JP2008516958A - 変形性関節症の治療及びアルゾキシフェンの投与計画 - Google Patents
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Abstract
本発明は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の有効量を、哺乳類の患者に投与することを含む、哺乳類の変形性関節症の治療方法を提供する。
Description
本発明は、変形性関節症を治療するための2−(4−メトキシフェニル)−4−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニオキシ]ベンゾ[b]チオフェン−6−オールの使用に関する。化合物2−(4−メトキシフェニル)−4−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニオキシ]ベンゾ(b)チオフェン−6−オールは、アルゾキシフェンという名称でも知られている(以下「アルゾキシフェン」という)。
本発明は更に、アルゾキシフェンの週1回又は週2回の投与計画を提供する。
本発明において用いられている化合物アルゾキシフェンは、公知である。該化合物、該化合物の製造方法、更には該化合物を含む医薬組成物については、米国特許第5,723,474号公報(以下「474特許」という)に記載されている。「474」特許には、アルゾキシフェンが、更年期後症候群、及び子宮筋腫、子宮内膜症、及び大動脈平滑筋細胞増殖に関連する種々の医学的適応症の治療に有用であることが開示されている。「更年期後症候群」とは、更年期として知られている生理学的な変化の途上にある、あるいは変化後の女性にしばしば見られる種々の病的状態を表すのに用いられる用語である。この用語は、多くの病状を表すものとして使用されるが、更年期後症候群の主要な3つの症状である、骨粗鬆症、高脂血症等の心血管系への影響、特に乳癌及び子宮癌等のエストロゲン依存性腫瘍が、最も長期にわたる治療を必要とする原因となる。更年期後骨粗鬆症とは、自発的又は外科的な処置により月経の停止した後の女性に見られる内因性のエストロゲンの欠乏に起因する、単位体積あたりの骨重量の純損失をいう。
本出願人の知る限り、アルゾキシフェンを変形性関節症の実験的モデルの調節に使用したという報告はなされていない。更に、外来患者の変形関節症の治療にアルゾキシフェンを使用したことについて記述した報告もなされていない。
変形性関節症(以下「OA」という)は、関節を侵す慢性変性疾患である。股関節や膝関節の病変により、OAは、激しい苦痛、機能的制約、身体障害を引き起こし、人工関節置換手術等の治療が必要となる。OAは、女性に起こることの方が多いが、イギリス人女性を対象とした研究(Samanta A.他、“Is osteoarthritis in women affected by hormonal changes or smoking”,Br.J.Rheumatol 1993;32:366−70)により、OAは、初経や更年期の年齢、又は経口避妊薬の服用とは関連がないことが示された。報告によると、1990年には、2070万人、あるいはアメリカ合衆国の成人の12.1%がOAに罹患していた。OAに罹患している人の数は、現在では3700万人と推定されており、長期失業による社会保障の支払の主要原因としては、慢性心臓疾患に次ぐものとなっている。Lawrence RCら、Arthritis and Rheumatism 1998;41:778−799を参照。
OAの原因について決定的な解答は得られていない。OAは、軟骨基質の生成量の減少及び分解量の増大の結果であると考えられているが、分解の明確な原因は判っていない。更に、変形性関節症に対する治療効果を主張する市販の医薬は存在しない。ほとんどの治療薬は、炎症の軽減及びOAに伴う苦痛の緩和を目的としている。非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)は、OAに対する典型的な一次治療であるが、長期間使用すると、胃潰瘍、腎臓の損傷、及び軟骨の生成の阻害すら引き起こす。OAの消耗性の効果を緩和するために近年用いられている他の治療法としては、股関節及び/又は膝関節置換術等の人工関節置換手術等が挙げられる。
このように、OAの治療に用いることができる新規な医薬化合物の開発が望まれている。望ましい副作用プロフィールを有するが、OAに関連する兆候及び症状の進行を遅らせるか治療することができる化合物が特に望まれている。アルゾキシフェンは、許容される安全性プロフィール及びOA罹患患者に対する治療的救済をもたらす非外科的治療の必要性に対応できる可能性がある。更に、アルゾキシフェンは、OAの進行を遅らせるか治療することができる治療法の必要性に対応できる可能性がある。
「474」特許は、毎日の投与計画を用いて投与できることを教示している。「474」特許は、アルゾキシフェンを用いた周期的な治療が、特に子宮内膜症又はこの疾患の急性の疼痛を伴う発作の間の治療に特に有用であることについて記載している。更に、「474」特許は、再狭窄の場合には、治療は、血管形成等の医療措置後の短期間(1〜6ヶ月)に限定されるべきである点について記載している。しかし、骨粗鬆症の治療、継続的な治療、及び他の慢性疾患の治療に対しては、毎日の投与、及び毎日の投与計画に関して記載されている。アルゾキシフェンを用いた動物実験の結果は、アルゾキシフェンの半減期が毎日の投与計画と調和することを支持している。
多くの患者は、利便性の増大、投与遵守の改善、及び患者に対する安全性の最大化のために、週に一度のみ投薬治療を受けることを希望する。本発明は、医薬として許容される安全性プロフィールをもたらす、アルゾキシフェンの有用な週1回又は週2回の投与計画に対する患者の要求を満足する。
グラフ、凡例及び図で示すように、用語「353381」及び「LY353381」は、アルゾキシフェンである。
本発明の他の実施態様において、そのような処理を必要とする哺乳類(人間を含む)の患者にアルゾキシフェンの有効量を投与することを含む変形性関節症の治療方法が提供される。
本発明はまた、それを必要とする患者の変形性関節症の治療用の医薬の製造への、アルゾキシフェンの使用を提供する。
更に、本発明は、それを必要とする患者の変形性関節症の治療用の、アルゾキシフェンの使用を提供する。
本発明の他の実施態様において、週1回の投与計画が提供される。本発明の更なる実施態様において、週2回の投与計画が提供される。
更なる実施態様は、アルゾキシフェンの有効量を毎日より少ない投与計画でそれを必要とする患者に投与することを含む、乳癌リスクを低減するためのアルゾキシフェンの使用である。
更なる実施態様は、アルゾキシフェンの有効量を毎日より少ない投与計画でそれを必要とする患者に投与することを含む、骨粗鬆症を治療するためのアルゾキシフェンの使用である。
更なる実施態様は、アルゾキシフェンの有効量を毎日より少ない投与計画でそれを必要とする患者に投与することを含む、骨無機質密度の維持のためのアルゾキシフェンの使用である。
本発明は哺乳類の患者の変形性関節症を治療する方法に関する。本発明の方法は、薬学的に効果的な量のアルゾキシフェンをそれを必要とする哺乳類に投与することを含む。更に、本発明は、アルゾキシフェンの薬学的に効果的量を投与単位として、1週間に1回、及び1週間に2回からなる群から選択される投与間隔を有する連続的な計画に従って投与することを含む。他の実施態様において、本発明は、約2日乃至5日に1回の範囲の投与間隔を有する連続的な投与計画を含む方法に関する。
本発明は、各々の投与の時点で、これまで典型的に投与された量よりも多いアルゾキシフェンの投与単位を利用する。しかしながら、本願明細書において提供される投与計画のために、患者の安全性は維持され、更に投与の頻度が少なくすることにより促進されうる。更に、上記方法は患者にとり簡便である。
本発明の方法は、そのような処理を必要とする哺乳類の患者に投与される。通常、その哺乳類は好ましくはヒトの患者である。しかしながら、獣医学的な使用のために、本発明の方法は、OA治療を必要とする哺乳類(ウマ又はコンパニオンアニマル)の患者に有用でありうる。通常、その哺乳類は好ましくはOA治療を必要とするヒトの患者である。他の実施形態において、OAの症状が資格のある保健専門家によって診断されることが好ましい。
