JP2008534228A - 心臓信号をゲーティングするためのシステムおよび方法 - Google Patents

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    • A61B6/541Control of apparatus or devices for radiation diagnosis involving acquisition triggered by a physiological signal

Abstract

【解決課題】心音を使用して取得トリガ信号を生成する心臓ゲーティングシステム。
【解決手段】種々の心音成分がS1とS2を識別するための時間領域に特徴があるので、各心音成分を時間的に識別することができ、S2心音などの同定された心音に基づいてゲーティング信号を生成することができる。さらに、S1はまた、S2と異なる周波数スペクトルを有し、本発明の別の実施形態では、心音の周波数の特徴を使用して、S1とS2を識別することができる。心音の時間的特徴と周波数の特徴との組み合わせを使用して、S1とS2を識別することもできる。さらに、頸動脈波および/または胸腔の変化を検出して、S1とS2をより良好に識別することもできる。
【選択図】なし

Description

心臓撮像システムの同期化に有用である心音をゲーティングする方法およびシステムに関する。
多くの撮像装置は、物体が画像取得時に静止している場合、良好な画質の三次元の物体が得られる。in vivo撮像では、心周期および呼吸運動には2つの大きな問題がある。患者が息を止める必要があることにより、呼吸運動は非常に小さくなり得る一方で、心周期との同期化によって心臓の動きが抑制され得る。現在最も広く使用されている同期化法は、心電図(ECG)を使用する。ECGのQRS複合によって電気的事象が示され、心周期の収縮期が得られる。心筋の再分極は収縮期に先立つ心筋の収縮中の脱分極と電気的事象が際立っていないので、心拡張期はECGとあまり変わらない。
他方では、心音は、収縮期(第1の心音−S1)および拡張期(第2の心音−S2)の両方の特徴が頻繁に等しい。これらの心音は、種々の心臓弁および心室内を移動する血液の血行動態によって生成される。拡張期末に心臓が最も静穏な状態になるので、心音から拡張期の同期信号を得ることができれば、心音分析における非常に望ましい特徴となる。
多くの患者では、種々の疾患によって電気信号が患者が健康な場合の電気信号から逸脱する一方で(電気機械解離)、このことは臨床的に重要であり、ECGからもはや同期化のための強いトリガが得られない場合、多数の心構造の三次元撮像を困難にする。非常に多くの場合、心臓の機械的特徴は機能的であり続け、これらの患者由来の心音から心周期との同期化に必要とされるトリガの情報を得ることができる。
米国特許5,383,231号は、CT取得を同期化するためのECGの使用方法を記載している一方で、米国特許第4,991,580号は改良されたMR撮像のECGとの同期化方法を記載している。米国特許第6,501,979号はMR撮像と心位相とのより良好な同期化を得るためのECGとPPU(末梢拍動)との組み合わせを記載している。米国特許第6,721,386号は、CT画像取得をゲーティングするためにECGと心機械信号とを組み合わせている。これらの方法は全て、心位相を確立するためにECG信号のみまたは他の信号との組み合わせが必要である。
ECG信号をゲーティング信号として使用する場合、これらは、以下の3つの欠点がある。
(1)これらは電極の配置に非常に敏感である。配置した場所の任意のエラーがECG信号の精度に影響する。これは、ゲーティングのためのトリガ信号を生成するためのECG信号の任意のその後の処理に影響を与える。
(2)ECGは、心位相の拡張期よりも心位相の収縮期の表示により優れている。これは、収縮期における収縮時の心筋の再分極に起因する電気的事象が顕著なQRS複合を生成するからである。拡張期の弛緩期の間の心筋の対応する再分極により、T波の焦点がずれる。しかし、心臓がほとんど静止している場合にはこれが拡張期末であり、再構成のための望ましい位相である。
(3)電気的QRSと機械的収縮期との間の時間分離はまた、T波と拡張期との分離よりも短い。したがって、基礎をなす機械的収縮期と拡張期の代理としての電気的事象の使用も拡張期の精度が低い。
非常に多くの場合、現在の心周期の拡張期末を評価するために、前の心周期に基づいて時間遅延をQRS複合の時間に添加する。心拍数が高いか規則的でない場合、これはあまり正確ではない。さらに、この評価は、心周期の電気的および機械的同期化の典型的な生理学的変動性のために常にいくらか不正確である。
これは、特に、画像診断装置の取得が取得トリガ信号が存在する場合のみで画像を取得する予測的トリガリングの場合に真である。予測的トリがリングを使用して、画像診断装置による画像の取得と共に、生理学的信号(ECGまたは心音)が連続的に取得される。画像が取得された後、トリガ信号を生成するために生理学的信号を分析する。次いで、所望の心位相に対応する画像を、遡及的にアセンブリしてゲーティングされた再構成画像を形成する。この遡及的トリガリングモードでは、任意の不均一な心拍が検出され、これを考慮することができる。しかし、遡及的トリガリングは、長期間を要し、不必要なデータも取得され得るのであまり有効ではない。
重症患者によっては、心臓の電気的活性化は重篤な異常を引き起こす。もはやそのECG信号をゲーティングのために使用することはできない。これらの患者は、非常に多くの場合、依然として心周期のゲーティングに使用することができる良好な機械的心音を有するであろう。
米国特許第4,546,777号は、ECGを参照せずに完全に心音に基づいたゲーティングスキームを記載している。この方法は、この特許に記載されているX腺心臓データのような心周期データを収縮期トリガ信号および拡張期トリガ信号を介して読み取ることができる場合に適用可能である。今日使用されているMRおよびCTのような三次元撮像装置では、いかなる収縮期トリガ信号や拡張期トリガ信号に基づいても撮像データを読み取ることはできない。画像再構成の複雑さにより、収縮期および拡張期のトリガ信号に関する生画像データを送信する可能性が排除される。その代わり、これらは、画像再構成中の同期化のために内部的に使用すべきECG信号の取得に依存する。
