JP2009004109A - 排ガス処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】希釈装置50は、燃料電池から排出されるアノードオフガスをエアで希釈して排出する。この希釈装置50は、燃料電池から排出されるアノードオフガスが流入し、一面が開放面である箱状の第1筐体51と、エアが流入し、一面が開放面である箱状であり、この開放面が第1筐体51の開放面に対向するように配置された第2筐体52と、第1筐体51の開放面および第2筐体52の開放面の間に介装されて、滞留室61と混合室62とを連通する連通孔531が形成された板状の仕切り板53と、を備える。仕切り板53の外周部は、第1筐体51の開放面の端縁と、第2筐体52の開放面の端縁と、で挟まれて接合される。
【選択図】図3
Description
排ガス処理装置には、アノードオフガス配管および希釈ガス配管が接続され、仕切り板で仕切られた一方の空間には、燃料電池から排出されたアノードオフガスが流入し、仕切り板で仕切られた他方の空間には、希釈ガスが流入する。
仕切り板には、この仕切り板で仕切られた2つの空間を連通する連通孔が形成され、仕切り板の端縁は、全周に亘って、筐体の内面に溶接されている。
このため、構造を簡略化して、仕切り部材を第1筐体および第2筐体に容易に接合でき、製作効率を向上できる。
また、仕切り部材の外周部と、第1筐体の開放面の端縁および第2筐体の開放面の端縁との間の気密性を向上して、間隙によるバイパスが形成されるのを防止できる。このため、第1筐体の内部空間内のアノードオフガスは、連通孔のみを通って、第2筐体の内部空間に流入する。したがって、第2筐体の内部空間内のアノードオフガスの濃度が高くなるのを防止して、アノードオフガスを確実に希釈できる。
そこで、この発明によれば、筐体の開放面の端縁を、外側に向かってL字形状に折り曲げた。このため、排ガス処理装置の強度が向上するので、筐体の振動が低減し、音の発生を抑制できる。
このため、構造を簡略化して、仕切り部材を第1筐体および第2筐体に容易に接合でき、製作効率を向上できる。
また、仕切り部材の外周部と、第1筐体の開放面の端縁および第2筐体の開放面の端縁との間の気密性を向上して、間隙によるバイパスが形成されるのを防止できる。このため、第1筐体の内部空間内のアノードオフガスは、連通孔のみを通って、第2筐体の内部空間に流入する。したがって、第2筐体の内部空間内のアノードオフガスの濃度が高くなるのを防止して、アノードオフガスを確実に希釈できる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システム1のブロック図である。
燃料電池システム1は、燃料電池10と、この燃料電池10にアノードガスおよびカソードガスを供給する供給装置20と、燃料電池10から排出されるアノードオフガスを希釈して排出する排出ガス処理装置としての希釈装置50と、を備える。
遮断弁31を開くことにより、水素供給路41を介して、水素タンク21内の水素ガスが燃料電池10のアノード電極側に供給される。
エアポンプを駆動することにより、エア供給路45を介して、エアが燃料電池10のカソード電極側に供給されるとともに、エア導入路47を介して、希釈ガスとしてのエアが滞留室61に流入する。
この背圧弁36を開くことにより、エア排出路46を介して、燃料電池10で利用されたエアが外部に排出される。
パージ弁33を開くことにより、水素供給路41、水素排出路42、および水素還流路43内のアノードオフガスが滞留室61に流入する。
エゼクタ32は、水素還流路43を通して、燃料電池10から排出されて水素排出路42を流れるアノードオフガスを回収し、水素供給路41に還流する。
希釈装置50は、箱状の第1筐体51および第2筐体52と、仕切り部材としての仕切り板53と、を備える。
第2筐体52の一面は、開放面であり、この開放面は、第1筐体51の開放面に対向するように配置されている。この第2筐体52の内部空間は、上述の混合室62となっている。
