JP2008520188A - アンジオポエチン−2特異的結合物質 - Google Patents

アンジオポエチン−2特異的結合物質 Download PDF

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オリナー,ジヨナサン・ダニエル
グラハム,ケビン
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Abstract

アンジオポエチン−2に結合する、完全ヒト化抗体などの特異的結合物質を開示する。また、抗体の重鎖断片、軽鎖断片及びCDR、ならびにこれらの抗体を作製し使用する方法も開示する。

Description

本発明は、アンジオポエチン2(Ang−2)を認識し結合する特異的な結合物質に関する。より具体的には、本発明は、Ang−2に特異的に結合する、モノクローナル及びポリクローナル抗体ならびにその断片の、産生、診断での使用及び治療での使用に関する。
既存の血管からの新しい血管の形成である血管形成は、多くの生理的及び病的過程にとって不可欠である。通常、血管形成はプロ血管形成因子及び抗血管形成因子によって厳密に調節されているが、癌、眼の血管新生疾患、関節炎及び乾癬などの疾患の場合には、その過程がゆがんでしまうことがある。Folkman,J.,Nat.Med.,1:27−31(1995)。
制御不能又は望ましくない血管形成を伴うことが知られる疾患は多い。このような疾患としては、以下に限定されないが、網膜症(糖尿病性網膜症を含む。)加齢性黄斑変性などの眼の血管新生疾患、乾癬、血管芽細胞腫、血管腫、動脈硬化症、リウマチ様又はリウマチ性炎症性疾患などの炎症性疾患、特に関節炎(関節リウマチを含む)又は慢性喘息、動脈又は移植後アテローム性動脈硬化症、子宮内膜症などのその他の慢性炎症性疾患及び腫瘍性疾患、例えばいわゆる固形腫瘍及び液性(又は造血系)腫瘍(白血病及びリンパ腫など)が挙げられる。望ましくない血管形成を伴う他の疾患は、当業者にとって明らかである。
多くのシグナル伝達系が血管形成の調節に関与するが、最もよく特徴が分かっておりかつ最も内皮細胞選択的な系としては、Tie−2受容体チロシンキナーゼ(「Tie−2」又は「Tie−2R」(「ORK」とも呼ばれる。);マウスTie−2は「tek」とも呼ばれる。)及びそのリガンドであるアンジオポエチンが挙げられる(Gales,N.W.及びYancopoulos,G.D.,Genes Dev.13:1055−1066(1999))。アンジオポエチン−1(「Ang−1」)からアンジオポエチン−4(「Ang−4」)まで、4種類の既知のアンジオポエチンが存在する。これらのアンジオポエチンは「Tie−2リガンド」とも呼ばれる。(Davis,S.ら、Cell,87:1161−1169(1996);Grosios,K.ら、Cytogenet Cell Genet,84:118−120(1999);Holash,J.ら、Investigative Ophthalmology&Visual Science,42:1617−1625(1999);Koblizek,T.I.ら、Current Biology,8:529−532(1998);Lin,P.ら、Proc Natl Acad Sci USA,95:8829−8834(1998);Maisonpierre,P.C.ら、Science,277:55−60(1997);Papapetropoulos,A.ら、Lab Invest,79:213−223(1999);Sato,T.N.ら、Nature,375:70−74(1998);Shyu,K.G.ら、Circulation,98:2081−2087(1998);Suri,C.ら、Cell,87:1171−1180(1996);Suri,C.ら、Science,282:468−471(1998);Valenzuela,D.M.ら、Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA,96:1904−1909(1999);Witzernbichler,B.ら、J Biol Chem,273:18514−18521(1998))。Ang−1のTie−2への結合は培養内皮細胞における受容体リン酸化を刺激するが、Ang−2は、Tie−2受容体リン酸化の活性化及び拮抗の両方が認められている(Davis,S.ら、(1996)、前出;Maisonpierre,P.C.ら、(1997)、前出;Kim,I.,J.H.Kimら、Oncogene 19(39):4549−4552(2000);Teichert−Kuliszewska,K.,P.C.Maisonpierreら、Cardiovascular Research 49(3):659−70(2001))。
Tie−2ノックアウトマウス及びAng−1ノックアウトマウスの表現型は類似しており、このことから、Ang−1が刺激するTie−2リン酸化が、内皮細胞−支持細胞接着を維持することにより、胎内における発生中の脈管の再構築と安定化に介在することが示唆される(Dumont,D.J.ら、Genes&Development,8:1897−1909(1994);Sato,T.N.ら、Nature,376:70−74(1995);Suri,C.ら、(1996)、前出)。脈管安定化におけるAng−1の役割は成体において保たれていると考えられ、成体においてAng−1は広くかつ構成的に発現されている(Hanahan,D.,Science,277:48−50(1997);Zagzag,D.ら、Experimental Neurology,159:391−400(1999))。これに対し、Ang−2の発現は主として血管再構築の部位に限定され、そこでAng−2はAng−1の機能をブロックし、それによって血管形成を助ける血管可塑性の状態を誘導すると思われる(Hanahan,D.、(1997)、前出;Holash,J.ら、Science,284:1994−1998(1999);Maisonpierre,P.C.ら、(1997)、前出)。
血管形成に関連する疾患状態における血管選択的Ang−2発現を明らかにしたという主旨の数多くの研究が公表されている。これらの病的状態としては、例えば乾癬、黄斑変性及び癌が挙げられる(Bunone,G.ら、American Journal of Pathology,155:1967−1976(1999);Etoh,T.ら、Cancer Research,61:2145−2153(2001);Hangai,M.ら、Investigative Ophthalmology&Visual Science,42:1617−1625(2001);Holash,J.ら、(1999)、前出;Kuroda,K.ら、Journal of Investigative Dermatology,116:713−720(2001);Otani,A.ら、Investigative Ophthalmology&Visual Science,40:1912−1920(1999);Stratmann,A.ら、American Journal of Pathology,153:1459−1466(1998);Tanaka,S.ら、J Clin Invest,103:34−345(1999);Yoshida,Y.ら、International Journal of Oncology,15:1221−1225(1999);Yuan,K.ら、Journal of Periodontal Research,35:165−171(2000);Zagzag,D.ら、(1999)、前出。)。これらの試験の大半が癌に焦点を合わせており、多くのタイプの腫瘍が血管Ang−2発現を示すと思われる。病的血管形成におけるその発現と異なり、正常組織でのAng−2発現は極めて限られている(Maisonpierre,P.C.ら、(1999)、前出;Mezquita,J.ら、Biochemical and Biophysical Research Communications,260:492−498(1999))。健常成人では、血管新生の3つの主要部位は卵巣、胎盤及び子宮であり;これらは、Ang−2mRNAが検出される正常(すなわち非癌性)組織の中の主要組織である。
一部の機能研究により、Ang−2が腫瘍血管形成に関与することが示唆されている。Ahmadら(Cancer Res.,61:1255−1259(2001))はAng−2の過剰発現について述べており、その報告では、それがマウス異種移植モデルにおける腫瘍増殖の上昇と関連することを示している。Ang−2の過剰発現と腫瘍の血管分布過多とを結びつけることを主旨とするデータを示す、Etohら、前出及びTanakaら、前出も参照のこと。しかし、一方で、Yuら(Am.J.Path.,158:563−570(2001))は、ルイス肺癌腫及びTA3乳癌細胞でAng−2を過剰発現させることにより、対応する形質転換体を注入したマウスの生存が延長されたことを示すデータを報告している。
この数年間に、様々な公表文献が抗癌治療のための可能性のある標的としてAng−1、Ang−2及び/又はTie−2を示唆してきた。例えば、米国特許第6,166,185号、同第5,650,490号及び同第5,814,464号はそれぞれ、抗Tie−2リガンド抗体及び受容体の概念を開示している。Linら(Proc.Natl.Acad.Sci USA,95:8829−8834(1998))は、可溶性Tie−2を発現するアデノウイルスをマウスに注入し;報告によれば、可溶性Tie−2により、マウスにおいて生じる腫瘍の数及び大きさが低下した。関連する試験では、Linら(J.Clin.Invest.,100:2072−2078(1999)が可溶性形態のTie−2をラットに注入し;報告によれば、この化合物により、ラットにおける腫瘍の大きさが低下した。Siemeisterら(Cancer Res.,59:3185−3189(1999))は、Tie−2の細胞外ドメインを発現するヒト黒色腫細胞株を作製し、これらの細胞株をヌードマウスに注入したところ、可溶性Tie−2により腫瘍増殖及び腫瘍血管新生が「顕著に阻害」されると結論付けた。この情報を考慮し、かつAng−1及びAng−2の両方がTie−2に結合すると仮定して、Ang−1、Ang−2又はTie−2が抗癌治療のための魅力的な標的であるかどうかはこれらの試験から明らかではない。
Ig定常領域などの安定な血漿タンパク質へある種のペプチドを融合させてこれらの分子の半減期を向上させることが、例えば、2000年5月4日公開のPCT公開WO00/24782号に記載されている。
Ig定常領域などの安定な血漿タンパク質へある種のペプチドを融合させてこれらの分子の半減期を向上させることは、様々な文献に記載されている(例えば、米国特許第5,480,981号;Zhengら、J.Immunol.,154:5590−5600(1995);Fisherら、N.Engl.J.Med.,334:1697−1702(1996);Van Zee,K.ら、J.Immunol.,156:2221−2230(1996);1998年9月15日発行の米国特許第5,808,029号;Caponら、Nature,337:525−531(1989);Harvillら、Immunotech.,1:95−105(1995);1997年7月3日公開のWO97/23614号;1997年12月11日出願のPCT/US97/23183号;Linsley,J.Exp.Med.,174:561−569(1991);1995年8月10日公開のWO95/21258号参照)。
大部分の固形腫瘍は直径1mmから2mmを超えて増殖するために血管新生を必要とするので、有効な抗Ang−2治療は膨大な癌患者群に恩恵をもたらすことになろう。このような治療は、網膜症、関節炎及び乾癬などのその他の血管形成関連疾患においても、広く適用されると考えられる。
Ang−2を特異的に認識し結合する新規薬剤を同定することが必要とされているが、十分に進んでいない。このような薬剤は、Ang−2活性に関連した疾患状態における診断スクリーニング及び治療処置のために有用である。
従って、Ang−2活性を調節する、Ang−2の特異的結合物質を提供することが本発明の目的である。
本発明は、重鎖及び軽鎖を含有する抗体を提供するが、この重鎖は、526HC(配列番号1);528HC(配列番号3);531HC(配列番号5);533HC(配列番号7);535HC(配列番号9);536HC(配列番号11);537HC(配列番号13);540HC(配列番号15);543HC(配列番号17);544HC(配列番号19);545HC(配列番号21);546HC(配列番号23);551HC(配列番号25);553HC(配列番号27);555HC(配列番号29);558HC(配列番号31);559HC(配列番号33);565HC(配列番号35);F1−C6HC(配列番号37);FB1−A7HC(配列番号39);FD−B2HC(配列番号41);FE−B7HC(配列番号43);FJ−G11HC(配列番号45);FK−E3HC(配列番号47);G1D4HC(配列番号49);GC1E8HC(配列番号51);H1C12HC(配列番号53);IA1−1E7HC(配列番号55);IF−IC10HC(配列番号57);IK−2E2HC(配列番号59);IP−2C11HC(配列番号61)及びその抗原結合断片からなる群から選択される重鎖可変領域を含有し;及び、軽鎖は、526カッパ(配列番号2);536(THW)カッパ(配列番号12);536(LQT)カッパ(配列番号210);543カッパ(配列番号18);544カッパ(配列番号20);551カッパ(配列番号26);553カッパ(配列番号28);555カッパ(配列番号30);558カッパ(配列番号32);565カッパ(配列番号36);FE−B7カッパ(配列番号44);FJ−G11カッパ(配列番号46);FK−E3カッパ(配列番号48);IA1−1E7カッパ(配列番号56);IP−2C11カッパ(配列番号62);528ラムダ(配列番号4);531ラムダ(配列番号6);533ラムダ(配列番号8);535ラムダ(配列番号10);537ラムダ(配列番号14);540ラムダ(配列番号16);545ラムダ(配列番号22);546ラムダ(配列番号24);559ラムダ(配列番号34);F1−C6ラムダ(配列番号38);FB1−A7ラムダ(配列番号40);FD−B2ラムダ(配列番号42);G1D4ラムダ(配列番号50);GC1E8ラムダ(配列番号52);H1C12ラムダ(配列番号54);IF−IC10ラムダ(配列番号58);IK−2E2ラムダ(配列番号60);及びその抗原結合断片からなる群から選択される軽鎖可変領域を含有する。
本発明は、次のものからなる群から選択される少なくとも1個のペプチドを含有する特異的結合物質を提供する:
配列番号1;配列番号3;配列番号5;配列番号7;配列番号9;配列番号11;配列番号13;配列番号15;配列番号17;配列番号19;配列番号21;配列番号23;配列番号25;配列番号27;配列番号29;配列番号31;配列番号33;配列番号35;配列番号37;配列番号39;配列番号41;配列番号43;配列番号45;配列番号47;配列番号49;配列番号51;配列番号53;配列番号55;配列番号57;配列番号59;配列番号61;配列番号2;配列番号12;配列番号18;配列番号20;配列番号26;配列番号28;配列番号30;配列番号32;配列番号36;配列番号44;配列番号46;配列番号48;配列番号56;配列番号62;配列番号4;配列番号6;配列番号8;配列番号10;配列番号14;配列番号16;配列番号22;配列番号24;配列番号34;配列番号38;配列番号40;配列番号42;配列番号50;配列番号52;配列番号54;配列番号58;及び配列番号60ならびにそれらの断片。
当然のことながら、特異的結合物質は、例えば、ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、ヒト化又は完全ヒト抗体などの抗体であり得る。この抗体はまた、一本鎖抗体であり得る。本発明はさらに、本発明によるモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマに関する。
また当然のことながら、本発明は、本明細書中の複合体に関する。この複合体は、例えば、本発明の特異的結合物質(抗体など)であり得る。
本発明はさらに、本発明の特異的結合物質(抗体など)をコードする核酸分子、ならびにこのような核酸分子を含有するベクター、ならびにこのベクターを含有する宿主細胞に関する。
さらに、本発明は、(a)請求項1の特異的結合物質をコードする少なくとも1個の核酸分子を用いて宿主細胞を形質転換することと;(b)前記宿主細胞中で核酸分子を発現させることと;(c)前記特異的結合物質を単離することとを含む、特異的結合物質を作製する方法を提供する。本発明はさらに、(a)本発明による抗体をコードする少なくとも1個の核酸分子を用いて宿主細胞を形質転換することと;(b)前記宿主細胞中で核酸分子を発現させることと;(c)前記特異的結合物質を単離することとを含む、抗体を作製する方法を提供する。
さらに、本発明は、本発明による特異的結合物質の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において望ましくない血管形成を阻害する方法を提供する。本発明はまた、本発明による特異的結合物質の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において癌を治療する方法を提供する。
本発明はまた、本発明による抗体の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において望ましくない血管形成を阻害する方法を提供する。本発明はさらに、本発明による抗体の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において癌を治療する方法を提供する。
当然のことながら、本発明はさらに、本発明による特異的結合物質及び医薬的に許容される製剤物質を含有する医薬組成物に関する。本医薬組成物は、本発明による抗体及び医薬的に許容される製剤物質を含有し得る。
本発明は、1以上の本発明の特異的結合物質を投与することにより、アンジオポエチン−2活性を調節又は阻害する方法を提供する。本発明はまた、本発明の抗体を投与することにより、アンジオポエチン−2活性を調節又は阻害する方法も提供する。
本発明はさらに、本発明による特異的結合物質の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において血管透過性又は血漿漏出の少なくとも1つを調節する方法に関する。本発明はまた、本発明による特異的結合物質の治療上有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物において、眼の血管新生疾患、肥満、血管芽細胞腫、血管腫、動脈硬化症、炎症性の疾病、炎症性疾患、アテローム性動脈硬化症、子宮内膜症、腫瘍性疾患、骨関連疾患又は乾癬の少なくとも1つを治療する方法に関する。
本発明はさらに、本発明による抗体の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において血管透過性又は血漿漏出の少なくとも1つを調節する方法を提供する。本発明はまた、本発明による抗体の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において、眼の血管新生疾患、肥満、血管芽細胞腫、血管腫、動脈硬化症、炎症性の疾病、炎症性疾患、アテローム性動脈硬化症、子宮内膜症、腫瘍性疾患、骨関連疾患又は乾癬の少なくとも1つを治療する方法に関する。
さらに、本発明は、本発明による特異的結合物質及び化学療法剤の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において癌を治療する方法に関する。当業者にとって当然のことながら、本特異的結合物質及び化学療法剤は同時に投与する必要はない。
本発明はまた、本発明による抗体及び化学療法剤の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において癌を治療する方法に関する。本特異的結合物質及び化学療法剤は同時に投与する必要はない。
本発明はまた、次の何れかの相補性決定領域1(CDR1)を含有する特異的結合物質を提供する:526HC(配列番号1);528HC(配列番号3);531HC(配列番号5);533HC(配列番号7);535HC(配列番号9);536HC(配列番号11);537HC(配列番号13);540HC(配列番号15);543HC(配列番号17);544HC(配列番号19);545HC(配列番号21);546HC(配列番号23);551HC(配列番号25);553HC(配列番号27);555HC(配列番号29);558HC(配列番号31);559HC(配列番号33);565HC(配列番号35);F1−C6HC(配列番号37);FB1−A7HC(配列番号39);FD−B2HC(配列番号41);FE−B7HC(配列番号43);FJ−G11HC(配列番号45);FK−E3HC(配列番号47);G1D4HC(配列番号49);GC1E8HC(配列番号51);H1C12HC(配列番号53);IA1−1E7HC(配列番号55);IF−IC10HC(配列番号57);IK−2E2HC(配列番号59);IP−2C11HC(配列番号61);526カッパ(配列番号2);536(THW)カッパ(配列番号12);536(LQT)カッパ(配列番号210);543カッパ(配列番号18);544カッパ(配列番号20);551カッパ(配列番号26);553カッパ(配列番号28);555カッパ(配列番号30);558カッパ(配列番号32);565カッパ(配列番号36);FE−B7カッパ(配列番号44);FJ−G11カッパ(配列番号46);FK−E3カッパ(配列番号48);IA1−1E7カッパ(配列番号56);IP−2C11カッパ(配列番号62);528ラムダ(配列番号4);531ラムダ(配列番号6);533ラムダ(配列番号8);535ラムダ(配列番号10);537ラムダ(配列番号14);540ラムダ(配列番号16);545ラムダ(配列番号22);546ラムダ(配列番号24);559ラムダ(配列番号34);F1−C6ラムダ(配列番号38);FB1−A7ラムダ(配列番号40);FD−B2ラムダ(配列番号42);G1D4ラムダ(配列番号50);GC1E8ラムダ(配列番号52);H1C12ラムダ(配列番号54);IF−IC10ラムダ(配列番号58);及びIK−2E2ラムダ(配列番号60)。
本発明はさらに、次の何れかの相補性決定領域2(CDR2)を含有する特異的結合物質に関する:526HC(配列番号1);528HC(配列番号3);531HC(配列番号5);533HC(配列番号7);535HC(配列番号9);536HC(配列番号11);537HC(配列番号13);540HC(配列番号15);543HC(配列番号17);544HC(配列番号19);545HC(配列番号21);546HC(配列番号23);551HC(配列番号25);553HC(配列番号27);555HC(配列番号29);558HC(配列番号31);559HC(配列番号33);565HC(配列番号35);F1−C6HC(配列番号37);FB1−A7HC(配列番号39);FD−B2HC(配列番号41);FE−B7HC(配列番号43);FJ−G11HC(配列番号45);FK−E3HC(配列番号47);G1D4HC(配列番号49);GC1E8HC(配列番号51);H1C12HC(配列番号53);IA1−1E7HC(配列番号55);IF−IC10HC(配列番号57);IK−2E2HC(配列番号59);IP−2C11HC(配列番号61);526カッパ(配列番号2);536(THW)カッパ(配列番号12);536(LQT)カッパ(配列番号210);543カッパ(配列番号18);544カッパ(配列番号20);551カッパ(配列番号26);553カッパ(配列番号28);555カッパ(配列番号30);558カッパ(配列番号32);565カッパ(配列番号36);FE−B7カッパ(配列番号44);FJ−G11カッパ(配列番号46);FK−E3カッパ(配列番号48);IA1−1E7カッパ(配列番号56);IP−2C11カッパ(配列番号62);528ラムダ(配列番号4);531ラムダ(配列番号6);533ラムダ(配列番号8);535ラムダ(配列番号10);537ラムダ(配列番号14);540ラムダ(配列番号16);545ラムダ(配列番号22);546ラムダ(配列番号24);559ラムダ(配列番号34);F1−C6ラムダ(配列番号38);FB1−A7ラムダ(配列番号40);FD−B2ラムダ(配列番号42);G1D4ラムダ(配列番号50);GC1E8ラムダ(配列番号52);H1C12ラムダ(配列番号54);IF−IC10ラムダ(配列番号58);及びIK−2E2ラムダ(配列番号60)。
本発明はまた、次の何れかの相補性決定領域3(CDR3)を含有する特異的結合物質に関する:526HC(配列番号1);528HC(配列番号3);531HC(配列番号5);533HC(配列番号7);535HC(配列番号9);536HC(配列番号11);537HC(配列番号13);540HC(配列番号15);543HC(配列番号17);544HC(配列番号19);545HC(配列番号21);546HC(配列番号23);551HC(配列番号25);553HC(配列番号27);555HC(配列番号29);558HC(配列番号31);559HC(配列番号33);565HC(配列番号35);F1−C6HC(配列番号37);FB1−A7HC(配列番号39);FD−B2HC(配列番号41);FE−B7HC(配列番号43);FJ−G11HC(配列番号45);FK−E3HC(配列番号47);G1D4HC(配列番号49);GC1E8HC(配列番号51);H1C12HC(配列番号53);IA1−1E7HC(配列番号55);IF−IC10HC(配列番号57);IK−2E2HC(配列番号59);IP−2C11HC(配列番号61);526カッパ(配列番号2);536(THW)カッパ(配列番号12);536(LQT)カッパ(配列番号210)543カッパ(配列番号18);544カッパ(配列番号20);551カッパ(配列番号26);553カッパ(配列番号28);555カッパ(配列番号30);558カッパ(配列番号32);565カッパ(配列番号36);FE−B7カッパ(配列番号44);FJ−G11カッパ(配列番号46);FK−E3カッパ(配列番号48);IA1−1E7カッパ(配列番号56);IP−2C11カッパ(配列番号62);528ラムダ(配列番号4);531ラムダ(配列番号6);533ラムダ(配列番号8);535ラムダ(配列番号10);537ラムダ(配列番号14);540ラムダ(配列番号16);545ラムダ(配列番号22);546ラムダ(配列番号24);559ラムダ(配列番号34);F1−C6ラムダ(配列番号38);FB1−A7ラムダ(配列番号40);FD−B2ラムダ(配列番号42);G1D4ラムダ(配列番号50);GC1E8ラムダ(配列番号52);H1C12ラムダ(配列番号54);IF−IC10ラムダ(配列番号58);及びIK−2E2ラムダ(配列番号60)。
本発明はさらに、本発明による特異的結合物質をコードする核酸分子を提供する。
さらに、本発明は、(a)本発明の特異的結合物質を生物試料と接触させることと;(b)試料に対する特異的結合物質の結合の程度を決定することと、による、生物試料中のアンジオポエチン−2のレベルを検出する方法に関する。
本発明はまた、(a)本発明の抗体を生物試料と接触させることと;(b)試料に対する特異的結合物質の結合の程度を決定することと、による、生物試料中のアンジオポエチン−2のレベルを検出する方法に関する。
本発明はまた、本明細書中のポリペプチド又は組成物の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において望ましくない血管形成を阻害する方法に関する。本発明はまた、本明細書中のポリペプチド又は組成物の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において血管形成を調節する方法に関する。本発明はさらに、本明細書中のポリペプチド又は組成物の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において望ましくない血管形成を特徴とする腫瘍成長を阻害する方法に関する。さらに、本発明は、本明細書中のポリペプチド又は組成物の治療上有効量及び化学療法剤を投与することを含む、哺乳動物において癌を治療する方法に関する。好ましい実施形態において、化学療法剤は、5−FU、CPT−11及びタキソテールのうち少なくとも1つである。しかし、当然のことながら、その他の適切な化学療法剤及びその他の癌療法を使用し得る。
当然のことながら、本発明の特異的結合物質を使用して、制御を外れた又は望ましくない血管形成が関与する多くの疾患を治療することができる。このような疾患としては、以下に限定されないが、網膜症(糖尿病性網膜症及び加齢性の黄斑変性を含む。)などの眼の血管新生、乾癬、血管芽細胞腫、血管腫、動脈硬化症、リウマチ様又はリウマチ性炎症性疾患などの炎症性疾患、特に関節炎(関節リウマチを含む)又は慢性喘息、動脈又は移植後アテローム性動脈硬化症、子宮内膜症などの他の慢性炎症性疾患及び腫瘍性疾患、例えばいわゆる固形腫瘍及び液性腫瘍(白血病など)が挙げられる。この特異的結合物質の投与により治療できるさらなる疾患は、当業者にとって明白である。このようなさらなる疾患としては、以下に限定されないが、肥満、血管透過性、血漿漏出及び骨関連疾患(骨粗しょう症を含む。)が挙げられる。したがって、本発明はさらに、脱制御された、又は望ましくない血管形成が関与するこれらの疾患を治療する方法に関する。
本発明の他の実施形態は、本明細書とともに提供される開示から容易に明らかとなろう。
(本発明の詳細な説明)
ここに使われている項目見出しは、本明細書中において構成のためにのみ使用するものであり、いかなる意味においても記述する対象を限定するものと解釈されるべきではない。
組換えDNA分子、タンパク質及び抗体産生、ならびに組織培養及び細胞形質転換に対して、標準的な手法を使用し得る。酵素反応及び精製手法は、通常、製造者の使用説明書に従って、又はSambrookら(Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor、NY(1989))に述べられているような従来の手順を用いてこの技術分野において一般的に実施されるように、又は本明細書中で述べるように実施する。特定の定義が与えられない限り、本明細書で述べる分析化学、合成有機化学及び医薬及び製薬化学に関して使用する術語及び実験手順及び手法は公知のものであり、かつこの技術分野で一般的に使用されるものである。化学合成、化学分析、医薬調製、製剤及び送達、ならびに患者の処置のために、標準的な手法を使用し得る。
定義
この明細書を通じて使用する用語は、特定の場合に限られた別段の記載がない限り、下記のように定義される。
「Ang−2」という用語は、米国特許第6,166,185号の図6のポリペプチド(「Tie−2リガンド−2」)又はその断片ならびに、対立遺伝子変異体、スプライシング変異体、誘導体、置換、欠失及び/又は挿入変異体、融合ペプチド及びポリペプチド、ならびに種間相同体を含む関連ポリペプチドを指す。Ang−2ポリペプチドは、調製される方法に依存して、付加的な末端残基、例えばリーダー配列、標的配列、アミノ末端メチオニン、アミノ末端メチオニン及びリシン残基、及び/又はタグ又は融合タンパク質配列を含んでいてもよく又は含んでいなくてもよい。
Ang−2又はAng−2特異的結合物質に関連して使用される場合、「生物学的に活性」という用語は、ペプチド又はポリペプチドがAng−2又はAng−2特異的結合物質の特徴である少なくとも1つの活性を有することを意味する。Ang−2の特異的結合物質は、少なくとも1つのAng−2の生物活性に関して、アゴニスト活性、アンタゴニスト活性又は中和活性又は遮断活性を有し得る。
「特異的結合物質」という用語は、他のアンジオポエチンよりも大きい親和性でAng−2(及び本明細書中で定義するような変異体及び誘導体)に結合する分子、好ましくはタンパク質様分子を意味する。特異的結合物質は、Ang−2に選択的に結合する、タンパク質、ペプチド、核酸、糖質、脂質又は低分子量化合物であり得る。好ましい実施形態において、本発明による特異的結合物質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体(mAb)、キメラ抗体、CDR移植抗体、多重特異性抗体、二重特異性抗体、触媒抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、抗イディオタイプ(抗−Id)抗体及び、可溶性形態又は結合形態で標識され得る抗体、ならびにそれらの断片、変異体又は誘導体(単独での、又は、公知の技術により提供されるその他のアミノ酸配列と組合わされる。)などである。このような手法には、以下に限定されないが、酵素的切断、化学的切断、ペプチド合成又は組換え手法が含まれる。本発明の抗Ang−2特異的結合物質は、Ang−2の生物活性及び/又は他のAng−2に関連する活性を調節する、例えば阻害する又は促進する、Ang−2の一部に結合することができる。
「ポリクローナル抗体」という用語は、同じ抗原において異なるエピトープを認識しそれに結合する抗体の異質成分性混合物を指す。ポリクローナル抗体は、粗製の血清調製物から得ることができるか、又は例えば抗原アフィニティークロマトグラフィーもしくはプロテインA/プロテインGアフィニティークロマトグラフィーを用いて精製することができる。
「モノクローナル抗体」という用語は、各モノクローナル抗体が典型的に抗原の同じエピトープを認識するように、場合によっては1個のハイブリドーマ又はその他の細胞株により、もしくはトランスジェニック哺乳動物により産生される、同じ核酸分子によりコードされる抗体の集合を指す。「モノクローナル」という用語は、抗体を作製するための何らかの特定の方法に限定されず、また、この用語は、特定の種(例えば、マウス、ラットなど)において産生される抗体に限定されない。
「キメラ抗体」という用語は、重/軽鎖の一部が特定の種由来の抗体又は特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体における対応する配列と同一もしくは相同であり、その鎖の残りの部分が別の種由来の抗体又は別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一もしくは相同である抗体を指す。このような抗体の断片も含まれ、これは、所望の生物活性を示す(即ち、Ang−2に対する特異的な結合能)。米国特許第4,816,567号及びMorrisonら、Proc Natl Acad Sci(USA)、81:6851−6855(1985)を参照のこと。
「CDR移植抗体」という用語は、特定の種の又はアイソタイプのある抗体からのCDRが同じもしくは異なる種又はアイソタイプの別の抗体のフレームワークに組換えにより挿入されている抗体を指す。
「多重特異性抗体」という用語は、1以上の抗原における複数のエピトープを認識する可変領域を有する抗体を指す。このタイプの抗体のサブクラスは、同じもしくは異なる抗原における2種類の個別のエピトープを認識する「二重特異性抗体」である。
「触媒」抗体とは、1以上の細胞毒性のある、又はより一般的には、1以上の生物活性のある部分が、標的結合物質に結合されている抗体を指す。
「ヒト化抗体」という用語は、抗体フレームワーク領域がヒト由来であるが、各CDRが、マウスCDRなどの別の種由来のもので置き換えられている、特異的なタイプのCDR移植抗体を指す。「CDR」という用語は、前述部分で定義されている。
「完全ヒト」抗体という用語は、CDR及びフレームワークの両方が1以上のヒトDNA分子由来である抗体を指す。
「抗イディオタイプ」抗体という用語は、抗原を認識する別の抗体に特異的に結合するあらゆる抗体を指す。Ang−2特異的抗体の作製に対して本明細書中の何らかの方法により(これらの抗体が例えば、Ang−2ポリペプチドそのもの又はその断片ではなく、Ang−2特異的抗体又はそのAng−2結合断片を用いた動物の免疫付与から生じる事を除く。)、抗イディオタイプ抗体の作製を行うことができる。
「変異体」という用語は、本明細書中で使用する場合、アミノ酸残基が、結合物質に対する天然の(又は少なくとも既知の)アミノ酸配列に挿入されている、そこから欠失している、及び/又はそこで置換されている、ポリペプチドを含む。本発明の変異体は、下記で述べるような融合タンパク質を含む。
「誘導体」は、挿入、欠失又は置換変異体とは異なるある方法で化学修飾されている結合物質を含む。
「Ang−2に特異的に結合する」とは、その親和性(例えば本明細書中で述べるようなアフィニティーELISA又はBIAcoreアッセイによって測定される。)又はその中和能力(例えば本明細書中で述べる中和ELISAアッセイ又は同様のアッセイによって測定される。)が、他の何らかのアンジオポエチン又は他のペプチド又はポリペプチドに対する親和性又は中和能力よりも少なくとも10倍高いが、場合によっては50倍、100倍、250倍もしくは500倍又は、少なくとも1000倍高いというように、成熟、全長又は部分長ヒトAng−2ポリペプチド又はその相同分子種を認識し、それに結合する、本発明の特異的結合物質(抗体又はその断片)の能力を指す。
