JP2008529016A - エラストマーの製造方法及びエラストマー - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 本発明は、基体上に構造化されたエラストマーを製造する方法において、エラストマーを構造化されたSiO−表面に直接的に塗布しそして硬化させることを特徴とする、上記方法に関する。この様に、治療法を特徴付ける際に使用される力センサーのための高変形性で微細構造化されたエラストマーが製造できる。

Description

本発明はエラストマーの製造方法及びこの方法で製造されたエラストマーに関する。
エラストマーはその長手方向に繰り返し延伸することができそして延伸に必要な力の負荷を解いた後に再びそれの出発寸法に戻るゴム弾性挙動を示すポリマーである。エラストマーは、架橋場所で個々のポリマー鎖が結合しているために使用温度において粘性流動しない広範に架橋した高分子ポリマー材料である。
エラストマーを製造する場合には、最初の方法段階で珪素基体の上にフォトレジストを塗布する。構造物はステンシルマスク及び光感性のフォトレジストの露光によって生じる。ポジ型フォトレジストを用いる場合には、露光した領域を現像剤で除いた後に珪素表面に裸出領域が生じる。この様にしてフォトレジスト中に所望の構造を持つ雄型が雄型の表面として生じる。フォトレジストの構造化された表面を次いで未架橋のエラストマーで被覆する。
例えばエラストマーの基本物質としてのビニル末端基を持つシロキサンと架橋剤としてのメチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサン−コポリマーとの混合物を使用することができる。両方の成分の架橋は一般に高温のもとでの定温放置段階によって白金触媒の助けで行われる。フォトレジスト上に硬化したポリジメチルシロキサン(PDMS)が得られる。この場合、PDMSの弾性は架橋剤との混合比によって調整される。
エラストマーの硬化後に雄型のフォトレジスト表面とエラストマーとを互いに分離する。この目的のためにはPDMSの接着性に打ち勝たなければならない。その際にエラストマーは雄型によってもたらされる構造のコピーを有している。
用途次第で色々な弾性を有する微細構造化されたPDMS−エラストマーが製造される。基本物質と架橋剤との混合比は、従来技術によれば小さい弾性或いは高いヤング率(>1MPa)とするための約5:1から、高い弾性或いは中位のヤング率(〜15kPa)のものを製造するために約50:1の最大混合比までである。
従来には、不都合なことに更に高い弾性率の、微細構造化されたPDMS−エラストマーを製造できていない。50:1以上の混合比は、PDMS−エラストマーの硬化後に雄型から分離する際に発現する力によって高変形性エラストマーの可塑変形がもたらされそしてそれと共にエラストマーに構造崩壊がもたらされる。
従来技術の方法は、雄型自体にも欠点がある。例えば約40:1からの高混合比の場合には、フォトレジスト表面の所にPDMSの残留物が残てしまう。それ故にこれは、微細構造化表面を製造するの新たに使用する前に掃除しなければならない。この掃除は耐久力が小さいかあるいはPDMS溶剤に対してフォトレジストが良好な溶解性であるために困難なことになる。それ故に従来技術のこの方法は作業経費が掛かり、かつ、コストが高い。
更にエラストマーの微細構造の他にフォトレジストの微細構造もエラストマーの溶解の際にしばしば崩壊される。
本発明の課題は、繰り返し使用できる雄型及びこの雄型によってエラストマー、特に高変形性エラストマーを構造化する方法を提供することである。
この課題は、請求項1の方法及び併合請求項によって及び本発明のエラストマーによって解決される。有利な実施態様はそれぞれの従属請求項に記載の通りである。
基体上に構造化したエラストマーを製造する方法は、雄型としての構造化されたSiO−表面上にエラストマーを塗布しそして重合し、即ち硬化させることを構成要件としている。従って、本発明によれば、構造化されたSiOがナノスケールの雄型として使用される。
