JP2008538922A - 蛍光多重hpvpcrアッセイ - Google Patents

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Abstract

本発明は、同一HPV型の複数のHPV遺伝子を同時に検出するために複数の発蛍光団を使用する、サンプル内のHPV型の核酸配列の存在を検出するための蛍光多重PCRアッセイに関する。ここで、該HPV型は、HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58よりなる群から選ばれる。本発明はまた、本発明の方法において使用するための、該HPV型に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブに関する。

Description

本発明は、全般的には、臨床サンプルにおけるヒトパピローマウイルス(HPV)型の存在を検出するための、PCRに基づくアッセイに関する。より詳しくは、本発明は、単一のPCR反応チューブ内で複数のHPV遺伝子座を同時に検出するために複数の発蛍光団を使用する蛍光多重PCRアッセイに関する。
80を超えるヒトパピローマウイルス(HPV)型が特定されている。種々のHPV型が、良性増殖性疣贅から悪性癌に及ぶ多種多様な生物学的表現型を引き起こす(概説としては、McMurrayら,Int.J.Exp.Pathol.82(1):15−33(2001)を参照されたい)。HPV6およびHPV11は、良性疣贅に最も一般的に関連している型であり、HPV16およびHPV18は、悪性病変に最も頻繁に関連している高リスク型である。したがって、臨床サンプルにおけるHPVの特異的型の決定は、HPV関連疾患の発生のリスクを予測するために決定的に重要である。
臨床サンプルにおける特異的HPV型を特定し定量するために、核酸に基づくいくつかの方法、例えば、in situハイブリダイゼーションによるウイルス核酸の検出、サザンブロット分析、ハイブリッド捕捉(hybrid capture)またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)が利用されている。Hybrid Capture(登録商標)II(Digene Diagnostics,Inc.,Gaithersburg,MD)アッセイは抗体捕捉および非放射性シグナル検出を利用するものであるが、一定の組合せのHPV型のシグナル標的を検出するに過ぎない(例えば、Clavelら,British J.Cancer 80(9):1306−11(1999)を参照されたい)。また、Hybrid Capture(登録商標)IIアッセイはRNAプローブの混合物(プローブ混合物は高リスクまたは低リスクHPV型に対して利用可能である)を使用するものであるため、サンプルにおいて検出された特異的HPV型に関する情報を提供するものではなく、高リスクまたは低リスクHPVの存在に関する陽性または陰性を示すに過ぎない。同様に、PCRに基づく多数の方法は、しばしば、単一の特異的HPV標的配列の増幅、およびそれに続く、得られたアンプリコンの、膜へのブロッティング、および放射能標識オリゴヌクレオチドプローブでのプローブを含む。
他の方法は、サンプル中に存在する多数のHPV型をPCR増幅しうる商業的に入手可能なコンセンサスプライマーを使用することにより異なる型の特異的HPV遺伝子間の高い相同性を利用する。ついで型特異的オリゴヌクレオチドプローブを使用して特異的HPV型の存在を特定する。例えば、Kleterら,Journal of Clinical Microbiology 37(8):2508−2517(1999);Gravittら,Journal of Clinical Microbiology 38(1):357−361(2000)を参照されたい。同様に、縮重PCRプライマーを使用するアッセイはHPV型間の相同性を利用して、特異的プライマーセットを使用する方法より多数のHPV型の検出を可能にする。例えば、Harwoodら,Journal of Clinical Microbiology 37(11):3545−3555(1999)を参照されたい。そのようなアッセイは、特異的HPV型を特定するための追加的な実験をも要する。
前記のPCR法はいくつかの問題を伴いうる。例えば、HPV型間の反応効率における相違により、いくつかの型が他のものに対して不均衡に増幅されうる。また、増幅の平衡が、より高いコピー数でサンプル中に存在する型へと傾き、それらがPCR反応成分を消費して、少数派のHPV型の増幅を起こりにくくする。
5’エキソヌクレアーゼ発蛍光性PCR利用アッセイ(Taq−Man PCR)も当技術分野において記載されており、これはリアルタイムでのPCR産物の検出を可能にし、放射能の必要性をなくす。例えば、米国特許第5,538,848号;Hollandら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:7276−7280(1991)を参照されたい。この方法は、蛍光レポーター(発蛍光団)と、PCRプライマー間の標的DNAにハイブリダイズする消光剤とを含む標識プローブを使用する。発蛍光団の励起は発蛍光団による蛍光シグナルの放出をもたらし、それは消光剤により消光される。アンプリコンはTAQ DNAポリメラーゼの5’−3’エキソヌクレアーゼ活性により検出されうる。該エキソヌクレアーゼ活性は、PCRプライマーの伸長中に遭遇した二本鎖DNAを分解して、プローブから発蛍光団を遊離させる。その後、蛍光シグナルはもはや消光されず、標的DNAの量と正比例的に相関する蛍光シグナルの蓄積が自動蛍光光度計でリアルタイムに検出されうる。
Taq−Man PCRアッセイはHPV型検出に応用されている。Swanら(Journal of Clinical Microbiology 35(4):886−891(1997))は、L1遺伝子の一部を増幅する型特異的HPVプライマーを型特異的プローブと共に使用する発蛍光性プローブアッセイを開示している。このSwanらのアッセイは一定数のPCRサイクルの終了時の蛍光シグナルを測定するものであり(終点測定)、リアルタイムのものではない。
Josefssonら(Journal of Clinical Microbiology 37(3):490−96(1999))は、種々の蛍光色素で標識された型特異的プローブと共に、E1遺伝子の高度に保存された部分を標的化するTaq−Manアッセイを報告している。特異的な縮重プライマーの混合物を使用することにより多数のHPV型が増幅された。Josefssonらは、種々のHPV型からのE1遺伝子の一部を検出するよう設計された、アッセイ当たり3個までの型特異的プローブを使用した。Swanらのアッセイとは異なり、Josefssonらは蛍光の蓄積をリアルタイムで測定した。
Tuckerら(Molecular Diagnosis 6(1):39−47(2001))は、E6/E7結合部にまたがる保存領域を標的化するアッセイを記載している。Josefssonのアッセイと同様に、Tuckerらはリアルタイム検出および型特異的蛍光プローブを使用した。Tuckerらはまた、HPV標的配列とアクチンまたはグロビン細胞遺伝子座とを同一反応チューブにおいて同時に検出するために多重(マルチプレックス)PCRを使用した。
前記の方法は、典型的には、DNAサンプルにおける単一のウイルス遺伝子座、例えばL1遺伝子座の存在に関して試験することを含む。単一遺伝子座アッセイの欠点は、1つのHPV型からの特異的HPV遺伝子と別のHPV型からの特異的HPV遺伝子との間の高度の相同性が偽陽性結果の過剰な発生を招くことである。このような相同性レベルは、単一のHPV型に特異的なPCRアッセイの設計を困難にする。したがって、単一のHPV型のいくつかの遺伝子座の存在に関して試験することにより陽性結果を確認することが必要である。陽性結果を実証するために必要な追加実験は面倒であり長時間を要する。4つの異なるHPV型に関する臨床サンプルのHPV状態の確認には、典型的には、26〜30人時を要する。
単一遺伝子座アッセイは偽陰性結果を招くこともある。HPVゲノムと染色体宿主DNAとの関係は多段階腫瘍発生過程中に変化しうることが十分に確認されている(総説としては、McMurrayら,Int.J.Exp.Path.82:15−33(2001)を参照されたい)。前癌病変は、しばしば、HPV DNAのエピソーム形態に関連しており、一方、後の段階の腫瘍は、典型的には、組込まれたHPV配列を有する。疾患経過の段階の進行と相関した組込みの結果として、L1遺伝子のような特異的HPV遺伝子のオープンリーディングフレームが破壊されうる。HPV遺伝子配列のそのような破壊は、該破壊遺伝子を標的とするアッセイにおいて偽陰性結果を招きうる。
単一のHPV型からの複数のHPV遺伝子の同時特定をもたらす多重アッセイがWO 03/019143に記載されている。しかし、これらのアッセイは特にHPV型6、11、16および18の特定に向けられたものである。
前記のHPVアッセイの開発にもかかわらず、当技術分野において開示されている方法と比較して少ない人時で十分な高感度かつ再現可能なアッセイを開発することが好都合であろう。また、追加的なHPV型、特に、病理表現型に関連したHPV型の特定のためのアッセイを開発することが好都合であろう。
発明の概要
本発明は、同一HPV型の複数のHPV遺伝子座を同時に検出するために複数の発蛍光団を使用する、サンプル内のHPV型の核酸の存在を検出するための蛍光多重PCRアッセイに関する。ここで、該HPV型は、HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58よりなる群から選ばれる。該HPV型は発癌表現型に関連づけられている。
より詳しくは、本発明は、核酸含有サンプルにおけるヒトパピローマウイルス(HPV)型の核酸の存在を検出するための方法であって、
核酸ポリメラーゼおよび複数のオリゴヌクレオチドセットの存在下で核酸を増幅して、複数のPCRアンプリコンを得(ここで、
各オリゴヌクレオチドセットは、(a)HPV型の核酸配列の第1位置にハイブリダイズするフォワード識別性PCRプライマー、(b)第1位置の下流の該HPV型の核酸配列の第2位置にハイブリダイズするリバース識別性PCRプライマー、および(c)消光剤分子と、特有の放射極大においてエネルギーを放射する発蛍光団とで標識された蛍光プローブよりなり、該プローブは、第1位置と第2位置との間の該HPV型の核酸配列の位置にハイブリダイズし、
各オリゴヌクレオチドセットは、同一HPV型に由来する異なるHPVアンプリコンに特異的にハイブリダイズし、該HPV型は、HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58よりなる群から選ばれる)、
増幅中に該核酸ポリメラーゼに各蛍光プローブを消化させて、該発蛍光団を該消光剤分子から解離させ、
該発蛍光団と該消光剤との解離の際の蛍光の変化(該蛍光変化は核酸増幅の発生に対応する)を検出し、