組み合わせ信号の使用では、上記の米国特許第6,721,386号および同第6,510,979号は共に改良されたゲーティング性能を得るためにECGおよび心臓の機械的信号または末梢拍動の両方がそれぞれ必要である。対照的に、本発明者らは、ECGを使用しない心音を末梢拍動と組み合わせた実施形態を記載する。
したがって、CTおよびMR装置のような多くの今日の画像診断様式の再構成をより良好にゲーティングすることが必要であることが明らかである。
前述および本発明を達成するために、心音をゲーティングする方法およびシステムを提供する。このようなゲーティングシステムは、心臓撮像システムの同期化に有用である。
1つの実施形態では、心音を使用して、取得トリガ信号を生成する。種々の心音成分が時間領域に特徴があり、これによってS1とS2を識別することが可能であるので、これが可能である。例えば、静止しているヒトでは、S1とS2との間の時間分離は、S2と次のS1との間の分離より実質的に小さい。したがって、心音の各成分を時間的に識別することができ、S2心音などの同定された心音に基づいてゲーティング信号を生成することができる。
さらに、S1はまた、S2と異なる周波数スペクトルを有する。したがって、各心音を、時間的または周波数帯域通過フィルタリングの組み合わせまたは単独使用によって識別することができる。したがって、本発明の別の実施形態では、心音の周波数特性を使用して、S1とS2を識別することができる。本発明のさらに別の実施形態では、心音の時間的特性および周波数特性の組み合わせを使用して、S1とS2を識別することができる。
いくつかの実施形態では、拍動を使用して、S1とS2をさらに識別し、それにより、分析において心音の時間的特性および/または周波数特性を末梢拍動と組み合わせる。これは、特に、心拍数が高く、且つS1およびS2の決定を困難にし得る他の交絡する心音成分が存在する患者で有用である。さらに、胸腔の変化の検出を使用して、S1とS2をより良好に識別することもできる。
本発明のこれらのおよび他の特徴を、以下の図面と組み合わせて本発明の以下の詳細な説明により詳細に記載する。
本発明をより明確に確認することができるように、添付の図面を参照して、一例として1つの実施形態をここに記載する。
本発明を、ここに、添付の図面で図解するように、いくつかの実施形態に関して詳述する。以下の説明では、本発明を完全に理解するために多数の特定の詳細を記載している。しかし、本発明を、これらの特定の詳細のいくつかまたは全部を使用せずに実施することができることが当業者に明らかである。他の例では、周知の工程段階および/または構造を詳細に記載していないが、本発明を不必要に不明瞭にするためではない。本発明の特徴および利点を、以下の図面および考察を参照してより深く理解することができる。
図1Aは、典型的な正常な心臓信号の略図である。図1Bは、雑音を有する心臓由来の心臓信号の類似の図である。これらの信号は、典型的には、20〜1kHzの周波数範囲にあり、S1はおよそ80〜150Hzの範囲にあり、S2はおよそ60〜100Hzの範囲にあり、S3はおよそ30〜60Hzの範囲にあり、S4はおよそ20〜40Hzの範囲にあり、心雑音はいずれかにて20Hz〜1kHzの範囲にある。
考察を容易にするために、図28は、心音ゲーティングシステム110が心臓撮像システム180にゲーティングトリガ信号を生成する例示的実行を示すブロック図である。ヒト190は、心臓データ収集デバイス100に接続される。この例では、デバイス100は心音取得デバイスを組み込んでいる。
収集デバイス100は、ゲーティングシステム110に電気的心音を供給する。ゲーティングシステム110は、次に、撮像システム180(MRまたはCT装置など)のECG入力のためにゲーティングトリガ信号120(この例では、偽ECG信号120)を供給する。収集デバイス100は、電子聴診器(Thinklabs,Inc.,Cantennial,Colorado(www.thinklabsmedical.com)から市販されているThinklabs Rhythm Stethoscopeなど)であり得る。
図29では、上の軌跡200は、典型的なECG波形を示す。QRS複合(波形210)は、心室が収縮して血液を心臓から体循環および肺循環に送る心臓の収縮期に先立つ。心筋の再分極相を示すT波(波形220)(したがって、拡張期を示す)は、心筋の収縮期収縮の脱分極を特徴づけるQRS複合と比較してあまり顕著ではないことが明らかである。
図29の中央の軌跡230は、典型的な心音波形を図解する。波形240は、収縮期を示す第1の心音(S1)を示し、波形250は拡張期を示す第2の心音(S2)を示す。
本発明の1つの実施形態では、心音を使用して、取得トリガ信号を生成する。図29から明らかなように、種々の心音成分が時間領域に特徴があり、これにより、S1とS2を識別することが可能である。例えば、ヒト190が静止している場合、S1とS2との間の時間分離は、S2と次のS1との間の分離より実質的に小さい。この所見から、本発明者らは、信号処理の標準的なツールを使用して、各心音成分を識別することができる。このアプローチの相対的成功は、ヒト190によって生成された外部アーチファクトまたは他の生理学的であるが心臓に関連しない音を含まない高品質の心音を取得する能力に非常に依存する。
