JP2008522007A - テレケリックポリエステル及び有機クレーを含有するナノコンポジット - Google Patents

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    • C08J2367/02Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds

Abstract

有機クレーとスルホネート末端基含むテレケリックポリエステルとを含むナノコンポジット組成物を製造し、優れた物理的及び機械的特性を得た。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一般にテレケリックアイオノマーポリエステルと有機変性粘土のブレンドにより製造したナノコンポジットに関する。本発明は、またナノコンポジットの製造方法、及びナノコンポジットから製造した物品に関する。
層状粘土は金属シリケートが規則的に積み重ねられた層状構造に配列したものである。粘土系ナノコンポジットは、層状粘土をポリマーのような異質材料と混合し、規則層を破壊して粒径約100nm未満の粒子にすることにより得られる。これによって、気体透過性、機械的特性、ガラス転移温度などの特性に優れた製品ができる。文献にはポリマー−粘土ナノコンポジットの数多くの例がある。ナノコンポジットを生成するのに用いる粘土は非変性無機粘土でよい。また、粘土は有機変性粘土でもよい。ナノコンポジットは、代表的には、粘土とポリマーをブレンドするか、粘土とモノマーをブレンドし、次いで現場で重合することにより製造する。
ナノコンポジットを用いて優れた機械的特性を得るためには、粘土の十分な剥離とポリマーマトリックスの層状シリケートへの強固な密着との両方が実現されなければならないことが従来技術で確証されている(Richard A. Vaia and Emmanuel P. Giannelis, Macromolecules, 1997, 30, 8000−8009参照)。ランダムにスルホン化したポリ(ブチレンテレフタレート)及び有機変性粘土で製造したナノコンポジットは、スルホネート含有量がテレフタレート基に対して1モル%のように少なくても、完全に剥離した(Chisholm, B.J.; Moore, R.B.; Barber, G.; Khouri, F.; Hempsted, A.; Larsen, M.; Olson, E.; Kelley, J.; Balch, G.; Caraher, J. Macromolecules 2002, 35, 5508)。このナノコンポジットの機械的特性、特にヤング率は、スルホネート含有量が多いほどポリマー鎖と粘土との静電相互作用が多くなるので増加した。しかし、溶融重合では、ランダムにスルホン化した低分子量のアイオノマーポリ(ブチレンテレフタレート)しか得られず、それはランダムアイオノマーの溶融粘度が非常に高いためであり、その結果、脆弱な材料になった。
米国特許出願公開第2002/0137834号明細書 Richard A. Vaia et a1., "Polymer Melt Intercalation in Organically −Modified Layered Silicates: Model Predictions and Experiment", American Chemical Society, volume 30, Macromolecules, 1997, pp. 8000−8009. Bret J. Chisholm et a1., "Nanocomposites Derived From Sulfonated Poly(butylenes Terephthalate)", volume 35,Macromolecules, 2002, pp. 5508−5516. Grant D. Barber et a1., "PBT and Pet lonomer Based Clay Nanocomposites", ANTEC, Department of Polymer Science, The university of Southern Mississippi, 2003, pp 1369−1373. Ekaterina Zhulina et a1., "Attraction Between Surfaces In a Polymer Melt Containing Telechelic Chains: Guidelines for Controlling the Surface Separation in Intercalated Polymer−Clay Composites", American Chemical Society, Volume 15, Langmuir, 1999, pp. 3935−3943.