少なくとも2つの放射極大において蛍光の変化が検出されれば、該サンプルが該HPV型に関して陽性であると判定することを含んでなる方法に関する。
本発明の好ましい実施形態においては、複数のオリゴヌクレオチドセットの各オリゴヌクレオチドセットは、検出すべきHPV型の単一の遺伝子に特異的である。すなわち、本発明の方法の各オリゴヌクレオチドセットは、同一型の単一のHPV遺伝子に由来するヌクレオチド配列にハイブリダイズする。例えば、第1オリゴヌクレオチドセットのオリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブはE6遺伝子にハイブリダイズし、第2オリゴヌクレオチドセットのオリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブはE7遺伝子にハイブリダイズし、第3オリゴヌクレオチドセットのオリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブはL1遺伝子にハイブリダイズする。その結果、複数のPCRアンプリコンが生じ、各PCRアンプリコンは、検出すべきHPV型の単一のHPV遺伝子に特異的である。
本発明のもう1つの実施形態においては、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドセットのフォワード識別性PCRプライマーおよびリバース識別性PCRプライマーは、同一HPV型の、異なる遺伝子に特異的である。例えば、フォワード識別性プライマーはE6遺伝子にハイブリダイズし、リバース識別性プライマーはE7遺伝子にハイブリダイズする。その結果、少なくとも1つのPCRアンプリコンは、2以上の遺伝子に由来するヌクレオチドの配列を含む。該アンプリコンに特異的なオリゴヌクレオチドプローブは、例えば、E6遺伝子に由来するヌクレオチドの配列、E7遺伝子に由来するヌクレオチドの配列、またはE6/E7境界をまたぐヌクレオチドの配列にハイブリダイズしうる。
本発明の好ましい実施形態においては、HPV型は、HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58よりなる群から選ばれる。
本発明の方法のもう1つの好ましい実施形態においては、オリゴヌクレオチドセットの数は3であり、該オリゴヌクレオチドセットはHPVのE6、E7およびL1遺伝子に特異的にハイブリダイズする。E6、E7またはL1遺伝子の2つ又は3つが検出された場合、サンプルは、試験されているHPV型に関して陽性である。
本発明のもう1つの実施形態は、単一のHPV型に特異的なヌクレオチドの配列を含むオリゴヌクレオチドプローブに関する。該オリゴヌクレオチドプローブは、特異的オリゴヌクレオチドプライマーを使用するウイルスDNAのPCR増幅により生じた特異的HPVアンプリコンに結合しうる。本発明のもう1つの実施形態においては、該オリゴヌクレオチドプローブは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35および配列番号36よりなる群から選ばれるヌクレオチドの配列を含む。
本発明はまた、発蛍光団および消光剤分子を更に含む該オリゴヌクレオチドプローブに関する。本発明の好ましい実施形態においては、該発蛍光団は、FAM(商標)、JOE(商標)、TET(商標)(Applera Corp.,Norwalk,CT)およびCAL Flour(登録商標)Orange(Biosearch Technologies Inc.,Novato,CA)よりなる群から選ばれ、消光剤は非蛍光性である。本発明の特に好ましい実施形態においては、消光剤はBHQ(商標)1(Biosearch Technologies)である。
本発明は更に、フォワードPCRプライマーおよびリバースPCRプライマーの両方が識別性(discriminatory)である、HPV核酸のPCR増幅のためのプライマーペアに関する。本発明の好ましい実施形態においては、該プライマーペアのヌクレオチド配列は、配列番号1および配列番号2、配列番号3および配列番号4、配列番号5および配列番号6、配列番号7および配列番号8、配列番号9および配列番号10、配列番号11および配列番号12、配列番号13および配列番号14、配列番号15および配列番号16、配列番号17および配列番号18、配列番号19および配列番号20、配列番号21および配列番号22、ならびに配列番号23および配列番号24よりなる群から選ばれる。
本明細書中で用いる「オリゴヌクレオチド」なる語は、ワトソン−クリック型の塩基対形成のような単量体−単量体相互作用の規則的パターンにより標的ポリヌクレオチドに特異的に結合しうる、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチドなどを含む、天然の又は修飾された単量体または結合の直鎖状オリゴマーを意味する。本発明の目的においては、オリゴヌクレオチドなる語はオリゴヌクレオチドプローブおよびオリゴヌクレオチドプライマーの両方を含む。
本明細書中で用いる「プライマー」なる語は、核酸鎖に相補的であるプライマー伸長産物の合成が触媒される条件下に配置された場合に相補鎖に沿った合成の相互作用の点として作用しうるオリゴヌクレオチドを意味する。そのような条件は、適当なバッファー(「バッファー」は、補因子である又はイオン強度、pHなどに影響を及ぼす成分を含む)中、適当な温度での、4つの異なるデオキシリボヌクレオシド三リン酸および重合誘発剤、例えばDNAポリメラーゼまたは逆転写酵素の存在を含む。本明細書中で用いるオリゴヌクレオチドプライマーは、精製された制限消化物におけるように天然で生じたものであることが可能であり、あるいは合成的に製造されうる。該プライマーは、好ましくは、増幅における効率を最大にするために、一本鎖である。
本明細書中で用いる「プライマーペア」は、PCRアンプリコンを産生するための核酸ポリメラーゼの存在下の核酸断片のPCR増幅に関与しうる、フォワードプライマーおよびリバースプライマーの、2つのプライマーを意味する。プライマーペアを構成するプライマーは、単一HPV遺伝子に由来するヌクレオチドの配列よりなるアンプリコンを生成するよう、同一HPV遺伝子に特異的でありうる。あるいは、プライマーペアを構成するプライマーは、2以上の遺伝子に由来するヌクレオチドの配列よりなるアンプリコンを生成するよう、HPVゲノム内で互いに非常に接近して存在する異なるHPV遺伝子に特異的でありうる。
本発明の発蛍光団に関して本明細書中で用いる「特有」なる語は、各発蛍光団が、個々のアッセイにおいて使用する全ての他の発蛍光団とは異なる放射極大においてエネルギーを放射することを意味する。特有の放射極大を有する発蛍光団の使用は、個々のアッセイにおいて使用する複数の発蛍光団のそれぞれにより放射される蛍光エネルギーの同時検出を可能にする。
本発明のオリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブに関して本明細書中で用いる「識別性(discriminatory)」なる語は、該プライマーおよびプローブが単一のHPV型に特異的であることを意味する。それは、単一のHPV型に特異的であるが他のHPV型に対するいくらかの相同性を共有するHPVプライマーおよびプローブを含む。本発明の「識別性」プライマーおよびプローブは、少なくとも1つのヌクレオチドにおいて他のHPV型に対する3’相同性を欠くオリゴヌクレオチドを含む。特定の位置において特異的HPV型に特有でありアライメントにおいて該HPV型をその他のものから識別するよう作用するそのような残基は「識別性塩基(discriminatory base)」と称される。オリゴヌクレオチドに関する「識別性」なる語は、2以上のHPV型に特異的であるプライマーおよびプローブ、すなわち、2以上のHPV型に対して完全な相同性を共有するものを含まない。
本明細書中で用いる「アンプリコン」は、核酸ポリメラーゼおよび特異的プライマーペアの存在下に核酸を含むサンプルのPCR増幅により産生された、PCR反応の特異的産物を意味する。アンプリコンは、単一のHPV型の単一の遺伝子に由来するヌクレオチド配列よりなるものでありうる。あるいは、アンプリコンは、単一のHPV型の2以上の遺伝子に由来するヌクレオチド配列よりなるものでありうる。
本明細書中で用いる「オリゴヌクレオチドセット」は、単一のHPV型の特異的ヌクレオチド配列にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブおよびオリゴヌクレオチドプライマーのペアの一群を意味する。該オリゴヌクレオチドセットは、(a)HPV型の核酸配列の第1位置にハイブリダイズするフォワード識別性プライマー、(b)第1位置の下流の該HPV型の核酸配列の第2位置にハイブリダイズするリバース識別性プライマー、および(c)第1位置と第2位置との間の該HPV型の核酸配列の位置にハイブリダイズする、発蛍光団および消光剤で標識された蛍光プローブよりなる。すなわち、オリゴヌクレオチドセットは、単一のHPV型に特異的なアンプリコンの合成を開始させうる特異的PCRプライマーと、該アンプリコンにハイブリダイズする蛍光プローブとのセットよりなる。
本明細書中で用いる「複数」は2以上を意味する。
オリゴヌクレオチドセット、オリゴヌクレオチドプライマーまたはオリゴヌクレオチドプローブに関して本明細書中で用いる「特異的にハイブリダイズ(する)」は、該オリゴヌクレオチドセット、プライマーまたはプローブが単一のHPV型の核酸配列にハイブリダイズすることを意味する。
本明細書中で用いる「遺伝子」は、ポリペプチド鎖の産生に関与する核酸のセグメントを意味する。それは、翻訳される配列(コード領域)ならびに5’および3’非翻訳配列(非コード領域)の両方、ならびに個々のコードセグメント(エキソン)の間の介在配列(イントロン)を含む。本発明の目的においては、HPVゲノムは9個の遺伝子:L1、L2およびE1−E7を含有する。
本明細書中で用いる「遺伝子座」は、ある形質に関する遺伝子が存在する、染色体上の位置を意味する。遺伝子座なる語は特定の遺伝子の対立遺伝子のいずれか一方を含む。それはまた、異なるHPV型からの相同遺伝子を含む。例えば、HPV16およびHPV6においてL1遺伝子を検出するPCRアッセイは、異なるHPV型からの配列の検出であるにもかかわらず、単一遺伝子座アッセイである。逆に、例えば、単一のHPV型のL1遺伝子およびE1遺伝子を検出するアッセイは、単一のHPV型が検出される場合であっても、多遺伝子座アッセイである。
本明細書中で用いる「HPV」はヒトパピローマウイルスである。「HPV」は、現在公知の又は後になって記載されるHPVの任意のタイプを表すために用いられる一般用語である。
