず、内側の筐体本体31bの凸部48a、48bが嵌挿される部分に貫通穴を設け、この内側の筐体本体31bを外側の筐体本体31aの中に入れ、凸部48a、48bを挿着して外側の筐体本体31aの外側からビスなどで固定する。
次に、一対の導体27を内側の筐体本体31bまで入れ込み、モジュール本体38の裏面の所定の位置に接着剤で固定し、その後、一対の導体27をターミナル4にハンダ付け
などで接続するなど必要な電気的接続を行なう。
などで接続するなど必要な電気的接続を行なう。
その後、第一樹脂36を所定の量注入し、内側の筐体本体31bと外側の筐体本体31aに蓋体40を固定する。
この様に筺体本体31を2重構造とし、さらに内側の筐体本体31bを樹脂で作製し、外側の筐体本体31aを金属で作製して、その間に気体領域39を形成し、さらに凸部48a、48bを設けたことにより、電気的絶縁性に優れ、かつ放熱性の良い筺体13を提供することが可能となる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る太陽電池モジュールについて図面を参照しつつ説明する。図7は、本発明の第3の実施形態に係る太陽電池モジュールの筐体の構造を示す斜視図であり、図8は、筐体本体にターミナルやダイオード等を実装した状態を示す平面図である。本発明の第3の実施形態に係る太陽電池モジュールは、上述した第1および第2の実施形態と筐体の構造が異なっている。
本発明の第3の実施形態に係る太陽電池モジュールは、図7に示すように、筐体13は、筐体本体31cの底面である筐体基板部32にターミナル4(4a、4b)および中間出力部6(接続導体)が配置される部分(図中斜線部)の間に、筐体基板部32の裏面に貫通するスリット3が設けられる。スリット3は、図8に示すように、太陽電池モジュールの一対の導体27とターミナル4(4aまたは4b)とダイオード2をハンダ付けまたはネジ止めにより接続された導体接続ラインにおいて、電位の異なる他の導体接続ラインとの間に複数配置される。また、中間出力導体26と中間出力部6を接続した導体接続ラインを設ける場合には、その導体接続ラインとの間にも配置する。
このように、電位の異なる導体接続ライン間に、筐体基板部32が存在しないスリット3を設けることにより、さらに安全性の高い太陽電池モジュールを提供することが可能となる。換言すれば、スリット3は、隣接する接続導体(ターミナル、中間出力部)の間、一対の導体の間、および接続導体と導体との間に設けられている。また、中間出力部6が複数形成されている場合は、該中間出力部6同士の間にスリット3を設ければよい。
本実施の形態は、比較的、放熱効果が得にくい筐体基板部32における熱による影響を低減するものである。すなわち、本実施の形態は、ダイオード等の発熱が筐体基板部32に作用し、筐体基板部32に熱が集中しても、不具合を抑えることができるというものである。具体的には、例えば筐体基板部32が樹脂材料で構成されている場合、
筐体基板部32が高温となり、樹脂が炭化して導電性を示すようになって電流が流れ込んでも、電位の異なる導電ライン間(導体27と中間出力部6との間、ターミナル4と中間出力部6の間)に炭化する物質が存在しないスリット3を設けることで、導電部分の移動を物理的に遮断し、発熱による不具合を効率良く低減するというものである。
筐体基板部32が高温となり、樹脂が炭化して導電性を示すようになって電流が流れ込んでも、電位の異なる導電ライン間(導体27と中間出力部6との間、ターミナル4と中間出力部6の間)に炭化する物質が存在しないスリット3を設けることで、導電部分の移動を物理的に遮断し、発熱による不具合を効率良く低減するというものである。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る太陽電池モジュールの筐体基板部32をプリント基板5としたものであり、筐体13内にプリント基板5を実装した様子を示す斜視図である。すなわち、本実施の形態では、筐体13が、筐体本体31cと筐体基板部32(プリント基板5)が別体で構成されている。太陽電池では、一般に太陽電池の出力電流が大きくなると、ひとつのダイオード2では容量不足になるため、複数個を並列接続して配置される場合がある。このような形態によれば、ターミナル4や中間出力部6の接続導体に複数個のダイオード2の入出力端子を共締め(もしくはハンダ付け)されると、ダイオード2が立体的に重なるなど、回路構成が煩雑になる。これに対し、本実施の形態のように、回路形成が比較的容易なプリント基板を用いれば、ダイオード2の個数、配置等に準じて、予め、プリント基板に高精度な回路を組み込むことができるため、作業性が向上する。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、多くの変更を加えることができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、多くの変更を加えることができる。
例えば、ダイオード2は、第二樹脂で被覆したモールドタイプのダイオードだけでなく、ベアチップダイオ―ト゛にも応用可能である。しかし本発明は、上述のように筺体13内部に気体領域39を備えたことを特徴とするため、第一樹脂36の膨張や膨潤にも問題なく対応でき、ダイオードが圧力を受けることが無いため、ベアチップダイオ―ト゛に比べ体積が大きいモールドタイプのダイオードにおいてより効果的に用いることができる。
また、第一樹脂36の注入は、筐体本体31や筐体の蓋体40に注入口を設けて、蓋体40と取り付けた後に行うことも可能である。
またさらに、太陽電池素子10は、単結晶や多結晶のシリコンだけでなく、薄膜シリコンや球状シリコンのものでも応用可能である。
さらに、ハンダ付けに使用するハンダは、スズと鉛の共晶ハンダだけでなく、実質的に鉛を使用しない鉛フリーハンダでも実施可能である。
また、ターミナル4や中間出力部6が筐体本体31cに埋め込まれた状態でも同様の効果が得られる。
また、筐体本体31cとプリント基板5のスリット部3aの大きさは必ず一致しなくてもよく、いずれか一方を大きくしたり、形状を異なるようにして、第一樹脂36の流し込み性を良くしたり、熱伝導性が向上するようにしてもよい。
また、筐体本体31cとプリント基板5のスリット部3aの大きさは必ず一致しなくてもよく、いずれか一方を大きくしたり、形状を異なるようにして、第一樹脂36の流し込み性を良くしたり、熱伝導性が向上するようにしてもよい。