本発明において、「薬学的に有効な量」又は「有効量」とは、投与計画に従って投与するときに所望の治療的な効果を引き出す程のアルゾキシフェン、又はその塩若しくは溶媒和物の量を意味する。OAを治療するための有効量とは、OAの徴候及び症状を遅らせるか又は好転させる量である。アルゾキシフェンの有効量とは、それを必要とする患者のOAの構造的な進行及び/又は症状を阻害又は予防することができる量である。更に、本願明細書において、「有効量」とは、アルゾキシフェン、又はその塩若しくは溶媒和物の量であり、それを必要とする患者の骨粗鬆症を治療、骨無機質密度を維持、又は乳癌の危険度を減らすことができる量である。
本願明細書において用語「連続的」又は連続的な計画とは、所望の治療効果が得られるまで投与計画が繰り返されることを意味する。連続的な計画又は連続的投与計画は、周期的又は断続的な投与とは区別される。
用語「毎日より少ない投与」とは、投与の頻度が1日1回より少ない少なくとも一つの期間を含む、意図的な投与計画を意味する。例えば、毎日より少ない投与は、1日おきでも、又はアルゾキシフェンを投与しない1日以上の間隔を少なくとも一つ含んでもよい。本願明細書において、投与のない間隔又は日を含む投与計画の場合、アルゾキシフェンの投与が先行しなければならず、アルゾキシフェン投与のないこの間隔又は日は、一旦初回投与が行われた後に行われなければならない。「毎日より少ない投与」の用語は、例えばアルゾキシフェンの5日の投与及び2日の不投与、3日の投与及び3日の不投与、3日の不投与及び1日の投与、2日の不投与及び1日の投与、4日の不投与及び1日の投与等によるあらゆる投与計画を含むことを意味する。これは、1日当たりの平均投与回数には無関係である。例えば、1日2回の投与を1日おきに又は3日ごとに行うことは、各々毎日の投与より少ないものとする。本発明において、投与日又はアルゾキシフェンの投与日は、その日に1回、2回又はいかなる回数の服用をも含む。本発明において、用語「毎日より少ない投与」とは、少なくともアルゾキシフェンが各1週間に1回又は連続する各10日間に1回投与されることを意味する。すなわち、用語「毎日より少ない投与」では、少なくとも毎月2回、アルゾキシフェンが投与されるものと解される。
用語「溶媒和物」とは、例えば式(I)のような溶質の一つ以上の分子を、溶媒の一つ以上の分子と共に含む集合体のことを指す。適切な溶媒分子は、製薬技術で一般的に用いられる、患者にとって無害なもの(例えば水及びエタノール)として公知なものである。アルゾキシフェンの溶媒和物の形での調製は、従来技術において記載されている。
アルゾキシフェンの遊離塩基の形態が本発明の製剤及び方法で使用し得るが、好ましくは、化合物は薬学的な塩の形態である。すなわち、「薬学的に許容される塩」の用語は、投与される用量において実質的に毒性でなく、製薬分野における文献にて公知の、式(I)の酸性付加塩を指す。例えばBerge,S.Mら、J.Pharm.Sci.,66(1)(1977)を参照のこと。アルゾキシフェンの薬学的に許容される塩類は、「474特許」に記載されている。
本発明において、用語「骨吸収の抑制」とは、破骨細胞の形成又は活性の直接的又は間接的な変更によって、骨吸収を治療又は予防することを意味する。骨吸収の抑制は、骨損失(特にミネラル相及び/又は有機マトリックス相のいずれかからの段階的な既存骨の除去の抑制)の治療又は予防を指す。本願明細書において、用語「骨密度の維持」とは、それを必要とする患者における、骨密度の維持、増加、及び/又は骨密度の損失速度の減少を意味する。骨密度は、公知技術の方法を使用して測定されうる。例えば、骨密度は、DXAスクリーニングを使用して前後の腰椎及び大腿骨及び/又は腰骨のミネラル密度の測定値を用いて評価することができる。
本発明において、用語「異常な骨吸収」とは、局所的又は骨全体において、骨形成を上回る程度の骨吸収を意味する。
投与される医薬は、患者の身体的な特徴、患者の症状の重症度及び医薬の投与に使用する手段によって変化させてもよい。特定の患者への個別的な投与は、通常主治の医師の判断によって設定される。
アルゾキシフェンは、OAの治療のため毎日投与されうる。アルゾキシフェンの1日当たりの典型的な用量は、約1mg〜約200mg/日の、非毒性投与レベルを含む。好適な1日当たり用量は、通常約1mg〜約50mg/日である。OA治療のための好適な1日当たり用量は、通常約5mg〜約20mg/日である。10mg/日の用量は、一部のOA患者に好適であることもある。この投与は、単回投与又は必要に応じて1日に2又は3回に分けて行うことができる。
本発明は更に、連続投与計画を提供し、それにより、週1回(以下「週1回投与」)又は週2回(以下「週2回投与」)の間隔による投与に従い、アルゾキシフェンの投与単位が規則正しく投与される。
用語「週1回投与」とは、アルゾキシフェンの投与単位が週1回(すなわち7日の期間の間の1回)、好ましくは各週の同じ曜日に1回投与されることを意味する。週1回投与の計画において、投与単位は、通常7日ごとに投与される。週1回投与の非限定的な例は、毎週日曜日にアルゾキシフェンの投与単位の投与を伴う。投与単位を毎日投与しないことは好ましいが、週1回投与には、2日連続する投与単位が2つの異なる週にまたがって投与されることも含めることができる。本発明における用語「週1回投与」は、3日〜14日ごとに定期的に投与単位を投与することを含むと解される。
週1回投与は、OAの治療のためにアルゾキシフェンを投与すること、及び/又はアルゾキシフェンの投与により改善できる他の症状の治療のために役立ちうる。例えば、週1回投与はまた、「474特許」に記載されている症状の治療に役立ちうる。週1回投与の計画は、骨粗鬆症又はOAの治療に用いられるのが好ましい。
用語「週2回投与」とは、アルゾキシフェンの投与単位が週2回(すなわち7日の期間に2回)、好ましくは毎週同じ曜日で投与されることを意味する。週2回投与において、投与単位は、通常約4日ごとに投与される。週2回投与の非限定的な例では、毎週日曜日及び木曜日に、アルゾキシフェンの投与単位の投与を伴う。投与単位を毎日投与しないことは好ましいが、週2回投与には、2日連続する投与単位が2つの異なる週にまたがって投与されることを含めてもよい。本発明における用語「週2回投与」は、2日〜5日ごとに定期的に投与単位を投与することを含むと解される。
週2回投与は、OAの治療のためにアルゾキシフェンを投与すること、及び/又はアルゾキシフェンの投与により改善できる他の症状の治療のために役立ちうる。例えば、週2回投与はまた、「474特許」に記載されている症状の治療に役立ちうる。週2回投与の計画は、骨粗鬆症又はOAの治療に用いられるのが好ましい。
投与単位中5〜500mgのアルゾキシフェンを含むことが好ましい。週2回投与又は週1回投与においては、投与単位における形態は約200〜約350mgを含むことが特に好ましい。投与単位中約275〜約300mgを含むことが好ましい。
本発明の方法及び投与計画は、骨吸収の阻害、並びにそれを必要とする患者の異常な骨吸収の治療及び/又は予防に有用である。アルゾキシフェンによる動物実験がそれを支持するが、分子の半減期は毎日の投与と一致する。出願人は、驚くことにヒト患者のアルゾキシフェンの半減期が1日より長いことを見出した。
アルゾキシフェンの毎日より少ない投与単位及び投与計画は、前に予想される最適投薬量より大きい安全な許容投薬量を投与するように設計されており、その一方で、効果的な臨床効果を特定の時間間隔において提供する。ヒト患者は、最初により大きな臨床的な暴露を受けることができる。しかしながら、アルゾキシフェンは患者の体から除去されるため、その臨床効果は、薬学的に許容される安全な側面と共に通常持続する。毎日より少ない投与計画は、副作用の可能性を最小化する臨床効果を提供し、一方でアルゾキシフェン投与によるその臨床効果を維持することができる。
毎日より少ない投与計画を使用してアルゾキシフェンを投与された患者は、治療効果やアルゾキシフェンへの生理的な暴露をモニターされ、薬物安全性プロファイルのシグナルを観察される。
更なる実施態様において、本発明は、本発明の投与計画を簡便かつ効果的に行うためのキットに関する。そのキットは、特に固形(例えば錠剤又はカプセル)による経口投与に適している。そのキットは、好ましくは多くの投与単位を含む。そのキットは、それらの意図された使用の順序に従い配置される医薬を有するカードを含んでもよい。そのキットの一例は、「ブリスターパック」である。ブリスターパックは、包装産業で公知であり、医薬の投与単位の形態を包装するために広く使用されている。必要に応じてメモリーエイドを使用することもでき、例えば数、文字又は他のマーキングをカレンダーへ書き込む形態で、治療計画における投与予定日が示された日にサインしてもよい。あるいは、アルゾキシフェン投与と類似又は異なる形においてプラセボ又は栄養補助食品を含めることにより、投薬が毎日行われるキットを提供することもできる。