本明細書中で用いる「発蛍光団」は、レーザー、タングステン、水銀もしくはキセノンランプまたは発光ダイオードで励起されると一定のスペクトルを有する光の形態でエネルギーを放出する蛍光レポーター分子を意味する。蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)の過程により、発蛍光団から放射された光は、該発蛍光団の発光スペクトルと重複する励起スペクトルを有する第2の分子を励起しうる。発蛍光団から別の分子への放射エネルギーの転移は該発蛍光団の発光を消光する。その第2の分子は消光剤分子として知られている。「発蛍光団」なる語は、本明細書においては「蛍光レポーター」なる語と互換的に用いられる。
本明細書中で用いる「消光剤」または「消光剤分子」は、発蛍光団を含む蛍光プローブに結合している場合に該発蛍光団により放射されたエネルギーを受容して該発蛍光団の放射を消光しうる分子を意味する。消光剤は、受容したエネルギーを光として放出する蛍光性のもの、または受容したエネルギーを熱として放出する非蛍光性のものであることが可能であり、該プローブの長さの途中の任意の位置に結合されうる。
本明細書中で用いる「暗消光剤(dark quencher)」は非蛍光性消光剤を意味する。
本明細書中で用いる「プローブ」は、標的領域内または検出すべき領域内の配列に対する該プローブの少なくとも1つの配列の相補性により標的核酸内の配列と二重らせん構造を形成しうるオリゴヌクレオチドを意味する。「プローブ」なる語は、結合している発蛍光団および消光剤分子を伴う又は伴わない前記のオリゴヌクレオチドを含む。「蛍光プローブ」なる語は、発蛍光団と消光剤分子とを含むプローブを意味する。
本明細書中で用いる「FAM」は発蛍光団6−カルボキシ−フルオレセインを意味する。
本明細書中で用いる「JOE」は発蛍光団6−カルボキシ−4’5’−ジクロロ−2’7’−ジメトキシフルオレセインを意味する。
本明細書中で用いる「TET」は発蛍光団5−テトラクロロ−フルオレセインを意味する。
発明の詳細な説明
本発明は、臨床サンプルにおけるHPV型HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58(該型は発癌表現型に関連づけられている)の個々の検出のためのアッセイに関する。本発明のアッセイの使用は、当技術分野で公知の他のアッセイと比較して偽陰性結果の危険性を実質的に減少させる。
HPVゲノムと染色体宿主DNAとの関係は多段階腫瘍発生過程中に変化しうることが良く知られている(総説としては、McMurrayら,Int.J.Exp.Path.82:15−33(2001)を参照されたい)。前癌病変は、しばしば、HPV DNAのエピソーム形態に関連しており、一方、後の段階の腫瘍は、典型的には、組込まれたHPV配列を有する。疾患経過の段階の進行と相関した組込みの結果として、L1遺伝子のような特異的HPV遺伝子のオープンリーディングフレームが破壊されうる。HPV遺伝子配列のそのような破壊は、該破壊遺伝子を特異的に検出するよう設計されたアッセイにおいて偽陰性結果を招きうる。
したがって、本発明の好ましい実施形態は、単一のHPV型の複数のHPV遺伝子を同時に検出し増幅することを含む、サンプルにおける特異的HPV型の核酸配列の存在を特定するための方法を提供する。それらの複数のHPV遺伝子の大多数が本発明の方法により検出された場合、サンプルは該HPV型に関して陽性とみなされる。本発明のもう1つの好ましい実施形態は、単一のHPV型の3つのHPV遺伝子を同時に検出し増幅することを含む、特異的HPV型の存在に関するアッセイを提供する。それらの3つの遺伝子の少なくとも2つが検出された場合、サンプルは該HPV型に関して陽性とみなされ、それらの3つの遺伝子のいずれもが本発明の方法により検出されなかった場合、サンプルはHPV陰性とみなされる。該アッセイは、単一のHPV遺伝子座に関して試験するアッセイに伴う偽陰性結果を得る危険性を減少させる。本発明の方法は高度に特異的であり再現可能である。
臨床サンプルにおいてHPV型を検出するための本発明の方法はまた、当技術分野で公知の他のアッセイと比較して偽陽性結果の危険性を実質的に減少させる。そのような偽陽性結果は、異なるHPV型からの同一HPV遺伝子と比較した場合の特異的HPV遺伝子間の高度の相同性により生じる。このような相同性レベルは、単一のHPV型に特異的なPCRアッセイの設計を困難にする。したがって、単一遺伝子座を検出する、当技術分野で公知の他の方法を用いる場合には、単一のHPV型のいくつかの遺伝子座の存在に関して順次試験することにより陽性結果を確認することが必要である。陽性結果を実証するために必要な追加実験は面倒であり長時間を要する。4つの異なるHPV型に関する臨床サンプルのHPV状態の確認には、典型的には、26〜30人時を要する。
当技術分野において利用可能な方法とは異なり、本発明は、HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58よりなる群から選ばれる単一のHPV型の複数の異なるHPV遺伝子を同時に検出し増幅するための方法を提供する。それにより、単一遺伝子座アッセイに一般に伴う偽陽性結果の発生が実質的に減少する。また、本発明のアッセイは、陽性結果を確認するための連続的な実験を要さず、サンプルのHPV状態を判定するのに必要な人時を著しく減少させる。したがって、本発明の方法は、特異的HPV型の核酸に関する臨床サンプルのハイスループットスクリーニングに応用可能である。該方法は、例えば96ウェルPCR形態を用いることにより、多数のサンプルに関する同時スクリーニングを可能にする一方、高い特異性および精度を保有する。
複数の発蛍光団形態を使用するもう1つのHPVリアルタイムPCRアッセイが当技術分野において記載されている(Josefssonら,Journal of Clinical Microbiology 37(3):490−96(1999))。この方法は、多数のHPV型におけるE1遺伝子の一部を増幅するために特異的および縮重プライマーの混合物を使用する。アッセイ当たり3個までのプローブが使用された。ここで、各プローブは、異なる発蛍光団を含み、各プローブは、異なるHPV型のE1遺伝子を検出する。臨床サンプルにおいてではなくHPV DNAを含有するプラスミドを使用してアッセイ感度が試験された。
Josefssonらは、異なるHPV型にそれぞれが特異的である複数の蛍光プローブを同時に使用した場合、単一プローブアッセイと比較してHPV18 DNAの検出において実質的に感度が低下することを開示している。同様に、HPV16、HPV33およびHPV35に関するプローブの混合物を使用した場合、HPV35に関する単一のプローブの場合と比較してHPV35の検出がいくぶん低下した。また、HPV16およびHPV31を検出するために複数のプローブアッセイを用いた場合、高コピー数においていくぶん感度が低下することが観察された。
本発明の方法は複数の蛍光プローブを使用するものであり、各プローブは、個々のアッセイで使用するそれぞれの他の発蛍光団と比較して特有の放射極大においてエネルギーを放射する発蛍光団を含む。本発明で提供するアッセイは高度に特異的であり、3つの遺伝子座において10コピーより少ないHPVゲノムDNAを検出しうる。
本発明の各PCRアッセイの線形性および感度は、10〜10コピー/反応の範囲の濃度の遺伝子座特異的プラスミドを使用して確認した。HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58多重PCRアッセイは10〜10コピーの範囲内で線形性であった(図3〜6を参照されたい)。
本発明の方法により示される非常に高いアッセイ感度は、HPVのコピー数が低い可能性のある臨床サンプルのスクリーニングにおいて決定的に重要である。HPV感染の身体的発現はしばしば潜在的であり、潜伏期間が長いため、HPV感染は、患者が頚部表皮内腫瘍形成(CIN)と診断されるまで検出されず、CINは、治療せずに放置されると癌へと進行しうる。典型的には、高い進行期の病変(CIN2、CIN3および癌)は高いHPVコピー数に関連しており、これは、当技術分野で公知の通常の方法により検出可能であろう。しかし、現在使用されている多数のアッセイは、低いコピー数のHPVを検出するのに十分な感度も特異性も有さない。したがって、HPVコピー数が低く、治療的介入が有効である可能性が高い場合、HPVの初期検出には非常に高い感度が決定的に重要である。
本発明は、より詳しくは、核酸含有サンプルにおけるヒトパピローマウイルス(HPV)型の核酸配列の存在を検出するための方法であって、
核酸ポリメラーゼおよび複数のオリゴヌクレオチドセットの存在下で核酸を増幅して、複数のPCRアンプリコンを得(ここで、
各オリゴヌクレオチドセットは、(a)HPV型の核酸配列の第1位置にハイブリダイズするフォワード識別性PCRプライマー、(b)第1位置の下流の該HPV型の核酸配列の第2位置にハイブリダイズするリバース識別性PCRプライマー、および(c)消光剤分子と、特有の放射極大においてエネルギーを放射する発蛍光団とで標識された蛍光プローブよりなり、該プローブは、第1位置と第2位置との間の該HPV型の核酸配列の位置にハイブリダイズし、
各オリゴヌクレオチドセットは、同一HPV型に由来する異なるHPVアンプリコンに特異的にハイブリダイズし、該HPV型は、HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58よりなる群から選ばれる)、
増幅中に該核酸ポリメラーゼに各蛍光プローブを消化させて、該発蛍光団を該消光剤分子から解離させ、
該発蛍光団と該消光剤との解離の際の蛍光の変化(該蛍光変化は核酸増幅の発生に対応する)を検出し、
少なくとも2つの放射極大において蛍光の変化が検出されれば、該サンプルが該HPV型に関して陽性であると判定することを含んでなる方法に関する。
本発明の好ましい実施形態においては、複数のオリゴヌクレオチドセットの各オリゴヌクレオチドセットは、検出すべきHPV型の単一の遺伝子に特異的である。すなわち、本発明の方法の各オリゴヌクレオチドセットは、同一型の単一のHPV遺伝子に由来するヌクレオチド配列にハイブリダイズする。例えば、第1オリゴヌクレオチドセットのオリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブはE6遺伝子にハイブリダイズし、第2オリゴヌクレオチドセットのオリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブはE7遺伝子にハイブリダイズし、第3オリゴヌクレオチドセットのオリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブはL1遺伝子にハイブリダイズする。その結果、複数のPCRアンプリコンが生じ、各PCRアンプリコンは、検出すべきHPV型の単一のHPV遺伝子に特異的である。
