JP2009002751A - 粒子形状計測装置及び計測方法、アスベスト判別装置及び判別方法 - Google Patents

粒子形状計測装置及び計測方法、アスベスト判別装置及び判別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】例えばナノ粒子と呼ばれる微小な測定対象粒子の形状を好適に求めることが可能な粒子形状計測装置を提供する。
【解決手段】所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光Lを、被照射位置tにある微小な測定対象粒子Zに照射してRayleigh散乱を生じさせる光照射部2と、前記照射光Lが前記測定対象粒子ZでRayleigh散乱した散乱光を、6方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出する光検出部3と、照射光Lの3方向の独立した偏光成分ごとの光強度、及び、前記散乱光の6方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、前記測定対象粒子Zの分極率成分を求める分極率成分演算部4cとを具備し、前記分極率成分演算部4cで求めた前記測定対象粒子Zの分極率成分に基づいて、該測定対象粒子Zの形状を求めるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体中や気体中などに在る粒子(粒径nm〜μmオーダー)の形状を測定する粒子形状計測装置、粒子形状計測方法及び、測定試料がいわゆるアスベストであるか否かを判別するアスベスト判別装置およびアスベスト判別方法に関するものである。
従来、浮遊微粒子の形状や種類、大きさの推定または同定を、短い時間で行えるようにした微粒子形状等の測定装置が知られている。
具体的にこの種の測定装置は、散乱平面に垂直または水平方向に偏光された単一波長偏光を、検出領域に浮遊状態で導入された微粒子に照射し、その微粒子で散乱された散乱光を、垂直及び水平方向の偏光成分のみを通過させる偏向板を通して一対の散乱光検出素子により同時に検出し、両成分の強度の角度分布に基づいて微粒子の形状、大きさを推定または同定するように構成されている。
そして、この微粒子の形状、大きさを推定または同定には、参照頻度が多いと予想される幾つかの散乱光分布パターンを、該測定装置とは別の解析装置に予め記憶させておき、測定した偏光成分の角度分布データと高速で比較参照するなどの方法で、リアルタイムで連続性をもって行えるようにされている(例えば、特許文献1参照。)。
また、近時、アスベストの人体や環境への影響が問題視される中、分析対象の試料に、特定組成のアスベストが存在するか否かを自動的に判別できるようした判別装置が知られている。
具体的にこの種の判別装置は、分析対象の試料について元素組成分析を行うことで元素組成情報を求め、この求めた元素組成情報と、予め用意しておいた特定組成のデータとを照合することにより、観察視野中に特定組成のアスベストが存在するか否かを判別するように構成されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平10−94617号公報 特開2005−233658号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、微粒子の形状を推定または同定するために、散乱光分布パターンを予め記憶しておく必要がある。このため、例えば、微粒子の散乱光分布パターンが、予め記憶されていない場合には、その微粒子の形状を知ることができない。
また、散乱光分布パターンを予め記憶している場合であっても、例えば、波長が0.数μmの照射光を、微粒子に照射した場合と、これより小さいナノ粒子(直径又は全長が10数〜数μm以下のもの)に照射した場合とでは、その散乱光分布パターンが異なるため、記憶している散乱光分布パターンを単に用いるだけでは、ナノ粒子の形状を求めることはできない。
そこで本発明は、散乱光分布パターンを用いることなく、例えばナノ粒子と呼ばれる微小な測定対象粒子の形状を好適に求めることが可能な粒子形状計測装置を提供することをその主たる課題としたものである。
また、特許文献2の構成では、アスベストが存在するか否かの判別に、まず、分析対象の試料について元素組成分析を行う必要がある上、求めた元素組成情報と照合するための特定組成のデータを予め用意しておく必要がある。
そこで本発明は、分析対象の試料の元素組成分析を行わずに済み、且つ、照合用の特定組成のデータを予め用意することなく、測定形状に基づいて、簡便にアスベストが存在するか否かの判別を行えるアスベスト判別装置を提供することをその主たる課題としたものである。
すなわち、本発明に係る粒子形状計測装置は、所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光を、被照射位置にある微小な測定対象粒子に照射してRayleigh散乱を生じさせる光照射部と、前記照射光が前記測定対象粒子でRayleigh散乱した散乱光を、少なくとも6方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出する光検出部と、前記照射光の3方向の独立した偏光成分ごとの光強度、及び、前記散乱光の少なくとも6方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、前記測定対象粒子の分極率成分を求める分極率成分演算部とを具備し、前記分極率成分演算部で求めた前記測定対象粒子の分極率成分に基づいて、該測定対象粒子の形状を求めるようにしていることを特徴とする。
