JP2008516758A - 嫌気性加水分解によるバイオガス生産設備 - Google Patents

嫌気性加水分解によるバイオガス生産設備 Download PDF

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Abstract

本発明は、有機性廃棄物をバイオガス、すなわちメタン含有ガスに変換するための、効率及び経済性が改善された方法並びに設備に関する。該方法は、i)第1リアクターにおける有機性廃棄物の消化;ii)嫌気性加水分解タンクにおける、消化された有機性廃棄物の加水分解;及びiii)第2リアクターにおける、加水分解された有機性廃棄物の消化の連続工程を含み、発生したガスは、嫌気性加水分解タンクから除去される。バイオガス生産設備は、消化によるバイオガスの生産のための有機性廃棄物を保持し、消化された廃棄物の放出口を有する第1リアクターと、該リアクター放出口に接続され、かつ加水分解された物質を第2リアクターに加えるための第2リアクターの投入口に接続されている加水分解された物質の放出口を有する、消化された廃棄物の嫌気性加水分解のための嫌気性タンクとを備え、ガスは消化された廃棄物からのガスの除去のために嫌気性加水分解タンクの上部空間を通過する。加水分解プロセス並びに加水分解タンクからのガスの蒸発及び洗い出しは、リアクター内で消化されなかった物質に含まれるエネルギーを、細菌による消化がより容易で直ちに利用できるようにし、加水分解タンクでの蒸発及び洗い出しは、細菌の阻害を低減し、かつバイオガス生産速度を増加させ、よって、加水分解された物質は、バイオガスへの細菌によるさらなる変換のためにリアクターに戻される。さらに、嫌気性加水分解タンクの上部空間を通過させたガスは、熱交換器で冷却でき、それにより嫌気性加水分解タンクから除去されたガスのうち凝縮可能なガスは凝縮し、凝縮水は除去されたガスを含む。
【選択図】図1

Description

発明の分野
本発明は、有機性廃棄物を、より効果的かつ経済的に、バイオガス、すなわち、メタンを含有するガスに変換する方法とシステムに関する。
発明の背景
今日のバイオガス生産設備は、通常、経済的に適した、油脂を含有する産業廃棄物の供給に依存している。重量比のエネルギーが高い油脂は、バイオガス生産設備に有効な投入物となる。この目的のため、産業廃棄物に対する需要は高く、このことがそれをむしろ高価で限られた原料にしている。従って、産業廃棄物をその他の物質、例えば他の低エネルギー廃棄物で置き換えることを可能にするバイオガス生産設備が必要とされている。
通常、例えば廃水プラント(wastewater plant)からの有機性物質及び家畜の汚物(livestock dung)は、単純なシステムで処理される。酵素及び/又は化学薬品を加えるシステムが開発されてはいるが、添加物による運転コストが高く、経済的に好ましくない。
過剰の廃水汚泥の消化(digestion)は、最終的な脱水した汚泥の量を低減できるが、汚泥の最終処分にかかる費用は、まだ高額である。また、多くの廃水処理プラントには、脱窒に必要な有機性物質が不十分である。
WO2005/000748では、本発明者らが、有機性廃棄物が第1リアクターでの消化工程、続いて嫌気性タンクにおける嫌気性加水分解工程に供されるバイオガス生産設備を開示しており、これにより、第1リアクターで消化されなかった、物質に含まれるエネルギーは細菌が消化できるようになり、よって、加水分解された物質は、第2リアクターへ投入されるか、又は第1リアクターに戻されて、細菌によってさらにバイオガスへと変換される。従って、嫌気性加水分解工程は、加水分解工程のない同様の設備に比べて、バイオガスの生産量を大きく増やす。これは、揮発性で消化されやすく反応性の揮発性物質の含有量が高いバイオマスに対する加水分解プロセスを行うことで、有機性物質の構成成分が、加水分解の間に、リアクターで消化できない有機性物質の派生物質に変性又は凝縮する傾向を誘発することによると考えられる。従って、そのような物質は、加水分解に供する前に、リアクターで消化されることが有利であろう。
発明の概要
本発明は、経済的に適した有機性廃棄物のバイオガスへの変換のための、収率が改善された方法及びシステムを提供する。本発明による方法は、i)第1リアクターにおける有機性廃棄物の消化;ii)嫌気性加水分解タンクにおける消化された有機性廃棄物の加水分解;及びiii)第2リアクターにおける加水分解された有機性廃棄物の消化の連続する工程を含み、工程iii)に先立って、発生したガスが嫌気性加水分解タンクから除去される。
発明の詳細な説明
本発明の利点は、有機性廃棄物のバイオガスへの変換の方法及びシステムのバイオガスの収率が、化学薬品、酵素又は水を加えることなく増加され、これにより、経済的により適したバイオガスの生産が提供されることである。
このように、本発明に従って、
i)第1リアクターにおける有機性廃棄物の消化;
ii)嫌気性分解タンクにおける消化された有機性廃棄物の加水分解;及び
iii)第2リアクターにおける加水分解された有機性廃棄物の消化
の連続する工程を含み、発生したガスが嫌気性加水分解タンクから除去される、有機性廃棄物からバイオガスを生産する方法が提供される。
本発明のある態様において、上記の方法は、消化によるバイオガス生産のための有機性廃棄物を保持するための、消化された廃棄物の放出口を有する第1リアクターと、リアクターの放出口に接続されている、消化された廃棄物の嫌気性加水分解のための、加水分解された物質を第2リアクターに加えるための第2リアクターの投入口に接続された加水分解された物質の放出口を有する嫌気性タンクとを備えるバイオガス生産設備で行うことができる。ここで、ガスは、消化された廃棄物からのガスの除去のために、嫌気性加水分解タンクの上部空間を通過する。
本発明による方法又はシステムにおいて、バイオガスに変換される有機性廃棄物は、どのような種類の廃棄物又はバイオマスでもよく、例えば、有機肥料(fertilizer)、堆肥(manure)、半液体堆肥、家畜の汚物、動物遺骸、動物飼料の残渣、細菌性物質、家庭廃棄物、産業廃棄物、産業廃水、汚泥、例えば下水処理プラントからの生物性汚泥など、植物資源(planting stock)、例えば、穀草、草、乾燥した草、新鮮な藁又は乾燥した藁、家畜の汚物に含まれる藁、寝藁に含まれる藁など、繊維、サイレージ、又はこれらの混合物である。
嫌気性加水分解タンクでは、物質の膨潤(swelling)及び軟らかさに応じた温度で、本発明に従って消化された廃棄物の加水分解がまず行われる。また、非常に小さい程度の加水分解は、酵素による加水分解又は自然に発生する細菌による細菌の作用により行うことができる。第1リアクター内の細菌及びある細菌によって生成された酵素は、消化された廃棄物とともに、第1リアクターから加水分解タンクへ移送できる。適用する温度のために、例えば、約60℃を超える範囲では、加水分解プロセスは細菌の成長に好ましくなく、移送された酵素もわずかな部分だけが生き残って機能できる。
温度を上昇させると、加水分解時間が短縮され、細菌、酵素又は化学薬品を加えることなく効果的な加水分解ができる。本発明のさらなる利点は、嫌気性加水分解プロセスを補うために、さらなる化学薬品を加えないことである。
リアクターで有機性廃棄物を消化する間、及び嫌気性加水分解タンクで、消化された廃棄物の加水分解を行う間、種々のガスが生成される;このようなガスとしては、硫化水素及びアンモニア/アンモニウムが挙げられる。硫化水素は、硫酸塩及びタンパク質から発生するが、ここで、アミノ酸は還元された硫黄をある程度含み得る。中性のpHで起こる生物性物質の消化により、生成された硫化水素は、それが生成された液体の中、及び生産されたバイオガスの中に存在する。尿は、還元された窒素の含有量が高く、アミノ酸はアミノ基を有するので、尿及びタンパク質を消化することにより、アンモニア/アンモニウムが生成される。
