JP4256683B2 - 心臓診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、心臓の状態を診断するための方法および装置に関する。
発明の分野
心音は、強度(音の大きさ)、周波数(ピッチ)および質(音質)によって特徴づけることができる比較的短い別々の聴覚振動である。S1は心室収縮の開始を識別し、S2は拡張の開始を識別する。これらの2つの聴診事象はフレームワークを制定し、その中に他の心音および雑音が配置されタイミングを取ることができる。基本的な心音は、S1、S2、S3およびS4である。これらの事象の各々は、正常または異常でありうる。
第1の心音(S1)は、心室収縮の初期に発生する。S1は2つの構成要素から構成される。第1の主要構成要素は、僧帽弁のクロージャに連結され、尖がその完全に閉鎖した位置に到達するときにはリーフレットモーションの突然の停止に一致する。
第2の主要構成要素の起点は、一般に三尖弁のクロージャに割り当てられる。S1の強度は、血液の速度および房室弁の閉鎖の結果として得られる力に依存するため、心室圧力の力および速度を増加する因子は、S1の強度を増加する傾向がある。収縮の開始時における房室弁の位置も、S1の強度に影響を与える。広く開いた弁に対して心室収縮が発生する場合、左室リーフレットは、弁が部分的に閉鎖された場合よりも、高い速度(したがってより大きなS1)を得る。第2の心音(S2)。
第2の心音は、収縮の最後に発生する。S2は、S1と同様に、2つの構成要素を有する。第2の心音の第1の構成要素は、「大動脈の」(A2)と称され、第2は「肺動脈の」(P2)と称される。
収縮(心室収縮の時間)は、普通、拡張(心室緩和の時間)よりも短いため、S2とS1との間には、S1とS2との間よりも長い一時停止がある。
S1はより長い期間でありピッチが低い。S2はより短い期間でありピッチが高い。S1は普通、頂点で最良に聞こえる。S2は普通、大動脈および肺動脈の区域で最良に認められる。
頻脈または徐脈の存在が、上記の関係を変えることもある。
生理的な第3の心音(S3)は、急な心室充満の間に初期拡張に発生する低ピッチの振動である。S3の音は、血塊が右室に入るときに胸部へ急激に力が伝達されることによって生成される。S3は一般に、子供、青年およびいくらかの若年成人に聞こえる。30歳以降に聞こえるときには、奔馬調律と呼ばれ、左室不全等の病理の兆候である。生理的なS3は、A2の直後に発生し、左半側臥位にある患者では頂点で最良に聞こえる。患者が座るか立つかまたは心拍を下げるいずれの行動をするときに、S3は、通常、完全に消える。逆に、運動等の心拍を増加する因子は、生理的なS3を強調する傾向がある。
生理的な第4の心音(S4)は、S1の直前に、後期拡張に発生する非常にソフトな低ピッチのノイズである。S4生成は、心房性収縮による心室充満に関係する。活発な心房収縮は、血塊の急な加速を生成する。この事象に関連するのは、S4として聞こえる左室壁および僧帽弁装置の振動である。
生理的なS4は、乳児、幼児および50歳以上の成人に聞こえることがある。普通、左半側臥位にある患者で頂点でのみ聞こえる。生理的なS4は、不良に伝達され、ショックが伴うことはほとんどない(S4が聞こえるのと同様に感知されるときに)。ショックに関連する大きなS4の広い伝達は、病理的であり、S4奔馬調律と称される。
S3の場合と同様に、心室収縮の力および頻度を増加する行動は、S4を強調する。逆に心臓緩徐に関連する行動は、S4強度を減少する。
大動脈駆出性クリックは、初期収縮に発生する高いピッチ音である。関連した強調行動はない。強度は、呼吸または患者の体位によって影響されない。左側心臓弁膜駆出音は大動脈区域で最良に聞こえ、広くは伝達されない。大動脈狭窄の駆出性クリックは、僧帽弁区域で最良に聞こえるが、広く伝達される。大動脈駆出性クリックは、変形したが柔軟性のある大動脈弁を備えた先天性およびリウマチ性の心臓弁膜大動脈狭窄に見られる。
全身性高血圧および大動脈の縮窄等の大動脈の閉塞に関連する状態も、大動脈駆出性クリックに関連する。
肺動脈駆出性クリックは、大動脈駆出性クリックと同様に、初期収縮の高いピッチ音である。大動脈クリックとは異なり、肺動脈駆出性クリックは、肺動脈区域で最良に聞こえ、ほとんど伝達されない。肺動脈駆出性クリックは、吸気中に強度が減少する唯一の右心音である。肺動脈駆出性クリックは、軽度から中程度の心臓弁膜肺動脈狭窄、肺動脈の膨張(肺高血圧に見られる)およびファロー四徴症に関連することが多い。
非駆出性クリックは、中期から後期収縮の高周波数音である。三尖弁逸脱に関連するクリック(「三尖弁クリック」)は、左低胸骨境界に沿って最良に認められる。僧帽弁クリックおよび三尖弁クリックは、立っている患者でのみ時折聞こえる。この体位では、心室はより小さく、僧帽弁および三尖弁の両方の逸脱の程度は増加する。患者に運動をさせるかまたは立つ以外の体位に動かすと、普通、僧帽弁クリックおよび三尖弁クリックの両方の強度は減少する。吸気が三尖弁クリックの強度を増加する傾向がある。
僧帽弁クリックは、通常、僧帽弁逸脱に関連し、僧帽弁区域で最良に聞こえ、普通、広くは伝達されない。僧帽弁クリックは、立っている患者でのみ時折聞こえる。この体位では、心室はより小さく、僧帽弁の逸脱の程度は増加する。患者に運動をさせるかまたは立つ以外の体位に動かすと、普通、クリックの強度は減少する。
僧帽弁の開弁期弾撥音は、肺動脈区域と僧帽弁区域との間の中途で最良に聞こえる。僧帽弁の開弁期弾撥音は、正常な心音に類似した質を有し、スプリッティングS2と混同されることが多い。短く鋭いむしろ弾撥音が、S2のA2構成要素のすぐ後に聞こえる。大きいときには、前胸部全体にわたって広く伝達される。最適な可聴度は、患者を左側臥位にすることによって達成されることが多い。立つことは、左心房圧力を低下し、したがってA2−開弁期弾撥音間隔を増加する傾向がある。ソフトな開弁期弾撥音は、心房圧力を増加する運動後に強まることがある。A2−開弁期弾撥音間隔は、呼吸の異なるフェーズ中に変化しないが、僧帽弁の開弁期弾撥音は、普通、呼気時に最大である。
三尖弁の開弁期弾撥音の聴診特性は、僧帽弁の開弁期弾撥音に類似する。しかし、三尖弁の開弁期弾撥音は、左低胸骨境界でまたは剣状突起区域にわたって、より大きい。さらに、三尖弁の開弁期弾撥音の大きさは、普通、吸気中に顕著に増加し、一方、僧帽弁の開弁期弾撥音は呼気時により大きいことが多い。S2の第1の構成要素(A2)と三尖弁の開弁期弾撥音との間の間隔は、A2と僧帽弁の開弁期弾撥音との間の間隔よりも長い傾向がある。座ることが三尖弁の開弁期弾撥音を強調する傾向がある。
音または雑音の最大強度の部位は有用であるが、必ずしもその起点を決定しない。選択的な広がりの方向および呼吸の効果も、考慮に入れるべき有用な因子である。
i)僧帽弁の音および雑音は頂点(MA)で最大であり、患者は左側へ向いていく。
ii)三尖弁の音および雑音は、低左胸骨縁(TA)に局限するが、右心室が膨張し左心室が後部で回転するならば、たとえば心房中隔欠損症(ASD)ならば、頂点へ広がる。
iii)大動脈弁の音および雑音:駆出性雑音が大動脈区域(AA、第2の右の間の空間)でおよび心臓頂点で最大であり、頸動脈に伝達されることが多いが、頸部に制限される短い雑音は、1回拍出量が大きい若い健常被験者に聞こえることもあり、高齢の被験者では、これは頸動脈狭窄を示唆する。逆流性初期拡張雑音は、普通、呼気時に前傾になる患者では左胸骨縁で第3および第4の左の間の空間で最大である。しかし、大動脈膨張では、雑音は普通、大動脈区域で最大である。
iv)肺動脈弁の音および雑音は、肺動脈区域(PA、第3の左の間の空間)で最大であるが、より低く聞こえることが多い。
v)背部にわたる雑音:末梢肺動脈弁狭窄症および大動脈縮窄症の収縮雑音は、背部にわたってもっとも強く聞こえる。連続性雑音は、下行大動脈と肺循環との間の連通を示唆する。
心臓雑音は下記の種類を有する。すなわち、
1)無害性雑音は、構造的または生理的のいずれかの公知の異常に関連しない。
2)生理的な雑音は、循環の生理の乱れによって生じ、たとえば、多動状態または過活動循環、興奮、貧血、熱性甲状腺亢進、妊娠、肺性心、門脈圧亢進症または脚気心に関連するものである。
3)相対的または機能性雑音は、弁または異常心臓または血管連通に関与しない構造的障害によって生じ、雑音は心腔の膨張または導管の膨張によって生じる。
4)器質性雑音は、心臓弁膜症、シャントまたは狭窄した導管によって生じる。
