JP2009004843A - 電力増幅装置 - Google Patents

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優 小島
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Abstract

【課題】アイソレータレス化構成において負荷変動時における歪み特性の改善を図り、高効率化および低消費電力化を実現することが可能な電力増幅装置を提供する。
【解決手段】制御部17は、検波回路13および検波回路15からの入出力検波電圧を用い、電力増幅器10の利得を算出する。そして、メモリ16を参照し、電力増幅器10の利得と電力増幅器10のコレクタ電圧値とを関連づけた関係式に基づくコレクタ電圧を電力増幅器10に供給するために、DC/DCコンバータ18に電圧制御信号を送信する。この際、電力増幅器10における利得とACLRとの相関関係を利用し、電力増幅器10の利得特性に応じて電源電圧を制御し、負荷インピーダンスに応じた電圧を電力増幅器10に供給する。
【選択図】図7

Description

本発明は、無線端末に設けられる電力増幅装置に関する。
無線端末において、アンテナに金属物等の障害物が近接すると、アンテナのインピーダンス、すなわち電力増幅器の負荷インピーダンスは大きく変動する。一方、電力増幅器は、負荷インピーダンスの変動に伴い、特性が大きく変動する。このため、従来の無線端末では、アンテナのインピーダンス変動の影響を抑圧するために電力増幅器の出力部にアイソレータを具備し、電力増幅器における負荷インピーダンスの安定化を図ることにより特性の確保を行っている。
しかしながら、アイソレータは、アンテナのインピーダンスが大きく変動しない通常の動作環境においては、その有用性を発揮しない。また、アイソレータを省略したアイソレータレス化の構成によって、無線端末の低コスト化、小型化および、伝送ロス削減による高効率化、低消費電力化の実現が望まれている。
アイソレータレス化を図りつつ、歪み特性を改善する電力増幅装置として、例えば特許文献1に開示されるものがある。特許文献1に記載された電力増幅装置は、アンテナからの反射波量を検出し、この反射波量に応じた電圧を電力増幅器に供給することにより歪み特性を改善するものである。
特開2003−338714号公報
しかしながら、上記従来例の電力増幅装置では、アンテナからの反射波量を検出するため、負荷のVSWRの推定は可能であるが、負荷インピーダンスまでの推定は困難である。したがって、歪み特性の改善から必要以上の電圧を電力増幅器に供給することとなり、電力増幅器の効率は低下するという課題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、アイソレータレス化構成においても負荷変動時に所要の歪み特性の確保を図り、高効率化および低消費電力化を実現することが可能な電力増幅装置を提供することを目的とする。
本発明は、第1に、高周波の送信信号を増幅する電力増幅装置であって、前記送信信号を増幅する電力増幅器と、前記電力増幅器の利得を検出する利得検出部と、前記電力増幅器の利得と前記電力増幅器の電源電圧値とを関連づけた関連情報を持つ関連情報保持部と、前記関連情報に基づいて前記電力増幅器に供給する電源電圧の制御を行う制御部と、を備える電力増幅装置である。
この構成により、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、電力増幅器のコレクタ電圧を制御することにより所要の歪み特性を確保することができるため、電力増幅装置の高効率化および低消費電力化が実現可能となる。
本発明は、第2に、上記の電力増幅装置であって、前記利得検出部は、前記電力増幅器の入力電力を検出する入力電力検出部と前記電力増幅器の出力電力を検出する出力電力検出部とを有して構成されるものを含む。
この構成により、入力電力検出部および出力電力検出部によって電力増幅器の利得を検出し、電力増幅器に供給する電源電圧の制御が可能となる。
本発明は、第3に、上記の電力増幅装置であって、前記利得検出部の前記入力電力検出部は、前記電力増幅器の入力部に接続される方向性結合器を有して構成され、前記出力電力検出部は、前記電力増幅器の出力部に接続される方向性結合器を有して構成されるものを含む。
この構成により、方向性結合器を用いて電力増幅器の利得を検出し、電力増幅器に供給する電源電圧の制御が可能となる。
本発明は、第4に、上記の電力増幅装置であって、前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第1の電圧V1と、前記第1の電圧V1よりも高い所定の第2の電圧V2との2通りの電圧であるものを含む。
この構成により、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、第1の電圧V1および第2の電圧V2を用いて電力増幅器のコレクタ電圧を制御することにより、所要の歪み特性を確保することが可能となる。
本発明は、第5に、上記の電力増幅装置であって、前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第1の電圧V1、前記第1の電圧V1よりも高い所定の第2の電圧V2、および前記第1の電圧V1と前記第2の電圧V2との間に介在する第3の電圧V3であるものを含む。
この構成により、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、第1の電圧V1、第2の電圧V2および第3の電圧V3を用いて電力増幅器のコレクタ電圧を制御することにより、所要の歪み特性を確保することが可能となる。