「抗原結合ドメイン」又は「抗原結合領域」という用語は、抗原と相互作用し、結合物質に対して抗原に対するその特異性及び親和性を付与する特異的結合物質アミノ酸残基(又は他の部分)を含有する特異的結合物質の一部(抗体分子など)を指す。抗体において、抗原結合ドメインは、一般に、「相補性決定領域」又は「CDR」と呼ばれる。
「エピトープ」という用語は、特異的結合物質、例えば抗体によって、その結合物質の抗原結合領域の1以上において、認識され得る又は結合され得るあらゆる分子の一部を意味する。エピトープは通常、例えばアミノ酸又は糖質側鎖などの、分子の化学的に活性な表面配置からなり、特異的三次元構造特性ならびに特異的電荷特性を有する。本明細書中で使用する場合、エピトープは、隣接又は非隣接であり得る。さらに、エピトープは、それらが、抗体を生成させるために使用されるエピトープと同一である三次元構造を含有し、抗体免疫応答を刺激するために使用されるAng−2において見出されるアミノ酸残基を含まない又は一部しか含まないことにおいて摸倣し得る。
「阻害及び/又は中和エピトープ」という用語は、抗体などの特異的結合物質によって結合された場合、その結果としてインビボ、インビトロ又はインサイチュ(in situ)で、そのようなエピトープを含む分子、細胞又は生物の生物活性の喪失(又は少なくとも生物活性の低下)をもたらすエピトープである。本発明に関して、中和エピトープは、Ang−2の生物活性領域に位置するか、又は生物活性領域に結合している。あるいは、「活性化エピトープ」という用語は、抗体などの本発明の特異的結合物質によって結合された場合に、結果としてAng−2が活性化される、又は少なくともAng−2の生物学的に活性のある立体配座が維持されるようになるエピトープである。
「抗体断片」という用語は、完全なインタクトの抗体ではないものを含むペプチド又はポリペプチドを指す。完全抗体は、「Fab」として知られる抗原結合断片及び「Fc」断片として知られるカルボキシ末端結晶化可能断片の2個の機能的に独立した部分又は断片を含有する。特異的な抗原に結合する重及び軽鎖両方からの可変領域とともに、Fab断片は、重及び軽鎖(CH1及びCL1)両方からの第一の定常ドメインを含む。重及び軽鎖可変領域のそれぞれは、3個の相補性決定領域(CDR)及び個々のCDRの間にあるフレームワークアミノ酸残基を含む。Fc領域は、第二及び第三の重鎖定常領域(CH2及びCH3)を含み、完全活性化などのエフェクター機能に関与し、食細胞により攻撃される。抗体の中には、全長抗体がどのようにタンパク質分解性に切断されるかに依存して、Fc及びFab領域が抗体「ヒンジ領域」により分離されるものがあり、ヒンジ領域は、Fab又はFc断片の何れかと結合し得る。例えば、プロテアーゼ・パパインによる抗体の切断の結果、ヒンジ領域は、結果として生じるFc断片と会合し、一方、プロテアーゼ・ペプシンによる切断の場合、ヒンジはFab断片両方と同時に会合する。この2個のFab断片は実際にペプシン切断後に共有結合するので、結果として生じる断片は、F(Ab’)2断片と呼ばれる。
Fcドメインは、比較的長い血清半減期を有し得、一方、Fabは半減期が短い(Caponら、Nature,337:525−31(1989))。融合タンパク質の一部として発現される場合、Fcドメインは、半減期が長くなり得るか、又は、融合されたタンパク質に対して、Fc受容体結合、プロテインA結合、補体結合及びおそらくは胎盤通過などの機能を組み込み得る。Fc領域は、天然Fc領域であってもよいし、治療上の質又は循環時間などのある種の性質を向上させるために変更されていてもよい。
「可変領域」又は「可変ドメイン」という用語は、通常、重鎖においてアミノ末端約120から130アミノ酸及び軽鎖において約100から110アミノ末端アミノ酸を含む、抗体の軽及び/又は重鎖の部分を指す。可変領域は通常、同じ種の抗体間であっても、アミノ酸配列が大きく異なる。抗体の可変領域は通常、その特定の抗原に対する、各特定抗体の結合及び特異性を決定する。配列の多様性は、相補性決定領域(CDR)と呼ばれるこれらの領域に集中しており、一方、可変領域中のより保存性の高い領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。軽及び重鎖のCDRは、その中に抗原との抗体の直接的相互作用に大きく関与するアミノ酸を含有するが、FR中のアミノ酸は、本明細書中で下記で考察するように、抗原結合/認識に顕著に影響を与え得る。
「軽鎖」という用語は、抗体に関して使用する場合、集合的に、定常ドメインのアミノ酸配列を基にカッパ(κ)又はラムダ(λ)と呼ばれる2個の異なるタイプを指す。
「重鎖」という用語は、抗体に関して使用する場合、集合的に、重鎖定常ドメインのアミノ酸配列を基にアルファ、デルタ、イプシロン、ガンマ及びミューと呼ばれる5個の異なるタイプを指す。重及び軽鎖の組み合わせにより、5種類の既知の抗体クラス、IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMが生じ、それぞれ、IgG、IgG、IgG及びIgGの4種類の既知のサブクラスを含む。
核酸分子、ポリペプチド、宿主細胞などの生物学的物質に関して使用される場合、「天然に生じる」という用語は、天然において見出され、人間によって修飾されていないものを意味する。
Ang−2又はAng−2の特異的結合物質に関して使用される場合、「単離された」という用語は、その自然環境において見いだされる少なくとも1つの夾雑ポリペプチド又は化合物を含まない、好ましくはその治療的又は診断的使用を妨害する如何なる他の夾雑哺乳動物ポリペプチドも実質的に含まない化合物を指す。
Ang−2、抗Ang−2抗体又はAng−2のあらゆる他のタンパク質様特異的結合物質に関して使用する場合、「成熟」という用語は、リーダー又はシグナル配列を欠く、ペプチド又はポリペプチドを意味する。本発明の結合物質が、例えば原核宿主細胞において発現される場合、「成熟」ペプチド又はポリペプチドは、アミノ末端メチオニン、又は1以上のメチオニン及びリシン残基などの付加的なアミノ酸残基も含み得る(しかし、やはりリーダー配列を欠く。)。このようにして産生されるペプチド又はポリペプチドは、これらの付加的なアミノ酸残基を除去して、又は除去せずに使用することができる。
Ang−2の特異的結合物質に関して使用する場合、「有効量」又は「治療上有効な量」という用語は、Ang−2の1以上の生物活性レベルの観察可能な変化を支持するために有用な又は必要な特異的結合物質の量を指す。その変化とは、Ang−2活性レベルの上昇又は低下の何れかであり得る。好ましくは、その変化とはAng−2活性の低下である。
特異的結合物質及び抗体
本明細書中で使用する場合、「特異的結合物質」という用語は、本明細書のAng−2の認識及び結合に対して特異性を有する分子を指す。適切な特異的結合物質としては、以下に限定されないが、抗体及びその誘導体、ポリペプチド及び小分子が含まれる。当業界で公知の方法を用いて適切な特異的結合物質を調製し得る。代表的な本発明のAng−2ポリペプチド特異的結合物質は、Ang−2ポリペプチドの特定部分に結合し得、好ましくはAng−2ポリペプチドの活性又は機能を調節し得る。
Ang−2ポリペプチドに特異的に結合する抗体及び抗体断片などの特異的結合物質は本発明の範囲内である。この抗体は、単一特異性ポリクローナルを含むポリクローナル、モノクローナル(mAb)、組換え、キメラ、CDR移植のようなヒト化、ヒト、一本鎖、触媒、多重特異性及び/又は二重特異性、ならびにその断片、変異体及び/又は誘導体であり得る。
Ang−2ポリペプチドに対するポリクローナル抗体は、通常、動物(例えば、ウサギ、ハムスター、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ブタ、ラット、アレチネズミ、モルモット、マウス又はその他の適切な哺乳動物、ならびにその他の非哺乳動物種)において、Ang−2ポリペプチド又はその断片をアジュバントと一緒に又はアジュバントなしで皮下又は腹腔内に複数回注射することにより産生される。このようなアジュバントとしては、以下に限定されないが、フロイント完全及び不完全アジュバント、無機ゲル(例えば、水酸化アルミニウム)及び界面活性物質(例えば、リゾレシチン、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、オイルエマルジョン、キーホールリンペットヘモシアニン及びジニトロフェノール)が挙げられる。BCG(カルメット・ゲラン桿菌)及びコリネバクテリウム・パルブムも考えられる有用なヒトアジュバントである。抗原ポリペプチドを、免疫付与しようとする種において免疫原性である担体タンパク質、例えばキーホールリンペットヘモシアニン、血清、アルブミン、ウシサイログロブリン又は大豆トリプシン阻害剤に結合させることが有用であり得る。また、免疫応答を高めるためにミョウバンなどの凝集剤も使用される。免疫付与後、動物の放血を行い、抗−Ang−2ポリペプチド抗体力価について血清のアッセイを行うが、この力価は本明細書の実施例のアッセイを用いて測定し得る。ポリクローナル抗体は該抗体が検出された血清中で使用し得、例えば抗原アフィニティークロマトグラフィー又はプロテインA又はGアフィニティークロマトグラフィーを用いて血清から精製し得る。
Ang−2ポリペプチドに対するモノクローナル抗体は、例えば、以下に限定されないが、従来の「ハイブリドーマ」法又はより新しい「ファージディスプレイ」法を用いて作製し得る。例えば、本発明のモノクローナル抗体は、ハイブリドーマ法(Kohlerら、Nature,256:495(1975))、ヒトB細胞ハイブリドーマ法(Kosborら、Immunol.Today,4:72(1983);Coteら,Proc.Natl.Acad.Sci.(USA),80:2026−2030(1983);Brodeurら、Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications,p.51−63,Marcel Dekker,Inc.,New York(1987))及びEBV−ハイブリドーマ法(Coleら、Mnoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R Liss Inc.,New York N.Y.,p.77−96,(1985))を用いて作製し得る。本発明はまた、Ang−2ポリペプチドと反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞系も提供する。
ハイブリドーマ技術を使用する場合、骨髄腫細胞株を使用し得る。ハイブリドーマ作製融合方法で使用するのに適した細胞株は、好ましくは非抗体産生であり、高い融合効率を有し、所望の融合細胞(ハイブリドーマ)のみの増殖を支持するある種の選択培地では増殖し得ないようにする酵素欠乏性である。例えば、マウス融合に使用される細胞株はSp−20、P3−X63/Ag8、P3−X63−Ag8.653、NS1/1.Ag4 1、Sp210−Ag14、FO、NSO/U、MPC−11、MPC 11−X45−GTG1.7及びS194/5XX0 Bulであり、ラット融合に使用される細胞株はR210.RCY3、Y3−Ag1.2.3、IR983F及びRB210である。細胞融合に有用であるその他の細胞株は、U−266、GM1500−GRG2、LICR−LON−HMy2及びUC729−6である。モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び他の細胞株は本発明の新規組成物であると考えられる。
ファージディスプレイ法は、何らかの種からモノクローナル抗体を作製するためにも使用され得る。好ましくは、この方法は、単一Fab又はFv抗体断片をコードするポリヌクレオチドがファージ粒子の表面上で発現する、完全ヒトモノクローナル抗体を産生するために使用される(Hoogenboomら、J.Mol.Biol.,227:381(1991);Marksら、J.Mol.Biol.,222:581(1991);米国特許第5,885,793号も参照のこと。)。Ang−2に対して親和性を有する抗体断片を同定するために、本明細書の結合アッセイを用いて各ファージを「スクリーニング」し得る。したがって、これらの方法は糸状バクテリオファージの表面上に抗体断片レパートリーを表示することによる免疫選択及びその後のAng−2に対する結合によるファージ選択を摸倣している。このような方法の1つがAdamsらのPCT/US98/17364に記載されており、ここでは、このような方法を用いたMPL−及びmsk−受容体に対する高親和性及び機能性アゴニスト抗体断片の単離が記載されている。この方法では、ヒト抗体遺伝子の完全レパートリーは、既に記載されているように(Mullinaxら、Proc.Natl.Acad.Sci.(USA),87:8095−8099(1990))末梢血リンパ球由来の天然に再編成されたヒトV遺伝子をクローニングすることにより作製することができる。
本発明の完全長モノクローナル抗体の各鎖、FabもしくはFv断片をコードするポリヌクレオチド配列を同定した後、当技術分野で公知でありかつ日常的に実施されている組換え法を用いてモノクローナル抗体ポリヌクレオチドを発現させるために、真核又は原核宿主細胞を使用し得る。あるいは、所望の特異的結合物質をコードするポリヌクレオチド配列がモノクローナル抗体又は他の特異的結合物質をコードするポリヌクレオチド分子を発現させ得るようにレシピエント動物(例えば、マウス、ウサギ、ヤギ又はウシ)のゲノムに導入されている、トランスジェニック動物を作製する。ある態様において、モノクローナル抗体又はその他の特異的結合物質をコードするポリヌクレオチドを哺乳動物特異的調節配列にライゲーションし得、キメラポリヌクレオチドを標的動物の生殖細胞系列に導入し得る。次いで、生じたトランスジェニック動物はその乳において所望の抗体を産生する(Pollockら、J.Immuno.Meth.,231:147−157(1999);Littleら、Immunol.Today,8:364−370(2000))。さらに、モノクローナル抗体又はその他の特異的結合物質をコードするポリヌクレオチドを適当な植物にトランスフェクトすることにより、モノクローナル抗体などのAng−2特異的結合物質を発現させ、産生させるために植物を使用し得る。
本発明の別の実施形態において、ヒト種以外の他の種由来のモノクローナルもしくはポリクローナル抗体、又はその断片をヒト化又はキメラ化し得る。非ヒト抗体のヒト化方法は当技術分野で周知である(米国特許第5,859,205号、同第5,585,089号及び同第5,693,762号参照)。例えば当技術分野で公知の方法(Jonesら、Nature,321:522−525(1986);Riechmannら、Nature,332:323−327(1988);Verhoeyenら、Science,239:1534−1536(1988))を用いて、例えばげっ歯類の相補性決定領域(CDR)の少なくとも一部をヒト抗体の対応領域に対して置換することにより、ヒト化が行われる。本発明は、本明細書に記載されており、当技術分野で公知のこれらのヒト抗体の変異体及び誘導体も提供する。
Ang−2ポリペプチドに結合する完全ヒト抗体、ならびにその断片、変異体及び/又は誘導体も本発明に包含される。上記ファージディスプレイ法を用いてこのような抗体を産生し得る。あるいは、内在性免疫グロブリン産生なくヒト抗体のレパートリーを産生し得るトランスジェニック動物(例えば、マウス)を使用して、このような抗体を作製し得る。これは、Ang−2抗原又はその断片(Ang−2断片はAng−2に対してユニークなアミノ酸配列を有する。)を用いて動物に免疫付与することにより実施し得る。場合によっては、このような免疫原を担体に結合させ得る。例えば、Jakobovitsら、Proc.Natl.Acad.Sci(USA),90:2551−2555(1993);Jakobovitsら、Nature,362:255−258(1993);Bruggermannら、Year in Immuno.,7:33(1993)参照。ある方法において、重鎖及び軽鎖免疫グロブリンをコードする内在性遺伝子座を無能にし、ヒト重鎖及び軽鎖タンパク質をコードする遺伝子座をそのゲノムに挿入することにより、このようなトランスジェニック動物を作製する。次いで、これらの改変の完全なものよりも改変が少ない部分的改変動物を交雑させ、所望の免疫系改変を全て有する動物を得る。免疫原を投与すると、これらのトランスジェニック動物は所望抗原に対して免疫特異的である(例えばマウスではなく)ヒトアミノ酸配列を含むヒト可変領域を有する抗体を産生することができる。PCT出願第PCT/US96/05928号及び同第PCT/US93/06926号を参照のこと。別の方法は米国特許第5,545,807号、PCT出願第PCT/US91/245号、PCT出願第PCT/GB89/01207号及びEP546073B1及びEP546073A1に記載されている。ヒト抗体は、宿主細胞において組換えDNA発現させるか、又は本明細書に記載されているハイブリドーマ細胞において発現させることによっても産生され得る。
遺伝子導入は多様な方法で実施される。例えば、Bruggemanら,Immunol.Today,17:391−7(1996)参照。ある方法において、生殖細胞系列構成の遺伝子セグメントが相互に人工的に近づくようにミニ遺伝子座を構築する。サイズの制限(通常30kb未満)のため、生じたミニ遺伝子座は限定数の異なる遺伝子セグメントを含むが、依然として多数の抗体レパートリーを産生し得る。プロモーター及びエンハンサーを含め、ヒトDNA配列のみを含有するミニ遺伝子座は、トランスジェニックマウスにおいて完全に機能的である。
トランスジェニック動物において多数の遺伝子セグメントが所望される場合、酵母人工染色体(YAC)を用いる。YACは数百kbから1Mbの範囲であり得、卵に直接マイクロインジェクションすることにより、又はYACを胚性幹(ES)細胞系列に導入することによりマウス(又は他の適当な動物)ゲノムに導入される。通常、精製DNA又は精製DNAをミセル中に含む酵母スフェロプラスト融合物のリポフェクションにより、YACをES細胞に導入し、ハイブリドーマ融合プロトコルと同様の方法で融合を実施する。DNA導入後の所望ES細胞の選択は、当技術分野で公知の選択マーカーの何れかをYACに導入することにより実施する。
代替法としては、細菌E.コリ宿主中で増幅されるバクテリオファージP1ベクターを用いる。これらのベクターは通常YACよりも少ない挿入DNAを有するが、クローンはマウス卵に直接マイクロインジェクションするのに十分な高収率で容易に増殖する。各種P1ベクターのカクテルを使用することにより、高レベルの相同組換えが生ずることが分かっている。
循環抗体の血清レベルを検出するための当技術分野で公知の何らかの方法(例えば、ELISA)を用いて適切なトランスジェニックマウス(又は、他の適当な動物)を同定した後、このトランスジェニック動物を内因性Ig遺伝子座が破壊されたマウスと交配させる。その結果、本質的に全てのES細胞がヒト抗体を発現する子孫が得られる。
さらに別の方法として、全動物Ig遺伝子座をヒトIg遺伝子座で置換するが、この場合、得られる動物はヒト抗体のみを発現する。別の方法では、動物の遺伝子座の一部をヒト遺伝子座中の特定の対応領域で置換する。場合により、この方法により得られる動物はマウスIg遺伝子座の置換の性質に応じ、完全ヒト抗体とは異なり、キメラ抗体を発現し得る。
ヒト抗体はインビトロでヒト脾細胞(B又はT細胞)を抗原に曝した後、免疫不全マウス(例えば、SCID又はnod/SCID)において曝露細胞を再構成することによっても産生され得る。Bramsら、J.Immunol,160:2051−2058(1998);Carballidoら,Nat.Med.,6:103−106(2000)参照。ある方法において、ヒト胎児組織をSCIDマウス(SCID−hu)に移植すると、長期間にわたり造血及びヒトT細胞発生が起こる(McCuneら、Science,241:1532−1639(1988);Ifversenら、Sem.Immunol.,8:243−248(1996))。これらのキメラマウスにおける液性免疫応答は何れも、動物中のT細胞の同時発生に完全に依存している(Martenssonら、Immunol.,83:1271−179(1994))。別の方法において、ヒト末梢血リンパ球を腹腔内(又は他の方法で)SCIDマウスに移植する(Mosierら,Nature,335:256−259(1988))。移植した細胞をブドウ球菌エンテロトキシンA(SEA)(Martenssonら、Immunol.,84:224−230(1995))のようなプライミング剤又は抗−ヒトCD40モノクローナル抗体(Murphyら、Blood,86:1946−1953(1995))の何れかで処理すると、より高レベルのB細胞産生が検出される。
あるいは、各ヒトVHセグメントをランダムヌクレオチドのDセグメント及びヒトJセグメントとともに組み立てることにより、非再編成V遺伝子セグメントから完全合成ヒト重鎖レパートリーが構築される(Hoogenboomら,J.Mol.Biol.,227:381−388(1992))。同様に、軽鎖レパートリーは、各ヒトVセグメントをJセグメントと組み合わせることにより構築される(Griffithsら、EMBO J.,13:3245−3260(1994))。完全抗体をコードするヌクレオチド(すなわち、重鎖及び軽鎖)を一本鎖Fv断片として連結し、糸状ファージマイナーコートタンパク質をコードするヌクレオチドにこのポリヌクレオチドをライゲーションする。この融合タンパク質をファージ表面で発現させると、固定化抗原を用いた選択により、特異的抗体をコードするポリヌクレオチドが同定される。
さらに別の方法において、片方の鎖をファージタンパク質に融合させ、他方鎖を細菌ペリプラズムに分泌させることにより、2つのFab断片として抗体断片を集合させる(Hoogenboomら、Nucl.Acids Res.,19:4133−4137(1991);Barbasら、Proc.Natl.Acad.Sci.(USA),88:7978−7982(1991))。
キメラ、ヒト化、DCR移植及び完全ヒト抗体又はその断片は通常、組換え法により大規模産生される。各抗体又はその断片の重鎖及び軽鎖をコードするポリヌクレオチド分子は、本明細書の材料及び手順を用いて宿主細胞に導入され、発現される。好ましい実施形態において、哺乳動物宿主細胞(例えば、CHO細胞)において抗体が産生される。このような産生の詳細については以下に記載する。
特異的結合物質の融合パートナー
本発明のさらなる実施形態において、Ang−2抗体のアミノ酸配列可変領域、例えば本明細書のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域又は本明細書のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含むポリペプチドを、N末端又はC末端の何れかでヒトIgGのFc領域の1以上に融合させ得る。Ang−2特異的抗体のFbなどの治療用タンパク質と共に構築した場合、Fcドメインはより長い半減期を与え得るか又はFc受容体結合、プロテインA結合、補体固定及びおそらくは胎盤移行などの機能を導入し得る(Caponら、Nature,337:525−531(1989))。
ある例において、当業界で公知の方法を用いて、例えば(例えばファージディスプレイライブラリから得られる)抗−Ang−2 Fab又はFv断片などの特異的結合物質ポリペプチドのN又はC末端の何れかで、抗体ヒンジのCH2及びCH3領域を融合させ得る。プロティンA又はプロティンGアフィニティーカラムを用い、生じた融合タンパク質を精製し得る。Fc領域に融合させたペプチド及びタンパク質は、非融合対応物よりも実質的に長いインビボ半減期を示すことが分かった。また、Fc領域に融合させると、融合ポリペプチドは二量体化/多量体化し得る。Fc領域は天然に存在するFc領域であるか又は治療品質、循環時間、凝集問題の低下などのある種の品質を改善するように改変され得る。当業界で公知の他の例としては、ヒト又は別の種であり得るか又は合成物であり得るFc領域が、ホジキン病、未分化リンパ腫及びT細胞白血病を治療するためにCD30LのN末端に融合させられているもの(米国特許第5,480,981号)、敗血症性ショックを治療するためにFc領域がTNF受容体に融合させられているもの(Fisherら,N.Engl.J.Med.,334:1697−1702(1996))及びAIDSを治療するためにFc領域がCd4受容体に融合させられているもの(Caponら,Nature,337:525−31(1989))が挙げられる。
触媒抗体は別のタイプの融合分子であり、これには1以上の細胞毒性部分、より一般的には1以上の生物活性部分が特異的結合物質に結合している抗体が含まれる。例えば、Raderら、Chem.Eur.J.,12:2091−2095(2000)を参照のこと。このタイプの細胞毒性剤は抗体介在性細胞毒性を改善し、これには、直接又は間接的に細胞死を刺激するサイトカイン、放射性同位元素、(プロドラッグを含む)化学療法剤、細菌毒素(例えば、シュードモナス外毒素、ジフテリア毒素など)、植物毒素(例えば、リシン、ゲロニンなど)、化学複合体(例えば、メイタンシノイド毒素、calechaemicinなど)、放射性複合体、酵素複合体(RNase複合体、抗体酵素/プロドラッグ治療(ADEPT))などの部分が含まれる。ある態様において、細胞毒性剤は、この抗体上の別の抗原認識部位の1つにこの物質を結合させることにより、二重特異性又は多重特異性抗体のある成分に「結合」させ得る。別の態様として、結合物質をコードするポリヌクレオチドに毒素をコードするポリヌクレオチドをライゲーションした後、特異的結合物質との融合タンパク質として、タンパク質細胞毒素をコードするポリヌクレオチドを発現させ得る。別の態様において、特異的結合物質を所望の細胞毒素を含むように共有結合的に修飾し得る。
このような融合タンパク質の例は、免疫グロブリン定常領域などの、長い循環半減期を有する免疫原性ポリペプチド又はタンパク質、マーカータンパク質、所望の特異的結合物質ポリペプチドの精製を行い易くするタンパク質又はポリペプチド、及び多量体タンパク質の形成を促進するポリペプチド配列(例えば、二量体形成/安定性に有用なロイシンジッパーモチーフなど)である。
このタイプの挿入変異体は、通常、N又はC末端で第2のポリペプチドの全部又は一部に結合した天然分子の全部又は大部分を有する。例えば、融合タンパク質は通常、異種宿主でタンパク質を組換え発現し得るように他種由来のリーダー配列を使用する。別の有用な融合タンパク質は、融合タンパク質の精製を促進するように抗体エピトープなどの免疫学的に活性のあるドメインの付加を含む。融合ジャンクション又はその近くに開裂部位を挿入すると、精製後異質ポリペプチドの除去が容易となる。他の有用な融合には、酵素由来の活性部位などの機能的ドメイン、グリコシル化ドメイン、細胞標的シグナル又は膜貫通領域の連結が含まれる。
本発明で使用され得る融合タンパク質発現システムが多数市販されている。特に有用な系としては、以下に限定されないが、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)系(Pharmacia)、マルトース結合タンパク質系(NEB,Beverly,MA)、FLAG系(IBI,New Haven,CT)及び6xHis系(Qiagen,Chatsworth,CA)が挙げられる。これらの系は、さらなるアミノ酸を少数しか有さない組換えポリペプチドを産生し得、これらのアミノ酸は組換えポリペプチドの抗原能に殆ど影響を及ぼさない。例えば、FLAG系及び6xHis系では両者とも、付加するのは短い配列のみであり、これらは両方とも抗原性に乏しいことが知られており、また、ポリペプチドの天然の立体構造への折り畳みに悪影響を与えない。有用であると考えられる別のN末端融合はタンパク質又はペプチドのN末端領域でのMet−Lysジペプチドの融合である。このような融合により、タンパク質発現又は活性が有益に上昇し得る。
特に有用な融合構築物は、例えば本発明の抗−イディオタイプ抗体の産生において有用な特異的結合物質融合構築物の免疫原性を高めるために、特異的結合物質ペプチドがハプテンに融合しているものであり得る。免疫原性を高めるためのこのような融合構築物は当業者にとって周知であり、例えば特異的結合物質とヘルパー抗原(hsp70又はジフテリア毒素鎖由来のものなどのペプチド配列など)又はサイトカイン(IL−2など)との融合物が免疫応答を誘導するのに有用であろう。他の実施形態において、特定の部位又は細胞への抗原結合物質組成物の標的化を促進する融合構築物を作製し得る。
所望の特性を有する異種ポリペプチド、例えば血清半減期を延長させるIg定常領域、標的化のための抗体もしくはその断片を含む他の融合構築物も意図される。その他の融合系により、所望ポリペプチドから融合パートナーを切り出すことが望ましいポリペプチドハイブリッドが産生される。ある実施形態において、プロテアーゼに対する特異的認識配列を含むペプチド配列により、融合パートナーを組換え特異的結合物質ポリペプチドに連結させる。適切な配列の例は、Tobacco Etch Virusプロテアーゼ(Life Technologies,Gaithersburg,MD)又はXa因子(New England Biolabs,Beverley,MA)により認識されるものである。
本発明はまた、例えば本明細書に記載されているアミノ酸配列を有する重鎖可変領域又は本明細書に記載されているアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域などの、Ang−2抗体の可変領域の全部又は一部を、腫瘍血管凝固剤として作用するヒト凝固誘導タンパク質の短縮型からなる血管標的物質である短縮型組織因子(tTF)と組み合わせて含む融合ポリペプチドを提供する。抗−Ang−2−抗体又はその断片にtTFを融合させると、抗−Ang−2の標的細胞への送達が促進され得る。
特異的結合物質の変異体
本発明の特異的結合物質の変異体には挿入、欠失及び/又は置換変異体が含まれる。本発明のある態様において、1以上のアミノ酸残基が特異的結合物質アミノ酸配列に付加されている挿入変異体を提供する。挿入はタンパク質の片方もしくは両方の末端に位置し得るか、又は、特異的結合物質アミノ酸配列の内部領域内に位置し得る。一方又は両方の末端にさらなる残基を有する挿入変異体の例としては、例えば、融合タンパク質及びアミノ酸タグ又は標識を含むタンパク質が挙げられる。挿入変異体としては、1以上のアミノ酸残基が特異的結合物質アミノ酸配列に付加されている特異的結合物質ポリペプチド又はその断片が挙げられる。
本発明の変異体産物には成熟した特異的結合物質産物も含まれる。このような特異的結合物質産物では、リーダー配列又はシグナル配列が除去されているが、生じたタンパク質は、野生型Ang−2ポリペプチドに比して、さらなるアミノ末端残基を有する。さらなるアミノ末端残基は他のタンパク質由来であり得るか、又は特定タンパク質由来のものとして同定され得ない1以上の残基を含み得る。1位にさらなるメチオニン残基を有する特異的結合物質産物(Met−1−特異的結合物質)及び2位及び1位にさらなるメチオニン及びリシン残基を有する特異的結合物質(Met−2−Lys−1−特異的結合物質)も意図される。さらなるMet、Met−Lys、Lys残基(又は、通常1以上の塩基性残基)を有する特異的結合物質の変異体は細菌宿主細胞における組換えタンパク質産生を促進するために特に有用である。
本発明はまた、特定発現系を使用して生じるさらなるアミノ酸残基を有する特異的結合物質変異体も包含する。例えば、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)融合産物の一部として所望ポリペプチドを発現する市販ベクターを使用すると、所望ポリペプチドからGST成分を切断した後に、アミノ酸1位にさらなるグリシン残基を有する所望ポリペプチドが得られる。ポリヒスチジンタグがその配列のカルボキシ及び/又はアミノ末端においてアミノ酸配列に組み込まれたものを含む他のベクター系での発現により生ずる変異体も考えられる。
挿入変異体には、特異的結合物質ポリペプチドのアミノ及び/又はカルボキシ末端が他のポリペプチドもしくはその断片、又は何らかの特定タンパク質配列の一部として通常認識されないアミノ酸配列に融合している上記の融合タンパク質も含まれる。
別の態様において、本発明は特異的結合物質ポリペプチド中の1以上のアミノ酸残基が除去されている欠失変異体を提供する。欠失は特異的結合物質ポリペプチドの片方もしくは両方の末端で起こるか、又は特異的結合物質アミノ酸配列内の1以上の残基の除去により起こり得る。欠失変異体は必ず特異的結合物質ポリペプチドの全断片を含む。
抗体断片は抗原ポリペプチド上のエピトープに結合する抗体の部分を含む。このような断片の例としては、例えば完全長抗体の酵素的又は化学的切断により生じるFab及びF(ab’)断片が挙げられる。他の結合断片には、抗体可変領域をコードする核酸配列を含む組換えプラスミドの発現などの、組換えDNA法により生じるものが含まれる。本発明はまた、Ang−2ポリペプチドに特異的に結合する能力を維持している、Ang−2結合物質のポリペプチド断片を包含する。本発明では、本発明のペプチド又はポリペプチドの少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、50個以上の連続アミノ酸を含む断片が含まれる。好ましいポリペプチド断片は本発明の抗原結合物質に対してユニーク又は特異的な免疫学的特性を示す。当技術分野で周知であり、日常的に実施されている方法により、所望の免疫学的性質を有する本発明の断片を作製し得る。
別の態様において、本発明は本発明の特異的結合物質の置換変異体を提供する。置換変異体は通常、元のポリペプチドに「類似」しているか又は元のポリペプチドとある程度の「同一性」を有すると考えられ、この中にはポリペプチドの1以上のアミノ酸残基が除去されて別の残基で置換されているポリペプチドが含まれる。ある態様において、置換は保存的であるが、本発明は非保存的な置換も包含する。
関連ポリペプチドの同一性及び類似性は既知の方法によって容易に計算できる。このような方法としては、以下に限定されないが、Computational Molecular Bioology,Lesk,A.M.編、Oxford University Press,New York(1988);Biocomputing:Informatics and Genome Projects,Smith,D.W.編、Academic Press,New York(1993);Computer Analysis of Sequence Data,Part 1,Griffin,A.M.及びGriffin,H.G.編、Humana Press,New Jersey(1994);Sequence Analysis in Molecular Biology,von Heinje,G.,Academic Press(1987);Sequence Analysis Primer,Gribskov,M.及びDevereux,J.編、M.Stockton Press,New York(1991);及びCarilloら、SIAM J.Applied Math.,48:1073(1988)のものが挙げられる。
2個のペプチドの関連性又は%同一性の割合を決定するための好ましい方法は、調べる配列間で最大の整合を与えるように設計される。同一性を決定するための方法は、公開されているコンピュータプログラムの中で述べられている。2つの配列間の同一性を決定するための好ましいコンピュータプログラム法には、以下に限定されないが、GAPを含む、GCGプログラムパッケージが含まれる(Devereuxら、Nucl.Acid.Res.,12:387(1984);Genetics Computer Group,University of Wisconsin,Madison,WI、BLASTP、BLASTN及びFASTA(Altschulら、J.Mol.Biol.,215:403−410(1990))。BLASTXプログラムは、National Center for Biotechnology Information(NCBI)及び他のソース(BLAST Manual,Altschulら、NCB/NLM/NIH Bethesda,MD 20894;Altschulら、前出(1990))より公に入手可能である。周知のSmith Watermanアルゴリズムも同一性を決定するために使用し得る。
