JP2009004660A - 電子回路基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】無駄なスペースを極力減らしつつ、端子ピッチの異なる電子部品を、小型に且つ最適に共通して実装できるようにする電子回路基板を提供する
【解決手段】電子回路基板1は大型ダイオードの各リード端子にそれぞれ対応して、複数のスルーホール21,22,23を並設してなる第1実装部28と、小型ダイオードの各リード端子にそれぞれ対応して、複数のスルーホール24,25,26を並設してなる第2実装部29とを備えている。また第1実装部28は、複数の大型ダイオードを実装するのに、それぞれが間隔を置いて複数配置され、第2実装部29は、隣り合う一方の第1実装部28と他方の第1実装部28との間に配置され、第2実装部29の一端にあるスルーホール24が、一方の第1実装部28の他端にあるスルーホール23と兼用して設けられ、第2実装部29の他端にあるスルーホール26が、他方の第1実装部28の一端にあるスルーホール21と兼用して設けられる。
【選択図】図1C

Description

本発明は、スイッチング電源装置などに代表される各種電気機器内部に使用される電子部品を実装する電子回路基板に関する。
従来、板状に形成した絶縁板となる基材上に、配線パターンを印刷してなる電子回路基板に、抵抗やコンデンサの他、半導体ICやトランスなどの様々な電子部品を実装して電子回路を構成し、これを電子機器に組込む電子回路組込体が知られており、小型化および高密度化されてきている。そして実装方法として電子部品は、電子回路基板の表面に形成した導電パッドに直接半田付けする表面実装対応(特許文献1参照)と、リード線やチップの脚などを電子回路基板に設けたスルーホール(部品穴)に貫通させた上で、裏面側から半田付けするディスクリート対応に大別できる。
電子部品としての例えばダイオードは、アノードとカソードの2つの端子をもつ半導体素子であり、アノードからカソードへ電流を一方向しか流さない性質を持っている。またダイオード自体は発熱体であり、このような発熱を伴っている電子部品は、一般に冷却方法として放熱器すなわち放熱フィンなどを通じて放熱し、送風などで冷却することによって、装置内の温度上昇を低減している。
図5Aおよび図5Bは、ディスクリート対応の電子部品として、3端子のダイオードの一例を示している。ここでダイオード50は、図5Aのように2個のダイオード素子54,54のカソードどうしを接続して構成され、また図5Bのようにこれらのダイオード素子54,54は1つのパッケージ55に収められている。そして、パッケージ55の下部には導電性を有する3つのリード端子51,52,53が、所定の間隔(ピッチ)を置いて各々突出して並設され、両端側の第1端子51および第3端子53が、それぞれ一方のダイオード54と他方のダイオード54のアノードとなり、真中の第2端子52が2個のダイオード素子54,54に共通のカソードとなるように配置される。
各ダイオード50のパッケージ55は、図4で示すように、放熱器65に形成した受熱板59の一側面と接してねじ56によって固定され、受熱板59の他側面には複数の放熱フィン60が並列に備えられる。これにより、発熱したダイオード50はパッケージ55から放熱板59を通じ放熱フィン60から放熱することによって冷却される。そのため放熱器65は、熱伝導性の良好な例えばアルミニウムなどで構成される。
図3Aは、大型にパッケージ化されたダイオード50として、大型ダイオード3,4,5を3個並んで実装した例を示している。同図に示すように、受熱板59は、大型ダイオード3,4,5を固定するために、水平方向に並んで等間隔のピッチaで3箇所のタップ孔71が開口形成される。また、各大型ダイオード3,4,5のパッケージ55には、止着部材であるねじ56を挿通するための孔(図示せず)が備えられ、この孔を通してねじ56を受熱板59のタップ孔71に螺合することで、各大型ダイオード3,4,5のパッケージ55を受熱板59にそれぞれ取付け固定できる。さらに、ダイオード50のリード端子51,52,53に相当して、大型ダイオード3,4,5にはリード端子31,32,33が設けられる。
