JP2008521624A - マニピュレータを調整、制御するための方法および装置 - Google Patents

マニピュレータを調整、制御するための方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は自動制御式マニピュレータ、特にロボットのような自動制御式マニピュレータを調整もしくは制御するための方法に関する。このため、マニピュレータ軸を運動させるために設けられたトランスミッションに生ずる摩擦トルクを考慮した動的マニピュレータモデルが規則的に使用される。この場合、少なくとも1軸につき、従動側の軸速度および軸加速度ならびに当該軸に対応したモータの駆動側モータ温度に基づいてトランスミッション摩擦トルクのモデルが決定されて、目標値たとえばモータポジションまたはモータ電流の決定に使用される。本発明による方法は、モデルに基づくトランスミッション摩擦トルクがトランスミッション温度に応じて決定されることを特徴としている。さらに本発明は前記の方法を実施するための装置ならびに該装置の使用に関する。かくて、本発明によれば、有効モータ出力ないし有効モータトルクはそれぞれのロボットごとに個々に最適利用されることができ、こうしてタクトタイム利得が得られる。さらに、調整挙動および走行挙動が改善される。

Description

本発明は、少なくとも1軸につき、従動側の軸速度および軸加速度に基づいてトランスミッション摩擦トルクのモデルが決定されて、目標値たとえばモータポジションまたはモータ電流の決定に使用される、マニピュレータ軸を運動させるために設けられたトランスミッションに生ずる摩擦トルクを考慮した動的マニピュレータモデルを使用して、自動制御式マニピュレータたとえば特にロボットを調整もしくは制御するための方法に関する。さらに本発明は、トランスミッションに生ずる摩擦トルクを考慮した動的マニピュレータモデルを使用するために形成された制御ユニットを備え、少なくとも1軸につき従動側の軸速度および軸加速度を基礎として当該トランスミッション摩擦トルクのモデルが設けられて、制御ユニットによって目標値たとえばモータポジションまたはモータ電流の決定に使用される、自動制御式マニピュレータたとえば特に一定数の軸と該軸を運動させるための一定数のモータおよびトランスミッションとを有するロボットを調整もしくは制御するための装置に関する。
さらに加えて本発明は本発明による装置に考えられ得る使用に関する。
自動制御式マニピュレータとはEN ISO 8373に準拠した自動制御装置を備えたマニピュレータ、同じくEN ISO 8373に準拠した、特に3以上のプログラマブル軸を有したロボットないし産業用ロボットである。
公知の類のロボット制御装置はふつう、ロボットのポジションないしそれらポジション間の運動の(予備的)計画、調整および補間のための動的モデルを含んでいる。前述したロボットの運動の動的モデルの文脈において、“動的”なる概念はトルク、力、電流等に関係する。ふつうこの種の動的モデルは、ロボットの可動部分とくにトランスミッションに生ずる摩擦トルク(略称:摩擦)に関するモデルも含んでいる。“計画”、“調整”および“補間”の概念の解説についてはさらに図1(以下参照)の説明を参照されたい。モデルには入力量として当該軸に対応するモータの駆動側モータ温度も入力し得るのが最適である。
動的モデルは一方で、荷重、実際のポジション、マニピュレータ軸の速度および加速度に関するプログラムされた目標値から、軸を運動させるために存在するモータおよびトランスミッションの(目標)トルクを計算するために使用される。こうして、マニピュレータの制御ユニットによって所与の物理的限度内で時間的に最適な軌道を計画することができる。反対に、電流、ポジション、速度などに関して測定された実値から、続いて監視目的たとえば衝突の認識に使用することのできる、ロボットの実際のモータトルクおよびトランスミッショントルクの推定計算を行うことが可能である。
動的モデルのもう一つの使用法は、補間回路におけるかまたはロボットの調整における、目標値および/または実値をベースとした予備的制御トルクの計算である。
この場合、過去において、モータおよびトランスミッションの支配的な温度条件は動的モデルに含まれる摩擦要因(摩擦トルク)に大きな影響を有し、したがって、たとえば摩擦効果に抗して軸を所定の運動単位だけ運動させるのに必要なモータ電流に大きな影響を有することが判明した。
こうした効果に対処するため、冒頭に述べた類の方法および装置において、温度依存量
に関してワーストケース評価が使用される。一例として、たとえばトランスミッション摩擦トルクはロボットのその都度の運動および周囲温度に応じて変化する。確かに、周囲温度に関してはトランスミッションメーカの情報から一定の許容範囲が既知であるが、ただし、ロボットメーカは顧客のもとでの実際のトランスミッション温度について正確な仮定を行うことはできず、したがって、ロボット制御において保守的な方法で、当該モータトルクによって克服されなければならない最大トランスミッション摩擦から出発せざるを得ない。しかしながら、通例、仮定された最大摩擦トルクは所与ではないことから、モータトルクは未利用のままであり、ロボットの貴重なタクトタイムは不必要に失われることになる。
特にロボット運動の停止に際してまさに停止後の再始動時の摩擦はかなりのものであり、粘着摩擦効果のせいでトランスミッションの急激な衝動的運動が生ずることからして不正確にしか判明していないトランスミッション摩擦トルクのもう一つの短所が現れる。この種の効果はさらに粘着摩擦が生ずる場合にトルクは維持されたままであるが、同時になんらの運動も行われないために調整が混乱することからしてマニピュレータの通常の調整に不適な結果を生ずる。
同様な短所はマニピュレータの始動時にも、特に、低速域において粘着摩擦を克服するために必要なモータの可動トルクができるだけ正確に示されなければならない、いわゆるソフトサーボ・アプリケーションの場合に現れる。
以上に枚挙した短所を回避するため、本発明の目的は、ロボットのトランスミッション摩擦トルクをより正確に決定して、この情報をロボットの調整・走行挙動を制御するために利用するとともに、さらに、モデルをベースとしたロボット機能の精度向上たとえば時間最適計画、衝突認識または荷重データ計算による調整・走行挙動の改善に基づくタクトタイムの利得と結び付けて、マニピュレータの有効モータトルクの利用率の向上を可能にすることである。
前記課題は冒頭に述べた類の方法において、トランスミッション摩擦トルクがトランスミッション温度に応じて決定されることによって解決される。
したがって、本発明による装置は、前記課題を解決するために、その出力信号が制御ユニットにおいてトランスミッション摩擦トルクを決定するために評価される、制御ユニットと作用連携した少なくとも1つのトランスミッション温度決定装置を有している。
たとえば、摩擦に関するロボットの動的モデルの範囲内で温度が共に考慮されない場合には、モータの目標トルクと実トルクとの間に30〜40%の差が存在し得ることが判明した。本発明によれば、上述した“ワーストケース”への制限は不要であり、そのため、特にロボットのタクトタイムがより柔軟かつ速やかに構成されて時間利得が生ずることから、トランスミッション摩擦によって所与のトランスミッション温度と構造物内への該温度の輸送とが本発明によって考慮されることにより、マニピュレータの調整・走行挙動の柔軟な適合化と改善とを実現することができる。
本発明による方法の第1の発展態様において、トランスミッション温度は直接に測定される。この点で、温度測定は特にマニピュレータの正規運転中つまり顧客/エンドユーザのもとで行われてよい。別法としてまたはそれに加えて、トランスミッション温度の測定はマニピュレータの正規運転の開始前に行われることができ、この場合には、場合により
、最終顧客のもとでの運転中にもはや測定が行われる必要はない。