従って、このような材料の新しい用途の開発に用いるために、さらに機能を強化したナノコンポジットポリマー組成物が必要とされている。上記の材料に比べてさらに有益である新規ナノコンポジットポリマー組成物及びそれから製造された物品を発明することが必要とされている。
1つの観点では、本発明は、1種以上のテレケリックポリエステルと1種以上の有機クレーとを含有するナノコンポジットポリマー組成物であって、前記テレケリックポリエステルが、スルホネート末端基と、1種以上の有機ジカルボン酸及び1種以上のジオールから誘導された構造単位とを含む、新規なナノコンポジットポリマー組成物を提供する。
別の観点では、本発明は、新規なナノコンポジットポリマー組成物の製造方法を提供する。
他の観点では、本発明は、新規なナノコンポジットポリマー組成物を含む物品を提供する。
本発明の上記その他の特徴、観点及び利点は添付図面を参照にして以下の詳細な説明を読むことで、一層明らかになるであろう。
本発明は、本発明の好ましい実施形態についての以下の詳細な説明と実施例を参照することで、より容易に理解されるであろう。本明細書及び特許請求の範囲において、多数の用語に言及するが、その用語が次の意味を有するものと定義する。
単数表現は、文脈上明らかにそうでない場合以外は、複数も含む。
「所望の」又は「所望に応じて」は、後述する事象や状況が起こっても起こらなくてもよいことを意味し、関連する説明は事象が起こった場合と事象が起こらなかった場合両方を包含する。
ここで用いる用語「整数」は、0を含む整数を意味する。例えば、「nは0〜4の整数」という表現は、nが0を含む0〜4の整数のいずれかになりうることを意味する。
「分散」はポリマーマトリックス中の有機クレー粒子の分布をいう。
「インターカレート」は、ポリマーマトリックス中の有機クレーの単なる分散と比較して、高度なポリマーマトリックスと有機クレーとの相互作用をさす。ポリマーマトリックスが有機クレーをインターカレートするという場合、有機クレーは、出発有機クレーに比べて、隣り合う平板表面間の層間隔が広がっている。
「層間剥離」は有機クレーとポリマーマトリックスの相互作用により粘土平板の規則層が分離する過程をいう。
「剥離」又は「剥離する」は、平板がほとんど独立状態でポリマーマトリックス材料全体に分散していることを意味する。ここで「剥離した」は最高レベルの平板粒子の分離を示すために用いる。「剥離」は、ポリマーマトリックス中に有機クレーがインターカーレートその他の機構で分散されて剥離物が生ずる過程をいう。
「ナノコンポジット」及び「ナノコンポジット組成物」は、ポリマー又はコポリマーに層状粘土材料から得た複数の独立粘土平板が分散し、個々の平板の粒径が約100nm未満であるものを指す。
「マトリックスポリマー」、「バルクポリマー」又は「バルクマトリックスポリマー」はナノコンポジットの連続相をいう。
上述のように、1実施形態では、本発明は、a)1種以上のテレケリックポリエステルとb)1種以上の有機クレーとを含有するナノコンポジットポリマー組成物であって、前記テレケリックポリエステルがスルホネート末端基と、1種以上の有機ジカルボン酸及び1種以上のジオールから誘導された構造単位とを含む、新規なナノコンポジットポリマー組成物を提供する。
「テレケリックポリマー」は、末端基が適当な有機官能基例えばカルボキシレート、スルホネートなどで官能化された直鎖状ポリマーをいう。テレケリックポリマーは文献でよく知られている。その合成及び用途は、例えばOdian, G., Principles of Polymerization, 3rd edition, Wiley−Interscience, New York, 1991, pg 427に論じられている。
「末端官能部位」及び「末端基官能部位」は、互換できる用語であり、ポリマー鎖の末端に存在する官能基をいう。
ここで用いる用語「脂肪族基」は、環状でない原子の直鎖状又は枝分れ状配列を含む、1価以上の基をいう。その配列はヘテロ原子例えば窒素、硫黄、ケイ素、セレン及び酸素を含んでも、炭素と水素だけで構成されてもよい。脂肪族基は「置換」でも「非置換」でもよい。置換脂肪族基は1つ以上の置換基を含む脂肪族基と定義する。置換脂肪族基は脂肪族基の置換可能な位置と同数の置換基を含んでもよい。脂肪族基に存在できる置換基には、ハロゲン原子例えばフッ素、塩素、臭素及びヨウ素があるが、これらに限らない。置換脂肪族基としては、トリフルオロメチル、ヘキサフルオロイソプロピリデン、クロロメチル、ジフルオロビニリデン、トリクロロメチル、ブロモエチル、ブロモトリメチレン(例えば−CHCHBrCH−)などが挙げられる。便宜上、用語「非置換脂肪族基」は、非置換脂肪族基を含む「環状でない原子の直鎖状又は枝分れ状配列」の一部として、様々な官能基を包含すると本明細書では定義する。非置換脂肪族基の例としては、アリル、アミノカルボニル(即ち−CONH2)、カルボニル、ジシアノイソプロピリデン(即ち−CH2C(CN)2CH2−)、メチル(即ち−CH3)、メチレン(即ち−CH2−)、エチル、エチレン、ホルミル、ヘキシル、ヘキサメチレン、ヒドロキシメチル(即ち−CH2OH)、メルカプトメチル(即ち−CH2SH)、メチルチオ(即ち−SCH3)、メチルチオメチル(即ち−CH2SCH3)、メトキシ、メトキシカルボニル、ニトロメチル(即ち−CH2NO2)、チオカルボニル、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、トリメトキシシリルプロピル、ビニル、ビニリデンなどが挙げられる。脂肪族基は1つ以上の炭素原子を含むと定義する。C1−C10脂肪族基には、炭素原子数が1以上10以下の置換脂肪族基及び非置換脂肪族基がある。