第1筐体51の開放面の端縁と第2筐体52の開放面の端縁とは、外側に向かってL字形状に折り曲げられており、仕切り板53の外周部を挟んでいる。これら第1筐体51および第2筐体52のL字形状に折り曲げられた端縁の先端と、仕切り板53の外周部とは、溶接部55で拝み溶接により一体に形成されている。
アノードオフガスは、水素排出路42を介して、希釈装置50の滞留室61に流入する。この滞留室61に流入したアノードオフガスは、エア導入路47を介して流入するエアにより攪拌、希釈され、連通孔531を通って混合室62に押し出される。
(1)仕切り板53の外周部を、第1筐体51の開放面の端縁と、第2筐体52の開放面の端縁と、で挟んで溶接した。
このため、構造を簡略化して、仕切り板53を第1筐体51および第2筐体52に容易に接合でき、製作効率を向上できる。
また、仕切り板53の外周部と、第1筐体51の開放面の端縁および第2筐体52の開放面の端縁との間の気密性を向上して、間隙によるバイパスが形成されるのを防止できる。このため、滞留室61内のアノードオフガスは、連通孔531のみを通って、混合室62に流入する。したがって、混合室62内のアノードオフガスの濃度が高くなるのを防止して、アノードオフガスを確実に希釈できる。
図5は、本発明の第2実施形態に係る希釈装置50Aの斜視図である。図6は、希釈装置50Aの概略構成を示す図である。
本実施形態では、第1筐体51Aの構成が第1実施形態と異なる。
第3筐体511の一面は、開放面である。この第3筐体511の内部空間は、第1滞留室611となっている。
第4筐体512の互いに対向する二面は、開放面である。この第4筐体512の内部空間は、第2滞留室612となっている。
仕切り板53Aには、第1滞留室611と第2滞留室612とを連通する略矩形の連通孔531Aが形成されており、連通孔531、531Aは、面方向に互いにずれている。
アノードオフガスは、水素排出路42を介して、希釈装置50Aの第1滞留室611に流入する。この第1滞留室611に流入したアノードオフガスは、エア導入路47を介して流入するエアにより押し出される。押し出されたアノードオフガスは、連通孔531Aを通って第2滞留室内を流通した後、連通孔531を通って混合室62に流入する。
(5)第1筐体51Aを、第3筐体511、第4筐体512、および仕切り板53Aで構成したので、第1筐体51Aの内部空間は、仕切り板53Aにより、第1滞留室611および第2滞留室612に仕切られることになる。したがって、第1滞留室611に流入したアノードオフガスおよび希釈ガスは、第2滞留室612内を流通する際に、十分に攪拌されるので、アノードオフガスの濃度に偏りが生じるのを防止して、アノードオフガスの希釈性を向上できる。
図7は、本発明の第3実施形態に係る希釈装置50Bの分解斜視図である。
本実施形態では、第2筐体52Bの構成が第1実施形態と異なる。
第1筐体51の開放面の端縁は、外側に向かってL字形状に折り曲げられており、箱状の第2筐体52Bの角部に当接している。これら第1筐体51の折り曲げられた端縁と、第2筐体52Bの角部とは、溶接部55Bで隅肉溶接により一体に形成されている。
(7)希釈装置50Bに、第1筐体51および第2筐体52Bを設けたので、第1筐体51の内部空間である滞留室61と、第2筐体52Bの内部空間である混合室62Bとは、第2筐体52Bの連通孔531Bが形成された面により仕切られる。よって、仕切り部材を別部材として設ける必要がなく、希釈装置50Bの構成部材の数を削減できる。
図9は、本発明の第4実施形態に係る希釈装置50Cの断面図である。
本実施形態では、エア排出路46Cの構成が第1実施形態と異なる。
また、エア排出路46Cには、流入口461に加えて、流出口462が形成される。流出口462は、流入口461より上流側に形成され、滞留室61の内部に設けられる。
また、エア排出路46Cには、流入口461と流出口462との間に、オリフィス463が形成される。
