JP2008533149A - 医薬用製剤のための生体適合性ポリマー化合物 - Google Patents
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Abstract
式、
(式中、Zは−C(O)R1であり、各R1はカルボニル、オキシ、チオ、および/または窒素で任意に置換された1〜18個の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖または環式アルキル、アルコキシ、またはアリールから独立して選択され、各R2は水素または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素から独立して選択され、Xは−OR1と、−SR1と、−N(R1)2と、酸素、窒素、または硫黄で終結する二価または三価の頭部基とよりなる群から選択され、yは1以上3以下である)で表される生体適合性ポリマーの安定性は、−OH末端基不純物、すなわちZが−C(O)R1でなく−Hであり、および/またはXが−OR1と、−SR1と、−N(R1)2と、または−O−、−N−、または−S−で終結する二価または三価の頭部基でなく−OHである不純物が、各100個の意図される生体適合性ポリマー分子あたり10個以下の−OH末端基があるような低レベルである組成物を提供することによって増強される。
(式中、Zは−C(O)R1であり、各R1はカルボニル、オキシ、チオ、および/または窒素で任意に置換された1〜18個の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖または環式アルキル、アルコキシ、またはアリールから独立して選択され、各R2は水素または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素から独立して選択され、Xは−OR1と、−SR1と、−N(R1)2と、酸素、窒素、または硫黄で終結する二価または三価の頭部基とよりなる群から選択され、yは1以上3以下である)で表される生体適合性ポリマーの安定性は、−OH末端基不純物、すなわちZが−C(O)R1でなく−Hであり、および/またはXが−OR1と、−SR1と、−N(R1)2と、または−O−、−N−、または−S−で終結する二価または三価の頭部基でなく−OHである不純物が、各100個の意図される生体適合性ポリマー分子あたり10個以下の−OH末端基があるような低レベルである組成物を提供することによって増強される。
Description
本出願は、その内容全体を参照によって本明細書に援用する2005年3月14日に出願された米国仮特許出願第60/661370号明細書の優先権の利益を主張する。
本発明は、医薬用製剤のための生体適合性ポリマー化合物の使用に関する。
生分解性ポリマーについては、薬剤徐放を提供する上でのそれらの使用について長きにわたって調査されており、また生分解性医療品を作るためにも使用されている。例えば選ばれたヒドロキシカルボン酸またはそれらの誘導体(例えば乳酸、グリコール酸、p−ジオキサノンなど)のポリマーエステルは、ヒト身体中で高度に生体適合性であり生分解性であることが知られている。このようなポリマーはそれらの構成ヒドロキシカルボン酸に分解し、それは典型的に数週間から数年にわたる期間をかけて代謝されて身体から排除される。したがってこのタイプの化合物は、分解性縫合糸、予形成移植片、および徐放マトリックスなどに利用されている。
この生体適合性により、乳酸(OLA)に由来するものなどのポリマーおよびその誘導体は定量吸入器(MDI)のための賦形剤およびその他の医薬用途として使用されている。例えば米国特許第5,569,450号明細書および米国特許第6,416,742号明細書を参照されたい。したがって安定した生体適合性ポリマー製剤による医薬組成物、ならびにこのような生体適合性ポリマーおよび医薬組成物を製造する方法を提供することが望ましい。
オリゴ乳酸などの多くの生体適合性ポリマーは、MDIなどの医薬用製剤中で安定性の損失を被ることができることが判明した。これはおそらく、このような化合物が生理学的条件下で分解するように設計されているという事実のためであろう。しかし下述の式に従った生体適合性ポリマー組成物が、カルボン酸および/またはヒドロキシル末端基を有する残留生体適合性ポリマー不純物量を低下させることで、顕著により安定化されることもまた判明した。
このようにして本発明は、望ましい安定性特性を有し、薬剤送達において有用な生体適合性ポリマー、方法、処理、組成物、および/または医薬用製剤を提供できる。それらはとりわけ薬剤可溶化、化学的安定化、および薬剤粒子懸濁液分散のため、ならびに例えば局所、移植可能、および吸入システムをはじめとする薬物送達系によって薬剤徐放を提供するために有用であり得る。
生体適合性ポリマー、方法、処理、組成物、および/または医薬用製剤の多くは、特に定量吸入器からの吸入によるものなどの経鼻および/または経口吸入薬剤送達のために有用である。それらはまた、乾燥粉末吸入器(DPI)製剤中で安定化またはキャリアマトリックスとして、およびヒドロフルオロアルカン(HFA)製剤中で懸濁助剤としても使用できる。
一実施態様では、本発明は、薬剤と、
式、
(式中、
Zは−C(O)R1であり、
各R1はカルボニル、オキシ、チオ、および/または窒素で任意に置換された1〜18個の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖または環式アルキル、アルコキシ、またはアリールから独立して選択され、
各R2は水素または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素から独立して選択され、
Xは−OR1と、−SR1と、−N(R1)2と、酸素、窒素、または硫黄で終結する二価または三価の頭部基とよりなる群から選択され、
yは1以上3以下である)で表され、
Zが−Hであり、および/またはXが−OHである−OH末端基不純物が、各100個の生体適合性ポリマー分子あたり10個以下の−OH末端基があるような低レベルである、生体適合性ポリマーと
を含んでなる、医薬用製剤を提供する。
式、
Zは−C(O)R1であり、
各R1はカルボニル、オキシ、チオ、および/または窒素で任意に置換された1〜18個の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖または環式アルキル、アルコキシ、またはアリールから独立して選択され、
各R2は水素または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素から独立して選択され、
Xは−OR1と、−SR1と、−N(R1)2と、酸素、窒素、または硫黄で終結する二価または三価の頭部基とよりなる群から選択され、
yは1以上3以下である)で表され、
Zが−Hであり、および/またはXが−OHである−OH末端基不純物が、各100個の生体適合性ポリマー分子あたり10個以下の−OH末端基があるような低レベルである、生体適合性ポリマーと
を含んでなる、医薬用製剤を提供する。
前述の実施態様の一態様では、R1はアルキルである。
前述の実施態様の一態様では、R1はメチルである。
前述の実施態様の一態様では、yは2である。
yが2である前述の実施態様の一態様では、Xは−NHCH2CH2NH−である。
前述の実施態様の一態様では、Zが−Hでありおよび/またはXが−OHである−OH末端基不純物が、各100個の生体適合性ポリマー分子あたり1個以下の−OH末端基があるような低レベルである。
前述の実施態様の一態様では、Zが−Hである−OH末端基不純物が、各100個の生体適合性ポリマー分子あたり1個以下の−OH末端基があるような低レベルである。
前述の実施態様の一態様では、Xが−OHである−OH末端基不純物が、各100個の生体適合性ポリマー分子あたり1個以下の−OH末端基があるような低レベルである。
これは、各100個の生体適合性ポリマー分子あたり10個をかなり超える−OH末端基不純物を有する以前のこのタイプの生体適合性ポリマー組成物とは、対照的である。