ここで、「微小な測定対象粒子」とは、直径又は全長が10数〜数μm以下のものをいう。また、「所定の波長」とは、条件式λ≫2πmaを満たす波長をいう。ここで、mは粒子の屈折率、aは粒子の半径である。例えば、直径100nmの粒子であれば、1500nm程度の波長となる。
このようなものによれば、光照射部が前記所定の照射光を測定対象粒子に照射すると、その測定対象粒子によってRayleigh散乱による散乱光が生じる。具体的には、例えば、図5、図6に示すように、y軸方向に平行に進みx軸方向に直線偏光した照射光Lを、測定対象粒子Zに照射すると、x軸を回転中心を有し、xy断面に横向き略8の字の放射パターンを有するRayleigh散乱Sが生じる。
そして、このRayleigh散乱は、入射電場によって励起された分極による電磁波の再放射であるため、Rayleigh散乱による散乱光の強度と、測定対象粒子の分極率とは、以下に示す関係を有する。
例えば、図3に示すように、それぞれ直交する1、2、3軸方向の分極率成分がそれぞれα、α、αである測定対象物を、xyz直交座標(計測座標)に置き、3方向の独立した偏向成分の強度がそれぞれ等しい照射光を照射したときのRayleigh散乱による散乱光の強度は、測定対象粒子の分極率成分を用いて次式(1)〜(6)のように表すことができる。
=αxx +αxy +αxz …(1)
=αxy +αyy +αyz …(2)
=αxz +αyz +αzz …(3)
xy=(αxx+αxy+(αxy+αyy+(αxz+αyz …(4)
xz=(αxx+αxz+(αxy+αyz+(αxz+αzz …(5)
yz=(αxy+αxz+(αyy+αyz+(αyz+αzz …(6)
ここで、Iはx軸方向の偏光成分の散乱光強度、Iはy軸方向の偏光成分の散乱光強度、Iはz軸方向の偏光成分の散乱光強度、Ixyはxy平面内のx軸方向およびy軸方向以外の偏光成分の散乱光強度、Ixzはxz平面内のx軸方向およびz軸方向以外の偏光成分の散乱光強度、Iyzはyz平面内のy軸方向およびz軸方向以外の偏光成分の散乱光強度である。また、αxx、αxy、αxz、αyy、αyz、αzzは、分極率テンソルの各成分である。
このように、Rayleigh散乱した散乱光を、6方向(I、I、I、Ixy、Ixz、Iyz)の異なる偏光成分に分離して検出し、これを照射光の3方向の独立した偏向成分と比較することで、測定対象粒子の分極率テンソルを求めることができる。
そして、測定対象粒子の分極率テンソルと、測定対象粒子の形状とは次のような関係がある。例えば、測定対象粒子の屈折率mを1.5としたとき、分極率テンソルの対角成分α、α、αは、測定対象粒子の形状が「球状」の場合には、α:α:α=0.882:0.882:0.882の関係があり、「円盤状」の場合には、α:α:α=0.556:1.25:1.25の関係があり、「棒状」の場合には、α:α:α=1.25:0.769:0.769の関係がある。したがって、測定対象粒子の分極率テンソルから、測定対象粒子の3次元的な形状を知ることができる。
すなわち、光照射部が、所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光を、被照射位置にある微小な測定対象粒子に照射し、光検出部が、測定対象粒子でRayleigh散乱した散乱光を、少なくとも6方向の異なる偏光成分に分離してそれぞれの光強度を検出し、分極率成分演算部が、検出した光強度に基づいて測定対象粒子の3次元的な分極率成分を求めるので、その3次元的な分極率成分から測定対象粒子の3次元的な形状を知ることができる。
すなわち、散乱光分布パターンを用いることなく、直径又は全長が10数〜数μm以下の微小な測定対象粒子の形状を求めることが可能な粒子形状計測装置を提供することができる。
光検出部の機器構成を簡単にすることができ、また、演算負荷を軽減するには、前記光検出部が検出する散乱光の6方向の異なる偏光成分は、そのうち3方向の偏光成分がそれぞれ直交する関係にあり、他の3方向の偏光成分が前記3方向の偏光成分の少なくともいずれかと45度を成す関係にあることが好ましい。
例えば、測定対象粒子が回転楕円体のように回転自由度が2である場合の本発明の粒子形状計測装置の望ましい態様としては、この粒子形状計測装置が、所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光を被照射位置にある微小な測定対象粒子に照射してRayleigh散乱を生じさせる光照射部と、前記照射光が前記測定対象粒子でRayleigh散乱した散乱光を、少なくとも4方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出する光検出部と、前記照射光の3方向の独立した偏光成分ごとの光強度、及び、前記散乱光の少なくとも4方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、前記測定対象粒子の分極率成分を求める分極率成分演算部とを具備し、前記分極率成分演算部で求めた前記測定対象粒子の分極率成分に基づいて、該測定対象粒子の形状を求めるようにしているものが挙げられる。