大型ダイオード3,4,5の各リード端子31,32,33の配置は、上記で説明したように、両端の第1リード端子31と第3リード端子33がダイオード素子54のアノードとなり、真中の第2リード端子32が各ダイオード素子54,54に共通のカソードとなる。そして、一例として各リード端子31,32,33は、5.5mmの等間隔なピッチLで配置される。
一方、大型ダイオード3,4,5を含めた各種電子部品を実装する電子回路基板58は、周知のように絶縁板となる基材の片面若しくは両面に、銅箔などの配線パターン(図示せず)を形成してなり、大型ダイオード3,4,5のそれぞれのリード端子31,32,33に対応して、配線パターンと導通するメッキ処理されたスルーホール57が設けられる。このスルーホール57は、リード端子31,32,33と同じピッチLで等間隔に配置され、各リード端子31,32,33を対応するスルーホール57の一側から挿通し、電子回路基板58の他側でリード端子31,32,33とスルーホール57との間を半田付け接続することで、図3Aで示されるような大型ダイオード3,4,5の電子回路基板58への組み込みが実現できる。
特開平10−294553号公報
上述した電子部品としてのダイオード50は、電流容量の違いなどから、パッケージ55の形状や、リード端子51,52,53のピッチが異なる様々な部品仕様が用意されている。ここでダイオード50として、前記大型ダイオード3,4,5に代えて、小型にパッケージ化された小型ダイオード6,7を2個並んで実装する例を図3Bに示す。
小型ダイオード6,7の各リード端子41,42,43の配置も、両端の第1リード端子41と第3リード端子43がダイオード素子54のアノードとなり、真中の第2リード端子52が各ダイオード素子54,54に共通のカソードとなる。但し、リード端子41,42,43間のピッチL’は、前記大型ダイオード3,4,5における各リード端子31,32,33のピッチLよりも狭く、2.5mm間隔で配置される。
ここで、大型ダイオード3,4,5に取付けられる部品を、小型ダイオード6,7にも利用できれば、設置スペースとコストの面で問題はなくなる。そこで前記放熱器65は、大型ダイオード3,4,5を取付け固定するのに設けたタップ孔71をそのまま利用するか、さもなければ別な位置に小型ダイオード6,7に対応する専用のタップ孔を設けることで、共通する放熱器65に、大型ダイオード3,4,5だけでなく、代わりに小型ダイオード6,7をも取付け固定することができる。
一方、小型ダイオード6,7におけるリード端子41,42,43のピッチL’は、大型ダイオード3,4,5におけるリード端子31,32,33とピッチLとサイズが合わない。したがって、電子回路基板58に設けたスルーホール57にも、小型ダイオード6,7のリード端子41,42,43を挿通できるようにするには、スルーホール57の開口を広げなければならないが、これは半田付け接続時に、大型ダイオード3,4,5のリード端子31,32,33や小型ダイオード6,7のリード端子41,42,43に対する半田の上がりが悪くなるため、実際には使用できない。また、こうした問題を避けるために、大型ダイオード3,4,5のリード端子31,32,33に対応した各スルーホール57とは別に、小型ダイオード6,7のリード端子41,42,43に対応した各スルーホールを、同一の電子回路基板58にそれぞれ独立して設けることも考えられるが、この場合は電子回路基板58に2個分の小型ダイオード6,7の実装スペースが必要になり、電子回路基板58に無駄なスペースが増えてしまう。しかも、ダイオード50のような発熱する電子部品は、隣接する小型ダイオード6,7のパッケージ55を密着して実装できないという制約もある。
そのため、図3Bに示すように、前記電子回路基板58とは別の小型ダイオード6,7に対応したスルーホール67を有する電子回路基板68を用意する必要があり、端子ピッチの異なる2種類の電子部品に対応するには、2種類の電子回路基板58,68を用意しなければならなくなるという問題が生じる。
そこで本発明の目的は、無駄なスペースを極力減らしつつ、端子ピッチの異なる電子部品を、小型に且つ最適に共通して実装できるようにする電子回路基板を提供することにある。