SiOはリソグラフィー法によって構造化することができる。寸法は第一に構造化プロセスに左右される。
雄型を製造するためには第一段階で珪素基体を選択しそしてSiOに酸化してもよい。この場合には5マイクロメータまでのSi−表面をSiOに酸化することができる。その後でフォトレジストをSiOに塗布しそして例えばリソグラフィ法で構造化する。この場合にはフォトレジストの裸出領域が生じ、これが下方に向ってSiO−表面にまで達している。次いでフォトレジストの構造がSiOに写される。
リソグラフィー法によるフォトレジストの構造化のために、露光段階及び現像段階を使用することができる。フォトレジストの構造のSiO中への転写は次いで例えば反応イオンエッチングによって行う。続いてフォトレジストを例えば酸素プラズマによって除く。
本発明において、この様に構造化されたSiO−表面を持つ雄型は、雄型表面と架橋したPDMS−エラストマーとの間に生じる接着力を最小限にするのに非常に卓越的に適していることがわかった。
SiO−表面に塗布されそして重合されたエラストマーは、基本物質と架橋剤との>40:1、特に>50:1の非常に高い混合比でもSiO−表面から、SiO−雄型又はエラストマーの構造を崩壊することなしに溶解除去できるので有利である。<15kPaのヤング率、それどころか<10kPaのヤング率を持つ重合したエラストマーが容易に製造できる。
フォトレジスト中に例えば光学的リソグラフィーによって容易に側部(laterale)構造を作製でき、それ故にSiO中に数mm〜約400nmの側部構造を作製できる。それどころか電子線リソグラフィーによって<50ナノメータの構造が作製できる。この方法及びその変法を構造化のためにここに引用する。SiOの深部には例えば約10nm〜4mmの構造を作製できる。
雄型のSiO−表面は非常に良好に浄化することができる。それ故にこの雄型は繰り返し使用することができる。それによってコストが明らかに低下する。
それ故に構造化されたSiOは、高変形性のエラストマーを製造する際に雄型として使用するのに、エラストマーよりも一般に卓越的に適している。
エラストマーを製造するために、一般に基本物質と架橋剤との混合物をSiO−雄型の構造の上に塗布しそして白金触媒によって硬化させる。最後の段階でエラストマーをSiOから分離する。
エラストマーの基本物質としての例えばビニル末端基を持つシロキサンと架橋剤としてのメチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサン−コポリマーを使用することができる。しかしながら雄型としてSiOを使用する場合には、これらの反応成分に決して限定されない。むしろ、あらゆる他のシロキサンも使用することができる。シロキサンは同様に公知のアクリルアミドに比較して毒性がない点で有利である。SiO上に他のエラストマーを塗布しそして硬化させることも考えられる。
本発明の別の一つの実施態様においては、基本物質と架橋剤との>40:1、特に>50:1の混合比に調整する。
混合比が高ければ高い程、エラストマーはますます軟らかくなる。雄型表面としてSiOを使用することによって、雄型を外した後に雄型構造を変形することなく又はそれどころか崩壊することなく保持する、<20kPaのヤング率、それどころか<15kPaのヤング率を持つ高変形性エラストマーが始めて提供される。それどころか、500ナノメータまでの最少構造の場合に、<10kPaのヤング率を有するエラストマーを既に調整することが可能である。構造化自体は構造の大きさを制限することなく実現するので、極最近の構造化法を用いた場合には、上記のヤング率の場合に、下方に向かって50ナノメータまで又はそれどころか更に細かくまで製造できる。
SiO−雄型を、ここでは構造を維持したままなので、ただちに繰り返し使用することができる。
この様に、数mm〜約500nmまでの側部構造を有するエラストマーを<10kPaのヤング率の場合に、約10nm〜4mmの深部構造で提供することが可能である。
勿論、この雄型は丈夫なエラストマーを製造するために使用することができる。硬化後にPDMSが所望の弾性で生じる。