2個のアミノ酸配列をアラインさせるためのある種のアラインメントスキームにより、この2つの配列の短い領域のみの整合が生じることがあり、その2つの完全長配列の間に重要な関係がない場合でも、この小さなアライン領域が非常に高い配列同一性を有し得る。従って、ある一部の実施形態において、選択したアラインメント方法(GAPプログラム)により、比較する標的ポリペプチドの完全長の少なくとも10%に及ぶアラインメント、すなわち少なくとも400アミノ酸の配列を比較する場合は少なくとも40個の隣接アミノ酸、少なくとも300から約400アミノ酸の配列を比較する場合は30個の隣接アミノ酸、200から約300アミノ酸の配列を比較する場合は少なくとも20個の隣接アミノ酸、約100から200アミノ酸の配列を比較する場合は少なくとも10個の隣接アミノ酸、のアラインメントが生じる。
例えば、コンピュータアルゴリズムGAP(Genetics Computer Group,University of Wisconsin,Madison,WI)を使用して、パーセント配列同一性を決定しようとする2個のポリペプチドを、それらのそれぞれのアミノ酸の整合が最適になるように(アルゴリズムによって決定される「整合範囲(matched span)」)アラインさせる。ある一部の実施形態において、ギャップ開始ペナルティー(通常、3X平均対角線として計算される;「平均対角線」は、使用する比較マトリックスの対角線の平均値である;「対角線」は、特定の比較マトリックスによって各々完全なアミノ酸整合に割り当てられるスコア又は数値である。)及びギャップ伸長ペナルティー(通常ギャップ開始ペナルティーの1/10である。)、ならびにPAM250又はBLOSUM62などの比較マトリックスをこのアルゴリズムと共に使用する。ある一部の実施形態において、標準比較マトリックス(PAM250比較マトリックスに関しては、Dayhoffら、Atlas of Protein Sequence and Structure,5(3)(1978);BLOSUM62比較マトリックスについてはHenikoffら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89:10915−10919(1992)を参照のこと。)もこのアルゴリズムによって使用される。
ある一部実施形態において、ポリペプチド配列比較のためのパラメータには次のものが含まれる:
アルゴリズム:Needlemanら、J.Mol.Biol.,48:443−453(1970);
比較マトリックス:Henikoffら、前出(1992)からのBLOSUM62;
ギャップペナルティー:12
ギャップ長ペナルティー:4
類似性の閾値:0。
GAPプログラムは上記のパラメータに関して有用であり得る。ある一部実施形態において、上記のパラメータは、GAPアルゴリズムを使用したポリペプチド比較のための初期設定パラメータ(末端ギャップについてのペナルティーなし。)である。
ある一部の実施形態において、ポリヌクレオチド分子配列比較に対するパラメータには次のものが含まれる:
アルゴリズム:Needlemanら、前出(1970);
比較マトリックス:マッチ=+10、ミスマッチ=0
ギャップペナルティー:50
ギャップ長ペナルティー:3。
GAPプログラムは上記のパラメータに関しても有用であり得る。上記のパラメータは、ポリヌクレオチド分子比較のための初期設定パラメータである。
Program Manual,Wisconsin Package,バージョン9、1997年9月に述べられているものを含む、他の具体例としてのアルゴリズム、ギャップ開始ペナルティー、ギャップ伸長ペナルティー、比較マトリックス、類似性の閾値なども使用し得る。行うべき特定の選択は当業者にとって明白であり、DNA対DNA、タンパク質対タンパク質、タンパク質対DNA等の実施する特定の比較及びそれに加えて、比較を所与の配列の対の間で行うか(この場合は一般にGAP又はBestFitが好ましい。)又は1個の配列と大きな配列データベースの間で行うか(この場合はFASTA又はBLASTAが好ましい。)に依存する。
本明細書中で使用される場合、20種類の通常のアミノ酸及びそれらの略語は慣例的用法に従う。あらゆる目的のために本明細書中に参照により組み込まれる、Immunology−−A Synthesis(第2版、E.S.Golub及びD.R.Gren編、Sinauer Associates,Sunderland,Mass.(1991))を参照のこと。
アミノ酸はL型又はD型の立体配置の何れかを有しており(Glyを除く、GlyはLでもDでもない。)、本発明のポリペプチド及び組成物は立体配置の組合せを含み得る。しかし、L立体配置が好ましい。本発明はまた、アミノ酸のアミノ末端からカルボキシ末端への配列が逆転している逆の分子(reverse molecule)を提供する。例えば、正常配列X−X−Xを有する分子の逆は、X−X−Xである。本発明はまた、上記のように、アミノ酸のアミノ末端からカルボキシ末端への配列が逆転しており、通常「L」鏡像異性体である残基が「D」立体異性体に変化しているレトロ逆(retro−reverse)分子を提供する。
20種類の通常アミノ酸、α−,α−2置換アミノ酸等の非天然アミノ酸、N−アルキルアミノ酸、乳酸及び他の特殊なアミノ酸の立体異性体(例えばD−アミノ酸)も、本発明のポリペプチドのための適切な成分であり得る。特殊なアミノ酸の例としては、以下に限定されないが、アミノアジピン酸、β−アラニン、β−アミノプロピオン酸、アミノ酪酸、ピペリジン酸、アミノカプロン酸、アミノへプタン酸、アミノイソ酪酸、アミノピメリン酸、ジアミノ酪酸、デスモシン、ジアミノピメリン酸、ジアミノプロピオン酸、N−エチルグリシン、N−エチルアスパラギン、ヒドロキシリシン、アロヒドロキシリシン、ヒドロキシプロリン、イソデスモシン、アロイソロイシン、N−メチルグリシン、サルコシン、N−メチルイソロイシン、N−メチルバリン、ノルバリン、ノルロイシン、オルニチン、4−ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタミン酸、ε−N,N,N−トリメチルリシン、ε−N−アセチルリシン、O−ホスホセリン、N−アセチルセリン、N−ホルミルメチオニン、3−メチルヒスチジン、5−ヒドロキシリシン、σ−N−メチルアルギニン及び他の類似アミノ酸及びアミノ酸(例えば4−ヒドロキシプロリン)が含まれる。
同様に、別段の規定がない限り、一本鎖ポリヌクレオチド配列の左側の末端は5’末端であり;二本鎖ポリヌクレオチド配列の左側方向を5’方向と呼ぶ。新生RNA転写産物の5’から3’への付加の方向を転写方向と呼び;RNAと同じ配列を有し、RNA転写産物の5’側から5’末端にあるDNA鎖上の配列領域を「上流配列」と呼び;RNAと同じ配列を有し、RNA転写産物の3’側から3’末端にあるDNA鎖上の配列領域を「下流配列」と呼ぶ。
保存的アミノ酸置換は、非天然のアミノ酸残基を含み、これらは、通常、生物系における合成によるものでなく、化学的ペプチド合成により組み込まれる。これらには、ペプチド摸倣体及びアミノ酸部分のその他の逆又は逆転形態が含まれる。
天然残基は、共通の側鎖特性に基づいて、クラスに分類され得る:
1)疎水性:Met、Ala、Val、Leu、He;
2)中性親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln;
3)酸性:Asp、Glu;
4)塩基性:His、Lys、Arg;
5)鎖配向に影響を与える残基:Gly、Pro;及び
6)芳香族:Trp、Tyr、Phe。
例えば、非保存的置換には、別のクラスからのメンバーに対するこれらのクラスの1つのメンバーの変換が含まれ得る。非ヒト抗体と相同であるヒト抗体の領域に、又は分子の非ヒト−相同領域に、このような置換残基を導入し得る。
このような変更を行う場合、ある一部の実施形態によれば、アミノ酸のハイドロパシー指標(hydropathic index)を考慮し得る。各アミノ酸には、その疎水性及び電荷特性に基づいてハイドロパシー指標が割り当てられている。それらは:イソロイシン(+4.5);バリン(+4.2);ロイシン(+3.8);フェニルアラニン(+2.8);システイン/シスチン(+2.5);メチオニン(+1.9);アラニン(+1.8);グリシン(−0.4);スレオニン(−0.7);セリン(−0.8);トリプトファン(−0.9);チロシン(−1.3);プロリン(−1.6);ヒスチジン(−3.2);グルタミン酸(−3.5);グルタミン(−3.5);アスパラギン酸(−3.5);アスパラギン(−3.5);リシン(−3.9);及びアルギニン(−4.5)である。
タンパク質に相互作用性生物学的機能を付与する上でのアミノ酸のハイドロパシー指標の重要性は当技術分野において理解されている。Kyteら、J.Mol.Biol.,157:105−131(1982)。ある種のアミノ酸は、類似したハイドロパシー指標又はスコアを有する他のアミノ酸に置換され得、なお同様の生物活性が保持され得ることが知られている。ハイドロパシー指標に基づいて変更を行う場合、ある一部の実施形態において、そのハイドロパシー指標が±2以内であるアミノ酸の置換が含まれる。ある一部の実施形態において、±1以内であるものが含まれ、またある一部の実施形態において、±0.5以内であるものが含まれる。
また、特に、本発明の場合のように、それによって生成される生物学的機能を有するタンパク質又はペプチドが免疫学的実施形態における使用を意図されるものである場合は、類似アミノ酸の置換が親水性に基づいて有効に実施し得ることも、この技術分野において理解されている。ある一部の実施形態において、その隣接アミノ酸の親水性に支配される、タンパク質の最大局所的平均親水性は、その免疫原性及び抗原性、すなわちタンパク質の生物学的特性と相関する。
次のような親水性値がこれらのアミノ酸残基に割り当てられている:アルギニン(+3.0);リシン(+3.0);アスパラギン酸(+3.0±1);グルタミン酸(+3.0±1);セリン(+0.3);アスパラギン(+0.2);グルタミン(+0.2);グリシン(0);スレオニン(−0.4);プロリン(−0.5±1);アラニン(−0.5);ヒスチジン(−0.5);システイン(−1.0);メチオニン(−1.3);バリン(−1.5);ロイシン(−1.8);イソロイシン(−1.8);チロシン(−2.3);フェニルアラニン(−2.5);及びトリプトファン(−3.4)。類似する親水性値に基づいて変更を行う場合、ある一部の実施形態において、その親水性値が±2以内であるアミノ酸の置換が含まれ、ある一部の実施形態において、±1以内であるものが含まれ、またある一部の実施形態において、±0.5以内であるものが含まれる。また、親水性に基づいて一次アミノ酸配列からエピトープを同定することもできる。これらの領域は「エピトープコア領域」とも呼ばれる。
具体例としてのアミノ酸置換を下記の表1に示す。
Figure 2008520188
Figure 2008520188
当業者は、周知の手法を使用して、本明細書中で述べるようなポリペプチドの適切な変異体を決定することができる。ある一部の実施形態において、当業者は、活性にとって重要ではないと考えられる領域を標的とすることにより、活性を破壊することなく変更され得る分子の適切な領域を同定し得る。ある一部の実施形態において、類似ポリペプチド間で保存される分子の残基及び部分を同定することができる。ある一部の実施形態において、生物活性にとって、又は構造にとって重要であり得る領域でさえも、生物活性を破壊することなく、又はポリペプチド構造に有害な影響を及ぼすことなく、保存的アミノ酸置換に供することができる。
さらに、当業者は、活性又は構造にとって重要である類似ポリペプチド内の残基を同定する構造−機能試験を検討することができる。このような比較に鑑みて、類似タンパク質における活性又は構造にとって重要なアミノ酸残基に対応する、あるタンパク質におけるアミノ酸残基の重要性を予測することができる。当業者は、そのような予測上の重要アミノ酸残基に対して化学的に類似するアミノ酸置換を選択し得る。
当業者はまた、類似ポリペプチドにおける構造に関連付けて三次元構造及びアミノ酸配列を分析することもできる。このような情報を考慮して、当業者は、その三次元構造に関して抗体のアミノ酸残基のアラインメントを予測し得る。ある一部の実施形態において、当業者は、タンパク質の表面上に存在すると予測されるアミノ酸残基に根本的な変化を加えないことを選択し得るが、これは、このような残基が他の分子との重要な相互作用に関与し得るからである。さらに、当業者は、各所望アミノ酸残基における1個のアミノ酸置換を含む試験変異体を生成させ得る。次に、当業者にとって公知の活性アッセイを使用して、その変異体をスクリーニングすることができる。このような変異体を使用して、適切な変異体についての情報を収集し得る。例えば、特定のアミノ酸残基へと変更することにより活性が破壊される、不適切に活性が低下する、又は不適切な活性がもたらされることを発見した場合は、このような変更を有する変異体を回避し得る。つまり、このような通常行われる実験から収集した情報に基づいて、当業者は、単独で、又は他の突然変異と組み合わせて、さらなる置換を避けるべきアミノ酸を容易に決定することができる。
二次構造の予測に関する学術公表文献が数多くある。Moult J.,Curr.Op.in Biotech.,7(4):422−427(1996)、Chouら、Biochemistry,13(2):222−245(1974);Chouら、Biochemistry,113(2):211−222(1974);Chouら、Adv.Enzymol.Relat.Areas Mol.Biol.,47:45−148(1978);Chouら、Ann.Rev.Biochem.,47:251−276及びChouら、Biocphys.J.,26:367−384(1979)を参照のこと。さらに、二次構造の予測を促進するために、現在、コンピュータプログラムを利用することができる。二次構造を予測するある方法は、ホモロジーモデリングに基づく。例えば、30%を超える配列同一性又は40%を超える類似性を有する2個のポリペプチド又はタンパク質は、類似した構造トポロジーを有することが多い。近年のタンパク質構造データベース(PDB)の発展により、ポリペプチド又はタンパク質の構造内の潜在的な折り畳み数を含め、二次構造の予測能力が高まった。Holmら、Nucl.Acid.Res.,27(1):244−247(1999)参照のこと。あるポリペプチド又はタンパク質内の折り畳み数は限られた数であること、及びひとたび重要な数の構造が解明されれば、構造予測が劇的に正確になることが示唆されている(Brennerら、Curr.Op.Struct.Biol.,7(3):369−376(1997))。
二次構造を予測するさらなる方法には、「スレッディング法」(Jones,D.,Curr.Opin.Struct.Biol.,7(3):377−87(1997);Sipplら、Structure,4(1):15−19(1996))、「プロファイル分析」(Bowieら、Science,253:164−170(1991);Gribskovら、Meth.Enzym.,183:146−159(1990);Gribskovら、Proc.Nat.Acad.Sci.,84(13):4355−4358(1987))、及び「進化的連鎖(evolutionary linkage)」(Holm,前出(1999)及びBrenner,前出(1997))が含まれる。
ある一部の実施形態において、抗体変異体には、グリコシル化部位の数及び/又はタイプが、親ポリペプチドのアミノ酸配列と比較して、変化しているグリコシル化変異体が含まれる。ある一部の実施形態において、タンパク質変異体は、ネイティブのタンパク質よりもN−結合グリコシル化部位の数が多いか又は少ない。N−結合グリコシル化部位の特徴は、配列:AsN−X−Ser又はAsN−X−Thr(式中、Xで表されるアミノ酸残基はプロリン以外のあらゆるアミノ酸残基であり得る。)である。この配列を生成させるためのアミノ酸残基の置換により、N−結合型糖鎖の付加のための新しい候補部位が得られる。あるいは、この配列を排除する置換により、既存のN−結合糖質鎖が除去される。また、1以上のN−結合グリコシル化部位(通常、天然に生じるもの)を排除し、1以上の新しいN−結合部位が生成されるような、N−結合糖鎖の再配列ももたらされる。さらなる好ましい抗体変異体は、親アミノ酸配列に対して、1以上のシステイン残基が欠失しているか、又は別のアミノ酸(例えばセリン)で置換されているシステイン変異体を含む。システイン変異体は、不溶性封入体の単離後など、生物学的に活性な構造に抗体が再び折り畳まれなければならない場合、有用であり得る。システイン変異体は通常、ネイティブのタンパク質よりもシステイン残基が少なく、通常、対にならないシステインから生じる相互作用を最小限に抑えるために偶数である。
ある実施形態によると、アミノ酸置換は、(1)タンパク質分解に対する感受性を低下させるもの、(2)酸化に対する感受性を低下させるもの、(3)タンパク質複合体を形成するために結合親和性を変化させるもの、(4)結合親和性を変化させるもの及び/又は(5)このようなポリペプチドに対して他の機能を付与又は修飾するものである。ある実施態様によれば、天然配列に(ある実施形態では、分子間コンタクトを形成するドメイン外のポリペプチドの部分に)1以上のアミノ酸置換(ある実施形態では、保存的アミノ酸置換)を加えることができる。ある実施形態において、保存的アミノ酸置換により通常親配列の構造特徴が実質的に変化しないことがある(例えば、置換アミノ酸は親配列で見られるヘリックスを分解したり、又は、親配列の特徴となる他のタイプの二次構造を壊す傾向を有してはならない)。当技術分野で認識されているポリペプチドの二次及び三次構造の例は、「Proteins,Structures and Molecular Principles」,Creighton編,W.H.Freeman and Company,New York(1984);「Introduction to Protein Structure」,C.Branden及びJ.Tooze編,Garland Publishing,New York,NY(1991);Thorntonら,Nature,354:105(1991)に記載されている。
ポリペプチド又はペプチド置換変異体である本発明の特異的結合物質分子は、元のアミノ酸配列の約10から12%まで置換され得る。抗体変異体の場合、重鎖は50、49、48、47、46、45、44、43、42、41、40、39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2又は1個の置換アミノ酸を有し得、軽鎖は25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2又は1個の置換アミノ酸を有し得る。
特異的結合物質の誘導体
本発明は特異的結合物質ポリペプチドの誘導体も提供する。この誘導体にはアミノ酸残基の挿入、欠失又は置換以外の修飾を有する特異的結合物質ポリポプチドが含まれる。好ましくは、修飾は共有結合性であり、例えばポリマー、脂質、他の有機及び無機部分との化学的結合を含む。本発明の誘導体は特異的結合物質ポリペプチドの循環半減期を延長させるように調製され得、又はポリペプチドの所望細胞、組織又は有機物へのターゲッティング能力を改善するように設計され得る。
本発明はさらに、例えば、米国特許第4,640,835号;同第4,496,689号;同第4,301,144号;同第4,670,417号;同第4,791,192号;及び同第4,179,337号に述べられているような、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール又はポリプロピレングリコールなどの1以上の水溶性重合体結合物を含むように共有結合修飾された誘導体特異的結合物質を包含する。この技術分野で既知のさらなる他の有用な重合体には、モノメトキシポリエチレングリコール、デキストラン、セルロース又は他の糖質ベースの重合体、ポリ−(N−ビニルピロリドン)−ポリエチレングリコール、プロピレングリコールホモ重合体、ポリプロピレンオキシド/エチレンオキシド共重合体、ポリオキシエチル化ポリオール(例えばグリセロール)及びポリビニルアルコール、ならびにこれらの重合体の混合物が含まれる。特に好ましいのは、ポリエチレングリコール(PEG)サブユニットで共有結合修飾された特異的結合物質産物である。水溶性重合体は、特定位置で、例えば特異的結合物質のアミノ末端で結合し得るか、又はポリペプチドの1以上の側鎖にランダムに結合し得る。特異的結合物質、及び特にヒト化抗体の治療能力を向上させるためのPEGの使用は、2000年10月17日発行のGonzalesらへの米国特許第6,133,426号に記載されている。
抗体突然変異生成のための標的部位
Ang−2特異的抗体の固有特性、例えば抗体のその標的に対する親和性を操作するためにある種のストラテジーを使用することができる。これらのストラテジーには、抗体をコードするポリヌクレオチド分子の、部位特異的又はランダム突然変異誘発を用いて抗体変異体を作製した後、所望の変化、例えば親和性の向上又は低下を示す抗体変異体を回復するように設計されたスクリーニング段階を行うことが含まれる。
突然変異ストラテジーにおいて最も一般的に標的とされるアミノ酸残基はCDR中のものである。上述のように、これらの領域は、実際にAng−2と相互作用する残基及びこれらの残基の空間配置に影響を及ぼす他のアミノ酸を含む。しかし、CDR領域外の可変ドメインのフレームワーク領域中のアミノ酸が抗体の抗原結合性に実質的に寄与することが分かっており、このような特性を操作するために標的とされ得る。Hudson,Curr.Opin.Biotech.,9:395−402(1999)及びその引用文献を参照のこと。
抗体変異体のより小さくより効率的にスクリーニングされるライブラリは、体細胞親和性成熟プロセス中に「過剰変異」しやすい領域に対応するCDR中の部位におけるランダム又は部位特異的突然変異誘発を限定することにより構築され得る。Chowdhury及びPastan,Nature Biotech.,17:568−572(1999)及びその引用文献を参照のこと。このようにして過剰突然変異部位を規定することが公知のDNA因子のタイプには、直列反復、逆向き反復、ある種のコンセンサス配列、二次構造及びパリンドロームが含まれる。コンセンサスDNA配列は4塩基配列プリン−G−ピリミジン−A/T(即ち、AもしくはG−G−C又はT−AもしくはT)及びセリンコドンAGY(ここで、YはC又はTであり得る。)を含む。
従って、本発明の実施形態は、抗体のその標的に対する親和性を向上させるための突然変異ストラテジーを含む。これらのストラテジーには、全可変重鎖及び軽鎖の突然変異誘発、CDR領域のみの突然変異誘発、CDR内のコンセンサス過剰変異部位の突然変異誘発、フレームワーク領域の突然変異誘発又はこれらの方法の組合せが含まれる(これに関連して「突然変異」はランダム又は部位特異的てあり得る。)。CDR領域の明確な説明及び抗体の結合部位を含む残基の同定は、X線結晶学などの当技術分野で公知の技術を用いて問題となる抗体及び抗体−リガンド複合体の構造を解明することにより実施され得る。このような抗体結晶構造の分析及び特徴付けに基づく各種方法は当業者にとって公知であり、CDR領域を明確ではないが概算するために使用され得る。一般的に使用される方法の例としては、Kabat、Chothia、AbM及びコンタクト定義が挙げられる。
Kabat定義は配列変動性に基づき、CDR領域を予測するために最も一般的に使用されている定義である(Johnson及びWu、Nucleic Acids Res.,28:214−8(2000))。Chothia定義は構造ループ領域の位置に基づく(Chothiaら、J.Mol.Biol.,196:901−17(1986);Chothiaら、Nature,342:877−83(1989))。AbM定義はKabatとChothia定義の折衷である。AbMはOxford Molecular Groupが作成した抗体構造モデリングに対するプログラムを一組に統合したものである(Martinら、Proc.Natl.Acad.Sci.(USA),86:9268−9272(1989);Reesら、ABMTM,抗体の可変領域をモデリングするためのコンピュータープログラム、Oxford,UK,Oxford Molecular,Ltd.)。AbMスイートは公知のデーターベース及び非経験方法を併用して一次配列決定から抗体の3次構造のモデルを作る。コンタクト定義として公知のさらなる定義が最近導入された(MacCallumら、J.Mol.Biol.,5:732−45(1996))。この定義は利用可能な複雑な結晶構造の分析に基づく。
慣例により、重鎖中のCDR領域は通常H1、H2及びH3と呼ばれ、アミノ末端からカルボキシ末端に向かって順次番号を付す。軽鎖中のCDR領域は通常L1、L2及びL3と呼ばれ、アミノ末端からカルボキシ末端に向かって順次番号を付す。
CDR−H1は約10から12残基の長さを有し、通常Chothia及びAbM定義によるとCysの後4残基又はKabat定義によると通常5残基後から始まる。通常、H1の後にはTrp、通常Trp−Val、Trp−Ile又はTrp−Alaがある。H1の長さはAbM定義によると約10から12残基であり、Chothia残基は最後の4残基を排除している。
CDR−H2は通常、Kabat及びAbM定義によるとH1の末端の後15残基から始まる。H2の前の残基は通常Leu−Glu−Trp−Ile−Glyであるが、多数のバリエーションが存在する。通常、H2の後にアミノ酸配列Lys/Arg−Leu/Ile/Val/Phe/Thr/Ala−Thr/Ser/Ile/Alaがある。Kabat定義によると、H2の長さは約16から19残基であり、AbM定義はその長さを通常9から12残基であると予測している。
CDR−H3は通常、H2の末端の後33残基から始まり、通常、前にアミノ酸配列(通常、Cys−Ala−Arg)がある。通常、H3の後にアミノ酸配列−Glyがある。H3の長さは3から25残基であり得る。
CDR−L1は通常、約残基24から始まり、通常Cysの後である。CDR−L1の後の残基は常にTrpであり、通常配列Trp−Tyr−Gln、Trp−Leu−Gln、Trp−Phe−Gln又はTrp−Tyr−Leuが始まる。CDR−L1の長さは約10から17残基である。本発明の抗体に対する推定CDR−L1はこのパターンに従い、正確にはCys残基の後に15アミノ酸、その後にTrp−Tyr−Glnが続く。
CDR−L2はL1の末端の後約16残基から始まる。通常、残基Ile−Tyr、Va1−Tyr、Ile−Lys又はIle−Pheに続く。CDR−L2の長さは約7残基である。
CDR−L3は通常、L2の末端の後33残基から始まり、通常Cysに続く。通常、L3の後にアミノ酸配列Phe−Gly−XXX−Glyがある。L3の長さは約7から11残基である。
抗体を修飾する様々な方法が当技術分野で公知である。例えば、米国特許第5,530,101号(1996年6月25日にQueenらに付与)は、ヒト化免疫グロブリン重鎖可変領域フレームワーク配列がドナー免疫グロブリン重鎖可変領域フレームワーク配列と65〜95%同一であるヒト化抗体の作製方法を記載する。各ヒト化免疫グロブリン鎖は通常CDRに加えて、例えばCDRと相互作用して結合親和性に影響を及ぼし得るドナー免疫グロブリン骨格由来のアミノ酸、例えばドナー免疫グロブリン中のCDRに直接隣接する1以上のアミノ酸又は、分子モデリングにより予測した場合に約3オングストローム内であるものなど、を含む。重鎖及び軽鎖は、それぞれ各種の位置基準の1又は全てを用いて設計し得る。完全な抗体に組み合わせる際、本発明のヒト化免疫グロブリンはヒトにおいて実質的に非免疫原性であり、抗原(例えば、エピトープを含有する、タンパク質又はその他の化合物)に対してドナー免疫グロブリンと実質的に同じ親和性を維持している。米国特許第5,693,761号(1997年12月2日にQueenらに付与、「Polynucleotides encoding improved humanized immunoglobulins」)、米国特許第5,693,762号(1997年12月2日にQueenらに付与、「Humanized Immunoglobulins」);米国特許第5,585,089号(1996年12月17日にQueenらに付与、「Humanized Immunoglobulins」)の関連方法も参照のこと。
1例として、米国特許第5,565,332号(1996年10月15日にHoogenboomらに付与、「Production of chimeric antibodies−a combinatorial approach」)は、親抗体として類似の結合特異性を有するが高いヒト特性を有する抗体及び抗体断片の作製方法を述べている。ヒト化抗体は例えばファージディスプレイ方法を用いる鎖シャッフルにより得られ、関心のある抗原に対して特異的な非ヒト抗体の重鎖又は軽鎖可変ドメインを含むポリペプチドがヒト相補性(軽又は重)鎖可変ドメインのレパートリーと組み合わされる。関心のある抗原に対して特異的なハイブリッドペアリングが同定され、選択したペアリングからのヒト鎖をヒト相補性(軽又は重)鎖可変ドメインのレパートリーと組み合わせる。別の実施形態において、非ヒト抗体由来のCDRの成分をヒト抗体由来のCDRの成分部分のレパートリーと組み合わせる。得られた抗体ポリペプチド二量体のライブラリから、ハイブリッドを選択し、第2のヒト化シャッフリング段階で使用する。あるいは、ハイブリッドが治療価値のある十分なヒト特性を既に有している場合、この第2段階を省略する。ヒト特性を向上させるための修飾方法も記載されている。Winter,FEBS Letts.,430:92−92(1998)も参照のこと。
別の例として、米国特許第6,054,297号(2000年4月25日にCarterらに付与)は、CDRアミノ酸配列で対応するヒトCDRアミノ酸配列を置換及び/又はFRアミノ酸配列で対応するヒトFRアミノ酸配列で置換することによりヒト化抗体を作製する方法を記載する。
別の例として、米国特許第5,766,886号(1998年6月16日にStudnickaらに付与、「Modified antibody variable domains」)は、異種に関する免疫原性を低下させながら抗原結合ドメインの元来の親和性を損なうことなく修飾され得る抗体可変ドメインのアミノ酸残基を同定する方法及び異種に投与するために有用なこれらの修飾抗体可変ドメインの調製方法を記載している。米国特許第5,869,619号(1999年2月9日にStudnickaに付与)も参照のこと。
上述のように、当技術分野で公知の方法の何れかによる抗体の修飾は通常、抗原に対する結合親和性を向上させ及び/又はレシピエントにおける抗体の免疫原性を低下させるように設計される。あるアプローチでは、抗体のその同族抗原に対する親和性を向上させるべくグリコシル化部位を除去するようにヒト化抗体を修飾し得る(Coら,Mol.Immunol.,30:1361−1367(1993))。「再成形」、「過剰キメラ化」及び「ベニアリング(veneering)/再表面化」などの技術により高い治療可能性を有するヒト化抗体が産生された(Vaswamiら、Annals of Allergy,Asthma & Immunol,81:105(1998);Roguskaら、Proc.Engineer.,9:895−904(1996))。抗体の再成形抗体を記載する、米国特許第6,072,035号(2000年6月6日にHardmanらに付与)も参照のこと。これらの技術は外来残基の数を減らすことにより抗体免疫原性を低下させるが、抗体の反復投与後の抗−イディオタイプ及び抗−アロタイプ応答を妨害しない。免疫原性を低下させるこれらの方法の代替法はGillilandら,J.Immunol.,62(6):3663−71(1999)に記載されている。
多くの場合、抗体をヒト化すると抗原結合能が失われる。従って、抗体の結合親和性を回復させる試みでは元の(多くの場合げっ歯類)抗体中で見出されるアミノ酸残基の1以上を含むようにヒト化抗体を「復帰突然変異」させることが好ましい。例えばSaldanhaら、Mol.Immunol.,36:709−19(1999)を参照のこと。
非ペプチド特異的結合物質類似体/タンパク質摸倣物
さらに、安定化構造又はより少ない生分解性を与えるペプチドの非ペプチド特異的結合物質類似体も包含される。特異的結合物質ペプチド摸倣類似体は、選択された抑制性ペプチドをベースとし、1以上の残基を非ペプチド部分で置換することにより調製され得る。好ましくは、非ペプチド部分により、ペプチドはその本来の構造を保持することができ、又はAng−2を認識し、それに結合する能力を維持する好ましい(例えば、生物活性)構造を安定化することができる。ある態様において、生じた類似体/模倣物はAng−2に対して高い結合親和性を示す。特異的結合物質ペプチドから非ペプチド摸倣類似体を調製するための方法の1例は、Nachmanら,Regul.Pept.,57:359−370(1995)に記載されている。必要に応じて、例えばグリコシル化、アミド化、カルボキシル化又はリン酸化により、又は本発明のペプチドの酸付加塩、アミド、エステル(特にC末端エステル)及びN−アシル誘導体を生成することにより、本発明の特異的結合物質ペプチドを修飾し得る。また、他の物質部分との共有結合もしくは非共有結合複合体を形成することによって、ペプチド誘導体を生成するように特異的結合物質ペプチドを修飾することもできる。特異的結合物質ペプチドを含むアミノ酸の側鎖上、又はN−もしくはC末端の官能基に化学物質部分を連結することにより共有結合複合体を調製し得る。
特に、以下に限定されないが、放射性標識、蛍光標識、酵素(例えば、比色又は蛍光反応を触媒するもの)、基質、固体マトリックス又は担体(例えば、ビオチン又はアビジン)などのレポーター基に特異的結合物質ペプチドを結合できることが期待される。従って、本発明は、抗体分子を含む分子を提供するが、この分子は、好ましくは、さらに放射性標識、蛍光標識、酵素、基質、固体マトリックス及び担体からなる群から選択されるレポーター基を含む。このような標識は当業者にとって公知であり、例えばビオチン標識が特に考えられる。このような標識の使用は当業者にとって周知であり、例えば米国特許第3,817,837号、同第3,850,752号、同第3,996,845号及び同第4,277,437号に記載されている。有用な他の標識としては、以下に限定されないが、放射性標識、蛍光標識及び化学発光標識が挙げられる。このような標識の使用に関する米国特許としては、例えば米国特許第3,817,837号、同第3,850,752号、同第3,939,350号及び同第3,996,345号が挙げられる。本発明のペプチドは何れも1、2以上のこれらの標識を含み得る。
特異的結合物質を作製する方法
タンパク質である本発明の特異的結合物質は、慣用技術に従い溶液中又は固体支持体上での化学合成により作製し得る。現在、固相合成は約85から100アミノ酸長に限定されている。しかし、完全長ポリペプチドを作成するように一連の小ペプチドを化学的にライゲーションするために、化学合成法を使用できることが多い。各種の自動合成装置が市販されており、公知のプロトコルに従って使用することができる。例えば、Stewart及びYoung、Solid Phase Peptide Synthesis,第2版,Pierce Chemical Co.(1984);Tamら、J.Am.Chem.Soc.,105:6442(1983);Merrifield、Science,232:341−347(1986);Barany及びMerrifield、The peptides,Gross及びMeienhofer編、Academic Press,New York,1−284;Baranyら、Int.J.Peptide Protein Res.,30:705−739(1987);及び米国特許第5,424,398号を参照のこと(それぞれ参照により本明細書中に組み込む。)。
固相ペプチド合成法はポリマー1gあたり0.1から1.0mMのアミンを含有するコポリ(スチレン−ジビニルベンゼン)を使用する。ペプチド合成のためのこれらの方法では、α−アミノ基の保護のためにブチルオキシカルボニル(t−BOC)又は9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)を用いる。両方法とも、ペプチドのC末端から始める各段階において1個のアミノ酸を付加する段階的合成を含む(Coliganら,Current Protocols in Immunology、Wiley Interscience,Unit9,(1991)参照)。化学合成完了後、t−BOC又はFMOCアミノ保護基を除去するために合成ペプチドを脱保護し、低温で酸を用いて処理することにより(例えば、液体HF−10%アニソールを用いて0℃で約0.25から約1時間)ポリマーから開裂させ得る。試薬を蒸発させた後、酢酸溶液を用いて特異的結合物質ペプチドを1%ポリマーから抽出し、その後凍結乾燥して粗生成物を得る。この粗生成物は、通常、溶媒として5%酢酸を用いたSephadexG−15でのゲル濾過などの方法を用いて精製し得る。カラムの適切な分画を凍結乾燥して、均質な特異的結合物質ペプチド又はペプチド誘導体を得て、次にアミノ酸分析、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、紫外吸収分光法、分子旋光度、溶解度などの標準技術を用いて特徴を調べ、固相エドマン分解により定量し得る。