本発明は、第6に、上記の電力増幅装置であって、前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第1の電圧V1、前記第1の電圧V1よりも高い所定の第2の電圧V2、および前記第1の電圧V1よりも低い所定の第4の電圧V4であるものを含む。
この構成により、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、第1の電圧V1、第2の電圧V2および第4の電圧V4を用いて電力増幅器のコレクタ電圧を制御することにより、所要の歪み特性を確保することが可能となる。
本発明は、第7に、上記の電力増幅装置であって、前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第5の電圧V5から昇圧していき前記関連情報を満たす電圧に設定するものを含む。
この構成により、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、第5の電圧V5から昇圧していき電力増幅器のコレクタ電圧を制御することにより、所要の歪み特性を確保することが可能となる。
本発明は、第8に、上記の電力増幅装置であって、前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第6の電圧V6から降圧していき前記関連情報を満たす電圧に設定するものを含む。
この構成により、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、第6の電圧V6から昇圧していき電力増幅器のコレクタ電圧を制御することにより、所要の歪み特性を確保することが可能となる。
本発明は、第9に、上記の電力増幅装置であって、前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第1の電圧V1から昇圧または降圧していき前記関連情報を満たす電圧に設定するものを含む。
この構成により、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、第1の電圧V1から昇圧または降圧していき電力増幅器のコレクタ電圧を制御することにより、所要の歪み特性を確保することが可能となる。
本発明は、第10に、上記いずれかに記載の電力増幅装置を備えた無線端末装置である。
本発明によれば、アイソレータレス化構成においても負荷変動時に所要の歪み特性の確保が可能となるため、高効率化および低消費電力化を実現することが可能な電力増幅装置を提供できる。
まず、本実施形態の電力増幅装置において前提となる電力増幅器の説明として、電力増幅器の特性について説明する。
図1は、本実施形態に係る電力増幅器の回路図の一例を示す図である。トランジスタ100は、エミッタが接地され、ベースに整合回路101を介して入力部102が接続され、コレクタに整合回路103を介して出力部104が接続される。そして、ベースはバイアス回路108を介して電源端子107が接続され、コレクタはバイアス回路106を介して電源端子105が接続される。この構成により、トランジスタ100は、整合回路101を用いて入力部102との整合を取得し、整合回路103を用いて出力部104との整合を取得している。コレクタ電圧は、電源端子105からバイアス回路106を介して供給をする。ベース電圧は、電源端子107からバイアス回路108を介して供給をする。
図2は、図1に示した本実施形態に係る電力増幅器の入出力特性を示す図である。図2において、入力電力をPin、出力電力をPout、コレクタ電圧をVcc1、Vcc2(Vcc1>Vcc2)としている。
図2から明らかなように、コレクタ電圧が高いほど、入力レベルの増加に伴って出力レベルは増加する。すなわち、コレクタ電圧が高いほど出力信号に含まれる歪みは改善される。このように、一般的に電力増幅器の歪みは、コレクタ電圧を昇圧することにより、改善することができる。
また一方で、電力増幅器は負荷インピーダンスの変動に伴い、歪みが大きく変動する。図3は、本実施形態に係る電力増幅器の負荷条件を示す図であり、負荷条件をVSWR=4とした場合の負荷を示している。ここで、負荷は負荷ナンバー(1)〜(8)の8点とし、また、各負荷はVSWR=4の円周上において等間隔となるインピーダンスを有するものとしている。
図4は、本実施形態に係る電力増幅器のACLR(隣接チャネル漏洩電力:Adjacent Channel Leakage Ratio)を示す図であり、図3に示す8点の負荷および50Ω負荷における電力増幅器のACLR特性を示したものである。ここで、各負荷におけるACLRは、電力増幅器の出力電力およびコレクタ電圧Vccを一定(Vcc=3.5V)として取得したものである。また、送信信号が隣接するチャネルに悪影響を及ぼさないようにするために、ACLRは規格化されている。本図では、規格値を基準として示している。
図4から明らかなように、電力増幅器において出力電力、コレクタ電圧Vccおよび負荷のVSWRが一定であっても、ACLRは負荷インピーダンスに応じて大きく変動する。
図5は、本実施形態に係る電力増幅器のACLR特性を示す図であり、図3に示す8点の負荷および50Ω負荷において、電力増幅器の出力電力を一定とし、コレクタ電圧Vccを2.0Vから4.2Vまで変化させた場合のACLR特性を示したものである。なお、本図はACLR規格値を基準として示している。
図6は、本実施形態に係る電力増幅器の利得特性を示す図であり、図5と同様の条件での利得特性(Gain)を示したものである。なお、本図はコレクタ電圧Vccを3.5Vとした場合の50Ω負荷における利得値を基準として示している。
図5および図6から明らかなように、コレクタ電圧Vccの昇圧に伴いACLRは改善し、利得は上昇する。利得の上昇は、図2を用いて上述したように、コレクタ電圧の昇圧と共に出力レベルが増加することに起因している。