一実施態様では、本発明は、広範にオリゴ乳酸およびその誘導体(OLA)として記述される、比較的低分子量の生体適合性ポリマー化合物のファミリーの特定メンバーの使用に関する。これらの特定のOLAは、制御された多分散性および制御された不純物レベルを有することが多い。OLAは単一化学物質でなく、事実上広範な数平均分子量のオリゴマーの集まりであることが多い。N,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドとして述べられる特定のOLAは、特に有益な特性を提供できる。ここで開示する生体適合性ポリマーは、(例えばDPI、注射用における)希釈剤およびマトリックス形成化合物粉末としての使用、または1,1,1,2−テトラフルオロエタン(噴霧剤134a、HFC−134a、またはHFA−134aとも称される)および1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(噴霧剤227、HFC−227、またはHFA−227とも称される)送達系における懸濁助剤としての使用をはじめとする、広い範囲への応用を可能にできる。意外にも不純物レベルが低いこれらのN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドは、以前開示されたオリゴ乳酸組成物よりも優れた安定性を示す。この安定性は、固体状態およびHFA製剤の双方において観察される。これらのOLAは、周囲条件に長期間曝露した際に安定であることができる。この安定性増大によって、その他のOLAでは望ましくなかったかもしれない用途におけるそれらの使用が可能になる。さらに医薬用製剤におけるN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドの使用は、MDI用途においてかなり有用であることができる。
いかなる特定の理論または機序による制限も意図されないが、安定性の一因は、エチレンジアミンコアによる、組成物のヒドロキシ基のアセチル化の程度、および酸官能性誘導体化の程度の改善にあると仮定される。オリゴマー末端基の完全な官能性付与が、不安定な製剤をもたらし得るOLAエステル結合の加水分解可能性を最小化すると仮定される。
一実施態様では、本発明は、薬剤と、
式、
で表され、
L−乳酸に由来する少なくとも1つの単位およびD−乳酸に由来する少なくとも1つの単位を含有し、
mおよびnの平均値が独立して6〜25であり、ヒドロキシまたはカルボン酸官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物が、各100分子の生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドあたり5個以下の−OH末端基があるような低レベルである、生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドと
を含んでなる、医薬用製剤を提供する。
式、
L−乳酸に由来する少なくとも1つの単位およびD−乳酸に由来する少なくとも1つの単位を含有し、
mおよびnの平均値が独立して6〜25であり、ヒドロキシまたはカルボン酸官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物が、各100分子の生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドあたり5個以下の−OH末端基があるような低レベルである、生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドと
を含んでなる、医薬用製剤を提供する。
一実施態様では、nの平均値は独立して8〜11である。
一実施態様では、nの平均値は独立して11〜25である。
一実施態様では、医薬用製剤は噴霧剤をさらに含んでなる。噴霧剤は1,1,1,2−テトラフルオロエタンおよび/または1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンを含んでもよい。
一実施態様では、生体適合性ポリマーは、D,L−乳酸に由来する単位を含んでなる。
一実施態様では、生体適合性ポリマーの立体中心の少なくとも半分はL−乳酸に由来する。
一実施態様では、生体適合性ポリマーの立体中心の少なくとも半分はD−乳酸に由来する。
一実施態様では、ヒドロキシ官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物が、各100分子の生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドあたり1個以下の−OH末端基があるような低レベルである。
一実施態様では、カルボン酸官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物が、各100分子の生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドあたり1個以下の−OH末端基があるような低レベルである。
一実施態様では、ヒドロキシまたはカルボン酸官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物が、各100分子の生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドあたり1個以下の−OH末端基があるような低レベルである。
一実施態様では、生体適合性ポリマーの多分散性は1.5以下である。
一実施態様では、生体適合性ポリマーの数平均相対分子質量は1200を超える。
一実施態様では、生体適合性ポリマーのMn/P比は少なくとも900である。
一実施態様では、生体適合性ポリマーは縮合重合によって合成される。
一実施態様では、医薬用製剤は金属ベースの触媒を含まない。
一実施態様では、薬剤は溶液中にある。
一実施態様では、薬剤は懸濁液中にある。
一実施態様では、本発明は前述の実施態様のいずれか1つに記載の製剤を含む定量吸入器を提供する。
一実施態様では、本発明は前述の実施態様のいずれか1つに記載の製剤を含有する粉末を提供する。
一実施態様では、本発明は前述の実施態様のいずれか1つに記載の製剤を含む乾燥粉末吸入器を提供する。
一実施態様では、本発明は、前述の実施態様のいずれか1つに記載の製剤を調製するステップと、製剤を薬物送達系において使用するステップとを含んでなる、薬物送達系内で使用するための医薬用製剤を安定化する方法を提供する。
一実施態様では、本発明は(i)前述の実施態様のいずれか1つに記載の製剤を提供するステップと、(ii)前記製剤を動物に投与するステップとを含んでなる、前記動物において薬剤によって治療できる病状を治療する方法を提供する。
一実施態様では、本発明は、
薬剤と、
各オリゴ乳酸鎖中に8〜11個の平均反復単位数があり、
N,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドの多分散性が1.5以下であり、
ヒドロキシまたはカルボン酸官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物が、各100分子の生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドあたり5個以下の−OH末端基があるような低レベルである、生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドと
を含んでなる、医薬用製剤を提供する。
薬剤と、
各オリゴ乳酸鎖中に8〜11個の平均反復単位数があり、
N,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドの多分散性が1.5以下であり、
ヒドロキシまたはカルボン酸官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物が、各100分子の生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドあたり5個以下の−OH末端基があるような低レベルである、生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドと
を含んでなる、医薬用製剤を提供する。
ここでの用法では、特定の前駆物質「に由来する」鎖は必ずしも前駆物質から調製されなくてもよく、むしろこの用語は、形式上前駆物質の縮合によって得られる構造を有する鎖を指示するのに使用される。
特に断りのない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される、量、比率、および成分や反応条件の数値的特性などを表す全ての数は、全ての場合に「約」という用語で修飾されるものと理解される。
全ての部、百分率、比率などは、ここでは特に断りのない限り重量を基準とする。
ここでの用法では、1つの(「a」)または1つの(「an」)またはその(「the」)は、「1つ以上」の列挙された要素を意味するために「少なくとも1つ」と同義的に使用される。また特定範囲に対する「間」という用語は、範囲の終点を含むことが意図される(例えば「8〜11の間」は、8と11との双方を9および10とともに含む)。
「乳酸」という用語は、「D」、「L」、または「DL」という接頭辞なしで使用される場合、特定の立体化学のない乳酸の分子または分子混合物を指す。
「DL−乳酸」という用語は、D−乳酸とL−乳酸のラセミまたは1:1混合物を指す。
「ポリマー」および「ポリマー性」という用語は、特に断りのない限り、重合反応(例えば縮合または開環重合)によって形成される少なくとも3つ以上のモノマー構造単位の鎖を有する、ホモポリマーおよびブロック/ランダム共重合体を広く含むことが意図される。「オリゴマー」および「オリゴマー性」という用語は、低分子量ポリマーのサブセットを指すのに使用される。