更に以下の実施例において、本発明の範囲内の実施態様を記載し、例示する。その多くの変法が本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく可能であるため、実施例は単なる説明を目的として挙げられているに過ぎず、本発明を限定するものとは解釈されない。
バイオマーカーは、疾患の進行のリスクを評価すること、疾患の診断法を決めること、疾患の侵攻を予測又はモニターすること、及び/又は治療的介入への反応を評価することに役立ちうる。変形性関節症(本願明細書「OA」)においては、バイオマーカーはこれまでOAをOA陰性と区別する能力に乏しかったが、それは主に健常人及びOA罹患患者に共通して、バイオマーカーの発現が顕著に変わりやすかったのが主な理由である。若干のバイオマーカーはX線撮影による裂隙の狭少化の進行を予測しうることが示されているが、それは軟骨損失及び疾患進行の代理のアウトカムと考えられるX線撮影で評価された軟骨損失の進行との相互関係は、ヒアルロン酸(HA)、軟骨オリゴマーマトリックスタンパク質(COMP)、タイプIIコラーゲン(CTXII)のクロスリンクしたC末端クロスリンクテロペプチド、及びタイプIIAプロコラーゲン(PIIANP)のN末端ペプチドにおいて示されている。若干のバイオマーカー又はバイオマーカーの組合せにおいて、ベースライン値は以降の疾患進行と相関するが、それ以外にも、バイオマーカーの発現の時間変化はX線撮影結果との良好な相互関係を示す。個人間の変動は、例えば疾患進行を変化させることを目的とする治療試験のための患者を選ぶために、特定の患者又は患者の評価及び予測にこれらのバイオマーカーを使用することを妨げる。新規なバイオマーカー解析(例えばCTXII及びPIIANP)及び解析(例えばCTXII:PIIANP比率)の組合せにより変動性を最小化することができ、バイオマーカーのOA進行の予知マーカーとしての能力を強化することができる。これらのバイオマーカーは早期の臨床試験にとって魅力的なツールであるが、それは関節軟骨(OA治療を行う推定の疾患の「標的組織」)の変化を反映すると考えられるからである。これらの変化は、関節軟骨退化の「最終共通路」の一部であると考えられる。従って、これらのバイオマーカーは、関節軟骨退化に関して表面的、内容的、標準的及び実質的有効性を有すると考えられる。更に、これらのバイオマーカーは、関節腔洗浄又は組織生検よりも介入の少ない尿及び血液標本の採集により、簡便にかつ反復して評価することができ、また相当の(およそ3月)期間にわたる介入に応答することにより、それらはOAの構造修正効果の解析に適すると考えられる。それと比較し、イメージング技術による関節軟骨退化の評価では、電離放射線(特別に配置されたX線像)照射ではそれに続くおよそ2年間のフォローアップ期間が必要であり、又は高価で改善の余地のある磁気共鳴映像法(MRI)では最短でおよそ6月のフォローアップ期間が必要である。
モルモットの自然変形性関節症研究
ハートリーアルビノモルモットは自発性の軟骨退化を発症するため、それらは変形性関節症(OA)を解析するための簡便かつ小型の動物モデルとして使用されており、人間における自発性のOAと生理的に同等性があることが知られている。モルモットにおいて観察される疾患関連の形態変化は、ヒトOA患者の関節の組織病理変化と類似している。ハートリーモルモット及び人間のOAに関する他の重要な類似点はまた公知である。Huebner、「Collagenase 1 and Collagenase 3 Expression in a Guinea Pig Model of Osteoarthritis,41 Arthritis Rheum.877−890 no.5(May 1998)」を参照のこと。ハートリーモルモットの自然発生的なモデルは、OAへのアルゾキシフェンの効果の試験に有用である。
ハートリーアルビノモルモットは自発性の軟骨退化を発症するため、それらは変形性関節症(OA)を解析するための簡便かつ小型の動物モデルとして使用されており、人間における自発性のOAと生理的に同等性があることが知られている。モルモットにおいて観察される疾患関連の形態変化は、ヒトOA患者の関節の組織病理変化と類似している。ハートリーモルモット及び人間のOAに関する他の重要な類似点はまた公知である。Huebner、「Collagenase 1 and Collagenase 3 Expression in a Guinea Pig Model of Osteoarthritis,41 Arthritis Rheum.877−890 no.5(May 1998)」を参照のこと。ハートリーモルモットの自然発生的なモデルは、OAへのアルゾキシフェンの効果の試験に有用である。
ハートリー系統のモルモット(生後3ヵ月のオス)を試験に用いる。(一つの試験において、図8によって示されるように、5.5ヵ月のオスを用いた)。ハートリーアルビノモルモットは、食餌(Ca 1.1%、P 0.6%、ビタミンD 3400IU/kg)及び水を好きなだけ提供される。モルモットは、約2〜4ヵ月の間の0.03、0.1、0.3及び/又は0.5mg/kg/dでアルゾキシフェンを皮下投与される。試験は、ベースライン(一般に10匹のモルモットを含む)を除き、治療群につき一般に15匹のモルモットを含む。尿及び血清は、バイオマーカー評価のため0、2、4、6、12及び16週目に採取する。右の膝関節は組織解析のために、また左の膝関節は表層変形性関節症の採点のために採取される。
モルモットのモデルから得られるデータは、アルゾキシフェンがOAの進行を予防又は減速させる正の影響を及ぼすことを指示する。定量的画像解析によってOA病変域に観察される効果を、図3のグラフに示す。膝関節の病変ゾーンを、図1に示す。変形性関節症変化は、パラフィン切片上における組織学的な定量的解析により更に評価される。関節損傷の重度は、軟骨細胞病変及びプロテオグリカンの損失の深さを、重症度を0〜5点の評価で、各々の軟骨面について第3位のものについて評価する(Animla molde of osteoarthritis,A.M.Bendele(J Musculoskel Neuron Interact 2001:1:363−376))。また、サイズを計測して骨増殖体発現を評価した。
一つの試験において、アルゾキシフェンの0.5mg/kg/dの服用は、OA表面及び骨増殖体の発現に基づいてOA進行に統計な影響が見られなかった(図8に示す)。モルモットにおけるアルゾキシフェンの低用量試験により得られた結果は、図4から7で示すように、アルゾキシフェンがOA表面積及び骨増殖体発現を減らすことによってOAの進行を予防又は遅延させることに有利な影響を及ぼすことを示唆する。
卵巣摘出ラット(防止モデル)におけるアルゾキシフェンの断続的な投与解析
5週〜6ヵ月のラットを用い、卵巣摘出の1週後に、いくつかの異なる投与間隔にてアルゾキシフェンを投与する。
5週〜6ヵ月のラットを用い、卵巣摘出の1週後に、いくつかの異なる投与間隔にてアルゾキシフェンを投与する。
生存形態:
合計約78匹のメスのスピローグ−ドーリーラット(ハーラン スピローグドーリー社)を、この試験計画に使用する。ラットのうち72匹は6ヵ月の年齢で卵巣摘出され(Ovx)、6匹のラットは偽摘出され、コントロールとして使用する。ラットを、22℃、12時間の明/暗の周期で維持し、食餌(0.5%のCa及び0.4%のPを含むTD89222、Teklad、マディソン、WI)及び水を好きなだけ与えた。偽Ovxコントロールに、20%のヒドロキシプロピル−β−シクロデクストリン(アルドリッチChemical Co)の賦形剤を経口投与する。アルゾキシフェン(1mg/kg)治療ラットは毎日、1日おき(QOD)、3日ごと(Q3D)、毎週月曜日(QW)及び月曜日に及び金曜日(M/F)の週2回で投与される(図示のとおり)。各々の群は6匹の動物/群を含み、治療期間は約5週である。