抗−Ang−2抗体、その誘導体、変異体及び断片、ならびに他のタンパク質をベースとするAng−2結合物質を化学合成することにより、非天然アミノ酸を特異的結合物質に組み込むことができる。
組換えDNA技術は、本発明の完全長抗体及び他の大きなタンパク質様特異的結合物質又はその断片を調製するための便利な方法である。抗体又は断片をコードするcDNA分子を発現ベクターに挿入することができ、次いで抗体又はその断片を作製するためにその発現ベクターを宿主細胞に挿入することができる。コドン縮重を与えるために、又は各種宿主細胞におけるコドン優先使用を可能にするために、(mRNAから翻訳された)「元の」cDNAから変化させるように、このような抗体をコードするcDNAを改変し得ると理解されたい。
通常、抗体をコードするDNA分子は本明細書の実施例に記載されている手順を用いて得ることができる。元の抗体分子に関連するFab分子又はCDRを得ることが望ましい場合、関連Fab/CDRを同定、クローニングするために標準技術を用いて、適切なライブラリ(ファージディスプレイライブラリ、リンパ球ライブラリなど)をスクリーニングすることができる。このようなスクリーニングに使用されるプローブは、元の抗体のFab部分をコードする完全長又は短縮型Fabプローブ、元の抗体のFab部分由来の1以上のCDRに対するプローブ又は他の適切なプローブである。DNA断片をプローブとして使用する場合、通常のハイブリダイゼーション条件は、Ausubelら(Current Protocols in Molecular Biology,Current Protocols Press(1994))により述べられているようなものである。ハイブリダイゼーション後、プローブの大きさ、クローンに対するプローブの予想されるホモロジー、スクリーニングするライブラリの種類及びスクリーニングするクローンの数などの因子に依存して、適切なストリンジェンシーで試験するブロットを洗浄することができる。高ストリンジェンシースクリーニングの例は、50℃から65℃の温度、0.1xSSC及び0.1%SDSである。
本発明の特異的結合物質ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド分子を含有し、発現させるために様々な発現ベクター/宿主系を使用し得る。これらの系には、以下に限定されないが、組換えバクテリオファージ、プラスミド又はコスミドDNA発現ベクターで形質転換した細菌などの微生物;酵母発現ベクターで形質転換した酵母;ウイルス発現ベクター(例えばバキュロウイルス)を感染させた昆虫細胞系;ウイルス発現ベクター(例えばカリフラワーモザイクウイルス、CaMV;タバコモザイクウイルス、TMV)でトランスフェクションした、又は細菌発現ベクター(例えばTi又はpBR322プラスミド)で形質転換した植物細胞系;又は動物細胞系が含まれる。
組換えタンパク質産生において有用である哺乳動物細胞には、以下に限定されないが、VERO細胞、HeLa細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株、COS細胞(COS−7など)、W138、BHK、HepG2、3T3、RIN、MDCK、A549、PC12、K562及び293細胞ならびに本明細書中のようなハイブリドーマ細胞株が含まれる。哺乳動物細胞は、通常グリコシル化され、活性のために適切な折り畳みを必要とする、抗体及び抗体断片などのこれらの特異的結合物質の調製に対するものが好ましい。好ましい哺乳動物細胞としては、CHO細胞、ハイブリドーマ細胞及び骨髄性細胞が挙げられる。
特異的結合物質タンパク質の組換え発現に対するいくつかの代表的プロトコルは本明細書中において以下で述べる。
「発現ベクター」という用語は、DNA(RNA)配列からのポリペプチドを発現するためのプラスミド、ファージ、ウイルス又はベクターを指す。発現ベクターは、(1)遺伝子発現において調節的役割を有する遺伝子エレメント(1又は複数)、例えばプロモーター又はエンハンサー、(2)mRNAに転写され、タンパク質に翻訳される結合物質をコードする、構造又は配列及び(3)適切な転写開始及び終結配列、の構築物を含む転写ユニットを含み得る。酵母又は真核生物発現系での使用を意図した構造ユニットは、好ましくは、宿主細胞により翻訳されたタンパク質の細胞外分泌を可能にするリーダー配列を含む。あるいは、組換え特異的結合物質タンパク質がリーダー又は輸送配列なしで発現される場合、それはアミノ末端メチオニン残基を含み得る。この残基はその後、最終ペプチド産物を提供するように発現組換えタンパク質から切断されてもよく、又は切断されなくてもよい。
例えば、市販の発現系、例えばPichia Expression System(Invitrogen,San Diego,CA)を使用して、製造者の使用説明書に従い、酵母において特異的結合物質を組換え発現させ得る。この系はまた、分泌を指令するためのプレ−プロ−α配列に依存するが、インサートの転写は、メタノールによる誘導時にアルコールオキシダーゼ(AOX1)プロモーターによって推進される。
分泌された特異的結合物質ペプチドは、例えば細菌及び哺乳動物細胞上清からペプチドを精製するために使用される方法によって酵母増殖培地から精製される。
あるいは、特異的結合物質ペプチドをコードするcDNAをバキュロウイルス発現ベクターpVL1393(PharMingen,San Diego,CA)にクローニングし得る。このベクターを製造者の使用説明書(PharMingen)に従って使用し、sF9タンパク質不含培地中でSpodoptera frugiperda細胞に感染させて、組換えタンパク質を産生させることができる。ヘパリン−Sepharoseカラム(Pharmacia)を用いて、この特異的結合物質タンパク質を培地から精製して濃縮することができる。
あるいは、ペプチドを昆虫系において発現させ得る。タンパク質発現のための昆虫系は当業者にとって周知である。このようなある系において、オートグラファ・カリフォルニカ(Autographa californica)核多角体病ウイルス(AcNPV)をベクターとして使用し、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)細胞又はトリコプルシア(Trichoplusia)幼虫において外来遺伝子を発現させることができる。特異的結合物質ペプチドコード配列をポリへドリン遺伝子などのウイルスの非必須領域にクローニングし、ポリヘドリンプロモーターの制御下に置くことができる。特異的結合物質ペプチドを首尾よく挿入することにより、ポリヘドリン遺伝子は不活性となり、外殻タンパク質のコートを欠く組換えウイルスが産生される。この組換えウイルスを使用して、ペプチドを発現させる、S.フルギペルダ(S.frugiperda)細胞又はトリコプルシア(Trichoplusia)幼虫に感染させることができる(Smithら、J.Virol.46:584(1983);Engelhardら、Proc.Nat.Acad.Sci.(USA)91:3224−7(1994))。
別の例において、特異的結合物質ペプチドをコードするDNA配列をPCRによって増幅して、適切なベクター、例えばpGEX−3X(Pharmacia)にクローニングすることができる。pGEXベクターは、そのベクターによってコードされるグルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)及びベクターのクローニング部位に挿入されるDNA断片によってコードされる特異的結合物質タンパク質を含む融合タンパク質を産生するように設計されている。PCRのためのプライマーは、例えば適切な切断部位を含むように作製することができる。特異的結合物質融合部分が発現を促進するためだけに使用される場合、又は対象ペプチドへの結合物として望ましくない場合は、後で組換え特異的結合物質融合タンパク質を融合タンパク質のGST部分から切断し得る。pGEX−3X/特異的結合物質ペプチド構築物をE.コリXL−1 Blue細胞(Stratagene,La Jolla,CA)に形質転換し、個々の形質転換体を単離して増殖させる。個々の形質転換体からのプラスミドDNAを精製し、所望の特異的結合物質をコードする核酸インサートが適切な方向で存在することを確認するために自動配列決定装置を使用して部分的に配列決定することができる。
上述の組換え系を用いた抗Ang−2抗体をコードするポリヌクレオチド及びそれらの断片の発現の結果、生物学的に活性となるために(様々なジスルフィド架橋を正しく作るために)再び折り畳まれねばならない、抗体又はその断片が産生される。このような抗体のための代表的な再折り畳み手段は、本明細書中の実施例及び次の章で述べる。
細菌中の不溶性封入体として細菌細胞中で産生される特異的結合物質は次のようにして精製できる。宿主細胞を遠心分離によって破壊し;0.15M NaCl、10mM Tris、pH8、1mM EDTA中で洗浄し;室温で15分間、0.1mg/mlリゾチーム(Sigma,St.Louis,MO)で処理することができる。溶解物を超音波破砕によって清澄化し、12,000xgで10分間遠心分離して細胞残屑をペレット化することができる。特異的結合物質含有ペレットを50mM Tris、pH8及び10mM EDTA中で再懸濁し、50%グリセロール上に層状に重ね、6000xgで30分間遠心分離することができる。Mg++及びCa++不含の標準リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中でペレットを再懸濁することができる。再懸濁したペレットを変性SDSポリアクリルアミドゲル(Sambrookら、前出)で分画化して、特異的結合物質をさらに精製することができる。0.4M KClにゲルを浸漬してタンパク質を可視化し、それを切り出し、SDS不含のゲル泳動緩衝液中で電気溶出することができる。GST融合タンパク質が細菌中で可溶性タンパク質として産生される場合、GST Purification Module(Pharmacia)を用いて精製することができる。
組換えタンパク質の発現のための哺乳類宿主系は当業者にとって周知である。宿主細胞株は、発現されたタンパク質をプロセシングする、又はタンパク質活性を与える上で有用である、ある種の翻訳後修飾を生じさせる特定の能力によって選択できる。このようなポリペプチド修飾としては、以下に限定されないが、アセチル化、カルボキシル化、グリコシル化、リン酸化、脂質化及びアシル化が含まれる。CHO、HeLa、MDCK、293、WI38ならびにハイブリドーマ細胞株などの種々の宿主細胞は、そのような翻訳後活性に対する特異的細胞機構及び特徴的機序を有しており、導入される外来タンパク質の正しい修飾及びプロセシングが確実に行われるように選択され得る。
組換えタンパク質産生のために形質転換された細胞を回収するために、多くの選択系を使用することができる。このような選択系としては、以下に限定されないが、それぞれtk−、hgprt−又はaprt−細胞における、HSVチミジンキナーゼ、ヒポキサンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ及びアデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ遺伝子が挙げられる。また、メトトレキセートに対する耐性を与えるDHFR;ミコフェノール酸に対する耐性を与えるgpt;アミノグリコシドG418に対する耐性を与え、かつクロルスルフロンに対する耐性を与えるneo;及びヒグロマイシンに対する耐性を与えるhygroについての選択の基礎として、代謝拮抗物質耐性を使用できる。有用と考えられるさらなる選択可能遺伝子としては、細胞がトリプトファンの代わりにインドールを利用することを可能にするtrpB、又は細胞がヒスチジンの代わりにヒスチノールを利用することを可能にするhisDが挙げられる。形質転換体を特定するための視覚的指標を与えるマーカーとしては、アントシアニン、β−グルクロニダーゼ及びその基質のGUSならびにルシフェラーゼ及びその基質のルシフェリンが挙げられる。
特異的結合物質の精製及び再折り畳み
場合により上述の手段を用いて産生される特異的結合物質は、生物活性を有するために、適切な三次構造へと「再び折り畳まれ」て酸化され、ジスルフィド結合を生成することを必要とし得る。当技術分野で周知の多くの手段を用いて再折り畳みを行い得る。このような方法としては、例えば、可溶化ポリペプチド物質をカオトロピック剤の存在下で通常7を超えるpHに曝露することが挙げられる。カオトロピック剤の選択は封入体の可溶化のために用いられる選択と同様であるが、カオトロピック剤は一般に低濃度で使用される。代表的なカオトロピック剤はグアニジンである。ほとんどの場合、再折り畳み/酸化溶液はまた、システイン架橋形成のためのダシクファイド(dusykfide)シャッフリングの惹起を可能にする特定の酸化還元電位を生じさせる特定比率での、還元剤+その酸化形態を含有する。ある一般的に使用される酸化還元対には、システイン/シスタミン、グルタチオン/ジチオビスGSH、塩化第二銅、ジチオスレイトールDTT/ジチアンDTT及び2−メルカプトエタノール(bME)/ジチオ−bMEが含まれる。多くの場合、再折り畳み効率を高めるために共溶媒を使用し得る。一般的に使用される共溶媒としては、グリセロール、様々な分子量のポリエチレングリコール及びアルギニンが挙げられる。
本発明の特異的結合物質又はその変異体を精製することが望ましい。タンパク質精製手段は当業者にとって周知である。これらの手段は、あるレベルにおいて、ポリペプチド及び非ポリペプチド分画の粗分画を含む。特異的結合物質ポリペプチドを他のタンパク質から分離した後、部分的又は完全な精製(又は均一にするための精製)を行うためのクロマトグラフィー及び電気泳動法により対象ポリペプチドをさらに精製し得る。純粋な特異的結合物質ペプチドの調製に特に適する分析方法は、イオン交換クロマトグラフィー、排除クロマトグラフィー;ポリアクリルアミドゲル電気泳動;等電点電気泳動である。特に効率的なペプチド精製方法は、高速タンパク質液体クロマトグラフィー又はHPLCである。
本発明のある一部の態様は、コードされる特異的結合物質タンパク質又はペプチドの精製に関し、特定の実施形態において、実質的な精製に関する。本明細書中で使用する場合、「精製特異的結合物質タンパク質又はペプチド」という用語は、他の成分から単離可能な組成物を指すものとし、特異的結合物質タンパク質又はペプチドが、その天然状態と比較してある程度精製されている。従って、精製特異的結合物質タンパク質又はペプチドはまた、それが天然に生じ得る環境から分離されている特異的結合物質タンパク質又はペプチドも指す。
一般に、「精製された」とは、様々な他の成分を除去するための分別に供されており、その組成物が実質的にその発現される生物活性を保持している特異的結合物質組成物を指す。「実質的に精製された」という用語を使用する場合、この表現は、特異的結合物質タンパク質又はペプチドが組成物の主要成分をなす特異的結合物質組成物を表し、特異的結合物質タンパク質又はペプチドが組成物中のタンパク質の約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%以上を構成する。
特異的結合物質の精製度合を定量するための様々な方法は、本発明の開示に照らして当業者にとって公知である。これらは、例えば、活性分画の特異的結合活性を測定すること、又はSDS/PAGE分析によって分画中の特異的結合物質ポリペプチドの量を評価することを含む。特異的結合物質分画の純度を評価するための好ましい方法は、その分画の結合活性を算定し、それを初期抽出物の結合活性と比較して、本明細書中では「−倍数の精製度」として評価する、精製度合を算定することである。結合活性の量を表すために使用する実際の単位は、言うまでもなく、精製を追跡するために選択される個々のアッセイ手段及び、発現された特異的結合物質タンパク質又はペプチドが検出可能な結合活性を示すか否かに依存する。
特異的結合物質タンパク質精製における使用に適切な様々な手法が当業者にとって公知である。これらには、例えば、硫酸アンモニウム、PEG、抗体(免疫沈降法)などによる沈降反応、又は熱変性とそれに続く遠心分離;アフィニティークロマトグラフィー(例えばプロテインA−Sepharose)、イオン交換、ゲル濾過、逆相、ヒドロキシルアパタイト及びアフィニティークロマトグラフィーなどのクロマトグラフィー段階;等電点電気泳動;ゲル電気泳動;及びこれら及びその他の手段の組合せが含まれる。この技術分野において一般的に知られるように、様々な精製段階を実施する順序を変更し得るか、又は一部の段階を省き得、それでもなお実質的に精製された特異的結合物質の調製のために適切な方法をもたらし得ると考えられる。
特異的結合物質が常にその最も精製された状態で必ずしも提供される必要はない。実際に、実質的に特異性のより低い結合物質はある種の実施形態で有用性を有し得ると想定される。より少ない精製段階を組み合わせて使用することによって、又は同じ一般的精製スキームの異なる形態を利用することによって、部分的精製を行い得る。例えば、HPLC装置を用いて実施される陽イオン交換カラムクロマトグラフィーは、一般的に低圧クロマトグラフィーシステムを用いる同じ手法よりも高い「−倍数」精製となることが認められている。相対的精製度が低い方法は、特異的結合物質タンパク質産物の全体的回収の点で、又は発現される特異的結合物質タンパク質の結合活性を維持する上で有利であり得る。
ポリペプチドの移動は、SDS/PAGEの種々の条件によって、時として顕著に変化し得ることが分かっている(Capaldiら、Biochem.Biophys.Res.Comm.,76:425(1977))。従って、当然のことながら、異なる電気泳動条件下では、精製又は部分精製特異的結合物質発現産物の見かけ分子量が変化し得る。
結合アッセイ
免疫学的結合アッセイは、一般に、検体標的抗原に特異的に結合し、それをしばしば固定するために、捕捉剤を利用する。捕捉剤は検体に特異的に結合する成分である。本発明のある実施形態において、捕捉剤は、Ang−2に特異的に結合する抗体又はその断片である。これらの免疫学的結合アッセイはこの技術分野において周知である(Asai編集、Methods in Cell Biology,第37巻、Antibodies in Cell Biology,Academic Press,Inc.,New York(1993))。
免疫学的結合アッセイは、捕捉剤及び抗原によって形成される結合複合体の存在を示す標識試薬を利用することが多い。標識試薬は結合複合体を含む分子の1つであり得る;すなわち、標識特異的結合物質又は標識抗特異的結合物質抗体であり得る。あるいは、標識試薬は、結合複合体に結合する第三の分子、一般的には別の抗体であり得る。標識試薬は、例えば、標識を担う抗特異的結合物質抗体であり得る。結合複合体に特異的な二次抗体は、標識を有していなくてもよいが、二次抗体がそのメンバーである抗体の種に特異的な第四の分子によって結合可能である。例えば、その後酵素標識ストレプトアビジンなどの第四の分子が結合し得る、ビオチンなどの検出可能な部分で、二次抗体を修飾することができる。プロテインA又はプロテインGなどの、免疫グロブリン定常領域に特異的に結合可能な他のタンパク質も標識試薬として使用し得る。これらの結合タンパク質は、連鎖球菌属細菌の細胞壁の通常成分であり、様々な種由来の免疫グロブリン定常領域に強い非免疫原性反応を示す。全般的に、Akerstrom,J.Immunol.,135:2589−2542(1985);及びChaubert,Mod.Pathol.,10:585−591(1997)を参照のこと。
アッセイ全体を通じて、試薬の各組合せ後に、インキュベーション及び/又は洗浄段階が必要な場合がある。インキュベーション段階は、約5秒間から数時間、好ましくは約5分間から約24時間まで様々であり得る。しかし、インキュベーション時間は、アッセイ様式、検体、溶液の体積、濃度などに依存する。通常、アッセイは周囲温度で実施されるが、一連の温度範囲で実施することができる。
A.非競合結合アッセイ:
免疫学的結合アッセイは非競合型のものであり得る。これらのアッセイは、直接測定される捕捉検体の量を含む。例えば、ある好ましい「サンドイッチ」アッセイでは、捕捉剤(抗体)を直接固体基質に結合させてそれに固定することができる。これらの固定化捕捉剤は、その後、被験試料中に存在する抗原を捕捉(結合)する。次に、このようにして固定されたタンパク質は、標識を有する二次抗体などの標識試薬に結合する。別の好ましい「サンドイッチ」アッセイにおいて、二次抗体は標識を持たないが、その二次抗体が由来する種の抗体に特異的な標識抗体が二次抗体に結合し得る。二次抗体はまた、ストレプトアビジンなどの第三の標識分子が特異的に結合する、ビオチンなどの検出可能部分で修飾することもできる。参照により本明細書中に組み込まれる、Harlow及びLane,Antibodies,A Laboratory Manual,Ch 14,Cold Spring Harbor Laboratory,NY(1988)参照。
B.競合結合アッセイ:
免疫学的結合アッセイは競合型のものであり得る。置き換えられた、又は試料中に存在する検体によって捕捉剤から競合排除された添加検体の量を測定することで、試料中に存在する検体の量を間接的に測定する。ある好ましい競合結合アッセイにおいて、通常は標識された既知量の検体を試料に添加し、次に試料を抗体(捕捉剤)と接触させる。抗体に結合した標識検体の量は、試料中に存在する検体の濃度に反比例する(Harlow及びLane,Antibodies,A Laboratory Manual,Ch 14,p.579−583、前出)。
別の好ましい競合結合アッセイにおいて、抗体を固体基質に固定する。タンパク質/抗体複合体中に存在するタンパク質の量を測定すること、又は、あるいは、残存する非複合タンパク質の量を測定することの何れかで、抗体に結合するタンパク質の量を求め得る。タンパク質の量は、標識タンパク質を与えることにより検出し得る。(Harlow及びLane、Antibodies,A Laboratory Manual,Ch14,前出を参照のこと。)。
さらに別の好ましい競合結合アッセイでは、ハプテンの阻害を利用する。ここでは、既知の検体を固体基質に固定する。既知量の抗体を試料に添加し、固定した検体に試料を接触させる。固定検体に結合する抗体の量は、試料中に存在する検体の量に反比例する。固定抗体の量は、抗体の固定された分画又は溶液中に残存する分画の何れかを検出することにより検出し得る。検出は、抗体が標識されている場合は直接的であり得、又は上述のようにその後抗体に特異的に結合する標識部分を添加することにより間接的であり得る。
C.競合結合アッセイの利用:
競合結合アッセイは、当業者が、本発明の特異的結合物質によって認識されるタンパク質又は酵素複合体が所望するタンパク質であり、交差反応分子ではないか否かを判定すること、又は抗体が抗原に特異的であり、非関連抗原に結合しないか否かを判定することを可能にする、交差反応性の判定のために使用できる。この種のアッセイでは、抗原を固体支持体に固定することができ、未知のタンパク質混合物をアッセイ系に添加し、それを固定タンパク質への特異的結合物質の結合と競合させる。競合分子は、この抗原に関連のない1以上の抗原にも結合する。タンパク質混合物の交差反応性を判定するために、固定抗原への特異的結合物質の結合とタンパク質が競合する能力を、固体支持体に固定した同じタンパク質による結合と比較する。
D.他の結合アッセイ:
本発明はまた、試料中のAng−2の存在を検出又は定量するためのウエスタンブロット法も提供する。その手法は一般に、試料タンパク質を分子量に基づいてゲル電気泳動によって分離することと、ニトロセルロースフィルター、ナイロンフィルター又は誘導体化ナイロンフィルターなどの適切な固体支持体にそのタンパク質を移すこととを含む。Ang−2に特異的に結合する抗体又はその断片と共に試料をインキュベートし、生じた複合体を検出する。これらの抗体を直接標識し得るか、又は、あるいは、その抗体に特異的に結合する標識抗体を使用してその後検出し得る。
Ang−2のその受容体への結合を妨害するAng−2特異的結合物質を検出するための結合アッセイを本明細書中の実施例で述べる。
診断アッセイ
本発明の抗体及びその断片は、Ang−2又はサブユニットの発現を特徴とする状態又は疾患の診断に、又はAng−2の誘導剤、その断片、Ang−2活性のアゴニスト又は阻害剤で治療される患者をモニタリングするためのアッセイに有用である。Ang−2についての診断アッセイには、ヒト体液又は細胞もしくは組織の抽出物においてAng−2を検出するために特異的結合物質及び標識を利用する方法が含まれる。修飾を加えて、又は修飾なしで、本発明の特異的結合物質を使用することができる。好ましい診断アッセイにおいて、例えば標識又はレポーター分子を結合させることにより特異的結合物質を標識する。様々な標識及びレポーター分子が既知であり、その内の一部については既に本明細書中で既に述べている。特に、本発明はヒト疾患の診断のために有用である。
それぞれのタンパク質に特異的なポリクローナル又はモノクローナル抗体を使用してAng−2タンパク質を測定するための様々なプロトコルがこの技術分野において公知である。その例には、酵素結合免疫反応吸着検定法(ELISA)、放射性免疫測定法(RIA)及び蛍光活性化細胞選別(FACS)が含まれる。Ang−2上の2個の非干渉エピトープに対して反応性のあるモノクローナル抗体を使用する2部位のモノクローナルに基づく免疫測定法が好ましいが、競合結合アッセイも使用できる。これらのアッセイは、例えばMaddoxら、J.Exp.Med.,158:1211(1983)に記載されている。
診断の基礎となるものを提供するために、通常、ヒトAng−2発現の正常値又は標準値を確立する。これは、当技術分野で周知の複合体形成に適した条件下で、正常被験対象、好ましくはヒト由来の体液又は細胞抽出物をAng−2に対する特異的結合物質、例えば抗体と組み合わせることによって決定することができる。標準的な複合体形成の量は、既知量のAng−2タンパク質への特異的結合物質の結合を対照及び疾患試料の両方と比較することによって定量できる。その後、正常試料から得た標準値を、疾患に罹患している可能性のある被験対象由来の試料から得た値と比較することができる。標準値と被験対照値との間の差から、疾患状態におけるAng−2の役割が示唆される。
診断適用のために、ある一部の実施形態において、通常、特異的結合物質を検出可能部分で標識する。この検出可能部分は、直接又は間接的に検出可能なシグナルを生じることができるあらゆるものであり得る。例えば、検出可能部分は、H、14C、32P、35S又は125Iなどの放射性同位体、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン又はルシフェリンなどの蛍光又は化学発光化合物又はアルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼもしくはホースラディッシュペルオキシダーゼなどの酵素であり得る。Bayerら、Meth.Enz.,184:138−163(1990)。
疾患
本発明は、ヒト疾患及び病的状態の治療のために有用な、Ang−2に結合する特異的結合物質を提供する。Ang−2の結合活性又は他の細胞活性を調節する物質は、それらの治療効果を増強するか又は起こり得る副作用を低下させる他の治療剤と組み合わせて使用し得る。
ある態様において、本発明は、細胞における有害な又は異常なレベルのAng−2活性を特徴とする疾患及び状態を治療するために有用な試薬及び方法を提供する。これらの疾患には、癌及びその他の過増殖状態、例えば過形成、乾癬、接触皮膚炎、免疫学的疾患及び不妊症などが含まれる。
本発明はまた、Ang−2活性を阻害又は低下させる特異的結合物質の有効量を動物に投与することを含む、ヒトを含む動物において癌を治療する方法を提供する。本発明はさらに、生体系における細胞増殖、侵襲及び転移の過程を含む、癌細胞増殖を抑制する方法に関する。これらの方法は、癌細胞増殖の阻害剤としての本発明の化合物の使用を含む。好ましくは、これらの方法を使用して、哺乳動物などのの生存動物において癌細胞増殖、侵襲、転移又は腫瘍発生を阻害又は低下させる。本発明の方法はまた、アッセイ系における使用、例えば癌細胞増殖及びその特徴をアッセイする、ならびに癌細胞増殖に影響を及ぼす化合物を同定するアッセイ系での使用に容易に適合させ得る。
本発明の方法により治療可能な癌は、好ましくは哺乳動物において発生する。哺乳動物には、例えばヒト及び他の霊長類、ならびにイヌ及びネコなどのペット又はコンパニオン動物、ラット、マウス及びウサギなどの実験動物、及びウマ、ブタ、ヒツジ及びウシなどの家畜が含まれる。
腫瘍又は新生物は、細胞の増殖が制御不能かつ進行性である組織細胞の増殖を含む。このような増殖の一部は良性であるが、その他は悪性と呼ばれ、生物にとって致死性であり得る。悪性新生物又は癌は、激しい細胞増殖を示すことに加えて、周辺組織を侵襲し、転移し得るという点で良性増殖とは区別される。さらに、悪性新生物は、著しい低分化性(著しい脱分化)、及び、相互に、及びそれらの周辺組織と比べて、著しく秩序が失われていることを特徴とする。この特徴は「退形成」とも呼ばれる。
本発明により治療し得る新生物にはまた、固形腫瘍、すなわち癌腫及び肉腫も含まれる。癌腫には、周辺組織に浸潤(侵襲)し、転移を生じさせる上皮細胞由来の悪性新生物が含まれる。腺癌は、腺組織に由来する、又は認識し得る腺構造を形成する癌腫である。別の広いカテゴリー又は癌には、細胞が胚性結合組織のような繊維状物質又は均質物質中に埋まっている腫瘍である、肉腫が含まれる。本発明はまた、白血病、リンパ腫及び一般に腫瘍塊を示さないが血管又はリンパ細網系に分布する他の癌を含む、骨髄系又はリンパ系の癌の治療も可能にする。
本発明による治療に適した、癌又は腫瘍細胞のタイプには、例えば、ACTH産生腫瘍、急性リンパ性白血病、急性非リンパ性白血病、副腎皮質の癌、膀胱癌、脳腫瘍、乳癌、子宮頸癌、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、結腸直腸癌、皮膚T細胞リンパ腫、子宮内膜癌、食道癌、ユーイング肉腫、胆嚢癌、有毛細胞白血病、頭部及び頸部癌、ホジキンリンパ腫、カポジ肉腫、腎臓癌、肝臓癌、肺癌(小細胞及び非小細胞)、悪性腹水、悪性胸水、黒色腫、中皮腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、非ホジキンリンパ腫、骨肉腫、卵巣癌、卵巣(生殖細胞)癌、膵臓癌、陰茎癌、前立腺癌、網膜芽細胞腫、皮膚癌、軟組織肉腫、扁平上皮癌、胃癌、精巣癌、甲状腺癌、栄養膜腫瘍、子宮癌、膣癌、外陰癌及びウィルムス腫瘍が含まれる。
特にある種の実験的に定義されている癌の治療を参照しながら、ここで本発明を説明する。これらの実例となる治療において、標準的技術水準のインビトロ及びインビボモデルが使用された。これらの方法は、インビボ治療計画において有効であると期待できる物質を同定するために使用できる。しかし、本発明の方法はこれらの腫瘍型の治療に限定されず、あらゆる器官系に由来するあらゆる固形腫瘍に及ぶことを理解されたい。侵襲又は転移がAng−2の発現又は活性に関連する癌は、特に、本発明によって阻止されやすいか、又はさらには消退へと誘導されやすい。
本発明はまた、従来の何らかの化学療法剤などの別の抗癌化学療法剤と組み合わせて抗体などの本発明の特異的結合物質を含むことによって実施され得る。このような他の薬剤と特異的結合物質の組合せは、化学療法プロトコルを増強し得る。熟達した医師にとって、数多くの化学療法プロトコルが本発明の方法に組み込むことができるものとして考えつく。アルキル化剤、代謝拮抗物質、ホルモン及びアンタゴニスト、放射性同位体、ならびに天然物質を含むあらゆる化学療法剤を使用することができる。例えば、本発明の化合物は、ドキソルビシン及び他のアントラサイクリン類似体などの抗生物質、シクロホスファミドなどのナイトロジェンマスタード、5−フルオロウラシル、シスプラチン、ヒドロキシウレア、タキソール及びその天然及び合成誘導体などのピリミジン類似体などと共に投与することができる。別の例として、腫瘍がゴナドトロピン依存性及びゴナドトロピン非依存性細胞を含む、乳房の腺癌などの混合腫瘍の場合、本化合物をロイプロリド又はゴセレリン(LH−RHの合成ペプチド類似体)と共に投与することができる。他の抗腫瘍プロトコルには、本明細書中で「補助抗腫瘍治療様式」とも呼ぶ、別の治療様式、例えば手術、放射線などを伴うテトラサイクリン系化合物の使用が含まれる。従って、副作用を低下させ、効果を増強するという利点を有するこのような従来の処方計画で、本発明の方法を使用することができる。
従って、本発明は、固形腫瘍及び白血病を含む極めて多様な癌の治療のために有用な組成物及び方法を提供する。治療し得る癌の種類には、以下に限定されないが、乳房、前立腺及び結腸の腺癌;全ての形態の肺の気管支原性癌;骨髄腫;黒色腫;肝癌、神経芽細胞腫;乳頭腫;アプドーマ;分離腫;鰓腫;悪性カルチノイド症候群;カルチノイド心疾患;癌腫(例えばウォーカー癌、基底細胞癌、基底有棘細胞癌、ブラウン−ピアース癌、腺管癌、エールリッヒ腫瘍、クレブス2、メルケル細胞腫、粘液性癌腫、非小細胞肺癌、燕麦細胞癌、乳頭状癌、硬性癌、細気管支癌、気管支原性癌、扁平上皮癌及び移行上皮癌);組織球性疾患;白血病;悪性組織球増殖症;ホジキン病;免疫増殖性小細胞肺癌;非ホジキンリンパ腫;形質細胞腫;細網内皮症;黒色腫;軟骨芽細胞腫;軟骨腫;軟骨肉腫;線維腫;線維肉腫;巨細胞腫;組織球腫;脂肪腫;脂肪肉腫;中皮腫;粘液腫;粘液肉腫;骨腫;骨肉腫;脊索腫;頭蓋咽頭腫;未分化胚細胞腫;過誤腫;間葉腫;中腎腫;筋肉腫;エナメル上皮腫;セメント質腫;歯牙腫;奇形腫;胸腺腫;絨毛癌が含まれる。さらに、次の種類の癌も治療し得る:腺腫;胆管腫;コレステリン腫;円柱腫;嚢胞腺癌;嚢胞腺腫;顆粒膜細胞腫;男女性胚細胞腫;肝癌;汗腺腫;膵島細胞腫;ライディッヒ細胞腫;乳頭腫;セルトリ細胞腫;莢膜細胞腫;平滑筋腫;平滑筋肉腫;筋原細胞腫;筋腫;筋肉腫;横紋筋腫;横紋筋肉腫;上衣細胞腫;神経節細胞腫;神経膠腫;髄芽細胞腫;髄膜腫;神経鞘腫;神経芽細胞腫;神経上皮腫;神経線維腫;神経腫;傍神経節腫;非クロム親和性傍神経節腫;被角血管腫;好酸球増加症を伴う血管リンパ過形成;血管腫硬化;血管腫症;グロムス血管腫;血管内皮腫;血管腫;血管周囲細胞腫;血管肉腫;リンパ管腫;リンパ管筋腫;リンパ管肉腫;松果体腫;癌肉腫;軟骨肉腫;葉状嚢胞肉腫;線維肉腫;血管肉腫;平滑筋肉腫;白血肉腫症;脂肪肉腫;リンパ管肉腫;筋肉腫;粘液肉腫;卵巣癌;横紋筋肉腫;肉腫;新生物;神経線維腫症;及び子宮頸部異形成。
本発明の別の態様は、乾癬及び接触皮膚炎を含む皮膚の過剰増殖状態又は他の過増殖性疾患を予防及び/又は治療するために本発明の物質及び方法を使用することである。乾癬及び接触皮膚炎の患者はこれらの病巣において高いAng−2活性を有することが明らかにされた(Ogoshiら、J.Inv.Dermatol.,110:818−23(1998))。好ましくは、これらの臨床症状を発現するヒトを治療するための他の薬剤と組み合わせて、Ang−2に特異的な特異的結合物質を使用する。本明細書中で述べる投与経路及び当業者にとって周知の他の経路を介して、様々な担体の何れかを用いて、特異的結合物質を送達することができる。
本発明の他の態様は、血管形成が関与する様々な網膜症(糖尿病性網膜症及び加齢性黄斑変性を含む。)、ならびに子宮内膜症、子宮筋腫などの女性生殖器官の障害/疾患及び女性生殖周期中の不正血管増殖(子宮内膜微小血管増殖を含む。)に関連する他のそのような状態を治療することを含む。
本発明のさらに別の態様は、脳動静脈奇形(AVM)、胃腸粘膜損傷及び修復、発作から生じる虚血を含む、消化性潰瘍疾患の病歴を有する患者における胃十二指腸粘膜の潰瘍、肝疾患における広範囲の肺血管障害及び非肝門脈圧亢進を有する患者における門脈圧亢進症を含む、血管増殖異常を治療することに関する。
本発明の別の態様は、本発明によって提供される組成物及び方法を利用した癌の予防である。このような試薬には、Ang−2に対する特異的結合物質が含まれる。
医薬組成物
Ang−2特異的結合物質の医薬組成物は本発明の範囲内である。抗体を含む医薬組成物は、例えば2001年1月9日発行の、Lamらへの米国特許第6,171,586号で詳述されている。このような組成物は、医薬的に許容される物質と合わせて、本明細書中で述べるような、抗体又はその断片、変異体、誘導体又は融合物などの特異的結合物質の治療上又は予防上有効な量を含有する。好ましい実施形態において、医薬組成物は、医薬的に許容される物質と混合して、Ang−2の少なくとも1つの生物活性を部分的に又は完全に変化させるアンタゴニスト特異的結合物質を含む。通常、その特異的結合物質は、動物への投与のために十分に精製されている。