「生体適合性ポリマー」とは、一般に身体内に入れた場合に、顕著な有害反応(例えば有毒または抗原応答)を引き起こすことなく許容されるポリマーを指す。
「生分解性ポリマー」とは、生物学的条件下で分解するポリマーを指す。
「生物学的半減期」とは、材料の質量の半分が生体内の元の部位から消失する所要時間を指す。
「多分散性」とは、特定のオリゴマーまたはポリマー化合物の重量平均の数平均分子量に対する比率を指す。
「Mn/P」とは、特定のオリゴマーまたはポリマー化合物の数平均分子量の、前記特定化合物の多分散性に対する比率を指す。
上記の本発明の要約は、開示される各実施態様または本発明の各実行について述べることを意図しない。続く説明は、例証的な実施態様をより詳しく例証する。本明細書全体にわたり数カ所で、実施例一覧を通じてガイダンスが提供され、その実施例は様々な組み合わせで使用できる。各例で、列記された一覧は代表的な群としてのみ役立ち、排他的一覧として解釈すべきではない。
本発明は、薬剤および生体適合性ポリマー化合物を含有する医薬用製剤を提供する。それらは固形物、半固体、または液体であることができる。製剤は、例えば局所噴霧式投与などのその他の経路(例えばバッカル、経皮)による送達のために作ることもできるが、好ましい製剤は経鼻および/または経口吸入によって送達される。さらに乾燥粉末、微小球、ロッド、ピンなどの安定した予形成固体対象物を形成できる組成物(例えば低い多分散性および/または医療用塩生体適合性ポリマーから作られたもの)を注射、人工移植またはその他の適切な方法、ならびに経鼻および/または経口吸入による送達用に作ることができる。
以下で考察するように、医薬用製剤は、多様な薬剤、生体適合性ポリマー、噴霧剤、補助溶剤、およびその他の成分から作られてもよい。本発明によって提供される利点としてとりわけ、生体適合性ポリマーは、低多分散性のために増強された物理的および生分解特性を有し、可溶化および/または化学安定化助剤として機能し、徐放を提供し、および/または対イオンとして作用して医薬用塩を形成するかもしれない。
薬剤
本発明に従った医薬用製剤は、製剤中に分散または溶解された薬剤(薬剤の組み合わせを含めた)を治療的有効量(すなわち所望の条件、経路、および投与様式に適した量)で含有する。ここでの用法では、「薬剤」という用語にはその同等物である「生活性剤」および「薬物」が含まれ、疾患の診断、治療、緩和、処置または予防における使用、または身体構造または機能に影響を与えることが意図される物質を含むという、その最も広い意味を有することが意図される。医薬用製剤の投与は、あらゆる動物でできる。薬剤は、中性またはイオン性であることができる。好ましくはそれらは経鼻および/または経口吸入に適する。気管支拡張をもたらし、喘息および慢性閉塞性肺疾患などの病状を処置するための気道および/または肺への送達は、好ましくは経口吸入による。代案としては、鼻炎またはアレルギー性鼻炎などの病状を処置するために、送達は好ましくは経鼻吸入による。
本発明に従った医薬用製剤は、製剤中に分散または溶解された薬剤(薬剤の組み合わせを含めた)を治療的有効量(すなわち所望の条件、経路、および投与様式に適した量)で含有する。ここでの用法では、「薬剤」という用語にはその同等物である「生活性剤」および「薬物」が含まれ、疾患の診断、治療、緩和、処置または予防における使用、または身体構造または機能に影響を与えることが意図される物質を含むという、その最も広い意味を有することが意図される。医薬用製剤の投与は、あらゆる動物でできる。薬剤は、中性またはイオン性であることができる。好ましくはそれらは経鼻および/または経口吸入に適する。気管支拡張をもたらし、喘息および慢性閉塞性肺疾患などの病状を処置するための気道および/または肺への送達は、好ましくは経口吸入による。代案としては、鼻炎またはアレルギー性鼻炎などの病状を処置するために、送達は好ましくは経鼻吸入による。
適切な薬剤としては、例えば抗アレルギー剤、鎮痛剤、気管支拡張剤、抗ヒスタミン、抗ウイルス剤、鎮咳薬、狭心症製剤、抗生物質、抗炎症剤、免疫調節剤、5−リポキシゲナーゼ阻害剤、ロイコトリエン拮抗薬、ホスホリパーゼA2阻害剤、リン酸ジエステラーゼIV阻害剤、ペプチド、タンパク質、ステロイド、およびワクチン製剤が挙げられる。好ましい薬剤の群としては、アドレナリン、アルブテロール、アトロピン、ベクロメタゾンジプロピオネート、ブデソニド、ブチキソコートプロピオネート、クレマスチン、クロモリン、エピネフリン、エフェドリン、フェンタニル、フルニソリド、フルチカソン、フォルモテロール、臭化イプラトロピウム、イソプロテレノール、リドカイン、モルフィン、ネドクロミル、ペンタミジンイソエチオナート、ピルブテロール、プレドニゾロン、サルメテロール、テルブタリン、テトラサイクリン、4−アミノ−α,α,2−トリメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノール、2,5−ジエチル−10−オキソ−1,2,4−トリアゾロ[1,5−c]ピリミド[5,4−b][1,4]チアジン、1−(1−エチルプロピル)−1−ヒドロキシ−3−フェニル尿素、およびその薬学的に許容可能な塩および溶媒和化合物、およびそれらの混合物が挙げられる。
経鼻および/または経口吸入のためには、薬剤が溶液中で化学的に安定状態にある製剤が一般に好ましい。しかし懸濁液を使用するならば、好ましくは薬剤は超微粉砕される(すなわち数μm程度の直径を有する粒子の形態)。一態様では、治療的に効果的な薬剤画分(典型的に約90%以上)は、500μm未満、50μm未満、または約5μm未満の直径を有する粒子の形態である。これらの粒度はまた、乾燥粉末吸入器内で使用される製剤(薬剤および生体適合性ポリマー)にも当てはまる。これにより気道および/または肺内に薬剤を確実に吸入できるようになる。経鼻吸入には、このような制限が必ずしも存在しないことが認識されるであろう。
一実施態様では、本発明に従った医薬用製剤は、薬剤をエアロゾルとして投与できるような量および形態で、薬剤を提供する。より好ましくはこのような用途では、薬剤は、定量用量バルブなどの従来のバルブがある従来のエアロゾルキャニスターからの1回の用量で、薬剤がその所望の治療効果を生じることができるような量で存在する。ここでの用法では、薬剤「量」は、量または濃度に関して言及することができる。薬剤の治療的有効量は、特定薬剤の効力、製剤投与経路、製剤投与様式、および製剤を投与するために使用される機械システムなどの多様な要因に従って変動できる。特定の薬剤の治療的有効量は、当業者によって、このような要因を考慮して選択されることができる。一般に治療的有効量は、製剤を含有する噴霧剤については、100部の医薬用製剤を基準にして約0.02〜約2質量部である。
一実施態様では、本発明に従った医薬用製剤は、乾燥粉末吸入器で使用するための微粒子医薬用製剤として薬剤が投与できるような量および形態で、薬剤を提供する。一般に治療的有効量は、100部の乾燥粉末医薬用製剤を基準にして約0.02〜約99質量部である。
生体適合性ポリマー中の各鎖または鎖群は、一端で末端基Z(式中、Zは−C(O)R1である)によってキャッピングされる。各R1は、カルボニル、オキシ、チオ、または窒素で任意に置換された1〜18個の炭素原子を有する、直鎖、分枝鎖または環式アルキル、アルコキシ、またはアリールから独立して選択される。yが1を超える一実施態様では、各鎖上のR1置換基は等しい。R1の適切な例としては、1〜18個の炭素原子を有する非置換アルキル、アルコキシ、またはアリール、好ましくはメチルまたはエチル、そして最も好ましくはメチルが挙げられる。
末端基の選択は、製剤中でまたは生物学的にポリマーの性能を修正するかもしれない。調節上のそして生物学的理由から、生体適合性ポリマーの複雑性を最小化することが好ましい。しかし物理的および化学的理由から、安定性増大、噴霧剤溶解性(例えばヒドロフルオロカーボン中での)、水親和性/溶解性、薬剤との相互作用などに関して、生体適合性ポリマーを修正することが好ましいかもしれない。このようなパラメーターは、薬剤放出速度に影響することが多い。ここで述べられる好ましい生体適合性ポリマーは、有機カルボニル基で、およびより好ましくはアセチル基でキャッピングされた少なくとも1つの鎖を含有する。アシル化は生体適合性ポリマーの安定性を顕著に増強し、親水性および水溶性を低下できる。
各R2は、水素、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素から独立して選択される。単位鎖中の各R2は同一であってもよく、例えば鎖中の各R2はメチルであってもよい(したがって乳酸に由来する)。代案としては、2つ以上の別々のR2が鎖中に存在してもよい。例えば鎖は、R2がメチルと水素である単位の混合物を含有してもよい(したがって乳酸とグリコール酸との混合物に由来する)。単位混合物は、ランダムな順序、またはブロックまたは交互構造などの規則正しい順序で各鎖中に存在してもよい。yが2以上の一実施態様では、各鎖上のR2置換基の分布は等しい。一実施態様ではR2はメチルである。
