JP2008518966A - 子宮平滑筋腫の治療におけるmTOR阻害剤の使用 - Google Patents
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Abstract
【課題】子宮筋腫の治療および阻害のより効果的な方法へのニーズがある。
【解決手段】本発明は、子宮筋腫の治療または阻害におけるmTOR阻害剤の使用を提供する。
【選択図】なし
【解決手段】本発明は、子宮筋腫の治療または阻害におけるmTOR阻害剤の使用を提供する。
【選択図】なし
Description
この発明は、哺乳類における子宮平滑筋腫の治療または阻害におけるmTOR阻害剤の使用に関する。
mTORはまた、FKBP12−ラパマイシン関連タンパク質(FRAP)としても知られており、サイトカイン刺激細胞増殖、細胞サイクルのG1期を調節するいくつかの主要な(key)タンパク質についてのmRNAの翻訳、およびインターロイキン−2(IL−2)誘発転写を包含する、多様なシグナル形質導入経路における主要な酵素である。mTORの阻害は、細胞サイクルのG1からSへの進行の阻害につながる。ラパマイシン(シロリムス(Sirolimus)(商標)として商業的に入手しうる)、すなわちストレプトマイセスヒグロスコピカス(Streptomyces hygroscopicus)によって産生されたマクロサイクリントリエン抗生物質は、主要なmTOR阻害剤として同定されている。
3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオン酸とのラパマイシン42−エステル(CCI−779)は、ラパマイシンのエステルである。CCI−779を包含するラパマイシンのヒドロキシエステルの調製および使用は、米国特許第5,362,718号および第6,277,983号に記載されている。CCI−779のさらにもう1つの部位選択的合成方法は、2004年7月30日に出願された米国特許出願第10/903,062号(2005年2月10日に米国特許公報第US2005−0033046 A1号として公開された)、およびその対応特許である国際特許出願第PCT/US2004/22860号(2005年2月24日に国際特許公報第WO 2005/016935 A3号として公開された)に記載されている。CCI−779は、いくつかの腫瘍細胞型に対して試験管内および生体内活性を有すると記載されてきた。CCI−779は、細胞タンパク質FKBPに結合し、これと錯体を形成し、これはmTORを阻害する。CCI−779は、腫瘍の進行までの時間、または腫瘍再発までの時間を遅らせると仮定されている。この作用機序は、細胞傷害剤よりもむしろ細胞成長抑止剤の方に、より典型的であり、シロリムスのものと類似している。
子宮平滑筋腫(子宮筋腫)は、子宮の子宮筋層(平滑筋層)から生じる良性腫瘍である。平滑筋腫は、女性の最も通常な充実性骨盤腫瘍であり、白人女性よりも黒人女性において2〜5倍も発生の可能性が高い。子宮筋腫は、出産年齢の女性の75%もの女性において発生し、これらの女性の25%は、治療を求める程度まで症候性である。症候性子宮筋腫を有する女性は、月経過多、骨盤痛、および圧迫に悩んでおり、生殖機能不全、例えば不妊または多発流産になりやすい。
子宮筋腫患者の第一の治療は、外科手術、すなわち腫瘍の除去および出産可能性の保持のための筋摘出手術、または子宮摘出術のどちらかである。子宮筋腫は、子宮摘出術のための最も通常の適応症であり、米国で毎年実施される約200,000の処置の原因となっている。
このようにして、当分野において、子宮筋腫の治療および阻害のより効果的な方法へのニーズがある。
本発明は、女性の哺乳類被験者における子宮平滑筋腫(子宮筋腫)の治療または阻害における、またはこれの治療または阻害において有用な薬剤の調製における、mTOR阻害剤の使用を提供する。別の態様において、本発明は、女性の哺乳類被験者における子宮平滑筋腫の治療または阻害における、またはこれの治療または阻害において有用な薬剤の調製における、ラパマイシンの使用を提供する。1つの実施形態において、本発明は、女性の哺乳類被験者における子宮平滑筋腫の治療または阻害における、またはこれの治療または阻害において有用な薬剤の調製における、ラパマイシンまたはCCI−779の使用を提供する。
ほかの態様において、本発明は、女性の哺乳類被験者における子宮平滑筋腫の治療または阻害において有用な、製薬的に許容しうるキャリヤーと組み合わせて単位投薬形態においてmTOR阻害剤、およびあるいくつかの実施形態において、1つのラパマイシン、ラパマイシン、またはCCI−779を含んでいる製薬組成物を提供する。
さらにもう1つの実施形態において、本発明は、一哺乳類個人のための子宮平滑筋腫の1治療コースを含んでいる医薬パックであって、各パックが、単位投薬形態においてmTOR阻害剤の1単位、1〜4単位、またはそれ以上の単位、およびあるいくつかの実施形態において、1つのラパマイシン、ラパマイシン、またはCCI−779を有する容器を含んでいるパックを提供する。
本発明のほかの態様および利点は、本発明の次の詳細な説明から明らかになるであろう。
本発明は、子宮平滑筋腫(子宮筋腫)の治療または阻害、またはこれの治療または阻害において有用な薬剤の調製における、有効量のmTOR阻害剤の使用方法を提供する。1つの実施形態において、有効量のラパマイシンは、子宮筋腫の治療または阻害方法において有用である。別の実施形態において、有効量のCCI−779(3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオン酸とのラパマイシン42−エステル)は、子宮筋腫の治療または阻害方法において有用である。子宮筋腫の治療または阻害において、本発明の方法において有用なほかの化合物は、有効量のラパマイシン、例えばラパマイシンのエステル(42−エステルを包含する)、エーテル(42−エーテルを包含する)、オキシム、ヒドラゾン、およびヒドロキシルアミンを包含する。別の実施形態において、本発明は、有効量の42−O−(2−ヒドロキシ)エチルラパマイシン(セルティカン(Certican)(商標)(エベロリムス))を用いた子宮筋腫の治療または阻害方法を提供する。
別の実施形態において、FK−506は、子宮筋腫の治療または阻害方法において有用である。別の実施形態において、AP23573は、子宮筋腫の治療または阻害方法において有用である。