ここで用いる用語「芳香族基」は、1つ以上の芳香族部を含む、1価以上の原子の配列をいう。1つ以上の芳香族部を含む1価以上の原子の配列は、ヘテロ原子例えば窒素、硫黄、セレン、ケイ素及び酸素を含んでも、炭素と水素だけで構成されてもよい。ここで用いる用語「芳香族基」は、フェニル、ピリジル、フラニル、チエニル、ナフチル、フェニレン及びビフェニル基を含むが、これらに限らない。上述のように、芳香族基は1つ以上の芳香族部を含む。芳香族部は、常に4n+2個の「非局在化」電子を有する環状構造(nは1以上の整数を示す)であり、例えばフェニル基(n=1)、チエニル基(n=1)、フラニル基(n=1)、ナフチル基(n=2)、アズレニル基(n=2)、アントラセニル基(n=3)などがある。芳香族基は、非芳香族成分を含んでもよい。例えば、ベンジル基は、フェニル環(芳香族部)及びメチレン基(非芳香族成分)を含む芳香族基である。同様に、テトラヒドロナフチル基は、芳香族部(C)が非芳香族成分−(CH−に結合した芳香族基である。芳香族基は「置換」でも「非置換」でもよい。置換芳香族基は1つ以上の置換基を含む芳香族基と定義する。置換芳香族基は芳香族基の置換可能な位置と同数の置換基を含んでもよい。芳香族基に存在できる置換基には、ハロゲン原子例えばフッ素、塩素、臭素及びヨウ素があるが、これらに限らない。置換芳香族基としては、トリフルオロメチルフェニル、ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(4−フェニルオキシ)(即ち−OPhC(CF3)2PhO−)、クロロメチルフェニル、3−トリフルオロビニル−2−チエニル、3−トリクロロメチルフェニル(即ち3−CCl3Ph−)、ブロモプロピルフェニル(即ちBrCH2CH2CH2Ph−)などが挙げられる。便宜上、用語「非置換芳香族基」は、「1つ以上の芳香族部を含む1価以上の原子の配列」の一部として、様々な官能基を包含すると本明細書では定義する。非置換芳香族基の例としては、4−アリルオキシフェノキシ、アミノフェニル(即ちH2NPh−)、アミノカルボニルフェニル(即ちNH2COPh−)、4−ベンゾイルフェニル、ジシアノイソプロピリデンビス(4−フェニルオキシ)(即ち−OPhC(CN)2PhO−)、3−メチルフェニル、メチレンビス(4−フェニルオキシ)(即ち−OPhCH2PhO−)、エチルフェニル、フェニルエテニル、3−ホルミル−2−チエニル、2−ヘキシル−5−フラニル、ヘキサメチレン−1,6−ビス(4−フェニルオキシ)(即ち−OPh(CH2)6PhO−)、4−ヒドロキシメチルフェニル(即ち4−HOCH2Ph−)、4−メルカプトメチルフェニル(即ち4−HSCH2Ph−)、4−メチルチオフェニル(即ち4−CH3SPh−)、メトキシフェニル、メトキシカルボニルフェニルオキシ(例えばメチルサリチル)、ニトロメチルフェニル(即ち−PhCH2NO2)、トリメチルシリルフェニル、t−ブチルジメチルシリルフェニル、ビニルフェニル、ビニリデンビス(フェニル)などが挙げられる。用語「C3−C10芳香族基」は、炭素原子数が3以上10以下の置換芳香族基及び非置換芳香族基を含む。芳香族基1−イミダゾリル(C3H2N2−)はC3芳香族基の代表例である。ベンジル基(C7H8−)はC7芳香族基の代表例である。
ここで用いる用語「脂環式基」は、環状であるが芳香族でない原子の配列を含む1価以上の基をいう。ここで定義する「脂環式基」は芳香族部を含まない。「脂環式基」は1つ以上の非環状成分を含んでもよい。例えば、シクロヘキシルメチル基(C6H11CH2−)は、シクロヘキシル環(環状であるが芳香族でない原子の配列)及びメチレン基(非環状成分)を含む脂環式基である。脂環式基は、ヘテロ原子例えば窒素、硫黄、セレン、ケイ素及び酸素を含んでも、炭素と水素だけで構成されてもよい。脂環式基は「置換」でも「非置換」でもよい。置換脂環式基は1つ以上の置換基を含む脂環式基と定義する。置換脂環式基は脂環式基の置換可能な位置と同数の置換基を含んでもよい。脂環式基に存在できる置換基には、ハロゲン原子例えばフッ素、塩素、臭素及びヨウ素があるが、これらに限らない。置換脂環式基としては、トリフルオロメチルシクロヘキシル、ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルオキシ)(即ち−OC6H11C(CF3)2C6H11O−)、クロロメチルシクロヘキシル、3−トリフルオロビニル−2−シクロプロピル、3−トリクロロメチルシクロヘキシル(即ち3−CCl3C6H11−)、ブロモプロピルシクロヘキシル(即ちBrCH2CH2CH2C6H11−)などが挙げられる。