広く使用される既存の装置は聴診器であり、それによって、ほぼ心拍の速度を観察することができる。心臓の機械的作業は、たとえば心音および雑音を生成するという複雑さに関与し、これは、効果的な診断がなされるべき場合には、医師が検出し特徴づけなければならない(たとえば、場所およびタイミングの点で)。
他方、心電図は心臓の電気的特性に関する情報を提供し、機械的または構造的な異常ではない。そのような機械的および構造的な欠陥を分析し検出するために、二次元超音波心エコー図機械が必要である。しかし、現在、心臓の障害を検出するためのもっとも進歩した機械の1つであるが、そのコストは一般に数千米ドルである。結果として、そのような心エコー図機械は一般に、高度な診断ラボまたは大規模病院でのみ利用可能であり、したがって通常の心臓内科医または一般医の資力を超えている。さらに、心エコー図機械の複雑さのため、その操作にはよく訓練されたラボ技術者が必要である。
一般に共通の知識の一部を形成するとここで示唆することなく、国際特許出願公開第01/62152号には、心音を分析するためのシステムが開示されており、その中で音は濾波され、個別の心臓サイクルのシーケンスに解析される。収縮のおよびサブ収縮の間隔が識別され、エネルギ値が閾値レベルと比較するために計算される。しかし、この文献は、個別のピークおよびしたがって収縮および拡張を識別するために、ウェーブレット変換分析またはフーリエ変換分析のいずれかのみの使用を教示し、心臓信号のエネルギエンベロープを考慮に入れてはいない。
したがって、第1の広い態様において、本発明は、鼓動している心臓から心臓信号を分析する方法を提供するものであり、当該方法は、
上記心臓信号を収集するステップと;
上記信号のクラスター分析を実行して第1の心音と第2の心音とを識別するステップと;
上記信号の複数の領域の各々用にエネルギエンベロープを決定するステップと;上記エネルギエンベロープの各々の区域を決定するステップと;
少なくとも上記区域を組み込む分析によって上記信号の特徴を分類するステップと
を含み、それによって、上記心臓の1つまたはそれ以上の特性を決定することができる。
このようにして、クラスター分析によって、外部タイミング参照なしで、心音を抽出する(特に、収縮間隔および拡張間隔に)ことができる。次いで心音の様々な特徴が分析され分類される。
好ましくは上記方法は、上記区域の1つまたはそれ以上を上記区域の少なくとも1つの他のものと比較することを含む。より好ましくは上記方法は、1つまたはそれ以上の比率を決定し、各々は上記区域の1つと上記区域の別のものとの比率を含み、上記比率を上記比率用のそれぞれの所定の閾値と比較し、それによって、上記心臓の1つまたはそれ以上の特性を決定することを含む。
方法は、1つの実施態様において、上記区域の1つまたはそれ以上を上記区域用のそれぞれの所定の閾値と比較し、それによって、上記心臓の1つまたはそれ以上の特性を決定することを含む。
好ましくは、上記方法は、上記エネルギエンベロープの各々を滑らかにすることを含む。
好ましくは、上記エネルギエンベロープの各々は、シャノンのエネルギエンベロープである。
1つの実施態様において、上記方法は、収縮領域用および拡張領域用にエネルギエンベロープを決定することを含む。
好ましくは、上記方法は、収縮領域および拡張領域の各々内の複数の領域用にエネルギエンベロープを決定することを含み、より好ましくは、収縮領域内の3つの領域用および拡張領域内の3つの領域用にエネルギエンベロープを決定することを含む。
好ましくは、上記信号は音信号である。しかし、上記信号は、たとえば電気信号等の他のいずれの適切な信号であってもよい。方法は一般に、上記信号を電気信号に転換し、可能であれば、デジタル電気信号に転換することを含む。
好ましくは、方法は、診断を形成することができない場合にユーザにユーザ入力を促すことを含み、上記ユーザ入力は上記心臓信号のユーザ解釈を含む。
第2の広い態様において、本発明は、生理的な信号を分析する方法を提供し、当該方法は、
上記信号を収集するステップと;
上記信号のクラスター分析を実行して1つまたはそれ以上の特徴を識別するステップと;
上記特徴の1つまたはそれ以上によって規定される複数の領域の各々用にエネルギエンベロープを決定するステップと;
上記エネルギエンベロープの各々の区域を決定するステップと;
少なくとも上記区域を組み込む分析によって上記信号の特徴を分類するステップと;
上記信号から1つまたはそれ以上の生理的な特性を決定するステップと
を含む。
第3の広い態様において、本発明は、鼓動している心臓から心臓信号を分析するための装置を提供し、当該装置は、
上記心臓信号を収集するためのデテクタと;
データ処理手段であって、上記心臓信号を受け取り、上記信号のクラスター分析を実行して第1の心音と第2の心音とを識別し、上記信号の複数の領域の各々用にエネルギエンベロープを決定し、上記エネルギエンベロープの各々の区域を決定し、且つ、少なくとも上記区域を組み込む分析によって上記信号の1つまたはそれ以上の特徴の各々の分類を形成するための、データ処理手段と;
上記分類を表示するためのデータ出力手段と
を具備し、それによって、上記心臓の1つまたはそれ以上の特性を決定することができるようになっている。
好ましくは、上記データ処理手段は、上記区域の1つまたはそれ以上を上記区域の少なくとも1つの他のものと比較するように操作可能である。より好ましくは上記データ処理手段は、1つまたはそれ以上の比率を決定するように操作可能であり、各々は、上記区域の1つと上記区域の別のものとの比率を含み、上記比率を上記比率用のそれぞれの所定の閾値と比較するように操作可能であり、それによって、上記心臓の1つまたはそれ以上の特性を決定する。
データ処理手段は、1つの実施態様において、上記区域の1つまたはそれ以上を上記区域用のそれぞれの所定の閾値と比較するように操作可能であってもよく、それによって、上記心臓の1つまたはそれ以上の特性を決定する。
好ましくは、上記データ処理手段は、上記エネルギエンベロープの各々を滑らかにするように操作可能である。
好ましくは、上記エネルギエンベロープの各々は、シャノンのエネルギエンベロープである。
1つの実施態様において、上記データ処理手段は、収縮領域用および拡張領域用にエネルギエンベロープを決定するように操作可能である。
好ましくは、上記データ処理手段は、収縮領域および拡張領域の各々内の複数の領域用にエネルギエンベロープを決定するように操作可能であり、より好ましくは、収縮領域内の3つの領域用および拡張領域内の3つの領域用にエネルギエンベロープを決定するように操作可能である。
好ましくは、上記信号は音信号である。
装置は一般に、上記信号を電気信号に転換するためのコンバーターを含み、可能であれば、デジタル電気信号に転換するためのコンバーターを含む。
好ましくは、データ処理手段は、ユーザにユーザ入力を促すための且つユーザ入力を受け取るための手段を含み、診断を形成することができない場合に上記ユーザにユーザ入力を促すように操作可能であり、上記ユーザ入力は上記心臓信号のユーザ解釈を含む。
本発明はまた、生理的な信号を分析するための装置を提供し、当該装置は、
上記信号を収集するためのデテクタと;
データ処理手段であって、上記信号を受け取り、上記信号のクラスター分析を実行して1つまたはそれ以上特徴を識別し、上記特徴の1つまたはそれ以上によって規定される複数の領域の各々用にエネルギエンベロープを決定し、上記エネルギエンベロープの各々の区域を決定し、且つ、少なくとも上記区域を組み込む分析によって上記信号の1つまたはそれ以上の特徴の各々の分類を形成するための、データ処理手段と;
上記分類を表示するためのデータ出力手段と
を具備し、それによって、1つまたはそれ以上の生理的な特性を決定することができるようになっている。
本発明をより明瞭に認識し得るために、次に好適な実施態様を、一例として、添付の図面を参照して説明する。
実施形態の詳細な説明
本発明の好適な実施態様による心臓診断システムは、概して、下記によって作動する。すなわち、
a)心臓音または信号を患者の身体から獲得することと、
b)信号を増幅し濾波することと、
c)増幅された信号をデジタル化することと、
d)信号をコンピュータに記録することと、
e)記録された信号を前処理して濾波することと、
f)信号から所望の特徴を抽出することと、
g)抽出された信号を診断のために分類することと、
h)分類された信号を解釈することと、
i)結果として得られた診断を報告することと、