ここで、光検出部の機器構成を簡単にすることができ、また、演算負荷を軽減するには、前記光検出部が検出する散乱光の4方向の異なる偏光成分は、そのうちの3方向の偏光成分がそれぞれ直交する関係にあり、他の1方向の偏光成分が前記3方向の偏光成分の少なくともいずれかと45度を成す関係にあることが好ましい。
光照射部の構成を簡単にすることができ、また、演算負荷を軽減するには、前記照射光の3方向の独立した偏光成分は、それぞれ直交する関係にあることが好ましい。
前記光照射部が、所定方向に振動する偏光成分を有し且つ前記所定の波長よりも短い波長の照射光を照射するものであり、前記光検出部が、前記短い波長の照射光を測定対象粒子に照射したときの散乱光を、前記短い波長の照射光の偏光成分と同一方向の偏光成分に分離して、少なくとも3方向での強度を検出するようにしているのであれば、粒子サイズ計測を好適に行える。
具体的には、所定の波長の照射光の照射では、全ての散乱方向で散乱強度が等しくなるといった完全なRayleigh散乱を起こす測定対象粒子について、その所定の波長よりも短い波長の照射光を照射することで、散乱光強度に散乱角依存性が表れるようになる。このときの散乱光の少なくとも3方向の強度を測定すれば散乱角分布を求めることができ、この散乱角分布から測定対象粒子の粒子サイズを求めることができる。すなわち、光照射部が照射する短い波長の照射光の所定方向に振動する偏光成分の光強度と、光検出部が前記短い波長の照射光の偏光成分と同一方向の偏光成分に分離して検出する散乱光の少なくとも3方向の強度とに基づいて、測定対象粒子の粒子サイズを求めることができる。
本発明のアスベスト判別装置の望ましい態様としては、このアスベスト判別装置が、10数〜数μm以下の繊維径を有する繊維状の微小な測定対象粒子がアスベストであるか否かを判別するための装置であって、所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光を、被照射位置にある微小な測定対象粒子に照射してRayleigh散乱を生じさせる光照射部と、前記照射光が前記測定対象粒子でRayleigh散乱した散乱光を、少なくとも6方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出する光検出部と、前記照射光の3方向の独立した偏光成分ごとの光強度、及び、前記散乱光の少なくとも6方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、前記測定対象粒子の分極率成分を求める分極率成分演算部と、前記分極率成分演算部で求めた前記測定対象粒子の分極率成分に基づいて、該測定対象粒子のアスペクト比を求めるアスペクト比演算部と、前記アスペクト比演算部で求めたアスペクト比が略3以上である場合には、前記測定対象粒子がアスベスト又はその蓋然性が高いと判別する判別部と、を具備しているものが挙げられる。
このようなものであれば、光照射部が、所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光を、被照射位置にある微小な測定対象粒子に照射し、光検出部が、測定対象粒子でRayleigh散乱した散乱光を、少なくとも6方向の異なる偏光成分に分離してそれぞれの光強度を検出し、分極率成分演算部が、検出した光強度に基づいて測定対象粒子の3次元的な分極率成分を求める。次に、アスペクト比演算部が、3次元的な分極率成分から測定対象粒子のアスペクト比を求め、判別部が求めたアスペクト比が略3以上である場合には、その測定対象粒子がアスベスト又はその蓋然性が高いと判断する。
すなわち、分析対象の試料の元素組成分析を行わずに済み、且つ、照合用の特定組成のデータを予め用意することなく、測定形状に基づいて、簡便にアスベストが存在するか否かの判別を行うことが可能なアスベスト判別装置を提供することができる。
このように本発明に係る粒子形状計測装置は、散乱光分布パターンを用いることなく、直径又は全長が10数〜数μm以下の微小な測定対象粒子の形状を好適に求めることができる。
また、本発明に係るアスベスト判別装置は、微小な測定対象粒の試料の元素組成分析を行わずに済み、且つ、照合用の特定組成のデータを予め用意することなく、測定形状に基づいて、簡便にアスベストが存在するか否かの判別を行うことができる。
<第1実施形態>
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図5を参照して説明する。
本実施形態の粒子形状計測装置Aは、図1、図2に示すように、内部に試料収容用の測定空間を備える測定室1と、所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光Lを、被照射位置tにある微小な測定対象粒子Z(以下、「測定対象粒子Z」と呼ぶ)に照射してRayleigh散乱を生じさせる光照射部2と、前記照射光Lが前記測定対象粒子ZでRayleigh散乱した散乱光を、6方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出する光検出部3と、前記照射光Lの3方向の独立した偏光成分ごとの光強度、及び、前記散乱光の6方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、前記測定対象粒子Zの分極率成分を求める情報処理部4とを具備するものである。以下、各部を具体的に説明する。なお、本実施形態では、説明の便宜上、図3に示すように、それぞれ直交する1、2、3軸方向の分極率成分がそれぞれα、α、αである測定対象物を、xyz直交座標(計測座標)の原点(被照射位置t)で測定するものとして説明を進める。
