JP2008537078A - 物品又は荷を支持することに関する改良 - Google Patents

Abstract

ロッキング装置は、直立する細長い支持体（１）を取り囲んでいると共にこの直立する細長い支持体に沿ってその長さ方向へ動くことができるようにされている管状の物品又は荷支持構体（２）の動きを選択的に防止するものである。管状の支持構体（２）は、物品又は荷を前記細長い支持体に関しての所定の位置に維持せしめることができるように、前記管状の支持構体を前記長さ方向の動きに対して解放可能にロッキングする手段（１３）を包含する。

Description

本発明は、水及び／又は空気従動タービン装置などから成る物品又は荷を、例えば支持柱又はパイルのような直立する細長い支持体により支持することに関する。

タービン装置を直立する支持柱又はパイルに取り付け、タービン装置を水流により駆動せしめる目的のために、タービン装置を水中に沈めることができるようにすることは、よく知られている。

また、多くの場合において、たとえ物品又は荷が細長い支持体により支持されていても、物品又は荷を動かし、この物品又は荷が所定の位置に到達したら、物品又は荷を細長い支持体と相互に接続し、すなわち、物品又は荷が細長い支持体の長さ方向へ相対的に動くことに対して物品又は荷をロックすることができるようにすることが必要とされる。

水従動タービンに関連して理解されるように、このような水従動タービンは水中に沈めされて作動する。しかしながら、時々、タービンを水の外へ上昇させることができるようにすることが必要とされている。これは、例えば、メンテナンスの目的のために又はタービン作動高さレベルを調節するためである。

このようなタービンを上昇せしめることを行う装置は、例えば、本出願人の英国特許ＧＢ２３１１５６６“水流タービンを取り付けた支持柱”、ＧＢ２３４７９７６“可変ピッチ式水タービン”及びＧＢ２３４８２５０に開示されている。

本発明の目的は、直立する支持柱又はパイルに取り付けられる、例えばタービンのような物品又は荷の支持及び取り扱いを改良する装置を提供することにあり、このような物品又は荷は直立する支持柱又はパイルの長さ方向に沿って動いて位置を変えることができることが要求される。

本発明の第１の態様によれば、直立する細長い支持体の長さ方向へ同心的に移動可能であるようにされている管状の支持構体の動きを選択的に防止するロッキング装置において、前記管状の支持構体がこの管状の支持構体を前記長さ方向への動きに対して解放可能にロッキングする手段を包含し、また前記管状の支持構体が物品又は荷を前記直立する細長い支持体に関して支持するようにしていることを特徴とするロッキング装置が提供される。

本発明の第２の態様によれば、直立する細長い支持体を取り囲んでいると共にこの直立する細長い支持体に沿ってその長さ方向へ動くようにされている管状の物品又は荷支持構体の動きを選択的に防止するロッキング装置において、前記管状の支持構体が、物品又は荷を前記直立する細長い支持体に関して要求した位置に維持せしめることができるように、前記管状の支持構体を前記長さ方向への動きに対して解放可能にロッキングする手段を包含していることを特徴とするロッキング装置が提供される。

好適には、解放可能なロッキングを行う前記手段が選択的に作動可能な手段から成り、この選択的に作動可能な手段が、前記直立する細長い支持体の長さ方向における選択した位置での前記直立する細長い支持体に関しての前記管状の支持構体の動きを防止するように、クランピング又はグリッピング力を前記直立する細長い支持体の外面に対して及ぼす。

好適には、解放可能なロッキングを行う前記手段が前記管状の支持構体の内部に同心的に配設されている複数のグリッパ装置から成り、これらのグリッパ装置が、前記長さ方向への前記管状の支持構体の動きを防止するように、前記直立する細長い支持体の外面と協同するように作動可能である。

図面、特に、水流により駆動されるタービン（又は、空気流により駆動される風力タービンとすることも可能である）を示している図１Ａ及び図１Ｂを詳細に参照するに、１本の垂直の支持柱又はパイル１が海又は川の底ＳＢから直立して水面ＷＳより上方に突出している。支持柱１には管状の支持構体２が取り付けられ、この支持構体２は支持柱１の両側に突出する流線形の翼様アーム３を取り付けるためのカラー又はスリーブから成る。翼様アーム３は、水流により駆動されるタービン（又は、空気流により駆動される風力タービンとすることも可能である）のロータ４を支持する働きをする。支持構体２は、翼様アーム３を固定支持柱１に関して垂直に昇降させることができるようにする。図１Ａにおいては、有効な作動のためにタービンロータ４を水流に対して垂直に位置させるために、翼様アーム３は水平（又はほぼ水平）の流線形であって、水流に対して横向きに延びていることに注目するべきである。例えば、制御装置（図示せず）を収容するためのハウジング５が、支持柱１の頂部に設けられている。

図１Ｂは、メンテナンス又は修繕を容易にするために、支持構体２をクロスアーム３及びタービンロータ４とを一緒に水面ＷＳより上方の上昇位置に上昇させたときに示す。一般的、しかし、必ずではないが、単一の中央取付けロータを有している風力タービン（図示せず）の場合においては、メンテナンス又は修繕を容易にするために、パワーナセルが同様な方法で支持構体をその上昇作動位置から下降せしめることができる。

図２Ａ及び図２Ｂは、どのようにして３つ以上のタービンロータ４を担持するために２本の支持柱又はパイル１を図１と同様に用いることができるかを示す。全てのタービンロータ４は伸長した翼様のほぼ水平の流線形の部材３に取り付けられ、この部材３は２本の支持柱１間の空間を架橋できると共にこれらの支持柱の一方の側部を越えて延びて片持ちとすることができる。５つのタービンロータ４が一例として示されているけれども、他の異なる数のタービンロータが本発明の変形において適用できるものである。図２Ａ及び図２Ｂの場合において、各支持構体２は、各支持柱１に関して滑動可能であり、各タービンロータ４及びそれらの支持部材をほぼ水平に維持するために同時に昇降させることが必要である。図１Ａ及び図１Ｂの単一の支持柱１の場合と同じように、すべてのタービンロータ４は水面ＷＳよりも上方に上昇せしめることができる。これは、図２Ｂに示されている。