本医薬組成物は、例えば、組成物のpH、浸透圧、粘度、清澄性、色、等張性、におい、無菌性、安定性、溶解又は放出速度、吸着又は浸透を変化、維持又は保存するための製剤物質を含有し得る。適切な製剤物質としては、これらに限定されないが、アミノ酸(グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン又はリシンなど);抗菌剤;抗酸化剤(アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム又は亜硫酸水素ナトリウムなど);緩衝剤(ホウ酸塩、重炭酸塩、Tris−HCl、クエン酸塩、リン酸塩、他の有機酸など);充填剤(マンニトール又はグリシンなど)、キレート剤(エチレンジアミン四酢酸(EDTA)など);錯化剤(カフェイン、ポリビニルピロリドン、β−シクロデキストリン又はヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンなど);充填剤;単糖類;二糖類及び他の糖質(グルコース、マンノース又はデキストリンなど);タンパク質(血清アルブミン、ゼラチン又は免疫グロブリン等など);着色料;着香料及び希釈剤;乳化剤;親水性重合体(ポリビニルピロリドンなど);低分子量ポリペプチド;塩形成性対イオン(ナトリウムなど);防腐剤(塩化ベンザルコニウム、安息香酸、サリチル酸、チメロサール、フェネチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロルヘキシジン、ソルビン酸又は過酸化水素など);溶媒(グリセリン、プロピレングリコール又はポリエチレングリコールなど);糖アルコール(マンニトール又はソルビトールなど);懸濁化剤;界面活性剤又は湿潤剤(プルロニック、PEG、ソルビタンエステル、ポリソルベート20、ポリソルベート80などのポリソルベート、トライトン、トロメタミン、レシチン、コレステロール、チロキサパールなど);安定促進剤(スクロース又はソルビトール);等張促進剤(ハロゲン化アルカリ金属など)(好ましくは塩化ナトリウム又は塩化カリウム、マンニトール、ソルビトール);送達ビヒクル;希釈剤;賦形剤及び/又は製薬補助剤が挙げられる。(Remington’s Pharmaceutical Sciences,第18版、A.R.Gennaro編、Mack Publishing Company,1990)。
最適な医薬組成物は、例えば意図する投与経路、送達形式及び所望の用量に依存して、当業者により決定される。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、前出参照。このような組成物は、特異的結合物質の、物理的状態、安定性、インビボでの放出速度及びインビボでのクリアランス速度に影響を与え得る。
医薬組成物中の主要ビヒクル又は担体は、水性又は非水性の何れかであり得る。例えば、適切なビヒクル又は担体は、できれば非経口投与用組成物に対して一般的である他の物質を添加した、注射用水、生理食塩水又は人工脳脊髄液であり得る。中性緩衝塩類溶液又は血清アルブミンと混合した塩類溶液はさらなる代表的ビヒクルである。他の代表的医薬組成物としては、ソルビトール又はその適切な代用物をさらに含み得る、約pH7.0から8.5のTris緩衝液、又は約pH4.0から5.5の酢酸緩衝液が挙げられる。本発明のある実施形態において、結合物質組成物は、凍結乾燥ケーキ又は水溶液の形態で、所望の精製度の選択した組成物を任意の製剤物質(Remington’s Pharmaceutical Sciences、前出)と混合することにより保存用に調製し得る。さらに、結合物質生成物は、スクロースなどの適切な賦形剤を用いて凍結乾燥物として処方し得る。
医薬組成物を非経口的送達のために選択することができる。あるいは、その組成物は、吸入用又は経口などの経腸的送達、耳、眼、直腸又は膣経路などの送達用に選択し得る。このような医薬的に許容される組成物の調製は当技術分野の技術範囲内である。
製剤成分は、投与部位に許容される濃度で存在する。例えば、組成物を生理的pH又はわずかに低いpH、通常約5−約8の範囲内のpHに維持するために、緩衝剤を使用する。
非経口投与を考慮する場合、本発明において使用するための治療組成物は、医薬的に許容されるビヒクル中に所望の特異的結合物質を含む、発熱物質不含の非経口的に許容される水溶液の形態であり得る。非経口注射用に特に適切なビヒクルは、適切に保存された無菌等張溶液として結合物質が処方される無菌蒸留水である。さらに別の製剤は、蓄積注射によって送達され得る生成物を制御放出又は持続放出させる、注射用ミクロスフェア、生体受食性粒子、重合体化合物(ポリ乳酸、ポリグリコール酸)、ビーズ又はリポソームなどの物質とともに所望の分子の処方物を含み得る。ヒアルロン酸も使用でき、これは循環中の保持時間を延長する効果を有し得る。所望の分を導入するための他の適切な手段には、埋め込み可能な薬剤送達装置が含まれる。
別の態様において、非経口投与に適する医薬組成物は、水溶液中、好ましくはハンクス液、リンガー液又は生理緩衝食塩水などの生理的に適合性の緩衝液中で処方され得る。水性注射懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール又はデキストランなどの懸濁液の粘度を上昇させる物質を含み得る。さらに、活性化合物の懸濁液を適切な油性注射懸濁液として調製し得る。適切な親油性溶媒又はビヒクルには、ゴマ油などの脂肪油、又はオレイン酸エチルなどの合成脂肪酸エステル、トリグリセリド又はリポソームが含まれる。非脂質ポリカチオンアミノ重合体も送達のために使用し得る。場合によっては、懸濁液はまた、化合物の溶解度を向上させ、高度濃縮溶液の調製を可能にする適切な安定化剤又は物質も含み得る。
別の実施形態において、医薬組成物を吸入用に処方し得る。例えば、結合物質は吸入用の乾燥粉末として処方し得る。ポリペプチド又は核酸分子吸入溶液もまた、エアロゾル送達のために推進薬と共に処方し得る。さらに別の実施形態において、溶液を噴霧し得る。肺投与はさらにPCT特許願第PCT/US94/001875号に記述されており、これは化学修飾したタンパク質の肺送達について述べている。
ある一部の処方物はまた、経口投与し得ると想定される。本発明のある実施形態において、このようにして投与される結合物質分子は、錠剤及びカプセルなどの固形の剤型の調合において慣例的に使用される担体と共に又は担体なしで処方することができる。例えば、カプセルは、生体利用効率が最大となり、全身循環前の分解(pre−systemic degradation)が最小となる胃腸管の一定部位で処方物の活性成分を放出するように設計され得る。結合物質分子の吸収を促進するために付加的な物質を含み得る。希釈剤、香味剤、低融点ワックス、植物油、潤滑剤、懸濁化剤、錠剤崩壊剤及び結合剤も使用し得る。
経口投与用の医薬組成物はまた、経口投与に適した用量で当技術分野において公知の医薬的に許容される担体を用いて処方することができる。このような担体により、患者による摂取のための、錠剤、丸剤、糖衣錠、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などに医薬組成物を処方することが可能となる。
経口使用のための医薬製剤は、錠剤又は糖衣錠コアを得るために、活性化合物を固体賦形剤と混合し、得られた顆粒の混合物を加工する(場合によっては摩砕した後)ことにより得ることができる。必要であれば、適切な補助剤を加えることができる。適切な賦形剤には、ラクトース、スクロース、マンニトール及びソルビトールを含む糖類などの糖質又はタンパク質充填剤;トウモロコシ、コムギ、コメ、ジャガイモ又は他の植物由来のデンプン;メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はカルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース;アラビアゴム及びトラガカントを含むゴム;及びゼラチン及びコラーゲンなどのタンパク質が含まれる。必要であれば、架橋ポリビニルピロリドン、寒天及びアルギン酸又はアルギン酸ナトリウムといったその塩などの、崩壊剤又は可溶化剤を添加し得る。
糖衣錠コアは、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール及び/又は二酸化チタンを同時に含み得る濃縮糖溶液、ラッカー溶液、及び適切な有機溶媒又は溶媒混合物などの適切なコーティングと共に使用し得る。製品の特定のために、又は活性化合物の量、すなわち用量を示すために、染料又は色素を錠剤又は糖衣錠コ―ティングに添加し得る。
経口使用できる医薬製剤にはまた、ゼラチン製のプッシュフィットカプセル、ならびにゼラチン及びグリセロール又はソルビトールなどのコーティングで作られる密封軟カプセルも含まれる。プッシュフィットカプセルは、ラクトース又はデンプンなどの充填剤又は結合剤、タルク又はステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤及び、場合によっては、安定化剤と混合した有効成分を含有し得る。軟カプセルの場合は、活性化合物を、安定化剤と共に、又は安定化剤なしで、脂肪油、液体又は液状ポリエチレングリコールなどの適切な液体に溶解し得るか、又は懸濁し得る。
別の医薬組成物は、錠剤の製造に適した無毒性賦形剤と混合して結合物質の有効量を含み得る。滅菌水又は他の適切なビヒクルに錠剤を溶解することにより、溶液を単位用量形態で調製することができる。適切な賦形剤には、以下に限定されないが、炭酸カルシウム、炭酸又は重炭酸ナトリウム、ラクトースもしくはリン酸カルシウムなどの不活性希釈剤;又はデンプン、ゼラチンもしくはアラビアゴムなどの結合剤;又はステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸もしくはタルクなどの潤滑剤が含まれる。
さらなる医薬組成物は、持続又は制御送達製剤中に結合物質分子を含有する処方物を含めて、当業者にとって明らかである。リポソーム担体、生体受食性微粒子又は多孔性ビーズ及び蓄積注射などの様々な他の持続又は制御送達手段を処方するための手段も、当業者にとって公知である。例えば、医薬組成物の送達のための多孔性重合体微粒子の制御放出を記載するPCT/US93/00829号参照。持続放出製剤のさらなる例には、成形製品、例えばフィルム又はマイクロカプセルの形態の半透性重合体マトリックスが含まれる。持続放出マトリックスには、ポリエステル、ヒドロゲル、ポリラクチド(U.S.第3,773,919号、EP第58,481号)、L−グルタミン酸及びγ−エチル−L−グルタメートとの共重合体(Sidmanら、Biopolymers,22:547−556(1983))、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)[Langerら、J.Biomed.Mater.Res.,15:167−277(1981)]及び(Langerら、Chem.Tech.,12:98−105(1982))、エチレンビニルアセテート(Langerら、前出)又はポリ−D(−)−3−ヒドロキシ酪酸(EP133,988号)が含まれ得る。持続放出性組成物にはまた、当技術分野で公知のいくつか方法の何れかによって調製できるリポソームが含まれ得る。例えば、Eppsteinら、Proc.Natl.Acad.Sci.(USA),82:3688−3692(1985);EP第36,676号;EP第88,046号;EP第143,949号参照。
インビボ投与のために使用される医薬組成物は、一般に無菌でなければならない。これは滅菌濾過膜を通して濾過することによって達成し得る。組成物を凍結乾燥する場合、凍結乾燥及び再構成の前又は後に、この方法による滅菌を実施し得る。非経口投与用の組成物は、凍結乾燥形態又は溶液で保存され得る。さらに、非経口組成物は一般に、無菌アクセス口を有する容器、例えば皮下注射針を刺し通すことができる栓を備える静脈内溶液バッグ又はバイアル内に納められる。
医薬組成物を処方した後、溶液、懸濁液、ゲル、乳剤、固体又は脱水もしくは凍結乾燥粉末として無菌バイアル中で保存し得る。このような処方物は、即時使用形態又は投与前に再構成を必要とする形態(例えば凍結乾燥)で保存され得る。
特定の実施形態において、本発明は、単回用量投与単位を調製するためのキットに関する。このキットは各々、乾燥タンパク質を含む第一の容器及び水性処方物を含む第二の容器の両方を含有し得る。単一及び多区画プレフィルドシリンジ(例えば液体シリンジ及びlyosyringe)を含むキットも本発明の範囲内に含まれる。
治療に使用される医薬組成物の有効量は、例えば治療背景及び目的に依存する。それ故に、当業者は、治療のための適切な用量レベルが、一部には、送達される分子、結合物質分子が使用される適応症、投与経路及び患者の体の大きさ(体重、体表面積又は器官の大きさ)及び状態(年齢及び一般的健康状態)に依存して変化することを認識する。適宜に、臨床医は、最適の治療効果を得るために、用量を調節し、投与経路を変更し得る。一般的な用量は、上述の因子に依存して、約0.1mg/kgから約100mg/kg又はそれ以上の範囲を取り得る。他の実施形態において、用量は、0.1mg/kgから約100mg/kg;又は1mg/kgから約100mg/kg;又は5mg/kgから約100mg/kgの範囲を取り得る。
いかなる化合物についても、治療上有効な用量は、細胞培養アッセイにおいて、又はマウス、ラット、ウサギ、イヌ、ブタ又はサルなどの動物モデルにおいての何れかで最初に評価することができる。動物モデルはまた、適切な濃度範囲及び投与経路を決定するためにも使用し得る。次にそのような情報を使用して、ヒトにおける投与のための有用な用量及び経路を決定することができる。
正確な用量は、治療を必要とする対象に関連する因子に照らして決定される。用量及び投与は、活性化合物の十分なレベルを提供するように、又は所望の効果を維持するように調整される。考慮し得る因子には、疾患状態の重症度、対象の全般的健康状態、対象の年齢、体重及び性別、投与の時間及び頻度、薬剤の組合せ、反応感受性及び治療に対する応答が含まれる。長時間作用型医薬組成物は、個々の処方物の半減期及びクリアランス速度に依存して3日から4日ごと、週に1回又は2週間に1回投与し得る。
投与頻度は、使用する処方物中の結合物質分子の薬物動態パラメータに依存する。通常、所望効果を達成する用量に達するまで組成物を投与する。従って、組成物は、単回投与として、又は所与の期間にわたる複数回投与として(同じであるか又は異なる濃度/用量で)、又は持続注入として投与し得る。適切な用量をさらに改善することは日常的に行われる。適切な用量−反応データを使用して適切な用量を確認し得る。
医薬組成物の投与経路は、既知の方法による、例えば経口的、静脈内、腹腔内、大脳内(実質内)、脳室内、筋肉内、眼内、動脈内、門脈内、病巣内経路による注射を介した、髄内、クモ膜下腔、心室内、経皮、皮下、腹腔内、鼻内、経腸的、局所、舌下、尿道、膣又は直腸的手段による、持続放出システムによる、又は埋め込み装置によるものである。必要であれば、組成物は、蓄積注射によって、又は注入によって持続的に、又は埋め込み装置により、投与し得る。
あるいは、又はさらに、所望分子が吸収されている又は封入されている、膜、海綿もしくは別の適切な材料の埋め込みにより、組成物を局所的に投与し得る。埋め込み装置を使用する場合、装置を適切な組織又は器官に埋め込み、拡散、持続放出型(timed−release)ボーラス又は持続投与によって所望分子を送達し得る。
場合によって、エクスビボで医薬組成物を使用することが望ましいと考えられる。このような場合、患者から切除した、細胞、組織又は器官を医薬組成物に曝露し、その後それらの細胞、組織及び/又は器官を患者の体内に移植し戻す。
他の場合において、本明細書中で述べるような方法を使用して、ポリペプチドを発現し、分泌するように遺伝子操作したある種の細胞を移植することによって、ポリペプチドである結合物質を送達することができる。このような細胞は、動物又はヒト細胞であり得、自己由来、異種(heterologous又はxenogeneic)であり得る。場合によっては、細胞を不死化し得る。免疫学的応答の可能性を低下させるため、周辺組織の浸潤を回避するようにその細胞を被包し得る。被包材料は、一般に、タンパク質産物の放出は許容するが、患者の免疫系又は周辺組織からの他の有害因子による細胞の破壊を回避する、生体適合性の半透性重合体エンクロージャー又は膜である。
併用療法
Ang−2病態の治療において他の治療法と組み合わせて本発明の特異的結合物質を使用し得る。これらの他の治療法の例には、放射線治療、化学療法及び本明細書中で下記において述べる標的療法が含まれる。
本明細書中で具体的に挙げないさらなる併用療法も本発明の範囲内にある。
したがって、本発明は、1以上のさらなる適切な物質と組み合わせて同じ患者に投与する、本発明の1以上の特異的結合物質の投与を含み、それぞれがその医薬品に適切な計画に従い投与される。これは、本発明の特異的結合物質と1以上の適切な物質との併用投与を含む。本明細書中で使用する場合、「同時投与される」及び「同時投与」という用語は、実質的に、1以上の本発明による特異的結合物質と1以上のさらなる適切な物質との同時投与を包含する。
本明細書中で使用する場合、「非同時」投与という用語は、本発明による1以上の選択的な結合物質と1以上のさらなる適切な物質とを異なる時間に、あらゆる順番で、重複するか又は重複せずに、投与することを包含する。これには、以下に限定されないが、併用成分との連続処置(前処置、後処置又は重複処置など)、ならびに、薬物を変更する投与計画、又は、ある成分を長期に投与し、他のものを断続的に投与する方法が含まれる。同じ又は別個の組成物中で、同じもしくは異なる投与経路で、成分を投与し得る。
ある実施形態において、併用療法は、少なくとも1種類のさらなる抗血管形成物質と組み合わせて、Ang−2結合を可能にする特異的結合物質を含有する。その物質としては、以下に限定されないが、インビトロで合成的に調製された化学組成物、抗体、抗原結合領域、放射性核種及びそれらの組み合わせ及び複合体が挙げられる。ある実施形態において、物質は、アゴニスト、アンタゴニスト、アロステリック調節物質又は毒素として作用し得る。ある実施形態において、物質は、その標的を阻害又は刺激(例えば、受容体もしくは酵素活性化又は阻害)するように作用し得、それにより、細胞死が促進されるか、又は細胞増殖が阻止される。
化学療法は抗新生物剤を使用し得、これには例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン及びクロラムブチルなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン(BCNU)、ロムスチン(CCNU)及びセムスチン(メチル−CCNU)などのニトロソウレア;トリエチレンメラミン(TEM)、トリエチレン、チオホスホラミド(チオテパ)及びヘキサメチルメラミン(HMM,アルトレタミン)などのエチレンイミン/メチルメラミン;ブスルファンなどのアルキルスルホネート;ダカルバジン(DTIC)などのトリアジンを含むアルキル化剤;メトトレキセート及びトレメトレキセートなどの葉酸類似体、5−フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、ゲムシタビン、シトシンアラビノシド(AraC,シタラビン)、5−アザシチジン、2,2’−ジフルオロデオキシシチジンなどのピリミジン類似体、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、アザチオプリン、2’−デオキシコホルマイシン(ペントスタチン)、エリスロヒドロキシノニルアデニン(EHNA)、リン酸フルダラビン及び2−クロロデオキシアデノシン(クラドリビン,2−CdA)などのプリンアナログを含む代謝拮抗剤;パクリタキセルなどの抗有糸分裂薬を含む天然産物、ビンブラスチン(VLB)、ビンクリスチン、ビノレルビンなどのビンカアルカノイド、タキソレート、エストラムチン及びエストラムチンホスフェート;エトプシド及びテニポシドなどのプピポドフィロトキシン(ppipodophylotoxins);アクチノマイシンD、ダウノマイシン(ルビドマイシン)、ドキソルビシン、ミトキサントロン、イダルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)、マイトマイシンC及びアクチノマイシンなどの抗生物質;L−アスパラギナーゼなどの酵素;インターフェロンα、IL−2、G−CSF及びGM−CSFなどの生物学的応答調節因子;シスプランチン及びカルボプラチンなどの白金配位複合体、ミトザントロンなどのアントラセンジオン、ヒドロキシウレアなどの置換ウレアを含む混合型の薬剤、N−メチルヒドラジン(MIH)及びプロカバジンなどのメチルヒドラジン誘導体、ミトタン(o,p’−DDD)及びアミノグルテチミドなどの副腎皮質抑制剤;プレドニゾン及び同等物、デキサメタゾン及びアミノグルテチミドなどのアドレノコルチコステロイドアンタゴニスト;カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン及び酢酸メゲストロールなどのプロゲスチン;ジエチルスチルベストロール及びエチニルエストラジオール同等物などのエストロゲン;タモキシフェンなどの抗エストロゲン;プロピオン酸テストステロン及びフルオキシメステロン/同等物を含むアンドロゲン;フルタミド、ゴナドトロピン放出ホルモン類似体及びロイプロリドなどの抗アンドロゲン;及びフルタミドなどの非ステロイド抗アンドロゲンを含めたホルモン及びアンタゴニストが含まれる。
Ang−2に対する特異的結合物質とともに投与し得る癌治療としては、以下に限定されないが、本明細書中の標的療法も挙げられる。標的療法の例としては、以下に限定されないが、治療用抗体の使用が挙げられる。代表的な治療用抗体としては、以下に限定されないが、マウス、マウス−ヒトキメラ、CDR移植、ヒト化及び完全ヒト抗体ならびに合成抗体(以下に限定されないが、スクリーニング抗体ライブラリから選択されるものを含む。)が挙げられる。代表的な抗体としては、以下に限定されないが、腫瘍細胞上に提示される、細胞表面タンパク質Her2、CDC20、CDC33、ムチン様糖タンパク質及び上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)に結合し、場合によっては、これらのタンパク質を示す腫瘍細胞において細胞増殖抑制及び/又は細胞毒性効果を誘導するものが挙げられる。代表的な抗体としてはまた、乳癌及びその他の形態の癌を治療するために使用され得るHERCEPTINTM(トラスツマブ)及びRITUXANTM(リツキシマブ)、ZEVALINTM(イブリツモマブ チウキセタン)、GLEEVECTM及びLYPHOCIDETM(エプラツズマブ)(非ホジキンリンパ腫及びその他の形態の癌に使用され得る。)も挙げられる。ある種の代表的な抗体としてはまた、ERBITUXTM(IMC−225);IRESSATM(エルチノリブ);BEXXARTM(ヨウド131トシツモマブ);KDR(キナーゼドメイン受容体)阻害剤;抗VEGF抗体及びアンタゴニスト(例えば、AVASTINTM及びVEGAF−TRAP);抗VEGF受容体抗体及び抗原結合領域;抗Ang−1抗体及び抗原結合領域;Tie−2に対する抗体及びその他のAng−1及びAng−2受容体;Tie−2リガンド;Tie−2キナーゼ阻害剤に対する抗体;及びCampath(R)(アレムツズマブ)も挙げられる。ある実施形態において、癌治療剤は、腫瘍細胞においてアポトーシスを選択的に誘導するポリペプチドであり、これには、以下に限定されないが、TNF−関連ポリペプチド、例えばTRAILなど(TNF受容体アポトーシス誘導性リガンド)が含まれる。
ある実施形態において、適切な癌治療剤は、抗血管形成性であることが知られている。ある種のこのような物質としては、以下に限定されないが、IL−8;CampathTM、B−FGF;FGFアンタゴニスト;Tekアンタゴニスト(Cerrettiら、米国公開第2003/0162712;Cerrettiら、米国特許第6,413,932号及びCerrettiら、米国特許第6,521,424号、これらはそれぞれ、あらゆる目的のために参照により本明細書中に組み込まれる。);抗TWEAK剤(これには、以下に限定されないが、抗体及び抗原結合領域が含まれる。);可溶性TWEAK受容体アンタゴニスト(Wiley、米国特許第6,727,225号);ADAMジスチンテグリン(distintegrins)(又はそのリガンドに対するインテグリンの結合に拮抗するそのドメイン)(Fanslowら、米国公開第2002/0042368号);抗eph受容体及び抗エフリン抗体;抗原結合領域又はアンタゴニスト(米国特許第5,981,245号;同第5,728,813号;同第5,969,110号;同第6,596,852号;同第6,232,447号;同第6,057,124号及びそれらのパテントファミリーメンバー);本明細書中の抗VEGF物質(例えば、VEGFに特異的に結合する、抗体もしくは抗原結合領域、又は可溶性VEGF受容体もしくはそのリガンド結合領域)例えば、AVASTITM又はVEGF−TRAPTMなど、及び抗VEGF受容体物質(例えば、それに特異的に結合する、抗体又は抗原結合領域)、EGFR阻害物質(例えば、それに特異的に結合する、抗体又は抗原結合領域)例えばパニツムマブ、IRESSATM(ゲフィチニブ)、TARCEVTM(エルロチニブ)、抗Ang−1及び抗Ang−2物質(例えば、それに特異的に結合する、又はそれらの受容体に特異的に結合する、抗体又は抗原結合領域、例えばTie−2/TEK)及び抗Tie−2キナーゼ阻害物質(例えば、特異的に結合し、増殖因子の活性を阻害する、抗体又は抗原結合領域、例えば、肝細胞増殖因子のアンタゴニスト(HGF、Scatter Factorとしても知られている。)など)、及び、その受容体「c−met」に特異的に結合する、抗体又は抗原結合領域;抗PDGF−BBアンタゴニスト;PDGF−BBリガンドに対する、抗体及び抗原結合領域;及びPDGFRキナーゼ阻害剤が挙げられる。
ある実施形態において、癌治療剤は血管形成阻害剤である。ある種のこのような阻害剤としては、以下に限定されないが、SD−7784(Pfizer、USA);シレンギチド(cilengitide)(Merck KGaA、Germany、EPO770622);ペガプタニブ 8ナトリウム(Gilead Sciences、USA);アルファスタチン(BioActa、UK);M−PGA(Celegene、USA、US5712291);イロマスタット(Arriva、USA、US5892112);セマキサニブ(Pfizer、USA、US5792783);バタラニブ(Novartis、Switzerland);2−メトキシエストラジオール(EntreMed、USA);TLC EL1−12(Elan、Ireland);酢酸アネコルタブ(Alcon、USA);α−D148Mab(Amgen、USA);CEP−7055(Cephalon、USA);抗VnMab(Crucell、Netherlands)DAC:抗血管形成(ConjuChem、Canada);アンジオシジン(InKine Pharmaceutical、USA);KM−2550(協和発酵、日本);SU−0879(Pfizer、USA);CGP−79787(Novartis、Switzerland、EP970070);ARGENT技術(Ariad、USA);YIGSR−Stealth(Johnson&Johnson、USA);フィブリノーゲンE断片(BioActa、UK);血管形成阻害剤(Trigen、UK);TBC−1635(Encysive Pharmaceuticals、USA);SC−236(Pfizer、USA);ABT−567(Abbott、USA);メタスタチン(EntreMed、USA);血管形成阻害剤(Tripep、Sweden);マスピン(Sosei、日本);2−メトキシエストラジオール(Oncology Sciences Corporation、USA);ER−68203−00(IVAX、USA);ベネフィン(Lane Labs、USA);Tz−93(ツムラ、日本);TAN−1120(武田薬品工業、日本);FR−111142(藤沢薬品工業、日本、JP02233610);血小板第4因子(RepliGen、USA、EP407122);血管内皮増殖因子アンタゴニスト(Borean、Denmark);癌治療(University of South Carolina、USA);ベバシズマブ(pINN)、(Genentech、USA);血管形成阻害剤(SUGEN、USA);XL784(Exelixis、USA);XL647(Exelixis、USA);MAb、α5β3インテグリン、第二世代(Applied Molecular Evolution、USA及びMedImmunel、USA);遺伝子治療、網膜症(Oxford BioMedica、UK);エンザスタウリン塩酸塩(USAN)、(Lilly、USA);CEP7055(Cephalon、USA及びSanofi−Synthelabo、France);BC1(Genoa Institute of Cancer Research、Italy);血管形成阻害剤(Alchemia、Australia);VEGFアンタゴニスト(Regeneron、USA);rBPI21及びBPI−由来抗血管形成物質(XOMA、USA);PI88(Progen、Australia);シレンジチド(pINN)、(Merck KGaA;Munich Technical University、Germany、Scripps Clinic and Research Foundation、USA);セツキシマブ(INN)(Aventis、France);AVE8062(味の素、日本);AS1404(Cancer Research Laboratory、New Zealand);SG292(Telios、USA);エンドスタチン(Boston Childrens Hospital、USA);ATN161(Attenuon、USA);アンジオスタチン(Boston Childrens Hospital、USA);2−メトキシエストラジオール(Boston Childrens Hospital、USA);ZD6474(AstraZeneca、UK);ZD6126(Angiogene Pharmaceuticals、UK);PPI2458(Praecis、USA);AZD9935(AstraZeneca、UK);AZD2171(AstraZeneca、UK);バタラニブ(pINN)(Novartis、Switzerland及びSchering AG、Germany);組織因子経路阻害剤(EntreMed、USA);ペガプタニブ(Pinn)(Gilead Sciences、USA);キサントリゾール(Yonsei University、South Korea);ワクチン、遺伝子利用、VEGF-2(Scripps Clinic and Research Foundation、USA);SPV5.2(Supratek、Canada);SDX103(University of California at San Diego、USA);PX478(ProIX、USA);メタスタチン(EntreMed、USA);トロポニンI(Harvard University、USA);SU6668(SUGEN、USA);OXI4503(OxiGENE、USA);o−グアニジン(Dimensional Pharmaceuticals、USA);モツポラミンC(British Columbia University、Canada);CDP791(Celltech Group、UK);アチプリモド(pINN)(GlaxoSmithKline、UK);E7820(エーザイ、日本);CYC381(Harvard University、USA);AE941(Aeterna、Canada);ワクチン、血管形成(EntreMed、USA);ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化物質阻害剤(Dendreon、USA);オグルファニド(pINN)(Melmotte、USA);HIF−1α阻害剤(Xenova、UK);CEP5214(Cephalon、USA);BAY RES2622(Bayer、Germany);アンジオシジン(InKine、USA);A6(Angstrom、USA);KR31372(Korea Research Institute of Chemical Technology、South Korea);GW2286(GlaxoSmithKline、UK);EHT0101(ExonHit、France);CP868596(Pfizer、USA);CP564959(OSI、USA);CP547632(Pfizer、USA);786034(GlaxoSmithKline、UK);KRN633(キリンビール、日本);薬物送達系、眼内、2−メトキシエストラジオール(EntreMed、USA);アンギネックス(Maastricht University、Netherlands及びMinnesota University、USA);ABT510(Abbott、USA);AAL993(Novartis、Switzerland);VEGI(ProteomTech、USA);腫瘍壊死因子−α阻害剤(National Institute on Aging、USA);SU11248(Pfizer、USA及びSUGEN、USA);ABT518(Abbott、USA);YHI6(Yantai Rongchang、China);S−3APG(Boston Childrens Hospital、USA及びEntreMed、USA);MAb、KDR(ImClone Systems、USA);MAb、α5β1、(Protein Design、USA);KDRキナーゼ阻害剤(Celltech Group、UK及びJohnson&JohnsonUSA);GFB116(South Florida University、USA及びYale University、USA);CS706(三共、日本);コンブレタスタチンA4プロドラッグ(Arizona State University、USA);コンドロイチナーゼAC(IBEX、Canada);BAY RES2690(Bayer、Germany);AGM1470(Harvard University、USA、武田薬品工業、日本及びTAP、USA);AG13925(Agouron、USA);テトラチオモリブデート(University of Michigan、USA);GCS100(Wayne State University、USA)CV247(Ivy Medical、UK);CKD732(Chong Kun Dang、South Korea);MAb、血管内皮増殖因子(Xenova、UK);イルソグラジン(INN)(日本新薬、日本);RG13577(Aventis、France);WX360(Wilex、Germany);スクアラミン(pINN)(Genaera、USA);RPI4610(Sirna、USA);癌治療剤(Marinova、Australia);ヘパラナーゼ阻害剤(InSight、Israel);KL3106(Kolon、South Korea);Honokiol(Emory University、USA);ZK CDK(Schering AG、Germany);ZK Angio(Schering AG、Germany);ZK229561(Novartis、Switzerland及びSchering AG、Germany);XMP300(XOMA、USA);VGA1102(大正製薬、日本);VEGF受容体調節物質(Pharmacopeia、USA);VE−カドヘリン−2アンタゴニスト(ImClone Systems、USA);バソスタチン(National Institutes of Health、USA);ワクチン、Flk−1(ImClone Systems、USA);TZ93(ツムラ、日本);TumStatin(Beth Israel Hospital、USA);短縮型可溶性FLT1(血管内皮増殖因子受容体1)(Merck&Co.、USA);Tie−2リガンド(Regeneron、USA);トロンボスポンジン1阻害剤(Allegheny Health、Education and Research Foundation、USA);2−ベンゼンスルホンアミド、4−(5−(4−クロロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−;Arriva;及びC−Met.AVE8062((2S)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−N−[2−メトキシ−5−[(IZ)−2−(3,4,5−トリメトキシフェニル)エテニル]フェニル]プロパンアミド一塩酸塩);メテリムマブ(pINN)(免疫グロブリンG4、抗−(ヒト形質転換成長因子β1(ヒトモノクローナルCAT192.γ.4−鎖))、ヒトモノクローナルCAT192.κ.4−鎖二量体を伴うジスルフィド);Flt3リガンド;CD40リガンド;インターロイキン−2;インターロイキン−12;4−1BBリガンド;抗4−1BB抗体;TNFR/Fcを含む、TNFアンタゴニスト及びTNF受容体アンタゴニスト、TWEAKアンタゴニスト及び、TWEAK−R/Fcを含むTWEAK−Rアンタゴニスト;TRAIL;抗VEGF抗体を含むVEGFアンタゴニスト;VEGF受容体(Flt1及びFlk1又はKDRとしても知られている、VEGF−R1及びVEGF−R2を含む。)アンタゴニスト;CD148(DEP−1、ECRTP及びPTPRJとも呼ばれる。Takahashiら、J.Am.Soc.Nephrol.
