JP2009001537A - 血管障害の処置を目的とする医薬の入手における抗アテローム血栓化合物の使用 - Google Patents

血管障害の処置を目的とする医薬の入手における抗アテローム血栓化合物の使用 Download PDF

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ローレンス・ルロン
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トニー・ヴェルボラン
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アラン・リュパン
Gilbert Lavielle
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Abstract

【課題】脳卒中、脳虚血発作、一過性虚血発作などの脳血管発作の既往を持つ患者での血管障害の処置を目的とする医薬、特に脳虚血発作(CIA)又は一過性虚血発作(TIA)の既往を持つ患者での脳血管及び心血管イベントを減らす薬物の提供。
【解決手段】トロンボキサン−プロスタグランジン(TP)受容体の特異的アンタゴニストである3−{6−[(4−クロロフェニルスルホニル)アミノ]−2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタ−1−イル}プロピオン酸の光学異性体又は薬剤学的に許容しうる塩。
【選択図】なし

Description

本発明は、脳血管発作(CVA)の既往を持つ患者での血管障害の処置を目的とする医
薬、特に脳虚血発作(CIA)又は一過性虚血発作(TIA)の既往を持つ患者での脳血
管及び心血管イベントを減らすための医薬を得るための、トロンボキサン−プロスタグラ
ンジン(TP)受容体の特異的アンタゴニストの使用に関する。
トロンボキサンA2(TXA2)は、多数の心血管障害の病理発生に関係している、アラ
キドン酸の不安定な代謝物である。
TXA2及びアラキドン酸の他の代謝物(エンドペルオキシド(PGG2/PGH2)、
HETE及びイソプロスタンなど)は、TP受容体と呼ばれる共通受容体のリガンドであ
る(トロンボキサン−プロスタグランジン−エンドペルオキシド)。これらのTP受容体
への結合は、有害な作用を引き起こす:血小板活性化及び凝集、内皮機能不全、血管収縮
及び細胞増殖。
アテローム動脈硬化症は、慢性炎症性疾患であり、炎症反応を引き起こす有害な物質は
、内皮細胞の下に酸化型で蓄積するLDLコレステロールである。炎症は、幾つかのレベ
ルでアテローム化過程に関係する:1)内皮細胞の活性化とリンパ単球の動員;2)前炎
症性サイトカイン類の局所及び全身産生;3)線維性被膜のタンパク質の分解とプラーク
の不安定化を引き起こす、細胞外マトリックスのプロテアーゼ(メタロプロテアーゼ)の
産生;4)プラークの細胞のアポトーシス及び凝固促進性脂質コアの形成の誘導。
こうして形成されるアテロームプラークは、局所炎症及び酸化ストレスにより引き起こ
される刺激の結果として破綻させることができ、表面上での血小板の凝集を開始させ、結
果として閉塞が起こる。プラーク上の血栓の出現は、「アテローム血栓症」と呼ばれる。
破綻は、主として(しかし専らではなく)大きな脂質コア(プラークの総容量の40%
以上を占める)、及び微細な線維性被膜(マクロファージに富み、かつ平滑筋細胞に乏し
い)を有するプラークに関係している。これは、線維性皮膜が支配されている血行力学的
ストレスと、破砕に対するその抵抗性を決定する本質的な固形性との間の不均衡の結果で
ある。
最近のアテローム動脈硬化症の治療方策では、プラークにおける炎症を標的とすること
が重要であると考えられている。アテロームプラークの安定化は、その線維性成分のため
に、その炎症性成分の減少を必要とする。
最近になって、心血管及び神経血管系におけるトロンボキサンA2の過剰産生を伴う現
象を防ぐことを目的に、多数の研究が行われている。このようなアンタゴニストの中で、
特許明細書EP 648,741に記載されたものが、TP受容体の強力かつ選択的なアンタゴニス
トであり、経口経路により活性であり、そして長時間作用することが判明している。
更に具体的には、ラセミ体の形の、又は光学的に純粋な異性体の形の式(I):
Figure 2009001537
で示される3−{6−[(4−クロロフェニルスルホニル)アミノ]−2−メチル−5,
6,7,8−テトラヒドロナフタ−1−イル}プロピオン酸、及び更に薬剤学的に許容し
うるその塩は、TP受容体の特異的アンタゴニストであり、そして強力な抗アテローム血
栓作用を有することが見い出されている。
式(I)の化合物は、トロンボキサンA2及び他のTP受容体リガンド(それらの起源
が何であれ(血小板又は血小板外))により誘導される血小板凝集をブロックすることに