本発明のもう1つの実施形態においては、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドセットのフォワード識別性PCRプライマーおよびリバース識別性PCRプライマーは、同一HPV型の、異なる遺伝子に特異的である。例えば、フォワード識別性プライマーはE6遺伝子にハイブリダイズし、リバース識別性プライマーはE7遺伝子にハイブリダイズする。その結果、少なくとも1つのPCRアンプリコンは、2以上の遺伝子に由来するヌクレオチドの配列を含む。該アンプリコンに特異的なオリゴヌクレオチドプローブは、例えば、E6遺伝子に由来するヌクレオチドの配列、E7遺伝子に由来するヌクレオチドの配列、またはE6/E7境界をまたぐヌクレオチドの配列にハイブリダイズしうる。
蛍光の変化は、以下の特徴を有するリアルタイムPCRを行うよう設計された自動蛍光光度計により検出されうる:蛍光プローブの発蛍光団を励起するための励起方法、PCR反応混合物を加熱し冷却するための手段、および蛍光の変化を検出するための手段。この特徴の組合せは、単一のリアルタイムPCR装置により行われる場合、PCRアンプリコンのリアルタイム検出を可能にし、これはリアルタイムでの蛍光増加の速度論の精査によるPCR産物増幅の証明を可能にする。例えば以下のような、リアルタイムPCR反応を行うための自動蛍光光度計が当技術分野で公知であり、この特異的アッセイにおける使用に応用されうる:Bio−Rad Laboratories(Hercules,CA)のiCycler(登録商標)、Stratagene(La Jolla,CA)のMx3000P(商標)、MX3005P(商標)およびMX4000(登録商標)、ABI PRISM(登録商標)7300、7500、7700および7900配列検出装置(Applied Biosystems,Foster City,CA)、SmartCycler(登録商標)およびGene Xpert(登録商標)System(Cepheid,Sunnyvale,CA)ならびにLightCycler(登録商標)(Roche Diagnostics Corp.,Indianapolis,IN)。
本発明の方法は、ABI PRISM(登録商標)7700配列検出装置(Applied Biosystems)で実施した。この装置は、荷電結合素子(CCD)カメラ越しに予測可能に配置されるパターンへと(波長に基づいて)蛍光放射を分離するために分光器を使用する。ABI PRISM(登録商標)7700の配列検出システムアプリケーションは該CCDカメラから蛍光シグナルを集め、データ解析アルゴリズムを適用する。
本発明の方法で使用する核酸ポリメラーゼは5’−3’エキソヌクレアーゼ活性を有していなければならない。例えばTaq(Thermus aquaticus)、Tbr(Thermus brockianus)およびTth(Thermus thermophilus)ポリメラーゼのようないくつかの適当なポリメラーゼが当技術分野で公知である。TAQ DNAポリメラーゼは本発明の好ましいポリメラーゼである。5’−3’エキソヌクレアーゼ活性は、PCRプライマーの伸長中に遭遇した二本鎖DNAの分解により特徴づけられる。アンプリコンにアニールした蛍光プローブは同様に分解されて、オリゴヌクレオチドから発蛍光団を遊離する。該発蛍光団と消光剤とが解離すると、該発蛍光団により放射された蛍光はもはや消光されず、それにより、蛍光における検出可能な変化が生じる。PCR産物の指数関数的な増加中、アンプリコン特異的蛍光は、配列検出アプリケーションが複合スペクトルに多成分アルゴリズムを適用した後、それを該アプリケーションが非増幅サンプルのバックグラウンド蛍光から識別しうる点まで増加する。ABI PRISM(登録商標)7700配列検出装置はサンプルに関する閾値サイクル(Ct)(予め決められた閾値を超えてこの蛍光が増加するサイクル)を決定するソフトウェアアプリケーションをも含む。PCR陰性サンプルは、実施したサイクルの総数に等しいCtを有し、PCR陽性サンプルは、実施したサイクルの総数より小さなCtを有する。
本発明は、核酸含有サンプルにおけるヒトパピローマウイルス(HPV)型(該HPV型は、HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58よりなる群から選ばれる)の核酸配列の存在を検出するための方法に関する。本発明の方法の好ましい実施形態においては、オリゴヌクレオチドセットの数は3であり、サンプルは、2以上の発蛍光団における蛍光の変化が検出された場合にHPV型に関して陽性である。
本発明の方法のもう1つの好ましい実施形態においては、オリゴヌクレオチドセットはHPVのE6、E7およびL1遺伝子に特異的にハイブリダイズする。E6、E7またはL1遺伝子のうちの2つ又は3つが検出された場合、サンプルは、試験されているHPV型に関して特異的である。
本発明のオリゴヌクレオチドプローブおよびプライマーは多数の方法により合成されうる。例えば、Ozakiら,Nucleic Acids Research 20:5205−5214(1992);Agrawalら,Nucleic Acids Research 18:5419−5423(1990)を参照されたい。例えば、オリゴヌクレオチドプローブは、ABI 3900 DNA Synthesizer(Applied Biosystems,Foster City,CA)のような自動DNA合成装置で合成されうる。他の化学法、例えば、ホスホロチオアート、ホスホロアミダートなどのような非天然バックボーン基を与える方法を用いることも可能である。ただし、それは、得られるオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション効率に悪影響を及ばさないものでなければならない。
本発明のPCR増幅工程は、当技術分野でよく知られた標準的な技術により行われうる(例えば、Sambrook,E.F.FritschおよびT.Maniatis,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989);米国特許第4,683,202号;およびPCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Innisら編,Academic Press,Inc.,San Diego(1990)(それらを参照により本明細書に組み入れることとする)を参照されたい)。PCRサイクリング条件は、典型的には、PCR反応混合物を約80℃〜約105℃の範囲の温度へ約1〜約15分の範囲の時間にわたって加熱することにより行われうる初期変性工程を含む。加熱変性後、典型的には、約20〜約50サイクルの範囲の多数回のサイクルを行う。各サイクルは通常、初期変性工程およびそれに続くプライマーアニーリング/プライマー伸長工程を含む。核酸ポリメラーゼ、例えばTAQポリメラーゼによる該プライマーの酵素的伸長は、後続サイクルにおいて鋳型として使用されうる、鋳型のコピーを与える。
誤ったプライミングおよび非特異的アンプリコンの生成を避けるために、「ホットスタート(hot start)」PCR反応が本発明の方法と共に用いられうる。この目的には、本発明の好ましい実施形態においては、核酸ポリメラーゼはAmpliTaq Gold(登録商標)(Roche Molecular Systems,Pleasanton,CA)DNAポリメラーゼである、PCRサイクリング条件は「ホットスタート」PCR反応を含む。該ポリメラーゼは、PCRサイクリング前にPCR反応成分を95℃で約15分間インキュベートすることにより活性化されるまでは不活性である。同様の初期インキュベーション工程を含むPCR法は「ホットスタートPCRアッセイ」として当技術分野において公知である。
好ましくは、本発明のオリゴヌクレオチドプローブは約20〜約40ヌクレオチド長の範囲である。より好ましくは、該オリゴヌクレオチドプローブは約18〜約30ヌクレオチド長の範囲である。最も好ましくは、該オリゴヌクレオチドプローブは約24〜約30ヌクレオチド長の範囲である。本発明のオリゴヌクレオチドプローブの厳密な配列および長さは、部分的には、それが結合する標的ポリヌクレオチドの性質に左右される。結合位置および長さは、個々の実施形態のための適当なアニーリングおよび融解特性がもたらされるよう様々なものとなりうる。
好ましくは、該オリゴヌクレオチドプローブの3’末端ヌクレオチドは遮蔽される。すなわち、該ヌクレオチドは核酸ポリメラーゼによる伸長を不能にされる。そのような遮蔽は3’末端ヌクレオチドのリン酸化により簡便に行われる。なぜなら、DNAポリメラーゼは3’ヒドロキシルのみにヌクレオチドを付加することが可能であり、3’リン酸には付加し得ないからである。
本発明のHPVプライマーおよびプローブは他のHPV型に対する完全な相同性を共有しないことが好ましい。本発明の各プライマーは、少なくとも1つのヌクレオチドにおいて3’相同性を欠くよう設計されるべきである。そのようなプライマー設計は、誤ったHPV型へのプライマーアニーリングの可能性を実質的に減少させ、意図されないHPV型へのアニーリングが生じた場合にはプライマー伸長を妨げるであろう。なぜなら、TAQ DNAポリメラーゼは3’末端のみからプライマーを伸長させ、3’末端が適切にアニーリングされることが必要だからである。
各プローブが、非特異的HPV標的へのオリゴヌクレオチド結合を不安定化する、オリゴヌクレオチドの長さの途中のミスマッチを含有することも好ましい。遺伝子座間を識別するためには、該オリゴヌクレオチドプローブの長さの途中の僅か1個のミスマッチで十分である。本発明のプローブは、増幅されているDNA断片に結合した場合にのみ加水分解され検出されるため、増幅されていないDNA配列への該プローブの非特異的結合は検出されない。
この目的において、本発明は、フォワードPCRプライマーおよびリバースPCRプライマーの両方が識別性(discriminatory)である、HPV核酸のPCR増幅のためのプライマーペアに関する。本発明の好ましい実施形態においては、該プライマーペアのヌクレオチド配列は、配列番号1および配列番号2、配列番号3および配列番号4、配列番号5および配列番号6、配列番号7および配列番号8、配列番号9および配列番号10、配列番号11および配列番号12、配列番号13および配列番号14、配列番号15および配列番号16、配列番号17および配列番号18、配列番号19および配列番号20、配列番号21および配列番号22、ならびに配列番号23および配列番号24よりなる群から選ばれる。
特異的型のHPV遺伝子を選択的に増幅する他の識別性オリゴヌクレオチドプライマーが設計されうる、と当業者に容易に理解される。該オリゴヌクレオチドプライマーは、本明細書に開示されているものと同じ長さでありうる。あるいはそれは12〜45ヌクレオチドの範囲でありうる。より好ましくは、本発明のオリゴヌクレオチドプライマーの長さは18〜30ヌクレオチドの範囲である。最も好ましくは、本発明のオリゴヌクレオチドプライマーの長さは19〜29ヌクレオチドの範囲である。
各プローブが、非特異的HPV標的へのオリゴヌクレオチド結合を不安定化する、オリゴヌクレオチドの長さの途中のミスマッチを含有することも好ましい。遺伝子座間を識別するためには、該オリゴヌクレオチドプローブの長さの途中の僅か1個のミスマッチで十分である。本発明のプローブは、増幅されているDNA断片に結合した場合にのみ加水分解され検出されるため、増幅されていないDNA配列への該プローブの非特異的結合は検出されない。