pHが中性の水では、アンモニア、硫化水素及び二酸化炭素のようなガスが部分的に溶け、対応する平衡が成立する。
Figure 2008516758
リアクター又は加水分解タンクの上部空間に蒸発するガスの量は、液体の温度、pH値及び液体の上側のこれらのガスの分圧に依存する。従って、加水分解の間に生物性物質を加熱すると、有機酸、二酸化炭素、アンモニア及び硫化水素のような揮発性成分が蒸発する。
本発明者らは、驚くべきことに、嫌気性加水分解タンクの上部空間にガスを通過させ、蒸発したガスを上部空間から除去し、かつ消化された廃棄物からのガスの蒸発を促進することにより、加水分解された廃棄物が第2リアクターで消化される際に、消化が改善され、より速くなることを見出した。例えば低分圧のH2S及び/又はNH3を含むガスを通過させることにより、溶液状態のガスと気体状態のガスとの上記の平衡が左に移り、これによりCO2、H2S及び/又はNH3のようなさらなるガスが廃棄物から除去される。そのため、加水分解タンクを離れる加水分解された廃棄物は、第2リアクターでバイオガス産生細菌を妨げ得るアンモニア、硫化物、二酸化炭素及びその他の揮発性物質の含有量が低い。従って、バイオマス有機性物質のバイオガスへの消化は、発生するバイオガスの量とバイオガス生産速度との両方に関して増強される。さらに、アンモニア及び硫化物のようなガスの含有量が低減されるので、ガスが自然発生細菌に負の影響を及ぼすことなく、第2リアクターでバイオガスが生産される温度がより高くなり得る。従って、以前に記載されたバイオガス生産システムに比べて、第2リアクターは、加水分解された有機性物質のバイオガスへの変換において、非常に効果的である。
本発明の好ましい実施形態において、発生したガスは、嫌気性加水分解タンクの上部空間にガスを通過させることにより除去される。
この目的のために、原則として、適度な分圧を持ついずれのガス又は混合ガスを適用できる。しかし、大規模プラントでは、タンクの腐食を最小限に抑え、大規模な爆発の危険性を少なくするために、実質的な酸素非含有ガス(non-oxygen containing gas)、低酸素含有ガス、バイオガスのような混合ガス、窒素ガス(N2)若しくは類似のガス、排気ガス、又はその他の可能な低酸素含有ガス若しくは酸素非含有ガスを用いるのが好ましい。本発明のある実施形態では、上部空間を通過させるガスは、第1リアクターから放出されたバイオガスであるか、又は別の実施形態では第2リアクターから放出されたバイオガスである。本発明の好ましい実施形態では、上部空間を通過させるガスは、第1及び第2リアクターから放出される混合(combined)バイオガスである。
本発明の別の実施形態では、上部空間を通過させるガスは、窒素ガス(N2)、アルゴンガス(Ar)のような酸素非含有ガス、低酸素含有ガス、排気ガス、例えばガスエンジン、ガスボイラー、石油エンジン、ディーゼルエンジンなどからの排気ガス、又はこれらの混合物であり得、これらのガスは、任意に、加水分解タンクの上部空間の上で再循環され、上部空間へ移る前に加熱、及び後に冷却され、発生したガスが加水分解タンクから除去される。
小規模のシステムでは、ガスは、空気で構成され得る。上部空間の容量と、その中で空気と加水分解されている廃棄物との接触に関して、本発明の関係において、空気は低酸素含有ガスとみなすことができる。なぜなら、このガスは材料に混合されないので、プロセスが嫌気性を保つからである。
さらに、ガスは、嫌気性加水分解タンクの上部空間を、連続的又は断続的に通過させることができる。
本発明のある実施形態では、加水分解されている廃棄物からのガス生産速度より高い速度で、加水分解タンクにガスを通過させることによって、加水分解タンクからのガスの除去がさらに促進される。従って、例えばアンモニアのガスの分圧は減少し、アンモニア及び/又はその他の揮発性物質がさらに蒸発する。
さらに、本発明者らは、加熱されたガスが、周囲温度のガスに比べて、加水分解タンクのガスの除去を促進することを見出した。従って、本発明による方法では、嫌気性加水分解タンクの上部空間を通過させるガスは、加水分解タンクの上部空間を通過させる前に、熱交換器で加熱できる。本発明の好ましい実施形態では、ガスは、約15℃〜約95℃の範囲、好ましくは約50℃〜約90℃、より好ましくは約75℃〜約85℃の温度に、向流型熱交換器のような熱交換器で加熱される。
あるいは、本発明の別の実施形態では、加水分解タンクで発生したガスは、下流プロセス装置への流路を通って嫌気性加水分解タンクの上部空間から除去できる。下流プロセス装置への流路は、嫌気性加水分解タンクの上部空間と、第1リアクターからのバイオガス放出口又は第2リアクターからのバイオガス放出口のいずれかとの間の連絡(communication)により提供され得る。しかし、下流の処理への流路は、代わりに、嫌気性加水分解タンクの上部空間と、第1リアクター及び第2リアクターからの混合バイオガス放出口との間の連絡により提供され得る。あるいは、下流の処理への流路は、臭気浄化システムのようなガス精製システムへのパイプによって提供され得る。
生産設備では、温度は、通常、選択された温度の約±1〜2度の精度で維持される。設備によって、精度は、選択された温度の±3度ほど変動し得る。従って、特定のリアクター又はタンクの温度が40℃になるように選択すると、実際のリアクターの温度は、約39℃〜約41℃、例えば約38℃〜約42℃又は約37℃〜約43℃であり得る。
本発明による方法では、工程i)の消化は、第1リアクターにおいて、約10℃〜約70℃、好ましくは約20℃〜約60℃、より好ましくは約30℃〜約55℃、さらに好ましくは約35℃〜約50℃の温度、又は40℃の温度で行うことができる。さらに、工程i)における有機性廃棄物の消化は、通常、約1〜約50日間、好ましくは約5〜約40日間、より好ましくは約15〜約30日間、さらに好ましくは約10〜約20日間行うことができる。第1リアクターでの消化に必要な時間は、有機性廃棄物のタイプ及び温度のような種々の要素に依存する。例えば、廃水汚泥の消化プロセスは、藁を含む家畜の汚物の消化プロセスよりもかなり速い。本発明の好ましい実施形態では、工程i)の消化は、約30℃〜約55℃の温度で約15〜約30日間、好ましくは約35℃〜約50℃で約15〜約30日間行われる。
本発明による方法では、工程ii)の加水分解は、嫌気性加水分解タンクにおいて、約55℃〜約95℃、好ましくは約65℃〜約90℃、より好ましくは約75℃〜約85℃の温度、さらに好ましくは約80℃の温度で行うことができる。上記のように、実際のリアクターの温度は、約78℃〜約82℃のように選択された温度から例えば約±1〜2度異なってよい。さらに、工程ii)における有機性廃棄物の消化は、通常、約0.25〜約60時間、好ましくは約4〜約30時間、より好ましくは約8〜約20時間、さらに好ましくは、特に大規模設備で、約14〜約16時間行うことができる。後に述べる実施例は、実験室規模で行われているので、必要とされる加水分解時間、特に加水分解された廃棄物から発生したガスを除去するために必要な時間は、これらの実施例において、大規模設備で必要とされる時間よりも短い。このような差は、主に、より大きい容量で生じ、発生したガスのタンクの上部空間への放出がよりゆっくり及び/又はより困難になる。本発明の好ましい実施形態では、工程ii)の加水分解は、約75℃〜約85℃の温度で約8〜約20時間、好ましくは約75℃〜約85℃で約14〜約16時間、より好ましくは約80℃の温度で約14〜約16時間行われる。