図３Ａは、２つ又はそれ以上のタービンロータ（図３Ａには示されていない）を担持するようにしている流線形の水平クロスアーム３をどのようにして支持カラー２に取り付けているかを概略的に示している。代替的に、図３Ｂに示されているように、流線形の水平クロスアーム３が支持柱１及び支持カラー２の中心線と交差して延びるように配列させることができる。図示はしていないが、流線形の水平クロスアーム３の位置を図３Ａの位置と図３Ｂの位置との中間位置にして用いることもできることを理解されよう。この場合において、流線形の水平クロスアーム３は部分的にオフセットされて支持柱１及び支持カラー２と部分的にオーバラップする。

図４Ａは、水平に配置する流線形のクロスアーム３の翼弦長さを変え、これにより、クロスアーム３を支持柱１の両側の各々に位置する２つの部分に完全に分割するよりも、クロスアーム３の水平面を支持カラー２の直径よりも広くすることができることを示している。代替的に、図４Ｂに示されるように、クロスアーム３の翼弦は支持カラー２よりも狭くすることができる。この場合において、クロスアーム３は、支持構体２より分離されていると共に支持カラー２の外形に適合する形状とされている２つの分離した部品の形で、カラーから片持ちされる。図３Ｂ及び図４Ｂの例は、支持カラー２の直径と一致する水平クロスアーム３の翼弦長さを示している。これらの例の場合において、水平クロスアーム３は実際に２つの部品である。図４Ａの構成は、クロスアーム３を単一の部品として作り、支持カラー２に、単一の周溶接により又はカラーがクロスアームを貫通している、クロスアームの上面及び下面の各々における接合により接続することができることを示している。実際に、図４Ａに示されている実施例は、その構成がクロスアームとカラー又はスリーブとの間の一層有効な結合を生じせしめることから、好ましいものである。

図３Ａ、図３Ｂ、図４Ａ及び図４Ｂは、実際に、水平部材を、垂直に移動可能な同心のカラーに結合せしめる４つの異なる方法を示していることを認識されよう。図３Ａにはどのようにして水平部材をパイルからずらすことができるかが示されており、また、図３Ｂにはどのようにして水平部材の中心線をパイルの中心線と交差するように配列することができるかが示されている。そして、水平部材を図３Ａに示されている位置と図３Ｂに示されている位置との間の種々の中間位置に配列することができるものである。図４Ａ及び図４Ｂは、どのようにして水平部材を、カラー又はスリーブよりも大きい又は小さい翼弦長さ又は幅を有するようにしてパイルに結合することができるかの場合を示している。

次に図５Ａ及び図５Ｂを参照するに、これらの図はどのようにして支持柱１がこの支持柱から突出しているひとつ又はそれ以上のテーパしたラグ６を有し、カラー又はスリーブ２が下降させられたときに、このラグ６がカラー又はスリーブ２の基部に設けた、ラグと対応する形状のスロット又はくぼみ７と係合することができるかを示している。実際に、ひとつ以上のラグ及びくぼみを設けることができる。図５Ａは、支持カラー２が支持柱１により支持されて水中に沈められているタービンに対応する、その最下位置においてそのスロット７がラグ６と係合している状態を示している。これに対し、図５Ｂはこの構成のラグ及びスロット又はくぼみを一層明確に示すために支持カラー２が上昇させられている状態を示している。

実際に、ラグ６は、したがって、支持カラー２がその所望した作動位置より下に下降するのを防止するストッパとして働き、更に、支持カラー２のスロット７と支持柱１のラグ６との間の密接なはめ込みを保証することにより、２つのタービンロータ４からの又はたとえひとつのタービンロータ４からであっても異なる推力の作用によって支持カラー２が支持柱又はパイル１に関して回転することを防止する。換言すれば、ラグ及びスロットは“キー”として働き、タービンが水中に沈められているときに、タービンロータ４からクロスアーム３を通して支持カラー２に伝達されている力が支持カラー２、及びそれ故支持柱又はパイル１、及びそれ故海底ＳＢに有効に伝達されることを保証する。

ラグとくぼみとのテーパ結合は、カラーがラグを押しつぶされないことを保証するのに十分であり、したがって、カラーを必要なときに容易に上昇せしめることができる。実際に、カラーのスロット７に作用する高い荷重は、カラーの下部分の変形を生じせしめやすいものである。この解決は、クローズドロードパスを形成するような形状としたフランジ８を加えることにより、緩和することができる。例えばフランジのような他の補強材も加えることができるが、図示されていない。上述したように、図５Ａ及び図５Ｂは、水平の翼様アーム３を担持している支持カラー２が下降させられたときに、どのようにしてこの支持カラーが支持柱又はパイル１に関して回転するのを防止することができるかを示している。

図６Ａ及び図６Ｂは、カラー２が支持柱１上を下降する動きを制限する停止位置を提供する同じ目的を達成するために、図５Ａ及び図５Ｂの構成に代わる構成を示している。この構成の場合においては、固定ブラケット様部材９が支持柱１に、好適には図示されているように支持柱１の外周部に取り付けられ、これにより荷重を放散するようにしている。すなわち、部材９はカラー２に取り付けられたブラケット様部材１０と係合するように設けられている。部材９は円錐形の２つのラグ１１を担持し、これらのラグ１１は部材１０に設けられて符号１２により示されている中空の組合面と係合することができる。ラグ１１と組合い面１２との相互係合は、流線形のクロスアーム３及びタービンロータ（図６Ａ及び図６Ｂには示されていない）を持つ管状の支持構体（カラー又はスリーブ）２を支持する働きをすると共に、支持構体２を支持柱又はパイル１に関して回転又はねじれせしめるいかなる相対的なねじれ力にも抵抗し、それ故タービンロータが支持柱又はパイル１の垂直軸線のまわりを回転するのを防止する働きをする。ラグ１１の円錐形の形状は、部材１０が部材９を押しつぶすことを防止し、これにより、支持構体を容易に上昇せしめることができることは明らかである。図６Ｂは、管状の支持構体及びクロスアームがそれらの最下位置であるときに、部材９及び１０が互いに係合している状態を示している。これに対し、図６Ａは部材９及び１０が切り離されているときの状態を示している。支持部材９及びその接続部材１０は、支持柱又はパイル１のまわりに水流の乱流を最小にするために水流の方向と整列させられていると共に、これらの部材９及び１０上の荷重を減少せしめるために支持柱の前部及び後部から十分な長さで突出している。