便宜上、用語「非置換脂環式基」は様々な官能基を包含すると本明細書では定義する。非置換脂環式基の例としては、4−アリルオキシシクロヘキシル、アミノシクロヘキシル(即ちH2NC6H11−)、アミノカルボニルシクロペンチル(即ちNH2COC5H9−)、4−アセチルオキシシクロヘキシル、ジシアノイソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルオキシ)(即ち−OC6H11C(CN)2C6H11O−)、3−メチルシクロヘキシル、メチレンビス(4−シクロヘキシルオキシ)(即ち−OC6H11CH2C6H11O−)、エチルシクロブチル、シクロプロピルエテニル、3−ホルミル−2−テトラヒドロフラニル、2−ヘキシル−5−テトラヒドロフラニル、ヘキサメチレン−1,6−ビス(4−シクロヘキシルオキシ)(即ち−OC6H11(CH2)6C6H11O−)、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル(即ち4−HOCH2C6H11−)、4−メルカプトメチルシクロヘキシル(即ち4−HSCH2C6H11−)、4−メチルチオシクロヘキシル(即ち4−CH3SC6H11−)、4−メトキシシクロヘキシル、2−メトキシカルボニルシクロヘキシルオキシ(2−CH3OCOC6H11O−)、ニトロメチルシクロヘキシル(即ちNO2CH2C6H10−)、トリメチルシリルシクロヘキシル、t−ブチルジメチルシリルシクロペンチル、4−トリメトキシシリルエチルシクロヘキシル(例えば(CH3O)3SiCH2CH2C6H10−)、ビニルシクロヘキセニル、ビニリデンビス(シクロヘキシル)などが挙げられる。用語「C3−C10脂環式基」は、炭素原子数が3以上10以下の置換脂環式基及び非置換脂環式基を含む。脂環式基2−テトラヒドロフラニル(C4H7O−)はC4脂環式基の代表例である。シクロヘキシルメチル基(C6H11CH2−)はC7脂環式基の代表例である。
本発明のナノコンポジット組成物は、天然、合成又及び変性フィロシリケートからなる群から選択される層状粘土材料を含む。天然粘土としては、スメクタイト粘土、例えばモンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、マイカ、バーミキュライト、ベントナイト、ノントロナイト、バイデライト、ボルコンスコアイト、サポナイト、マガディアイト、ケニヤアイトなどが挙げられる。合成粘土には、合成マイカ、合成サポナイト、合成ヘクトライトなどがある。変性粘土には、フッ素化モンモリロナイト、フッ素化マイカなどがある。適当な粘土は、様々な供給元、例えば、Nanocor社、Laviosa Chimica Mineraria社、Southern Clay Products社、Kunimine Industries社及びElementis Specialties社から入手できる。
一般に、本発明に有用な粘土材料は、独立平板粒子を凝集した層状材料であり、独立平板粒子はタクトイド(tactoid)と呼ばれるドメインに密に積層している。この粘土の独立平板粒子は、厚さが約2nm未満、直径が約10〜約3000nmの範囲にあることが好ましい。粘土材料は、スメクタイト粘土鉱物、特にベントナイト又はモンモリロナイトが好ましい。
粘土材料は、精製非変性粘土、変性粘土又は変性粘土と非変性粘土の混合物を含んでもよい。本発明の1実施形態では、選択した粘土材料を処理して、平板粒子凝集体を独立平板粒子に分離しやすくし、より小さい寸法のタクトイドを形成することが望ましい。ポリマーへの取り込みの前に、平板粒子を分離すると、ポリマー/平板界面も改善する。上の目的を達成できればどのような処理を用いてもよい。粘土材料の分散を向上する目的で、粘土を変性するのに用いる多くの粘土処理が、周知であり、本発明を実施する際に使用できる。粘土処理は粘土材料とポリマーの混合前か混合中に行うことができる。
本発明の1実施形態では、変性即ち処理層状粘土材料は、膨潤性層状粘土と有機陽イオンとの反応(部分的又は完全に陽イオン交換をする)によって製造できる。所望であれば、2種以上の有機陽イオンを使用して粘土を処理してもよい。有機クレー(変性即ち処理粘土)の製造プロセスはバッチ、半バッチ又は連続方法で行うことができる。
粘土材料又は粘土材料の混合物を変性するのに用いる有機陽イオンは、有機陽イオン塩、例えばポリアルキルアンモニウム塩、ポリアルキルアミノピリジニウム塩、ポリアルキルグアニジニウム塩、ポリアルキルイミダゾリウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩及びこれらの混合物から誘導される。「ポリアルキル」は、中心原子がアルキル基で置換されたものをいうが、中心原子の原子価を満たすために水素を含んでもよい。