この目的において、本発明の好ましい実施形態は、単一のHPV型に特異的なヌクレオチドの配列を含むオリゴヌクレオチドプローブに関する。該オリゴヌクレオチドプローブは、特異的オリゴヌクレオチドプライマーを使用するウイルスDNAのPCR増幅により生じた特異的HPVアンプリコンに結合しうる。本発明のもう1つの実施形態においては、該オリゴヌクレオチドプローブは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35および配列番号36よりなる群から選ばれるヌクレオチドの配列を含む。本発明はまた、発蛍光団と消光剤分子とを更に含む該オリゴヌクレオチドプローブに関する。
本発明の発蛍光団は、5’末端、3’末端または両末端の内部を含む該プローブの任意の位置において該プローブに結合されうる。すなわち、該発蛍光団は、該プローブが検出するよう設計された特異的HPV遺伝子にハイブリダイズしうるヌクレオチドの特異的配列を含むヌクレオチドのいずれか1つに結合されうる。本発明の好ましい実施形態においては、該発蛍光団はヌクレオチドの特異的配列の5’末端ヌクレオチドに結合され、該消光剤はヌクレオチドの特異的配列の3’末端ヌクレオチドに結合される。
好ましくは、発蛍光団は、連結部分を介して該プローブの3’炭素または5’炭素に結合させるために誘導体化された蛍光性有機色素である。好ましくは、消光剤分子も有機色素であり、これは、本発明の実施形態に応じて、蛍光性であっても蛍光性でなくてもよい。例えば、本発明の好ましい実施形態においては、該消光剤分子は非蛍光性である。一般に、該消光剤分子が蛍光性であるか、あるいはレポーターからの転移エネルギーを非放射性崩壊により放出するに過ぎないかどうかにかかわらず、該消光剤の吸収バンドはレポーター分子の蛍光放射バンドと実質的に重複すべきである。励起されたレポーター分子からのエネルギーを吸収するがエネルギーを放射的に放出しない非蛍光性消光剤分子は、本明細書においては「暗消光剤(dark quencher)」、「暗消光剤分子」、「非蛍光性消光剤」または「非蛍光性消光剤分子」と称される。
いくつかの発蛍光団−消光剤のペアが当技術分野において記載されている。例えば、Pesceら編,Fluorescence Specti−oscopy,Marcel Dekker,New York,(1971);Whiteら,Fluorescence Analysis:A Practical Approach,Marcel Dekker,New York,(1970)などを参照されたい。文献は、蛍光性および非蛍光性分子ならびにそれらの関連光学特性の網羅的一覧を示す参考文献をも含む(例えば、Berlman,Handbook of Fluorescence Sprectra of Aromatic Molecules,2nd Edition,Academic Press,New York,(1971))。さらに、オリゴヌクレオチドに付加されうる一般的な反応性基を介した共有結合のためにレポーターおよび消光剤分子を誘導体化するための広範な指針も文献に記載されている。例えば、米国特許第3,996,345号および米国特許第4,351,760号を参照されたい。
典型的な発蛍光団−消光剤のペアは、フルオレセインなどのキサンテン色素およびローダミン色素から選ばれうる。オリゴヌクレオチドへの結合のための結合部位または結合官能基として使用されうるフェニル部分上の置換基を有するこれらの化合物の多数の適当な形態が商業的に広く入手可能である。蛍光性化合物のもう1つの一群は、アルファまたはベータ位にアミノ基を有するナフチルアミンである。そのようなナフチルアミノ化合物には、1−ジメチルアミノナフチル−5−スルホナート、1−アニリノ−8−ナフタレンスルホナートおよび2−p−トルイジニル−6−ナフタレンスルホナートが含まれる。他の色素には、3−フェニル−7−イソシアナトクマリン、アクリジン、例えば9−イソチオシアナトアクリジンおよびアクリジンオレンジ;N−(p−(2−ベンゾオキサゾリル)フェニル)マレイミド;ベンゾオキサジアゾール、スチルベン、ピレンなどが含まれる。
好ましくは、発蛍光団および消光剤分子はフルオレセインおよびローダミン色素から選ばれる。これらの色素、およびオリゴヌクレオチドへの結合のための適当な連結法は当技術分野で公知である。例えば、Marshall,Histochemical J.7:299−303(1975);および米国特許第5,188,934号を参照されたい。本発明の好ましい実施形態においては、該発蛍光団は、6−カルボキシ−フルオレセイン(FAM(商標),Applera Corp.,Norwalk,CT)、6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン(JOE(商標),Applera Corp.)、5−テトラクロロ−フルオレセイン(TET(商標),Applera Corp.)およびCAL fluor(登録商標)Orange(BioSearch Technologies Inc.,Novato,CA)よりなる群から選ばれる。
本発明の方法で使用する他の発蛍光団には、CAL fluor(登録商標)レッド(BioSearch Technologies Inc.)、VIC(商標)およびHEX(商標)(Applera Corp.,Norwalk,CT)、Texas Red(登録商標)(Molecular Probes,Inc.,Eugene,Oregon)、Yakima Yellow(登録商標)(Epoch Biosciences,Inc.,Bothell,WA)ならびにCy3(登録商標)およびCy5(登録商標)(Amersham Biosciences,Piscataway.NJ)が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明の好ましい実施形態においては、該消光剤分子は非蛍光性である(暗消光剤)。暗消光剤は、より低いバックグラウンド蛍光を有し、光を放射せず、多重アッセイのための追加的な発蛍光団の選択肢を可能にする。本発明の好ましい消光剤分子は、Biosearch Technologies(Novato,CA)により開発された非蛍光性消光剤であるBlack Hole Quencher(商標)1(BHQ1)である。他の暗消光剤には、BHQ(商標)−2、BHQ(商標)−3(Biosearch Tech.)、Eclipse(登録商標)Dark Quencher(Epoch Biosciences,Inc.,Bothell,WA)ならびにDeep Dark Quencher(商標)IおよびII((DDQ)Eurogentec s.a.,Seraing,Belgium)が含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明での使用には暗消光剤が好ましいが、当業者は、本発明の方法における使用のために蛍光性消光剤、例えば6−カルボキシ−テトラメチル−ローダミン(TAMRA(商標),Applera Corp.,Norwalk,CT)を選択しうるであろう。ただし、該蛍光性消光剤は、選択された発蛍光団のそれぞれから放射されたエネルギーの検出を妨げるものであってはならない。
本発明の方法で使用する最適な消光剤は、一定のスペクトルを有する光の形態でエネルギーを放射する選択された蛍光性色素の蛍光を消光するそれらの能力に基づいて選択される。当業者は、本発明の方法で使用する発蛍光団−消光剤のペアを容易に特定することが可能である。好ましい発蛍光団−消光剤のペアには、FAM−BHQ1、JOE−BHQ1およびTET−BHQ1が含まれる。当技術分野において記載されている他の発蛍光団−消光剤のペアには、Cy3−BHQ2、Cy5−BHQ3、TET−TAMRA、HEX−TAMRA、Texas Red−DDQIまたはIIが含まれる。選択した個々の消光剤は、蛍光が放射される波長において、選択した発蛍光団の蛍光を有効に消光しうるものでなければならない、と当業者は認識するであろう。種々の鋳型の同時検出(多重化)の目的に適した複数の発蛍光団を選択する場合、各発蛍光団は特有の放射極大においてエネルギーを放射すべきである、と当業者は認識するであろう。
好ましくは、合成中にオリゴヌクレオチドに結合されうる商業的に入手可能な連結部分(例えば、Clontech Laboratories(Palo Alto,Calif.)から入手可能なもの)を用いる。
本発明は、核酸含有サンプルにおけるHPV31核酸の存在を検出するための方法であって、
核酸ポリメラーゼおよび3つのオリゴヌクレオチドセットの存在下で核酸を増幅し(ここで、
第1オリゴヌクレオチドセットは、配列番号1に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号2に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号25に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
第2オリゴヌクレオチドセットは、配列番号3に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号4に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号26に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
第3オリゴヌクレオチドセットは、配列番号5に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号6に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号27に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており)、
増幅中に該核酸ポリメラーゼに各プローブを消化させて、該発蛍光団を該消光剤分子から解離させ、
該発蛍光団と該消光剤との解離の際の蛍光の変化(該蛍光変化は核酸増幅の発生に対応する)を検出し、
少なくとも2つのプローブで蛍光の変化が検出されれば、該サンプルがHPV31型に関して陽性であると判定することを含んでなる方法に関する。
前記方法の好ましい実施形態においては、該発蛍光団は、FAM、JOEおよびTETよりなる群から選ばれ、該消光剤分子はBHQ1である。
前記のサンプルにおけるHPV31の存在を検出するための方法のもう1つの好ましい実施形態においては、第1オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はFAMであり、第2オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はJOEであり、第3オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はTETである。