合計約78匹のメスのスピローグ−ドーリーラット(ハーラン スピローグドーリー社)を、この試験計画に使用する。ラットのうち72匹は6ヵ月の年齢で卵巣摘出され(Ovx)、6匹のラットは偽摘出され、コントロールとして使用する。ラットを、22℃、12時間の明/暗の周期で維持し、食餌(0.5%のCa及び0.4%のPを含むTD89222、Teklad、マディソン、WI)及び水を好きなだけ与えた。偽Ovxコントロールに、20%のヒドロキシプロピル−β−シクロデクストリン(アルドリッチChemical Co)の賦形剤を経口投与する。アルゾキシフェン(1mg/kg)治療ラットは毎日、1日おき(QOD)、3日ごと(Q3D)、毎週月曜日(QW)及び月曜日に及び金曜日(M/F)の週2回で投与される(図示のとおり)。各々の群は6匹の動物/群を含み、治療期間は約5週である。
解析:
完全な大腿骨を摘出し、軟かいティッシュで清掃し、4℃で50%のエタノール/生理食塩水中に保存する。大腿骨を、QCT構台(Research M、 Stratec)の中心に合わせる。標本の冠状スカウトのスキャンは最初に二次元(2D)で行い、更に大腿骨を骨密度(BMD、mg/cc)、骨ミネラル含有量(BMC、mg)及び断面積(mm2)を測定するためにスキャンする。
完全な大腿骨を摘出し、軟かいティッシュで清掃し、4℃で50%のエタノール/生理食塩水中に保存する。大腿骨を、QCT構台(Research M、 Stratec)の中心に合わせる。標本の冠状スカウトのスキャンは最初に二次元(2D)で行い、更に大腿骨を骨密度(BMD、mg/cc)、骨ミネラル含有量(BMC、mg)及び断面積(mm2)を測定するためにスキャンする。
本願明細書において、この実験プロトコルを使用している一つの試験結果を図9に示す。QCTによる遠位大腿骨骨幹端の解析は、偽摘出(P<0.05、Fishers PLSD)と比較し、OvxにおいてBMDの顕著な減少を示した。骨のこの損失は、アルゾキシフェンの毎日、QOD、Q3D及び(M/F)処置によって予防された。QWにおけるBMDがOvx及び偽摘出の中間で、かつ偽摘出未満だったため、週1回のアルゾキシフェンは部分的に有効なだけであった。にもかかわらず、骨のターンオーバー速度、代謝及び薬物動態プロファイル(T1/2)が成人のヒトと比較して成体ラットにおいて2倍以上であることから、これらの試験結果は、アルゾキシフェンが、毎週又は1日1回以下(1週間に1回又はそれ以上)の経口的な投与計画により、成人のヒトの閉経後骨粗鬆症を治療するために有効であることを示唆する。
臨床試験の概要
フェーズ2、複数施設、無作為二重盲検による、プラセボ及びラロキシフェンをコントロールとするアルゾキシフェンの試験を、骨減少症(腰椎及び/又は大腿骨頚部の骨密度(BMD)のt−スコアが>−2.5及び<=−1と診断)を患う219人の閉経後の女性を対象に行った。試験では、骨代謝の生化学的マーカー、心血管疾患危険マーカー及び全体的な安全性に関する、ラロキシフェンHCl(60mg/日)及びプラセボと比較したアルゾキシフェンの効果を評価した。
フェーズ2、複数施設、無作為二重盲検による、プラセボ及びラロキシフェンをコントロールとするアルゾキシフェンの試験を、骨減少症(腰椎及び/又は大腿骨頚部の骨密度(BMD)のt−スコアが>−2.5及び<=−1と診断)を患う219人の閉経後の女性を対象に行った。試験では、骨代謝の生化学的マーカー、心血管疾患危険マーカー及び全体的な安全性に関する、ラロキシフェンHCl(60mg/日)及びプラセボと比較したアルゾキシフェンの効果を評価した。
OAバイオマーカーは骨減少症試験における一連のサンプルについて評価された。それは、OAの証拠のための患者の選抜を行わないにもかかわらず、COMP及び人間の軟骨グリコプロテイン39(別名YKL−40)のプラセボ及びアルゾキシフェン間の、適度であるが顕著なバイオマーカーとしての差異を示した。尿標本において解析が有効であったため、CTXIIの評価は行わず、またそれは入手できなかった。
OAに関する臨床試験
6ヵ月の二重盲検プラセボ対照のフェーズIaのプルーフオブコンセプト試験が、第一にOA進行と相関すると考えられるバイオマーカー上のアルゾキシフェンの2つの服用の効果を評価するため、第二にOAを伴う構造変化を示すためのMRI技術の最高技術を評価するために設計される。患者は、臨床特徴から、構造進行の高い確率があると予想される膝OAをもつ閉経後の女性である。兆候及び症状データを収集し、処置、バイオマーカー及び画像解析との相互関係を解析した。
6ヵ月の二重盲検プラセボ対照のフェーズIaのプルーフオブコンセプト試験が、第一にOA進行と相関すると考えられるバイオマーカー上のアルゾキシフェンの2つの服用の効果を評価するため、第二にOAを伴う構造変化を示すためのMRI技術の最高技術を評価するために設計される。患者は、臨床特徴から、構造進行の高い確率があると予想される膝OAをもつ閉経後の女性である。兆候及び症状データを収集し、処置、バイオマーカー及び画像解析との相互関係を解析した。
バイオマーカー
CTXII
CTXIIは、この研究のための主要な結果インしとして選択された。このバイオマーカーはII型コラーゲンの回転率を示し、それはヒアリン軟骨(可動結合関節、鼻/耳/気管軟骨)及び椎間盤にその体内中での分散が制限される。OA患者の横断面において、CTXIIは、OA患者の軟骨損失の程度と相関し、またOA患者とコントロール(後者は同様にHA、COMP及びクロスリンクのI型コラーゲンのC末端テロペプチド(CTXI))(Garnero Pら、Ann Rheum Dis 2001;60:619−626)との違いを示した。Rotterdamらの観察記録を考察すると、(Reijman Mら、Arthritis Rheum 2003;48: S683)CTXIIのベースラインの増加は、急速な股関節空隙の損失(Garnero Pら、Ann Rheum Dis 2003、62、939−943)に対する予測として機能し、また腰及び膝関節裂隙の狭小(本願明細書において「JSN」)と相関している。腰OAに対するディアセルフェンによる3年にわたる試験において、CTXII及びHAはJSNにおける独立した予測因子であった(Mazieresら、Arthritis Rheum 2003;48:S683)。興味深いことには、この後者の研究において、CTXIIも痛み及び機能障害と相関していた(Garnero Pその他、Arthritis Rheum 2003;48:S291)。硫酸グルコサミンの3年にわたる試験に参加している患者の中で、一群において通常のコントロール(試験群のおよそ30%)の平均よりも標準偏差が1以上のベースラインの増加を示した。この一群において、最初の1年にわたるCTXIIの低下は、3年にわたるJSNの減少と相関していた(Christgau Sら、Clin Exp Rheumatol 2004;22:36−42)。JSNを評価された治療効果の傾向は、より小さいベースラインCTXII値を有する患者及び試験群の全患者と同じ傾向を示したが、その相違は小規模であった。
CTXII
CTXIIは、この研究のための主要な結果インしとして選択された。このバイオマーカーはII型コラーゲンの回転率を示し、それはヒアリン軟骨(可動結合関節、鼻/耳/気管軟骨)及び椎間盤にその体内中での分散が制限される。OA患者の横断面において、CTXIIは、OA患者の軟骨損失の程度と相関し、またOA患者とコントロール(後者は同様にHA、COMP及びクロスリンクのI型コラーゲンのC末端テロペプチド(CTXI))(Garnero Pら、Ann Rheum Dis 2001;60:619−626)との違いを示した。Rotterdamらの観察記録を考察すると、(Reijman Mら、Arthritis Rheum 2003;48: S683)CTXIIのベースラインの増加は、急速な股関節空隙の損失(Garnero Pら、Ann Rheum Dis 2003、62、939−943)に対する予測として機能し、また腰及び膝関節裂隙の狭小(本願明細書において「JSN」)と相関している。腰OAに対するディアセルフェンによる3年にわたる試験において、CTXII及びHAはJSNにおける独立した予測因子であった(Mazieresら、Arthritis Rheum 2003;48:S683)。興味深いことには、この後者の研究において、CTXIIも痛み及び機能障害と相関していた(Garnero Pその他、Arthritis Rheum 2003;48:S291)。硫酸グルコサミンの3年にわたる試験に参加している患者の中で、一群において通常のコントロール(試験群のおよそ30%)の平均よりも標準偏差が1以上のベースラインの増加を示した。この一群において、最初の1年にわたるCTXIIの低下は、3年にわたるJSNの減少と相関していた(Christgau Sら、Clin Exp Rheumatol 2004;22:36−42)。JSNを評価された治療効果の傾向は、より小さいベースラインCTXII値を有する患者及び試験群の全患者と同じ傾向を示したが、その相違は小規模であった。