である。図1Aは、典型的な正常な心臓の信号の概略図である。図1Bは、雑音を伴う心臓からの心臓信号を表す類似の図である。これらの信号は本発明のシステムによって収集される音響信号の典型である。心音は、20Hz〜2kHzの周波数範囲にあり、S1は30〜110Hzの範囲、S2は50〜150Hzの範囲、S3はおよそ30Hz、S4はおよそ20Hz、心雑音は20Hz〜2kHzの範囲のいずれかにある。
図2は、本実施態様のシステムのデータ収集装置10の概略図である。データ収集装置10は、パーソナルコンピュータ(システムの一部でもある)に接続可能である。データ収集装置は、心臓によって作られる20Hz〜2kHzの間の弱音(大半の疾病の診断に十分である)を検出するためにセンサ12の形態のトランスデューサを含む。
センサ12は、センサに隣接して設けられたダイヤフラム(図示せず)の振動から音を受け取る。データ収集装置10は、センサ12によって信号を電気信号に転換し、次いで増幅器14によって電気信号を増幅し、不必要なノイズを除去し、アナログデジタルコンバーター(ADC)16によって信号をデジタル化し、コンピュータに伝達するために信号をRS232フォーマットに転換する。装置10は、コンピュータのD9シリアルポートを使用する。
装置は、単一9Vアルカリ電池22の形態である電源で作動し、PC用のシリアルポートコードに取り付けるためのD9雄シリアルポートと、主要電源のオン/オフを切り換える1つのオン/オフスイッチと、センサ12を増幅器14に接続するための3つのピンステレオコネクタと、を有する。AC幹線は、幹線の周波数(多くの国で50Hz)に対応する信号内に交流障害を導入するため、使用されず、医療機器は可能な限り精密であり且つノイズがないものでなければならない。電源22は装置10に必要な電圧を提供する(すなわち、増幅器14に+5Vおよび−5V、センサ12に1.5V、およびデジタルセクションに5V)。
装置10は、ユニバーサル非同期式レシーバトランスミッタ18、コンパレータ20、および、3つのLED、すなわち、
a)オレンジLED24:電源が入っているときには常に光る;
b)レッドLED26:センサが心臓からの音信号を適切に受け取っているときには常に明滅して光り、明滅は心臓の信号を示す;
c)グリーンLED28:データがコンピュータへ伝達されているときに光る;
も有する。
このようにして、電源が入れられるや否やオレンジLED24が光り、電力がハードウェアへ行っていることを示す。ライトが光る強度に基づいて、電池のレベルをユーザが知る。LED24が低く光る場合には、電池22を交換するときである。信号がコンピュータから来るときのみ、信号をハードウェアから獲得する。この信号がコンピュータから来るときには、グリーンLED28が光り、信号を獲得する準備ができたことを示す。ひとたびグリーンLED28が光ると、獲得された信号がコンピュータのモニタにディスプレイされる。レッドLED26は、心臓音にしたがって明滅する。このLED26は、ゲインが十分であるか否か、または、ゲインを増加しなければならないか否か、を示し、コンパレータ20から来る信号のために明滅する。増幅された信号はコンパレータ20へ送られ、その第1の入力は標準電圧(すなわち、電源22の電圧)に設定され、その第2の入力は増幅された信号を受け取る。信号レベルが予め設定された値より上にあるときには常に、レッドLED26が明滅する。
ゲイン調節用に1つのスイッチがある。このスイッチは、コンピュータによって獲得されている信号が予想されるレベルではないとわかった場合に使用することができる。このスイッチを使用して、信号がクリップされるのが観察される場合にはゲインを減少し、信号が非常に弱い場合には(レッドLEDが明滅していないことによって示される)、ゲインを増加する。
ダイヤフラムに発生する振動のために、音が生成される。この音は、センサによって拾われる。使用されるセンサは、回路自体から1.5Vの供給を必要等するコンデンサマイクロフォンである。センサ12は、これに衝突する信号に基づいて良好な電気信号を与えるように選択される。
音の強度は人によって変動する。たとえば、痩せた人では、音の強度が高くなり、一方、体重超過の人の場合は、信号は強度が弱い。信号は、したがって、増幅器14によって最適なレベルに増幅されなければならない。増幅器の基本機能は、これに与えられた信号を、ユーザによって設定されたゲインの比率に増幅することである。この増幅された信号は、減少したノイズおよびADC16の入力範囲にある増加した信号強度等の一定の利点を有する。
ADC16は、一般にSARとして公知の逐次近似レジスタを使用して、入力されたアナログ信号をデジタル信号に転換する。SAR ADCは、信頼でき且つ経済的である。
ADC出力は、UART18に入力される。UARTの主要機能は、ADC16からの信号を、データ処理用に設定された特定の通信速度で次にコンピュータに伝達するために、非同期またはRS232の標準に転換することである。
我々が話をしたり音楽を聴いたりする場合、これは、音の強度が媒体に混乱を形成するほど十分に良好であり、したがって我々の耳に影響を与え、音が聞こえるからである。
上記で触れたように、装置10は、信号を(32)へ送り信号を(34)PCから受け取るためのシリアルポート30も有する。
心音の強度は非常に低く、そのため、本システムのセンサ12の設計には、様々な要因を考慮しなければならない。これらの要因として、周波数応答、センサの電圧出力、単向性、コストおよび利用可能性が挙げられる。センサ12は、必要な周波数範囲、すなわち20Hz〜2kHzに一貫した周波数応答を有さなければならない。言い換えると、センサは、上記範囲内のすべての周波数を拾うことができなければならず、すべての周波数に対して類似応答を与えることができなければならない。図3は、本システムのセンサ12の周波数応答の概略図であり、周波数に対する振幅としてプロットされる。
センサ12の出力は、ボルト/db/パスカルで測定され、すなわち、単位圧力あたりの強度の単位あたりの電圧である。心音は非常に低い強度であるため、センサ12は心音を検出して強い出力を生成することができる。
センサ12は、1方向のみから来る音が電気信号に転換され出力されるという意味で、単向性である。これは、可能な限り、他の方向から来る音を拒絶する。
センサ12およびそのダイヤフラムは、図4に40で概略的に示されるチェストピースに位置し、これは概観が聴診器センサに類似しており、そのため患者が、なじみのない機器の使用によって不安になることはない。ダイヤフラム42は、高周波数ノイズを濾波し、チェストピース40は、センサ12(一般に円筒形部分44内)とダイヤフラム42との間の物理的接触を防止するように設計される。さらに、チェストピースは、センサ12とチェストピース壁との間に音減衰器を含み、バックル46によって患者に固定することができる(患者の上半身のまわりにストラップ等で)ように設計され、そのため、聴診器とは異なり、検査している人はチェストピースを適所に保持する必要はない。
出力ケーブル50も示される。
図5Aおよび5Bは、2つの異なる角度から示されたチェストピース40の対の斜視図である。図5Aにおいて、ダイヤフラム42の前部(患者接触)面が見える。
上述のように、電源22は9V電池の形態である。+5V、−5V、−9Vが、装置10に使用される構成要素用に必要であるため、+9V、−9V、+5Vおよび−5V出力を備えたICが使用される。
+9Vは、電圧調整器を使用して+5Vにされ、次いで、+5Vおよび−5V出力を有するICに与えられる。電圧コンバーターICは、電荷ポンプコンバーターである。これは、「バケット」としてキャパシタを使用し、電荷を一方の場所から他方へ投入する。図6を参照すると、この場合、ICは、第1のキャパシタ52の正極を電池から+9Vへ接続し、負極を地面へ接続する。第1のキャパシタ52は、電池22から9Vへ充電する。このICは次いで、第1のキャパシタ52の正極を地面へ接続し、負極をピン5へ接続する。これによって、第1のキャパシタ52は電荷を第2のキャパシタ54に入れる。第2のキャパシタ54の負極はピン5につながれ、そのため、第1のキャパシタ52にわたる電圧に等しい負の電圧を得る。
この電荷投入は、電圧を転換する非常に効率的なやり方である。唯一の電力損失は、ICの内部のスイッチの抵抗およびキャパシタの一連の抵抗で散逸する電力、および、必要なときにスイッチを入れる内部オシレータを走る電力である。