本発明による装置の当該発展態様において、温度決定装置はトランスミッションに組み込み可能な温度センサとして形成されかつ/または温度決定装置はトランスミッションオイル温度を測定するために形成されている。
ただし、量産ロボットの軸に付加的な温度センサを設けることは単にコスト上の理由から望ましくないだけではない。たとえば特にロボットのハンド軸に温度センサを使用することは取付けおよびケーブル布線がほぼ不可能であることからして困難である。したがって、本発明の発展態様の狙いは、付加的なセンサ機構を使用しなくても量産製品において少なくとも近似的なトランスミッション温度決定を可能にし、それを―上述したように―さまざまな制御・調整プロセスに使用することである。
したがって、本発明の範囲内で別法として、トランスミッションの直接の温度測定が行われなくても、走行速度およびマニピュレータの当該パラメータから、マニピュレータの機械構造内の熱伝導に関するモデルならびに場合によりさらに周囲への放熱に関するモデルと連携させて、トランスミッション温度の推定値に達することも可能である。ただしこれには周囲温度の測定が必要である。これに応じて形成された本発明による方法は、
a)一定の時間間隔でマニピュレータの駆動側実量たとえばモータ電流、モータポジションまたはモータ温度が測定され、
b)熱伝導モデルに基づいて規則的な周期でマニピュレータ機械構造内の熱伝導および周囲への放熱が求められ、
c)熱伝導からトランスミッション温度が近似的に決定される、
ことを特徴としている。
相応して形成された本発明による装置において、上記目的のため、制御ユニット(SE)において熱伝導モデルが利用可能であるとともに、制御ユニット(SE)は規則的な周期でマニピュレータ(RO)の機械構造内の熱伝導を求めるために形成されているため、熱伝導からトランスミッション温度(θG)を近似的に決定することが可能である。
装置は、好ましくは、
a)一定の時間間隔でマニピュレータ(RO)の周囲温度を決定するための装置(UTS)が設けられ、
b)制御装置(SE)は、規則的な周期で周囲温度に基づいて、マニピュレータ(RO)から周囲への放熱を求めるために形成されており、
c)熱伝導および放熱からトランスミッション温度(θG)が近似的に決定される、
ように構成されている。
量産による付加的な温度センサを有したロボットがさらにトランスミッションに付加的なトランスミッションセンサを備えなければならない方法ないし装置に比較して、前述した本発明の実施形態は、容易に取付け可能な少数の周囲温度用温度センサが必要とされるにすぎないという利点を有している。ただし、放熱ないし熱伝導に関するモデル形成が場合により困難なこともある。
さらに、本発明による方法の極めて好ましい一発展態様において、マニピュレータの駆動側実量たとえばモータ電流またはモータポジションの値の測定によりセンサによって検出されるトランスミッション温度に準じたトランスミッション摩擦モデルの特性マップが決定され、続いて該マップに基づいてトランスミッション温度の値ないしトランスミッション摩擦トルクが駆動側実量に応じて求められる。この場合、特に、特性マップおよびトランスミッション摩擦モデルがマニピュレータの正規運転の開始前に決定されて、爾後の
使用のために記憶されることも可能である。
したがって、本発明によれば、各量産シリーズのロボットは、メーカのもとでトランスミッションに付加的な温度センサを装備して1回だけ測定されて、その後でトランスミッション温度に関する特性マップないしパラメータ表示モデルを作成することができるため、続くマニピュレータの正規運転中に、マニピュレータの当該センサがそのために規則的に使用される他の測定量に基づいてトランスミッション温度を導出することができる。
したがって、本発明による装置の一発展態様は、マニピュレータの駆動側実量たとえばモータ電流またはモータポジションの値からトランスミッション温度に準じたトランスミッション摩擦モデルの特性マップを決定する決定装置を有し、該マップに基づいてトランスミッション温度の値ないしトランスミッション摩擦トルクが制御ユニットによって駆動側実量に応じて求められる。さらになお本発明による装置は、マニピュレータの正規運転中における制御ユニットによる爾後の使用のために、特性マップおよびトランスミッション摩擦モデルのための第1の記憶装置を有していてよい。
したがって、本発明によれば基本的に3つの方法、つまり、1)ロボットの正規運転中の直接の測定、2)ロボットから得られる代表的な実量、場合により特性マップに基づく、近似的な決定、および/または3)場合により、周囲温度の測定による、熱モデル形成により、続いて摩擦モデルの範囲内で使用し得るトランスミッション温度の値に達することができる。測定された実量から出発して、続いて方法2)および3)において−すでに述べたように−数値最適化法によるロボット制御において、測定された実量の時間カーブを、想定されたトランスミッション温度を適切に変化させることにより、求められた特性マップないしパラメータ表示モデルと最もよく一致させることができる。これに応じて構成された本発明による方法ないし本発明による装置はさらにその他の請求項の対象であり、以下になお詳細に説明される。この場合、トランスミッション温度に関して見出された最適値は本発明によりその他の制御目的に使用することが可能である。
上述した関連を説明するため、以下において下記記号が使用される:
qM: モータ側(=駆動側)ポジション
qG: トランスミッション側(=従動側、軸側)ポジション
θM: モータ温度
θG: トランスミッション温度
τM: 駆動側トルクないしモータトルク
τG: 従動側トルクないしトランスミッショントルク
I: モータ電流
R: 変速比; 非弾性トランスミッションにはqM=qG*Rが当てはまる。
τRG: トランスミッションに対応する摩擦トルク
τRM: モータに対応する摩擦トルク
J: 荷重慣性
目標値と実値とを区別するため、上記のすべての量記号はさらに添え字“soll[目標]”ないし“ist[実]”が付されて拡張される。
さらに、本発明の説明のため、以下では個々の回転軸のみが取り上げられる。ただし本発明は任意に配置された回転軸および直線軸を有する多軸マニピュレータに使用し得ることはいうまでもない。
摩擦トルクには以下の関数関係が仮定される:
Figure 2008521624
したがって、トランスミッションの摩擦トルクは、軸速度、軸加速度、トランスミッション温度およびトランスミッション荷重モーメントの関数である。上述したようにトランスミッション温度はふつうロボットの運転時に直接測定することはできないことから、この摩擦トルクは表現が最も困難なものである。
モータの摩擦トルクには、モータ速度、モータ加速度およびモータ温度の関数の形で、以下の関数関係
Figure 2008521624
が存在する。
トランスミッションの摩擦トルクに関する具体的な一例は以下の通りである:
Figure 2008521624
したがって、トランスミッション摩擦は異なった3つの摩擦項、つまり
―粘着摩擦項(固体摩擦): a1(θG)・sign(d/dt qG)、a1は温度依存係数、
―すべり摩擦項(粘性摩擦): a2(θG・d/dt qG、a2は温度依存係数、
―鉄損項: a3(θG)・d/dt qG、a3は温度依存係数、
から合成される。
従来の技術によれば、単純なモデル(たとえば鉄損項なし)も、より複雑なモデルもいずれも可能である(たとえば以下参照。Olsson,Åstrom,C.Canudas,de Wit,M.Gafvert,P.Li−schinsky: Friction Models and Friction Compensation, European Journal of Control,29(4), 1998, p.176 - 195)。
トランスミッション弾性のない剛性関節および、τM=kT・Iによる、電流に関して線形のモータ特性曲線を仮定すれば、摩擦モデルとは無関係に以下が成立する:
Figure 2008521624
つまり、トランスミッショントルクは、モータトルクとモータ摩擦トルクとの差に変速比を乗じたものから、続いてさらにトランスミッション摩擦トルクを差し引いたものに等しい。
従来の技術によればロボット制御は、たとえば以下の形
Figure 2008521624
の、温度とはまったく無関係の摩擦トルクかまたは、
モータ温度がトランスミッション温度の推定値として入力される以下のモデル
Figure 2008521624
を使用する。
ただし、モータ温度を、重力の影響下で静止している軸に基づいて簡単に具体化し得るように、トランスミッション温度の簡単な推定値として使用することは通例許容されない。重力の影響下にある荷重を適正な位置に保つには、当該モータは一定の力をもたらさなければならず、その際、電気エネルギがモータに与えられて、モータを暖める。この場合、荷重とトランスミッションは静止していることから、トランスミッションの加熱の主因である運動中の速度依存摩擦は発生しない。しかしながら、モータの発熱はかなりのものであることから、モータは過熱されることになろう。したがって実際には、ロボットが約30秒もしくはそれ以上の時間にわたって運動しない場合には直ちにモータ側ブレーキがロボットを停止させる。
前記に基づき、本発明の基本思想は―既述したように―ロボットメーカは特別にトランスミッションに温度センサを装備した1または複数のロボットで温度依存トランスミッション摩擦モデルの特性マップを作成し、こうして、コスト的に不利な、ロボットトランスミッションへの温度センサの量産取付けを不要にすることである。量産ロボットは続いてその制御装置でこの特性マップを使用して、すでに従来の技術で得られるような測定された実量つまりモータ電流および/またはモータポジションの時間カーブからロボットの運動時間に比較してトランスミッション温度は緩慢にしか変化しないとの妥当な仮定のもとで最適化法によってトランスミッション温度を近似的に決定し、これを続いてさらに制御、調整または監視の目的に使用することができる。
したがって、上記のように装備されたロボットにより、摩擦モデルの入力量の全範囲をカバーする測定走行が実施される。ポジションおよびそれから求められる速度、モータ温度およびトランスミッション温度に関する実値はこの測定走行の間に周期的に検出されて(この場合、走査速度は一般に1ミリ秒レベルである)、外部記憶装置のデータファイルに格納される。その後、測定された実値から式1および2に基づいて摩擦モデルτRMないしτRGが求められ、表またはパラメータ表示モデルの形で再び(外部)記憶装置に格納される。モデルの当該パラメータは同じく測定から、たとえば最小2乗法によって求めることができる。
上記の実値の記憶ならびにモデルの作成に必要な計算ステップは好ましくはロボット自体の制御ユニットの演算装置によって実施される。ただし、前記の方法ステップを独立し
た外部計算機で行わせることも可能である。
前述した(オフライン)予備作業の結果は、本発明の基本からしてトランスミッション温度θGもその中に明らかに含まれるさまざまな要因と相関したトランスミッション摩擦モデルτRG
Figure 2008521624
であり、ここでその他の要因は式7中の点によって示唆されている。
上述した摩擦モデルは本発明により、続いて“オンライン”で、つまり制御装置ないしロボットの運転中の制御・調整挙動の改善のために使用される。この場合、その正規運転中にも付加的な温度センサをロボットのトランスミッションに装備し、これによりトランスミッション温度θGをセンサを介して、たとえばトランスミッションオイル中で直接に測定することも基本的に可能であることはいうまでもない。本発明によれば、こうして、先に作成された摩擦モデルを介して、マニピュレータの摩擦トルクおよびそれが運動挙動に及ぼす効果を非常に正確に決定することができる。したがって、本発明による方法の当該1発展態様において、特に運動のジオメトリ、時間経過および速度に関して変化する一連のマニピュレータポジションの予備的計画に際して生ずる目標量たとえばモータ電流またはモータポジションの値はトランスミッション温度を使用して決定される。“(予備的)計画”なる概念は、本発明の範囲において、変化するロボットポジションのジオメトリおよび時間経過に関係しており、この場合、後者によって特に速度計画が意味されている。したがって本発明によれば、計画は、運動等のあらゆるセットの計画の最初に実温度θMistおよびθGistが設定されることにより、特に時間的に最適化されて実施されることができる。発生するトルクはこれらの温度を使用して決定される。
本発明による方法の特に好ましい発展態様の一環として、さらに、予備的計画と補間との間に所定の時間閾値を上回る時間が経過した場合に、当該ポジション系列の補間開始前に新規計画が行われるようにすることができる。この場合、“補間”なる概念はポジションの走査およびポジション間の補間を含んでいる。したがって、1つのセットの計画と補間との間に十分に長い中断が生ずるためにモータとトランスミッションの冷却が予測される場合には、続いての新規スタートに際して自動的に新規計画も行われる。
本発明による方法の発展態様において、さらに、マニピュレータポジションの補間時および/または調整時に生ずる目標量たとえばモータ電流またはモータポジションの値はトランスミッション温度を使用して決定される。したがって、本発明によれば、補間ならびに調整のいずれにおいても、その時々の実温度を使用して(予備的制御)トルクを計算することができる。
前述した方法を実施するために形成された本発明による装置はとりわけ、特に運動のジオメトリ、時間経過および速度に関して変化する一連のマニピュレータポジションの制御ユニットによる予備的計画に際し、予備的計画と該ポジション系列の補間との間に経過する時間が所定の時間閾値を上回る場合に新規計画が行われるように形成された時間測定装置が設けられることを特徴とすることができる。
ただし、本発明の1つの特別な狙いは、ロボットの正規運転中に直接の温度測定を行わなくともトランスミッション温度を考慮することを可能にし、こうして、さらにコスト上の理由からも、トランスミッション用の量産温度センサの付加的取り付けを不要とするこ
とである。ただし、ロボットのモータの温度センサは依然として存在していることから、本発明の範囲内でいずれにせよロボット運転中に規則的に以下の要因に関する実値を検出することが可能である:
―モータポジションqMist、およびそれから導出されるモータ速度d/dt qMist、モータ加速度d/dt qMist
―モータ側の値(変速比、場合によりトランスミッション弾性を考慮; 上記参照、式4)からの換算による軸ポジションqGist、軸速度d/dt qGistおよび軸加速度d/dt qGist
―モータ電流Iist
―モータ温度θMist
この場合、以下では、トランスミッション温度θGは付加的なセンサ機構が欠落しているために直接に測定することはできないと仮定される。
さらに、以下では、摩擦トルクは常に温度に依存しており、モータおよびトランスミッションの温度は(ロボット)制御のタクトサイクルに比較して緩慢にしか変化しないと仮定される。後者の仮定はロボットは本発明により、周囲温度がたとえば20℃のときに、モータの最高温度120℃およびトランスミッションの該温度70℃に到達するのに、少なくとも30分を要することからして正当である。したがって、前記温度は持続時間が一般に1秒以下の1運動セットの間に0.05℃以下しか変化しない。
本発明による方法の開始時点はt_act=0で表され、相対的に長いモータ停止の後に、測定不能なトランスミッション温度と同じく測定不能な周囲温度とは一致するか、もしくは、相対的に短い停止後のトランスミッション温度は停止時間全体に及ぶロボット構造内の単純な熱流入モデルを経て近似的に求めることができると仮定される。近似的に正しいスタート値が得られない場合には、さらに以下に述べる最適化によって、通例、有用な温度推定が実現される。ただし数値法にとっては良好なスタート値が有益である。