PIIANP
タイプIIコラーゲン合成の脱共役及び分解は、CTXII(「ターンオーバー」又は「分解」マーカー)に対するPIIANP(推定された「合成」マーカー)の比率が、1年の追跡調査(X線撮影及び関節鏡検査によって評価される)における膝軟骨の損失の進行を、他のマーカー単独(Garnero Pその他、Arthritis Rheum 2002;46:2613−2624)よりも強く予示するという発見に基づき提唱された。同様に、両方のバイオマーカーが1を超えるSDによる異常を示す場合(PIIANP>1のSDは平均以下、CTXIIの>1のSDは平均以上)、予知としての能力が他のバイオマーカー単独より大きい。重要なことに、31患者中13患者の「真の陽性」率(42%)であるにも関わらず、16人の患者のうちの13患者(81%)で見られた高いCTXIIは関節鏡検的に評価された進行により識別され、また、67%の「真の陽性」率であるにも関わらず、PIIANP及びCTXIIの組合せによると10患者(63%)において進行を識別した。次の解析は免疫反応性PIIANPが80及び100kDaのバンド(ルソーJCその他、Osteoarthritis Cart 2004;12:440−447)として滑液流体及び血清に存在することを示し、それが滑液から血清への輸送の間、顕著に分解されないことを示唆した。これらの部分の正確な分子構造はまだ公知でなく、血清及び滑液流体中の相対濃度は報告されていない。
タイプIIコラーゲン合成の脱共役及び分解は、CTXII(「ターンオーバー」又は「分解」マーカー)に対するPIIANP(推定された「合成」マーカー)の比率が、1年の追跡調査(X線撮影及び関節鏡検査によって評価される)における膝軟骨の損失の進行を、他のマーカー単独(Garnero Pその他、Arthritis Rheum 2002;46:2613−2624)よりも強く予示するという発見に基づき提唱された。同様に、両方のバイオマーカーが1を超えるSDによる異常を示す場合(PIIANP>1のSDは平均以下、CTXIIの>1のSDは平均以上)、予知としての能力が他のバイオマーカー単独より大きい。重要なことに、31患者中13患者の「真の陽性」率(42%)であるにも関わらず、16人の患者のうちの13患者(81%)で見られた高いCTXIIは関節鏡検的に評価された進行により識別され、また、67%の「真の陽性」率であるにも関わらず、PIIANP及びCTXIIの組合せによると10患者(63%)において進行を識別した。次の解析は免疫反応性PIIANPが80及び100kDaのバンド(ルソーJCその他、Osteoarthritis Cart 2004;12:440−447)として滑液流体及び血清に存在することを示し、それが滑液から血清への輸送の間、顕著に分解されないことを示唆した。これらの部分の正確な分子構造はまだ公知でなく、血清及び滑液流体中の相対濃度は報告されていない。
COMP
COMPは他の組織よりも関節軟骨において高濃度で存在するが、それはまた、関節滑膜において合成され、多くの報告により関節滑膜炎(Vilim vら、Osteoarthritis Cart 2001;9:612−618)の兆候であると現在は考えられている。その血清濃度のベースラインは、次のX線撮影で評価された軟骨損失(Sharif Mら、Arthritis Rheum 1995;38:760−767)を予示し、時間平均におけるCOMPは進行を明確に予示する(Sharif Mら、Arthritis Rheum 2003;48:S291、Vilim Vら、Osteoarthritis Cart 2002;10:707−713)。更にまた、COMPの上昇は、膝OAよりも初期の腰の兆候及び症状と相関すると考えられる(Gragomir ADら、Osteoarthritis Cart 2002;10:687−691)。血清COMPは年齢、性、BMI、体重増加(Loeser RFら、Arthritis Rheum 2003;48:S698)、及び活動レベル(Andersson Mら、Arthritis Rheum 2003;48:S292)に影響を受ける。健常及びOA間の、及びOA進行及び非進行の間の広い変動性のため、COMPの判別力は、CTXIIより少ない(Garnero Pら、Ann Rheum Dis 2001;60:619−626)。
COMPは他の組織よりも関節軟骨において高濃度で存在するが、それはまた、関節滑膜において合成され、多くの報告により関節滑膜炎(Vilim vら、Osteoarthritis Cart 2001;9:612−618)の兆候であると現在は考えられている。その血清濃度のベースラインは、次のX線撮影で評価された軟骨損失(Sharif Mら、Arthritis Rheum 1995;38:760−767)を予示し、時間平均におけるCOMPは進行を明確に予示する(Sharif Mら、Arthritis Rheum 2003;48:S291、Vilim Vら、Osteoarthritis Cart 2002;10:707−713)。更にまた、COMPの上昇は、膝OAよりも初期の腰の兆候及び症状と相関すると考えられる(Gragomir ADら、Osteoarthritis Cart 2002;10:687−691)。血清COMPは年齢、性、BMI、体重増加(Loeser RFら、Arthritis Rheum 2003;48:S698)、及び活動レベル(Andersson Mら、Arthritis Rheum 2003;48:S292)に影響を受ける。健常及びOA間の、及びOA進行及び非進行の間の広い変動性のため、COMPの判別力は、CTXIIより少ない(Garnero Pら、Ann Rheum Dis 2001;60:619−626)。
HA
HAは合成され、多くの組織に分布するが、軟骨及び滑液流体において最も高い濃度で検出される。それは、炎症時に短い断片に分解し、リンパ管を経て関節から排出され、肝臓によって体循環から除去される。HAの滑液流体及び血清集中間の相互関係は知られていない(Salisbury C、Sharif M、Ann Rheum Dis 1997;56:558−561)。HAは、関節滑膜炎(Manicourt DHら、J Rheumatol 1995;22:262−269)又は軟骨の損害若しくは修復(Otterness IGその他、Osteoarthritis Cart 2000;8:180−185)を反映するものであると様々に考察される。健常人及びOA間、またOAの進行及び非進行間での血清HAの変動性のため、HAの判別力はCTXII(Garnero Pら、Ann Rheum Dis 2001;60:619−626)より小さい。それにもかかわらず、HAベースラインは、X線撮影により評価(Sharma Lら、Arthritis Rheum 1998;41:1233−1240、Sharif Mら、Ann Rheum Dis 2000;59:71−74、Sharif Mら、Arthritis Rheum 1995;38:760−767)された、及び関節鏡検的に評価(Georges Cら、Arthritis Rheum 1997;40:590−591)されたOA進行を予測することを示している。しかしながら、硫酸グルコサミンについての「中心となる」3年間の研究において、ベースラインHAでなく、追跡調査の最初の1年にわたるHAの低下は、3年のX線撮影によるOA進行と相関した(Bruyere Oら、J Rheumatol 2003;30:1043−1050)。