図７Ａ及び図７Ｂは、これらの図７Ａ及び図７Ｂの構成では支持ブラケット９が支持柱又はパイル１の両側部に設けられて水の流れ方向を横切っていることを除いては、図６Ａ及び図６Ｂの原理と非常に似ている原理で作動する構成を示している。支持ブラケット９のこのような位置決めは水流の一層多い乱流を生じせしめるので図６Ａ及び図６Ｂの構成よりも好ましさは少ないけれども、クロスアーム３の下面に適当な穴又はくぼんだ中空の組合い面（図７Ａ及び図７Ｂにおいては見ることができない）を設けることにより、クロスアーム３を支持ブラケット９と係合するように用いることができる。この構成の利点は、図６Ａ及び図６Ｂの実施例において提案されているようなブラケット様部材１０を必要することを排除することにある。図６Ａ及び図６Ｂの実施例の場合と同じように、図７Ａ及び図７Ｂの構成は、支持構体（カラー又はスリーブ）２を支持柱１に関して回転又はねじれせしめるいかなる相対的なねじれ力にも抵抗するように作用する。

支持構体２が所定位置に上昇させられ、又は最下位置に下降させられ、若しくはその中間位置に昇降させられたときに支持構体２を支持柱１にロッキングするのを容易にすることを提供するために、支持構体２及びそれ故翼様部材３を支持柱１にロッキングする装置が提供されている。ひとつのこのようなロッキング装置が、図８Ａ及び図８Ｂに概略的に示されている。これらの図は、ロッキング装置の一実施例の水平面において支持柱又はパイル及び支持構体（カラー又はスリーブ）を通しての断面図を概略的に示している。ロッキング装置は、複数の伸縮可能な部材又はグリッパ装置１３を使用することにより、支持構体２を支持柱又はパイル１に解放自在にロッキングする。

図８Ａにおいて、伸縮可能なグリッパ部材１３は、カラー２の内面にしっかりと取り付けられている。これらのグリッパ部材１３は、図８Ａにおいて、収縮されているときの状態が示されている。すなわち、これらのグリッパ部材１３は解放にセッティングされ、その結果、グリッピング又は摩擦パッド１６と支持柱又はパイル１の外面１７との間には隙間１５が存在している。

図８Ａに示されているセッティング状態のときには、複数の伸縮可能な部材又はグリッパ装置１３を内部に配設している支持構体（カラー又はスリーブ）２は、支持柱又はパイル１上を上下に軸方向に動くことができ、又は支持柱又はパイル１に関して回転することができる（あるいは、これらの両方の動きを行わせることができる）。図８Ａ及び図８Ｂにおいて、図示されているグリッパ１３はシリンダ２０内を移動可能なピストン１９を有する短い液圧又は空気圧ラム１８として示されており、複数の液圧又は空気圧ラム１８はそれらの軸線が支持構体２及び支持柱又はパイル１に関して放射状の配列されるようにして配設されている。

図８Ｂにおいて、グリッパ１３はそれらのロックのセッティングの状態が示されており、ラム１８が適当に加圧されることにより駆動され、これにより、ピストン１９が十分な圧力でもって摩擦パッドの摩擦面１６を支持柱１の外面１７に向かって半径方向に押すようにし、その結果、支持構体２は支持柱１にロック又はグリップされ、その結果、支持構体２は支持柱１に関してのいかなる方向への動きにも抵抗する。

例示的な目的のために液圧又は空気圧ラム１８の使用が示されているけれども、これらのラムは支持構体（カラー又はスリーブ）２と支持柱１の外面１７との間の制限空間１５を利用して所望するグリッピング効果を達成するために最も実際的な装置を必ずしも形成するものではない。実際に、コストの節約及び重量の軽減の両方のためにカラーの寸法を可能な限り小さくするために前記空間１５を最小にすること、及び支持柱により生じる水（又は空気）の通路流れの乱流を最小にすることは利益があることが分かっている。したがって、グリッパ１３が支持構体２を支持柱又はパイル１にロックするために用いられているけれども、本発明の原理においては、任意の他の型式の作動装置、例えば、液圧、空気圧、機械的又は電気的に作動される伸縮可能な機構を用いることもできる。更に、通常の技術慣例であるように、ジャック又はラムに代えてウェッジ又はスクリューを用いることもできる。

次に、図９Ａ、図９Ｂ及び図９Ｃを参照する。これらの図は、支持カラー２を支持柱１にロッキングするためにグリッパ機構又は装置の他の実施例を概略的に示している。図９Ａ及び図９Ｂにおいて、支持柱又はパイル１は支持柱又はパイル１及びカラー２を水平断面に横切って示されており、この水平断面のところでは支持柱又はパイル１はカラー２により囲繞されている。グリッパ機構又は装置は、カラー２の内部に配設されている複数のグリッパ装置１３から成る。

図９Ａにおいては、グリッパ装置１３はそれらの弛緩セッティング状態であり、これにより、カラー又はスリーブ２を支持柱又はパイル１に関して自由に動かすことができる。図９Ｂにおいては、グリッパ装置１３は、これらのグリッパ装置が支持柱１と係合して支持柱１をグリップし、いかなる相対的な動きをも防止するようにしたセッティング状態である。

図９Ｃは、ひとつのグリッパ装置１３の拡大断面図を示している。グリッパ装置１３は硬くて強固なボックス様ケース２１を包含し、このケース２１は、支持柱又はパイル１に対面する内側部２２が開口していると共に、その閉じた側部２３がカラー又はスリーブ２の内面１４に取り付けられている。ケース２１の内部には、クローズフィッテイングエラストマー袋、ブラダー又はチューブ２４が入れられている。ケース２１の開口部は摩擦材料２５の硬い可動パッドにより閉じられている。摩擦材料２５はある場合においては独立する部品とすることができるし、又は、ある場合においては、有益的に、ブラダー又はエラストマー袋２４に取り付け又は接合することができる。摩擦材料２５の外面２６の形状は、好適には、支持柱又はパイル１の曲率とされ、その結果、摩擦材料２５の外面２６は支持柱又はパイル１の外面１７に対して押されたときには支持柱又はパイル１の外面１７に正確に適合する。