それ自体で、ICは約7〜10kHzで走り、そのため、第2のキャパシタ54の出力におよび電池22から+9V出力に、その量のリプルがある。この電圧を使用する音響機器は、聞こえるうなり音を有することがある。しかし、ICは、周波数押し上げ特徴を有する。ピン1が電源22に接続される場合には、オシレータ周波数は約6:1まで上がる。オシレータは次いで可聴領域より上で良好に作動し、そのため、うなり音は聞こえなくなる。
図7は、増幅器14の回路60用の概略回路図である。回路60は、低ノイズの変圧器無し増幅器を提供し、真にバランスの取れた回路とセンサ電力と高い同相分排除比とを備える。この設計は、1kΩのセンサ入力負荷も含む。入力負荷は、より高い周波数での容量性の反応であり、入力端子での不必要なRFおよび超音波信号を減じる。センサ電力回路は、1.5Vを必要とするセンサに電力を提供する。
センサ12から来る信号は、弱く、増幅されなければならない。これは、増幅器回路60を使用して行われる。センサから来る信号は、抵抗器組み合わせに基づいて増幅される。増幅器設計は、ポテンショメータの形態のゲインスイッチを含む。ポテンショメータが調整されるにつれて、抵抗の値が変化し、したがって、ポテンショメータの動きに基づいてゲインが増加するかまたは減少する。このゲインは、コンピュータのモニタのディスプレイに基づいて調節することができる。
ここで使用される増幅器は、20Hz〜2kHzの良好な平坦な周波数応答を有する。1kHzのノイズ電圧は4nV/sqrt(Hz)であり、1kHzのノイズ電流は0.4pA/sqrt(Hz)である。この増幅器の単位ゲイン帯域幅は10MHzであり、同相分排除比は100dbである。これは、13V/μsのスルーレートを有する。これは、3V〜22Vの広い供給範囲にわたって作動する。
図8は、増幅器ICのピン割当の図である。
ADC16は、±5Vの入力範囲およびパラレルインターフェースを有する。この仕様に合致するために、ADCは、自由走行モードで47クロックサイクルの転換時間を有するように選択される。ICのピンダイアグラムは図9に示されるようなものであり、ADCのタイミングダイアグラムは図10に示される。
ADCは、自由走行モードに配置され、これは、47クロックサイクル後に転換の終了のパルスを出し、次の転換を開始する。ADCの出力は、8ビットであり、これは、256組み合わせ出力である。ADCクロック270kHzに設定され、これは、最大2kHzの入力信号を転送するのに適切である。クロック計算は、標準通信速度57600から派生する。57600通信速度用に、5760サンプルがUART18からPCへ転送される。5760サンプルを得るために、ADCクロック周波数は270kHzに設定され、すなわち、5760×44である。ADCクロックは、クロックデバイダIC4060から派生し、これは、バイナリカウンタである。ADC ICの内部ダイアグラムは図11に示される。
ADCクロック270kHzを得るために、16がかけられた270kHz(4.3MHzになる)のクリスタル周波数が使用される。クロックジェネレータICの接続ダイアグラムは図11に示される。
このシステムで使用されるようなシリアルポート用の仕様は、EIA(電子産業協会)(Electronics Industry Association)RS232C標準に提供されている。これは、多くのパラメータを含み、すなわち、
1.「スペース」(ロジック0)は、+3〜+25Vの間にある、
2.「マーク」(ロジック1)は、−3〜−25Vの間にある、
3.+3〜−3ボルトの間の領域は不確定である、
4.開回路電圧は25V(GNDに関して)を超えてはならない、
5.短絡回路は500mAを超えてはならない、
である。ドライバは、損傷無しでこれを取り扱うことができなければならない。
シリアルポートは2つのサイズになる。すなわち、D−タイプ25ピンコネクタおよびD−タイプ9ピンコネクタである。両方ともPCの背部の雄であり、そのため、雌コネクタが周辺装置に使用される。表1は、9ピンコネクタおよび25ピンD−タイプコネクタ用のピン接続をリストに挙げる。
Figure 0004256683
UARTの制御レジスタは、パリティ抑制(PI)、停止ビット選択(SBS)、キャラクタ長選択(CLS1および2)および偶数パリティ有効(EPE)から構成される。これらの入力は、制御レジスタ負荷(CRL)を使用してラッチされることができるか、または、このピンが高くつながれるのであれば、これらのピンに対して行われる変更は即座に効果がある。UART18のピン割当は図13に示され、表2にリストされる。
Figure 0004256683
Figure 0004256683
クロックデバイダICは、外部接続を有するときに、使用のためにQ4〜Q14が利用可能である。これは、14.31818MHz等の共通クリスタルからはより高い通信速度を得ることができないことを意味する。UARTは、使用する通信速度よりも16倍高いクロック速度を必要とする。たとえば、57600bpsの通信速度は、921.6kHzの入力クロック周波数を必要とする。
CMOS UARTは、5Vで200kbpsまで扱うことができるが、レベルコンバーターは120kbpsまでに制限されてもよく、これは依然として範囲内である。PCの最大利用可能な標準通信速度は115200である。次の利用可能な通信速度は56700であるように選択される。
(信号処理)
収集された信号は、ノイズ、モーションアーティファクト、呼吸音および他の背景音を含む。実際の心音を適切に識別するために、収縮領域および拡張領域が第1に識別される。第1および第2の心音を見出すことによって、収縮領域および拡張領域を見出すことができる。図14は、下記に詳細に記載されるように、本発明のシステムによって実行される完全信号処理のフローチャートである。
心音は、20Hz〜2kHzの周波数構成要素を含み、その周波数構成要素の多くは1kHz未満である。信号は7200Hzでサンプリングされる。信号は高周波数でサンプリングされるため、信号は多くの冗長な情報を含む。ナイキスト基準にしたがって、存在する最大周波数構成要素の2倍で信号をサンプリングすることが十分である。したがって、現在の場合には、4kHzでサンプリングすることが十分である。生信号がサンプリングできない場合には、処理時間が著しく長くなり、そのため信号は4kHzへサンプリングされる。
システムは、ファイルフォーマットWAV(ウインドウズPCM Wavフォーマット)、AUおよびMAT(マトラブMATファイル)をサポートする。
心拍の強度が利用可能であるため、信号の振幅は+1〜−1の間に標準化される。このようにして、前処理中に、生信号は4kHz標準化信号に転換される。信号は次いで、さらなる処理のために適切なマトリクスの形態で利用可能である。
第1および第2の心音は、30〜150Hz領域に集中されるエネルギを有する。残念ながら、モーションアーティファクトおよび背景ノイズは、基本的に同一の周波数範囲に入る。結果として、従来の除去技術によってノイズを除去することが困難であり、そのため、本システムにはウェーブレットに基づいた技術が使用される。
一般的なノイズ除去手順は3つのステップを含む。第1に、ウェーブレットが選択され、信号がNレベルに分解される。第2に、1〜Nの各レベル用に、閾値が選択され、詳細係数へ加えられる。第3に、レベルNの元々の近似係数およびレベル1〜Nの修正された詳細係数を使用して、ウェーブレット再構築が計算される。
「ハード」閾値信号は、|x|>tの場合、xであり、|x|<=tの場合、0である。「ソフト」閾値信号は、|x|>tの場合、sign(x)(|x|−t)であり、|x|<=tの場合、0である。
ハード閾値は、その絶対値が閾値よりも低い要素をゼロに設定する普通の方法である。ソフト閾値は、ハード閾値の拡張であり、その中で、絶対値が閾値よりも低い要素が最初に0に設定され、次いで非ゼロ計数が0に向けて縮小される。
図15Aは、名目上の元々の信号を例示する。対応するハード閾値信号は図15Bに示され、対応するソフト閾値信号は図15Cに示される。
閾値規則の選択に当たり、主要目的が第1および第2の心音(S1およびS2)を高めてうまくいく抽出を可能にすることであるため、雑音周波数に含まれる情報を失うことは可能である。したがって、閾値規則を構成するときに、第1および第2の心音に寄与しない分解レベルが無視され、ノイズ除去モジュールの出力は、その第1および第2の心音が高められ他のすべての不必要な構成要素が除去される生入力波形である。図16Aおよび16Bは、それぞれ、各場合に、振幅対時間としてプロットされるノイズ除去前および除去後の心臓信号である。