より作用する。更にこれは、トロンボキサンA2により誘導される血管収縮を阻害するこ
とにより、そして内皮機能不全、増殖及びまた血管壁の炎症を妨害することにより作用す
る。
よって式(I)の化合物は、抗血小板凝集、抗血栓、抗炎症、抗増殖及び抗血管収縮特
性を有する。
アテローム動脈硬化症におけるその有益な作用は、恐らく血管接着分子の発現の阻害を
経由しての、プラークへの単球/マクロファージ浸潤の阻害の反映であろう。このような
炎症性細胞は、プラークの安定性に影響するため、血管壁への単球動員の減少は、長期的
にはプラークを安定化させよう。更に、化合物の抗血栓作用は、内皮細胞への血小板の接
着により支配されている血管炎症及び内皮細胞活性化、並びに凝固促進及び酸化促進相互
作用(これは、実際には血小板、内皮細胞、平滑筋細胞及び単球の間の炎症である)を減
少させることができる。
3−{6−[(4−クロロフェニルスルホニル)アミノ]−2−メチル−5,6,7,
8−テトラヒドロナフタ−1−イル}プロピオン酸、その塩及びその光学異性体、これら
の製造法及び処置におけるこれらの使用は、ヨーロッパ特許明細書EP 0,648,741に記載さ
れている。
出願人らは、今や驚くべきことに、活性異性体の形でかつ塩の形の、好ましくは立体配
置(R)でかつナトリウム塩の形の式(I)の化合物が、脳血管発作の既往を持つ患者で
の血管障害の処置に使用することができる、特にCIA又はTIAの既往を持つ患者での
脳血管及び心血管イベントを減らすのに、有用な特性を有することを発見した。
驚くべきことに、好ましくはナトリウム塩の形の立体配置(R)の式(I)の化合物は
、他の抗血小板凝集薬のようには挙動しない:確かに、低用量では、アスピリンは直接の
抗アテローム動脈硬化又は抗アテローム発生作用を持たない。これは、血管壁での内膜新
生及び炎症細胞の蓄積を阻害しない。ヒトにおける血管作用は、クロピドグレルでも主張
されていない。クロピドグレルの標的であるP2Y12受容体は、内皮細胞には存在しな
い。
我々は、驚くべきことに動物モデル:ナトリウム負荷SHR−SPラットにおいて、式
(I)の化合物のこれらの二次的保護特性を証明することができた。これらの特性は、驚
くべきことに、本化合物が引き起こす酸化ストレスの低下に関係すると考えられる。脳病
理における酸化ストレスの重要性は、幾つかの刊行物において証明されている(Margaill
I, Plotkine M, Lerouet D, Free Radical Biology & Medicine, 2005, 39, 429-443;C
rack PJ, Taylor JM, Free Radical Biology & Medicine, 2005, 38, 1433-1444)。よっ
て脳血管病理の枠内における酸化ストレスに及ぼす式(I)の化合物の作用の発見は、本
発明に記載されているような研究における、それの活用可能性を示唆している。
SHR−SPラットは、本態性高血圧の充分に特性決定された実験モデルに相当する。
これらのラットは、重篤な自然発症高血圧を発症して、急速に脳病変を形成する。これら
は、塩分強化食に対して非常に感受性であり、そしてこのため、悪性腎硬化症を発症し(
Griffin KA, Churchill PC, Picken, Webb RC, Kurtz TW, Bidani AK, Am. J. Hypertens
., 2001, 14(4 Pt 1): 311-20)、動脈圧及び酸化ストレスが上昇し(Park JB, Touyz RM
, Chen X, Schiffrin EL, Am. J. Hypertens., 2002, 15(1 Pt1): 78-84;Mannning RD,
Meng S, Tien N, Acta Physiol. Scand., 2003, 179:243-250)、そして血管病変及び心
臓肥大を悪化させる(Kyselovic J, Morel N, Wibo M, Godfraind T, J. Hypertens., 19
98, 16(10): 1515-22)。更に、SHR−SPラットは、複雑な脳血管障害を自然発症す
る唯一の動物モデルである(Volpe M, Russo R, Veccione C, Savoia C, Piras O, Gigan
te B, Lindpaintner K, Rubattu S, J. Hypertens., 1998, 16: S31-S35;Guerrini U, S
ironi L, Tremoli E, Cimino M, Pollo B, Calvio AM, Paoletti R, Asdente M, Stroke,
2002, 33(3): 825-30)。ESR(電子スピン共鳴)分光学によるSHR−SPラットの
脳分析によって、正常血圧WKYラットに比較して酸化ストレスのレベル上昇が示された