測定室1は、外観視略球状を有し内部に測定対象粒子Zを閉じ込めて測定し得る測定空間を備えた測定室本体11と、この測定室本体11の上端部に設けられ測定対象粒子Zを測定室本体11内に取り込むための試料取込部12と、測定室本体11の下端部に設けられ測定室本体11内の測定対象粒子Zを排出するための試料排出部13とを具備するものである。本実施形態では、試料取込部12及び試料排出部13の形状を、それぞれ漏斗状のものとしているがこれに限られるものではない。
光照射部2は、z軸方向へ進む円偏光した照射光Laを照射する第1の光照射器21aと、xy面内に平行に進みz軸方向に直線偏光した照射光Lzを照射する第2の光照射器21bとを具備するものである。ここで、前記照射光Laと前記照射光Lzは、干渉しない独立な光である。なお、図示及び説明の都合上、照射光Laは、z軸方向に平行に進みx軸方向に直線偏光した光Lxと、z軸方向に平行に進みy軸方向に直線偏光した光Lyと、に分けて図示している。なお、照射光Lはレーザ光とし、その3方向の独立した偏光成分(Lx、Ly、Lz)の強度は等しくしている。
本実施形態では、測定対象粒子Zの形状を求める場合には、第1の光照射器21a及び第2の光照射器21bの両方から照射光La及び照射光Lz(以下、照射光Lと総称する)をそれぞれ照射するようにしている。また、測定対象粒子Zのサイズ求める場合には、第2の光照射器21bのみが、前記形状測定ときの照射光の波長よりも短い波長の照射光を照射するようにしている。ここで、第1の光照射器21a及び第2の光照射器21bの両方が照射する照射光は、測定対象粒子Zの大きさ等との関係で、測定対象粒子ZによってRayleigh散乱が生じるものとしている。また、短い波長の照射光とは、測定対象粒子Zの大きさ等との関係で、サイズ解析にRayleigh−Debye散乱理論を適用できるものとしている。
光検出部3は、偏光フィルタ31と、この偏光フィルタ31を通過してくる光を検出する光検出器32とを、組にした状態で複数備えるものである。具体的に本実施形態では、図2に示すように、偏光フィルタ31pと光検出器32pとの組をその軸中心がx軸上になるように配し、偏光フィルタ31qと光検出器32qとの組をその軸中心がy軸上になるように配し、偏光フィルタ31rと光検出器32rとの組をその軸中心がx軸及びy軸に対して45度傾斜するように配している。
偏光フィルタ31p、31q、31r(以下、「偏光フィルタ31」と総称する)は、所定の偏光成分を有し、且つ、照射光Lの波長を中心とした狭い範囲の散乱光のみを通過させるものである。具体的には、本実施形態では、偏光フィルタ31pが、Iy方向の偏光成分、Iz方向の偏光成分、Iyz方向の偏光成分の3つの光に分けて、それぞれ通過させるものとしている。また、偏光フィルタ31qが、Iz方向の偏光成分、Ixy方向の2つの光に分けて、それぞれ通過させるものとしている。また、偏光フィルタ31rが、Ix方向の偏光成分、Iz方向の偏光成分、Ixy方向の偏光成分の3つの光に分けて、それぞれ通過させるものとしている。
光検出器32は、偏光フィルタ31を通過してくる散乱光の強度、周波数、位相などの情報を電気信号に変換し、これを検出信号として情報処理部4に対して出力するものであって、本実施形態では、この光検出器32に、PMT(Photo Multiplier Tube;光電子増倍管)を用いている。
具体的には、図2に示すように、光検出器32pは、偏光フィルタ31pを通過してくる、散乱光(x方向)のIy方向の偏光成分の光強度等、Iz方向の偏光成分の光強度等、Iyz方向の偏光成分の光強度等を検出し、これらを散乱光(x方向)検出信号として情報処理部4に対して出力する。光検出器32qは、偏光フィルタ31qを通過してくる、散乱光(45度方向)のIz方向の偏光成分の光強度等、Ixy方向の偏光成分の光強度等を検出し、これらを散乱光(45度方向)検出信号として情報処理部4に対して出力する。光検出器32rは、偏光フィルタ31rを通過してくる、散乱光(y方向)のIx方向の偏光成分の光強度等、Iz方向の偏光成分の光強度等、Ixy方向の偏光成分の光強度等を検出し、これらを散乱光(y方向)検出信号として情報処理部4に対して出力する。
情報処理部4は、図示しないCPUや内部メモリ、A/D変換器、D/A変換器等を有したデジタル乃至アナログ電気回路、光照射部2や光検出部3等と通信するための通信インタフェース、入力インタフェース、液晶ディスプレイ等の表示装置などで構成されたもので、専用のものであってもよいし、一部又は全部にパソコン等の汎用コンピュータを利用するようにしたものであってもよい。また、CPUを用いず、アナログ回路のみで次の各部としての機能を果たすように構成してもよいし、その一部の機能を外部のパソコン等と兼用するなど、物理的に一体である必要はなく、有線乃至無線によって互いに接続された複数の機器からなるものであってもよい。
そして前記内部メモリに所定のプログラムを格納し、そのプログラムにしたがってCPUやその周辺機器を協働動作させることによって、この情報処理部4が、信号受信部4a、記憶部4b、分極率成分演算部4c、演算結果出力部4d等としての機能を少なくとも発揮するように構成している。以下、各部を詳述する。