ノイズ除去後に顕著な心音が識別され、これは、信号内にピークを識別することを含む。ピークは、信号の振幅が高い領域である。ピークは高振幅変動を含むため、ピークを信号から直接識別することは一般に可能ではない。しかし、信号を濾波し、次いでそのエンベロープを計算することによって、ピークを識別することができる。後者は、信号のシャノンのエネルギを計算することによって行われ、これは、明らかにピークを増幅し他の領域を抑制する。
図17は、濾波された信号(頂部:振幅対時間秒)および信号エネルギエンベロープ(底部:エネルギ対時間)にプロットを含む。
信号の最大振幅は、エンベロープ信号の1秒ごとに計算される。最大値の一定のパーセンテージより上のエンベロープ信号の値は、分離される。これらの値はピークを表し、それらの間にゼロ値がある。次いで、これらのピークの開始点および終了点が識別される。
顕著なピークが識別された後に、下記のピークパラメータが計算される。すなわち、
1.最大値、
2.ピークの区域、
3.ピークの幅、
4.ピークの開始点、
5.ピークの終了点、および、
6.連続ピークへの距離
である。
ピークのクラスター分析が、下記のピークパラメータに基づいて実行される。すなわち、
1.ピークの最大振幅、
2.ピークの幅、
3.ピークの区域、および、
4.連続ピークへの距離
である。
クラスター分析は、ノイズ除去過程から逃れたモーションアーティファクトおよび呼吸音のための偽ピークを排除することがわかった。前者は、無作為であり異なるピークを生じ、クラスター分析によって容易に排除される。呼吸音は、高い類似度で偽ピークを生成する可能性があるが、そのようなピークの最大振幅または幅が、第1および第2の心音のピークと比較すると低い類似度を有することがわかり、そのため、これもクラスター分析によって排除される。
方法は、下記によって進行する。すなわち、
1.データセットの物体の各対の間の類似性または非類似性を見出すことと、
2.物体を、バイナリのヒエラルキークラスターツリーにグループ化することと、
3.ヒエラルキーツリーをクラスターに分割する場所を決定することと、
である。
類似性または非類似性を見出すために、様々な方法のうちの1つで、物体の間の距離が計算される。本システムにおいて、目的は、m個の物体のデータセットの物体の間のユークリッド距離、または、対m(m−1)/物体の2対、を計算することである。この計算の結果は、類似性マトリクス(または非類似性マトリクス)として一般に公知である。現実世界のデータセットにおいて、変数は異なるスケールに対して測定されることができ、ここでパラメータの各々は異なる振幅を有する。データセットのすべての値は、同一の割合のスケールに転換される。このステップの最後に、物体の各対の間の距離がわかる。
この場合、「連続ピークへの距離」は、重要なパラメータである。このパラメータは、収縮期および拡張期が比較的一定であり且つ収縮期は拡張期よりも常に短いという事実のため、第1および第2の心音により、ピークの非常に高い程度の類似性を示す。そのような状況であるため、連続S1ピークとS2ピークとの間の距離が、高い程度の類似性で2つのクラスターを形成すると想定することが合理的である。繰り返し発生する第3の心音がある場合には、別のクラスターを形成する。
物体をグループ化するために、近接している物体の対は、リンケージ機能を使用して一緒に連結される。ひとたびデータセットの物体の間の近接性が計算されると、リンケージ機能を使用して、データセットのどの物体を一緒にクラスターにグループ化するべきかを決定することが可能である。リンケージ機能は、距離情報を取り、近接する物体の対を一緒にバイナリクラスター(2つの物体から構成されるクラスター)に連結する。リンケージ機能は、次いで、これらの新しく形成されたクラスターを他の物体に連結してより大きなクラスターを形成し、元々のデータセットのすべての物体がヒエラルキーツリーに一緒に連結されるまで続ける。リンケージ機能によって形成されたヒエラルキーバイナリクラスターツリーは、図18に示されるように、樹状図として図式的に見られるときに、もっとも容易に理解される。水平軸は、元々のデータセットの物体の指標を表す。物体の間のリンクは、逆さまにしたU字型線として表される。Uの高さは、物体の間の距離を示す。たとえば、物体1と3とを含むクラスターを表すリンクは、1の高さを有する。
分割する場所を決定するために、リンケージ機能はステップ1で生成された距離情報を使用して物体の互いに対する近接性を決定する。物体がバイナリクラスター内で対にされるため、ヒエラルキークラスターツリーにヒエラルキーツリーが形成されるまで新しく形成されたクラスターがより大きなクラスターにグループ化され、データセットは自然にそれ自体がクラスターに整列配置してもよい。これは、物体のグループが一定の区域で密集して詰め込まれ他の区域ではそうではない樹状図では特に明らかで有り得る。
クラスターツリーのリンクの不一致係数は、物体の間の類似性が変化するこれらの点を識別することができる。我々のプログラムでは、距離情報を見出した後に、不一致係数が計算される。次いで、物体がクラスターにグループ化される。
典型的なデータセットには、1つ、2つまたはそれ以上のグループがある。信号がS1およびS2のみを有する場合には、2つの自然クラスターが形成されてもよい。信号が他の心音を含む場合には、3つ以上のクラスターがあってもよい。不一致係数関数は、各リンクに不一致値を与える。閾値として不一致マトリクスの最大値を設定することによって、データセットの自然分割を識別することができる。ピークをグループ化することができない場合には、システムソフトウェアは、自動抽出が可能ではなく相互抽出が実行されることを示す。
ピークの異なるグループを識別した後に、ピークはS1、S2または先に予測されたパラメータに基づいた他の心音として識別される。たとえば、S1は一般にS2よりも短い「連続ピークへの距離」を有する。信号が第1、第2およびいずれの第3の心音を有する場合には、3つの音の各々が3つの別個のクラスターとしてグループ化される。心音は、S3、S4、駆出性クリック、開弁期弾撥音、心膜摩擦音、腫瘍落下音であってもよい。これらの音の各々は、少なくとも上述のパラメータのいずれの1つとも異なる。これら4つのパラメータを考慮することによって、各グループを識別することができる。このようにして、すべてのグループが識別される。当然ながら、収縮領域および拡張領域は、第1および第2の心音を含むが、本目的のためには収縮領域はS1の終了とS2の開始との間の領域であると取られ、拡張領域はS2の終了とS1の開始との間の領域であると取られる。
収縮データおよび拡張データは、音信号からS1およびS2の心音を抽出した後に分析される。雑音を検出する手順は、図19に示されるフローチャートに要約される。
図20は、S1、S2、収縮および拡張を含む信号のプロットである。S1およびS2の抽出後の信号は図21に示され、S1は最大振幅のピークとして見ることができ、S2は2番目に大きい振幅である。雑音領域はS2のピークに接着して且つその右側の広い領域である。次に、収縮および拡張は、各々3つの領域に分割される。シャノンのエネルギエンベロープが、収縮領域および拡張領域に取られ、冗長且つ不必要なデータを除去することによって、ノイズを減少し信号を高める。移動平均平滑操作を実行して、エンベロープを滑らかにする。図21において、拡張領域は雑音の存在を示す。初期拡張のエンベロープは図22に示され、エネルギE対時間t(s)としてプロットされる。
6領域の面積が次いで求められ、その後、収縮および拡張の面積領域の比率が決定される。下記の分析は、面積および面積の比率の両方を使用して実行される。
10ビットマトリクスが準備され、以下の如く雑音の存在を示す。
Figure 0004256683
領域の面積が所定の閾値よりも下である場合には、正常波が診断される。
信号データは、第1に収縮領域の雑音が分析される。収縮領域の面積が比較可能であり予め規定されたよりも上であるならば、汎収縮雑音が検出される。面積が比較可能でないならば、各領域における雑音の存在を分析する。
収縮領域は、3つの領域にさらに分割される。これらの領域における雑音の存在を検出するために、面積および電力スペクトル密度が考慮される。雑音の発生を検出するために、隣接する領域の面積比率因子も考慮される。面積および電力スペクトル密度を所定の閾値と比較することによって、雑音が検出されるときにマトリクスにおける対応するビットが設定される。同一の過程が拡張領域にも繰り返される。最後に10ビットマトリクスは、雑音が存在する領域を含む。