本明細書において用いられているような「1または複数の子宮筋腫(fibroid)」という用語は、上記のような子宮平滑筋腫と同じ意味を有するものとする。
本明細書において用いられているような「mTOR阻害剤」という用語は、細胞サイクルのG1からSへの進行を遮断することによって細胞複製を阻害する、化合物もしくはリガンド、またはそれの製薬的に許容しうる塩を意味する。この用語は、中性三環系化合物ラパマイシン(シロリムス)およびほかのラパマイシン化合物を包含する。これは例えば、ラパマイシン誘導体、ラパマイシン類似体、mTOR活性を阻害するほかのマクロライド化合物、および「ラパマイシン」という用語下の定義内に含まれるすべての化合物を包含する。
これらは、「ラパマイシン」との構造的類似性を有する化合物、例えば治療効果を向上させるために修飾されている同様な大環状構造を有する化合物を包含する。この用語はまた、例えばラパマイシン、32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イリルオキシ−32(S)−ジヒドロ−ラパマイシン、16−ペント−2−イリルオキシ−32(S)−ジヒドロ−40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオン酸とのラパマイシン42−エステル(CCI−779)、40−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノエート]−ラパマイシン、または米国特許第5,362,718号に開示されているようなこれらの製薬的に許容しうる塩、ABT578、または例えば国際特許公報第WO 99/15530号に開示されているような40−(テトラゾリル)−ラパマイシン、40−エピ−(テトラゾイル)−ラパマイシン、または国際特許公報第WO 98/02441号および第WO 01/14387号に開示されているようなラパマイシン類似体、例えばAP23573も包含する。
FK−506もまた、本発明の方法において用いることができる。
本明細書において用いられているように、「ラパマイシン」という用語は、下に示されているような塩基性ラパマイシン核を含有する免疫抑制化合物の一種を規定する。
この発明のラパマイシンは、ラパマイシン核の誘導体として化学的または生物学的に修飾されているが、一方で、依然として免疫抑制性を保持する化合物を包含する。したがってラパマイシンという用語は、ラパマイシン、およびラパマイシンのエステル、エーテル、カルバメート、オキシム、ヒドラゾン、およびヒドロキシルアミン、ならびにラパマイシン核上の官能基が、例えば還元または酸化を通して修飾されているラパマイシンを包含する。同様に、ラパマイシンという用語の中に、ラパマイシンの製薬的に許容しうる塩も包含される。
ラパマイシンという用語はまた、次の特許に記載されているようなラパマイシンの42−および/または31−エステルおよびエーテルも包含する。これらはすべて、参照して本明細書に組み込まれる:アルキルエステル(米国特許第4,316,885号);アミノアルキルエステル(米国特許第4,650,803号);フッ素化エステル(米国特許第5,100,883号);アミドエステル(米国特許第5,118,677号);カルバメートエステル(米国特許第5,118,678号);シリルエステル(米国特許第5,120,842号);アミノジエステル(米国特許第5,162,333号);スルホネートおよびスルフェートエステル(米国特許第5,177,203号);エステル(米国特許第5,221,670号);アルコキシエステル(米国特許第5,233,036号);O−アリール、−アルキル、−アルケニル、および−アルキニルエーテル(米国特許第5,258,389号);カルボネートエステル(米国特許第5,260,300号);アリールカルボニルおよびアルコキシカルボニルカルバメート(米国特許第5,262,423号);カルバメート(米国特許第5,302,584号);ヒドロキシエステル(米国特許第5,362,718号);ヒンダードエステル(米国特許第5,385,908号);ヘテロ環式エステル(米国特許第5,385,909号);ジェム−二置換エステル(米国特許第5,385,910号);アミノアルカンエステル(米国特許第5,389,639号);ホスホリルカルバメートエステル(米国特許第5,391,730号);カルバメートエステル(米国特許第5,411,967号);カルバメートエステル(米国特許第5,434,260号);アミジノカルバメートエステル(米国特許第5,463,048号);カルバメートエステル(米国特許第5,480,988号);カルバメートエステル(米国特許第5,480,989号);カルバメートエステル(米国特許第5,489,680号);ヒンダードN−オキシドエステル(米国特許第5,491,231号);ビオチンエステル(米国特許第5,504,091号);O−アルキルエーテル(米国特許第5,665,772号);およびラパマイシンのPEGエステル(米国特許第5,780,462号)。これらのエステルおよびエーテルの調製は、上にリストアップされた特許に開示されている。
さらに、「ラパマイシン」という用語の定義の中に、ラパマイシンの27−エステルおよびエーテルも含まれ、これらは米国特許第5,256,790号に開示されている。これは、参照して本明細書に組み込まれる。同様に、対応アルコールに還元され、これが今度は、対応エステルまたはエーテルに転化されるC−27ケトンラパマイシンも記載されている。これらのエステルおよびエーテルの調製は、上にリストアップされた特許に開示されている。同様に、米国特許第5,373,014号、第5,378,836号、第5,023,264号、および第5,563,145号に開示されているラパマイシンのオキシム、ヒドラゾン、およびヒドロキシルアミンも包含される。これらの特許は、参照して本明細書に組み込まれる。これらのオキシム、ヒドラゾン、およびヒドロキシルアミンの調製は、上にリストアップされた特許に開示されている。42−オキソラパマイシンの調製は、第5,023,263号に開示されており、これは参照して本明細書に組み込まれる。
本明細書において用いられているように、「CCI−779」という用語は、3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオン酸とのラパマイシ42−エステルを意味し、これのプロドラッグ、誘導体、製薬的に許容しうる塩、または類似体を包含する。