信号受信部4aは、光検出器32pが出力する散乱光(x方向)検出信号と、光検出器32qが出力する散乱光(45度方向)検出信号と、光検出器32rが出力する散乱光(y方向)検出信号とを、それぞれ受信するものである。
記憶部4bは、信号受信部4aで受信した、散乱光(x方向)検出信号の示す散乱光(x方向)のIy方向の偏光成分の光強度等、Iz方向の偏光成分の光強度等、及び、Iyz方向の偏光成分の光強度等と、散乱光(45度方向)検出信号の示すIz方向の偏光成分の光強度等、及び、Ixy方向の偏光成分の光強度等と、散乱光(y方向)検出信号の示す散乱光(y方向)のIx方向の偏光成分の光強度等、Iz方向の偏光成分の光強度等、及び、Ixy方向の偏光成分の光強度等と、を適宜関連付けて記憶するものである。
分極率成分演算部4cは、記憶部4bに記憶している散乱光の6方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、測定対象粒子Zの分極率成分を求めるものである。なお、本実施形態では、上述したように照射光Lの3方向の独立した偏光成分について、それらの強度を全て等しくしているため、この分極率成分演算部4cが、照射光Lの3方向の独立した偏光成分ごとの光強度を、分極率成分の演算に直接的には用いてはいない。
具体的には、本実施形態では、分極率成分演算部4cは、下式(1)〜(6)に基づいて測定対象粒子Zのx、y、z軸方向の分極率テンソルの成分(αxx、αxy、αxz、αyy、αyz、αzz)を演算し、この演算結果から下式(7)に基づいて測定対象粒子Zの1、2、3軸方向の分極率成分(α、α、α)を求めるようにしている。
=αxx +αxy +αxz …(1)
=αxy +αyy +αyz …(2)
=αxz +αyz +αzz …(3)
xy=(αxx+αxy+(αxy+αyy+(αxz+αyz …(4)
xz=(αxx+αxz+(αxy+αyz+(αxz+αzz …(5)
yz=(αxy+αxz+(αyy+αyz+(αyz+αzz …(6)
ここで、Iはx軸方向の偏光成分の散乱光強度であり光検出器32rで検出される。Iはy軸方向の偏光成分の散乱光強度であり光検出器32pで検出される。Iはz軸方向の偏光成分の散乱光強度であり光検出器32p、q、rでそれぞれ検出される。Ixyはxy平面内のx軸に対して45°傾いた方向の偏光成分の散乱光強度であり光検出器32qで検出される。、Ixzはxz平面内のx軸に対して45°傾いた方向の偏光成分の散乱光強度であり光検出器32rで検出される。Iyzはyz平面内のy軸に対して45°傾いた方向の偏光成分の散乱光強度であり光検出器32pで検出される。また、αxx、αxy、αxz、αyy、αyz、αzzは分極率テンソルの各成分である。
ここで、Uは回転行列であり、Uはその転置行列を表す。Uは、式(8)で表される。
演算結果出力部4dは、分極率成分演算部4cで得た測定対象粒子Zの1、2、3軸方向の分極率成分(α、α、α)を出力するものである。本実施形態では、出力結果を、3次元的にモデル化して画面出力するようにしているが、例えば、分極率テンソルの対角成分α、α、αに、α:α:α=0.882:0.882:0.882の関係がある場合には、測定対象粒子Zの形状が「球状」である旨を出力し、α:α:α=0.556:1.25:1.25の関係がある場合には、その形状が「円盤状」である旨を出力し、α:α:α=1.25:0.769:0.769の関係がある場合には、その形状が「棒状」である旨を印字出力することもできる。その他、出力態様は実施形態に応じて適宜変更可能である。
次に上記構成の粒子形状計測装置Aの動作について説明する。
(1)形状測定
まず、試料取込部12から測定対象粒子Zを投入し、測定室本体11内に取り込む。
そして、第1の光照射器21a及び第2の光照射器21bの両方から、被照射位置tにある測定対象粒子Zに対して照射光La(Lx、Ly)及びLz(以下、照射光Lと総称する)を照射する。この照射光Lの波長は、条件式λ≫2πmaを満たす波長としている。ここで、mは粒子の屈折率、aは粒子の半径である。例えば、直径100nmの粒子であれば、1500nm程度の波長となる。
すると、照射光Lを照射された測定対象粒子ZによってRayleigh散乱が生じ、その散乱光を、光検出器32p、光検出器32q、及び、光検出器32rが検出する。
具体的には、例えば、光検出器32pは、偏光フィルタ31pを通過してくる、散乱光(x方向)のIy方向の偏光成分の光強度等、Iz方向の偏光成分の光強度等、Iyz方向の偏光成分の光強度等を検出する。光検出器32qは、偏光フィルタ31qを通過してくる、散乱光(45度方向)のIz方向の偏光成分の光強度等、Ixy方向の偏光成分の光強度等を検出する。光検出器32rは、偏光フィルタ31rを通過してくる、散乱光(y方向)のIx方向の偏光成分の光強度等、Iz方向の偏光成分の光強度等、Ixy方向の偏光成分の光強度等を検出する。
ここで、光照射器21が照射光Lを照射するタイミング、及び、光検出器32がRayleigh散乱による散乱光を検出するタイミングは、適宜設定可能である。例えば、照射光Lを連続的に照射するようにしておき、測定対象粒子Zが被照射位置tに位置付けられた瞬間に光検出器32を動作させるようにしてもよいし、その逆としてもよい。