(8)エア排出路46Cに、流入口461、流出口462、およびオリフィス463を形成した。このため、流出口462を介して、滞留室61にエアが流出し、流入口461を介して、混合室62内のアノードオフガスがエア排出路46に流入する。すなわち、滞留室61へのエアの供給と、混合室62内のアノードオフガスの排出とを、それぞれを行う構成を別々に設けることなく、エア排出路46Cのみで行うことができるので、希釈装置50Cの構成部材の数を削減できる。
例えば、図10に示すように、第1筐体51の開放面の端縁のみを、外側に向かってL字形状に折り曲げてもよい。この場合、この第1筐体51のL字形状に折り曲げられた端縁の先端と、仕切り板53の外周部とを、溶接部55Dで拝み溶接により一体に形成する。また、第2筐体52の開放面の端縁の先端を、仕切り板53の外周部の水平面に略垂直に組み合わせて、溶接部55Eで隅肉溶接により一体に形成する。
また、例えば、図11に示すように、第1筐体51の開放面の端縁と第2筐体52の開放面の端縁とを、内側に向かってL字形状に折り曲げてもよい。この場合、第1筐体51のL字形状に折り曲げられた端縁と、第2筐体52のL字形状に折り曲げられた端縁と、仕切り板53の外周部とを、溶接部55Fでフレア溶接により一体に形成する。
10…燃料電池
50、50A、50B、50C…希釈装置(排ガス処理装置)
51、51A…第1筐体
52、52B…第2筐体
53、53A…仕切り板(仕切り部材)
55、55A、55B、55D、55E、55F…溶接部
61…滞留室(第1筐体の内部空間)
62、62B…混合室(第2筐体の内部空間)
511…第3筐体
512…第4筐体
531、531A、531B…連通孔
611…第1滞留室
612…第2滞留室
Claims (6)
- 燃料電池から排出されるアノードオフガスを希釈ガスで希釈して排出する排出ガス処理装置であって、
前記燃料電池から排出されるアノードオフガスが流入し、一面が開放面である箱状の第1筐体と、
希釈ガスが流入し、一面が開放面である箱状であり、当該開放面が前記第1筐体の開放面に対向するように配置された第2筐体と、
前記第1筐体の開放面および前記第2筐体の開放面の間に介装されて、前記第1筐体の内部空間と前記第2筐体の内部空間とを連通する連通孔が形成された板状の仕切り部材と、を備え、
前記仕切り部材の外周部は、前記第1筐体の開放面の端縁と、前記第2筐体の開放面の端縁と、で挟まれて接合されることを特徴とする排ガス処理装置。 - 請求項1に記載の排ガス処理装置において、
前記第1筐体は、
アノードオフガスおよび希釈ガスが流入し、一面が開放面である箱状の第3筐体と、
互いに対向する二面が開放面である筒状の少なくとも一つの第4筐体と、
互いに対向する開放面同士の間に介装され、互いに隣接する筐体の内部空間同士を連通する連通孔が形成された板状の少なくとも一つの仕切り部材と、を備え、
前記仕切り部材の外周部は、前記互いに隣接する筐体の端縁で挟まれて接合されることを特徴とする排ガス処理装置。 - 請求項2に記載の排ガス処理装置において、
互いに隣接する複数の仕切り部材の連通孔は、面方向にずれて形成されることを特徴とする排ガス処理装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の排ガス処理装置において、
前記筐体の開放面の端縁は、外側に向かってL字形状に折り曲げられていることを特徴とする排ガス処理装置。 - 請求項4に記載の排ガス処理装置において、
前記筐体のL字形状に折り曲げられた端縁の先端と前記仕切り部材の外周部とが溶接されることを特徴とする排ガス処理装置。 - 燃料電池から排出されるアノードオフガスを希釈ガスで希釈して排出する排出ガス処理装置であって、
前記燃料電池から排出されるアノードオフガスが流入し、一面が開放面である箱状の第1筐体と、
希釈ガスが流入し、一面に開口が形成された箱状であり、当該開口が形成された面が前記第1筐体の開放面に対向するように配置された第2筐体と、を備えることを特徴とする排ガス処理装置。
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