上記のように、発生したガスを除去することにより、第2リアクターにおける工程iii)の温度は、有機性廃棄物の消化用リアクターについて通常考えられている温度よりも高くてよい。本発明による方法では、工程iii)の消化は、第2リアクターで、約15℃〜約70℃、好ましくは約35℃〜約65℃、より好ましくは約45℃〜約60℃の温度、さらに好ましくは約55℃の温度で行うことができる。上記のように、実際のリアクターの温度は、選択された温度が約55℃のときに、約53℃〜約57℃のように、選択された温度から例えば約±1〜2度異なってよい。さらに、上記のように、バイオガス生産速度も高くなり、そして工程iii)の消化は、通常、約1〜50日間、好ましくは約15〜約30日間、より好ましくは約10〜約15日間行うことができる。第1の消化工程に関して述べたように、消化に必要な時間は、有機性廃棄物のタイプ及び温度のような種々の要素に依存し、第2リアクターで必要な時間は、さらに、加水分解工程、及び特に加水分解中のガスの除去がどれだけ効率よく行われるかに依存する。上記のように、第2リアクターの消化速度は、アンモニア及び硫化水素のような発生したガスが、第2の消化工程の前に除去される場合に増加する。本発明の好ましい実施形態では、工程iii)における消化は、約45℃〜約60℃の温度で約15〜約30日間、好ましくは約55℃からで約15〜約30日間、より好ましくは約55℃の温度で約10〜約15日間行われる。
家畜の汚物のバイオガス生産設備では、通常、生産されるガスは、二酸化炭素、硫化水素及びアンモニアの含有量が高い。本発明のさらなる目的は、システム内で生産されたバイオガスを浄化する(clean)ことであり、これにより、特に硫化水素の含有量を低減して、バイオガスを電力及び熱に変換するガスモーターなどの摩損や損傷を避ける。加水分解タンクから放出されるガスは温度が上昇しているので、硫化水素とアンモニアは、上記の向流型熱交換器で冷却することによりガスから除去される。
蒸発した硫化水素は、蒸発した水及びアンモニアとともに、温度を下げることにより凝縮されるので、バイオガスから除去できる。処理される有機物の組成に応じて、蒸発し、よって除去されるアンモニアの量は異なる。生産されたガスに大量のアンモニアが存在する場合、凝縮及び塩生成反応によって、同様に、生産されたバイオガスをかなりの量の二酸化炭素からさらに浄化することができる。凝縮液には、硫化アンモニウム、炭酸アンモニウム及び炭酸水素アンモニウムが生成されるので、上記の平衡は右に移り、バイオガスからの硫化水素、アンモニア及び二酸化炭素の凝縮をさらに増加させる。
好ましい実施形態では、バイオガス生産設備は、嫌気性タンクの上部空間を通過させるガスを加熱するための熱交換器をさらに備える。好ましくは、嫌気性加水分解タンクの上部空間を通過したガスは、熱交換器で冷却されるので、嫌気性加水分解タンクから除去されるガスのうち、凝縮可能なガスは凝縮され、凝縮水は除去されたガスを含む。特に、この凝縮液には、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム及び硫化アンモニウムが多く含まれている。
本発明者らは、驚くべきことに、加水分解タンクで生成されたガスを、リアクタータンクで生成されたバイオガスを浄化するために用い得ることを見出した。1つ又は両方のリアクタータンクで生産されたバイオガスは、加水分解タンクで蒸発したガスを除去するためのガスとして用いられる。
バイオガス生産設備は、嫌気性加水分解タンク内に、タンクの内容物を連続的又は断続的に混合するミキサーをさらに備え得る。
本発明による方法又は生産設備のある実施形態では、第1リアクターが第2リアクターをも構成する。
第1リアクターにおいて消化後に嫌気性加水分解を行うことは、嫌気性加水分解タンクで処理される有機性物質の量が最小限に抑えられるという利点を持つ。なぜなら、該物質の普通に消化できる部分が、すでにリアクターで消化されているからである。このことにより、嫌気性タンク及び関連する連結システムに必要とされる能力が低減されるので、設備費及び運転コストが削減される。
好ましくは、嫌気性タンクにおける嫌気性加水分解は、飽和蒸気圧と同じか、又はより高い圧力で行われる。
驚くべきことに、嫌気性加水分解の放出物は、実質的に無臭である。
リアクターは、運転コストが低いので、嫌気性リアクターが好ましい。
本発明の別の実施形態では、バイオガス生産設備は、予め設定されたしきい値サイズより大きい粒子を消化された廃棄物から選択的に分離するための、第1リアクター放出口に接続され、かつ分離された粒子の放出口を有する分離器をさらに備え、該分離された粒子の放出口は、分離されたより大きい粒子の加水分解のための嫌気性タンクに接続されている。
より大きい粒子は、生物性物質のほとんどを構成し、よって、有用な生物性物質は、加水分解タンクでのさらなる処理のために第一リアクターで消化された物質から分離される。このことにより、嫌気性タンク及び関連する相互連結システムの必要とされる能力がさらに低減されるので、設備費及びコストがさらに削減される。本発明による加水分解工程は、少なくとも1個、例えば2個、3個、4個若しくは5個又はそれより多くのタンクで並行して操作できる。より小さい粒子は、例えばリグニン様物質、リン塩などの消化できない乾燥生物性物質を多く含み、これを加水分解タンクに投入するのは好ましくない。従って、後続の加水分解に供される乾燥物質は、リンの含有量が低い。
分離効率は、沈殿剤(precipitation agents)又は重合体を加えることによってさらに高められ、これにより分離ユニットの上流での粒子サイズは増大され、下流の加水分解のための固体の維持(retention)が改善される。
廃水処理プラントからの汚泥の加水分解のために、しきい値サイズは1.0mmが好ましく、より好ましくは2.0mmである。
藁又は類似の物質の加水分解のために、しきい値サイズは0.2cmが好ましく、より好ましくは0.5cm、さらに好ましくは1.0cm、さらにより好ましくは1.5cm、最も好ましくは2.0cmである。
分離器は、分離された粒子からの脱水のための脱水装置をさらに備え得る。
本発明の別の実施形態では、バイオガス生産設備は、さらに、加水分解された廃棄物から、予め設定された第2のしきい値サイズより大きい粒子を選択的に分離するための、加水分解タンクの放出口に接続され、かつ加水分解された粒子の消化のための第2リアクターに接続されている、分離された粒子の放出口と排水の放出口とを有する第2分離器をさらに備え、該排水の放出口は、廃水処理プラントの脱窒チャンバ及び/又は廃水処理プラントのバイオ−P(bio-P)の生物学的低減チャンバの無酸素発酵チャンバに接続されている。
加水分解は、飽和蒸気圧と実質的に同じか、又はより高い圧力で行われるのが好ましい。単純で安価な加水分解システムを提供するために、圧力は、大気圧と実質的に同じ、すなわち約1気圧でよい。
物質によっては、大気圧より高い気圧、例えば飽和蒸気圧で125℃、190℃などの温度にて加水分解を行うことにより、バイオガス生産設備の効率と経済性が最適化でき、温度を上げることで、加水分解時間が短縮される。例えば、加水分解は、50℃〜75℃の範囲の温度で0.25〜24時間、又は70℃〜100℃の範囲の温度で0.25〜16時間、例えば4〜10時間、又は100℃〜125℃の範囲の温度で0.25〜8時間、例えば3〜6時間、又は125℃〜150℃の範囲の温度で0.25〜6時間、例えば2〜4時間、又は150℃〜175℃の範囲の温度で0.25〜4時間、例えば1〜2時間、又は175℃〜200℃の範囲の温度で0.25〜2時間、例えば0.25〜1時間、より高い温度でより短時間行うことができる。加水分解タンクを加熱するために必要なエネルギーコストのため、本発明の方法にもとづく工程ii)の好ましい温度は上記のとおり、すなわち約75℃〜約85℃で約14〜約16時間である。
バイオガス生産設備は、有機性廃棄物を分画するための、分画した廃棄物をリアクターへ供給するための放出口を有する分画器をさらに備える。