本発明の有利な一つの実施態様においては、SiOからエラストマーを分離する前にSiO−表面張力を低下させる。これはSiO−表面にシラン類、例えばトリクロロペルフルオロオクチルシランを塗布することによって行うことができる。
本発明の別の特に有利な一つの実施態様においては表面張力を下げるためにイソプロパノールを使用する。
本発明においては、例えば>40:1の高い混合比の場合に基礎物質全体が低い濃度のコポリマーで架橋しないという現象が強く生じることがわかっている。
しかしながら組み入れられていない基本物質はPDMSの弾性特性を制御できない程に不利にも変える。これに付随手して、多量の基本物質が架橋したPDMS中に小さな小滴の状態で蓄えられる。この領域は変化した弾性の他にエラストマーの透明性にマイナスの影響を示す。この様なエラストマーの顕微鏡検査は制限されるか又は全く不可能である。
イソプロパノールの使用によって、重合したエラストマーよりなる使用した(PDMS−)基本物質の未架橋成分を溶かし出すことも可能である。これによってエラストマーの透明性が有利にも著しく改善される。
高い弾性を有する本発明のエラストマーは、好ましくは力センサーとして使用することができる。この様に、特に軟らかいエラストマーによって新規の用途分野、例えば有効物質のスクリーニングの際の心筋細胞の検査を切り開くことができる。
更に本発明を、実施例及び添付の図1〜3によって更に詳細に説明する。
繰り返し使用できる雄型を製造するために、最初に珪素基体を酸化する。これは1100℃の温度で20〜40分の間、珪素を湿式酸化することによって行う。これによって約300〜500nmの深さの珪素表面が二酸化珪素に酸化される。次いでフォトレジストを二酸化珪素層の上に塗布しそして興味深い構造を持つシャドウマスクにより露光する(光学リソグラフィー)。
そのマスクを除いた後にフォトレジストの露光された領域を除き(ポジ型フォトレジスト)そして残留するフォトレジストをその表面で、約30分間、150℃の温度によって硬化させる。下にあるSiO層上にフォトレジスト構造を写すために、次の段階で自由に接近できる二酸化珪素領域を約45nm/分の速度で反応性イオン−エッチングによって除去する。これはトリフルオロメタン(CHF)とテトラフルオロメタン(CF)との混合物を使用して行う。この場合、フォトレジストの構造がSiO−表面に転写される。
フォトレジスト並びにそれの下にある二酸化珪素層にも側部(lateral)において同じ領域が除去された構造が生じる。SiO中の構造の深さは使用されるエチング法の種類及び期間に左右される。
微細構造化された安定な二酸化珪素表面を得るために、次いで酸素プラズマによって残りのフォトレジスト領域を除く。
この変性は、生じる構造に関して再現可能でかつ迅速なやり方で、繰り返し使用可能な微細構造化されたSiO−雄型の製造を可能とする。この雄型は微細構造化されたPDMS−表面の製造に使用することができる。本発明においてSiO−雄型はSiOの下の未酸化の珪素も有する。
高変形可能な微細構造化されたPDMS−エラストマーを作製するために、基本物質と架橋剤との>50:1の混合比の場合にはエラストマーの塗布前にトリクロロペルフルオロオクチルシランを減圧状態で二酸化珪素表面に単分子膜として受動蒸発(passive Bedampfung)によって塗布する。トリクロロペルフルオロオクチルシランの強い疎水性のためにSiO−雄型の表面張力は低下される。
基本物質として架橋剤と一緒に更に塗布されるPDMSは、この実施例では55:1の比でSiO−表面に塗布されそして重合される。シラン化によって雄型表面に弱い強さで接着する。これによって両者を後で容易に互いに分離することができる。従ってシランは二酸化珪素表面と架橋したPDMSとの間の接着力を低減するために添加される。
構造化されたSiO−表面をリソグラフィー法によって作製する(図1)。丸みのある全ての隆起部(1)は1.7μmの直径及び300nmの高さという寸法を有している。2つの隆起部(1)の間の距離はこの実施例では1.6μmである。