HAは合成され、多くの組織に分布するが、軟骨及び滑液流体において最も高い濃度で検出される。それは、炎症時に短い断片に分解し、リンパ管を経て関節から排出され、肝臓によって体循環から除去される。HAの滑液流体及び血清集中間の相互関係は知られていない(Salisbury C、Sharif M、Ann Rheum Dis 1997;56:558−561)。HAは、関節滑膜炎(Manicourt DHら、J Rheumatol 1995;22:262−269)又は軟骨の損害若しくは修復(Otterness IGその他、Osteoarthritis Cart 2000;8:180−185)を反映するものであると様々に考察される。健常人及びOA間、またOAの進行及び非進行間での血清HAの変動性のため、HAの判別力はCTXII(Garnero Pら、Ann Rheum Dis 2001;60:619−626)より小さい。それにもかかわらず、HAベースラインは、X線撮影により評価(Sharma Lら、Arthritis Rheum 1998;41:1233−1240、Sharif Mら、Ann Rheum Dis 2000;59:71−74、Sharif Mら、Arthritis Rheum 1995;38:760−767)された、及び関節鏡検的に評価(Georges Cら、Arthritis Rheum 1997;40:590−591)されたOA進行を予測することを示している。しかしながら、硫酸グルコサミンについての「中心となる」3年間の研究において、ベースラインHAでなく、追跡調査の最初の1年にわたるHAの低下は、3年のX線撮影によるOA進行と相関した(Bruyere Oら、J Rheumatol 2003;30:1043−1050)。
CTXI
OA疾患プロセスが、特に下位軟骨の領域において、骨性肥大(骨増殖体)及び硬化症によって特徴づけられ、またこの骨のリモデリングは疾患進行において潜在的に含まれるため、この臨床試験はI型コラーゲン(CTXI)のターンオーバーのマーカーを対象とするものである。CTXIレベルは、OA患者において様々に増加(Bettica Pその他、Arthritis Rheum 2002;46:3178−3184)又は減少(Garnero Pその他、アンRheum Dis 2001;60:619−626)を示している。
OA疾患プロセスが、特に下位軟骨の領域において、骨性肥大(骨増殖体)及び硬化症によって特徴づけられ、またこの骨のリモデリングは疾患進行において潜在的に含まれるため、この臨床試験はI型コラーゲン(CTXI)のターンオーバーのマーカーを対象とするものである。CTXIレベルは、OA患者において様々に増加(Bettica Pその他、Arthritis Rheum 2002;46:3178−3184)又は減少(Garnero Pその他、アンRheum Dis 2001;60:619−626)を示している。
イメージング
X線撮影
骨間の距離(関節領域)のX線撮影イメージングは、現在OA進行における認められた代理指標であるが、それは変化に対する精度、再現性及び感度を欠き、関節軟骨面の限られた部分しか表さない。通常、JSNが荷重時における最良の評価法であると認められており、そこでは膝が半撓曲する位置にあり、またX線が中間の脛骨平坦部と平行に照射されている。多数のプロトコルが、これらの目的を達成するために提案されている。Lyon Schuss診断及びMTP技術の比較が(Buckland−Wright Jら、J Rheumatol 1999;26:2664−2674)、透視位置における半撓曲及び完全な拡張図(Buckland−Wright JCら、Ann Rheum Dis 1995;54:872−880)、及び透視位置及びLyon Schuss図(Conrozier TGRら、Arthritis Rheum 2003;48:S487)のように行われた。残念なことに、理論的には有利にもかかわらず、透視位置図は相当な放射線被曝、費用及び技術者の訓練が必要となり、また品質の保持が難しい(Mazzuca SAら、J Rheumatol 1999;26:1359−1365)。代替的な固定屈曲プロトコルが、非常に類似した再現性及び精度において透視位置図と比較された(Peterfy Cら、Skeletal Radiol 2003;32:128−132)。コンピューターを利用した画像解析は更なる測定誤差を最小化した(Duryea Jら、Osteoarthritis Cart 2003;11:102−110)。しかしながら、これらの進歩にもかかわらず、JSNの率の変化を示すために必要となる追跡調査期間は少なくとも一年であり(Buckland−Wright Jら、Arthritis Rheum 2003;48:S486)、違いを示すために必要となるサンプルのサイズは大きく、「典型的な」JSNの年率はおよそ0.1mmである。
X線撮影
骨間の距離(関節領域)のX線撮影イメージングは、現在OA進行における認められた代理指標であるが、それは変化に対する精度、再現性及び感度を欠き、関節軟骨面の限られた部分しか表さない。通常、JSNが荷重時における最良の評価法であると認められており、そこでは膝が半撓曲する位置にあり、またX線が中間の脛骨平坦部と平行に照射されている。多数のプロトコルが、これらの目的を達成するために提案されている。Lyon Schuss診断及びMTP技術の比較が(Buckland−Wright Jら、J Rheumatol 1999;26:2664−2674)、透視位置における半撓曲及び完全な拡張図(Buckland−Wright JCら、Ann Rheum Dis 1995;54:872−880)、及び透視位置及びLyon Schuss図(Conrozier TGRら、Arthritis Rheum 2003;48:S487)のように行われた。残念なことに、理論的には有利にもかかわらず、透視位置図は相当な放射線被曝、費用及び技術者の訓練が必要となり、また品質の保持が難しい(Mazzuca SAら、J Rheumatol 1999;26:1359−1365)。代替的な固定屈曲プロトコルが、非常に類似した再現性及び精度において透視位置図と比較された(Peterfy Cら、Skeletal Radiol 2003;32:128−132)。コンピューターを利用した画像解析は更なる測定誤差を最小化した(Duryea Jら、Osteoarthritis Cart 2003;11:102−110)。しかしながら、これらの進歩にもかかわらず、JSNの率の変化を示すために必要となる追跡調査期間は少なくとも一年であり(Buckland−Wright Jら、Arthritis Rheum 2003;48:S486)、違いを示すために必要となるサンプルのサイズは大きく、「典型的な」JSNの年率はおよそ0.1mmである。
磁気共鳴映像法(MRI)
MRIはOAの関節における変化により顕著に影響される(Jones Gら、Osteoarthritis Cart 2004;12:169−174、Dashti Mら、Scand J Rheumatol 2004;33:87−93)が、特異的な測定及び測定技術としては同意が得られていない。大部分の現在のMRI技術は1.5個のテスラ磁石、脂肪を抑制されたイメージング配列を利用するものであり、三次元において全ての関節を評価し、軟骨の厚さ及び量の測定変動性が<3%である。通常人において、利き足は、非利き足より軟骨量がおよそ5%多く、また軟骨厚がおよそ4%大きい(Eckstein Fら、Osteoarthritis Cart 2002;10:914−921)。男性は女性より顕著に大きな軟骨ボリュームを有し、それは体重及び骨サイズによって部分的に調停されるだけである(Ding Cら、Rheumatology 2003;42:1317−1323)。性差は、50歳以上で更に大きくなる。健常な閉経後の女性は、ホルモン補充療法の停止の後、2.4%/年の率で、脛骨軟骨量の減少を呈する(Wluka AEら、Ann Rheum Dis 2004;63:444−449)。相互関係はX線撮影JSN及び軟骨量測定の間で(Cicuttini FMら、Ann Rheum Dis 2001;60:977−980)、及び脛骨及び大腿骨上の軟骨量の間で示された。それらは、脛骨軟骨量(大腿骨又は総膝軟骨量より測定が容易)がOA進行の程度を十分示しうることを示唆している(Cicuttini FMら、Arthritis Rheum 2004;50:94−97)。脛骨軟骨量の損失は、進行がOAの初期の間にほぼ線形であるという証拠により、膝OA患者においておよそ5%/年の率で進行することを示している(Wluka AEら、Arthritis Rheum 2002;46:2065−2072)。小さい測定誤差の関係で、一群当たり50人の患者により、群間の横断的な軟骨量の相違(10%)が十分示されなければならない(Jones Gら、Osteoarthritis Cart 2004、12:169−174)。6ヵ月間の試験において、80%の検出力によって進行率の50%減少を検出するために1アーム当たり62人の患者が必要であると考えられ、進行の平均率が4〜5%/年及びおよそ4%の測定標準偏差に相当すると予想される(私文書、Charles Peterfy MD博士、Synarc)。急速な進行を示す患者(例えば「骨髄浮腫」(BME)又は半月板断裂(下記参照)によりおよそ5%の標準偏差にて7+%/年の率で軟骨量が減少している患者)を評価したが、その後試験群の規模は54人の患者/群に減少した。しかしながら、検出限界が軟骨量損失率において30%減少にまで下げられた場合、群の規模は100人を上回る。
