JP2009006374A - 大型高密度圧粉体の成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金型内壁に塗布された潤滑剤の脱離を生ずることなく粉末充填して高圧成形し、抜き取り圧力の増大やかじり等の成形不良を生じない成形方法を提供する。
【解決手段】内壁2aに潤滑剤を塗布した深さ70mm以上の大型キャビティ1内へ、粉箱4から粉末Pを充填して成形する大型高密度圧粉体の成形方法において、前記粉箱4の底面に、金型2の開口部形状と相似縮小された形状を有する粉末排出口4aと開閉するシャッター5とを備え、前記金型2開口部の外接円径Dと粉末排出口4aの外接円径Dとの差(D−D)を5mm以上、隙間係数f=2t/{D(1−K)tanθ}>1を満足する様に構成し、前記粉末排出口4aと前記金型2の開口部の各中心を略一致させた状態で、キャビティ1内に粉末充填した後高圧成形する。ここで、tは前記粉末排出口と前記金型の上面との隙間、θは充填する粉末の安息角、K=D/Dである。
【選択図】図1

Description

本発明は、金型の開口部内壁に潤滑剤を塗布した大型キャビティに、前記金型上部に設けられた粉箱から粉末を充填して圧縮成形する型潤滑成形法により大型高密度圧粉体を成形する方法に関する。
金型の開口部内壁と下パンチとからなるキャビティに、前記金型上部に設置され粉末を収納した粉箱から粉末を落下充填した後、上パンチを下降して高圧で圧縮成形し、前記金型の開口部内壁、上パンチ及び下パンチの形状に対応した高密度の圧粉体(以下、成形体ともいう)が得られる。この様な粉末の圧縮成形において、成形後の圧粉体の離型を容易にするため、粉末充填する前の金型の開口部内壁に潤滑剤を塗布する型潤滑成形法が知られている。
そこで、前記従来例に係る型潤滑成形法の理解を容易にするため、以下図6及び7に沿って参照しながら成形手順を説明する。図6は従来例に係る型潤滑成形法の成形手順を説明するための前工程図、図7は従来例に係る型潤滑成形法の成形手順を説明するための図6に続く後工程図である。
(1)先ず、上パンチ16が上止点、下パンチ13が下止点にある状態で、金型12の開口部内壁12aと下パンチ13とからなるキャビティ11の金型内壁12aに、潤滑剤Sを塗布する(ステップ21)。
(2)次いで、金型12上部に配置された粉箱14のキャビティ11上部への移動に伴って、粉箱14内に収納された粉末Pが下面の排出口から徐々に落下充填される(ステップ22)。
(3)前記粉箱14のキャビティ11上部への移動が完了すると共に、前記キャビティ11内に粉末Pが充満され粉箱14からの粉末充填も終了する(ステップ23)。
(4)そして、前記粉箱14がキャビティ11上部から元の位置に後退する(ステップ24)。
(5)上パンチ16の下降と下パンチ13の上昇とによって、キャビティ11内の粉末Pを高圧で圧荷する(ステップ25)。
(6)圧荷完了後、上パンチ16、下パンチ13共に上昇させて、成形された圧粉体Pcを金型12から抜き取る(ステップ26)。
ところが、大型高密度圧粉体の成形を行う場合、前記キャビティ深さLが70mm以上になると、前記ステップ22において、金型開口部の上面近傍の内壁12aを通過する粉末量が多くなるため、前記金型内壁12aに塗布した潤滑剤Sが、充填落下する粉末Pの擦過によって脱離されて、成形後の圧粉体Pcの金型12からの抜き取り圧力が増大したり、あるいは抜き取った圧粉体Pcの側面に「かじり」等の成形不良を生じ、連続して成形することが困難になる。
前記潤滑剤の塗布方法としては、工業的には(A)潤滑剤を水あるいは有機溶剤に懸濁して噴霧する方法と、(B)潤滑剤を帯電させて静電塗布する方法がある。前記(A)の塗布方法では、潤滑剤がキャビティ内部を直線的に噴射されるため、噴射位置からのデッドスペースに相当する金型内壁には塗布できない。従って、複雑形状を有する成形体の型潤滑には不向きである。一方、前記(B)の方法は、静電力でキャビティの開口部内壁に付着するため複雑形状に塗布可能である。