すなわち、電力増幅器における利得とACLRには相関関係があり、利得の低下と共にACLRが劣化する傾向にある。本実施形態は、電力増幅器のACLRと利得の相関関係を用い、負荷インピーダンスに応じた電圧を電力増幅器に供給することにより、ACLRを改善し、高効率化および低消費電力化を実現するものである。
(第1の実施形態)
図7は、本発明の第1の実施形態に係る電力増幅装置を含む無線端末の主要な構成を示すブロック図である。
図7に示すように、本実施形態の無線端末は、送信信号を増幅する電力増幅器10と、送信信号入力部11と、前記電力増幅器10の入力部に接続された方向性結合器12と、前記方向性結合器12に接続された検波回路13と、前記電力増幅器10の出力部に接続された方向性結合器14と、前記方向性結合器14に接続された検波回路15と、前記電力増幅器10の利得と前記電力増幅器10のコレクタ電圧値とを関連づけた関連情報を持つ関連情報保持部の機能を有するメモリ16と、前記メモリ16の関係情報に基づいて前記電力増幅器10に供給する電源電圧(コレクタ電圧)の制御を行う制御部17と、前記制御部17からの制御信号により前記電力増幅器10のコレクタ電圧を供給するDC/DCコンバータ18と、前記DC/DCコンバータ18に電源電圧を供給する電池19と、前記電力増幅器10からの出力電力を送信するアンテナ20とを有するものである。メモリ16は、不揮発メモリ(RAMまたはROM)等により構成され、前記電力増幅器10の利得とコレクタ電圧値とを関連づけた関係式等の関連情報がテーブル等によって格納されている。
次に動作について説明する。電力増幅器10の送信信号入力部11には、送信部の変調回路で変調処理が行われ、所定の高周波にアップコンバートされた送信信号が入力される。電力増幅器10は、入力された高周波の送信信号の増幅を行う。電力増幅された送信信号は、アンテナ20から放射されて送信される。
検波回路13は、一般的に検波ダイオードから構成され、方向性結合器12と共に用いることで、電力増幅器10における入力電力の検波電圧を取得するものである。検波回路15は、同様に、方向性結合器14と共に用いることで、電力増幅器10における出力電力の検波電圧を取得するものである。これらの方向性結合器12および検波回路13、方向性結合器14および検波回路15が利得検出部の機能を有する。
制御部17は、検波回路13および検波回路15から得られる入出力検波電圧を用い、電力増幅器10の利得を算出する。その後、電力増幅器10の利得と電力増幅器10のコレクタ電圧値とを関連づけた関係式が格納されているメモリ16を参照し、本関係式に基づくコレクタ電圧を電力増幅器10に供給するために、DC/DCコンバータ18に電圧制御信号を送信する。
図8は、本発明の第1の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャートであり、制御部17で行う制御手順を示している。なお、本フローチャートは、一例として、図5および図6に示すACLRおよび利得特性を有する電力増幅器を対象とした制御処理を示している。
電力増幅器10のコレクタ電圧Vccを設定する際に、まず、Vccを3.5V(第1の電圧V1)とした場合の利得を測定し、これをG@3.5Vとする(ステップS11)。また、Vccを4.1V(第2の電圧V2)とした場合の利得を測定し、これをG@4.1Vとする(ステップS12)。そして、G@4.1VとG@3.5Vとの差が0.5dB以下かどうかを判定し(ステップS13)、差が0.5dB以下の場合はVcc=3.5Vに設定する(ステップS14)。一方、利得の差が0.5dBより大きい場合はVcc=4.1Vに設定する(ステップS15)。
図5から明らかなように、電力増幅器10のACLRは、コレクタ電圧Vccを4.1Vとすると、図3に示す負荷ナンバー(1)〜(8)の8点の負荷全てにおいて、規格値を満足する。コレクタ電圧Vccの初期値を3.5Vとすると、この電圧値におけるACLRは、負荷ナンバー(4),(5)および(6)の負荷において規格割れが生じ、負荷ナンバー(1),(2),(3),(7)および(8)の負荷においては規格値を満足する。
図6から明らかなように、コレクタ電圧Vccが3.5Vと4.1Vの電圧間における負荷ナンバー(4),(5)および(6)の各負荷における利得差は、負荷ナンバー(1),(2),(3),(7)および(8)の負荷の各負荷における利得差と比較して極めて大きい。
このように、電力増幅器のACLRと利得には相関関係がある。負荷ナンバー(1),(2),(3),(7)および(8)の負荷において、コレクタ電圧Vccを3.5Vと4.1Vとした場合に、これらの電圧間で利得差が最大となるのは、負荷ナンバー(7)の負荷であり、その差分は0.5dBである。
そこで、図8に示す第1の実施形態では、上記特性に基づき、コレクタ電圧Vccの初期設定値3.5Vと所定の負荷条件においてACLRを満足する昇圧値4.1Vとにおける利得差を算出し、その差分が0.5dB以下であればコレクタ電圧Vccは3.5Vに設定し、0.5dBよりも大きければコレクタ電圧Vccは4.1Vに設定する。
このような第1の実施形態によれば、アンテナのインピーダンス、すなわち、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、電力増幅器のコレクタ電圧を制御することによりACLR特性を改善することができる。したがって、アイソレータレス化を図った構成においても所要の歪み特性の確保が可能となるため、高効率化および低消費電力化を実現する電力増幅装置を提供することができる。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャートである。第2の実施形態は、図7に示した第1の実施形態と同様の構成において、制御部17で行う電力増幅器制御の動作を一部変更したものである。なお、本フローチャートは、一例として、図5および図6に示すACLRおよび利得特性を有する電力増幅器を対象とした制御処理を示している。
