図1は、それのブロック復号操作で同時確率推定を使用するように構成された復号回路10の1つの実施形態を示す。ブロック復号での単一ビット確率の使用と比べ、同時確率の使用は、何よりもまず、より少ない反復でより信頼できる復号結果と、それによる性能を改善することと電力消費を減らすこと等とを提供する。この説明で、復号回路10は、ワイヤレス通信ネットワークまたはシステム内の、固定のまたは移動の受信機を一般的に表すとして理解されることができるワイヤレス通信受信機12に含まれる。このように、受信機12は、携帯無線電話、または携帯情報端末、またはポケットベル、または他のワイヤレス通信機器とのような、無線基地局または無線移動局を含むことができる。
受信機12は、例えばLDPC符号を使用して符号化されたデータブロックのような、ブロック符号化されたデータを運ぶ通信信号を含む着信信号を受信するためのアンテナ14を含む。受信機12は、受信された信号をフィルタリングすることとデジタイズすることとのためのフロントエンド回路16と、1つまたはそれ以上の実施形態で、個々のまたは同時のビット推定に対応する軟値を復号回路10に提供するように構成された復号回路18とをさらに含む。ハードウェアまたはソフトウェアまたはそれらのどんな組み合わせ内でも、実施されることができる復号回路10の1つの実施形態は、受信されたデータブロックのそれの復号処理を支援するために、初期化回路20と、計算回路22と、評価回路24と、随意の制御回路26とから構成される。受信されたデータブロックから、復号回路10によってそれの同時確率評価処理を介して、再生されたデータは、1つまたはそれ以上の追加処理回路30に渡る。
図2は、同時確率評価を実行するため復号回路10を含む、1つまたはそれ以上の処理回路によって実施される処理論理の1つの実施形態を示す。示された処理は、受信されたデータブロック内のビットサブセットの同時確率を初期化する(ステップ100)ことから始まり、ブロック符号化された受信されたデータに関連するパリティ検査行列に基づいて同時確率を更新する(ステップ102)ことに続く。ここに後に詳説されるであろうように、更新処理は、初期同時確率推定から最終同時確率が計算される場合の単発の操作を含むことができるか、または反復処理を含むことができる。どちらの場合でも、このような処理で獲得された更新された同時確率は、受信されたデータブロックから符号化されたデータを再生する(ステップ104)ために使用される。これらの示された処理行動は、受信された信号の処理の一部として、継続的に行われることができると理解されるべきである。
1つまたはそれ以上の実施形態で、受信されたデータブロック内のビットサブセットの同時確率を初期化することは、ビットサブセットを受信されたデータブロック内の結合ビットとして同定するためにパリティ検査行列を使用することと、各ビットサブセット内のビット値のあり得る組み合わせに対する同時確率値を初期化することとを含む。言い換えれば、パリティ検査行列は受信されたデータ内の関係するビットを同定する。固定の符号に対しては、既知の関係があらかじめ定義されることができて、復号回路10によって当然のこととして使用されることができる。しかし、復号回路10は、関係するビットを同定するためにどんな任意のパリティ検査行列でも評価するように構成されることができて、結果として、異なる符号を認識し、適応する柔軟性を獲得できる。少なくとも1つの実施形態で、受信されたデータブロックに関連する線形ブロック符号はLDPC符号を含み、パリティ検査行列はパリティ検査方程式の組を含み、各パリティ検査方程式は受信されたデータブロック内の結合ビットを同定する。
どのように関係するビットが、同時確率が推定されるビットサブセットを決定する目的のために同定されようとも、同時確率を更新する処理は、1つまたはそれ以上の実施形態で、同時確率の全部の関係する組み合わせの関数として同時確率を更新することを含む。
1つの実施形態に対するより詳細な数学的な説明は、以上で示された広義の復号方法を理解するための基礎を提供する。このように、限定的でない例として、下の行列Hは1つのLDPC符号パリティ検査行列を表す。
ここで、各行はパリティ検査方程式(Parity Check Equation:PCE)を表し、各列は受信されたデータブロック内のビット位置を表す。数式(2)はパリティ検査行列Hに対応する生成行列Gを表す。