本発明は更に、核酸含有サンプルにおけるHPV45核酸の存在を検出するための方法であって、
核酸ポリメラーゼおよび3つのオリゴヌクレオチドセットの存在下で核酸を増幅し(ここで、
第1オリゴヌクレオチドセットは、配列番号7に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号8に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号28に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
第2オリゴヌクレオチドセットは、配列番号9に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号10に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号29に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
第3オリゴヌクレオチドセットは、配列番号11に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号12に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号30に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており)、
増幅中に該核酸ポリメラーゼに各プローブを消化させて、該発蛍光団を該消光剤分子から解離させ、
該発蛍光団と該消光剤との解離の際の蛍光の変化(該蛍光変化は核酸増幅の発生に対応する)を検出し、
少なくとも2つのプローブで蛍光の変化が検出されれば、該サンプルがHPV45型に関して陽性であると判定することを含んでなる方法に関する。
前記方法の好ましい実施形態においては、該発蛍光団は、FAM、JOEおよびTETよりなる群から選ばれ、該消光剤はBHQ1である。
前記のサンプルにおけるHPV45の存在を検出するための方法のもう1つの好ましい実施形態においては、第1オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はFAMであり、第2オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はJOEであり、第3オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はTETである。
本発明はまた、核酸含有サンプルにおけるHPV52核酸の存在を検出するための方法であって、
核酸ポリメラーゼおよび3つのオリゴヌクレオチドセットの存在下で核酸を増幅し(ここで、
第1オリゴヌクレオチドセットは、配列番号13に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号14に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号31に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
第2オリゴヌクレオチドセットは、配列番号15に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号16に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号32に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
第3オリゴヌクレオチドセットは、配列番号17に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号18に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号33に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており)、
増幅中に該核酸ポリメラーゼに各プローブを消化させて、該発蛍光団を該消光剤分子から解離させ、
該発蛍光団と該消光剤との解離の際の蛍光の変化(該蛍光変化は核酸増幅の発生に対応する)を検出し、
少なくとも2つのプローブで蛍光の変化が検出されれば、該サンプルがHPV52型に関して陽性であると判定することを含んでなる方法に関する。
前記方法の好ましい実施形態においては、該発蛍光団は、FAM、JOEおよびTETよりなる群から選ばれ、該消光剤はBHQ1である。
前記のサンプルにおけるHPV52の存在を検出するための方法のもう1つの好ましい実施形態においては、第1オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はFAMであり、第2オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はJOEであり、第3オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はTETである。
本発明は更に、核酸含有サンプルにおけるHPV58核酸の存在を検出するための方法であって、
核酸ポリメラーゼおよび3つのオリゴヌクレオチドセットの存在下で核酸を増幅し(ここで、
第1オリゴヌクレオチドセットは、配列番号19に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号20に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号34に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
第2オリゴヌクレオチドセットは、配列番号21に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号22に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号35に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
第3オリゴヌクレオチドセットは、配列番号23に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号24に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号36に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており)、
増幅中に該核酸ポリメラーゼに各プローブを消化させて、該発蛍光団を該消光剤分子から解離させ、
該発蛍光団と該消光剤との解離の際の蛍光の変化(該蛍光変化は核酸増幅の発生に対応する)を検出し、
少なくとも2つのプローブで蛍光の変化が検出されれば、該サンプルがHPV58型に関して陽性であると判定することを含んでなる方法に関する。
前記方法の好ましい実施形態においては、該発蛍光団は、FAM、JOEおよびTETよりなる群から選ばれ、該消光剤はBHQ1である。
前記のサンプルにおけるHPV58の存在を検出するための方法のもう1つの好ましい実施形態においては、第1オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はFAMであり、第2オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はJOEであり、第3オリゴヌクレオチドセットの発蛍光団はTETである。
添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明してきたが、本発明はそれらの実施形態そのものに限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲において定義されている本発明の範囲または精神から逸脱することなく種々の変更および修飾が当業者により施されうると理解されるべきである。
以下の実施例は本発明を例示するものであり、本発明を限定するものではない。
識別性HPVプライマーの設計
Primer Express v.1.0(PE Applied Biosystems,Foster City,CA)を使用して各HPV型に関するPCRプライマーを設計した。HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58型のL1、E6およびE7遺伝子座のオープンリーディングフレームの遺伝子特異的ヌクレオチド配列を、ClustalW v.1.7(European Molecular Biology Laboratory,Heidelberg,Germany)およびPower Macintosh G4パーソナルコンピューター(Apple Computer)を使用して整列(align)させた。ついでPhylip−フォーマットアライメントファイルをPrimer ExpressアプリケーションのAllelic Discriminationモジュール内に移入(import)し、特異的HPV型をマーク(mark)した。
以下の基準を満たすプライマーペアを選択した:T=59〜61℃、アンプリコンサイズ:100〜250bp、GC含量20〜80%、3’末端位置のグアノシンまたはシトシン残基、および3つの3’末端塩基内の識別性(discriminatory)塩基。該識別性塩基は、特定の位置において該特異的HPV型に特有であり該アライメントにおいて該HPV型をその他のものから識別するよう働く残基である。センスプライマーおよびアンチセンスプライマーの両方が識別性となるよう、いくつかのプライマーペアを選択した(図1を参照されたい)。
該プライマー配列をAmplify v.1.2 for Macintosh(William Engels,Genetics Department,University of Wisconsin)により特有性およびプライマー二量体形成に関して解析した。明らかな二量体形成が生じず、各プライマーが標的遺伝子座の唯一の位置にアニーリングすると予想される、各遺伝子座に関する最適なプライマーペアを選択した。アンプリコンがプライマーペアにより定められたら、以下の基準を満たす二重標識オリゴヌクレオチドプローブを設計した:T=68〜70℃、長さ30nt、せいぜい3つの同一ヌクレオチドの連続、5’末端上のグアノシン残基の非存在、およびグアノシン残基よりシトシン残基のほうが多い(図2を参照されたい)。