電力増幅器10のコレクタ電圧Vccを設定する際に、まず、Vccを3.5Vとした場合の利得を測定し、これをG@3.5Vとする(ステップS21)。また、Vccを3.6V(第3の電圧V3)とした場合の利得を測定し、これをG@3.6Vとする(ステップS22)。そして、G@3.6VとG@3.5Vとの差が0.2dB以下かどうかを判定し(ステップS23)、差が0.2dB以下の場合はVcc=3.5Vに設定する(ステップS24)。一方、利得の差が0.2dBより大きい場合はVcc=4.1Vに設定する(ステップS25)。
図5から明らかなように、電力増幅器10のACLRは、コレクタ電圧Vccを4.1Vとすると、図3に示す負荷ナンバー(1)〜(8)の8点の負荷全てにおいて、規格値を満足する。コレクタ電圧Vccの初期値を3.5Vとすると、この電圧値におけるACLRは、負荷ナンバー(4),(5)および(6)の負荷において規格割れが生じ、負荷ナンバー(1),(2),(3),(7)および(8)の負荷においては規格値を満足する。
図6から明らかなように、負荷ナンバー(4),(5)および(6)の各負荷におけるコレクタ電圧Vccが3.5Vの場合のコレクタ電圧Vcc−利得特性の傾きは、他の負荷ナンバー(1),(2),(3),(7)および(8)の負荷の各負荷における傾きと比較すると極めて大きい。
このように、電力増幅器のACLRと利得には相関関係がある。負荷ナンバー(1),(2),(3),(7)および(8)の負荷において、コレクタ電圧Vccを3.5Vと3.6Vとした場合に、これらの電圧間で利得差が最大となるのは、負荷ナンバー(7)の負荷であり、その差分は0.2dBである。
そこで、図9に示す第2の実施形態では、上記特性に基づき、コレクタ電圧Vccの初期設定値3.5Vと隣接するコレクタ電圧値3.6Vとにおける利得差を算出し、その差分が0.2dB以下であればコレクタ電圧Vccは3.5Vに設定し、0.2dBよりも大きければコレクタ電圧Vccは4.1Vに設定する。
このような第2の実施形態によれば、アンテナのインピーダンス、すなわち、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、電力増幅器のコレクタ電圧を制御することによりACLR特性を改善することができる。したがって、アイソレータレス化を図った構成においても所要の歪み特性の確保が可能となるため、高効率化および低消費電力化を実現する電力増幅装置を提供することができる。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャートである。第3の実施形態は、図7に示した第1の実施形態と同様の構成において、制御部17で行う電力増幅器制御の動作を一部変更したものである。なお、本フローチャートは、一例として、図5および図6に示すACLRおよび利得特性を有する電力増幅器を対象とした制御処理を示している。
電力増幅器10のコレクタ電圧Vccを設定する際に、まず、Vccを3.5Vとした場合の利得を測定し、これをG@3.5Vとする(ステップS31)。また、Vccを3.4V(第4の電圧V4)とした場合の利得を測定し、これをG@3.4Vとする(ステップS32)。そして、G@3.4VとG@3.5Vとの差が0.2dB以下かどうかを判定し(ステップS33)、差が0.2dB以下の場合はVcc=3.5Vに設定する(ステップS34)。一方、利得の差が0.2dBより大きい場合はVcc=4.1Vに設定する(ステップS35)。
図5から明らかなように、電力増幅器10のACLRは、コレクタ電圧Vccを4.1Vとすると、図3に示す負荷ナンバー(1)〜(8)の8点の負荷全てにおいて、規格値を満足する。コレクタ電圧Vccの初期値を3.5Vとすると、この電圧値におけるACLRは、負荷ナンバー(4),(5)および(6)の負荷において規格割れが生じ、負荷ナンバー(1),(2),(3),(7)および(8)の負荷においては規格値を満足する。
図6から明らかなように、負荷ナンバー(4),(5)および(6)の各負荷におけるコレクタ電圧Vccが3.5Vの場合のコレクタ電圧Vcc−利得特性の傾きは、他の負荷ナンバー(1),(2),(3),(7)および(8)の負荷の各負荷における傾きと比較すると極めて大きい。
このように、電力増幅器のACLRと利得には相関関係がある。負荷ナンバー(1),(2),(3),(7)および(8)の負荷において、コレクタ電圧Vccを3.5Vと3.4Vとした場合に、これらの電圧間で利得差が最大となるのは、負荷ナンバー(7)の負荷であり、その差分は0.2dBである。
そこで、図10に示す第3の実施形態では、上記特性に基づき、コレクタ電圧Vccの初期設定値3.5Vと隣接するコレクタ電圧値3.4Vとにおける利得差を算出し、その差分が0.2dB以下であればコレクタ電圧Vccは3.5Vに設定し、0.2dBよりも大きければコレクタ電圧Vccは4.1Vに設定する。
このような第3の実施形態によれば、アンテナのインピーダンス、すなわち、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、電力増幅器のコレクタ電圧を制御することによりACLR特性を改善することができる。したがって、アイソレータレス化を図った構成においても所要の歪み特性の確保が可能となるため、高効率化および低消費電力化を実現する電力増幅装置を提供することができる。
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャートである。第4の実施形態は、図7に示した第1の実施形態と同様の構成において、制御部17で行う電力増幅器制御の動作を一部変更したものである。なお、本フローチャートは、一例として、図5および図6に示すACLRおよび利得特性を有する電力増幅器を対象とした制御処理を示している。