上記で考察されるように、S1からその後のS2までの時間分離がS2から次のS1までの時間分離より短いことに加えて、心音S1はまた、心音S2と異なる周波数スペクトルを有する。例えば、典型的な成人では、S1は、およそ80〜150Hzの範囲であり、S2はおよそ60〜100Hzの範囲である。この所見から、本発明者らは、信号処理の標準的なツール(時間的または周波数帯域通過フィルタリングの組み合わせまたは単独使用など)を使用して、各心音成分を識別することができる。したがって、本発明の別の実施形態では、心音の周波数特性を使用して、適切な閾値周波数(例えば、100Hz)を超えるかそれ未満の心音のフィルタリングによってS1とS2を識別することができる。本発明のさらに別の実施形態では、心音の時間的特性および周波数特性の組み合わせを使用して、S1とS2を識別することができる。このアプローチの相対的成功はまたは、ヒト190によって生成された外部アーチファクトまたは他の生理学的であるが心臓に関連しない音を含まない高品質の心音を取得する能力に非常に依存する。
図29を再度参照して、下の軌跡260は、典型的な頸動脈波を図解する。軌跡230中の心音に関する伝搬時間を有する波形ピーク270を示す。したがって、このピーク270を使用して、S1とS2を識別することもできる。したがって、本発明の別の実施形態では、分析において心音の時間的特性および/または周波数特性を末梢拍動と組み合わせることができる。これは、特に、拍数が高く、且つ心音のみを使用する場合にS1およびS2の決定を困難にし得る他の交絡する心音成分が存在する患者で有用である。S1および頸動脈波の相対伝搬時間から、S1決定の信頼性を高めることができる。
頸動脈波がS1とS2との分離を補助する唯一の方法ではないことが当業者に明らかである。例えば、特許出願PCT/AU2004/00465号は、マイクロ波後方散乱を使用した胸腔内の変化(体積、血流、または組み合わせまたは単一モードでの心壁運動)の1つの可能な測定方法を記載している。したがって、本発明の別の実施形態は、このようなS1とS2との間隔の分離を心音と相関する方法を組み込むことができる。本発明のなおさらなる実施形態では、この信号型の組み合わせおよび同時分析により、種々の心音および心周期(S1、S2、および収縮期および拡張期の間隔など)の特定の開始および停止の高い精度での決定を補助することができる。
図30は、種々の心音の周波数帯域および対応する時間間隔を図解する。上の軌跡330は、125Hzを超える心音を示し、これは、偶然に雑音(この例では、拡張期雑音)の支配的周波数である。下の軌跡340は、0〜125Hzの範囲の心音を示し、波形310はS1のより低い周波数範囲を示し、波形320はS2のより低い周波数範囲を示す。図30に示すように、心音S1、S2の周波数成分および拡張期雑音の周波数は非常に異なり、軌跡330、340に示されるように、最小のS1、S2エネルギーは、より高い周波数範囲で認められる。したがって、雑音に関連するより高い周波数の除去(例えば、フィルタリング)により、心音S1およびS2を、互いにより良好に識別することができる。
一旦S1およびS2が同定されると、正常且つ健康な心臓から予想することができる事象を模倣した基準ECG信号を構築することができる。この偽ECG信号は、図28に示す下流画像診断システムに送信される。この偽ECG信号は、画像診断システム180の期待値を満たし、それにより、プラグされて、撮像システム180のゲーティング要件との互換性を持たせることが可能である。
撮像システム180によってトリガ信号の他の形態が可能である場合、撮像システム180との接続は当業者に明らかであるので、これらを容易に調整することができる。例えば、心臓撮像システム180を、S1のみ、S2のみ、またはS1とS2の両方のいずれかをトリガするようにデザインし、それにより、非常に優れた診断画像の再構成方法が得ることができる。さらに、偽ECG信号は、実際のECG信号と波形が類似し得るか、簡易化デジタル信号であり得る。
一旦S1が同定されると、この先経的知識は、他の心音成分(S2が含まれる)の同定を補助することができる。
本発明の別の態様によれば、そのより高い周波数成分を有する雑音の同定およびそれが起こる心周期の時期もS1およびS2の同定に役立つ。
S1およびS2の同定を促進するために、他の生理学的情報を心音分析に組み込むことができ、聴診を行う当業者に周知であるので、これは、「スプリット」、S3、およびS4のような他の心音成分でも真である。
本発明の他の修正形態も可能である。例えば、帯域通過情報に追加するかこれとは個別の信号のスペクトル分析を介した特定の周波数スペクトル情報の使用により、心音成分を分離および同定する方法を得ることができる。
図2は、本発明の心臓データ収集デバイス100の1つの実施形態を図解する略図である。データ収集デバイス100は、パーソナルコンピュータ(システムの一部でもある)に接続可能であり、データ収集デバイスは、心臓による20Hzと1kHzとの間の弱い心音(ほとんどの疾患の診断に十分である)の検出のためのセンサ12の形態の変換器を含む。
センサ12は、センサに隣接した振動板(示さず)の振動からの音を受信する。データ収集デバイス100は、センサ12を用いて信号を電気信号に変換し、次いで、増幅器14を用いて電気信号を増幅し、望ましくないノイズを除去し、アナログ・デジタル変換器(ADC)16を用いて信号をデジタル化し、コンピュータに送信するために信号をRS232形式に変換する。デバイス100は、コンピュータのD9シリアルポートを使用する。
デバイスは、1本の9Vアルカリ電池22の形態の電源によって操作され、このデバイスは、PCのシリアルポートコードに接続するためのD9オスシリアルポート、主電源をオン/オフするための1つのオン/オフスイッチ、および増幅器14にセンサ12を接続するための3ピンステレオコネクタを有する。主電源の周波数(多くの国では50Hz)に対応する信号にハム音が入り、医療機器はできるだけ正確であり、ノイズを含むべきできはないので、AC主電源を使用しない。電源22により、デバイス100に必要な電圧(すなわち、増幅器14に対して+5Vおよび−5V、センサ12に対して1.5V、およびデジタルセクションに対して5V)が印加される。
デバイス100はまた、万能非同期送受信機18、コンパレータ20、および以下の3つのLEDを有する。
a)橙色LRD24:電源がオンになった場合に光る。