上記を基礎として、本発明による方法の有利な一発展態様において、規則的な時間間隔で準連続的にマニピュレータの駆動側実量たとえばモータ電流またはモータポジションが決定されて、これらの値が所定の時間にわたって記憶され、この記憶時間は大きさレベルの点でトランスミッション温度の変化のタイムスケールに比較して小さく(つまり、トランスミッション温度はこの記憶時間の間ほぼ不変であり)、かつ、所定の時間間隔周期でトランスミッション温度の近似的決定が行われ、該決定のために決定時点における実量の記憶値が使用される。好ましくは、この場合、記憶時間および決定時間間隔は同じ大きさレベルで選択される。
本発明による装置の相応した発展態様は、規則的な時間間隔でマニピュレータの駆動側実量たとえばモータ電流またはモータポジションの値を準連続的に記憶して、所定の時間にわたってこれらの値を保持するための第2の記憶装置が設けられ、該時間は大きさレベルの点でトランスミッション温度の変化のタイムスケールに比較して小さいことを特徴としている。この場合、記憶時間は有利には0.1s〜1s、好ましくは約0.5sである。
本発明による装置の特に好ましい一実施態様において、第2の記憶装置はリングバッファとして形成されている。さらに、制御ユニットが所定の時間間隔周期でトランスミッション温度の近似的決定を行うために形成されていてよく、該決定のために決定時点における第2の記憶装置の記憶値が評価される。この場合、記憶時間および決定時間間隔は好ましくは同じ大きさレベルである。
したがって、本発明によれば、すでに前述したように、ロボット(モータおよびトランスミッション)の温度が変化するタイムスケールに比較して“小さい”時間幅(たとえばT=0.5秒の長さ)の観察期間Tが定められる。顕著な温度変化は分レベルで初めてみとめられる。ただし、現在のマニピュレータの調整タクトは数ミリ秒のレベルであることから、観察期間Tは同時に、調整のタイムスケールに比較して“大きい”。制御ユニットはこの短い周期で、ポジションデータおよび温度を準連続的に検出することができる。
測定可能な量d/dt qM、d/dt qMおよびθGは好ましくは、これらの量の信号推移を内部に、つまり実際の時間T_actまでの時間幅Tにわたって記憶するリングバッファに格納される。つまり、記憶が行われて、該記憶は長さT:[t_act−T,t_act]のスライドウィンドウ内に存在する。
自由に決定し得る時間間隔ΔTの周期で、先に作成されたモデルに基づいてトランスミッション温度の新たな推定計算が行われる。この場合、時間間隔ΔTの可能なかぎり小さい有意な選択はロボット制御の調整周期である。ただし、さらに以下に述べる最適化アルゴリズムの計算は時間を要するために、現在の開発水準では調整周期のレベルの時間間隔ΔTによる方法フローはほぼ実施不可能と考えられることから、有利にはΔTとTとは同じ大きさレベルである。ただし他方、温度は緩慢にしか変化しないため―既述したように―ΔT≒1sによる評価で十分である。
モータトルク、摩擦トルクおよびトランスミッショントルクの間には以下の式で表される関係
Figure 2008521624
が存在しており、これは先述した式4に等しい。さらに変形することにより以下の式
Figure 2008521624
が得られる。
したがって、摩擦モデルτRGおよびτRMの変数に関する値が得られていれば、モータ電流を計算することができる。
τRG=τRG(qG,d/dt qG,d/dt qG,θG)
Figure 2008521624
Figure 2008521624
により、以下の量
qG、d/dt qG、d/dt qG、θG、J、qM、d/dt qM、d/dt qM、θM
が既知であれば、式9によって目標電流も計算することができる。ただし、前記変数のうち、モータポジションqMとその導関数、トランスミッションポジションqGとその導関数、モータ温度θMならびに実モータトルクないし実モータ電流のみは規則的に測定可能である。未知のトランスミッション温度θGについては本発明により、上述したトランスミッション摩擦モデルに代入される同じ名前の変数が導入される。かくて、θGのあらゆる仮定値に、本発明により、トランスミッション摩擦トルクτRGを対応させるかもしくは式9によってこの温度値に対する電流を求めることができる。
この点で、本発明による方法の好ましい一発展態様は、θGに関する以下の式
Figure 2008521624
(式中記号はそれぞれ以下を意味している:
t 時間座標
t_act 実際の時点
T 記憶時間
soll 目標モータ電流
θG 決定さるべきトランスミッション温度
qG(t) 時間に依存した従動側ポジション
θM(t) 時間に依存したモータ温度
τG(t) 時間に依存した従動側トルク
ist(t) 時間に依存した実モータ電流
w(t) 時間に依存した加重関数
τMsoll 駆動側目標トルク
τM=k・Iにおける比例定数
d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの一次導関数つまり従動側速度d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの二次導関数つまり従動側加速度)
の値の最小化によってトランスミッション温度の決定が行われることを特徴としている。
この方法の特別な利点は、ロボットの制御および調整のためのトランスミッション摩擦トルクの求値にトランスミッション温度が導入され、たとえば熱流入等によるその他の近似的な仮定が必要とされない点にある。
したがって、上記の最小化問題は、測定された実量の過去の信号推移を最もよく説明することのできるトランスミッション温度を供給する。式12の積分の評価は制御ユニットの演算装置で、時間間隔[t_act−T,t_act]の間の最終的に多数の、定時点に測定されて―既述したように―好ましくはリングバッファに格納されている実値が代入される二次式つまり加重加算によって計算することができる。
積分値が最小値をとる推定トランスミッション温度は、現在の時点t_actに関する新たなトランスミッション温度として使用される。
上記の最適化は数値的に行われる。数値的最適化のための容認し得るスタート値を得るために、本発明による方法の一発展態様は、上記の式の数値最小化のためのスタート値として最後に求められたトランスミッション温度値が使用されることを特徴としている。制御のコールドスタート後の初期値設定はたとえばメーカによって指定された平均周囲温度に基づいて行うことができる。式12において項w(t)は、その具体的な形成によってたとえば離れた過去であればあるほど加重が弱められる加重関数を表している。ただし、w=1による不変の加重関数の使用も可能である。さらにまた、実電流信号と目標電流信号との差を加重するための、式12とはまったく異なった基準を、同所に示された加重されたL2基準として使用することも可能である。
もしも式12による積分値の最小化が一義的な結果を供しない場合には、積分値が最小値をとる任意の値のθGを使用することができる。この場合、温度は、最終的にもともと制御に関連した制御パラメータであって厳密にいえば温度はその決定補助量を表しているにすぎない摩擦に対して、広い範囲で一様な影響を有している。
すでに上述したように、推定トランスミッション温度は、本発明により、すべての計画、補間および調整方法に供されることから、推定トランスミッション温度に応じてロボットのモータに関する電流・ポジション設定を決定することができる。
本発明による方法の別途1実施態様において、トランスミッション温度の決定は以下の式
Figure 2008521624
(式中記号はまたもそれぞれ以下を意味している:
t 時間座標
θG 決定さるべきトランスミッション温度
qG(t) 時間に依存した従動側ポジション
θM(t) 時間に依存したモータ温度