本発明によるバイオガス生産設備により、産業廃棄物を、穀草、草、乾燥した草、藁、サイレージ、動物遺骸などのような有機性廃棄物で置き換えることが可能になった。例えば、藁は、新鮮な藁若しくは乾燥した藁、又は家畜の汚物若しくは寝藁に含まれる藁でもよい。従って、好ましい実施形態では、藁と混合された家畜の汚物がリアクターに投入される。藁は、90%〜95%の乾燥物質含有量であり、藁の油脂含有量が非常に低いという事実に関わらず、藁は著しいエネルギーを含む。汚物と藁の混合物は、リアクターで消化される。消化後、残りの部分の藁は分離器で分離され、加水分解のために嫌気性タンクに投入される。
良好に機能する第1リアクターでの消化後の物質の加水分解と、加水分解工程の間に放出されたガスの除去とは、後に嫌気性加水分解プロセスを持たない第1リアクターで生産されるガスの量に比べて、処理される有機性廃棄物に応じて生産されるガスの量を20%〜80%、場合によってはさらに増加させる。本発明に従って生産されたガスの量は、通常、25%〜50%増加する。通常のバイオマスポンプで吸い上げながら物質を移送するためには、吸い上げられる物質の乾燥物質含有量が、約15%乾燥物質未満に保つことが必要である。費用はかかるが、約25%〜30%までの乾燥含有量の物質を吸い上げるために、ウォームコンベヤーを備えることができる。設備が、乾燥物質含有量が高い物質を受け入れる場合、藁のようなさらなる廃棄物は、第1リアクターに投入せず、代わりに、加水分解タンクに加えることができる。驚くべきことに、切断された藁を嫌気性加水分解タンクに直接投入すると、藁とタンク内の液体との均質な混合が得られ、下流の処理の間に藁が浮遊層を形成する傾向を大幅に低減することが見出された。
本発明の実施形態では、加水分解タンクで生産されたガスは、バイオガス生産及び処理プロセスをさらに改善するために、第1若しくは第2リアクター、又はバイオガス操作処理システムに供給される。これらのガスが、リアクター又はバイオガス操作処理システムに供給されることにより、バイオガス全体の温度が上昇する。これにより、蒸発したアンモニアなどは、タンクの上部空間を含む嫌気性タンクに蓄積されずにタンクから放出されるので、一定の高い圧力を維持することがさらに容易となる。
この手順の間に蒸発するアンモニアの量は、バイオマスのアンモニア含有量の50%まで、又はバイオマス中の含有量が高い場合は70%以上であり得る。
システムの単純な実施形態、すなわち加水分解タンクのないシステムでは、アンモニアの蒸発は、リアクターの上部空間で起こり得る。従って、リアクターの上部空間で生産されるバイオガスは、熱交換器で冷却され、バイオガス生産速度の数倍の速度で、リアクターの上部空間へ再循環される。蒸発するアンモニアの量は、消化されるバイオマスの温度に依存する。従って、アンモニアの蒸発を促進するために、高い温度での消化、例えば45℃以上の消化温度を用いるのが好ましい。アンモニアの蒸発により、アンモニア及び硫化水素からの厳しい阻害を受けずに、消化槽の温度を上げることができる。
実施例
以下の実施例では、加水分解継続時間と温度が、小規模の実験室での実験に適合されている。大規模の設備では、処理される有機性廃棄物の量が増えるので、継続時間の範囲は異なる。例えば、以下の実施例で加水分解を8時間と示す場合、大規模の設備における対応する加水分解継続時間は、約12〜16時間であり得る。さらに、加水分解タンクの上部空間にガスを通過させて、発生したガスの除去が行われる場合、空気は、便宜上、ガスを構成する。しかし、発明の詳細な説明で記載したように、適度な分圧を持ついずれかのガスを適用してもよい。以下の実施例で特に記載しない場合、適用される加水分解時間は、80℃の温度で8時間である。
実施例1
発生したガスの除去による、半液体堆肥からのバイオガス生産量の増加
実験は、嫌気性加水分解タンクの上部空間とリアクターからのバイオガス放出口との間の連絡を有する加水分解タンクの影響を、一般的な閉鎖型加水分解タンクと比較して調べるために、半液体堆肥について行った。
物質の第一の消化の後、3つの実験(A、B及びC)を行った。後に続く消化工程後のバイオガス合計生産量は、下記の通りである。
Figure 2008516758
加水分解タンクからガスを除去すること(C)は、加水分解なしで二工程の消化処理を行った場合(実験Aに比べて311%増加)と、中間で加水分解工程を伴う二工程の消化を行った場合(実験Bに比べて49%増加)の双方に比較して、バイオガスの合計収量に驚くほど高い正の効果をもたらすことがわかる。
実施例2
発生したガスの除去による、汚泥からのバイオガス生産量の増加
実験は、ガスの温度と加水分解時間について、バイオガス合計生産量に及ぼす影響を調べるために、下水処理プラントからの汚泥について行った。実験は、周囲温度の大気又は加水分解タンクの上部空間を通過する加熱された空気を用いて行った。
汚泥の第一の消化の後、4つの実験(A、B、C及びD)を行った。B、C及びDは、付加実験として5回繰返した。後に続く消化工程後のバイオガス合計生産量は、下記の通りである。
Figure 2008516758
加水分解タンクの上部空間からガスを通過させて、加水分解タンクからガスを除去することは、加水分解なしで二工程の消化処理を行う場合に比較して、バイオガスの合計収量に驚くべき正の効果を及ぼすことがわかる(Aと比較したBとC)。さらに、加水分解タンクに流す前に、ガス(ここでは大気)を加熱することにより、バイオガス生産量がさらに高くなる(A、B、Cと比較したD)。
実施例3
発生したガスの除去による半液体堆肥と産業廃棄物との混合物からのバイオガス生産量の増加
実施例1で見たように、嫌気性加水分解タンクの上部空間と、リアクターのバイオガス放出口との間の連絡により上部空間からガスを除去することで、収量が高くなった。上部空間とバイオガス放出口との間の連絡が提供された場合の加水分解時間と時間範囲の影響について、半液体堆肥と産業廃棄物との混合物について実験をさらに行った。
物質の第一の消化の後に、4つの実験(A、B、C及びD)を行った。後に続く消化工程後のバイオガス合計生産量は、下記の通りである。
Figure 2008516758
適用された物質のエネルギー含有量は、実施例1及び2で使用した物質より高い。実験Aが示すように、加水分解工程を行わない二工程の消化は、実施例1又は2でみられるよりも、バイオガス収量をより高めるが、本発明による方法によると、バイオガス収量をさらに高めることができたことが注目される。従って、加水分解タンクからガスを除去すると(B、C及びD)、加水分解を行わない二工程の消化処理に比べて、バイオガスの合計収量に驚くほど正の効果をもたらす(実験Aに比べて7%、17%及び52%増加)。さらに、加水分解タンクの上部空間とバイオガス放出口との間の30分間の連絡でさえ、全体的なバイオガスの収量を増加させる。しかし、加水分解時間が長ければ、バイオガス生産量をさらに増加させ(Bに比べて9%)、また、全加水分解時間について、加水分解タンクの上部空間とバイオガス放出口との間の連絡を行うと、バイオガス生産量がさらに増加する(Cに比べて30%増加)。
実施例4
最終の消化工程後に残存したアンモニア/アンモニウムの残量として測定した、加水分解工程の間の半液体堆肥からのガスの除去
ガスの温度と加水分解時間について、加水分解タンクの上部空間を通過させるガスが、有機性廃棄物からアンモニアのようなガスをどの程度除去し、それによってバイオガス合計生産量にどれほどの影響を及ぼすのかを調べるために、半液体堆肥について実験を行った。発明の詳細な説明で記載したように、第2リアクターでの消化は、加水分解工程中にアンモニアのような発生したガスを除去すると驚くほどより速く、より効果的である。実験は、周囲温度のガス、又は加水分解タンクの上部空間を通過させる加熱されたガスのいずれかを用いて行った。
半液体堆肥の第一の消化後に、6つの実験(Aコントロール、B、C、D、E及びF)を行った。後に続く消化工程の後に、残存有機性廃棄物中に残存するアンモニア/アンモニウムの量を測定したが、その量を次に示す。