しかしながら、前記(B)の方法は、潤滑剤の開口部内壁への張り付き力が弱いという欠点を有する。そのため、潤滑剤の量を多くするか、金型を加熱して潤滑剤の一部を塗布する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)が、成形コストが増大するという問題点がある。また、潤滑剤を使用せず、金型内壁そのものに潤滑性を有する材質(セラミック等)を使用する方法も提案されている(特許文献4,5参照)が、セラミックは脆いので成形圧力に制約があり、高圧圧縮による高密度成形は不可能である。
特開2000−290703号公報 特開2001−294902号公報 特開2001−342478号公報 特開平8−333166号公報 特開2005−264222号公報
従って、本発明の目的は、大型キャビティの金型開口部内壁に潤滑剤を塗布した後、金型上部に設けられた粉箱を用いて粉末充填し高圧で圧縮成形する大型高密度圧粉体の成形方法において、前記金型内壁に塗布された潤滑剤の脱離を生ずることなく粉末充填して高圧成形し、成形後の圧粉体の金型からの抜き取り圧力の増大や、抜き取った圧粉体側面にかじり等の成形不良を生じさせない大型高密度圧粉体の成形方法を提供することを目的としている。
即ち、上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る鍛造金型が採用した手段は、金型の開口部内壁と下パンチとからなる深さ70mm以上の寸法を有する大型キャビティの内壁に潤滑剤を塗布した後、前記金型上部に設けた粉箱から前記キャビティ内へ粉末を充填して高圧で圧縮成形する大型高密度圧粉体の成形方法において、前記粉箱の底面に、前記金型の開口部形状と相似でかつ縮小された形状を有する粉末排出口と、この粉末排出口を開閉するシャッターとを備え、前記金型開口部の外接円径Dと前記粉箱の粉末排出口の外接円径Dとの差(D−D)を5mm以上とするものである。
そして同時に、前記外接円径D、Dと、前記粉箱の粉末排出口と前記金型の上面との隙間tと、充填する粉末の安息角θとによって定義される隙間係数fが次式(1)を満足する様に構成し、前記粉末排出口の中心と前記金型開口部の中心とを略一致させた状態で、前記シャッターを開いてキャビティ内に粉末充填した後、高圧成形することを特徴とするものである。
f=2t/{D(1−K)tanθ}>1 (1)
ここで、Kは次式(2)で定義される相似縮小比である。
K=D/D (2)
本発明の請求項2に係る大型高密度圧粉体の成形方法が採用した手段は、前記キャビティにコア部が備えられ、このコア部が、成形された圧粉体に中空部を形成する様に構成された請求項1に記載の大型高密度圧粉体の成形方法において、前記粉箱の粉末排出口に、この粉末の排出を遮断し前記コア部の平断面形状と相似でかつ拡大された形状を有する粉末排出遮断部を備えると共に、前記相似縮小比Kの値を、前式(2)または、前記コア部平断面の外接円径D´と前記粉末排出遮断部の外接円径D´とにより定義される次式(3)の遮断部相似縮小比K´の何れか小さい方として、前記隙間係数fが前式(1)を満足する様に構成し、前記シャッターを開いて前記キャビティ内に粉末充填した後、高圧成形することを特徴とするものである。
K´=D´/D´ (3)
本発明の請求項1に係る大型高密度圧粉体の成形方法によれば、金型の開口部内壁と下パンチとからなる深さ70mm以上の寸法を有する大型キャビティの内壁に潤滑剤を塗布した後、前記金型上部に設けた粉箱から前記キャビティ内へ粉末を充填して高圧で圧縮成形する大型高密度圧粉体の成形方法において、前記粉箱の底面に、前記金型の開口部形状と相似でかつ縮小された形状を有する粉末排出口と、この粉末排出口を開閉するシャッターとを備え、前記金型開口部の外接円径Dと前記粉箱の粉末排出口の外接円径Dとの差(D−D)を5mm以上とする。