本明細書において用いられているように、「治療」という用語は、子宮筋腫の成長の阻害、子宮筋腫の根絶、または子宮筋腫の苦痛緩和を目的として、前記哺乳類に有効量の化合物または組成物を供給することによって、子宮筋腫(子宮平滑筋腫)を有する哺乳類を治療することを意味する。
本明細書において用いられているように、「阻害」という用語は、哺乳類に有効量の本発明の化合物または組成物を供給することによって、子宮筋腫を有するか、またはこれを患いやすい哺乳類において、このような病気の発現または進行を遅らせるかまたは妨げることを意味する。
本明細書において用いられているように、「供給する」という用語は、本発明の化合物または組成物の直接投与か、またはmTOR阻害剤のプロドラッグ、誘導体、製薬塩、または類似体の投与を意味する。これは、体内への所望量の化合物または組成物を結果として生じるであろう。
本明細書において用いられているすべての用語は、単数形で用いられても複数形で用いられても、ほかの指摘がなければ、単数形および複数形の両方を包含するものとする。
本明細書において用いられているように、「包含する(include, includes, including)」という用語は、主語(subject)がほかの種目に対して開かれている、すなわち開かれた種であることを示している。
本明細書において用いられているように、「含む(comprise, comprises, comprising)」という用語は、主語がほかの種目に対して開かれている、すなわち開かれた種であることを示している。
本明細書において用いられているように、「含有する(contain, contains, containing)」という用語は、主語がほかの種目に対して開かれている、すなわち開かれた種であることを示している。
本明細書において用いられているように、「からなる(consists of, consisting of)」という用語は、主語がほかの種目に対して閉じられている、すなわち閉じられた種であることを示している。
本明細書において用いられているすべてのほかの用語は、明確にまたは暗に、この明細書の中で規定され、ひいては必要であれば、関連業界において通常の技術を有する者によるこれらの解釈にしたがって規定されるものとする。
組成物/配合物:
本発明において有用な組成物は、本明細書に記載されているような活性化合物(例えばmTOR阻害剤)を含んでいる。1つの実施形態において、この化合物は、CCI−779(3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオン酸とのラパマイシン42−エステル)である(米国特許第5,362,718号)。CCI−779の調製は、米国特許第5,362,718号に開示されている。これは、参照して本明細書に組み込まれる。CCI−779の位置選択的調製は、米国特許第6,277,983号に記載されている。CCI−779のさらにもう1つの位置特異的合成方法は、2004年7月30日に出願された米国特許出願第10/903,062号、およびその対応特許である、2004年7月15日に出願された国際特許出願第PCT/US2004/22860号に記載されている。ラパマイシンは、シロリムス(商標)として商業的に入手しうる。
本発明において有用な組成物は、本明細書に記載されているような活性化合物(例えばmTOR阻害剤)を含んでいる。1つの実施形態において、この化合物は、CCI−779(3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオン酸とのラパマイシン42−エステル)である(米国特許第5,362,718号)。CCI−779の調製は、米国特許第5,362,718号に開示されている。これは、参照して本明細書に組み込まれる。CCI−779の位置選択的調製は、米国特許第6,277,983号に記載されている。CCI−779のさらにもう1つの位置特異的合成方法は、2004年7月30日に出願された米国特許出願第10/903,062号、およびその対応特許である、2004年7月15日に出願された国際特許出願第PCT/US2004/22860号に記載されている。ラパマイシンは、シロリムス(商標)として商業的に入手しうる。
別の実施形態において、この化合物はAP23573である。別の実施形態において、この化合物は、サーティカン(Certican)(商標)(エベロリムス)である。本発明の方法、組成物、および医薬パックにおいて有用なほかの化合物は、1つのラパマイシン、例えばラパマイシン、ラパマイシンのエステル(42−エステルを包含する)、エーテル(42−エーテルを包含する)、オキシム、ヒドラゾン、およびラパマイシンのヒドロキシルアミンを包含する。別の実施形態において、このラパマイシンは、42−O−(2−ヒドロキシ)エチルラパマイシン(エベロリムス、ノヴァルティス(Novartis)、米国特許第5,665,772号、参照して本明細書に組み込まれる)である。ほかの実施形態において、本発明の組成物は、本明細書に記載されているような、本発明において有用なほかの化合物を含有する。
さらに別の実施形態において、この化合物は、FK−506である。
これらの組成物の投与は、経口、静脈内、呼吸器(例えば鼻腔または気管支内)、非経口、腹腔内、経皮(上皮および粘膜組織を包含する、体の表面および体の通路の内層を通るすべての投与を包含する)、および経膣(子宮内投与を包含する)であってもよい。
本発明において有用な化合物の経口投薬量は、10mg/週〜250mg/週、約20mg/週〜150mg/週、約25mg/週〜約100mg/週、または約30mg/週〜約75mg/週になるように計画される。ラパマイシンの場合、その計画された経口投薬量は、0.1mg/日〜25mg/日であろう。静脈内投薬量は一般に、経口投薬量よりも5〜10倍少ないと予想される。正確な投薬量は、投薬する医師によって、治療されることになる個々の被験者との経験に基づいて決定されるであろう。