しかして、情報処理部4は、光検出器32p、光検出器32q、及び、光検出器32rで検出した散乱光の6方向の異なる偏光成分(I、I、I、Ixy、Ixz、Iyz)の光強度に基づいて、測定対象粒子Zの分極率成分、具体的には、測定対象粒子Zの1、2、3軸方向の分極率成分(α、α、α)を求め、その結果を、後述するサイズ測定の結果と合わせて、3次元的にモデル化して画面出力する(図示せず)。
(2)サイズ測定
このサイズ測定は、上記形状測定に連続して行っても良いし、連続させずに行っても良い。
まず、試料取込部12から測定対象粒子Zを投入し、測定室本体11内に取り込む。
そして、第2の光照射器21bから、被照射位置tにある測定対象粒子Zに対して照射光Lzを照射する。この照射光Lzの波長は、前記形状測定のときの波長よりも短い波長としている。
すると、照射光Lzを照射された測定対象粒子Zによって散乱が生じ、その散乱光を、光検出器32p、光検出器32q、及び、光検出器32rが検出する。
具体的には、例えば、光検出器32pは、偏光フィルタ31pを通過してくる、散乱光(x方向)のIy方向の偏光成分の光強度等、Iz方向の偏光成分の光強度等、Iyz方向の偏光成分の光強度等を検出する。光検出器32qは、偏光フィルタ31qを通過してくる、散乱光(45度方向)のIz方向の偏光成分の光強度等、Ixy方向の偏光成分の光強度等を検出する。光検出器32rは、偏光フィルタ31rを通過してくる、散乱光(y方向)のIx方向の偏光成分の光強度等、Iz方向の偏光成分の光強度等、Ixy方向の偏光成分の光強度等を検出する。
ここで、光照射器21が照射光Lを照射するタイミング、及び、光検出器32が散乱光を検出するタイミングは、前記形状測定のときと同様、適宜設定可能である。
しかして、情報処理部4は、光検出器32p、光検出器32q、及び、光検出器32rで検出した散乱光の6方向の異なる偏光成分(I、I、I、Ixy、Ixz、Iyz)の光強度のうち、光検出器32p、光検出器32q、及び、光検出器32rでそれぞれ検出する3つのIz方向の偏光成分に基づいて、測定対象粒子Zのサイズを求める。例えば、求めた粒子形状を基にRayleigh−Debye散乱理論から、散乱光強度の散乱角度分布を計算する。形状を固定してサイズを変化させると散乱角分布は変化する。検出される3つの方向の散乱光強度の比と計算される散乱角分布を比較することでサイズを求める。そして、この結果は、形状測定の結果と合わせて、3次元的にモデル化して画面出力する(図示せず)。
したがって、このような粒子形状計測装置Aによれば、光照射部2が、所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光Lを、被照射位置tにある測定対象粒子Zに照射し、光検出部3が、測定対象粒子ZでRayleigh散乱した散乱光を、6方向の異なる偏光成分(I、I、I、Ixy、Ixz、Iyz)に分離してそれぞれの光強度を検出し、分極率成分演算部4cが、検出した光強度に基づいて測定対象粒子Zの3次元的な分極率成分を求めるので、その3次元的な分極率成分から測定対象粒子Zの3次元的な形状を知ることができる。
すなわち、散乱光分布パターンを用いることなく、直径又は全長が10数〜数μm以下の測定対象粒子Zの形状を求めることが可能な粒子形状計測装置Aを提供することができる。
光検出部3が検出する散乱光の6方向の異なる偏光成分(I、I、I、Ixy、Ixz、Iyz)のうち3方向の偏光成分(I、I、I)をそれぞれ直交させ、他の3方向の偏光成分(Ixy、Ixz、Iyz)を前記3方向の偏光成分(I、I、I)と45度を成すようにしているため、光検出部3の機器構成を簡単にすることができ、また、情報処理部4での演算負荷を軽減できる。
照射光Lの3方向の独立した偏光成分(Lx、Ly、Lz)を、それぞれ直交させているため、光照射部2の構成を簡単にすることができ、また、情報処理部4での演算負荷を軽減できる。
測定対象粒子Zのサイズ求める場合には、第2の光照射器21bが、前記形状測定ときの照射光の波長よりも短い波長の照射光を照射するようにしているため、サイズ解析にRayleigh−Debye散乱理論を適用することができ、測定対象粒子Zが、例えば棒状のものや円盤状のもののように非球形であっても、球形に近似したときの粒子径を求めることとはならず、測定対象粒子Zのサイズを精度良く求めることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、光検出部3が、Rayleigh散乱した散乱光を、6方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出するようにしているが、独立して検出する偏光成分は、これより多くても良い。
また、光照射部2が、3方向の独立した偏光成分を有する照射光Lを、照射するようにしているが、独立して照射する偏光成分はこれより多くてもよい。
ところで、上述した3組の偏光フィルタ31及び光検出器32のうち、2組を用いれば、例えば、棒のように回転自由度が2である測定対象粒子Zの形状を求めることもできる。
<第2実施形態>
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図3、図5〜図7を参照して説明する。
本実施形態のアスベスト判別装置Aは、10数〜数μm以下の繊維径を有する繊維状の微小な測定対象粒子(以下、測定対象粒子Z)がアスベストであるか否かを判別するものであって、測定室1と、光照射部2と、光検出部3と、情報処理部4とを具備するものである。以下、各部を具体的に説明する。なお、本実施形態のアスベスト判別装置Aと第1実施形態の粒子形状計測装置Aとは機器構成としては略同様であり、第1実施形態と同一の名称及び同一の符号のものは、特に説明が無い限り、第1実施形態のものと同様の構成で同様の作用効果を奏するものとして、その説明を省略する。