もし流体（気体又は液体）がエラストマーインナーチューブ又はブラダー２４の中にポンプにより注入された場合には、エラストマーインナーチューブ又はブラダー２４は膨らみ、その大きな力でもって摩擦材料２５を支持柱又はパイル１の外面１７に対して押しつけることを見ることができよう。

図９Ｂは、すべてのグリッパ装置１３を同時に加圧することにより、カラー又はスリーブ２が大きな力でもって支持柱１をグリップしている状態を示している。これに対し、図９Ａは、圧力を解放することにより、カラー又はスリーブ２が支持柱又はパイル１の長さ方向へ自由に動くことができる状態を示している。

図９Ａ、図９Ｂ及び図９Ｃは各グリッパ装置１３のために独立するエンクロージャ又はケース２１の中に入れられているエラストマー袋又はブラダー２４を示しているが、スリーブ又はカーラと一体であるケースを作ることができる。すなわち、スリーブ又はカラーはほぼ放射状に配設されている複数の内部フランジを有し、ブラダー２４をこれらの各一対のフランジ間に保持することができる。

図８Ａ、図８Ｂ、図９Ａ、図９Ｂ及び図９Ｃはグリッパ装置の基本的な原理を示しているが、図１０Ａ、図１０Ｂ及び図１０Ｃはこれらのグリッパ装置の更に他の実施例を示している。図１０Ｂは、より明確に示すために、カラー又はスリーブ２がそれ自身のグリッパ装置１３を備えている構造を示している。図１０Ａは、支持構体２と、グリッパ装置１３と、翼様支持アーム３の一部分との結合を概略的に示している。図１０Ａ及び図１０Ｂから、次のことを見ることができよう。すなわち、図９Ａ、図９Ｂ及び図９Ｃに示されているような膨張可能な内部ブラダーを備えている種類の複数のグリッパ装置１３がカラー又はスリーブ２の内面１４のまわりに配列されて、しっかりと取り付けられている。可能性のある代替例として、グリッパ装置をスリーブ又はカラーの内面のまわりに配設した複数の各一対の放射状の垂直フランジ間に取り付けることができる。

マニホルド２６は、空気のような気体又は作動液を外部のポンプ又は圧縮装置（図示せず）からすべてのグリッパ装置１３に配給せしめることを可能にする。ある実施例においては、マニホルドをひとつ以上とすることができ、これにより、グリッパ装置１３を次のようにグループ分け、すなわち、もし漏洩が発生した場合には、幾つかのグリッパ装置のみが影響を受け、幾つかの影響を受けなかったグリッパ装置が必要なグリップを達成するように十分に加圧されるように、グループ分けすることができる。例えば、もし２４個のグリッパ装置１３がある場合には、マニホルドは４個とすることができ、各マニホルドが逆止弁を備えており、これにより、たとえ６個のグリッパ装置が修繕の間一時的に効力がなくなっても、ひとつのブラダーからの漏洩は１８個の有効なグリッパ装置を残すであろう。カラー又はスリーブ２の頂部は取外し可能なカバー２７を有することができ、このカバー２７はグリッパ装置への接近を可能にするために取り外すことができ、より詳細には、システムの全体が上昇させられたときにおけるメンテナンス及び修繕のためにカバー２７は垂直に取り外しされる。すなわち、カラー又はスリーブ２を上昇せしめて、支持柱又はパイルの頂部に設けられている構体にカラー又はスリーブ２を機械的にロックすることがなされ、これにより、カラー又はスリーブを下降させることなしにグリッパ装置を不作動とすることができる。

図１１Ａ及び図１１Ｂは、図９Ａ〜図９Ｃと関連して説明したグリッパ装置の２つの変形例を示している。より詳細には、図１１Ａは、自動車タイヤのインナーチューブと同様な円形状のブラダー２８が適当な外周ケース２９内に部分的に入れられていることを示している。図１１Ｂは、矩形のケース３１内の直線状ブラダー３０を示している。円形状のブラダー２８を備えているグリッパ装置はカラー内に水平にして組み入れられ、これにより、ブラダー２８は膨らんで支持柱を水平にグリップすることができる。これに対し、直線状のグリッパ装置３０，３１は、上述したように、支持柱を垂直にグリップするように配設される。

図１２Ａは、どのようにして多数の円形状のグリッパ装置２８，２９を支持柱又はパイル（図示せず）のまわりに配設することができるかを概略的に示している。

図１２Ｂは、どのようにして多数の直線状のグリッパ装置３０，３１を支持柱又はパイル（図示せず）のまわりに配設することができるかを概略的に示している。

図１３Ａ及び図１３Ｂは、それぞれ図１２Ａ及び図１２Ｂのグリッパ装置が支持柱又はパイル１のまわりに配設されているときの状態を概略的に示している。

図１４は、どのようにして直線状のグリッパ装置３０，３１と円形状のグリッパ装置２８，２９との組合せ体を支持柱又はパイル１に適用することができるかを示している（図１３Ａ及び図１３Ｂと同様に、前記組合せ体を明瞭にするために、カラー又はスリーブは省略されている）。２つの型式のグリッパを用いている理由は、次のとおりである。すなわち、円形状のグリッパは多分支持カラー２を垂直動きに対して動かなくするのにもっとも有効であり、これに対し、直線状のグリッパは支持カラー２を支持柱１に関してのねじれ動きに対して動かなくするのにもっとも有効である。実際に、これらの両型式のグリッパは垂直動き及びねじれの両方において有効であるが、しかし、これらの両型式のグリッパは異なる剛性強さを提供する。