b)赤色LED26:センサが心臓から適切に心臓信号を受信した場合に点滅して光り、この点滅は心臓信号を示す。
c)緑色LED28:コンピュータにデータが送信された場合に光る。
したがって、電源をオンにするとすぐに橙色LED24が光り、これは、ハードウェアに通電したことを示す。発光強度に基づいて、電池レベルが使用者に知らされる。LED24の光が弱い場合、電池22の換え時である。信号がコンピュータに由来する場合にだけハードウェアから信号が取得される。この信号がコンピュータに由来する場合、緑色LED28が光り、これは、信号が取得する状態にあることを示す。一旦緑色LED28が光ると、取得された信号がコンピュータのモニタに表示される。心音と一致して赤色LED26が点滅する。このLED26は、利得が十分であるかどうか、利得を増加させなければならないかどうか、および信号による点滅がコンピュータ20に由来するかどうかを示す。増幅信号がコンピュータ20に送信され、その最初の入力を標準電圧(すなわち、電源22の電圧)で設定し、その第2の入力によって増幅信号が受信される。信号レベルがプリセット値を超える場合はいつでも、赤色LED26が点滅する。
利得調整のためのスイッチが1つ存在する。コンピュータによって取得された信号が期待されたレベルではないことが見出された場合に、このスイッチを使用することができる。このスイッチを使用して、信号がクリッピングされることが認められる場合に利得を減少させ、信号が非常に弱い場合に(LEDが点滅しないことによって示される)利得を増加させる。
図に生じる振動により、音が発生する。この音を、センサによって拾う。使用したセンサは、回路自体から1.5V供給される必要あるコンデンサマイロフォンである。センサに影響を与える信号に基づいて良好な電気信号が得られるようにセンサ12を選択する。
音の強度は、人によって異なる。例えば、痩せた人は音の強さが高く、肥満の人では信号の強度は弱い。したがって、信号を、増幅器14を用いて適切なレベルに増幅しなければならない。増幅器の基本的機能は、増幅器に送信された信号を使用者によって設定された利得に増幅させることである。この増幅された信号は、一定の利点(ノイズの低下およびADC16の入力範囲にある信号強度の増加など)を有する。
ADC16は、一般にSARとして公知の逐次比較レジスタを使用して入力アナログ信号をデジタル信号に変換する。SAR ADCは信頼でき、経済的である。
ADC出力は、入力をUART18への入力である。UARTの主な機能は、ADC16由来の信号をその後のコンピュータへの送信のための非同期またはRS232標準にデータ処理のために設定された規定の通信速度で変換することである。
我々が話したり音楽を聞いたりする場合、音の強度が媒体を妨害するのに十分であので、我々の耳に影響を与え、音が聞こえる。
上記に暗に示すように、デバイス100はまた、信号を(32)に送信し、PC(34)から信号を受信するためのシリアルポート30を有する。
心音の強度は非常に低いので、本発明のシステムのセンサ12のデザインで種々の要因を考慮するべきである。これらの要因には、周波数応答、センサの電圧出力、一方向性、費用、および利用可能性が含まれる。センサ12は、必要な周波数範囲(すなわち、20Hz〜2kHz)の一定の周波数応答を有するべきである。言い換えると、センサは、前記範囲の全周波数を拾うことができなければならず、類似の応答を全周波数に放出しなければならない。図3は、周波数に対する振幅をプロットした本発明のシステムのセンサ12の周波数応答の略図である。
センサ12の出力を、ボルト/db/パスカル(すなわち、電圧/強度単位/単位圧力)で測定する。心音の強度が非常に低いので、センサ12が心音を検出して強い出力を得ることができる。
センサ12は、一方向のみからの音が電気信号および出力に変換されるという意味で一方向である。それは(可能な限り)他の方向からの音を拒絶する。
センサ12およびその振動板は、図4の40に概略的に示したチェストピース中に存在し、これは、聴診器のセンサと外観が類似しているので、患者は不馴れな装置の使用によって不安になることがない。振動板42は、高周波数ノイズを除去し、チェストピース40を、センサ12(一般に円筒形部分44の内部)と振動板42との物理的接触を回避するようにデザインする。さらに、チェストピースを、センサ12とチェストピースの壁との間に弱音器を含み、バックル46を用いて患者を固定することができるようにデザインする(患者の上半身の周囲のストラップなど)。それにより、聴診器と異なり、検査される患者はチェストピースを適所に保持しなくてもよい。
出力ケーブル50も示す。
図5Aおよび5Bは、2つの異なる角度から示したチェストピース40の2つの斜視図である。図5Aでは、振動板42の前面(患者接触側)を示す。
上記のように、電源22は、9V電池の形態である。デバイス100で使用される成分には+5V、−5V、−9Vが必要であるので、+9V、−9V、+5V、および−5Vの出力を有するICを使用する。
電圧調整器を使用して+9Vを+5Vにし、+5Vおよび−5Vの出力を有するICに送る。電圧変換器ICは、荷電ポンプ変換器である。これは、ある場所から別の場所に電荷を送り込むための「バケツ」として蓄電器を使用する。図6に関して、この場合、ICは、第1の蓄電器52の陽極端子52を電池由来の+9Vに接続し、その陰極端子をアースに接続する。第1の蓄電器52に電池22から9Vまで充電する。このICは第1の蓄電器52の陽極端子をアースに接続し、陰極端子をピン5に接続する。これにより、第1の蓄電器52が電荷を蓄電器54に放出する。第2の蓄電器54の陰極端子がピン5に接続し、それにより、第1の蓄電器52を介した電圧に等しい負電圧が得られる。
この電荷輸送は、非常に有効な電圧変換方法である。唯一失われる電力は、IC内部のスイッチの抵抗および蓄電器の直列抵抗で放散された電力ならびに必要に応じてスイッチを入れる内部発振器を運転するための電力である。