τG(t) 時間に依存した従動側トルク
ist(t) 時間に依存した実モータ電流
τMsoll 駆動側目標トルク
τMist 駆動側実トルク
d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの一次導関数つまり従動側速度d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの二次導関数つまり従動側加速度)
の値の最小化によって行われる。
これによれば、最適化は単に局所的に行われ、マニピュレータの実状態に関する点的情報のみが方法中に導入されることから、特にたとえばリングバッファの形の第2の記憶装置は必要ではない。換言すれば、経過期間に関する積分に代えて、それぞれその時々の実状況に対する最適化が行われる。
この場合、式13による値の同じく数値的最適化のためのスタート値として、先に論じたようにまたも、最後に行なわれた温度推定の値が適している。単に局所的な最適化であっても容認し得る温度推定結果を得るために、式13に導入される入力信号にはできるだけ平滑化ないしフィルタリングが施されなければならない。
移動式タイムウィンドウによる先述した最適化に比較して、式13によれば、トランスミッション温度推定のための遥かに単純な最小化基準を決定することができる。ただしこの場合、場合により温度推定値の変動が短所として甘受されなければならない。
図1は単純化したフローチャートに基づいて、本出願の範囲内で繰り返して使用される概念、“計画”、“補間”および“調整”の方法上の関連の説明に資するものである。
ロボットとくに産業用ロボットの制御ユニットに通例存在するインタプリタ/コンパイラICは、マニピュレータの運動たとえばプログラムされた運動(プログラム運動)、手動処理運動または割込み運動をロボットの運動計画に変換するために形成されており、この場合、計画とは―既述したように―ジオメトリと時間経過とに関して変化するロボットポジションの(予備的)計画たとえば特に速度計画が理解される。この種の運動計画は図1に示したようにステップBPにおいて行われ、相応して、マニピュレータの運動の幾何的軌道および速度勾配を供給する。これに続いて、求められたロボットポジションの補間IPが行われるが、これはポジションの走査として理解される。補間IPの結果は、図1に示したように、駆動インタフェースを経て本発明により特にマニピュレータの調整REにおける制御、調整および監視目的のために使用される、マニピュレータの軸角度およびマニピュレータ駆動装置の当該電流設定に関する値である。ここでロボットの“調整”とは、一般的な定義にしたがって、連続的に(制御)量が検出され、他の量(操作量)と比較されて、操作量への調整の趣旨で影響が及ぼされるプロセスとして理解される。
既述したように、本発明による方法は、運動計画BP分野、補間IP分野ならびに調整RE分野のいずれにおいても、マニピュレータの調整・走行挙動の改善に使用することができる。
これは本発明により、温度特性の点における摩擦のモデル化の改善によって達成される。図2a〜dはさまざまな摩擦モデルの方式を図示している。図中にはそれぞれ従動側のトルクτG(トランスミッショントルク)がポジションq、つまり軸速度d/dt qの時間的変化と相関して表されている。トランスミッショントルクτGは変速比および摩擦を介してモータトルクτMと結合されている。式4、参照。図2にはクーロン摩擦モデルが表されている。図2bには、トランスミッショントルクτGが軸速度の高まりと共に増大する、付加的な粘性摩擦を有した同じモデルが示されている。図2cは、粘着摩擦のせいで、d/dt q=0の場合に高い可動トルクが必要とされるモデルを示している。図2dは図2cに基づく下位ケースの変容を示している(図は以下に準拠: H.Olsson, KJ Åstrom, C.Canudas ,de Wit, M.Gafve
rt, P.Lischinsky: Friction Models and Friction Compensation, European Journal of
Control, 29(4), 1998, pp.176 - 195)。
図2a〜dの基礎とされているような摩擦モデルの範囲内で温度要因も考慮し得るようにするため、本発明は先ず、図3に示した方法ないし相応して形成された装置を提案する。同図にはブロック図により、それらの軸(不図示である)の運動のために一連のモータM1,...,Mnを有し、これらのモータに対応してトランスミッションG1,..,Gnが配されている自動制御式マニピュレータないしロボットROが示されている。図3に示したロボットROはモータM1,...,Mnにつきさらにそれぞれポジションセンサおよび温度センサPSないしTSを有しているが、これらは、図の明瞭性を優先させて、図3ではモータM1についてのみ明示されている。測定を目的としてロボットROはさらになおトランスミッション温度センサGTS1,...,GTSnを有しているが、これらのセンサは当該ロボットROに標準装備として設けられている必要はない。この点を明瞭にするために、図3において、トランスミッション温度センサGTS1,...,GTSnはロボットROの外側に表されて、鎖線で示した結合線でそれぞれのトランスミッションG1,...,Gnと連結されている。
ロボットのモータのポジションセンサPSは検出器、レゾルバ等として形成されていてよい。
トランスミッション温度センサGTS1,...,GTSnは好ましくは、それを経てトランスミッションG1,...Gnのトランスミッションオイル温度が測定されるように構成、配置されている。
ロボットROの制御のために、図3から看取し得るように、さらに制御ユニットSEが設けられている。これはたとえばPCの形の制御計算機として形成されていてよく、本発明上からして、オペレーティングシステムとコントローラ・コアならびに所要のアプリケーション・プログラムのための少なくとも1つの揮発性内部記憶装置を含んでいる。加えてさらに制御ユニットSEはたとえばハードディスク記憶装置の形の外部記憶媒体ESを有し、これは図3に示したように測定データMDおよびモデルMOとくにロボットROのための摩擦モデルの記憶に使用される。
本発明による方法により、ロボットROはそのセンサ機構を経てモータ温度およびモータポジションに関する情報を制御ユニットSEに供給する(図3中の太い矢印)。さらに、トランスミッション温度センサGTS1,...,GTSnはそれぞれトランスミッションG1,...,Gn内の支配的なトランスミッション温度に関する情報を制御ユニットSEに供給し、制御ユニット側はポジション・電流設定をロボットROないしその駆動装置に供給する。
有利にはアプリケーション・プログラムAPは、制御ユニットSEがそれによってロボットROに、使用される摩擦モデル(式7、参照)の入力量の全範囲をカバーする運動を実施させる測定走行プログラムを含んでいる。ポジション、モータ温度およびトランスミッション温度に関する実値はその測定走行の間に周期的に検出されて、外部記憶装置ESのデータファイル(測定データMD)に格納される。これらの測定データMDから、測定走行終了後に、制御ユニットSE自体かまたは、場合により、他の外部計算機(不図示である)がロボットROのための温度相関トランスミッション摩擦モデルMOを作成する。このモデルは、外部記憶装置ESに永続的に保持されていることから、続いてロボットROの正規運転中にもトランスミッション温度センサなしで、爾後も規則的に測定されるモータ温度およびモータポジションとの比較によってトランスミッション温度ないしトラン
スミッション摩擦トルクの算出に使用することができる。
ただし、最も単純なケースにおいて、図4に示した本発明によるロボットは永続的に、つまりその正規運転中にも、トランスミッションオイル中のセンサを介してそれぞれのトランスミッション温度θGを直接測定するトランスミッション温度センサGTS1,...,GTSnを備えている。