図１５Ａ〜図１５Ｆは本発明の提案の重要な変形例を示し、この変形例においては２つのカラー２Ａ及び２Ｂが同一の支持柱又はパイル１に設けられている。これらの図から見ることができるように、カラー２Ｂはタービン担持クロスアーム３を装架している。カラー２Ａ及び２Ｂは、それぞれ独立して、支持柱又はパイルをグリップするようにし、又はそれらのグリッピング作用から解放されるように作ることができる。２つのカラー２Ａ及び２Ｂは、例えば、液圧ラム、空気圧ラム又はスクリュージャックのような複数の伸縮可能なアクチュエータ３２により相互に接続されている。４個の伸縮可能なアクチュエータの使用が、図１５Ａ〜図１５Ｆに示されている。しかしながら、他の個数のアクチュエータを使用することができるものであるが、好適には、各２個のアクチュエータがカラーの外周部のまわりに対称に配設されるべきである。図１５Ａ、図１５Ｂ及び図１５Ｃは可能な連続する作動状態を示す斜視図であり、また、図１５Ｄ、図１５Ｅ及び図１５Ｆはそれらの立面図である。図１５Ａにおいては、上方カラー２Ａが支持柱又はパイル１にグリップされているが、下方カラー２Ｂは解放されている。図１５Ｂにより示されているように、下方カラー２Ｂはアクチュエータ３２を収縮することにより上昇させられ、これにより、下方カラー２Ｂ、クロスアーム３、及びこのクロスアームに取り付けられているタービンロータ４をアクチュエータの収縮したストロークに等しい距離だけ上昇せしめる。下方カラー２Ｂは、それから、そのグリッパを駆動せしめることにより支持柱又はパイル１をグリップするように作動させられ、また、上方カラー２Ａは解放させられ、これにより、アクチュエータ３２が図１５Ｃに示されているように伸張させられたときには、上方カラー２Ａが上昇させられる。上方カラー２Ａは、それから、支持柱又はパイル１をグリップするように作動せしめることができると共に、下方カラー２Ｂは解放せしめることができる。このような手順は、各サイクルにおけるアクチュエータのおよそのストローク距離だけ支持柱又はパイル１上を両方のカラーを上昇せしめるために、繰り返すことができる。この方法は、次に述べる３つの重要な目的を有することができる。
ｉ）この方法は、図１Ｂに示されているように、クロスアーム及びタービンを水面よりも上方に上昇せしめるための方法として（又は風力タービンを地面の近くにまで下降せしめるため方法として）用いることができる。
ｉｉ）この方法は、潮流タービンの場合において、水中におけるタービンロータの位置を変えるために用いることができる。これは、潮流のエネルギの大部分は海面の近くであるので、高い潮流の範囲の場所においては重要であり、このように高い潮流の場所では、システムは海面に追随することができ、これにより、システムが低い潮流位置の場所にとどまっている場合よりも、より多くのエネルギを抽出することができる
ｉｉｉ）この方法は、激しい天候状態において、システムを海底の近くにまで下降せしめるために用いることができ、これにより、大きな通過波により生じる乱流を最小にすることができる。

図１６Ａ、図１６Ｂ、図１６Ｃ及び図１６Ｄは図１５Ａ〜図１５Ｆの実施例の変形例を示し、図１６Ａ及び図１６Ｂは斜視図、及び図１６Ｃ及び図１６Ｄは立面図である。

図１５Ａ〜図１５Ｆの実施例の場合と同じように、２つのカラー２Ａ及び２Ｂが支持柱又はパイル１に取り付けられている。この実施例においては、２つのカラーは、各一対ずつ逆“Ｖ”形の形に互いに斜めに配置されている複数の伸縮可能なアクチュエータ３２により、相互に接続されている。伸縮可能なアクチュエータをカラーに取り付けるには、ナックル、ボール又はソケットジョイントの形の取付け手段を用いることが必要とされ、これにより、アクチュエータはこれらのアクチュエータが取り付けられているカラーに関してそれらの傾斜位置を変えることができると共に部分的にひねることができる。図１６Ａ〜図１６Ｄから、上方カラー２Ａのグリッパを支持柱又はパイル１にロッキングすると共に、下方カラー２Ｂのグリッパを解放し、それから、各一対の傾斜した伸縮可能なアクチュエータ３３の一方を伸張することにより、下方カラー２Ｂを上方カラー２Ａに関して支持柱又はパイル１の軸線まわりに回転せしめることができることを見ることができよう。下方カラー２Ｂは、それから、支持柱又はパイルをグリップするように作動せしめることができ、それから、上方カラー２Ａを解放し、伸長したアクチュエータを収縮することにより、上方カラー２Ａを引き戻して下方カラー２Ｂと整列させることができる。この手順は、それから、下方カラーを更に多少そらすために繰り返すことができる。このような方法によれば、タービンロータの方位を、水流が干潮の流れと満潮の流れとの間に整列していない位置に変えることができる。

次に図１７Ａ、図１７Ｂ、図１７Ｃ及び図１７Ｄを参照するに、これらの図は、図１５Ａ〜図１５Ｆに示されているものと同じように、上方カラー２Ａのグリッパを駆動し、下方カラー２Ｂのグリッパを解放することにより、図１６Ａ〜図１６Ｄの装置をどのようにしてカラー及びクロスアームを昇降させるために用いることができるかを示している。それから、各一対の伸縮可能なアクチュエータ３３の両方を収縮することにより、クロスアーム及びタービンロータを備えている下方カラー２Ｂは少しの量だけ上昇させられる。下方カラー２Ｂは、それから、支持柱又はパイル１をグリップするように作動せしめることができ、一方、上方カラー２Ａは解放させられ、これにより、各一対の一緒に作動する伸縮可能なアクチュエータ３３により上方カラー２Ａを上昇せしめることができ、したがって、ステッピング作用を生じせしめる。このようなステッピング作用は、それから、両方のカラーの所望する垂直位置が支持柱又はパイル上に達せられるまで、繰り返すことができる。