10:2135−45(1999)(あらゆる目的のために本明細書中に参照により組み込む。)を参照のこと。)アゴニスト;トロンボスポンジン1阻害剤及び、Tie−2又はTie−2リガンドの一方もしくは両方の阻害剤(Ang−2など)が挙げられる。多くのAng−2の阻害剤が当技術分野で公知であり、それには、公開米国特許出願第20030124129号(PCT出願WO03/030833に相当)及び米国特許第6,166,185号(これらの内容は、その全体を参照により本明細書中に組み込む。)のある種の抗Ang−2抗体が含まれる。さらに、Ang−2ペプチ体もまた当技術分野で公知であり、例えば、公開米国特許出願第20030229023号(PCT出願WO03/057134に相当)及び公開米国特許出願第20030236193号(これらの内容は、その全体を参照により本明細書中に組み込む。)で見出すことができる。
ある種の癌治療剤としては、以下に限定されないが、:サリドマイド及びサリドマイド類似体(N−(2,6−ジオキソ−3−ピペリジル)フタルイミド);テコガランナトリウム(硫酸化多糖ペプチドグリカン);TAN1120(8−アセチル−7,8,9,10−テトラヒドロ−6,8,11−トリヒドロキシ−1−メトキシ−10−[[オクタヒドロ−5−ヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシプロピル)−4,10−ジメチルピラノ[3,4−d]−1,3,6−ジオキサゾシン−8−イル]オキシ]−5,12−ナフタセンジオン);スラジスタ(7,7’−[カルボニルビス[イミノ(1−メチル−1H−ピロール−4,2−ジイル)カルボニルイミノ(1−メチル−1H−ピロール−4,2−ジイル)カルボニルイミノ]]ビス−1,3−ナフタレンジスルホン酸四ナトリウム塩);SU302;SU301;SU1498((E)−2−シアノ−3−[4−ヒドロキシ−3,5−ビス(1−メチルエチル)フェニル]−N−(3−フェニルプロピル)−2−プロペンアミド);SU1433(4−(6,7−ジメチル−2−キノキサリニル)−1,2−ベンゼンジオール);ST1514;SR25989;可溶性Tie−2;SERM誘導体、Pharmos;セマキサニブ(pINN)(3−[(3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン);S836;RG8803;RESTIN;R440(3−(1−メチル−1H−インドール−3−イル)−4−(1−メチル−6−ニトロ−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロール−2,5−ジオン);R123942(1−[6−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−3−ピリダジニル]−N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ピペリジンアミン);ピロリルヒドロキシラーゼ阻害剤;進行上昇遺伝子(progression elevated genes);プリノマスタット(INN)((S)−2,2−ジメチル−4−[[p−(4−ピリジルオキシ)フェニル]スルホニル]−3−チオモルホリンカルボヒドロキサミン酸);NV1030;NM3(8−ヒドロキシ−6−メトキシ−α−メチル−1−オキソ−1H−ベンゾピラン−3−酢酸);NF681;NF050;MIG;METH2;METH1;マナサンチンB(α−[1−[4−[5−[4−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−3−メトキシフェニル]テトラヒドロ−3,4−ジメチル−2−フラニル]−2−メトキシフェノキシ]エチル]−1,3−ベンゾジオキソール−5−メタノール);KDRモノクローナル抗体;α5β3インテグリンモノクローナル抗体;LY290293(2−アミノ−4−(3−ピリジニル)−4H−ナフト[1,2−b]ピラン−3−カルボニトリル);KP0201448;KM2550;インテグリン−特異的ペプチド;INGN401;GYKI66475;GYKI66462;グリーンスタチン(101−354−プラスミノーゲン(ヒト));関節リウマチ、前立腺癌、卵巣癌、グリオーマ、エンドスタチン、結腸直腸癌、ATF、BTPI、抗血管形成遺伝子、血管形成阻害剤又は血管形成に対する遺伝子治療;ゲラスチナーゼ阻害剤、FR111142(4,5−ジヒドロキシ−2−へキセン酸5−メトキシ−4−[2−メチル−3−(3−メチル−2−ブテニル)オキシラニル]−1−オキサスピロ[2.5]オクト−6−イルエステル);フォルフェニメクス(pINN)(S)−α−アミノ−3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ベンゼン酢酸);フィブロネクチンアンタゴニスト(1−アセチル−L−プロリル−L−ヒスチジル−L−セリル−L−システニル−L−アスパルタミド);繊維芽細胞増殖因子受容体阻害剤;繊維芽細胞増殖因子アンタゴニスト;FCE27164(7,7’−[カルボニルビス[イミノ(1−メチル−1H−ピロール−4,2−ジイル)カルボニルイミノ(1−メチル−1H−ピロール−4,2−ジイル)カルボニルイミノ]]ビス−1,3,5−ナフタレントリスルホン酸六ナトリウム塩);FCE26752(8,8’−[カルボニルビス[イミノ(1−メチル−1H−ピロール−4,2−ジイル)カルボニルイミノ(1−メチル−1H−ピロール−4,2−ジイル)カルボニルイミノ]]ビス−1,3,6−ナフタレントリスルホン酸);内皮単球活性化ポリペプチドII;VEGFRアンチセンスオリゴヌクレオチド;抗血管形成及び栄養因子;ANCHOR血管形成抑制剤;エンドスタチン;Del−1血管形成タンパク質;CT3577;コントートロスタチン(contortrostatin);CM101;コンドロイチナーゼAC;CDP845;CanStatin;BST2002;BST2001;BLS0597;BIBF1000;ARRESTIN;アポミグレン(1304−1388−XV型コラーゲン(ヒト遺伝子COL15A1α1鎖前駆体));アンジオインヒビン;aaATIII;A36;9α−フルオロメドロキシプロゲステロンアセテート((6−α)−17−(アセチルオキシ)−9−フルオロ−6−メチル−プレグン−4−エン−3,20−ジオン);2−メチル−2−フタルイミド−グルタル酸(2−(1,3−ジヒドロ−1−オキソ−2H−イソインドール−2−イル)−2−メチルペンタンジオン酸);Yttrium90標識モノクローナル抗体BC−1;セマキサニブ(3−(4,5−ジメチルピロール−2−イルメチレン)インドリン−2−オン)(C15H14N2O);PI88(ホスホマンノペンタオース硫酸塩);アルボシジブ(4H−1−ベンゾピラン−4−オン,2−(2−クロロフェニル)−5,7−ジヒドロキシ−8−(3−ヒドロキシ−1−メチル−4−ピペリジニル)−シス−(−)−)(C21H20ClNO5);E7820;SU11248(5−[3−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロインドール−(3Z)−イリデンメチル]−2,4−ジメチル−1H−ピロル−3−カルボン酸(2−ジエチルアミノエチル)アミド)(C22H27FN4O2);スクアラミン(コレスタン−7,24−ジオール,3−[[3−[(4−アミノブチル)アミノプロピル]アミノ]−,24−(硫酸水素塩)、(3β、5α、7α)−)(C34H65N3O5S);Eriochrome Black T;AGM1470(カルバミン酸、(クロロアセチル)−,5−メトキシ−4−[2−メチル−3−(3−メチル−2−ブテニル)オキシラニル]−1−オキサスピロ[2,5]オクト−6−イルエステル,[3R−[3α,4α(2R,3R),5β,6β]])(C19H28ClNO6);AZD9935;BIBF1000;AZD2171;ABT828;KS−インターロイキン−2;ウテログロビン;A6;NSC639366(1−[3−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−4−(オキシラン−2−イルメチルアミノ)アントラキノンフメレート)(C24H29N3O4.C4H4O4);ISV616;抗ED−B融合タンパク質;HUI77;トロポニンI;BC−1モノクローナル抗体;SPV5.2;ER68203;CKD731(3−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2(E)−プロペン酸(3R,4S,5S,6R)−4−[2(R)−メチル−3(R)−3(R)−(3−メチル−2−ブテニル)オキシラン−2−イル]−5−メトキシ−1−オキサスピロ[2.5]オクト−6−イルエステル)(C28H38O8);IMC−1C11;aaATIII;SC7;CM101;アンジオコール;クリングル5;CKD732(3−[4−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]フェニル]−2(E)−プロペン酸)(C29H41NO6);U995;カンスタチン;SQ885;CT2584(1−[11−(ドデシルアミノ)−10−ヒドロキシウンデシル]−3,7−ジメチルキサンチン)(C30H55N5O3);サルモシン;EMAP II;TX1920(1−(4−メチルピペラジノ)−2−(2−ニトロ−1H−1−イミダゾイル)−1−エタノン)(C10H15N5O3);α−vβ−x阻害剤;CHIR11509(N−(I−プロピニル)グリシル−[N−(2−ナフチル)]グリシル−[N−(カルバモイルメチル)]グリシンビス(4−メトキシフェニル)メチルアミド)(C36H37N5O6);BST2002;BST2001;B0829;FR111142;4,5−ジヒドロキシ−2(E)−へキセン酸(3R,4S,5S,6R)−4−[1(R),2(R)−エポキシ−1,5−ジメチル−4−へキセニル]−5−メトキシ−1−オキサスピロ[2.5]オクタン−6−イルエステル(C22H34O7);及び、以下に限定されないがN−(4−クロロフェニル)−4−(4−ピリジニルメチル)−1−フタラジンアミンを含むキナーゼ阻害剤;4−[4−[[[[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−N−メチル−2−ピリジンカルボキシアミド;N−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−5−[(5−フルオロ−1,2−ジヒドロ−2−オキソ−3H−インドール−3−イリデン)メチル]−2,4−ジメチル−1H−ピロール−3−カルボキシアミド;3−[(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)メトキシ]−5−[[[[4−(1−ピロリジニル)ブチル]アミノ]カルボニル]アミノ]−4−イソチアゾールカルボキシアミド;N−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−メトキシ−7−[(1−メチル−4−ピペリジニル)メトキシ]−4−キナゾリンアミン;3−[5,6,7,13−テトラヒドロ−9−[(1−メチルエトキシ)メチル]−5−オキソ−12H−インデノ[2,1−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール−12−イル]プロピルエステルN,N−ジメチル−グリシン;N−[5−[[[5−(1,1−ジメチルエチル)−2−オキサゾリル]メチル]チオ]−2−チアゾリル]−4−ピペリジンカルボキシアミド;N−[3−クロロ−4−[(3−フルオロフェニル)メトキシ]フェニル]−6−[5−[[[2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ]メチル]−2−フラニル]−4−キナゾリンアミン;4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)メチル]−N−[4−メチル−3−[[4−(3−ピリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−フェニル]ベンズアミド;N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−[3−(4−モルホリニル)プロポキシ]−4−キナゾリンアミン;N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)−4−キナゾリンアミン;N−(3−((((2R)−1−メチル−2−ピロリジニル)メチル)オキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−((3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル)アミノ)−3−ピリジンカルボキシアミド;2−(((4−フルオロフェニル)メチル)アミノ)−N−(3−((((2R)−1−メチル−2−ピロリジニル)メチル)オキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−3−ピリジンカルボキシアミド;N−[3−(アゼチジン−3−イルメトキシ)−5−トリフルオロメチル−フェニル]−2−(4−フルオロ−ベンジルアミノ)−ニコチンアミド;6−フルオロ−N−(4−(1−メチルエチル)フェニル)−2−((4−ピリジニルメチル)アミノ)−3−ピリジンカルボキシアミド;2−((4−ピリジニルメチル)アミノ)−N−(3−(((2S)−2−ピロリジニルメチル)オキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−3−ピリジンカルボキシアミド;N−(3−(1,1−ジメチルエチル)−1H−ピラゾール−5−イル)−2−((4−ピリジニルメチル)アミノ)−3−ピリジンカルボキシアミド;N−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−6−イル)−2−((4−ピリジニルメチル)アミノ)−3−ピリジンカルボキシアミド;N−(3−((((2S)−1−メチル−2−ピロリジニル)メチル)オキシ)−5−(トリフルオ
ロメチル)フェニル)−2−((4−ピリジニルメチル)アミノ)−3−ピリジンカルボキシアミド;2−((4−ピリジニルメチル)アミノ)−N−(3−((2−(1−ピロリジニル)エチル)オキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル)−3−ピリジンカルボキシアミド;N−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−イル)−2−((4−ピリジニルメチル)アミノ)−3−ピリジンカルボキシアミド;N−(4−(ペンタフルオロエチル)−3−(((2S)−2−ピロリジニルメチル)オキシ)フェニル)−2−((4−ピリジニルメチル)アミノ)−3−ピリジンカルボキシアミド;N−(3−((3−アゼチジニルメチル)オキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−((4−ピリジニルメチル)アミノ)−3−ピリジンカルボキシアミド;N−(3−(4−ピペリジニルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−((2−(3−ピリジニル)エチル)アミノ)−3−ピリジンカルボキシアミド;N−(4,4−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン−7−イル)−2−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−ニコチンアミド;2−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−[3−(1−メチルピロリジン−2−イルメトキシ)−5−トリフルオロメチル−フェニル]−ニコチンアミド;N−[1−(2−ジメチルアミノ−アセチル)−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−イル]−2−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−ニコチンアミド;2−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−[3−(ピロリジン−2−イルメトキシ)−5−トリフルオロメチル−フェニル]−ニコチンアミド;N−(1−アセチル−3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−イル)−2−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−ニコチンアミド;N−(4,4−ジメチル−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ-イソキノリン−7−イル)−2−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−ニコチンアミド;N−[4−(tert−ブチル)−3−(3−ピペリジルプロピル)フェニル][2−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)(3−ピリジル)]カルボキシアミド;N−[5−(tert−ブチル)イソオキサゾール−3−イル][2−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)(3−ピリジル)]カルボキシアミド;及びN−[4−(tert−ブチル)フェニル][2−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)(3−ピリジル)]カルボキシアミド及び、米国特許第6,258,812号;同第6,235,764号;同第6,630,500号;同第6,515,004号;同第6,713,485号;同第5,521,184号;同第5,770,599号;同第5,747,498号;同第5,990,141号;米国公開US20030105091;及び特許協力条約公開WO01/37820;WO01/32651;WO02/68406;WO02/66470;WO02/55501;WO04/05279;WO04/07481;WO04/07458;WO04/09784;WO02/59110;WO99/45009;WO98/35958;WO00/59509;WO99/61422;WO00/12089;及びWO00/02871(これらの公表物はそれぞれ、あらゆる目的のために、参照により本明細書中に組み込む。)で開示されているキナーゼ阻害剤が挙げられる。
成長ホルモンとの併用療法には、サイトカイン、リンホカイン、成長因子又は他の造血因子、例えばM−CSF、GM−CSF、TNF、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、IL−14、IL−15、IL−16、IL−17、IL−18、IFN、TNF0、TNF1、TNF2、G−CSF、Meg−CSF、GM−CSF、トロンボポエチン、幹細胞因子及びエリスロポエチンが含まれ得る。その他の組成物としては、公知のアンジオポエチン、例えばAng−1,−2,−4,−Y及び/又はヒトAng様ポリペプチド、及び/又は血管内皮増殖因子(VEGF)が挙げられる。成長因子としては、アンジオゲニン、骨形態形成タンパク質−1、骨形態形成タンパク質−2、骨形態形成タンパク質−3、骨形態形成タンパク質−4、骨形態形成タンパク質−5、骨形態形成タンパク質−6、骨形態形成タンパク質−7、骨形態形成タンパク質−8、骨形態形成タンパク質−9、骨形態形成タンパク質−10、骨形態形成タンパク質−11、骨形態形成タンパク質−12、骨形態形成タンパク質−13、骨形態形成タンパク質−14、骨形態形成タンパク質−15、骨形態形成タンパク質受容体−IA、骨形態形成タンパク質受容体IB、脳由来神経栄養因子、毛様体神経栄養因子、毛様体神経栄養因子受容体、サイトカイン誘導性好中球走化因子−1、サイトカイン誘導性好中球、走化因子−2、サイトカイン誘導性好中球走化性因子−2、内皮細胞増殖因子、エンドセリン−1、上皮細胞増殖因子、上皮誘導好中球誘因物質、線維芽細胞増殖因子−4、線維芽細胞増殖因子−5、線維芽細胞増殖因子−6、線維芽細胞増殖因子−7、線維芽細胞増殖因子−8、線維芽細胞増殖因子−8b、線維芽細胞増殖因子−8c、線維芽細胞増殖因子−9、線維芽細胞増殖因子−10、酸性線維芽細胞増殖因子、塩基性線維芽細胞増殖因子、グリア細胞系列誘導好中球因子受容体−1、グリア細胞系列誘導好中球因子受容体−2、増殖関連タンパク質、増殖関連タンパク質−2、増殖関連タンパク質−2、増殖関連タンパク質−3、ヘパリン結合上皮増殖因子、肝細胞増殖因子、肝細胞増殖因子受容体、インスリン様増殖因子I、インスリン様増殖因子受容体、インスリン様増殖因子II、インスリン様増殖因子結合タンパク質、ケラノサイト増殖因子、白血病阻害因子、白血病阻害因子受容体−1、神経成長因子神経成長因子受容体、ニューロトロフィン−3、ニューロトロフィン−4、胎盤増殖因子、胎盤増殖因子−2、血小板由来内皮細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、血小板由来増殖因子A鎖、血小板由来増殖因子AA、血小板由来増殖因子AB、血小板由来増殖因子B鎖、血小板由来増殖因子BB、血小板由来増殖因子受容体−1、血小板由来増殖因子受容体−2、プレB細胞増殖刺激因子、幹細胞因子、幹細胞因子受容体、形質転換増殖因子−1、形質転換増殖因子−2、形質転換増殖因子−3、形質転換増殖因子−1.2、形質転換増殖因子−4、形質転換増殖因子−5、潜伏型形質転換増殖因子−1、形質転換増殖因子−1結合タンパク質I、形質転換増殖因子−1結合タンパク質II、形質転換増殖因−1結合タンパク質III、腫瘍壊死因子受容体タイプI(TNF−R1)、腫瘍壊死因子受容体タイプII(TNF−R2)、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性物質受容体、血管内皮細胞増殖因子及びキメラタンパク質、ならびにその生物学的又は免疫学的活性断片が挙げられる。
当然のことながら、1以上の抗炎症剤とともに本発明の特異的結合物質を投与し得る。本明細書中で使用する場合、「抗炎症剤」という用語は、一般に、患者において炎症及び腫長を軽減するあらゆる物質を指す。多くの代表的抗炎症剤を本明細書中で列挙するが、当然のことながら、本明細書中で具体的に列挙しないさらなる適切な抗炎症剤もあり得、これらは本発明により包含される。
抗炎症剤は、例えば、炎症性サイトカインとそれらの受容体との相互作用を阻害する化合物であり得る。本発明の特異的結合物質との組み合わせにおいて有用なサイトカイン阻害剤の例としては、例えば、TGF−βのアンタゴニスト(抗体など)、ならびに炎症に関与するインターロイキンに対するアンタゴニスト(抗体など)が挙げられる。このようなインターロイキンは本明細書中で記載されており、好ましくは、以下に限定されないが、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−8、IL−9、IL−11、IL−12、IL−13、IL−17及びIL−18が挙げられる。Feghaliら、Frontiers in Biosci.,2:12−26(1997)を参照のこと。
本発明の特異的結合物質はまた、抗レトロウイルス療法を受けているHIV−感染患者においてT細胞増殖を促進するために、タンパク質キナーゼタイプA1の阻害剤と組み合わせて投与することもできる。
神経成長因子(NGF)もまた、ある種の状態を治療するために、本発明の特異的結合物質と組み合わせることができる。このような状態としては、神経変性疾患、脊髄損傷及び多発性硬化症が挙げられる。この組み合わせにより治療できるその他の状態は緑内障及び糖尿病である。
好ましい併用療法は、1以上の適切なIL−1阻害剤と組み合わせて患者に投与される本発明の特異的結合物質に関する。IL−1の阻害剤としては、以下に限定されないが、IL−1の受容体結合ペプチド断片、IL−1又はIL−1β又はIL−1受容体タイプIに対する抗体及び、IL−1に対する受容体の、全て又は一部を含有する組換えタンパク質又はその修飾変異体(遺伝子的に改変された突然変異タンパク質を含む。)、多様型及び徐放性製剤が挙げられる。特異的アンタゴニストとしては、IL−1raポリペプチド、IL−1β変換酵素(ICE)阻害剤、拮抗型のタイプI IL−1受容体抗体、タイプI IL−1受容体のIL−1結合形態及びタイプII IL−1受容体、IL−1(IL−1α及びIL−1βならびにその他のIL−1ファミリーメンバーを含む。)に対する抗体及びIL−1Trap(Regeneron)として知られている治療剤が挙げられる。IL−1raポリペプチドとしては、米国特許第5,075,222号のIL−1raの形態及び、U.S.5,922,573、WO91/17184、WO92/16221及びWO96/09323のものを含む修飾形態及び変異体が含まれる。IL−1β変換酵素(ICE)阻害剤には、ペプチジル及び小分子ICE阻害剤(PCT特許出願WO91/15577;WO93/05071;WO93/09135;WO93/14777及びWO93/16710;及び欧州特許出願0 547 699のものを含む。)が挙げられる。非ペプチジル化合物としては、PCT特許出願WO95/26958、米国特許第5,552,400号、米国特許第6,121,266号及びDolleら、J.Med.Chem.,39,pp.2438−2440(1996)のものが挙げられる。さらなるICE阻害剤は、米国特許第6,162,790号、同第6,204,261号、同第6,136,787号、同第6,103,711号、同第6,025,147号、同第6,008,217号、同第5,973,111号、同第5,874,424号、同第5,847,135号、同第5,843,904号、同第5,756,466号、同第5,656,627号、同第5,716,929号に記載されている。タイプI IL−1受容体及びタイプII IL−1受容体のIL−1結合形態は、米国特許第4,968,607号、同第4,968,607号、同第5,081,228号、同第Re35,450号、同第5,319,071号及び同第5,350,683号に記載されている。その他の適切なIL−1アンタゴニストとしては、以下に限定されないが、IL−1シグナリング受容体、IL−1RタイプIに競合的に結合可能なIL−1由来のペプチドが挙げられる。ある種のIL−1(及びその他のサイトカイン)アンタゴニストに関するさらなる指針は米国特許第6,472,179号で見出すことができる。
さらに、TNF阻害剤が適切であり、これには、以下に限定されないが、TNFαの受容体結合ペプチド断片、TNFα産生を阻害する、アンチセンスオリゴヌクレオチド又はリボザイム、TNFαに対する抗体及び、TNFαに対する受容の全て又は一部を含有する組換えタンパク質又はそれらの修飾変異体(遺伝子改変された突然変異タンパク質を含む。)、多様型及び徐放性製剤が含まれる。TACE(腫瘍壊死因子−α変換酵素)阻害剤、例えばTAPI(Immunex Corp.)及びGW−3333X(Glaxo Wellcome Inc.)なども適切である。IgA−αAT複合体の形成を阻害する分子、例えばEP0 614 464Bで開示されているペプチドなど、又はこの複合体に対する抗体も適切である。さらに適切な分子としては、以下に限定されないが、TNFα−阻害二糖類、グルコサミンの硫酸化誘導体又は、米国特許第6,020,323号のその他の同様の糖質が挙げられる。さらなる適切な分子としては、米国特許第5,641,751号及び同第5,519,000号のペプチドTNFα阻害剤、米国特許第5,753,628号のD−アミノ酸−含有ペプチドが挙げられる。さらに、TNFα変換酵素の阻害剤もまた適切である。WO01/03719は、本発明による組み合わせで使用できるさらなる物質を記載している。
さらなる適切な化合物としては、以下に限定されないが、サリドマイド又はサリドマイド類似体、ペントキシフィリン又はマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)阻害剤又はその他の小分子などの小分子が挙げられる。この目的のための適切なMMP阻害剤としては、例えば、米国特許第5,883,131号、同第5,863,949号及び5,861,510号のもの、ならびに米国特許第5,872,146号のメルカプトアルキルペプチジル化合物が挙げられる。TNFα産生を低下させることができるその他の小分子としては、例えば、米国特許第5,508,300号、同第5,596,013号及び同第5,563,143号の分子が挙げられる。さらなる適切な小分子としては、以下に限定されないが、米国特許第5,747,514号及び同第5,691,382号のようなMMP阻害剤、ならびに、米国特許第5,821,262号のものなどのヒドロキサミン酸誘導体が挙げられる。さらなる適切な分子としては、例えば、ホスホジエステラーゼIV及びTNFα産生を阻害する小分子、例えば、置換オキシム誘導体(WO96/00215)、キノリンスルホンアミド(米国特許第5,834,485号)、アリールフラン誘導体(WO99/18095)及びヘテロ二環式誘導体(WO96/01825;GB2 291 422A)など、が挙げられる。TNFα及びIFNγを抑制するチアゾール誘導体(WO99/15524)、ならびにTNFα及びその他の炎症性サイトカインを抑制するキサンチン誘導体も有用である(例えば、米国特許第5,118,500号、同第5,096,906号及び同第5,196,430号を参照のこと。)。本明細書中の状態の治療に有用なさらなる小分子としては、米国特許第5,547,979号のものが挙げられる。
併用療法により投与できる薬物及び薬物タイプのさらなる例としては、以下に限定されないが、抗ウイルス剤、抗生物質、鎮痛剤(例えばアセトアミノフェン、コデイン、ナプシル酸プロポキシフェン、オキシコドン塩酸塩、二酒石酸ヒドロコドン、トラマドールなど。)、コルチコステロイド、炎症性サイトカインのアンタゴニスト、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)、非ステロイド抗炎症薬(NSAID)及び遅効性抗リウマチ薬(SAARD)が挙げられる。
代表的な疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)としては、以下に限定されないが、RheumatrexTM(メトトレキセート);Enbrel(R)(エタネルセプト);Remicade(R)(インフリキシマブ);HumiraTM(アダリムマブ);Segard(R)(アフェリモマブ);AravaTM(レフルノミド);KineretTM(アナキンラ);AravaTM(レフルノミド);D−ペニシラミン;ミコクリシン;プラキニル;RidauraTM(オーラノフィン);ソルガナル;レネルセプト(Hoffman la Roche);CDP870(Celltech);CDP571(Celltech)、ならびに、EP0 516 785B1、米国特許第5,656,272号、EP0 492 448A1の抗体;オネルセプト(onercept)(Serono;CAS reg.no.199685−57−9);MRA(中外製薬);ImuranTM(アザチオプリン);NFKB阻害剤;CytoxanTM(シクロホスファミド);シクロスポリン;硫酸ヒドロキシクロロキン;ミノサイクリン;スルファサラジン;及び経口用金、金チオマレイン酸ナトリウム及びアウロチオグルコースなどの金化合物が挙げられる。
さらなる適切な分子としては、例えば、p55及びp75TNFR以外のTNFα受容体分子の細胞外領域由来の可溶性TNFR、例えば、WO99/04001のTNFR(このTNFR由来のTNFR−Igを含む。)が挙げられる。さらなる適切なTNFα阻害剤は、本明細書中の使用に適切である。これらには、本明細書中の、TNFα又はTNFRに対する抗体の使用だけではなく、TNFαの競合的阻害剤として作用し得るTNFα由来ぺプチド(米国特許第5,795,859号又は米国特許第6,107,273号のものなど。)、TNFR−IgG融合タンパク質、例えばp55TNFα受容体の細胞外部分を含有するものなど、IgG融合タンパク質以外の可溶性TNFR、又は内在性TNFαレベルを低下させるその他の分子、例えばTNFα変換酵素の阻害剤(例えばU.S.5,594,106を参照のこと。)、又は小分子もしくはTNFα阻害剤(本明細書中でその多くを記載する。)の使用も含まれる。
TNFに対する抗体に関して、最適には、決まった患者の具体的な必要に応じて、経験のある医療サービス提供者により場合によっては用量が決定されるが、TNFαに対する抗体のある代表的な好ましい用量範囲は、0.1から20mg/kgであり、より好ましくは、1−10mg/kgである。抗TNFα抗体の別の好ましい用量範囲は、0.75から7.5mg/kg(体重)である。