ロボットROの正規運転に必要な制御ユニットSEは今やその外部記憶装置ESに、トランスミッション温度θGを使用したモデルMOの他に、ロボットROの運動ないし運動状態の計画、補間および調整のための当該アルゴリズムALを含んでいる(図1、参照)。かくて、制御ユニットSEのすべての計画、補間および調整ルーチンに際して、実際に測定されたトランスミッション温度θGistが使用されて、ポジションおよび電流の目標設定に影響を及ぼす(図4の矢印P)。こうして、あらゆるセットの計画の初めの(時間最適)計画に際して、それぞれの実温度θMistおよびθGistが設定されて、発生するトルクはこれらの温度を使用して決定される。好ましくは制御ユニットSEはさらになお時間測定装置を有しており、1つのセットの計画と補間(図1、参照)の間に十分に長い中断が生ずるためにモータとトランスミッションの冷却が予測される場合には、該時間測定装置に準拠して新規計画が行われる。当該時間閾値はユーザによって適切にプリセットされることができる。
計画に加えてさらに、補間および調整においても、その時々の実温度を使用して当該(予備的制御)トルクが計算される。
ただし、特にコスト上の理由から、本発明の基本思想を保持しつつ、従来のようにロボットの正規運転中のトランスミッション温度の直接測定を行わずに済ますことも有用である。こうした事例は以下の図5に表されている。同図に示した、正規運転用に設けられたロボットROはもっぱらモータM1,...,Mnに温度センサを含んでおり、トランスミッション温度センサは含んでいない。
本発明の好ましい1実施態様において、制御ユニットSEは今やその揮発性内部記憶装置ISに、明瞭性を優先させて図5には再度にわたって表されてはいないオペレーティングシステム要素およびプログラム要素BSないしAP(図4、参照)に加えて、ロボットによって供給されるモータポジションおよびモータ温度qMないしθMに関する実値/測定データの記憶装置としてリングバッファを含んでいる。さらに制御ユニットSEは、好ましくはソフトウェア技術的に形成されて、基本的に、先述した数値最適化問題の計算解法のために設けられた最適化プログラムOPを含んでいる。図4に示した実施態様と同様に、制御ユニットSEはこの場合にも計画、補間および調整アルゴリズムALならびにトランスミッション温度を使用したロボットROのモデルMOを含んでいる。
最適化プログラムOPは本発明による方法により、時間的に拡大されたもしくは時間的に局所の最適化問題(式12ないし13)の数値解によって推定トランスミッション温度θGを供給し、これは続いてモデルMOに与えられ、これに基づきアルゴリズムALによってモータポジションqMおよびモータ電流Iに関する当該の温度依存目標値がロボットROに供給される。
本発明によって使用されるアルゴリズムの基本的特性は上記にすでに詳細に説明した。これに加えてさらに、図6a〜eを参照し、トランスミッション温度θG(ないし推定トランスミッション温度θG)の決定を以下のように具体化することができる。先ず、図6aには(軸)加速度d/dt qが無単位の量として時間tと相関させて表されている。図6bはこの仮定加速度推移から結果する速度推移d/dt qをtと相関させて表
している。当該実電流I(t)の測定が可能であり、これは図6cにノイズの加わった信号として表されている。本発明により、図6cに示した信号推移は好ましくは期間[t_act−T,t_act]にわたって記録され、図5に示したリングバッファRPに格納される。
いずれの仮定値θGについても、期間[t_act−Tt_act]にわたって測定された(かつ記憶された)実量qG,d/dt qG, d/dt qG, qM, d/dt qM, d/dt qM,θMから、θGと共に電流推移Iを計算することができる(式9、参照)。こうした計算の結果は、θGでパラメータ表示された、電流推移IθGに関する一群のカーブである。図6eにはこの種のカーブ群が表されており、他方、図6dは実際の(正しい)摩擦温度(トランスミッション温度)に関する目標電流Isollを示している。
仮定/推定トランスミッション温度θGの最適なバリエーションのために、この電流IθG(図6e、参照)は本発明により実電流Iistと最適に一致させられ、これによってトランスミッション温度に関する一定の最適値が摩擦モデルのための“真”のトランスミッション温度として設定される。本発明の範囲において、“最適”なる概念は一般に、計算されたモータ電流IθGと測定されたモータ電流Iistとの間の最少2乗距離の意味で定義されることから、ロボット制御に関する式12ないし13による本発明の計算方法は図示した制御ユニットSE(図3〜5、参照)と同様に、ふつう非線形最小2乗法によって解かれる。これは基本的に、たとえばCharles Lawson and Richard Hanson: Solving Least Squares Problems, Prentice−Hall, 1974, revised edition, SIAM, 1995ならびに、P.Deuflhard: Newton
Methods for Nonlinear Problems. Affine Invariance and Adaptive Algorithms, Series Computational Mathematics 35, Springer(2004)に述べられている。
図6eの基礎とされているのは以下の式
Figure 2008521624
の(合成)摩擦モデルである(式中、C1,C2:=const.である)。このモデルにおいて温度θGは加算入力されるため、トルク線は―図6eに示されているように―θGの変動に際して上下にずらされるだけにすぎない。
最後に図7は本発明による方法ないし本発明による装置のさらに別の実施態様を示しており、この場合、図5と同様にロボットROにトランスミッション温度センサは使用されない。
この場合、制御ユニットSEと作用連携した本発明による装置は、ロボットROの周囲温度の実値を制御ユニットSEに供給することのできる周囲温度センサUTSを有している。相応して、制御ユニットSEはその揮発性内部記憶装置ISにロボット構造(トランスミッションを含むすべての構造部材)内への熱流入およびエネルギ輸送を計算するための手段THを含んでおり、ここで周囲温度に関して測定された実値は共に計算中に代入さ
れる。この計算手段THは好ましくはソフトウェア技術的に形成されて、ロボットROの機械構造内の熱伝導ならびに周囲への放熱に関するモデルを使用し、走行速度および当該パラメータに応じて、トランスミッション温度の推定値θGを供給する。
図7の太い矢印は、ロボットROの正規運転中に先ずモータポジションqMに関するデータならびにモータ温度データθMが周期的にロボットの駆動装置から制御ユニットSEに送られる様子を示している。さらに―既述したように―周囲温度がセンサUTSを経て制御ユニットSEによって読み込まれる。続いて、一定の周期でモデル計算が呼び出され(計算手段TH)、ロボットおよび周囲温度に関して測定されたデータに基づき熱流入モデルを経て実際のトランスミッション温度θGが推定される。推定されたトランスミッション温度θGは続いて、先述した本発明による方法と同様に、すべての計画、補間および調整方法に提供される。推定されたトランスミッション温度θGに応じて、電流設定およびポジション設定がロボットROの駆動装置に送られる(図7の矢印P)。
したがって、この変法において、目標量からシステム内のエネルギ輸送に関する目標温度を推定することができる。
本発明のその他の詳細および利点は図面に基づく実施例の以下の説明から判明する。