種々の図面に関する上述した説明から、次のことを理解されよう。すなわち、本発明は、水流従動及び空気従動タービンに関連する本発明の装置の作用について説明される限り、好都合であると思うことができるが、本発明の装置はこのような使用に限定されるものではなく、物品又は荷を管状の支持構体に関して位置決めしてロッキングする装置に関連してより広く一般的に使用されるものであり、管状の支持構体は、物品又は荷を直立する支持柱に位置決めして取り付ける働きをなし、すなわち、物品又は荷を直立する支持柱に選択的に位置決めして取り付ける装置を提供し、支持柱には管状の支持構体を滑動可能に同心的に取り付けることができる。本発明の開示がタービン装置の位置決めに関している限りにおいては、本発明は、本出願人の上述した英国特許及びこれらの英国特許に対応する種々の外国特許に記載されている装置の発展を提供するものと思うことができる。すなわち、このような装置においては、水又は空気（風）の流れがひとつ又はそれ以上の支持柱又はパイルを包含するタービンを駆動することができ、水流タービンシステムの場合においては、単に支持柱又はパイルを海又は川の水面よりも上方に突出せしめるために、支持柱又はパイルは海又は川の底から（風力タービンの場合には地面から）直立するようにして適当な基礎に設置されている。そして、スリーブ又はカラーが前記支持柱又はパイルを同心的に取り囲み、このスリーブ又はカラーは支持柱又はパイルに関して垂直に上下に動くことができるように設けられている。スリーブ又はカラーは、ひとつ又はそれ以上のタービンロータ及びそれらの所要のパワートレーン（すなわち、パワートレーンとはロータシャフトの動力の実際の使用を行うためのギャボックス、発電機、ポンプ、圧縮機又は他のこの種の装置を意味する）を直接に（又は補助構体を介して間接的に）担持する。タービンロータ及びパワートレーンを担持するための上述した補助構体は、好適には、流体の流れの方向を横切ってほぼ水平に配置されていると共に上述したスリーブ又はカラーにしっかりと取り付けられている流線形の翼様部材とすることができる。この翼様部材は、前記スリーブ又はカラーの両側部に片持ちすることができ、又は、２つ又はそれ以上の直立する支持柱又はパイルに取り付けた２つ又はそれ以上のスリーブ又はカラー間を架橋することができる。実際に、本発明は、上述した同心的に配置されているスリーブ又はカラーを実質的に垂直の直立する支持柱又はパイルに要求に応じてロック又は係合若しくはアンロック又は非係合することができる新規な方法に関している。そして、本発明の目的は、従動タービンロータ及び駆動トレーンをその作動時には適所にしっかりと固定するが、しかし、メンテナンス及び修繕のために、これらの従動タービンロータ及び駆動トレーンを解放して海又は川の水面より上方に上昇せしめることができるようにすることにある。本発明の従たる目的は、風力タービンの使用において、タービンロータ及びパワートレーンをその上昇時には作動のために垂直の支持柱の適所にロックすることができるが、しかし、メンテナンスを容易にするために、これらのタービンロータ及びパワートレーンを前記支持柱から解放して地面近くまで下降せしめることができるようにすることにある。

本出願人の上述した英国特許により保護されている、水流タービンを取り付けた支持柱の基礎概念を示す。この図１Ａは、“可変ピッチ式水タービン”及び他の国及び地域の種々の同様な特許を示し、どのようにして２つのロータが水流の流れ方向（図１Ａにおいて、水流の流れ方向は図１Ａが描かれている紙面に対して垂直の方向であると想像することができる）に対面するように支持柱の両側に配置されて、支持柱と同心のカラー又はスリーブに取り付けられているかを示す。図１Ａは、また、タービンが水中に沈められているときを示す。 タービンが水面の上方に上昇されているときの図１Ａの構造体を示す。 図１Ａと同様な図であるが、３つ以上のタービンが支持柱に取り付けられていることを示し、かつこれらのタービンが水中に沈められているときを示す。 タービンが水面の上方に上昇されているときの図２Ａの構造体を示す。 タービン支持構体を支持柱に取り付けるための第１の手段を示す概略斜視図である。 タービン支持構体を支持柱に取り付けるための第２の手段を示す概略斜視図である。 タービン支持構体を支持柱に取り付けるための第３の手段を示す概略斜視図である。 タービン支持構体を支持柱に取り付けるための第４の手段を示す概略斜視図である。 タービン支持構体を支持柱に取り付けるための第５の手段の第１のセッティング状態を示す概略斜視図である。 タービン支持構体を支持柱に取り付けるための図５Ａの手段の第２のセッティング状態を示す概略斜視図である。 タービン支持構体を支持柱に取り付けるための第６の手段の第１のセッティング状態を示す概略斜視図である。 タービン支持構体を支持柱に取り付けるための図６Ａの手段の第２のセッティング状態を示す概略斜視図である。 図６Ａ及び図６Ｂの手段の変形例を示し、この変形例はタービン支持構体（カラー又はスリーブ）が支持柱又はパイルに関して回転又はねじれることを強制せしめる相対的なねじれ力に抵抗するようにしている。 タービン支持構体（カラー又はスリーブ）を直立する支持柱又はパイルに関して位置決めしてロッキングするための解放可能なグリッパ型機構又は装置を概略的に示し、図８Ａはグリッパ型機構又は装置がその解放セッティング状態であるときを示し、一方、図８Ｂはグリッパ型機構又は装置がそのロックセッティング状態であるときを示す。 タービン支持構体（カラー又はスリーブ）を支持柱に関して位置決めしてロッキングするための解放可能なグリッパ型機構又は装置の他の実施例を示し、図９Ａはグリッパ型機構又は装置がその解放セッティング状態であるときを示し、一方、図９Ｂはグリッパ型機構又は装置がそのロックセッティング状態であるときを示す。 図９Ａ及び図９Ｂのグリッパ型機構又は装置の一部を拡大して概略的に示す。 支持柱又はパイル及びタービン支持翼様部材と関連させられているときのグリッパ機構の他の実施例を概略的に示す斜視図であって、支持柱又はパイル及び支持翼様部材は切断されて短い長さで示されている。 図１０Ａの支持構体、翼様部材及びグリッパ機構の斜視図である。 図１０Ａ及び図１０Ｂに示されているグリッパ機構の一部の斜視図である。 円周型の膨張可能なグリッパ機構の斜視図である。 直線型の膨張可能なグリッパ機構の斜視図である。 図１１Ａに示されているグリッパ装置をどのようにして多数積み重ねることができるかを示す斜視図である。 図１１Ｂに示されているグリッパ装置をどのようにして多数円周方向に配列することができるかを示す斜視図である。 それぞれ、図１２Ａ−１２Ｂに示している多数のグリッパ装置をどのようにして支持柱又はパイルのまわりに配設することができるかを示す斜視図である。 円周方向に配列した多数のグリッパ装置をどのようにして直線型のグリッパ装置と組み合わせ用いることができるか、そのひとつの可能な配列を示す。これ以外の他のパターンを用いることができることは勿論である。 ２つのカラーが設けられている支持柱又はパイルをそれぞれ概略的に示す３つの斜視図であって、２つのカラーの各々はグリッパ装置を包含し、この２つのカラーは液圧又は空気圧ラム若しくは他のこの種のリニアアクチュエータにより相互に接続され、これにより、一方のグリッパ装置を固定することができると共に他方のグリッパ装置をリニアアクチュエータによりこの一方のグリッパ装置に向かって又は離れるように軸方向に動かすことができる。 ２つのカラーが設けられている支持柱又はパイルをそれぞれ概略的に示す３つの立面図であって、２つのカラーの各々はグリッパ装置を包含し、この２つのカラーは液圧又は空気圧ラム若しくは他のこの種のリニアアクチュエータにより相互に接続され、これにより、一方のグリッパ装置を固定することができると共に、他方のグリッパ装置をリニアアクチュエータによりこの一方のグリッパ装置に向かって又は離れるように軸方向に動かすことができる。 垂直に対して適当な角度で各一対のセットで取り付けられている複数の液圧ラム又は他のリニアアクチュエータの使用をそれぞれ示す２つの斜視図であって、これらの液圧ラム又は他のリニアアクチュエータが適当な可動ジョイント（例えば、ボール及びソケット）を介してカラーに接続されている場合を示し、上方のカラーをそのグリッパでもって支持柱又はパイルに固定し、一方のアクチュエータを伸張すると共に他方のアクチュエータを引っ込んだ状態に保持することにより、下方のカラーが支持柱又はパイルの軸線まわりに小さな角度にわたって回転することを生じせしめる。 図１６Ａ−１６Ｂに示されている２つのカラーの更に他の相対的な位置を概略的に示す。 それぞれ図１６Ａ−１６Ｄの同様な図であるが、しかし、対とした２つの傾斜したリニアアクチュエータを一斉に伸縮することにより、２つのカラー間の間隔をどのようにして増減させて、これらのカラーが支持柱又はパイル上を“歩行”して昇降することを生じせしめるかを示している。