生体適合性ポリマー中の各鎖または鎖群は、一端で頭部基Xによってキャッピングまたは架橋される。頭部基Xの適切な例は、−OR1と、−SR1と、−N(R1)2と、−O−、−N−、または−Sで終結する二価のまたは三価の頭部基とよりなる群から選択される。
鎖は、水素結合できる水素原子を含有しない一価、二価、または多価の有機部分によってキャッピングされてもよい(キャッピング基の各原子価は、独立して鎖に結合する)。鎖はまた、イオン基、または水素結合できる水素原子を含有しない基のいずれかから選択される一価、二価、または多価の基によって、一端または両端でキャッピングされてもよい。このような基は必ずしも化合物を終結しなくてもよく、むしろそれらは鎖を架橋でき、yが2以上の場合がそうである。yが1に等しい場合、鎖は典型的に一価の頭部基によってキャッピングされる。yが2以上の場合、2つ以上の鎖は二価または多価の頭部基によって架橋される。一実施態様ではyは1以上3以下である。一実施態様ではyは2である。
水素結合できる水素原子を含有しない基の例としては、アセチルなどの有機カルボニル基およびエトキシなどのアルコキシ基が挙げられる。イオン基の例としては、四級アンモニウム基、スルホネート塩、カルボン酸塩などが挙げられる。水素結合できる基の例としては、鎖のヘテロ原子末端に結合する場合は水素と、ならびに酸官能基と、アミドと、カルバメートと、アミノ、ヒドロキシル、チオール、アミノアルキル、アルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルアミノ、糖残基などの基とが挙げられる。このような末端基はよく知られており、当業者によって容易に選択されることができ、例えばその開示を参照によってここに援用する、米国特許第5,569,450号明細書および米国特許第6,042,811号明細書で開示される。一実施態様では、不良求核剤であり、および/または生体適合性化合物の分解を触媒するのに十分な酸性度を欠く、末端基が選択されてもよい。
好ましい生体適合性化合物は、縮合−タイプホモポリマーまたはブロックまたはランダム共重合体を含んでなる。一実施態様では、化合物は、式、
のN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドを含んでなる。
式(IまたはII)内の単位の鎖は、前駆物質ヒドロキシ酸に由来することができる。ここでの用法では、特定の前駆物質「に由来する」鎖は、必ずしも前駆物質から調製されなくてもよく、むしろこの用語は、前駆物質の縮合によって形式上得られる構造を有する鎖を指示するのに使用される。例えば式Iの単位の鎖は、典型的に乳酸縮合物単位と称することができるが、これらは必ずしも乳酸の縮合によって調製されなくてもよい。むしろこの用語は、原則として乳酸の縮合反応によって得られる構造を有する鎖を指示するのに使用される。前駆ヒドロキシ酸は、ヒドロキシカルボン酸などのあらゆるヒドロキシ酸であることができ、または存在する場合は、対応するラクトンまたは環式炭酸であることができる。適切なラクトンとしては、L−ラクチド、D−ラクチド、またはそのあらゆる組み合わせが挙げられる。
前駆物質ヒドロキシ酸は、L−乳酸とD−乳酸の混合物であることが好ましい。一実施態様では、前駆物質ヒドロキシ酸はDL−乳酸である。単位鎖は、1000:1、100:1、10:1、1:1、1:10、1:100、または1:1000にわたる、あらゆる比率のD−乳酸およびL−乳酸に由来する単位を含有してもよい。式Iの単位鎖中のD−乳酸およびL−乳酸に由来する単位の好ましい比率は1:1である。DL形態は、その非晶質の性質と、例えばHFC134aおよび227などのヒドロフルオロカーボン噴霧剤中における溶解性増強のためにいくつかの利点を有する。L形態はまた、ヒト身体に内在性であることからも有利である。
当業者は、投与様式、代謝の容易さ、溶解性または分散性、結晶化度、構造的な均質性、分子量、医薬用製剤中で使用されるその他の構成要素などの要因を考慮して、生体適合性ポリマー鎖中への包含のために単位を選択できる。鎖は、形式上、L−乳酸およびD−乳酸単位のあらゆる組み合わせに由来することができる。鎖は、L−乳酸およびD−乳酸に由来できるあらゆる単位配列を有する。L−およびD−異性体に由来する単位配列はランダムであることができ、または部分的または全体的鎖長にわたり、単一異性体の連続配列を有することができる。配列はまた、L−およびD−乳酸単位の双方に由来する単位を含んでなる反復構造を有してもよい。yが2以上の実施態様では、生体適合性化合物中の単位の各配列は、異なる異性体組成物を有してもよい。
好ましくは、ここで述べられる生体適合性ポリマー化合物はまた、生分解性でもある。ここでの用法では、「生体適合性」ポリマーまたは化合物とは、一般に、それが身体中で分解するか、長期間残留するか、または全部排出されるかどうかに関わらず、身体中で顕著な有害反応(例えば毒性または抗原応答)を引き起こさないものである。「生分解性」ポリマーまたは化合物は、生物学的条件下で比較的容易に分解するものである。典型的に生分解は、最初に加水分解(すなわちポリマーのより小型の分子への加水分解)を手段として起きる。
ここで述べられる生体適合性化合物は、多種多様な分子量を有することができる。典型的に、それらは約5000以下の数平均分子量を有するべきである。ここで使用される生体適合性ポリマーの特定の実施態様および目的次第で、ここで述べられる化合物は、各単位鎖あたり少なくとも約1000、少なくとも約1200、または少なくとも2000の数平均分子量を有してもよい。生体適合性ポリマーは、通常、少なくとも6、少なくとも11、または少なくとも20単位の好ましい鎖長、またはnの平均値を有するであろう。nの平均値は3〜70から独立して選択され、6〜25であることが多く、3〜25であることもある。一態様では、nの平均値は8〜11から独立して選択される。別の態様では、nの平均値は、11〜25から独立して選択される。一実施態様では、yが2以上の場合にnの値は等しい。
いくつかの実施態様では、例えばポリマーが、肺などの体組織への送達時に迅速に溶解せず、むしろ所望の時間をかけて分解するように、化合物が実質的に水溶性ポリマーを含まないことが好ましい。一般に8個未満の反復単位を有するポリマーは水溶性の傾向があり、一方、8個以上の反復単位を有するポリマーは比較的不溶性の傾向があるが、正確な鎖長は、もちろん反復単位の性質および鎖末端キャッピング単位の性質によって変動する。
当業者によって理解されるように、使用される分子量の選択に大きく影響できる、特定のポリマータイプ、エンドキャップ基、およびその他の成分(噴霧剤、賦形剤など)の存在およびタイプなどの多くの要因があるので、これらの様々な好ましい分子量および鎖長は、必然的に単なる一般指針である。
ポリマーは鎖長分布を有することがよく知られている。本発明の特に好ましい実施態様は狭い範囲の鎖長を有することで、比較的狭い分子量分布、すなわち低多分散性を有する生体適合性ポリマーを提供する。当業者は、化合物の溶解度、バルク物理特性、生物学的適合性および分解、製剤加工性、および性能要因(例えば可溶化能力、薬剤放出速度制御、貯蔵寿命、用量再現性など)に基づいて、所定の用途に好ましい特定の分布を認識するであろう。
本発明の特定の実施態様では、適切な生体適合性ポリマーは、好ましくは比較的狭い分子量分布を有する。一般にこのような実施態様では、多分散性(すなわち重量平均の数平均分子量に対する比率)は、約1.8未満または約1.5未満である。これは特に、より高い分子量ポリマーを使用する特定の徐放製剤に当てはまる。いくつかの実施態様では、多分散性は好ましくは約1.4未満である。固体形態の組成物の物理特性を改善するため、例えばエアロゾル噴霧剤中での溶解性を増強するため、または最適化された生分解の速度を有する材料を提供するためには、比較的狭い分子量分布が望ましいかもしれない。特定の用途では、これは適切な薬剤放出速度、および貯蔵寿命、およびそのバルク形態における取り扱い特性の改善をもたらす。
当業者はこれらのパラメーターが、使用される各モノマーによって変動することを認識するであろう。例えば通常の多分散性のポリ−DL−乳酸を肺送達用製剤中で使用する場合、ポリマーの数平均分子量は約1800以下であることが好ましい。さもなければ投与の頻度によって、存在するより高い分子量の構成要素は肺に蓄積することがある。しかし狭い分子量範囲のポリ−DL−乳酸(すなわち約1.15未満の多分散性を有するもの)を使用する場合、好ましい数平均分子量は、好ましくは約2000以下、およびより好ましくはほとんどの用途で約1600以下である。一般には、所望の放出速度と並んで、送達に際してポリマーマトリックス内への適切な薬剤組み込みをなおも提供する、最低分子量の生体適合性ポリマーを使用することが望ましい。