ロボット制御における計画、補間および調整に関するフローチャートである。 トランスミッショントルクτGと(従動側)速度d/dt qとの相関性を示す図である。 トランスミッショントルクτGと(従動側)速度d/dt qとの相関性を示す図である。 トランスミッショントルクτGと(従動側)速度d/dt qとの相関性を示す図である。 トランスミッショントルクτGと(従動側)速度d/dt qとの相関性を示す図である。 摩擦モデルを作成するための本発明によるオフライン測定時のデータフローに関するブロック図である。 トランスミッション温度センサを備えた、本発明による方法に関するブロック図/フローチャートである。 トランスミッションに温度センサを備えていない場合の、図4に相当する図である。 トランスミッション温度を決定するためのロボット固有のさまざまな時間変動量を示すグラフである。 トランスミッション温度を決定するためのロボット固有のさまざまな時間変動量を示すグラフである。 トランスミッション温度を決定するためのロボット固有のさまざまな時間変動量を示すグラフである。 トランスミッション温度を決定するためのロボット固有のさまざまな時間変動量を示すグラフである。 トランスミッション温度を決定するためのロボット固有のさまざまな時間変動量を示すグラフである。 周囲温度測定時のデータフローに関するブロック図/フローチャートである。
符号の説明
AL アルゴリズム
AP アプリケーションプログラム
AS 駆動インタフェース
BP 運動計画
BS オペレーティングシステム/コントローラ・コア
ES 外部記憶装置
G1,...,Gn トランスミッション
GTS1,...,GTSn トランスミッション温度センサ
IC インタプリタ/コンパイラ
IP 補間
IS 内部記憶装置
MD 測定データ
MO モデル
M1,...,Mn モータ
OP 最適化プログラム
PS ポジションセンサ
RE 調整
RO ロボット
RP リングバッファ
SE 制御ユニット
TH 熱流入計算手段
TS 温度センサ
UTS 周囲温度センサ
ZM 時間測定装置
θG 推定トランスミッション温度
モータ電流とモータトルクとの間の時間非依存比例定数

Claims (35)

  1. 少なくとも1軸につき、従動側の軸速度および軸加速度に基づいてトランスミッション摩擦トルクのモデルが決定されて、目標値たとえばモータポジションまたはモータ電流の決定に使用される、マニピュレータ軸を運動させるために設けられたトランスミッションに生ずる摩擦トルクを考慮した動的マニピュレータモデルを使用して自動制御式マニピュレータ特にたとえばロボットを調整もしくは制御するための方法であって、
    トランスミッション摩擦トルクはトランスミッション温度に応じて決定されることを特徴とする方法。
  2. トランスミッション温度は直接測定されることを特徴とする、請求項1に従う方法。
  3. トランスミッション温度の測定はマニピュレータの正規運転中に行われることを特徴とする、請求項2に従う方法。
  4. トランスミッション温度の測定はマニピュレータの正規運転の開始前に行われることを特徴とする、請求項2または3に従う方法。
  5. a)一定の時間間隔でマニピュレータの駆動側実量たとえばモータ電流、モータポジションまたはモータ温度が測定され、
    b)熱伝導モデルに基づいて規則的な周期でトランスミッションを含むマニピュレータ機械構造内の熱輸送および熱伝導が求められ、
    c)熱伝導からトランスミッション温度が近似的に決定されることを特徴とする、請求項1に従う方法。
  6. さらに一定の時間間隔で周囲温度が決定され、周囲温度に基づいて規則的な周期でマニピュレータから周囲への放熱が求められ、トランスミッション温度は熱伝導および放熱から決定されることを特徴とする、請求項5に従う方法。
  7. マニピュレータの駆動側実量たとえばモータ電流またはモータポジションの値の測定によって、トランスミッション温度に準じたトランスミッション摩擦モデルの特性マップが決定され、続いて該マップに基づいてトランスミッション温度の値ないしトランスミッション摩擦トルクが駆動側実量に応じて求められることを特徴とする、請求項2から6のいずれか1項に従う方法。
  8. 特性マップおよびトランスミッション摩擦モデルはマニピュレータの正規運転の開始前に決定されて、爾後の使用のために記憶されることを特徴とする、請求項7に従う方法。
  9. 規則的な時間間隔で準連続的にマニピュレータの駆動側実量たとえばモータ電流またはモータポジションが決定されて、これらの値が所定の時間にわたって記憶され、この記憶時間は大きさレベルの点でトランスミッション温度の変化のタイムスケールに比較して小さく、かつ、所定の時間間隔周期でトランスミッション温度の近似的決定が行われ、該決定のために決定時点における実量の記憶値が使用されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に従う方法。
  10. 記憶時間および決定時間間隔は同じ大きさレベルで選択されることを特徴とする、請求項9に従う方法。
  11. トランスミッション温度の決定はθGに関する以下の式
    Figure 2008521624
    (式中記号はそれぞれ以下を意味している:
    t 時間座標
    t_act 実際の時点
    T 記憶時間
    soll 目標モータ電流
    θG 決定さるべきトランスミッション温度
    qG(t) 時間に依存した従動側ポジション
    θM(t) 時間に依存したモータ温度
    τG(t) 時間に依存した従動側トルク
    ist(t) 時間に依存した実モータ電流
    w(t) 時間に依存した加重関数
    τMsoll 駆動側目標トルク
    τM=k・Iにおける比例定数
    d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの一次導関数つまり従動側速度d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの二次導関数つまり従動側加速度)
    の値の最小化によって行われることを特徴とする、請求項4から10のいずれか1項に従う方法。
  12. トランスミッション温度の決定は以下の式
    Figure 2008521624
    (式中記号はまたもそれぞれ以下を意味している:
    t 時間座標
    θG 決定さるべきトランスミッション温度
    qG(t) 時間に依存した従動側ポジション
    θM(t) 時間に依存したモータ温度
    τG(t) 時間に依存した従動側トルク
    ist(t) 時間に依存した実モータ電流
    τMsoll 駆動側目標トルク
    τMist 駆動側実トルク
    d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの一次導関数つまり従動側速度d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの二次導関数つまり従動側加速度)
    の値の最小化によって行われることを特徴とする、請求項4から8のいずれか1項に従う方法。
  13. 式の数値最小化のためのスタート値として最後に求められたトランスミッション温度値
    が使用されることを特徴とする、請求項11または12に従う方法。
  14. 特に運動のジオメトリ、時間経過および速度に関して変化する一連のマニピュレータポジションの予備的計画に際して生ずる目標量たとえばモータ電流またはモータポジションの値はトランスミッション温度を使用して決定されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に従う方法。
  15. 予備的計画と補間との間に所定の時間閾値を上回る時間が経過した場合には、当該ポジション系列の補間開始前に新規計画が行われることを特徴とする、請求項14に従う方法。
  16. マニピュレータポジションの補間時および/または調整時に生ずる目標量たとえばモータ電流またはモータポジションの値はトランスミッション温度を使用して決定されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に従う方法。