ICのみで、ICは約7から10kHzで運転し、それにより、第2の蓄電器54の出力および電池22由来の+9Vの出力に関する量のリップルが存在する。この電圧を使用する音響設備は、ワインノイズを有し得る。しかし、ICは、周波数を高める特徴がる。ピン1を電源22に接続した場合、発振器の周波数は、約6:1まで高まる。次いで、発振器は、可聴周波数領域を超えて十分に運転し、それにより、任意のワインが聞き取れなくなる。
図7は、増幅器14の回路60の回路図である。回路図60は、完全平衡回路、センサ電力供給、および高同相除去比を備えた低雑音で変圧器のない増幅器を提供する。このデザインは、1kΩのセンサ入力負荷も含む。入力負荷は、入力端子での望ましくないRFおよび超音波信号を減衰するためのより高い周波数で容量反応性を示す。センサ電力供給回路は、1.5Vを必要とするセンサに電力を供給する。
センサ12からの信号は弱く、増幅しなければならない。増幅回路60を使用してこれを行う。抵抗器の組み合わせに基づいてセンサからの信号を増幅する。増幅器のデザインは、電位差計の形態の利得スイッチを含む。電位差計を調整する場合、抵抗値が変化し、それにより、電位差計の移動に基づいて利得が増減する。この利得を、コンピュータのモニタの表示に基づいて調整することができる。
ここで使用した増幅器は、20Hz〜2kHzの良好な定周波数を有する。1kHzのノイズ電圧は4nV/sqrt(Hz)であり、1khzでのノイズ電流は0.4pA/sqrt(Hz)である。この増幅器のユニティゲイン帯域幅は10MHzであり、同相除去比は100dbである。スルーレートは13V/μsである。3V〜22Vの広い供給範囲で操作される。
図8は、増幅器ICのピン割り当ての図である。
ADC16は、+/−5Vの移入力範囲および並列インターフェースを有する。この使用を満たすために、フリーランニングモードで47クロック周期の変換時間を有するようにADCを選択する。ICのピン図を図9に示し、ACDのタイミング図を図10に示す。
ADCをフリーランニングモードにし、それにより、47クロック周期後に変換パルスが終了し、次の変換が開始される。ADCの出力は、256の組み合わせ出力である8ビットである。ADCクロックを、最大で2kHzの入力信号を変換するのに適切な270kHzに設定する。クロック計算は、標準通信速度57600から導く。通信速度57600のために、5760個のサンプルを、UART18からPCに移す。5760個のサンプルを得るために、ADCクロック周波数を、270kHz(すなわち、5760×44)に設定する。ADCクロックは、バイナリカウンタであるクロック分配IC4060から導かれる。ADC ICの内部図を図11に示す。
ADCクロック270kHzを得るために、270kHz×16の水晶振動子の周波数(4.3MHzになる)を使用した。クロック発振器ICの配線図を図12に示す。
本システムで使用されるシリアルポートの仕様は、EIA(米国電子工業会)のRS232C規格で得られる。これには、以下の多数のパラメータが記載されている。
1.「スペース」(ロジック0)は、+3Vと+25Vとの間である。
2.「マーク」(ロジック1)は、−3Vと−25Vとの間である。
3.+3ボルトと−3ボルトとの間の領域は定義されない。
4.開路電圧は、25Vを決して超えてはならない(GNDを参照)。
5.短絡回路電流は、500mAを超えてはならない。
ドライバは、破損することなくこれを操作することができなければならない。
シリアルポートは、以下の2サイズで供給される:D型25ピンコネクタおよびD型9ピンコネクタ。共にPC背面のオスコネクタであるので、周辺機器はメスコネクタを使用する。表1は、9ピンおよび25ピンD型コネクタのピン接続を列挙する。
Figure 2008534228
UARTの制御レジスタは、パリティインヒビット(PI)、ストップビットセレクト(SBS)、キャラクターレングスセレクト(CLS1および2)、およびイーブンパリティイネーブル(EPE)で構成されている。これらの入力を、制御レジスタ負荷(CRL)を使用してラッチすることができるか、このピンを高に接続した場合、これらのピンによって直ちに変化するであろう。UART18のこのピン配列を図13に示し、表2に列挙する。
Figure 2008534228
クロック分配ICは、外部接続を有するので、Q4〜Q14を利用可能である。これは、一般的な水晶から通信速度を得ることができないことを意味する(14.31818MHzなど)。UARTは、使用される通信速度の16倍のクロック速度が必要である。57600bpsの通信速度は、例えば、921.6kHzの入力クロック周波数が必要である。
CMOS UARTは、5Vで200kbpsまで取り扱うことができるが、このレベル変換装置は120kbpsに制限することができ、これは依然として範囲内である。PCでは、利用可能な標準通信速度は115200であり、次の利用可能な通信速度を56700であるように選択する。
信号処理
収集された信号は、ノイズ、モーションアーチファクト、呼吸音、および他のバックグラウンド音を含む。実際の心音を正確に同定するために、収縮期および拡張期の領域を最初に同定する。第1および第2の心音を見出すことにより、収縮期および拡張期の領域を見出すことができる。図14は、本発明の実施形態のシステムによって実行された全信号処理の工程系統図であり、以下に詳述する。
心音は、20Hz〜2kHzの周波数成分を含み、その周波数成分の多くが1kHz未満である。7200Hzでの信号をサンプリングする。高周波数で信号をサンプリングするので、信号は、非常に多くの情報を含む。ナイキスト基準によれば、存在する最大周波数成分の2倍の信号をサンプリングすることで十分である。したがって、この場合、4kHzでの信号をサンプリングすることで十分である。生信号がダウンサンプリングされない場合、処理時間が有意に長くなり、それにより、信号を4kHzにダウンサンプリングする。
システムは、ファイル形式WAV(Windows(登録商標)PCM Wav形式)、AU、およびMAT(Matlab MATファイル)をサポートする。