連続性雑音は、より深刻な心臓欠陥の1つである。一定の期間にわたって感知されるほどの振幅であり汎収縮性および汎拡張性の両方である雑音は、連続性雑音と呼ばれる。連続性雑音(図23に振幅対時間(s)としてプロットされた信号に例示される)は、波形全体の雑音面積を考慮することによって検出される。波全体のエンベロープ(またはエネルギ)は、シャノンのエンベロープ関数(=x2log(x2))を使用して取られ、これは、冗長且つ不必要なデータを除去することによって、ノイズを減少し信号を高めるために取られる。移動平均を決定してエンベロープを滑らかにし、信号のエンベロープがプロットされる(図24参照)。
エンベロープの面積は、20領域からこれを分割し次いでこれを2から10までだけ減少させることによって求められる。20、18、16、14、12面積領域用に設定される5ビットがあり、これはビットアレイを形成する。2つのパラメータ(信号および信号が分割されなければならない領域の数(n))が使用され、数がnである面積を含む面積アレイが得られる。戻り面積が感知されるほどのものであるならば、それらが閾値を満たすならば、且つ、すべての戻り面積がほぼ類似するならば、n値に対応する特定のビットが設定される。ビットアレイに設定されたビットの数が4以上であるならば、それは連続性雑音である。
スプリットは一定の疾病を決定するのにきわめて重要である。スプリットはS1およびS2の両方に存在してもよく、そのそれぞれの音に2つの音が聞こえるときにはS1またはS2のいずれかに存在すると言われている。信号処理の点では、2つの感知できるほどのピークがS1領域またはS2領域に存在するときには、これはスプリットであると言われる。
スプリットの分析は、下記のステップを含むように要約することができる。すなわち、
a)スプリット領域を得る、
b)スプリット領域のエンベロープを求める、
c)ピークを求める、
d)最大ピークを求める、
e)最大ピークの0.6未満のピークを分離する、
f)1つまたはそれ以上のピークがそれによって識別されスプリット状態が主流であるならば、スプリットが見出されている、
である。
スプリットを備えた波形は、図25に振幅対時間(s)としてプロットされる。
S1またはS2として選択された領域のエンベロープが次いで得られる。シャノンのエネルギエンベロープが、収縮領域および拡張領域用に決定され、冗長且つ不必要なデータを除去することによって、ノイズを減少し信号を高める。エンベロープは再度x2log(x2)であり、図26に振幅対時間(s)としてプロットされ、これは、スプリット領域のエンベロープを示す。
第1および第2の導関数を使用して、ピークの存在を検出する。ピークが検出され、その中の最大ピークが求められる。最大ピークの所定の閾値内であるピークが検出される。ピークの場所およびピークの振幅がソートされ、ピークの間の距離が考慮される。これがピークの存在に一致するならば、且つ、深さ因子基準も満たされるならば、スプリットが診断される。スプリットの時間間隔が次いで計算される。
下記の情報を使用して、心音を分類する。すなわち、
1.第1および第2の心音の性質、
2.他のいずれの特別な心音の存在、および、
3.(もしあるならば)雑音の特徴、
である。
いずれの特別な心音の不在および正常な第1および第2の心音の存在が正常な心臓を示すため、最初の2つの点から、心音が正常であるか否かを言うことが可能である。雑音は、病気の状態を示すこともあるが、これは無害であることもある。
雑音が無害であるか否かを決定するため、下記のデータが収集される。すなわち、
1.心臓周期における雑音の位置、
2.雑音の場所、
3.雑音の性質、
4.雑音の周波数、
5.雑音の形状、
6.駆出性クリックの存在、
7.開弁期弾撥音または腫瘍落下音の存在、および、
8.心音のスプリッティング、
である。
雑音のこの定義は、図27に心臓周期の他の部分に対して概略的に例示される。この図面を参照すると、心電図70の概略表示が2つの第1の心音72および74および1つの第2の心音76とともに示される。収縮はこのようにして間隔78(第1の心音72の開始から第2の心音76の開始まで)に対応し、拡張は間隔80(第2の心音76の開始から次の第1の心音74の開始まで)に対応する。収縮雑音82はしたがって収縮間隔78に見出され、拡張雑音84はしたがって拡張間隔80に見出される。連続性雑音86は、収縮間隔78と拡張間隔80との両方に表れる。
上記の情報は普通、システムの分析プログラムによって自動的にわかるが、場合によってはこれが可能ではないときもあり、その場合、医者または検査を実行する他の人によってさらなる情報が得られる。収集された情報は表3に示される。
Figure 0004256683
上記情報を使用することによって、心音を下記のカテゴリーの1つに類別することが可能である。すなわち、
1.特別な心音のない正常な心音、
2.特別な心音のある正常な心音、および、
3.異常なまたは病的な特別な音、
である。
上記情報に基づいて、各疾病に、その疾病が発病する確率を示すウェイトが与えられる。
連続性雑音が存在する場合には、心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、静脈コマ音および開存管動脈症に高いウェイトが与えられる。システムは、検査者に特別な音(駆出性クリックまたは開弁期弾撥音等)の存在および連続性雑音の性質(すなわち、機械様であるか、吹き込みか、耳障りであるかまたはソフトか否か)を問う。
連続性雑音の性質が吹き込みである場合には、僧帽弁逆流、三尖弁逆流、大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症、大動脈弁逆流、肺動脈弁逆流および心室中隔欠損症に高いウェイトが与えられる。連続性雑音の性質が機械様の音である場合には、開存管動脈症および静脈コマ音に高いウェイトが与えられる。
雑音が連続的なタイプではない場合には、収縮に雑音が存在するかのために心音がチェックされる。雑音が汎収縮性である場合には、僧帽弁逆流、三尖弁逆流および心室中隔欠損症に高いウェイトが与えられる。雑音が周期の初期収縮性である場合には、僧帽弁逆流、三尖弁逆流および静脈コマ音に高いウェイトが与えられ、無害性のおよび病的な雑音は等しいウェイトを有する。雑音が中期収縮領域に存在する場合には、大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症、心房中隔欠損症、静脈コマ音および僧帽弁逸脱に高いウェイトが与えられる。雑音が後期収縮領域に存在する場合には、僧帽弁逆流、三尖弁逆流、大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症および僧帽弁逸脱に高いウェイトが与えられる。
雑音が初期から中期の収縮期に延在する場合には(収縮のおよそ最初の2/3)、僧帽弁逆流、三尖弁逆流、大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症、心房中隔欠損症および心室中隔欠損症に高いウェイトが与えられる。
雑音が中期から後期の収縮期に延在する場合には、大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症、僧帽弁逸脱および心房中隔欠損症に高いウェイトが与えられる。雑音が収縮の初期および後期の期間に存在する場合には、僧帽弁逆流および僧帽弁逸脱に高いウェイトが与えられる。雑音が収縮の初期、中期および後期の期間に存在する場合には、大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症および心房中隔欠損症に高いウェイトが与えられる。
雑音が拡張に存在する場合には、第1に汎拡張雑音がチェックされる。雑音が汎拡張性である場合には、心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、開存管動脈症および静脈コマ音に高いウェイトが与えられる。雑音が初期の拡張期に存在する場合には、大動脈弁逆流、肺動脈弁逆流、僧帽弁狭窄症および三尖弁狭窄症に高いウェイトが与えられる。雑音が中期の拡張期に存在する場合には、大動脈弁逆流、肺動脈弁逆流、僧帽弁狭窄症、心室中隔欠損症および三尖弁狭窄症にもっとも高いウェイトが与えられる。雑音が後期の拡張期に存在する場合には、僧帽弁狭窄症および三尖弁狭窄症に高いウェイトが与えられる。雑音が初期から中期の拡張期に延在する場合には、大動脈弁逆流、肺動脈弁逆流、僧帽弁狭窄症および三尖弁狭窄症に高いウェイトが与えられる。雑音が中期の拡張期から後期の拡張期に延在する場合には、大動脈弁逆流、肺動脈弁逆流、僧帽弁狭窄症、三尖弁狭窄症、心房中隔欠損症および心室中隔欠損症に高いウェイトが与えられる。雑音が拡張の初期および後期に存在する場合には、大動脈弁逆流、肺動脈弁逆流、僧帽弁狭窄症および三尖弁狭窄症に等しいウェイトが与えられる。雑音が拡張の初期、中期および後期に存在する場合には、僧帽弁狭窄症、開存管動脈症および静脈コマ音に高いウェイトが与えられる。