雄型の構造を転写すことによって、微細構造化された高い弾性のPDMS−エラストマーが生じる(図2)。SiO−雄型の全ての隆起部は同じ寸法の凹み部(2)を生じさせる。エラストマー中の微細構造の凹み部中間点から最も近い凹み部中間点との距離は3.3μmに相当する。凹み部は図2中で黒い点として認識できる。このエラストマーは約10kPaのヤング率を有している。
雄型と重合したPDMSとを分離する際に、溶剤としてイソプロパノールを使用する。このイソプロパノールは未重合のPDMSの溶剤として役立ち、そして同時にPDMS及びSiOの表面張力並びにPDMSの粘着性を低減する。イソプロパノールはこの目的のために二酸化珪素と重合したPDMSとの間の中間スペースに導入する。
40:1以上のPDMS混合比で、かつ、同時に中位乃至高い弾性の場合には、ビニル末端基を持つ使用したシロキサンが不完全に架橋されるので、未架橋のシロキサンはエラストマーの硬化後に除去しなければならない。この目的のためにもイソプロパノールを使用する。イソプロパノールは重合し終わったPDMS領域に拡散しそして未重合の成分をネットワーク構造から溶かし出す。100μmの厚さのPDMSフィルムでは、この方法は10時間の定温度放置時間の後に完了する。この処理は混合比に依存して約10〜50%の容積減少をもたらしそして同時に、別の実験のために、特に顕微鏡検査用途にも使用される完全に透明なPDMS−エラストマー層をもたらす。
本発明はこれに限定されない。この様に製造されたエラストマーは高感度の力センサーとして使用することができる。これによって、例えば付着したあるいは移動性の細胞の力を分析することができる。この様なセンサーの開発は、例えば細胞接着の分析、癌細胞研究及び心筋治療法の分析にとって重要である。
心臓治療の心筋細胞への影響は主として動物実験で試験されている。この場合には種々の濃度のその都度の薬剤が動物に投与されそして、治療並びに副作用への影響について試験されている。これらの試験はラットあるいは家禽の単離した胚子期の心筋細胞での薬剤分析と組み合わされている。この目的のために、単離後に融合される。即ち細胞を硬質表面(ペトリ皿)に互いに接触させるほど密に塗布する。胚子期の心筋細胞はペトリ皿においても化学的及び電気的信号伝送によって収縮可能なので、そこにおいて組織面に対しての心臓用薬剤の影響が分析される。
従来には、個々の細胞平面に対しての薬剤の影響を意図的に試験することは不可能であった。この欠点は、心拍振幅、心拍数の分析にも収縮する心筋細胞の機械的力の発揮性が薬剤によって正確に制御されるべきでありそして薬剤安全性にとって非常に重要であるにも係わらず、これらに関係している。この問題は、薬剤がしばしば確かに所望の通り、心拍数を高めるが、それにも係わらず搬送される血液量の所望の量を結果的にもたらさないことにある。例えば非常に高い心拍数には非常に僅かな運搬量しかもたらさない心室細動(心室不整頻脈)がある。それ故に沢山の副作用を従来には実証できないことがわかっている。単離された筋細胞の従来の分析は、三つの非常に重要なパラメータ、即ち心拍数、心拍振幅並びに休止状態或いは鼓動当たりの機械的力の発揮性が心臓治療に役割を果たすので、非常に限定的にしか使用することができていない。更にこれらの結果は従来には硬質の表面、例えばプラスチック又はガラスに接着することによりマイナスの影響を受けていた。
この問題を解決するために本発明のセンサー及びエラストマーを提案する。エラストマー表面の感度は、筋細胞の機械的力の測定のために必要とされるよりも明らかに小さい。従って本発明のエラストマーは、治療薬を投与した際に筋細胞機能も細分析するための高度に適する系である。
この目的のためにエラストマー表面を天然の特別な蛋白質、例えば細胞外マトリックス分子(ECMs)、例えば2μg/cmのフィブロネクチンで覆う。これによって筋細胞がガラス表面又はプラスチック表面にと同様にエラストマー表面に接着することを可能とする。分析するためにラットの心筋細胞を24時間、超軟質のPDMS−エラストマー表面に55:1の混合比で定温放置する(ヤング率:10kPa)。自然収縮性心筋細胞を、位相差顕微鏡並びに反射型干渉差顕微鏡によって顕微鏡ビデオ分析する。薬剤の添加に基づく細胞により心臓鼓動の間の微細構造の変形は細胞力に次の通り換算される。これは、使用されるあらゆるPDMS混合比について必要な材料定数(ヤング率並びにポアソン比)を物理的測定法によって測定できるので可能である。この様に筋細胞の細胞力を僅かなnNの範囲内で測定できる。