特定の実施態様では、化合物を含んでなる単位鎖が十分に大型で(すなわち大きな数平均分子量を有する)、かつ比較的狭い分子量分布(すなわち多分散性)を有することが望ましい。特定の実施態様では、これらの望ましい特性の測定を数平均分子量の多分散性に対する比率として表現できる。これらの実施態様では、比率(Mn/P)は少なくとも900、少なくとも1200または少なくとも2000であることが所望される。いくつかの実施態様では、比率(Mn/P)は2500以下であることが所望される。当業者は、化合物の溶解性、バルク物理特性、生物学的適合性および分解、製剤加工性、および性能要素(例えば可溶化能力、薬剤放出速度制御、貯蔵寿命、用量再現性など)に基づいて、所定用途に対してどの分布が好ましいかを認識するであろう。
既に述べたように、本発明の生体適合性ポリマーは生分解性であることが一般に好ましい。典型的に、このようなポリマーは約10日未満、頻繁には約4日未満、時に約2日未満、稀に約1日未満の生物学的半減期(例えば肺中で)を有するように、十分に生分解性である。本発明の特定の実施態様では、生体適合性ポリマーは、それらを含有する医薬用製剤が、約7日未満の生物学的半減期を有するように、使用時に十分に生分解性である。一実施態様では、吸入できる製剤の生物学的半減期は、約2日未満(頻繁には約1日未満、時に約12時間未満、稀に約6時間未満)であってもよい。ここでの用法では、「生物学的半減期」とは、生体内の元の部位から材料の質量の半分が消滅するのに必要な時間である。
したがってここで述べられる特定の好ましい化合物を薬剤と組み合わせて、例えば分散体または乾燥粉末の形態であることができる、迅速に分解する形態学的に保存安定なポリマーマトリックスを形成できる。このような生体適合性ポリマーは、好ましくはDL−乳酸などのα−ヒドロキシカルボン酸に由来する単位の直鎖を有するホモポリマーであり、好ましくは約1.45未満の多分散性を有する。
生体適合性ポリマーの最適量は、その性質、それが製剤中でどのような役割を果たすか、そしてそれと共に使用される薬剤の性質に左右される。エアロゾル製剤の実用的な上限は、ポリマーの溶解性に基づく。個々の生体適合性ポリマーの溶解性レベルは、ポリマーの分子量と多分散性、ならびに反復単位と末端基の化学性質の関数である。一般に、(所定の分子量で)ポリヒドロキシカルボン酸の溶解性は、それらの結晶化傾向が減少するにつれて増大する。例えば鎖でDおよびL異性体の比率が1:1に近づくにつれて、所定の化合物の溶解性は一般に増大する。
MDIなどの噴霧剤ベースのエアロゾル製剤では、生体適合性ポリマーは、100部の医薬用製剤を基準にして約0.01部〜約25質量部、好ましくは100部の医薬用製剤を基準にして約0.1部〜約10質量部、用途によっては好ましくは100部の医薬用製剤を基準にして約1部〜約5質量部の量で、溶解形態で存在してもよい。
一実施態様では、生体適合性ポリマーは、100部の医薬用製剤を基準にして約0.2質量部〜約99.9質量部、好ましくは100部の医薬用製剤を基準にして約50質量部〜約98質量部の量で、乾燥粉末吸入器中などに固体形態で存在してもよい。
化合物の生成法
一実施態様では、本発明は、例えば約1200を超える数平均分子量、および顕著に低下した多分散性(例えば約1.8未満、および好ましくは約1.5未満)を有するポリマー化合物(例えばN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミド)を生成する方法を提供する。方法は、縮合によって乳酸を重合するステップと、それに続いてキャッピング基によってポリマーのヒドロキシル末端をキャッピングするステップとを含んでなる。このキャッピング基はアセチル基であることが多い。次に縮合およびアミドの形成を通じて、エチレンジアミンとオリゴ乳酸をカップリングできる。
一実施態様では、本発明は、例えば約1200を超える数平均分子量、および顕著に低下した多分散性(例えば約1.8未満、および好ましくは約1.5未満)を有するポリマー化合物(例えばN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミド)を生成する方法を提供する。方法は、縮合によって乳酸を重合するステップと、それに続いてキャッピング基によってポリマーのヒドロキシル末端をキャッピングするステップとを含んでなる。このキャッピング基はアセチル基であることが多い。次に縮合およびアミドの形成を通じて、エチレンジアミンとオリゴ乳酸をカップリングできる。
一実施態様では、本発明は、式Iのポリマー化合物を生成する方法を提供する。方法は、縮合によってα−ヒドロキシ酸を重合するステップと、それに続いてキャッピング基によってポリマーのヒドロキシル末端をキャッピングするステップとを含んでなる。このキャッピング基はアセチル基であることが多い。ポリα−ヒドロキシ酸のカルボキシル基は、上述のように頭部基、Xによって一端でキャッピングされ、または架橋される。例えば縮合によってエチレンジアミンとカルボキシル官能基をカップリングして、アミドの形成を提供できる。
これらの反応は溶液中で実施でき、妥当な場合、溶剤はまた製剤中で噴霧剤の役割もできる。噴霧剤の役割もできる好ましい溶剤としては、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(噴霧剤134a、HFC−134a、またはHFA−134aとも称される)および/または1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(噴霧剤227、HFC−227、またはHFA−227とも称される)が挙げられる。ポリマーを重合してキャッピングする適切な合成法の例は、その開示を参照によってここに援用する、カペッキ(Capecchi)らに付与された米国仮特許出願第60/533172号明細書「医薬組成物およびその調製方法(Medicinal Compositions and Method for the Preparation Thereof)」、およびベシュトルド(Bechtold)らに付与された米国仮特許出願第60/613063号明細書「医薬用エアロゾル製剤およびそのための成分を合成する方法(Medicinal Aerosol Formulations and Methods of Synthesizing Ingredients Therefor)」にある。
ポリマー縮合法は顕著な利点を提供する。生成物の予想外の優秀性に加えて、それはまたより高価で環境的不都合を呈し、残留汚染に起因する健康上の懸念を生じる金属ベースの触媒を利用するその他の重合に優る利点も提供する。
方法はまた、OH末端基のアシル化またはアセチル化の程度の改善、およびエチレンジアミンなどのキャッピングまたは架橋基による酸官能性の誘導体化の程度の改善も提供する。一態様では方法は、未反応オリゴ乳酸と、遊離ヒドロキシルを有するオリゴ乳酸誘導体のモル比が、調製されるN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミド量の10%未満、5%未満、または1%未満であるような完了の程度を提供する。一態様では、本方法はまた、未反応オリゴ乳酸と、遊離カルボン酸を有するオリゴ乳酸誘導体のモル比もまた、調製されるN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミド量の10%未満、5%未満、または1%未満であるような完了の程度も提供する。
一態様では、方法は、Zが−Hでありおよび/またはXが−OHである場合を除く、式Iによって特徴づけられる生体適合性ポリマー不純物の量を最小化する完了程度を提供する。Xが−OHである場合は、不純物はカルボン酸官能基を有するとしても述べられる。これらの不純物は、例えばZが−Hによって置換され、および/またはXが−OHである場合、未反応出発原料であってもよい。方法は、未反応の生体適合性ポリマー不純物量の調製される生体適合性ポリマーI量に対するモル比が10%以下、頻繁には5%以下、時に1%以下であるような完了程度を提供してもよい。方法は、Zが−Hで置換された未反応の生体適合性ポリマー不純物の量の、生体適合性ポリマーIの量に対するモル比が10%以下、頻繁に5%以下、時に1%以下であるような完了程度を提供してもよい。方法は、製剤中でXが−OHである未反応の生体適合性ポリマー不純物の量の、生体適合性ポリマーIの量に対するモル比が10%以下、頻繁に5%以下、時に1%以下であるような完了程度を提供してもよい。不純物の相対量の測定は、例えば核磁気共鳴(NMR)または液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)などの従来の分析的方法によって判定してもよい。
医薬用エアロゾル製剤