(Miyazaki H, Shoji H, Lee MC, Redox Rep., 2002, 260-2657)。この酸化ストレスの
上昇は、過酸化並びにDNA及びタンパク質損傷により引き起こされた細胞脂質膜の病変
の結果として、血液脳関門の崩壊をもたらしうることを示唆している(Kim-Mitsuyama S,
Yamamoto E, Tanaka T, Zhan Y, Izumi Y, Izumiya Y, Ioroi T, Wanibuchi H, Iwao H,
Stroke, 2005, 36: 1077-1082)。これらの脳障害は、動物の死に終わる脳血管発作の発
生に先立って、しばしば臨床的な行動徴候(無気力又は攻撃性、痙攣、四肢麻痺)を伴う
ナトリウム負荷SHR−SPラットモデルは、急性脳卒中の予防における式(I)の化
合物の評価のための良好な標的であるように見える。実際、10〜15週間の処置期間を
選択すると、脳発作の再発の完璧なモデルが提供できる。10週間前に、ラットは既に非
致死性の脳発作(例えば、無気力、痙攣)を受けており、結果として我々は、式(I)の
化合物が、二次的な脳卒中を防止するか又は遅延させることができるかどうかを分析する
ことができる。
この点に関して、このラットモデルは、ヒトの状況、そしてより具体的には、本出願明
細書に記載された研究の状況と似ており、ここで、患者は、初回の脳卒中を起こしており
、そしてこの研究は、致死性のリスクのある二回目のイベント(脳又は心血管)の防止に
及ぼす式(I)の化合物での処置の効果に向けられている。
よって本発明は、脳血管発作の既往を持つ患者での血管障害の処置を目的とする薬剤組
成物、特にCIA又はTIAの既往を持つ患者での脳血管及び心血管イベントを減らすた
めの薬剤組成物を得るための、活性異性体の形の、そして好ましくは塩の形の式(I)の
化合物の使用に関する。
式(I)の化合物の付加塩としては、特に限定されないが、ナトリウム、カリウム、t
ert−ブチルアミン、ジエチルアミンなどの塩のような、薬剤学的に許容しうる塩基と
の付加塩に言及することができる。
好ましくは、使用される塩は、ナトリウム塩であろう。
本発明の組成物において、式(I)の化合物は、好ましくは絶対立体配置(R)を有す
る。
本薬剤組成物は、経口、非経口、経皮、鼻内、直腸内及び経舌経路による投与に適した
剤形として、特に、注射剤、錠剤、舌下錠、グロセット剤(glossettes)、ゼラチンカプ
セル剤、カプセル剤、トローチ剤、坐剤、クリーム剤、軟膏剤、皮膚用ゲル剤などの剤形
として提供される。
本発明の薬剤組成物は、希釈剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、吸収剤、着色料、甘味料な
どから選択される1つ以上の賦形剤又はビヒクルを含む。
使用される用量は、患者の性別、年齢若しくは体重、障害の性質又はいずれの併用療法
によっても変化しない。
本試験は、式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩を用いて行われた。
本発明の組成物において、活性成分の量は、式(I)の化合物の(R)異性体のナトリ
ウム塩では5〜100mgである。好ましくは、式(I)の化合物の(R)異性体のナトリ
ウム塩の1日用量は、30mg/日であろう。
前臨床データ
式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩の抗血栓作用は、インビボ[血管内電
解(イヌ)、機械的病変(モルモット)及び電気刺激(ラット)]及びエクスビボ[ガラ
ス毛細管を用いる頚動脈−頚動脈バイパス]の頚動脈血栓症の種々のモデルで証明された
:式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩は、閉塞時間を用量依存的に延長する
式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩の抗増殖、抗アテローム及び抗炎症作
用は、実験モデルにおいて探求された:これは、血清コレステロールを低下させることな
く、アテローム動脈硬化病変部の表面積、血管壁の厚さ及び内膜/中膜比を有意に減少さ
せる。またこれは、血管壁へのマクロファージの浸潤、並びに接着分子及び特にマーカー
類(エンドセリン、ICAM及びVCAMなど)の発現を阻害する。
動物モデル:ナトリウム負荷SHR−SPラット
材料と方法
動物のモニタリング
飲料水として1% NaClを与えた10週齢のオスSHR−SPラット(チャールズ
・リバー(Charles River))をランダムに2群に分けて、飼料に配合した式(I)の化
合物の(R)異性体のナトリウム塩(30mg/kg/日)で処置した(又はしなかった)。
最初の試験では、処置の開始から毎日、生存動物の百分率を計算することにより、各群
の生存率を測定した。