2:ダイオード
3、3a:スリット
4:ターミナル
4a:プラス側ターミナル
4b:マイナス側ターミナル
5:プリント基板
6:中間出力部
9:透光性基板
10:太陽電池素子
11:インナーリード
12:モジュール枠
13:筐体
14:接続用ケーブル
15:裏面シート
23:受光面側充填材
24:裏面側充填材
26:中間出力導体
27:一対の導体
31、31c:筐体本体
32:筐体基板部
35:粒子材料
36:第一樹脂
38:モジュール本体
39:気体領域
40:蓋体
41:蓋体の上面部
42:凸部
44:凸部の端部(断面略球状)
45:凸部のフィン
46:凸部の貫通孔
48:凸部
3、3a:スリット
4:ターミナル
4a:プラス側ターミナル
4b:マイナス側ターミナル
5:プリント基板
6:中間出力部
9:透光性基板
10:太陽電池素子
11:インナーリード
12:モジュール枠
13:筐体
14:接続用ケーブル
15:裏面シート
23:受光面側充填材
24:裏面側充填材
26:中間出力導体
27:一対の導体
31、31c:筐体本体
32:筐体基板部
35:粒子材料
36:第一樹脂
38:モジュール本体
39:気体領域
40:蓋体
41:蓋体の上面部
42:凸部
44:凸部の端部(断面略球状)
45:凸部のフィン
46:凸部の貫通孔
48:凸部
Claims (8)
- 一対の導体を有するモジュール本体と、
前記一対の導体に導通接続されたダイオードと、
前記ダイオードを内部に有する筐体と、
前記筐体の内部で前記ダイオードの少なくとも一部を覆う第一樹脂と、を備える太陽電池モジュールであって、
前記筐体はその内部に気体領域を有し、且つ、前記筐体の内壁は気体領域及び前記第一樹脂に接する凸部を有することを特徴とする太陽電池モジュール。 - 前記凸部は、前記筐体内壁のうち、前記モジュール本体に対する載置部を除く部位に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
- 前記筐体は、前記モジュール本体に接合され開口部を有する筐体本体と、前記筐体本体の前記開口部を覆う蓋体とからなり、
前記蓋体に前記凸部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。 - 前記筐体は、前記ダイオードが実装される筐体基板部を備え、前記筐体基板部上に前記一対の導体と前記ダイオードとを導通接続する複数の接続導体が形成されるとともに、隣接する前記接続導体の間、前記一対の導体の間、および前記接続導体と前記導体との間の少なくとも1箇所において、前記筐体基板部を貫通するスリットを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
- 前記筐体基板部は、プリント基板で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の太陽電池モジュール。
- 前記ダイオードは、その外表面が前記第一樹脂とは異なる第二樹脂で覆われていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
- 前記第一樹脂は、その主成分よりも熱伝導率及び/又は絶縁性が高い粒子材料を含有して成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
- 前記粒子材料は、アルミナまたはジルコニアからなることを特徴とする請求項7に記載の太陽電池モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008138963A JP2009010361A (ja) | 2007-05-29 | 2008-05-28 | 太陽電池モジュール |
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JP2007141379 | 2007-05-29 | ||
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009010361A true JP2009010361A (ja) | 2009-01-15 |
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ID=40325092
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JP2008138963A Pending JP2009010361A (ja) | 2007-05-29 | 2008-05-28 | 太陽電池モジュール |
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JP (1) | JP2009010361A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016067173A (ja) * | 2014-09-26 | 2016-04-28 | 京セラ株式会社 | 端子ボックスおよびこれを用いた太陽電池モジュール |
EP2601685A4 (en) * | 2010-08-03 | 2017-05-03 | Sunpower Corporation | Diode and heat spreader for solar module |
-
2008
- 2008-05-28 JP JP2008138963A patent/JP2009010361A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2601685A4 (en) * | 2010-08-03 | 2017-05-03 | Sunpower Corporation | Diode and heat spreader for solar module |
US9685573B2 (en) | 2010-08-03 | 2017-06-20 | Sunpower Corporation | Diode and heat spreader for solar module |
JP2016067173A (ja) * | 2014-09-26 | 2016-04-28 | 京セラ株式会社 | 端子ボックスおよびこれを用いた太陽電池モジュール |
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