1つの実施形態において、この製薬組成物は、単位投薬形態において、例えばタブレット、カプセル、または予め充填されたガラス瓶もしくは注射器としての形態にある。このような形態において、この組成物は、適量の活性成分を含有する単位用量に再分割される。これらの単位投薬形態は、包装された組成物、例えばパケット粉末、ガラス瓶、アンプル、予め充填された注射器、または液体を含んでいる小袋(sachet)であってもよい。この単位投薬形態は、例えばカプセルまたはタブレットそれ自体であってもよい。またはこれは、包装形態における適切な数のあらゆるこのような組成物であってもよい。
この発明の化合物を含有する経口配合物は、タブレット、カプセル、口腔形態、トローチ、飴錠剤、および経口液体、懸濁液、もしくは溶液を包含する、従来から用いられているあらゆる形態を含みうる。カプセルは、1または複数の活性化合物と不活性充填剤および/または希釈剤、例えば製薬的に許容しうるデンプン(例えばコーン、ポテト、またはタピオカデンプン)、糖、人工甘味剤、粉末セルロース、例えば結晶質および微晶質セルロース、小麦粉、ゼラチン、ガムなどを含有してもよい。有用なタブレット配合物は、従来の圧縮、湿潤グラニュール化もしくは乾燥グラニュール化方法によって製造されてもよく、製薬的に許容しうる希釈剤、結合剤、潤滑剤、崩壊剤、表面変性剤(界面活性剤を包含する)、懸濁剤もしくは安定剤を利用する。これらは、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ナトリウムラウレルスルフェート、微晶質セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アルギン酸、アカシアゴム、キサンタンガム、ナトリウムシトレート、複合シリケート、カルシウムカーボネート、グリシン、デキストリン、スクロース、ソルビトール、ジカルシウムホスフェート、カルシウムスルフェート、ラクトース、カオリン、マンニトール、ナトリウムクロライド、乾燥デンプン、および粉糖を包含するが、これらに限定されるわけではない。表面変性剤は、非イオン性およびアニオン性表面変性剤を包含する。表面変性剤の代表例は、ポロキサマー188、ベンズアルコニウムクロライド、カルシウムステアレート、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化ワックス、ソルビタンエステル、コロイドケイ素ジオキシド、ホスフェート、ナトリウムドデシルスルフェート、マグネシウムアルミニウムシリケート、およびトリエタノールアミンを包含するが、これらに限定されるわけではない。本発明における経口配合物は、1または複数の活性化合物の吸収を改変するために、遅延または時間放出配合物を利用しうる。この経口配合物はまた、必要に応じて適切な可溶化剤または乳化剤を含有する、水中またはフルーツジュース中の活性化合物の投与を含みうる。CCI−779に好ましい経口配合物は、米国公開特許出願第US2004−0077677 A1号(米国特許出願第10/663,506号でもある)に開示されている。ラパマイシンに好ましい固形経口配合物は、米国特許第5,989,591号に開示されており、ラパマイシンに好ましい経口液体配合物は、第5,536,729号に開示されている。
いくつかの場合、これらの化合物をエアゾールの形態で気道に直接投与することが望ましいことがある。
これらの化合物はまた、非経口で、または腹腔内に投与されてもよい。遊離塩基としてのこれらの活性化合物の溶液もしくは懸濁液、または薬理学的に許容しうる塩は、界面活性剤、例えばヒドロキシプロピルセルロースと適切に混合された水中で調製することができる。分散液はまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコール中で、および油中のこれらの混合物中で調製することができる。貯蔵および使用の通常条件下において、これらの調製物は、微生物の成長を防ぐために防腐剤を含有する。
注射可能な使用に適した製薬形態は、滅菌水溶液もしくは分散液、および注射可能な滅菌水溶液もしくは分散液の即時調製用の滅菌粉末を包含する。すべての場合、この形態は滅菌でなければならず、容易な注射可能性(syringability)が存在する程度まで流動的でなければならない。これは、製造および貯蔵条件下に安定でなければならず、微生物、例えば細菌および菌類の汚染作用に対して保護されなければならない。キャリヤーは、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール)、これらの適切な混合物、および植物油を含有する溶剤もしくは分散液であってもよい。1つの実施形態において、CCI−779についての注射可能な配合物は、米国特許公報第US2004−0167152号(米国特許出願第10/626,943号でもある)に開示されており、これは参照して本明細書に組み込まれる。
1つの実施形態において、本発明において有用な注射可能な配合物は、非経口的に許容しうる溶剤および上記の酸化防止剤を含有する助溶剤濃縮物中の化合物、および本発明において有用な化合物、非経口的に許容しうる助溶剤、酸化防止剤、希釈剤溶剤、および界面活性剤を含有する非経口配合物を提供する。この発明における有用なあらゆる一定の配合物は、各種類の構成要素の多重成分を含有しうる。例えば非経口的に許容しうる溶剤は、非アルコール溶剤、アルコール溶剤、またはこれらの混合物を包含しうる。
適切な非アルコール溶剤の例は、例えばジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、またはアセトニトリル、またはこれらの混合物を包含する。アルコール溶剤は、この配合物のアルコール溶剤成分として、1またはそれ以上のアルコールを含有しうる。本発明の配合物において有用な溶剤の例は、非限定的に、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600、ポリエチレングリコール1000、またはこれらの混合物を包含する。これらの助溶剤が特に望ましいが、その理由は、酸化およびラクトン切断を介した分解が、これらの助溶剤の場合、より低い程度に発生するからである。さらには、エタノールおよびプロピレングリコールが組み合わされて、可燃性がより小さい生成物を生成しうるが、この混合物中のより多量のエタノールは一般に、より良好な化学的安定性を結果として生じる。この混合物中の30〜100%v/vエタノールの濃度が好ましい。