第2の試験では、ラットを10〜15週齢の間、5週間にわたりモニターして、次に酸
化ストレスの尿中マーカー(8−OH−dG)及び急性炎症を反映している血漿マーカー
(ラットにおいてCRPの同等物である、チオスタチン)を定量するため、そして心臓肥
大を測定するために殺処分した。
生理学的パラメーター
モニタリングの最後の24時間の間、動物を個々の代謝ケージに入れて、尿を無菌チュ
ーブ(200μlの2mM EDTA)に採取した。利尿作用を測定して、8−ヒドロキシ
−2’−デオキシグアノシン(8−OH−dG)の産生をELISAアッセイ(オキシス
(Oxis)、バイオキシテク(Bioxytech))により定量した。
ラットを、ペントバルビタールナトリウム(50mg/kg、チェヴァ・ラボラトリーズ(C
eva laboratories))の腹腔内注射により麻酔した。ELISAアッセイ(ライフ・ダイ
アグノスティクス(Life Diagnostics))によりチオスタチン産生を測定するために、血
液を頚動脈から採取した(ヘパリン5000IU/ml中にサンプリング)。心臓を切除して
、乾燥して秤量し、そして測定を標準化するために、各動物について乾燥心臓の重量を体
重で割ることにより、心臓肥大を測定した。
統計
結果は、平均±標準誤差として報告される。差は、スチューデントのt検定(Student'
s t test)でP<0.05のとき有意であると考えられる。動物の生存率は、カプラン・
マイヤー(Kaplan-Meier)のグラフ上に描かれ、結果は、ログランク検定(log-rank tes
t)でP<0.05のとき有意であると考えられる。
結果
1)動物の生存百分率(図1)
動物の生存百分率は、2群のラットについて計算した。キャリア群(Carrier group)
では、半分のラットがモニタリングの開始から57日後には死亡していたが、一方式(I
)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩で処置したラットの群では、半分のラットが死
亡したのは処置の99日後であった。
この結果は、式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩によって、動物が死亡す
るのを防ぐことができ、そしてそのため、生存百分率を改善することができることを示し
ている。
2)心臓肥大(図2)
キャリア群のラットは、心臓重量が大きく増加したが、これは、この臓器のサイズの増
大、即ち、肥大を反映している。この動物を式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウ
ム塩で処置すると、心臓の肥大は目立たなくなる。
この結果は、式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩によって、心臓肥大を遅
らせることができることを示している。
3)酸化ストレス(図3)
キャリア群のラットは、酸化ストレスを示し、そしてこれは、8−OH−dGのような
尿中マーカーを利用して測定することができる。24時間にわたり尿中に存在する8−O
H−dGの総量は、キャリア群の動物に比較して式(I)の化合物の(R)異性体のナト
リウム塩を投与した群の動物では減少する。
この結果は、式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩によって、酸化ストレス
のレベルを低下させることができることを示している。
4)急性炎症(図4)
チオスタチンは、炎症の急性相に産生されるタンパク質である。このタンパク質は、キ
ャリア群のラットの血漿中で顕著に増加する。動物を式(I)の化合物の(R)異性体の
ナトリウム塩で処置すると、血漿チオスタチンの量は低下する。
この結果は、式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩によって、急性炎症の確
立を遅らせることができることを示している。
臨床データ
式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩のエクスビボの抗血栓活性はまた、虚
血性CVAの発生が高リスクである患者において評価し、そして10日間の投与後のアス
ピリンに対する式(I)の化合物の優位性は、灌流チャンバーモデルの主要パラメーター
(血栓の総表面積及び密な表面積、接着%)に関して証明した。この試験において、式(
I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩はまた、測定した炎症のマーカー(sVCA
M、sPAI−1、sP−セレクチン、トロンボモジュリン)に及ぼす作用も有する。
高レベルの心血管リスクと異常充血テスト値を有しており、アスピリンで処置されてい
る、アテローム患者への式(I)の化合物の単回又は長期投与に関する、末梢血管運動反