ポリアルキルアンモニウム塩の例としては、テトラメチルアンモニウム、ヘキシルアンモニウム、ブチルアンモニウム、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウム、ヘキシルベンジルジメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ブチルベンジルジメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ジ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、ドデシルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、ビス(2−ヒドロキシエチル)オクタデシルメチルアンモニウム、オクタデシルベンジルジメチルアンモニウムなどがあり、ポリアルキルアミノピリジニウム塩の例としては、p−ジメチルアミノ−N−メチルピリジニウム塩、o−ジメチルアミノピリジニウム塩、N−アルキルピリジニウム塩などがあり;ポリアルキルグアニジニウム塩、例えばヘキサアルキルグアニジニウム塩;イミダゾリウム塩、例えば1,2−ジメチル−3−N−ヘキサデシルイミダゾリウム塩、ベンズイミダゾリウム塩など;及びホスホニウムイオン、例えばテトラブチルホスホニウム、トリオクチルオクタデシルホスホニウム、テトラオクチルホスホニウム、オクタデシルトリフェニルホスホニウムなど、又はこれらの混合物がある。
適当なポリアルコキシル化アンモニウム化合物の具体例には、JEFFAMINE(Huntsman Chemical社製)、即ち、JEFFAMINE−506及びJEFFAMINE505のようなポリアルコキシル化アミンの塩酸塩と、商品名ETHOMEEN(Akzo Chemie America社製)にて販売されているアミン、即ち、ETHOMEEN18/25:オクタデシルビス(ポリオキシエチレン[15])アミン(角括弧内の数字はエチレンオキシド単位の総数を示す)とがある。適当なポリアルコキシル化アンモニウム化合物には、さらにETHOQUAD18/25(Akzo Chemie America社製):オクタデシルメチルビス(ポリオキシエチレン[15])アンモニウムクロライド(角括弧内の数字はエチレンオキシド単位の総数を示す)がある。本発明に使用する変性粘土としては、2つの二水素化タロウと2つのジメチル基を有する第四アンモニウム塩で変性したモンモリロナイトが好ましく、これは、Laviosa Chemicals社(イタリア所在)からDellite72Tとして又はSouthern Clay Products社(米国テキサス州ゴンザレス所在)からClaytoneHYとして市販されている。
本発明のポリマー/粘土ナノコンポジットを製造するのに用いるテレケリックポリマーとしては、1種以上のジカルボン酸及び1種以上のジオール単位から誘導された構造単位を含むテレケリックポリエステルが好ましい。代表的なジカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸からなる群から選択される。ナフタレンジカルボン酸の種々の異性体、例えば1,4−体、2,6−体のものなどを使用することができる。1,4−シクロヘキサンジカルボン酸はシス型、トランス型又はシス/トランス型混合物でよい。本発明の好ましい実施形態では、最適なジカルボン酸はテレフタル酸又は1,4−シクロヘキサンジカルボン酸である。
ポリエステルのジカルボン酸成分を、所望に応じて50モル%以下の1種以上の異なるジカルボン酸で置き換えてもよい。このような追加のジカルボン酸には、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、フェニレンジ(オキシ酢酸)及びこれらの混合物があるが、これらに限らない。
テレケリックポリエステルを製造するのに用いる代表的なジオールは、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール及びこれらの混合物からなる群から選択される。ジオール成分は、所望に応じて、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、1,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2,4−トリメチルペンタンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパン及びこれらの混合物からなる群から選択される、約50モル%以下の1種以上の異なるジオールで置き換えてもよい。本発明の好ましい実施形態では、ジオールは1,4−ブタンジオールである。
本発明のナノコンポジットを構成するテレケリックポリマーは、代表的にはスルホネート基、カルボキシレート基、アルコール基及びこれらの混合物を含む末端官能部位を有する。末端官能部位は、重合反応の結果として得ても、別の反応物質を使用して導入してもよい。本発明の代表的な実施形態では、ポリマー鎖は、ポリマー鎖に存在するすべての末端基に対して約50モル%超えのスルホネート末端基を含む。
本発明のテレケリックポリマーは、ジカルボン酸と実質的に等モル量のジオールとを重合し、それに続いて適当な末端封止剤で末端封止することによって合成できる。代表的な末端封止剤は、モノカルボン酸又は第一級モノアルコールとスルホネート基とを含む化合物でよい。この化合物の例には次式(I)のスルホン化芳香族カルボン酸がある。