  17. トランスミッションに生ずる摩擦トルクを考慮した動的マニピュレータモデルを使用するために形成された制御ユニットを備え、少なくとも1軸につき従動側の軸速度および軸加速度を基礎として当該トランスミッション摩擦トルクのモデルが設けられて、制御ユニットによって目標値たとえばモータポジションまたはモータ電流の決定に使用される、自動制御式マニピュレータたとえば特に一定数の軸と該軸を運動させるための一定数のモータおよびトランスミッションとを有するロボットを調整もしくは制御するための装置であって、
    その出力信号が制御ユニット(SE)においてトランスミッション摩擦トルク(τRG)を決定するために評価される、制御ユニット(SE)と作用連携した少なくとも1つのトランスミッション温度(θG,θG)決定装置(AL,MO)を有することを特徴とする装置。
  18. 温度決定装置はトランスミッション(G1,...,Gn)に組み込み可能な温度センサ(GTS1,..,GTSn)として形成されていることを特徴とする、請求項17に従う装置。
  19. 温度決定装置はトランスミッションオイル温度を測定するために形成されていることを特徴とする、請求項17または18に従う装置。
  20. 制御ユニット(SE)において熱伝導モデルが利用可能であり、制御ユニット(SE)
    は規則的な周期でマニピュレータ(RO)の機械構造内への熱輸送を求めるために形成されていることから、熱輸送からトランスミッション温度(θG)を近似的に決定することができることを特徴とする、請求項17に従う装置。
  21. トランスミッションの実速度およびモータの実温度から熱輸送を求めるために制御装置(SE)が形成されていることを特徴とする、請求項1に従う装置。
  22. a)一定の時間間隔でマニピュレータ(RO)の周囲温度を決定するための装置(UTS)が設けられ、
    b)制御装置(SE)は、規則的な周期で周囲温度に基づいて、マニピュレータ(RO)から周囲への放熱を求めるために形成されており、
    c)熱輸送および放熱からトランスミッション温度(θG)が近似的に決定されること、
    を特徴とする、請求項20または21に従う装置。
  23. マニピュレータ(RO)の駆動側実量たとえばモータ電流(Iist)またはモータポジション(qMist)の値から、トランスミッション温度(θG)に準じたトランスミッション摩擦モデル(τRG)の特性マップを決定する決定装置が設けられ、該マップに基づいてトランスミッション温度(θG,θG)の値ないしトランスミッション摩擦トルク(τRG)が制御ユニット(SE)によって駆動側実量に応じて求められることを特徴とする、請求項17から22のいずれか1項に従う装置。
  24. マニピュレータ(RO)の正規運転中における制御ユニット(SE)による爾後の使用のために特性マップおよびトランスミッション摩擦モデル(τRG)のための第1の記憶装置(ES)が設けられていることを特徴とする、請求項23に従う装置。
  25. 規則的な時間間隔でマニピュレータ(RO)の駆動側実量たとえばモータ電流(Iist)またはモータポジション(qMist)の値を準連続的に記憶して、所定の時間(T)にわたってこれらの値を保持するための第2の記憶装置(RP)が設けられ、時間(T)は大きさレベルの点でトランスミッション温度(θG)の変化のタイムスケールに比較して小さいことを特徴とする、請求項17から24のいずれか1項に従う装置。
  26. 記憶時間(T)は約0.1s〜1s、好ましくは約0.5sであることを特徴とする、請求項25に従う装置。
  27. 第2の記憶装置(RP)はリングバッファとして形成されていることを特徴とする、請求項25または26に従う装置。
  28. 所定の時間間隔周期(Δt)でトランスミッション温度(θG)の近似的決定を行うために制御ユニット(SE)が形成されており、該決定のために決定時点(t_act)における第2の記憶装置(RP)の記憶値が評価されることを特徴とする、請求項25から27のいずれか1項に従う装置。
  29. 記憶時間(T)および決定時間間隔(Δt)は同じ大きさレベルであることを特徴とする、請求項28に従う装置。
  30. 制御ユニット(SE)は以下の式
    Figure 2008521624
    (式中記号はそれぞれ以下を意味している:
    t 時間座標
    t_act 実際の時点
    T 記憶時間
    soll 目標モータ電流
    θG 決定さるべきトランスミッション温度
    qG(t) 時間に依存した従動側ポジション
    θM(t) 時間に依存したモータ温度
    τG(t) 時間に依存した従動側トルク
    ist(t) 時間に依存した実モータ電流
    w(t) 時間に依存した加重関数
    τMsoll 駆動側目標トルク
    τM=k・Iにおける比例定数
    d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの一次導関数つまり従動側速度d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの二次導関数つまり従動側加速度)
    の値の最小化によってトランスミッション温度(θG)を決定するために形成されていることを特徴とする、請求項17から29のいずれか1項に従う装置。
  31. 制御ユニット(SE)は以下の式
    Figure 2008521624
    (式中記号の意味は以下の通りである:
    t 時間座標
    θG(t)時間に依存したトランスミッション温度
    qG 決定さるべき従動側ポジション
    θM(t) 時間に依存したモータ温度
    τG(t) 時間に依存した従動側トルク
    ist(t) 時間に依存した実モータ電流
    τMsoll 駆動側目標トルク
    τMist 駆動側実トルク
    d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの一次導関数つまり従動側速度d/dt qG(t) 時間に応じた従動側ポジションの二次導関数つまり従動側加速度)
    の値の最小化によってトランスミッション温度(θG)を決定するために形成されていることを特徴とする、請求項17から24のいずれか1項に従う装置。
  32. 特に運動のジオメトリ、時間経過および速度に関して変化する一連のマニピュレータポジションの制御ユニット(SE)による予備的計画に際し、予備的計画と当該ポジション系列の補間との間に経過する時間(t)が所定の時間閾値を上回る場合に新規計画が行われるように形成された時間測定装置(ZM)が設けられていることを特徴とする、請求項17から31のいずれか1項に従う装置。
  33. 請求項17から32までのいずれか1項に記載の装置を、特に運動のジオメトリ、時間経過および速度に関して変化する一連のマニピュレータポジションの予備的計画のため、および、ポジションの実現に必要な目標量たとえばモータ電流またはモータポジションの値をトランスミッション温度を使用して決定するために使用すること。
  34. 請求項17から32までのいずれか1項に記載の装置を、マニピュレータポジションおよび/または調整時に生ずる目標量たとえばモータ電流またはモータポジションの値をトランスミッション温度を使用して補間するために使用すること。
  35. 請求項17から32までのいずれか1項に記載の装置を、トランスミッション温度を使用して、たとえばモータ電流またはモータポジションの目標量と実量との比較によって特に衝突に関してマニピュレータを監視するために使用すること。
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