MRIはOAの関節における変化により顕著に影響される(Jones Gら、Osteoarthritis Cart 2004;12:169−174、Dashti Mら、Scand J Rheumatol 2004;33:87−93)が、特異的な測定及び測定技術としては同意が得られていない。大部分の現在のMRI技術は1.5個のテスラ磁石、脂肪を抑制されたイメージング配列を利用するものであり、三次元において全ての関節を評価し、軟骨の厚さ及び量の測定変動性が<3%である。通常人において、利き足は、非利き足より軟骨量がおよそ5%多く、また軟骨厚がおよそ4%大きい(Eckstein Fら、Osteoarthritis Cart 2002;10:914−921)。男性は女性より顕著に大きな軟骨ボリュームを有し、それは体重及び骨サイズによって部分的に調停されるだけである(Ding Cら、Rheumatology 2003;42:1317−1323)。性差は、50歳以上で更に大きくなる。健常な閉経後の女性は、ホルモン補充療法の停止の後、2.4%/年の率で、脛骨軟骨量の減少を呈する(Wluka AEら、Ann Rheum Dis 2004;63:444−449)。相互関係はX線撮影JSN及び軟骨量測定の間で(Cicuttini FMら、Ann Rheum Dis 2001;60:977−980)、及び脛骨及び大腿骨上の軟骨量の間で示された。それらは、脛骨軟骨量(大腿骨又は総膝軟骨量より測定が容易)がOA進行の程度を十分示しうることを示唆している(Cicuttini FMら、Arthritis Rheum 2004;50:94−97)。脛骨軟骨量の損失は、進行がOAの初期の間にほぼ線形であるという証拠により、膝OA患者においておよそ5%/年の率で進行することを示している(Wluka AEら、Arthritis Rheum 2002;46:2065−2072)。小さい測定誤差の関係で、一群当たり50人の患者により、群間の横断的な軟骨量の相違(10%)が十分示されなければならない(Jones Gら、Osteoarthritis Cart 2004、12:169−174)。6ヵ月間の試験において、80%の検出力によって進行率の50%減少を検出するために1アーム当たり62人の患者が必要であると考えられ、進行の平均率が4〜5%/年及びおよそ4%の測定標準偏差に相当すると予想される(私文書、Charles Peterfy MD博士、Synarc)。急速な進行を示す患者(例えば「骨髄浮腫」(BME)又は半月板断裂(下記参照)によりおよそ5%の標準偏差にて7+%/年の率で軟骨量が減少している患者)を評価したが、その後試験群の規模は54人の患者/群に減少した。しかしながら、検出限界が軟骨量損失率において30%減少にまで下げられた場合、群の規模は100人を上回る。
完全膝関節形成における組織切片の、実際の解剖的な計測に対するMRI測定の検証が行われた(Graichen Hら、Arthritis Rheum 2004;50:811−816)。更に、0.2テスラのMRI及び軟骨病変の関節鏡に基づく採点方法の使用によっても、MRIは関節鏡検査及びX線撮影(Pessis Eら、Osteoarthritis Cart 2003;11:361−369)より変化に影響された。X線撮影上での進行によって示されたように、膝の急速なMRI進行は半月板断裂の存在によって予測される(Biswal Sら、Arthritis Rheum 2002;46:2884−2892)。BMEは、MRIにより特徴づけられ、X線像では明らかではないが、X線撮影による評価(Felson DTら、Ann Intern Med 2003;139:330−336)され、またMRIにより評価(Hunter DJら、Arthritis Rheum 2003;48:S428)された膝OAの進行と強力に関連するものである。BMEは、静的肢配列異常、及び膝の痛みと強く相関していた(Felson DTら、Ann Intern Med 2001;134:541−549)。近年、軟骨、骨増殖体、下位軟骨の骨、メニスカス、靭帯、滑液包、関節滑膜及び関節内遊離体を評価する統合採点システムが提案されている(Peterfy CGら、Osteoarthritis Cart 2004;12:177−190)。読者間のクラス内相互関係は、軟骨及び骨増殖体においては>0.90であったが、BME及び関節滑膜の採点については合意が得られなかった。軟骨の採点システムは、関与する軟骨面のパーセンテージ及び関与の度合いを考慮した上で、関節鏡の採点システムに由来し、また内部軟骨性のシグナル異常を含む。これは、軟骨量又は厚さのいずれかよりもむしろ「重症度」の評価を可能にする。将来課題となる技術革新は、3テスラのMRIを使用している脛骨大腿骨の内部軟骨性のT2シグナル異常を検出する能力である(私文書、Charles Peterfy MD博士、Synarc)。
MRIは膝荷重の状態では行われないが、それは軟骨量、おそらくは特に軟骨輪郭に一定の影響を及ぼすからである。変動性を最小化するために、MRI画像は、ほぼ同じ時刻及び曜日をそろえ、並びに肉体的な活動のレベルを一定に保ち(例えば立って歩く等の荷重と関連する軟骨内部の流体の再分布の差異を最小化するため)ながら取得するべきである。BMEは、また、肉体的な活動のレベルにより変化しうる。裂隙の幅が影響を受けることが考えられるが、X線撮影技術の感度では通常その影響を示すことは困難である。
予備証拠は、症状が膝OAにおけるMRIによる軟骨の所見(Raynauld J−Pら、Arthritis Rheum 2004;50:476−487、Wluka AEら、Ann Rheum Dis 2004;63:264−268)と相関しうることを示唆する。これらの相互関係が、Bruyere O ら、Scand J Rheumatol 2002;31:13−16、Lethbridge−Cejku mら、Arthritis Care Res 1995;8:182−188、McAlindon Tら、Ann Rheum Dis 1993;52:258−262、Ciccutini Fら、Osteoarthritis Cart 1996;4:143−147によって示された膝X線撮影より有力で、整合しているか否かを示す更なる研究が必要と考えられる。
バイオマーカーは、その「正常」範囲における、また患者間、アッセイ間での変動性を示し、OA及び関係する個別の関節に対する特異性を欠き、サンプル収集の条件や、その集団によっても影響を受ける。新規なバイオマーカー解析は、特に生化学/病態生理学的方法のマーカーの特異性の改良の点で、これらの欠点を改善することができる。
X線撮影イメージングは、OA構造の進行を診るための認められた代理のエンドポイントである。半撓曲する膝位置、調整された脚回転、光線角度及び拡大修正を含む操作技術に対する非常に注意深い厳守が、X線撮影測定精度のために必要不可欠であることは明らかである。MRIは進歩しつつあり、また非常により良好な精度及び再現性において軟骨量を測定しうる可能性を有する。更に、テクニックを利用した特異的な測定値に従い、MRIは同時に他の関節の組織(骨、関節包、靭帯及び滑液流体を含む)の変化を評価することができ、それは個々に又は全体として、介入の影響を示すことができる。
臨床試験
OAの処理及び/又は進行上のアルゾキシフェンの臨床効果を示す試験は、以下の通りである。試験は、膝OAであるとX線撮影で立証された閉経後の女性における、6ヵ月、多施設、フェーズIIa、無作為、二重盲検、プラセボ同時対照試験により行う。試験対象者は、閉経後2年以上の患者である。ほぼ75人の閉経後の女性を、この試験においてアルゾキシフェン5mg:アルゾキシフェン20mg:プラセボ=約1:1:1の比率で割り振りした。
OAの処理及び/又は進行上のアルゾキシフェンの臨床効果を示す試験は、以下の通りである。試験は、膝OAであるとX線撮影で立証された閉経後の女性における、6ヵ月、多施設、フェーズIIa、無作為、二重盲検、プラセボ同時対照試験により行う。試験対象者は、閉経後2年以上の患者である。ほぼ75人の閉経後の女性を、この試験においてアルゾキシフェン5mg:アルゾキシフェン20mg:プラセボ=約1:1:1の比率で割り振りした。