別の実施形態において、非経口的に許容しうるアルコール溶剤中の、本発明において有用な化合物の安定性は、この配合物への酸化防止剤の添加によって強化される。許容しうる酸化防止剤は、クエン酸、d,1−α−トコフェロール、BHA、BHT、モノチオグリセロール、アスコルビン酸、プロピルガレート、およびこれらの混合物を包含するが、これらに限定されるわけではない。より低いかまたはより高い濃度が望まれることがあるけれども、一般に、この実施形態において有用な非経口配合物は、1または複数の酸化防止剤成分を、助溶剤濃縮物の0.001〜1%w/v、または0.01〜0.5%w/vの濃度で含有するであろう。酸化防止剤の1つの実施形態において、d,1−α−トコフェロールが特に望ましく、0.01〜0.1%w/vの濃度で用いられ、好ましい濃度は、助溶剤濃縮物の0.075%w/vである。
ほかの実施形態において、本発明の配合物の酸化防止剤成分はまた、キレート化活性も示す。このようなキレート化剤の例は、例えばクエン酸、酢酸、およびアスコルビン酸を包含する(これらは、従来の酸化防止剤、および本配合物中のキレート化剤の両方として機能しうる)。ほかのキレート化剤は、溶液中に金属イオンを結合しうるような材料、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、その塩を包含する。またはアミノ酸、例えばグリシンは、本発明において有用な化合物の安定性を強化しうる。いくつかの実施形態において、キレート化活性を有する成分は、単一の酸化防止剤成分として本発明の配合物中に含まれる。典型的にはこのような金属結合成分は、キレート化剤として作用するとき、本明細書に示されている酸化防止剤成分についての濃度の範囲の下限において用いられる。より高い濃度は、より安定でない溶液を生じ、したがって液体形態で長期間貯蔵に付されることになる製品にはあまり望ましくない。さらには、このようなキレート化剤は、本発明の酸化防止剤成分の一部として、ほかの酸化防止剤と組み合わせて用いられてもよい。例えば許容しうる配合物は、クエン酸およびd,1−α−トコフェロールの両方を含有しうる。選択された1または複数の酸化防止剤に最適な濃度は、本明細書に示されている情報に基づいて当業者によって容易に決定されうる。
本発明において有用な非経口配合物のあるいくつかの実施形態において、界面活性剤が、この配合物の成分の沈殿を防ぐために希釈剤溶液中で用いられる。非経口的に許容しうる界面活性剤は、当業者が容易に選択することができ、これは、ポリソルベート20、ポリソルベート80、胆汁酸の塩(タウロコレート、グリココレート、コレート、デオキシコレートなど)を包含し、これらは場合により、レシチンと組み合わされる。あるいはまた、エトキシル化植物油、例えばPEG化された(pegylated)ヒマシ油(例えばクレモフォール(Cremophor)EL、BASFという名称で販売されているPEG−35ヒマシ油)、ビタミンEトコフェロールプロピレングリコールスクシネート(ビタミンE TGPS)、およびポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーが、界面活性剤として希釈剤中で用いることができ、ならびにポリソルベート族のほかのメンバー、例えばポリソルベート20もしくは60を用いることができる。希釈剤のほかの成分は、水、エタノール、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600、ポリエチレングリコール1000、またはこれらのポリエチレングリコール、プロピレングリコール、およびほかの非経口的に許容しうる糖、ポリオール、および電解質のうちの1またはそれ以上を含有するブレンドを包含しうる。この界面活性剤が、この希釈剤溶液の2〜100%w/v、5〜80%w/v、10〜75%w/v、15〜60%w/v、5%w/v、または10%w/vを構成すると予想される。
本発明において有用な非経口配合物は、単一溶液として調製することができ、または本発明において有用な化合物を含有する助溶剤濃縮物、アルコール溶剤、および酸化防止剤として調製することができ、これはその後、希釈剤溶剤および適切な界面活性剤を含有する希釈剤と組み合わされる。使用の前に、この助溶剤濃縮物は、希釈剤溶剤、および界面活性剤を含んでいる希釈剤と混合される。1つの実施形態において、本発明において有用な化合物は、0.05mg/mLから、2.5mg/mLから、5mg/mLから、10mg/mLから、または25mg/mLから約50mg/mLまでの化合物濃度を有する、本発明による助溶剤濃縮物として調製される。この濃縮物は、希釈剤と、約25mg/mLまで混合することができる。例えば非経口配合物中の、本発明において有用な化合物の濃度は、約2.5〜10mg/mLであってもよい。この発明はまた、助溶剤濃縮物中の、本発明において有用な化合物のより小さい濃度を有する配合物、および1部の濃縮物が1部超の希釈剤と混合されている、例えば濃縮物:希釈剤が約1:1.5、1:2、1:3、1:4、1:5、または1:9v/vなどの比にある配合物から、最低検出レベルまで下がった化合物濃度を有する非経口配合物までの使用もカバーする。
別の実施形態において、酸化防止剤は、この配合物の約0.0005〜0.5%w/vを構成してもよい。界面活性剤は、例えばこの配合物の約0.5%〜約10%w/vを構成してもよい。アルコール溶剤は、例えばこの配合物の約10%〜約90%w/vであってもよい。
ほかの実施形態において、この発明における有用な非経口配合物は、直接注射によるか、または静脈内注入のための滅菌注入液への添加による投与に適した投薬形態を生じるために用いることができる。
経皮投与は、活性化合物、およびこの活性化合物に対して不活性であり、皮膚に対して非毒性であり、皮膚を介して血流中への全身的吸収のためにこの薬剤の送達を可能にするキャリヤーを含有する経皮パッチの使用を通して達成されうる。このような投与は、ローション、クリーム、フォーム、パッチ、懸濁液、溶液、および座薬(直腸および膣)において、本発明において有用な化合物、またはこれらの製薬的に許容しうる塩を用いて実施されてもよい。キャリヤーは、いずれの形態を取ってもよく、例えばクリームおよび軟膏、ペースト、ゲル、および閉塞性器具であってもよい。クリームおよび軟膏は、粘性液体、または水中油または油中水型の半固体エマルジョンであってもよい。ペーストは、活性成分を血流中に含有する石油または親水性石油中に分散された吸収性粉末、例えばこの活性化合物を血流中に含有するリザーバを覆っている半透過性膜、例えばこの活性化合物をキャリヤーをともなって、またはともなわずに含んでいるリザーバを覆っている半透過性膜、またはこの活性化合物を含有するマトリックスからなっている。ほかの閉塞性器具は、文献において公知であり、当業者には容易に利用可能であろう。