他の公知HPV型に対する各プライマーおよびプローブの予想される交差反応性を、NCBI Genbankデータベースに対して各配列をBLAST検索することにより評価した。ほとんどのプライマーおよびプローブ配列は、それらが設計された特異的HPVに関して唯一のヒットを得、他のHPV型とは全く相同性を共有していなかった。HPV31L1センスプライマーはHPV35、HPV7、HPV16およびHPV13と或る程度の相同性を共有している。HPV31L1アンチセンスプライマーはHPV16と或る程度の相同性を共有している。HPV45LセンスプライマーはHPV53およびHPV71と或る程度の相同性を共有している。HPV45L1アンチセンスプライマーはHPV18、HPV23およびHPV49と或る程度の相同性を共有している。HPV45E6センスプライマーはHPV18と或る程度の相同性を共有している。HPV45E7 TaqManプローブはHPV18、HPV59およびHPV70と或る程度の相同性を共有している。HPV52L1 TaqManプローブはHPV67と或る程度の相同性を共有している。HPV52E7アンチセンスプライマーはHPV43と或る程度の相同性を共有している。HPV58E7 TaqManプローブはHPV13、HPV16、HPV33、HPV35およびHPV67と或る程度の相同性を共有している。
設計したHPVプライマーおよびプローブはいずれも、他のHPV型と完全な相同性を共有していない。各プライマーは少なくとも1つのヌクレオチドの3’相同性を欠き、このことは、それが誤ったHPV型にアニーリングしたとしても、それが伸長されないことを示唆している。なぜなら、TAQ DNAポリメラーゼは3’末端のみからプライマーを伸長させ、3’末端が適切にアニーリングされることを要するからである。各TaqManプローブは、非特異的標的へのオリゴヌクレオチド結合を安定化させる、オリゴヌクレオチドの長さの途中のミスマッチを含有する。遺伝子座間を識別するためには、該オリゴヌクレオチドプローブの長さの途中の僅か1個のミスマッチで十分である。また、該プローブは、増幅されているDNA断片に結合した場合にのみ加水分解され検出される。増幅されていないDNA配列への該プローブの非特異的結合は検出されない。
オリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブの合成および標識
該オリゴヌクレオチドプライマーはOperon Technologies(Huntsville,AL)により特注で合成され、逆相HPLC精製された。該二重標識オリゴヌクレオチドプローブはBiosearch Technologies(Novato,CA)により特注で合成され、逆相HPLC精製された。L1遺伝子座に関するオリゴヌクレオチド蛍光プローブを6−カルボキシ−フルオレセイン(FAM)で5’標識し、E6遺伝子座に関するオリゴヌクレオチドプローブを6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン(JOE)で5’標識し、E7遺伝子座に関するオリゴヌクレオチド蛍光プローブを5−テトラクロロ−フルオレセイン(TET)(Molecular Probes(Eugene,OR)から入手可能)で5’標識した。すべてのオリゴヌクレオチドプローブを、Biosearch Technologies(Novato,CA)により開発された非蛍光性消光剤であるBHQ(商標)1で3’標識した。凍結乾燥されたプライマーおよびプローブを1×TE(pH8.0)バッファー(Roche Molecular Biochemicals)で還元(reconstitute)し、Beckman 600DU分光光度計で260nmのO.D.を測定し、オリゴヌクレオチド−比モル吸光度係数を用いて濃度を計算することにより、濃度を決定した。
多重反応の最適化
1つの反応が別の反応より優先されることなく3つの別々の遺伝子座が単一のPCRチューブ内で同時に検出され増幅されうるよう、プライマーおよびプローブの濃度を最適化した。ABI PRISM(登録商標)7700 Sequence Detection System装置で、100コピーのDNA鋳型(各遺伝子座はプラスミド内にクローニングされている)を使用して漸増プローブ濃度の閾値サイクル(Ct)およびΔRnを評価することにより、蛍光オリゴヌクレオチドプローブ濃度を別々に最適化した。
25μLのTaqMan Universal PCR 2×PCRマスター混合物(Applied Biosystems,Foster City,CA)、200nMの最終濃度の各プライマー、100コピーのプラスミドDNA鋳型、DEPC処理された水(Ambion)および或る範囲(25〜200nM)の濃度の蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブを含有する50μLの反応混合物中、サンプルを増幅した。サイクリング条件は、50℃で2分間およびそれに続く95℃で10分間の初期工程、ならびに94℃で15秒間および60℃で1分間の45サイクルよりなるものであった。
Taq−Man Universal PCRマスター混合物は、(dTTPではなく)dUTP、および50℃で活性化されウラシル含有核酸を切断する酵素であるウラシル−N−グリコシラーゼ(UNG)を含有していた。Longoら,Gene 93:125−128(1990)を参照されたい。UNGは、後続の実験における繰越PCR産物の再増幅を妨げる。
最低CtおよびΔRn〜1を示す各プローブの濃度を選択した。既に決定された遺伝子座特異的オリゴヌクレオチドプローブ濃度および10コピーの該プラスミドDNA鋳型を使用する微細マトリックスアッセイ(fine matrix)において各プライマー濃度の組合せのCtおよびΔRnを評価することにより、プライマー濃度を各遺伝子座に関して最適化した。最低Ctおよび最高ΔRnを示すセンスおよびアンチセンスプライマーの濃度を選択した。
ついで、余分のAmpliTaq Gold DNAポリメラーゼ(0.75U/ウェル,Applied Biosystems,Foster City,CA)の添加と共に、該プライマーおよびプローブを試験した。該追加的DNAポリメラーゼを加えたのは、AmpliTaq Gold DNAポリメラーゼを既に含有する該TaqMan Universal 2×PCRマスター混合物は二重反応に関して最適化されており三重反応には最適化されていなかったからである。該追加的DNAポリメラーゼは該2×マスターミックス中のDNAポリメラーゼを補足し、該反応を促進する。
各PCRアッセイの線形性および感度を、10〜10コピー/反応の範囲の濃度の遺伝子座特異的プラスミドを使用して確認した。HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58多重PCRアッセイは10〜10コピーの範囲内で線形性であった。
DNAの単離
QIAamp 96ウェルDNA Spin Blood Kit(Qiagen Inc.,Valencia,CA)を以下の変更以外は該製造業者のプロトコールに従い使用して、ヒト臨床試料からDNAを単離した:Qiagenプロテアーゼの量を、推奨されている0.4mg/ウェルではなく、0.5mg/ウェルに増加させ、QIAampフィルタープレートを、Sigma Centrifuge(Qiagen Inc,Valencia,CA)において清潔な正方形ウェルブロック上で6000RPMで10分間遠心乾燥させ、該DNAを、予め加温(70℃)された溶出バッファーで溶出した。
ヒト臨床サンプルのスクリーニング
該鋳型DNAを除く該PCR反応の成分の全てを含有するマスター混合物を調製し、試験する各HPV型ごとに96ウェル光学反応プレート(46μl/ウェル,Applied Biosystems,Foster City,CA)内にローディングした。4μlの該精製DNAを、該多重PCRマスター混合物を含有する各ウェルに加え、該ウェルを光学PCRキャップ(Applied Biosystems,Foster City,CA)で覆った。Sigma遠心分離機における3000RPMで2分間の遠心分離の後、該96ウェルPCRプレートをABI PRISM(登録商標)7700 Sequence Detection Systems Instrument(Applied Biosystems,Foster City,CA)に移した。
各HPV型に特異的な予め設計された鋳型により、PCRサイクリングおよびデータ収集を開始し、制御した。該PCRサイクリングが完了したら、データを電子的に保存し、増幅プレートを廃棄した。ついでSequence Detection Systemsアプリケーション(Applied Biosystems,Foster City,CA)を使用して、該データを解析した。各色素層に関する閾値を手動で設定した。FAM色素層閾値は0.05に設定し、TET色素層は0.04に設定した。ついで該データを、タブで範囲設定(tab−delimited)されたデキストファイルに電子的に送出した。該デキストファイルおよびサンプル名を含有するファイルをHPV型特異的Microsoft EXCELワードブック内に移入した。ロックされたワークシートは、各サンプルの閾値サイクルに基づいて色素層PCR明確性を計算する埋め込まれた式(embedded formula)を含有していた。ついで全3個の色素層からのデータを、前記の規則に基づいて各サンプルの共通のHPV PCR明確性を計算する該ワークブックによりまとめた。
図1は、該リアルタイム多重PCR反応において使用するオリゴヌクレオチドプライマーの配列を示す。各HPV型に関する6個のプライマーを一緒にして1つの濃縮(100×)されたヘキサ−プライマーストックとした。各プローブは、濃縮(100×)されたストックとして保存した。 図2は、該リアルタイム多重PCR反応において使用するオリゴヌクレオチドプローブの配列を示す。各プローブを、その5’末端においてFAM(商標)、JOE(商標)またはTET(商標)発蛍光団に共有結合させた。 図3はHPV31多重PCRアッセイの感度を示す。各特異的プローブで得られた結果(平均±SD、n=12)が種々の記号で示されている。黒丸はHPV6L1−FAMプローブを表し、白丸はHPV6E6−JOEプローブを表し、三角形はHPV6E7−TETプローブを表す。 図4はHPV45多重PCRアッセイの感度を示す。各特異的プローブで得られた結果(平均±SD、n=12)が種々の記号で示されている。丸はHPV6L1−FAMプローブを表し、三角形はHPV6E6−JOEプローブを表し、四角形はHPV6E7−TETプローブを表す。 図5はHPV52多重PCRアッセイの感度を示す。黒丸はHPV6L1−FAMプローブを表し、白丸はHPV6E6−JOEプローブを表し、三角形はHPV6E7−TETプローブを表す。 図5はHPV58多重PCRアッセイの感度を示す。黒丸はHPV6L1−FAMプローブを表し、白丸はHPV6E6−JOEプローブを表し、三角形はHPV6E7−TETプローブを表す。

Claims (19)

  1. 核酸含有サンプルにおけるヒトパピローマウイルス(HPV)型の核酸配列の存在を検出するための方法であって、
    (a)核酸ポリメラーゼおよび複数のオリゴヌクレオチドセットの存在下で核酸を増幅し(ここで、
    各オリゴヌクレオチドセットは、
    (i)HPV型の核酸配列の第1位置にハイブリダイズするフォワード識別性PCRプライマー、