本発明の請求項1の電子回路基板は、第1電子部品の各リード端子にそれぞれ対応して、複数の第1挿通孔を並設してなる第1実装部と、第2電子部品の各リード端子にそれぞれ対応して、複数の第2挿通孔を並設してなる第2実装部とを備え、前記第1実装部は、複数の前記第1電子部品を実装するのに、それぞれが間隔を置いて複数配置され、前記第2実装部は、隣り合う一方と他方の前記第1実装部間に配置され、前記第2実装部の一端にある前記第2挿通孔が、前記一方の第1実装部の他端にある前記第1挿通孔と兼用して設けられ、前記第2実装部の他端にある前記第2挿通孔が、前記他方の第1実装部の一端にある前記第1挿通孔と兼用して設けられる。
本発明の請求項2の電子回路部品は、前記第1電子部品はダイオードであり、この第1電子部品の各リード端子は、前記ダイオードのアノードとなるアノード端子と、前記ダイオードのカソードとなるカソード端子から構成され、前記第2電子部品はダイオードであり、この第2電子部品の各リード端子は、前記ダイオードのアノードとなるアノード端子と、前記ダイオードのカソードとなるカソード端子から構成され、前記第1実装部の両端にある前記第1挿通孔に、前記第1電子部品の前記アノード端子が挿通され、前記第1実装部の中央にある前記第1挿通孔に、前記第1電子部品の前記カソード端子が挿通されるように、前記第1挿通孔を配設すると共に、前記第2実装部の両端にある前記第2挿通孔に、前記第2電子部品の前記アノード端子が挿通され、前記第2実装部の中央にある前記第2挿通孔に、前記第2電子部品の前記カソード端子が挿通されるように、前記第2挿通孔を配設したものである。
本発明の請求項3の電子回路部品は、前記第1電子部品の各リード端子間と同じピッチで、前記第1挿通孔を配置すると共に、前記第2電子部品の各リード端子間と同じピッチで、前記第2挿通孔を配置したものである。
請求項1の発明では、第1電子部品を電子回路基板に実装するには、この第1電子部品の各リード端子を第1実装部の各第1挿通孔にそれぞれ挿入し、半田などで各リード端子とそれに対応する各第1挿通孔を接続する。また、端子ピッチの異なる別な第2電子部品を電子回路部品に実装するには、この第2電子部品の各リード端子を第2実装部の各第2挿通孔にそれぞれ挿入し、半田などで各リード端子とそれに対応する各第2挿通孔を接続すればよい。
ここで、第2実装部は隣り合う一方と他方の第1実装部間に配置されるものの、第2実装部を構成する第2挿通孔の一部は、その両隣に位置する第1実装部の第1挿入孔の一部と兼用して設けられ、第1電子部品と第2電子部品のリード端子の一部を、共通する第1挿通孔と第2挿通孔に挿入して使用することができる。また、第1電子部品や第2電子部品は電子回路基板上で間隔を有して実装されるので、これらの第1電子部品や第2電子部品が発熱する部品であっても、部品間の熱影響を抑えることができる。そのため、どのような異なる端子ピッチの第1電子部品や第2電子部品であっても、無駄なスペースを最小限に抑えて、これらの第1電子部品や第2電子部品を共通の電子回路基板に小型で最適に実装することができる。
請求項2の発明では、特に第1電子部品や第2電子部品が、各リード端子としてアノード端子とカソード端子とを備えたダイオードである場合に、こうしたダイオードのアノード端子が挿通される第1挿通孔や第2挿通孔を兼用させることができ、異なる端子ピッチのダイオードであっても、こうしたダイオードのそれぞれを共通の電子回路基板に小型で最適に実装することができる。
請求項3の発明では、第1電子部品や第2電子部品の各リード端子を無理に広げたりすることなく、そのままの状態で第1挿通孔や第2挿通孔に差し込むことができ、第1電子部品や第2電子部品を実装した状態での信頼性を高めることができる。
以下、本発明に係る電子回路基板の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、従来例と同一部分には同一符号を付し、その共通する箇所の説明は重複を避けるために極力省略する。
図1Aは、本実施例の電子回路基板1に大型ダイオード3,4,5を実装した状態を示しており、また図1Bは、同じ電子回路基板1に小型ダイオード6,7を実装した状態を示している。さらに図1Cは、電子回路基板1の要部平面図である。ダイオード50として、第1電子部品である大型ダイオード3,4,5や、第2電子部品である小型ダイオード6,7の構成は、従来例で説明したものと同じである。