情報処理部4は、内部メモリに所定のプログラムを格納し、そのプログラムにしたがってCPUやその周辺機器を協働動作させることによって、この情報処理部4が、信号受信部4a、記憶部4b、分極率成分演算部4c、アスペクト比演算部4e、判別部4f等としての機能を少なくとも発揮するように構成している。以下、各部を詳述する。
アスペクト比演算部4eは、分極率成分演算部4cで求めた測定対象粒子Zの分極率成分に基づいて、該測定対象粒子Zのアスペクト比を求めるものである。
ここで、分極率成分演算部4cで得た測定対象粒子Zの1、2、3軸方向の分極率成分(α、α、α)と、測定対象粒子Zの1、2、3軸方向の長さとは比例する関係にある。そこで、本実施形態では、分極率テンソルの対角成分α、α、αの任意の2組についての比率を求め、これをアスペクト比としている。
判別部4fは、アスペクト比演算部4eで求めたアスペクト比が略3以上である場合には、測定対象粒子Zがアスベスト又はその蓋然性が高いと判別するものである。
具体的には、例えば、測定対象粒子Zの1、2軸方向の分極率αとαとの比が、3以上である場合には、測定対象粒子Zがアスベスト又はその蓋然性が高いと判別する。
したがって、測定対象粒子Zの元素組成分析を行わずに済み、且つ、照合用の特定組成のデータを予め用意することなく、測定対象粒子Zの測定形状に基づいて、簡便にアスベストが存在するか否かの判別を行うことが可能となる。
なお、本発明はこの実施形態に限られるものではない。
例えば、測定対象粒子Zが、例えば、概ね棒状のように回転自由度が2である場合には、第1実施形態と同様、光検出部3を、2組の偏光フィルタ31及び光検出器32によって実現できる。
また、判別部4fが、測定対象粒子Zがアスベスト又はその蓋然性が高いと判別したものについて、その数をカウントするカウンタを設けることもできる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係る粒子形状計測装置を示す全体図。 同実施形態における光照射部及び光検出部等の配置関係等を示す図。 同実施形態における測定対象物とxyz直交座標(計測座標)との関係を表す図。 同実施形態における情報処理部の機能構成図。 同実施形態におけるRayleigh散乱を示す斜視図。 同実施形態におけるRayleigh散乱をxy断面で見たときの図。 本発明の一実施形態に係るアスベスト判別装置の情報処理部の機能構成図。
符号の説明
A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・粒子形状計測装置
A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アスベスト判別装置
α、α、α・・・・・・・・・・・・・測定対象粒子の分極率成分
L(Lx,Ly、Lz)・・・・・・・・・照射光
、I、I、Ixy、Ixz、Iyz・・・6方向の異なる偏光成分
S・・・・・・・・・・・・・・・・・・・散乱光
t・・・・・・・・・・・・・・・・・・・被照射位置
Z・・・・・・・・・・・・・・・・・・・微小な測定対象粒子
2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・光照射部
3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・光検出部
4c・・・・・・・・・・・・・・・・・・分極率成分演算部
4e・・・・・・・・・・・・・・・・・・アスペクト比演算部
4f・・・・・・・・・・・・・・・・・・判別部

Claims (10)

  1. 所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光を、被照射位置にある微小な測定対象粒子に照射してRayleigh散乱を生じさせる光照射部と、
    前記照射光が前記測定対象粒子でRayleigh散乱した散乱光を、少なくとも6方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出する光検出部と、
    前記照射光の3方向の独立した偏光成分ごとの光強度、及び、前記散乱光の少なくとも6方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、前記測定対象粒子の分極率成分を求める分極率成分演算部とを具備し、
    前記分極率成分演算部で求めた前記測定対象粒子の分極率成分に基づいて、該測定対象粒子の形状を求めるようにしている粒子形状計測装置。
  2. 前記光検出部が検出する散乱光の6方向の異なる偏光成分は、そのうち3方向の偏光成分がそれぞれ直交する関係にあり、他の3方向の偏光成分が前記3方向の偏光成分の少なくともいずれかと45度を成す関係にある請求項1記載の粒子形状計測装置。
  3. 所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光を被照射位置にある微小な測定対象粒子に照射してRayleigh散乱を生じさせる光照射部と、