同時に、前記外接円径D、Dと、前記粉箱の粉末排出口と前記金型の上面との隙間tと、充填する粉末の安息角θとによって定義される隙間係数fが前式(1)を満足する様に構成し、前記粉末排出口の中心と前記金型開口部の中心とを略一致させた状態で、前記シャッターを開いてキャビティ内に粉末充填した後高圧成形するので、粉末充填深さの深い大型高密度圧粉体の型潤滑成形方法において、粉箱から落下する粉末が前記金型の開口部内壁の上部を擦過することが無いので、塗布された潤滑剤の脱離を防止し、かじりや割れの無い健全な粉末成形体を得ることが出来る。
また、本発明の請求項2に係る大型高密度圧粉体の成形方法によれば、前記キャビティにコア部が備えられ、このコア部が、成形された圧粉体に中空部を形成する様に構成された請求項1に記載の大型高密度圧粉体の成形方法において、前記粉箱の粉末排出口に、この粉末の排出を遮断し前記コア部の平断面形状と相似でかつ拡大された形状を有する粉末排出遮断部を備えると共に、前記相似縮小比Kの値を、前式(2)または、前記コア部平断面の外接円径D´と前記粉末排出遮断部の外接円径D´とにより定義される前式(3)の遮断部相似縮小比K´の何れか小さい方として、前記隙間係数fが前式(1)を満足する様に構成するものである。
そして上記構成の基に、前記シャッターを開いて前記キャビティ内に粉末充填した後高圧成形する結果、充填深さの深いキャビティを有する大型高密度圧粉体の型潤滑成形方法において、粉箱から落下する粉末が前記金型の開口部内壁やコア部外壁の上部を擦過することが無いので、塗布された潤滑剤の脱離を防止し、かじりや割れの無い健全な粉末成形体を得ることが出来る。
以下、本発明の実施の形態1に係る大型高密度圧粉体の成形方法を、添付図1〜4を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る大型高密度圧粉体の成形方法において、粉箱からキャビティへの粉末充填方法を説明するための充填前の状態を示す模式的断面図、図2は本発明の実施の形態1に係る大型高密度圧粉体の成形方法において、粉箱からキャビティへの粉末充填方法を説明するための充填後の状態を示す模式的断面図、図3は本発明の実施の形態1に係る大型高密度圧粉体の成形方法の手順を説明するための前工程図、図4は本発明の実施の形態1に係る大型高密度圧粉体の成形方法の手順を説明するための図3に続く後工程図である。
先ず、本発明の実施の形態1に係るキャビティと粉箱の構成について、図1を用いて説明する。本発明の実施の形態1に係るキャビティ1は、金型2に設けられた開口部内壁2aと下パンチ3の上面3aとにより形成される。そして、本発明の実施の形態1に係る大型高密度圧粉体の成形方法は、前記下パンチ3が下止点にあって粉末Pが充填される時の前記キャビティ1の深さLが、70mm以上の寸法を有する大型キャビティを用いた圧粉体の成型方法に関する。
そして、上記金型2の上部には、原料となる粉末Pを収納した粉箱4が設けられている。この粉箱4は、収納した粉末Pをキャビティ1に落下充填する時は、図1の如く前記キャビティ1の直上に位置しているが、粉末充填完了後はキャビティ1の直上外に後退している。また、この粉箱4の底面には、前記金型2の開口部形状と相似でかつ縮小された形状を有する粉末排出口4aが開口されると共に、この粉末排出口4aの下部にはシャッター5が設けられている。
このシャッター5は、左右に開閉可能に構成され、図1の如く閉じられた時は、粉箱4に収納した粉末Pが前記粉末排出口4aから落下するのを防ぎ、図2の如く開かれた時は、前記粉末Pが粉末排出口4aからキャビティ1内に落下充填するように構成されている。従って、このシャッター5の開閉によって、粉末充填の開始及び停止を制御とすることが出来る。