心拍の強度が変化するので、信号の振幅を+1と−1との間に正規化する。したがって、処理中、生信号を4kHz正規化信号に変換する。次いで、信号を、さらなる処理に適切な行列形式で利用可能である。
第1および第2の心音は、そのエネルギーが30〜150Hz領域に集中している。不運なことに、モーションアーチファクトおよびバックグラウンドノイズは本質的に同一の周波数範囲に含まれる。したがって、従来のノイズ除去技術によってノイズを除去することが困難であるので、本システムではウェーブレットベースの技術を使用する。
一般的なノイズ除去手順は、3つの工程を含む。第1に、ウェーブレットを選択し、信号をNレベルに分解する。第2に、1からNまでの各レベルについて、閾値を選択し、詳細な係数に適用する。第3に、レベルNの元の近似係数および1からNまでのレベルの修正された詳細な係数を使用して、ウェーブレット再構成を計算する。
「ハード」閾値信号は、x if .vertline.x.vertline.>tであり、0 if .vertline.x.vertline.<=tである。「ソフト」閾値信号は、sign(x)(.vertline.x.vertline.−t)if .vertline.x.vertlin>tであり、0 if .vertline.x.vertline.<=tである。
ハード閾値化は、その絶対値が閾値よりも低いエレメントをゼロに設定する有用な過程である。ソフト閾値化は、ハード閾値化の拡張であり、これは、絶対値が閾値より低い要素を最初にゼロに設定し、次いで、ゼロ以外の係数を0に減少させる。
図15Aは、概念上の原信号を図解し、対応するハード閾値化信号を図15Bに示し、対応するソフト閾値化信号を図15Cに示す。
閾値ルールの選択では、最も重要な目的が第1および第2の心音(S1およびS2)をその首尾のよい抽出を可能にするように増強することであるので、雑音周波数中に含まれる情報を減少させることができる。したがって、閾値ルールをフレーミングする場合に第1および第2の心音に寄与しない分解レベルを無視し、ノイズ除去モジュールの出力は生入力波形であり、全ての他の望ましくない成分が除去されてその第1および第2の心音が増強される。図16Aおよび16Bは、それぞれ、それぞれの場合の振幅対時間としてプロットされたノイズ除去前後の心音である。
ノイズ除去後に顕著な心音を同定し、この同定は、信号中のピークの同定を含む。ピークは、信号の振幅が高い領域である。一般に、信号が高振幅の発振を含むので、信号から直接ピークを同定することができない。しかし、信号のフィルタリングおよびその後のそのエンベロープの計算によってピークを同定することができる。他の領域を抑制しながらピークを明確に増幅する信号のシャノンのエネルギーの計算によって後者を行う。
図17は、フィルタリングした信号(上:振幅対時間)および信号のエネルギーエンベロープ(下:エネルギー対時間)のプロットを含む。
1秒毎のエンベロープ信号について、信号の最大振幅を計算する。最大値野一定の比率を超えるエンベロープ信号の値を分離する。これらの値は、その間のゼロ値を有するピークを示す。次いで、これらのピークの出発点および終点を同定する。
顕著なピークを同定した後、以下のピークパラメータを計算する。
1.最大値、
2.ピーク領域、
3.ピーク幅、
4.ピークの出発点、
5.ピークの終点、および
6.連続ピークへの距離。
以下のピークパラメータに基づいて、ピークのクラスター分析を行う。
1.ピークの最大振幅、
2.ピーク幅、
3.ピーク領域、および
4.連続ピークへの距離。
クラスター分析により、ノイズ除去過程を回避したモーションアーチファクトおよび呼吸音に起因する偽ピークが排除されていることが見出された。前者は無作為であって異なるピークを生じ、クラスター分析によって容易に排除される。呼吸音はより類似度がより高い偽ピークを生じるが、第1および第2の心音のピークと比較した場合に最大振幅またはこのようなピークの幅の類似度が低く、それにより、これもクラスター分析によって排除されることが見出された。
方法は、
1.データセット中の各オブジェクト対の間の類似性または非類似性を見出す工程と、
2.オブジェクトをバイナリ階層的クラスターツリーにグループ化する工程と、
3.どこで階層的ツリーをクラススターに分割するかを決定する工程
によって進められる。
類似性または非類似性を見出すために、種々の方法のうちの1つでオブジェクト間の距離を計算する。本発明のシステムでは、mオブジェクトのデータセットまたはオブジェクトのm(m−1)/2対中のオブジェクト間のユークリッド距離を計算することを目的とする。この計算の結果は、一般に、類似度行列(または非類似度行列)として公知である。実環境データセットでは、異なるスケールに対する変数を計算することができ、ここでは、各パラメータは異なる振幅を有する。データセット中の全ての値を、同一の比例スケールに変換する。この工程の終了時に、各オブジェクト対間の距離が見出される。
この場合、「連続ピークへの距離」は、重要なパラメータである。このパラメータは、第1および第2の心音に起因するピークについて非常に高い類似度を示し、これは、収縮期および拡張期が比較的一定であり、収縮期が拡張期よりも常に低いという事実による。これが真実である場合、連続的なS1ピークとS2ピークとの間の距離が類似度の高い2つのクラスターを形成すると予想することは理にかなっている。再発性の第3の心音が存在する場合、別のクラスターが形成される。
オブジェクトをグループ化するために、連携機能を使用して極めて近接したオブジェクト対を互いに連携する。一旦データセット中のオブジェクト間の近接が計算されると、連携機能を使用してデータセット中のどのオブジェクトを互いにクラスターにグループ化するかを決定することが可能である。連携機能は、距離情報を取り出し、互いに近接するオブジェクト対をバイナリクラスター(2つのオブジェクトから構成されるクラスター)に連携する。次いで、連携機能により、元のデータセット中の全オブジェクトが階層的ツリー中で互いに連携するまで、これらの新規の形成されたクラスターを他のオブジェクトと連携してより大きなクラスターを作製する。連携機能によって作製された階層的バイナリクラスターツリーは、図18に示す樹状図として図式的に見た場合に最も容易に理解される。横軸は元のデータセット中のオブジェクトのインデックスを示す。逆U字ラインとしてオブジェクト間の連携を示す。Uの高さは、オブジェクト間の距離を示す。例えば、オブジェクト1および3を含むクラスターを示す連携は高さ1を有する。