本発明の一実施態様は、噴霧剤、薬剤、および可溶性生体適合性ポリマーを含む医薬用エアロゾル製剤を提供する。このような医薬用製剤は、好ましくは経鼻および/または経口吸入に適する。それは、とりわけ、それらが定量吸入器から送達されると、経鼻および/または経口吸入に適したサイズの粒子を形成し、典型的にフィルムを形成しないことを意味する。これらの粒子は、製剤がエアロゾルバルブを出て噴霧剤が気化する際に自然発生的に形成される。したがって従来の手段によって、ここで述べられる生体適合性ポリマーを使用して予形成された徐放微粒子(例えば微小球)を作ってもよいが、本発明はまた、いかなる予形成された微粒子も要することなく、バルブ作動時に自然発生的にエアロゾルから徐放微粒子を自動的に発生させる方法も提供する。すなわち方法は、噴霧剤、および持続性の薬剤放出を提供するための医薬用製剤中に実質的に完全に可溶性の生体適合性ポリマー、および治療的に有効量で微粉化懸濁液として、または医薬用製剤中に実質的に完全に溶解させた薬剤を含んでなる構成要素を合わせて、医薬用エアロゾル製剤を調製するステップと、医薬用製剤をエアロゾルを発生できる装置(例えばバルブを装着したエアロゾルキャニスター、より好ましくは定量用量バルブを装着したエアロゾルキャニスター)に入れるステップと、装置を作動させて肺または鼻腔などの身体部位への送達に適した粒子を含んでなるエアロゾルを形成するステップとを含む。
本発明の一実施態様は、噴霧剤、薬剤、および可溶性生体適合性ポリマーを含む医薬用エアロゾル製剤を提供する。このような医薬用製剤は、好ましくは経鼻および/または経口吸入に適する。それは、とりわけ、それらが定量吸入器から送達されると、経鼻および/または経口吸入に適したサイズの粒子を形成し、典型的にフィルムを形成しないことを意味する。これらの粒子は、製剤がエアロゾルバルブを出て噴霧剤が気化する際に自然発生的に形成される。したがって従来の手段によって、ここで述べられる生体適合性ポリマーを使用して予形成された徐放微粒子(例えば微小球)を作ってもよいが、本発明はまた、いかなる予形成された微粒子も要することなく、バルブ作動時に自然発生的にエアロゾルから徐放微粒子を自動的に発生させる方法も提供する。すなわち方法は、噴霧剤、および持続性の薬剤放出を提供するための医薬用製剤中に実質的に完全に可溶性の生体適合性ポリマー、および治療的に有効量で微粉化懸濁液として、または医薬用製剤中に実質的に完全に溶解させた薬剤を含んでなる構成要素を合わせて、医薬用エアロゾル製剤を調製するステップと、医薬用製剤をエアロゾルを発生できる装置(例えばバルブを装着したエアロゾルキャニスター、より好ましくは定量用量バルブを装着したエアロゾルキャニスター)に入れるステップと、装置を作動させて肺または鼻腔などの身体部位への送達に適した粒子を含んでなるエアロゾルを形成するステップとを含む。
一実施態様では、エアロゾル製剤は徐放製剤であってもよく、すなわち薬剤を実質的に投与時に即座にではなく、長期にわたり(例えば約60分程度に短く、または数時間程度に長く、そして数日間または数ヶ月でもよい)放出するものであってもよい。典型的に特定サイズのポリマーマトリックスでは、徐放特性は、生体適合性ポリマーの性質と薬剤の性質によって定まる。それはまた、生体適合性ポリマーと薬剤との相対量によっても定まる。
徐放医薬用製剤は、噴霧剤および薬剤を有するが生体適合性ポリマーがない同様の製剤活性と比べて、薬剤の治療活性期間が増大するような量で生体適合性ポリマーを含んでもよい。好ましくはこの増大は少なくとも約1.5倍である。代案としては特定の実施態様では、徐放医薬用製剤は、生体適合性ポリマーの存在によって薬剤の治療活性期間が、少なくとも約30分、頻繁には少なくとも約2時間、時に少なくとも約6時間延長されるような量およびタイプで、生体適合性ポリマーを含んでもよい。エアロゾル製剤中で使用される場合、生体適合性ポリマーがない同様の製剤の直接比較は、生体適合性ポリマー不在時における調合の困難さのために、有意義でないかもしれないことが当業者によって理解される。したがって従来の分散剤および/または補助溶剤を医薬用製剤に添加して、所望の生物学的応答を得るのに必要なレベルで薬剤が存在する期間を比較するための吸入可能製剤を提供することが必要かもしれない。
所望の期間にわたる徐放を提供するのに十分な生体適合性ポリマーの量(薬剤に対する全質量)は、とりわけ薬剤形態に左右される。薬剤を微粉化粒子形態で(すなわち製剤中に分散して)含有するエアロゾル製剤の場合は、生体適合性ポリマー(好ましくは生分解性ポリマー)の量は、一般にエアロゾルバルブを出た後に、微粉化粒子周囲に実質的に完全な層またはコーティングを提供するのに十分である。この量は、典型的にこのようなポリマーが単に分散助剤として使用される場合に使用される量をかなり超える。それは少なくとも約1:1の生体適合性化合物と薬剤とのモル比であってもよい。時に生体適合性化合物と薬剤とのモル比は、モル濃度を基準にして約4:1を超える。代案としては重量基準で、それは少なくとも約1:1の生体適合性ポリマーと薬剤との比率であってもよい。頻繁には重量基準で、少なくとも約4:1の比率、そして時に少なくとも約8:1の生体適合性化合物と薬剤との比率である。
溶液中に薬剤を含有する(すなわち製剤中に実質的に完全に溶解する)エアロゾル製剤の場合は、徐放を提供するのに十分である生体適合性ポリマー(好ましくは生分解性ポリマー)の量はかなり変動する。より少ない量を使用して部分徐放(例えば二相性放出など)を提供してもよく、および/または薬剤のための可溶化助剤としてもよいが、一般に少なくとも約1:1の生体適合性ポリマーと薬剤とのモル比が望ましい。代案としては重量対重量基準で、ポリマーと薬剤との比率は一般に約1:1〜約100:1である。好ましくは溶解形態薬剤の徐放のための生体適合性ポリマー量は、典型的に約2:1〜約30:1の生体適合性ポリマーと薬剤との質量比、より好ましくは質量基準で約4:1〜約15:1である。しかしここでも所望の量は、所望の放出時間、関与する薬剤または作用物質の性質、使用する生体適合性ポリマーの性質と数、ならびに生体適合性ポリマーの平均分子量とそれらの多分散性をはじめとする多くの要因に左右されることができる。一般にポリマーと薬剤とのより大きな質量比は、より緩慢な薬剤放出速度をもたらす。当業者は本明細書の教示に基づいて様々な要素を組み込んで評価し、容易に本発明の特定用途に適合させることができる。
一実施態様では、本発明の製剤は、式Iの生体適合性ポリマーに関連した特定の生体適合性ポリマー不純物を含有してもよい。これらの生体適合性ポリマー不純物は、Zが−Hでありおよび/またはXが−OHである場合を除き、式Iによって特徴づけることができる。これらの不純物は、生体適合性ポリマーを合成するために使用される出発原料中の不純物に関連しまたはそれによって引き起こされ、出発原料の不完全な誘導体化反応に関連しまたはそれによって引き起こされ、および/または製造または保存中の製剤構成要素の分解に関連しまたはそれによって引き起こされる。変性オリゴ乳酸が、このような生体適合性ポリマー不純物の一例である。一実施態様では、製剤中の生体適合性ポリマー不純物量と生体適合性ポリマーI量とのモル比は10%以下、頻繁に5%以下、そして時に1%以下である。一実施態様では、製剤中のZが−Hである生体適合性ポリマー不純物量と生体適合性ポリマーI量とのモル比は10%以下、頻繁に5%以下、そして時に1%以下である。一実施態様では、製剤中のXが−OHである生体適合性ポリマー不純物量と生体適合性ポリマーI量とのモル比は10%以下、頻繁に5%以下、そして時に1%以下である。一実施態様では、Zが−Hおよび/またはXが−OHである−OH末端基不純物は、各100個の生体適合性ポリマー分子あたり10個以下、頻繁に5個以下、そして時に1個以下の−OH末端基があるような低レベルである。一実施態様では、ヒドロキシまたはカルボン酸官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物は、各100個の生体適合性ポリマー分子あたり1個以下の−OH末端基があるような低レベルである。
噴霧剤
本発明に従った医薬用製剤は噴霧剤を含んでもよい。適切な噴霧剤としては、例えばトリクロロフルオロメタン(噴霧剤11とも称される)、ジクロロジフルオロメタン(噴霧剤12とも称される)、および1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(噴霧剤114とも称される)などのクロロフルオロカーボン(CFC)と、ヒドロクロロフルオロカーボンと、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(噴霧剤134a、HFC−134a、またはHFA−134aとも称される)および1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(噴霧剤227、HFC−227、またはHFA−227とも称される)などのヒドロフルオロカーボン(HFC)と、二酸化炭素と、ジメチルエーテルと、ブタンと、プロパンと、またはそれらの混合物とが挙げられる。好ましくはヒドロフルオロカーボンが噴霧剤として使用される。より好ましくはHFC−227、HFC−134a、およびそれらの混合物が噴霧剤として使用される。噴霧剤は好ましくは、エアロゾルキャニスター、好ましくは定量吸入器から複数の薬剤用量を推進させるのに十分な量で存在する。