上の行列から、このブロック符号は長さ12ビットであることと、行列の列に表される8つのPCEは関係するビットを示すこととがわかる。例えば、PCE1はビット位置1と、5と、9とが関係することを示す。より特別に、偶数パリティによると、PCE1はどんな受信されたデータブロックでも、その内のビット値1と、5と、9との和が0にならなければならないことを述べる。ビット1と、5と、9との受信された正しい値は、従って、{0,0,0}と、{0,1,1}と、{1,1,0}と、{1,0,1}とを含む。同様に、PCE2はビット2と、6と、10との和が0であることを示し、PCE3はビット3と、7と、11との和が0であることを示し、以下同様である。
とりわけ、Hから、PCE1とPCE6とがともにビット5に関与することもまたわかる。PCE間とPCE内とでビットを関係づける能力は、復号回路10の同時確率復号のための基礎を提供する。これを念頭に置いて、関係するビットサブセットを形成する同時確率復号の1つの実施を、ビット対として考慮してみよう。(当業者は、三重項等のような、他のサブセットが使用されることができることを認識するであろう。)PCE1はビット1と5とが関係することを示し、関係するビットの最初の対は(1,5)として形成されることができて、そのことはここにd(1,5)として表される。他の関係するビットのグループ分けは同様にして形成されることができる、すなわち、(2,10)と、(3,9)と、(4,7)と、(6,11)と、(8,12)と。
パターン(0,0)と、(0,1)と、(1,0)と、(1,1)とに対応する各関係するビット対、すなわちあり得るビット値組み合わせ、に対する4つの可能性がある。このように、復号回路10の同時確率復号操作に従った確率論的復号は、各関係するビットサブセットに対して複数の確率値を維持することを必要とする。(図1で示される)メモリ(MEM)28は、各ビットサブセットに関連する異なるビット組み合わせに対して複数の確率値を維持するために、復号回路10に含まれることができる、または関連できる。
例としてd(1,5)を用いると、ビット1と5とに対する4つの対応する本質的な値は、次式のようになる。
ここで、「本質的な(intrinsic)」は開始のまたは初期の同時確率値を表す。P
1 intのような、単一ビット確率は、1つのビットが「0」の反対としての「1」の値をとる確率を表す。図2の説明内で気付かれるように、初期化回路20は、復調回路18によって出力された対応するビット軟値に基づいて、本質的な同時確率値を定めるように構成されることができる。後の説明はここに、単一ビット軟値よりも、同時復調情報を提供する復調機の実施形態を熟考する。(8PSK復調は、同時復調情報を作り出す復調処理の1つの例として立つ。8PSKを用いると、復調処理はシンボル毎に3つのビットを決定し、同時確率はこれらの本質的に関係するビットサブセットを使用して決定されることができる。)
数式(3)〜数式(6)に戻ると、確率という点で4つのパターンは和が1になるので、必要に応じて、あり得るパターンの3つだけが計算される必要があることがわかる。それでも、復号回路10は、関係するビット対の各々(d(1,5)と、d(2,10)と、d(3,9)と、d(4,7)と、d(6,11)と、d(8,12)と)に対して式(3)〜式(6)の処理を実行する。それを用いて、関心のある関係するビットサブセットに対する同時確率は初期化され、同時確率処理は更新された同時確率の計算へ続く。
最初の反復では、d(1,5)を例として使用すると、同時確率の3組はビット1と5とに対して形成され、これらの確率はビット1と5との内の片方または両方を含む3つのPCEの内の異なるものの除外に対応する。(ビット1と5との内の片方または両方は、PCE1と、5と、6との内に現れる。)「01」のパターンでは、同時確率はi番目の反復で、次式に従って更新される。
ここで、Pの添字「1,(1,5)」は、ビット1と5とに対する同時確率計算からのPCE1の除外を表す。このような除外は、さもなければ起こるであろう確率の偏りを回避する。偏りは、ビット5と9とについての余分な情報がPCE1の文脈内のビット1を決定するのを助けるという意味で理解されることができるが、このような情報はPCE1自体から来ないはずである。その代わり、追加の知識はビット5または9に関与する他の(残っている)PCEと、関係する本質的な同時確率(または先行の反復からの更新された同時確率)から来るはずである。