どこで分割するかを決定する場合、連携機能は、オブジェクトの相互の近接を決定するために工程1で得た距離情報を使用する。オブジェクトがバイナリクラスターに対合されるので、階層的クラスターツリー中で階層的ツリーが形成されるまで、新規に形成されたクラスターをより巨大なクラスターにグループ化し、データセット自体が自然にクラスターに整列することができる。これは、オブジェクト群がある領域中に密集してパッケージングされるが他の領域ではそうではないことを示す樹状図で特に明らかであり得る。
クラスターツリー中の連携の矛盾した係数は、オブジェクト間の類似度が変化するこれらの点を同定することができる。本発明者らのプログラムでは、距離情報を見出した後、矛盾した係数を計算する。次いで、オブジェクトをクラスターにグループ化する。
典型的なデータセットでは、1つ、2つ、またはそれを超えるグループが存在し得る。信号がS1およびS2のみを有する場合、2つの天然のクラスターを形成することができる。信号が他の心音を含む場合、2つを超えるクラスターが存在し得る。矛盾した機能から各連携について矛盾した値が得られる。閾値としての矛盾した行列の最大値の設定により、データセットの天然の分割を同定することができる。ピークをグループ化できない場合、システムソフトウェアは、自動抽出が不可能であり、手動抽出を行うことを示す。
ピーク中の異なるグループの同定後、以前に評価したパラメータに基づいて、ピークをS1、S2、または他の心音として同定する。例えば、S1は、一般に、S2よりもより短い「連続ピークへの距離」を有する。信号が第1、第2、および任意の第3の心音を有する場合、各ツリーの心音を、3つの個別のクラスターにグループ化する。心音は、S3、S4、駆出性クリック、僧帽弁開放音、心膜摩擦音、腫瘍音であり得る。これらの各心音は、上記パラメータの少なくともいずれか1つが異なるであろう。これら4つのパラメータの考慮により、各群を同定することができる。この方法では、全ての群を同定することができる。勿論、収縮期領域および拡張期領域は第1および第2の心音を含むが、本発明の目的のために、収縮期領域をS1とS2の最初との間の領域であるとし、拡張期領域をS2の終わりおよび次のS1の始めとの間の領域とする。
心臓信号からのS1およびS2の心音の抽出後に収縮期および各長期のデータを分析する。雑音の検出手順を、図19に示す工程系統図にまとめる。
図20は、S1、S2、収縮期、および拡張期を含む信号のプロットである。S1およびS2の抽出後の信号を図21に示し、これは、S1が最も高い振幅のピークとして認められ、2番目に高い振幅としてS2が認められる。雑音領域は、S2に付随する右隣のより広い領域である。次に、収縮期および拡張期を、3つの領域にそれぞれ分割する。冗長且つ望ましくないデータの除去によってノイズを減少させて信号を増強するために、収縮期領域および拡張期領域についてシャノンのエネルギーエンベロープを採用する。エンベロープを平滑化するために、平均平滑化操作の移動を行う。図21では、拡張期領域は、雑音の存在を示す。初期拡張期のエンベロープを、エネルギーE対時間t(秒)としてプロットした図22に示す。
本発明を特定の実施形態を参照して記載しているが、実施形態は例示であり、本発明の範囲をあまり制限しないと理解される。さらに、本発明の種々の特徴を、単独または組み合わせて実施することができる。本発明の別の実施形態は、本発明に属する当業者に明らかである。このような別の実施形態は、本発明の精神および範囲に含まれると見なされる。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に記載され、上記説明によって支持される。
図1Aは、本発明の1つの実施形態の心臓診断システムによって収集および分析することができる典型的な正常な心臓信号の略図である。 図1Bは、本発明の1つの実施形態の心臓診断システムによって収集および分析することができる典型的な正常な心臓信号の略図である。信号は心雑音の影響を示す。 図2は、本発明の心音ゲーティングシステムの1つの実施形態についての例示的データ収集デバイスの略図である。 図3は、図2のデータ収集デバイスのセンサの周波数応答の略図である。 図4は、図2のデータ収集デバイスのチェストピースの1つの実施形態の概略図である。 図5Aおよび5Bは、図4のチェストピースの2つの斜視図である。 図6は、図2のデータ収集デバイスのセンサ中の1つの電源によって種々の電圧が印加される過程の略図である。 図7は、図2のデータ収集デバイスの増幅器の回路についての回路図である。 図8は、図2のデータ収集デバイスの増幅器ICのピン割り当ての図である。 図9は、図2のデータ収集デバイスの増幅器のICのピン図である。 図10は、図2のデータ収集デバイスの増幅器のADCのタイミング図である。 図11は、図2のデータ収集デバイスの増幅器のADCの内部図である。 図12は、図2のデータ収集デバイスのクロック発振器ICの配線図である。 図13は、図2のデータ収集デバイスのUARTのピン配列である。 図14は、図2のデータ収集デバイスによって実行された全信号処理の工程系統図である。 図15Aは、図2の収集デバイスによって処理されるべき概念上の原信号のプロットである。 図15Bは、図15Aの信号に対応するハード閾値化信号のプロットである。 図15Cは、図15Aの信号に対応するソフト閾値化信号のプロットである。 図16Aは、ノイズ除去前の心臓信号である。 図16Bは、図2のデータ収集デバイスによるノイズ除去後の図16Aの心臓信号である。 図17は、フィルタリングした信号(上)および信号のエネルギーエンベロープ(下)のプロットである。 