座薬配合物は、座薬の融点を変えるためのワックス、およびグリセリンの添加をともなって、またはともなわずに、カカオバターを包含する従来の材料から製造することができる。水溶性座薬ベース、例えば様々な分子量のポリエチレングリコールもまた、用いられてもよい。
1つの実施形態において、これらの組成物は、従来の座薬、クリーム、ゲル、リング、またはコーティングされた子宮内器具(IUD)の形態で膣から送達される。
医薬パック/キット:
本発明は、哺乳類一個人のための子宮平滑筋腫の1治療コースを含んでいる製品または医薬パックであって、単位投薬形態においてmTOR阻害剤(例えばCCI−779)の1、1〜4、またはそれ以上の単位を有する1またはそれ以上の容器を含んでいるものを包含する。
本発明は、哺乳類一個人のための子宮平滑筋腫の1治療コースを含んでいる製品または医薬パックであって、単位投薬形態においてmTOR阻害剤(例えばCCI−779)の1、1〜4、またはそれ以上の単位を有する1またはそれ以上の容器を含んでいるものを包含する。
別の実施形態において、医薬パックは、単位投薬形態においてラパマイシンの1単位を有する容器を含む、哺乳類一個人のための子宮平滑筋腫の1治療コースを含んでいる。ほかの実施形態において、このラパマイシンは、ラパマイシン、ラパマイシンのエステル(42−エステルを包含する)、エーテル(42−エーテルを包含する)、オキシム、ヒドラゾン、またはヒドロキシルアミンである。別の実施形態において、このラパマイシンは、42−O−(2−ヒドロキシ)エチルラパマイシンである。
別の実施形態において、このラパマイシンは、CCI−779であり、このパックは、CCI−779の1、1〜4、またはそれ以上の単位を含む1またはそれ以上の容器を含んでいる。
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、すぐに投与できる形態でパックに入っている。ほかの実施形態において、本発明の組成物は、場合により投与のための最終溶液を作るために必要とされる希釈剤とともに、パック中で濃縮形態にある。さらにほかの実施形態において、この製品は、固体形態における本発明において有用な化合物、および場合により本発明において有用な化合物に適した溶剤またはキャリヤーを有する別個の容器を含んでいる。
さらにほかの実施形態において、上のパック/キットは、ほかの構成要素、例えば製品の希釈、混合、および/または投与についての説明書、ほかの容器、注射器、針などを含んでいる。ほかのこのようなパック/キット構成要素は、当業者には容易に明らかになるであろう。
次の実施例は本発明を例証するが、これらに限定されるわけではない。
実施例
エカー(Eker)ラットにおける子宮筋腫の治療の有効性の生体内テスト
A.背景:
エカーラットは、子宮平滑筋腫について十分に特徴決定されたモデル系である[Walker, et al., Genes, Chromosomes, and Cancer, 38:349-356 (2003); Houston, et al., Cancer Research, 63:1221-1227 (2003); and Walker, C.L., Journal of the Society for Gynecologic Investigation, 7(4), 249-256 (2000)]。バージンメスエカーラットの約65%が、Tsc−2遺伝子の突然変異の結果として、12〜16ヶ月までに子宮平滑筋種を自然に発症する。
A.背景:
エカーラットは、子宮平滑筋腫について十分に特徴決定されたモデル系である[Walker, et al., Genes, Chromosomes, and Cancer, 38:349-356 (2003); Houston, et al., Cancer Research, 63:1221-1227 (2003); and Walker, C.L., Journal of the Society for Gynecologic Investigation, 7(4), 249-256 (2000)]。バージンメスエカーラットの約65%が、Tsc−2遺伝子の突然変異の結果として、12〜16ヶ月までに子宮平滑筋種を自然に発症する。
B.方法
生後12〜16ヶ月のエカーラットが、本発明において有用な化合物で処理され、従来技術および方法(例えば超音波または腹腔鏡検査法(laparascopy))によって腫瘍退行について評価される。調査動物から得られたRNA/タンパク質が得られ、化合物有効性の1または複数の機序の特徴決定のために試験管内で用いられる。
生後12〜16ヶ月のエカーラットが、本発明において有用な化合物で処理され、従来技術および方法(例えば超音波または腹腔鏡検査法(laparascopy))によって腫瘍退行について評価される。調査動物から得られたRNA/タンパク質が得られ、化合物有効性の1または複数の機序の特徴決定のために試験管内で用いられる。
C.結果:
テストされたmTOR阻害剤、例えばCCI−779は、約10〜250mg/週(経口)または約2〜50mg/週(静脈内)の投薬量範囲内での子宮平滑筋腫(子宮筋腫)の治療において有効であると予想される。テストされたラパマイシンは、0.1mg/日〜25mg/日の計画された経口投薬量で有効であると予想される。
テストされたmTOR阻害剤、例えばCCI−779は、約10〜250mg/週(経口)または約2〜50mg/週(静脈内)の投薬量範囲内での子宮平滑筋腫(子宮筋腫)の治療において有効であると予想される。テストされたラパマイシンは、0.1mg/日〜25mg/日の計画された経口投薬量で有効であると予想される。
モルモットにおける子宮筋腫の治療の有効性の生体内テスト
A.背景:
モルモットは、老化するにつれて自然に子宮筋腫を発症する。このプロセスは、エストラジオール、オール−トランスレチノイン酸、およびトログリタゾンの投与によって促進されうる[Tsibris, et al., J. Soc. Gynecol. Invest, 5(suppll):180 (abstract)(1998); Tsibris, et al., Cancer Res., 59:5737 (1999); and U.S. Patent No. 6,218,594 Bl]。