そして今、理解を容易にするため、前記金型2の開口部及び粉箱4に設けた粉末排出口4aを平面視した際の形状が円形の場合を例に取って以下説明する。上述したような粉末充填方法において、先ず、前記金型2の開口部の径Dと、前記粉箱4の粉末排出口4aの径Dとの差(D−D)を5mm以上とすることが肝要である。この差(D−D)が5mm未満であると、前記排出口4aから落下した粉末が金型2の開口部内壁2aの上部を擦過して、この開口部内壁2aに塗布された潤滑剤Sを脱離させてしまうからである。
また、図2の如く粉末充填した際、前記粉箱4の粉末排出口4aと前記金型2の上面との隙間をt、前記粉箱4の粉末排出口4aとこの粉末排出口4aから排出された粉末Pが安息角θによって形成される斜面が金型2の開口部内壁2と接する点との距離をhとすれば、前記キャビティ1内の金型2の上面まで十分に粉末Pを充填するには、次式(4)を満足することが必要である。
t>h (4)
ここで、上記tとhの比を隙間係数fと定義すれば、上式(4)は次式(5)の如く書き換えられる。
f=t/h>1 (5)
一方、図2より、上記hは次式(6)の如く求められる。
h={(D−D)/2}tanθ
={D(1−K)/2}tanθ (6)
ここで、Kは次式(2)で定義される相似縮小比である。
K=D/D (2)
前式(6)を前式(5)に代入して、隙間係数fは次式(1)の如く求められる。
f=2t/{D(1−K)tanθ}>1 (1)
即ち、前記粉箱4の粉末排出口4aと前記金型2の上面との隙間t、前記金型2の開口部の径D、前記粉箱4の粉末排出口4aの径D及び粉末Pの安息角θとにより上式(1)で定義される隙間係数fが、1を越えるように構成された粉箱であることが、前記キャビティ1内の金型2の上面まで十分に粉末Pを充填する上で好ましい。
前式(2)で定義される相似縮小比Kは、この値が小さいと粉末Pが前記粉末排出口4aから排出する単位時間当たりの排出量が少ないので充填に時間を要し、この値が大きいと金型2の開口部内壁2aに塗布された潤滑剤を脱離させるので、0.7〜0.95の範囲であるのが好ましい。
粉末Pをこの様にしてキャビティ1に充填し、前記粉箱4が前記キャビティ1上部から後退した後は、金型2の上面を越える所定量以上の粉末Pがキャビティ1に充填されている。従って、キャビティ1内に所定量の粉末Pを充填することにより成形体の質量を安定させるため、粉末Pをキャビティ1内に充填した後、適当な摺り切り具により金型2の上面を摺り切って不要な粉末Pを除去することが肝要である。そのため、前記粉箱4の底面と金型2の上面とは隙間を空けて、前記摺り切り具による摺り切りが出来るような粉箱4の構造とする。
しかしながら、前記粉末排出口4aと前記金型2の上面との隙間tが5mmを越えると、前記シャッター5と金型2の上面との隙間が大きくなり過ぎ、余分な粉末Pを落下させて充填効率の低下を招く上、前記粉箱4の移動に支障を来たすことになるため、前記隙間tは5mm以下の値とするのが好ましい。
次に、上述した様な構成からなる粉末充填方法を用いた本発明に係る大型高密度圧粉体の成形方法について、以下図3,4に示した成形工程に沿って、図1,2も参照しながら説明する。
(1)先ず、上パンチ6が上止点、下パンチ3が下止点にある状態で、金型2の開口部内壁2aと下パンチ3の上面3aとからなるキャビティ1の開口部内壁2aに、潤滑剤Sを塗布する(ステップ11)。
(2)金型2の上部に設けられた粉箱4を前記キャビティ1上部へ前進させ、前記粉箱4とキャビティ1を平面視した際、前記粉末排出口4aの中心と前記金型2の開口部の中心とを略一致させた状態に位置決めする(ステップ12)。ここで、「各中心を略一致させた状態」とは、前記各中心のずれを10mm以内に心合わせすることを意味する。この中心のずれが10mmを越えると、粉箱4から落下充填する粉末Pがキャビティ1外に飛散したり、キャビティ1内に充填された粉末Pに充填不足を生じることがあるためである。