また放熱器2も、従来例で説明した受熱板59や放熱フィン60を一体的に備えている。ここでは、大型ダイオード3,4,5を放熱器2に取付けるためのタップ孔11a(図1B参照)と、小型ダイオード6,7を放熱器2に取付けるためのタップ孔11b(図1A参照)が、別々な位置に設けられる。何れの場合も、各ダイオード50のパッケージ55は、受熱板59の一側面と接してねじ56によって固定される。これにより、発熱したダイオード50はパッケージ55から受熱板59を通じ放熱フィン60から放熱することによって、冷却される。
大型ダイオード3,4,5は、両端の第1リード端子31と第3リード端子33がダイオード素子54のアノードとなり、真中の第2リード端子32が各ダイオード素子54,54に共通のカソードとなる。そして、一例として各リード端子31,32,33は、5.5mmの等間隔なピッチLで配置される。一方、小型ダイオード6,7も、両端の第1リード端子41と第3リード端子43がダイオード素子54のアノードとなり、真中の第2リード端子42が各ダイオード素子54,54に共通のカソードとなる。そして、一例として各リード端子41,42,43間のピッチL’は、2.5mm間隔で配置される。したがって、受熱板59に形成されるタップ孔11a,11bのピッチ間隔bは、8mm(5.5+2.5mm)で決定される。
次に、電子回路基板1の構成について詳しく説明すると、ここでは、大型ダイオード3,4,5の各リード端子31,32,33にそれぞれ対応して、第1挿通孔たるメッキ処理されたスルーホール21,22,23が一列に並んで設けられると共に、小型ダイオード6,7の各リード端子41,42,43にそれぞれ対応して、第2挿通孔たるメッキ処理されたスルーホール24,25,26が一列に並んで設けられる。スルーホール21,22,23は、大型ダイオード3,4,5のリード端子31,32,33がそれぞれ挿通する第1実装部28に相当し、スルーホール24,25,26は、小型ダイオード6,7のリード端子41,42,43がそれぞれ挿通する第2実装部29に相当する。第1実装部28は、少なくとも2個以上の大型ダイオード3,4,5を実装するのに、それぞれが間隔を置いて複数配置される。また、第2実装部29は、隣り合う一方と他方の第1実装部28,28間に配置される。第1実装部28と第2実装部29は、放熱器2の受熱板59に沿って配置するのが好ましい。したがって、受熱板59の形状によっては、本実施例のように第1実装部28と第2実装部29を直線状に並べなくても構わない。
ここで注目すべきことは、第2実装部29は、その一端に位置するスルーホール24が、隣接する一方の第1実装部28の他端に位置するスルーホール23と兼用して設けられ、また他端に位置するスルーホール26が、隣接する別な他方の第1実装部28の一端に位置するスルーホール21と兼用して設けられていることである。第1実装部28のスルーホール21,23と、第2実装部29のスルーホール24,26は、何れもダイオード素子54のアノードに接続するものであり、電子回路基板1に形成する配線パターン(図示せず)で電気的に支障なく連結することができる。
大型ダイオード3,4,5のリード端子31,32,33に対応したスルーホール21,22,23は、リード端子31,32,33間のピッチLと同じ寸法で、その間が等しいピッチ(この場合、5.5mm)を有して配置される。同じく小型ダイオード6,7のリード端子41,42,43に対応したスルーホール24,25,26は、リード端子41,42,43間のピッチL’と同じ寸法で、その間が等しいピッチ(この場合、2.5mm)を有して配置される。
なお、第1実装部28を構成するスルーホール21,22,23の数、また第2実装部29を構成するスルーホール24,25,26の数は、同じである必要はなく、また2若しくは4以上であってもよい。ここでは、第1実装部28のスルーホール21,22,23や第2実装部29のスルーホール24,25,26を長孔に形成する必要はなく、従来のような半田上がりの悪さを一掃することができる。