ビット対d(6,11)の両方のビットはPCE5に含まれるので、ビット1を除くと、PCE5の偶数番のものの確率は和P5,(6,11)(00,i−1)+P5(6,11)(11,i−1)によって計算されることができる。同様の計算更新が、00と、10と、11ビットパターンとに対して行われる。また、P6,2(i−1)のように、単一ビット確率が現れることもまた観察されることができる。復号回路10は、例えば2つの同時確率を加えることによって、必要に応じて単一ビット確率を獲得するように構成されることができる。例えば、PCE6の2番目のビットに対する単一ビット確率は、次式のように計算されることができる。
このように、PCE6を除いてビット2が1である確率は、PCE6を除いて対d
(2,10)が10である確率と、PCE6を除いて対d
(2,10)が11である確率との和である。
01パターンでPCE5を除いて同時確率を更新することは、この計算がビット1と5との両方をそれ自体含むPCE1を含むので、わずかに異なる。従って、PCE1内に唯一残っているビットはビット9である。だから、PCE1に対応する項は、次式のように与えられる。
復号回路10は、それがPCE6を除くとき、同様の更新を行って、この例として、似ている更新が6つのビット対の各々、すなわち、d
(1,5)と、d
(2,10)と、d
(3,9)と、d
(4,7)と、d
(6,11)と、d
(8,12)とに対しておこることから、それは理解されるであろう。
最初の反復で、方程式の右側の確率は初期値、すなわち本質的な値、である。後続の反復で、ここに中間反復とも呼ばれるが、右側の確率は前の反復で決定された値を表す。最後の反復で、復号回路10は、同時確率が評価されている関係するビット対の各々に対する同時確率の単一の最終組を計算する。例えば、次式のようになる。
ひとたび上の同時確率が獲得されてしまえば、それらは様々な用途に使用されることができる。例えば、復号回路10は各同時確率を評価できて、最大の確率をもつパターンを選択できる。上の例の文脈内では、各評価されたビット対(d(1,5)と、d(2,10)と、d(3,9)と、d(4,7)と、d(6,11)と、d(8,12)と)に対して、同時確率処理は各あり得るビット対パターン(00,01,10,11)に対する確率値を展開した。各ビット対に対する最大の確率値をもつパターンを取り出すことは、ビットのその対を同時に決定する。このように、受信されたデータブロックビットに対する硬決定(hard decision)は同時に決定されることができる。代替として、単一ビット確率は同時確率から決定されることができて、その単一ビット確率に基づいて各ビットに対して硬決定が決められることができる――例えば、数式(9)を参照のこと。
とりわけ、「最良の(best)」同時確率を取り出すことに基づいて受信されたデータブロックを復号することは、一般的にシーケンスエラー率を最小化し、一方で最良の単一ビット確率を取り出すことは、一般的に個々のビットエラーを最小化する。このようにして、受信されているデータの性質と、関与する通信システムとアプリケーションとのあり得る種類とは、他を上回る好ましい1つのアプローチなのである。
さらなる代替として、最終計算された同時確率を使用して、受信されたデータビットへの硬決定を導くよりも、同時確率は、他のビットに対して初期同時確率値を定めることのための基礎として使用されることができる。例えば、カスケード化されたまたは内部/外部ブロック符号は、内部符号ビットに対する同時確率を決定し、その後外部符号ビットに対する同時確率決定処理を初期化するためにそれらの同時確率を使用することによって、復号されることができる。このように、例えば、もし受信されたデータブロックが、内部符号を用いて、さらにその後LDPC符号を用いて符号化されているならば、復号回路10は、内部符号を用いて関係するビットサブセットに対して同時確率を計算できて、その後それらの同時確率を外部符号LDPC復号へ渡せる。