電力増幅器10のコレクタ電圧Vccを設定する際に、まず0番目の利得(G0)の測定として、Vccを3.4V(第5の電圧V5)とした場合の利得を測定し、これをG0:利得@3.4Vとする(ステップS41)。そして、n=1とし(ステップS42)、nが7より小さいかどうかを判定し(ステップS43)、初めはn=1で7より小さいので、n番目の利得(Gn)の測定として、Vccを(3.4+0.1×n)Vとした場合の利得を測定し、これをGn:利得@(3.4+0.1×n)Vとする(ステップS44)。
そして、GnとGn−1との差が0.2dBより大きいかどうかを判定し(ステップS45)、差が0.2dBより大きい場合はn=n+1とし(ステップS46)、ステップS43に戻る。ここで、n=7となるか、またはGnとGn−1との差が0.2dB以下となるまでステップS43〜S46の処理を繰り返す。n=7となるか、またはGnとGn−1との差が0.2dB以下となると、Vcc=3.5+0.1×(n−1)Vに設定する(ステップS47)。
図5から明らかなように、電力増幅器10のACLRは、コレクタ電圧Vccを4.1Vとすると、図3に示す負荷ナンバー(1)〜(8)の8点の負荷全てにおいて、規格値を満足する。コレクタ電圧Vccの初期値を3.5Vとすると、この電圧値におけるACLRは、負荷ナンバー(4),(5)および(6)の負荷において規格割れが生じ、負荷ナンバー(1),(2),(3),(7)および(8)の負荷においては規格値を満足する。
また、コレクタ電圧Vccの昇圧に伴い、ACLRは改善する。負荷ナンバー(4),(5)および(6)の各負荷が規格値を満足するコレクタ電圧Vccは、負荷ナンバー(4)の負荷において3.8V、負荷ナンバー(5)の負荷において4.1V、負荷ナンバー(6)の負荷において3.8Vである。
図6から明らかなように、コレクタ電圧Vccの昇圧に伴い、コレクタ電圧Vcc−利得特性の傾きは小さくなる。
このように、電力増幅器のACLRと利得には相関関係がある。負荷ナンバー(1),(2),(3),(7)および(8)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが3.5Vと3.4Vの電圧間、負荷ナンバー(4)および(6)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが3.8Vと3.7Vの電圧間、負荷ナンバー(5)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが4.1Vと4.0Vの電圧間とした場合に、これらの電圧間で利得差が最大となるのは、負荷ナンバー(7)の負荷であり、その差分は0.2dBである。
そこで、図11に示す第4の実施形態では、上記特性に基づき、コレクタ電圧Vccの初期設定値3.5Vに隣接する電圧との利得差を算出するとともに、その差分が0.2dB以下となる電圧まで昇圧を行い、そのときの電圧に基づいてコレクタ電圧Vccを設定する。
このような第4の実施形態によれば、アンテナのインピーダンス、すなわち、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、電力増幅器のコレクタ電圧を制御することによりACLR特性を改善することができる。したがって、アイソレータレス化を図った構成においても所要の歪み特性の確保が可能となるため、高効率化および低消費電力化を実現する電力増幅装置を提供することができる。
(第5の実施形態)
図12は、本発明の第5の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャートである。第5の実施形態は、図7に示した第1の実施形態と同様の構成において、制御部17で行う電力増幅器制御の動作を一部変更したものである。なお、本フローチャートは、一例として、図5および図6に示すACLRおよび利得特性を有する電力増幅器を対象とした制御処理を示している。
電力増幅器10のコレクタ電圧Vccを設定する際に、まず0番目の利得(G0)の測定として、Vccを4.1V(第6の電圧V6)とした場合の利得を測定し、これをG0:利得@4.1Vとする(ステップS51)。そして、n=1とし(ステップS52)、n番目の利得(Gn)の測定として、Vccを(4.1−0.1×n)Vとした場合の利得を測定し、これをGn:利得@(4.1−0.1×n)Vとする(ステップS53)。
そして、Gn−1とGnとの差が0.1dBより大きいかどうかを判定し(ステップS54)、差が0.1dBより大きい場合はn=n+1とし(ステップS55)、ステップS53に戻る。ここで、Gn−1とGnとの差が0.1dB以下となるまでステップS53〜S55の処理を繰り返す。Gn−1とGnとの差が0.1dB以下となると、Vcc=4.1−0.1×(n−1)Vに設定する(ステップS56)。
図5から明らかなように、電力増幅器10のACLRは、コレクタ電圧Vccを4.1Vとすると、図3に示す負荷ナンバー(1)〜(8)の8点の負荷全てにおいて、規格値を満足する。
また、コレクタ電圧Vccの降圧に伴い、ACLRは劣化する。負荷ナンバー(1)〜(8)の各負荷が規格値を満足するコレクタ電圧Vccの最低電圧は、負荷ナンバー(1)の負荷において2.3V、負荷ナンバー(2)の負荷において2.4V、負荷ナンバー(3)の負荷において3.2V、負荷ナンバー(4)の負荷において3.8V、負荷ナンバー(5)の負荷において4.1V、負荷ナンバー(6)の負荷において3.8V、負荷ナンバー(7)の負荷において3.3V、負荷ナンバー(8)の負荷において2.7Vである。