こうした電子回路基板1に、放熱器2を介して大型ダイオード3,4,5を実装するには、予め放熱器2の受熱板59に形成した各タップ孔11aに、大型ダイオード3,4,5のパッケージ55に形成した孔をそれぞれ一致させ、パッケージ55の表側からこの孔を通してねじ56を受熱板59のタップ孔11aに螺合する。これにより、各大型ダイオード3,4,5のパッケージ55を受熱板59にそれぞれ取付け固定できる。タップ孔11a,11aの間隔は、それぞれの大型ダイオード3,4,5のリード端子31,32,33が、電子回路基板1の第1実装部を構成するスルーホール21,22,23に対向するように配置されている。しかもこの場合は、隣接するスルーホール21,22,23間のピッチが、リード端子31,32,33間のピッチLと同じ寸法となっているため、次の手順で、各大型ダイオード3,4,5のリード端子31,32,33を、電子回路基板1のスルーホール21,22,23に無理なく挿通できる。こうして、各大型ダイオード3,4,5のリード端子31,32,33を、電子回路基板1のスルーホール21,22,23の一側から挿通した後に、電子回路基板1の他側でリード端子31,32,33とスルーホール21,22,23を半田付け接続することで、大型ダイオード3,4,5の電子回路基板1への組み込みが実現できる。
また、同じ電子回路基板1や放熱器2に小型ダイオード6,7を実装する場合、今度は放熱器2の受熱板59に形成した別の各タップ孔11bに、小型ダイオード6,7のパッケージ55に形成した孔をそれぞれ一致させ、パッケージ55の表側からこの孔を通してねじ56を受熱板59のタップ孔11bに螺合する。これにより、各小型ダイオード6,7のパッケージ55を受熱板59にそれぞれ取付け固定できる。タップ孔11b,11bの間隔は、それぞれの小型ダイオード6,7のリード端子41,42,43が、電子回路基板1の第2実装部を構成するスルーホール24,25,26に対向するように配置されている。しかもこの場合は、隣接するスルーホール24,25,26間のピッチが、リード端子41,42,43間のピッチL’と同じ寸法となっているため、次の手順で、各小型ダイオード6,7のリード端子31,32,33を、電子回路基板1のスルーホール24,25,26に無理なく挿通できる。こうして、各小型ダイオード6,7のリード端子41,42,43を、電子回路基板1のスルーホール24,25,26の一側から挿通した後に、電子回路基板1の他側でリード端子41,42,43とスルーホール24,25,26を半田付け接続することで、小型ダイオード6,7の電子回路基板1への組み込みが実現できる。
図2Aは、大型ダイオード3,4,5を電子回路基板1に組み込んだ状態の回路構成を示している。大型ダイオード3,4,5は、スイッチング電源装置における出力整流回路の整流ダイオードを構成するもので、ここでは一次巻線45Aと二次巻線45Bとを磁気的に結合した絶縁トランス45が、大型ダイオード3,4,5と共に電子回路基板1に実装される。トランス45の二次巻線45Bの一端は、電子回路基板1の配線パターン46によって、各第1実装部28のスルーホール21,23と電気的に接続され、また各第1実装部28のスルーホール22どうしが、電子回路基板1の別な配線パターン47によって、一方のプラス側整流出力端子48に接続される。また、トランス45の二次巻線45Bの他端は、そのまま電子回路基板1の配線パターンにより一方のマイナス側整流出力端子49に接続される。そして、大型ダイオード3,4,5の各リード端子31,33が、第1実装部28のスルーホール21,23と半田により接続され、大型ダイオード3,4,5のリード端子32が、第1実装部28のスルーホール22と半田により接続される。
図2Bは、小型ダイオード6,7を電子回路基板1に組み込んだ状態の回路構成を示している。小型ダイオード6,7も、スイッチング電源装置における出力整流回路の整流ダイオードを構成するもので、トランス45の二次巻線45Bの一端は、電子回路基板1の配線パターン46によって、各第2実装部29のスルーホール31,33と電気的に接続され、また各第2実装部29のスルーホール32どうしが、配線パターン47によって一方のプラス側整流出力端子48に接続される。そして、小型ダイオード6,7の各リード端子41,43が、第2実装部29のスルーホール24,26と半田により接続され、小型ダイオード6,7のリード端子42が、第2実装部29のスルーホール25と半田により接続される。