本発明はまた、特異的結合物質及び何れかの1以上の非ステロイド抗炎症薬(NSAID)を利用することができる。NSAIDの抗炎症作用は、少なくとも部分的には、プロスタグランジン合成の阻害によるものである。Goodman及びGilman、The Pharmacological Basis of Therapeutics,MacMillan第7版(1985)。NSAIDは、9種類の群に特徴付けることができる:(1)サリチル酸誘導体;(2)プロピオン酸誘導体;(3)酢酸誘導体;(4)フェナム酸誘導体;(5)カルボン酸誘導体;(6)酪酸誘導体;(7)オキシカム;(8)ピラゾール類及び(9)ピラゾロン類。NSAIDの例としては、以下に限定されないが:AnaproxTM、Anaprox DSTM(ナプロキセンナトリウム);AnsaidTM(フルルビプロフェン);ArthrotecTM(ジクロフェナックナトリウム+ミソプロスチル);CataflamTM/VoltarenTM(ジクロフェナックカリウム);ClinorilTM(スリンダック);DayproTM(オキサプロジン);DisalcidTM(サルサレート);DolobidTM(ジフルニサル);EC NaprosynTM(ナプロキセンナトリウム);FeldeneTM(ピロキシカム);IndocinTM、IndocinSRTM(インドメタシン);LodineTM、Lodine XLTM(エトドラク);MotrinTM(イブプロフェン);NaprelanTM(ナプロキセン);NaprosynTM(ナプロキセン);OurdisTM(ケトプロフェン);OruvailTM(ケトプロフェン);RelafenTM(ナブメトン);トレクチン(トルメチンナトリウム);TrilisateTM(コリンマグネシウム三サリチル酸);Cox−1阻害剤;Cox−2阻害剤(VioxxTM(ロフェコキシブなど);ArcoxiaTM(エトリコキシブ)、CelebrexTM(セレコキシブ);MobicTM(メロキシカム);BextraTM(バルデコキシブ)、DynastatTMパラコキシブナトリウム;PrexigeTM(ルミラコキシブ)及びナムブメトンが挙げられる。さらなる適切なNSAIDとしては、以下に限定されないが、次のものが挙げられる:ε−アセトアミドカプロン酸、S−アデノシルメチオニン、3−アミノ−4−ヒドロキシ酪酸、アミキセトリン、アニトラザフェン、アントラフェニン、ベンダザック、ベンダザックリシネート、ベンジダミン、ベプロジン、ブロペラモール、ブコローム、ブフェゾラック、シプロクアゾン、クロキシメート、ダジダミン、デボキサメット、デトミジン、ジフェンピラミド、ジフィサラミン、ジタゾール、エモルファゾン、メシル酸フェネチゾール、フェンフルミゾール、フロクタフェニン、フルミゾール、フルニキシン、フルプロクアゾン、フォピルトリン、ホスホサール、グアイメサール、グアイアゾレン、イソニキシルン(isonixirn)、レフェタミンHCl、レフルノミド、ロフェミゾール、ロチファゾール、リシンクロニキシネート(lysin clonixinate)、メセクラゾン、ナブメトン、ニクチンドール、ニメスリド、オルゴテイン、オルパノキシン、オキサセプロルム(oxaceprolm)、オキサパドール、パラニリン、ペリソキサール、クエン酸ペリソキサール、ピフォキシム、ピプロキセン、ピラゾラック、ピルフェニドン、プロクアゾン、プロキサゾール、チエラビンB、チフラミゾール、チメガジン、トレクチン、トルパドール、トリプタミド及び、480156S、AA861、AD1590、AFP802、AFP860、AI77B、AP504、AU8001、BPPC、BW540C、CHINOIN127、CN100、EB382、EL508、F1044、FK−506、GV3658、ITFI82、KCNTEI6090、KME4、LA2851、MR714、MR897、MY309、ONO3144、PR823、PV102、PV108、R830、RS2131、SCR152、SH440、SIR133、SPAS510、SQ27239、ST281、SY6001、TA60、TAI−901(4−ベンゾイル−1−インダンカルボン酸)、TVX2706、U60257、UR2301及びWY41770などの企業コード番号により命名されているものが挙げられる。NSAIDと同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のあるNSAIDもまたこの群に包含される。
適切なSAARD又はDMARDSとしては、以下に限定されないが、アロクプレイドナトリウム、アウラノフィン、アウロチオグルコース、アウロチオグリカニド、アザチオプリン、ブレキナルナトリウム、ブシラミン、カルシウム3−アウロチオ−2−プロパノール−1−スルホネート、クロランブシル、クロロキン、クロブザリット、クプロキソリン、シクロホスファミド、シクロスポリン、ダプソン、15−デオキシスペルグアリン、ジアセレイン、グルコサミン、金塩(例えばシクロキン金塩、金チオマレイン酸ナトリウム、金チオ硫酸ナトリウム)、ヒドロキシクロロキン、ヒドロキシウレア、ケブゾン、レバミソール、ロベンザリット、メリチン、6−メルカプトプリン、メトトレキセート、ミゾリビン、ミコフェノレート モフェチル、ミオラル、ナイトロジェンマスタード、D−ペニシラミン、ピリジノールイミダゾール(SKNF86002及びSB203580など)、ラパマイシン、チオール類、チモポエチン及びビンクリスチンが挙げられる。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する、構造的に関連のある、SAARD又はDMARDSもまたこの群に包含されるものとする。
シグナリングカスケードにおけるキナーゼの阻害剤もまた、本発明の特異的結合物質との組み合わせに対して適切な物質である。これらには、以下に限定されないが、P−38(別名、「RK」又は「SAPK−2」、Leeら、Nature、372:739(1994)を阻害することができる物質が含まれる。P−38は、セリン/スレオニンキナーゼとして述べられている(Hanら、Biochimica Biophysica Acta、1265:224−227(1995)参照。)。P−38の阻害剤は、細胞外刺激と、IL−1の分泌との間に介在することが示されており、細胞からのTNFαは、シグナル経路にあるキナーゼの阻害を介したシグナル伝達の阻害に関与する。
さらに適切なものは、MK2阻害剤及びtpl−2阻害剤である。さらに、T細胞阻害剤もまた適切であり、これには、例えば、ctla−4、CsA、Fk−506、OX40、OX40R−Fc、OX40抗体、OX40リガンド、OX40リガンド抗体、lck及びZAP70が含まれる。経口レチノイドを含むレチノイドならびにTGF−βのアンタゴニストもまた適切である。
本発明の特異的結合物質との組み合わせに対するさらなる適切な物質としては、例えば、何れかの1以上のサリチル酸誘導体、それらのプロドラッグエステル又は医薬的に許容される塩が挙げられる。このようなサリチル酸誘導体、それらのプロドラッグエステル及び医薬的に許容される塩は、アセトアミノサロール、アロキシプリン、アスピリン、ベノリレート、ブロモサリゲニン、アセチルサリチル酸カルシウム、三サリチル酸コリンマグネシウムジフルシナール、エテルサレート、フェンドサール、ゲンチシン酸、サリチル酸グリコール、サリチル酸イミダゾール、アセチルサリチル酸リシン、メサラミン、サリチル酸モルホリン、サリチル酸1−ナフチル、オルサラジン、パラサルミド、アセチルサリチル酸フェニル、サリチル酸フェニル、サラセタミド、サリチルアミドO−酢酸、サルサレート及びスルファサラジンを含む。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のあるサリチル酸誘導体もまたこの群に包含されるものとする。さらに適切な物質としては、例えば、プロピオン酸誘導体、それらのプロドラッグエステル又は医薬的に許容される塩が挙げられる。プロピオン酸誘導体、それらのプロドラッグエステル及び医薬的に許容される塩は、アミノプロフェン、ベノキサプロフェン、ブクロクス酸、カルプロフェン、デキシンドプロフェン、フェノプロフェン、フルノキサプロフェン、フルプロフェン、フルルビプロフェン、フルクロプロフェン、イブプロフェン、イブプロフェンアルミニウム、イブプロキサム、インドプロフェン、イソプロフェン、ケトプロフェン、ロキソプロフェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピケトプロフェン、ピメプロフェン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、プロチジ酸、ピリドキシプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸及びチオキサプロフェンを含む。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のあるプロピオン酸誘導体もまたこの群に包含されるものとする。酢酸誘導体、それらのプロドラッグエステル又は医薬的に許容される塩もまた使用に適切である。酢酸誘導体、それらのプロドラッグエステル及び医薬的に許容される塩は、アセメタシン、アルクロフェナク、アムフェナク、ブフェキサマク、シンメタシン、クロピラク、デルメタシン、ジクロフェナクナトリウム、エトドラク、フェルビナク、フェンクロフェナク、フェンクロラク、フェンクロジン酸、フェンチアザク、フロフェナク、グルカメタシン、イブフェナク、インドメタシン、イソフェゾラク、イソキセパク、ロナゾラク、メチアジン酸、オキサメタシン、オキシピナク、ピメタシン、プログルメタシン、スリンダク、タルメタシン、チアラミド、チオピナク、トルメチン、ジドメタシン及びゾメピラクを含む。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のある酢酸誘導体もまたこの群に包含されるものとする。本明細書中の使用に対してさらなる適切なものは、フェナム酸誘導体、それらのプロドラッグエステル又は医薬的に許容される塩である。フェナム酸誘導体、それらのプロドラッグエステル及び医薬的に許容される塩は、エンフェナム酸、エトフェナメート、フルフェナム酸、イソニキシン、メクロフェナム酸、メクロフェナム酸ナトリウム、メドフェナム酸、メファナム酸(mefanamic acid)、ニフルム酸、タルニフルメート、テロフェナメート、トルフェナム酸及びウフェナメートを含む。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のあるフェナム酸誘導体もまたこの群に包含されるものとする。
使用できる、カルボン酸誘導体、それらのプロドラッグエステル及び医薬的に許容される塩もまた適切であり、これらは、クリダナク、ジフルニサル、フルフェニサル、イノリジン、ケトロラク及びチノリジンを含む。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のあるカルボン酸誘導体もまたこの群に包含されるものとする。さらなる適切なものは、酪酸誘導体、それらのプロドラッグエステル又は医薬的に許容される塩である。酪酸誘導体、それらのプロドラッグエステル及び医薬的に許容される塩は、ブマジゾン、ブチブフェン、フェンブフェン及びキセンブチンを含む。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のある酪酸誘導体もまたこの群に包含されるものとする。オキシカム、それらのプロドラッグエステル又は医薬的に許容される塩もまた適切である。オキシカム、それらのプロドラッグエステル及び医薬的に許容される塩は、ドロキシカム、エノリカム、イソキシカム、ピロキシカム、スドキシカム、テノキシカム及び4−ヒドロキシル−1,2−ベンゾチアジン1,1−ジオキシド4−(N−フェニル)−カルボキシアミドを含む。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のあるオキシカムもまたこの群に包含されるものとする。ピラゾール類、それらのプロドラッグエステル又は医薬的に許容される塩もまた適切である。使用できる、ピラゾール類、それらのプロドラッグエステル及び医薬的に許容される塩は、ジフェナミゾール及びエピリゾールを含む。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のあるピラゾールもまたこの群に包含されるものとする。さらに、ピラゾロン類、それらのプロドラッグエステル又は医薬的に許容される塩が適切である。使用できる、ピラゾロン類、それらのプロドラッグエステル及び医薬的に許容される塩には、アパゾン、アザプロパゾン、ベンズピペリロン、フェプラゾン、モフェブタゾン、モラゾン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン、ピペブゾン、プロピルフェナゾン、ラミフェナゾン、スキシブゾン及びチアゾリノブタゾンが含まれる。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のあるピラゾロン類もまたこの群に包含されるものとする。
TNFが介在する疾患の治療に対して、プロドラッグエステル又は医薬的に許容されるそれらの塩も適切である。コルチコステロイド、それらのプロドラッグエステル及び医薬的に許容される塩としては、ヒドロコルチゾン及びヒドロコルチゾン由来の化合物、例えば21−アセトキシ−プレグネノロン、アルクロメラゾン、アルゲストン、アムシノニドベクロメタゾン、ベータメタゾン、吉草酸ベータメタゾン、ブデソニド、クロロプレジソン、クロベタソール、プロピオン酸クロベタソール、クロベタゾン、酪酸クロベタゾン、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコン、デソニド、デソキシメラソン、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフロコルトロン、ジフルプレドネート、エノキソロン、フルアザコルト、フルクロロニド、フルメタゾン、ピバル酸フルメタゾン、フルニソリド、フルシノロンアセトニド、フルシノニド、フルオロシノロンアセトニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン、ヘキサン酸フルオロコルトロン、吉草酸ジフルコルトロン、フルオロメトロン、酢酸フルペロロン、酢酸フルプレドニデン、フルプレドニゾロン、フルランデノリド、ホルモコルタル、ハルシノニド、ハロメタゾン、酢酸ハロプレドン、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾン、コハク酸ヒドロコルチゾン21−ナトリウム、テブト酸ヒドロコルチゾン、マジプレドン、メドリソン、メプレドニゾン、メチルプレドニコロン、フランカルボン酸モメタゾン、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン21−ジエドリアミノアセテート、リン酸プレドニゾロンナトリウム、コハク酸プレドニゾロンナトリウム、21−m−スルホ安息香酸プレドニゾロンナトリウム、21−ステアログリコール酸プレドニゾロンナトリウム、テブト酸プレドニゾロン、21−トリメチル酢酸プレドニゾロン、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、21−ジエチルアミノ酢酸プレドニリデン、チクソコルトール、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド及びトリアムシノロンヘキサセトニドが挙げられる。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のあるコルチコステロイドもまたこの群に包含されるものとする。
抗菌剤(及びそれらのプロドラッグエステル又は医薬的に許容される塩)もまた、本明細書中の併用に適切である。適切な抗菌剤としては、例えば、アンピシリン、アモキシシリン、オーレオマイシン、バシトラシン、セフタジジム、セフトリアキソン、セフォタキシム、セファクロル、セファレキシン、セフラジン、シプロフロキサシン、クラブラン酸、クロキサシリン、ジクロキサシラン、エリスロマイシン、フルクロキサシラン、ゲンタマイシン、グラミシジン、メチシラン、ネオマイシン、オキサシラン、ペニシリン及びバンコマイシンが挙げられる。同様の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連のある抗菌剤もまたこの群に包含されるものとする。
さらなる適切な化合物としては、以下に限定されないが、BN50730;テニダプ;E5531;チアパファンPCA4248;ニメスリド;パナビル;ロリプラム;RP73401;ペプチドT;MDL201,449A;(1R,3S)−シス−1−[9−(2,6−ジアミノプリニル)]−3−ヒドロキシ−4−シクロペンテン塩酸塩;(1R,3R)−トランス−1−[9−(2,6−ジアミノ)プリン]−3−アセトキシシクロペンタン;(1R,3R)−トランス−1−[9−アデニル)−3−アジドシクロペンタン塩酸塩及び(1R,3R)−トランス−1−[6−ヒドロキ−プリン−9−イル)−3−アジドシクロペンタンが挙げられる。
肺におけるIL−4の過剰発現により上皮細胞肥大及びリンパ球、好酸球及び好中球の蓄積が引き起こされる喘息などいくつかの例において、IL−4が炎症効果を誘導し得ることが分かっている。この反応は、その他のTh2サイトカインにより誘発される炎症性反応の主要な特性の代表的なものである。したがって、上述のように、IL−4の阻害剤もまた、本発明に従い有用である。さらに、当然のことながら、ある種の免疫抑制剤(以下に限定されないが、iNOS阻害剤及び5−リポキシゲナーゼ阻害剤など)もまた、関節炎の治療に使用できる。
ショウガは、ある種の抗炎症特性を有することが分かっており、したがって、コンドロイチンのように、本発明による抗炎症剤としての使用に適切である。
ある実施形態において、癌治療剤の前に、これと同時に、及びこれに続いて、Ang−2に対する特異的結合物質を投与し得る。代表的な癌としては、以下に限定されないが、乳癌、結腸直腸癌、胃癌、神経膠腫、頭部及び頸部扁平上皮細胞癌、遺伝性及び散発性乳頭腎臓癌、白血病、リンパ腫、リー−フラウメニ症候群、悪性胸膜中皮腫、黒色腫、多発性骨髄腫、非小細胞肺癌、骨肉種、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、小細胞肺癌、滑膜肉腫、甲状腺癌及び膀胱の移行細胞癌が挙げられる。
ある実施形態において、Ang−2に対する特異的結合物質を単独で、又は癌治療のための少なくとも1個のさらなる治療剤と組み合わせて使用し得る。ある実施形態において、さらなる治療剤の治療上有効量と組み合わせて、Ang−2に対する特異的結合物質を使用する。Ang−2に対する特異的結合物質と共に投与し得る代表的な治療剤としては、以下に限定されないが、アニサマイシン抗生物質のゲルダナマイシンファミリーのメンバー;Pro−HGF;NK2;c−Metペプチド阻害剤;Grb2 Srcホモロジー2のアンタゴニスト;Gab1調節因子;ドミナントネガティブSrc;von−Hippel−Landau阻害剤(以下に限定されないが、ワルトマニンを含む。);P13キナーゼ阻害剤、その他の抗受容体治療剤、抗EGFR、COX−2阻害剤、CelebrexTM、VioxxTM;血管内皮増殖因子(VEGF)、VEGF調節因子、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、FGF調節因子、上皮細胞増殖因子(EGF);EGF調節因子;ケラチノサイト成長因子(KGF)、KGF関連分子、KGF調節因子;マトリクスメタロプロテイナーゼ(MMP)調節因子が挙げられる。
ある実施形態において、本発明は、Ang−2に対する特異的結合物質及び少なくとも1つのセリンプロテアーゼ阻害剤を含む治療剤及び、このような治療剤を用いる治療方法に関する。ある実施形態において、治療剤は、Ang−2に対する特異的結合物質及びセリンプロテアーゼ阻害剤及び少なくとも1つの本明細書中のさらなる分子を含む。
ある例において、プロテアーゼ/プロテアーゼ阻害剤のバランスが崩れると、以下に限定されないが、転移が引き起される、正常組織の腫瘍侵襲を含む、プロテアーゼ介在性の組織破壊が起こり得る。
ある実施形態において、少なくとも1つの炎症の治療剤とともに、Ang−2に対する特異的結合物質を使用し得る。ある実施形態において、免疫障害に対する少なくとも1つの治療剤とともに、Ang−2に対する特異的結合物質を使用し得る。炎症及び免疫障害に対する代表的な治療剤としては、以下に限定されないが、シクロオキシゲナーゼ・タイプ1(COX−1)及びシクロオキシゲナーゼ・タイプ2(COX−2)阻害剤、38kDa分裂活性化タンパク質キナーゼ(p38−MAPK)の小分子調節因子;炎症経路に関与する細胞内分子の小分子調節因子が挙げられ、ここで、このような細胞内分子としては、以下に限定されないが、jnk、IKK、NF−κB、ZAP70及びlckが挙げられる。炎症に対するある代表的な治療剤は、例えば、C.A.Dinarello及びL.L.Moldawer Proinflammatory and Anti−Inflammatory Cytokines in Rheumatoid Arthritis:A Primer for Clinicians 第三版(2001)Amgen Inc.Tousahnd Oaks,CAで述べられている。
ある実施形態において、医薬組成物は、複数の様々なAng−2に対する特異的結合物質を含む。ある実施形態において、医薬組成物は、複数のAng−2に対する特異的結合物質を含み、Ang−2に対する特異的結合物質は複数のエピトープに結合する。
免疫療法
免疫療法は、通常、癌細胞を標的とし、破壊するための免疫エフェクター細胞及び分子の使用に基づく。免疫エフェクターは、例えば標的細胞の表面上のあるマーカーを認識する本発明の抗体であり得る。この抗体は単独で治療のエフェクターとして使用し得、又は実際細胞を殺すために他の細胞を集め得る。この抗体を薬物又は毒素(化学療法剤、放射性核種、リシンA鎖、コレラ毒素、百日咳毒素など)に結合させ得、よって単に標的剤として使用し得る。
本発明によると、Ang−2の変異体は、免疫療法おいて、本発明の抗体又は抗体複合体の何れかにより標的とされ得る。本発明の抗体組成物はAng−2標的治療と共に併用治療法で使用し得ることが特に想定される。
受動的免疫療法は多数の癌に対して特に有効であることが判明している。例えば、WO98/39027を参照のこと。
下記実施例は例示にすぎず、決して本発明の範囲を何ら限定するものとして解釈されるべきではない。
病的及び正常組織におけるAng−2発現
正常組織及び病的組織においてインサイチュハイブリダイゼーションを用いて、Ang−2発現を試験した。ヒト(Genbank受託番号AF004327、ヌクレオチド1274−1726)及びマウス(Genbank受託番号AF004326、ヌクレオチド1135−1588)Ang−2配列の断片をヒト又はマウス胎仔肺cDNAから逆転写酵素−PCRにより増幅し、pGEM−Tプラスミドにクローニングし、配列決定により確認した。線状プラスミド鋳型から33P−UTP及びRNAポリメラーゼを用いて33P標識アンチチンスRNAプローブを転写した。ホルムアルデヒド固定し、パラフィン包埋した組織のブロックを5μmに薄切し、帯電スライド上で収集した。インサイチュハイブリダイゼーション前に、組織を0.2M HClで透徹し、プロテイナーゼKで消化し、トリエタノールアミン及び無水酢酸を用いてアセチル化した。切片を放射性標識プローブと55℃で一晩ハイブリダイズさせた後、RNase消化し、約0.1xSSC中55℃で高ストリンジェント洗浄した。スライドをコダックNTB2エマルションに浸漬し、4℃で2−3分間曝露し、発色させ、対比染色した。切片を暗野及び標準照明で調べ、組織形態及びハイブリダイゼーションシグナルを同時に評価した。
結果から、正常出生後ヒトの場合にはAng−2発現は卵巣、胎盤及び子宮などの血管原性血管系を含む数少ない組織に限定されていることが示された。正常な成人心臓、脳、腎臓、肝臓、肺、膵臓、脾臓、筋肉、扁桃、胸腺、虫垂、リンパ節、胆嚢、前立腺又は精巣ではAng−2発現は検出できなかった。5週齢マウス(成体サルでもヒトでもない。)では、腎臓は直細血管で顕著なAng−2発現を示した。この発現が胚発生の残遺物であったかどうかを調べるために、マウスAng−2プローブ及び上記した条件を用いて、1年齢までのマウス由来の腎臓でこの実験を繰り返した。Ang−2発現は出生後発生中に減少することが認められたが、1年齢マウスの腎臓でも依然として明らかであった。
Ang−2発現は、大腸癌(5例)、乳癌(10例)、肺癌(8例)及びグリア芽腫(1例)などの原発性ヒト腫瘍;脳に転移した、乳癌(2例)、肺癌(2例)及び卵巣癌(2例)などの転移性ヒト腫瘍;及びC6(ラット神経膠腫)、HT29(ヒト大腸癌)、Colo−205(ヒト大腸癌)、HCT116(ヒト大腸癌)、A431(ヒト類表皮癌)、A673(ヒト横紋筋肉腫)、HT1080(ヒト繊維肉腫)、PC−3(ヒト前立腺癌)、B16F10(マウス黒色腫)、MethA(マウス肉腫)及びルイス肺癌などのげっ歯腫瘍モデルを含む、試験した実質的に全ての腫瘍タイプでも検出された。さらに、VEGFに応答してマトリゲル・プラグに成長する新血管及びマウスの未熟児網膜症の低酸素モデルにおいて、Ang−2発現が検出された。
組換えmAng−2タンパク質及びウサギポリクローナル抗−Ang−2抗血清の作製
完全長のHisタグ付加マウスAng−2 cDNAは、完全長ヒトAng−2に対するPCRプライマーを用いて、マウス15日胚cDNAライブラリ(MarathoN−Ready−cDNA:カタログ番号7459−1,Clonetech,Inc.)からPCR(Clontech Advantage PCRキット;カタログ番号K1905−01)により得た。PCR産物をCMVプロモーター発現ベクターにライゲーションし、FuGENE6トランスフェクション試薬(Roche;カタログ番号1814443)を用い、HT1080ヒト線維肉腫細胞(ATCCより入手)へと、得られたプラスミドをトランスフェクトした。安定なクローンをG418選択により単離した。抗−HisタグELISA及びウェスタンブロッティングを用いてmAng−2−his発現クローンに対するスクリーニングを行った。
組換えmAng−2ポリペプチドをこれらの細胞の馴化培地(C.M.)から精製した。mAng−2−Hisを含有するC.M.を2段階クロマトグラフィープロトコルにより精製した。簡単に述べると、Tris緩衝液(pH9.5)を約20mMの最終濃度まで添加することにより馴化培地をpH8.9とした。さらに、界面活性剤CHAPSを約5mM最終濃度まで添加した。次いでC.M.を陰イオン交換カラムQ−セファロースff(Pharmacia)に直接載せた。次いでカラムを約50mM NaClを含有する約10mMTris pH8.0で洗浄した。約350mMNaCl及び約5mM CHAPSを含有する10mMTris(pH8.0)を用いて、組換えmAng2−Hisを1段階で溶出させた。
Q−セファロースカラムからの溶出液を約4mMイミダゾールに調整し、固定化金属アフィニティーカラム(Ni−NTAスーパーフロー;Qiagen)に載せた。約5mM CHAPS及び約100mMイミダゾールを含有するPBSを用いて、結合タンパク質を溶出させた。次いで溶出液を約1.0mg/mlに濃縮した後PBSに対して透析した。mAng−2−Hisの純度は、SDS−PAGEクーマシー染色により測定したところ90%以上であった。
抗体を作製するために、ウサギに対して約0.2mgのmAng−2/注射で免疫付与を行った。Hunter’s TiterMax(R)(Sigma)及びmAng−2(1:1)約1mLをウサギに注射した。4週間後、各ウサギに繰返し注射して追加免疫付与した。2週間後、さらに追加免疫付与し、7週目に血清を採取し、mAng−2に対する力価を評価した。血清力価が高い場合、50mlの産生血液を連続6週間毎週採取した。しかしながら、血清力価が低い場合、ウサギにさらに追加免疫し、50mLの産生血液を9週目から連続6週間毎週採取した。6回連続の産生血液採取後、ウサギを6週間安息状態とした。さらに血清が必要な場合、最後の産生血液採取から1ヶ月後に再び追加免疫した。
中和ELISA(上記)を用いて、2匹のウサギ(5254及び5255)からの抗mAng−2ウサギポリクローナル抗血清がmAng−2:Tie2相互作用を中和することが観察された。
Ang−2抗体を評価するための分子アッセイ
Ang−2及び関連ファミリーメンバーへの直接抗体結合及びAng−2:Tie2相互作用に対する抗体の効果を評価するために分子アッセイ(アフィニティーELISA、中和ELISA及びBIAcore)を開発した。以下、これらのインビトロ及び細胞を利用したアッセイについて説明する。
A.アフィニティーELISA
候補となる抗−Ang−2抗体の最初のスクリーニングのために、精製ヒトAng−2(R and D Systems,Inc.:カタログ番号623−AN、Ang−2は2つの切断型の混合物として提供される。)又はマウスAng−2ポリペプチド(上記のように作製)を使用した。確認結合アッセイのために、完全長ヒトAng−2DNAをトランスフェクトしたヒト293T細胞の馴化培地からヒトAng−2を得、ウシ血清アルルブミン(BSA)約50μg/mlを含有する無血清DMEM中で培養した。
マイクロタイタープレートを用いて、Ang−2 約100μL/ウェルを各ウェルに添加し、プレートを約2時間インキュベートした後、約0.1%Tween20を含有するリン酸緩衝生理食塩液(PBS)でプレートを4回洗浄した。次いで、PBS中約5%BSA 約250μL/ウェルを用いてウェルに対してブロッキングを行い、プレートを室温にて約2時間インキュベートした。インキュベート後、過剰のブロッキング液を捨て、候補抗Ang−2抗体約100μLを約40ナノモーラーから始め、その後約1%BSA含有PBSで4倍希釈する連続希釈法で各ウェルに添加した。次いで、プレートを室温にて一晩インキュベートした。インキュベート後、約0.1%Tween20を含有するPBSでプレートを洗浄した。洗浄をさらに4回繰り返した後、予め1%BSA(ウシ血清アルブミン)を含有するPBSで1:5000希釈したヤギ抗−ヒトIgG(Fc)−HRP(Pierce Chemical Co.,;カタログ番号31416)約100μL/ウェルを添加した。プレートを室温にて約1時間インキュベートした。次いで、約0.1%Tween20を含有するPBSでプレートを5回洗浄した後、TMB(3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン液体基質システム;Sigma Chemical Company、St.Louis,MO;カタログ番号T8665)約100μL/ウェルの基質を添加し、青色発色が起こるまでプレートを約5−15分間インキュベートした。次いで、分光光度計を用いて約370nmで吸光度を読み取った。
B.中和ELISA
ヒトAng−2ポリペプチドを結合したマイクロタイタープレートをアフィニティーELISAに関して上述のように調製した。約1%BSA及び約1nM Tie2(Tie2部分が分子の可溶性細胞外部分のみを含むTie2−Fc分子として提供される;R and D Systems,Inc.:カタログ番号313−TI)を含有するPBSの溶液中でアフィニティーELISAに関して上記で述べたように、候補抗−Ang−2抗体の連続希釈物を調製した。抗体/Tie2溶液約100μLを各ウェルに添加した後、プレートを室温にて一晩インキュベートし、次いで約0.1%Tween20含有PBS中で5回洗浄した。洗浄後、抗−Tie2抗体(Pharmingen Inc.;カタログ番号557039)約100μL/ウェルを約1μg/mLの最終濃度まで添加し、プレートを室温にて約1時間インキュベートした。次いで、ヤギ抗−マウス−IgG−HRP(Pierce Chemical CO.;カタログ番号31432)約100μL/ウェルを約1%BSA含有PBSでの1:10000希釈状態で添加した。プレートを室温にて約1時間インキュベートした後、約0.1%Tween20含有PBSで5回洗浄した。次いで、TMB基質(上述)約100μL/ウェルを添加し、発色させた。次いで、分光光度計を用いて約370nmで吸光度を読み取った。
C.アフィニティーBIAcore
ランニング緩衝液としてPBS及び0.005%P20界面活性剤(BIAcore,Inc.,Piscataway,NJ)を用い、BIAcore(R)2000(Biacore,Inc.)を用いて、各候補Ang−2抗体のアフィニティー分析を実施した。製造業者の示唆プロトコルに従い、アミンカップリングキット(Biacore,Inc.)を用いて、第1級アミン基を介して研究グレードのCM5センサーチップ(Biacore,Inc.)に組換えプロテインG(Repligen,Needham,MA)を固定化した。
まず各候補抗−Ang−2抗体 約100RUを固定化プロティンGに結合させた後、各種濃度(0〜100nM)のhuAng−2又はmAmg−2を結合抗体表面上に約50ul/分の流速で約3分間注入することにより、結合アッセイを行った。BIA評価3.1コンピュータープログラム(BIAcore,Inc.)を用いて、k(会合速度定数)、k(解離速度定数)及びK(解離平衡定数)を含む抗体結合カイネティクスを測定した。解離平衡定数が低いほど、Ang−2に対する抗体の親和性が高いことを示す。