    (ii)第1位置の下流の該HPV型の核酸配列の第2位置にハイブリダイズするリバース識別性PCRプライマー、
    (iii)消光剤分子と、特有の放射極大においてエネルギーを放射する発蛍光団とで標識された蛍光プローブよりなり、該プローブは、第1位置と第2位置との間の該HPV型の核酸配列の位置にハイブリダイズし、
    各オリゴヌクレオチドセットは、同一HPV型に由来する異なるHPVアンプリコンに特異的にハイブリダイズし、該HPV型は、HPV31、HPV45、HPV52およびHPV58よりなる群から選ばれる)、
    (b)増幅中に該核酸ポリメラーゼに各蛍光プローブを消化させて、該発蛍光団を該消光剤分子から解離させ、
    (c)該発蛍光団と該消光剤分子との解離の際の蛍光の変化(該蛍光変化は核酸増幅の発生に対応する)を検出し、
    (d)少なくとも2つの放射極大において蛍光の変化が検出されれば、該サンプルが該HPV型に関して陽性であると判定することを含んでなる方法。
  2. 放射極大の大多数において蛍光変化が検出されれば、該サンプルが該HPV型に関して陽性である、請求項1記載の方法。
  3. オリゴヌクレオチドセットの数が3であり、該オリゴヌクレオチドセットが該HPV型のE6、E7およびL1遺伝子に特異的にハイブリダイズする、請求項2記載の方法。
  4. 該消光剤が非蛍光性である、請求項3記載の方法。
  5. 3つの発蛍光団がFAM、JOEおよびTETであり、該消光剤がBHQ1である、請求項4記載の方法。
  6. 配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35および配列番号36よりなる群から選ばれるヌクレオチドの配列を含んでなるオリゴヌクレオチドプローブ。
  7. 発蛍光団および非蛍光性消光剤分子を更に含む、請求項6記載のオリゴヌクレオチドプローブ。
  8. 該発蛍光団がヌクレオチドの配列の5’末端ヌクレオチドに結合しており、該消光剤がヌクレオチドの配列の3’末端ヌクレオチドに結合している、請求項7記載のオリゴヌクレオチドプローブ。
  9. 該発蛍光団が、FAM、JOEおよびTETよりなる群から選ばれる、請求項8記載のオリゴヌクレオチドプローブ。
  10. 該消光剤分子がBHQ1である、請求項9記載のオリゴヌクレオチドプローブ。
  11. HPV核酸のPCR増幅のためのオリゴヌクレオチドプライマーであって、該プライマーのヌクレオチド配列が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23および配列番号24よりなる群から選ばれる、オリゴヌクレオチドプライマー。
  12. 核酸含有サンプルにおけるHPV31核酸の存在を検出するための方法であって、
    (a)核酸ポリメラーゼおよび3つのオリゴヌクレオチドセットの存在下で核酸を増幅し(ここで、
    第1オリゴヌクレオチドセットは、配列番号1に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号2に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号25に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
    第2オリゴヌクレオチドセットは、配列番号3に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号4に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号26に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
    第3オリゴヌクレオチドセットは、配列番号5に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号6に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号27に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており)、
    (b)増幅中に該核酸ポリメラーゼに各プローブを消化させて、該発蛍光団を該消光剤分子から解離させ、
    (c)該発蛍光団と該消光剤との解離の際の蛍光の変化(該蛍光変化は核酸増幅の発生に対応する)を検出し、
    (d)少なくとも2つのプローブで蛍光の変化が検出されれば、該サンプルがHPV31型に関して陽性であると判定することを含んでなる方法。
  13. 該消光剤分子がBHQ1であり、該発蛍光団が、FAM、JOEおよびTETよりなる群から選ばれる、請求項12記載の方法。
  14. 核酸含有サンプルにおけるHPV45核酸の存在を検出するための方法であって、
    (a)核酸ポリメラーゼおよび3つのオリゴヌクレオチドセットの存在下で核酸を増幅し(ここで、
    第1オリゴヌクレオチドセットは、配列番号7に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号8に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号28に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
    第2オリゴヌクレオチドセットは、配列番号9に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号10に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号29に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
    第3オリゴヌクレオチドセットは、配列番号11に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号12に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号30に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており)、
    (b)増幅中に該核酸ポリメラーゼに各プローブを消化させて、該発蛍光団を該消光剤分子から解離させ、
    (c)該発蛍光団と該消光剤との解離の際の蛍光の変化(該蛍光変化は核酸増幅の発生に対応する)を検出し、
    (d)少なくとも2つのプローブで蛍光の変化が検出されれば、該サンプルがHPV45型に関して陽性であると判定することを含んでなる方法。
  15. 該消光剤分子がBHQ1であり、該発蛍光団が、FAM、JOEおよびTETよりなる群から選ばれる、請求項14記載の方法。
  16. 核酸含有サンプルにおけるHPV52核酸の存在を検出するための方法であって、
    (a)核酸ポリメラーゼおよび3つのオリゴヌクレオチドセットの存在下で核酸を増幅し(ここで、
    第1オリゴヌクレオチドセットは、配列番号13に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号14に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号31に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
    第2オリゴヌクレオチドセットは、配列番号15に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号16に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号32に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
    第3オリゴヌクレオチドセットは、配列番号17に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号18に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号33に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており)、
    (b)増幅中に該核酸ポリメラーゼに各プローブを消化させて、該発蛍光団を該消光剤分子から解離させ、
    (c)該発蛍光団と該消光剤との解離の際の蛍光の変化(該蛍光変化は核酸増幅の発生に対応する)を検出し、
    (d)少なくとも2つのプローブで蛍光の変化が検出されれば、該サンプルがHPV52型に関して陽性であると判定することを含んでなる方法。
  17. 該消光剤分子がBHQ1であり、該発蛍光団が、FAM、JOEおよびTETよりなる群から選ばれる、請求項16記載の方法。
  18. 核酸含有サンプルにおけるHPV58核酸の存在を検出するための方法であって、
    (a)核酸ポリメラーゼおよび3つのオリゴヌクレオチドセットの存在下で核酸を増幅し(ここで、
    第1オリゴヌクレオチドセットは、配列番号19に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号20に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号34に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
    第2オリゴヌクレオチドセットは、配列番号21に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号22に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号35に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており、
    第3オリゴヌクレオチドセットは、配列番号23に記載のフォワード識別性PCRプライマー、配列番号24に記載のリバース識別性PCRプライマー、および配列番号36に記載のプローブよりなり、該プローブは3’末端上の消光剤分子および5’末端上の発蛍光団で標識されており)、
    (b)増幅中に該核酸ポリメラーゼに各プローブを消化させて、該発蛍光団を該消光剤分子から解離させ、
    (c)該発蛍光団と該消光剤との解離の際の蛍光の変化(該蛍光変化は核酸増幅の発生に対応する)を検出し、
    (d)少なくとも2つのプローブで蛍光の変化が検出されれば、該サンプルがHPV58型に関して陽性であると判定することを含んでなる方法。
  19. 該消光剤分子がBHQ1であり、該発蛍光団が、FAM、JOEおよびTETよりなる群から選ばれる、請求項18記載の方法。
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