式中のArは非置換又は置換アリーレンであり(置換基はC1−C3炭化水素である)、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は遷移金属であり、nは1又は2である。末端封止剤は、Aldrich Chemical社から市販の3−カルボキシベンゼンスルホン酸のナトリウム塩(CAS#17625−03−5)が好ましい。別の好ましい末端封止剤はアルカンジオールとアルカンスルトンとの反応生成物である。これは次式(II)で表される。
式中のR5及びR6はそれぞれ独立にC1−C12脂肪族基、C3−C12脂環式基又はC3−C12芳香族基である。
本発明の他の好ましい実施形態では、ジオールをまずスルホン化芳香族カルボン酸金属塩又はアルカンスルトンと不活性溶媒中又は無溶媒反応系で反応させ、単官能性のスルホネート生成物を生成する。第1工程での反応生成物を、同一反応容器内でジオール及びジカルボン酸エステルと不活性溶媒中又は無溶媒反応系で反応させ、スルホネート基で末端封止されたポリエステルを得る。所望のエステル交換触媒及び共触媒を反応混合物に添加し、両反応の反応速度を向上することができる。両反応の代表的な反応温度は150℃超えである。ポリマーは、塩化メチレンような適当な溶剤への溶解、メタノールのような非溶剤中での沈殿、濾過、単離及びこの精製プロセスに含まれる工程を複数回繰り返すことによって精製し、真空乾燥によりテレケリックポリエステルを得る。当業者に周知の別の精製方法を使用して、純テレケリックポリエステルを得てもよい。代表的には、ポリマーは精製しないで、溶融反応器から得たものをそのまま使用する。
上記方法を用いて合成したポリマーは、最初の反応物質供給物中のスルホネート基の総量に対して、大抵の場合、90モル%のスルホネート基を末端基としてポリマー鎖に取り込んでいる。また、ポリマーは、存在する総末端基に対して50モル%以上のスルホネート末端基を含む。
本発明のポリマー/粘土ナノコンポジットは、当業者に周知の方法により官能化されたマトリックスポリマーを用いて製造してもよい。本発明の好ましい実施形態では、ポリマー/粘土ナノコンポジットは、ポリマーの溶融温度に加熱できる適当な混合装置中で溶融混合することにより製造する。本発明の1実施形態では、混合は、ブラベンダーミキサー中で約180℃〜約300℃、より好ましくは約225℃〜約275℃、最も好ましくは約240℃〜約270℃の温度範囲で行う。ポリマー及び変性粘土混合物を含む代表的なナノコンポジット組成物は、約0.1重量%〜約10重量%の範囲の変性粘土を含有する。本発明の好ましい実施形態では、変性粘土は、約1重量%〜約7重量%、より好ましくは約2重量%〜約7重量%の範囲で存在する。
ポリマー/粘土ナノコンポジット組成物は、さらに1種以上の添加剤を含むことができる。添加剤は、添加剤を含む組成物の重量に基づいて、約80重量%以下の量、より好ましくは0.00001〜約60重量%の量で存在できる。これらの添加剤には、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、可塑剤、視覚効果向上剤、増量剤、帯電防止剤、触媒奪活剤、離型剤、難燃剤、発泡剤、耐衝撃性改良剤、加工助剤、他のオリゴマー種及び他のポリマー種などの材料がある。本発明のポリマー/粘土ナノコンポジットに練り込むことができる各種添加剤は、代表的には樹脂配合に一般に使用され、当業者には周知のものである。
本発明のナノコンポジットポリマー組成物は、従来のプラスチック加工技術により物品に成形できる。成形品は、圧縮成形、吹込成形、射出成形、その他当業者に周知の成形技術により製造できる。本発明のナノコンポジットから製造される物品には、フィルム、シート、パイプ、チューブ、異形材、成形品、予備成形品、延伸吹込成形フィルム及び容器、射出吹込成形容器、押出吹込成形フィルム及び容器、熱成形品などがあるが、これらに限らない。本発明の組成物から製造される物品は、低いガラス転移温度及び耐熱性の材料を必要とする用途、例えば自動車用途で使用することができる。1実施形態では、本発明は、少なくともナノコンポジットポリマー組成物からなる物品であって、前記組成物が1種以上のスルホン化テレケリックポリエステル及び1種以上の有機クレーを含み、前記テレケリックポリエステルがスルホネート末端基と1種以上の有機ジカルボン酸及び1種以上のジオールから誘導された構造単位とを含む、物品を提供し、前記物品は自動車部品である。自動車部品の例としては、ボディパネル、クォーターパネル、ロッカーパネル、トリム、フェンダー、ドア、デッキリッド、トランクリッド、フード、ボンネット、ルーフ、バンパー、フェイシア、グリル、ミラーハウジング、ピラー装飾品、クラッディング、ボデーサイドモールディング、ホイルカバー、ホイルキャップ、ドアハンドル、スポイラー、ウィンドウフレーム、ヘッドランプベゼル、ヘッドランプ、テールランプ、テールランプハウジング、テールランプベゼル、ナンバーフレーム、ルーフラック、ランニングボードが挙げられる。
実施例2〜7及び比較例1及び7の基本手順