本発明に従った医薬用製剤は噴霧剤を含んでもよい。適切な噴霧剤としては、例えばトリクロロフルオロメタン(噴霧剤11とも称される)、ジクロロジフルオロメタン(噴霧剤12とも称される)、および1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(噴霧剤114とも称される)などのクロロフルオロカーボン(CFC)と、ヒドロクロロフルオロカーボンと、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(噴霧剤134a、HFC−134a、またはHFA−134aとも称される)および1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(噴霧剤227、HFC−227、またはHFA−227とも称される)などのヒドロフルオロカーボン(HFC)と、二酸化炭素と、ジメチルエーテルと、ブタンと、プロパンと、またはそれらの混合物とが挙げられる。好ましくはヒドロフルオロカーボンが噴霧剤として使用される。より好ましくはHFC−227、HFC−134a、およびそれらの混合物が噴霧剤として使用される。噴霧剤は好ましくは、エアロゾルキャニスター、好ましくは定量吸入器から複数の薬剤用量を推進させるのに十分な量で存在する。
アルミニウム、ガラス、ステンレス鋼、またはポリエチレンテレフタレート製などの従来のエアロゾルキャニスターを使用して、本発明に従った医薬用製剤を包含できる。従来のバルブ、好ましくは定量用量バルブを装着したエアロゾルキャニスターを使用して、本発明の製剤を送達できる。適切なバルブアセンブリーの選択は、典型的に医薬用製剤の構成要素に左右される。
補助溶剤およびその他の添加剤
本発明に従った医薬用製剤は、任意の補助溶剤または補助溶剤混合物を含むことができる。補助溶剤は薬剤および/または生体適合性ポリマー化合物を溶解するのに効果的な量で使用できる。好ましくは補助溶剤は、製剤総質量を基準にして約0.01〜25質量%の量で使用される。適切な補助溶剤の非限定的な例としては、エタノール、イソプロパノール、アセトン、乳酸エチル、ジメチルエーテル、メントール、テトラヒドロフラン、および酢酸エチルが挙げられる。一態様では、エタノールが好ましい補助溶剤である。生体適合性ポリマー化合物およびその他の製剤成分との適合性を確実にするように補助溶剤を選択することが望ましいかもしれない。場合によってはイソプロパノールまたは求核性のより低い溶剤が好ましいかもしれない。
本発明に従った医薬用製剤は、任意の補助溶剤または補助溶剤混合物を含むことができる。補助溶剤は薬剤および/または生体適合性ポリマー化合物を溶解するのに効果的な量で使用できる。好ましくは補助溶剤は、製剤総質量を基準にして約0.01〜25質量%の量で使用される。適切な補助溶剤の非限定的な例としては、エタノール、イソプロパノール、アセトン、乳酸エチル、ジメチルエーテル、メントール、テトラヒドロフラン、および酢酸エチルが挙げられる。一態様では、エタノールが好ましい補助溶剤である。生体適合性ポリマー化合物およびその他の製剤成分との適合性を確実にするように補助溶剤を選択することが望ましいかもしれない。場合によってはイソプロパノールまたは求核性のより低い溶剤が好ましいかもしれない。
潤滑剤、界面活性剤、および味覚マスキング成分などのその他の添加剤(すなわち賦形剤)もまた本発明の医薬用製剤に含めることができる。
N,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドの合成
D,L−乳酸(8.3kg、武蔵野化学研究所)を反応器に入れ、40ミリバールの圧力および150℃で5時間加熱した。その後、反応をおよそ100℃に冷却した。真空を除去し、反応を窒素でパージした。フィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scientific)からの4.66kgの無水酢酸を反応に添加して、窒素パージ下で120℃で5時間加熱した。その後、過剰な無水酢酸と酢酸を40ミリバールおよび120℃で蒸留して除去した。次にシグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich)からの2.33kgの2−メチル−2−プロパノールを反応に添加した。これを窒素パージ下で80℃で9時間加熱した。次に過剰な2−メチル−2−プロパノールを40ミリバールおよび120℃で蒸留して除去した。次に得られた溶融アセチル化オリゴ乳酸を160℃および<10ミリバールで4時間加熱して、あらゆるt−ブチルエステルを熱分解させた。次に生成物をロールフィルム蒸発器(供給速度1kg/時間、ジャケット温度=180℃、内部冷却管温度=40℃、圧力=0.05ミリバール)に通過させて精製した。生成物のアセチル化オリゴ乳酸(3.83kg)をNMR分光法によって特性決定し、重合度8.1を有することが示された。
D,L−乳酸(8.3kg、武蔵野化学研究所)を反応器に入れ、40ミリバールの圧力および150℃で5時間加熱した。その後、反応をおよそ100℃に冷却した。真空を除去し、反応を窒素でパージした。フィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scientific)からの4.66kgの無水酢酸を反応に添加して、窒素パージ下で120℃で5時間加熱した。その後、過剰な無水酢酸と酢酸を40ミリバールおよび120℃で蒸留して除去した。次にシグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich)からの2.33kgの2−メチル−2−プロパノールを反応に添加した。これを窒素パージ下で80℃で9時間加熱した。次に過剰な2−メチル−2−プロパノールを40ミリバールおよび120℃で蒸留して除去した。次に得られた溶融アセチル化オリゴ乳酸を160℃および<10ミリバールで4時間加熱して、あらゆるt−ブチルエステルを熱分解させた。次に生成物をロールフィルム蒸発器(供給速度1kg/時間、ジャケット温度=180℃、内部冷却管温度=40℃、圧力=0.05ミリバール)に通過させて精製した。生成物のアセチル化オリゴ乳酸(3.83kg)をNMR分光法によって特性決定し、重合度8.1を有することが示された。
前のステップからのアセチルオリゴ乳酸をオーブン内で100℃に加熱して、255.7g(0.40mol)を1ガロンのステンレス鋼圧力容器に入れた。これに61.2g(0.38mol、0.95当量)の1,1’−カルボニルビス−1H−イミダゾールおよび撹拌棒を入れた。容器を密封し2.5kgのHFA 134aを装填して、内容物を20時間撹拌した。別の圧力容器に10.7g(0.18mol、0.90当量)のエチレンジアミンを装填し、HFA 134a蒸気および窒素で加圧し、高圧定格管を使用して第1の容器からのHFA 134a溶液を新しい容器に移した。次に得られた溶液を20時間撹拌した。第1の圧力容器に500mLの2.0重量モルの酢酸(aq)を装填し、HFA 134a蒸気およびN2で加圧して、第2の容器からのHFA 134a溶液を第1の容器に戻した。第1の容器の内容物を1時間撹拌し、次に30分静置した。次にHFA 134a相を排出して第2の容器に戻し、水相を廃棄した。HFA 134a溶液をこのようにしてさらに2回抽出した。次にHFA 134a溶液を同様にして、毎回400mLの50%飽和NaHCO3/1.25重量モルNaCl(aq)溶液で3回抽出した。次にHFA 134a相を100gのMgSO4を含有する容器に移し、4時間撹拌して溶液を予備乾燥させた。次に溶液を濾紙(ワットマン5号)を装着した高圧力定格フィルターハウジングで濾過し、清潔な乾燥圧力容器に入れた。次に薄膜ポンプを使用して、予備乾燥させた溶液を3A分子ふるいを含有するカラムに72時間循環させてさらに乾燥させた。溶液を濾紙(ワットマン5号)に通過させ、窒素パージ下の火炎乾燥させたガラスジャー内にスプレーして、溶剤のほとんどを蒸発させた。ジャーを高度真空下に24時間置いて、生成物を乾燥白色粉末として単離した(144.71g、収率61.7%)。
末端ヒドロキシに隣接するメチン水素のプロトンNMRスペクトル中の共鳴ピーク(δ=4.35〜4.45ppm)のサイズAを測定し、N,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドの末端アセチル基中に存在する水素の共鳴ピーク(δ=2.05〜2.15ppm)のサイズTと比較して、末端ヒドロキシ末端基不純物(すなわちアセチル基が水素によって置換されている)の相対量を判定した。計算の目的のために、全末端ヒドロキシ不純物は単一アセチル末端基を有する分子中に存在すると仮定したので、ヒドロキシ不純物数がAの場合、意図される生体適合性ポリマー分子数は(T/3−A)/2である。各100個の生体適合性ポリマー分子あたりの得られたヒドロキシ官能性末端基不純物の相対量は、約0.3であった。