図6から明らかなように、コレクタ電圧Vccの降圧に伴い、コレクタ電圧Vcc−利得特性の傾きは大きくなる。
このように、電力増幅器のACLRと利得には相関関係がある。負荷ナンバー(1)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが2.3Vと2.2Vの電圧間、負荷ナンバー(2)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが2.4Vと2.3Vの電圧間、負荷ナンバー(3)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが3.2Vと3.1Vの電圧間、負荷ナンバー(4)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが3.8Vと3.7Vの電圧間、負荷ナンバー(5)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが4.1Vと4.0Vの電圧間、負荷ナンバー(6)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが3.8Vと3.7Vの電圧間、負荷ナンバー(7)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが3.3Vと3.2Vの電圧間、負荷ナンバー(8)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが2.7Vと2.6Vの電圧間とした場合に、これらの電圧間で利得差が最小となるのは、負荷ナンバー(4)の負荷であり、その差分は0.1dBである。
そこで、図12に示す第5の実施形態では、上記特性に基づき、コレクタ電圧Vccの初期設定値を4.1Vとし、この電圧値に隣接する電圧との利得差を算出するとともに、その差分が0.1dB以下となる電圧まで降圧を行い、そのときの電圧に基づいてコレクタ電圧Vccを設定する。
このような第5の実施形態によれば、アンテナのインピーダンス、すなわち、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、電力増幅器のコレクタ電圧を制御することによりACLR特性を改善することができる。したがって、アイソレータレス化を図った構成においても所要の歪み特性の確保が可能となるため、高効率化および低消費電力化を実現する電力増幅装置を提供することができる。
(第6の実施形態)
図13は、本発明の第6の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャートである。第6の実施形態は、図7に示した第1の実施形態と同様の構成において、制御部17で行う電力増幅器制御の動作を一部変更したものである。なお、本フローチャートは、一例として、図5および図6に示すACLRおよび利得特性を有する電力増幅器を対象とした制御処理を示している。
電力増幅器10のコレクタ電圧Vccを設定する際に、まずVccを3.5Vとした場合の利得(G3.5)を測定し、これをG3.5:利得@3.5Vとする(ステップS61)。また、Vccを3.6Vとした場合の利得(G3.6)を測定し、これをG3.6:利得@3.6Vとする(ステップS62)。そして、G3.6とG3.5との差が0.1dBより大きいかどうかを判定し(ステップS63)、差が0.1dBより大きい場合はステップS64に進む。
このステップS64以降では昇圧処理を行う。まずn=1とし(ステップS64)、Vccを(3.5+0.1×(n+1))Vとした場合の利得を測定し、これをG(3.5+0.1×(n+1)):利得@(3.5+0.1×(n+1))Vとする(ステップS65)。そして、G(3.5+0.1×(n+1))とG(3.5+0.1×n)との差が0.1dBより大きいかどうかを判定し(ステップS66)、差が0.1dBより大きい場合はn=n+1とし(ステップS67)、ステップS65に戻る。ここで、G(3.5+0.1×(n+1))とG(3.5+0.1×n)との差が0.1dB以下となるまでステップS65〜S67の処理を繰り返す。G(3.5+0.1×(n+1))とG(3.5+0.1×n)との差が0.1dB以下となると、Vcc=(3.5+0.1×n)Vに設定する(ステップS68)。
一方、ステップS63でG3.6とG3.5との差が0.1dB以下の場合は、ステップS69に進む。このステップS69以降では降圧処理を行う。まずn=1とし(ステップS69)、Vccを(3.5−0.1×n)Vとした場合の利得を測定し、これをG(3.5−0.1×n):利得@(3.5−0.1×n)Vとする(ステップS70)。そして、G(3.5−0.1×(n−1))とG(3.5−0.1×n)との差が0.1dBより大きいかどうかを判定し(ステップS71)、差が0.1dBより大きい場合はn=n+1とし(ステップS72)、ステップS70に戻る。ここで、G(3.5−0.1×(n−1))とG(3.5−0.1×n)との差が0.1dB以下となるまでステップS70〜S72の処理を繰り返す。G(3.5−0.1×(n−1))とG(3.5−0.1×n)との差が0.1dB以下となると、Vcc=(3.5−0.1×(n−1))Vに設定する(ステップS73)。
図5から明らかなように、電力増幅器10のACLRは、コレクタ電圧Vccを4.1Vとすると、図3に示す負荷ナンバー(1)〜(8)の8点の負荷全てにおいて、規格値を満足する。
また、コレクタ電圧Vccの昇圧に伴い、ACLRは改善し、コレクタ電圧Vccの降圧に伴い、ACLRは劣化する。負荷ナンバー(1)〜(8)の各負荷が規格値を満足するコレクタ電圧Vccの最低電圧は、負荷ナンバー(1)の負荷において2.3V、負荷ナンバー(2)の負荷において2.4V、負荷ナンバー(3)の負荷において3.2V、負荷ナンバー(4)の負荷において3.8V、負荷ナンバー(5)の負荷において4.1V、負荷ナンバー(6)の負荷において3.8V、負荷ナンバー(7)の負荷において3.3V、負荷ナンバー(8)の負荷において2.7Vである。