Figure 2008516758
本発明による方法は、消化及び加水分解された廃棄物からのアンモニア/アンモニウムの量を低減させることが注目される。適用されたガスの温度と加水分解時間は、ガスの除去に影響を及ぼす。窒素含有物質を高レベルで含む半液体堆肥について、アンモニア除去の最適条件は、本実施例の中では、加水分解タンクの上部空間を通過させる加熱されたガスを用いて8時間であり、その後、処理された半液体堆肥の中には、アンモニアはほとんど残らない。
図面の簡単な説明
図1は、本発明によるバイオガス生産設備の容器と、それらの相互接続を模式的に示す。
図2は、乾燥物質含有量が低い廃棄物に適した、本発明によるバイオガス生産設備を模式的に示す。
図3は、乾燥物質含有量が高い廃棄物に適した、本発明によるバイオガス生産設備を模式的に示す。
図4は、乾燥物質含有量が高い廃棄物に適した、本発明による別のバイオガス生産設備を模式的に示す。
図5は、本発明によるバイオガス生産設備の加水分解タンクを模式的に示す。
図6は、本発明による、上部空間での流れを組み合わせたバイオガス生産設備の加水分解タンクを模式的に示す。
図面の詳細な説明
図1は、本発明によるバイオガス生産設備10における容器、すなわちリアクター及び加水分解タンクとそれらの相互接続とを模式的に示す。任意に熱処理されたバイオマスは、第1リアクター3に供給され、細菌によるバイオマスの消化を並行して行い、バイオガスを生成する。通常、バイオマスは、リアクターの温度によって、約15〜30日間消化される。通常、リアクターの温度は、30℃〜55℃の範囲である。
消化の間に、消化されたバイオマスは、並行して運転される一連の3個の嫌気性加水分解タンクへ投入される。熱交換器16は、消化されたバイオマスを加熱するために、リアクター3の放出口と加水分解タンク6の投入口との間に位置する。もう一つの熱交換器18は、嫌気性加水分解タンク6に入る前に、例えば温水、例えば加圧温水などにより、バイオマスをさらに加熱するために、熱交換器16の下流に位置する。加水分解タンクでは、消化されたバイオマスは、通常、約80℃で約14〜約16時間加水分解される。加水分解の際に、加水分解されたバイオマスは、さらなる消化のために第2リアクター3bに送られる。加水分解タンク6からの放出物は、熱交換器16の向流媒体を構成するので、加水分解タンク6からの放出物は、第2リアクター3bに入る前に冷却される。バイオマスを吸い上げる供給ポンプは、参照番号22で示される。容器3、3b、6の間のバイオマスの移送に使われるパイプ24は、太線で示す。ガスの移送に使われるパイプライン26は、点線で示す。
加水分解中に生成されるガスは、第1リアクター3と第2リアクター3bからのガスを用いて、加水分解タンク6の上部空間から洗い出され、バイオガス操作処理システムに送られる。従って、リアクター3と3bでの消化によって生産されたバイオガスは、蒸発した水とガスとを加水分解タンク6から洗い出し、詳細な説明で説明したようなガスについて、加水分解タンク6中のバイオマスを浄化する。さらに、システム内のガスの温度が上昇するので、生物学的浄化プロセス又は類似のプロセスの効率が高まり、バイオガスのアンモニア含有量が増加して、硫化水素及びその他の酸性ガスの結合効率が高まる。
熱交換器20は、嫌気性タンク6の上部空間を通過させるバイオガスを加熱する。洗い出されたガスは、熱交換器20の向流媒体を構成することにより、嫌気性加水分解タンク6の上部空間からのガスは、熱交換器20で冷却されて、嫌気性加水分解タンク6から除去されたガスのうち、凝縮可能なガスの凝縮を導き、凝縮された水は、除去されたガスを含む。特に、この凝縮物は、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム及び硫化アンモニウムを多く含む。従って、以前に述べたように、加水分解タンクで生成されたガスは、リアクター3と3bで生産されたバイオガスを浄化する。
嫌気性タンク6は、後の図5に関する説明で詳しく述べるように、直接又はマントルを介して、蒸気により圧力をかけることができるか、又は嫌気性加水分解タンク6に物質を供給する供給ポンプにより圧力を上げることができる。
本発明によるバイオガス生産設備の利点は、本開示で述べるリアクターと加水分解タンクとの間に、化学処理及び/又は生物学的処理を行うためのさらなる容器を必要とせず、単純な生産設備が提供されることである。
本発明による方法と同様に、本開示で述べる連続処理工程の間には、化学処理及び/又は生物学的処理の工程をさらに必要としない。
図2は、穀草、草、乾燥した草、新鮮な藁若しくは乾燥した藁、家畜の汚物若しくは寝藁に含まれる藁、サイレージ、動物遺骸などの有機性廃棄物と混合された家畜の汚物からバイオガスを生産するバイオガス生産設備10を模式的に示す。図に示す実施形態では、汚物は、乾燥物質含有量が低いので、大量の藁を汚物に加えることができる。分画装置1は、藁を約5〜10cmの平均長の藁の部分に切断する。切断された藁と家畜の汚物は、タンク2で混合され、混合物は、タンク3aにおいて、通常、70℃〜75℃で必要により熱処理して、不必要な細菌を殺菌する。任意に熱処理された物質は、第1リアクター3に供給され、バイオガス生成のために細菌により消化される。通常、物質は、リアクターの温度に応じて約15〜30日間消化される。リアクターの温度は、通常、30℃〜55℃の範囲である。分離器4は、0.2cm〜2cmより大きい粒子を分離し、分離された粒子は、第2分離器5で脱水して、乾燥物質含有量を10〜15%乾燥物質とすることができる。分離された物質は、嫌気性加水分解のために嫌気性加水分解タンク6に投入される。
任意に、分離器4からの放出物は、熱交換器16を経由して、嫌気性加水分解タンク6に投入される。次いで、加水分解タンクからの放出物は、熱交換器16のその他の媒体を構成し、それにより、加水分解タンクからの放出物は、本発明による第2リアクターを構成する第1リアクター3に投入される前に冷却される。
また、任意に、分離器4からの放出物は、嫌気性加水分解タンク6へ投入される前に、例えば温水、例えば加圧温水により、熱交換器18で加熱できる。
さらに、任意に、穀草、草、乾燥した草、新鮮な藁若しくは乾燥した藁、家畜の汚物若しくは寝藁に含まれる藁、サイレージなどの有機性廃棄物は、嫌気性加水分解タンク6に直接供給できるか、又は有機性廃棄物は、嫌気性加水分解タンク6へ投入される前に、タンク内で、第1リアクター3からの放出物の少なくともいくらかと混合できる。
例えば、切断された藁は、嫌気性加水分解タンク6に直接供給できる。驚くべきことに、このことにより、タンク6において、藁と液体との実質的に均質な混合が得られることが見出された。
嫌気性タンク6は、後の図5に関する説明で詳しく述べるように、直接又はマントルを介して、蒸気により圧力をかけることができるか、又は嫌気性加水分解タンク6に物質を供給する供給ポンプにより圧力を上げることができる。
加水分解された物質は、液体に溶けるか、又は小粒子の形になる。
産業廃棄物、分別された家庭ごみなどの別の生物性物質2aを、設備10に供給できる。この別の生物性物質は、第1リアクタータンク3に直接供給され、よって、システムの他の部分に影響を及ぼさない。
さらに、加水分解タンクからの放出物は、分離器及び/又は脱水ユニットを通過させて、固体から液体を分離させる。液体は、揮発性有機性物質の含有量が上昇しており、脱窒及び廃水処理プラントでのバイオ−Pリンの生物学的低減に適する。
図3は、藁と混合した家畜の汚物からバイオガスを生産するためのバイオガス生産設備10を模式的に示す。混合した汚物と藁は、乾燥物質の含有量が高い。分画装置1は、藁を約5〜10cmの平均長の藁の部分に切断する。切断された藁と加水分解された物質は、タンク2bで混合され、混合物は、第1リアクター3に供給され、バイオガス生成のために細菌により消化される。代わりに又はさらに、切断された藁は、嫌気性タンク6に直接投入できる。驚くべきことに、このことにより、タンク6において、藁と液体との実質的に均質な混合が得られることが見出された。