このことは、例えば心筋細胞(3)について、55:1のエラストマーを定温放置しそして次に位相差顕微鏡(図3左)あるいは反射型干渉差顕微鏡(図3右)によって分析したことで明らかである。休止状態の並びに鼓動の間のL型細胞(3)の回りあるいは下でのPDMS微細構造の変形が、上述の細胞力分析のためのベースとして役立つ。図3の左半分の暗い包体が細胞小器官である。
胚子筋細胞又は空洞こぶ状細胞あるいは房室こぶ状細胞の一時細胞単離によって心筋細胞の機械的力並びにそれの一般的機能は試験した心臓治療法に依存して個々の細胞並びに細胞合包体について実施することができる。従って本発明のエラストマーをセンサーとして用いて、収縮性筋細胞の機械的力発現性が心臓薬に依存して示されそして平行してそれの心拍振幅及び心拍数と比較することができる。これは医薬安全性を顕著に高める。
微細構造化された高弾性PDMS表面を細胞力のためのセンサーとして本発明に従って用いることは心筋細胞に限定されず、少なくとも粘着的に成長する種類のあらゆる細胞に関係する。
上述のやり方で有効物質をスクリーニングするための一般的でかつ非常に簡単な方法が、同時に高い品質の測定データを提供する。
本発明の方法では初めて<10μmの構造を有する<40kPaのヤング率のエラストマーを提供する。この種のエラストマーは有効物質のスクリーニングにも同様に非常に適している。
はリソグラフィー法によって作製された構造化されたSiO−表面を図示している。 は微細構造化された高い弾性のPDMS−エラストマーを図示している。 は心筋細胞について55:1のエラストマーを定温放置した後の位相差顕微鏡写真(図3左)及び反射型干渉差顕微鏡写真(図3右)である。
符号の説明
1・・・隆起部
2・・・凹み部
3・・・心筋細胞

Claims (13)

  1. 基体上に構造化されたエラストマーを製造する方法において、エラストマーを構造化されたSiO−表面に直接的に塗布しそして硬化させることを特徴とする、上記方法。
  2. エラストマーとしてビニル末端基を有するシロキサンを選択する、請求項1に記載の方法。
  3. 架橋剤としてメチルヒドロシロキサン/ジメチルシロキサン−コポリマーを選択する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. エラストマー基本物質と架橋剤との混合比>40:1、特に55:1を選択する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  5. SiOの表面張力を減少させる、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  6. SiOの表面にシラン、特にトリクロロペルフルオロオクチルシランを塗布する、請求項5に記載の方法。
  7. 雄型のエラストマーを溶解するために溶剤、特にイソプロパノールを使用する、請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
  8. <10μmの構造と一緒に<40kPaのヤング率を有するエラストマー。
  9. <10μmの構造と一緒に<20kPaのヤング率を有する請求項8に記載のエラストマー。
  10. <10kPaのヤング率を有する、請求項8又は9に記載のエラストマー。
  11. <50ナノメータの構造を有する、請求項8〜10のいずれか一つに記載のエラストマー。
  12. 請求項8〜11のいずれか一つに記載のエラストマーの、センサーとしての、特に有効物質分析での力センサーとしての用途。
  13. 架橋したエラストマーから未重合のエラストマー成分のための溶剤としてのイソプロパノールの用途。
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