安全性試験及び立位時の両膝の半撓曲のX線撮影の選抜を行う。これらの試験の完了後、全ての適格基準を満たす患者にのみ、治療試験のために無作為化のために戻るよう依頼する。訪問2で、資格のある患者(X線撮影において重度に影響を受けている膝(指標膝)の、立位における膝のアラインメント(0〜5°内反 対 5〜10°内反)に従って階層化)を登録し、二重盲検治療フェーズの間、アルゾキシフェン5mg/日、アルゾキシフェン20mg/日又はプラセボを投与されるためにランダム化される。患者は、残りの試験期間の全体にわたって盲検による薬物治療を受け続ける。
治療フェーズ
患者は、治療フェーズの全体にわたって26週間の二重盲検試験による投薬を受ける。バイオマーカーは、ベースライン及び試験治療の26±2週後に評価される。指標膝のMRIは、ベースライン及び試験治療の26±2週後に評価される。バイオマーカー標本もまた、試験治療の3±1週後及び6±1週後に採集される。OAの兆候及び症状は各々の試験通院において評価される。
患者は、治療フェーズの全体にわたって26週間の二重盲検試験による投薬を受ける。バイオマーカーは、ベースライン及び試験治療の26±2週後に評価される。指標膝のMRIは、ベースライン及び試験治療の26±2週後に評価される。バイオマーカー標本もまた、試験治療の3±1週後及び6±1週後に採集される。OAの兆候及び症状は各々の試験通院において評価される。
試験対象者
試験患者は50〜70歳(境界を含む)の閉経後少なくとも2年の女性である。調査に参加する際、女性は膝の痛み及び膝OAのX線撮影証拠がなければならない。腰OAの臨床特徴を有する患者には、重症股関節裂隙損失のX線撮影証拠があってはならない。
試験患者は50〜70歳(境界を含む)の閉経後少なくとも2年の女性である。調査に参加する際、女性は膝の痛み及び膝OAのX線撮影証拠がなければならない。腰OAの臨床特徴を有する患者には、重症股関節裂隙損失のX線撮影証拠があってはならない。
臨床用途において、アルゾキシフェンの特異的な服用は、各々の場合における特定の状況により規定される。同様に、投与のルートは、各々の場合の詳細により規定される要因である。すなわち、投与の正確な服用及びルートは、主治医が決定するのが最良である。
Claims (48)
- 前記哺乳類がヒト患者である、請求項1記載の方法。
- 前記ヒト患者が女性である、請求項2記載の方法。
- 前記ヒト患者が男性である、請求項2記載の方法。
- 前記ヒト患者が、変形性関節症の治療を必要とすると臨床的に診断されている、請求項1から5のいずれか一項記載の方法。
- 前記哺乳類がウマ及びコンパニオンアニマルからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
- 前記式(I)の化合物がアルゾキシフェンである、請求項1から6のいずれか一項記載の方法。
- 前記化合物が薬学的に許容される塩である、請求項1から7のいずれか一項記載の方法。
- 前記塩が塩酸塩である、請求項8記載の方法。
- 前記化合物が溶媒和物である、請求項1から7のいずれか一項記載の方法。
- 前記治療が変形性関節症の兆候及び症状を軽減する、請求項1から10のいずれか一項記載の方法。
- 前記治療が変形性関節症の進行を減速させる、請求項1から11のいずれか一項記載の方法。
- 前記治療が変形性関節症の進行を好転させる、請求項1から11のいずれか一項記載の方法。
- 前記有効量が投与単位の形態として投与される、請求項1から13のいずれか一項記載の方法。
- 前記有効量が約1mg〜約50mg/日である、請求項1から14のいずれか一項記載の方法。
- 前記有効量が約250mg〜約300mgである、請求項1から14のいずれか一項記載の方法。
- 前記有効量が、1日1回及び1日1回以下からなる群から選択される投与計画を使用して投与される、請求項1から16のいずれか一項記載の方法。
- 前記投与計画が1日1回である、請求項17記載の方法。
- 前記投与計画が1日1回以下である、請求項18記載の方法。
- 前記投与計画が1週間に1回の投与である、請求項19記載の方法。
- 前記投与計画が1週間に2回の投与である、請求項19記載の方法。
- アルゾキシフェン又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の、患者の変形性関節症の治療用医薬の製造のための使用。
- 哺乳類の骨粗鬆症を治療する方法であって、アルゾキシフェン又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の薬学的有効量を、1週間に1回の投与及び1週間に2回の投与からなる群から選択される投与間隔を有する連続的計画に従って、投与単位として前記哺乳類に投与することを含む方法。
- 前記アルゾキシフェンの塩が塩酸塩である、請求項23記載の方法。
- 前記哺乳類がヒトである、請求項23又は24記載の方法。
- 前記投与単位が約20mg〜約300mgのアルゾキシフェンを含む、請求項23から25のいずれか一項記載の方法。
- 前記投与単位が約90mg〜約300mgのアルゾキシフェンを含む、請求項23から26のいずれか一項記載の方法。
- 前記投与単位が約275mgのアルゾキシフェンを含む請求項23から27のいずれか一項記載の方法。
- 前記投与計画が1週間に1回の投与である、請求項23から28のいずれか一項記載の方法。
- 前記投与計画が1週間に2回の投与である、請求項23から28のいずれか一項記載の方法。
- 哺乳類の乳癌リスクを低減する方法であって、アルゾキシフェン又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の薬学的有効量を、1週間に1回の投与及び1週間に2回の投与からなる群から選択される投与間隔を有する連続的計画に従って、投与単位として前記哺乳類に投与することを含む方法。
- 前記アルゾキシフェンの塩が塩酸塩である、請求項31記載の方法。
- 前記哺乳類がヒトである、請求項31又は32記載の方法。
- 前記投与単位が約20mg〜約300mgのアルゾキシフェンを含む、請求項31から33のいずれか一項記載の方法。
- 前記投与単位が約90mg〜約300mgのアルゾキシフェンを含む、請求項31から34のいずれか一項記載の方法。
- 前記投与単位が約275mgのアルゾキシフェンを含む、請求項31から35のいずれか一項記載の方法。
- 前記投与計画が1週間に1回の投与である、請求項31から36のいずれか一項記載の方法。
- 前記投与計画が1週間に2回の投与である、請求項31から36のいずれか一項記載の方法。
- 哺乳類の骨密度を維持する方法であって、アルゾキシフェン又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の薬学的有効量を、1週間に1回の投与及び1週間に2回の投与からなる群から選択される投与間隔を有する連続的計画に従って、投与単位として前記哺乳類に投与することを含む方法。
- 前記骨密度の維持方法が骨吸収の阻害を含む、請求項39記載の方法。
- 前記アルゾキシフェンの塩が塩酸塩である、請求項40記載の方法。
- 前記哺乳類がヒトである、請求項40又は41記載の方法。
- 前記投与単位が約20mg〜約300mgのアルゾキシフェンを含む、請求項40から42のいずれか一項記載の方法。
- 前記投与単位が約90mg〜約300mgのアルゾキシフェンを含む、請求項40から43のいずれか一項記載の方法。
- 前記投与単位が約275mgのアルゾキシフェンを含む請求項40から44のいずれか一項記載の方法。
- 投与計画が1週間に1回の投与である、請求項40から45のいずれか一項記載の方法。
- 投与計画が1週間に2回の投与である、請求項40から46のいずれか一項記載の方法。
- 少なくとも一つの薬学的有効量のアルゾキシフェン又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の投与単位を含み、1週間に1回の投与及び1週間に2回の投与からなる群から選択される投与間隔を有する連続的計画に従って投与単位として投与するためのキット。
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