以下の実施例は、本発明の方法をどのように評価するかを当業者にわかりやすく説明するためのものであって、本発明者らが本発明とみなす技術的範囲を限定するものではない。特記しない限り、部は重量部で、温度は℃で示す。透過型電子顕微鏡写真はTEM(透過型電子顕微鏡)JEM2010(JEOL(日本電子)社製)で得た。試料はEM−FCS冷却装置を備えたミクロトームUltracutUCT(Leica社製)で作製した。
分子量は重量平均分子量(Mw)として報告する。ゲル浸透クロマトグラフイ(GPC)で分析し、ポリスチレン分子量標準を用いて、ブロードな標準検量線を描き、これからポリマー分子量を求めた。ゲル浸透カラムの温度は25℃にし、移動相はヘキサフルオロイソプロパノール5体積%含有クロロホルムとした。
物理及び機械的特性は、2重カンチレバー試験方式の動的機械的熱分析装置DMTA IV(Rheometric Scientific社製)を使用して測定した。代表的な試験サンプルは、Minimax Molderを用いて275℃で射出成形した試験片であった。試験は周波数3Hzで行い、温度範囲は昇温速度3℃/分で−50℃〜200℃であった。
攪拌機を備えた1.8Lのステンレス鋼製パイロットプラント反応器中で撹拌しながら、3−カルボキシベンゼンスルホン酸ナトリウム塩を大過剰の1,4−ブタンジオールに添加し、次に触媒量のテトラブトキシチタネートをこの混合物に添加した。反応混合物の温度を上げ、230℃に1時間保った。この間に、3−カルボキシベンゼンスルホン酸ナトリウム塩は1,4−ブタンジオールに完全に溶解した。次に反応混合物を180℃に冷却し、ジメチルテレフタレートを添加した。次に温度を215℃に上げ、その温度で2時間保った。次に温度を30分かけて245℃に上げた。次にシステムを真空に引き、圧力を0.1mbarに105分間保ち、反応容器からのメタノール除去を促進した。最終ポリマーは淡黄色の粘稠溶融物として得られ、これは白色固体に急速に結晶化した。テレケリックスルホン化ポリエステルの製造は、先願の米国特許出願第10/869,715号にも記載されいる。
ポリマー/粘土ナノコンポジットは、電熱ミキサーを備えたブラベンダプラスチコーダー2000で製造した。有機クレー及びテレケリックポリマーからなる混合物をブレンダーに加えた。ミキサーの内部温度を245℃に保ち、混合速度は60rpmにした。ブレンドは30分かけて行った。ブレンド後、ナノコンポジットを透明な溶融物として得た。GPCの結果からも明らかなように、このプロセスでポリマーの若干の分解が認められた。
図1は、ナノコンポジット製造中の分子量の低下を比較例1と比較して示す。
図2〜5は、有機クレー及び非イオン性ポリ(ブチレンテレフタレート)から製造したナノコンポジットと比較した、有機クレー及びテレケリックスルホン化ポリ(ブチレンテレフタレート)から製造したナノコンポジットのTEM写真を示す。
図6は、テレケリックスルホン化ポリ(ブチレンテレフタレート)(実施例2,4及び6)及び比較例2及びPBT195ポリマー単独のDMTAチャートを示す。
図1から、非テレケリックポリマーに比べて、テレケリックポリマーを有するポリマーの分子量が若干減少することがわかる。図2〜5のTEM写真から、ナノコンポジットをテレケリックスルホン化ポリ(ブチレンテレフタレート)で製造した場合、剥離の程度がはるかに大きいことがわかる。図6のDMTAチャートから、ナノコンポジットをテレケリックポリ(ブチレンテレフタレート)で製造した場合、加熱変形温度(E’値が10-9のときの温度)が高くなることがわかる。前記実施形態及び実施例から、テレケリックアイオノマーポリエステルを用いて製造したナノコンポジットが、非アイオノマーポリエステル又はランダムなアイオノマーポリエステルに比べて、驚くほど優れた特性をもつことが分かる。
以上、本発明を好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲内で種々の変更や改変が可能であることが当業者に明らかである。
比較例1と比べたナノコンポジット製造中の分子量の低下を示すグラフである。 非イオン性ポリ(ブチレンテレフタレート)による有機クレーの剥離を示すTEM写真である。 テレケリックスルホン化ポリ(ブチレンテレフタレート)による有機クレーの剥離を示すTEM写真である。 非イオン性ポリ(ブチレンテレフタレート)による有機クレーの剥離を示すTEM写真である。 テレケリックスルホン化ポリ(ブチレンテレフタレート)による有機クレーの剥離を示すTEM写真である。 テレケリックスルホン化ポリ(ブチレンテレフタレート)(実施例2,4及び6)及び比較例2及びPBT195のDMTAチャート図である。

Claims (21)

  1. a)1種以上のスルホン化テレケリックポリエステル及びb)1種以上の有機クレーを含み、
    前記テレケリックポリエステルはスルホネート末端基と、1種以上の有機ジカルボン酸及び1種以上のジオールから誘導された構造単位とを含む、
    ナノコンポジットポリマー組成物。
  2. 前記スルホネート基が、有機ジカルボン酸及びジオールから誘導された構造単位の総モル数に基づいて、約0.1モル%〜約10モル%に相当する量で存在する、請求項1に記載のナノコンポジットポリマー組成物。