ファージディスプレイによる全長ヒトAng−2抗体の作製
次のプロトコルに従い、ヒトAng−2ポリペプチド(R and D Systems Inc.,カタログ番号623−AN)に対してTarget QuestファージディスプレイFabライブラリ(Target Quest,Inc.)からピックアップすることにより、全長ヒトAng−2抗体を得た。
ヒトAng−2をポリスチレン磁気ビーズの表面上に(1)4℃にて一晩50μg/mlでAng−2を直接コーティングする;及び(2)4℃にて一晩50μg/mlのヤギ抗−Ang−2抗体でAng−2を間接捕捉するという2つの方法により固定化した。ビーズ表面をPBS中2%ミルク(MPBS)によりブロッキングした。ヒトFabファージライブラリを予備選択して、非被覆磁気ビーズ又はヤギ抗−Ang−2抗体に反応するファージクローンを除去した。次に、Ang−2被覆磁気ビーズを室温にてライブラリファージと1.5時間インキュベートした。ファージ結合段階後、約0.1%Tween20含有MPBSで6回、その後約0.1%Tween20含有PBSで6回、その後PBSで2回、表面を洗浄した。最初に約100ug/mlのヒトTie2−Fc(R and D Systems,Minneapolis,MN)、次いで約100mM トリエタノールアミンで結合ファージを溶出させた。溶出ファージをE.コリTG1細胞に感染させ、増幅し、次回スクリーニングのためにレスキューした。より厳格な洗浄を行い、入力ファージ数を減らすことによりその後のスクリーニングにおける選択圧を上昇させた。3回の選択後、18個のユニークなAng−2結合Fabクローンを同定したが、これらは実質的に全て上述のELISAアフィニティーアッセイを用いて測定したところ、ヒトAng−2、マウスAng−2及びラットAng−2と認められた。これらのファージの約10%がヒトAng−1にも結合した。これらのクローンを以下のようにIgG1抗体に変換した。
さらにユニークなファージを得るために、同一ライブラリを用いるがプロトコルを若干変更して第二のスクリーニングを行った。このプロトコルでは、ヒトAng−2を約4℃にて一晩、Nunc maxisorpイムノチューブ中NaHCO緩衝液pH9.6において一晩プレーティングした。第1回、第2回及び第3回の絞込みでそれぞれ約1.5、0.74及び0.3ug/mlにて、Ang−2をプレーティングした。PBS中約2%ミルク(MPBS)を用いてイムノチューブ表面をブロッキングした後、2%MPBS約4mL中で上述の同じファージディスプレイライブラリ(Target Quest)からの約2兆個のファージ粒子(ライブラリ中、各ユニークなファージ約50コピー)と共にインキュベートした。ファージインキュベーション段階後、PBS+約0.1%Tween20で20回、その後PBSで20回、表面を洗浄した。1μM hAng−2又は1μMヒトTie2(上述のR and D Systems)を用いて結合ファージを溶出させた。溶出ファージをE.コリTG1細胞(ファージライブリーと共に提供)に感染させ、増幅し、次回スクリーニングのためにレスキューした。16個のユニークなAng−2結合FabクローンをPCR増幅により同定し、全てのファージがhAng−2又はTie2に結合し、これらのクローンを制限消化により分析した。各クローンのDNAの配列決定を行った。
相補的プライマーを用いて各ファージ由来の各重鎖の可変領域をコードする配列を増幅した。このプライマーは、可変領域の5’末端にHindIII部位、XbaI部位、コザック配列及びシグナル配列(翻訳ペブチドはMDMRVPAQLLGLLLLWLRGARCである;配列番号202)を組み込むように設計されており、同時にPCR産物の3’末端にBsmBI部位が付加された。重鎖をクローニング方法の例として、シグナル配列の最後の7アミノ酸を付加するプライマー2248−21(GTG GTT GAG AGG TGC CAG ATG TCA GGT CCA GCT GGT GCA G;配列番号203)及び可変領域の末端にBsmBI部位を付加するプライマー2502−31(ATT ACG TCT CAC AGT TCG TTT GAT CTC CAC;配列番号204)を用いてクローン544の鋳型ファージDNA(配列番号19)を増幅させた。シグナルペプチドに9アミノ酸(AQLLGLLLL;配列番号206)を付加するプライマー2148−98(CCG CTC AGC TCC TGG GGC TCC TGC TAT TGT GGT TGA GAG GTG CCA GAT;配列番号205)及び2502−31、プライマー2489−36(CAG CAG AAG CTT CTA GAC CAC CAT GGA CAT GAG GGT CCC CGC TCA GCT CCT GGG;配列番号207)及び2502−31を用い、生じた産物を増幅させた。プライマー2489−36は、5’から3’に向かってHindIII部位、XbaI部位、コザック配列及びシグナル配列の最初の6個のアミノ酸を付加した。PCR産物をXbaI及びBsmBIで消化した後、ヒトIgG1定常領域を含む哺乳動物発現ベクターにクローニングした。このベクターはSV40プロモーター及びDHFR選択を含有する。
各ファージ由来の軽鎖はκ又はλクラスの何れかであった。各軽鎖について、相補的プライマーは、5’から3’に向かってHindIII部位、XbaI部位、コザック配列及びシグナル配列(上記)を付加するように設計した。誤りのないコード領域を有するこれらの鎖を完全長産物としてクローニングした。1例として、シグナル配列の最後の7アミノ酸を付加するプライマー2627−69(GTG GTT GAG AGG TGC CAG ATG TGA CAT TGT GAT GAC TCA GTC TCC;配列番号208)及び停止コドンの後にSalI部位を付加するプライマー2458−54(CTT GTC GAC TTA TTA ACA CTC TCC CCT GTT G;配列番号209)を用いて、ファージクローン536由来の軽鎖(配列番号11及び配列番号210)を完全長コード領域として増幅させた。次いで、上述のようにそれぞれプライマー2458−54の対としてさらなる5’プライマー2148−98及び2489−36を用いてこのPCR産物を増幅させて、シグナル配列及びクローニング部位を付加した。上述の哺乳動物発現ベクターに完全長軽鎖をXbaI−SalI断片としてクローニングした。
ある種のλクローンは、天然のヒト定常域配列に比してその定常領域に誤りを有していた。これらの差異を補正するために、完全λ定常領域及びファージ由来可変領域をコードするDNAを用いて重複PCRを実施した。これらのクローンも上述のようにXbaI−SalI断片としてクローニングした。
κ可変領域を定常領域とは別にクローン化した場合、PCR産物の3’末端にBsmBI部位を付加した。PCR産物をXbaI及びBsmBIで消化した後、ヒトκ鎖定常領域を含む発現ベクターにκ鎖可変領域をクローニングした。
通常製造業者が示唆するプロトコルに従い、リン酸カルシウムトランスフェクションキット(Invitrogen Corp.)を用いて、各変換ファージ由来の対の軽鎖及び重鎖構築物をCHO細胞に共トランスフェクトした。トランスフェクションから14−16時間後に培地を交換し、製造業者が推奨するように約48時間後選択のために組織培養ディッシュに細胞を継代した。トランスフェクトされた細胞を約3週間HT選択により単離し、この時点でトランスフェクトCHO細胞コロニーをトリプシン処理し、トランスフェクト細胞の「プール」と合わせた。
48時間後小規模の馴化培地を回収し、抗−ヒトFc抗体、抗−ヒトκ抗体又は抗−ヒトλ抗体の何れかを用いるウェスタンブロット分析により抗体産生についてアッセイした。次いで、4本の850cmローラーボトルにそれぞれ2x10個の生存細胞を接種し、DMSOを用いて凍結ストック細胞株を作製するのに十分な細胞が得られるまで、一般的な組織培養滅菌法を用いて、選択細胞集団を選択圧下で継代した。接種後、ローラーボトル中にグルタミン及び非必須アミノ酸を補充した約10%血清含有DMEM培地(Gibco/BRL,Inc)中で細胞を維持した。約80%の細胞集密度に達するまで細胞を2−3日間維持した。この時点で、グルタミン及び非必須アミノ酸を補充した無血清混合培地(50%DMEM、50%F12;Gibco)へと、ローラーボトル中の培地を交換した。7日後、馴化培地を回収し、1又は2回のさらなる収集毎に新しい無血清培地を添加した。
直接標準方法を用いて、プロティンGアフィニティークロマトグラフィーにより、馴化培地から直接抗体を精製した。プロティンGカラムから低pH(pH約3)緩衝液を用いて溶出させ、その後、1M Tris(pH8.5)を用いて溶出抗体タンパク質を中和し、次いで10kD分子量カットオフ遠心濃縮機を用いて濃縮した。次いで、濃縮した抗体ストックをPBSへと緩衝液交換した。
31種類の抗体を作製し、各抗体は下表2で示すように2つの重鎖及び2つの軽鎖(κ又はλ)から構成されている。
Figure 2008520188
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本明細書のようにhAng−2、mAng−2及びhAng−1への結合に対して試験した。
いくつかのλ軽鎖定常領域は、複数の生殖系列λ定常領域遺伝子のキメラであると思われる。Kabat系を用いて番号を付して、最も近いλ定常領域生殖細胞系列遺伝子を、生殖細胞系列遺伝子とは異なるアミノ酸とともに示す。
次の4つの表は、ファージから全長IgG1抗体に変換した、31種類の抗−Ang−2抗体の重及び軽(カッパ及びラムダ)鎖の配列及び配列番号を示す。Kabatら(Sequences of Proteins of Immunological Interest(NIH Publication No.91−3242;U.S.Dept.Health and Human Services,第5版))により述べられた技術を使用するVBASEデータベースを用いてモノクローナル抗体の相補性決定領域(CDR)を予想した。MRC Centre for Protein Engineering,Cambridge,UKから利用可能なツールを用いて、最も近い生殖細胞系列配列を有するデータベース中の配列に対して、Fab領域をアラインし、次いでこのような配列を目視で比較した。各可変領域に対するCDR(重又は軽鎖)を表7で示す。
Figure 2008520188
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17個の抗体及びネガティブ対照IgG1(RDBIと呼ぶ)をアフィニティー及び中和ELISA(上記実施例3に記載)ならびにBIAcore中和アッセイを用いて試験して、それらの親和性、中和及び特異性の能力を調べた。結果を下表8に示し、標準的な手順を用いて計算した。
Figure 2008520188
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上述のBIAcore分析を用いてクローン536及びクローン545の2個の抗体を評価した。抗体結合をBIAcoreアッセイについて上述のように測定したが、Kが低いほど、親和性が高いことを示す。結果を下表9に示す。
Figure 2008520188
上記で分析したクローン536は、2種類の抗体変異体の混合物を含有し、これを表4で配列番号12(536κTHW)及び配列番号210(536κLQT)として示す。これら2種類の536変異体を分離し、ELISA及びHTRPアッセイを用いて効力について個別に分析した。
ELISAアッセイの場合、293T細胞馴化培地(DMEM/50μg/mL BSA)中で、37℃にて1時間、96ウェルマイクロタイタープレートを組換えアンジオポエチンで被覆した。1nM hTie2−Fc(R&DSystems、カタログ番号313−TI)に対する最大到達結合の80%を与えるアンジオポエチン濃度で馴化培地を使用した。PBS/0.1%Tween−20でプレートを洗浄し、次いでPBS/5%BSAを用いて室温で2時間ブロッキングした。PBS/1%BSA/1nM Tie2の溶液中の100nMから0.4pMまで漸増させたアンジオポエチン中和物質をアンジオポエチン被覆プレートに添加し、これを室温にて一晩インキュベートし、次いで、PBS/0.1%TweeN−20で洗浄した。マウス由来抗−Tie2抗体(BD Pharmingen Inc.,カタログ番号557039)を各プレートに最終濃度1μg/mLで添加し(1時間、室温にてインキューション)、その後、プレートをPBS/0.1%TweeN−20中で洗浄した。ヤギ抗−マウス−IgG−HRP(Pierce、カタログ番号31432)をPBS/1%BSA中の1:10,000希釈で添加し(1時間、室温にてインキューション)、その後、PBS/0.1%Tween−20でプレートを数回洗浄した。TMB基質(Sigma、カタログ番号T8665)を添加し、O.D.370nm吸収を測定し、Tie2標準曲線に対して比較することにより、アンジオポエチン:Tie2中和の程度を求めた。
HTRFアッセイの場合、0.8nM Europium−結合ストレプトアビジン(PERKIN ELMER LIFE SCIENCES INC.、カタログ番号AD0062)及び4.0nMビオチン化ヒトアンジオポエチン1(R&D Systems)又はアンジオポエチン2(Amgen Inc.)を含有するHTRF緩衝液(50mM Tris−HCl、pH7.5、100mM NaCl、0.05%Tween20、0.1%BSA)50μLを各ウェルに添加することにより、96ウェルマイクロタイター「ミックスプレート」を調製した。個々のマイクロタイタープレートにおいて、アンジオポエチン中和物質をHTRF緩衝液中400nMから20pMまで漸増させ、次いで、各連続希釈アンジオポエチン中和物質50μLを移し、ストレプトアビジン−Europium/アンジオポエチンを含有する「ミックスプレート」と混合した。次に、室温にて1時間、このプレートを振盪器でインキュベートした。次に、HTRF緩衝液中10nMヒトアロフィコシアニン結合ヒトTie2−Fc 20μLを含有する「アッセイプレート」に、96ウェルのそれぞれにおいて、「ミックスプレート」の各ウェルからの20μLを移した。最終「アッセイプレート」を室温で2時間振盪しながらインキュベートした。「アッセイプレート」の最終濃度は、1.0nMアンジオポエチン、5.0nMヒトTie2−Fc及び連続希釈アンジオポエチン−中和物質に対して100nMから5.0pMであった。Rubystarプレートリーダー(BMG Labtechnologies,Offenberg,Germany)を用いてアッセイプレートを分析した。「アンジオポエチン−中和物質なし」の対照(阻害ゼロを表す。)及び「アンジオポエチンなし」対照(完全阻害を表す。)を用いて各アンジオポエチン−中和物質希釈物の%阻害を計算することにより、アンジオポエチン:Tie2中和の程度を求めた。次に、GRAFIT5.0プログラム(Erithacus Software Ltd.)を用いて%阻害を分析することにより、IC50値を計算した。
結果は全て、下記式を用いてデュプリケートで試験した試料から計算したIC50曲線として表した。IC50の結果は、2パラメーター方程式に対する阻害データにフィットし、ここで、データ下限値は0であり(即ち、データはバックグラウンド補正された。)、上限値は100(即ち、データは範囲補正された。)であった。
Figure 2008520188
この方程式において、sは傾斜因子である。この方程式は、xの上昇に伴いyが落下すると仮定する。ソフトウェアプログラムGRAFIT5.0(Erithacus Software Limited)においてこの方程式を利用した。
結果を表10及び11で示す。
Figure 2008520188
Figure 2008520188
抗−Ang−2抗体を用いた治療効率試験
プロティンG精製したウサギ抗−Ang−2ポリクローナル抗体の薬物動態をマウスで調べた。ポリクローナル抗−Ang−2ウサギ抗体(1mg/マウス)を用いて24匹のマウスを処置した。抗体を注射してから1時間、6時間、1日、3日、7日及び14日後の各時点で、処置マウス4匹を屠殺した。
結果から、トータルウサギIgGの血清中循環半減期が約19日であったのに対し、トータルIgGの抗−Ang−2 IgG成分の半減期は約8日であったことが示された。
治療効率を評価するために、異種移植後1、5、6、7、8、12、13、14、15及び18日目に、A431腫瘍異種移植片を有するマウス(1群10匹)にプロティンG精製抗−Ang−2ポリクローナル抗体を10回腹腔内投与した(約10mg IgG/マウス/投与)。7、12、15、19及び21日目に腫瘍サイズを測定した。0、7、15及び21日目に体重を測定したところ、体重は治療により影響を受けなかった。結果から、ANOVAの繰り返し測定により、非免疫精製ポリクローナル抗血清(10mg IgG/マウス/投与)及びビヒクル(PBS)の対照と比較して、抗−Ang−2−ポリクローナル抗体が約50%(p=0.008)、A431腫瘍異種移植片の増殖を抑制することが示された。
完全ヒトモノクローナル抗−Ang−2抗体の効果をインビボで試験するために、A431腫瘍異種移植片を有するマウス(1群10匹)に対して抗−Ang−2抗体のクローン533、537もしくは544又はネガティブ対照のPBS又はヒトIgG1−κを腹腔内投与した。最初は約420μg/マウスのタンパク質を投与し、その後3回はそれぞれ約140μg/マウスのタンパク質を投与し、次の4回は約55μg/マウスのタンパク質を投与し、1匹のマウスあたり合計8回投与した。腫瘍体積及び体重を1週間に2回記録した。研究の最後に、動物を屠殺し、ELISAにより抗体レベルを測定するために血清を回収した。腫瘍及び一連の正常組織を全群から回収した。
図1で示されるように、抗−Ang−2処理群とコントロール群との間で腫瘍増殖の点で顕著な差が見られた。3種類の抗−Ang−2処理群は全て、対照と比較して腫瘍増殖を抑制した(3個全ての抗体についてANOVAの繰り返し測定を用いて、全ての処理群でhIgG1対照に対してp<0.005)。その一方、対照群の腫瘍は非常に速い速度で増殖し続けた。
エピトープマッピング
C末端6xHisタグを有するCMV作動性哺乳動物発現ベクターに、完全長(アミノ酸1−495)、N末端(アミノ酸1−254)及びC末端(アミノ酸255−495)ヒトAng−2(hAng−2)タンパク質をクローニングした。得られた3種類の構築物及びベクター対照を293T細胞に一過的に発現させた。次いで、トランスフェクトした細胞から馴化培地を回収し、この培地中のAng−2の発現レベルを抗−6xhis ELISA及びウェスタンブロッティングにより推定した。
以下のプロトコルに従うELISAにより、抗−Ang−2抗体及びペプチ体の結合エピトープが3種類のヒトhAng−2を結合する能力を調べた:高結合96ウェルアッセイプレートを馴化培地100μl/ウェルで被覆し、37℃にて1時間インキュベートした。馴化培地を吸引し、PBS中5%BSA 200μL/ウェルにより室温にて1時間、プレートのブロッキングを行った。その後、ブロッキング溶液を吸引した。抗体、ペプチ体又はTie2−Fc 100μL/ウェルをPBS中1%BSAにおいて1μg/mLになるように添加し、室温にて1時間インキュベートした。200μLのPBS中の0.1%Tweenで4回ウェルを洗浄した。HRP結合ヤギ抗−ヒトIgG又はヤギ抗−マウスIgG 100μL/ウェルを添加し、室温にて45分間インキュベートした。次いで、PBS中0.1%Tween 200μLでウェルを4回洗浄した。次いで、TMB基質100μL/ウェルを添加した。O.D.を370nmで読み取った。
結果を図2A、図2B及び図2Cに示す。
図1は、本発明の抗−Ang−2抗体(クローン533、537又は544)、対照抗体又はリン酸緩衝生理食塩水(PBS)の何れかで処置した担癌マウスにおける、時間(x軸)に対する腫瘍サイズ(y軸)のグラフを示す。実施例で詳細を述べる。 図2A、2B及び2Cは、それぞれ、本発明によるペプチ体TN8−Con4−C、L1−7−N及び12−9−3−Cならびに、対照ペプチ体Tie−2−Fc、C2B8又は5B12に関する、hAng−2のN末端及びhAng−2のC末端に対する、全長ヒトAng−2(hAng−2)の、エピトープマッピングデータ(O.D.370)を示す。実施例で詳細を述べる。 図2A、2B及び2Cは、それぞれ、本発明によるペプチ体TN8−Con4−C、L1−7−N及び12−9−3−Cならびに、対照ペプチ体Tie−2−Fc、C2B8又は5B12に関する、hAng−2のN末端及びhAng−2のC末端に対する、全長ヒトAng−2(hAng−2)の、エピトープマッピングデータ(O.D.370)を示す。実施例で詳細を述べる。 図2A、2B及び2Cは、それぞれ、本発明によるペプチ体TN8−Con4−C、L1−7−N及び12−9−3−Cならびに、対照ペプチ体Tie−2−Fc、C2B8又は5B12に関する、hAng−2のN末端及びhAng−2のC末端に対する、全長ヒトAng−2(hAng−2)の、エピトープマッピングデータ(O.D.370)を示す。実施例で詳細を述べる。

Claims (47)

  1. アンジオポエチン−2に特異的に結合する単離ポリペプチド(該ポリペプチドは、少なくとも1個の相補性決定領域(CDR)を含有し、該CDRは、
    a)式:
    1011121314151617(配列番号199)(式中、
    はR、S、T、G、E、Dであり;
    はS、G、A、R、N、T、Y、Hであり;
    はS、D、N、Q、T、Y、A、G、Eであり;
    はQ、K、S、N、A、G、I、M、W、Lであり;
    はS、L、G、A、M、H、Nであり;
    はL、G、N、P、V、D、W、S、T、Iであるか又は存在せず;
    はL、Y、I、K、S、N、Vであるか又は存在せず;
    はH、T、G、Q、S、A、D、であるか又は存在せず;
    はS、Y、N、A、T、E、G、Fであるか又は存在せず;
    10はN、T、A、G、S、Y、K、D、F、Lであるか又は存在せず;
    11はG、S、Y、F、L、P、A、F、D、Nであるか又は存在せず;
    12はY、V、D、A、F、G、Nであるか又は存在せず;
    13はN、S、V、H、Q、K、Tであるか又は存在せず;
    14はY、H、S、Tであるか又は存在せず;
    15はL、Yであるか又は存在せず;
    16はD、N、Lであるか又は存在せず;
    17はD又は存在しない。)のアミノ酸配列を含有するCDR1領域;
    b)式:
    101112131415161718(配列番号200)(式中、
    はL、Q、D、N、K、G、H、A、Y、E、T、R、V、Wであり;
    はG、D、N、A、V、T、I、F、Mであり;
    はS、F、N、H、G、D、K、T、I、W、Y、Rであり;
    はN、K、E、L、S、Q、H、T、G、P、Y、Aであり;
    はR、V、L、S、I、D、G、E、Y、T、Nであり;
    はA、P、T、F、G、L、N、H、Sであり;
    はS、T、G、Kであり;
    はS、T、I、N、E、Wであるか又は存在せず;
    はT、A、I、K、N、Y、Dであるか又は存在せず;
    10はY、N、K、F、I、S、G、であるか又は存在せず;
    11はY、N、D、Aであるか又は存在せず;
    12はA、S、P、Y、Dであるか又は存在せず;
    13はD、Q、S、A、Fであるか又は存在せず;
    14はS、K、L、Vであるか又は存在せず;
    15はV、F、K、S、Lであるか又は存在せず;
    16はK、Q、S、L、F、Gであるか又は存在せず;
    17はG、Rであるか又は存在せず;
    18はGであるか又は存在しない。)のアミノ酸配列を含有するCDR2領域;又は
    c)式:
    10111213141516171819(配列番号201)(式中、
    はD、M、G、Q、F、A、P、E、Sであり;
    はL、Q、V、A、R、T、S、Y、E、P、H、G、Iであり;
    はL、A、V、W、E、P、G、S、Y、I、D、T、Q、F、Rであり;
    はD、L、G、F、T、S、W、V、Y、P、N、H、I、Eであり;
    はY、Q、D、S、T、H、A、F、W、G、M、R、Nであり;
    はD、T、F、A、S、E、W、R、G、Y、I、M、N、Lであり;
    はI、P、D、T、M、L、S、V、G、H、Y、W、A、N、Rであり;
    はL、P、W、A、V、S、D、G、F、N、Y、I、R、E、Tであり;
    はT、L、V、F、A、G、P、D、S、H、N、M、Yであるか又は存在せず;
    10はG、S、V、N、F、A、M、D、Y、L、W、I、Tであるか又は存在せず;
    11はP、F、Y、W、D、E、I、G、A、V、L、S、Mであるか又は存在せず;
    12はY、F、V、G、I、V、M、A、Dであるか又は存在せず;
    13はA、D、Y、V、F、H、I、Gであるか又は存在せず;
    14はY、V、D、I、S、F、Mであるか又は存在せず;
    15はI、Dであるか又は存在せず;
    16はA、I、Vであるか又は存在せず;
    17はFであるか又は存在せず;
    18はDであるか又は存在せず;
    19はIであるか又は存在しない。)のアミノ酸配列を含有するCDR3領域
    である。)。
  2. 配列番号69から104及び配列番号213から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列を含有する、請求項1のポリペプチド。
  3. 配列番号105から143及び配列番号214から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列を含有する、請求項1のポリペプチド。
  4. 配列番号144から198、配列番号212及び配列番号215から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列を含有する、請求項1のポリペプチド。
  5. 抗体である、請求項1の単離ポリペプチド。
  6. ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、ヒト化又は完全ヒト抗体である、請求項5の抗体。
  7. 一本鎖抗体である、請求項6の抗体。
  8. 請求項6に記載のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。
  9. 請求項1のポリペプチドをコードする核酸分子。
  10. 請求項9の核酸分子を含有するベクター。
  11. 請求項10のベクターを含有する宿主細胞。
  12. 請求項5、6又は7の抗体をコードする核酸分子。
  13. 請求項12の核酸分子を含有するベクター。
  14. 請求項13のベクターを含有する宿主細胞。
  15. 抗体を作製する方法であって、
    (a)請求項5、6又は7の抗体をコードする少なくとも1つの核酸分子によって宿主細胞を形質転換すること;
    (b)前記宿主細胞中で核酸分子を発現させること;及び
    (c)前記特異的結合物質を単離すること
    を含む、方法。
  16. 請求項1の単離ポリペプチドの治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において望ましくない血管形成を阻害する方法。
  17. 請求項1の単離ポリペプチドの治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において癌を治療する方法。
  18. 請求項5、6又は7の抗体の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において望ましくない血管形成を阻害する方法。
  19. 請求項5、6又は7に記載の抗体の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において癌を治療する方法。
  20. 請求項1の単離ポリペプチド及び医薬的に許容される製剤物質を含有する、医薬組成物。
  21. 請求項5、6又は7の抗体及び医薬的に許容される製剤物質を含有する、医薬組成物。
  22. 請求項1の単離ポリペプチドを患者に投与することを含む、アンジオポエチン−2活性を調節又は阻害する方法。
  23. 請求項5、6又は7の抗体を患者に投与することを含む、アンジオポエチン−2活性を調節又は阻害する方法。
  24. 請求項1の単離ポリペプチドの治療上有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物において血管透過性又は血漿漏出の少なくとも1つを調節する方法。
  25. 請求項1の単離ポリペプチドの治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において、眼の血管新生疾患、肥満、血管芽細胞腫、血管腫、動脈硬化症、炎症性の疾病、炎症性疾患、アテローム性動脈硬化症、子宮内膜症、腫瘍性疾患、骨関連疾患又は乾癬の少なくとも1つを治療する方法。
  26. 請求項5、6又は7の抗体の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において血管透過性又は血漿漏出の少なくとも1つを調節する方法。
  27. 請求項5、6又は7の抗体の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において、眼の血管新生疾患、肥満、血管芽細胞腫、血管腫、動脈硬化症、炎症性の疾病、炎症性疾患、アテローム性動脈硬化症、子宮内膜症、腫瘍性疾患、骨関連疾患又は乾癬の少なくとも1つを治療する方法。
  28. 請求項1の単離ポリペプチド及び化学療法剤の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において癌を治療する方法。
  29. 単離ポリペプチド及び化学療法剤が同時に投与される、請求項28に記載の方法。
  30. 単離ポリペプチド及び化学療法剤が同時に投与されない、請求項28に記載の方法。
  31. 請求項5、6又は7の抗体及び化学療法剤の治療上有効量を投与することを含む、哺乳動物において癌を治療する方法。
  32. 配列番号69から104又は配列番号213の何れかに示されるアミノ酸配列を含むCDR1を含有する、アンジオポエチン−2に結合する単離抗体。
  33. 配列番号105から143又は配列番号214の何れかに示されるアミノ酸配列を含むCDR2を含有する、アンジオポエチン−2に結合する単離抗体。
  34. 配列番号144から198、配列番号212又は配列番号215の何れかに示されるアミノ酸配列を含むCDR3を含有する、アンジオポエチン−2に結合する単離抗体。
  35. 請求項32、33又は34の抗体をコードする核酸分子。
  36. 請求項35の核酸分子を含有するベクター。
  37. 請求項36のベクターを含有する宿主細胞。
  38. 生物試料中のアンジオポエチン−2のレベルを検出する方法であって、
    (a)請求項1の単離ポリペプチドを前記試料と接触させること;及び
    (b)前記試料に対する特異的結合物質の結合の程度を決定すること;
    を含む、方法。
  39. 生物試料中のアンジオポエチン−2のレベルを検出する方法であって、
    (a)請求項32、33又は34の抗体を前記試料と接触させること;及び
    (b)前記試料に対する抗体の結合の程度を決定すること;
    を含む、方法。
  40. 重鎖及び軽鎖を含有する抗体であって、
    前記重鎖が、
    配列番号1;配列番号3;配列番号5;配列番号7;配列番号9;配列番号11;配列番号13;配列番号15;配列番号17;配列番号19;配列番号21;配列番号23;配列番号25;配列番号27;配列番号29;配列番号31;配列番号33;配列番号35;配列番号37;配列番号39;配列番号41;配列番号43;配列番号45;配列番号47;配列番号49;配列番号51;配列番号53;配列番号55;配列番号57;配列番号59;配列番号61及びその抗原結合断片からなる群から選択される重鎖可変領域を含有し;
    及び前記軽鎖が、配列番号12、配列番号210もしくは配列番号211のアミノ酸配列又はその抗原結合断片を含有する軽鎖可変領域を含有する、抗体。
  41. 請求項40に記載の抗体をコードする核酸分子。
  42. 請求項41の核酸分子を含有するベクター。
  43. 請求項42のベクターを含有する宿主細胞。
  44. 重鎖及び軽鎖を含有し、アンジオポエチン−2に特異的に結合する抗体であって、軽鎖が、配列番号12、配列番号210もしくは配列番号211のアミノ酸配列又はその抗原結合断片を含有する軽鎖可変領域を含有する、抗体。
  45. 請求項44に記載の抗体をコードする核酸分子。
  46. 請求項45の核酸分子を含有するベクター。
  47. 請求項46のベクターを含有する宿主細胞。
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