家畜の汚物は2で混合され、3aにおいて任意に熱処理される。任意に熱処理された物質は、第1リアクター3にも投入され、バイオガス生成のために細菌により消化される。通常、物質は、リアクターの温度に応じて約15〜30日間消化される。リアクターの温度は、通常、30℃〜55℃の範囲である。分離器4は、0.2cm〜2cmより大きい粒子を分離し、分離された粒子は、第2分離器5で脱水して、乾燥物質含有量を10〜15%乾燥物質とすることができる。分離された物質は、嫌気性加水分解のために嫌気性加水分解タンク6に投入される。
任意に、分離器4からの放出物は、熱交換器16を経由して、嫌気性加水分解タンク6に投入される。次いで、加水分解タンクからの放出物は、熱交換器16のその他の媒体を構成し、それにより、加水分解タンクからの放出物は、本発明による第2リアクターを構成する第1リアクター3に投入される前に冷却される。
また、任意に、分離器4からの放出物は、嫌気性加水分解タンク6へ投入される前に、例えば温水、例えば加圧温水により、熱交換器18で加熱できる。
嫌気性タンク6は、後の図5に関する説明で詳しく述べるように、直接又はマントルを介して、蒸気により圧力をかけることができるか、又は嫌気性加水分解タンク6に物質を供給する供給ポンプにより圧力を上げることができる。
加水分解タンクの上部空間で発生したガスは、嫌気性加水分解タンクの上部空間を通ってガスを通過させること、例えば、図1で示すように、上部空間を通って、バイオガスをリアクターから通過させることにより除去できる。あるいは、ガスは、以前に説明したように、下流プロセス装置への流路を通って、嫌気性加水分解タンクの上部空間から除去できる。
加水分解された物質は、液体に溶けるか、又は小粒子の形になる。
乾燥物質の含有量が高い家畜の汚物の場合、分離された粒子を脱水しなくてもよい。点線は、第2分離器5のバイパスを示す。
産業廃棄物、分別された家庭ごみなどの別の生物性物質2aを、設備10に供給できる。この別の生物性物質は、第1リアクタータンク3に直接供給され、よって、システムの他の部分に影響を及ぼさない。
さらに、加水分解タンクからの放出物は、分離器及び/又は脱水ユニットを通過させて、固体から液体を分離させる。液体は、揮発性有機性物質の含有量が上昇しており、脱窒及び廃水処理プラントでのバイオ−Pリンの生物学的低減に適する。
図4は、藁と混合した家畜の汚物からバイオガスを生産するための別のバイオガス生産設備10を模式的に示す。混合した汚物と藁は、乾燥物質の含有量が高い。家畜の汚物は2で混合され、3aにおいて約70℃〜75℃の温度にて任意に熱処理される。任意に熱処理された物質は、第1リアクター3にも投入され、バイオガス生成のために細菌により消化される。通常、物質は、リアクターの温度に応じて約15〜30日間消化される。リアクターの温度は、通常、30℃〜55℃の範囲である。分離器4は、0.2cm〜2cmより大きい粒子を分離し、分離された粒子は、第2分離器5で脱水して、乾燥物質含有量を10〜15%乾燥物質とすることができる。分離された物質は、嫌気性加水分解のために嫌気性加水分解タンク6に投入される。
嫌気性タンク6は、後の図5に関する説明で詳しく述べるように、直接又はマントルを介して、蒸気により圧力をかけることができるか、又は嫌気性加水分解タンク6に物質を供給する供給ポンプにより圧力を上げることができる。
加水分解タンクの上部空間で発生したガスは、嫌気性加水分解タンクの上部空間を通ってガスを通過させること、例えば、図1で示すように、上部空間を通って、バイオガスをリアクターから通過させることにより除去できる。あるいは、ガスは、以前に説明したように、下流プロセス装置への流路を通って、嫌気性加水分解タンクの上部空間から除去できる。
加水分解された物質は、液体に溶けるか、又は小粒子の形になる。
分画装置1は、藁を約5〜10cmの平均長の藁の部分に切断する。切断された藁とタンク6からの加水分解された物質は、タンク2bで混合される。混合物は、第2リアクター3bで消化される。分離器4bは、0.2cm〜2cmより大きい粒子を分離し、分離された粒子は、別の分離器5bで脱水して、乾燥物質含有量を10〜15%乾燥物質とすることができる。分離された物質は、第1リアクター3からの放出物と一緒に、加水分解のために嫌気性加水分解タンク6に投入される。
代わりに又はさらに、切断された藁は、嫌気性加水分解タンク6に直接供給できる。驚くべきことに、このことにより、タンク6において、藁と液体との実質的に均質な混合が得られることが見出された。
加水分解された物質は、液体に溶けるか、又は小粒子の形になる。
任意で、分離器4からの放出物と分離器4bからの放出物とは、熱交換器16を経由して、嫌気性加水分解タンク6に投入される。次いで、加水分解タンクからの放出物は、熱交換器16のその他の媒体を構成し、それにより、加水分解タンク6からの放出物は、第1リアクター3に投入される前に冷却される。
また、任意に、分離器4からの放出物は、嫌気性加水分解タンク6へ投入される前に、例えば温水、例えば加圧温水により、熱交換器18で加熱できる。
乾燥物質の含有量が高い家畜の汚物の場合、分離された粒子を脱水しなくてもよい。第2分離器5bのバイパスは、点線で示す。
産業廃棄物、分別された家庭ごみなどの別の生物性物質2aを、設備10に供給できる。この別の生物性物質は、第1リアクタータンク3に直接供給され、よって、システムの他の部分に影響を及ぼさない。
さらに、加水分解タンクからの放出物は、分離器及び/又は脱水ユニットを通過させて、固体から液体を分離させる。液体は、揮発性有機性物質の含有量が上昇しており、脱窒及び廃水処理プラントでのバイオ−Pリンの生物学的低減に適する。
図5は、加水分解の間に生成されたガスがリアクター又はバイオガス操作処理システムへ送られる本発明の実施形態の加水分解タンクを模式的に示す。これにより、加水分解の間に発生したガスは、第2リアクターで行われる第2の消化工程の前に、加水分解タンクから除去され、消化によって生産されたバイオガスは、上記のようにさらに浄化され、システム内のガスの温度が上昇するので、生物学的浄化プロセス又は同様のプロセスの効率を高めることができる。
図に示す実施形態では、加水分解される生物性物質は、加水分解タンク12に投入される。所望の加水分解の温度に応じて、図5bに示すようにタンクに蒸気を直接注入して加熱するか、又は図5aに示すようにタンクを囲むマントル又はパイプを加熱することにより、嫌気性タンクを加熱する。代わりに又はさらに、投入物は、熱交換器(図示せず)を経由して嫌気性加水分解タンク12に入る。次いで、加水分解タンクからの放出物は、熱交換器の他の媒体を構成し、それにより、加水分解タンクからの放出物は、リアクターへ投入される前に冷却される。また、任意で、タンク12への投入物は、嫌気性加水分解タンク12へ投入される前に、例えば温水、例えば加圧温水により、第2熱交換器(図示せず)においてさらに加熱できる。
タンク内で温度が上昇する間に、加水分解ガス放出バルブ14を開放し、それにより、生物性物質の上側の上部空間での加水分解プロセスにより生成されたガスは、リアクター(図には表示されていない)での消化により生成されたガスと連絡する。生物性液体が決められた温度に達すると、リアクターで生産されたバイオガスとの連絡は、少なくとも予め決められた期間、例えば全加水分解期間保たれる。圧力を上昇させる場合、バルブ14を閉じ、所望の圧力に達すると、バルブ及び熱供給を制御して、タンク内で実質的に一定の圧力を維持する。圧力の下での加水分解の間に、有機性物質の自己酸化(auto oxidation)によりCO2及びその他のガスが生成され、液体及び細胞内の液体に溶解する。圧力を開放すると、細菌に含まれている溶解ガスの圧力が、細菌膜を破壊し、よって細菌を殺菌する。