図6から明らかなように、コレクタ電圧Vccの昇圧に伴い、コレクタ電圧Vcc−利得特性の傾きは小さくなり、コレクタ電圧Vccの降圧に伴い、コレクタ電圧Vcc−利得特性の傾きは大きくなる。
このように、電力増幅器のACLRと利得には相関関係がある。負荷ナンバー(1)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが2.3Vと2.2Vの電圧間、負荷ナンバー(2)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが2.4Vと2.3Vの電圧間、負荷ナンバー(3)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが3.2Vと3.1Vの電圧間、負荷ナンバー(4)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが3.8Vと3.7Vの電圧間、負荷ナンバー(5)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが4.1Vと4.0Vの電圧間、負荷ナンバー(6)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが3.8Vと3.7Vの電圧間、負荷ナンバー(7)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが3.3Vと3.2Vの電圧間、負荷ナンバー(8)の負荷においてはコレクタ電圧Vccが2.7Vと2.6Vの電圧間とした場合に、これらの電圧間で利得差が最小となるのは、負荷ナンバー(4)の負荷であり、その差分は0.1dBである。
そこで、図13に示す第6の実施形態では、上記特性に基づき、コレクタ電圧Vccの初期設定値を3.5Vとし、この電圧値に隣接する電圧との利得差を算出するとともに、その差分が0.1dB以下となる電圧まで昇圧または降圧を行い、そのときの電圧に基づいてコレクタ電圧Vccを設定する。
このような第6の実施形態によれば、アンテナのインピーダンス、すなわち、電力増幅器の負荷インピーダンスが変化しても、電力増幅器のコレクタ電圧を制御することによりACLR特性を改善することができる。したがって、アイソレータレス化を図った構成においても所要の歪み特性の確保が可能となるため、高効率化および低消費電力化を実現する電力増幅装置を提供することができる。
(第7の実施形態)
図14は、本発明の第7の実施形態に係る電力増幅装置を含む無線端末の主要な構成を示すブロック図である。本実施形態において、図7に示した第1の実施形態と同様の部分については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第7の実施形態では、電力増幅器10の入力部に入力電力検出器21が接続され、電力増幅器10の出力部に出力電力検出器22が接続されて設けられる。これらの入力電力検出器21および出力電力検出器22が利得検出部の機能を有する。
次に動作について説明する。入力電力検出器21は、電力増幅器10における入力電力を取得するものである。出力電力検出器22は、電力増幅器10における出力電力を取得するものである。制御部17は、入力電力検出器21および出力電力検出器22からの入出力電力を用い、電力増幅器10の利得を算出する。その後、電力増幅器10の利得と電力増幅器10のコレクタ電圧値とを関連づけた関係式が格納されているメモリ16を参照し、本関係式に基づくコレクタ電圧を電力増幅器10に供給するために、DC/DCコンバータ18に電圧制御信号を送信する。
なお、無線端末の構成上、入力電力または出力電力が既知となる機能を有する場合は、その値を用いて電力増幅器10の利得を算出すればよい。このため、改めて入力電力検出器21または出力電力検出器22を設ける必要性はない。
このような第7の実施形態によれば、第1から第6の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第8の実施形態)
図15は、本発明の第8の実施形態に係る電力増幅装置を含む無線端末の主要な構成を示すブロック図である。本実施形態において、図7に示した第1の実施形態と同様の部分については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第8の実施形態では、電力増幅器10の入力部と出力部との間に利得検出器31が接続されて設けられる。この利得検出器31が利得検出部の機能を有する。
次に動作について説明する。利得検出器31は、電力増幅器10の利得を検出するものである。制御部17は、電力増幅器10の利得と電力増幅器10のコレクタ電圧値とを関連づけた関係式が格納されているメモリ16を参照し、本関係式に基づくコレクタ電圧を電力増幅器10に供給するために、DC/DCコンバータ18に電圧制御信号を送信する。
なお、無線端末の構成上、電力増幅器10の利得が既知となる機能を有する場合は、その値を用いればよい。このため、改めて利得検出器31を設ける必要性はない。
このような第8の実施形態によれば、第1から第7の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上述した第1〜第6の実施形態では、具体例を挙げて説明を行ったが、利得特性に応じて電力増幅器の電源電圧を制御する手法であれば、これに限るものではなく、種々の特性を持つ電力増幅器に応じて本実施形態と同様に適用すればよい。