図18は、心臓信号のクラスター分析で得られた樹状図である。 図19は、雑音検出手順をまとめた工程系統図である。 図20は、S1およびS2の抽出前のS1、S2、収縮期、および拡張期を含む心臓信号のプロットである。 図21は、S1およびS2の抽出後の図20の信号のプロットである。 図22は、拡張早期のエネルギーエンベロープのプロットである。 図23は、連続性雑音を示す心音信号のプロットである。 図24は、シャノンのエネルギーエンベロープの計算およびスムージング後の図23の信号のプロットである。 図25は、スプリットを示す心臓信号の波形のプロットである。 図26は、シャノンのエネルギーエンベロープの計算およびスムージング後の図25の信号のプロットである。 図27は、心周期の他の部分に対する雑音の略図である。 図28は、本発明の心音ゲーティングシステムの1つの実施形態が心臓撮像システムのゲーティングトリガ信号を生成する例示的実行を示すブロック図である。ゲーティングシステムは、心臓付近の心音取得デバイスの位置からの出力を使用する。 図29は、典型的なECG波形、典型的な心音波形、および典型的な頸動脈波を示す。 図30は、種々の心音の周波数スペクトルおよび対応する時間間隔を示す。

Claims (22)

  1. 心臓撮像装置と組み合わせて有用な心臓ゲーティング信号を生成する方法であって、
    S1心音およびS2心音を含む少なくとも2つの心音を受信する工程と、
    S2心音を同定する工程と、
    前記心臓撮像装置にS2心音に対応するS2ゲーティング信号を送信する工程と
    を含む、方法。
  2. 前記S2心音を同定する工程が、S1心音とS2心音を時間的に識別する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記時間的に識別する工程が、S1心音とS2心音との間のS1−S2間隔を測定する工程およびその後のS2−S1心音対の間のS2−S1間隔を測定する工程を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記S2心音を同定する工程が、拍動を検出する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記拍動が、頸動脈波、橈骨動脈拍動、および上腕動脈拍動の少なくとも1つである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記S2心音を同定する工程が、S1心音とS2心音の間をスペクトル的に識別する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記スペクトル的に識別する工程が、S2心音に関連するより低い周波数帯域を検出し、S1心音に関連するより高い周波数帯域を検出する工程を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記より低い周波数帯域が実質的に100Hz未満であり、前記より高い周波数帯域が実質的に100Hzを超える、請求項7に記載の方法。
  9. 前記S2ゲーティング信号が、ECG信号とS2心音との間の時間遅延を補う偽ECG信号である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記S2心音を同定する工程が、体積の変化、血流、および心壁運動のうちの少なくとも1つに起因する胸腔の変化を検出する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記S2心音を同定する工程が、心雑音をフィルタリングする工程を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 心臓撮像装置と組み合わせて有用な心臓ゲーティングシステムであって、
    S1心音およびS2心音を含む少なくとも2つの心音を受信するように設定された音響センサと、
    S2心音を同定するように設定された心音検出器と、
    心臓撮像装置にS2心音に対応するS2ゲーティング信号を送信するように設定されたゲーティング信号発生器と
    を含む、心臓ゲーティングシステム。
  13. 前記S2心音を同定する工程が、S1心音とS2心音の間を時間的に識別する工程を含む、請求項12に記載のゲーティングシステム。
  14. 前記時間的に識別する工程が、S1心音とS2心音との間のS1−S2間隔を測定する工程およびその後のS2−S1心音対の間のS2−S1間隔を測定する工程を含む、請求項13に記載のゲーティングシステム。
  15. 拍動を検出するように設定されたセンサをさらに含む、請求項12に記載のゲーティングシステム。
  16. 前記拍動が、頸動脈波、橈骨動脈拍動、および上腕動脈拍動のうちの少なくとも1つである、請求項15に記載のゲーティングシステム。
  17. 前記S2心音を同定する工程が、S1心音とS2心音の間をスペクトル的に識別する工程を含む、請求項12に記載のゲーティングシステム。
  18. 前記スペクトル的に識別する工程が、S2心音に関連するより低い周波数帯域を検出し、S1心音に関連するより高い周波数帯域を検出する工程を含む、請求項17に記載のゲーティングシステム。
  19. 前記より低い周波数帯域が実質的に100Hz未満であり、前記より高い周波数帯域が実質的に100Hzを超える、請求項18に記載のゲーティングシステム。
  20. 前記S2ゲーティング信号が、ECG信号とS2心音との間の時間遅延を補う偽ECG信号である、請求項12に記載のゲーティングシステム。
  21. 体積の変化、血流、および心壁運動のうちの少なくとも1つに起因する胸腔の変化を検出するように設定されたセンサをさらに含む、請求項12に記載のゲーティングシステム。
  22. 心雑音をフィルタリングするためのフィルタをさらに含む、請求項12に記載のゲーティングシステム。
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