雑音が収縮および拡張の両方に存在する場合には、収縮および拡張起源の疾病はバーチャートに表示される。システムは検査者に下記の情報を求めて問う。すなわち、
1.駆出性クリック、開弁期弾撥音、S3またはS4が存在するか否か、
2.雑音がどの形状を有するか:クレシェンド、デクレシェンド、プラトーまたは星形形状、
3.収縮および拡張の音はどのような性質を取るか、
である。
雑音がプラトー形状である場合には、僧帽弁逆流、三尖弁逆流および心室中隔欠損症に高いウェイトが与えられる。雑音が星形形状である場合には、大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症および心房中隔欠損症に高いウェイトが与えられる。雑音がクレシェンド形状である場合には、僧帽弁狭窄症および三尖弁狭窄症に高いウェイトが与えられる。雑音の形状がデクレシェンドである場合には、大動脈弁逆流、肺動脈弁逆流に高いウェイトが与えられる。
駆出性クリックが存在する場合には、大動脈弁狭窄症および僧帽弁逸脱に高いウェイトが与えられる。開弁期弾撥音が存在する場合には、僧帽弁狭窄症および三尖弁狭窄症に高いウェイトが与えられ、病的雑音値が高い。
ひとたび信号がコンピュータに伝達されると、且つ、信号分析が実行される間に、または実行された後に、数個のデータディスプレイおよび制御ウインドウを表示することができる。これらは、コンピュータのスクリーンで、または、システムの一部として設けられ且つスクリーンと一緒にシステムのユーザ制御可能な機能を制御するために必要な制御装置を有する専用モジュールのスクリーンで、行うことができる。
第1のスクリーンは、シリアルポートを通ってデータ収集装置から獲得される心臓信号を表示する。信号は10秒間獲得され、次いで、システムのソフトウェアがユーザに「セーブ」ダイアログボックスで促す。獲得されたデータは、.wav、.auおよび.matファイルフォーマットとして保存することができる。
このスクリーンはこのように操作する。すなわち、
1.シリアルポートを通ってハードウェア装置から心音データを読み取る、
2.獲得の処理中に信号を動的にプロットする、
3.データを10秒間記録する、
4.獲得されたデータを次の3つのファイルフォーマット、.wav、.auまたは.matのいずれかに保存する、
である。
下記のソフトウェアのボタンは、この第1のスクリーンに設けられる。すなわち、
1)装置:シリアルポートを通って装置から心臓信号を獲得する、
2)ディスク;ローカルハードディスクから心音を選択するためのものである、
3)獲得;10秒間心臓信号の記録処理を開始するためのものである、
4)セーブ:信号が10秒間獲得された後に表れる、
5)終了:現在のアプリケーションを終了するためのものである、
である。
「S1、S2および雑音の自動抽出」スクリーンは、心音(S1、S2、雑音、収縮、拡張等)の分類を説明し、3つの主要信号を別個に表示する(すなわち、元々の信号、雑音を含む抽出され強調された収縮および拡張領域、および、強調されたS1およびS2領域)。
このスクリーンおよび他のすべてのスクリーンは、下記の機能ボタンを含む。すなわち、
1)相互抽出:相互抽出スクリーンへ行く、
2)診断を進める:診断報告スクリーンへ行く、
3)ディスク:ローカルハードディスクから心音を選択する、
4)装置:シリアルポートを通って装置から心臓信号を獲得する、
5)終了:現在のアプリケーションを終了する、
であり、下記の制御を含む。すなわち、
1)再生:心音を再生する、
2)停止:心音を停止する、
3)一時停止:心音を一時停止する、
4)巻き戻し:心音を巻き戻す、
5)ズームイン:信号の選択された領域へズームインする、
6)ズームアウト:信号の選択された領域をズームアウトする、
7)ファイルアーカイブ:ファイルダイアログボックスを開けることによって心音を選択する、
である。
診断スクリーンは、診断を表示するために設けられ、(上述のように)開弁期弾撥音または駆出性クリックに関する検査者の示唆を促す。検査者は、「開弁期弾撥音」および「駆出性クリック」の各々用に、ラジオボタンによって「イエス」、「ノー」または「疑わしい」のうちの1つを選択する(すなわち、選択肢のいずれのグループから1つの選択しかできない)。
このスクリーンは、「診断を見る」ボタンも呈し、これは、ユーザをパイバー表示スクリーンへ連れて行く。
パイバー表示スクリーンは、チャートフォーマットで疾病の詳細を表示する。これは、2種類のチャート、すなわちパイチャートおよびバーチャートと、識別診断スクリーンへ移して雑音の存在をチェックする「識別診断」ボタンと、を有する。
パイチャートを使用して、心臓病、無害性雑音および病的雑音の主要カテゴリーを表示する。バーチャートを使用して、バーチャートフォーマットで疾病可能性比率を表示する。たとえば、
MVP 30%
PDA 40%
は、患者が僧帽弁逸脱を有する可能性が30%、患者が動脈管開存症を有する可能性が40%あることを、診断された信号が示すことを意味する。
識別診断ボタンが押されるときには、下記の状態がチェックされる。すなわち、
1)雑音が収縮期および拡張期の両方に存在する場合には、フローは、パイ/バースクリーンから収縮スクリーンへ動き、次いで拡張スクリーンへ動く、
2)連続性雑音が心音に存在する場合には、ユーザは連続スクリーンへ移される、
3)雑音が収縮期に存在する場合には、フローは、パイ/バースクリーンから収縮スクリーンへ動く、
4)雑音が拡張期のみに存在する場合には、フローは、パイ/バースクリーンから拡張スクリーンへ動く、
である。
手動抽出スクリーンを使用して、完全に選択されたサイクルから手動でS1、S2および雑音領域を選択する。抽出アルゴリズムが機能しなくなる場合には、制御が自動的に手動抽出スクリーン移されるか、または、アルゴリズムが不十分に見える場合にはユーザははっきりと手動抽出スクリーンを選択することができる。
このスクリーンは下記のボタンを含む。すなわち、
1)「サイクル選択」:1つの完全な心音サイクルを選択するかまたは除去する、
2)「S1選択」:完全サイクルからS1期間を選択するかまたは除去する、
3)「S2選択」:完全サイクルからS2期間を選択するかまたは除去する、
4)「選択確認」:選択された領域を確認し、雑音分析を進める、
5)「キャンセル」
である。
下記の手順を使用して、S1、S2および雑音を選択する。すなわち、
1)「サイクル選択」ボタンを押し、次いで信号から1つの完全な心音サイクルを選択する、
2)「S2選択」ボタンを押し、選択されたサイクル領域からS1心音を選択する、
3)「S2選択」ボタンを押し、選択されたサイクル領域からS2心音を選択する、
4)最後に「選択確認」ボタンを押す、
である。
雑音が収縮期に存在する場合には収縮スクリーンが表示される。これは完全信号を表示し、質問表の形態で検査者に選択肢を提供し、これは、「収縮雑音から何を観察しますか?」が促されるときに心音から何を観察するかを検査者が選択することを可能にする。ここで、検査者は設けられたラジオボタンから、音の性質および自分が観察した雑音の形状を選択することができる。音の性質は、下記の選択肢を有する。すなわち、
a)機械類
b)吹き付け
c)耳障りな
d)穏和な
である。検査者は、サンプル音シンボルボタンを押すことによって各種類のサンプル音を聞くことができる。雑音の形状は、下記の選択肢を有する。すなわち、
a)クレシェンド
b)デクレシェンド
c)プラトー
d)星形
である。このスクリーンは、「次?」ボタンも含み、さらなる分析を求めて進むことを選択するものである。
雑音が連続して存在する場合に、識別診断「連続」スクリーンが表示される。これも、医師に質問表の形態で選択肢を提供する。これによって、検査者は音から何を観察するかを選択することができる。検査者は、「連続性雑音から何を観察しますか?」と質問される。検査者は、上述のように、「音の性質」に関して設けられたラジオボタンを選択する。
このスクリーンは、下記のボタンも含む。すなわち、
1.「次?」:さらなる分析のために押される、
2.「戻る?」:元のスクリーン用である、
である。