(3)次いで、前記粉箱4のシャッター4aを開けて、前記キャビティ1内に粉末Pを落下充填し、粉末Pがキャビティ1に充満された時点で前記シャツター4aを閉じる(ステップ13)。
(4)そして、前記粉箱4をキャビティ1上部から元の位置に後退させつつ、図示しない摺り切り具によってキャビティ1上面を摺り切って、不要な粉末を除去してキャビティ1への所定の粉末充填量を確保する(ステップ14)。
(5)上パンチ6の下降と下パンチ3の上昇とによって、キャビティ1内の粉末Pを高圧で圧荷する(ステップ15)。
(6)圧荷完了後、上パンチ6、下パンチ3共に上昇させて、高密度成形された圧粉体Pcを抜き取る(ステップ16)。
上記の如く、本発明の実施の形態1においては、理解を容易にするため、前記金型2の開口部及び粉箱4に設けた粉末排出口4aを平面視した際の形状が円形の場合を例に取って説明したが、前記金型2の開口部及び粉末排出口4aを平面視した際の形状が円形以外の形状、例えば矩形や多角形、楕円等の形状である場合は、前記Dを金型2の開口部の外接円径、前記Dを粉箱4の粉末排出口4aの外接円径に置き換えれば、上記実施の形態1で説明した内容と全く同一となる。
従って、本発明の実施の形態1に係る大型高密度圧粉体の成形方法によれば、前記粉箱4の底面に、前記金型2の開口部形状と相似でかつ縮小された形状を有する粉末排出口4aと、この粉末排出口4aを開閉するシャッター5とを備え、前記金型2の開口部の外接円径Dと、前記粉末排出口4aの外接円径Dとの差(D−D)を5mm以上とすると共に、前記径D、Dと、前記粉末排出口4aと前記金型2の上面との隙間tと、充填する粉末Pの安息角θとによって定義される隙間係数fが前式(1)を満足する様に構成し、前記粉末排出口4aの中心と前記金型2の開口部の中心とを略一致させた状態で、前記シャッター5を開いてキャビティ1内に粉末充填した後高圧成形する。
その結果、粉末充填深さの深い大型高密度圧粉体の型潤滑成形方法において、粉箱4から落下する粉末Pが前記金型2の開口部内壁2aの上部を擦過することが無いので、前記
金型2の開口部内壁2aに塗布された潤滑剤Sの脱離を防止し、かじりや割れの無い健全な粉末成形体を得ることが出来る。
次に、本発明の実施の形態2に係る大型高密度圧粉体の成形方法を、添付図5を参照しながら説明する。図5は本発明の実施の形態2に係る大型高密度圧粉体の成形方法において、粉箱からキャビティへの粉末充填方法を説明するための充填前の状態を示す模式的断面図である。但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、キャビティの構成に相違があり、これに伴って粉箱の粉末排出口にも相違が生ずるが、これらの相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1のキャビティ1は、金型2の開口部内壁2aと下パンチ3の上面3aとから構成される一方、前記粉箱4の底面に、前記金型2の開口部形状と相似でかつ縮小された形状を有する粉末排出口4aを備えているのに対し、本実施の形態2のキャビティ1にはコア部7が備えられ、このキャビティ1が、金型2の開口部内壁2aと下パンチ3の上面3aとコア部外壁7aとから構成される一方、前記粉箱4の粉末排出口4aに、この粉末Pの排出を遮断し前記コア部7の平断面形状と相似でかつ拡大された形状を有する粉末排出遮断部4bを備えている。
この様な構成において、前記コア部7の平断面の外接円径D´と前記粉末排出遮断部4bの外接円径D´とによって、次式(3)の遮断部相似縮小比K´が定義される。そして、前式(1)における相似縮小比Kの値を、前式(2)で求められるKまたは次式(3)で求められる遮断部相似縮小比K´の何れか小さい方として、前記隙間係数fが前式(1)を満足する様に構成し、前記シャッターを開いて前記キャビティ内に粉末充填した後高圧成形するのである。