以上のように本実施例では、第1電子部品である大型ダイオード3,4,5の各リード端子31,32,33にそれぞれ対応して、複数の第1挿通孔であるスルーホール21,22,23を並設してなる第1実装部28と、第2電子部品である小型ダイオード6,7の各リード端子41,42,43にそれぞれ対応して、複数の第2挿通孔であるスルーホール24,25,26を並設してなる第2実装部29とを備え、第1実装部28は、複数の大型ダイオード3,4,5を実装するのに、それぞれが間隔を置いて複数配置され、第2実装部29は、隣り合う一方の第1実装部28と他方の第1実装部28との間に配置され、第2実装部29の一端にあるスルーホール24が、一方の第1実装部28の他端にあるスルーホール23と兼用して設けられ、第2実装部29の他端にあるスルーホール26が、他方の第1実装部28の一端にあるスルーホール21と兼用して設けられている。
こうすると、大型ダイオード3,4,5を電子回路基板1に実装するには、この大型ダイオード3,4,5の各リード端子31,32,33を第1実装部28の各スルーホール21,22,23にそれぞれ挿入し、半田などでリード端子31,32,33とそれに対応するスルーホール21,22,23とをそれぞれ接続する。また、端子ピッチの異なる別な小型ダイオード6,7を電子回路部品に実装するには、この小型ダイオード6,7の各リード端子41,42,43を第2実装部29の各スルーホール24,25,26にそれぞれ挿入し、半田などでリード端子41,42,43とそれに対応するスルーホール24,25,26をそれぞれ接続すればよい。
ここで、第2実装部29は隣り合う一方の第1実装部28と他方の第1実装部28との間に配置されるものの、第2実装部29を構成するスルーホール24,25,26の一部は、その両隣に位置する第1実装部28のスルーホール21,22,23の一部と兼用して設けられ、大型ダイオード3,4,5のリード端子31,32,33と小型ダイオード6,7のリード端子41,42,43の一部を、共通するスルーホール21,22,23に挿入して使用することができる。また、大型ダイオード3,4,5や小型ダイオード6,7は電子回路基板1上で間隔を有して実装されるので、これらの大型ダイオード3,4,5や小型ダイオード6,7が発熱する部品であっても、部品間の熱影響を抑えることができる。そのため、どのような異なる端子ピッチL,L’の大型ダイオード3,4,5や小型ダイオード6,7であっても、無駄なスペースを最小限に抑えて、これらの大型ダイオード3,4,5や小型ダイオード6,7を共通の電子回路基板1に小型で最適に実装することができる。
また、本実施例における第1電子部品はダイオードとしての大型ダイオード3,4,5であり、この大型ダイオード3,4,5の各リード端子31,32,33は、大型ダイオード3,4,5のアノードとなるアノード端子としてのリード端子31,33と、大型ダイオード3,4,5のカソードとなるカソード端子としてのリード端子32から構成され、第2電子部品はダイオードとしての小型ダイオード6,7であり、この小型ダイオード6,7の各リード端子41,42,43は、小型ダイオード6,7のアノードとなるアノード端子としてのリード端子41,43と、小型ダイオード6,7のカソードとなるカソード端子としてのリード端子42から構成され、第1実装部28の両端にあるスルーホール21,23に、大型ダイオード3,4,5のリード端子31,33が挿通され、第1実装部28の中央にあるスルーホール22に、大型ダイオード3,4,5のリード端子32が挿通されるように、スルーホール21,22,23をそれぞれ配設すると共に、第2実装部29の両端にあるスルーホール24,26に、小型ダイオード6,7のリード端子41,43が挿通され、第2実装部29の中央にあるスルーホール25に、小型ダイオード6,7のリード端子42が挿通されるように、スルーホール24,25,26をそれぞれ配設している。
こうすると、特に第1電子部品や第2電子部品小型ダイオード6,7が、各リード端子としてアノード端子とカソード端子とを備えた大型ダイオード3,4,5や小型ダイオード6,7である場合に、こうした大型ダイオード3,4,5のアノード端子が挿通されるスルーホール21,23と、小型ダイオード6,7のアノード端子が挿通されるスルーホール24,26を兼用させることができ、異なる端子ピッチL,L’の大型ダイオード3,4,5や小型ダイオード6,7であっても、こうした大型ダイオード3,4,5や小型ダイオード6,7のそれぞれを共通の電子回路基板1に小型で最適に実装することができる。