加水分解が終了すると、上部空間のバルブ14を再び開放して、嫌気性タンク内での低圧力(真空)を防ぐ。嫌気性タンク内の温度は、リアクターガスやガス操作システムへ蒸気を放出することにより減少できるか、又は熱交換若しくは熱回復(heat recovery)を利用して冷却できる。
図6は、加水分解の間に生成されたガスを、バイオガスを用いて加水分解タンクの上部空間から洗い出し、バイオガス操作処理システムへ移送する、本発明の実施形態の加水分解タンクを模式的に示す。このことにより、リアクターでの消化によって生産されたバイオガスは、蒸発した水とガスを加水分解タンクから洗い出し、詳細な説明で説明したようなガスについて、加水分解タンク中のバイオマスを浄化する。さらに、システム内のガスの温度が上昇するので、生物学的浄化プロセス又は類似のプロセスの効率性が高まる。さらに、バイオガスのアンモニア含有量が増加するので、硫化水素及びその他の酸性ガスの結合効率が高まる。洗い出しは、第2リアクターが第1リアクターと同じリアクターである設備、すなわち加水分解されたバイオマスが第1リアクターに再循環される設備と、第1及び第2リアクターが異なる設備との双方で行うことが有利であり得る。
加水分解タンクの上部空間の洗浄に用いられるガスは、バイオガス生産リアクターからのバイオガス、又はガスの火若しくはガスエンジンからの排気ガス、又は空気、又は含まれるアンモニア及び硫化水素ガスが次の工程で凝縮されるか若しくは化学薬品により結合される不特定のガスであり得る。ガスの温度は、上部空間のバイオマスの温度より低くてよいが、ガスの温度は、加水分解タンクのバイオマスと同程度のレベルの温度又はより高い温度が好ましい。
加水分解によって生産されたガスは、アンモニア、硫化水素、二酸化炭素、揮発性脂肪酸(VFA)、蒸発した水などを含有する。嫌気性加水分解タンクの上部空間を通過したガスは、熱交換器20で冷却されるので、嫌気性加水分解タンクの中から除去されたガスのうち凝縮可能なガスは凝縮し、凝縮水は除去されたガスを含む。
図2〜4に示す実施形態では、分離器4及び4bは、リアクターで消化される物質のタイプに応じて設定されたしきい値より大きい粒子を分離する。例えば、廃水処理プラントからの汚泥の加水分解について、しきい値サイズは約1.0mm〜約2.0mmの範囲であり、藁のような繊維を含む物質の加水分解について、しきい値サイズは約0.2cm〜約2.0cmの範囲である。より小さい粒子は、微生物による消化ができない物質の含有量、及び望ましくは加水分解に存在するべきでないリン及び窒素の塩の含有量が高い。
分離器は、沈殿により運転できる。しかし、沈殿は、リンの分離には効果的でないので、ラメラ分離器又は振動スクリーンなどが好ましい。
分離器からの放出物は、分離器への投入物の約15〜30容量%の液体粒子画分(liquid particle fraction)を構成し、分離器への投入物の乾燥物質の約20〜50%を含み、かつ約8〜15%の乾燥物質含有量である。
必要であれば、バイオガス生産設備が、乾燥物質含有量が低い家畜の汚物用であるか、又は乾燥物質含有量が高い家畜の汚物用であるかに応じて、第2分離器5及び5bは、10%〜15%の順に乾燥物質の含有量を増加する。分離器5及び5bは、遠心分離機又はスクリュープレスなどでよい。
分離器5及び5bからの放出物は、分離器への投入物の60〜70容量%の液体粒子画分を構成し、分離器への投入物の乾燥物質の70〜80%を含み、かつ12〜15%の乾燥物質含有量である。
廃水処理プラントの過剰の生物性汚泥を用いた実験室での実験が示すように、嫌気性消化と、その後の嫌気性加水分解とを用いるバイオガス生産は、嫌気性加水分解を行わない同様の嫌気性消化による生産に比べて、バイオガスの生産量を50〜70%増加させる。動物の堆肥又は藁を加えた動物の堆肥を用いた同様の実験が示すように、嫌気性消化と、その後の嫌気性加水分解とを用いるバイオガス生産は、嫌気性加水分解を行わない同様の嫌気性消化による生産に比べて、バイオガスの生産量を20〜80%増加させる。乾燥物質を減らせば、当然、バイオガスの生産量も減る。
動物堆肥を用いた実験室での実験が示すように、アンモニア及び硫化水素ガス及びその他のガスを、別のガスを用いる上部空間でのガスの洗い出しを用いて蒸発させることにより、加水分解タンク中のバイオマスからの硫化水素及びその他の物質は、別のガスを用いて加水分解タンクの上部空間を洗浄しない同様の処理による生産に比べて、バイオガス生産量をさらに20〜80%増加させる。藁、草などの加えるバイオマスについて効率は同じであり、バイオガス合計生産量についても同様の増加となる。従って、動物の堆肥、廃水処理プラントからの汚泥、例えば濡れた藁若しくは乾燥した藁、乾草、草、菜種乾草及びその他のいずれの加えられる補助基質若しくはバイオマスのような加えられるバイオマスについても、バイオマスの加水分解と、加水分解プロセス中に生産される特定のガスの上部空間での洗い出しとを組合せることで、上部空間での洗い出しを行わない加水分解よりも、バイオマスからバイオガスへの変換をさらに相互に高める。その上、有機性物質からバイオガスへの変換速度は増加する。
同時に、蒸発したガス、特にアンモニアと硫化水素は、窒素肥料の含有量が高い、例えば、動物の堆肥、廃水などよりも数倍高い凝縮水として利用される。従って、移送コスト、貯蔵コストなどは低い。その上、肥料としての価値は高い。
アンモニア蒸発システムの単純な実施形態は、リアクターの上部空間の上のガス回路を備えることができる。バイオガスは冷却及び凝縮され、その後、リアクターからのガスに向流して加熱される。ガスは、蒸気の含有量が低く、特に、リアクター表面からのアンモニア及び水分の蒸発を助ける。ガス回路は、総計のガス生産量の数倍を再循環するので、大量のアンモニアが、ガス回路を備えたリアクターから出て凝縮され、よって消化槽温度がより高くなることができ、このことがアンモニアの蒸発を再び増加させ、これはガス回路で凝縮される。
本発明によるバイオガス生産設備の容器と、それらの相互接続を模式的に示す。 乾燥物質含有量が低い廃棄物に適した、本発明によるバイオガス生産設備を模式的に示す。 乾燥物質含有量が高い廃棄物に適した、本発明によるバイオガス生産設備を模式的に示す。 乾燥物質含有量が高い廃棄物に適した、本発明による別のバイオガス生産設備を模式的に示す。 本発明によるバイオガス生産設備の加水分解タンクを模式的に示す。 本発明による、上部空間での流れを組み合わせたバイオガス生産設備の加水分解タンクを模式的に示す。
符号の説明
1 分画装置
2、2b、3a タンク
2a 別の生物性物質
3 第1リアクター
3b 第2リアクター
4、4b 分離器
5、5b 第2分離器
6 嫌気性加水分解タンク
10 バイオガス生産設備
12 嫌気性加水分解タンク
14 加水分解ガス放出バルブ
16、18、20 熱交換器
22 供給ポンプ
24 パイプ
26 パイプライン

Claims (37)

  1. i) 第1リアクターにおける有機性廃棄物の消化、
    ii) 嫌気性加水分解タンクにおける、消化された有機性廃棄物の加水分解、及び
    iii) 第2リアクターにおける、加水分解された有機性廃棄物の消化
    の連続する工程を含み、
    発生したガスが嫌気性加水分解タンクから除去される、有機性廃棄物からバイオガスを生産する方法。
  2. 前記有機性廃棄物が、有機肥料、堆肥、半液体堆肥、家畜の汚物、動物遺骸、動物飼料の残渣、細菌性物質、家庭廃棄物、産業廃棄物、産業廃水、汚泥、穀草、草、乾燥した草、新鮮な藁若しくは乾燥した藁、家畜の汚物に含まれる藁、寝藁に含まれ藁、繊維、サイレージ、又はこれらの混合物である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記発生したガスが、前記嫌気性加水分解タンクの上部空間を通してガスを通過させることにより除去される請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記上部空間を通過させるガスが、第1リアクターから放出されたバイオガスである請求項3に記載の方法。