K´=D´/D´ (3)
以上、本発明の実施の形態2に係る大型高密度圧粉体の成形方法によれば、粉末充填深さの深いキャビティを用いた大型高密度圧粉体の型潤滑成形方法において、粉箱から落下する粉末が前記金型の開口部内壁やコア部外壁の上部に衝突することが無いので、塗布された潤滑剤の脱離を防止し、かじりや割れの無い健全な粉末成形体を得ることが出来る。
次に、深さ50〜100mmの寸法を有するキャビティにおいて、金型開口部の外接円径D、粉箱の粉末排出口の外接円径D、粉箱の粉末排出口と前記金型の上面との隙間tを種々変更し、金型の開口部内壁に潤滑剤としてステアリン酸カルシウムを塗布(塗布量:1mg/cm)し、本発明に係る実施の形態1あるいは2で説明した粉箱から前記キャビティ内へ300NH粉末(安息角:18度)を落下充填した後、温度130℃に加熱しつつ圧力12ton/cm2で圧縮成形した実施例につき、以下説明する。
(A)キャビティにコア部を有しない場合
先ず、表1は、粉箱の粉末排出口と前記金型の上面との隙間tを5mmに保持し、(D−D)を30〜0mmの範囲、かつキャビティの充填深さLを50〜100mmの範囲に変化させたときの粉末充填の状況及び粉末成形体のかじりの有無をまとめたものである。比較例−1〜7は充填深さLが50mmの場合であって、この場合は(D−D)が5mm未満でも粉末充填状況も良好で、成形体のかじりも生じなかった。即ち、比較例−1〜7は元来砂箱からの粉末の落下距離が小さいため、本発明が適用されるまでも無く、キャビティ内壁に塗布された潤滑剤の脱離が生じない本発明の対象外の結果を示すものである。
Figure 2009006374
実施例−8〜比較例−14は、充填深さL=70mmとして隙間係数fと外接円の寸法差(D−D)を種々変えた場合の結果を示している。隙間係数fは何れも1を越える条件であるが、(D−D)が5mm未満である比較例−12〜14において、成形体にかじりを生じる結果となった。実施例−15〜実施例−22も、充填深さL=100mmとして隙間係数fと外接円の寸法差(D−D)を種々変えた場合、上記と同様な結果が得られた。
次に、表2の比較例−23〜29は、隙間t=1mm一定で(D−D)を30〜0mmの範囲に変化させた場合の結果を示し、実施例−26のみが充填状況も良好で、成形体のかじりも生じなかった。比較例−23〜25ではf<1のため粉末の充填不足を生じる一方、比較例−27〜29では、(D−D)<5mmのためキャビティ内壁に塗布された潤滑剤の一部が脱離し、成形体にかじりを生じた。逆に、比較例−30〜実施例−34は、(D−D)=30mm一定で隙間tを1〜5mmの範囲に変化させた場合であり、実施例−34以外は、隙間t>5mm、隙間係数f>1の何れも満足しないため、粉末の充填不足を生じた。
Figure 2009006374
(B)キャビティにコア部を有する場合
表3はキャビティにコア部を有する場合の実施例を示し、この場合の相似縮小比Kは、表中右側欄に示したK(式(2)から求めた値)及びK´(式(3)から求めた値)の何れか小さい方の値を採用している。(D−D)<5mmとした比較例−39〜41では、成形体にかじりを生じたが、その他の実施例では粉末充填状況、成形体のかじり共に問題なかった。
Figure 2009006374
以上説明した通り、本発明に係る大型高密度圧粉体の成形方法によれば、金型開口部の外接円径Dと、前記粉箱の粉末排出口の外接円径Dとの差(D−D)を5mm以上とすると共に、隙間係数fが前式(1)を満足する様に構成して、前記粉末排出口の中心と前記金型開口部の中心とを略一致させた状態で、前記シャッターを開いてキャビティ内に粉末充填した後高圧成形するので、粉末充填深さの深い大型高密度圧粉体の型潤滑成形方法において、粉箱から落下する粉末が前記金型の開口部内壁の上部に衝突することが無いので、塗布された潤滑剤の脱離を防止し、かじりや割れの無い健全な粉末成形体を得ることが出来る。