さらに本実施例では、大型ダイオード3,4,5の各リード端子31,32,33間と同じピッチLで、スルーホール21,22,23をそれぞれ配置すると共に、小型ダイオード6,7の各リード端子41,42,43と同じピッチで、スルーホール24,25,26をそれぞれ配置している。
こうすると、大型ダイオード3,4,5の各リード端子31,32,33や小型ダイオード6,7の各リード端子41,42,43を無理に広げたりすることなく、そのままの状態でスルーホール21,22,23やスルーホール24,25,26に差し込むことができ、大型ダイオード3,4,5や小型ダイオード6,7を実装した状態での信頼性を高めることができる。
なお、本実施例は上記各実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、実施例における第1電子部品や第2電子部品は、ダイオードだけではなくどのような電子部品でも対応可能である。
本発明の一実施例を示す大型ダイオードの実装状態における正面図である。 同上、小型ダイオードの実装状態における正面図である。 同上、電子回路基板の要部の平面図である。 同上、大型ダイオードを電子回路基板に組み込んだ状態を示す回路構成図である。 同上、小型ダイオードを電子回路基板に組み込んだ状態を示す回路構成図である。 従来例を示す大型ダイオードの実装状態における正面図である。 同上、小型ダイオードの実装状態における正面図である。 同上、ダイオードの実装状態における側面図である。 同上、ダイオード単体の内部配線を示す回路図である。 同上、ダイオード単体の正面図である。
符号の説明
3,4,5 大型ダイオード(第1電子部品,ダイオード)
6, 小型ダイオード
21,22,23 スルーホール(第1挿通孔)
24,25,26 スルーホール(第2挿通孔)
31,33 リード端子(第1電子部品のアノード端子)
32 リード端子(第1電子部品のカソード端子)
41,43 リード端子(第2電子部品のアノード端子)
42 リード端子(第2電子部品のカソード端子)

Claims (3)

  1. 第1電子部品の各リード端子にそれぞれ対応して、複数の第1挿通孔を並設してなる第1実装部と、
    第2電子部品の各リード端子にそれぞれ対応して、複数の第2挿通孔を並設してなる第2実装部とを備え、
    前記第1実装部は、複数の前記第1電子部品を実装するのに、それぞれが間隔を置いて複数配置され、
    前記第2実装部は、隣り合う一方と他方の前記第1実装部間に配置され、前記第2実装部の一端にある前記第2挿通孔が、前記一方の第1実装部の他端にある前記第1挿通孔と兼用して設けられ、前記第2実装部の他端にある前記第2挿通孔が、前記他方の第1実装部の一端にある前記第1挿通孔と兼用して設けられることを特徴とする電子回路基板。
  2. 前記第1電子部品はダイオードであり、この第1電子部品の各リード端子は、前記ダイオードのアノードとなるアノード端子と、前記ダイオードのカソードとなるカソード端子から構成され、
    前記第2電子部品はダイオードであり、この第2電子部品の各リード端子は、前記ダイオードのアノードとなるアノード端子と、前記ダイオードのカソードとなるカソード端子から構成され、
    前記第1実装部の両端にある前記第1挿通孔に、前記第1電子部品の前記アノード端子が挿通され、前記第1実装部の中央にある前記第1挿通孔に、前記第1電子部品の前記カソード端子が挿通されるように、前記第1挿通孔を配設すると共に、
    前記第2実装部の両端にある前記第2挿通孔に、前記第2電子部品の前記アノード端子が挿通され、前記第2実装部の中央にある前記第2挿通孔に、前記第2電子部品の前記カソード端子が挿通されるように、前記第2挿通孔を配設したことを特徴とする請求項1記載の電子回路基板。
  3. 前記第1電子部品の各リード端子間と同じピッチで、前記第1挿通孔を配置すると共に、前記第2電子部品の各リード端子間と同じピッチで、前記第2挿通孔を配置することを特徴とする請求項1または2記載の電子回路基板。
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