受信されたデータブロックがカスケード化された符号を使用して符号化されていないときでさえ、必要に応じて、復号回路10は、内部符号に対して決定された同時確率を、外部符号ビットの同時確率決定に対する初期化値として与える方法を適用できる。例えば、数式(1)のパリティ検査行列が、最初のブロック符号を含んでいることと見なすこともできるし、パリティ検査ビットを伴っていることと見なせる。そのアプローチを用いると、PCE1内のビット9は、ビット1と5とに対するパリティ検査として見なされることができて、一方でビット10はビット2と6とのパリティ検査として作動する。下に数式(14)内で下線を引いていることによって、H行列内のパリティ検査ビットの内の選択されたものが、行列内の他のビットサブセットに対するパリティ検査ビットとして扱われる方法を示されている。
上の例をより詳細に続けると、パリティ検査行列Hに対応するLDPC符号は内部と外部符号とに分けられ、ビット9はビット1と5とに対するパリティ検査として働き、以下同様である。このように、ビット(1,5,9)は単純比2/3符号(ビット1と5とが内、ビット1と5と9とが外)を使用して作成されることができる。同じ符号化関係は(ビット2,6,10)と、(3,7,11)と、(4,8,12)とに及ぶ。それを用いると、復号回路10のこの実施形態の内部復号処理では、ビット9と、10と、11と、12とを、ビット(1,5)と、(2,6)と、(3,7)と、(4,8)とに対する同時確率を決定するために使用する。例えば、(1,5)がパターン01である確率は、ビット1が0である確率と、ビット5が1である確率と、ビット9が1である確率との積の「A」倍であろう。Aの値はこれらの同時確率の和が1になるように決定される。このような処理の後、内部符号ビット9〜12は捨てられて、「残っている」外部符号は、次式のように与えられるLDPC符号であるだろう。
これらの同時確率が決定されて、復号回路10は、反復の再計算のための初期化値として、または(1,5)と、(2,6)と、(3,7)と、(4,8)との関係するビット対に対する最終同時確率計算のための基礎として、それらを使用する。
内部/外部復号の強化は、復号回路10の、特定の処理の実施形態を表す一方、図3は、復号回路10を含む1つまたはそれ以上の処理回路で実施されることができる同時確率決定方法の広義の実施形態を示す。復号回路10は、例えば、デジタル信号処理装置または特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)のような全部または一部のベースバンド処理回路を含むことができて、ハードウェアまたはソフトウェアまたはそれらのどんな組み合わせにでも基づくことができると理解されるべきである。少なくとも1つの実施形態で、復号回路10はコンピュータプログラム命令符号または合成可能な論理ファイルのようなコンピュータ製品を含む。他の実施形態で、復号回路10はハードウェアまたはソフトウェアとして集積回路装置内に固定されている。
どんな場合でも、以下の処理により、ビット対の文脈で、同時確率決定に対して一般的な公式化が提供される。この方法は関係するビットサブセットの大きさがどうであれ拡張される。この説明は01ビットパターン決定のための方程式を与える一方、復号回路10は他の対パターン(00,10,11)に対してもこのような方程式を行うと理解されるべきである。それを用いると、νn1またはνn2が方程式内にあるように、Υ(n1,n2)がPCEの組であると定義できる。
上式のように、処理は各対(n
1,n
2)に対する本質的な同時確率値の計算から始まる(ステップ110)。初期化された同時確率はその後1つまたはそれ以上の反復を通して更新される(ステップ112と114)。最初のこのような反復では、同時確率の軟値がステップ110内で決定された初期値に定められる。すなわち、j∈Υ(n
1,n
2)として、次式のようになる。
ここで、表記「P
j(n1,n2)(01,0)」は0番目の(最初の)反復の01ビットパターンに対する確率決定を表す。各後続のi番目の反復では、i=1、……、I−1、復号回路10は、評価されている関係するサブセット内のビットの、全部のあり得る組み合わせ(パターン)に対して、数式(8)と数式(11)とに従って、それらを再計算することによって同時軟確率を更新する。