応の試験は、誘発性充血テスト(橈骨動脈の生理的刺激)により評価される内皮依存性血
管拡張に関して、プラセボに対する式(I)の化合物の優位性を証明した。この優位性は
、単回投与又は反復投与(15日間)後に、どんな用量でも観察され、血管拡張作用は、
医薬の投与の約2時間後に評価される。
結論:
抗血小板凝集及び抗血栓、抗炎症、抗増殖及び抗血管収縮性を持つ、(R)異性体の形
の、そして好ましくはナトリウム塩の形の式(I)の化合物は、したがって、特に脳虚血
発作の既往を持つ患者での、アテローム血栓症における心血管発作の二次予防において使
用するための抗アテローム血栓剤であると考えられる。
図1は、動物の生存百分率を示す。 図2は、ラットにおける心臓肥大を示す。 図3は、ラットにおける酸化ストレスを示す。 図4は、ラットにおける急性炎症を示す。

Claims (11)

  1. 脳血管発作の既往を持つ患者での血管障害の処置用医薬の製造における、その光学異性
    体又は薬剤学的に許容しうる塩の形の式(I)の3−{6−[(4−クロロフェニルスル
    ホニル)アミノ]−2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタ−1−イル}プロ
    ピオン酸の使用。
  2. 脳卒中の既往を持つ患者での脳血管及び心血管イベントを減らすための医薬の製造にお
    ける、請求項1記載のその光学異性体又は薬剤学的に許容しうる塩の形の式(I)の3−
    {6−[(4−クロロフェニルスルホニル)アミノ]−2−メチル−5,6,7,8−テ
    トラヒドロナフタ−1−イル}プロピオン酸の使用。
  3. 脳虚血発作の既往を持つ患者での脳血管及び心血管イベントを減らすための医薬の製造
    における、請求項1又は2記載のその光学異性体又は薬剤学的に許容しうる塩の形の式(
    I)の3−{6−[(4−クロロフェニルスルホニル)アミノ]−2−メチル−5,6,
    7,8−テトラヒドロナフタ−1−イル}プロピオン酸の使用。
  4. 一過性虚血発作の既往を持つ患者での脳血管及び心血管イベントを減らすための医薬の
    製造における、請求項1又は2記載のその光学異性体又は薬剤学的に許容しうる塩の形の
    式(I)の3−{6−[(4−クロロフェニルスルホニル)アミノ]−2−メチル−5,
    6,7,8−テトラヒドロナフタ−1−イル}プロピオン酸の使用。
  5. 式(I)の化合物が、立体配置(R)の光学異性体の形で、かつナトリウム塩の形であ
    ることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の式(I)の3−{6−[(4−
    クロロフェニルスルホニル)アミノ]−2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
    タ−1−イル}プロピオン酸の使用。
  6. 式(I)の化合物の(R)異性体が、ナトリウム塩の形で提供されることを特徴とする
    、請求項1〜5のいずれか1項記載の使用。
  7. 脳血管発作の既往を持つ患者での血管障害の処置用医薬の製造に使用するための、請求
    項1〜6のいずれか1項記載の薬剤組成物。
  8. 式(I)の3−{6−[(4−クロロフェニルスルホニル)アミノ]−2−メチル−5
    ,6,7,8−テトラヒドロナフタ−1−イル}プロピオン酸が、立体配置(R)の光学
    異性体の形であることを特徴とする、請求項7記載の薬剤組成物。
  9. 立体配置(R)の式(I)の3−{6−[(4−クロロフェニルスルホニル)アミノ]
    −2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタ−1−イル}プロピオン酸が、ナト
    リウム塩の形であることを特徴とする、請求項7又は請求項8のいずれか記載の薬剤組成
    物。
  10. 式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩の量が、5〜100mgであることを特
    徴とする、請求項7〜9のいずれか1項記載の薬剤組成物。
  11. 式(I)の化合物の(R)異性体のナトリウム塩の量が、30mg/日であることを特徴
    とする、請求項7〜10のいずれか1項記載の薬剤組成物。
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JP2005528376A (ja) * 2002-04-05 2005-09-22 レ ラボラトワール セルヴィエ 抗血栓剤とアスピリンとの新規な会合体及びアテローム血栓性疾患を処置するためのその使用

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