Claims (18)

1. 直立する細長い支持体（１）の長さ方向へ同心的に移動可能であるようにされている管状の支持構体（２）の動きを選択的に防止するロッキング装置において、前記管状の支持構体（２）がこの管状の支持構体を前記長さ方向への動きに対して解放可能にロッキングする手段（１３）を包含し、また前記管状の支持構体（２）が物品又は荷（４）を前記直立する細長い支持体（１）に関して支持するようにしていることを特徴とするロッキング装置。
2. 直立する細長い支持体（１）を取り囲んでいると共にこの直立する細長い支持体に沿ってその長さ方向へ動くようにされている管状の物品又は荷支持構体（２）の動きを選択的に防止するロッキング装置において、前記管状の支持構体（２）が、物品又は荷（４）を前記直立する細長い支持体（１）に関して要求した位置に維持せしめることができるように、前記管状の支持構体（２）を前記長さ方向への動きに対して解放可能にロッキングする手段（１３）を包含していることを特徴とするロッキング装置。
3. 請求項１又は２記載のロッキング装置において、解放可能なロッキングを行う前記手段（１３）が選択的に作動可能な手段（２４，２８，３０）から成り、この選択的に作動可能な手段が、前記直立する細長い支持体（１）の長さ方向における選択した位置での前記直立する細長い支持体に関しての前記管状の支持構体（２）の動きを防止するように、クランピング又はグリッピング力を前記直立する細長い支持体の外面（１７）に対して及ぼすことを特徴とするロッキング装置。
4. 請求項１〜３のいずれか一項に記載のロッキング装置において、解放可能なロッキングを行う前記手段が前記管状の支持構体（２）の内部に同心的に配設されている複数のグリッパ装置（１３）から成り、これらのグリッパ装置が、前記長さ方向への前記管状の支持構体の動きを防止して前記管状の支持構体及びこの管状の支持構体により担持されている物品又は荷（４）を前記直立する細長い支持体（１）に関して要求した位置に維持することができるように、かつ前記直立する細長い支持体のまわりへの前記管状の支持構体のねじれ動きを防止するのに十分な力で持って、前記直立する細長い支持体の外面（１７）と協同するように作動可能であることを特徴とするロッキング装置。
5. 請求項４記載のロッキング装置において、前記グリッパ装置（１３）は、関連する前記管状の支持構体（２）が前記直立する細長い支持体（１）の長さ方向へ動くことができる非グリッピング休止位置と、前記管状の支持構体が前記直立する細長い支持体に関しての動きを有効にロックされるグリッピング作動位置との間で作動可能であることを特徴とするロッキング装置。
6. 請求項４又は５記載のロッキング装置において、前記グリッパ装置（１３）の各々が前記管状の支持構体（２）の管状内面（１４）にしっかりと取り付けられて前記直立する細長い支持体（１）の外面（１７）に向かって開口している堅固なコンテインメント（２１，２９，３１）を包含し、このコンテインメントがその中にきちんとはめ込んだ膨張可能な容器（２４，２８，３０）を収容すると共に、この容器には前記直立する細長い支持体の外面（１７）と協同する硬質の表面仕上げした摩擦手段（１６）を取り付けており、この硬質の表面仕上げした摩擦手段は、前記膨張可能な容器（２４）が前記コンテインメント（２１）の３つの側部に収容されているが、グリッピング力を前記直立する細長い支持体に及ぼして前記管状の支持構体を前記直立する細長い支持体の長さ方向における要求した位置に維持せしめるために、前記硬質の表面仕上げした摩擦手段（１６）を前記直立する細長い支持体の外面に対して押し付けるように外向きに膨張できるように、前記直立する細長い支持体の外面と協同することを特徴とするロッキング装置。
7. 請求項６記載のロッキング装置において、前記膨張可能な容器（２４，２８，３０）が圧縮ガス、加圧液体又は加圧プレナム供給源から供給される液体を用いることにより膨張できるように配設されていることを特徴とするロッキング装置。
8. 請求項７記載のロッキング装置において、複数の前記グリッパ装置（１３）がグレープ分けされてそれぞれの独立する加圧プレナム供給源から作動されるように配設され、これにより、もしひとつの前記加圧プレナム供給源に漏洩が生じた場合には、この漏洩はこの漏洩を生じた加圧プレナム供給源に接続されているグループのグリッパ装置（１３）のみにもたらし、これにより、前記漏洩を生じた加圧プレナム供給源に関連する前記管状の支持構体（２）を前記直立する細長い支持体（１）にしっかりとロックするために必要な所要の力を得るために、漏洩の影響を受けていないグループに十分な冗長性をもたしていることを特徴とするロッキング装置。
9. 請求項６記載のロッキング装置において、前記グリッパ装置（１３）の各々が液圧又は空気圧ラム若しくは機械式スクリュ−ジャッキ装置から成ることを特徴とするロッキング装置。