本発明の実施の形態1に係る大型高密度圧粉体の成形方法において、粉箱からキャビティへの粉末充填方法を説明するための充填前の状態を示す模式的断面図である。 本発明の実施の形態1に係る大型高密度圧粉体の成形方法において、粉箱からキャビティへの粉末充填方法を説明するための充填後の状態を示す模式的断面図である。 本発明の実施の形態1に係る大型高密度圧粉体の成形方法の手順を説明するための前工程図である。 本発明の実施の形態1に係る大型高密度圧粉体の成形方法の手順を説明するための図3に続く後工程図である。 本発明の実施の形態2に係る大型高密度圧粉体の成形方法において、粉箱からキャビティへの粉末充填方法を説明するための充填前の状態を示す模式的断面図である。 従来例に係る型潤滑成形法の成形手順を説明するための前工程図である。 従来例に係る型潤滑成形法の成形手順を説明するための図6に続く後工程図である。
符号の説明
P:粉末, Pc:圧粉体(成形体), S:潤滑剤
D:金型開口部の外接円径, D:粉箱の粉末排出口の外接円径,
D´:コア部平断面の外接円径, D´:粉末排出遮断部の外接円径,
L:キャビティ深さ, t:粉箱の粉末排出口と前記金型の上面との隙間
h:粉箱の粉末排出口とこの粉末排出口から排出された粉末が安息角θによって形成される斜面が金型の開口部内壁に接する点との距離, θ:安息角,
1:キャビティ,
2:金型, 2a:金型内壁,
3:下パンチ, 3a:下パンチ上面,
4:粉箱, 4a:粉末排出口, 4b:粉末排出遮断部,
5:シャッター, 6:上パンチ,
7:コア部, 7a:コア部外壁,
11〜16:大型高密度圧粉体の成形工程を示すステップ

Claims (2)

  1. 金型の開口部内壁と下パンチとからなる深さ70mm以上の寸法を有する大型キャビティの内壁に潤滑剤を塗布した後、前記金型上部に設けた粉箱から前記キャビティ内へ粉末を充填して高圧で圧縮成形する大型高密度圧粉体の成形方法において、前記粉箱の底面に、前記金型の開口部形状と相似でかつ縮小された形状を有する粉末排出口と、この粉末排出口を開閉するシャッターとを備え、前記金型開口部の外接円径Dと前記粉箱の粉末排出口の外接円径Dとの差(D−D)を5mm以上とすると共に、前記外接円径D、Dと、前記粉箱の粉末排出口と前記金型の上面との隙間tと、充填する粉末の安息角θとによって定義される隙間係数fが次式(1)を満足する様に構成し、前記粉末排出口の中心と前記金型開口部の中心とを略一致させた状態で、前記シャッターを開いてキャビティ内に粉末充填した後、高圧成形することを特徴とする大型高密度圧粉体の成形方法。
    f=2t/{D(1−K)tanθ}>1 (1)
    ここで、Kは次式(2)で定義される相似縮小比である。
    K=D/D (2)
  2. 前記キャビティにコア部が備えられ、このコア部が、成形された圧粉体に中空部を形成する様に構成された請求項1に記載の大型高密度圧粉体の成形方法において、前記粉箱の粉末排出口に、この粉末の排出を遮断し前記コア部の平断面形状と相似でかつ拡大された形状を有する粉末排出遮断部を備えると共に、前記相似縮小比Kの値を、前式(2)または、前記コア部平断面の外接円径D´と前記粉末排出遮断部の外接円径D´とにより定義される次式(3)の遮断部相似縮小比K´の何れか小さい方として、前記隙間係数fが前式(1)を満足する様に構成し、前記シャッターを開いて前記キャビティ内に粉末充填した後、高圧成形することを特徴とする大型高密度圧粉体の成形方法。
    K´=D´/D´ (3)


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