A.背景:
モルモットは、老化するにつれて自然に子宮筋腫を発症する。このプロセスは、エストラジオール、オール−トランスレチノイン酸、およびトログリタゾンの投与によって促進されうる[Tsibris, et al., J. Soc. Gynecol. Invest, 5(suppll):180 (abstract)(1998); Tsibris, et al., Cancer Res., 59:5737 (1999); and U.S. Patent No. 6,218,594 Bl]。
B.方法:
子宮筋腫が、モルモットにおいて、エストラジオール、オール−トランスレチノイン酸、およびトログリタゾンでの処理によって誘発される。ついでモルモットは、本発明において有用な化合物で処理され、従来技術および方法(例えば超音波または腹腔鏡検査法)によって腫瘍退行について評価される。調査動物から得られたRNA/タンパク質が得られ、化合物有効性の1または複数の機序の特徴決定のために試験管内で用いられる。
子宮筋腫が、モルモットにおいて、エストラジオール、オール−トランスレチノイン酸、およびトログリタゾンでの処理によって誘発される。ついでモルモットは、本発明において有用な化合物で処理され、従来技術および方法(例えば超音波または腹腔鏡検査法)によって腫瘍退行について評価される。調査動物から得られたRNA/タンパク質が得られ、化合物有効性の1または複数の機序の特徴決定のために試験管内で用いられる。
C.結果:
テストされたmTOR阻害剤、例えばCCI−779は、約10〜250mg/週(経口)または約2〜50mg/週(静脈内)の投薬量範囲内での子宮平滑筋腫(子宮筋腫)の治療において有効であると予想される。テストされたラパマイシンは、0.1mg/日〜25mg/日の計画された経口投薬量で有効であると予想される。
テストされたmTOR阻害剤、例えばCCI−779は、約10〜250mg/週(経口)または約2〜50mg/週(静脈内)の投薬量範囲内での子宮平滑筋腫(子宮筋腫)の治療において有効であると予想される。テストされたラパマイシンは、0.1mg/日〜25mg/日の計画された経口投薬量で有効であると予想される。
エカーラットにおける子宮筋腫の阻害の有効性の生体内テスト
A.背景:
エカーラットは、子宮平滑筋腫について十分に特徴決定されたモデル系である[Walker, et al., Genes, Chromosomes, and Cancer, 38:349-356 (2003); Houston, et al., Cancer Research, 63:1221-1227 (2003); and Walker, C.L., Journal of the Society for Gynecologic Investigation, 7(4), 249-256 (2000)]。バージンメスエカーラットの約65%が、Tsc−2遺伝子の突然変異の結果として、12〜16ヶ月までに子宮平滑筋種を自然に発症する。
A.背景:
エカーラットは、子宮平滑筋腫について十分に特徴決定されたモデル系である[Walker, et al., Genes, Chromosomes, and Cancer, 38:349-356 (2003); Houston, et al., Cancer Research, 63:1221-1227 (2003); and Walker, C.L., Journal of the Society for Gynecologic Investigation, 7(4), 249-256 (2000)]。バージンメスエカーラットの約65%が、Tsc−2遺伝子の突然変異の結果として、12〜16ヶ月までに子宮平滑筋種を自然に発症する。
B.方法:
生後約9ヶ月のエカーラットが、本発明において有用な化合物で処理され、ビヒクル処理されたラットが腫瘍を発症する時の後まで(生後約12〜16ヶ月)、ビヒクル処理された対照グループとの比較によって腫瘍阻害について評価される。腫瘍成長は、従来技術および方法(例えば超音波または腹腔鏡検査法)によって腫瘍退行について監視される。調査動物から得られたRNA/タンパク質が得られ、化合物有効性の特徴決定のために用いられる。
生後約9ヶ月のエカーラットが、本発明において有用な化合物で処理され、ビヒクル処理されたラットが腫瘍を発症する時の後まで(生後約12〜16ヶ月)、ビヒクル処理された対照グループとの比較によって腫瘍阻害について評価される。腫瘍成長は、従来技術および方法(例えば超音波または腹腔鏡検査法)によって腫瘍退行について監視される。調査動物から得られたRNA/タンパク質が得られ、化合物有効性の特徴決定のために用いられる。
C.結果:
テストされたmTOR阻害剤、例えばCCI−779は、約10〜250mg/週(経口)または約2〜50mg/週(静脈内)の投薬量範囲内での子宮平滑筋腫(子宮筋腫)の阻害において有効であると予想される。テストされたラパマイシンは、0.1mg/日〜25mg/日の計画された経口投薬量で有効であると予想される。
テストされたmTOR阻害剤、例えばCCI−779は、約10〜250mg/週(経口)または約2〜50mg/週(静脈内)の投薬量範囲内での子宮平滑筋腫(子宮筋腫)の阻害において有効であると予想される。テストされたラパマイシンは、0.1mg/日〜25mg/日の計画された経口投薬量で有効であると予想される。
モルモットにおける子宮筋腫の阻害の有効性の生体内テスト
A.背景:
モルモットは、老化するにつれて自然に子宮筋腫を発症する。このプロセスは、エストラジオール、オール−トランスレチノイン酸、およびトログリタゾンの投与によって促進されうる[Tsibris, et al., J. Soc. Gynecol. Invest., 5(suppll):180 (abstract)(1998); Tsibris, et al., Cancer Res., 59:5737 (1999); and U.S. Patent No. 6,218,594 Bl]。
A.背景:
モルモットは、老化するにつれて自然に子宮筋腫を発症する。このプロセスは、エストラジオール、オール−トランスレチノイン酸、およびトログリタゾンの投与によって促進されうる[Tsibris, et al., J. Soc. Gynecol. Invest., 5(suppll):180 (abstract)(1998); Tsibris, et al., Cancer Res., 59:5737 (1999); and U.S. Patent No. 6,218,594 Bl]。
B.方法:
子宮筋腫を有していない健康なモルモットが、本発明において有用な化合物で処理され、従来技術および方法(例えば超音波または腹腔鏡検査法)によって腫瘍退行について評価される。モルモットはついで、エストラジオール、オール−トランスレチノイン酸、およびトログリタゾンでの処理に付され、本発明において有用な化合物で予め処理されていないモルモットと比較される。調査動物から得られたRNA/タンパク質が得られ、子宮筋腫腫瘍形成に関わっている1または複数の機序の特徴決定のために試験管内で用いられる。
子宮筋腫を有していない健康なモルモットが、本発明において有用な化合物で処理され、従来技術および方法(例えば超音波または腹腔鏡検査法)によって腫瘍退行について評価される。モルモットはついで、エストラジオール、オール−トランスレチノイン酸、およびトログリタゾンでの処理に付され、本発明において有用な化合物で予め処理されていないモルモットと比較される。調査動物から得られたRNA/タンパク質が得られ、子宮筋腫腫瘍形成に関わっている1または複数の機序の特徴決定のために試験管内で用いられる。
C.結果:
テストされたmTOR阻害剤、例えばCCI−779は、約10〜250mg/週(経口)または約2〜50mg/週(静脈内)の投薬量範囲内での子宮平滑筋腫(子宮筋腫)の阻害において有効であると予想される。テストされたラパマイシンは、0.1mg/日〜25mg/日の計画された経口投薬量で有効であると予想される。
テストされたmTOR阻害剤、例えばCCI−779は、約10〜250mg/週(経口)または約2〜50mg/週(静脈内)の投薬量範囲内での子宮平滑筋腫(子宮筋腫)の阻害において有効であると予想される。テストされたラパマイシンは、0.1mg/日〜25mg/日の計画された経口投薬量で有効であると予想される。
本明細書において特定されているすべての文献は、参照して組み込まれる。当業者ならば、本明細書に記載された特定の実施形態に記載された条件および技術への小さい修正は、本発明から逸脱することなく様々に変えることができることを理解するであろう。このような小さい修正例および変形例は、請求項によって規定されているような本発明の範囲内にある。
Claims (23)
- 哺乳類における子宮平滑筋腫の治療または阻害において有用な薬剤の調製におけるmTOR阻害剤の使用。
- 哺乳類における子宮平滑筋腫の治療または阻害において有用な薬剤の調製におけるラパマイシンの使用。
- 前記ラパマイシンが、ラパマイシンである請求項2に記載の使用。
- 前記ラパマイシンが、ラパマイシンのエステル、エーテル、オキシム、カルバメート、ヒドラゾン、またはヒドロキシルアミンである請求項2に記載の使用。
- 前記ラパマイシンが、ラパマイシンの42−エステルまたは42−エーテルである請求項4に記載の使用。
- 前記ラパマイシンが、42−O−(2−ヒドロキシ)エチルラパマイシンである請求項5に記載の使用。
- 哺乳類における子宮平滑筋腫の治療または阻害において有用な薬剤の調製における、3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオン酸とのラパマイシン42−エステル(CCI−779)の使用。
- 哺乳類における子宮平滑筋腫の治療または阻害において有用な製薬組成物であって、製薬的に許容しうるキャリヤーと組み合わせて単位投薬形態においてmTOR阻害剤を含んでいる組成物。
- 哺乳類における子宮平滑筋腫の治療または阻害において有用な製薬組成物であって、製薬的に許容しうるキャリヤーと組み合わせて単位投薬形態においてラパマイシンを含んでいる組成物。
- 前記ラパマイシンが、ラパマイシンである請求項9に記載の製薬組成物。
- 前記ラパマイシンが、ラパマイシンのエステル、エーテル、カルバメート、オキシム、ヒドラゾン、またはヒドロキシルアミンである請求項9に記載の製薬組成物。
- 前記ラパマイシンが、ラパマイシンの42−エステルまたは42−エーテルである請求項11に記載の製薬組成物。
- 前記ラパマイシンが、42−O−(2−ヒドロキシ)エチルラパマイシンである請求項12に記載の製薬組成物。
- 哺乳類における子宮平滑筋腫の治療または阻害において有用な製薬組成物であって、製薬的に許容しうるキャリヤーと組み合わせて単位投薬形態において3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオン酸とのラパマイシン42−エステル(CCI−779)を含んでいる組成物。
- 哺乳類一個人のための子宮平滑筋腫の1治療コースを含んでいる医薬パックであって、単位投薬形態におけるmTOR阻害剤の1単位を有する容器を含んでいるパック。
- 前記パックが、mTOR阻害剤の1〜4単位を含む、請求項15に記載の医薬パック。
- 哺乳類一個人のための子宮平滑筋腫の1治療コースを含んでいる医薬パックであって、単位投薬形態におけるラパマイシンの1単位を有する容器を含んでいるパック。
- 前記ラパマイシンが、ラパマイシンである、請求項17に記載の医薬パック。
- 前記ラパマイシンが、ラパマイシンのエステル、エーテル、カルバメート、オキシム、ヒドラゾン、またはヒドロキシルアミンである、請求項17に記載の医薬パック。
- 前記ラパマイシンが、ラパマイシンの42−エステルまたは42−エーテルである、請求項19に記載の医薬パック。
- 前記ラパマイシンが、42−O−(2−ヒドロキシ)エチルラパマイシンである、請求項20に記載の医薬パック。
- 哺乳類一個人のための子宮平滑筋腫の1治療コースを含んでいる医薬パックであって、単位投薬形態における3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオン酸とのラパマイシン42−エステル(CCI−779)の1単位を有する容器を含んでいるパック。
- 前記パックが、CCI−779の1〜4単位を含む、請求項22に記載の医薬パック。
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