10. 請求項９記載のロッキング装置において、前記ラム又は前記スクリュ−ジャッキ装置は、前記直立する細長い支持体（１）に関しての前記管状の支持構体（２）の動きを防止することが望まれたときには、前記管状の支持構体を前記直立する細長い支持体に有効にロックするために前記直立する細長い支持体の外面（１７）に対しての十分な力を発生せしめるように、くさび形状の要素を前記直立する細長い支持体の外面に対して放射状に作動又は駆動せしめるように配設されていることを特徴とするロッキング装置。
11. 請求項４〜１０のいずれか一項に記載のロッキング装置において、前記グリッパ装置（２８，２９）が、前記管状の支持構体（２）の内面（１４）に水平かつ円周方向に配設されていると共に、前記管状の支持構体の内面にしっかりと取り付けられている複数の円形のコンテインメント（２９）を有し、これらのコンテインメントは内部が開口して前記直立する細長い支持体（１）の外面（１７）に対面し、これらのコンテインメントはその中にきちんとはめ込んだドーナツ形状の膨張可能な袋又は容器を収容し、これにより、前記膨張可能な袋又は容器が前記コンテインメントの３つの側部及び上下部に収容されて、これらの袋又は容器が前記管状の支持構体の内面に接触していることを特徴とするロッキング装置。
12. 請求項４〜１０のいずれか一項に記載のロッキング装置において、前記グリッパ装置が、細長い形（３０，３１）であると共に、前記管状の支持構体（２）の内面（１４）に垂直かつ円周方向に配設され、かつ前記管状の支持構体の内面にしっかりと取り付けられている複数の矩形のコンテインメント（３１）を包含し、これらのコンテインメントは内部が開口して前記直立する支持体（１）の外面（１７）に対面し、これらのコンテインメントはその中にきちんとはめ込んだ矩形状の膨張可能な袋又は容器（３６）を収容し、これにより、前記膨張可能な袋又は容器が前記コンテインメントの３つの側部及び上下部に収容されて、これらの袋又は容器が前記管状の支持構体の内面に接触していることを特徴とするロッキング装置。
13. 請求項１〜１３のいずれか一項に記載のロッキング装置において、前記直立する細長い支持体の長さ方向に沿う前記管状の支持構体の下向き動きの範囲を制限する手段（７，８）が設けられていることを特徴とするロッキング装置。
14. 請求項１４記載のロッキング装置において、前記管状の支持構体（２）に単一のテーパした内部に突出する歯様ラグ（６）又はくぼみ（７）が設けられ、若しくは複数のこのような歯様ラグ（６）又はくぼみ（７）が前記管状の支持構体の所定の区域のまわりに設けられ、また、前記直立する細長い支持体（１）に前記歯様ラグ又はくぼみと補形し合う形状の単一のくぼみ（７）又はラグ（７）が設けられ、若しくは複数のこのようなくぼみ（７）又はラグ（６）が設けられ、前記直立する細長い支持体の各くぼみ又はラグは、前記管状の支持構体がその下向き動きの最下制限であるときに前記管状の支持構体を前記直立する細長い支持体に関して位置決めて定置させるように、前記管状の支持構体のラグ又はくぼみとそれぞれ係合するようにされていることを特徴とするロッキング装置。
15. 請求項１〜１５のいずれか一項に記載のロッキング装置において、前記管状の支持構体（２）がその上下縁区域を補強する働きをすると共に曲がり及びゆがみを防止する動きをする周フランジ（８）を有していることを特徴とするロッキング装置。
16. 請求項３〜１６のいずれか一項に記載のロッキング装置において、前記直立する細長い支持体（１）を取り囲んでこの直立する細長い支持体の長さ方向へ動くことができる第２の管状の支持構体（２Ｂ）を包含し、この第２の管状の支持構体（２Ｂ）が、前記管状の支持構体（２）、すなわち、第１の管状の支持構体（２Ａ）と相互に接続され、これらの２つの管状の支持構体を前記直立する細長い支持体の長さ方向におけるその所定のロックセッティング位置及び所定のアンロックセッティング位置で選択的に作動することができるようにし、これにより、前記物品又は荷（４）を前記直立する細長い支持体に関しての所定の位置に維持せしめることができるようにしたことを特徴とするロッキング装置。
17. 請求項１７記載のロッキング装置において、前記２つの管状の支持構体（２Ａ，２Ｂ）を関連する前記直立する細長い支持体（１）上で互いに相対的に制御可能に動かすことができる手段（３２，３３）が設けられ、これにより、前記物品又は荷（４）が、関連する前記直立する細長い支持体の長さ方向に沿う前記管状の支持構体の動きの間中、前記管状の支持構体により連続して支持されていることを特徴とするロッキング装置。
18. 請求項１〜１８のいずれか一項に記載のロッキング装置において、前記物品又は荷が少なくともひとつのタービン装置（４）から成ることを特徴とするロッキング装置。

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