雑音が拡張期に存在する場合には「拡張」スクリーンが表示される。これは完全信号を表示し、これも質問表の形態で検査者に選択肢を提供し、「拡張雑音から何を観察しますか?」と質問する。検査者は再度、「音の性質?」および「雑音の形状」に関するラジオボタンから、選択することができる。
このスクリーンも「次?」および「戻る?」ボタンを含む。
識別診断も雑音の記載を含み、雑音が収縮に存在するならば、雑音の発生、および、そのタイミング、形状および性質を表示する。
雑音が拡張に存在するならば、このスクリーンは雑音の発生を示し、そのタイミング、形状および性質を提供する。雑音が連続性であるならば、その振幅は感知されるほどのものであり、雑音は波中にわたって延ばされる。このスクリーンは、異なる疾病可能性に関するバーチャートと「欠陥詳細」ボタンとを含み、ボタンが押される場合には、「欠陥詳細」スクリーンへ進む。
欠陥詳細スクリーンは、様々な疾病を挙げるポップアップメニューを含む。検査者がポップアップメニューから疾病を選択すると、その疾病に関する情報が表示される。このスクリーンも、元のスクリーンに戻るための「戻る」ボタンも含む。
「正常」スクリーンは、正常な心音に関する情報を提供する。これは、1%異常および99%正常のパイチャートを表示する。
本発明の精神および範囲内の修正を、当業者によってたやすく行うことができる。したがって、本発明は上記に例として記載された特定の実施態様に限定されるものではないと理解されるべきである。
本発明の好適な実施態様の心臓診断システムによって収集され分析されることができる典型的な正常な心臓信号の概略図である。 本発明の好適な実施態様の心臓診断システムによって収集され分析されることができる典型的な心臓信号の概略図であり、信号は心臓雑音の影響を表している。 本発明の好適な実施態様にしたがった心臓診断システムのデータ収集装置の概略図である。 図2のデータ収集装置のセンサの周波数応答の概略図である。 好適な実施態様のシステムのチェストピースの概略図である。 図4のチェストピースの対の一方の斜視図である。 図4のチェストピースの対の他方の斜視図である。 様々な電圧が図2のデータ収集装置のセンサに1つの電源によって提供される方法の概略図である。 図2のデータ収集装置の増幅器の回路用の概略回路図である。 図2のデータ収集装置の増幅器のICのピン割当の図である。 図2のデータ収集装置の増幅器のIC用のピン図である。 図2のデータ収集装置のADCのタイミング図である。 図2のデータ収集装置のADCの内部図である。 図2のデータ収集装置のクロックジェネレータIC用の接続図である。 図2のデータ収集装置のUARTのピン割当図である。 本発明の実施態様のシステムによって実行される完全信号処理のフローチャートである。 好適な実施態様のシステムによって処理される名目上の元々の信号のプロットである。 図15Aの信号に対応するハード閾値信号のプロットである。 図15Aの信号に対応するソフト閾値信号のプロットである。 ノイズ除去前の心臓信号である。 好適な実施態様のシステムによるノイズ除去後の図16Aの心臓信号である。 好適な実施態様のシステムにしたがって決定される濾波された信号(頂部)および信号エネルギエンベロープ(底部)のプロットである。 好適な実施態様のシステムによる心臓信号のクラスター分析に得られる樹状図である。 好適な実施態様のシステムによって使用される雑音を検出するための手順を要約するフローチャートである。 心臓信号のプロットであり、S1およびS2を抽出する前の、S1、S2、収縮および拡張を含む。 好適な実施態様のシステムの手段によってS1およびS2を抽出した後の図20の信号のプロットである。 好適な実施態様のシステムで抽出された、初期拡張のエネルギエンベロープのプロットである。 連続性雑音を呈する心音信号のプロットである。 シャノンのエネルギエンベロープの計算および平滑化後の図23の信号のプロットである。 スプリットを呈する心臓信号波形のプロットである。 シャノンのエネルギエンベロープの計算および平滑化後の図25の信号のプロットである。 心臓サイクルの他の部分に対する雑音の概略図である。

Claims (12)

  1. 鼓動している心臓から心臓信号を分析するための装置であって、
    前記心臓信号を収集するためのデテクタと、
    データ処理手段と、
    データ出力手段と
    を備え、
    前記データ処理手段が、
    前記心臓信号を受け取り、
    前記信号のクラスター分析を実行して第1の心音と第2の心音とを識別し、
    前記信号の複数の領域の各々用にエネルギエンベロープを決定し、
    前記エネルギエンベロープの各々の区域を決定し、且つ、
    少なくとも前記区域を組み込む分析によって前記信号の1つまたはそれ以上の特徴の各々の分類を形成するためのものであり、
    前記データ出力手段が、前記分類を表示するためのものであり、
    前記心臓の1つまたはそれ以上の特性を決定することができるようになっている装置。
  2. 前記データ処理手段は、前記区域の1つまたはそれ以上を前記区域の少なくとも1つの他のものと比較するように操作可能となっている、請求項に記載の装置。
  3. 前記データ処理手段は、1つまたはそれ以上の比率を決定するように操作可能であり、各々は、前記区域の1つと前記区域の別のものとの比率を含み、前記比率を前記比率用のそれぞれの所定の閾値と比較し、もって前記心臓の1つまたはそれ以上の特性を決定するように操作可能となっている、請求項に記載の装置。
  4. 前記データ処理手段は、前記区域の1つまたはそれ以上を前記区域用のそれぞれの所定の閾値と比較し、もって前記心臓の1つまたはそれ以上の特性を決定するように操作可能となっている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記データ処理手段は、前記エネルギエンベロープの各々を滑らかにするように操作可能となっている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記エネルギエンベロープの各々は、シャノンのエネルギエンベロープである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記データ処理手段は、収縮領域用および拡張領域用にエネルギエンベロープを決定するように操作可能となっている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記データ処理手段は、収縮領域および拡張領域の各々内の複数の領域用にエネルギエンベロープを決定するように操作可能となっている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記データ処理手段は、収縮領域内の3つの領域用および拡張領域内の3つの領域用にエネルギエンベロープを決定するように操作可能となっている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記信号は音信号である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
  11. 前記データ処理手段は、ユーザにユーザ入力を促すための且つユーザ入力を受け取るための手段を含み、診断を形成することができない場合に前記ユーザにユーザ入力を促すように操作可能であり、前記ユーザ入力は前記心臓信号のユーザ解釈を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 生理的な信号を分析するための装置であって、
    前記信号を収集するためのデテクタと、
    データ処理手段と、
    データ出力手段と
    を備え、
    前記データ処理手段が、
    前記信号を受け取り、
    前記信号のクラスター分析を実行して1つまたはそれ以上特徴を識別し、
    前記特徴の1つまたはそれ以上によって規定される複数の領域の各々用にエネルギエンベロープを決定し、
    前記エネルギエンベロープの各々の区域を決定し、且つ、
    少なくとも前記区域を組み込む分析によって前記信号の1つまたはそれ以上の特徴の各々の分類を形成するためのものであり、
    前記データ出力手段が、前記分類を表示するためのものであり、
    1つまたはそれ以上の生理的な特性を決定することができるようになっている装置。
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