  5. 前記上部空間を通過させるガスが、第2リアクターから放出されたバイオガスである請求項3に記載の方法。
  6. 前記上部空間を通過させるガスが、第1及び第2リアクターから放出された混合バイオガスである請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記上部空間を通過させるガスが、窒素ガス(N2)、酸素非含有ガス、低酸素含有ガス、排気ガス又はそれらの混合物である請求項3に記載の方法。
  8. 前記発生したガスが、下流の処理へのパイプにより前記嫌気性加水分解タンクの上部空間から除去される請求項1に記載の方法。
  9. 前記下流の処理へのパイプが、前記嫌気性加水分解タンクの上部空間と前記第1リアクターのバイオガス放出口又は前記第2リアクターのバイオガス放出口のいずれかとの間の連絡により提供される請求項6に記載の方法。
  10. 前記下流の処理へのパイプが、前記嫌気性加水分解タンクの上部空間と前記第1リアクター及び前記第2リアクターからの混合バイオガス放出口との間の連絡によりなされる請求項6に記載の方法。
  11. 前記工程i)における消化が、約10℃〜約70℃、例えば約20℃〜約60℃、約30℃〜約55℃、約35℃〜約50℃の温度、又は約40℃の温度で行われる請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記工程ii)における加水分解が、約55℃〜約95℃、例えば約65℃〜約90℃、約75℃〜約85℃の温度、又は約80℃の温度で行われる請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記工程iii)における消化が、約15℃〜約70℃、例えば約35℃〜約65℃、約45℃〜約60℃の温度、又は約55℃の温度で行われる請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記工程i)における消化が、約1〜約50日間、例えば約5〜約40日間、約15〜約30日間、又は10〜約20日間行われる請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記工程ii)における加水分解が、約0.25〜約60時間、例えば約4〜約30時間、約8〜約20時間、又は約14〜約16時間行われる請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記工程iii)における消化が、約1〜約50日間、例えば、約15〜約30日間、又は約10〜約15日間行われる請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記工程i)における消化が、約30℃〜約55℃の温度で約15〜約30日間、例えば約35℃〜約50℃の温度で約15〜約30日間行われる請求項11又は14に記載の方法。
  18. 前記工程ii)における加水分解が、約75℃〜約85℃の温度で約8〜約20時間、例えば約75℃〜約85℃の温度で約14〜約16時間又は約80℃の温度で約14〜約16時間行われる請求項12又は15に記載の方法。
  19. 前記工程iii)における消化が、約45℃〜約60℃の温度で約15〜約30日間、例えば約55℃の温度で約15〜約30日間又は約55℃の温度で約10〜約15日間行われる請求項13又は16に記載の方法。
  20. 前記嫌気性加水分解タンクの上部空間を通過させるガスが、熱交換器で加熱される請求項3に記載の方法。
  21. 前記ガスが、約15℃〜約95℃、例えば好ましくは約50℃〜約90℃、より好ましくは約75℃〜約85℃の温度まで熱交換器で加熱される請求項20に記載の方法。
  22. 嫌気性加水分解タンクの上部空間を通過させたガスが熱交換器で冷却され、嫌気性加水分解タンク内容物から除去されたガスのうちの凝縮可能なガスが凝縮され、凝縮水が前記除去されたガスを含む請求項21に記載の方法。
  23. 前記工程i)における第1リアクターが第2リアクターをも構成する請求項1に記載の方法。
  24. 消化された廃棄物の放出口を有する、消化によるバイオガスの産生のための有機性廃棄物を保持するための第1リアクターと、
    前記第1リアクターの放出口に接続されかつ加水分解された物質を第2リアクターに加えるための第2リアクターの投入口に接続されている加水分解された物質の放出口を有する、消化された廃棄物の嫌気性加水分解のための嫌気性タンクと
    を備え、
    ガスを、加水分解された廃棄物からのガスを除去するために嫌気性加水分解タンクの上部空間に通過させる、バイオガス生産設備。
  25. 前記上部空間を通過させるガスが、第1リアクターからのバイオガス放出物である請求項24に記載のバイオガス生産設備。
  26. 前記上部空間を通過させるガスが、第2リアクターからのバイオガス放出物である請求項24に記載のバイオガス生産設備。
  27. 前記上部空間を通過させるガスが、第1及び第2リアクターからの混合バイオガス放出物である請求項1〜26のいずれか1項に記載のバイオガス生産設備。
  28. 前記上部空間を通過させるガスが、窒素ガス(N2)、酸素非含有ガス、低酸素含有ガス、排気ガス又はそれらの混合物の入口である請求項24に記載のバイオガス生産設備。
  29. 前記嫌気性加水分解タンクの上部空間を通過させるガスを加熱するための熱交換器をさらに備える請求項1〜28のいずれか1項に記載のバイオガス生産設備。
  30. 前記タンクの上部空間を通過させたガスが熱交換器で冷却されて、嫌気性加水分解タンクから除去されたガスのうち凝縮可能なガスが凝縮され、凝縮水が前記除去されたガスを含む請求項29に記載のバイオガス生産設備。
  31. 前記嫌気性加水分解タンク内に、前記タンクの内容物を連続的又は断続的に混合するミキサーをさらに備える請求項1〜30のいずれか1項に記載のバイオガス生産設備。
  32. 予め設定された第1のしきい値サイズより大きい粒子を消化された廃棄物から選択的に分離するための、第1リアクターの放出口に接続されかつ前記分離されたより大きい粒子の放出口を有する第1分離器をさらに備え、前記分離された粒子の嫌気性加水分解のための嫌気性タンクが、前記第1分離器の放出口に接続されている請求項1〜31のいずれか1項に記載のバイオガス生産設備。
  33. 前記第1リアクターが第2リアクターをも構成する請求項1〜32のいずれか1項に記載のバイオガス生産設備。
  34. 予め設定された第2のしきい値サイズより大きい粒子を加水分解された廃棄物から選択的に分離するための、前記加水分解タンクの放出口に接続され、かつ加水分解された粒子の消化のための第2リアクターに接続されている前記分離された粒子の放出口と排水の放出口とを有する第2分離機をさらに備える請求項1〜33のいずれか1項に記載のバイオガス生産設備。
  35. 前記排水の放出口が、廃水処理プラントの脱窒チャンバに接続されている請求項9に記載のバイオガス生産設備。
  36. 前記排水の放出口が、廃水処理プラントのバイオPの生物学的低減チャンバの無酸素発酵チャンバに接続されている請求項9又は10に記載のバイオガス生産設備。
  37. リアクター内のアンモニアの蒸発を増大させるために再循環バイオガスを冷却及び凝縮するための熱交換器を有する第1及び第2リアクターの少なくとも一方の上部空間に接続されているガス回路をさらに備える請求項1〜36のいずれか1項に記載のバイオガス生産設備。
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