非カルボキシ末端基の相対数と架橋基の相対数とを比較して、カルボン酸末端基不純物の相対量を判定した。AおよびTが上述のように測定される場合、非カルボキシ末端基の相対数は(T/3+A)である。架橋基の相対数は架橋基中のメチレン水素の共鳴ピーク(δ=3.2〜3.6ppm)のサイズBを測定して判定される。上で調製されたアセチルオリゴ乳酸の完全なカップリングは、各架橋基毎に2個の末端基を提供するので、余分な末端基数(すなわちカルボン酸不純物数)は(T/3+A)−(B/2)である。意図される生体適合性ポリマー分子数は((B/4)−A)であり、ここでも上と同じく、全末端ヒドロキシ不純物は単一アセチル末端基を有する分子中に存在すると仮定している。各100個の生体適合性ポリマー分子あたりの得られたカルボン酸官能基不純物数は、約0.4であった。
したがって組成物は、各100個の生体適合性ポリマー分子あたり約0.7個の不純物という、全部合わせた−OH末端基不純物レベルを有した。しかし一つの欠点は、使用したNMR法は、単一不純物を有する分子上の末端基と、2つ以上の不純物を有する分子上の末端基との間の違いを識別しないことであった。すなわちそれぞれ単一ヒドロキシ末端基を有する2つの分子は、2個のヒドロキシ末端基を有する1分子および2個のアセチル末端基を有する1分子の組み合わせと同等の反応を示す。同様に2個のアセチル末端基を有する1個の架橋分子に加えて、ヒドロキシおよびカルボン酸末端基の双方を有する1分子の組み合わせは、それぞれ単一ヒドロキシおよびカルボン酸末端基を有する2個の分子と同等の反応を示す。各場合で(すなわちヒドロキシおよびカルボン酸末端基量を判定するための)、これは上記の値をわずかに過大評価させるかもしれないが、存在するこのような不純物量はかなり小さいため影響は少ないことが期待される。
Claims (33)
- 薬剤と、
式、
Zは−C(O)R1であり、
各R1はカルボニル、オキシ、チオ、および/または窒素で任意に置換された1〜18個の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖または環式アルキル、アルコキシ、またはアリールから独立して選択され、
各R2は水素または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素から独立して選択され、
Xは−OR1と、−SR1と、−N(R1)2と、酸素、窒素、または硫黄で終結する二価または三価の頭部基とよりなる群から選択され、
yは1以上3以下である)で表され、
Zが−Hであり、および/またはXが−OHである−OH末端基不純物が、各100個の生体適合性ポリマー分子あたり10個以下の−OH末端基があるような低レベルである、生体適合性ポリマーと
を含んでなる、医薬用製剤。 - R1がアルキルである、請求項1に記載の医薬用製剤。
- R1がメチルである、請求項2に記載の医薬用製剤。
- R2がメチルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- yが2である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- Xが−NHCH2CH2NH−である、請求項5に記載の医薬用製剤。
- nの平均値が独立して8〜11である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- nの平均値が独立して11〜25である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 噴霧剤をさらに含んでなる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 噴霧剤が1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含んでなる、請求項10に記載の医薬用製剤。
- 噴霧剤が1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンを含んでなる、請求項10または11に記載の医薬用製剤。
- 生体適合性ポリマーがD,L−乳酸に由来する単位を含んでなる、請求項1〜6または8〜12のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 生体適合性ポリマー中の立体中心の少なくとも半分がL−乳酸に由来する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 生体適合性ポリマー中の立体中心の少なくとも半分がD−乳酸に由来する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- ヒドロキシ官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物が、各100分子の生体適合性ポリマーあたり1個以下の−OH末端基があるような低レベルである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- カルボン酸官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物が、各100分子の生体適合性ポリマーあたり1個以下の−OH末端基があるような低レベルである、請求項1〜16のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- ヒドロキシまたはカルボン酸官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物が、各100分子の生体適合性ポリマーあたり1個以下の−OH末端基があるような低レベルである、請求項1〜17のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 生体適合性ポリマーの多分散性が1.5以下である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 生体適合性ポリマーの数平均相対分子質量が1200を超える、請求項1〜19のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 生体適合性ポリマーのMn/P比が少なくとも900である、請求項1〜20のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 生体適合性ポリマーが縮合重合によって合成される、請求項1〜21のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 製剤が金属ベースの触媒を含まない、請求項1〜22のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 薬剤が溶液中にある、請求項1〜23のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 薬剤が懸濁液中にある、請求項1〜24のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 請求項1〜25のいずれか一項に記載の製剤を含む定量吸入器。
- 請求項1〜9または13〜23のいずれか一項に記載の製剤を含んでなる粉末。
- 請求項1〜9、13〜23、または27のいずれか一項に記載の製剤を含む乾燥粉末吸入器。
- 少なくとも2つ以上の薬剤の組み合わせを含んでなる、請求項1〜25のいずれか一項に記載の医薬用製剤。
- 少なくとも1つの薬剤が懸濁液中にあり、少なくとも1つの薬剤が溶液中にある、請求項29に記載の医薬用製剤。
- 請求項1〜25のいずれか一項に記載の製剤を調製するステップと、製剤を薬物送達系内で使用するステップとを含んでなる、薬物送達系内において医薬用製剤を安定化する方法。
- (i)請求項1〜25のいずれか一項に記載の製剤を提供するステップと、
(ii)前記製剤を動物に投与するステップとを含んでなる、前記動物において薬剤によって治療できる病状を治療する方法。 - 薬剤と、
各オリゴ乳酸鎖中に8〜11個の平均反復単位数があり、
N,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドの多分散性が1.5以下であり、
ヒドロキシまたはカルボン酸官能性末端基を有する生体適合性ポリマー不純物が、各100分子の生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドあたり5個以下の−OH末端基があるような低レベルである、生体適合性ポリマーN,N’−エチレンビス(アセチルオリゴラクチル)アミドと
を含んでなる、医薬用製剤。
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