  3. 前記スルホネート基が、約0.1モル%〜約5モル%に相当する量で存在する、請求項2に記載のナノコンポジットポリマー組成物。
  4. 前記有機クレーが、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、マイカ、バーミキュライト、ベントナイト、ノントロナイト、バイデライト、ボルコンスコアイト、サポナイト、マガディアイト、ケニヤアイト、合成マイカ、合成サポナイト及び合成ヘクトライトからなる群から選択される無機粘土を有機変性したものである、請求項1に記載の組成物。
  5. 有機クレーが、ポリアルキルアンモニウム塩、ポリアルキルアミノピリジニウム塩、ポリアルキルグアニジニウム塩、ポリアルキルイミダゾリウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩及びこれらの混合物からなる群から選択される有機種を1種以上含有する、請求項4に記載の組成物。
  6. 有機クレーが、ナノコンポジットポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%〜約10重量%に相当する量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  7. 有機クレーが約0.5重量%〜約10重量%に相当する量で存在する、請求項6に記載の組成物。
  8. 有機クレーが約0.5重量%〜約7重量%に相当する量で存在する、請求項7に記載の組成物。
  9. 1種以上の有機クレー及び1種以上のスルホン化テレケリックポリエステルを含有する混合物を接触する工程を含み、前記テレケリックポリエステルがスルホネート末端基と、1種以上の有機ジカルボン酸及び1種以上のジオールから誘導された構造単位とを含み、前記接触工程が、前記混合物を約180℃〜約300℃の範囲の温度で、溶融物が均一になるまで撹拌する工程を含む、ナノコンポジットポリマー組成物の製造方法。
  10. 前記スルホネート基が、有機ジカルボン酸及びジオールから誘導された構造単位の総モル数に基づいて、約0.1モル%〜約10モル%に相当する量で存在する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記スルホネート基が約0.1モル%〜約5モル%に相当する量で存在する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記有機クレーが、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、マイカ、バーミキュライト、ベントナイト、ノントロナイト、バイデライト、ボルコンスコアイト、サポナイト、マガディアイト、ケニヤアイト、合成マイカ、合成サポナイト及び合成ヘクトライトからなる群から選択される無機粘土を有機変性したものである、請求項9に記載の方法。
  13. 有機クレーが、ポリアルキルアンモニウム塩、ポリアルキルアミノピリジニウム塩、ポリアルキルグアニジニウム塩、ポリアルキルイミダゾリウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩及びこれらの混合物からなる群から選択される有機種を1種以上含有する、請求項12に記載の方法。
  14. 有機クレーが、ナノコンポジットポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%〜約10重量%に相当する量で存在する、請求項9に記載の方法。
  15. 有機クレーが約1重量%〜約10重量%に相当する量で存在する、請求項13に記載の方法。
  16. 有機クレーが約2重量%〜約7重量%に相当する量で存在する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記接触工程が押出機中で行われる、請求項9に記載の方法。
  18. 前記押出機が二軸スクリュウ押出機である、請求項17に記載の方法。
  19. a)1種以上のスルホン化テレケリックポリエステルとb)1種以上の有機クレーとを含有するナノコンポジットポリマー組成物であって、前記テレケリックポリエステルが、スルホネート末端基と1種以上の有機ジカルボン酸及び1種以上のジオールから誘導された構造単位とを含む、ナノコンポジットポリマー組成物からなる物品。
  20. 圧縮成形、吹込成形及び射出成形から選択される1つ以上の成形法により製造された、請求項19に記載の物品。
  21. ボディパネル、クォーターパネル、ロッカーパネル、トリム、フェンダー、ドア、デッキリッド、トランクリッド、フード、ボンネット、ルーフ、バンパー、フェイシア、グリル、ミラーハウジング、ピラー装飾品、クラッディング、ボデーサイドモールディング、ホイルカバー、ホイルキャップ、ドアハンドル、スポイラー、ウィンドウフレーム、ヘッドランプベゼル、ヘッドランプ、テールランプ、テールランプハウジング、テールランプベゼル、ナンバーフレーム、ルーフラック、ランニングボードからなる群から選択される自動車部品である、請求項19に記載の物品。
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