以上のように、本実施形態の電力増幅装置は、電力増幅器の利得特性に応じて電源電圧を制御し、負荷インピーダンスに応じた電圧を電力増幅器に供給することにより、所要の歪み特性の確保を図るため、高効率化および低消費電力化を実現できる。この電力増幅装置は、例えば基地局とデータ通信を行う無線端末など、使用状態や周囲環境などで負荷インピーダンスが変動する無線端末に適用することにより、格別の効果を奏するものである。
なお、本発明は上記の実施形態において示されたものに限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
本発明は、負荷変動時においても所要の歪み特性を確保することが可能であるアイソレータレス化構成であるため、高効率化および低消費電力化を実現することが可能となる効果を有し、例えば基地局とデータ通信を行う無線端末などに設けられる電力増幅装置等として有用である。
本実施形態に係る電力増幅器の回路図の一例を示す図 本実施形態に係る電力増幅器の入出力特性を示す図 本実施形態に係る電力増幅器の負荷条件を示す図 本実施形態に係る電力増幅器のACLR特性を示す図 本実施形態に係る電力増幅器のACLR特性を示す図 本実施形態に係る電力増幅器の利得特性を示す図 本発明の第1の実施形態に係る電力増幅装置を含む無線端末の主要な構成を示すブロック図 本発明の第1の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャート 本発明の第2の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャート 本発明の第3の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャート 本発明の第4の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャート 本発明の第5の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャート 本発明の第6の実施形態に係る電力増幅器制御のフローチャート 本発明の第7の実施形態に係る電力増幅装置を含む無線端末の主要な構成を示すブロック図 本発明の第8の実施形態に係る電力増幅装置を含む無線端末の主要な構成を示すブロック図
符号の説明
10 電力増幅器
11 送信信号入力部
12,14 方向性結合器
13,15 検波回路
16 メモリ
17 制御部
18 DC/DCコンバータ
19 電池
20 アンテナ
21 入力電力検出器
22 出力電力検出器
31 利得検出器
100 トランジスタ
101,103 整合回路
102 入力部
104 出力部
105,107 電源端子
106,108 バイアス回路

Claims (10)

  1. 高周波の送信信号を増幅する電力増幅装置であって、
    前記送信信号を増幅する電力増幅器と、
    前記電力増幅器の利得を検出する利得検出部と、
    前記電力増幅器の利得と前記電力増幅器の電源電圧値とを関連づけた関連情報を持つ関連情報保持部と、
    前記関連情報に基づいて前記電力増幅器に供給する電源電圧の制御を行う制御部と、
    を備える電力増幅装置。
  2. 請求項1に記載の電力増幅装置であって、
    前記利得検出部は、前記電力増幅器の入力電力を検出する入力電力検出部と前記電力増幅器の出力電力を検出する出力電力検出部とを有して構成される電力増幅装置。
  3. 請求項2に記載の電力増幅装置であって、
    前記利得検出部の前記入力電力検出部は、前記電力増幅器の入力部に接続される方向性結合器を有して構成され、前記出力電力検出部は、前記電力増幅器の出力部に接続される方向性結合器を有して構成される電力増幅装置。
  4. 請求項1に記載の電力増幅装置であって、
    前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第1の電圧V1と、前記第1の電圧V1よりも高い所定の第2の電圧V2との2通りの電圧である電力増幅装置。
  5. 請求項1に記載の電力増幅装置であって、
    前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第1の電圧V1、前記第1の電圧V1よりも高い所定の第2の電圧V2、および前記第1の電圧V1と前記第2の電圧V2との間に介在する第3の電圧V3である電力増幅装置。
  6. 請求項1に記載の電力増幅装置であって、
    前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第1の電圧V1、前記第1の電圧V1よりも高い所定の第2の電圧V2、および前記第1の電圧V1よりも低い所定の第4の電圧V4である電力増幅装置。
  7. 請求項1に記載の電力増幅装置であって、
    前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第5の電圧V5から昇圧していき前記関連情報を満たす電圧に設定する電力増幅装置。
  8. 請求項1に記載の電力増幅装置であって、
    前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第6の電圧V6から降圧していき前記関連情報を満たす電圧に設定する電力増幅装置。
  9. 請求項1に記載の電力増幅装置であって、
    前記制御部の制御により前記電力増幅器に供給する電源電圧は、初期設定の第1の電圧V1から昇圧または降圧していき前記関連情報を満たす電圧に設定する電力増幅装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の電力増幅装置を備えた無線端末装置。
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