    前記照射光が前記測定対象粒子でRayleigh散乱した散乱光を、少なくとも4方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出する光検出部と、
    前記照射光の3方向の独立した偏光成分ごとの光強度、及び、前記散乱光の少なくとも4方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、前記測定対象粒子の分極率成分を求める分極率成分演算部とを具備し、
    前記分極率成分演算部で求めた前記測定対象粒子の分極率成分に基づいて、該測定対象粒子の形状を求めるようにしている粒子形状計測装置。
  4. 前記光検出部が検出する散乱光の4方向の異なる偏光成分は、そのうちの3方向の偏光成分がそれぞれ直交する関係にあり、他の1方向の偏光成分が前記3方向の偏光成分の少なくともいずれかと45度を成す関係にある請求項3記載の粒子形状計測装置。
  5. 前記照射光の3方向の独立した偏光成分は、それぞれ直交する関係にある請求項1乃至4いずれか記載の粒子形状計測装置。
  6. 前記光照射部が、所定方向に振動する偏光成分を有し且つ前記所定の波長よりも短い波長の照射光を照射するものであり、
    前記光検出部が、前記短い波長の照射光を測定対象粒子に照射したときの散乱光を、前記短い波長の照射光の偏光成分と同一方向の偏光成分に分離して、少なくとも3方向での強度を検出するようにしている請求項1乃至5いずれか記載の粒子形状計測装置。
  7. 10数〜数μm以下の繊維径を有する繊維状の微小な測定対象粒子がアスベストであるか否かを判別するための装置であって、
    所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光を、被照射位置にある微小な測定対象粒子に照射してRayleigh散乱を生じさせる光照射部と、
    前記照射光が前記測定対象粒子でRayleigh散乱した散乱光を、少なくとも6方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出する光検出部と、
    前記照射光の3方向の独立した偏光成分ごとの光強度、及び、前記散乱光の少なくとも6方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、前記測定対象粒子の分極率成分を求める分極率成分演算部と、
    前記分極率成分演算部で求めた前記測定対象粒子の分極率成分に基づいて、該測定対象粒子のアスペクト比を求めるアスペクト比演算部と、
    前記アスペクト比演算部で求めたアスペクト比が略3以上である場合には、前記測定対象粒子がアスベスト又はその蓋然性が高いと判別する判別部と、を具備しているアスベスト判別装置。
  8. 所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光を、被照射位置にある微小な測定対象粒子に照射し、
    前記照射光の照射によって前記測定対象粒子でRayleigh散乱した散乱光を、少なくとも6方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出し、
    前記照射光の3方向の独立した偏光成分ごとの光強度、及び、前記散乱光の少なくとも6方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、前記測定対象粒子の分極率成分を求め、
    求めた前記測定対象粒子の分極率成分に基づいて、該測定対象粒子の形状を求めるようにしている粒子形状計測方法。
  9. 所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光を被照射位置にある微小な測定対象粒子に照射し、
    前記照射光の照射によって前記測定対象粒子でRayleigh散乱した散乱光を、少なくとも4方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出し、
    前記照射光の3方向の独立した偏光成分ごとの光強度、及び、前記散乱光の少なくとも4方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、前記測定対象粒子の分極率成分を求め、
    求めた前記測定対象粒子の分極率成分に基づいて、該測定対象粒子の形状を求めるようにしている粒子形状計測方法。
  10. 10数〜数μm以下の繊維径を有する繊維状の微小な測定対象粒子がアスベストであるか否かを判別するための方法であって、
    所定の波長で且つ3方向の独立した偏光成分を有する照射光を、被照射位置にある微小な測定対象粒子に照射し、
    前記照射光の照射によって前記測定対象粒子でRayleigh散乱した散乱光を、少なくとも6方向の異なる偏光成分に分離して、それぞれの光強度を検出し、
    前記照射光の3方向の独立した偏光成分ごとの光強度、及び、前記散乱光の少なくとも6方向の異なる偏光成分ごとの光強度に基づいて、前記測定対象粒子の分極率成分を求め、
    求めた前記測定対象粒子の分極率成分に基づいて、該測定対象粒子のアスペクト比を求め、
    そのアスペクト比が略3以上である場合には、前記測定対象粒子がアスベスト又はその蓋然性が高いと判別するようにしているアスベスト判別方法。
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