復号回路10のいくつかの実施形態は常に反復の再計算を通して同時確率の更新を行う。それでも、このような実施形態は、反復計量に従って反復の再計算の数を限定するようにまたはさもなければ決定するように構成されることができる。ある実施形態では、反復計量は、受信機12内の不揮発性メモリ内で保管されることができるような、定義された数である。別の実施形態では、復号回路10は反復対反復の結果、例えば1つまたはそれ以上の反復にわたる同時確率軟推定内の変化、に基づいて反復計量を導く。別の反復計量は硬決定を決定していて、エラーが残っていないかどうかを見るために、CRCのような外部エラー検出符号を検査している。別の実施形態で、復号回路10は図1のチャネル品質推定回路32によって、反復計量を推定されるチャネル容量または強度の関数として調整する。
このような実施形態では、もし比較的より低いチャネル品質(または信号強度)条件が普及しているならば、復号回路10は1つより多い反復を実行できる。しかし、もし推定されたチャネル品質(または強度)が、作動中のデータまたはサービスの種類に従って定められることができる定義された閾値を超えるならば、復号回路10は単発の同時確率決定に「転向(convert)」できて、その場合、同時確率は初期化され、最終同時確率計算は初期化された値を使用して、直接行われる。
最終反復として、ステップ114からの「YES」にかかわらず、復号回路10は数式(13)に従って最終計算を行うことによって同時確率を更新する(ステップ116)。復号回路10と、おそらくは受信機12内の他の回路とは、要望された後処理を行う(ステップ118)。例えば、復号回路10は、以前ここに示されたように、同時確率に基づいて、受信されたデータブロック内のビットの硬決定の推定を行える。追加処理回路30は、制御/信号伝達の情報と、ユーザ/アプリケーションデータと、音声等とを含むことができる硬ビットをさらに処理できる。
1つまたはそれ以上の実施形態で、復号回路10は、1つまたはそれ以上の近似をその同時確率決定方法に組み込むことによって、上の処理の文脈内でそれの性能を改善する及び/またはそれの操作を単純化する。例えば、同時確率が評価されている関係するサブセット内の全部のビットに対して同時確率を使用する代わりに、復号回路10は対応する単一ビット確率を使用して、同時確率を近似することによって、それの計算を単純化できる。例えば、同時確率評価のための基礎としての2ビットサブセットの文脈で、数式(8)の単一ビット近似は、次式のように与えられる。
復号回路10は、確率値と直接一緒にというよりも、対数確率と対数尤度比(Log Likelihood Ratios:LLRs)と一緒に働くようにさらに構成されることができる。反復指数は明確さのために省略されているが、対数ベースの計算を使用して、下の方程式は、復号回路10内の同時確率復号の1つまたはそれ以上の実施形態を実行するための基礎を提供する――次の例の文脈のように、方程式はビット1と5と数式(1)からの先述のパリティ検査行列Hとを使用すると理解されるであろう。
もし、n=(n1,n2)のn1、ならば、次のようになる。
そしてもし、n=(n
1,n
2)のn
2、ならば、次のようになる。
さらに、復号回路10は、次式に従って、項tanh(LLRn1,n2/2)の積を近似することによって上の対数ベースの計算の複雑さを減らすように構成されることができる。
これは、復号回路10が数式(29)内で与えられる関数の符号に基づいて、それの確率評価を近似できるように、さらに次式に減らされることができる。
復号回路10が、数式(24)及び/または数式(27)及び/または数式(29)の単純化している数学的な処理を使用するように構成されているかどうかにかかわらず、それは少なくともいくつかの条件下で改善されたまたは単純化された性能を提供する他の処理変動を組み込むように構成されることができる。例えば、復号回路10は「混成の」復号装置として構成されることができる。混成の復号シナリオ下で、復号回路10は同時確率決定をそれの復号計算のいくつかに組み込むが、他にはしない。例えば、確率決定の最初の反復は同時確率を使用し、復号回路10はその後単一ビット確率をそれらの結果から引き出す。後続の反復で、復号回路10は、反復処理を通してより多くの関与する同時確率計算を押し進めるよりも、これらの導かれた単一ビット確率を使用する。
言うまでもなく、本発明は前述の説明によって限定されず、添付の図によっても限定されない。実際は、本発明は特許請求の範囲と、それらの法的均等物とによってのみ限定される。